クサール

クサール (アラビア語ごマグリブ方言ほうげん: قصر, ksar/qsar, クサル) は、マグリブのオアシス住民じゅうみんの伝統でんとう的てき村落そんらく。一般いっぱん的てきにはモスクを中心ちゅうしんに家いえや穀倉こくそうが配置はいちされ、しばしば城壁じょうへきで囲かこまれた。また、防御ぼうぎょを容易よういにする目的もくてきで、山やまに形成けいせいされることもある。建材けんざいには、日干ひぼし煉瓦れんがが用もちいられるのが普通ふつうで、石いしが併用へいようされることもある。

「クサール」という表記ひょうきは英語えいご・仏語ふつご表記ひょうきからの転訛てんかで、現地げんちでの発音はつおんは「クサル」に近ちかい。クサルはアラビア語ごのقصر（qaṣr, 「城しろ」）のマグリブ方言ほうげんで、複数ふくすう形がたはクスール（قصور, ksour）である。ベルベル語ごで対応たいおうするのは、アグレム（単数たんすう形がた）/ イグレム（複数ふくすう形がた）である。マグリブでは地名ちめいにも使つかわれ、特とくにアトラス山脈さんみゃくのサハラ側がわやドラー川がわ渓谷けいこくで広ひろく使つかわれた。

スペインに見みられる地名ちめいアルカサルも本来ほんらいは要塞ようさいだったことから、このアラビア語ごに由来ゆらいする名称めいしょうがついたのである。

地名ちめいとしてのクサール

• Ksar es-Seghir（モロッコ）
• Ksar el-Kebir（モロッコ）

ギャラリー

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  Ksar Hadada（チュニジア）
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  Douiret（チュニジア）
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  Ksar Hallouf（チュニジア）
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  Ksar Hallouf（チュニジア）
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  Ksar Ouled Debab（チュニジア）
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  Timimoun近郊きんこうの廃墟はいきょと化かしたクスール（アルジェリア）

関連かんれん項目こうもく

• ウアダン、シンゲッティ、ティシット、ウアラタの古ふるいクスール（モーリタニアの世界せかい遺産いさん）
• アイット＝ベン＝ハドゥの集落しゅうらく - モロッコに所在しょざいするクサールを含ふくむ集落しゅうらくは、1987年ねんに世界せかい遺産いさんとなった。2023年ねん5月がつのCNNの記事きじによると、12以上いじょうの映像えいぞう作品さくひんの舞台ぶたいとなっている。