ゼロ・ファイター大だい空戦くうせん

ゼロ・ファイター大だい空戦くうせん
監督かんとく	森谷もりたに司郎しろう
出演しゅつえん者しゃ	加山かやま雄三ゆうぞう
製作せいさく会社かいしゃ	東宝とうほう
配給はいきゅう	東宝とうほう
公開こうかい	1966年ねん7月がつ13日にち
上映じょうえい時間じかん	92分ふん
製作せいさく国こく	日本にっぽん
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『ゼロ・ファイター大だい空戦くうせん』（ゼロファイターたいくうせん）は、1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん）7月がつ13日にちに公開こうかいされた日本にっぽんの特撮とくさつ映画えいが^[3]。製作せいさく、配給はいきゅうは東宝とうほう。モノクロ、シネマスコープ（東宝とうほうスコープ）^[2]。併映へいえいは三船みふねプロダクション作品さくひん『怒涛どとう一いち万まん浬かいり』（主演しゅえん：三船みふね敏郎としお。監督かんとく：福田ふくだ純じゅん）。

東宝とうほう初はつの零れい戦せんを題材だいざいとした映画えいが^[5]^[1]。森谷もりたに司郎しろうの監督かんとくデビュー作さくでもある^{[出典しゅってん 2]}。

ストーリーはフィクションだが、劇げき中ちゅうで用もちいられている戦法せんぽうは太平洋戦争たいへいようせんそう当時とうじに実際じっさいに用もちいられたものとされる^[3]。寄よせ集あつめの部品ぶひんで飛行機ひこうきを組くみ上あげるというエピソードも、脚本きゃくほん家かの関沢せきざわ新一しんいちが太平洋戦争たいへいようせんそう当時とうじにソロモン諸島しょとうで従軍じゅうぐんしていた際さいに伝つたえ聞きいたラバウルでの出来事できごとをもとにしている^[8]。

あらすじ[編集へんしゅう]

昭和しょうわ18年ねん、連合れんごう艦隊かんたい司令しれい長官ちょうかん山本やまもと五十六いそろくが戦死せんしし、最前線さいぜんせんのブーゲンビル島とうブイン基地きちでは激戦げきせんが続つづいていた^[1]。航空こうくう戦せんを繰くり広ひろげる荒あらくれものばかりの零れい戦せん八生やよい隊たいに新しん隊長たいちょうとして着任ちゃくにんした九きゅう段だん中尉ちゅういは、加賀谷かがや飛ひ曹長そうちょうら古参こさん搭乗とうじょう員いんからの反発はんぱつを受うけながらもチームワークと合理ごうり的てき戦法せんぽうを用もちいて部隊ぶたいを勝利しょうりに導みちびいていく^[1]。

やがて神崎かんざき中将ちゅうじょうらによるガダルカナル島とうへの逆ぎゃく上陸じょうりく作戦さくせんが準備じゅんびされるが、敵てきの電でん探さがせ基地きちを破壊はかいしなければならない。九きゅう段だんは反対はんたいするが加賀谷かがやの説得せっとくを受うけ、敵てきの不発ふはつ弾だんを電でん探さがせ基地きちに叩たたき込こむべく稼動かどう全ぜん機きで出撃しゅつげきする。

キャスト[編集へんしゅう]

九きゅう段だん中尉ちゅうい：加山かやま雄三ゆうぞう
加賀谷かがや飛ひ曹長そうちょう：佐藤さとう允まこと
航空こうくう隊たい司令しれい：千秋ちあき実みのる
草川くさかわ参謀さんぼう：中丸なかまる忠雄ただお
整備せいび班長はんちょう：谷たに幹みき一いち
新谷しんたに中尉ちゅうい：久保くぼ明あきら
重政しげまさ飛ひ曹長そうちょう：江原えばら達いたる怡
菊きく村上むらかみ飛ひ曹：土屋つちや嘉男よしお
寺田てらだ中尉ちゅうい：太刀川たちかわ寛ひろし
武村たけむら飛行ひこう長ちょう：玉川たまがわ伊佐男いさお
神崎かんざき中将ちゅうじょう：藤田ふじた進すすむ
竜田たつた参謀さんぼう：綾川あやかわ香かおり
前田まえだ二に飛ひ曹：小柳こやなぎ徹とおる（大映だいえい）
滝たき一いち飛ひ曹：東野とうの孝彦たかひこ
小坂こさか一いち飛ひ曹：波なみ里さと達彦たつひこ
佐藤さとう一いち飛ひ曹：宇仁貫ぬき三さん
金きむ友とも上じょう飛ひ曹：大木おおき正司せいじ
整備せいび班はん員いん：荒木あらき保夫やすお　
権藤ごんどう幸彦さちひこ　
ブイン基地きちの監視かんし哨：篠原しのはら正記まさき　
ブイン基地きちの従兵じゅうへい：鈴木すずき治夫はるお　
整備せいび班はん員いん：加藤かとう茂雄しげお　
中西なかにし英介えいすけ　
越後えちご憲三けんぞう

※以下いかノンクレジット出演しゅつえん者しゃ

艦隊かんたいの士官しかん：大川おおかわ時じ生せい、渋谷しぶや英男ひでお
艦隊かんたいの参謀さんぼう：伊藤いとう実みのる、緒方おがた燐りん作さく、佐藤さとう功一こういち

スタッフ[編集へんしゅう]

製作せいさく[編集へんしゅう]

空中くうちゅう戦せんのシーンでは、本編ほんぺん班はん撮影さつえいによる搭乗とうじょう員いんの描写びょうしゃと特撮とくさつによる戦闘せんとう機きのカットのつながりに細心さいしんの注意ちゅういが払はらわれ、それまでの東宝とうほう戦記せんき映画えいがよりもスムーズなカットバックとなっている^{[出典しゅってん 3]}。特撮とくさつでは、従来じゅうらいよりも高速こうそくのハイスピードカメラが導入どうにゅうされ、基地きち爆破ばくはシーンや零れい戦せんが海面かいめんに突入とつにゅうするシーンなどに用もちいられた^[1]。

零れい戦せんのミニチュアは、1/3サイズの巨大きょだいなものも制作せいさくされ、アップや着陸ちゃくりくシーンなどの撮影さつえいに用もちいられた^[1]^{[注釈ちゅうしゃく 1]}。

加賀谷かがや役やくの佐藤さとう允まことは、零れい戦せんの操縦そうじゅう席せきのセットでの撮影さつえいはスタジオの中なかでありながら臨場りんじょう感かんのあるものであったと回顧かいこしている^[9]。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

^ 資料しりょうによっては、実物じつぶつ大だいと記述きじゅつしている^[3]。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l 円谷つぶらや英二えいじ特撮とくさつ世界せかい 2001, p. 113, 「ゼロ・ファイター大だい空戦くうせん」
^ ^a ^b ^c ^d 東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが全ぜん史し 1983, p. 547, 「東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが作品さくひんリスト」
^ ^a ^b ^c ^d ^e 日本にっぽん特撮とくさつ映画えいが図鑑ずかん 1999, p. 97, 「ゼロ・ファイター大だい空戦くうせん」
^ ^a ^b 東宝とうほうゴジラ会かい 2010, p. 297, 「円谷つぶらや組ぐみ作品さくひん紹介しょうかい」
^ ^a ^b ^c 石井いしい博士はかせほか『日本にっぽん特撮とくさつ・幻想げんそう映画えいが全集ぜんしゅう』勁文社しゃ、1997年ねん、173頁ぺーじ。ISBN 4766927060。
^ ^a ^b 東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが全ぜん史し 1983, pp. 433–435, 「一般いっぱん映画えいがの中なかの特撮とくさつ」
^ ゴジラとともに 2016, p. 81, 「佐藤さとう允まことギャラリー」
^ 「関沢せきざわ新一しんいち長編ちょうへんインタビュー(2)」『海底かいてい軍艦ぐんかん/妖星ようせいゴラス/宇宙うちゅう大だい怪獣かいじゅうドゴラ』東宝とうほう出版しゅっぱん事業じぎょう室しつ〈東宝とうほうSF特撮とくさつ映画えいがシリーズ VOL.4〉、1985年ねん8月がつ1日にち、193頁ぺーじ。ISBN 4-924609-13-7。
^ ゴジラとともに 2016, p. 76, 構成こうせい・文ぶん青井あおい邦夫くにお、中村なかむら哲あきら「佐藤さとう允まこと」（『映画えいが秘宝ひほう』2011年ねん9月がつ号ごう、『別冊べっさつ映画えいが秘宝ひほう東宝とうほう空戦くうせん映画えいが大全たいぜん』の合併がっぺい再さい編集へんしゅう）

出典しゅってん（リンク）[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

『東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが全ぜん史し』監修かんしゅう田中たなか友幸ともゆき、東宝とうほう出版しゅっぱん事業じぎょう室しつ、1983年ねん12月がつ10日とおか。ISBN 4-924609-00-5。
『東宝とうほう編へん日本にっぽん特撮とくさつ映画えいが図鑑ずかん BEST54』特別とくべつ監修かんしゅう川北かわきた紘一こういち、成美せいび堂どう出版しゅっぱん〈SEIBIDO MOOK〉、1999年ねん2月がつ20日はつか。ISBN 4-415-09405-8。
『円谷つぶらや英二えいじ特撮とくさつ世界せかい』勁文社しゃ、2001年ねん8月がつ10日とおか。ISBN 4-7669-3848-8。
東宝とうほうゴジラ会かい『特撮とくさつ円谷えんだに組ぐみゴジラと東宝とうほう特撮とくさつにかけた青春せいしゅん』洋よう泉いずみ社しゃ、2010年ねん10月がつ9日にち。ISBN 978-4-86248-622-6。
別冊べっさつ映画えいが秘宝ひほう編集へんしゅう部ぶ編へん『ゴジラとともに東宝とうほう特撮とくさつVIPインタビュー集しゅう』洋よう泉いずみ社しゃ〈映画えいが秘宝ひほうCOLLECTION〉、2016年ねん9月がつ21日にち。ISBN 978-4-8003-1050-7。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

[12] 資料しりょうによっては、実物じつぶつ大だいと記述きじゅつしている^[3]。

[特撮世界113-1] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l 円谷つぶらや英二えいじ特撮とくさつ世界せかい 2001, p. 113, 「ゼロ・ファイター大だい空戦くうせん」

[全史547-2] 東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが全ぜん史し 1983, p. 547, 「東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが作品さくひんリスト」

[BEST5497-3] 日本にっぽん特撮とくさつ映画えいが図鑑ずかん 1999, p. 97, 「ゼロ・ファイター大だい空戦くうせん」

[円谷組297-4] 東宝とうほうゴジラ会かい 2010, p. 297, 「円谷つぶらや組ぐみ作品さくひん紹介しょうかい」

[日本特撮・幻想-6] 石井いしい博士はかせほか『日本にっぽん特撮とくさつ・幻想げんそう映画えいが全集ぜんしゅう』勁文社しゃ、1997年ねん、173頁ぺーじ。ISBN 4766927060。

[全史433-7] 東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが全ぜん史し 1983, pp. 433–435, 「一般いっぱん映画えいがの中なかの特撮とくさつ」

[VIP81-8] ゴジラとともに 2016, p. 81, 「佐藤さとう允まことギャラリー」

[東宝SF4-10] 「関沢せきざわ新一しんいち長編ちょうへんインタビュー(2)」『海底かいてい軍艦ぐんかん/妖星ようせいゴラス/宇宙うちゅう大だい怪獣かいじゅうドゴラ』東宝とうほう出版しゅっぱん事業じぎょう室しつ〈東宝とうほうSF特撮とくさつ映画えいがシリーズ VOL.4〉、1985年ねん8月がつ1日にち、193頁ぺーじ。ISBN 4-924609-13-7。

[VIP76-13] ゴジラとともに 2016, p. 76, 構成こうせい・文ぶん青井あおい邦夫くにお、中村なかむら哲あきら「佐藤さとう允まこと」（『映画えいが秘宝ひほう』2011年ねん9月がつ号ごう、『別冊べっさつ映画えいが秘宝ひほう東宝とうほう空戦くうせん映画えいが大全たいぜん』の合併がっぺい再さい編集へんしゅう）

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[9] [6]^[5]^[3]^[1]^[7]

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[出典しゅってん 1]

[4]

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[5]

[出典しゅってん 2]

[8]

[出典しゅってん 3]

[注釈ちゅうしゃく 1]

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[6]

[7]

表ひょう話はなし編へん歴れき森谷もりたに司郎しろう監督かんとく作品さくひん
1960年代ねんだい	ゼロ・ファイター大だい空戦くうせん（1966年ねん）続ぞく・何処どこへ（1967年ねん）育そだちざかり（1967年ねん）首くび（1968年ねん）兄貴あにきの恋人こいびと（1968年ねん）二人ふたりの恋人こいびと（1969年ねん）弾痕だんこん（1969年ねん）
1970年代ねんだい	赤あか頭巾ずきんちゃん気きをつけて（1970年ねん）初はじめての旅たび（1971年ねん）「されどわれらが日々ひび」より別わかれの詩し（1971年ねん）潮騒しおさい（1971年ねん）蒼あおいざめた日曜日にちようび（1972年ねん）初はじめての愛あい（1972年ねん）放課後ほうかご（1973年ねん）日本にっぽん沈没ちんぼつ（1973年ねん）八甲田山はっこうださん（1977年ねん）聖職せいしょくの碑いしぶみ（1978年ねん）
1980年代ねんだい	動乱どうらん（1980年ねん）漂流ひょうりゅう（1981年ねん）海峡かいきょう（1982年ねん）小説しょうせつ吉田よしだ学校がっこう（1983年ねん）