メリージェーン (靴くつ)

メリージェーン（英えい: Mary Jane）は、ストラップシューズの一種いっしゅである。主おもな特徴とくちょうとして、踵かかとが低ひくく、爪先つまさきは閉とじられ、甲かぶとの部分ぶぶんに飾かざり留とめ金がねが通かよっていることなどが挙あげられる。多おおくは黒くろのエナメル革かわで作つくられていたが、現在げんざいではキャンバスやスエードでできたものもあり、それらにはさまざまな色いろのものがある。慣例かんれい的てきにメリージェーンは主おもに少女しょうじょが使つかうものとされているが、歴史れきし的てきにみると、少年しょうねんもよく使つかっていた。また、現代げんだいでは全すべての世代せだいの女性じょせいが使用しようするが、少女しょうじょが履はいた場合ばあいはフォーマルととられ、成人せいじん女性じょせいが履はいた場合ばあいはインフォーマルであるととられる。

語源ごげん

メリージェーンはリチャード・アウトコルトが1902年ねんに発表はっぴょうしたコミック・ストリップ『バスター・ブラウン』の登場とうじょう人物じんぶつで、タイトルキャラクターのバスター・ブラウンの妹いもうとである。1904年ねん、アウトコルトはセントルイス世界せかい博覧はくらん会かいに行いき、最大さいだい200社しゃにバスター・ブラウンのキャラクターを広告こうこくに使つかうライセンスを売うろうとした。その中なかに、後のちに役者やくしゃを雇やとって国内こくないを巡業じゅんぎょうし、劇場げきじょうや店みせでバスター・ブラウンのキャラクターのパフォーマンスをしたブラウン・シュー・カンパニーもあった。その後ご、バスター・ブラウンの妹いもうとが履はいていた靴くつは彼女かのじょの名前なまえメリージェーンとして知しられるようになった。

今日きょうのメリージェーン

伝統でんとう的てきなメリージェーンが広ひろい人気にんきを集あつめる一方いっぽう、よりスタイリッシュなメリージェーンは靴くつの底そこが0.5から1インチ、かかとが3から5インチのプラットフォーム・スタイルである傾向けいこうがあり、しばしば誇張こちょうされたはと目め金きんやバックルがつけられている。これらのスタイルは1990年代ねんだい後半こうはんから2000年代ねんだい初頭しょとうのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのパンク・ロック、サイコビリー、ゴス・サブカルチャーの中なかではとりわけ人気にんきがあり、着用ちゃくようする際さいにはアクセントをつけるため暗くらい色調しきちょうのストライプや模様もようのニーハイソックスと、女子じょし学生がくせい風ふうのチェックでひだのあるスカートを合あわせることが多おおかった。またメリージェーンは一部いちぶのキンダーホアやロリータ・ファッションでも人気にんきがある。

ファーギーもソロデビューアルバムの『プリンセス・ファーギー』でメリージェーンについて歌うたっている。