名将めいしょう言行げんこうろく

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名将めいしょう言行げんこうろく』(めいしょうげんこうろく)は、戦国せんごく時代じだい武将ぶしょうから江戸えど時代じだい中期ちゅうき大名だいみょうまでの192めい言動げんどうりにした人物じんぶつ列伝れつでん幕末ばくまつ館林たてばやしはん岡谷おかや繁実しげみ1854ねん安政あんせい元年がんねん)から1869ねん明治めいじ2ねん)までの15ねん歳月さいげつをかけて完成かんせいさせた。

ぜん70かん補遺ほいからなり、おも武田たけだ信玄しんげん上杉うえすぎ謙信けんしん織田おだ信長のぶなが明智あけち光秀みつひで豊臣とよとみ秀吉ひでよし伊達だてまさしむね徳川とくがわ家康いえやすなどの天下てんかきそった戦国せんごく大名だいみょうから、森長もりながといった安土あづち桃山ももやま時代じだい戦国せんごく武将ぶしょう江戸えど時代じだい譜代ふだい大名だいみょう老中ろうじゅうつとめた戸田とだ忠昌ただまさ赤穂あこう浪士ろうしりを指揮しきした大石おおいし良雄よしおなど、おおくの時代じだい人物じんぶつについて、その人物じんぶつ言行げんこう逸話いつわ記録きろくしている。

有名ゆうめい武将ぶしょう多彩たさいなエピソードが記述きじゅつしてあるため、作家さっか小説しょうせつやドラマを作成さくせいするさい参考さんこう文献ぶんけんとして使つかわれることがある。フィクションのみならず、戦国せんごく武将ぶしょう題材だいざいにした書籍しょせきにおいても、人物じんぶつぞう紹介しょうかいするさい出典しゅってんとして援用えんようされることがある。

作者さくしゃ岡谷おかや館林たてばやしはん藩主はんしゅ秋元あきもとこころざしあさつかえていたが、維新いしん致仕ちしし、余生よせい研究けんきゅうついやした。旧主きゅうしゅ秋元あきもとこころざしあさなどのパトロンからの支援しえんけながら、16ねん歳月さいげつて『名将めいしょう言行げんこうろく』は完成かんせいされた。編纂へんさんあたり、岡谷おかや様々さまざま史料しりょうはくさがしたらしい[1]が、当時とうじ巷間こうかん流布るふしていたはなし参集さんしゅうしただけの箇所かしょもあり、入念にゅうねん調査ちょうさ検証けんしょうおこなったわけではない。そのため整合せいごうせいわない記述きじゅつなども散見さんけんされ、史実しじつ乖離かいりしているという指摘してきけており、歴史れきし学界がっかいでは信頼しんらいせいとぼしい「俗書ぞくしょあつかいをされている。

収録しゅうろくされている人物じんぶつ[編集へんしゅう]

以下いか収録しゅうろくじゅん氏名しめい本書ほんしょ記載きさいのものにる。

  1. 北条ほうじょう長氏ながうじ
  2. 北条ほうじょう氏康うじやす
  3. 北条ほうじょう氏規うじのり
  4. 北条ほうじょう綱成つなしげ
  5. 太田おおた資長すけなが
  6. 太田おおたただし
  7. 長野ながのぎょうただし
  8. 尼子あまこ経久つねひさ
  9. 山中やまなかみゆきもり
  10. 今川いまがわ義元よしもと
  11. 三好みよし長慶ちょうけい
  12. 龍造寺りゅうぞうじ隆信たかのぶ
  13. 荒木あらき村重むらしげ
  14. 毛利もうり元就もとなり
  15. 毛利もうりしげるもと
  16. 吉川よしかわ元春もとはる
  17. 吉川よしかわ元長もとなが
  18. 吉川よしかわひろ
  19. 小早川こばやかわ隆景たかかげ
  20. 武田たけだ晴信はるのぶ
  21. 武田たけだ信繁のぶしげ
  22. 板垣いたがきしんがた
  23. はら虎胤とらたね
  24. 山本やまもとはれみゆき
  25. 甘利あまりはるきち
  26. 馬場ばば信房のぶふさ
  27. 山県やまがたあきらけい
  28. 高坂こうさか昌信まさのぶ
  29. 内藤ないとうあきらゆたか
  30. 真田さなだ幸隆ゆきたか
  31. 真田さなだ昌幸まさゆき
  32. 真田さなだ信幸のぶゆき
  33. 上杉うえすぎ輝虎てるとら
  34. 上杉うえすぎ景勝かげかつ
  35. 宇佐美うさみ定行さだゆき
  36. 本荘ほんじょうしげるちょう
  37. 甘糟あまかすけい
  38. 甘糟あまかすきよしちょう
  39. 杉原すぎはらちかしけん
  40. 直江なおえけんつづけ
  41. 藤田ふじた信吉のぶよし
  42. 織田おだ信長のぶなが
  43. 柴田しばた勝家かついえ
  44. 佐々ささしげるせい
  45. 滝川たきがわ一益かずます
  46. 丹羽にわ長秀ながひで
  47. 丹羽にわ長重ながしげ
  48. 佐久間さくましんもり
  49. 佐久間さくまもりまさし
  50. 明智あけち光秀みつひで
  51. 明智あけち光春みつはる
  52. 細川ほそかわ藤孝ふじたか
  53. 細川ほそかわ忠興ただおき
  54. 前田まえだ利家としいえ
  55. 前田まえだ利長としなが
  56. 前田まえだ利常としつね
  57. ほり秀政ひでまさ
  58. ほり直政なおまさ
  59. ほりただしよせ
  60. 稲葉いなば貞通さだみち
  61. 中川なかがわ清秀きよひで
  62. 前田まえだ玄以げんい
  63. 森長もりながやすし
  64. 山内やまうち一豊かずとよ
  65. 池田いけだ輝政てるまさ
  66. 蒲生がもうきょう
  67. 竹中たけなか重治しげはる
  68. 長宗我部ちょうそかべ元親もとちか
  69. 長宗我部ちょうそかべ盛親もりちか
  70. 宇喜多うきた直家なおいえ
  71. 宇喜多うきた秀家ひでいえ
  72. 島津しまつ義久よしひさ
  73. 島津しまつ義弘よしひろ
  74. 島津しまつ家久いえひさ
  75. 伊達だてまさしむね
  76. 戸次とつぎかんれん
  77. 高橋たかはし鎮種
  78. 立花たちばな宗茂むねしげ
  79. 豊臣とよとみ秀吉ひでよし
  80. 黒田くろだ孝高よしたか
  81. 黒田くろだ長政ながまさ
  82. 蜂須賀はちすか家政いえまさ
  83. 富田とみたともしん
  84. 佐野さのりょうはく
  85. 鍋島なべしまただししげる
  86. 加藤かとう嘉明よしあき
  87. 中村なかむら一氏かずうじ
  88. 田中たなか吉政よしまさ
  89. 加藤かとうひかりやすし
  90. 浅野あさの長政ながまさ
  91. 浅野あさの幸長よしなが
  92. 堀尾ほりお吉晴よしはる
  93. 増田ますだちょうもり
  94. 渡辺わたなべりょう
  95. 大谷おおや吉隆よしたか
  96. 長束ながつかただし
  97. 福島ふくしま正則まさのり
  98. 可児かに吉長よしなが
  99. 福島ふくしまおさむじゅう
  100. 大崎おおさき長行おさゆき
  101. 吉村よしむらせんたかし
  102. 加藤かとう清正きよまさ
  103. 石田いしだ三成みつなり
  104. しま友之ともゆき
  105. 小西こにし行長ゆきなが
  106. 藤堂とうどう高虎たかとら
  107. 京極きょうごく高次こうじ
  108. 寺沢てらさわ広高ひろたか
  109. 松倉まつくら重政しげまさ
  110. 仙石せんごく秀久ひでひさ
  111. 脇坂わきさか安治やすじ
  112. 片桐かたぎりさだもり
  113. 木村きむら重成しげなり
  114. 後藤ごとう基次もとつぐ
  115. 真田さなだ幸村ゆきむら
  116. 真田さなださいわいあきら
  117. 徳川とくがわ家康いえやす
  118. 徳川とくがわ秀忠ひでただ
  119. 徳川とくがわ家光いえみつ
  120. 徳川とくがわ秀康ひでやす
  121. 徳川とくがわ忠吉ただよし
  122. 徳川とくがわ義直よしなお
  123. 徳川とくがわ頼宣よりのぶ
  124. 徳川とくがわ頼房よりふさ
  125. 徳川とくがわ光圀みつくに
  126. 池田いけだ光政みつまさ
  127. 松平まつだいら正之まさゆき
  128. 鳥居とりい忠吉ただよし
  129. 酒井さかい忠次ただつぐ
  130. 大須賀おおすがやすしだか
  131. 内藤ないとう正成まさしげ
  132. 本多ほんだ重次しげつぐ
  133. 大久保おおくぼ忠世ただよ
  134. 天野あまのやすしけい
  135. 鳥居とりい元忠もとただ
  136. 本多ほんだ正信まさのぶ
  137. 平岩ひらいわちかしきち
  138. 板倉いたくら勝重かつしげ
  139. 本多ほんだ忠勝ただかつ
  140. 榊原さかきばら康政やすまさ
  141. 大久保おおくぼ忠隣ただちか
  142. 井伊いい直政なおまさ
  143. 酒井さかい忠世ただよ
  144. 本多ほんだ正純まさずみ
  145. 板倉いたくら重宗しげむね
  146. 安藤あんどう直次なおじ
  147. 成瀬なるせ正成まさしげ
  148. 中山なかやま信吉のぶよし
  149. 酒井さかい忠利ただとし
  150. 安藤あんどう重信しげのぶ
  151. 永井ながいただしかち
  152. 青山あおやま忠俊ただとし
  153. 水野みずの勝成かつなり
  154. 阿部あべ正次まさつぐ
  155. 久世くぜ広宣ひろのぶ
  156. 井伊いい直孝なおたか
  157. 土井どい利勝としかつ
  158. 酒井さかい忠勝ただかつ
  159. 松平まつだいら信綱のぶつな
  160. 阿部あべ忠秋ただあき
  161. 板倉いたくら重昌しげまさ
  162. 堀田ほったただしもり
  163. 秋元あきもとやすしあさ
  164. 久世くぜ広之ひろゆき
  165. 土屋つちやすうただし
  166. 板倉いたくらしげるのり
  167. 阿部あべ重次しげつぐ
  168. 安藤あんどうしげるちょう
  169. 柳生やぎゅう宗矩むねのり
  170. 大久保おおくぼ忠教ただたか
  171. 石谷いしがや貞清さだきよ
  172. 北条ほうじょうちょう
  173. 伊丹いたみやすしかち
  174. 井上いのうえ正利まさとし
  175. 青山あおやま幸利ゆきとし
  176. 戸田とだ忠昌ただまさ
  177. 堀田ほった正俊まさとし
  178. 土屋つちや政直まさなお
  179. 北条ほうじょう氏綱うじつな
  180. 斎藤さいとう利政としまさ
  181. 野中のなかとめ
  182. 津軽つがる為信ためのぶ
  183. 佐竹さたけ義宣よしのぶ
  184. あずま政義まさよし
  185. 大石おおいし良雄よしお
  186. 伊達だてただしむね
  187. 松平まつだいら忠昌ただまさ
  188. 熊沢くまさわはくままし
  189. 本多ほんだただしあさ
  190. 松平まつだいら定綱さだつな
  191. 松平まつだいら忠次ただつぐ
  192. 水野みずのただしぜん

その[編集へんしゅう]

  • 名将めいしょう言行げんこうろく』では情報じょうほうしたるような人格じんかくを「ふう」としょうし、ふう高低こうていによって、軍師ぐんし評価ひょうかしている。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ PHP研究所けんきゅうじょ新訳しんやく名将めいしょう言行げんこうろく』5ページ、兵頭ひょうどうじゅうはちによる解説かいせつ

書籍しょせき[編集へんしゅう]

  • 名将めいしょう言行げんこうろく 新訳しんやく だい乱世らんせいいた192にんのサムライたち』兵頭ひょうどうじゅうはちへんやくPHP研究所けんきゅうじょ、2008ねん10がつISBN 978-4-569-70266-7 
  • 名将めいしょう言行げんこうろくじょうきた小路しょうじけん中沢なかざわ恵子けいこへんやく教育きょういくしゃ教育きょういくしゃ新書しんしょ 原本げんぽん現代げんだいやく 16〉、1980ねん4がつISBN 4-315-40097-1 
  • 名将めいしょう言行げんこうろくちゅう――知行ちぎょうじょうとはくるま両輪りょうりんとりの翅のごとし きょう (2)、きた小路しょうじけん中沢なかざわ恵子けいこへんやく教育きょういくしゃ教育きょういくしゃ新書しんしょ 原本げんぽん現代げんだいやく 17〉、1980ねん4がつISBN 4-315-40098-X 
  • 名将めいしょう言行げんこうろくした――ひと人生じんせい重荷おもにうてとおみちくがごとし 家康いえやすきた小路しょうじけん中沢なかざわ恵子けいこへんやく教育きょういくしゃ教育きょういくしゃ新書しんしょ 原本げんぽん現代げんだいやく 18〉、1980ねん4がつISBN 4-315-40099-8 
ほかにも多数たすう出版しゅっぱんしゃより過去かこなん再版さいはんされている。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]