第だい三さん次じ産業さんぎょう

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第だい三さん次じ産業さんぎょう（だいさんじさんぎょう、英えい: tertiary sector of industry）は、3セクターモデルにおける産業さんぎょう分類ぶんるいの一ひとつ。第だい一いち次じ産業さんぎょうにも第だい二に次じ産業さんぎょうにも分類ぶんるいされない産業さんぎょうが分類ぶんるいされる。

概要がいよう

コーリン・クラークによる古典こてん的てきな産業さんぎょう分類ぶんるいに由来ゆらいし、第だい三さん次じ産業さんぎょうには第だい一いち次じ産業さんぎょうにも第だい二に次じ産業さんぎょうにも分類ぶんるいされない産業さんぎょうが分類ぶんるいされる。クラークによれば小売こうり業ごうやサービス業ごうなどの無形むけい財ざいがこれに該当がいとうする。

全ぜん産業さんぎょうから第だい一いち次じ・第だい二に次じ産業さんぎょうを排除はいじょした「残余ざんよ部門ぶもん」の総称そうしょうとして定義ていぎされるため、他たの産業さんぎょうとの関係かんけいで国くにや時代じだいにより範囲はんいに違ちがいを生しょうじる。日本にっぽんで第だい三さん次じ産業さんぎょうに分類ぶんるいされる電気でんき・ガス・水道すいどう業ぎょうは、中国ちゅうごくでは第だい二に次じ産業さんぎょうに分類ぶんるいされる。また、中国ちゅうごくでは第だい一いち次じ産業さんぎょう付随ふずいのサービス業ぎょう及および製造せいぞう業ぎょうに含ふくまれる金属きんぞく製品せいひん、機械きかい、設備せつび修理しゅうり業ぎょうは第だい三さん次じ産業さんぎょうではなかったが、2012年ねんからは第だい三さん次じ産業さんぎょうに分類ぶんるいされている。

世界せかい的てきに国内こくない総そう生産せいさん（GDP）と雇用こようにおける第だい一いち次じ産業さんぎょうや第だい二に次じ産業さんぎょうの割合わりあいの低下ていかと第だい三さん次じ産業さんぎょうの割合わりあいの上昇じょうしょうという「サービス経済けいざい化か」という現象げんしょうがみられる。

各国かっこくの状況じょうきょう

日本にっぽん

分類ぶんるい

慣例かんれいとして、日本標準にっぽんひょうじゅん産業さんぎょう分類ぶんるいにおける下記かきの産業さんぎょうを第だい三さん次じ産業さんぎょうに含ふくめることが多おおい。これは電気でんき・ガス業ごうを第だい二に次じ産業さんぎょうではなく第だい三さん次じ産業さんぎょうに分類ぶんるいしている点てんでクラークによる定義ていぎとは異ことなる。

• 大分おおいた類るいF 電気でんき・ガス・熱ねつ供給きょうきゅう・水道すいどう業ごう
• 大分おおいた類るいG 情報じょうほう通信つうしん業ぎょう
• 大分おおいた類るいH 運輸うんゆ業ぎょう、郵便ゆうびん業ごう
• 大分おおいた類るいI 卸売おろしうり業ごう、小売こうり業ごう
• 大分おおいた類るいJ 金融きんゆう業ごう、保険ほけん業ごう
• 大分おおいた類るいK 不動産ふどうさん業ごう、物品ぶっぴん賃貸ちんたい業ぎょう
• 大分おおいた類るいL 学術がくじゅつ研究けんきゅう、専せん門もん・技術ぎじゅつサービス業ぎょう
• 大分おおいた類るいM 宿泊しゅくはく業ぎょう、飲食いんしょくサービス業ぎょう
• 大分おおいた類るいN 生活せいかつ関連かんれんサービス業ぎょう、娯楽ごらく業ぎょう
• 大分おおいた類るいO 教育きょういく、学習がくしゅう支援しえん業ぎょう
• 大分おおいた類るいP 医療いりょう、福祉ふくし
• 大分おおいた類るいQ 複ふく合あいサービス事業じぎょう
• 大分おおいた類るいR サービス業ごう（他たに分類ぶんるいされないもの）
• 大分おおいた類るいS 公務こうむ（他たに分類ぶんるいされるものを除のぞく）
• 大分おおいた類るいT 分類ぶんるい不能ふのうの産業さんぎょう

産業さんぎょう活動かつどうの把握はあく

第だい三さん次じ産業さんぎょうは現代げんだいの日本にっぽんでは経済けいざいの中核ちゅうかくをなしているが、その複雑ふくざつさ多様たようさゆえに経済けいざい統計とうけいの整備せいびが最もっとも遅おくれている産業さんぎょうである。工業こうぎょう統計とうけい調査ちょうさのような全ぜん事業じぎょう所しょを対象たいしょうとするような調査ちょうさは行おこなわれておらず、業界ぎょうかい団体だんたいが出だす資料しりょうしかない産業さんぎょうもある。そのため、複数ふくすうの統計とうけいを加工かこうして推測すいそくするしかない。

第だい三さん次じ産業さんぎょうの活動かつどうを把握はあくできる統計とうけいとしては

• 国民こくみん経済けいざい計算けいさん（内閣ないかく府ふ）
• 第だい3次じ産業さんぎょう活動かつどう指数しすう（経済けいざい産業さんぎょう省しょう）- なお、上記じょうきのような国際こくさい的てきな定義ていぎとの違ちがいに配慮はいりょし、電気でんき・ガス・熱ねつ供給きょうきゅう・水道すいどう業ぎょうを除のぞく指数しすうを参考さんこう系列けいれつとして公表こうひょうしている。
• 特定とくていサービス産業さんぎょう実態じったい調査ちょうさ（経済けいざい産業さんぎょう省しょう）
• 法人ほうじん企業きぎょう統計とうけい調査ちょうさ（財務省ざいむしょう） - ただし、金融きんゆうを除のぞく

がある。

中国ちゅうごく

分類ぶんるい

中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく国家こっか統計とうけい局きょくは2003年ねんに従来じゅうらいの産業さんぎょう分類ぶんるい（1985年ねん3月がつ19日にちの国務こくむ院いん『第だい三さん次じ産業さんぎょう統計とうけい作成さくせいに関かんする報告ほうこく書しょ』で用もちいられた分類ぶんるい）を廃止はいしし、2002年ねんに国家こっか品質ひんしつ監督かんとく検けん験けん検疫けんえき総局そうきょくが新あたらしく発布はっぷした『中国ちゅうごく標準ひょうじゅん産業さんぎょう分類ぶんるい（「国民こくみん経済けいざい行ぎょう業ぎょう分類ぶんるい」）』による分類ぶんるいで産業さんぎょうの再さい定義ていぎを行おこなった。これによると第だい三さん次じ産業さんぎょうを第だい一いち次じ、第だい二に次じ産業さんぎょう以外いがいのその他たの産業さんぎょうとしており、具体ぐたい的てきには以下いかの15のサービス業ぎょうカテゴリーに分わけられる。

1. 交通こうつう輸送ゆそう・倉庫そうこ・郵便ゆうびん業ぎょう
2. 通信つうしん・コンピューターサービス・ソフトウェア業ぎょう
3. 卸売おろしうり・小売こうり業ぎょう
4. 宿泊しゅくはく・飲食いんしょく業ぎょう
5. 金融きんゆう・保険ほけん業ぎょう
6. 不動産ふどうさん業ぎょう
7. リース業ぎょう・ビジネスサービス業ぎょう
8. 科学かがく研究けんきゅう・技術ぎじゅつサービス、地質ちしつ調査ちょうさ業ぎょう
9. 水利すいり・環境かんきょう・公共こうきょう施設しせつ管理かんり業ぎょう
10. 対たい家計かけいサービスとその他たのサービス業ぎょう
11. 教育きょういく
12. 衛生えいせい・社会しゃかい保障ほしょうおよび社会しゃかい福祉ふくし
13. 文化ぶんか・スポーツおよびその他たの娯楽ごらくサービス
14. 公務こうむ・社会しゃかい団体だんたい
15. 国際こくさい機関きかん

産業さんぎょう活動かつどうの推移すいい

中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく国家こっか統計とうけい局きょくのデータによると、中国ちゅうごくでは1978年ねん以降いこう、GDPにおける産業さんぎょう別べつ構成こうせいで第だい三さん次じ産業さんぎょうの比率ひりつが急速きゅうそくに上昇じょうしょうした。特とくにGDPにおける産業さんぎょう別べつ構成こうせいでは、第だい三さん次じ産業さんぎょうは2012年ねんには第だい二に次じ産業さんぎょうを超こえ、2015年ねんにはGDPの50%に達たっした。

関連かんれん項目こうもく

• 第だい一いち次じ産業さんぎょう - 第だい二に次じ産業さんぎょう - 第だい四よん次じ産業さんぎょう
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