靴墨くつづみ

靴墨くつづみ（くつずみ）は、革靴かわぐつやブーツ、その他たの皮革ひかく製品せいひんにつやを出だし、革かわを保護ほごするために使つかう、ペースト状じょうやクリーム状じょうの製品せいひんである。無色むしょくを含ふくめていろいろな色いろのものがあり、靴くつの色いろに合あわせて選えらぶ事ことができる。オーストラリアで生うまれたKIWI（現在げんざいは米国べいこくサラ･リー社しゃの1ブランド）の靴墨くつづみは有名ゆうめいであり、同社どうしゃのウェブサイトによると世界せかいの約やく200ヶ国かこくで売うられている。色いろ数すうは、国内こくないメーカーのコロンブスやジュエルのほうが多おおい。

原料げんりょう

何なん百ひゃく年ねんにもわたってロウや獣脂じゅうし、油脂ゆし、水みずなどの自然しぜん原料げんりょうが靴墨くつづみの原料げんりょうとして使つかわれてきたが、現在げんざいの靴墨くつづみはナフサ、テレビン油てれびんゆ、染料せんりょう、アラビアガム、有機ゆうき溶剤ようざい、香料こうりょう、乳化剤にゅうかざい、蜜蝋みつろう、流動りゅうどうパラフィン、ミネラルオイルなどから作つくられている。

代用だいようとしてベビーオイル、ローション、乳液にゅうえき、ハンドクリーム、ワセリン、クリーム (基礎きそ化粧けしょう品ひん)、リップクリームなどを使用しようすることもあるが、靴くつ用ようではないため、手入ていれには注意ちゅういが必要ひつようである。

使用しよう法ほう

布ぬのやブラシなどを使つかって靴くつの表面ひょうめんに薄うすく塗ぬり、つやが出でるまで磨みがく。靴墨くつづみには汚よごれを落おとす力ちからは無ないので、靴墨くつづみを塗ぬる前まえにブラシや専用せんようクリーナーを使つかって、靴くつの汚よごれを落おとしておくことが大切たいせつである。また余分よぶんな靴墨くつづみが残のこっていると皮革ひかくに悪影響あくえいきょうを及およぼすため、靴墨くつづみを使つかい過すぎず、磨みがく際さいにも過剰かじょうな靴墨くつづみを取とり除のぞくことが必要ひつようになる。

磨みがき方かたの種類しゅるい

磨みがき方かたはこの2種類しゅるいが知しられている。

鏡面きょうめん磨みがき（ハイシャイン）
- 爪先つまさきを乳化にゅうか性せいクリームと油性ゆせいワックスで磨みがく方法ほうほう。
アンティーク磨みがき
- 2色しょくの乳化にゅうか性せいクリームを使つかい、あえて古ふるく見みせる方法ほうほう。

水みずで磨みがくのが基本きほんだが薄うすめたアルコールを用もちいる方法ほうほうもある（油性ゆせいワックスを塗ぬった後のち）。

他たには油性ゆせいワックスの使用しようを続つづけると、靴くつの表面ひょうめん（特とくに歩行ほこう時じに曲まがる箇所かしょを中心ちゅうしん）がひび割われやすい場合ばあいがある事ことから、通常つうじょうの手入ていれは乳化にゅうか性せいクリームを主体しゅたいに使用しようし油性ゆせいクリームはひび割われしにくい先端せんたん部分ぶぶんの艶つやを出だす際さいに使用しようする等ひとしの使用しよう例れいがある他ほかに、油性ゆせいワックスでも水みずと併あわせて使用しようすることでひび割われをできるだけ避さけることは可能かのうである。