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2018年ねんロシアグランプリ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
ロシアの旗 2018年ねんロシアグランプリ
レース詳細しょうさい
日程にってい 2018年ねんシーズン第だい16戦せん
決勝けっしょう開催かいさい日び 9月30日にち
開催かいさい地ち ソチ・オートドローム
ロシアの旗 ロシア クラスノダール地方ちほう ソチ　
コース 恒久こうきゅう的てきレース施設しせつおよび市街地しがいちコース
コース長ちょう 5.848km
レース距離きょり 53周しゅう (309.745km)
決勝けっしょう日び天候てんこう 曇くもり (ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:31.387
ファステストラップ
ドライバー フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス
タイム 1:35.861 (50周しゅう目め)
決勝けっしょう順位じゅんい
優勝ゆうしょう
2位い
3位い

2018年ねんロシアグランプリ (2018 Russian Grand Prix) は、2018年ねんのF1世界せかい選手権せんしゅけん第だい16戦せんとして、2018年ねん9月30日にちにソチ・オートドロームで開催かいさいされた。

正式せいしき名称めいしょうは「FORMULA 1 2018 VTB RUSSIAN GRAND PRIX」[1]。

レース前まえ[編集へんしゅう]

本ほんレースでピレリが供給きょうきゅうするドライタイヤのコンパウンドは、ハイパーソフト、ウルトラソフト、1段階だんかいスキップしてソフトの3種類しゅるい[2]。

2019年ねんシーズンの動向どうこう

エントリーリスト[編集へんしゅう]

マクラーレンはフェルナンド・アロンソに代かわってランド・ノリス、フォース・インディアはセルジオ・ペレスに代かわってニコラス・ラティフィ、ザウバーはマーカス・エリクソンに代かわってアントニオ・ジョヴィナッツィ、ルノーはカルロス・サインツJr.に代かわって地元じもと出身しゅっしんのアルテム・マルケロフをFP1に出走しゅっそうさせる[7]。

エントリーリスト
チーム No. ドライバー コンストラクター シャシー パワーユニット
ドイツの旗 メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス W09 メルセデス M09 EQ Power+
77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス
イタリアの旗 スクーデリア・フェラーリ 5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル フェラーリ SF71H フェラーリ 062 EVO
7 フィンランドの旗 キミ・ライコネン
オーストリアの旗 アストンマーティン・レッドブル・レーシング 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド レッドブル RB14 タグ・ホイヤー (ルノー R.E.18)
33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン
イギリスの旗 レーシング・ポイント・フォース・インディア・F1チーム 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス フォース・インディア VJM11 メルセデス M09 EQ Power+
31 フランスの旗 エステバン・オコン
34 カナダの旗 ニコラス・ラティフィ 1
イギリスの旗 ウィリアムズ・マルティーニ・レーシング 18 カナダの旗 ランス・ストロール ウィリアムズ FW41 メルセデス M09 EQ Power+
35 ロシアの旗 セルゲイ・シロトキン
フランスの旗 ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム 27 ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー R.S.18 ルノー R.E.18
55 スペインの旗 カルロス・サインツ
46 ロシアの旗 アルテム・マルケロフ 2
イタリアの旗 レッドブル・トロ・ロッソ・ホンダ 28 ニュージーランドの旗 ブレンドン・ハートレイ トロ・ロッソ STR13 ホンダ RA618H
10 フランスの旗 ピエール・ガスリー
アメリカ合衆国の旗 ハースF1チーム 8 フランスの旗 ロマン・グロージャン ハース VF-18 フェラーリ 062 EVO
20 デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン
イギリスの旗 マクラーレンF1チーム 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ マクラーレン MCL33 ルノー R.E.18
2 ベルギーの旗 ストフェル・バンドーン
47 イギリスの旗 ランド・ノリス 3
スイスの旗 アルファロメオ・ザウバーF1チーム 9 スウェーデンの旗 マーカス・エリクソン ザウバー C37 フェラーリ 062 EVO
16 モナコの旗 シャルル・ルクレール
36 イタリアの旗 アントニオ・ジョヴィナッツィ 4
ソース:[8]
追記ついき
  • タイヤは全車ぜんしゃピレリ
  • パワーユニットのエンジン(ICE)は全車ぜんしゃ1.6L V6ターボ
  • ^1 - ラティフィはFP1のみ、ペレスに代かわって出走しゅっそう[7]
  • ^2 - マルケロフはFP1のみ、サインツに代かわって出走しゅっそう[7]
  • ^3 - ノリスはFP1のみ、アロンソに代かわって出走しゅっそう[7][9]
  • ^4 - ジョヴィナッツィはFP1のみ、エリクソンに代かわって出走しゅっそう[7][10]

フリー走行そうこう[編集へんしゅう]

FP1開始かいしを前まえに、3チーム5台だいがパワーユニットの交換こうかんを行おこなった。いずれも既すでにパワーユニットの年間ねんかん最大さいだい基数きすうを超こえており15グリッド以上いじょうの降格こうかくとなったため、規定きていにより最さい後尾こうびグリッドに降格こうかくとなる。複数ふくすうのドライバーが該当がいとうする場合ばあいはペナルティが発生はっせいした順じゅんにグリッドの最後さいごに配置はいちされるが、5人にんともFP1開始かいし前まえに交換こうかんを行おこなったため、FP1でコースに出でて行いった順じゅんでペナルティが適用てきようされる[11]。なお、アロンソはFP1には出走しゅっそうせず、代かわりに出走しゅっそうするランド・ノリスが最初さいしょにコースへ出でていったため、最初さいしょのペナルティ適用てきようはアロンソとなる[12]。以下いかダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペン、ピエール・ガスリー、ブレンドン・ハートレイの順じゅんにコースインしている[13]。

  • レッドブルは、イタリアGPから同どうチームのみ投入とうにゅうしていたルノーの「スペックC」を「スペックB」に戻もどすことを決きめ、2台だいともグリッド降格こうかくペナルティを受うける[14]。FP3で2台だいとも6戦せん以内いないのギアボックス交換こうかんを行おこなったため、さらに5グリッド降格こうかくとなった[15]。
  • フェルナンド・アロンソも新あたらしいパワーユニット一式いっしきに交換こうかんしてグリッド降格こうかくペナルティを受うける[11]。
  • ホンダは、パフォーマンスと信頼しんらい性せいの両面りょうめんの向上こうじょうのために改善かいぜんを施ほどこした「スペック3」を投入とうにゅう。トロ・ロッソの2台だいもグリッド降格こうかくペナルティを受うける[16]。FP3以降いこうは「スペック3」の使用しようを断念だんねんし、「スペック2」に戻もどした[17]。これに併あわせてハートレイは新あらたに7基き目めのターボチャージャーとMGU-Hに交換こうかんしたため、追加ついかでペナルティを受うける[18]。

予選よせん[編集へんしゅう]

2018年ねん9月29日にち 15:00 MSK(UTC+3)

バルテリ・ボッタスがオーストリアGP以来いらい、今季こんき2回かい目めのポールポジションを獲得かくとく、ルイス・ハミルトンとともにメルセデスがフロントローを独占どくせんした。フェラーリ勢いきおいはメルセデス勢ぜいのペースについていくことができず、2列れつ目めがやっとだった。ルノー勢いきおいは、既すでにグリッド後方こうほうへ降格こうかくするレッドブル勢いきおいとピエール・ガスリーとともにQ2を走行そうこうしなかった。Q3に進出しんしゅつした場合ばあい、Q2でベストタイムを出だしたタイヤで決勝けっしょうをスタートすることになっているが、R.S.18がタイヤに厳きびしいマシンであるため、中古ちゅうこのハイパーソフトで決勝けっしょうをスタートするリスクを避さけたかったためとしている[19]。

結果けっか[編集へんしゅう]

Pos. No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:32.964 1:32.744 1:31.387 1
2 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:32.410 1:32.595 1:31.532 2
3 5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:33.476 1:33.045 1:31.943 3
4 7 フィンランドの旗 キミ・ライコネン フェラーリ 1:33.341 1:33.065 1:32.237 4
5 20 デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 1:34.078 1:33.747 1:33.181 5
6 31 フランスの旗 エステバン・オコン フォース・インディア-メルセデス 1:34.290 1:33.596 1:33.413 6
7 16 モナコの旗 シャルル・ルクレール ザウバー-フェラーリ 1:33.924 1:33.488 1:33.419 7
8 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 1:34.084 1:33.923 1:33.563 8
9 8 フランスの旗 ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 1:34.022 1:33.517 1:33.704 9
10 9 スウェーデンの旗 マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 1:34.170 1:33.995 1:35.196 10
11 33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-タグ・ホイヤー 1:33.048 No Time 19 1
12 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 1:33.247 No Time 18 2
13 10 フランスの旗 ピエール・ガスリー トロ・ロッソ-ホンダ 1:34.383 No Time 17 3
14 55 スペインの旗 カルロス・サインツ ルノー 1:34.626 No Time 11
15 27 ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:34.655 No Time 12
16 28 ニュージーランドの旗 ブレンドン・ハートレイ トロ・ロッソ-ホンダ 1:35.037 20 4
17 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ルノー 1:35.504 16 5
18 35 ロシアの旗 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ-メルセデス 1:35.612 13
19 2 ベルギーの旗 ストフェル・バンドーン マクラーレン-ルノー 1:35.977 15 6
20 18 カナダの旗 ランス・ストロール ウィリアムズ-メルセデス 1:36.437 14
107% time: 1:38.878
ソース:[20][21]
追記ついき
  • ^1 - フェルスタッペンは以下いかのペナルティを受うけた。
    • FP1で規定きていを超こえるパワーユニット交換こうかん(4基き目めのエンジン(ICE)、ターボチャージャー(TC)、MGU-H、MGU-K、3基き目めのバッテリー(ES)、電子でんし制御せいぎょ装置そうち(CE))を行おこない、降格こうかくグリッド数すうが15を超こえたため最さい後尾こうびグリッドへ降格こうかく[22][14]
    • FP3で6戦せん以内いないのギアボックス交換こうかんを行おこなったため5グリッド降格こうかく[23][24]
    • 予選よせんでイエローフラッグが振ふられた際さいに減速げんそくしなかったため、3グリッド降格こうかくとペナルティポイント2点てんが加算かさんされた(合計ごうけい7点てん)[25][24]
  • ^2 - リカルドは以下いかのペナルティを受うけた。
    • FP1で規定きていを超こえるパワーユニット交換こうかん(5基き目めのICE、TC、MGU-H、MGU-K)を行おこない、降格こうかくグリッド数すうが15を超こえたため最さい後尾こうびグリッドへ降格こうかく[26][14]
    • FP3で6戦せん以内いないのギアボックス交換こうかんを行おこなったため5グリッド降格こうかく[27]
  • ^3 - ガスリーはFP1で規定きていを超こえるパワーユニット交換こうかん(6基き目めのICE、TC、MGU-H、5基き目めのMGU-K)を行おこない、降格こうかくグリッド数すうが15を超こえたため最さい後尾こうびグリッドへ降格こうかく[28][16]
  • ^4 - ハートレイは以下いかのペナルティを受うけた。
    • FP1で規定きていを超こえるパワーユニット交換こうかん(7基き目めのICE、6基き目めのTC、MGU-H、MGU-K、4基き目めのCE)を行おこない、降格こうかくグリッド数すうが15を超こえたため最さい後尾こうびグリッドへ降格こうかく[29][16]
    • FP3で規定きていを超こえるパワーユニット交換こうかん(7基き目めのTC、MGU-H)を行おこなったため10グリッド降格こうかく[30][31]
  • ^5 - アロンソはFP1で規定きていを超こえるパワーユニット交換こうかん(4基き目めのICE、TC、MGU-H、MGU-K、3基き目めのES、CE)を行おこない、降格こうかくグリッド数すうが15を超こえたため最さい後尾こうびグリッドへ降格こうかく[32][11]
  • ^6 - バンドーンは決勝けっしょう前まえに6戦せん以内いないのギアボックス交換こうかんを行おこなったため5グリッド降格こうかく[33][34]

決勝けっしょう[編集へんしゅう]

2018年ねん9月30日にち 14:10 MSK(UTC+3)

ルイス・ハミルトンが3連勝れんしょうで今こんシーズン8勝しょう目め、バルテリ・ボッタスは2位いに終おわった。ボッタスは前年ぜんねんに自身じしんが初はつ優勝ゆうしょうしたグランプリを2連覇れんぱすることはできなかったが、メルセデスはチームとして1-2フィニッシュを達成たっせいした。ドライバー選手権せんしゅけんでハミルトンと争あらそうセバスチャン・ベッテルは3位いに終おわり、ロシアGP終了しゅうりょう時点じてんで50点てん差さと決定的けっていてきな差さを付つけられた。これにより、ハミルトンのワールドチャンピオンがアメリカGPで確定かくていする可能かのう性せいが浮上ふじょうすることとなった。

展開てんかい[編集へんしゅう]

決勝けっしょうを前まえにストフェル・バンドーンが6戦せん以内いないのギアボックス交換こうかんを行おこなったため5グリッド降格こうかくとなり(ただし、パワーユニット交換こうかんにより最さい後尾こうびグリッドに降格こうかくするドライバーが5人にんいたため、実際じっさいには予選よせん19位いから15番ばんグリッドへ繰くり上あげとなっている)、グリッド降格こうかくペナルティを受うけたドライバーは6人にんに達たっした[34]。

オープニングラップでは上位じょうい勢ぜいを含ふくめて激はげしいバトルが展開てんかいされ、マシン同士どうしの接触せっしょくが何なん台だいか起おきたものの、リタイアしたマシンや黄旗きはたが振ふられる事態じたいにまでは至いたらず、メルセデスのワンツー体制たいせいでレースが始はじまる。後方こうほうではトロロッソ・ホンダの2台だいが単独たんどくスピン。2台だいともわずか4周しゅうでレースをリタイアする。レース後ごの発表はっぴょうによれば、ブレーキトラブルが原因げんいんでのリタイアであった[35]。

レースは、ボッタスを先頭せんとうとしたメルセデスの2台だいをフェラーリのベッテルが追おいかける展開てんかいとなる。レース中盤ちゅうばん、ボッタスはピットインを終おえ、これに合あわせベッテルがピットイン。ハミルトンもピットインするが、そのタイミングをミス[36]したことが影響えいきょうし、ベッテルの後うしろ、暫定ざんてい4位いで復帰ふっきすることとなった。ベッテルは一時いちじは抑おさえ込こんだものの、ハミルトンに抜ぬき返がえされた。その際さい、ベッテルは2度どにわたってラインを変かえたことで審議しんぎ対象たいしょうとなるがお咎とがめなしとなった。また、3台だいがピットインした際さい、ソフトタイヤでスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が暫定ざんていトップとなり、フェルスタッペン-ボッタス-ハミルトン-ベッテルの順じゅんでレースは続つづく。

そんななか、暫定ざんてい2位いのボッタスは暫定ざんていトップのフェルスタッペンを攻略こうりゃくできず、ペースが上あがらない。ハミルトンはベッテルとのバトルの影響えいきょうもあり、ブリスターの兆候ちょうこうが表あらわれ始はじめたうえ、ベッテルを振ふり切きることもできず、苦くるしい状況じょうきょうとなる。そのため、メルセデスはハミルトンを前まえに出だすようボッタスに指示しじ。一方いっぽうでフェルスタッペンはペースアップしてタイヤ交換こうかんの時間じかんを稼かせごうとしたものの、ハミルトンの追撃ついげきに敗やぶれ、ピットインに合あわせて後退こうたい。メルセデスのワンツー体制たいせいとなり、ベッテルは失速しっそくしたため、フェラーリとの勝負しょうぶも決けっした。そして、チェッカー間際まぎわには、ボッタスが意地いじのファステストラップを叩たたき出だしたうえで、チームに無線むせんで「このまま終おわれってこと?」と暗あんに尋たずね、トト・ヴォルフは「そうだ。後あとで話はなそう」[37]とそっけなく、そのままフィニッシュというのが答こたえであった。

ハミルトンが今季こんき8勝しょう目めを挙あげ、メルセデスが1-2フィニッシュを果はたした。レース直後ちょくごのパルクフェルメではメルセデスの両りょうドライバーに様々さまざまな感情かんじょうが渦巻うずまいていることをうかがわせる光景こうけい[38]が映うつし出だされた。一方いっぽうで、ベッテルは表彰台ひょうしょうだいへの待機たいき室しつに来きたマスコミに対たいし、テレビカメラにタオルをかけて、2人ふたりへの配慮はいりょを促うながす一幕ひとまくもあった。だが、露骨ろこつにハミルトンを優先ゆうせんしたチームオーダーが見みられたことにより、表彰台ひょうしょうだい上じょうでの歓声かんせいも少すくなく、シャンパンファイトも手短てみじかに閉しめられるほどであった。

レース戦略せんりゃくの失敗しっぱいが目立めだち、レギュレーションすれすれのトリック[39]を使つかっても勝かてない今季こんきのフェラーリやチームオーダー発動はつどうの一いち件けんをめぐる批判ひはんに対たいし、レース後ごの記念きねん撮影さつえい[40]ではトロフィーとドライバーの立場たちばを交換こうかんした写真しゃしんがチームの公式こうしきサイトに投稿とうこうされた。いわば、この件けんに対たいするメルセデスの反論はんろんとも言いうべき写真しゃしんを示しめしたものの、この時ときの二人ふたりは周まわりに比くらべどこか表情ひょうじょうが硬かたく、後味あとあじの悪わるいままGPは閉幕へいまくした。 だが、前年ぜんねんのハンガリーGPで見みせたチーム戦略せんりゃくとは異ことなり[41]、メルセデス陣営じんえいはレース前まえにチームオーダーを出ださない可能かのう性せいも示唆しさしたコメント[42]をしながらチームオーダーを発動はつどうさせたため、ファンから厳きびしいコメントが殺到さっとうした。ただ、レース後ごのインタビューにおいてハミルトンが「この勝利しょうりは僕ぼくがこれまで獲得かくとくした勝利しょうりの中なかで、最もっとも誇ほこりを感かんじない勝利しょうりだ」としてボッタスに同情どうじょうし、チームの判断はんだんによる優勝ゆうしょうであったとストレートに批判ひはん[43]。メルセデス陣営じんえいもチーム代表だいひょうの定例ていれい会見かいけんに応おうじ、チームオーダーの打うち合あわせをしていなかったことが原因げんいんとし、チーム側がわに責任せきにんがあると明言めいげんした[43]こともあり、比較的ひかくてき早はやく終息しゅうそくした。

この日ひ21歳さいの誕生たんじょう日びを迎むかえて19番ばんグリッドからスタートし、一時いちじトップを走行そうこうしたフェルスタッペンは5位い、18番ばんグリッドからスタートしたダニエル・リカルド(レッドブル)は6位い。レッドブル勢ぜいはパワーユニット交換こうかんによるグリッド降格こうかくから見事みごとな挽回ばんかいをみせた。また、フェルスタッペンは2戦せん連続れんぞくのドライバー・オブ・ザ・デイに選出せんしゅつされている。

シャルル・ルクレール(ザウバー)は3強きょう(メルセデス、フェラーリ、レッドブル)を除のぞく唯一ゆいいつの同どう一いちラップで7位い、以下いかケビン・マグヌッセン(ハース)、エステバン・オコンとセルジオ・ペレス(フォース・インディア)までがトップ10入いりを果はたした。予選よせんQ2を走行そうこうしない作戦さくせんを立たてたルノー勢いきおいは2台だいとも入賞にゅうしょう圏外けんがいに終おわった。

ベッテルは自力じりきでのドライバーズ・タイトル獲得かくとくの可能かのう性せいを保たもったが、残のこり５戦せんの時点じてんでハミルトンはベッテルに対たいして優位ゆういに立たった。コンストラクターズ選手権せんしゅけんもメルセデスが優位ゆうい性せいを確立かくりつした状況じょうきょうで日本にっぽんGPを迎むかえることとなった。

結果けっか[編集へんしゅう]

Pos. No. ドライバー コンストラクター 周回しゅうかい数すう タイム/リタイア原因げんいん Grid Pts.
1 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 53 1:27:25.181 2 25
2 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス メルセデス 53 +2.545 1 18
3 5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 53 +7.487 3 15
4 7 フィンランドの旗 キミ・ライコネン フェラーリ 53 +16.543 4 12
5 33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-タグ・ホイヤー 53 +31.016 19 10
6 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 53 +1:20.451 18 8
7 16 モナコの旗 シャルル・ルクレール ザウバー-フェラーリ 53 +1:38.390 7 6
8 20 デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 52 +1 Lap 5 4
9 31 フランスの旗 エステバン・オコン フォース・インディア-メルセデス 52 +1 Lap 6 2
10 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 52 +1 Lap 8 1
11 8 フランスの旗 ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 52 +1 Lap 9
12 27 ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 52 +1 Lap 12
13 9 スウェーデンの旗 マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 52 +1 Lap 10
14 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ルノー 52 +1 Lap 16
15 18 カナダの旗 ランス・ストロール ウィリアムズ-メルセデス 52 +1 Lap 14
16 2 ベルギーの旗 ストフェル・バンドーン マクラーレン-ルノー 51 +2 Laps 15
17 55 スペインの旗 カルロス・サインツ ルノー 51 +2 Laps 11
18 35 ロシアの旗 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ-メルセデス 51 +2 Laps 13
Ret 10 フランスの旗 ピエール・ガスリー トロ・ロッソ-ホンダ 4 ブレーキ 17
Ret 28 ニュージーランドの旗 ブレンドン・ハートレイ トロ・ロッソ-ホンダ 4 ブレーキ 20
ソース:[44]
ファステストラップ[45]
ラップリーダー[46]

第だい16戦せん終了しゅうりょう時点じてんのランキング[編集へんしゅう]

  • 注ちゅう：ドライバー、コンストラクター共どもにトップ5のみ表示ひょうじ。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

ウィキメディア・コモンズには、2018年ねんロシアグランプリに関連かんれんするカテゴリがあります。
[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ “Russia”. The Official F1 Website. 2018年ねん9月がつ27日にち閲覧えつらん。
  2. ^ “F1第だい16戦せんロシアGP全ぜん20人にんのタイヤ選択せんたく：トロロッソ・ホンダはハイパーソフトを8セットチョイス”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ19日にち). 2018年ねん9月がつ27日にち閲覧えつらん。
  3. ^ “フェラーリ育成いくせいドライバーのアントニオ・ジョビナッツィ、2019年ねんのザウバーF1入いりが正式せいしき発表はっぴょう”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ26日にち). 2018年ねん9月がつ27日にち閲覧えつらん。
  4. ^ “ザウバーF1のシートを失うしなうエリクソン、2019年ねんシーズンはサードドライバーとして残留ざんりゅう”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ26日にち). 2018年ねん9月がつ27日にち閲覧えつらん。
  5. ^ “ハースF1、グロージャンとマグヌッセンの2019年ねん残留ざんりゅうを発表はっぴょう”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ28日にち). 2018年ねん9月がつ29日にち閲覧えつらん。
  6. ^ “トロロッソ・ホンダF1の2019年ねんドライバーとしてクビアトが正式せいしき発表はっぴょう。チームメイトは未定みてい”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ29日にち). 2018年ねん9月がつ29日にち閲覧えつらん。
  7. ^ a b c d e “F1ロシアGP FP1：トップはベッテル、トロロッソ・ホンダのガスリーは新しんPUのデータを収集しゅうしゅうし12番手ばんて”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ28日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  8. ^ “Entry List”. FIA (2018年ねん9月がつ27日にち). 2018年ねん9月がつ27日にち閲覧えつらん。
  9. ^ “マクラーレン、ランド・ノリスをF1ロシアGPのFP1に起用きよう”. F1-Gate.com (2018年ねん9月がつ25日にち). 2018年ねん9月がつ27日にち閲覧えつらん。
  10. ^ “ザウバー、アントニオ・ジョビナッツィをF1ロシアGPのFP1に起用きよう”. F1-Gate.com (2018年ねん9月がつ25日にち). 2018年ねん9月がつ27日にち閲覧えつらん。
  11. ^ a b c “フェルナンド・アロンソ、パワーユニット一式いっしきを交換こうかんしてグリッド降格こうかく”. F1-Gate.com (2018年ねん9月がつ28日にち). 2018年ねん9月がつ29日にち閲覧えつらん。
  12. ^ “F1ロシアGP フリー走行そうこう1回かい目め”. F1-Gate.com (2018年ねん9月がつ28日にち). 2018年ねん9月がつ29日にち閲覧えつらん。
  13. ^ “F1 Topic：最さい後尾こうびスタートのペナルティが科かされた5名めいの決勝けっしょうスターティンググリッド争あらそい”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ29日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  14. ^ a b c “マックス・フェルスタッペン 「ルノーのスペックCは高地こうちでは走はしれない」”. F1-Gate.com (2018年ねん9月がつ28日にち). 2018年ねん9月がつ29日にち閲覧えつらん。
  15. ^ “マックス・フェルスタッペン、ギアボックス交換こうかん＆黄旗きはた無視むしで最さい後尾こうびに降格こうかく”. F1-Gate.com (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  16. ^ a b c “トロロッソ 「ホンダの新あたらしいパワーユニットは全すべてにおいてポジティブ」”. F1-Gate.com (2018年ねん9月がつ29日にち). 2018年ねん9月がつ29日にち閲覧えつらん。
  17. ^ “ホンダF1、旧型きゅうがたパワーユニットに載のせ替がえ。新しんスペックに好こう感触かんしょくも「さらなる調整ちょうせいを行おこない万全ばんぜんの態勢たいせいで鈴鹿すずかに臨のぞみたい」”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ29日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  18. ^ “ホンダ田辺たなべTD「旧きゅうスペックPUに戻もどした後のちもパフォーマンスは悪わるくない。いいレースを期待きたい」：F1ロシアGP土曜どよう”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  19. ^ “ルノーF1、ロシアGPでの予選よせんQ2を走はしらないという戦略せんりゃく的てきな決定けっていを擁護ようご”. F1-Gate.com (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  20. ^ “FORMULA 1 2018 VTB RUSSIAN GRAND PRIX - QUALIFYING”. The Official F1 Website (2018年ねん9月がつ29日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
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  24. ^ a b “フェルスタッペン、追加ついかのペナルティで最さい後尾こうびスタートの見込みこみ「バースデープレゼントは現実げんじつ的てきに考かんがえて5位いかな」：F1ロシアGP土曜どよう”. AUTOSPORTweb (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
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  28. ^ “Steward Decision Doc10 - P. Gasly”. FIA (2018年ねん9月がつ28日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
  29. ^ “Steward Decision Doc11 - B. Hartley”. FIA (2018年ねん9月がつ28日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
  30. ^ “Offence Doc21 - B. Hartley”. FIA (2018年ねん9月がつ29日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
  31. ^ “(Corrected) Offence Doc31 - B.Hartley”. FIA (2018年ねん9月がつ29日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。 (訂正ていせいリリース)
  32. ^ “Stewards Decision Doc7 - F. Alonso”. FIA (2018年ねん9月がつ28日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
  33. ^ “Offence Doc36 - S. Vandoorne”. FIA (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
  34. ^ a b “ストフェル・バンドーン、ギアボックス交換こうかんで5グリッド降格こうかくペナルティ”. F1-Gate.com (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  35. ^ “全滅ぜんめつに終おわったトロロッソ、2台だいにブレーキトラブルが発生はっせいと発表はっぴょう「原因げんいんについては現在げんざい調査ちょうさ中ちゅう」：F1ロシアGP日曜にちよう”. AUTOSPORTweb (2018年ねん10月がつ1日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  36. ^ “メルセデスのウルフ代表だいひょう「ハミルトンのピットが遅おくれたのは自分じぶんの責任せきにん」”. jp.motorsport.com (2018年ねん10月がつ1日にち). 2018年ねん10月がつ2日にち閲覧えつらん。
  37. ^ “【決勝けっしょうレース結果けっか】メルセデス1-2！フェラーリ届とどかず　トロロッソ・ホンダは日本にっぽんGP前まえに厳きびしい結果けっか／F1ロシアGP”. www.topnews.jp (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  38. ^ パルクフェルメに戻もどってからもマシンからすぐ降おりず、感情かんじょうを抑おさえきれるまでシートに留とまる姿すがた。マシンから降おりても、真まっ先さきにボッタスへ声こえをかけに行いき、普段ふだんより観客かんきゃくやチームへのあいさつが控ひかえめな行動こうどう。ヘルメットを脱ぬぐのを遅おくらしてインタビューを一旦いったん無視むしする。ボッタスがインタビューされている間あいだ、横よこで気きまずい表情ひょうじょうをして見守みまもるなど。
  39. ^ “敗やぶれたハミルトン「フェラーリのマシンには“トリック”がある」：F1ベルギーGP日曜にちよう”. www.as-web.jp (2018年ねん8月がつ27日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  40. ^ “Team 👊 #DrivenByEachOther”. twitter.com (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  41. ^ 2017年ねんの同どうGPでは、両者りょうしゃに対たいして「フェラーリ勢ぜいを抜ぬけなかったら順位じゅんいを戻もどす」と約束やくそくをしたうえで順位じゅんいを入いれ替かえたものの、それに失敗しっぱいしたため、終盤しゅうばんに再ふたたび順位じゅんいを入いれ替かえた過去かこがある。
  42. ^ “ボッタス今季こんき初はつ優勝ゆうしょうなるか。メルセデス「チームオーダー難むずかしい」”. jp.motorsport.com (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん10月がつ1日にち閲覧えつらん。
  43. ^ a b “F1 Topic：議論ぎろんが巻まき起おこったメルセデスのチームオーダー、過去かこに大おおきな批判ひはんにさらされたフェラーリとの違ちがい”. www.as-web.jp (2018年ねん10月がつ2日にち). 2018年ねん10月がつ2日にち閲覧えつらん。
  44. ^ “FORMULA 1 2018 VTB RUSSIAN GRAND PRIX - RACE RESULT”. The Official F1 Website (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
  45. ^ “FORMULA 1 2018 VTB RUSSIAN GRAND PRIX - FASTEST LAPS”. The Official F1 Website (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
  46. ^ “Lap Chart”. FIA (2018年ねん9月がつ30日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
前まえ戦せん
2018年ねんシンガポールグランプリ 		FIA F1世界せかい選手権せんしゅけん
2018年ねんシーズン 		次つぎ戦せん
2018年ねん日本にっぽんグランプリ
前回ぜんかい開催かいさい
2017年ねんロシアグランプリ 		ロシアの旗 ロシアグランプリ 次回じかい開催かいさい
2019年ねんロシアグランプリ
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
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