地球 ちきゅう 環境 かんきょう 変動 へんどう 観測 かんそく ミッション (GCOM : G lobal C hange O bservation M ission、ジーコム )は、宇宙 うちゅう 航空 こうくう 研究 けんきゅう 開発 かいはつ 機構 きこう (JAXA)が進 すす めている、人工 じんこう 衛星 えいせい を利用 りよう した地球 ちきゅう 環境 かんきょう の変動 へんどう を長期 ちょうき 的 てき に観測 かんそく する計画 けいかく 。国際 こくさい プロジェクトの全 ぜん 球 たま 地球 ちきゅう 観測 かんそく システム (GEOSS)10年 ねん 計画 けいかく に沿 そ い、10~15年 ねん 程度 ていど の期間 きかん 、全 ぜん 地球 ちきゅう 上 じょう の降水 こうすい 積雪 せきせつ 量 りょう や水蒸気 すいじょうき 量 りょう 、雲 くも 、エアロゾル 、植生 しょくせい などの物理 ぶつり データを観測 かんそく し、そのデータを気候 きこう 変動 へんどう 予測 よそく や気象 きしょう 予測 よそく 、水 みず や食料 しょくりょう 資源 しげん 管理 かんり などに利用 りよう し、その有効 ゆうこう 性 せい を実証 じっしょう することを目的 もくてき としている。
2012年 ねん 5月18日 にち に最初 さいしょ の観測 かんそく 衛星 えいせい 「しずく (GCOM-W1) 」が打 う ち上 あ げられ、2017年 ねん 12月23日 にち に2機 き 目 め の観測 かんそく 衛星 えいせい 「しきさい (GCOM-C1) 」が打 う ち上 あ げられた。
GCOMは、日本 にっぽん の国 くに としての政策 せいさく 、国際 こくさい 的 てき な地球 ちきゅう 観測 かんそく 計画 けいかく 、そしてJAXAの地球 ちきゅう 観測 かんそく 衛星 えいせい の開発 かいはつ 方針 ほうしん が複雑 ふくざつ に絡 から んで誕生 たんじょう したミッションである。
2003年 ねん 9月 がつ 1日 にち 、総務 そうむ 大臣 だいじん ・文部 もんぶ 科学 かがく 大臣 だいじん ・国土 こくど 交通 こうつう 大臣 だいじん により「宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 計画 けいかく に関 かん する長期 ちょうき 的 てき な計画 けいかく 」が発表 はっぴょう され、今後 こんご 10年間 ねんかん にJAXAの果 は たすべき役割 やくわり の一 ひと つとして地球 ちきゅう 観測 かんそく 計画 けいかく が挙 あ げられた。また、内閣 ないかく 府 ふ の総合 そうごう 科学 かがく 技術 ぎじゅつ 会議 かいぎ において2004年 ねん に「我 わ が国 くに における宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 利用 りよう の基本 きほん 戦略 せんりゃく 」および「地球 ちきゅう 観測 かんそく の推進 すいしん 戦略 せんりゃく 」が掲 かか げられた。国際 こくさい 的 てき な動 うご きとしては、2005年 ねん 2月 がつ に第 だい 3回 かい 地球 ちきゅう 観測 かんそく サミットが開催 かいさい され、「全 ぜん 球 たま 地球 ちきゅう 観測 かんそく システム (GEOSS)10年 ねん 実施 じっし 計画 けいかく 」が承認 しょうにん された。
これらの動 うご きを受 う けて、2005年 ねん 6月 がつ 、JAXAを管轄 かんかつ する文部 もんぶ 科学 かがく 省 しょう ・宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 委員 いいん 会 かい ・地球 ちきゅう 観測 かんそく 特別 とくべつ 部会 ぶかい が具体 ぐたい 的 てき な地球 ちきゅう 観測 かんそく 衛星 えいせい 計画 けいかく である「わが国 くに の地球 ちきゅう 観測 かんそく における衛星 えいせい 開発 かいはつ 計画 けいかく およびデータ利用 りよう の進 すす め方 かた について」の報告 ほうこく 書 しょ をまとめた。この報告 ほうこく 書 しょ に基 もと づいてJAXAがかつてのGCOM(後述 こうじゅつ の#旧 きゅう GCOMについて を参照 さんしょう )を大 おお きく修正 しゅうせい させて誕生 たんじょう したのが、現在 げんざい の「地球 ちきゅう 環境 かんきょう 変動 へんどう 観測 かんそく ミッション(GCOM) 」である。
GCOMは、日本 にっぽん の第 だい 3期 き 科学 かがく 技術 ぎじゅつ 基本 きほん 計画 けいかく における国家 こっか 基幹 きかん 技術 ぎじゅつ の一 ひと つである海洋 かいよう 地球 ちきゅう 観測 かんそく 探査 たんさ システム の一部 いちぶ として位置 いち づけされている。
衛星 えいせい 打 う ち上 あ げスケジュール
GCOMとは、JAXAが推進 すいしん する地球 ちきゅう 観測 かんそく 計画 けいかく であり、2種類 しゅるい の衛星 えいせい を5年 ねん おきに3回 かい 打 う ち上 あ げ、計 けい 6機 き の衛星 えいせい を用 もち いて10~15年 ねん の長期 ちょうき にわたり地球 ちきゅう 上 じょう の陸地 りくち ・海洋 かいよう のさまざまな物理 ぶつり データを継続 けいぞく 的 てき に観測 かんそく する、大 だい 規模 きぼ なミッションである。衛星 えいせい 1機 き あたりのコストを200億 おく 円 えん 以下 いか に抑 おさ えつつ故障 こしょう に強 つよ い設計 せっけい にすることで、ミッションの継続 けいぞく 性 せい を強 つよ く意識 いしき している。国際 こくさい 的 てき な地球 ちきゅう 観測 かんそく 計画 けいかく であるGEOSS 10年 ねん 計画 けいかく における「気候 きこう 変動 へんどう 」と「水 みず 資源 しげん 管理 かんり 」の分野 ぶんや において日本 にっぽん として貢献 こうけん することを目的 もくてき としている。
衛星 えいせい システムは、水 みず 循環 じゅんかん 変動 へんどう 観測 かんそく 衛星 えいせい (GCOM-W) シリーズと、気候 きこう 変動 へんどう 観測 かんそく 衛星 えいせい (GCOM-C) シリーズに分 わ かれる。前者 ぜんしゃ は高性能 こうせいのう マイクロ波 は 放射 ほうしゃ 計 けい AMSR2を、後者 こうしゃ は多 た 波長 はちょう 光学 こうがく イメージャSGLIを搭載 とうさい し、地球 ちきゅう 上 じょう の大気 たいき (雲 くも ・エアロゾル ・水蒸気 すいじょうき )、海洋 かいよう (海面 かいめん 温度 おんど ・海 うみ 色 しょく )、陸地 りくち (植生 しょくせい ・土壌 どじょう 水分 すいぶん )、雪氷 せっぴょう (海 うみ 氷 ごおり 、雪氷 せっぴょう 被覆 ひふく 深度 しんど )を総合 そうごう 的 てき に観測 かんそく する。
観測 かんそく した1次 じ データはJAXA内 ない の地球 ちきゅう 観測 かんそく 研究 けんきゅう センター(EORC)に集約 しゅうやく され、GCOM専用 せんよう のデータ処理 しょり ・研究 けんきゅう 解析 かいせき システムを使用 しよう してより高次 こうじ のデータに加工 かこう された後 のち に、全 ぜん 世界 せかい の研究 けんきゅう 者 しゃ に提供 ていきょう される。日本 にっぽん の保有 ほゆう する他 ほか の地球 ちきゅう 観測 かんそく 衛星 えいせい のデータとあわせて、地球 ちきゅう 環境 かんきょう 変動 へんどう 観測 かんそく ・災害 さいがい 監視 かんし ・資源 しげん 探査 たんさ のために利用 りよう される。
2008年 ねん 7月 がつ 時点 じてん で明 あき らかになっているのはGCOM第 だい 1期 き までであり、2期 き 以降 いこう の計画 けいかく の詳細 しょうさい は未定 みてい である。
観測 かんそく 対象 たいしょう
衛星 えいせい
大気圏 たいきけん
雪氷 せっぴょう 圏 けん
陸 りく 圏 けん
海洋 かいよう 圏 けん
GCOM-W
雲 くも 水量 すいりょう 水蒸気 すいじょうき 量 りょう 降水 こうすい 量 りょう
海 うみ 氷 ごおり 密接 みっせつ 度 ど 積雪 せきせつ 深度 しんど
土壌 どじょう 水分 すいぶん
海上 かいじょう 風速 ふうそく 海面 かいめん 水温 すいおん
GCOM-C
雲 くも 特性 とくせい エアロゾル特性 とくせい
雪氷 せっぴょう 分布 ぶんぷ 雪氷 せっぴょう 面 めん 特性 とくせい 雪氷 せっぴょう 面 めん 温度 おんど
地表 ちひょう 温度 おんど 地上 ちじょう 部 ぶ バイオマス植物 しょくぶつ 生産 せいさん
植物 しょくぶつ 生産 せいさん 海 うみ 色 しょく 海面 かいめん 水温 すいおん
衛星 えいせい は3期 き に分 わ かれて打 う ち上 あ げられ、それぞれ5年 ねん の観測 かんそく を行 おこな い、各 かく 期 き の間 あいだ は1年 ねん 程度 ていど 重複 じゅうふく させて観測 かんそく する。前期 ぜんき の衛星 えいせい が寿命 じゅみょう を超 こ えて運用 うんよう が可能 かのう な場合 ばあい は、安全 あんぜん に運用 うんよう 可能 かのう な状態 じょうたい である限 かぎ り前期 ぜんき と次期 じき の衛星 えいせい の両方 りょうほう の衛星 えいせい で観測 かんそく を行 おこな い、観測 かんそく 頻度 ひんど を上 あ げる予定 よてい である。
万 まん 一 いち 衛星 えいせい の打 う ち上 あ げに失敗 しっぱい したり、予定 よてい 運用 うんよう 期間 きかん 中 ちゅう に衛星 えいせい に重大 じゅうだい なトラブルが生 しょう じた場合 ばあい は、直 ただ ちに次期 じき 衛星 えいせい の開発 かいはつ に着手 ちゃくしゅ し、欠 かけ 測 はか 期間 きかん を最小限 さいしょうげん にする予定 よてい である。
衛星 えいせい バスにおいては可能 かのう な限 かぎ りの冗長 じょうちょう 設計 せっけい がなされており、太陽 たいよう 電池 でんち パネルや内部 ないぶ の電源 でんげん 系 けい は完全 かんぜん に二重化 にじゅうか され、片方 かたがた が故障 こしょう しても観測 かんそく が継続 けいぞく できるようになっている。衛星 えいせい バスはGCOM-W1とC1では約 やく 80%が共通 きょうつう の設計 せっけい であり、開発 かいはつ 費用 ひよう の縮減 しゅくげん を図 はか っている。観測 かんそく 機器 きき においても、重量 じゅうりょう 的 てき な余力 よりょく は多 た 機能 きのう 化 か ではなく信頼 しんらい 性 せい 向上 こうじょう に振 ふ り向 む けており、無理 むり な軽量 けいりょう 化 か は行 おこな われていない。
水 みず 循環 じゅんかん 変動 へんどう 観測 かんそく 衛星 えいせい しずく(GCOM-W1) は、大気 たいき や土壌 どじょう 中 ちゅう の水分 すいぶん 量 りょう や温度 おんど を観測 かんそく することが出来 でき る高性能 こうせいのう マイクロ波 は 放射 ほうしゃ 計 けい AMSR2を搭載 とうさい し、降水 こうすい 量 りょう 、水蒸気 すいじょうき 量 りょう 、海洋 かいよう 上 じょう の風速 ふうそく や水温 すいおん 、陸 りく 域 いき の水分 すいぶん 量 りょう 、積雪 せきせつ 深度 しんど を観測 かんそく する。
質量 しつりょう は約 やく 1,900 kg、設計 せっけい 寿命 じゅみょう は5年 ねん 。高度 こうど 約 やく 700 kmの極 ごく 軌道 きどう に投入 とうにゅう される。昇 のぼり 交点 こうてん 通過 つうか 地方 ちほう 太陽 たいよう 時 じ は13時 じ 30分 ふん ±15分 ぶん の午後 ごご 軌道 きどう 。これはAMSR-Eを搭載 とうさい した既存 きそん のAqua 衛星 えいせい のデータと整合 せいごう 性 せい を取 と るためである。衛星 えいせい の開発 かいはつ 費 ひ は200億 おく 円 えん 。2011年度 ねんど にH-IIAロケット 21号機 ごうき にて打 う ち上 あ げられる予定 よてい であったが、相乗 あいの りする韓国 かんこく の多目的 たもくてき 実用 じつよう 衛星 えいせい 3号 ごう の製造 せいぞう 遅 おく れにより、2012年度 ねんど に延期 えんき され、同年 どうねん 5月 がつ 18日 にち に打 う ち上 あ げられた
気候 きこう 変動 へんどう 観測 かんそく 衛星 えいせい しきさい (GCOM-C1) は、地球 ちきゅう 表面 ひょうめん や大気 たいき の色 いろ や温度 おんど を観測 かんそく することが出来 でき る可視 かし ~熱 ねつ 赤 あか 外 がい 多 た 波長 はちょう 光学 こうがく センサSGLIを搭載 とうさい し、雲 くも ・エアロゾル、海 うみ 色 しょく 、植生 しょくせい 、雪氷 せっぴょう 等 とう を全 ぜん 地球 ちきゅう 規模 きぼ で長期間 ちょうきかん 継続 けいぞく 的 てき に観測 かんそく することで、将来 しょうらい の気温 きおん 上昇 じょうしょう 量 りょう の正確 せいかく な予測 よそく に必要 ひつよう となる放射 ほうしゃ 収支 しゅうし 、および炭素 たんそ 循環 じゅんかん の変動 へんどう メカニズムの解明 かいめい に貢献 こうけん する。
質量 しつりょう は約 やく 2,020 kg、設計 せっけい 寿命 じゅみょう は5年 ねん 。高度 こうど 798 km, 傾斜 けいしゃ 角 かく 98.6度 ど の極 ごく 軌道 きどう 。降 くだ 交点 こうてん 通過 つうか 地方 ちほう 太陽 たいよう 時 じ は10時 じ 30分 ふん ±15分 ぶん の午前 ごぜん 軌道 きどう 。これは、同種 どうしゅ の他 ほか の衛星 えいせい で午前 ごぜん 軌道 きどう を取 と るものが無 な いためである。衛星 えいせい の開発 かいはつ 費 ひ は180億 おく 円 えん の予定 よてい 。2017年 ねん 12月23日 にち にH-IIAロケット37号機 ごうき により超 ちょう 低 てい 高度 こうど 衛星 えいせい 技術 ぎじゅつ 試験 しけん 機 き つばめ と共 とも に打 う ち上 あ げられた[1] 。
2008年 ねん 7月 がつ 時点 じてん では公開 こうかい されている情報 じょうほう は少 すく ない。衛星 えいせい 搭載 とうさい センサ類 るい に関 かん しては、必要 ひつよう に応 おう じてAMSR2・SGLIに改良 かいりょう を施 ほどこ したものが搭載 とうさい される予定 よてい である。GCOM-W1は追加 ついか で他 た のセンサが搭載 とうさい 可能 かのう な設計 せっけい になっており、GCOM-W2以降 いこう では、みどりII に搭載 とうさい されたSeaWinds(米国 べいこく 製 せい )のようなマイクロ波 は 散乱 さんらん 計 けい の搭載 とうさい も検討 けんとう されている。
地上 ちじょう システムは、追跡 ついせき 管制 かんせい システム(衛星 えいせい バスの管理 かんり )とミッション運用 うんよう 系 けい システム(観測 かんそく 機器 きき の管理 かんり )、解析 かいせき 研究 けんきゅう 系 けい システム(観測 かんそく データの解析 かいせき )の3つに分 わ かれる。
GCOM-W1/C1では、追跡 ついせき 管制 かんせい システムとミッション運用 うんよう 系 けい システムを一元 いちげん 管理 かんり し、運用 うんよう 費用 ひよう の縮減 しゅくげん と信頼 しんらい 性 せい の向上 こうじょう を図 はか っている。地上 ちじょう システム全体 ぜんたい としてはいぶき や全 ぜん 球 たま 降水 こうすい 観測 かんそく 計画 けいかく GPM/DPRで開発 かいはつ しているシステムを活用 かつよう して、短期間 たんきかん に確実 かくじつ なシステム開発 かいはつ を行 おこな う予定 よてい 。
GCOM-C1はW1と比 くら べて1次 じ 観測 かんそく データ量 りょう が200倍 ばい 、生成 せいせい する標準 ひょうじゅん プロダクト(解析 かいせき 済 ず みデータ)も3倍 ばい 以上 いじょう となるため、解析 かいせき 研究 けんきゅう 系 けい システムに多 おお くの予算 よさん が割 わ り当 あ てられている。
高性能 こうせいのう マイクロ波 は 放射 ほうしゃ 計 けい 2型 がた (AMSR2, Advanced Microwave Scanning Radiometer 2)は、みどりII に搭載 とうさい されたAMSR(口径 こうけい 2.0m)およびアメリカの衛星 えいせい Aquaに搭載 とうさい されたAMSR-E(口径 こうけい 1.6m)の改良 かいりょう 型 がた である。軌道 きどう 上 じょう で口径 こうけい 2.0mの大型 おおがた 反射 はんしゃ 鏡 きょう (オフセットパラボラ)を展開 てんかい し、これを1.5秒 びょう で1回転 かいてん させる(40 rpm)ことで、地上 ちじょう を1450kmの円弧 えんこ 状 じょう にスキャンして測定 そくてい していく(コニカル走査 そうさ 方式 ほうしき )。AMSRやAMSR-Eより信頼 しんらい 性 せい は向上 こうじょう し、寿命 じゅみょう も3年 ねん から5年 ねん に伸 の ばされている。技術 ぎじゅつ 的 てき な変更 へんこう 点 てん は少 すく ないものの、較正 こうせい 精度 せいど を向上 こうじょう させることによって測定 そくてい 誤差 ごさ を低減 ていげん している。
マイクロ波 は の測定 そくてい チャンネルとして、7.3 GHz帯 たい と89.0 GHz帯 たい が新設 しんせつ されている。7.3 GHz帯 たい は6.925 GHz帯 たい のチャンネルの冗長 じょうちょう 用 よう および補正 ほせい 用 よう として、89.0 GHz帯 たい は降水 こうすい 量 りょう と海 うみ 氷 ごおり 密接 みっせつ 度 ど の測定 そくてい 用 よう として用 もち いられる。対 たい して、AMSRにはあった50.3 GHz帯 たい および52.8GHz帯 たい のチャンネルが削 けず られている。これらは気温 きおん の情報 じょうほう を得 え るために用 もち いられていた。89.0 GHz帯 たい はAMSR-Eでも用意 ようい されていたが、部品 ぶひん 故障 こしょう により観測 かんそく 精度 せいど が低下 ていか していた。
AMSRシリーズは、2008年 ねん 7月 がつ 時点 じてん で同等 どうとう の性能 せいのう を持 も っているセンサは他 た には無 な く、世界 せかい 最高 さいこう 性能 せいのう を持 も つマイクロ波 は センサである。
AMSR2 観測 かんそく 周波数 しゅうはすう
周波数 しゅうはすう (GHz)
6.925/ 7.3
10.65
18.7
23.8
36.5
89.0
備考 びこう
バンド幅 はば (GHz)
0.35
0.1
0.2
0.4
1
3
空間 くうかん 分解能 ぶんかいのう (km x km)
35x62
24x42
14x22
15x26
7x12
3x5
サンプリング間隔 かんかく (km)
10
10
10
10
10
5
積算 せきさん 水蒸気 すいじょうき 量 りょう
○
◎
○
積算 せきさん 雲 くも 水量 すいりょう
○
○
◎
降水 こうすい 量 りょう
○
◎
○
○
◎
海上 かいじょう 水温 すいおん
◎
○
○
○
海上 かいじょう 風速 ふうそく
○
○
○
◎
海 うみ 氷 ごおり 密接 みっせつ 度 ど
○
◎
○
◎
◎
89 GHzは雲 くも の無 な い状態 じょうたい で使用 しよう
積雪 せきせつ 量 りょう
○
◎
○
◎
○
土壌 どじょう 水分 すいぶん 量 りょう
◎
◎
○
○
○
○
※ ◎は、その物理 ぶつり 量 りょう の観測 かんそく に最 さい 重要 じゅうよう の周波数 しゅうはすう 帯 たい を示 しめ す。
※ 偏 へん 波 は はどのチャンネルもV(垂直 すいちょく )とH(水平 すいへい )。
※ 量子 りょうし 化 か ビット数 すう は12 bit, ダイナミックレンジは2.7 K - 340 K。
「しきさい (GCOM-C1) 」参照 さんしょう 。
1998年 ねん 、当時 とうじ の宇宙開発事業団 うちゅうかいはつじぎょうだん (現在 げんざい は宇宙 うちゅう 航空 こうくう 研究 けんきゅう 開発 かいはつ 機構 きこう =JAXAに統合 とうごう )内部 ないぶ でADEOS-II(みどりII )やALOS(だいち )に続 つづ く地球 ちきゅう 観測 かんそく 衛星 えいせい の研究 けんきゅう が着手 ちゃくしゅ され、1999年 ねん 8月 がつ には文部 もんぶ 科学 かがく 省 しょう 宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 委員 いいん 会 かい で地球 ちきゅう 観測 かんそく 変動 へんどう 観測 かんそく ミッション(GCOM) の推進 すいしん とオゾン観測 かんそく センサODUSの研究 けんきゅう 開発 かいはつ が了承 りょうしょう された。地球 ちきゅう 環境 かんきょう 観測 かんそく を扱 あつか う科学 かがく 者 しゃ コミュニティにおいても観測 かんそく 要求 ようきゅう 条件 じょうけん の検討 けんとう がなされ、2000年 ねん 1月 がつ にGCOMミッションの第 だい 一 いち 弾 だん として、オゾン・温室 おんしつ 効果 こうか ガス観測 かんそく 衛星 えいせい (GCOM-A1) と気候 きこう 変動 へんどう 観測 かんそく 衛星 えいせい (GCOM-B1) が提案 ていあん された。環境庁 かんきょうちょう においても、温室 おんしつ 効果 こうか ガスをより精密 せいみつ に測定 そくてい するため、みどりIIに搭載 とうさい されたILAS-IIの後継 こうけい センサであるSOFISの開発 かいはつ 研究 けんきゅう が進 すす められた。
2000年 ねん 4月 がつ 、NASDAはH-IIロケット8号機 ごうき 故障 こしょう による運輸 うんゆ 多目的 たもくてき 衛星 えいせい MTSAT-1の打 う ち上 あ げ失敗 しっぱい の余波 よは を受 う けて、GCOMとODUSの研究 けんきゅう を一本 いっぽん 化 か し、GCOM-A1、GCOM-B1衛星 えいせい のセンサとして、GLI後継 こうけい センサ(陸上 りくじょう エアロゾル・植生 しょくせい や、陸上 りくじょう ・海洋 かいよう 観測 かんそく 全般 ぜんぱん を行 おこな う可視 かし ~熱 ねつ 赤 あか 外 がい 多 た 波長 はちょう 光学 こうがく センサ)、AMSR後継 こうけい センサ(陸地 りくち ・海洋 かいよう 上 じょう の水蒸気 すいじょうき 量 りょう や水分 すいぶん 量 りょう 、温度 おんど を観測 かんそく するためのマイクロ波 は 放射 ほうしゃ 計 けい )、新規 しんき 開発 かいはつ のOPUSセンサ(オゾン・大気 たいき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ の観測 かんそく を行 おこな う紫外線 しがいせん 分光 ぶんこう 計 けい )の3つの開発 かいはつ に絞 しぼ った。同時 どうじ に海外 かいがい からのセンサ提供 ていきょう も募集 ぼしゅう し、同年 どうねん 12月 がつ に欧州 おうしゅう 宇宙 うちゅう 機関 きかん (ESA)開発 かいはつ のSWIFT(成層圏 せいそうけん での大気 たいき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ の移動 いどう を観測 かんそく するためのセンサ)の搭載 とうさい が決定 けってい された。
同年 どうねん 12月 がつ の宇宙開発事業団 うちゅうかいはつじぎょうだん 評価 ひょうか 委員 いいん 会 かい 第 だい 3回 かい 地球 ちきゅう 観測 かんそく 部会 ぶかい 評価 ひょうか 報告 ほうこく 書 しょ において、GCOMの具体 ぐたい 的 てき 目標 もくひょう として以下 いか のものがあげられた。
地球 ちきゅう 観測 かんそく の観測 かんそく 手法 しゅほう や成果 せいか 物 ぶつ に関 かん する世界 せかい 標準 ひょうじゅん を構築 こうちく するようなリーダーシップを取 と る。
相互 そうご バックアップや不慮 ふりょ の事故 じこ に対 たい するリスクの緩和 かんわ のため、観測 かんそく 結果 けっか の成果 せいか 物 ぶつ を他 た の宇宙 うちゅう 機関 きかん や既存 きそん の計画 けいかく との整合 せいごう 性 せい を取 と る。
他 た の機関 きかん や研究 けんきゅう 者 しゃ グループとの機関 きかん 間 あいだ ・国際 こくさい 間 あいだ 協力 きょうりょく を組織 そしき 的 てき に行 おこな うためのガイドラインを取 と りまとめる。
また、GCOM-A1とB1の衛星 えいせい コンフィギュレーションについて、以下 いか のように記載 きさい されている。
GCOM-A1
J-IIロケット(後 のち にGXロケット に改称 かいしょう )で打 う ち上 あ げられる1トンクラスの衛星 えいせい 。温室 おんしつ 効果 こうか ガスを観測 かんそく するSOFISセンサ、オゾンを観測 かんそく するODUSセンサを搭載 とうさい (この報告 ほうこく 書 しょ ではまだOPUSではなくODUSとなっており、ESA提供 ていきょう のSWIFTセンサへの言及 げんきゅう はない)。オゾン層 そう 保護 ほご のためにフロン等 とう の排出 はいしゅつ 規制 きせい を定 さだ めたモントリオール議定 ぎてい 書 しょ 、および、二酸化炭素 にさんかたんそ 排出 はいしゅつ 量 りょう 規制 きせい を定 さだ めた京都 きょうと 議定 ぎてい 書 しょ に寄与 きよ することを目的 もくてき とする。
GCOM-B1
H-IIAロケット で打 う ち上 あ げられる2トンクラスの衛星 えいせい 。多 た 波長 はちょう 光学 こうがく センサGLIと2つのマイクロ波 は 放射 ほうしゃ 計 けい (AMSRと海上 かいじょう 風 ふう 散乱 さんらん 計 けい )を搭載 とうさい 。
GCOM-A1とB1でかなり異 こと なる衛星 えいせい を使用 しよう することから、ミッション間 あいだ の共通 きょうつう 性 せい を高 たか めるためB1を分割 ぶんかつ して、3つの1トンクラスの衛星 えいせい に分 わ けてる事 こと も提案 ていあん されている。同時 どうじ に、B1の二 ふた つのマイクロ波 は センサでの同時 どうじ 観測 かんそく というメリットが失 うしな われることも指摘 してき している。
しかし、予算 よさん 上 じょう の強 つよ い制約 せいやく とミッションの重点 じゅうてん 化 か のため、GCOM-A1は2002年 ねん 6~10月 がつ にかけて略称 りゃくしょう 無 な しの「温室 おんしつ 効果 こうか ガス観測 かんそく 技術 ぎじゅつ 衛星 えいせい 」と呼 よ ばれはじめ、その後 ご 「GOSAT 」という呼称 こしょう に改 あらた められた。GOSATの主 しゅ 目的 もくてき は京都 きょうと 議定 ぎてい 書 しょ で定 さだ められた第 だい 1約束 やくそく 期間 きかん (2008年 ねん ~2012年 ねん )における温室 おんしつ 効果 こうか ガスの地域 ちいき ごとの排出 はいしゅつ 量 りょう の観測 かんそく に特 とく 化 か され、GCOMからは独立 どくりつ したプロジェクトとなった。GOSATには当初 とうしょ SOFIS・OPUS・SWIFTの3種類 しゅるい のセンサが搭載 とうさい される予定 よてい だったが、2003年 ねん 、地上 ちじょう 付近 ふきん の二酸化炭素 にさんかたんそ の分布 ぶんぷ をより精密 せいみつ に測定 そくてい するため、SOFISセンサに変 か わって環境省 かんきょうしょう が新規 しんき に開発 かいはつ する別 べつ 方式 ほうしき のTANSO-FTSセンサが搭載 とうさい されることになった。ミッションの重点 じゅうてん 化 か のため、オゾン観測 かんそく 用 よう のOPUSセンサと、OPUSと同時 どうじ に観測 かんそく しなければ効果 こうか を発揮 はっき 出来 でき ないSWIFTセンサの搭載 とうさい は中止 ちゅうし された。
GOSATはいぶき という名称 めいしょう で、2009年 ねん に打 う ち上 あ げられた。
一方 いっぽう のGCOM-B1は、JAXAの地球 ちきゅう 観測 かんそく 衛星 えいせい のロードマップからその名称 めいしょう が消 き えた。
2005年 ねん 6月 がつ 、宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 委員 いいん 会 かい 地球 ちきゅう 観測 かんそく 特別 とくべつ 部会 ぶかい で「我 わ が国 くに の地球 ちきゅう 観測 かんそく における衛星 えいせい 開発 かいはつ 計画 けいかく 及 およ びデータ利用 りよう の進 すす め方 かた について」の報告 ほうこく 書 しょ がまとめられ、国際 こくさい 協力 きょうりょく 、観測 かんそく データの活用 かつよう 、および国産 こくさん 衛星 えいせい ・センサによる日本 にっぽん の貢献 こうけん という観点 かんてん からその後 ご の日本 にっぽん の地球 ちきゅう 観測 かんそく 衛星 えいせい 計画 けいかく の方針 ほうしん が定 さだ められた。この報告 ほうこく 書 しょ 上 じょう に記 しる されているADEOS-II後継 こうけい 機 き 1および後継 こうけい 機 き 2が現在 げんざい のGCOM-W1およびGCOM-C1へつながる計画 けいかく となった。
GCOM-C1に関 かん する資料 しりょう
旧 きゅう GCOMに関 かん する資料 しりょう
気象 きしょう に関連 かんれん する機器 きき ・設備 せつび
気象 きしょう 観測 かんそく 機器 きき ・設備 せつび
気象 きしょう 観測 かんそく 機器 きき 気象 きしょう 観測 かんそく 設備 せつび
気象 きしょう 観測 かんそく 網 もう ・気象 きしょう 通報 つうほう
気象 きしょう 通報 つうほう 式 しき 気象 きしょう 観測 かんそく 網 もう