リトアニア語ご

リトアニア語ご
lietuvių kalba
発音はつおん	IPA: [lʲɪɛˈtʊvʲuː kɐɫˈbɐ]
話はなされる国くに	リトアニア ポーランド ベラルーシ ラトビア ロシア エストニア
地域ちいき	北きたヨーロッパ
話者わしゃ数すう	280万まん（2021年ねん）
話者わしゃ数すうの順位じゅんい	100位い以下いか
言語げんご系統けいとう	インド・ヨーロッパ語族ごぞく バルト語ご派は 東ひがしバルト語ご群ぐん リトアニア語ご
表記ひょうき体系たいけい	ラテン文字もじ
公的こうてき地位ちい
公用こうよう語ご	リトアニア 欧州おうしゅう連合れんごう
統制とうせい機関きかん	国家こっかリトアニア語ご委員いいん会かい
言語げんごコード
ISO 639-1	lt
ISO 639-2	lit
ISO 639-3	lit

リトアニア語ご（リトアニアご、リトアニア語ご: lietuvių kalba）は、主おもにリトアニアおよびその周辺しゅうへん国こくの一部いちぶの地域ちいきで用もちいられている言語げんご。インド・ヨーロッパ語族ごぞくのバルト語ご派はに属ぞくす。リトアニアの公用こうよう語ごで、話者わしゃ人口じんこうはおよそ302万まん人にん。漢字かんじ表記ひょうきでは里さと都と亜あ尼あま亜あ語ご, 省略形しょうりゃくけいは「里さと語ご」.

地理ちり分布ぶんぷ

リトアニア語ごは主おもにリトアニアで話はなされている。その他たにもベラルーシ、ラトビア、ポーランド、カリーニングラード州しゅう（ロシア）に住すむリトアニア人じんの間あいだでも話はなされており、またリトアニア系けい移民いみんも含ふくめると、アイスランド、アイルランド、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく、アルゼンチン、イギリス、ウルグアイ、エストニア、オーストラリア、カナダ、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ノルウェー、ブラジル、フランス、ロシアでも話はなされている。

リトアニアでは、2,800,000人にん（2012年ねん)がリトアニア語ごを母語ぼごとしている。また2013年ねんの統計とうけいによると、ポーランドにおいて5,050人にんの話者わしゃがいると報告ほうこくされている。

公用こうよう語ご

リトアニア語ごはリトアニア共和きょうわ国こくの公用こうよう語ごで、また欧州おうしゅう連合れんごう (EU) の公用こうよう語ごでもある。

方言ほうげん

詳細しょうさいは「リトアニア語ごの方言ほうげん」を参照さんしょう

「サモギティア語ご」も参照さんしょう

リトアニア語ごの方言ほうげん。黄き、赤あか、茶色ちゃいろはジェマイティヤ語ご、緑みどり、青あお、紫色むらさきいろはアウクシュタイティヤ語ご。

リトアニア語ごには、主おもに内陸ないりく側がわのアウクシュタイティヤ方言ほうげん（高地たかちリトアニア語ご）と海岸かいがん側がわのジェマイティヤ方言ほうげん（低地ていちリトアニア語ご）の2つの主要しゅような方言ほうげん (tarmės) がある。標準ひょうじゅん語ごとジェマイティヤ方言ほうげんの違ちがいは顕著けんちょである。現在げんざいのジェマイティヤ方言ほうげんは13世紀せいきから16世紀せいきにクロニア語ごの影響えいきょうを受うけながら形成けいせいされていった。これらリトアニア語ごの方言ほうげんはリトアニアの民族みんぞく誌上しじょうの地方ちほうと強つよく関連かんれんしている。

2つの方言ほうげんは、さらにそれぞれ3つずつの下位かい方言ほうげん (patarmės) に分わけられる。ジェマイティヤ方言ほうげんには西部せいぶ下位かい方言ほうげん、北部ほくぶ下位かい方言ほうげんおよび南部なんぶ下位かい方言ほうげんがあり、アウクシュタイティヤ方言ほうげんには西部せいぶ下位かい方言ほうげん、東部とうぶ下位かい方言ほうげん、および南部なんぶ下位かい方言ほうげんがある（東部とうぶと南部なんぶの下位かい方言ほうげんはズーキヤ方言ほうげんとも呼よばれる）。下位かい方言ほうげんはさらに細こまかな話はなし言葉ことば (šnektos) に分わけられる。

リトアニア語ごの標準ひょうじゅん語ごは西部せいぶアウクシュタイティヤ方言ほうげんをもとにつくられているが、語彙ごいなどは他たの方言ほうげんからの影響えいきょうも顕著けんちょである。

文字もじと発音はつおん

リトアニア語ごの表記ひょうきには、以下いかの32文字もじからなるラテン文字もじを用もちいる。ダイアクリティカルマークの付ついた9文字もじ（ ą 、č 、ę 、ė 、į 、š 、ų 、ū および ž ）を含ふくみ、q 、w および x は含ふくまない。ただし外国がいこく語ごの表記ひょうきにはこれらが用もちいられることもある。

リトアニア語ごの辞書じしょでは、通常つうじょう c と d のあいだに č が、s と t のあいだに š が、z の次つぎに ž がくるように並ならべられており、a と ą 、e と ę と ė 、i と į と y 、u と ų と ū はそれぞれ区別くべつしない。 y が x と z のあいだではなく i や į と区別くべつされずに並ならべられている点てんで、他たのラテン文字もじを用もちいる言語げんごとは異ことなる順序じゅんじょとなっている。

基本きほん的てきには1字じ1音おとであるが、dz 、dž および ch はそれぞれ2字じで1音おとを表あらわす。

また、母はは音字おんじはもともとあった鼻はな母音ぼいん（ ą 、ę 、į および ų ）が長ちょう母音ぼいんに変化へんかしたため、現代げんだいでは a および e がアクセントの関係かんけいで長ちょう母音ぼいん化かしたときにそれぞれ ą 及および ę と同おなじ発音はつおんになり、y は į と、ū は ų とそれぞれ同おなじ発音はつおんになっている。

二に重母音じゅうぼいんは基本きほん的てきにai, au, ei, ie, ui, uoの六ろく種しゅが存在そんざいする。また、混合こんごう二に重母音じゅうぼいんとしてan, am, ar, al, en, em, er, el, in, im, ir, il, un, um, ur, ulが存在そんざいする。これらはいずれも一いちまとまりの音おととして扱あつかわれる。たとえば、tiltas 〈橋はし〉やžvirblis 〈雀すずめ〉の"il", "ir"の様ように後うしろに他たの子音しいんが続つづいているものは混合こんごう二に重母音じゅうぼいんであるが、žilas 〈白髪はくはつの〉やkibiras 〈バケツ〉の"il", "ir"の様ように後うしろが母音ぼいんであるものは混合こんごう二に重母音じゅうぼいんにはあたらない。

アクセント

アクセントは単純たんじゅんな強弱きょうじゃく（ストレス）アクセントではなく、声調せいちょう（トーン）と呼よばれる音節おんせつ内ないでの音おとの高低こうていに、音おとの強弱きょうじゃく・長短ちょうたん、及および母音ぼいんの質しつが関かかわった複雑ふくざつなものとなっている。このため、リトアニア語ごが純粋じゅんすいな音調おんちょうを持もつ言語げんごであると断言だんげんするには難なんがある。リトアニア語ごの伝統でんとう的てきな辞書じしょにおいては、アクセントを表あらわすための記号きごうとしてグラーヴェ、アキュート、チルダの三さん種類しゅるいが用もちいられる。これらの記号きごうは通常つうじょうの正書法せいしょほうにおいては表記ひょうきされないが、同おなじ表記ひょうきでもアクセントが異ことなる語かたりを区別くべつする際さいには用もちいられる事ことがある（具体ぐたい例れい: áukštas〈高たかい〉に対たいするaũkštas 〈階かい〉； mìnti〈踏ふむ〉に対たいするmiñti〈覚おぼえている〉）。 グラーヴェ、アキュート、チルダは基本きほん的てきにはそれぞれ短たんアクセント、下降かこうアクセント、上昇じょうしょうアクセントの三さん種類しゅるいのアクセントに対応たいおうしている。

1. 短たんアクセント: 短たん母音ぼいんに置おかれる（例れい: pìktas〈腹はらを立たてた〉; dùrys〈ドア〉）。なお、他たの二に種類しゅるいのアクセントとの統一とういつ性せいから "trumpinė priegaidė"〈短音たんおん調ちょう〉という用語ようごが用もちいられることがある。ただしこのアクセントは短みじかすぎてき取きとりにくいながらも後述こうじゅつする下降かこうアクセントか上昇じょうしょうアクセントが実態じったいとなっており、短音たんおん調ちょうと呼称こしょうするのは便宜べんぎ的てきな側面そくめんが強つよい。
2. 下降かこうアクセント（tvirtapradė priegaidė、直訳ちょくやく:「堅かたい始はじめの音調おんちょう」）: 長ちょう母音ぼいんや二に重母音じゅうぼいんに置おかれる（例れい: áu）。 ただし混合こんごう二に重母音じゅうぼいんin, im, ir, il, un, um, ur, ulの下降かこうアクセントを表あらわす際さいには、例外れいがい的てきに最初さいしょの母音ぼいんをそれぞれì, ùで表あらわす（具体ぐたい例れい: 誤あやま: ílgas, 正ただし: ìlgas）。
3. 上昇じょうしょうアクセント （tvirtagalė priegaidė、直訳ちょくやく:「堅かたい終おわりの音調おんちょう」）: 下降かこうアクセントと同様どうよう、長ちょう母音ぼいんおよび二に重母音じゅうぼいんに置おかれる（例れい: aũ）。

アクセント・タイプ

リトアニア語ごでは名詞めいしや形容詞けいようしが格かく変化へんかする際さいにアクセントの位置いちや種類しゅるいが変化へんかする場合ばあいと変化へんかしない場合ばあいとが存在そんざいする。この規則きそく性せいを捉とらえるための概念がいねんが、アクセント・タイプ（kirčiuotė (lt) ）である。このアクセントの型かたは、大おおまかに4種類しゅるいのものに分わけられる。基本きほん的てきには1つの語かたりに対たいし1種類しゅるいのアクセント・タイプが設定せっていされているのが原則げんそくであるが、中なかにはáuksas 〈金きむ〉の様ように(1)と(3)の2通とおりの型かたを持もつ語かたりも存在そんざいする。 以下いかでは、名詞めいしとともに各かくアクセント・タイプの特徴とくちょうを説明せつめいした後のち、形容詞けいようしのものについても触ふれていく事こととする。

名詞めいし

タイプ (1)

どの格かく変化へんかでもアクセントの位置いちが変化へんかしない。2音節おんせつの名詞めいしであれば、最初さいしょの音節おんせつに必かならず下降かこうアクセントが来くる（語かたり例れい: dúona 〈パン〉, klė́tis 〈穀倉こくそう〉）。しかし、3音節おんせつ以上いじょうの語かたりであれば語末ごまつから3番目ばんめの音節おんせつ以前いぜんに短たんアクセントや上昇じょうしょうアクセントが現あらわれる場合ばあいもある（語かたり例れい: ãdata 〈針はり〉, pìktžolė 〈雑草ざっそう〉）。 なお、語尾ごびが-aである名詞めいしはこの(1)の型かたのもの以外いがいは全すべて主格しゅかく単数たんすう形がたの語尾ごびに必かならず短たんアクセントが来くる。

タイプ (2)

大だい部分ぶぶんの格かく変化へんかにおいて語末ごまつから2番目ばんめの音節おんせつに短たんアクセントもしくは上昇じょうしょうアクセントが来くる。この型かたの名詞めいしのいずれにも共通きょうつうする要素ようそは、対格たいかく複数ふくすう形がたおよび具ぐ格かく単数たんすう形がたにおいて語尾ごびに短たんアクセントが現あらわれるという点てんである（語かたり例れい: rą̃stas 〈丸太まるた〉, vãris 〈銅どう〉, rankà 〈手て〉）。

タイプ (3)

上記じょうき2つの型かたに比くらべ、格かく変化へんかした際さいに語尾ごびにアクセントが現あらわれる割合わりあいが多おおい。2音節おんせつの語かたりであれば語頭ごとうに現あらわれるのは下降かこうアクセントである（語かたり例れい: kóvas 〈ミヤマガラス〉、〈三さん月がつ〉, arklỹs 〈馬うま〉, galvà 〈頭あたま〉, gerklė̃ 〈喉のど〉, širdìs 〈心臓しんぞう〉）。 また、3音節おんせつの名詞めいしには(3^a)と(3^b)の区別くべつが存在そんざいする。異ことなるのは、語頭ごとうにアクセントが来くる場合ばあいには前者ぜんしゃが下降かこうアクセントを持もち、後者こうしゃは短たんアクセントないし上昇じょうしょうアクセントを持もつという点てんである（語かたり例れい: áugalas (3^a) 〈植物しょくぶつ〉; ãmatas (3^b) 〈手工しゅこう芸げい〉）。(3^a)および(3^b)型名かためい詞しの中なかには主格しゅかく単数たんすう形がたは2音節おんせつであるものの、格かく変化へんかすると3音節おんせつに変かわるものも含ふくまれる（語かたり例れい: vanduõ (3^a) 〈水みず〉; vaidmuõ (3^b) 〈役割やくわり〉, sesuõ (3^b) 〈姉妹しまい〉)。

タイプ (4)

(3)と同様どうよう、格かく変化へんか形がたの語尾ごびにアクセントが現あらわれる割合わりあいが多おおい型かたであるが、更さらに(2)と同おなじく対格たいかく複数ふくすう形がたと具ぐ格かく単数たんすう形がたの語尾ごびには短たんアクセントが来くる。2音節おんせつの語かたりであれば、語頭ごとうに現あらわれるのは短たんアクセントもしくは上昇じょうしょうアクセントである（語かたり例れい: var̃das 〈名な〉, spyglỹs 〈針葉樹しんようじゅの葉は〉, šakà 〈枝えだ〉, pilìs 〈城しろ〉）。

形容詞けいようし

音節おんせつの数かずや語尾ごびの形かたちにより、現あらわれるアクセント・タイプの種類しゅるいが異ことなってくる。

2音節おんせつ

2音節おんせつの形容詞けいようしのアクセント・タイプは基本きほん的てきに(3)および(4)の2種類しゅるいに大別たいべつされる（語かたり例れい: šáltas (3) 〈冷つめたい〉, rūgštùs (3) 〈すっぱい〉; šil̃tas (4) 〈温あたたかい〉, gudrùs (4) 〈利口りこうな〉）。なお、語末ごまつが-usで且かつ(3)に属ぞくする形容詞けいようしの中なかには、(1)の型かたで読よまれるものも存在そんざいする（語かたり例れい: áiškus 〈明あきらかな〉, lýgus 〈平等びょうどうな〉）。

3音節おんせつ以上いじょう

3音節おんせつ以上いじょうの形容詞けいようしには(1)の型かたに属ぞくするものが多おおい（語かたり例れい: raudónas 〈赤あかい〉）。語尾ごびに-ingasを持もつ形容詞けいようしもその大半たいはんが(1)型がたである（語かたり例れい: išmintìngas 〈賢かしこい〉, nuodìngas 〈有毒ゆうどくな〉）。-inisで終おわる形容詞けいようしのアクセント・タイプは(1)か(2)である（語かたり例れい: geležìnis (2) 〈鉄てつの〉）。しかし、3音節おんせつかつ-asで終おわる形容詞けいようしには(3^a)や(3^b)に属ぞくするものが存在そんざいし、-usで終おわるものには(4)の型かたに属ぞくするものが存在そんざいする（語かたり例れい: įvairùs 〈様々さまざまな〉）。

文法ぶんぽう

文法ぶんぽう上じょうの性せいの区別くべつや7つの格かくを持もつことなどから、現代げんだい語ごの中なかではインド・ヨーロッパ祖語そごに近ちかい形式けいしきを残のこしているとされる。

性せい

リトアニア語ごの名詞めいしおよび形容詞けいようしには性せい (giminė) の区別くべつが存在そんざいする。名詞めいしには男性だんせい名詞めいしと女性じょせい名詞めいしがあり、中性ちゅうせい名詞めいしは存在そんざいしない。形容詞けいようしに関かんして言いえば、名詞めいしを修飾しゅうしょくするものの性せいは名詞めいしの性せいに一致いっちし、名詞めいしを修飾しゅうしょくしないものは中性ちゅうせいとなる。

格かく

リトアニア語ごの格かく (linksnis) には以下いかの7つがあり、インド・ヨーロッパ語族ごぞくの中なかでも古ふるい特徴とくちょうを持もつ。

• 主格しゅかく (vardininkas, nominatyvas) - 主語しゅごや補語ほごを表あらわすときなどに用もちいられ、日本語にほんごの助詞じょし「が」の意味いみに近ちかい。
• 属ぞく格かく (kilmininkas, genityvas) - 所有しょゆうや所属しょぞくを表あらわすときなどに用もちいられ、日本語にほんごの助詞じょし「の」の意味いみに近ちかい。また、かつてのインド・ヨーロッパ祖語そごの奪だつ格かくは、リトアニア語ごではこの属ぞく格かくに吸収きゅうしゅうされた。そのため、元来がんらいは奪だつ格かくで表あらわしていた物体ぶったいからの分離ぶんりを表あらわす「～から」という意味いみも、前置詞ぜんちしとともにこの属ぞく格かくで表あらわされる。そのほか、否定ひてい文ぶんにおいて直接ちょくせつ目的もくてき語ごを表あらわすときにも用もちいられる。
• 与格よかく (naudininkas, datyvas) - 間接かんせつ目的もくてき語ごを表あらわすときに用もちいられ、日本語にほんごの助詞じょし「に」の意味いみに近ちかい。
• 対格たいかく (galininkas, akuzatyvas) - 肯定こうてい文ぶんにおいて直接ちょくせつ目的もくてき語ごを表あらわすときに用もちいられ、日本語にほんごの助詞じょし「を」の意味いみに近ちかい。また時間じかんを表あらわすときにも用もちいられる。
• 具ぐ格かく (įnagininkas, instrumentalis) - 手段しゅだんなどを表あらわすときに用もちいられ、日本語にほんごの助詞じょし「で」の意味いみに近ちかい。
• 位い格かく (vietininkas, lokatyvas) - 場所ばしょを表あらわすときに用もちいられ、日本語にほんごの「において」の意味いみに近ちかい。
• 呼よび格かく (šauksmininkas, vokatyvas) - 人ひとや動物どうぶつに対たいする呼よびかけのときに用もちいられる。

以上いじょうの日本語にほんご訳やくはあくまで目安めやすにすぎず、実際じっさいは単語たんごや文脈ぶんみゃくによって異ことなる日本語にほんごに訳やくされる。

また、古ふるいリトアニア語ごには入にゅう格かく (iliatyvas) 、接せっ格かく (adesyvas) 、向むかい格かく (aliatyvas) も存在そんざいしていた。現代げんだいでも方言ほうげんなどで見みられる。

数かず

戦せん間あいだ期きリトアニアで発行はっこうされていた2リタス硬貨こうか。「DU LITU」と双そう数すう形がたで表記ひょうきされている（現在げんざいの標準ひょうじゅん語ごでは複数ふくすう形がたで「du litai」）。

数かずに関かんして言いえば、現在げんざいの標準ひょうじゅん語ごでは1つの物ものを表あらわすときに単数たんすう形がた (vienaskaita) が、2つ以上いじょうの物ものを表あらわすときに複数ふくすう形がた (daugiskaita) が用もちいられる。ただし、不ふ可算かさん名詞めいしについては単数たんすう形がたもしくは複数ふくすう形がたのみしか存在そんざいしない。また、可算かさん名詞めいしであっても単数たんすう形がたが存在そんざいしない名詞めいしもある（例たとえば、metai（「年とし」）、durys（「ドア」）、džinsai（「ジーンズ」）、など）。

なお、かつてのリトアニア語ごには単数たんすう形がたや複数ふくすう形がたのほかに2つの物ものを表あらわす双そう数すう形かたち (dviskaita) も存在そんざいしていた。現在げんざいでは方言ほうげんなどでは双そう数すう形がたが残のこっている地域ちいきもあるが、(代名詞だいめいし以外いがいでは） 標準ひょうじゅん語ごでは一般いっぱんには用もちいられない。

代名詞だいめいし

リトアニア語ごの代名詞だいめいし (įvardis) には以下いかのものがある。

人称にんしょう代名詞だいめいし

リトアニア語ごにおける人称にんしょう代名詞だいめいし (asmeninis įvardis) は、以下いかの通とおりに格かく変化へんかする。2人ふたり称しょうを表あらわす代名詞だいめいしのうち、tu は単数たんすうで親おや称しょう（「君きみ」）、jūs は単数たんすうで敬称けいしょう（「あなた」）もしくは複数ふくすう（「君きみたち」、「あなた方かた」）を表あらわす。また、3人称にんしょうを表あらわす代名詞だいめいしは、「彼かれ」「彼女かのじょ」「彼かれら」「彼女かのじょら」といった人ひとに関かんするもののほか、物ものに関かんしても用もちいられ、「それ」「それら」とも訳やくされる。

人称にんしょう代名詞だいめいしの格かく変化へんか

	単数たんすう				複数ふくすう				再帰さいき 代名詞だいめいし
	1人ひとり称しょう	2人ふたり称しょう	3人称にんしょう		1人ひとり称しょう	2人ふたり称しょう	3人称にんしょう
			男性だんせい	女性じょせい			男性だんせい	女性じょせい
主格しゅかく	aš	tu	jis(ai)	ji(nai)	mes	jūs	jie	jos	（なし）
属ぞく格かく	manęs	tavęs	jo	jos	mūsų	jūsų	jų	jų	savęs
与格よかく	man	tau	jam	jai	mums	jums	jiems	joms	sau
対格たいかく	mane	tave	jį	ją	mus	jus	juos	jas	save
具ぐ格かく	manimi	tavimi	juo	ja	mumis	jumis	jais	jomis	savimi
位い格かく	manyje	tavyje	jame	joje	mumyse	jumyse	juose	jose	savyje
日本語にほんご	私わたし	君きみ	彼かれ／ それ	彼女かのじょ／ それ	私わたしたち	あなた／ 君きみたち／ あなた方かた	彼かれら／ それら	彼女かのじょら／ それら	自分じぶん

なお、「あなたの（もの）」「彼女かのじょの（もの）」といった所有しょゆう代名詞だいめいし（所有しょゆう限定げんてい詞し）は、1人ひとり称しょう単数たんすう、2人ふたり称しょう単数たんすうおよび再帰さいき代名詞だいめいしを除のぞいて人称にんしょう代名詞だいめいしの属ぞく格かくと同おなじ形がたとなる。1人ひとり称しょう単数たんすう、2人ふたり称しょう単数たんすう、再帰さいき代名詞だいめいしはそれぞれ mano 、 tavo 、 savo である。日本語にほんごには「…の」あるいは「…のもの」と訳やくされ、英語えいごの "my" にあたる語かたりと "mine" にあたる語かたりを区別くべつしない（リトアニア語ごではいずれも mano ）。区別くべつする場合ばあいにはmãnas, manà '私わたしの', tãvas, tavà 'あなたの', sãvas, savà '自分じぶんの'という形容詞けいようし的てき変化へんかをする語かたり（ただし稀まれ用よう）、あるいはmanìškis, manìškė '私わたしの親族しんぞく、友人ゆうじん', tavìškis, tavìškė 'あなたの親族しんぞく、友人ゆうじん', mūsìškis, mūsìškė, '私わたし達たちの親族しんぞく、友人ゆうじん', jūsìškis, jūsìškė 'あなた達たちの親族しんぞく、友人ゆうじん' という単語たんごを使つかうことがある。

所有しょゆう代名詞だいめいし

	単数たんすう				複数ふくすう				再帰さいき 代名詞だいめいし
	1人ひとり称しょう	2人ふたり称しょう	3人称にんしょう		1人ひとり称しょう	2人ふたり称しょう	3人称にんしょう
			男性だんせい	女性じょせい			男性だんせい	女性じょせい
所有しょゆう 代名詞だいめいし	mano	tavo	jo	jos	mūsų	jūsų	jų	jų	savo

また、2人ふたりを表あらわす場合ばあい、「2」を表あらわす数詞すうしが組くみ合あわされた別べつの人称にんしょう代名詞だいめいしで用もちいられることがある。これを双そう数すう (dviskaita) の人称にんしょう代名詞だいめいしと解げすることもできる。格かく変化へんかは以下いかのとおりとなる。

双そう数すうの人称にんしょう代名詞だいめいしの格かく変化へんか

	1人ひとり称しょう		2人ふたり称しょう		3人称にんしょう
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
主格しゅかく	mudu	mudvi	judu	judvi	juodu / jiedu	jiedvi
属ぞく格かく	mudviejų	mudviejų	judviejų	judviejų	jųdviejų	jųdviejų
与格よかく	mudviem	mudviem	judviem	judviem	jiedviem	jodviem
対格たいかく	mudu	mudvi	judu	judvi	juodu	jiedvi
具ぐ格かく	mudviem	mudviem	judviem	judviem	jiemdviem	jodviem
位い格かく	mudviese	mudviese	judviese	judviese	juodviese	jiedviese
日本語にほんご	私わたしたち2人にん		君きみたち2人にん／ あなた方かた2人にん		彼かれら2人ふたり／ それら2つ	彼女かのじょたち2人にん ／それら2つ

疑問ぎもん代名詞だいめいし

リトアニア語ごの疑問ぎもん文ぶんには以下いかの疑問ぎもん代名詞だいめいし (klausiamasis įvardis) が用もちいられる。人ひとと物ものは区別くべつされないため、日本語にほんごでは「何なに」や「誰だれ」と訳やくされる。ただし、位い格かくを問とう疑問ぎもん文ぶんでは、以下いかに示しめした kame はほとんど用もちいられず、「どこ」を表あらわす kur が用もちいられる場合ばあいがほとんどである。

疑問ぎもん代名詞だいめいし

	疑問ぎもん代名詞だいめいし
主格しゅかく	kas
属ぞく格かく	ko
与格よかく	kam
対格たいかく	ką
具ぐ格かく	kuo
位い格かく	kame

関係かんけい代名詞だいめいし

リトアニア語ごの関係かんけい代名詞だいめいし (santykinis įvardis) は以下いかの通とおりに格かく変化へんかする。

関係かんけい代名詞だいめいし kuris の格かく変化へんか

	単数たんすう		複数ふくすう
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
主格しゅかく	kuris	kuri	kurie	kurios
属ぞく格かく	kurio	kurios	kurių	kurių
与格よかく	kuriam	kuriai	kuriems	kurioms
対格たいかく	kurį	kurią	kuriuos	kurias
具ぐ格かく	kuriuo	kuria	kuriais	kuriomis
位い格かく	kuriame	kurioje	kuriuose	kuriose

場合ばあいによって kuris の代かわりに katras が用もちいられる場合ばあいもあるが、標準ひょうじゅん的てきではない。

関係かんけい代名詞だいめいし katras の格かく変化へんか

	単数たんすう		複数ふくすう
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
主格しゅかく	katras	katra	katrie	katros
属ぞく格かく	katro	katros	katrų	katrų
与格よかく	katram	katrai	katriems	katroms
対格たいかく	katrą	katrą	katruos	katras
具ぐ格かく	katruo	katra	katrais	katromis
位い格かく	katrame	katroje	katruose	katrose

指示しじ代名詞だいめいし

リトアニア語ごの指示しじ代名詞だいめいし (parodomasis įvardis) は以下いかの通とおりに格かく変化へんかする。

指示しじ代名詞だいめいしの格かく変化へんか

	近称きんしょう				中称ちゅうしょう				遠称えんしょう
	単数たんすう		複数ふくすう		単数たんすう		複数ふくすう		単数たんすう		複数ふくすう
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
主格しゅかく	šis	ši	šie	šios	tas	ta	tie	tos	anas	ana	anie	anos
属ぞく格かく	šio	šios	šių	šių	to	tos	tų	tų	ano	anos	anų	anų
与格よかく	šiam	šiai	šiems	šioms	tam	tai	tiems	toms	anam	anai	aniems	anoms
対格たいかく	šį	šią	šiuos	šias	tą	tą	tuos	tas	aną	aną	anuos	anas
具ぐ格かく	šiuo	šia	šiais	šiomis	tuo	ta	tais	tomis	anuo	ana	anais	anomis
位い格かく	šiame	šioje	šiuose	šiose	tame	toje	tuose	tose	aname	anoje	anuose	anose
日本語にほんご	これ、この		これら（の）		それ、その あれ、あの		それら（の） あれら（の）		あれ、あの		あれら（の）

なお、 šitas という指示しじ代名詞だいめいしが用もちいられることも多おおい。これは、 šis と同おなじく「この」を意味いみし、格かく変化へんかは tas と同様どうようの変化へんかをする。女性じょせい単数たんすう主格しゅかくは šita 、複数ふくすう主格しゅかくは男女だんじょそれぞれ šitie 、 šitos である。

既すでに言及げんきゅう済ずみの人物じんぶつ、動物どうぶつ、物もの、現象げんしょうを表あらわす際さいには tas が用もちいられることが多おおいが、まれに šis や šitas 、 anas なども用もちいられる。リトアニア語ごの指示しじ代名詞だいめいしは、他たの言語げんごの定冠詞ていかんしのような役割やくわりを果はたすこともある。

また、「同おなじ」を表あらわす指示しじ代名詞だいめいし tas pats は以下いかのように格かく変化へんかする。

指示しじ代名詞だいめいし tas pats の格かく変化へんか

	単数たんすう		複数ふくすう
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
主格しゅかく	tas pats	ta pati	tie patys	tos pačios
属ぞく格かく	to paties (to pačio)	tos pačios	tų pačių	tų pačių
与格よかく	tam pačiam	tai pačiai	tiems patiems	toms pačioms
対格たいかく	tą patį	tą pačią	tuos pačius	tas pačias
具ぐ格かく	tuo pačiu	ta pačia	tais pačiais	tomis pačiomis
位い格かく	tame pačiame	toje pačioje	tuose pačiuose	tose pačiose

名詞めいし

リトアニア語ごの名詞めいし (daiktavardis) は以下いかの通とおりに格かく変化へんかする。格かく変化へんかの規則きそく性せいに応おうじて第だい1変化へんかから第だい5変化へんかまで5つに分類ぶんるいされる。

第だい1変化へんか

第だい1変化へんかに分類ぶんるいされる名詞めいしは男性だんせい名詞めいしである。単数たんすう主格しゅかくが -is である点てんでは第だい3変化へんかに分類ぶんるいされる名詞めいしと同おなじであるが、格かく変化へんかが異ことなる。なお、petys （「肩かた」）については、単数たんすう属ぞく格かくが例外れいがい的てきに peties となる（まれに単数たんすう主格しゅかくが petis と表記ひょうきされる場合ばあいもある）。

名詞めいし（第だい1変化へんか）の格かく変化へんか

単数たんすう
	-as vyras 「男おとこ／夫おっと」	-ias kelias 「道みち」	-is brolis 「兄あに／弟おとうと」	-ys arklys 「馬うま」
主格しゅかく	-as vyras	-ias kelias	-is brolis	-ys arklys
属ぞく格かく	-o vyro	-io kelio	-io brolio	-io arklio
与格よかく	-ui vyrui	-iui keliui	-iui broliui	-iui arkliui
対格たいかく	-ą vyrą	-ią kelią	-į brolį	-į arklį
具ぐ格かく	-u vyru	-iu keliu	-iu broliu	-iu arkliu
位い格かく	-e vyre	-yje kelyje	-yje brolyje	-yje arklyje
呼よび格かく	-e vyre	-y kely	-i broli	-y arkly
複数ふくすう
主格しゅかく	-ai vyrai	-iai keliai	-iai broliai	-iai arkliai
属ぞく格かく	-ų vyrų	-ių kelių	-ių brolių	-ių arklių
与格よかく	-ams vyrams	-iams keliams	-iams broliams	-iams arkliams
対格たいかく	-us vyrus	-ius kelius	-ius brolius	-ius arklius
具ぐ格かく	-ais vyrais	-iais keliais	-iais broliais	-iais arkliais
位い格かく	-uose vyruose	-iuose keliuose	-iuose broliuse	-iuose arkliuose
呼よび格かく	-ai vyrai	-iai keliai	-iai broliai	-iai arkliai

単数たんすう主格しゅかくが -as で終おわる名詞めいしは、上記じょうきの表ひょうの通とおり基本きほん的てきには呼よび格かくの語尾ごびは -e となるが、一部いちぶ例外れいがいもある。

• 人名じんめい（姓せいおよび名な）の場合ばあい、呼よび格かくは語尾ごびが -e ではなく -ai となる。

  例れい・Jonas → Jonai

• 主格しゅかくが -tojas あるいは -ėjas で終おわる名詞めいしは、呼よび格かくの語尾ごびが -jau となる。

  例れい・vairuotojas → vairuotojau

• 主格しゅかくが -ukas で終おわる名詞めいしは、呼よび格かくの語尾ごびが -uk となる。

  例れい・berniukas → berniuk

なお、固有名詞こゆうめいしの Tokijas （「東京とうきょう」）は、位い格かくが例外れいがい的てきに Tokije ではなく Tokijuje となる。

第だい2変化へんか

第だい2変化へんかに分類ぶんるいされる名詞めいしは基本きほん的てきに女性じょせい名詞めいしである。ただし例外れいがいとして、 dėdė （「おじ」）や kolega （「（男おとこの）同僚どうりょう」）など、男性だんせい名詞めいしであるが第だい2変化へんかに分類ぶんるいされるものもある。なお、 duktė （「娘むすめ」）は、単数たんすう主格しゅかくは語尾ごびが -ė であるものの、それ以外いがいでは sesuo と同様どうようの格かく変化へんかをするため第だい2変化へんかではなく第だい5変化へんかに分類ぶんるいされる。

名詞めいし（第だい2変化へんか）の格かく変化へんか

単数たんすう
	-a diena 「日ひ」	-ia vyšnia 「桜さくら」	-ė gėlė 「花はな」
主格しゅかく	-a diena	-ia vyšnia	-ė gėlė
属ぞく格かく	-os dienos	-ios vyšnios	-ės gėlės
与格よかく	-ai dienai	-iai vyšniai	-ei gėlei
対格たいかく	-ą dieną	-ią vyšnią	-ę gėlę
具ぐ格かく	-a diena	-ia vyšnia	-e gėle
位い格かく	-oje dienoje	-ioje vyšnioje	-ėje gėlėje
呼よび格かく	-a diena	-ia vyšnia	-e gėle
複数ふくすう
主格しゅかく	-os dienos	-ios vyšnios	-ės gėlės
属ぞく格かく	-ų dienų	-ių vyšnių	-ių gėlių
与格よかく	-oms dienoms	-ioms vyšnioms	-ėms gėlėms
対格たいかく	-as dienas	-ias vyšnias	-es gėles
具ぐ格かく	-omis dienomis	-iomis vyšniomis	-ėmis gėlėmis
位い格かく	-ose dienose	-iose vyšniose	-ėse gėlėse
呼よび格かく	-os dienos	-ios vyšnios	-ės gėlės

第だい3変化へんか

第だい3変化へんかに分類ぶんるいされる名詞めいしは女性じょせい名詞めいしであるが、例たとえば dantis （「歯は」）、 debesis （「雲くも」）、 vagis （「泥棒どろぼう」）、 žvėris （「獣しし」）など、男性だんせい名詞めいしでも第だい3変化へんかに分類ぶんるいされるものもある。

単数たんすう主格しゅかくが -is である点てんでは第だい1変化へんかに分類ぶんるいされる名詞めいしと同おなじであるが、格かく変化へんかが異ことなる。また、第だい3変化へんかに分類ぶんるいされる名詞めいしの中なかでも akis （「目め」）のように格かく変化へんかするものと dantis のように格かく変化へんかするものがある（単数たんすう与格よかくおよび複数ふくすう属ぞく格かくが異ことなる）。

名詞めいし（第だい3変化へんか）の格かく変化へんか

単数たんすう
	-is akis 「目め」	-is dantis 「歯は」
主格しゅかく	-is akis	-is dantis
属ぞく格かく	-ies akies	-ies danties
与格よかく	-iai akiai	-iui dančiui
対格たいかく	-į akį	-į dantį
具ぐ格かく	-imi akimi	-imi dantimi
位い格かく	-yje akyje	-yje dantyje
呼よび格かく	-ie akie	-ie dantie
複数ふくすう
主格しゅかく	-ys akys	-ys dantys
属ぞく格かく	-ių akių	-ų dantų
与格よかく	-ims akims	-ims dantims
対格たいかく	-is akis	-is dantis
具ぐ格かく	-imis akimis	-imis dantimis
位い格かく	-yse akyse	-yse dantyse
呼よび格かく	-ys akys	-ys dantys

第だい4変化へんか

第だい4変化へんかに分類ぶんるいされる名詞めいしは男性だんせい名詞めいしである。このうち、単数たんすう主格しゅかくが -ius で終おわる名詞めいしは、複数ふくすう形がたは第だい1変化へんかと同おなじ格かく変化へんかをする。

名詞めいし（第だい4変化へんか）の格かく変化へんか

単数たんすう
	-us sūnus 「息子むすこ」	-ius vaisius 「果物くだもの」
主格しゅかく	-us sūnus	-ius vaisius
属ぞく格かく	-aus sūnaus	-iaus vaisiaus
与格よかく	-ui sūnui	-iui vaisiui
対格たいかく	-ų sūnų	-ių vaisių
具ぐ格かく	-umi sūnumi	-iumi vaisiumi
位い格かく	-uje sūnuje	-iuje vaisiuje
呼よび格かく	-au sūnau	-iau vaisiau
複数ふくすう
主格しゅかく	-ūs sūnūs	-iai vaisiai
属ぞく格かく	-ų sūnų	-ių vaisių
与格よかく	-ums sūnums	-iams vaisiams
対格たいかく	-us sūnus	-ius vaisius
具ぐ格かく	-umis sūnumis	-iais vaisiais
位い格かく	-uose sūnuose	-iuose vaisiuose
呼よび格かく	-ūs sūnūs	-iai vaisiai

第だい5変化へんか

第だい5変化へんかに分類ぶんるいされる名詞めいしは不規則ふきそくに格かく変化へんかをするもので、基本きほん的てきには男性だんせい名詞めいしであるが、 sesuo （「姉あね／妹いもうと」）は女性じょせい名詞めいしである。また、同おなじく女性じょせい名詞めいしの duktė （「娘むすめ」）は、単数たんすう主格しゅかくは語尾ごびが -ė であるものの、それ以外いがいでは sesuo と同様どうようの格かく変化へんかをするため第だい5変化へんかに分類ぶんるいされる。なお、男性だんせい名詞めいしの mėnuo （「（暦こよみの上うえの）月がつ」）は一応いちおう第だい5変化へんかに分類ぶんるいされるものの、単数たんすう属ぞく格かくや複数ふくすう形がたなどは第だい1変化へんかと同様どうようの格かく変化へんかをする。

名詞めいし（第だい5変化へんか）の格かく変化へんか

単数たんすう
	-uo akmuo 「石いし」	-uo šuo 「犬いぬ」	-uo mėnuo 「月つき」	-uo sesuo 「姉あね／妹いもうと」	-ė duktė 「娘むすめ」
主格しゅかく	-uo akmuo	-uo šuo	-uo mėnuo	-uo sesuo	-ė duktė
属ぞく格かく	-ens akmens	-uns šuns	-esio mėnesio	-ers sesers	-ers dukters
与格よかく	-eniui akmeniui	-uniui šuniui	-esiui mėnesiui	-eriai seseriai	-eriai dukteriai
対格たいかく	-enį akmenį	-unį šunį	-esį mėnesį	-erį seserį	-erį dukterį
具ぐ格かく	-eniu akmeniu	-uniu šuniu	-esiu mėnesiu	-eria seseria	-eria dukteria
位い格かく	-enyje akmenyje	-unyje šunyje	-esyje mėnesyje	-eryje seseryje	-eryje dukteryje
呼よび格かく	-enie akmenie	-unie šunie	-esie mėnesie	-erie seserie	-erie dukterie
複数ふくすう
主格しゅかく	-enys akmenys	-unys šunys	-esiai mėnesiai	-erys seserys	-erys dukterys
属ぞく格かく	-enų akmenų	-unų šunų	-esių mėnesių	-erų seserų	-erų dukterų
与格よかく	-enims akmenims	-unims šunims	-esiams mėnesiams	-erims seserims	-erims dukterims
対格たいかく	-enis akmenis	-unis šunis	-esius mėnesius	-eris seseris	-eris dukteris
具ぐ格かく	-enimis akmenimis	-unimis šunimis	-esiais mėnesiais	-erimis seserimis	-erimis dukterimis
位い格かく	-enyse akmenyse	-unyse šunyse	-esiuose mėnesiuose	-eryse seseryse	-eryse dukteryse
呼よび格かく	-enys akmenys	-unys šunys	-esiai mėnesiai	-erys seserys	-erys dukterys

借用しゃくよう語ご

借用しゃくよう語ご（pasiskolintas daiktavardis）の多おおくは語尾ごびの変化へんかなどのリトアニア語ご化かにより、上記じょうき5つのいずれかで格かく変化へんかする（例たとえば英語えいごの computer （コンピュータ）に由来ゆらいする kompiuteris は、語尾ごびが ‑is となり、第だい1変化へんかに分類ぶんるいされる）。しかし中なかには、無む変化へんか名詞めいし（nelinksniuojamas daiktavardis）として外国がいこく語ごの綴つづりもしくは発音はつおんのまま用もちいられるものもある。無む変化へんかの名詞めいしの性せいは、語尾ごびが ‑i 、 ‑o 、 ‑u の場合ばあいは男性だんせい名詞めいしとして、 ‑a 、 ‑ė の場合ばあいは第だい2変化へんかの名詞めいしと同おなじ語尾ごびを有ゆうするために女性じょせい名詞めいしとして用もちいられることが多おおい。しかし後者こうしゃの中なかには性せいが未いまだ定さだまっていない名詞めいしもある。中なかでも特とくに aveniu （「アベニュー」、英語えいごの avenue に由来ゆらい）、 kakadu （「オウム」、ドイツ語ごの Kakadu に由来ゆらい）、 žiuri （「陪審ばいしん団だん」、フランス語ふらんすごの jury に由来ゆらい）、 turnė （「ツアー」、フランス語ふらんすごの tournée に由来ゆらい）、 karatė （「空手からて」、日本語にほんごに由来ゆらい）、 kupė （「仕切しきり客室きゃくしつ」、フランス語ふらんすごの coupé に由来ゆらい）、 koljė （「首飾くびかざり」、フランス語ふらんすごの collier に由来ゆらい）、 amplua （「役回やくまわり」、フランス語ふらんすごの emploi に由来ゆらい）の7単語たんごは性せいが定さだまっていない名詞めいしとしてあげられる（例たとえば karatė の場合ばあい、58.06% の人ひとは女性じょせい名詞めいしとして用もちいる反面はんめん、男性だんせい名詞めいしとして用もちいる人ひとも 41.94% いる）。

その他たの無む変化へんかの名詞めいしの例れい：

• alibi （男性だんせい名詞めいし「アリバイ」）
• esė （女性じょせい名詞めいし「エッセイ」）
• haiku （男性だんせい名詞めいし「俳句はいく」）
• interviu （男性だんせい名詞めいし「面接めんせつ／インタビュー」）
• kazino （男性だんせい名詞めいし「カジノ」）
• kimono （男性だんせい名詞めいし「着物きもの」）
• meniu （男性だんせい名詞めいし「メニュー」）
• metro （男性だんせい名詞めいし「地下鉄ちかてつ」）
• šou （男性だんせい名詞めいし「ショー」）
• tabu （男性だんせい名詞めいし「タブー」）
• taksi （男性だんせい名詞めいし「タクシー」）
• tango （男性だんせい名詞めいし「タンゴ」）
• želė （女性じょせい名詞めいし「ゼリー」）

動詞どうしから派生はせいした名詞めいし

動詞どうしから派生はせいした名詞めいしにはいくつか種類しゅるいがあるが、最もっとも基本きほん的てきなものは語尾ごびが ‑mas で終おわるもので、「〜すること」を表あらわす。第だい1変化へんかの名詞めいしと同おなじ格かく変化へんかをする。不定ふてい形がたが ‑yti で終おわる動詞どうしは、 ‑yti を ‑ymas に変かえることで作つくられる。それ以外いがいの動詞どうしは、3人称にんしょう過去かこ形がたの最後さいごの母音ぼいんを ‑imas に変かえることで作つくられる。

なお、再帰さいき動詞どうしから派生はせいした名詞めいしは語尾ごびが ‑masis となる。格かく変化へんかは以下いかの通とおりとなる。

動詞どうしから派生はせいした名詞めいしの格かく変化へんか

	-mas mokymas 「教おしえること」	-masis mokymasis 「学習がくしゅう」
主格しゅかく	-mas mokymas	-masis mokymasis
属ぞく格かく	-mo mokymo	-mosi mokymosi
与格よかく	-mui mokymui	-muisi mokymuisi
対格たいかく	-mą mokymą	-mąsi mokymąsi
具ぐ格かく	-mu mokymu	-musi mokymusi
位い格かく	-me mokyme	-mesi mokymesi

その他たにも動詞どうしから派生はせいした名詞めいしの中なかには規則きそく性せいが見みられるものがある（以下いかの表ひょうを参照さんしょう）。

動詞どうしから派生はせいした名詞めいしの規則きそく性せい

名詞めいし の語尾ごび	規則きそく性せい	例れい
‑mas	動詞どうしから派生はせいした名詞めいし ‑mas は、「〜すること」を表あらわす。 不ふ定形ていけいが ‑yti で終おわる動詞どうしは、 ‑yti を ‑mas に変かえることで作つくられる。それ以外いがいの動詞どうしは、3人称にんしょう過去かこ形がたの最後さいごの母音ぼいんを ‑imas に変かえることで作つくられる。	不定ふてい型がたが ‑yti の動詞どうし dėstyti （動詞どうし「（大学だいがくなどで）教おしえる」） → dėstymas （名詞めいし「教おしえること」） klausyti （動詞どうし「聴きく」） → klausymas （名詞めいし「聴きくこと」） mąstyti （動詞どうし「考かんがえる」） → mąstymas （名詞めいし「考かんがえること」） mokyti （動詞どうし「（学校がっこうなどで）教おしえる」） → mokymas （名詞めいし「教おしえること」） rašyti （動詞どうし「書かく」） → rašymas （名詞めいし「書かくこと」） sakyti （動詞どうし「言いう」） → sakymas （名詞めいし「言いうこと」） skaityti （動詞どうし「読よむ」） → skaitymas （名詞めいし「読よむこと」） valgyti （動詞どうし「食たべる」） → valgymas （名詞めいし「食たべること」） それ以外いがいの動詞どうし bėgti （動詞どうし「走はしる」） → bėgimas （名詞めいし「走はしること」） gyventi （動詞どうし「生いきる」） → gyvenimas （名詞めいし「生いきること／人生じんせい」） joti （動詞どうし「馬うまで移動いどうする」） → jojimas （名詞めいし「馬うまで移動いどうすること」） judėti （動詞どうし「動うごく」） → judėjimas （名詞めいし「動うごくこと／運動うんどう」） kalbėti （動詞どうし「話はなす」） → kalbėjimas （名詞めいし「話はなすこと」） keliauti （動詞どうし「旅たびをする」） → keliavimas （名詞めいし「旅たびをすること」） klausti （動詞どうし「尋たずねる」） → klausimas （名詞めいし「尋たずねること／質問しつもん」） saugoti （動詞どうし「保護ほごする」） → saugojimas （名詞めいし「保護ほご」） sėdėti （動詞どうし「座すわっている」） → sėdėjimas （名詞めいし「座すわること」） skaičiuoti （動詞どうし「数かぞえる」） → skaičiavimas （名詞めいし「数かぞえること」） šokti （動詞どうし「踊おどる」） → šokimas （名詞めいし「踊おどること」） vaikščioti （動詞どうし「歩あるく」） → vaikščiojimas （名詞めいし「歩あるくこと」）
‑ykla	動詞どうしから派生はせいした名詞めいし ‑ykla は、行為こういが行おこなわれる場所ばしょを表あらわす。 動詞どうしの3人称にんしょう過去かこ形がたの最後さいごの母音ぼいんを ‑ykla に置おき換かえることで作つくられる。	čiuožti （動詞どうし「滑すべる」） čiuožė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → čiuožykla （名詞めいし「滑すべり台だい」） ganyti （動詞どうし 「放牧ほうぼくする」） ganė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → ganykla （名詞めいし 「牧草ぼくそう地ち」） gydyti （動詞どうし「治なおす」） gydė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → gydykla （名詞めいし「療養りょうよう地ち」） joti （動詞どうし「馬うまに乗のって移動いどうする」） jojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → jojykla （名詞めいし「競馬けいば場じょう」） keisti （動詞どうし「変かえる」） keitė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → keitykla （名詞めいし「両替りょうがえ所しょ」） kepti （動詞どうし「焼やく」） kepė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → kepykla （名詞めいし「パン屋や」） kirpti （動詞どうし「切きる」） kirpo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → kirpykla （名詞めいし「理髪りはつ店てん」） leisti （動詞どうし「許ゆるす／出版しゅっぱんする」） leido 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → leidykla （名詞めいし「出版しゅっぱん社しゃ」） lieti （動詞どうし「鋳いる／鋳造ちゅうぞうする」） liejo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → liejykla （名詞めいし「鋳造ちゅうぞう所しょ」） maldyti （動詞どうし「静しずめる／懇願こんがんする」） maldė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → maldykla （名詞めいし「礼拝れいはい所しょ」） maudyti （動詞どうし「入浴にゅうよくする」） maudė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → maudykla （名詞めいし「遊泳ゆうえい場じょう」） mokyti （動詞どうし「教おしえる」） mokė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → mokykla （名詞めいし「学校がっこう」） parduoti （動詞どうし「売うる」） pardavė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → pardavykla （名詞めいし「店みせ」）※parduotuvėの方ほうが一般いっぱん的てき plauti （動詞どうし「洗あらう」） plovė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → plovykla （名詞めいし「洗車せんしゃ機き」） raugti （他動詞たどうし「発酵はっこうさせる／なめす」） raugė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → raugykla （名詞めいし「なめし革がわ工場こうじょう」） rūkyti （動詞どうし「煙けむりにさらす／いぶす／煙草たばこを吸すう」） rūkė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → rūkykla （名詞めいし「燻製くんせい器き」） siūti （動詞どうし「縫ぬう」） siuvo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → siuvykla （名詞めいし「仕立屋したてや」） skaistyti （動詞どうし「光ひかる」）※古語こご skaistė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → skaistykla （名詞めいし「煉獄れんごく」） skaityti （動詞どうし「読よむ」） skaitė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → skaitykla （名詞めいし「図書としょ室しつ」） šaudyti （動詞どうし「撃うつ」） šaudė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → šaudykla （名詞めいし「射撃しゃげき場じょう」） švięsti （動詞どうし「祝いわう」） šventė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → šventykla （名詞めいし「礼拝れいはい所しょ」） valgyti （動詞どうし「食たべる」） valgė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 → valgykla （名詞めいし「食堂しょくどう」）
‑sena	動詞どうしから派生はせいした名詞めいし ‑sena は、行為こういの方法ほうほうを表あらわす。動詞どうしの不ふ定形ていけいの最後さいごの ‑ti を ‑sena に置おき換かえることで作つくられる。	bėgti （動詞どうし「走はしる」） → bėgsena （名詞めいし「走はしり方かた」） dėstyti （動詞どうし「（大学だいがくなどで）教おしえる」） → dėstysena （名詞めいし「教おしえ方かた」） gyventi （動詞どうし「生いきる」） → gyvensena （名詞めいし「生いき方かた」） joti （動詞どうし「馬うまで移動いどうする」） → josena （名詞めいし「馬うまの走はしらせ方かた」） judėti （動詞どうし「動うごく」） → judėsena （名詞めいし「動うごき方かた」） kalbėti （動詞どうし「話はなす」） → kalbėsena （名詞めいし「話はなし方かた」） mąstyti （動詞どうし「考かんがえる」） → mąstysena （名詞めいし「考かんがえ方かた」） rašyti （動詞どうし「書かく」） → rašysena （名詞めいし「書かき方かた／字じ」） sakyti （動詞どうし「言いう」） → sakysena （名詞めいし「い方いかた」） sėdėti （動詞どうし「座すわっている」） → sėdėsena （名詞めいし「座すわり方かた」） skaičiuoti （動詞どうし「数かぞえる」） → skaičiuosena （名詞めいし「数かぞえ方かた」） skaityti （動詞どうし「読よむ」） → skaitysena （名詞めいし「読よみ方かた」） šokti （動詞どうし「踊おどる」） → šoksena （名詞めいし「踊おどり方かた」） vaikščioti （動詞どうし「歩あるく」） → vaikščiosena （名詞めいし「歩あるき方かた」） valgyti （動詞どうし「食たべる」） → valgysena （「食たべ方かた」）

形容詞けいようし・副詞ふくし

単純たんじゅん形がた

リトアニア語ごの形容詞けいようし (būdvardis) は、男性だんせい単数たんすうの語尾ごびが -as のものは第だい1変化へんか、 -us のものは第だい2変化へんか、 -is のものは第だい3変化へんかに分類ぶんるいされる。それぞれの変化へんかは以下いかの表ひょうの通とおりである。ただし、 didelis （「大おおきい」）および kairys （「左ひだりの」）は、男性だんせいは第だい1変化へんかに準じゅんじた変化へんかをし、女性じょせいは第だい3変化へんかに準じゅんじた変化へんかをする。

第だい1変化へんか、第だい2変化へんかに分類ぶんるいされる形容詞けいようしは、その語尾ごびを変化へんかさせることで、中性ちゅうせい形がたの形容詞けいようしやあるいは副詞ふくし (prieveiksmis) としても用もちいられる。第だい1変化へんかに分類ぶんるいされる形容詞けいようしの中性ちゅうせい形がたは -a 、副詞ふくしは -ai となる。また第だい2変化へんかに分類ぶんるいされる形容詞けいようしの中性ちゅうせい形がたは -u 、副詞ふくしは -iai となる。第だい3変化へんかに分類ぶんるいされるものは基本きほん的てきに材質ざいしつや性質せいしつに関かんする形容詞けいようし（例たとえば「木製もくせいの」「鉄製てつせいの」など）であるため、中性ちゅうせい形がたや副詞ふくしは存在そんざいしない。

形容詞けいようし（単純たんじゅん形がた）・副詞ふくしの格かく変化へんか

	第だい1変化へんか		第だい2変化へんか		第だい3変化へんか
	男性だんせい geras 「良よい」	女性じょせい gera 「良よい」	男性だんせい gražus 「美うつくしい」	女性じょせい graži 「美うつくしい」	男性だんせい naminis 「家庭かていの」	女性じょせい naminė 「家庭かていの」
単数たんすう
主格しゅかく	-as geras	-a gera	-us gražus	-i graži	-is naminis	-ė naminė
属ぞく格かく	-o gero	-os geros	-aus gražaus	-ios gražios	-io naminio	-ės naminės
与格よかく	-am geram	-ai gerai	-iam gražiam	-iai gražiai	-iam naminiam	-ei naminei
対格たいかく	-ą gerą	-ą gerą	-ų gražų	-ią gražią	-į naminį	-ę naminę
具ぐ格かく	-u geru	-a gera	-iu gražiu	-ia gražia	-iu naminiu	-e namine
位い格かく	-ame gerame	-oje geroje	-iame gražiame	-ioje gražioje	-iame naminiame	-ėje naminėje
呼よび格かく	-as geras	-a gera	-us gražus	-i graži	-i namini	-e namine
複数ふくすう
主格しゅかく	-i geri	-os geros	-ūs gražūs	-ios gražios	-iai naminiai	-ės naminės
属ぞく格かく	-ų gerų	-ų gerų	-ių gražių	-ių gražių	-ių naminių	-ių naminių
与格よかく	-iems geriems	-oms geroms	-iems gražiems	-ioms gražioms	-iams naminiams	-ėms naminėms
対格たいかく	-us gerus	-as geras	-ius gražius	-ias gražias	-ius naminius	-es namines
具ぐ格かく	-ais gerais	-omis geromis	-iais gražiais	-iomis gražiomis	-iais naminiais	-ėmis naminėmis
位い格かく	-uose geruose	-ose gerose	-iuose gražiuose	-iose gražiose	-iuose naminiuose	-ėse naminėse
呼よび格かく	-i geri	-os geros	-ūs gražūs	-ios gražios	-iai naminiai	-ės naminės
中性ちゅうせい
	-a gera		-u gražu		（なし）
副詞ふくし
	-ai gerai		-iai gražiai		（なし）

比較ひかく級きゅう・最上級さいじょうきゅう

「より〜」を表あらわす比較ひかく級きゅう、「最もっとも〜」を表あらわす最上級さいじょうきゅうはそれぞれ以下いかの通とおりに変化へんかする。ただし上記じょうきの通とおり第だい3変化へんかに分類ぶんるいされるものは基本きほん的てきに材質ざいしつや性質せいしつに関かんする形容詞けいようしであるため、比較ひかく級きゅうや最上級さいじょうきゅうは存在そんざいしない。その中なかでも didelis （「大おおきい」）は比較ひかく級きゅうや最上級さいじょうきゅうを持もち、それぞれ didesnis 、 didžiausias となる。その変化へんかも例外れいがい的てきである（以下いかの表ひょうを参照さんしょう）。

また、「年としをとっている」および「古ふるい」を意味いみする形容詞けいようし senas は「年としをとっている」という意味いみでは比較ひかく級きゅうや最上級さいじょうきゅうを持もたず、比較ひかく級きゅう senesnis および最上級さいじょうきゅう seniausias はそれぞれ「より古ふるい」「最もっとも古ふるい」という意味いみとなる。「年上としうえの」を表あらわす場合ばあいは vyresnis 、「最もっとも年上としうえの」を表あらわす場合ばあいは vyriausias が用もちいられる。

なお、比較ひかく級きゅうおよび最上級さいじょうきゅうは、それぞれの主格しゅかくの語尾ごびに合あわせて通常つうじょうの形容詞けいようしと同様どうように格かく変化へんかする（例たとえば、geras の比較ひかく級きゅう geresnis は語尾ごびが -is であるため第だい3変化へんかの形容詞けいようしと同様どうようの変化へんかをし、最上級さいじょうきゅう geriausias は語尾ごびが -as であるため第だい1変化へんかの形容詞けいようしと同様どうようの変化へんかをする）。

形容詞けいようし・副詞ふくしの比較ひかく級きゅう・最上級さいじょうきゅう

	第だい1変化へんか		第だい2変化へんか		didelis
	男性だんせい geras 「良よい」	女性じょせい gera 「良よい」	男性だんせい gražus 「美うつくしい」	女性じょせい graži 「美うつくしい」	男性だんせい didelis 「大おおきい」	女性じょせい didelė 「大おおきい」
単数たんすう
原級げんきゅう	-as geras	-a gera	-us gražus	-i graži	didelis	didelė
比較ひかく級きゅう	-esnis geresnis	-esnė geresnė	-esnis gražesnis	-esnė gražesnė	didesnis	didesnė
最上級さいじょうきゅう	-iausias geriausias	-iausia geriausia	-iausias gražiausias	-iausia gražiausia	didžiausias	didžiausia
複数ふくすう
原級げんきゅう	-i geri	-os geros	-ūs gražūs	-ios gražios	dideli	didelės
比較ひかく級きゅう	-esni geresni	-esnės geresnės	-esni gražesni	-esnės gražesnės	didesni	didesnės
最上級さいじょうきゅう	-iausi geriausi	-iausios geriausios	-iausi gražiausi	-iausios gražiausios	didžiausi	didžiausios
中性ちゅうせい
原級げんきゅう	-a gera		-u gražu		didu
比較ひかく級きゅう	-iau geriau		-iau gražiau		didžiau
最上級さいじょうきゅう	-iausia geriausia		-iausia gražiausia		didžiausia
副詞ふくし
原級げんきゅう	-ai gerai		-iai gražiai		didžiai
比較ひかく級きゅう	-iau geriau		-iau gražiau		didžiau
最上級さいじょうきゅう	-iausiai geriausiai		-iausiai gražiausiai		didžiausiai

限定げんてい形がた

限定げんてい形がたの形容詞けいようし (įvardžiuotinis būdvardis) は、被ひ修飾しゅうしょく名詞めいしを限定げんていしたり特定とくていするために用もちいられる。限定げんてい形がたの形容詞けいようしは以下いかの通とおりに変化へんかする。なお代名詞だいめいし（tasaĩなど ）や数詞すうし、あるいは分詞ぶんしにも限定げんてい形がたを取とるものがある。

形容詞けいようし（限定げんてい形がた）の格かく変化へんか

	第だい1変化へんか		第だい2変化へんか		第だい3変化へんか
	男性だんせい geras 「良よい」	女性じょせい gera 「良よい」	男性だんせい gražus 「美うつくしい」	女性じょせい graži 「美うつくしい」	男性だんせい vidutinis 「並なみの」	女性じょせい vidutinė 「並なみの」
単数たんすう
主格しゅかく	-asis gerasis	-oji geroji	-usis gražusis	-ioji gražioji	-ysis vidutinysis	-ioji vidutinioji
属ぞく格かく	-ojo gerojo	-osios gerosios	-iojo gražiojo	-iosios gražiosios	-iojo vidutiniojo	-iosios vidutiniosios
与格よかく	-ajam gerajam	-ajai gerajai	-iajam gražiajam	-iajai gražiajai	-iajam vidutiniajam	-iajai vidutiniajai
対格たいかく	-ąjį gerąjį	-ąją gerąją	-ųjį gražųjį	-iąją gražiąją	-įjį vidutinįjį	-iąją vidutiniąją
具ぐ格かく	-uoju geruoju	-ąja gerąja	-iuoju gražiuoju	-iąja gražiąja	-iuoju vidutiniuoju	-ąja vidutiniąja
位い格かく	-ajame gerajame	-ojoje gerojoje	-iajame gražiajame	-iojoje gražiojoje	-iajame vidutiniajame	-iojoje vidutiniojoje
複数ふくすう
主格しゅかく	-ieji gerieji	-osios gerosios	-ieji gražieji	-iosios gražiosios	-ieji vidutinieji	-iosios vidutiniosios
属ぞく格かく	-ųjų gerųjų	-ųjų gerųjų	-iųjų gražiųjų	-iųjų gražiųjų	-iųjų vidutiniųjų	-iųjų vidutiniųjų
与格よかく	-iesiems geriesiems	-osioms gerosioms	-iesiems gražiesiems	-iosioms gražiosioms	-iesiems vidutiniesiems	-iosioms vidutiniosioms
対格たいかく	-uosius geruosius	-ąsias gerąsias	-iuosius gražiuosius	-iąsias gražiąsias	-iuosius vidutiniuosius	-iąsias vidutiniąsias
具ぐ格かく	-aisiais geraisiais	-osiomis gerosiomis	-iaisiais gražiaisiais	-iosiomis gražiosiomis	-iaisiais vidutiniaisiais	-iosiomis vidutiniosiomis
位い格かく	-uosiuose geruosiuose	-osiose gerosiose	-iuosiuose gražiuose	-iosiose gražiosiose	-iuosiuose vidutiniuosiuose	-iosiose vidutiniosiose

動詞どうし

リトアニアの動詞どうし (veiksmažodis) は、不定ふてい形がたの語尾ごびがすべて -ti となっている。ただし再帰さいき動詞どうしは -tis となる。

いずれの動詞どうしにおいても、3人称にんしょうは単数たんすうと複数ふくすうを区別くべつしない。

リトアニア語ごの動詞どうしには直ちょく説法せっぽう (tiesioginė nuosaka) 、命令めいれい法ほう (liepiamoji nuosaka) 、接続せつぞく法ほう (tariamoji nuosaka) の3つの法ほう (nuosaka) がある。

直ちょく説法せっぽう（現在げんざい形がたおよび過去かこ形かたち）

存在そんざい動詞どうし

リトアニア語ごの būti という動詞どうしは存在そんざい動詞どうしと呼よばれ、英語えいごの be 動詞どうしにあたるものであり、日本語にほんごでは「〜である」「いる」「ある」などと訳やくされる。文ぶんにおいては現在げんざい形かたちはしばしば省略しょうりゃくされるが、過去かこ形かたちの場合ばあいは省略しょうりゃくされることはない。

例れい・ "Jūs esate lietuvis."（あなたはリトアニア人じんである。）

　　 "Jūs esate lietuviai."（あなた方かたはリトアニア人じんである。）

　　 "Mes buvome studentai."（私わたしたちは学生がくせいであった。）

また存在そんざい動詞どうし būti の過去かこ形がたには「…したことがある」という表現ひょうげんのように英語えいごでは現在げんざい完了かんりょう形がたで表あらわされるようなものもある。これは、存在そんざい動詞どうしの現在げんざい形がたと存在そんざい動詞どうしの過去かこ能動のうどう分詞ぶんしの組くみ合あわせでも同様どうようの表現ひょうげんがなされる。両者りょうしゃの実質じっしつ的てきな差異さいはほとんどないが、「過去かこの経験けいけんを現在げんざいにおいても有ゆうしている」点てんを強調きょうちょうする場合ばあいには後者こうしゃが用もちいられる。

例れい・ "Aš buvau Japonijoje."（私わたしは日本にっぽんに行いったことがある。）

　　 ≒ "Aš esu buvęs/buvusi Japonijoje."（私わたしは日本にっぽんに行いったことがある。）

būti の現在げんざい形がたは他たの動詞どうしとは異ことなり、以下いかの表ひょうのように3人称にんしょうが不規則ふきそく的てきに活用かつようする。過去かこ形がたの活用かつようは規則きそく的てきである。

存在そんざい動詞どうし būti の現在げんざい形かたちと過去かこ形かたち

		現在げんざい形かたち		過去かこ形かたち
		肯定こうてい	否定ひてい	肯定こうてい	否定ひてい
単数たんすう	1人ひとり称しょう	esu	nesu	buvau	nebuvau
	2人ふたり称しょう	esi	nesi	buvai	nebuvai
	3人称にんしょう	yra	nėra	buvo	nebuvo
複数ふくすう	1人ひとり称しょう	esame	nesame	buvome	nebuvome
	2人ふたり称しょう	esate	nesate	buvote	nebuvote
	3人称にんしょう	yra	nėra	buvo	nebuvo

なお、存在そんざい動詞どうしの現在げんざい形がたには上記じょうきのほかに以下いかの形かたちをとるものもあり、一般いっぱん的てきに多おおく用もちいられる。これには「必かならずしもそうとは言いい切きれないものの大抵たいていの場合ばあいは〜である／ではない」といった意味合いみあいが含ふくまれている。

		現在げんざい形かたち
		肯定こうてい	否定ひてい
単数たんすう	1人ひとり称しょう	būnu	nebūnu
	2人ふたり称しょう	būni	nebūni
	3人称にんしょう	būna	nebūna
複数ふくすう	1人ひとり称しょう	būname	nebūname
	2人ふたり称しょう	būnate	nebūnate
	3人称にんしょう	būna	nebūna

例れい・ "Lietuvoje vasaros kartais būna vėsios."（リトアニアでは夏なつはたまに涼すずしいこともある。）

一般いっぱん動詞どうし（非ひ再帰さいき動詞どうし）

一般いっぱん動詞どうしは、主語しゅごに合あわせて以下いかのように語尾ごびが変化へんかする。現在げんざい形がたは、主語しゅごが3人称にんしょうの際さいに -a となる動詞どうしが第だい1変化へんか、 -i となるものが第だい2変化へんか、 -o となるものが第だい3変化へんかに分類ぶんるいされる。また、過去かこ形がたは、主語しゅごが3人称にんしょうの際さいに -o となる動詞どうしが第だい1変化へんか、 -ė となる動詞どうしが第だい2変化へんかに分類ぶんるいされる。

また一般いっぱん動詞どうしの過去かこ形がたには「〜したことがある」という表現ひょうげんのように英語えいごでは現在げんざい完了かんりょう形がたで表あらわされるようなものもある。これは、存在そんざい動詞どうしの現在げんざい形かたちと一般いっぱん動詞どうしの過去かこ能動のうどう分詞ぶんしの組くみ合あわせでも同様どうようの表現ひょうげんがなされる。両者りょうしゃの実質じっしつ的てきな差異さいはほとんどないが、「過去かこの経験けいけんを現在げんざいにおいても有ゆうしている」点てんを強調きょうちょうする場合ばあいには後者こうしゃが用もちいられる。

例れい・ "Aš mačiau šį filmą."（私わたしはこの映画えいがを見みたことがある。）

　　 ≒ "Aš esu matęs/mačiusi šį filmą."（私わたしはこの映画えいがを見みたことがある。）

一般いっぱん動詞どうし（非ひ再帰さいき動詞どうし）の現在げんざい形かたちと過去かこ形かたち

		現在げんざい形かたち			過去かこ形かたち
		第だい1変化へんか eiti 「行いく」	第だい2変化へんか turėti 「持もつ」	第だい3変化へんか klausyti 「聞きく」	第だい1変化へんか eiti 「行いく」	第だい2変化へんか klausyti 「聞きく」
単数たんすう	1人ひとり称しょう	-u einu	-iu turiu	-au klausau	-au ėjau	-iau klausiau
	2人ふたり称しょう	-i eini	-i turi	-ai klausai	-ai ėjai	-ei klausei
	3人称にんしょう	-a eina	-i turi	-o klauso	-o ėjo	-ė klausė
複数ふくすう	1人ひとり称しょう	-ame einame	-ime turime	-ome klausome	-ome ėjome	-ėme klausėme
	2人ふたり称しょう	-ate einate	-ite turite	-ote klausote	-ote ėjote	-ėte klausėte
	3人称にんしょう	-a eina	-i turi	-o klauso	-o ėjo	-ė klausė

また、一般いっぱん動詞どうしの否定ひてい形がたは、現在げんざい形がた・過去かこ形がたともに単語たんごの頭あたまに ne- を付ふして表現ひょうげんされる（ eiti のように e- で始はじまる動詞どうしの場合ばあいは、 n- のみを付ふす）。

例れい・einu → neinu （私わたしは行いかない）

　　turime → neturime （私わたしたちは持もっていない）

　　klausėte → neklausėte （あなたたちは聞きいていなかった）

リトアニア語ごの動詞どうしの中なかには、不定ふてい形がた、現在げんざい形がた、過去かこ形がたのあいだに規則きそく性せいが見みられるものもある（以下いかの表ひょうを参照さんしょう）。

一般いっぱん動詞どうしの規則きそく性せい

不ふ定形ていけい の語尾ごび	規則きそく性せい	例れい
‑auti	名詞めいしから派生はせいした動詞どうし ‑auti は、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑auja 、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑avo となる。	atostogos （名詞めいし「休暇きゅうか」） → atostogauti （「休暇きゅうかをとる」） 　 atostogauja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 atostogavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 dalyvis （名詞めいし「参加さんか者しゃ」） → dalyvauti （「参加さんかする」） 　 dalyvauja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 dalyvavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 draugas （名詞めいし「友人ゆうじん」） → draugauti （「交友こうゆうする」） 　 draugauja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 draugavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 kelionė （名詞めいし「旅たび」） → keliauti （「旅たびをする」） 　 keliauja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 keliavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 pietūs （名詞めいし「昼食ちゅうしょく」） → pietauti （「昼食ちゅうしょくをとる」） 　 pietauja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 pietavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 pusryčiai （名詞めいし「朝食ちょうしょく」） → pusryčiauti （「朝食ちょうしょくをとる」） 　 pusryčiauja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 pusryčiavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 vakarienė （名詞めいし「夕食ゆうしょく」） → vakarieniauti （「夕食ゆうしょくをとる」） 　 vakarieniauja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 vakarieniavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
	上記じょうき以外いがいの動詞どうしで不定ふてい形がたの語尾ごびが ‑auti のものは、上記じょうきのものとは異ことなる3人称にんしょう現在げんざい形がた、3人称にんしょう過去かこ形かたちを有ゆうする。	apkrauti （「負担ふたんをかける」） apkrauna 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 apkrovė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 auti （「（靴くつなどを）履はく」） auna 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 avė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 džiauti （「（服ふくなどを）干ほす」） džiauna 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 džiovė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 gauti （「（物ものなどを）受うけ取とる」） gauna 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 gavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 kauti （「戦たたかう」） kauna 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 kovė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 spjauti （「唾つばを吐はく」） spjauna 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 spjovė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
‑enti	不定ふてい形がたの語尾ごびが ‑enti で終おわる動詞どうしは、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑ena 、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑eno となる。	gyventi （「住すむ」） gyvena 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 gyveno 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
‑ėti	形容詞けいようしから派生はせいした自動詞じどうし ‑ėti は、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑ėja 、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑ėjo となる。	didėlis （形容詞けいようし「大おおきい」） → didėti （「大おおきくなる」） 　 didėja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 didėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 mažas （形容詞けいようし「小ちいさい」） → mažėti （「小ちいさくなる」） 　 mažėja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 mažėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
	別べつの動詞どうしから派生はせいした動詞どうし ‑inėti は、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑inėja 、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑inėjo となる。この形かたちをとる動詞どうしは、同おなじ行為こういを繰くり返かえし行おこなう動作どうさを表あらわす。	čiuožti（動詞どうし「（氷こおりの上うえを）滑すべる」） → čiuožinėti （「（氷こおりの上うえを何なん度ども）滑すべる」） 　 čiuožinėja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 čiuožinėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 klausti（動詞どうし「尋たずねる」） → klausinėti （「（何なん度ども）尋たずねる」） 　 klausinėja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 klausinėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 važiuoti（動詞どうし「（車くるまなどで）行いく」） → važinėti （「（車くるまなどで何なん度ども繰くり返かえし）行いく」） 　 važinėja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 važinėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
	不定ふてい形がたの語尾ごびが ‑telėti で終おわる動詞どうしは、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑telėja （場合ばあいによって ‑teli ）、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑telėjo となる。この形かたちをとる動詞どうしは瞬時しゅんじに行おこなわれる動作どうさを表あらわす。	gąstelėti （「少すこしどきりとする」） gąstelėja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 gąstelėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 mirktelėti （「瞬まばたきをする」） mirktelėja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 mirktelėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 žagtelėti （「少すこししゃっくりをする」） žagtelėja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 žagtelėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 žvilgtelėti （「一瞥いちべつする」） žvilgtelėja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 žvilgtelėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
	上記じょうき以外いがいの動詞どうしで不定ふてい形がたの語尾ごびが ‑ėti のものは、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑a または ‑i 、3人称にんしょう過去かこ形がたは ‑ėjo となる。	čepsėti （「むしゃむしゃ食たべる」） čepsi 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 čepsėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 dėti （「置おく」） deda 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 dėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 dėvėti （「着きている」） dėvi 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 dėvėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 galėti （「できる」） gali 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 galėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 kalbėti （「話はなす」） kalba 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 kalbėjo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
‑inti	形容詞けいようしや自動詞じどうしから派生はせいした他動詞たどうし ‑inti は、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑ina 、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑ino となる。	aiškus（形容詞けいようし「分わかりやすい」） → aiškinti （「説明せつめいする」） 　 aiškina 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 aiškino 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 augti（自動詞じどうし「育そだつ」） → auginti （「育そだてる」） 　 augina 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 augino 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 didėlis（形容詞けいようし「大おおきい」） → didinti （「大おおきくする」） 　 didina 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 didino 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 džiovus（形容詞けいようし「乾かわきやすい」） → džiovinti （「乾かわかす」） 　 džiovina 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 džiovino 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 mažas（形容詞けいようし「小ちいさい」） → mažinti （「小ちいさくする」） 　 mažina 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 mažino 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 saldus（形容詞けいようし「甘あまい」） → saldinti （「甘あまくする」） 　 saldina 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 saldino 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
	上記じょうき以外いがいの動詞どうしで不定ふてい詞しの語尾ごびが ‑inti のものは、上記じょうきのものとは異ことなる3人称にんしょう現在げんざい形がた、3人称にんしょう過去かこ形かたちを有ゆうする。	tvinti（動詞どうし「水位すいいが上あがる」） tvinsta 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 tvino 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
‑yti	名詞めいしから派生はせいした動詞どうし ‑yti は、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑ija で、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑ijo となる。	rūdys（名詞めいし「錆さび」） → rūdyti （「錆さびる」） 　 rūdija 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 rūdijo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
	上記じょうき以外いがいの動詞どうしで不定ふてい形がたの語尾ごびが ‑yti のものは、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑o 、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑ė となる。	atrodyti（「見みえる／思おもわれる」） atrodo 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 atrodė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 bandyti（「試ためす」） bando 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 bandė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 daryti（「する」） daro 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 darė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 dažyti（「塗ぬる」） dažo 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 dažė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 dėstyti（「教おしえる」） dėsto 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 dėstė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 klausyti（「聴きく」） klauso 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 klausė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 manyti（「思おもう」） mano 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 manė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 matyti（「見みる」） mato 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 matė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 prašyti（「頼たのむ」） prašo 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 prašė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 rašyti（「書かく」） rašo 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 rašė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 sakyti（「言いう」） sako 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 sakė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 skaityti（「読よむ」） skaito 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 skaitė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 valgyti（「食たべる」） valgo 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 valgė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
‑oti	名詞めいしあるいは別べつの動詞どうしから派生はせいした動詞どうし ‑oti は、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑oja 、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑ojo となる。別べつの動詞どうしから派生はせいしたものは、同おなじ行為こういを繰くり返かえし行おこなう動作どうさを表あらわす。	abejas （名詞めいし「疑うたがい」） → abejoti （「疑うたがう」） 　 abejoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 abejojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 auka （名詞めいし「犠牲ぎせい」） → aukoti （「犠牲ぎせいにする」） 　 aukoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 aukojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 bėgti （動詞どうし「走はしる」） → bėgioti （「（何なん度ども）走はしる」） 　 bėgioja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 bėgiojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 dėka （名詞めいし「感謝かんしゃ」） → dėkoti （「感謝かんしゃする」） 　 dėkoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 dėkojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 dovana （名詞めいし「贈おくり物もの」） → dovanoti （「贈おくる」） 　 dovanoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 dovanojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 galva （名詞めいし「頭あたま」） → galvoti （「考かんがえる」） 　 galvoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 galvojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 pasaka （名詞めいし「物語ものがたり」） → pasakoti （「語かたる」） 　 pasakoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 pasakojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
	上記じょうき以外いがいの動詞どうしで不定ふてい形がたの語尾ごびが ‑oti のものは、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑o 、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑ojo となる。	ieškoti （「探さがす」） ieško 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 ieškojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 bijoti （「恐おそれる」） bijo 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 bijojo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
‑uoti	名詞めいしや形容詞けいようしあるいは他たの動詞どうしから派生はせいした動詞どうし ‑uoti は、3人称にんしょう現在げんざい形がたが ‑uoja 、3人称にんしょう過去かこ形がたが ‑avo となる。	daina （名詞めいし「歌うた」） → dainuoti （「歌うたう」） 　 dainuoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 dainavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 bučinys （名詞めいし「キス」） → bučiuoti （「キスをする」） 　 bučiuoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 bučiavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 informacija （名詞めいし「情報じょうほう」） → informuoti （「知しらせる」） 　 informuoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 informavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 kaina （名詞めいし「価格かかく」） → kainuoti （「費用ひようがかかる」） 　 kainuoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 kainavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 sportas （名詞めいし「スポーツ」） → sportuoti （「運動うんどうする」） 　 sportuoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 sportavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 studijos （名詞めいし「研究けんきゅう」） → studijuoti （「研究けんきゅうする」） 　 studijuoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 studijavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】 vėlus （形容詞けいようし「遅おそい」） → vėluoti （「遅刻ちこくする」） 　 vėluoja 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 　 vėlavo 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】
	上記じょうき以外いがいの動詞どうしで不定ふてい形がたの語尾ごびが ‑uoti のものは、上記じょうきのものとは異ことなる3人称にんしょう現在げんざい形がた、3人称にんしょう過去かこ形かたちを有ゆうする。	duoti （「（物ものを）渡わたす」） duoda 【3人称にんしょう現在げんざい形かたち】 davė 【3人称にんしょう過去かこ形かたち】

一般いっぱん動詞どうし（再帰さいき動詞どうし）

再帰さいき動詞どうしの現在げんざい形かたちと過去かこ形がたは主語しゅごに応おうじて以下いかのように変化へんかする。

再帰さいき動詞どうしの現在げんざい形かたちと過去かこ形かたち

		現在げんざい形かたち			過去かこ形かたち
		第だい1変化へんか džiaugtis 「喜よろこぶ」	第だい2変化へんか tikėtis 「期待きたいする」	第だい3変化へんか mokytis 「学まなぶ」	第だい1変化へんか tikėtis 「期待きたいする」	第だい2変化へんか mokytis 「学まなぶ」
単数たんすう	1人ひとり称しょう	-uosi džiaugiuosi	-iuosi tikiuosi	-ausi mokausi	-ausi tikėjausi	-iausi mokiausi
	2人ふたり称しょう	-iesi džiaugiesi	-iesi tikiesi	-aisi mokaisi	-aisi tikėjaisi	-eisi mokėsi
	3人称にんしょう	-asi džiaugiasi	-isi tikisi	-osi mokosi	-osi tikėjosi	-ėsi mokėsi
複数ふくすう	1人ひとり称しょう	-amės džiaugiamės	-imės tikimės	-omės mokomės	-omės tikėjomės	-ėmės mokėmės
	2人ふたり称しょう	-atės džiaugiatės	-itės tikitės	-otės mokotės	-otės tikėjotės	-ėtės mokėtės
	3人称にんしょう	-asi džiaugiasi	-isi tikisi	-osi mokosi	-osi tikėjosi	-ėsi mokėsi

なお、接頭せっとう辞じがつく場合ばあいや否定ひてい形がたの場合ばあいは、-si- が前まえに移動いどうする。

直ちょく説法せっぽう（習慣しゅうかん過去かこ形かたち）

リトアニア語ごの動詞どうしの習慣しゅうかん過去かこ形がたは、過去かこに何なん度ども行おこなっていた行為こういを表現ひょうげんするときに用もちいられ、習慣しゅうかん過去かこ形がたの動詞どうしは日本語にほんごでは「〜していたものだ」とも訳やくされる（英語えいごの "used to 〜" に相当そうとう）。不定ふてい形がたの語尾ごび -ti(s) を変化へんかさせて表現ひょうげんされる。

動詞どうしの習慣しゅうかん過去かこ形かたち

		習慣しゅうかん過去かこ形かたち
		存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」	一般いっぱん動詞どうし eiti 「行いく」	再帰さいき動詞どうし mokytis 「学まなぶ」
単数たんすう	1人ひとり称しょう	-davau būdavau	-davau eidavau	-davausi mokydavausi
	2人ふたり称しょう	-davai būdavai	-davai eidavai	-davaisi mokydavaisi
	3人称にんしょう	-davo būdavo	-davo eidavo	-davosi mokydavosi
複数ふくすう	1人ひとり称しょう	-davome būdavome	-davome eidavome	-davomės mokydavomės
	2人ふたり称しょう	-davote būdavote	-davote eidavote	-davotės mokydavotės
	3人称にんしょう	-davo būdavo	-davo eidavo	-davosi mokydavosi

習慣しゅうかん過去かこ形がたの否定ひていは、現在げんざい形がたや過去かこ形がたなどと同様どうように単語たんごの頭あたまに ne- を付ふして表現ひょうげんされる。

直ちょく説法せっぽう（未来みらい形がた）

リトアニア語ごの動詞どうしの未来みらい形がたは、不定ふてい形がたの語尾ごび -ti(s) を変化へんかさせて表現ひょうげんされる。原則げんそくとして、1人ひとり称しょう単数たんすうの語尾ごびは -siu 、2人ふたり称しょう単数たんすうの語尾ごびは -si 、3人称にんしょうの語尾ごびは -s 、1人ひとり称しょう複数ふくすうの語尾ごびは -sime 、2人ふたり称しょう複数ふくすうの語尾ごびは -site となる。未来みらい形がたの否定ひていは、現在げんざい形がたや過去かこ形がたなどと同様どうように単語たんごの頭あたまに ne- を付ふして表現ひょうげんされる。

動詞どうしの未来みらい形がた

		未来みらい形がた
		存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」	一般いっぱん動詞どうし eiti 「行いく」	再帰さいき動詞どうし mokytis 「学まなぶ」
単数たんすう	1人ひとり称しょう	-siu būsiu	-siu eisiu	-siuosi mokysiuosi
	2人ふたり称しょう	-si būsi	-si eisi	-siesi mokysiesi
	3人称にんしょう	-s bus	-s eis	-sis mokysis
複数ふくすう	1人ひとり称しょう	-sime būsime	-sime eisime	-simės mokysimės
	2人ふたり称しょう	-site būsite	-site eisite	-sitės mokysitės
	3人称にんしょう	-s bus	-s eis	-sis mokysis

ただし、不定ふてい形がたの語尾ごびが -sti(s) もしくは -zti(s) である場合ばあいは、以下いかのように変化へんかする。

例れい・vesti → vesiu / vesi / ves / vesime / vesite / ves

　　　※ s を2度ど重かさねて表記ひょうきしない。

　　megzti → megsiu / megsi / megs / megsime / megsite / megs

　　　※ z は後のちに続つづく s に同化どうかされる。

また、不定ふてい形がたの語尾ごびが -šti(s) もしくは -žti(s) である場合ばあい、以下いかのように変化へんかする。

例れい・nešti → nešiu / neši / neš / nešime / nešite / neš

　　　※ 未来みらい形がたを表あらわす s は š に同化どうかされる。

　　vežti → vešiu / veši / veš / vešime / vešite / veš

　　　※ 未来みらい形がたを表あらわす s は ž と同化どうかして š となる。

語幹ごかん（接頭せっとう辞じおよび不定ふてい形がたの語尾ごび -ti(s) を除のぞいた部分ぶぶん）が1音節おんせつのみで構成こうせいされ、さらに母音ぼいんで終おわる場合ばあい、3人称にんしょうの未来みらい形がたは長ちょう母音ぼいんの y および (i)ū はそれぞれ短たん母音ぼいんの i および (i)u に変化へんかする。1人ひとり称たたえおよび2人称にんしょうについては長ちょう母音ぼいんが維持いじされる。ただし例外れいがいとして、vyti および siūti の3人称にんしょう未来みらい形がたは、 vis や sius とはならずに vys や siūs となる。後者こうしゃは、 siusti の3人称にんしょう未来みらい形がた sius との混同こんどうを避さけるために長ちょう母音ぼいんが維持いじされている。

例れい・būti → bus

　　lyti → lis

　　gyti → gis

　　džiūti → džius

語幹ごかんが1音節おんせつであってもその後ごにさらに子音しいんが続つづく場合ばあいは、長ちょう母音ぼいんが短たん母音ぼいんに変化へんかすることはない。

例れい・plyšti → plyš

　　dygti → dygs

　　dūkti → dūks

　　rūgti → rūgs

語幹ごかんが2音節おんせつ以上いじょうで構成こうせいされる場合ばあいも、母音ぼいんの長ながさは変化へんかしない。

命令めいれい法ほう

リトアニア語ごの動詞どうしの命令めいれい法ほうは、不定ふてい形がたの語尾ごび -ti(s) を変化へんかさせて表現ひょうげんされる。

命令めいれいは通常つうじょう2人称にんしょう単数たんすうで表現ひょうげんされるが、2人ふたり称しょう複数ふくすうが用もちいられる場合ばあいは、丁寧ていねいな依頼いらいとして表現ひょうげんされる（「〜してください」）。また、命令めいれい法ほうが1人称にんしょう複数ふくすうで用もちいられる場合ばあいは、勧誘かんゆうを表あらわしている（「〜しよう」）。

動詞どうしの命令めいれい法ほう

		命令めいれい法ほう
		存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」	一般いっぱん動詞どうし eiti 「行いく」	再帰さいき動詞どうし mokytis 「学まなぶ」
単数たんすう	2人ふたり称しょう	-k(i) būk(i)	-k(i) eik(i)	-kis mokykis
複数ふくすう	1人ひとり称しょう	-kime būkime	-kime eikime	-kimės mokykimės
	2人ふたり称しょう	-kite būkite	-kite eikite	-kitės mokykitės

命令めいれい法ほうの否定ひていは、単語たんごの頭あたまに ne- を付ふして表現ひょうげんされる。

例れい・būk → nebūk （いるな、〜になるな）

　　eikime → neikime （行いかないでおこう）

　　mokykitės → nesimokykite （学まなばないでください）

なお、不定ふてい形がたの語尾ごびが -kti(s) もしくは -gti(s) である場合ばあいは、以下いかのように変化へんかする。

例れい・laukti（待まつ） → lauk / laukime / laukite

　　　※ k を2度ど重かさねて表記ひょうきしない。

　　bėgti（走はしる） → bėk / bėkime / bėkite

　　　※ g は後のちに続つづく k に同化どうかされる。

接続せつぞく法ほう

リトアニア語ごの接続せつぞく法ほう現在げんざい形がたは、現在げんざいの事実じじつや近ちかい未来みらいに起おきるべき事実じじつに反はんする仮定かていを表現ひょうげんするときに用もちいられる。また、主語しゅごにあたる人ひとの意志いし、願望がんぼうなどを表現ひょうげんするときにも用もちいられる。不定ふてい形がたの語尾ごび -ti(s) を変化へんかさせて表現ひょうげんされる。

動詞どうしの接続せつぞく法ほう

		接続せつぞく法ほう
		存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」	一般いっぱん動詞どうし eiti 「行いく」	再帰さいき動詞どうし mokytis 「学まなぶ」
単数たんすう	1人ひとり称しょう	-čiau būčiau	-čiau eičiau	-čiausi mokyčiausi
	2人ふたり称しょう	-tum(ei) būtum(ei)	-tum(ei) eitum(ei)	-tum(ei)si mokytum(ei)si
	3人称にんしょう	-tų būtų	-tų eitų	-tųsi mokytųsi
複数ふくすう	1人ひとり称しょう	-tu(mė)me būtu(mė)me	-tu(mė)me eitu(mė)me	-tu(mė)mės mokytu(mė)mės
	2人ふたり称しょう	-tumėte būtumėte	-tumėte eitumėte	-tumėtės mokytumėtės
	3人称にんしょう	-tų būtų	-tų eitų	-tųsi mokytųsi

なお、2人ふたり称しょう複数ふくすうには上記じょうきの -tumėte のほかに -tute などの形かたちを取とるものもあるが、口語こうごでは一般いっぱん的てきではない。

過去かこの事実じじつに反はんする仮定かていなどを表現ひょうげんするときには接続せつぞく法ほう過去かこ形がたが用もちいられる。これは、接続せつぞく法ほう現在げんざい形がたの後のちに過去かこ能動のうどう分詞ぶんしの主格しゅかくを続つづけることで表現ひょうげんされる。

例れい・ "Jeigu nebūčiau įstojusi į Vilniaus universitetą, būčiau išvykusi iš Lietuvos." （もしヴィリニュス大学だいがくに入学にゅうがくしていなかったら、私わたしはリトアニアを離はなれていただろう。）

　　　※ここでは過去かこの事実じじつに反はんする仮定かていが表現ひょうげんされている。すなわち、現実げんじつには、ヴィリニュス大学だいがくに入学にゅうがくしリトアニアに居い続つづけていた。

分詞ぶんし

リトアニア語ごには多おおくの種類しゅるいの分詞ぶんしが存在そんざいし、書かき言葉ことばのみならず話はなし言葉ことばでもよく用もちいられる。リトアニア語ごの分詞ぶんしは性せいや数かず、格かくに合あわせて変化へんかする形容詞けいようし的てき分詞ぶんしと、変化へんかしない副詞ふくし的てき分詞ぶんしに分わけられる。以下いかに示しめす分詞ぶんしのうち、現在げんざい能動のうどう分詞ぶんし、過去かこ能動のうどう分詞ぶんし、習慣しゅうかん過去かこ能動のうどう分詞ぶんし、未来みらい能動のうどう分詞ぶんし、現在げんざい受動じゅどう分詞ぶんし、過去かこ受動じゅどう分詞ぶんし、未来みらい受動じゅどう分詞ぶんし、必要ひつよう分詞ぶんしの8つが前者ぜんしゃの形容詞けいようし的てき分詞ぶんしであり、現在げんざい副ふく分詞ぶんし、過去かこ副ふく分詞ぶんし、習慣しゅうかん過去かこ副ふく分詞ぶんし、未来みらい副ふく分詞ぶんしの4つが副詞ふくし的てき分詞ぶんしである。なお、半分はんぶん詞しは性せいや数かずに合あわせて変化へんかするものの、格かく変化へんかはもたず、そのため形容詞けいようし的てき分詞ぶんしでも副詞ふくし的てき分詞ぶんしでもない。

現在げんざい能動のうどう分詞ぶんし

現在げんざい能動のうどう分詞ぶんしは、ある物体ぶったい（名詞めいし）の現在げんざいにおける特徴とくちょう（状況じょうきょうや動作どうさなど）、あるいは(特とくに継続けいぞくを表あらわす接辞せつじbe-とともに）進行しんこう相しょうを表現ひょうげんする分詞ぶんしである。名詞めいしを修飾しゅうしょくし、日本語にほんごでは「〜している…（名詞めいし）」などと訳やくされる。現在げんざい能動のうどう分詞ぶんしは被ひ修飾しゅうしょく語ごの名詞めいしの前まえにも後のちにも置おかれ、その名詞めいしの性せい・数かず・格かくと一致いっちする。

例れい・ "Kas tas valgantis žmogus?" （食事しょくじをしているあの人ひとは誰だれ？）

　　 "Tas einantis vyras yra mano profesorius." （あの歩あるいている男性だんせいは私わたしの教授きょうじゅです。）

なお、男性だんせい主格しゅかくは単数たんすう・複数ふくすうともに短縮形たんしゅくけいがあり、現代げんだいリトアニア語ごにおいてはいずれもよく用もちいられる。また、再帰さいき動詞どうしの現在げんざい能動のうどう分詞ぶんしには接頭せっとう辞じの be-si- が付ふされる（例れい・besimokantis studentas（「勉強べんきょうしている学生がくせい」））。

現在げんざい能動のうどう分詞ぶんしの格かく変化へんか

	存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」		一般いっぱん動詞どうし
			第だい1変化へんか／第だい3変化へんか dirbti 「働はたらく」		第だい2変化へんか mylėti 「愛あいする」
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
単数たんすう
主格しゅかく	-antis / -ąs esantis / esąs	-anti esanti	-antis / -ąs dirbantis / dirbąs	-anti dirbanti	-intis / -įs mylintis / mylįs	-inti mylinti
属ぞく格かく	-ančio esančio	-ančios esančios	-ančio dirbančio	-ančios dirbančios	-inčio mylinčio	-inčios mylinčios
与格よかく	-ančiam esančiam	-ančiai esančiai	-ančiam dirbančiam	-ančiai dirbančiai	-inčiam mylinčiam	-inčiai mylinčiai
対格たいかく	-antį esantį	-ančią esančią	-antį dirbantį	-ančią dirbančią	-intį mylintį	-inčią mylinčią
具ぐ格かく	-ančiu esančiu	-ančia esančia	-ančiu dirbančiu	-ančia dirbančia	-inčiu mylinčiu	-inčia mylinčia
位い格かく	-ančiame esančiame	-ančioje esančioje	-ančiame dirbančiame	-ančioje dirbančioje	-inčiame mylinčiame	-inčioje mylinčioje
複数ふくすう
主格しゅかく	-antys / -ą esantys / esą	-ančios esančios	-antys / -ą dirbantys / dirbą	-ančios dirbančios	-intys / -į mylintys / mylį	-inčios mylinčios
属ぞく格かく	-ančių esančių	-ančių esančių	-ančių dirbančių	-ančių dirbančių	-inčių mylinčių	-inčių mylinčių
与格よかく	-antiems esantiems	-ančioms esančioms	-antiems dirbantiems	-ančioms dirbančioms	-intiems mylintiems	-inčioms mylinčioms
対格たいかく	-ančius esančius	-ančias esančias	-ančius dirbančius	-ančias dirbančias	-inčius mylinčius	-inčias mylinčias
具ぐ格かく	-ančiais esančiais	-ančiomis esančiomis	-ančiais dirbančiais	-ančiomis dirbančiomis	-inčiais mylinčiais	-inčiomis mylinčiomis
位い格かく	-ančiuose esančiuose	-ančiose esančiose	-ančiuose dirbančiuose	-ančiose dirbančiose	-inčiuose mylinčiuose	-inčiose mylinčiose

なお、現在げんざい能動のうどう分詞ぶんしが述語じゅつご的てき機能きのうを保たもつ場合ばあい、常つねに接頭せっとう辞じの be- が伴ともなう。（継続けいぞくを表あらわす接頭せっとう辞じの be-を加くわえて進行しんこう相しょうを明確めいかくにして、スペイン語ごや英語えいごの現在進行形げんざいしんこうけいのようになる。）

例れい・ "Aš buvau beeinantis iš namų, kai pradėjo lyti." （雨あめが降ふり始はじめたとき私わたしは家いえを出でるところだった。）

過去かこ能動のうどう分詞ぶんし

過去かこ能動のうどう分詞ぶんしは、ある物体ぶったい（名詞めいし）の過去かこにおける特徴とくちょう（状況じょうきょうや動作どうさなど）を動詞どうしを使つかって表現ひょうげんする際さいに用もちいられる。名詞めいしを修飾しゅうしょくし、日本語にほんごでは「〜した…（名詞めいし）」などと訳やくされる。過去かこ能動のうどう分詞ぶんしは被ひ修飾しゅうしょく語ごの名詞めいしの前まえにも後のちにも置おかれ、その名詞めいしの性せい・数かず・格かくと一致いっちする。

また、過去かこ能動のうどう分詞ぶんしが存在そんざい動詞どうし būti と組くみ合あわせて用もちいられることで、経験けいけんなどを表あらわされる。存在そんざい動詞どうしが現在げんざい形がたの場合ばあいは、存在そんざい動詞どうしの現在げんざい形かたちと過去かこ能動のうどう分詞ぶんしの組くみ合あわせの代かわりに動詞どうしの過去かこ形かたちを用もちいて表現ひょうげんされることもある。

例れい・ "Aš esu buvęs/buvusi Japonijoje."（私わたしは日本にっぽんに行いったことがある。）

　　 ≒ "Aš buvau Japonijoje."（私わたしは日本にっぽんに行いったことがある。）

　　 "Aš esu matęs/mačiusi šį filmą."（私わたしはこの映画えいがを見みたことがある。）

　　 ≒ "Aš mačiau šį filmą."（私わたしはこの映画えいがを見みたことがある。）

存在そんざい動詞どうしが過去かこ形がたの場合ばあいは、過去かこにおいて既すでに経験けいけんを有ゆうしていたことが表あらわされる。

　　 "Aš buvau buvęs/buvusi Japonijoje."（私わたしは日本にっぽんに行いったことがあった。）

　　 "Aš buvau matęs/mačiusi šį filmą."（私わたしはこの映画えいがを見みたことがあった。）

また、過去かこ能動のうどう分詞ぶんしは第だい2の述語じゅつごとしても用もちいられ、「〜すると」「〜して」「〜した後のちで」「〜してから」などと訳やくされる。文ぶんの述語じゅつごと同おなじ主語しゅごだが、異ことなる時間じかんを表あらわす点てんで半分はんぶん詞しとは異ことなる。述語じゅつごと異ことなる主語しゅごの場合ばあいは過去かこ能動のうどう分詞ぶんしではなく過去かこ副ふく分詞ぶんしが用もちいられる。

例れい・ "Parvažiavęs namo, berniukas skaitė knygą."（男おとこの子こは家いえに帰かえって本ほんを読よんだ。）

過去かこ能動のうどう分詞ぶんしの格かく変化へんか

	存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」		一般いっぱん動詞どうし				再帰さいき動詞どうし
			不ふ定形ていけいが -yti 以外いがい dirbti 「働はたらく」		不ふ定形ていけいが -yti matyti 「見みる」		不ふ定形ていけいが -ytis 以外いがい kalbėtis 「会話かいわする」		不ふ定形ていけいが -ytis mokytis 「学まなぶ」
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
単数たんすう
主格しゅかく	-ęs buvęs	-usi buvusi	-ęs dirbęs	-usi dirbusi	-ęs matęs	-iusi mačiusi	-ęsis kalbėjęsis	-usis kalbėjusis	-ęsis mokęsis	-iusis mokiusis
属ぞく格かく	-usio buvusio	-usios buvusios	-usio dirbusio	-usios dirbusios	-iusio mačiusio	-iusios mačiusios	besi-usio besikalbėjusio	besi-usios besikalbėjusios	besi-iusio besimokiusio	besi-iusios besimokiusios
与格よかく	-usiam buvusiam	-usiai buvusiai	-usiam dirbusiam	-usiai dirbusiai	-iusiam mačiusiam	-iusiai mačiusiai	besi-usiam besikalbėjusiam	besi-usiai besikalbėjusiai	besi-iusiam besimokiusiam	besi-iusiai besimokiusiai
対格たいかく	-usį buvusį	-usią buvusią	-usį dirbusį	-usią dirbusią	-iusį mačiusį	-iusią mačiusią	besi-usį besikalbėjusį	besi-usią besikalbėjusią	besi-iusį besimokiusį	besi-iusią besimokiusią
具ぐ格かく	-usiu buvusiu	-usia buvusia	-usiu dirbusiu	-usia dirbusia	-iusiu mačiusiu	-iusia mačiusia	besi-usiu besikalbėjusiu	besi-usia besikalbėjusia	besi-iusiu besimokiusiu	besi-iusia besimokiusia
位い格かく	-usiame buvusiame	-usioje buvusioje	-usiame dirbusiame	-usioje dirbusioje	-iusiame mačiusiame	-iusioje mačiusioje	besi-usiame besikalbėjusiame	besi-usioje besikalbėjusioje	besi-iusiame besimokiusiame	besi-iusioje besimokiusioje
複数ふくすう
主格しゅかく	-ę buvę	-usios buvusios	-ę dirbę	-usios dirbusios	-ę matę	-iusios mačiusios	-ęsi kalbėjęsi	-usiosis kalbėjusiosis	-ęsi mokęsi	-iusiosis mokiusiosis
属ぞく格かく	-usių buvusių	-usių buvusių	-usių dirbusių	-usių dirbusių	-iusių mačiusių	-iusių mačiusių	besi-usių besikalbėjusių	besi-usių besikalbėjusių	besi-iusių besimokiusių	besi-iusių besimokiusių
与格よかく	-usiems buvusiems	-usioms buvusioms	-usiems dirbusiems	-usioms dirbusioms	-iusiems mačiusiems	-iusioms mačiusioms	besi-usiems besikalbėjusiems	besi-usioms besikalbėjusioms	besi-iusiems besimokiusiems	besi-iusioms besimokiusioms
対格たいかく	-usius buvusius	-usias buvusias	-usius dirbusius	-usias dirbusias	-iusius mačiusius	-iusias mačiusias	besi-usius besikalbėjusius	besi-usias besikalbėjusias	besi-iusius besimokiusius	besi-iusias besimokiusias
具ぐ格かく	-usiais buvusiais	-usiomis buvusiomis	-usiais dirbusiais	-usiomis dirbusiomis	-iusiais mačiusiais	-iusiomis mačiusiomis	besi-usiais besikalbėjusiais	besi-usiomis besikalbėjusiomis	besi-iusiais besimokiusiais	besi-iusiomis besimokiusiomis
位い格かく	-usiuose buvusiuose	-usiose buvusiose	-usiuose dirbusiuose	-usiose dirbusiose	-iusiuose mačiusiuose	-iusiose mačiusiose	besi-usiuose besikalbėjusiuose	besi-usiose besikalbėjusiose	besi-iusiuose besimokiusiuose	besi-iusiose besimokiusiose

習慣しゅうかん過去かこ能動のうどう分詞ぶんし

習慣しゅうかん過去かこ能動のうどう分詞ぶんしの格かく変化へんか

	存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」		一般いっぱん動詞どうし dirbti 「働はたらく」
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
単数たんすう
主格しゅかく	-davęs būdavęs	-davusi būdavusi	-davęs dirbdavęs	-davusi dirbdavusi
属ぞく格かく	-davusio būdavusio	-davusios būdavusios	-davusio dirbdavusio	-davusios dirbdavusios
与格よかく	-davusiam būdavusiam	-davusiai būdavusiai	-davusiam dirbdavusiam	-davusiai dirbdavusiai
対格たいかく	-davusį būdavusį	-davusią būdavusią	-davusį dirbdavusį	-davusią dirbdavusią
具ぐ格かく	-davusiu būdavusiu	-davusia būdavusia	-davusiu dirbdavusiu	-davusia dirbdavusia
位い格かく	-davusiame būdavusiame	-davusioje būdavusioje	-davusiame dirbdavusiame	-davusioje dirbdavusioje
複数ふくすう
主格しゅかく	-davę būdavę	-davusios būdavusios	-davę dirbdavę	-davusios dirbdavusios
属ぞく格かく	-davusių būdavusių	-davusių būdavusių	-davusių dirbdavusių	-davusių dirbdavusių
与格よかく	-davusiems būdavusiems	-davusioms būdavusioms	-davusiems dirbdavusiems	-davusioms dirbdavusioms
対格たいかく	-davusius būdavusius	-davusias būdavusias	-davusius dirbdavusius	-davusias dirbdavusias
具ぐ格かく	-davusiais būdavusiais	-davusiomis būdavusiomis	-davusiais dirbdavusiais	-davusiomis dirbdavusiomis
位い格かく	-davusiuose būdavusiuose	-davusiose būdavusiose	-davusiuose dirbdavusiuose	-davusiose dirbdavusiose

未来みらい能動のうどう分詞ぶんし

未来みらい能動のうどう分詞ぶんしは、ある物体ぶったい（名詞めいし）の未来みらいにおける特徴とくちょう（状況じょうきょうや動作どうさなど）を動詞どうしを使つかって表現ひょうげんする際さいに用もちいられる。名詞めいしを修飾しゅうしょくし、日本語にほんごでは「〜する（予定よていの）…（名詞めいし）」などと訳やくされる。未来みらい能動のうどう分詞ぶんしは被ひ修飾しゅうしょく語ごの名詞めいしの前まえにも後のちにも置おかれ、その名詞めいしの性せい・数かず・格かくと一致いっちする。

例れい・ "Ateisiančios žiemos ilgumo nežinom." （やって来くる冬ふゆの長ながさは分わからない。）

なお、男性だんせい主格しゅかくは単数たんすう・複数ふくすうともに短縮形たんしゅくけいがある。

未来みらい能動のうどう分詞ぶんしの格かく変化へんか

	存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」		一般いっぱん動詞どうし dirbti 「働はたらく」
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
単数たんすう
主格しゅかく	-siantis / -ąs būsiantis / būsiąs	-sianti būsianti	-siantis / -ąs dirbsiantis / dirbsiąs	-sianti dirbsianti
属ぞく格かく	-siančio būsiančio	-siančios būsiančios	-siančio dirbsiančio	-siančios dirbsiančios
与格よかく	-siančiam būsiančiam	-siančiai būsiančiai	-siančiam dirbsiančiam	-siančiai dirbsiančiai
対格たいかく	-siantį būsiantį	-siančią būsiančią	-siantį dirbsiantį	-siančią dirbsiančią
具ぐ格かく	-siančiu būsiančiu	-siančia būsiančia	-siančiu dirbsiančiu	-siančia dirbsiančia
位い格かく	-siančiame būsiančiame	-siančioje būsiančioje	-siančiame dirbsiančiame	-siančioje dirbsiančioje
複数ふくすう
主格しゅかく	-siantys / -ą būsiantys / būsią	-siančios būsiančios	-siantys / -ą dirbsiantys / dirbsią	-siančios dirbsiančios
属ぞく格かく	-siančių būsiančių	-siančių būsiančių	-siančių dirbsiančių	-siančių dirbsiančių
与格よかく	-siantiems būsiantiems	-siančioms būsiančioms	-siantiems dirbsiantiems	-siančioms dirbsiančioms
対格たいかく	-siančius būsiančius	-siančias būsiančias	-siančius dirbsiančius	-siančias dirbsiančias
具ぐ格かく	-siančiais būsiančiais	-siančiomis būsiančiomis	-siančiais dirbsiančiais	-siančiomis dirbsiančiomis
位い格かく	-siančiuose būsiančiuose	-siančiose būsiančiose	-siančiuose dirbsiančiuose	-siančiose dirbsiančiose

現在げんざい受動じゅどう分詞ぶんし

現在げんざい受動じゅどう分詞ぶんしは、一般いっぱん動詞どうしの場合ばあいは3人称にんしょう現在げんざい形がたに語尾ごび -mas / -ma をつけて作つくられる。存在そんざい動詞どうしの場合ばあいは3人称にんしょう現在げんざい形がた (yra) から作つくられるわけではなく、以下いかの表ひょうのように esa の後のちに -mas / -ma を続つづけることで表現ひょうげんされる。また、中性ちゅうせい形がたは男性だんせい単数たんすう主格しゅかく形がたの語尾ごび -s を省はぶくことで作つくられる。

例れい・ "Šis namas statomas dabar." （この家いえは今こん建設けんせつされている。）

　　 "Čia rūkyti draudžiama." （ここは禁煙きんえんです。）

現在げんざい受動じゅどう分詞ぶんしの格かく変化へんか

	存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」		一般いっぱん動詞どうし dirbti 「働はたらく」
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
単数たんすう
主格しゅかく	-mas esamas	-ma esama	-mas dirbamas	-ma dirbama
属ぞく格かく	-mo esamo	-mos esamos	-mo dirbamo	-mos dirbamos
与格よかく	-mam esamam	-mai esamai	-mam dirbamam	-mai dirbamai
対格たいかく	-mą esamą	-mą esamą	-mą dirbamą	-mą dirbamą
具ぐ格かく	-mu esamu	-ma esama	-mu dirbamu	-ma dirbama
位い格かく	-mame esamame	-moje esamoje	-mame dirbamame	-moje dirbamoje
複数ふくすう
主格しゅかく	-mi esami	-mos esamos	-mi dirbami	-mos dirbamos
属ぞく格かく	-mų esamų	-mų esamų	-mų dirbamų	-mų dirbamų
与格よかく	-miems esamiems	-moms esamoms	-miems dirbamiems	-moms dirbamoms
対格たいかく	-mus esamus	-mas esamas	-mus dirbamus	-mas dirbamas
具ぐ格かく	-mais esamais	-momis esamomis	-mais dirbamais	-momis dirbamomis
位い格かく	-muose esamuose	-mose esamose	-muose dirbamuose	-mose dirbamose
中性ちゅうせい
	-ma esama		-ma dirbama

また、形容詞けいようしと同様どうように限定げんてい形がたが存在そんざいする。格かく変化へんかは以下いかの通とおり。

現在げんざい受動じゅどう分詞ぶんし（限定げんてい形がた）の格かく変化へんか

	存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」		一般いっぱん動詞どうし dirbti 「働はたらく」
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
単数たんすう
主格しゅかく	-masis esamasis	-moji esamoji	-masis dirbamasis	-moji dirbamoji
属ぞく格かく	-mojo esamojo	-mosios esamosios	-mojo dirbamojo	-mosios dirbamosios
与格よかく	-majam esamajam	-majai esamajai	-majam dirbamajam	-majai dirbamajai
対格たいかく	-mąjį esamąjį	-mąja esamąja	-mąjį dirbamąjį	-mąja dirbamąja
具ぐ格かく	-muoju esamuoju	-mąja esamąja	-muoju dirbamuoju	-mąja dirbamąja
位い格かく	-majame esamajame	-mojoje esamojoje	-majame dirbamajame	-mojoje dirbamojoje
複数ふくすう
主格しゅかく	-mieji esamieji	-mosios esamosios	-mieji dirbamieji	-mosios dirbamosios
属ぞく格かく	-mųjų esamųjų	-mųjų esamųjų	-mųjų dirbamųjų	-mųjų dirbamųjų
与格よかく	-miesiems esamiesiems	-mosioms esamosioms	-miesiems dirbamiesiems	-mosioms dirbamosioms
対格たいかく	-muosius esamuosius	-mąsias esamąsias	-muosius dirbamuosius	-mąsias dirbamąsias
具ぐ格かく	-maisiais esamaisiais	-mosiomis esamosiomis	-maisiais dirbamaisiais	-mosiomis dirbamosiomis
位い格かく	-muosiuose esamuosiuose	-mosiose esamosiose	-muosiuose dirbamuosiuose	-mosiose dirbamosiose

必要ひつよう分詞ぶんし

必要ひつよう分詞ぶんし (reikiamybės dalyvis) は「〜なければならない」という意味いみを表あらわす分詞ぶんしで、動詞どうしの不ふ定形ていけい -ti の後のちに -nas / -na を付つけて表あらわされる。必要ひつよう分詞ぶんしは形容詞けいようしの第だい1変化へんかと同様どうようの格かく変化へんかをする。

例れい・ "Tas žodis yra nevartotinas." （あの言葉ことばを使つかってはいけない。）

　　 "Turiu daug neatidėliotinų darbų." （私わたしは、先さき延のばしにしてはいけない仕事しごとを多おおく抱かかえている。）

必要ひつよう分詞ぶんしの格かく変化へんか

	存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」		一般いっぱん動詞どうし dirbti 「働はたらく」
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
単数たんすう
主格しゅかく	-ti-nas būtinas	-ti-na būtina	-ti-nas dirbtinas	-ti-na dirbtina
属ぞく格かく	-ti-no būtino	-ti-nos būtinos	-ti-no dirbtino	-ti-nos dirbtinos
与格よかく	-ti-nam būtinam	-ti-nai būtinai	-ti-nam dirbtinam	-ti-nai dirbtinai
対格たいかく	-ti-ną būtiną	-ti-ną būtiną	-ti-ną dirbtiną	-ti-ną dirbtiną
具ぐ格かく	-ti-nu būtinu	-ti-na būtina	-ti-nu dirbtinu	-ti-na dirbtina
位い格かく	-ti-name būtiname	-ti-noje būtinoje	-ti-name dirbtiname	-ti-noje dirbtinoje
複数ふくすう
主格しゅかく	-ti-ni būtini	-ti-nos būtinos	-ti-ni dirbtini	-ti-nos dirbtinos
属ぞく格かく	-ti-nų būtinų	-ti-nų būtinų	-ti-nų dirbtinų	-ti-nų dirbtinų
与格よかく	-ti-niems būtiniems	-ti-noms būtinoms	-ti-niems dirbtiniems	-ti-noms dirbtinoms
対格たいかく	-ti-nus būtinus	-ti-nas būtinas	-ti-nus dirbtinus	-ti-nas dirbtinas
具ぐ格かく	-ti-nais būtinais	-ti-nomis būtinomis	-ti-nais dirbtinais	-ti-nomis dirbtinomis
位い格かく	-ti-nuose būtinuose	-ti-nose būtinose	-ti-nuose dirbtinuose	-ti-nose dirbtinose

また、形容詞けいようしと同様どうように限定げんてい形がたが存在そんざいする。格かく変化へんかは以下いかの通とおり。

必要ひつよう分詞ぶんし（限定げんてい形がた）の格かく変化へんか

	存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」		一般いっぱん動詞どうし dirbti 「働はたらく」
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
単数たんすう
主格しゅかく	-ti-nasis būtinasis	-ti-noji būtinoji	-ti-nasis dirbtinasis	-ti-noji dirbtinoji
属ぞく格かく	-ti-nojo būtinojo	-ti-nosios būtinosios	-ti-nojo dirbtinojo	-ti-nosios dirbtinosios
与格よかく	-ti-najam būtinajam	-ti-najai būtinajai	-ti-najam dirbtinajam	-ti-najai dirbtinajai
対格たいかく	-ti-nąjį būtinąjį	-ti-nąją būtinąją	-ti-nąjį dirbtinąjį	-ti-nąją dirbtinąją
具ぐ格かく	-ti-nuoju būtinuoju	-ti-nąja būtinąja	-ti-nuoju dirbtinuoju	-ti-nąja dirbtinąja
位い格かく	-ti-najame būtinajame	-ti-nojoje būtinojoje	-ti-najame dirbtinajame	-ti-nojoje dirbtinojoje
複数ふくすう
主格しゅかく	-ti-nieji būtinieji	-ti-nosios būtinosios	-ti-nieji dirbtinieji	-ti-nosios dirbtinosios
属ぞく格かく	-ti-nųjų būtinųjų	-ti-nųjų būtinųjų	-ti-nųjų dirbtinųjų	-ti-nųjų dirbtinųjų
与格よかく	-ti-niesiems būtiniesiems	-ti-nosioms būtinosioms	-ti-niesiems dirbtiniesiems	-ti-nosioms dirbtinosioms
対格たいかく	-ti-nuosius būtinuosius	-ti-nąsias būtinąsias	-ti-nuosius dirbtinuosius	-ti-nąsias dirbtinąsias
具ぐ格かく	-ti-naisias būtinaisias	-ti-nosiomis būtinosiomis	-ti-naisias dirbtinaisias	-ti-nosiomis dirbtinosiomis
位い格かく	-ti-nuosiuose būtinuosiuose	-ti-nosiose būtinosiose	-ti-nuosiuose dirbtinuosiuose	-ti-nosiose dirbtinosiose

半分はんぶん詞し

半分はんぶん詞し (pusdalyvis) は状況じょうきょう語ごとして機能きのうする分詞ぶんしで、文ぶんの述語じゅつごと同おなじ主語しゅごで同おなじ時間じかんを表あらわす。日本語にほんごには「…しながら」などと訳やくされる。文ぶんの主語しゅごに合あわせて性せいや数かずが変化へんかするが、格かく変化へんかは持もたない。不定ふてい形がたの語尾ごび -ti(s) を変化へんかさせることで表あらわされる。

例れい・ "Skubėdama Milda užmiršo pasiimti skėtį." （ミルダは急いそいでいて傘かさを取とるのを忘わすれた。）

　　 "Eidami į universitetą mes užėjome į parduotuvę." （私わたしたちは大学だいがくへ行いく途中とちゅうに店みせに立たち寄よった。）

　　 "Nekalbėk valgydamas." （食たべながら話はなすな。）

半分はんぶん詞しの変化へんか

	存在そんざい動詞どうし būti 「いる／ある」		一般いっぱん動詞どうし eiti 「行いく」		再帰さいき動詞どうし mokytis 「学まなぶ」
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
単数たんすう	-damas būdamas	-dama būdama	-damas eidamas	-dama eidama	-damasis mokydamasis	-damasi mokydamasi
複数ふくすう	-dami būdami	-damos būdamos	-dami eidami	-damos eidamos	-damiesi mokydamiesi	-damosi mokydamosi

また、半分はんぶん詞しの前まえに前置詞ぜんちし prieš が付ふされると、日本語にほんごでは「〜する前まえに」と訳やくされる表現ひょうげんとなる。

例れい・ "Prieš važiuodamas į Vilnių, Andrius visada užsuka į Kauną." （アンドリュスはいつもヴィリニュスに行いく前まえにカウナスに寄よる。）

ブーディニース

ブーディニース（būdinys）は動詞どうしの意味いみを強つよめる働はたらきをするものである。動詞どうし不定ふてい形がたの語幹ごかんに -te を付加ふかすることにより得えられ、基もととなった動詞どうしを伴ともなって表あらわされる。アクセントの位置いちは語幹ごかんが下降かこうアクセントの場合ばあいはそのままで、上昇じょうしょうアクセントや短たんアクセントの場合ばあいは-teに移うつる。接頭せっとう辞じつき動詞どうしの接頭せっとう辞じや再帰さいき動詞どうしの再帰さいき要素ようそはブーディニースには反映はんえいされない。

例れい:

• Àš taĩ neĩ žinóte nežinójau. - 私わたしはそれを知しるよしもなかった。
• Jìs juoktè juõkėsi. - 彼かれは笑わらいに笑わらった。

数詞すうし

基数きすう詞し

1 から 10

1 から 9 までの基数きすう詞しは、名詞めいしの性せいと格かくに一致いっちして格かく変化へんかする。なかでも 4 から 9 までは同様どうようの格かく変化へんかをする（男性だんせい: -i, -ių, -iems, -is, -iais, -iuose、女性じょせい: -ios, -ių, -ioms, -ias, -iomis, -iose）。2 が他たの品詞ひんしと大おおきく異ことなる格かく変化へんかをするのは、かつてリトアニア語ごに存在そんざいしていた双そう数すう形がたの名残なごりである。

10 (dešimt) は性せいを区別くべつせず、格かく変化へんかもしない。また、10 の場合ばあいは後のちに続つづく名詞めいしは必かならず属ぞく格かくとなる。これは、 dešimt という数詞すうしが名詞めいしに由来ゆらいするためである。なお、「10」を表あらわす言葉ことばとして女性じょせい名詞めいし（第だい3変化へんか）の dešimtis が用もちいられることもある。これは数詞すうしの dešimt とは異ことなり格かく変化へんかを有ゆうするため、格かくを明確めいかくにする必要ひつようがある時ときによく用もちいられる。

例れい・ "Ta moteris ieško dešimt metų vaiko."

　　 "Ta moteris ieško dešimties metų vaiko."

※ 前者ぜんしゃは „dešimt“ の格かくが分わからないため「あの女性じょせいは10歳さいの子こどもを探さがしている」とも「あの女性じょせいは10年間ねんかん子こどもを探さがし続つづけている」とも受うけ取とれる文ぶんであるのに対たいし、後者こうしゃは „dešimties“ と属ぞく格かくであるために「あの女性じょせいは10歳さいの子こどもを探さがしている」という意味いみであることが明確めいかくに表あらわされている。

1 から 10 までの基数きすう詞し

男性だんせい
	1	2	3	4	5
主格しゅかく	vienas	du	trys	keturi	penki
属ぞく格かく	vieno	dviejų	trijų	keturių	penkių
与格よかく	vienam	dviem	trims	keturiems	penkiems
対格たいかく	vieną	du	tris	keturis	penkis
具ぐ格かく	vienu	dviem	trimis	keturiais	penkiais
位い格かく	viename	dviejuose	trijuose	keturiuose	penkiuose
	6	7	8	9	10
主格しゅかく	šeši	septyni	aštuoni	devyni	dešimt （不ふ変化へんか）
属ぞく格かく	šešių	septynių	aštuonių	devynių
与格よかく	šešiems	septyniems	aštuoniems	devyniems
対格たいかく	šešis	septynis	aštuonis	devynis
具ぐ格かく	šešiais	septyniais	aštuoniais	devyniais
位い格かく	šešiuose	septyniuose	aštuoniuose	devyniuose
女性じょせい
	1	2	3	4	5
主格しゅかく	viena	dvi	trys	keturios	penkios
属ぞく格かく	vienos	dviejų	trijų	keturių	penkių
与格よかく	vienai	dviem	trims	keturioms	penkioms
対格たいかく	vieną	dvi	tris	keturias	penkias
具ぐ格かく	viena	dviem	trimis	keturiomis	penkiomis
位い格かく	vienoje	dviejose	trijose	keturiose	penkiose
	6	7	8	9	10
主格しゅかく	šešios	septynios	aštuonios	devynios	dešimt （不ふ変化へんか）
属ぞく格かく	šešių	septynių	aštuonių	devynių
与格よかく	šešioms	septynioms	aštuonioms	devynioms
対格たいかく	šešias	septynias	aštuonias	devynias
具ぐ格かく	šešiomis	septyniomis	aštuoniomis	devyniomis
位い格かく	šešiose	septyniose	aštuoniose	devyniose

「1」を表あらわす数詞すうし vienas は、日本語にほんごで「ある…」と訳やくされるような場合ばあいには複数ふくすう形がたにもなり得える。格かく変化へんかは以下いかの通とおり。

基数きすう詞し vienas の複数ふくすう形がた vieni

	単数たんすう		複数ふくすう
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
主格しゅかく	vienas	viena	vieni	vienos
属ぞく格かく	vieno	vienos	vienų	vienų
与格よかく	vienam	vienai	vieniems	vienoms
対格たいかく	vieną	vieną	vienus	vienas
具ぐ格かく	vienu	viena	vienais	vienomis
位い格かく	viename	vienoje	vienuose	vienose

なお、「両方りょうほう（の）」（英語えいごの both に相当そうとう）という意味いみの代名詞だいめいし abu/abi も基数きすう詞し du/dvi と類似るいじの格かく変化へんかとなる。代名詞だいめいし abu/abi は、主格しゅかくおよび対格たいかくでは数詞すうし du/dvi を伴ともなって abudu や abidvi とも表あらわされる。

基数きすう詞し du/dvi と代名詞だいめいし abu/abi

	数詞すうし du/dvi		代名詞だいめいし abu/abi
	男性だんせい	女性じょせい	男性だんせい	女性じょせい
主格しゅかく	du	dvi	abu(du)	abi(dvi)
属ぞく格かく	dviejų	dviejų	abiejų	abiejų
与格よかく	dviem	dviem	abiem	abiem
対格たいかく	du	dvi	abu(du)	abi(dvi)
具ぐ格かく	dviem	dviem	abiem	abiem
位い格かく	dviejuose	dvijose	abiejuose	abijose

11 から 19

11 から 19 までの基数きすう詞しは同様どうようの格かく変化へんかをする (-lika, -likos, -likai, -lika, -lika, -likoje) 。名詞めいしの性せいは区別くべつしない。また、後のちに続つづく名詞めいしは必かならず属ぞく格かくとなる。

11 から 19 までの基数きすう詞し

男性だんせい および 女性じょせい
	11	12	13	14	15
主格しゅかく	vienuolika	dvylika	trylika	keturiolika	penkiolika
属ぞく格かく	vienuolikos	dvylikos	trylikos	keturiolikos	penkiolikos
与格よかく	vienuolikai	dvylikai	trylikai	keturiolikai	penkiolikai
対格たいかく	vienuolika	dvylika	trylika	keturiolika	penkiolika
具ぐ格かく	vienuolika	dvylika	trylika	keturiolika	penkiolika
位い格かく	vienuolikoje	dvylikoje	trylikoje	keturiolikoje	penkiolikoje
	16	17	18	19
主格しゅかく	šešiolika	septyniolika	aštuoniolika	devyniolika
属ぞく格かく	šešiolikos	septyniolikos	aštuoniolikos	devyniolikos
与格よかく	šešiolikai	septyniolikai	aštuoniolikai	devyniolikai
対格たいかく	šešiolika	septyniolika	aštuoniolika	devyniolika
具ぐ格かく	šešiolika	septyniolika	aštuoniolika	devyniolika
位い格かく	šešiolikoje	septyniolikoje	aštuoniolikoje	devyniolikoje

20 から 99

20 から 90 まで、10 の倍数ばいすうにあたる数かずは、10 (dešimt) と同様どうように性せいを区別くべつせず、格かく変化へんかもしない。また、後のちに続つづく名詞めいしは必かならず属ぞく格かくとなる。

20 から 90 までの基数きすう詞し

男性だんせい および 女性じょせい
	20	30	40	50
主格しゅかく	dvidešimt （不ふ変化へんか）	trisdešimt （不ふ変化へんか）	keturiasdešimt （不ふ変化へんか）	penkiasdešimt （不ふ変化へんか）
属ぞく格かく
与格よかく
対格たいかく
具ぐ格かく
位い格かく
	60	70	80	90
主格しゅかく	šešiasdešimt （不ふ変化へんか）	septyniasdešimt （不ふ変化へんか）	aštuoniasdešimt （不ふ変化へんか）	devyniasdešimt （不ふ変化へんか）
属ぞく格かく
与格よかく
対格たいかく
具ぐ格かく
位い格かく

また、21 から 99 までは合成ごうせい数詞すうしで、十じゅうの位いを表あらわす数かずと一いちの位いを表あらわす数かずを組くみ合あわせて表あらわされる。一いちの位くらいの数詞すうしに合あわせて格かく変化へんかする。基本きほん的てきにあとに続つづく名詞めいしは複数ふくすう形がたとなるが、一いちの位くらいが 1 の場合ばあいは単数たんすう形がたで表あらわされる（例れい・21 、31 、41 など）。

例れい・

• 21 = 20 (dvidešimt) + 1 (vienas / viena)

→ dvidešimt vienas / dvidešimt viena

• 32 = 30 (trisdešimt) + 2 (du / dvi)

→ trisdešimt du / trisdešimt dvi

• 43 = 40 (keturiasdešimt) + 3 (trys / trys)

→ keturiasdešimt trys / keturiasdešimt trys

• 54 = 50 (penkiasdešimt) + 4 (keturi / keturios)

→ penkiasdešimt keturi / penkiasdešimt keturios

• 99 = 90 (devyniasdešimt) + 9 (devyni / devynios)

→ devyniasdešimt devyni / devyniasdešimt devynios

100

100を表あらわす基数きすう詞しは、第だい1変化へんかの名詞めいし (-as) と同おなじ格かく変化へんかとなる。

基数きすう詞し šimtas (100)

男性だんせい および 女性じょせい
	単数たんすう	複数ふくすう
主格しゅかく	šimtas	šimtai
属ぞく格かく	šimto	šimtų
与格よかく	šimtui	šimtams
対格たいかく	šimtą	šimtus
具ぐ格かく	šimtu	šimtais
位い格かく	šimte	šimtuose
呼よび格かく	šimte	šimtai

集合しゅうごう数詞すうし

1 から 9 までの基数きすう詞しには通常つうじょうのもののほか集合しゅうごう数詞すうしもあり、metai（「年とし」）やdurys（「ドア」）といった単数たんすう形がたがなく複数ふくすう形がたしかない名詞めいしにはこの集合しゅうごう数詞すうしが用もちいられる。

1 から 9 までの集合しゅうごう数詞すうし

男性だんせい
	1	2	3	4	5
主格しゅかく	vieneri	dveji	treji	ketveri	penkeri
属ぞく格かく	vienerių	dvejų	trejų	ketverių	penkerių
与格よかく	vieneriems	dvejiems	trejiems	ketveriems	penkeriems
対格たいかく	vienerius	dvejus	trejus	ketverius	penkerius
具ぐ格かく	vieneriais	dvejais	trejais	ketveriais	penkeriais
位い格かく	vieneriuose	dvejuose	trejuose	ketveriuose	penkeriuose
	6	7	8	9
主格しゅかく	šešeri	septyneri	aštuoneri	devyneri
属ぞく格かく	šešerių	septynerių	aštuonerių	devynerių
与格よかく	šešeriems	septyneriems	aštuoneriems	devyneriems
対格たいかく	šešerius	septynerius	aštuonerius	devynerius
具ぐ格かく	šešeriais	septyneriais	aštuoneriais	devyneriais
位い格かく	šešeriuose	septyneriuose	aštuoneriuose	devyneriuose
女性じょせい
	1	2	3	4	5
主格しゅかく	vienerios	dvejos	trejos	ketverios	penkerios
属ぞく格かく	vienerių	dvejų	trejų	ketverių	penkerių
与格よかく	vienerioms	dvejoms	trejoms	ketverioms	penkerioms
対格たいかく	vienerias	dvejas	trejas	ketverias	penkerias
具ぐ格かく	vieneriomis	dvejomis	trejomis	ketveriomis	penkeriomis
位い格かく	vieneriose	dvejose	trejose	ketveriose	penkeriose
	6	7	8	9
主格しゅかく	šešerios	septynerios	aštuonerios	devynerios
属ぞく格かく	šešerių	septynerių	aštuonerių	devynerių
与格よかく	šešerioms	septynerioms	aštuonerioms	devynerioms
対格たいかく	šešerias	septynerias	aštuonerias	devynerias
具ぐ格かく	šešeriomis	septyneriomis	aštuoneriomis	devyneriomis
位い格かく	šešeriose	septyneriose	aštuoneriose	devyneriose

序数詞じょすうし

序数詞じょすうしは日本語にほんごでは「…つ目めの」「…番ばん目めの」と訳やくされる。格かく変化へんかは形容詞けいようしと同おなじ格かく変化へんかをする（第だい1変化へんか）。

1 から 20 までの序数詞じょすうし

	男性だんせい	女性じょせい
1	pirmas	pirma
2	antras	antra
3	trečias	trečia
4	ketvirtas	ketvirta
5	penktas	penkta
6	šeštas	šešta
7	septintas	septinta
8	aštuntas	aštunta
9	devintas	devinta
10	dešimtas	dešimta
11	vienuoliktas	vienuolikta
12	dvyliktas	dvylikta
13	tryliktas	trylikta
14	keturioliktas	keturiolikta
15	penkioliktas	penkiolikta
16	šešioliktas	šešiolikta
17	septynioliktas	septyniolikta
18	aštuonioliktas	aštuoniolikta
19	devynioliktas	devyniolikta
20	dvidešimtas	dvidešimta

21 以上いじょうの場合ばあいは、基数きすう詞しと同様どうように、十じゅうの位いを表あらわす数かずと一いちの位いを表あらわす数かずを組くみ合あわせて表あらわされる。

例れい・

• 21 = 20 (dvidešimt) + 1 (pirmas / pirma)

→ dvidešimt pirmas / dvidešimt pirma

• 32 = 30 (trisdešimt) + 2 (antras / antra)

→ trisdešimt antras / trisdešimt antra

• 43 = 40 (keturiasdešimt) + 3 (trečias / trečia)

→ keturiasdešimt trečias / keturiasdešimt trečia

• 54 = 50 (penkiasdešimt) + 4 (ketvirtas / ketvirta)

→ penkiasdešimt ketvirtas / penkiasdešimt ketvirta

• 99 = 90 (devyniasdešimt) + 9 (devintas / devinta)

→ devyniasdešimt devintas / devyniasdešimt devinta

数詞すうしと関連かんれんする副詞ふくし

以上いじょうの数詞すうしと関連かんれんする副詞ふくしとして、以下いかがある。

	日本語にほんご
dviese	2人ふたりで
trise	3人にんで
keturiese	4人にんで
penkiese	5人にんで
šešiese	6人にんで
septyniese	7人にんで
aštuoniese	8人にんで
devyniese	9人にんで
keliese	数すう人にんで、（疑問ぎもん文ぶんで）何人なんにんで

例れい・ "Ėjome dviese." （〔私わたしたちは〕2人ふたりで行いきます）

　　 "Jie buvo trise atėję." （彼かれらは3人にんでやって来きた）

　　 "Jie keturiese tai padarė." （彼かれらはそれを4人にんで行おこなった）

　　 "Jie vaikščiojo penkiese." （彼かれらは5人にんで歩あるいた）

　　 "Keliese dirbate?" （〔あなた方かたは〕何人なんにんで働はたらいていますか？）

　　 "Dirbame šešiese." （〔私わたしたちは〕6人にんで働はたらいています）

前置詞ぜんちし

前置詞ぜんちしの後のちに続つづく名詞めいしなどの格かくは、前置詞ぜんちしによって属ぞく格かく、対格たいかくあるいは具ぐ格かくをとる。なお、前置詞ぜんちし po および už は、その意味いみによって後のちに続つづく格かくが異ことなる。その他たの前置詞ぜんちしについては、その意味いみにかかわらず後のちに続つづく格かくが決きまっている。

後のちに属ぞく格かくが続つづく前置詞ぜんちし

• ant 〈…の上うえに〉
  • ant kalno 〈山やまの上うえに〉
• anot 〈…によれば〉
• iki 〈…まで〉
  • iki pasimatymo 〈また出会であう時ときまで〉
• iš 〈…から〉
  • iš delnų 〈両手りょうてから〉
  • iš viršaus 〈上うえから〉；　〈上空じょうくうから〉
• nuo 〈…から〉
  • nuo nakties 〈夜よるから〉
• pasak 〈…によれば〉
• po 〈…の後のちに〉
  • po lietaus 〈雨あめの後のち〉
• prie 〈…のそばに〉
  • prie namo 〈家いえのそばに〉
• šalia 〈…の隣となりに〉
• tarp 〈…の間あいだに〉
  • tarp medžių 〈木々きぎの間あいだに〉
  • tarp žemės ir dangaus 〈地ちと天てんとの間あいだ〉
• už 〈…の後うしろに〉；〈…の向むこう側がわに〉
  • už lango 〈窓まどの向むこう側がわに〉

後のちに対格たいかくが続つづく前置詞ぜんちし

• apie 〈…について〉
  • apie namą 〈家いえについて〉
• aplink 〈…の周まわりに〉
  • aplink bokštą 〈塔とうの周まわりに〉
• į 〈…へ〉
  • į viršų 〈上うえへ〉
• pas 〈…の許もとへ〉
  • pas motiną 〈母ははの許もとへ〉
• per 〈…を通とおって〉；　〈…中ちゅう〉
  • per naktį 〈夜よる通とおし〉
• po 〈…中なかを（あちこち）〉
  • po Lietuvą 〈リトアニア中なかを〉
• prieš 〈…の前まえに〉
  • prieš parduotuvę 〈店みせの前まえに〉
• pro 〈…を通とおって〉
  • pro duris 〈ドアを通とおって〉
• už 〈…のために〉
  • už tėvynę 〈祖国そこくのために〉

後のちに具ぐ格かくが続つづく前置詞ぜんちし

• po 〈…の下したに〉
  • po medžiu 〈木きの下したに〉
• su 〈…と共ともに〉
  • su motina 〈母ははと共ともに〉
• sulig
• ties 〈…の目めの前まえで〉

接続詞せつぞくし

リトアニア語ごの接続詞せつぞくしの例れいは以下いかのとおり。

• ar - 文頭ぶんとうに置おかれる場合ばあいは諾否だくひ疑問ぎもん文ぶんを表あらわす（「…ですか」）。選択せんたくを表あらわすこともある（arbaと同様どうよう）。
• arba - 複数ふくすうの中なかからの選択せんたくを表あらわす（「…か…」「または」「あるいは」）
• bet - 逆接ぎゃくせつを表あらわす（「…が」「しかし」）
• ir - 並列へいれつを表あらわす（「と」「および」）
• jei - 仮定かていを表あらわす（「もし」）
• jeigu - 仮定かていを表あらわす（「もし」）
• kad - 名詞めいし節ぶしを表あらわす（「…ということ」）
• kadangi - 原因げんいん、理由りゆうを表あらわす（「なぜなら」）
• kol - （「…まで」）
• nes - 原因げんいん、理由りゆうを表あらわす（「なぜなら」）
• tačiau - 逆接ぎゃくせつを表あらわす（「しかし」）

他た言語げんごとの関係かんけい

リトアニア語ごに最もっとも近ちかい現存げんそんする言語げんごはラトビア語ごと言いわれている。ラトビア語ごもリトアニア語ごと同様どうようにインド・ヨーロッパ語族ごぞくのバルト語ご派はに属ぞくしており、両者りょうしゃのあいだには類似るいじの文法ぶんぽう的てき特徴とくちょうや共通きょうつうの語源ごげんを持もつ単語たんごも少すくなくない。

また、リトアニア語ごはインド・ヨーロッパ語族ごぞくの中なかでも最もっとも古ふるい特徴とくちょうを有ゆうする言語げんごであると言いわれており、サンスクリット語ごや古代こだいペルシャ語ごなどとの共通きょうつう点てんも指摘してきされている。

その一いち例れいとしてはリトアニア語ごのことわざがあげられる。リトアニア語ごで「神かみは歯はをくださり、神かみはまたパンもくださるだろう」ということわざがあるが、これはリトアニア語ごでは Dievas davė dantis, dievas duos ir duonos と表現ひょうげんされる。同様どうようの表現ひょうげんはサンスクリット語ごでは Devas adat dantis, devas dasyati dhanas と表現ひょうげんされ、ここには多おおくの共通きょうつう点てんが見みられる。

また現代げんだいのリトアニア語ごには借用しゃくよう語ごも多おおく、2770語ごある借用しゃくよう語ごの大半たいはんはポーランド語ご、ベラルーシ語ご、ドイツ語ごに由来ゆらいする。近年きんねんでは英語えいごからの借用しゃくよう語ごも増ふえてきており、「コンピュータ」を意味いみする kompiuteris は英語えいごの "computer" に由来ゆらいし、「ロックアウト」を意味いみする Lokautas は英語えいごの "lock out" から来きている。

表現ひょうげん

• リトアニア: Lietuva
• リトアニア人じん: ［男性だんせい形がた］lietuvis ([lĭetuvis]), ［女性じょせい形がた］lietuvė
• リトアニア語ごで: lietuviškai ([lĭetuviʃkaĭ])
• 日本にっぽん: Japonija
• 日本人にっぽんじん: ［男性だんせい形がた］japonas, ［女性じょせい形がた］japonė
• 日本語にほんごで: japoniškai
• こんにちは（くだけた表現ひょうげん）: Labas. ([lābas])
• おはようございます: Labas rytas.
• こんにちは（丁寧ていねいな表現ひょうげん）: Laba diena.
• こんばんは: Labas vakaras.
• さようなら（くだけた表現ひょうげん）: Iki. ([iki])
• さようなら（丁寧ていねいな表現ひょうげん）: Viso gero.
• どうぞ: prašau ([praʃaŭ])
• ありがとうございます: ačiū ([ātʃⁱū])
• それ: ［男性だんせい形がた］tas, ［女性じょせい形がた］ta
• いくらですか？: Kiek kainuoja? ([kĭek kainuoja])
• はい: taip ([taĭp])
• いいえ: ne ("ne")
• ごめんなさい: atsiprašau ([atsipraʃaŭ])
• （私わたしは）わかりません: nesuprantu ([nesuprantu])
• あなたは英語えいごを話はなすことができますか？: (Ar) Kalbate angliškai? ([/ar/ kalbate āngliʃkaĭ ?])
• あなたは日本語にほんごを話はなすことができますか？: (Ar) Kalbate japoniškai?
• 私わたしは日本にっぽんから来きました: Aš iš Japonijos.
• …は何処どこですか？: Kur yra …? ([kur īra?])

参考さんこう文献ぶんけん

リトアニア語ご:

• Girdenis, Alexas; Zinkevičius, Zigmas (1966). “Dėl lietuvių kalbos tarmių klasifikacijos”. Kalbotyra (Slavistica Vilnensis) 14: 139–147. ISSN 1392-1517. 
• Laigonaitė, A. (1958). “Dėl lietuvių kalbos kirčio ir priegaidės supratimo”. Kalbotyra 1: 71–100. http://baltnexus.lt/uploads/publikacijos/Kalbotyra/Kalbotyra%20I/Kalb_01_06_Laigonait%C4%97.pdf. 
• Rimkutė, Erika (2011). “Morfologiškai neadaptuotų daiktavardžių giminė”. Kalbos kultūra (Lietuvių kalbos institutas) 84: 184–201. http://fcim.vdu.lt/~erika_rimkute/straipsniai/daiktavardziu_gimine.pdf. 
• Valeckienė, Adelė (1998). Funkcinė lietuvių kalbos gramatika. Vilnius: Mokslo ir enciklopedijų leidybos institutas. ISBN 5420014122 

英語えいご:

• Klimas, Antanas (1987). “The Lithuanian Participles: Their System and Functions”. Lituanus 33 (1). ISSN 0024-5089. http://www.lituanus.org/1987/87_1_04.htm 2016年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。. 
• Ramonienė, Meilutė; Pribušauskaitė, Joana (2008). Practical Grammar of Lithuanian. trans. Dainora V. Kupčinskas. Vilnius: Baltos lankos. ISBN 9789955231493 

日本語にほんご:

• 櫻井さくらい映子えいこ「リトアニア語ごとロシア語ごの分詞ぶんしの時間じかん表現ひょうげん：バルト・スラヴ語ごの比較ひかく対照たいしょう論ろん的てき観点かんてんから」『国際こくさい開発かいはつ研究けんきゅうフォーラム』第だい26巻かん、2004年ねん。 
• 櫻井さくらい映子えいこ『ニューエクスプレス リトアニア語ご』白水しろみず社しゃ、2007年ねん。ISBN 9784560067871。 
• 村田むらた郁夫いくお 著ちょ「リトアニア語ご」、亀井かめい孝たかし、河野こうの六郎ろくろう、千野ちの栄一えいいち編へん 編へん『言語げんご学がく大だい辞典じてん』 4巻かん、三省堂さんせいどう、1992年ねん。ISBN 4-385-15212-8。 

ポーランド語ご:

• Vaičiulytė-Romančuk, Ona (2006). Gramatyka języka litewskiego: Wybrane zagadnienia morfologii i fleksji z ćwiczeniami. Warszawa: Ex Libris Galeria Polskiej Książki Sp. z o.o. ISBN 83-89913-18-6. NCID BB13993640 

辞書じしょ

リトアニア語ご辞書じしょ

• Norkaitienė, Milda, Rita Šepetytė, and Zita Šimėnaitė. Mokomasis lietuvių kalbos žodynas. Vilnius: Baltos lankos, 2000. ISBN 9955000627

リトアニア・英語えいご辞書じしょ

• Piesarskas, Bronius, and Bronius Svecevičius. Lietuvių-anglų kalbų žodynas. Vilnius: Žodynas, 2009. ISBN 9986465567
• （兼けん英語えいご・リトアニア語ご辞書じしょ） Martsinkyavitshute, Victoria. Hippocrene Concise Dictionary: Lithuanian-English/English-Lithuanian. New York: Hippocrene Books, 2012. ISBN 978-0-7818-0151-5

英語えいご・リトアニア語ご辞書じしょ

• Svecevičius, Bronius. Anglų-lietuvių kalbų žodynas. Vilnius: Žodynas, 2004. ISBN 9986465516

リトアニア・日本語にほんご辞書じしょ

• Zykas, Aurelijus. "Internetinis japonų-lietuvių kalbų žodynas". Kaunas: Vytauto Didžiojo universitetas, 2016. ISBN 9786094671722
• 村田むらた郁夫いくお『リトアニア語ご基礎きそ1500語ご』第だい2版はん、大学だいがく書林しょりん、2003年ねん。ISBN 4-475-01112-4

漢字かんじ・リトアニア語ご辞書じしょ

• Švambarytė, Dalia. Japonų-lietuvių kalbų hieroglifų žodynas〔漢かんリ字典じてん〕. Vilnius: Alma Littera, 2002. ISBN 9955-08-130-9

オンライン辞書じしょ

• Lietuvių Anglų žodynas - リトアニア・英語えいご
• Anglų Lietuvių žodynas - 英えい・リトアニア語ご
• Dictionaric - dictionnaire en ligne - 仏ふつ・リトアニア語ご、リトアニア・仏語ふつご

関連かんれん項目こうもく

• リトアニア語ごによる日本にっぽんの地名ちめい一覧いちらん