Mathematica (マセマティカ)は、スティーブン・ウルフラム が考案 こうあん し広 ひろ く使 つか われている数式 すうしき 処理 しょり システム 。ウルフラム・リサーチ の、ウルフラムが率 ひき いる数学 すうがく 者 しゃ とプログラマ のチームが開発 かいはつ し、同社 どうしゃ (正規 せいき 認定 にんてい 販売 はんばい 代理 だいり 店 てん )により販売 はんばい されている。Mathematicaは項 こう 書 か き換 か え を基本 きほん として、複数 ふくすう のパラダイムをエミュレートするプログラミング言語 げんご としても強力 きょうりょく である。
ウルフラム・リサーチ の創始 そうし 者 しゃ であるスティーブン・ウルフラム と彼 かれ のチームは、1986年 ねん から新 あら たな数式 すうしき 処理 しょり システム の開発 かいはつ を開始 かいし し、1988年 ねん にその最初 さいしょ のバージョンをリリースした。ウルフラムは当初 とうしょ 、このシステムをOmega、のちにPolyMathと呼 よ んでいたが、当時 とうじ NeXT 社 しゃ の社長 しゃちょう であったスティーブ・ジョブズ に相談 そうだん したところ「ダサい名前 なまえ だ」と一蹴 いっしゅう され、なにか一般 いっぱん 的 てき な語 かたり をロマンチックに表現 ひょうげん したもの、例 たと えばトリニトロン のような名前 なまえ が良 よ いとして「Mathematica」と名付 なづ けた[ 2] 。
歴代 れきだい のMathematicaのロゴに使 つか われているのは「スパイキー」と呼 よ ばれる三 さん 次元 じげん 多面体 ためんたい で、初代 しょだい Mathematicaでは大 だい 二 に 十 じゅう 面体 めんてい 、それ以降 いこう のバージョンでは双 そう 曲 きょく 二 に 十 じゅう 面体 めんてい を装飾 そうしょく したものが使 つか われている[ 3] [ 4] 。
プログラミング言語 げんご としてのMathematicaは、項 こう 書 か き換 か え を基本 きほん として関数 かんすう 型 がた と手続 てつづ き型 がた の両方 りょうほう をサポートするマルチパラダイム・プログラミング言語 げんご である。Mathematicaは、ウルフラムらが1979年 ねん 頃 ごろ に開発 かいはつ した Symbolic Manipulation Program を起源 きげん とし[ 5] 、プログラミング言語 げんご ALGOL ・LISP ・APL 、および数式 すうしき 処理 しょり システムMacsyma の影響 えいきょう を受 う けている[ 6] [ 7] 。
MathematicaはC /C++ およびJava で実装 じっそう されているが、拡張 かくちょう 可能 かのう なライブラリ はすべてWolfram 言語 げんご で書 か かれている。実際 じっさい 、新 あたら しいコード(Wolfram言語 げんご で書 か かれたテキストファイル )はMathematicaの「パッケージ(.mファイル)」として追加 ついか される。Mathematicaには4,000以上 いじょう の高度 こうど に洗練 せんれん された組 く み込 こ み関数 かんすう が用意 ようい されており[ 8] 、それらをビルディング・ブロックとして組 く み合 あ わせていくことで、簡単 かんたん にプログラムを作 つく ることができる。
システムとしてのMathematicaは、Wolfram言語 げんご を解釈 かいしゃく し実際 じっさい に計算 けいさん を実行 じっこう する「カーネル 」と、その計算 けいさん 結果 けっか を表示 ひょうじ する「フロントエンド 」の2つの部分 ぶぶん から構成 こうせい される。カーネルとフロントエンドの間 あいだ の通信 つうしん には「MathLink [リンク切 き れ ] 」プロトコルが使 つか われる。
Mathematicaの最新 さいしん バージョンは 14.1(2024年 ねん 7月 がつ 31日 にち リリース)で、様々 さまざま なコンピュータシステム上 じょう で利用 りよう 可能 かのう となっている。
調整 ちょうせい 可能 かのう なパラメータで描画 びょうが したディニの曲面 きょくめん (英語 えいご 版 ばん )
Mathematicaには次 つぎ のような機能 きのう がある[ 9] 。
コアとなる言語 げんご
数学 すうがく とアルゴリズム
可視 かし 化 か とグラフィックス
データの操作 そうさ
計算 けいさん 可能 かのう なデータ
動的 どうてき インタラクティブ機能 きのう
式 しき やグラフィックスのインタラクティブな操作 そうさ
計算 けいさん とアプリケーションのためのユーザインタフェース を追加 ついか するツール
ノートブックとドキュメント
システムインタフェースと配備 はいび
システムとしてのMathematicaは、ユーザーとの対話 たいわ を行 おこな う「フロントエンド 」と、演算 えんざん を実行 じっこう する「カーネル 」の2つの部分 ぶぶん から構成 こうせい される。フロントエンドはMathematicaシステムのGUI を担当 たんとう する部分 ぶぶん で、自動 じどう 構文 こうぶん カラーリング、入力 にゅうりょく 補完 ほかん 、デバッガなどの開発 かいはつ ツールの機能 きのう がある。また、一般 いっぱん 的 てき なワードプロセッシング機能 きのう の大 だい 部分 ぶぶん もサポートしている。
フロントエンドとカーネルは互 たが いに独立 どくりつ に起動 きどう し、「MathLink [リンク切 き れ ] 」と呼 よ ばれるプロトコルを使 つか って通信 つうしん している。実際 じっさい 、Mathematicaを起動 きどう した時点 じてん ではカーネルは起動 きどう しておらず、フロントエンドで最初 さいしょ の計算 けいさん が実行 じっこう された時 とき にはじめてカーネルが起 た ち上 あ がる。
Mathematicaの標準 ひょうじゅん 的 てき なフロントエンドである「ノートブック」は対話 たいわ 型 がた のドキュメントで、データ・数式 すうしき ・テキスト・コード・演算 えんざん 結果 けっか ・グラフィックス・表 ひょう ・GUIコンポーネント・アニメーション・音声 おんせい などを混在 こんざい させることができる。ノートブックはウルフラム・リサーチ の共同 きょうどう 創始 そうし 者 しゃ であるセオドア・グレイ (英語 えいご 版 ばん ) によって設計 せっけい され、Mathematica 2.0より採用 さいよう された。
一 ひと つのノートブックの中 なか でデータの処理 しょり から可視 かし 化 か 、さらに文書 ぶんしょ 作成 さくせい までをシームレスに行 おこな えることが、Mathematicaの最大 さいだい の利点 りてん の一 ひと つである。ノートブックにおいては、ユーザーの入力 にゅうりょく (テキストと Wolframコード)やカーネルの演算 えんざん 結果 けっか (グラフィックやサウンドも含 ふく む)は、すべて階層 かいそう 化 か された「セル」に納 おさ められ、文書 ぶんしょ のアウトライン化 か やセクション分割 ぶんかつ が容易 ようい に行 おこな える。
ノートブックの中身 なかみ はすべてWolfram言語 げんご で記述 きじゅつ されており、それ自体 じたい を Wolfram 言語 げんご で生成 せいせい ・修正 しゅうせい ・解析 かいせき することが可能 かのう である。ノートブックからTeX やXMLなどの他 ほか のフォーマットへの変換 へんかん は、この機能 きのう を用 もち いた構文 こうぶん 解析 かいせき を通 つう じて実現 じつげん されている。
Mathematica標準 ひょうじゅん のノートブック以外 いがい にも、代替 だいたい のフロントエンドが存在 そんざい する。2006年 ねん にはEclipse ベースのIDE 、Wolfram Workbench が登場 とうじょう した。プロジェクトベースのコード開発 かいはつ ツールとなっており、リビジョン管理 かんり 、デバッグ、プロファイル、評価 ひょうか などの機能 きのう がある。またMathematicaには、テキスト型 がた インタフェースが同 どう 梱 こり されており、UNIX コマンドラインから直接 ちょくせつ カーネルを呼 よ び出 だ し対話 たいわ することも可能 かのう である[ 10] 。
Mathematicaで利用 りよう できるリアルタイム気象 きしょう データを用 もち いた流 りゅう 線 せん プロット (StreamPlot ) の例 れい 。
Mathematicaには一貫 いっかん したフレームワークで管理 かんり されたデータ群 ぐん が含 ふく まれており、即座 そくざ に計算 けいさん に使用 しよう できる。それらデータはモデル評価 ひょうか などの目的 もくてき でプログラムから使用 しよう でき、ウルフラム・リサーチにあるデータサーバに自動 じどう アクセスして最新 さいしん データに更新 こうしん できる[ 11] 。株価 かぶか や気象 きしょう などのデータはリアルタイムに配信 はいしん される。
計算 けいさん 可能 かのう なデータには次 つぎ のようなものがある。
数学 すうがく データ: 195の多面体 ためんたい の98種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、5300のグラフ の282種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、6つの結 むす び目 め の64種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、21の格子 こうし の38種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ
化学 かがく データ: 44,000 の化合 かごう 物 ぶつ の101種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、118の元素 げんそ の86種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、1000の亜 あ 原子 げんし 粒子 りゅうし の35種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、3200の同位 どうい 体 たい の33種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ
天文学 てんもんがく データ: 52の測地 そくち 座標 ざひょう 系 けい の32種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、156,000 の天体 てんたい の99種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ
地政学 ちせいがく データ: 240カ国 かこく の223種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、164,000の世界 せかい 各地 かくち の都市 とし の14種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ
言語 げんご データ: 149,000の英単語 えいたんご の37種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、他 た の26の言語 げんご の辞書 じしょ
生命 せいめい 科学 かがく データ: 40,000のヒト遺伝子 いでんし の41種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ、27,000のタンパク質 たんぱくしつ の30種類 しゅるい の属性 ぞくせい データ
金融 きんゆう データ: 146,000の銘柄 めいがら や金融 きんゆう 商品 しょうひん の74の属性 ぞくせい データ(履歴 りれき とリアルタイム)
気象 きしょう データ: 22,000の世界 せかい 各地 かくち の観測 かんそく 地点 ちてん における43の属性 ぞくせい データ(履歴 りれき とリアルタイム)
Wolfram Alphaのデータ: Wolfram Alpha からの兆 ちょう を越 こ える多数 たすう のデータ
1999年 ねん のバージョン4でパックアレー[ 12] 、2003年 ねん のバージョン5で疎行列 そぎょうれつ を導入 どうにゅう し[ 13] 、GNU Multi-Precision Library を採用 さいよう して高 こう 精度 せいど 演算 えんざん が可能 かのう となり、高性能 こうせいのう 計算 けいさん 向 む け機能 きのう が拡張 かくちょう された。
バージョン5.2 (2005) では、マルチコア コンピュータ上 じょう で動作 どうさ する際 さい に自動的 じどうてき にマルチスレッド化 か する機能 きのう を追加 ついか した[ 14] 。このバージョンから CPU 毎 ごと に最適 さいてき 化 か されたライブラリを採用 さいよう している。また、ClearSpeed (英語 えいご 版 ばん ) などのサードパーティ製 せい 高速 こうそく 化 か ハードウェアが Mathematica をサポートしている[ 15] 。
2002年 ねん 、異 い 機種 きしゅ 混在 こんざい 型 がた クラスターやマルチプロセッサシステムでのユーザレベルの並列 へいれつ 計算 けいさん を可能 かのう にするgridMathematica (英語 えいご 版 ばん ) をリリース[ 16] 。2008年 ねん には、並列 へいれつ 計算 けいさん 技術 ぎじゅつ は通常 つうじょう の Mathematica ライセンスに含 ふく まれるようになり、Windows HPC Server 2008 、Microsoft Compute Cluster Server 、Sun Grid をサポートするようになった。
2010年 ねん からCUDA およびOpenCL 対応 たいおう のGPU ハードウェアをサポート。またバージョン8ではC言語 げんご コードを生成 せいせい でき、Intel C++ Compiler やVisual Studio 2010 のコンパイラで動的 どうてき にコンパイルできる。
MathLink [リンク切 き れ ] プロトコルは、Mathematicaのカーネルとフロントエンド間 あいだ の通信 つうしん だけでなく、任意 にんい のアプリケーションとカーネルとの通信 つうしん にも使 つか われる。Mathematicaは豊富 ほうふ な機能 きのう を備 そな えているが、他 た のプログラムの機能 きのう を利用 りよう したり、古 ふる いコードにアクセスするためにいくつかのインタフェースが開発 かいはつ されてきた。
C、Java、.NET、データベース、Rとの接続 せつぞく [ 編集 へんしゅう ]
ウルフラム・リサーチはMathematicaカーネルとのMathLinkによる通信 つうしん を行 おこな うアプリケーション開発 かいはつ 者 しゃ 向 む けにC言語 げんご での開発 かいはつ キットを無料 むりょう で配布 はいふ している[ 17] 。
J/Link と.NET/Link は、それぞれMathLinkをベースにしたJavaおよび.NET用 よう のコンポーネントである。J/Link を使 つか うと、JavaプログラムからMathematicaに計算 けいさん を依頼 いらい することができ、MathematicaプログラムがJavaのクラス をロードし、Javaオブジェクトを操作 そうさ したりメソッドを呼 よ び出 だ したりできる。そうすると、例 たと えばMathematicaから Java の GUI を構築 こうちく できる。同様 どうよう に、.NET/Linkを使 つか えば.NETプログラムと同様 どうよう のことが可能 かのう になる。
DatabaseLink はSQL データベースを扱 あつか うためのツールキットで、JDBC 接続 せつぞく とODBC 接続 せつぞく をサポートしている。RLink は統計 とうけい 解析 かいせき 向 む けプログラミング言語 げんご R と交信 こうしん し Mathematica内 ない からRのコードを実行 じっこう するもので、バージョン9から正式 せいしき にサポートされた。
その他 た にMathematicaと接続 せつぞく できるプログラミング言語 げんご としては、Haskell [ 18] 、AppleScript [ 19] 、Racket [ 20] 、Visual Basic [ 21] 、Python [ 22] 、Clojure [ 23] がある。数学 すうがく 関係 かんけい のソフトウェアでは、OpenOffice.org Calc [ 24] [リンク切 き れ ] 、
Microsoft Excel [ 25] 、MATLAB [ 26] [ 27] [ 28] 、SINGULAR [ 29] 、Origin [ 30] に接続 せつぞく 可能 かのう である。
Mathematicaはリアルタイムのデータストリームを受 う け付 つ けることもでき、LabVIEW [ 31] 、金融 きんゆう 関係 かんけい 用 よう [ 32] [リンク切 き れ ] 、GPIB (IEEE 488)[ 33] 、USB [ 34] 、シリアル接続 せつぞく [ 35] などの方法 ほうほう がある。HID デバイスからの入力 にゅうりょく を自動的 じどうてき に検出 けんしゅつ して読 よ み込 こ むこともできる。最近 さいきん ではLEGO マインドストーム で作 つく ったロボットをBluetooth 通信 つうしん を介 かい して操作 そうさ する試 こころ みもなされている[ 36] 。
2014年 ねん 1月 がつ 6日 にち 、ウルフラム・リサーチは、Wolfram言語 げんご と外部 がいぶ 装置 そうち の接続 せつぞく 利用 りよう 促進 そくしん に向 む けたプロジェクトWolfram Connected Devices Project を起 た ち上 あ げた[ 37] [ 38] 。
Mathematicaで書 か かれたアプリケーションを配布 はいふ するための手段 しゅだん がいくつか用意 ようい されている。
Wolfram CDF Player
計算 けいさん 可能 かのう ドキュメント形式 けいしき (CDF) でセーブされ Mathematicaプログラムを実行 じっこう できる無料 むりょう のプレイヤーである。
代表 だいひょう 的 てき なウェブブラウザへのプラグインも含 ふく まれている。
Mathematicaの標準 ひょうじゅん 形式 けいしき のファイルも閲覧 えつらん 可能 かのう だが、実行 じっこう はできない。
Wolfram Player Pro
Mathematicaのアプリケーションを実行 じっこう 可能 かのう なランタイム版 ばん Mathematicaである。
コードの作成 さくせい ・編集 へんしゅう はできない。
webMathematica
ウェブブラウザがリモートのMathematicaサーバのフロントエンドとして機能 きのう できるようにする。
ユーザーの書 か いたアプリケーションにブラウザ経由 けいゆ で任意 にんい のプラットフォームからアクセスすることを可能 かのう にする。
Mathematicaへの完全 かんぜん なアクセスを提供 ていきょう することはできない。
MathematicaのコードはC言語 げんご のコードに変換 へんかん したり、DLL を自動 じどう 生成 せいせい することも可能 かのう である。また、閲覧 えつらん に限 かぎ ったファイルの共有 きょうゆう にはHTMLやLaTeX書式 しょしき での出力 しゅつりょく が便利 べんり である。数式 すうしき はMathML に変換 へんかん することで他 た のソフトウェアとやりとりできる。
Mathematicaは、Microsoft Windows 、macOS 、Linux の各種 かくしゅ バージョンおよびクラウドで動作 どうさ する[ 39] 。どのプラットフォームも64ビット 版 はん をサポートしている。過去 かこ にサポートしていたOSとしては、NeXTSTEP 、Solaris 、AIX 、Convex 、HP-UX 、IRIX 、MS-DOS 、OS/2 、Ultrix 、Windows Me 、Windows XP などがある。
Mathematicaはプロプライエタリ なシステムである。政府 せいふ 機関 きかん 、非 ひ 営利 えいり 組織 そしき 、教育 きょういく 機関 きかん 、学生 がくせい 、家庭 かてい 用 よう に向 む けては低 てい 価格 かかく を設定 せってい している。例 たと えば、学生 がくせい 向 む けの製品 せいひん (内容 ないよう は正規 せいき 品 ひん と同 おな じ)は正規 せいき 価格 かかく の5%程度 ていど で購入 こうにゅう できる。教育 きょういく 機関 きかん 向 む けライセンスで契約 けいやく した場合 ばあい 、学生 がくせい は家庭 かてい でもMathematicaを利用 りよう 可能 かのう である。指定 してい された数 かず の Mathematica をネットワーク上 じょう で同時 どうじ に起動 きどう できるネットワークライセンスも用意 ようい されている。
Mathematicaの価格 かかく 設定 せってい は地域 ちいき によっても大 おお きく異 こと なる。日米 にちべい での価格 かかく 差 さ は、電話 でんわ 対応 たいおう を含 ふく め、国内 こくない 宛 あて に日本語 にほんご で問 と い合 あ わせができる点 てん や、日本語 にほんご 技術 ぎじゅつ サポート、有償 ゆうしょう セミナーの半額 はんがく 割引 わりびき (一部 いちぶ 代理 だいり 店 てん のみ)等 とう のサービスの差 さ により生 しょう じている。
2013年 ねん 11月21日 にち 、ウルフラム・リサーチとラズベリーパイ財団 ざいだん は、すべてのRaspberry Pi にWolfram言語 げんご とMathematica 10のパイロット版 ばん を無料 むりょう でバンドルすることを発表 はっぴょう した[ 40] [ 41] 。これにより、Raspberry Piの計算 けいさん 速度 そくど の問題 もんだい は残 のこ るものの、Mathematicaの全 ぜん 機能 きのう を実質 じっしつ 25ドル(Raspberry Pi Model A のボード1枚 まい の価格 かかく )で利用 りよう できることになった。Mathematicaがコンピュータに無料 むりょう でバンドルされるのは、1988年 ねん のNeXT 以来 いらい 、25年 ねん ぶり2度目 どめ の出来事 できごと である。
2014年 ねん 1月 がつ 6日 にち 、ウルフラム・リサーチとインテル は、2014年 ねん 夏 なつ 頃 ごろ に発売 はつばい 予定 よてい のSD カード サイズコンピュータ Intel Edison にWolfram言語 げんご とMathematicaを標準 ひょうじゅん 搭載 とうさい すると発表 はっぴょう した[ 42] 。
ウルフラム・リサーチからリリースされたMathematicaのバージョンは以下 いか の通 とお り[ 43] :
バージョン
リリース日 び
主 おも な新 しん 機能 きのう
Mathematica 1.0
1988年 ねん 6月 がつ 23日 にち
初代 しょだい Mathematica。Macintosh のサポート。NeXT 社 しゃ 製 せい のすべてのコンピュータにバンドル 。
Mathematica 1.2
1989年 ねん 8月 がつ 1日 にち
Macintosh フロントエンド。リモートカーネル。初歩 しょほ 的 てき 微分 びぶん 方程式 ほうていしき の求 もとめ 解 かい 。StatisticsおよびGraphicsパッケージの追加 ついか 。3D グラフィックス の新 あたら しいオプションと機能 きのう の追加 ついか 。
Mathematica 2.0
1991年 ねん 1月 がつ 15日 にち
MathLinkプロトコル。標準 ひょうじゅん フロントエンド「ノートブック」。グラフィックスの装飾 そうしょく 機能 きのう の追加 ついか 。文字 もじ 列 れつ ・ファイル操作 そうさ 。
Mathematica 2.1
1992年 ねん 6月 がつ 15日 にち
Macintosh 用 よう MathLink。Windows 3.1 のサポート。
Mathematica 2.2
1993年 ねん 6月 がつ 1日 にち
Windows 用 よう MathLink。Linux のサポート。X 用 よう フロントエンド、オンラインマニュアル。MacintoshとNeXT 用 よう の関数 かんすう ブラウザ。
Mathematica 3.0
1996年 ねん 9月 がつ 3日 にち
数式 すうしき タイプセット。数 かず 多 おお くの新 あたら しい特殊 とくしゅ 関数 かんすう 。
Mathematica 4.0
1999年 ねん 5月 がつ 19日 にち
スペルチェック 機能 きのう 。20種類 しゅるい 以上 いじょう のデータ、画像 がぞう 、サウンドデータのインポート・エキスポート。ネットワークライセンス管理 かんり システム。
Mathematica 4.1
2000年 ねん 11月2日 にち
Mac OS X のサポート。J/LinkによるJavaの統合 とうごう 。リアルタイム 3Dグラフィックス 。
Mathematica 4.2
2002年 ねん 11月1日 にち
スライドショー スタイル。XML対応 たいおう 。XHTML への書 か き出 だ し。
Mathematica 5.0
2003年 ねん 6月 がつ 12日 にち
疎行列 そぎょうれつ のサポート。.NET/Linkによる.NET Frameworkとの統合 とうごう 。クイックスタート。
Mathematica 5.1
2004年 ねん 10月 がつ 25日 にち
SQL 接続 せつぞく のサポート。Excel ファイルのインポート・エキスポート。Webサービス のサポート。クラスタ分析 ぶんせき 。ベンチマーク ツールMathematicaMark。
Mathematica 5.2
2005年 ねん 6月 がつ 20日 はつか
64ビット 対応 たいおう 。マルチコア 。SSH リモート接続 せつぞく 。
Mathematica 6.0
2007年 ねん 5月 がつ 1日 にち
動的 どうてき インタラクティブ機能 きのう 。数学 すうがく 、物理 ぶつり 学 がく 、化学 かがく 、金融 きんゆう 、地理 ちり 、言語 げんご 学 がく のオンラインデータベースへのアクセス。
Mathematica 6.0.1
2007年 ねん 7月 がつ 5日 にち
Mathematica ドキュメントセンター。「ノートブックを評価 ひょうか 」メニュー。Mathematica関数 かんすう の例題 れいだい およびチュートリアル。
Mathematica 6.0.2
2008年 ねん 2月 がつ 25日 にち
バーチャルブック(Mathematicaブックの電子 でんし 版 ばん )。関数 かんすう ナビゲータ。Intel Mac での64ビット対応 たいおう 。
Mathematica 6.0.3
2008年 ねん 6月 がつ 23日 にち
Mathematica 7.0
2008年 ねん 11月18日 にち
組込 くみこ みの並列 へいれつ 高性能 こうせいのう 計算 けいさん 。ゲノム 、タンパク質 たんぱくしつ 、気象 きしょう のオンラインデータベースへのアクセス。測地 そくち およびGIS データ。
Mathematica 7.0.1
2009年 ねん 3月 がつ 5日 にち
基本 きほん 数学 すうがく ・数学 すうがく 授業 じゅぎょう ・文章 ぶんしょう 作成 さくせい のアシスタントパレットの日本語 にほんご 化 か 。チュートリアル、「How to」ガイド、スクリーンキャスト。ドキュメントに含 ふく まれる数 すう 千 せん に及 およ ぶ新規 しんき 例題 れいだい 。gridMathematica Serverとの統合 とうごう 。
Mathematica 8.0
2010年 ねん 11月15日 にち
Wolfram Alpha との統合 とうごう 。自由形 じゆうがた 式言語 しきげんご 入力 にゅうりょく 。CDF(計算 けいさん 可能 かのう ドキュメント形式 けいしき )。CUDA 、OpenCL の組込 くみこ みサポート。C コードの自動 じどう 作成 さくせい 。3D画像 がぞう のテクスチャマッピング 。Mathematicaホームエディション。
Mathematica 8.0.1
2011年 ねん 3月 がつ 7日 にち
Mathematica 8.0.4
2011年 ねん 10月 がつ 24日 にち
Mathematica 9.0.0
2012年 ねん 11月28日 にち
入力 にゅうりょく 予測 よそく インターフェイス。ソーシャルネットワーク 分析 ぶんせき 。主要 しゅよう なデータサイエンス 、確 かく 率 りつ ・統計 とうけい の新 しん 機能 きのう 。3D立体 りったい 画像 がぞう 処理 しょり 機能 きのう 。インタラクティブゲージ。Google マップ などのWeb API に対応 たいおう 。R との統合 とうごう 。スライドショースタイルの刷新 さっしん 。
Mathematica 9.0.1
2013年 ねん 1月 がつ 30日 にち
Mathematica 10.0.0
2014年 ねん 7月 がつ 21日 にち
完全 かんぜん なWolfram 言語 げんご に基 もと づく初 はつ のバージョン。高度 こうど に自動 じどう 化 か された機械 きかい 学習 がくしゅう 。地理 ちり 情報 じょうほう 可視 かし 化 か のためのGeoGraphicsの導入 どうにゅう 。ランダム過程 かてい 解析 かいせき の拡張 かくちょう 。2D・3D画像 がぞう 処理 しょり の向上 こうじょう 。信号 しんごう 処理 しょり の改善 かいぜん 。外部 がいぶ デバイス および API 接続 せつぞく 性 せい の向上 こうじょう 。Wolfram Cloudとの統合 とうごう 。Raspberry Pi への無料 むりょう バンドル。
Mathematica 10.0.1
2014年 ねん 9月 がつ 17日 にち
Mathematica 10.0.2
2014年 ねん 12月 がつ 10日 とおか
Mathematica 10.1
2015年 ねん 4月 がつ 2日 にち
Wolfram Data Dropのサポート、オブジェクトの自動 じどう 認識 にんしき 、OpenSSLを使用 しよう した暗号 あんごう 化 か の言語 げんご レベルでのサポート、Wikipediaコンテンツへのアクセス、ユーザ定義 ていぎ の文法 ぶんぽう 規則 きそく の配備 はいび など。
Mathematica 10.2
2015年 ねん 7月 がつ 14日 にち
(日本語 にほんご 版 ばん は2015年 ねん 8月 がつ 18日 にち リリース)コードキャプション、立体 りったい データおよび離散 りさん データの可視 かし 化 か のためのSliceDensityPlot3DとListStepPlot、常微分 じょうびぶん 方程式 ほうていしき および偏 へん 微分 びぶん 方程式 ほうていしき における固有値 こゆうち および固有 こゆう 関数 かんすう の数値 すうち 解法 かいほう 、メールの自動 じどう 処理 しょり 機能 きのう 、クラウド機能 きのう の拡張 かくちょう など。
Mathematica 10.3
2015年 ねん 10月 がつ 28日 にち
地理 ちり 的 てき 計算 けいさん 機能 きのう 、単語 たんご やアルファベット の文字 もじ 列 れつ 操作 そうさ のため言語 げんご データの追加 ついか と自然 しぜん 言語 げんご 理解 りかい 能力 のうりょく の向上 こうじょう 、偏 へん 微分 びぶん 方程式 ほうていしき と固有値 こゆうち 問題 もんだい の記号 きごう 解法 かいほう のサポート、GoogleCalendar・GoogleContacts・Yelp のデータ,ArXiv およびCrossRef 等 ひとし のサービス接続 せつぞく オプションなど。
Mathematica 10.3.1
2015年 ねん 12月21日 にち
画像 がぞう 処理 しょり 機能 きのう の安定 あんてい 性 せい の向上 こうじょう 、スペイン語 ご のスペルチェック や中国 ちゅうごく 語 ご の検索 けんさく 機能 きのう を含 ふく むさまざまな言語 げんご と翻訳 ほんやく についてのサポートの向上 こうじょう 、ユーザインターフェース の多様 たよう なアップデートなど。
Mathematica 10.4
2016年 ねん 3月 がつ 7日 にち
連想 れんそう におけるパターンマッチングのサポート、スケールされたプロット生成 せいせい 、地理 ちり 的 てき 計算 けいさん の形式 けいしき と関数 かんすう の追加 ついか 、インタラクティブ画像 がぞう ビューア、Wolfram Data Dropと直接 ちょくせつ 連動 れんどう するArduino Yunのサポート、20以上 いじょう の新 あたら しいインタープリタ型 がた 、24の新 あたら しいフォントファミリの追加 ついか サポートなど。
Mathematica 10.4.1
2016年 ねん 4月 がつ 25日 にち
過去 かこ のリリースにおける問題 もんだい への対処 たいしょ と安定 あんてい 性 せい の向上 こうじょう 。
Mathematica 11.0.0
2016年 ねん 8月 がつ 22日 にち
計算 けいさん 音声 おんせい 、3D印刷 いんさつ 、ランダム行列 ぎょうれつ 等 とう の新 しん 機能 きのう 、および各種 かくしゅ 機能 きのう の拡張 かくちょう と向上 こうじょう 。
Mathematica 11.0.1
2016年 ねん 10月 がつ 5日 にち
11.0.0で発生 はっせい した不具合 ふぐあい の解決 かいけつ 、各種 かくしゅ 機能 きのう の向上 こうじょう 。
Mathematica 11.1
2017年 ねん 4月 がつ 4日 にち
機械 きかい 学習 がくしゅう 、ニューラルネットワーク、音声 おんせい 処理 しょり 、ロバストな記述 きじゅつ 統計 とうけい 等 とう の分野 ぶんや におけるWolfram言語 げんご の最先端 さいせんたん 機能 きのう の拡張 かくちょう
Mathematica 11.1.1
2017年 ねん 5月 がつ 9日 にち
ListPlot3Dを使 つか った描画 びょうが の問題 もんだい への対処 たいしょ 、MacにおけるニューラルネットワークのGPUサポートの再 さい 有効 ゆうこう 化 か 、URLFetchおよびドキュメント検索 けんさく のスピード低下 ていか の問題 もんだい の解決 かいけつ など。
Mathematica 11.2
2017年 ねん 10月 がつ 5日 にち
機械 きかい 学習 がくしゅう 機能 きのう の拡張 かくちょう 、ニューラルネットワークへのCPUおよびGPUの訓練 くんれん サポートを含 ふく む高性能 こうせいのう のフレームワークの導入 どうにゅう 、微分 びぶん 方程式 ほうていしき の数値 すうち ・記号 きごう 解 かい の両方 りょうほう の提供 ていきょう など。
Mathematica 11.3
2018年 ねん 3月 がつ 22日 にち
数学 すうがく 計算 けいさん 、音声 おんせい および画像 がぞう の処理 しょり 、機械 きかい 学習 がくしゅう とニューラルネットワーク、システムモデリング等 とう におけるMathematicaとWolfram言語 げんご の機能 きのう の拡張 かくちょう と、フロントエンドの新 しん 機能 きのう 導入 どうにゅう など。
Mathematica 12.0
2019年 ねん 5月 がつ 11日 にち
数学 すうがく 、幾何 きか 学 がく 、地理 ちり 的 てき 可視 かし 化 か 、音声 おんせい 処理 しょり 、画像 がぞう 処理 しょり 、機械 きかい 学習 がくしゅう 等 とう における機能 きのう ,フロントエンド機能 きのう の拡張 かくちょう とシステム全体 ぜんたい の性能 せいのう の向上 こうじょう 。
Mathematica 12.1
2020年 ねん 5月 がつ 12日 にち
数学 すうがく 的 てき 可視 かし 化 か 、ビデオ計算 けいさん (音声 おんせい 処理 しょり /画像 がぞう 処理 しょり /機械 きかい 学習 がくしゅう の動画 どうが へ適用 てきよう )、機械 きかい 学習 がくしゅう とニューラルネットワーク、データアクセスと保存 ほぞん などの機能 きのう 拡張 かくちょう と、パクレット(=paclet、コード/リソースのモジュラーパッケージ)管理 かんり などの新 しん システムの導入 どうにゅう 。
Mathematica 12.2
2021年 ねん 2月 がつ 20日 はつか
空間 くうかん 統計 とうけい や動画 どうが ・音声 おんせい 分析 ぶんせき 、生体 せいたい 分子 ぶんし 配列 はいれつ 等 とう 、200以上 いじょう の新 しん 関数 かんすう が追加 ついか されるとともに、多 おお くの関数 かんすう やユーザインターフェースも向上 こうじょう 。
Mathematica 12.3
2021年 ねん 7月 がつ 27日 にち
100個 こ 以上 いじょう の新 しん 関数 かんすう 、大幅 おおはば に更新 こうしん され機能 きのう が向上 こうじょう した多 おお くの関数 かんすう 、数式 すうしき 処理 しょり 関数 かんすう の改良 かいりょう ・更新 こうしん 、動画 どうが 処理 しょり や機械 きかい 学習 がくしゅう ・ニューラルネットワークの機能 きのう のさらなる拡張 かくちょう 、Apple Silicon搭載 とうさい macOSのネイティブサポート、シングルサインオンによるアクティベーションの効率 こうりつ 化 か 等 とう 。
Mathematica 13.0
2022年 ねん 1月 がつ 19日 にち
化学 かがく 反応 はんのう や分子 ぶんし についての情報 じょうほう を扱 あつか う関数 かんすう が強化 きょうか されたほか、可視 かし 化 か 、ビデオ関連 かんれん 、機械 きかい 学習 がくしゅう 、最適 さいてき 化 か 、物理 ぶつり モデリング等 とう の分野 ぶんや で多 おお くの新 しん 関数 かんすう が導入 どうにゅう され、機能 きのう も大幅 おおはば に改善 かいぜん された。また、インストーラからドキュメントが分離 ぶんり (Mac版 ばん とWindows版 ばん )。ドキュメントはWebで見 み れるほか、別途 べっと インストールすることも可能 かのう 。
Mathematica 13.1
2022年 ねん 7月 がつ 25日 にち
90個 こ の完全 かんぜん に新 あたら しい関数 かんすう の他 ほか 、機能 きのう が大 おお きく向上 こうじょう した203個 こ の関数 かんすう 、新 あたら しいユーザインターフェース機能 きのう 、改良 かいりょう されたコンパイラ機能 きのう や、モデルの結果 けっか に対 たい する特徴 とくちょう のインパクトをプロットする新 あたら しい機械 きかい 学習 がくしゅう 関数 かんすう の追加 ついか 。
Mathematica 13.2
2023年 ねん 1月 がつ 16日 にち
機械 きかい 学習 がくしゅう やコンパイルにおける新 しん 機能 きのう が導入 どうにゅう されている他 ほか 、木 き 構造 こうぞう 、数学 すうがく 計算 けいさん 、動画 どうが 、天文学 てんもんがく 等 とう に関 かん する大 おお きく改善 かいぜん された関数 かんすう も追加 ついか 。より高速 こうそく になった1変数 へんすう および多 た 変数 へんすう の多項式 たこうしき 操作 そうさ 。ドキュメントおよび性能 せいのう も大 おお きく向上 こうじょう 。
Mathematica 13.3
2023年 ねん 6月 がつ 29日 にち
中核 ちゅうかく の計算 けいさん 分野 ぶんや の拡張 かくちょう を継続 けいぞく する一方 いっぽう 、LLM関数 かんすう が導入 どうにゅう され、Wolfram言語 げんご がLLMとの連携 れんけい で人間 にんげん ・AI・計算 けいさん の間 あいだ をとりもつかけ橋 はし として機能 きのう するようになった。LLMの実行 じっこう 結果 けっか を人間 にんげん が確認 かくにん ・修正 しゅうせい する媒体 ばいたい としてWolfram言語 げんご を活用 かつよう でき、より高度 こうど なコーディングに対応 たいおう 可能 かのう に。
Mathematica14.0
2024年 ねん 1月 がつ 16日 にち
LLMとの統合 とうごう を進 すす め、改良 かいりょう されたチャットノートブックではWolfram言語 げんご の計算 けいさん を直接 ちょくせつ LLMとの会話 かいわ に埋 う め込 こ むことが可能 かのう となった。また試験 しけん 的 てき に、入力 にゅうりょく として画像 がぞう を取 と るマルチモーダルLLMへのアクセスも可能 かのう 。その他 た 、微積分 びせきぶん やPDE、動画 どうが 編集 へんしゅう 、天文学 てんもんがく 、化学 かがく など多 おお くの分野 ぶんや で機能 きのう が向上 こうじょう している。
Mathematica14.1
2024年 ねん 7月 がつ 31日 にち
統合 とうごう アプリケーション(WOLFRAM)の導入 どうにゅう 。ニューラルネットやLLM(大 だい 規模 きぼ 言語 げんご モデル)の操作 そうさ 、コンテンツの比較 ひかく 、画像 がぞう や動画 どうが の操作 そうさ 、生体 せいたい 分子 ぶんし や天体 てんたい 物理 ぶつり 学 がく 等 とう における科学 かがく 的 てき 評価 ひょうか のための新 あたら しいツールが提供 ていきょう されている。
方程式 ほうていしき e x = x 2 + 2 において x = -1 を開始 かいし 点 てん としてその根 ね を数値 すうち 的 てき に求 もと める。
In[1]:= FindRoot [Exp [x ] == x ^2 + 2, {x , -1 }]
Out[1]= {x -> 1.3190736768573652}
次 つぎ の例 れい では、インデックスの原点 げんてん を0とする 6 × 6 の行列 ぎょうれつ で i 、j 番 ばん 目 め のエントリの値 ね が ij であり、0のエントリを1に置 お き換 か えたものの行列 ぎょうれつ 式 しき を求 もと めている。そのような行列 ぎょうれつ 式 しき は0である。
In[2]:= Det [Array [Times, {6, 6 }, 0 ] /. 0 -> 1 ]
Out[2]= 0
一般 いっぱん 的 てき なプログラミング言語 げんご と大 おお きく異 こと なる点 てん として、Mathematica ではリストのインデックスが 1 から始 はじ まることに注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。
Mathematicaはマルチパラダイム・プログラミング言語 げんご であり、一 ひと つの問題 もんだい に対 たい して複数 ふくすう のアプローチを取 と ることが可能 かのう である。
ここでは簡単 かんたん な例 れい として、最大公約数 さいだいこうやくすう GCD(x , y ) のテーブルを作 つく る問題 もんだい を考 かんが える(ここで、1 ≤ x ≤ 5、1 ≤ y ≤ 5 とする)。これには、少 すく なくとも次 つぎ の4つのアプローチが考 かんが えられる。
1. 関数 かんすう 型 がた のアプローチ:
In[3]:= Array [GCD, {5, 5 }]
Out[3]= {{1, 1, 1, 1, 1}, {1, 2, 1, 2, 1}, {1, 1, 3, 1, 1}, {1, 2, 1, 4, 1}, {1, 1, 1, 1, 5}}
このアプローチは、表現 ひょうげん が抽象 ちゅうしょう 的 てき ではあるが、組 く み込 こ み関数 かんすう の性能 せいのう を十分 じゅうぶん に引 ひ き出 だ しており、簡潔 かんけつ で計算 けいさん 速度 そくど も速 はや い。Array は引数 ひきすう として任意 にんい の関数 かんすう を許容 きょよう する(名前 なまえ があるかどうかを問 と わない)ので、スロット #n を使 つか って、& の後 のち に対応 たいおう する関数 かんすう を記述 きじゅつ することができる。したがって、上記 じょうき の関数 かんすう は Array[GCD[#1, #2]&, {5, 5}] とも記述 きじゅつ できるが、Mathematicaではそれを上記 じょうき のように省略 しょうりゃく してもよいようになっている。
2. APL 的 てき なアプローチ:
In[5]:= Outer [GCD, Range [5 ], Range [[5 ]]
Out[5]= {{1, 1, 1, 1, 1}, {1, 2, 1, 2, 1}, {1, 1, 3, 1, 1}, {1, 2, 1, 4, 1}, {1, 1, 1, 1, 5}}
ここで、Outer とRange はそれぞれ APL の外積 がいせき 演算 えんざん 子 こ とイオタ演算 えんざん 子 こ に対応 たいおう している。Outer も Array と同様 どうよう 、引数 ひきすう として任意 にんい の関数 かんすう を許容 きょよう する。
3. Table を使 つか うアプローチ:
In[4]:= Table [GCD [x , y ], {x , 1, 5 }, {y , 1, 5 }]
Out[4]= {{1, 1, 1, 1, 1}, {1, 2, 1, 2, 1}, {1, 1, 3, 1, 1}, {1, 2, 1, 4, 1}, {1, 1, 1, 1, 5}}
Table は任意 にんい の次元 じげん の表 ひょう を作 つく るのに使 つか われる標準 ひょうじゅん 的 てき な関数 かんすう である。このアプローチは、GCD の取 と る引数 ひきすう が明示 めいじ 的 てき で、直感 ちょっかん 的 てき に理解 りかい しやすい。反面 はんめん 、上記 じょうき 1・2に比 くら べると計算 けいさん 速度 そくど で若干 じゃっかん 劣 おと る。
4. 手続 てつづ き型 がた のアプローチ:
In[6]:=
lst1 = {}; (* 空 そら のリストを初期 しょき 化 か *)
For [i = 1, i <= 5, i++,
lst2 = {};
For [j = 1, j <= 5, j++,
lst2 = Append [lst2, GCD [i, j ]]
];
lst1 = Append [lst1, lst2 ]; (* 部分 ぶぶん リストを繋 つな ぐ。これが行 くだり となる *)
];
lst1
Out[6]= {{1, 1, 1, 1, 1}, {1, 2, 1, 2, 1}, {1, 1, 3, 1, 1}, {1, 2, 1, 4, 1}, {1, 1, 1, 1, 5}}
これは C 言語 げんご や FORTRAN などで馴染 なじ み深 ふか いアプローチである。しかし、組 く み込 こ み関数 かんすう を使 つか った場合 ばあい (上記 じょうき 1~3)に比 くら べるとコードが冗長 じょうちょう である。また、手続 てつづ き型 がた のアプローチは計算 けいさん 速度 そくど が遅 おそ くボトルネック になりやすいので、注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。
以上 いじょう の例 れい で見 み たように、Mathematicaプログラミングにおいては、組 く み込 こ み関数 かんすう を最大限 さいだいげん に利用 りよう することが非常 ひじょう に重要 じゅうよう である。Mathematicaの組 く み込 こ み関数 かんすう を有効 ゆうこう に使 つか うことで、問題 もんだい を簡潔 かんけつ に表現 ひょうげん することができる。また、Mathematicaの組 く み込 こ み関数 かんすう は、適切 てきせつ なアルゴリズムを用 もち い、高度 こうど に最適 さいてき 化 か され、かつC言語 げんご で実装 じっそう されているため、同 おな じ機能 きのう を持 も つユーザー定義 ていぎ 関数 かんすう に比 くら べて計算 けいさん 速度 そくど が圧倒的 あっとうてき に速 はや い[ 44] 。
Mathematicaは「すべては式 しき である (Everything is an expression.)」という思想 しそう のもとに設計 せっけい されている[ 45] 。ここで言 い う「式 しき (Expression)」とは、アトムと関数 かんすう である。
Mathematicaにおいて、数式 すうしき ・リスト・グラフィックスを含 ふく むすべてのオブジェクトは head [e 1 , e 2 , ... ] という共通 きょうつう の基本 きほん 構造 こうぞう を持 も つ。そして、この構造 こうぞう は入 い れ子 こ にできる(つまり、e 1 や e 2 もまたこの構造 こうぞう を持 も てる)。したがって、どんなに複雑 ふくざつ なオブジェクトでも、この基本 きほん 構造 こうぞう とその再帰 さいき 的 てき な繰 く り返 かえ しで表現 ひょうげん できる。
例 たと えば、x^4+1 という式 しき を入力 にゅうりょく すると、出力 しゅつりょく は以下 いか のように表示 ひょうじ される。
In[7]:= x ^4 + 1
Out[7]= 1+x4
FullForm を使 つか うと、この式 しき の完全 かんぜん 形 がた (Mathematica における内部 ないぶ 表現 ひょうげん )を見 み られる。
In[8]:= FullForm [x ^4 + 1 ]
Out[8]= Plus[1, Power[x, 4]]
上記 じょうき の例 れい では、Plus が head であり、Power[x, 4] が入 い れ子 こ になっている。x のような記号 きごう も実 じつ は Symbol["x"] という構造 こうぞう を持 も っている。
リストも List を head とする同様 どうよう の構造 こうぞう である。例 たと えば、x^4+1 と {1, x^4} という2つの表現 ひょうげん は、外見 がいけん はまったく異 こと なるが、完全 かんぜん 形 がた で見 み れば head が Plus か List かの違 ちが いしかない。
この基本 きほん 構造 こうぞう により、リストとは無関係 むかんけい の普通 ふつう の式 しき をリスト演算 えんざん 子 こ で処理 しょり できる。
In[9]:= Expand [(Cos [x ] + 2 Log [x ^11 ])/13 ][[2 , 1 ]]
Out[9]= 2/13
逆 ぎゃく も同様 どうよう で、リストを普通 ふつう の式 しき のように扱 あつか える。
In[10]:= Map [Apply [Log, # ]& , {{2, x }, {3, x }, {4, x }}]
Out[10]= {Log[x]/Log[2], Log[x]/Log[3], Log[x]/Log[4]}
ここで、Apply は第 だい 二 に 引数 ひきすう の head を第 だい 一 いち 引数 ひきすう で指定 してい されたものに置換 ちかん する関数 かんすう である。また、Map は関数 かんすう 型 がた 言語 げんご によく見 み られる高階 たかしな 関数 かんすう map である。
Mathematica では、数学 すうがく 的 てき オブジェクトがリスト構造 こうぞう と等価 とうか であるため、組 く み込 こ み関数 かんすう のいくつかは「スレッディング」可能 かのう であり、特 とく に指定 してい しなくてもリスト上 じょう の各 かく 要素 ようそ にマップされるときにマルチスレッド化 か される。実際 じっさい 、Apply は次 つぎ のような場合 ばあい にマルチスレッド化 か される。
In[11]:= Apply [Log , {{2, x }, {3, x }, {4, x }}, 1 ]
Out[11]= {Log[x]/Log[2], Log[x]/Log[3], Log[x]/Log[4]}
第 だい 三 さん 引数 ひきすう 1 により、Apply によって置換 ちかん するのがリストの最初 さいしょ のレベルであることが指定 してい され、これは前述 ぜんじゅつ の例 れい と等価 とうか である。
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出版 しゅっぱん 順 じゅん に並 なら べる。年 とし 、月 つき 、日 にち が不明 ふめい なものはそれぞれ明 あき らかなものよりも前側 まえがわ に置 お くことにする。
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小野 おの 裕幸 ひろゆき :「Mathematica DSPと制御 せいぎょ 」トッパン、ISBN 978-4810185492 (1992年 ねん 10月 がつ 20日 はつか )
T.W. グレイ、J. グリン:「Mathematicaビギナーズガイド」 (アジソン ウェスレイ・トッパン情報 じょうほう 科学 かがく シリーズ)、トッパン、ISBN 978-4810180565 (1992年 ねん 11月)。
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ディミトリ・D. ヴィーデンスキー:「Mathematica偏 へん 微分 びぶん 方程式 ほうていしき 」 (アジソン ウェスレイ・トッパン情報 じょうほう 科学 かがく シリーズ) 、トッパン、ISBN 978-4810180695 (1994年 ねん 3月 がつ )。
T.W. グレイ、J. グリン:「Mathematica数学 すうがく の探索 たんさく 」 (アジソン ウェスレイ・トッパン情報 じょうほう 科学 かがく シリーズ)、トッパン、ISBN 978-4810180459 (1994年 ねん 5月 がつ )。
守谷 もりや 良二 りょうじ :「Mathematicaで数学 すうがく を―微積分 びせきぶん 編 へん I」、海文堂 かいぶんどう 出版 しゅっぱん 、ISBN 978-4303727901 (1994年 ねん 10月 がつ )。
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榊原 さかきばら 進 すすむ 『はやわかり Mathematica 第 だい 3版 はん 』 共立 きょうりつ 出版 しゅっぱん 、2010年 ねん 。ISBN 978-4320122482 。
榊原 さかきばら 進 すすむ :「はやわかりMathematica 第 だい 3版 はん 」、共立 きょうりつ 出版 しゅっぱん 、ISBN 978-4320122482 (2010年 ねん 3月 がつ 24日 にち )。
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大川 おおかわ 善 よし 邦 くに :「Raspberry Pi Mathematicaプログラミング」、Kindle版 ばん 、 Amazon Services International, Inc.、ASIN: B00M6G224S (2014/7/27)。
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中川 なかがわ 栄一 えいいち 、勝明 かつあき 次郎 じろう :「Mathematicaへの誘 さそ い-今日 きょう から始 はじ める基礎 きそ と応用 おうよう -」、成山 なりやま 堂 どう 書店 しょてん 、ISBN 978-4425651818 (2015年 ねん 9月 がつ 18日 にち )。
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C.ヘイスティング、K.ミッショー、M.モリソン:「ハンズ・オン・スタートMathematica®原書 げんしょ 3版 はん : Wolfram言語 げんご ™によるプログラミング」、丸善 まるぜん 、ISBN 978-4-621-30867-7 (2023年 ねん 11月)。