司馬しば光ひかり

司馬しば光ひかり
出生しゅっしょう	天てん禧三さん年ねん十じゅう月がつ十じゅう八はち日にち(1019年ねん11月17日にち)
逝世	元げん祐ゆう元年がんねん九きゅう月がつ初はつ一いち日にち(1086年ねん10月がつ11日にち) (66歲さい)
國籍こくせき	北きた宋そう
別名べつめい	司馬しば君くん實み、涑水先生せんせい
活躍かつやく時期じき	11世紀せいき
兒女じじょ	司馬しば康やすし
父母ちちはは	父ちち 司馬しば池いけ 母はは 聶氏
親おや屬ぞく	兄あに 司馬しば旦だん 姐あね 嫁よめ夏なつ穀こく
經歷けいれき 進士しんし甲かぶと科か 奉たてまつ禮れい郎ろう、大だい理り評ひょう事ごと 館たて閣かく校勘こうかん、同どう知ち禮れい院いん 并州通どおり判ばん 天てん章あきら閣かく待まち制せい兼けん侍講じこう同どう知ち諫院 起居ききょ舍人とねり同どう知ち諫院 端はし明あきら殿どの學士がくし知永ちなが興きょう軍ぐん 資し政せい殿どの學士がくし 尚書しょうしょ左ひだり僕ぼく射しゃ、兼けん門下もんか侍さむらい郎ろう
代表だいひょう作さく 《資し治ち通どおり鑑かん》

司馬しば光ひかり（1019年ねん11月17日にち—1086年ねん10月がつ11日にち），字じ君きみ實み，號ごう迂まが叟，通稱つうしょう司馬しば相しょう公おおやけ，陝州夏なつ縣けん涑水鄉きょう（今いま山西さんせい省しょう夏なつ縣けん）人にん，出生しゅっしょう於光州こうしゅう光山こうやま（今いま河南かなん省しょう信しん陽ひ市し光山こうやま縣けん），北きた宋そう政治せいじ家か、文學ぶんがく家か、史學しがく家か。西にし晉すすむ安平あびら獻けんじ王おう司馬しば孚まこと的てき後裔こうえい。世よ稱しょう涑水先生せんせい，因いん身み後ご追つい封ふう溫ゆたか國こく公おおやけ，又また稱たたえ司馬しば溫あつし公おおやけ。歷へ仕つかまつ仁じん宗むね、英えい宗むね、神かみ宗はじめ、哲あきら宗むね四よん朝あさ，主持しゅうもち編纂へんさん了りょう中國ちゅうごく歷史れきし上じょう第だい一部いちぶ編年體へんねんたい通史つうし《資し治ち通どおり鑑かん》。

生平おいだいら

簡介

宋そう仁ひとし宗むね時とき中なか進士しんし，英えい宗むね時どき進すすむ龍りゅう圖ず閣かく直ちょく學士がくし。宋そう神かみ宗はじめ時とき，王おう安やすし石せき施行しこう變へん法ほう，朝廷ちょうてい內外有ゆう許多きょた人じん反對はんたい，司馬しば光ひかり就是其中之の一いち，引發新舊しんきゅう黨爭とうそう。當時とうじ司馬しば光ひかり竭力反對はんたい王おう安やす石せき變へん法ほう，與あずか王おう安やすし石在いしざい皇帝こうてい前ぜん爭論そうろん，強調きょうちょう祖宗そそう之の法ほう不ふ可變かへん。後こう被ひ命いのち為ため樞密すうみつ副使ふくし，堅けん辭じ不ふ就，次じ年ねん退すさ居きょ洛陽らくよう，以書局きょく自じ隨したがえ，專心せんしん編纂へんさん《通つう鑑かん》。

司馬しば光ひかり從したがえ宋そう仁ひとし宗むね末まつ年ねん任にん天てん章あきら閣かく待まち制せい兼けん侍講じこう知ち諫院，他た就立志りっし編へん撰せん《通つう鑑かん》，作為さくい統治とうち的てき借か鑑かん。治平じへい三さん年ねん（1066年ねん）撰せん成なり戰國せんごく迄まで秦はた的てき八はち卷かん上うえ進すすむ，英えい宗むね命いのち設しつらえ局きょく續ぞく修おさむ。王おう安やすし石せき變へん法ほう以後いご，司馬しば光ひかり離はなれ開ひらき朝廷ちょうてい十じゅう五ご年ねん，繼續けいぞく編へん撰せん《通つう鑑かん》，從したがえ發はつ凡起例れい至いたり刪削定てい稿こう都と親おや自動じどう筆ひつ，用よう功こう刻苦こっく、勤つとむ奮，以他的てき話法わほう是ぜ：「日にち力不足ちからぶそく，繼つぎ之の以夜。」至いたり元げん豐ゆたか七なな年ねん（1084年ねん）成なり書しょ，神かみ宗はじめ賜たまもの書名しょめい《資し治ち通どおり鑑かん》。

元もと豐ゆたか八はち年ねん宋そう哲あきら宗むね即位そくい，高こう太皇太后たいこうたいこう聽政，召他入京にゅうきょう主ぬし國政こくせい，次じ年ねん任にん尚書しょうしょ左ひだり僕ぼく射しゃ、兼けん門下もんか侍さむらい郎ろう，數すう月がつ間あいだ盡つき廢はい新法しんぽう，罷やめ黜新黨しんとう。為ため相しょう八はち個月かげつ病死びょうし，追つい封ふう溫ゆたか國こく公こう。遺著いちょ有ゆう《司馬しば文正ふみまさ公おおやけ集しゅう》《稽古けいこ錄ろく》等とう。

家いえ世よ

司馬しば光ひかり的てき遠祖えんそ可か追おい溯さかのぼ到いた西にし晉すすむ皇族こうぞく安平あびら獻けんじ王おう司馬しば孚まこと，世せい居きょ河かわ內溫縣けん。至いたり東あずま晉すすむ時期じき晉すすむ室しつ南みなみ遷，司馬しば孚まこと孫まご征せい東大とうだい將軍しょうぐん司馬しば陽よう之これ孫まご司馬しば小しょう槐えんじゅ，始はじめ遷居山西さんせい夏なつ縣けん。司馬しば光ひかり的てき曾祖そうそ司馬しば政まさし因いん唐とう末まつ五ご代だい內亂未み有ゆう出仕しゅっし。北きた宋そう初年しょねん，司馬しば光ひかり的てき祖父そふ司馬しば炫考こう中ちゅう進士しんし，官かん至いたり耀州富平とみひら縣けん令れい，死後しご贈おく太子たいし太ふとし傅でん，司馬しば光ひかり的てき父親ちちおや司馬しば池いけ曾為兵部ひょうぶ郎ろう中ちゅう、天てん章あきら閣かく待まち制せい（屬ぞく翰林かんりん學士がくし院いん），在ざい藏書ぞうしょ閣かく擔任たんにん皇帝こうてい的てき顧問こもん，官かん居きょ四よん品ひん，一直以清廉仁厚享有盛譽。

出生しゅっしょう及童年ねん

天てん禧三さん年ねん十じゅう月がつ十じゅう八はち日にち（1019年ねん11月17日にち），司馬しば光ひかり出生しゅっしょう於河南光なんこう州しゅう光山こうやま(今こん河南かなん省しょう信しん陽ひ市し光山ひかりざん縣けん）。出生しゅっしょう時じ，他た的てき父親ちちおや司馬しば池いけ正ただし擔任たんにん光州こうしゅう光山こうやま縣令けんれい，於是便びん給きゅう他た取と名めい「光ひかり」，七なな歲さい時じ，「凜然如成人じん，聞講《左ひだり氏し春秋しゅんじゅう》，即そく能のう了りょう其大旨むね」，從したがえ此，「手て不ふ釋しゃく書しょ，至いたり不知ふち饑ひだる渴寒暑あつ」。

仕つかまつ途と

宋そう仁ひとし宗むね寶たから元はじめ元年がんねん（1038年ねん）中ちゅう進士しんし甲かぶと科か，簽蘇州そしゅう判官ほうがん事ごと，做了一年多由於父母相繼亡故而丁憂。降服こうふく後ご，簽武たけ成しげる軍ぐん判官ほうがん（滑なめら州しゅう），任にん職しょく兩年りょうねん。以裙帶たい關係かんけい連れん襟えり之これ父ちち樞密すうみつ副使ふくし龐籍的てき推薦すいせん，入京にゅうきょう為ため館かん閣かく校勘こうかん，同どう知ち禮れい院いん，在京ざいきょう城じょう任官にんかん十じゅう年ねん。至いたり和わ元年がんねん（1054年ねん），龐籍知ち并州兼けん河東かとう經略けいりゃく，司馬しば光ひかり改あらため并州通どおり判ばん。嘉よしみ佑たすく二に年ねん（1057年ねん）司馬しば光代みつよ龐籍巡視じゅんし邊地へんち，主張しゅちょう在ざい麟州築ちく堡失敗しっぱい損そん兵へい折おり將はた，龐籍因いん事ごと獲え罪ざい，司馬しば光ひかり引咎離はなれ開ひらき并州，任にん職しょく開封かいふう府ふ推官。兩年りょうねん後ご改修かいしゅう起居ききょ注ちゅう、判はん禮れい部ぶ。宋そう仁ひとし宗むね末すえ年ねん任にん天てん章あきら閣かく待まち制せい兼けん侍講じこう同どう知ち諫院。嘉よしみ佑たすく六ろく年ねん（1061年ねん）遷起居ききょ舍人とねり同どう知ち諫院。

司馬しば光ひかり立志りっし編へん撰せん《通つう鑑かん》，作為さくい統治とうち者しゃ的てき借か鑑かん。治平じへい三さん年ねん（1066年ねん）撰せん成なり戰國せんごく迄まで秦しん的てき《通つう鑑かん》八はち卷かん上うえ進すすむ宋そう英えい宗むね，英えい宗むね命いのち設しつらえ局きょく續ぞく修おさむ，並なみ供給きょうきゅう費用ひよう，增補ぞうほ人員じんいん。宋そう神かみ宗はじめ以其書しょ「有ゆう鑑かん於往事おうじ，以資於治道どう」，賜たまもの書名しょめい《資し治ち通どおり鑑かん》，並なみ親おや為之ためゆき序じょ。王おう安やすし石せき在ざい宋そう神しん宗むね的てき支持しじ下か行ぎょう新政しんせい，他た竭力反對はんたい，與あずか安やす石在いしざい帝みかど前ぜん爭論そうろん，強調きょうちょう祖宗そそう之の法ほう不ふ可變かへん。神かみ宗はじめ命いのち他た為ため樞密すうみつ副使ふくし，但ただし司馬しば光ひかり堅けん辭じ不ふ就。

熙寧三さん年ねん（1070年ねん），自じ請離京りきょう，以端明あきら殿どの學士がくし的てき身分みぶん前ぜん往陝西にし永興りょうご軍ぐん擔任たんにん知ち軍ぐん一いち職しょく，這是他た在ざい三さん十年仕途中第一次出任親民官主官，此前在ざい地方ちほう僅任過か佐さ貳に官かん與あずか幕まく職しょく官かん。之これ後ご皇帝こうてい問もん司馬しば光ひかり陝西せんせい民間みんかん的てき狀況じょうきょう時じ，司馬しば光ひかり說せつ道どう青苗あおなえ法ほう和わ助役じょやく法ほう等とう這兩項こう新法しんぽう的てき措施危害きがい陝西せんせい（永興りょうご軍ぐん是ぜ陝西せんせい的てき一部いちぶ份）地區ちく，是ぜ當地とうち的てき禍害かがい，而對此皇帝こうてい回答かいとう道どう：「助役じょやく法ほう只ただ行ぎょう於京東ひがし（不ふ包括ほうかつ陝西せんせい）和かず兩りょう浙一帶たい，而僱人じん充たかし役やく的てき做法，則のり已やめ經けい在ざい越こし州しゅう推行。」也就是ぜ說せつ在ざい司馬しば光ひかり擔任たんにん陝西せんせい永興りょうご軍ぐん知ち軍ぐん時じ，助役じょやく法ほう尚なお未み實行じっこう於陝西にし一帶いったい。次つぎ年ねん司馬しば光ひかり退すさ居きょ洛陽らくよう，任にん西京にしぎょう留守るす兼けん西京にしぎょう御ご史し臺だい，以書局きょく自じ隨したがえ，繼續けいぞく編へん撰せん《通つう鑑かん》，至いたり元げん豐ゆたか七なな年ねん（1084年ねん）成なり書しょ。書しょ成なり後ご，司馬しば光ひかり官かん升ます為ため資し政せい殿どの學士がくし。

元もと豐ゆたか八はち年ねん（1085年ねん）宋そう哲あきら宗むね即位そくい，高こう太皇太后たいこうたいこう聽政，召他入京にゅうきょう主ぬし國政こくせい，次じ年ねん任にん尚書しょうしょ左ひだり僕ぼく射しゃ、兼けん門下もんか侍さむらい郎ろう，數すう月がつ間あいだ罷やめ黜新黨しんとう，盡つき廢はい新法しんぽう，割讓かつじょう大量たいりょう土地とち百姓ひゃくしょう給きゅう西にし夏なつ，所謂いわゆる「元げん祐ゆう更さら化か」。

元げん祐ゆう元年がんねん（1086年ねん）六ろく月がつ，在ざい司馬しば光ひかり力りょく主おも下か，宋そう將すすむ此前從したがえ西にし夏なつ攻おさむ取と之これ地ち盡つき數すう還かえ於西夏なつ。司馬しば光ひかり割わり地ち的てき理由りゆう是ぜ「如此則そく西人せいじん忽ゆるがせ被ひ德とく音おん，出で於意外がい，雖禽獸じゅう木石ぼくせき，亦また將はた感動かんどう，況きょう其人類るい，豈あに得え不ふ鼓舞こぶ蹈，世世せぜ臣服しんぷく者しゃ乎。」然しか而，西にし夏なつ得とく地ち後ご並なみ未み停止ていし攻擊こうげき北きた宋そう，甚至在ざい抄しょう掠かすめ後ご還かえ羞辱性せい的てき致書北きた宋そう稱しょう「欲よく取と延のぶ州しゅう，終おわり以恭順じゅん，止やめ取ど金明きんめい一いち砦とりで，以示兵へい鋒ほこさき，亦また不ふ失しつ臣子しんし之の節也せつや。」

逝世

元げん祐ゆう元年がんねん九きゅう月がつ初はつ一いち日にち（1086年ねん10月がつ11日にち），司馬しば光ひかり執政しっせい一いち年ねん半はん，即そく與あずか世よ長ちょう辭やめ，享とおる壽ことぶき六ろく十じゅう六ろく歲さい。「京師けいし人為じんい之の罷やめ市し往吊，鬻衣以致奠，巷ちまた哭以過か車くるま者しゃ，蓋ぶた以千萬まん數すう」，靈柩れいきゅう送おく往夏縣けん時じ，「民みん哭公甚哀，如哭其私親おや。四方しほう來會らいかい葬そう者しゃ蓋ぶた數すう萬まん人にん」，「家家いえいえ掛かけ象ぞう，飯めし食しょく必祝」。高こう太皇太后たいこうたいこう命いのち葬そう之の於高陵りょう。

身み後ご

死後しご追贈ついぞう太ふとし師し、溫ゆたか國こく公おおやけ，諡おくりな「文正ふみまさ」，賜たまもの碑ひ「忠清ただきよ粹いき德とく」。遺著いちょ有ゆう《潛せん虛きょ》、《均ひとし韻いん指ゆび掌てのひら》、《類るい編へん》、《傳家でんか集しゅう》、《翰林かんりん詩草しそう》、《注ちゅう古文こぶん學がく經けい》、《易えき說せつ》、《注ちゅう太ふとし玄げん經けい》、《注ちゅう揚子ようこ》、《書しょ儀ぎ》、《游ゆう山行さんこう記き》、《續ぞく詩し治ち》、《醫い問とい》、《涑水紀き聞》、《通つう鑑かん目錄もくろく》、《通つう鑑かん考こう異こと》、《通つう鑑かん舉要歷れき》、《稽古けいこ錄ろく》（（包含ほうがん《國くに朝あさ百官ひゃっかん公卿くぎょう表ひょう》《通つう鑑かん舉要歷れき》《歷年れきねん圖ず》、《歷代れきだい君臣くんしん事跡じせき》）、《切きり韻いん指ゆび掌てのひら圖ず》、《司馬しば文正ふみまさ公おおやけ集しゅう》等とう等とう37種しゅ。

宋そう徽宗在位ざいい時じ，當時とうじ的てき新黨しんとう掌てのひら權けん人じん蔡京把わ元げん祐ゆう年間ねんかん反對はんたい將はた王おう安やすし石せき新法しんぽう的てき司馬しば光ひかり等とう舊きゅう黨とう309人にん，列れつ為ため「元げん祐ゆう奸黨」，下した令れい在ざい全國ぜんこく刻こく碑ひ立石たていし，以示後世こうせい，這些碑ひ叫さけべ作づく元げん祐ゆう黨人とうじん碑ひ。

政治せいじ主張しゅちょう

司馬しば光ひかり在ざい政治せいじ上じょう被ひ後人こうじん視し作さく強硬きょうこう的てき守舊しゅきゅう派は，他た幾度いくど上書うわがき反對はんたい王おう安やすし石せき變へん法ほう。他た認みとめ為ため刑法けいほう新建しんたけ的てき國家こっか使用しよう輕けい典てん，混亂こんらん的てき國家こっか使用しよう重典しげのり，這是世よ輕けい世よ重じゅう，不ふ是ぜ改變かいへん法律ほうりつ。所謂いわゆる「治ち天下でんか譬たとえ如居室しつ，敝則修之のぶゆき，非ひ大だい壞不更さら造づくり也。」就竭誠まこと為國ためくに來らい說せつ，司馬しば光ひかり與あずか王おう安やす石せき二に人にん是ぜ一致いっち的てき，但ただし在ざい具體ぐたい措施上じょう，各かく有ゆう偏向へんこう。王おう安やすし石せき主要しゅよう是ぜ圍繞いじょう著ちょ當時とうじ財政ざいせい、軍事ぐんじ上じょう存在そんざい的てき問題もんだい，通過つうか大刀たち闊斧的てき經濟けいざい、軍事ぐんじ改革かいかく措施來らい解決かいけつ燃もえ眉まゆ之の急きゅう。司馬しば光則みつのり認みとめ為ため在ざい守成しゅせい時期じき應おう偏重へんちょう於通過つうか倫理りんり綱つな常つね的てき整頓せいとん，來らい把わ人じん們的思想しそう束縛そくばく在原ありわら有ゆう制度せいど之の內，即そく使つかい改革かいかく也定要よう穩妥，因いん為ため「大だい壞而更改こうかい，非ひ得え良よ匠たくみ美び材ざい不ふ成なり，今いま二に者しゃ皆無かいむ，臣しん恐こわ風ふう雨う之の不ふ庇ひさし也」。而王安やす石せき變へん法ほう過か於躁進すすむ，用人ようにん不善ふぜん，用よう之の變へん法ほう官吏かんり素質そしつ不良ふりょう，也是新法しんぽう遭至反對はんたい之の理由りゆう。雖然王おう安やす石せき新法しんぽう初はつ衷是為ため了りょう切きり中ちゅう時弊じへい，但ただし實際じっさい收おさむ效こう欠かけ佳けい。反對はんたい新法しんぽう的てき理由りゆう包括ほうかつ「新法しんぽう擾民」、「祖宗そそう之の法ほう不可ふか廢はい」以及王おう安やす石作いしづくり風ふう霸道專斷せんだん。司馬しば光ひかり曾批評ひひょう王おう安やす石せき變へん法的ほうてき理由りゆう之の一いち是ぜ地域ちいき出身しゅっしん，他た上奏じょうそう宋そう神かみ宗はじめ聲こえ稱しょう：「閩人狹せま險けわし，楚すわえ人じん輕易けいい，今いま二に相そう皆みな閩人，二に參政さんせい皆みな楚すわえ人じん，必將援引えんいん鄉黨きょうとう之の士し，充塞じゅうそく朝廷ちょうてい，風俗ふうぞく何なん以更得とく淳じゅん厚あつし？」

資し治ち通どおり鑑かん

《晩ばん笑わらい堂どう竹莊たけしょう書しょ傳でん》中ちゅう的てき司馬しば光ひかり

宋そう神かみ宗はじめ熙寧年間ねんかん，司馬しば光ひかり強烈きょうれつ反對はんたい王おう安やすし石せき變へん法ほう，上うえ疏請求せいきゅう外がい任にん。熙寧四よん年ねん（1071年ねん），他た判ばん西京にしぎょう御ご史し台だい，自じ此居洛陽らくよう十じゅう五ご年ねん，不問ふもん政事せいじ，這段悠ゆう遊ゆう的てき歲月さいげつ司馬しば光ひかり主持しゅうもち編へん撰せん了りょう294卷かん300萬まん字じ的てき編年體へんねんたい史書ししょ《資し治ち通どおり鑑かん》。

《資し治ち通どおり鑑かん》上起かみおこし周しゅう威たけし烈れつ王おう二に十じゅう三さん年ねん（前ぜん403年ねん），下した迄まで五ご代だい後こう周世すせ宗むね顯德けんとく六ろく年ねん（959年ねん），共きょう記載きさい了りょう16個こ朝代あさしろ1362年ねん的てき歷史れきし，歷れき經けい19年ねん編輯へんしゅう完成かんせい。他た在ざい《進すすむ資し治ち通どおり鑑かん表ひょう》中ちゅう說せつ：「臣しん今こん筋骨きんこつ癯瘁，目視もくし昏近，齒牙しが無む幾いく，神かみ識衰耗，目前もくぜん所謂いわゆる，旋踵而忘。臣しん之の精力せいりょく，盡つき於此書しょ。」司馬しば光ひかり為ため此書付づけ出で畢生ひっせい精力せいりょく，成なり書しょ不ふ到いた2年ねん，他た便びん積せき勞ろう而逝。《資し治ち通どおり鑒》從したがえ發はつ凡起例れい至いたり刪削定てい稿こう，司馬しば光ひかり都と親おや自動じどう筆ひつ，不ふ假かり他人たにん之の手て。

軼聞

西にし漢かん之の文ぶん

熙寧四よん年ねん（1071年ねん），呂りょ誨卒そつ，司馬しば光ひかり為ため他た寫うつし墓誌ぼし銘めい。蔡天厚あつ得え其摹本ほん獻けんじ王おう安やすし石せき。王おう安やすし石せき將之まさゆき掛かけ在ざい牆上說せつ：「君きみ實み之の文ぶん，西にし漢かん之の文也ふみや。」

剝胡桃くるみ皮がわ

司馬しば光ひかり深ふか受其父ちち影響えいきょう，邵博的てき《邵氏聞見後ご錄ろく》提ひさげ到いた說せつ，作者さくしゃ曾見到いた司馬しば光ひかり親おや自じ寫うつし一いち張ちょう字じ帖じょう，上面うわつら提ひっさげ到いた說せつ司馬しば光ひかり在ざい年紀としのり大約たいやく五ご六ろく歲さい的てき時候じこう，一位婢女用熱湯替他將胡桃核去皮，他た姐あね姐あね問とい他た是ぜ誰だれ做的，司馬しば光ひかり回答かいとう是ぜ自己じこ剝皮的てき，父親ちちおや責せめ備他小しょう孩子怎麼可か以說謊，司馬しば光ひかり並なみ宣せん稱しょう自己じこ從したがえ此不敢再說さいせつ謊。

司馬しば光ひかり救すくい友とも

他た小しょう時候じこう和わ一群小朋友一起玩時，其中一個不小心掉進裝了水的甕う，其它小しょう孩都嚇跑了りょう，只ただ有ゆう司馬しば光ひかり情じょう急きゅう生せい智さとし，搬起一塊ひとかたまり大だい石頭いしあたま，砸破水甕みずがめ，救すくい了りょう小しょう孩。《宋そう史ふみ》曰：「群ぐん兒戲じぎ於庭，一いち兒じ登とう甕う，足そく跌沒水中すいちゅう，眾皆棄去，光ひかり持じ石せき擊げき甕う破やぶ之これ，水みず迸ほとばし，兒じ得とく活かつ。其後京きょう、洛らく間あいだ畫が以為圖ず。」

後世こうせい的てき「司馬しば光ひかり砸水缸」之これ說せつ，乃是將はた「甕う」誤あやま為ため「缸」的てき結果けっか。

登のぼり州しゅう阿おもね雲くも案あん

登のぼり州しゅう的てき阿おもね雲くも在ざい為ため母親ははおや守孝もりたか時じ，被ひ迫せり答こたえ應おう嫁よめ給きゅう韋阿大だい。晚ばん上じょう，韋阿大在おおざい田舍いなか睡ねむ覺さとし時じ，雲くも在ざい睡ねむ夢中むちゅう砍向了りょう韋阿大だい，砍傷了りょう韋阿大だい的てき指頭しとう。根據こんきょ《宋そう律ただし》，謀殺ぼうさつ自己じこ的てき丈夫じょうふ是ぜ《宋そう律ただし》十惡じゅうあく中ちゅう的てき死刑しけい，而阿雲くも是ぜ韋阿大だい的てき未み過か門もん的てき妻子さいし，所以ゆえん知ち縣けん判ばん處しょ阿おもね雲くも死刑しけい。

登のぼり州しゅう知ち府ふ許もと遵在審しん查此案あん時じ，同情どうじょう阿おもね雲くも，建議けんぎ只ただ判ばん有期ゆうき徒刑とけい，理由りゆう是ぜ在ざい服喪ふくも期間きかん，婚約こんやく無效むこう，後ご果はて不ふ嚴重げんじゅう。當時とうじ，許もと遵被提ひさげ拔為大だい理り寺てら卿きょう，皇帝こうてい還かえ下しも詔みことのり宣布せんぷ，如果兇手きょうしゅ在ざい行刑ぎょうけい前ぜん如實にょじつ供述きょうじゅつ，就按自首じしゅ處理しょり，可か不ふ判はん死し。然しか後ご，許もと遵以皇帝こうてい的てき詔書しょうしょ為ため依據いきょ，將はた雲くも的てき刑罰けいばつ減げん為ため有期ゆうき徒刑とけい。朝廷ちょうてい其他官員かんいん反對はんたい許もと遵的調ちょう任にん，並なみ彈劾だんがい他た徇私枉法。於是，許もと遵請神かみ宗はじめ將はた此案交由兩りょう制せい討論とうろん，司馬しば光和みつかず王おう安やすし石せき分別ふんべつ為ため傳統でんとう派は和わ改革かいかく派は。神かみ宗はじめ下か詔みことのり解決かいけつ此案，王おう安やすし石せき的てき建議けんぎ佔了上じょう風ふう，「謀はかりごと殺傷さっしょう首くび原ばら法ほう」被ひ確定かくてい下か來らい，劉りゅう恕じょ等とう六ろく人にん被ひ貶，阿おもね雲くも被ひ免めん死し。後來こうらい阿おもね雲くも的てき下落げらく，史料しりょう中ちゅう沒ぼつ有ゆう提ひさげ及。

評價ひょうか

• 《宋そう史し·卷まき三さん百ひゃく三さん十じゅう六ろく·列傳れつでん第だい九きゅう十じゅう五ご》：「熙寧新法しんぽう病びょう民みん，海うみ內騷動そうどう，忠言ちゅうげん讜論，沮抑不ふ行くだり；正人まさと端はし士し，擯棄不用ふよう。聚斂之の臣しん日進にっしん，民みん被ひ其虐者しゃ將はた二に十じゅう年ねん。方ほう是ただし時じ，光ひかり退すさ居きょ於洛，若わか將はた終身しゅうしん焉。而世之の賢人けんじん君子くんし，以及庸夫みちお愚ぐ婦ふ，日にち夕ゆう引領望もち其為相しょう，至いたり或ある號ごう呼よび道路どうろ，願ねがい其毋去朝廷ちょうてい，是これ豈あに以區區く材ざい智さとし所しょ能のう得とく此於人人ひとびと哉？德之のりゆき盛もり而誠之せいし著ちょ也。」「民みん愚人ぐじん，固かた不ふ知立ちりゅう碑ひ之の意い。但ただし如司馬ば相しょう公おおやけ者しゃ，海うみ內稱其正直しょうじき，今こん謂いい之の奸邪，民みん不ふ忍にん刻こく也。」
• 趙ちょう頊：「司馬しば光ひかり方かた直じき。」「未み論ろん別べつ者しゃ，即そく辭じ樞密すうみつ一いち節せつ，自じ朕ちん即位そくい以來いらい，唯ただ見み此人。」（《宋そう元學もとがく案あん·卷まき八はち》）
• 呂りょ公こう著ちょ：「孔子こうし上うえ聖きよし，子こ路ろ猶なお謂いい之の迂まが。孟はじめ軻大賢たいけん，時人じじん亦また謂いい之の迂闊うかつ。況きょう光こう豈あに免めん此名。大だい抵慮事ごと深遠しんえん，則のり近きん於迂矣。」（《宋そう元學もとがく案あん·卷まき八はち》）
• 文ぶん彥博：「君きみ實じつ作事さくじ，今こん人ひと所しょ不可ふか及，須求之の古人こじん。」「彥博留守るす北京ぺきん，遣や人ひと入いれ大だい遼りょう偵事，回かい云うん：『見み遼りょう主しゅ大だい宴えん群臣ぐんしん，伶人れいじん劇げき戲おどけ，作さく衣冠いかん者しゃ見物けんぶつ必攫取懷ふところ之の，有ゆう從したがえ其後後ご以鞭撲なぐ之これ者しゃ。曰：司馬しば端はし明あかり邪よこしま！』君くん實じつ清しん名めい，在ざい夷狄いてき如此。」（《宋そう元學もとがく案あん·卷まき八はち》）
• 程ほど頤：「閱人多た矣！不ふ雜ざつ者しゃ，司馬しば、邵（邵雍）、張ちょう（張ちょう載の）三さん人にん耳みみ。」（《宋そう元學もとがく案あん·卷まき七なな》）
• 邵雍：「君きみ實じつ腳踏實地じっち人じん也。」「君きみ實じつ九分くぶ人じん也。」（《宋そう元學もとがく案あん·卷まき八はち》）
• 蘇そ軾：「公おおやけ忠信ちゅうしん孝友たかとも，恭儉きょうけん正直しょうじき，出で於天性せい。自じ少しょう及老，語ご未み嘗妄，其好學がく如飢之の嗜食，於財利り紛まがえ華はな，如惡惡臭あくしゅう，誠心せいしん自然しぜん，天下てんか信之のぶゆき。退すさ居きょ於洛，往來おうらい陝郊，陝洛間あいだ皆みな化か其德，師し其學，法ほう其儉，有ゆう不善ふぜん，曰：「君きみ實じつ得とく無知むち之の平たいら！」博學はくがく無む所しょ不通ふつう，音樂おんがく、律りつ歷れき、天文てんもん、書しょ數すう，皆みな極ごく其妙。晚節ばんせつ尤ゆう好こう禮れい，為ため冠かんむり婚こん喪も祭さい法ほう，適てき古今ここん之の宜むべ。不ふ喜き釋しゃく、老おい，……其文如金玉谷たまたに帛藥石せき也，必有適てき於用，無益むえき之の文ぶん，未み嘗一いち語ご及之。」（《東ひがし坡全集しゅう·卷まき九きゅう十じゅう·司馬しば溫あつし公おおやけ行狀ぎょうじょう》）
• 邵伯溫ぬる：「蓋ぶた帝みかど知ち為ため治之はるゆき要よう：任にん宰おさむ輔，用よう台だい諫，畏かしこ天てん愛あい民みん，守まもり祖宗そそう法度はっと。時とき宰おさむ輔曰富とみ弼、韓かん琦、文ぶん彥博，台だい諫曰唐から介かい、包つつみ拯、司馬しば光ひかり、范鎮、呂りょ誨雲くも。嗚呼ああ，視し周しゅう之の成なり、康かん，漢かん之の文ぶん、景けい，無む所しょ不ふ及，有ゆう過か之これ者しゃ，此所以為有ゆう宋そう之の盛もり歟？」
• 趙ちょう逵：「司馬しば溫あつし公おおやけ不ふ近きん非ひ色いろ，不ふ取と非ひ財ざい，吾われ雖不肖ふしょう，庶幾しょき慕之。」（《宋そう史し·卷まき三さん百ひゃく八はち十じゅう一いち·列傳れつでん第だい一いち百ひゃく四よん十じゅう》）
• 葉は逋：「守まもり資格しかく以用人じん，無む若わか李り沆、王おう旦だん、王おう曾、呂りょ夷えびす簡、富とみ弼、韓かん琦、司馬しば光ひかり、呂りょ公こう著ちょ之の為相ためすけ，然しか考こう其功效こう，驗けん其人才じんさい，本朝ほんちょう以資格しかく為ため用人ようにん之の利也としや決けつ矣。」（《歷代れきだい名めい臣しん奏そう議ぎ·卷まき五ご十じゅう五ご》）
• 張ちょう栻：「司馬しば溫あつし公おおやけ改新かいしん法ほう，或ある勸すすむ其防後患こうかん，公おおやけ曰：『天若あまわか祚宋，必無此事！』更さら不ふ論ろん一己いっこ利害りがい。雖聖人じん，不ふ過か如此說せつ。近きん於『終おわり條理じょうり者しゃ』矣。」（《宋そう元學もとがく案あん·卷まき八はち》）
• 朱しゅ熹認みとめ為ため：「溫ゆたか公こう忠直ただなお，而於事ごと不ふ甚通曉つうぎょう。如免役やく法ほう，七なな八年間直是爭此一事。他た只ただ說せつ不ふ合ごう令れい民みん出錢でせん，其實不知ふち民みん自じ便びん之の。」，又また將はた神かみ宗はじめ朝ちょう時じ宋そう軍ぐん戰爭せんそう得どく之の土地とち，無償むしょう送還そうかん給きゅう西にし夏なつ。而日後ご新舊しんきゅう黨爭とうそう漸やや淪為意氣いき及權位い之の爭そう、不ふ再さい著しる重じゅう於國政こくせい運轉うんてん。朱しゅ熹說司馬しば光ひかり「溫ゆたか公こう之の說せつ，前後ぜんご自じ不ふ相あい照應しょうおう，被ひ他た（章あきら惇あつし）一いち一いち捉住病びょう痛つう，敲點出來でき」。讚たたえ揚あげ司馬しば光ひかり「溫ゆたか公おおやけ可か謂いい智仁ともひと勇いさみ。他た那な治國ちこく救世きゅうせい處しょ，是ぜ甚次第しだい！其規模も稍やや大だい，又また有ゆう學問がくもん。其人嚴げん而正。」（《宋そう元學もとがく案あん·卷まき八はち》），但ただし稱たたえ「元げん祐ゆう諸賢しょけん是ぜ關せき閉著門もん說せつ道理どうり底そこ」。
• 王おう稱しょう：「君子くんし之の用もちい世よ也，惟おもんみ人心じんしん，豈あに可か以強得とく哉，湛たたえ然しか無欲むよく，而推之の以至誠しせい，斯天下か歸き仁じん矣，光ひかり以忠事ごと仁じん宗むね，而大計けい以定，以義事ごと英えい宗むね，而大倫りん以正，以道事ごと神かみ宗はじめ，而大名めい以立，以德事ごと哲あきら宗そう，而大器き以安，方ぽう其退居きょ於洛也，若わか與あずか世相せそう忘矣，及其一いち起おこり，則のり澤さわ被ひ天下てんか，此無他た誠まこと而已，誠之せいし至いたり也，可か使つかい動どう天地てんち、感かん鬼神きじん，而況於人乎？故こ其生也，中國ちゅうごく四よん夷えびす望もち其用，及其死し也，罷やめ市し巷ちまた哭思其德，其能感かん人心じんしん也如此，是これ豈あに人力じんりき所しょ致哉，自じ古こ未ひつじ之の有ゆう也。」（《東都とうと事こと略りゃく·卷まき八はち十じゅう七なな》）
• 呂りょ中ちゅう：「所ところ貴たか乎大臣だいじん者しゃ，非ひ以其有ゆう過か天下てんか之の材ざい智也ともや，必其有ゆう服ふく天下でんか之の德望とくぼう也。王おう安やすし石せき所以ゆえん變へん舊法きゅうほう之の易者えきしゃ，以其虛名きょめい實行じっこう，足あし以取信しん於人。司馬しば光ひかり所以ゆえん改新かいしん法ほう之の易者えきしゃ，以其居きょ洛らく十じゅう五ご年ねん，天下てんか皆みな期き之の為ため宰相さいしょう也。然しか安やす石せき其權臣けんしん，溫ゆたか公こう其重臣じゅうしん歟。」（《宋そう史し全文ぜんぶん·卷まき十じゅう二に下か》）「天てん將はた祿ろく人じん之の國くに，必先祚其君子くんし。天てん將はた以元豐ゆたか為ため元もと祐ゆう，則のり使し司馬しば光ひかり獲え相しょう於初元もと。天てん將しょう使し元もと祐ゆう為ため紹聖，則のり不ふ使つかい司馬しば光ひかり憖遺於數すう歲さい。當とう是ぜ時じ，新法しんぽう已やめ多た變へん夾，然しか君子くんし未み盡つき用よう也，小人こども未み盡つき去ざ也。公おおやけ薨於今日きょう，而黨議とうぎ已やめ兆ちょう於明日び。使つかい光こう尚なお在ざい，則のり君子くんし尚なお有ゆう所しょ立りつ，必無朋黨ほうとう之の禍わざわい，必無報復ほうふく之の事こと。一身いっしん之の存亡そんぼう，二に百年治亂之所系也。」（《宋そう史し全文ぜんぶん·卷まき十じゅう三さん上じょう》）
• 王おう應おう麟：「歐おう陽子ようし（歐おう陽ひ修おさむ）之これ論ろん篤あつし矣，而『不ふ以天參さん人じん』之これ說せつ，或ある議ぎ其失。司馬しば公こう之これ學がく粹いき矣，而『王おう霸無異い道みち』之これ說せつ，或ある指ゆび其疵。信しん乎立言りつげん之の難なん！」（《宋そう元學もとがく案あん·卷まき八はち》）
• 倪謙：「公おおやけ之の在ざい宋朝そうちょう正せい聲こえ勁氣，天下てんか共ども知ち。」（《倪文僖集·書しょ司馬しば溫あつし公告こうこく身み後ご》）
• 孫まご承うけたまわ恩おん：「熙寧諫諍，忠ちゅう讜切深ふか。元げん佑たすく相しょう業ぎょう，旋乾轉てん坤ひつじさる。行くだり成なり無む偽にせ，學がく幾いく不ふ雜ざつ。一德かずのり醇あつし儒，百ひゃく年ねん清きよし節ぶし。」（《文ぶん簡集·卷まき四よん十じゅう一いち》）
• 李り廷機：「司馬しば光ひかり入相いりあい，新法しんぽう悉皆しっかい休きゅう。」（《五ご字じ鑒》）
• 張ちょう燧ひうち：「司馬しば溫あつし公おおやけ為相ためすけ，每まい詢士大夫たいふ『私わたし計けい足あし否ひ？』人にん怪かい而問之の，公おおやけ曰：『倘衣食しょく不足ふそく，安やす肯為朝廷ちょうてい而輕去就きょしゅう耶 』袁石公有こうゆう云うん：『學問がくもん到いた透徹とうてつ處しょ，其言語げんご都と近情きんじょう，不ふ執と定てい道理どうり以律人じん。』若わか公おおやけ者しゃ，庶可語ご此矣。」「溫ゆたか公こう《資し治ち通どおり鑑かん》稿こう雖數百ひゃく卷かん，顛倒てんとう塗抹とまつ，訖無一いち字じ作さく草くさ，其行己おのれ之これ度ど蓋ぶた如此。」（《千せん百ひゃく年ねん眼め·卷まき九きゅう》）
• 謝しゃ肇はじめ淛：「宋そう之の人物じんぶつ，若わか王おう沂公（王おう曾）、李り文正ふみまさ（李り昉）、司馬しば溫あつし公こう之の相そう業ぎょう，寇萊公こう（寇準）、趙ちょう忠ただし定じょう（趙ちょう汝なんじ愚ぐ）之の應變おうへん，韓かん魏たかし公こう（韓かん琦）之の德とく量りょう，李り綱つな、宗そう澤さわ之これ撥ばち亂みだれ，狄青、曹瑋、岳たけ飛ひ、韓かん世よ忠ただし之これ將はた略りゃく，程ほど明道みょうどう（程ほど顥）、朱しゅ晦みそ庵あん（朱しゅ熹）之の真ま儒，歐おう陽ひ永なが叔（歐おう陽ひ修おさむ）、蘇そ子こ瞻（蘇そ軾）之の文章ぶんしょう，洪ひろし忠ちゅう宣せん（洪ひろし皓あきら）、文信ふみのぶ國こく（文ぶん天てん祥さち）之の忠義ちゅうぎ，皆みな灼無可か議ぎ，而且有用ゆうよう於時者しゃ，其它瑕きず瑜不掩，蓋ぶた難なん言げん之の矣。」（《五ご雜ざつ俎まないた·卷まき十じゅう三さん》）
• 林はやし時じ對たい：「國之くにゆき任にん相しょう，猶なお室しつ之の任にん棟とう；用よう匪其材ざい，鮮不顛覆てんぷく。雖雲大廈たいか將はた傾かたぶけ，非ひ一木ひとつき能のう支ささえ；然しか轉うたて亡ほろび為ため存そん、圖ず危於安やす，不ふ乏とぼし斡旋あっせん補ほ救すくい之の術じゅつ。如危而不持じ、顛而不ふ扶，則のり將はた焉用彼かれ相しょう矣。古來こらい旁つくり求もとめ爰立、或ある取と諸しょ夢ゆめ卜ぼく、或ある起おこり自じ屠ほふ釣つり，咸能光こう復啟ふくけい宇，祀まつ夏なつ配はい天てん。無論むろん漢かん、唐とう、宋そう全盛ぜんせい，蕭しょう（蕭しょう何なに）、曹（曹參）、丙へい（丙へい吉きち）、魏ぎ（魏ぎ徵ちょう）、房ぼう（房ぼう玄げん齡よわい）、杜もり（杜もり如晦）、姚（姚崇）、宋そう（宋そう璟），洎韓（韓かん琦）、富とみ（富とみ弼）、范（范仲淹）、歐おう（歐おう陽ひ修おさむ）、司馬しば諸公しょこう，克かつ奏そう戡定かんてい弭寧之の略りゃく。……國くに以一いち人にん興きょう，豈あに不ふ誠まこと然しか哉！」（《荷に牐叢談だん·卷まき二に》）
• 陳ちん汝なんじ錡：「靖やすし康之やすゆき禍か，論者ろんしゃ謂いい始はじめ於介甫はじめ（王おう安やすし石せき），吾われ以為實じつ始はじめ於君實み（司馬しば光ひかり）。非ひ君きみ實能さねよし禍か靖やすし康やすし，而激靖やすし康之やすゆき禍わざわい者しゃ君くん實じつ也」。
• 王おう夫おっと之の：「自じ開ひらけ元もと以後いご，河北かわきた人材じんざい如李太初たいしょ（李り沆）、劉りゅう器き之の（劉りゅう安世やすよ）、司馬しば君くん實み者しゃ，蓋ぶた晨星之の一見いっけん爾なんじ。」（《讀通鑑かん論ろん·卷まき二に十じゅう六ろく·穆きよし宗むね》）；「畢仲游ゆう之これ告つげ溫ゆたか公こう曰：『大だい舉天下之したの計けい，深ふか明あきら出入でいり之の數すう，以諸路ろ所しょ積せき錢ぜに粟あわ，一いち歸き地ち官かん，使つかい天子てんし知ち天下でんか之の餘よ於財，而虐民みん之の政せい可か得とく而蠲。』大だい哉言乎！通つう於古今ここん之の治ち體たい矣。溫ゆたか公こう為之ためゆき聳動しょうどう而不能ふのう從したがえ。不能ふのう從者じゅうしゃ，為政いせい之の通つう病びょう也，溫ゆたか公こう不ふ免めん焉。其病有三ゆうぞう：一曰惜名而廢實，二曰防弊而啟愚，三曰術疏而不逮。」「馬うま、呂りょ兩りょう公おおやけ非ひ無む憂國ゆうこく之の誠まこと也，而剛大だい之の氣き，一いち泄而無む餘あまり。一時蠖屈求伸之放臣，拂拭ふっしょく於蠻煙けむり瘴雨之の中なか，愔愔自得じとく。上うえ不知ふち有志ゆうし未定みてい之の沖おき人じん，內不知ふち有ゆう不可ふか恃之女おんな主ぬし，朝あさ不知ふち有ゆう不ふ修明のぶあき之これ法ほう守もり，野の不知ふち有難ありがた仰おおせ訴之疾やまし苦にが，外そと不知ふち有ゆう睥睨へいげい不逞ふてい之の強敵きょうてき，一舉而委之夢想不至之域。群ぐん起おこり以奉二に公おおやけ為ため宗主そうしゅ，而日進にっしん改あらため圖ず之の說せつ。二公且目眩耳熒，以為唯ただ罷やめ此政，黜此黨とう，召還しょうかん此人，復ふく行ゆき此法，則のり社稷しゃしょく生せい民みん鞏固きょうこ無む疆之術じゅつ不ふ越えつ乎此。嗚呼ああ！是ぜ豈あに足あし以酬天子てんし心こころ膂之託たく，對たい皇すめらぎ天てん，質しつ先祖せんぞ，慰四海之孤煢，折おり西北せいほく之の狡ずる寇，而允稱しょう大臣だいじん之の職しょく者しゃ哉？」（《宋そう論ろん·卷まき七なな·哲あきら宗むね》）
• 康かん熙帝：「司馬しば光ひかり立たて朝あさ行ぎょう已やめ，正大せいだい和平わへい，無む幾いく微ほろ之これ可か議ぎ。不ふ祗冠有ゆう宋そう諸しょ臣しん，求もとめ之の歷代れきだい亦また不可ふか多た得とく。」（《閱史緒論しょろん》）
• 李り光ひかり地ち：「武たけ侯こう（諸しょ葛かずら亮あきら）之これ外がい，如郭令れい公こう（郭かく子こ儀ぎ）、范文正せい公おおやけ（范仲淹）、司馬しば溫あつし公おおやけ，皆實みなみ有ゆう孟子もうこ之の意い。」「武たけ侯ほう有ゆう手段しゅだん，侈人以司馬しば溫あつし公おおやけ比ひ之の。溫ゆたか公こう是ぜ個こ好こう人ひと，才さい具ぐ焉能比ひ武たけ侯こう？」（《榕よう村むら語錄ごろく·卷まき二に十じゅう二に·歷代れきだい》）
• 蔡世遠とお：「才ざい本ほん王佐おうさ，學がく為ため帝みかど師し，諸しょ葛かずら武たけ侯こう、陸りく宣せん公こう、範はん文正ふみまさ、司馬しば文正ふみまさ也。」（《二に希まれ堂どう文集ぶんしゅう》）
• 顧棟高だか《司馬しば溫あつし公おおやけ年譜ねんぷ序じょ》：「唯ただ公こう忠ただ厚あつ質しつ直じき，根ね於天性せい，學問がくもん所しょ到いた，誠實せいじつ金石きんせき。自じ少しょう至いたり老おい，沉密謹慎きんしん，因いん事ごと合あい變へん，動どう無む過か差さ。故こ其文不ふ事こと高だか奇き，粥かゆ粥かゆ乎如菽まめ粟あわ之の可か以療飢かつえ，參まいり苓之可か以已病びょう。」然しか而政治せいじ生涯しょうがい並なみ不ふ突出とっしゅつ，儘管他た認みとめ為ため「王おう安やすし石いし等とう所しょ立たて新法しんぽう，果はて能のう勝しょう於舊者しゃ存そん之の」，但ただし實際じっさい卻因情感じょうかん上じょう不滿ふまん王おう安やす石せき而不擇よ優劣ゆうれつ盡つき罷やめ新法しんぽう
• 《歷代れきだい群ぐん英えい歌か》：「司馬しば力つとむ攻おさむ新法しんぽう，忠ちゅう彥敢言ごと正直しょうじき。」「宋そう代だい稱たたえ六ろく君子くんし，濂溪明道あけみち伊川いかわ。康かん節たかし橫よこ渠みぞ同どう是ぜ，溫ゆたか公こう君くん實じつ為ため然しか。」（《提ひさげ綱つな釋義しゃくぎ》）
• 石いし蘊玉：「熟じゅく誦公名めい，中華ちゅうか外がい域いき。簽判居きょ蘇そ，乃為親おや屈こごめ。」
• 陸りく以湉：「錢せん武たけし肅王用よう警枕，司馬しば溫あつし公こう亦また用もちい警枕，興きょう王おう、賢けん相しょう勤勞きんろう正せい相しょう同どう也。」（《冷ひや廬いおり雜ざつ識·卷まき四よん》）
• 蔡東藩はん：「到底とうてい安あん邦くに恃老成ろうせい，甫はじめ經けい藉手即そく清きよ平たいら。如何いか天てん不ふ延のべ公こう壽ことぶき？坐すわ使つかい良材りょうざい一旦いったん傾かたぶけ。」「本ほん回かい敘高后きさき垂たれ簾すだれ，及溫公こう入相いりあい，才さい一いち改あらため制せい，即そく見み朝政ちょうせい清明せいめい，人民じんみん稱しょう頌。……但ただし司馬しば光ひかり為ため一いち代だい正人まさと，猶なお失しつ之の於蔡京きょう，小人こども獻けんじ諛，曲きょく盡つき其巧。厥後力りょく詆司馬しば光ひかり者しゃ，即そく京きょう為之ためゆき首くび，且熙豐ゆたか邪よこしま黨とう，未聞みもん誅殛，以致死灰しかい復ふく燃もえ。人ひと謂いい高だか后きさき與あずか溫ゆたか公こう，嫉惡太ふと嚴いむ，吾われ謂いい其猶失しつ之の寬ひろし。後ご與あずか公おおやけ已やめ年ねん老ろう矣，為ため善後ぜんご計けい，寧やすし尚なお可か姑息こそく為ため乎？」（《宋そう史し演義えんぎ》：立たて幼主ようしゅ高だか后きさき垂たれ簾すだれ 拜はい首相しゅしょう溫ゆたか公こう殉國じゅんこく）
• 梁りょう啓あきら超ちょう在ざい《王おう安やすし石いし傳でん》批評ひひょう司馬しば光ひかり不ふ懂軍事ぐんじ：「保ほ甲之こうし法ほう既すんで廢はい，將兵しょうへい之これ制せい復ふく壞，宋そう欲ほし不ふ南みなみ，更さら可か得とく耶？然しか則のり禍か宋そう者しゃ，果はて荊公（王おう安やすし石せき）乎哉，抑そもそも溫ゆたか公こう乎哉？」

外部がいぶ連結れんけつ

• 《資し治ち通どおり鑑かん》（頁ぺーじ面めん存そん檔備份，存そん於網あみ際ぎわ網もう路ろ檔案館かん）

前任ぜんにん： 蔡確

北きた宋そう尚書しょうしょ左ひだり僕ぼく射しゃ兼けん門下もんか侍さむらい郎ろう 1086年ねん

繼つぎ任にん： 呂りょ大だい防ぼう