ガミラス帝国ていこく

ガミラス帝国ていこく（ガミラスていこく）は、「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトシリーズ」に登場とうじょうする架空かくうの帝国ていこく。母はは星ぼしのガミラス星ぼしは大だいマゼラン星雲せいうんにあり、恒星こうせい間あいだ航行こうこう可能かのうな宇宙うちゅう艦隊かんたいを擁ようして銀河系ぎんがけいにまで進出しんしゅつ。初はつ作さく『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』では地球人ちきゅうじん類るいを滅亡めつぼう寸前すんぜんに追おい詰つめた敵対てきたい勢力せいりょくであり、後のちに和解わかいする。母はは星ぼしを失うしなった後のちは、ガミラス民族みんぞく発祥はっしょうの地ちである銀河系ぎんがけいのガルマン星ほしをボラー連邦れんぽうから解放かいほうしてガルマン・ガミラス帝国ていこくを建国けんこくする。

登場とうじょう作品さくひんと凡例はんれい

本ほん記事きじは本文ほんぶん中ちゅうに作品さくひん名めいが多おおく登場とうじょうするため、冒頭ぼうとうの本節ほんぶしに便宜べんぎ上じょうの略称りゃくしょうをあらかじめ明記めいきする。

• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』 - 『ヤマト』
• 『さらば宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 愛あいの戦士せんしたち』 - 『さらば』
• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2』 - 『ヤマト2』
• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 新あらたなる旅立たびだち』 - 『新あらたなる旅立たびだち』
• 『ヤマトよ永遠えいえんに』 - 『永遠えいえんに』
• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトIII』 - 『ヤマトIII』
• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 完結かんけつ編へん』 - 『完結かんけつ編へん』
• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199』から始はじまるリメイク版ばんのアニメシリーズ（以下いか、便宜上べんぎじょう「リメイクアニメシリーズ」）
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199』 - 『2199』
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 星ほし巡めぐる方舟はこぶね』 - 『星ほし巡めぐる方舟はこぶね』
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2202 愛あいの戦士せんしたち』 - 『2202』
• PlayStationおよびPlayStation 2においてゲーム化かしたシリーズ（以下いか、便宜上べんぎじょう「PSゲームシリーズ」）
  • PS版ばん『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 遥はるかなる星ほしイスカンダル』 - 『遥はるかなる星ほしイスカンダル』
  • PS版ばん『さらば宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 愛あいの戦士せんしたち』 - 『PS版ばんさらば』
  • PS版ばん『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 英雄えいゆうの軌跡きせき』 - 『英雄えいゆうの軌跡きせき』
  • PS2版はん『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト イスカンダルへの追憶ついおく』 - 『イスカンダルへの追憶ついおく』
  • PS2版はん『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 暗黒あんこく星団せいだん帝国ていこくの逆襲ぎゃくしゅう』 - 『暗黒あんこく星団せいだん帝国ていこくの逆襲ぎゃくしゅう』

概要がいよう

物語ものがたり時点じてんの国家こっか元首げんしゅはデスラー総統そうとう。ガミラス本ほん星ほしが惑星わくせいの寿命じゅみょうを終おえようとしていたため地球ちきゅうを移住いじゅう先さきとして選えらび、冥王星めいおうせい前線ぜんせん基地きちからの遊星ゆうせい爆ばく弾だん攻撃こうげきで地球ちきゅうを放射能ほうしゃのう汚染おせんして人類じんるいを滅亡めつぼうさせると同時どうじにガミラス人じんに適てきした環境かんきょうに改変かいへんしようとしていた。地球ちきゅう征服せいふくを目前もくぜんにしていたが、ガミラス星ぼしの双子ふたご星ぼし（二に重じゅう惑星わくせい）であるイスカンダル星ぼしのスターシャの技術ぎじゅつ協力きょうりょくを得えた地球人ちきゅうじんが建造けんぞうした宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトの反撃はんげきを受うけて滅亡めつぼうする。

続編ぞくへんの『ヤマトIII』ではガルマン・ガミラス帝国ていこくとして再興さいこうする。

なお、ナチス・ドイツにおけるハーケンクロイツのようなシンボルマークを制定せいていしており、ガミラス星ぼしにある銀河ぎんが方面ほうめん軍ぐん司令しれい本部ほんぶの建物たてもの、DMF-3型がた高速こうそく戦闘せんとう機きの機体きたいなどに掲かかげられている。

『ヤマト』の企画きかく段階だんかいでは、敵てき勢力せいりょくの名称めいしょうは「ガミラス」ではなく、豊田とよだ有恒ありつねによって「ラジェンドラ」の名ながつけられていた。ラジェンドラ星ほし人じんは謎なぞの存在そんざいで、人工じんこう生命せいめい体たいやロボットを操あやつってヤマトを攻撃こうげきしていた。実じつはラジェンドラ星ぼしの人類じんるいは既すでに滅亡めつぼうしており、ラジェンドラ星ぼしのマザーコンピューターが母はは星ぼしに生はえる、醜みにくい一本いっぽんの蔓草つるくさを主人しゅじんと崇あがめて守まもっている。この蔓草つるくさを植うえる土地とちがほしいために地球ちきゅうを攻撃こうげきしていたのだが、ついに正体しょうたいを知しったヤマトの乗組のりくみ員いんが蔓草つるくさを踏ふみにじると、マザーコンピューターが発狂はっきょうしてラジェンドラ星ぼしは滅ほろびるというストーリーだった。「ラジェンドラ」という名称めいしょうは松本まつもと零れい士しが参加さんかしてストーリーを全面ぜんめん改稿かいこうした時点じてんで没ぼつとなったが、後のちにボラー連邦れんぽうの軍艦ぐんかん名めいとして復活ふっかつする。ストーリー改稿かいこう時じに松本まつもと零れい士しがヤマトの敵役かたきやくとして「吸血鬼きゅうけつきのような集団しゅうだん」の設定せっていを導入どうにゅうし、「バンパレラ」あるいは「カーミラ」という名称めいしょうが考かんがえられた。当初とうしょは全員ぜんいんが女性じょせいという設定せっていもあったが「チャールトン・ヘストンのようないい男おとこの集団しゅうだん」というイメージに変化へんかし、「カーミラ」からの連想れんそう・発展はってんで「ガミラス」となった。

ガミラス星ぼし

大だいマゼラン星雲せいうん内うちの太陽系たいようけいサンザーの第だい8番ばん惑星わくせい。なお、第だい1番ばんや第だい3番ばんとなっている場合ばあいもある。

ガミラス帝国ていこくの主しゅ星ほしであり、ガミラス大帝たいてい星ぼしとも呼称こしょうされる。直径ちょっけい1万まん6,000キロメートルの地球ちきゅう型がた惑星わくせいであり、イスカンダル星ぼしとは双子ふたご星ぼしであり、中心ちゅうしん太陽たいようから約やく3億おくキロメートルの軌道きどうを周しゅうる。ガミラス星ぼしの構造こうぞう上じょうの特色とくしょくは、長年ながねんの侵食しんしょく作用さようにより地下ちかに空洞くうどうが広ひろがって外そと殻からと内うち殻からの二に重じゅう構造こうぞうになっており、内うち殻から上面うわつらに大陸たいりくと海うみがあることである（内うち殻から星ぼし）。大陸たいりくには山脈さんみゃくが柱状ちゅうじょうにそびえ、それを支ささえとして厚あつさ約やく10キロメートルの岩盤がんばんの外そと殻からが内うち殻からを覆おおっている。

地球ちきゅうの西暦せいれき2199年ねん時点じてんでは天体てんたいとしての惑星わくせいの寿命じゅみょうを終おえつつあり、地底ちてい物質ぶっしつは急速きゅうそくに硫化りゅうか現象げんしょうが進すすみ、火山かざん活動かつどうの影響えいきょうで硫酸りゅうさん性せいの溶岩ようがんが海うみに流ながれ込こみ、海うみは濃こ硫酸りゅうさん、大気たいきは亜硫酸ありゅうさんガス、雨あめは希まれ硫酸りゅうさんである。

内うち殻から上面うわつらには、キノコを模もしたような有機ゆうき的てきデザインの高層こうそうビルが聳そびえ立たち、各かくビルをチューブトンネルが繋つないでいる。外そと殻から下面かめんには天井てんじょう都市としがぶら下さがる形かたちで連つらなっており、第だい24話わで描えがかれるガミラス本土ほんど決戦けっせんでは、天井てんじょう都市としのビルがミサイルとなってヤマトめがけて降ふり注そそいだ。総統そうとう府ふはガミラス星ぼし壊滅かいめつの折おりには脱出だっしゅつ艦かんとなり、デスラー艦かんとしてイスカンダルからの帰還きかん途上とじょうにあったヤマトを攻撃こうげきした。

宇宙うちゅう物理ぶつり学者がくしゃでもあるヤマト艦長かんちょう沖田おきた十三じゅうざの推測すいそくによれば、ガミラス星ぼしも太古たいこには（イスカンダル星ぼしと同様どうようの）綺麗きれいな水みずの海うみを持もつ普通ふつうの惑星わくせいであったとされる。そして中性ちゅうせいだった海うみが酸性さんせい化かしたのは、ガミラス星ぼしの火山かざん活動かつどうが活発かっぱつであるからと看破かんぱ。その推測すいそくに基もとづき、ガミラス本土ほんど決戦けっせんにおいて、ヤマトを濃こ硫酸りゅうさんの海うみに潜くぐらせ、海底かいてい火山脈かざんみゃくを波動はどう砲ほうで撃うち、火山かざん活動かつどうを誘発ゆうはつすることで、ガミラス本土ほんど防衛ぼうえい軍ぐんをガミラス星ほしごと壊滅かいめつさせる作戦さくせんを立案りつあんし、ヤマト艦長かんちょう代理だいり古代こだい進すすむに遂行すいこうを命めいじたことがヤマトの勝利しょうりの決きめ手てとなったが、ガミラス星ぼしの文明ぶんめいも崩壊ほうかいした。

ガミラス帝国ていこく滅亡めつぼう後ごは、『新あらたなる旅立たびだち』に登場とうじょう。暗黒あんこく星団せいだん帝国ていこくによってガミラス星ぼしに埋蔵まいぞうされている放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつ「ガミラシウム」の採掘さいくつが行おこなわれていた。故郷こきょうに別わかれを告つげるため帰還きかんしたデスラーがこの光景こうけいを見みて激怒げきどして戦闘せんとうを始はじめた結果けっか、ガミラシウムが誘爆ゆうばくして、元もとより地殻ちかくが脆もろくなっていたガミラス星ぼしは爆発ばくはつ、消滅しょうめつした。ひおあきらの漫画まんが版ばんでは、スターシャが、ヤマトのイスカンダル出港しゅっこう後ご、ガミラス星ぼしを道連みちづれにイスカンダル星ぼしを自爆じばく・消滅しょうめつさせている。

ガミラス人じん

青あおい肌はだを持もつということ以外いがいは基本きほん的てきに地球人ちきゅうじんとほぼ同おなじ容姿ようしと体格たいかくを有ゆうする宇宙うちゅう人じんであり、地球人ちきゅうじんを知しらないビーメラ星ほし人じんは生いけ捕どりにした森もり雪ゆきをガミラス人じんと誤認ごにんしてしまった。ただし、漫画まんが『永遠えいえんのジュラ編へん』に登場とうじょうするデスラーの長女ちょうじょジュラは手ての指ゆびの構造こうぞうが地球人ちきゅうじんと全まったく異ことなっており、サイレン人じん等とうの異種いしゅ族ぞくの血ちが混まじったガミラス人じんは地球人ちきゅうじんとかなり異ことなる容姿ようしになる一いち例れいを示しめしている。

機械きかい文明ぶんめいに依存いぞん・過信かしんしている描写びょうしゃがあり、ヤマト乗組のりくみ員いんがデスラー機雷きらいを人力じんりきで排除はいじょした行動こうどうを、アニメではデスラーが「野蛮やばん人じんの素朴そぼくな発想はっそう」、松本まつもと零れい士しの漫画まんが版ばんではヒスが「我々われわれには想像そうぞうもつかない方法ほうほう」と評ひょうした。

劇げき中ちゅうに登場とうじょうするのは軍人ぐんじんのほかに総統そうとう府ふや司令しれい部ぶに勤つとめる女性じょせいのみで、民間みんかん人じんの生活せいかつ描写びょうしゃは無ない。松本まつもと零れい士しの初期しょきラフ設定せってい画がによれば一般人いっぱんじんも存在そんざいし、中枢ちゅうすう部ぶの要人ようじんのように必かならずしも長身ちょうしんではなく、服装ふくそうも貧相ひんそうなものを着きている例れいも多おおい。軍法ぐんぽう会議かいぎのシーンでは、そのように粗末そまつな格好かっこうをした人物じんぶつが大勢おおぜい審理しんりを傍聴ぼうちょうしているが、彼かれらが民間みんかん人じんなのかどうかは不明ふめい。

ガミラス人じんの設定せっていには統一とういつされていない点てんも多おおい。

「放射能ほうしゃのう」および「無む放射能ほうしゃのう環境かんきょう」への耐たい性せい

『ヤマト』第だい13話わでは、捕虜ほりょとなったガミラス人じんがヤマト艦内かんないで特とくに支障ししょうなく生存せいぞんして、身体しんたい検査けんさでも地球人ちきゅうじんとほぼ同一どういつと語かたられている。一方いっぽう、最終さいしゅう回かいではヤマト艦内かんないへ放射能ほうしゃのうガスを注入ちゅうにゅうして白兵戦はくへいせんを挑いどんだデスラーは、コスモクリーナーDの作動さどうによる放射能ほうしゃのう除去じょきょを機きに撤退てったいする際さいに「地球ちきゅう型がたの大気たいきの中なかでは、こちらが宇宙うちゅう服ふくを着きなければならない」と言いっている。また、劇場げきじょう版ばんのスターシャのメッセージの中なかの「地球ちきゅう型がたの大気たいきの中なかではガミラス人じんは生いきてはいけない」というセリフもある。そもそも冥王星めいおうせい基地きちからの遊星ゆうせい爆ばく弾だんによる攻撃こうげきは、攻撃こうげきであると同時どうじにガミラス版ばん「テラフォーミング｣であると言いえ、地球ちきゅうの大気たいきを放射能ほうしゃのうで満みたしガミラス人じんが住すみよい環境かんきょうにして移住いじゅうしようという計画けいかくであったはずだが、『さらば宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 愛あいの戦士せんしたち』以降いこうの続編ぞくへんでは、地球ちきゅうと同おなじ大気たいきの元もとで生活せいかつできる設定せっていに統一とういつされている。

肌はだの色いろ・服装ふくそう

『ヤマト』第だい2話わから第だい10話わまでガミラス人じんの体からだ色しょくは地球人ちきゅうじんと同おなじに描えがかれていたが、第だい11話わの総統そうとうデスラーが司令しれい部ぶへの通路つうろを歩あるくシーンで、肌色はだいろだった皮膚ひふの色いろが照明しょうめいによって徐々じょじょに変化へんかして最終さいしゅう的てきに青色あおいろになるというシーンがある。「地球人ちきゅうじんと同おなじ肌色はだいろでは敵手てきしゅと見みなしがたい」という指摘してきに応こたえ、それまで肌色はだいろに見みえていたのは室内しつない照明しょうめいのためと理由りゆう付づけしたシーンである。第だい1シリーズで肌色はだいろで描えがかれた物語ものがたり序盤じょばん登場とうじょうの主要しゅようキャラクターであるシュルツやガンツは後ごのゲーム作品さくひんなどでの登場とうじょうシーンでは肌はだの設定せっていは青色あおいろになっている。

口内こうないの色いろは当初とうしょ赤あかだったが、『ヤマト2』第だい5話わからは肌はだより若干じゃっかん濃こい青あおに変更へんこうされている。

このガミラス人じんの外観がいかんの変更へんこうは、『ヤマト』第だい11話わの絵えコンテが完成かんせいし、原画げんがに取とり掛かかった1974年ねん10月がつ末まつ（3話わか4話わの放送ほうそう前後ぜんこう）の時点じてんで決定けっていしていたとされる。第だい11話わ仕上しあげ前まえに行おこなわれた1974年ねん11月19日にち（第だい7話わ放送ほうそう後ご）のスタッフ会議かいぎの記録きろくメモには、「かっこよく」「統一とういつ服装ふくそう」「生活せいかつ感かんを出ださない」「カーキ色しょく・茶ちゃ系統けいとうはさける」「地球人ちきゅうじんよりもかっこよく」「冷つめたさと明あかるさ」といった要望ようぼう事項じこうが記載きさいされており、設定せってい変更へんこうの決定けっていがうかがえる。

ガミラスの時間じかん経過けいか

『ヤマト』第だい11話わでヒスが「デスラー紀元きげん103年ねん、801日にちにヤマトが地球ちきゅうを出発しゅっぱつ、805日にち、木星もくせいの浮遊ふゆう大陸たいりく基地きちを撃破げきは」と発言はつげんしているが、ヤマトが地球ちきゅうを出発しゅっぱつして木星もくせいの浮遊ふゆう大陸たいりく基地きちを撃破げきはするまで地球ちきゅう時間じかんでは2日にちしか経過けいかしていない。そのため、ガミラスの暦こよみは地球ちきゅうの倍ばい以上いじょうで進すすむ計算けいさんになる。このデスラー紀元きげんがデスラー個人こじんが制定せいていしたものであるなら、彼かれ自身じしん50年ねん近ちかく独裁どくさい制せいを敷しいていることになり、ガミラス人じんは地球人ちきゅうじんより相当そうとう長命ちょうめいな種族しゅぞくということにもなる。

組織そしき・政治せいじ体制たいせい

デスラー総統そうとうを指導しどう者しゃに戴いただく軍事ぐんじ独裁どくさい国家こっかである。総統そうとうを補佐ほさする副ふく総統そうとうにはヒスがおり、主おもに内政ないせいや各かく戦線せんせん司令しれい官かんとの連絡れんらくを担当たんとうする。総統そうとうの権力けんりょくは絶大ぜつだいで、駄洒落だじゃれを発はっした将軍しょうぐんを「ガミラスに下品げひんな男おとこは不要ふようだ」と処刑しょけい（『ヤマト』第だい11話わ）、ドメル将軍しょうぐんについては軍法ぐんぽう会議かいぎにより死刑しけいの判決はんけつが下くだされていたが、ヤマトに対抗たいこうできる将軍しょうぐんが他たにいないという理由りゆうで判決はんけつを破棄はき（『ヤマト』第だい21話わ）、ヤマトとの和平わへい交渉こうしょうを進言しんげんしたヒスを射殺しゃさつ（『ヤマト』第だい24話わ）するなどしている。

ガミラスでは財政ざいせいや外交がいこうを担当たんとうする組織そしき（『ヤマト』第だい16話わに登場とうじょうする、惑星わくせい第だい8タックス部ぶ）にも軍人ぐんじんが従事じゅうじしており、文官ぶんかんに相当そうとうするキャラクターは登場とうじょうしない。

劇げき中ちゅうには登場とうじょうしないが、設定せってい上じょうは総統そうとう直属ちょくぞくの親衛隊しんえいたいが存在そんざいしており、ヤマト撃滅げきめつに手間取てまどるシュルツは、デスラーの「親衛隊しんえいたいを送おくろうか」のセリフに怯おびえる描写びょうしゃがある（『ヤマト』第だい9話わ）。

ガミラス帝国ていこく軍ぐん

『ヤマト』第だい13話わと第だい21話わでは、地球ちきゅう攻略こうりゃく戦線せんせん（銀河ぎんが方面ほうめん）以外いがいにも「ルビー」「サファイヤ」「ダイヤ」「オメガ」の4つの戦線せんせんの存在そんざいが語かたられている。『ヤマト2』第だい3話わでは、パーシバル戦せん区くやガルク戦せん区くなどの存在そんざいも確認かくにんされている。

前線ぜんせん部隊ぶたいは方面ほうめん軍ぐん司令しれい部ぶ（地球ちきゅう攻略こうりゃく時じは、銀河ぎんが方面ほうめん軍ぐん司令しれい部ぶ）からの命令めいれいで行動こうどうしているが、デスラーのいるガミラス総統そうとう司令しれい部ぶから直接ちょくせつ指令しれいが送おくられることもある。

総そう兵力へいりょくは不明ふめいだが、作中さくちゅうにおいて登場とうじょうした中なかでは、ドメル率ひきいる3000隻せきの艦隊かんたいが最大さいだいであり、この時ときはヤマトは戦力せんりょく的てきに敵てきわないとして一方いっぽう的てきに逃走とうそうを余儀よぎなくされた。しかしその後ご、ヤマトとガミラスの大だい艦隊かんたいが正面しょうめんから対決たいけつすることはなく、七なな色しょく星団せいだんでのドメル率ひきいる艦艇かんてい戦力せんりょくは5隻せきであった。ガミラス帝国ていこく崩壊ほうかい後ごは、デスラー率ひきいる残存ざんそん艦隊かんたいとして現存げんそんしたが、合計ごうけい隻数せきすうは不明ふめい。

ガミラス艦かんなどの宇宙うちゅう艦艇かんていは魚類ぎょるい、反射はんしゃ衛星えいせい砲ほうなどの他ほかの兵器へいきは植物しょくぶつなどを彷彿ほうふつとさせる有機ゆうき的てきなデザインが多おおい。数かずは少すくないが、高速こうそく空母くうぼやドメラーズ2世せいなどの円盤えんばん型がたの艦艇かんていも保有ほゆうしている。色いろ使づかいは緑色みどりいろ、青あお灰色はいいろ、デスラー艦かんに使用しようされている青あおなどを基調きちょうとしている。ガミラスの所有しょゆうする宇宙うちゅう艦艇かんていは、ヤマト以前いぜんの地球ちきゅうの宇宙うちゅう艦艇かんていよりも高性能こうせいのうで、光線こうせん兵器へいきの威力いりょくではガミラス艦かんの主砲しゅほうは地球ちきゅう艦かんをたやすく撃沈げきちん可能かのうであるのに対たいして地球ちきゅう艦かんの主砲しゅほうはガミラス艦かんには効果こうかが無なかった。ただ、地球ちきゅう艦かんのミサイルはガミラス艦かんを撃沈げきちん可能かのうであり、古代こだい守もりの艦かんがミサイルを用もちいてガミラス艦かんを撃沈げきちんしている。ヤマトやその艦載かんさい機き（ブラックタイガーなど）は、ガミラス艦かんを撃沈げきちんできる火力かりょくを備そなえている。

磁力じりょく兵器へいきも発達はったつしており、艦艇かんていの速力そくりょくを落おとしやがて停止ていしさせる磁力じりょくバリヤー、あらゆる機械きかいの繋つなぎ目めを外はずして分解ぶんかいするマグネトロンウェーブを発はっする宇宙うちゅう要塞ようさい13号ごうなどを実用じつよう化かしている。

砲兵ほうへい器きの光ひかり弾だん色しょくは概おおむねピンク色ぴんくいろで統一とういつされている。

役職やくしょく

役職やくしょくは、大おおまかに将軍しょうぐんと一般いっぱん兵へいに区別くべつされており、細こまかい階級かいきゅう描写びょうしゃは描えがかれていない。

将校しょうこう・司令しれい官かんは、『ヤマト』初期しょきでは、冥王星めいおうせい前線ぜんせん基地きちの司令しれい官かんシュルツおよび副官ふっかんガンツ、浮遊ふゆう大陸たいりく基地きち司令しれい官かん（美男びなん司令しれい）らが、一般いっぱん兵へいと同おなじ茶色ちゃいろの戦闘せんとう用ようスーツを着用ちゃくようしていた。副ふく総統そうとうのヒスは、赤色あかいろのスカーフに、左ひだり胸むねに短剣たんけん状じょうのものを着つけた茶色ちゃいろの軍服ぐんぷく姿すがただった。

『ヤマト』第だい11話わを境さかいに、副ふく総統そうとうのヒスも含ふくめて将校しょうこうは、胸むねから腰こしにかけての6対ついの点線てんせんがある緑みどりの上衣うわぎに、上着うわぎの上うえにベルトを締しめ、黒くろの長手ながて袋ぶくろ、肩かたのボタンで止とめるタイプのものの裏地うらじが赤あかで表地おもてじが黒くろのロングマント。手てには黒くろいロンググローブをつけ、黒くろの乗馬じょうば型がたズボンに緑みどりの長靴ながぐつと、デスラーの制服せいふくに沿そったデザインの軍服ぐんぷくとなる。点線てんせんは、『ヤマト』では様々さまざまな色いろが存在そんざいしていたが、『さらば』以降いこうは白色はくしょくに統一とういつされている。さらに『ヤマト』において、肩かたの部分ぶぶんに3対ついの点線てんせんがある物ものと無ない物もの（ゲールなどの一部いちぶの将校しょうこう）があり、『ヤマト2』以降いこうは省略しょうりゃくする形かたちで統一とういつされている。これらの軍服ぐんぷくのデザインは、後ごのガルマン・ガミラス軍ぐんでも概おおむね踏襲とうしゅうされている。

なお、ドメルだけは例外れいがいとして、終始しゅうしつなぎ型かたの独自どくじの戦闘せんとう服ふくを着用ちゃくようしている。

一般いっぱん兵へいは、前腕ぜんわんが黒色こくしょくで他たが茶色ちゃいろの戦闘せんとう用ようスーツに、黒くろの戦闘せんとうブーツ、茶色ちゃいろのバイザー付つきヘルメットを被こうむる。ベルトのバックルの意匠いしょうはV字じ型がたである。制服せいふくのデザインは作画さくがによってぶれがある。航空機こうくうきのパイロットは、黒色こくしょくバイザーがついた赤色あかいろのヘルメット、緑みどりのつなぎ状じょうのスーツに、黄き緑色みどりいろの襟えり、青あお灰色はいいろの手袋てぶくろ・長靴ながぐつを身みに付つけている。『ヤマト』初期しょきではパイロットも、一般いっぱん兵へいと同おなじ茶色ちゃいろの軍服ぐんぷくだったが、同どう作さく第だい13話わ以降いこう、専用せんようのパイロットスーツを着用ちゃくようするようになった。

一般いっぱん兵へい以外いがいには、司令しれい官かんの下したで戦闘せんとう指示しじを与あたえたり、身みの回まわりの世話せわをしたりする兵へいがおり、「幕僚ばくりょう」と呼よばれている。制服せいふくは縦たてに水色みずいろの太ふとい線せんが入はいり、耳みみ部ぶに突起とっきが付ついたベール状じょうの黒色こくしょくヘルメットに、水色みずいろの上衣うわぎ、黒くろの手袋てぶくろ・乗馬じょうば型がたズボン・ブーツである。軍服ぐんぷくの胸むねから腰こしにかけての6対つい、肩かたの部分ぶぶんに3対ついの黒くろの点線てんせんがある。基本きほん的てきに白目しろめを剥むいた無表情むひょうじょうであり、人間味にんげんみのある容姿ようしをしていない。ただし、『ヤマト』第だい17話わに登場とうじょうする、ゲールに従属じゅうぞくしていた1名めいの幕僚ばくりょうのみ黒目くろめが描えがかれており、感情かんじょうの変化へんかを露あらわにしている。その後ご、『ヤマトIII』で、ガルマン・ガミラス帝国ていこく建国けんこく後ごに、デスラーの身みの回まわりを世話せわする、薄紫うすむらさき色しょくの制服せいふくを着きた幕僚ばくりょうが再ふたたび登場とうじょうしている。

そのほかにも、小姓こしょうや女おんな衛兵えいへい、侍女じじょなどが登場とうじょうしている。

劇げき中ちゅうでの描写びょうしゃ

劇げき中ちゅう以前いぜんの歴史れきし

「銀河系ぎんがけい核かく恒星こうせい系けいのガルマン民族みんぞくの一いち支族しぞくが長ながい恒星こうせい間あいだ航行こうこうの末すえ、大だいマゼラン星雲せいうんサンザー太陽系たいようけいに到達とうたつし、第だい8番ばん惑星わくせいにガミラスを建国けんこくした」という歴史れきしが『ヤマトIII』第だい16話わで語かたられる。ひおあきらの漫画まんが版ばん（）では、ヤマトによる帝都ていとバレラス攻撃こうげきに対たいして、デスラーが「大だいガミラス帝国ていこく2万まん5千せん年ねんの歴史れきしはじまって以来いらいなかったこと」と怒いかりを露あらわにしている。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト

地球ちきゅうの西暦せいれきで21世紀せいき初頭しょとうから宇宙うちゅう侵略しんりゃくを開始かいし。西暦せいれき2190年代ねんだいには、大だいマゼラン星雲せいうん・小しょうマゼラン星雲せいうんに及およぶ一いち大星おおぼし間あいだ帝国ていこくを形成けいせいする。

西暦せいれき2192年ねん、ガミラス星ぼしが惑星わくせいの寿命じゅみょうを終おえようとしていたため、太陽系たいようけいに前線ぜんせん部隊ぶたいを派遣はけんし、地球ちきゅうを移住いじゅう先さきとして遊星ゆうせい爆ばく弾だんでの攻撃こうげきを開始かいし。同時どうじに地球ちきゅう防衛ぼうえい軍ぐんと交戦こうせん状態じょうたいに入はいる。西暦せいれき2199年ねん時点じてんで事実じじつ上じょう勝利しょうりしており、遊星ゆうせい爆ばく弾だんによる放射能ほうしゃのう汚染おせんにより、地球人ちきゅうじん類るいを滅亡めつぼうまで1年ねんに追おい込こむ。しかし、地球ちきゅうから出撃しゅつげきしたヤマトの活躍かつやくにより情勢じょうせいが変化へんか。ヤマトはガミラス側がわの執拗しつような妨害ぼうがいを退しりぞけて大だいマゼラン星雲せいうんまで到達とうたつし、西暦せいれき2200年ねんのガミラス本ほん星ほしでの決戦けっせんの末すえ、逆ぎゃくにヤマトに滅ほろぼされる結果けっかとなる。ガミラス星ぼしを脱出だっしゅつしたデスラーは、デスラー艦かんでヤマトを強襲きょうしゅうするも敗北はいぼくする。

さらば宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 愛あいの戦士せんしたち

デスラーとタランの2名めいのみが生いき残のこる。国家こっかとしてもはや成なり立たっておらず、白色はくしょく彗星すいせい帝国ていこくの大帝たいていズォーダーに仕つかえる一いち将軍しょうぐんの立場たちばに甘あまんじている。ヤマトとの再戦さいせんで2人ふたりとも死亡しぼうし、完全かんぜんに滅亡めつぼうする。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2

西暦せいれき2201年ねんに、デスラーが命いのちを救すくわれた白色はくしょく彗星すいせい帝国ていこくと同盟どうめい関係かんけいを結むすび、ガミラス残存ざんそん艦隊かんたいを率ひきいてヤマトへの復讐ふくしゅうの機会きかいを狙ねらう。その後ご、サーベラーの計略けいりゃくを発端ほったんとする騒動そうどうにより彗星すいせい帝国ていこくと袂たもとを分わかち、独自どくじにヤマトへ挑いどむ。しかし、戦たたかいの中なかでヤマトの艦長かんちょう代理だいり・古代こだい進すすむとの間あいだに芽生めばえた奇妙きみょうな友情ゆうじょうから、白色はくしょく彗星すいせい攻略こうりゃくのヒントを与あたえ、第だい2のガミラスとなる惑星わくせいを探索たんさくするため大だいマゼラン星雲せいうんに去さっていく。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 新あらたなる旅立たびだち

新あらたなる旅立たびだちを前まえにガミラス星ぼしに立たち寄よるが、故郷こきょうを汚けがす暗黒あんこく星団せいだん帝国ていこくを発見はっけんして戦闘せんとう状態じょうたいに陥おちいった結果けっか、ガミラス星ぼしは消滅しょうめつしてしまう。その後ご、ヤマトとの共同きょうどう戦線せんせんで暗黒あんこく星団せいだん帝国ていこくの自動じどう惑星わくせいゴルバを撃退げきたい。その後ごも第だい2のガミラス本ほん星ほしとなる惑星わくせいを探さがして流浪るろうの旅たびを続つづける。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトIII

劇げき中ちゅうから1年ねん前まえに、残存ざんそん艦隊かんたいを率ひきいて、銀河系ぎんがけい核かく恒星こうせい系けいのガルマン民族みんぞくをボラー連邦れんぽうの圧制あっせいから解放かいほう。新しん国家こっかとしてガルマン・ガミラス帝国ていこくを建国けんこくする。

主要しゅよう人物じんぶつ

詳細しょうさいは「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトシリーズの登場とうじょう人物じんぶつ一覧いちらん」を参照さんしょう

メカ・技術ぎじゅつ

所有しょゆう艦船かんせん

詳細しょうさいは「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトシリーズの登場とうじょう艦船かんせん一覧いちらん」および「ガミラス帝国ていこくの戦闘せんとう艦かん」を参照さんしょう

航空機こうくうき・宇宙うちゅう艇てい

詳細しょうさいは「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトシリーズの航空機こうくうき・宇宙うちゅう艇てい#ガミラス帝国ていこく」を参照さんしょう

宇宙うちゅう要塞ようさい

詳細しょうさいは「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトシリーズの宇宙うちゅう要塞ようさい#ガミラス帝国ていこく」を参照さんしょう

陸上りくじょう兵器へいき・地上ちじょう部隊ぶたい

詳細しょうさいは「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトシリーズの陸上りくじょう兵器へいき・地上ちじょう部隊ぶたい#ガミラス帝国ていこく / ガルマン・ガミラス帝国ていこく」を参照さんしょう

衛星えいせい兵器へいき

• 反射はんしゃ衛星えいせい砲ほう
  • 反射はんしゃ衛星えいせい
• 空間くうかん監視かんし用よう宇宙塵うちゅうじん
  • 冥王星めいおうせい周辺しゅうへんに配備はいびされていた小型こがたの偵察ていさつ衛星えいせい。可動かどうレンズでヤマトの位置いちを捉とらえ、常時じょうじ冥王星めいおうせい基地きち司令しれい部ぶへ報告ほうこくした。
• リレー衛星えいせい
  • ドメルがヤマトの背後はいごに差さし向むけた通信つうしん衛星えいせいで、地球ちきゅうとの通信つうしんを回復かいふくさせて地球ちきゅうの惨状さんじょうを見みせることで、乗組のりくみ員いんの心しんをかき乱みだす狙ねらいがあった。実際じっさいに通信つうしん担当たんとうの相原あいはら義一ぎいちは一時いちじ的てきな精神せいしん錯乱さくらんをきたして宇宙うちゅう服ふく姿すがたで宇宙うちゅうに飛とび出だしてしまうが、偶然ぐうぜんリレー衛星えいせいに漂着ひょうちゃくし、通信つうしんが回復かいふくしたのは偶然ぐうぜんではなくガミラスの策さくだったことを悟さとる。相原あいはらは古代こだいが乗のるコスモ・ゼロに救出きゅうしゅつされ、機銃きじゅうを掃射そうしゃして衛星えいせいを撃破げきはした。
• 人工じんこう太陽たいよう
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』第だい20話わに登場とうじょう。太陽たいようのないバラン星ぼしのために設置せっちされており、これ自体じたいがバラン星ぼしを周しゅうる。ドメルはこれを兵器へいきに転用てんようし、バラン星ぼし基地きちを攻撃こうげきしようとするヤマトの背後はいごからぶつけ、基地きちのミサイルとの挟撃きょうげきを目論もくろむが、ゲールの密告みっこくによってデスラー直々じきじきに作戦さくせん中止ちゅうしを命令めいれいされ、人工じんこう太陽たいようを停止ていしさせる。その隙すきにヤマトに波動はどう砲ほうを撃うたれ、粉砕ふんさいされた破片はへんがバラン星ぼしに降ふり注そそぎ、バラン星ぼし基地きちを失うしなうことになった。なお、動うごかす際さいにはバラン星ぼし基地きちからエネルギー光線こうせんが送おくられ、ドメラーズ3世せいの光線こうせんによって作動さどうしていた。

海中かいちゅう兵器へいき

• 潜水せんすい艇てい
  • 冥王星めいおうせい基地きちの海底かいていドックに配備はいびされていた一人ひとり乗のりの小型こがた潜水せんすい艇てい。ガミラス戦闘せんとう機きに似にたような外観がいかんを持もち、機首きしゅ先端せんたんに魚雷ぎょらい発射はっしゃ管かんを1門もん持もつ。編隊へんたいを組くんで海うみに沈しずんだヤマトにとどめを刺さそうとするが、艦かん首くびミサイルによって壊滅かいめつした模様もよう。

生物せいぶつ兵器へいき

• ガス生命せいめい体たい
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』第だい12話わに登場とうじょう。人工じんこう的てきに生うみ出だされた黒くろいガス状じょうの生命せいめい体たいで、時折ときおり身体しんたいに赤あかい稲妻いなづまが走はしる。あらゆる物質ぶっしつのエネルギーを取とり込こんで成長せいちょうする。デスラー曰いわく「ちょっとした思おもい付つきで作つくった」。オリオン座ざ前線ぜんせん基地きちに配備はいびされてヤマトを追尾ついびし、真田さなだ志郎しろうには「金属きんぞく腐食ふしょくガス」と断定だんていされた。物質ぶっしつを取とり込こもうとする性質せいしつが災わざわいし、大だい容量ようりょうのエネルギーを持もつアルファ星ぼしに食くらい付つき、燃もえ尽つきた。
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199』では、ミルベリア星ほし系けいで発見はっけんされた原始げんし的てきなガス状じょう生命せいめい体たいを兵器へいき開発かいはつ局きょくが改良かいりょうして作つくり上あげたと設定せっていされている。物質ぶっしつを変換へんかん・同化どうか・吸収きゅうしゅうして無限むげんに増殖ぞうしょくする性質せいしつを持もち、説明せつめいに当あたったミーゼラ・セレステラ宣伝せんでん情報じょうほう相しょうには「究極きゅうきょくの化学かがく兵器へいき」と評ひょうされた。作中さくちゅうではガイテロール級きゅう航こう宙ちゅう戦艦せんかん「シュバリエル」から発射はっしゃされたデスラー魚雷ぎょらいの弾頭だんとう部ぶに搭載とうさいされる形かたちで使用しようされヤマトを追尾ついびするが、やはり見境みさかいなく餌えさに喰くらいつく性質せいしつが災わざわいし、デスラーと廷臣ていしんたちの眼前がんぜんで恒星こうせいグリーゼ581に突入とつにゅうして燃もえ尽つき、デスラーは憮然ぶぜんとした不興ふきょうの色いろを見みせた。
• バラノドン
• 金属きんぞく腐食ふしょく性せいバクテリア（宇宙うちゅうボタル）
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2』第だい11話わ・第だい12話わに登場とうじょう。「宇宙うちゅうボタル」の別名べつめい通どおり発光はっこうするが、しばらくすると消きえてしまう。ヤマトに補充ほじゅうされた新人しんじん乗組のりくみ員いんたちのホームシック気味ぎみの心情しんじょうを読よんだデスラーの作戦さくせんに使用しようされる。癒いやしを求もとめて艦内かんないに持もち込こむであろうとの目論もくろみから、バンデベルの指揮しきによって宇宙うちゅう空間くうかんに放はなたれ（実際じっさいに持もち込こんだのはアナライザーだが）、その狙ねらい通どおりヤマトは内部ないぶから破壊はかいされ、ついには重力じゅうりょく発生はっせい装置そうちを破壊はかいされてしまい、ろくに防御ぼうぎょもできないまま戦闘せんとう空母くうぼ艦上かんじょう機きの攻撃こうげきに晒さらされる。だが、当とうの戦闘せんとう空母くうぼ自身じしんがバクテリアへの防護ぼうご処理しょりをしていなかったという大だい失態しったいにより、伝導でんどう体たいを喰くい破やぶられて攻撃こうげき不能ふのうとなり、重力じゅうりょく装置そうち部分ぶぶんの修理しゅうりが成なったヤマトの主砲しゅほうによって中なか破やぶさせられたうえ、自艦じかんにバクテリアが迫せまってきたため、撤退てったいを余儀よぎなくされた。

その他た兵器へいき・関連かんれん技術ぎじゅつ

• デスラー砲ほう
• 瞬間しゅんかん物質ぶっしつ移送いそう器き - これを利用りようした奇襲きしゅう戦法せんぽうは「デスラー戦法せんぽう」と呼よばれる。
• デスラー機雷きらい
• ドリルミサイル
• 遊星ゆうせい爆ばく弾だん
• 超ちょう磁力じりょくバリヤー
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』第だい12話わに登場とうじょう。艦艇かんていがこの中なかに入はいると速力そくりょくが下さがり、やがて停止ていししてしまううえ、バリアへの接触せっしょくに反応はんのうして近ちかくの基地きちからミサイルが発射はっしゃされる。デスラーはアルファ星ぼしの方向ほうこうだけわざとこれを貼はらず、アルファ星ぼしとガス生命せいめい体たい、ミサイル攻撃こうげきでヤマトを包囲ほういしようとするが、沖田おきたの策さくによって逃にげられてしまう。
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199』では、磁力じりょくではなく太陽たいよう風ふうと同質どうしつのプラズマフィラメントと設定せっていされ、接触せっしょくすると激はげしい衝撃しょうげきが走はしり、電子でんし機器ききにも異常いじょうが生しょうじる。なお、旧作きゅうさくと違ちがい、接触せっしょくしてもミサイルは発射はっしゃされない。
• 変圧へんあつ装置そうち
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』第だい23話わ・第だい24話わに登場とうじょう。ガミラス星ぼし内部ないぶの大気たいき圧あつを変化へんかさせ、ヤマトに硫酸りゅうさんの雨あめを降ふらせた。円盤えんばん型がたの形かたちをしており、空中くうちゅうに浮ういていた。
• 磁力じりょく線せん封鎖ふうさ装置そうち
  • 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2』第だい12話わに登場とうじょう。テレザート星ぼしへの進路しんろ上じょうにあった竹輪ちくわ型かた空洞くうどう惑星わくせいをヤマトがドックとして使つかうことを狙ねらい、タランの指揮しきによって惑星わくせい表面ひょうめんに埋うめ込こまれていた。装置そうちが稼動かどうすると艦艇かんていは動うごけなくなり、通常つうじょう速力そくりょくでは脱出だっしゅつ不可能ふかのう。デスラー艦かんから光線こうせんが送おくられて作動さどうするようになっている。実際じっさいにヤマトは空洞くうどう惑星わくせいを宇宙うちゅうボタル除去じょきょのために使つかい、磁力じりょく線せん封鎖ふうさ装置そうちによって行動こうどう不能ふのうになるが、新米しんまい俵太ひょうたのアイディアによって重力じゅうりょくアンカーを停止ていしさせ、波動はどう砲ほうの発射はっしゃ時じの反動はんどうで脱出だっしゅつした。

PSゲームシリーズ

『遥はるかなる星ほしイスカンダル』では、原作げんさくとなる『ヤマト』に準じゅんじて、「ガミラス人じんは地球ちきゅう型がた大気たいきの中なかでは生いきていけない」とスターシアが説明せつめいしている。その一方いっぽう、『PS版ばんさらば』のストーリー19「木星もくせい圏けん・ガニメデ近海きんかい」では、こちらも原作げんさくとなる『さらば』『ヤマト2』に準拠じゅんきょして、古代こだいとデスラーが両者りょうしゃとも生身なまみの状態じょうたいで相対あいたいしている。

こういった曖昧あいまいなままだったガミラス人じんの特性とくせいについて、『イスカンダルへの追憶ついおく』では、新あらたに設定せっていを追加ついか・変更へんこうし、理屈りくつをつけている。

ステージ10「青あおき地表ちひょうへ」プロローグムービー中ちゅうにおいてタランやデスラーが説明せつめいした内容ないようによると、ガミラス人じんの呼吸こきゅう大気たいきは硫化りゅうか水素すいそであり、さらに放射線ほうしゃせんによって体内たいない代謝たいしゃが支ささえられるため、放射線ほうしゃせんが偏在へんざいする環境かんきょうなら短時間たんじかんとはいえ真空しんくう中なかでも活動かつどうできる。一方いっぽうで、地球ちきゅうのような酸素さんそ大気たいきは彼かれらにとっては猛毒もうどくにあたる。したがって隣となり星ぼしであるイスカンダルにすら、それまでガミラス人じんは足あしを踏ふみ入いれたことは無なかった。ステージ13「最後さいごの戦たたかい」エピローグムービーにおいて、以前いぜんガミラス人じんの捕虜ほりょをヤマト艦内かんないに入いれた時ときは、真田さなだが開発かいはつした酸素さんそ中和ちゅうわ剤ざいを投与とうよしたと説明せつめいされている。短時間たんじかんの効果こうかしか無ない薬くすりだが、ゴルバとの戦たたかいの後のち、この製剤せいざい法ほうをガミラス側がわに渡わたしたことにより、一応いちおうはガミラス人じんも地球ちきゅう型がた大気たいきの中なかで生いきられることになった。

SPACE BATTLESHIP ヤマト

遊星ゆうせい爆ばく弾だんで地球ちきゅうを攻撃こうげきする謎なぞの異い星ほし人じん。『gami-ilas bony-rock-organism』骨ほね形がた岩がん鉱石こうせき質しつ生命せいめいの意思いしの集合しゅうごう体たいである。

人類じんるいはガミラスと呼称こしょうし、自みずからはデスラーと名乗なのった。地球ちきゅうよりも高度こうどな文明ぶんめいを築きずいていたが、母はは星ぼしが滅ほろびようとしていたために地球ちきゅうを移住いじゅう先さきと決きめ、遊星ゆうせい爆ばく弾だんによる攻撃こうげきを行おこない地表ちひょうを放射能ほうしゃのうで汚染おせん、人類じんるいを絶滅ぜつめつ寸前すんぜんまで追おい込こむ。この遊星ゆうせい爆ばく弾だんによる攻撃こうげきは自みずからが住すみやすい星ほしに環境かんきょうを改造かいぞうする意味いみも含ふくまれている。

自みずからを「個こであり全体ぜんたい」と呼よび、意識いしき体たいと呼よばれる青あおいガス状じょうならびに結晶けっしょう体たいこそがガミラスの真しんの姿すがたである。劇げき中ちゅうに登場とうじょうする二に足そく歩行ほこうのガミラス兵へいの体からだは、地球ちきゅう圏内けんないで発見はっけんされていない岩石がんせき質しつと鉱石こうせき質しつが組くみ合あわされたもので構成こうせいされており、ガミラス星ぼし地下ちかでは二に足そく歩行ほこう型がたよりも大型おおがたの四足しそく歩行ほこう型がたも登場とうじょうするが、ガミラス全すべてがこの形態けいたいをしているわけではなく、上記じょうきの通とおり生命せいめい体たいとしての本体ほんたいは体からだの青あおく発光はっこうしている部分ぶぶん（クリスタル状じょう）のみである。意識いしき体たいは人間にんげんに乗のり移うつることが可能かのうで、行動こうどうを操あやつり潜在せんざい意識いしきを調しらべることも可能かのうであり、劇げき中ちゅうでは斉藤さいとう始はじめが取とり憑つかれた。

本ほん作品さくひんで登場とうじょうするイスカンダルとは同一どういつの意思いし集合しゅうごう体たいとして描えがかれ、母はは星ぼしの寿命じゅみょうに際さいして他たの惑星わくせいに移住いじゅうして生いき延のびようとする意識いしきガミラスと、星ほしと共ともに運命うんめいを共ともにしようとする意識いしきイスカンダルとは、ガミラス/デスラーという同おなじ惑星わくせいに住すむ意識いしき生命せいめい体たいの中なかでの表裏一体ひょうりいったい・コインの表ひょうと裏うらのような関係かんけいである。

劇げき中ちゅうでは地球ちきゅうに移住いじゅうするため、人類じんるいに対たいして圧倒的あっとうてきな力ちからの差さを見みせ付つけて絶滅ぜつめつ寸前すんぜんまで追おい込こんだが、放射能ほうしゃのう除去じょきょ装置そうちを受うけ取とるために旅立たびだったヤマト及およびクルーとガミラス星ぼし地下ちか都市としで激突げきとつ、技師ぎし長ちょう真田さなだ志郎しろうと空間くうかん騎兵隊きへいたい隊長たいちょう斉藤さいとう始はじめの命いのちを賭とした戦たたかいにより、自身じしんのエネルギー本体ほんたいを爆破ばくはされて大だい部分ぶぶんが死滅しめつし地下ちか都市としも壊滅かいめつ。しかし生いき残のこった一部いちぶが、デスラー艦かんを用もちいて地球ちきゅう帰還きかんを目前もくぜんにしたヤマトを急襲きゅうしゅうし大破たいはさせる。

その後ごヤマト第だい一いち艦橋かんきょうにクリスタルブルーの人間にんげん体たいとして現あらわれ、地球ちきゅう侵略しんりゃくを諦あきらめたことを伝つたえるが、「地球ちきゅうはお前まえ達たちにも渡わたさない」「我々われわれは屈辱くつじょくを忘わすれぬ種族しゅぞくだ」とい残いのこし消滅しょうめつ。デスラー艦かんからガミラスミサイルを発射はっしゃし地球ちきゅうを滅ほろぼそうとするが、古代こだい進すすむとヤマトの特攻とっこうで防ふせがれる。しかし、完全かんぜんに全滅ぜんめつしたかどうかは不明ふめいである。

ガミラス人じん（ガミラスロイド（本編ほんぺん字幕じまく） / ガミラスボーグ（ノベライズ版ばん））

二に足そく歩行ほこう型がた

ガミラスの最もっとも基本きほん的てきな形態けいたい。岩石がんせき質しつ・鉱石こうせき質しつのボディを持もっているが、生命せいめい体たいとしての本体ほんたいは頭部とうぶや腹部ふくぶにある青あおく発光はっこうしている部分ぶぶんである。人間にんげんよりも二に回まわりほど小ちいさいが、素早すばやく壁かべを自由自在じゆうじざいに這はいずり回まわり、槍やりのように尖とがった両手りょうては凶器きょうきとしても使用しようできる他ほか、そこから青あおい光ひかり弾だんを発射はっしゃする。

ガミラス星ぼし地下ちかで無数むすうに出現しゅつげんした他ほか、下記かきの戦闘せんとう機きにも1匹ひき乗のり込こんでいる（正確せいかくには先端せんたん部ぶに埋うめ込こまれている）。

四足しそく歩行ほこう型がた

ガミラス星ぼし地下ちか都市としで登場とうじょう。馬うまのような四足しそく歩行ほこうの形態けいたいをしており、背中せなかには羽はね状じょうの突起とっき物ぶつが見受みうけられる。数かず自体じたいは上記じょうきの二に足そく歩行ほこう型がたに比くらべればかなり少すくない。

大おおきさは軽自動車けいじどうしゃほどの大おおきさで、口くちからは上陸じょうりく用よう車両しゃりょうを簡単かんたんに転覆てんぷくさせる威力いりょくを持もつ青あおい光線こうせんを発射はっしゃする。

意識いしき体たい

青あおいガス状じょうから透明とうめいのクリスタル状じょうに変化へんかする物体ぶったい。自みずから「我々われわれは個人こじんであり全体ぜんたい」という意思いしの集合しゅうごう体たいであり、これがガミラスの生命せいめい体たいとしての本体ほんたいである。人間にんげんに憑依ひょういすることが可能かのうで、意識いしきや行動こうどうを操あやつることが出来できる。

自在じざいに姿すがたを変化へんかさせることが出来でき、物語ものがたり終盤しゅうばんにイスカンダルから地球ちきゅうへ帰還きかん途中とちゅうであったヤマトを襲撃しゅうげき、第だい一いち艦橋かんきょうに出現しゅつげんした際さいはクリスタルブルーの人間にんげん体たい（シルエットは原作げんさくのデスラー総統そうとうそのもの）で現あらわれた。これには古代こだいらヤマトクルーとコミュニケーションを取とる意味合いみあいがある。

登場とうじょう兵器へいき

全すべてが能力のうりょくや性能せいのうから地球ちきゅう防衛ぼうえい軍ぐんが便宜上べんぎじょう呼称こしょうしている名称めいしょうであり、ガミラス自身じしんがこれらをどういった名称めいしょうで呼称こしょうしているかは不明ふめいである。

またガミラス兵へい同様どうよう、船体せんたいや兵器へいきを構成こうせいしている物質ぶっしつは金属きんぞくなどを含ふくんだ鉱石こうせきのような材質ざいしつで構成こうせいされ、黒褐色こっかっしょくの船体せんたいに所々ところどころ青あおい発光はっこう部分ぶぶんが見みられる。

高たかい学習がくしゅう能力のうりょくを有ゆうし、敵てきの武器ぶきや兵器へいきに学習がくしゅう・対応たいおうする能力のうりょくを持もつ。

遊星ゆうせい爆ばく弾だん

ガミラスが地球ちきゅう攻撃こうげき及および、惑星わくせい改造かいぞうに用もちいた隕石いんせきに似にた爆ばく弾だん。都市としを破壊はかいし、海うみを一滴いってき残のこらず干上ひあがらせ、地上ちじょうを放射能ほうしゃのうで汚染おせんした。これにより人類じんるいを始はじめとする地表ちひょうの生物せいぶつは大半たいはんが死滅しめつ、地球ちきゅうは赤茶あかちゃけたクレーターだらけの星ほしへと変かわってしまった。

2199年ねん時点じてんではガミラス戦艦せんかん同様どうように強固きょうこになっているが、戦争せんそうが始はじまったばかりの頃ころは小型こがた戦闘せんとう機きの攻撃こうげきで破壊はかいしたり、進路しんろを変かえて地球ちきゅうへの直撃ちょくげきを防ふせいだりすることが可能かのうだった。

ガミラス戦艦せんかん

全長ぜんちょう（推定すいてい）430m / 全高ぜんこう（推定すいてい）140m / 全幅ぜんぷく（推定すいてい）280m

ビーム状じょうのエネルギー攻撃こうげきを行おこない、艦隊かんたい的てき連携れんけいを行おこなう。地球ちきゅう侵攻しんこう直後ちょくごは遊星ゆうせい爆ばく弾だんと同おなじく破壊はかいする事ことが可能かのうであったとみられるが、冒頭ぼうとうの火星かせい域いきでの戦闘せんとうではショックカノン攻撃こうげきに耐たえうるほど強固きょうことなっている。

形状けいじょう・能力のうりょくともに、原作げんさくでのガミラス艦かんとは大おおきく異ことなっている。

ガミラス空母くうぼ

全長ぜんちょう（推定すいてい）700m / 全高ぜんこう（推定すいてい）250m / 全幅ぜんぷく（推定すいてい）910m

空母くうぼといっても、翼つばさを広ひろげたコウモリまたは昆虫こんちゅうのような外観がいかんを有ゆうし、後部こうぶからガミラス戦闘せんとう機きを送おくり出だす。両側りょうがわの翼状よくじょうのものがワープエンジンではないかと推測すいそくされており、常つねに上記じょうきのガミラス戦艦せんかんを従したがえて本ほん艦かんを中心ちゅうしんに現実げんじつ世界せかいでの空母くうぼ機動きどう部隊ぶたいのような艦隊かんたい行動こうどうをとる。

ヤマトの主砲しゅほう攻撃こうげきで撃沈げきちんされた際さいは、艦かんが光ひかりに包つつまれてバラバラになりながら吸すい込こまれるかのごとくに小ちいさな光ひかりの球たまになったかと思おもうと、直後ちょくごに随伴ずいはんの戦艦せんかん3隻せきを巻まき込こんで大だい爆発ばくはつする。

ガミラス戦闘せんとう機き

全長ぜんちょう7.02m / 全高ぜんこう4.03m / 全幅ぜんはば10.36m / 重量じゅうりょう3196kg

昆虫こんちゅうないし生物せいぶつ的てきな外観がいかんを有ゆうしており、戦闘せんとう機き/攻撃こうげき機き的てきな行動こうどうをとり、追尾ついびミサイルやエネルギー弾だん攻撃こうげきを行おこなう。上記じょうきのガミラス兵へいが先端せんたん部ぶに埋うめ込こまれる形かたちで操縦そうじゅうしている。

劇げき中ちゅうではヤマトによって上記じょうきの空母くうぼが破壊はかいされて帰かえる所ところを無なくした機体きたい群ぐんがヤマトに自爆じばく特攻とっこうを行おこなった他ほか、ワープに巻まき込こまれエンジンが停止ていしした一いち機きがヤマトに拿捕だほされるも、その際さいに自みずからの位置いちを示しめす信号しんごうを発信はっしんしている。

デスラー艦かん

全長ぜんちょう（推定すいてい） 2km / 全高ぜんこう（推定すいてい）2.8km / 全幅ぜんぷく（推定すいてい）3.5km

原作げんさくと同おなじく元々もともとはガミラス星ぼし地下ちか都市としを構成こうせいしている一部いちぶであるが、その他たは原作げんさくのデスラー艦かんとは大おおきく異ことなり、悪魔あくまが翼つばさを広ひろげたような巨大きょだいな外観がいかんをしている他ほか、原作げんさくのような脱出だっしゅつ艦かんや御座ぎょざ艦かん・総そう旗艦きかんというよりもガミラスの最終さいしゅう兵器へいき、あるいは報復ほうふくのための置おき土産みやげという意味合いみあいが強つよい。劇げき中ちゅうではクライマックスに登場とうじょう。地球ちきゅう帰還きかん目前もくぜんのヤマトを襲撃しゅうげきし大破たいはさせ、ほとんどの戦闘せんとう能力のうりょくを奪うばった。

下部かぶにガミラスミサイル（後述こうじゅつ）を搭載とうさいしている。

大型おおがた砲艦ほうかん

劇げき中ちゅうでは名称めいしょうのみで姿すがたは確認かくにんできず、波動はどう砲ほうにより随伴ずいはん艦かんと共ともに破壊はかいされる。能力のうりょくや大おおきさなどは不明ふめいだが、波動はどう砲ほうのターゲットスコープに映うつし出だされたシルエットには上記じょうきの戦艦せんかん下部かぶと空母くうぼ上部じょうぶを組くみ合あわせたようなものが確認かくにん出来できる。

ステルス機き

詳くわしい設定せっていは不明ふめいだが円盤えんばん状じょうの外観がいかんをしており、名前なまえの通とおりヤマトのレーダーに映うつらないまま接近せっきんし、アーム状じょうの物もので下部かぶの第だい三さん艦橋かんきょうに固定こていし自爆じばくする。しかし第だい三さん艦橋かんきょうごと切きり離はなされたために大おおきなダメージは与あたえられず。

外観がいかんや役割やくわりなどでは原作げんさくのドメラーズ2世せいに比較的ひかくてき近ちかい。

惑星わくせい間あいだミサイル

ヤマトの発進はっしんを探知たんちし、突如とつじょとして出現しゅつげんした巨大きょだいミサイル。植物しょくぶつの球根きゅうこんかニンニクに似にた有機ゆうき的てきな形状けいじょうで、発射はっしゃの際さいに先端せんたん部ぶの翼状よくじょうのものが十字じゅうじに開ひらく。ヤマト初はつ機動きどう時じには波動はどう砲ほうで破壊はかいされるも、その爆発ばくはつ・爆ばく煙けむりが破壊はかい力りょくの大おおきさを物語ものがたる。ガミラス星ぼしでは多数たすうのミサイルが空中くうちゅうに浮遊ふゆうし、機雷きらいのような役割やくわりを果はたしている。

下記かきのガミラスミサイルを含ふくめ、今こん作品さくひんでガミラスが使用しようするミサイルと称しょうされる兵器へいきは全すべて同一どういつ形状けいじょうであり、上記じょうきの戦闘せんとう機きが発射はっしゃするミサイル、ヤマトがイスカンダル星ぼし域いきに到達とうたつした際さいに発射はっしゃされた物ものは、サイズは違ちがえどすべて同形どうけいである。後者こうしゃでは第だい一いち・第だい二に主砲しゅほうの攻撃こうげきで破壊はかいされ爆発ばくはつも然程さほどでは無なかったが、そこから原作げんさくでのドリルミサイルに近ちかい役割やくわりを持もつ弾頭だんとうがヤマトの波動はどう砲ほうの砲ほう口こうを塞せいだ。

対空たいくう砲ほう

ガミラス星ぼし地下ちか都市としへの入いり口くちにあたる巨大きょだいな穴あなの周まわりに配備はいびされている。上陸じょうりく作戦さくせんの際さい、古代こだいの乗のるコスモゼロがこれら対空たいくう装備そうびを無力むりょく化かするためターゲティングを行おこない、その古代こだい機きに攻撃こうげきを始はじめる直前ちょくぜん、ヤマトにより全すべて破壊はかいされた。

ガミラスミサイル

上記じょうきのデスラー艦かん下部かぶに搭載とうさいされている巨きょ大だいミサイルで、発射はっしゃ直後ちょくごにデスラー艦かんは四散しさんする。惑星わくせい間あいだミサイルと同一どういつの形状けいじょうであるが、圧倒的あっとうてきな大おおきさはもちろん、強力きょうりょくな核かく反応はんのうとエネルギー量りょうを持もち、地球ちきゅうを破壊はかいするほどの破壊はかい力りょくを有ゆうしていると思おもわれる。

最後さいごはヤマトの特攻とっこうにより破壊はかいされるが、その際さいレーザーを発射はっしゃしヤマトを迎撃げいげきしている。

ガミラス星ぼし（ガミラス・イスカンダル星ぼし）

地球ちきゅうから14万まん8千せん光年こうねん離はなれた大だいマゼラン雲くもにある惑星わくせい。惑星わくせいとしての寿命じゅみょうが近ちかづいており、半分はんぶんはガミラス攻撃こうげき前まえの地球ちきゅうのような青あおく美うつくしい惑星わくせいだが、もう半分はんぶんは現在げんざいの地球ちきゅうのような赤茶あかちゃけた惑星わくせいである。

厳密げんみつに言いえばイスカンダルもガミラス / デスラーという種族しゅぞくの一部いちぶであり、惑星わくせい全すべてがガミラス星ぼしなのだが、パンフレットなどでは半分はんぶんの美うつくしい惑星わくせいがイスカンダル星ぼし、もう半分はんぶんの赤茶あかちゃけた惑星わくせいがガミラス星ぼしとされている。

リメイクアニメシリーズ

第だい1作さく（以下いか、旧作きゅうさく）のリメイクである『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199』を初はつ作さくとする本ほんシリーズでは、設定せっていが再さい構築こうちくされている。

国名こくめい・国歌こっか（リメイクアニメ）

本ほん作さくでは「大だいガミラス帝みかど星ぼし」に変更へんこうされている。ただし、「ガミラス帝国ていこく建国けんこく千せん年ねん祭さい」などの名称めいしょうから、「ガミラス帝国ていこく」の名称めいしょうも併あわせて使用しようされていることが確認かくにんできる。また、旧作きゅうさくと同おなじく数字すうじの「4」を反転はんてんさせたようなシンボルマークを掲かかげている。

本ほんシリーズのガミラスは『永遠えいえんに讃たたえよ我わが光ひかり』という国歌こっかが設定せっていされている。劇げき中ちゅうでは反乱はんらんを起おこした惑星わくせいへの攻撃こうげきを行おこなう際さいに、ギムレーが「殲滅せんめつのメロディー」と称しょうして流ながしたこともある一方いっぽうで、兵へいの士気しき向上こうじょうのためにも歌うたわれているほか、二に等とうガミラス臣民しんみんがガミラスへの忠誠ちゅうせいを端的たんてきに示しめす際さいにも歌うたうこともある。

ガミラス星ぼし（リメイクアニメ）

大だいマゼラン銀河ぎんがサレザー恒星こうせい系けい第だい4惑星わくせいで、イスカンダルとは双子ふたご星ぼし。正式せいしき名称めいしょうは国名こくめいと同おなじ「大だいガミラス帝みかど星ぼし」である。旧作きゅうさく同様どうよう二に重じゅう構造こうぞうの惑星わくせいであり、外そと殻からには所々ところどころ穴あなが開ひらいている。外そと殻からの穴あなから望のぞむことができる空そらは、旧作きゅうさくでは総そうじて暗くらいものだったが、本ほん作さくではやや緑みどりがかった明あかるい青空あおぞらを望のぞませている。内うち殻からでは地球ちきゅうと大差たいさない生活せいかつ様式ようしきが営いとなまれており、純粋じゅんすいなガミラス人じんのほか、併合へいごうした惑星わくせいから取とり立たてた「二に等とうガミラス臣民しんみん」が存在そんざいし、ヴァルケ・シュルツやゲルフ・ガンツ等とうのザルツ人じんの他ほかにも、ミーゼラ・セレステラのようなジレル人じんをはじめ、赤あかや緑みどりなどの肌はだの色いろなど様々さまざまな特徴とくちょうをもつ多おおくの臣民しんみんが登場とうじょうしている。

内うち殻からの地表ちひょうには都市としがあり、帝都ていとの名なは「バレラス」である。都市としの建造けんぞう物ぶつは旧作きゅうさく同様どうよう、ツクシやキノコに近ちかい形かたちをしている。都市としの中心ちゅうしんには全高ぜんこう2400メートルの巨大きょだいな総統そうとう府ふがそびえ立たっている。なお、旧作きゅうさくと異ことなりチューブトンネルはない。また、ガミラス星ぼしとイスカンダル星ぼしの間あいだのラグランジュポイントL1の空間くうかんには、イスカンダルへの遷都せんとを目的もくてきとして建造けんぞうされた空間くうかん機動きどう要塞ようさい都市とし「第だい二にバレラス」が存在そんざいする。

総統そうとう府ふ近傍きんぼうの湖みずうみには宇宙うちゅう軍港ぐんこうが設置せっちされており、高たかさのある台形だいけい状じょうの大だい規模きぼな構造こうぞう物ぶつとなっている。上面うわつらは航こう宙ちゅう艦船かんせんの発着はっちゃくスペースで、乾いぬいドック状じょうの発着はっちゃくスポットが配置はいちされている。構造こうぞう物ぶつ内ないは整備せいびドックであり、発着はっちゃくスポットから艦船かんせんをリフトで降おろして整備せいびを行おこなう。

『2199』では星ほしの寿命じゅみょうについての言及げんきゅうはなかったが、『2202』において、旧作きゅうさくのような惑星わくせい環境かんきょうの変動へんどう等とうの兆候ちょうこうこそ未いまだ表ひょうに出でていないが、「星ほしの寿命じゅみょうが残のこり数すう十じゅう年ねん程度ていどしかない」という事実じじつがデスラー一族いちぞくと僅わずかな側近そっきんの間あいだで極秘ごくひ裏うらに知しられていたことが明あかされ、『2205』において、古代こだいイスカンダル人じんがコスモリバースの応用おうようによる惑星わくせい改造かいぞうをイスカンダルの双子ふたご星ぼしに施ほどこしガルマン人じん（後ごのガミラス人じん）に適てきした生存せいぞん環境かんきょうを持もつ「ガミラス星ぼし」へと強制きょうせい的てきに作つくり変かえたことが「星ほしの寿命じゅみょうを縮ちぢめた原因げんいん」だったと判明はんめいしている。

『2205』前編ぜんぺんでは、ガルマン星ぼしへのガミラス臣民しんみん移住いじゅうが開始かいしされて間あいだもなく、多数たすうのデザリアム・ハンマーが飛来ひらいして地殻ちかくの破壊はかいを開始かいし。デスラー艦隊かんたいが救出きゅうしゅつ活動かつどうを続つづける中なかで地殻ちかく崩壊ほうかいを引ひき起おこし、ガミラス星ぼしは爆ばく散ち・消滅しょうめつしてしまった。

ガミラス人じん（リメイクアニメ）

本ほんシリーズでは各かく人物じんぶつにファーストネームが設定せっていされている。

肌はだの色いろは旧作きゅうさくと同おなじ青あおだが、地球人ちきゅうじんと同様どうように個人こじんによって若干じゃっかん色合いろあいは異ことなる。血液けつえきの色いろは紫色むらさきいろ。本ほんシリーズにおけるガミラス人じんは地球人ちきゅうじんと同一どういつ環境かんきょう下かで生活せいかつでき、『2199』第だい11話わでガミラス人じんのDNA配列はいれつが地球人ちきゅうじん類るいと同おなじであることが判明はんめいしているほか、古代こだいにはメンタリティーも地球人ちきゅうじんと同おなじと分析ぶんせきされている。『2202』において、「主しゅ星ほしサレザーに起因きいんするガミラス星ぼしの特殊とくしゅな環境かんきょう下か以外いがいでは、ガミラス人じんは長ながく生いきられない」ということが明あかされ、ガミラス星ぼしの環境かんきょう下かでの生活せいかつに特とく化かされ過すぎたガミラス人じんの肉体にくたいは他たの惑星わくせいの風土病ふうどびょうなどに対たいする抵抗ていこう力りょくが極きわめて弱よわく、数すう年ねん程度ていどならともかく10年ねん以上いじょう長期ちょうき滞在たいざいするとそれらの病気びょうきに罹患りかんして死亡しぼうするリスクが跳はね上あがるとされている。

ガミラス人じんは自分じぶんたちの青あおい肌はだを当然とうぜん視ししており、肌はだが青あおくない非ひガミラス人じんや地球人ちきゅうじんを「劣等れっとう人種じんしゅ」と見下みくだして「差別さべつ」したり、青あおを「高貴こうきなる蒼あお」と称しょうし他ほかの色いろより重視じゅうしして上うえに扱あつかったりする傾向けいこうがある。

ガミラス人じんはイスカンダルを崇拝すうはいの対象たいしょうとしており、イスカンダル人じんを「高貴こうきなるイスカンダル」と称しょうし、ガミラス人じん以外いがいでは唯一ゆいいつ例外れいがい的てきに最大さいだい級きゅうの敬意けいいを払はらう存在そんざいとしている。ガミラスの創世そうせい神話しんわでは、かつて星ほしの海うみに漕こぎ出だすも長ながき旅路たびじの果はてに多おおくの同胞どうほうを失うしない彷徨ほうこうっていた王様おうさまが「女神めがみ」に導みちびかれ、住すむ星ほしと「ガミラス」という名なを与あたえられたと伝つたえられている。

『2205』にて「ガミラス」とは古代こだいイスカンダル語ごで「ガルマンの人ひと猿ざる」を意味いみし、かつてイスカンダル人じんが自分じぶん達たちに代かわって「イスカンダルの救済きゅうさい」を実行じっこうさせる「奴隷どれい」としてガルマン星ぼしから強制きょうせい的てきにサレザー恒星こうせい系けいへ移住いじゅうさせたガルマン人じんこそがガミラス人じんの始祖しそであるという真実しんじつが明あかされ、ガミラス人じんの「純血じゅんけつを尊とうとぶ」「イスカンダルを崇あがめる」という民族みんぞく性せいは、「もともと限かぎられた環境かんきょう下かでしか生存せいぞんできないガルマン人じんが混血こんけつにより生存せいぞん可能かのう域いきを拡大かくだいし、イスカンダルに代かわる支配しはい民族みんぞくとなる事ことを防ふせぐ」「イスカンダルへの無条件むじょうけんの服従ふくじゅうを促うながし、支配しはい下かに置おく」為ためのマインドコントロールや本能ほんのうレベルでの刷すり込こみであったことが推察すいさつされている。

言語げんご

『2199』では言語げんご学者がくしゃの監修かんしゅうによるガミラス語ごも設定せっていされている。シーンによって吹ふき替かえのように日本語にほんごを喋しゃべる場合ばあい（主要しゅようなセリフや、翻訳ほんやく機きを使用しようして地球人ちきゅうじんと会話かいわする時ときなど）と、ガミラス語ごに字幕じまくがつけられる場合ばあい（背景はいけいのセリフや、翻訳ほんやく機き無なしで地球人ちきゅうじんと会話かいわする時ときなど）が併用へいようされる。一部いちぶの単語たんごは吹ふき替かえの時ときでもそのままとなっている。

また、ガミラス語ごの文字もじも同様どうように設定せっていされており、第だい五ご章しょうからは一部いちぶの文字もじにも字幕じまくが入はいる。文字もじは独自どくじの形かたちをしているが、それぞれアルファベットとアラビア数字すうじに対応たいおうしている。太陽たいようおよび太陽系たいようけいの一部いちぶ惑星わくせいにもガミラス呼称こしょうが存在そんざいし、地球ちきゅう側がわの呼称こしょうを分析ぶんせきし、ガミラス人じんなりに命名めいめいしたと設定せっていされている 。

言語げんご能力のうりょくや翻訳ほんやく機きの性能せいのうにおいても地球ちきゅう側がわを凌駕りょうがしており、個人こじんで装着そうちゃくできるほど小型こがたの翻訳ほんやく機きを用もちいて他た言語げんごを流暢りゅうちょうに話はなすことができるが、『2199』時点じてんの地球人ちきゅうじんはアナライザーによる通訳つうやくがなければ会話かいわできない。

『星ほし巡めぐる方舟はこぶね』において、ヤマトに提供ていきょうされたガミラス製せいの翻訳ほんやく機きからの異い星ほし言語げんご解析かいせきシーンの映像えいぞうによると、ガミラス語ごは「ガミラス語族ごぞく」に連つらなる複数ふくすうの言語げんごが存在そんざいし、「標準ひょうじゅんガミラス語ご」「標準ひょうじゅん（大衆たいしゅう）ガミラス語ご」「西半球にしはんきゅう高地こうちポルメリア語ご」「西半球にしはんきゅう高地こうちゲルバデン地方ちほう語ご」などが存在そんざいするとされている。加くわえてイスカンダル語ごには「神聖しんせいガミラス語ご」なる別名べつめいが存在そんざいする。

なお、『2202』では、セリフの印象いんしょうが変かわってしまうという演出えんしゅつ面めんの都合つごうから、異い星ほし言語げんごの使用しようを基本きほん的てきに意識いしきしない方針ほうしんとなっている。

主おもな単語たんご

ガミラス (Garmillas) 民族みんぞく（帝国ていこく臣民しんみんの意味いみもある）	ガミロン (garmillon)
総統そうとう	フュゼロン (phuzeron)
万歳ばんざい！（讃たたえる・賞賛しょうさんする）	ガーレ！ (ghale)
了解りょうかいしました（上官じょうかんからの命令めいれいに対たいして）	ザー・ベルク (zah belk)
ビーム / ビーム砲ほう	ヴェザー / ヴェザーバム
0・1・2・3・4・5・6・7・8・9・10	ゼオ・アル・ベオ・ネル・ジー・ガル・ギグ・ゼク・パク・ピア・ケス
イスカンダル	イスカンダ (Iskander)
ヤマト	ヤマッテ
太陽たいよう（ソル）	ゾル
地球ちきゅう（テラ） / 地球人ちきゅうじん	テローア / テロン
ワープ	ゲシュタムジャンプ

組織そしき・政治せいじ体制たいせい（リメイクアニメ）

『2199』における組織そしき構造こうぞうは、おおよそは第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん時じの軍事ぐんじ国家こっか体制たいせいをモチーフにしている。旧作きゅうさく同様どうよう、アベルト・デスラーを総統そうとうとして仰あおぐ独裁どくさい政治せいじ体制たいせいである。

独裁どくさい体制たいせいはデスラーの圧倒的あっとうてきカリスマによって成なり立たっている部分ぶぶんも多おおく、国民こくみんや一般いっぱん軍人ぐんじんの多おおくは旧作きゅうさく同様どうように総統そうとうを慕したい帝国ていこくに絶対ぜったいの忠誠ちゅうせいを誓ちかっている。上層じょうそう部ぶは旧作きゅうさくと違ちがい政治せいじ的てき思惑おもわくがかなり交錯こうさくしており、一枚岩いちまいいわとは言いいがたい状態じょうたいとなっている。特とくに、大だいガミラス帝みかど星ぼしへの改称かいしょう以降いこう、貴族きぞく制度せいどの撤廃てっぱいと上述じょうじゅつの被ひ征服せいふく民族みんぞくの同化どうか政策せいさくが行おこなわれたが、それを快こころよく思おもわない貴族きぞく出身しゅっしん者しゃや純血じゅんけつ主義しゅぎ者しゃもおり、実際じっさいに劇げき中ちゅうでは貴族きぞくの家柄いえがらでなおかつ純血じゅんけつ主義しゅぎ者しゃのゼーリックがクーデターを画策かくさくしている。また、親衛隊しんえいたいなどによる苛烈かれつな弾圧だんあつにより、一等いっとう、二に等とう問とわず現げん体制たいせいに不満ふまんを抱いだく国民こくみんもいる。さらに、過剰かじょうな版図はんと拡大かくだい政策せいさくによる人員じんいん不足ふそくで、ガミロイド兵へいなしでは領土りょうどを維持いじできなくなっており、国家こっかとしての基盤きばんは弱よわくなっている。

旧作きゅうさくとは異ことなり文官ぶんかんがはっきりと存在そんざいしており、制服せいふくは対たい点線てんせんを共通きょうつうとして、旧作きゅうさくでの緑みどり基調きちょうのほか、青あお基調きちょう・茶色ちゃいろ基調きちょう・黄色おうしょく基調きちょう・クリーム色しょく基調きちょうなどがある。また、制服せいふくは階級かいきゅうによっても若干じゃっかん形状けいじょうが異ことなっている。

旧作きゅうさく同様どうよう、右腕うわんを真横まよこに伸のばして肘ひじを真上まうえに曲まげ、掌てのひらを正面しょうめんに向むけた状態じょうたいで開ひらく、ガミラス式しきの敬礼けいれいが存在そんざいする。この敬礼けいれいは軍人ぐんじん以外いがいも行おこなう模様もようで、『2199』第だい8話わでは文官ぶんかんのヒスがデスラーに対たいして行いっている。

軍事ぐんじ面めん以外いがいは副ふく総統そうとうであるヒスが統括とうかつしており、下位かいにヴェルテ・タランの軍需ぐんじゅ省しょうや国防総省こくぼうそうしょう、セレステラの宣伝せんでん情報じょうほう省しょうなどがある。各かく植民しょくみん惑星わくせいも支配しはい統治とうち省しょうの管轄かんかつだが、暴動ぼうどうの鎮圧ちんあつなどには親衛隊しんえいたいが出動しゅつどうしている。

国軍こくぐんとして、「帝みかど星ぼし国防こくぼう軍ぐん」が存在そんざいしている。規模きぼは非常ひじょうに大おおきく、艦艇かんていはバラン星ぼしの観艦式かんかんしきに参加さんかしたものだけで1万まん隻せきを超こえる。旧作きゅうさく同様どうよう地球ちきゅう以外いがいの勢力せいりょくとも交戦こうせんしており、外そと宇宙うちゅうから侵攻しんこうしてきた勢力せいりょくに対たいする防衛ぼうえい行動こうどうなども取とっている。旧作きゅうさくでは将官しょうかんは「将軍しょうぐん」として一いち括くくりにされ、将校しょうこうや司令しれい官かんと兵卒へいそつの違ちがいは外見がいけんや役職やくしょくによって区別くべつできたが、本ほん作さくでは階級かいきゅうが細分さいぶん化かされている。

総統そうとう直属ちょくぞくの準じゅん軍事ぐんじ組織そしきとして「デスラー親衛隊しんえいたい」が存在そんざいしている。大だいガミラス帝みかど星ぼし建国けんこくの際さいに創設そうせつされ、ギムレーが長官ちょうかんに就任しゅうにんしてからは、独自どくじの艦隊かんたい戦力せんりょくである「航こう宙ちゅう親衛しんえい艦隊かんたい」を組織そしきし、軍事ぐんじ面めんでも急きゅう成長せいちょうを遂とげている。傘下さんかの秘密ひみつ警察けいさつを使つかって、反はん体制たいせい派はと見みなした者ものへの苛烈かれつな弾圧だんあつも辞じさず、他たの軍人ぐんじんや国民こくみんからは忌いみ嫌きらわれている。親衛隊しんえいたい員いんは灰色はいいろ基調きちょうの軍服ぐんぷくを着用ちゃくようしており、一般いっぱん隊員たいいんは旧作きゅうさくの幕僚ばくりょうをベースにした服装ふくそうをしている。隊員たいいんはごく一部いちぶを除のぞいて思想しそう・能力のうりょくともに優すぐれた人物じんぶつを幹部かんぶ・一般いっぱん兵へいなどのランクごとのモデルに分わけたクローン兵へいである。また、宣伝せんでん情報じょうほう省しょうと連動れんどうして「デスラー少年しょうねん団だん」や「ガミラス少女しょうじょ同盟どうめい」といった団体だんたいも創設そうせつしており、帝みかど星ぼし臣民しんみんの子供こども達たちへのガミラス主義しゅぎの浸透しんとうと、将来しょうらいの青年せいねん隊員たいいんの育成いくせいを行おこなっている。

技術ぎじゅつ・メカ（リメイクアニメ）

個別こべつの登場とうじょうメカについては「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199#ガミラス軍ぐん」を参照さんしょう

メカニカルデザインは主おもに石津いしづ泰志やすしと出渕いずぶち裕ひろしが担当たんとう。

所有しょゆうするメカの大半たいはんには、旧作きゅうさくよりも細こまかいディテールアップがされている一方いっぽうでデザイン自体じたいに大おおきな変更へんこうはないが、艦艇かんていなどはサイズが大幅おおはばに拡張かくちょうされているものが多おおく、「デストリア級きゅう航こう宙ちゅう重じゅう巡洋艦じゅんようかん」などの艦かん級きゅう・艦かん種しゅ名めいが設定せってい（本編ほんぺんで登場とうじょうしたネームシップはゼルグート級きゅうの1番ばん艦かん「ゼルグートII世よ」のみ）されている。艦かん級きゅう・艦かん種しゅ名めいについては、出渕いずぶちによる意向いこうでガミラス側がわに「〜級きゅう」と「航こう宙ちゅう〜」という接頭せっとう辞じ / 接尾せつび辞じを付つけ、地球ちきゅう側がわには「〜型かた」と「宇宙うちゅう〜」と付つけることにより、両者りょうしゃを区別くべつしている。

ダークグリーンがガミラスの国防こくぼう色しょくと設定せっていされており、艦かん体からだ色しょくは旧作きゅうさく同様どうように基本きほん的てきには濃こい緑色みどりいろで統一とういつされているが、所属しょぞくする基地きち・軍団ぐんだんによっては同おなじ等級とうきゅう艦かんでも配色はいしょくが異ことなるものも存在そんざいしている。また、ほぼすべての艦かん体たいに駆逐くちく型がたデストロイヤー艦かんの最大さいだいの特徴とくちょうであった目玉めだま状じょうの発光はっこう部ぶが、意匠いしょうのように追加ついかされている。この部分ぶぶんは巡航じゅんこう時じは薄うす緑色みどりいろで、戦闘せんとう時じのみ黄色おうしょくから赤あかへ段階だんかいを踏ふみながら発光はっこうするが、機関きかん停止ていし時じはまったく発光はっこうしなくなり、黒くろずんだ色いろになる。これは、どのガミラス艦かんにも共通きょうつうする特徴とくちょうである。

主おも兵へい装そうは陽電子ようでんし砲ほうで、ビームはおおむね赤あかみがかったピンク色ぴんくいろをしている。また、兵器へいきの装甲そうこうには防御ぼうぎょ装備そうびとして帯磁たいじ性せい特殊とくしゅ加工かこう（ミゴウェザー・コーティング）が施ほどこされており、ヤマト登場とうじょう以前いぜんの地球ちきゅうの宇宙うちゅう艦艇かんてい光線こうせん砲ほう程度ていどなら易々いいと弾ひく。

機関きかんについても、波動はどうエンジンと同おなじ次元じげん波動はどう理論りろんに基もとづく「ゲシュ=タム機関きかん」を搭載とうさいしていると改あらためて設定せっていされている。また、ガミラス側がわではワープを「ゲシュタムジャンプ」と呼称こしょうしている。ゲシュ=タム機関きかんに異い次元じげん空間くうかんの航行こうこう能力のうりょくはなく、航行こうこうには「ゲシュ=ヴァール機関きかん」という別べつ機関きかんが必要ひつようであるため、ゲシュ=ヴァール機関きかんを搭載とうさいしている次元じげん潜航せんこう艦かんを除のぞくガミラス艦かんは旧作きゅうさくと異ことなり、異い次元じげん空間くうかんでの航行こうこう能力のうりょくは持もち合あわせていない。

艦艇かんていの艦橋かんきょう内ないなどには模様もようの入はいった黄色きいろいパネルが使用しようされているが、これはガミラスの勢力せいりょく圏内けんないで採掘さいくつされる「ガミラス大理石だいりせき」という材料ざいりょうである。

『2202』では、第だい2話わでクラウス・キーマンが地球ちきゅう連邦れんぽう政府せいふの監視かんしから逃のがれようとしていた古代こだいに接触せっしょくする際さい、手首てくびに装着そうちゃくしたリングによって肌はだの色いろを地球人ちきゅうじん（黄色おうしょく人種じんしゅ）と同おなじ色しょくに変化へんかさせている。

劇げき中ちゅうでの描写びょうしゃ（リメイクアニメ）

劇げき中ちゅう以前いぜんの歴史れきし設定せっていについては、『2202』および『2205』で追加ついかされた部分ぶぶんを含ふくめて解説かいせつする。

劇げき中ちゅう以前いぜんの歴史れきし

ガミラスの有史ゆうし以前いぜん、イスカンダルは遠とおく銀河系ぎんがけいまで勢力せいりょく圏けんを広ひろげていた。イスカンダルは、波動はどうエネルギー技術ぎじゅつの末すえに惑星わくせい単位たんいで情報じょうほう化かして保存ほぞんする技術ぎじゅつを開発かいはつした。その技術ぎじゅつを用もちいて、知的ちてき生命せいめい体たいの救済きゅうさいの名なの下したに、周辺しゅうへん文明ぶんめいを情報じょうほう化かして保存ほぞんしていく過程かていで知的ちてき生命せいめい体たいがいる惑星わくせいを破壊はかいして大だい虐殺ぎゃくさつを行おこなった。イスカンダル人じんもまた情報じょうほう化かして保存ほぞんする道みちを選えらんだ。それによって不足ふそくする人材じんざいを補おぎなうためにガルマン星ぼしからガルマン人じんを奴隷どれいとして強制きょうせい連行れんこうし、イスカンダルの伴とも星ぼしをコスモリバースシステムの応用おうようでガルマン星ぼしそっくりに改造かいぞうして奴隷どれい達たちに与あたえ、ガミラスの名なを与あたえた。イスカンダル人じんが管理人かんりにんたる王族おうぞくを除のぞいて情報じょうほう化かを完了かんりょうする頃ころには、ガミラス人じんもまた自みずからの出自しゅつじを忘わすれていき、時ときの流ながれはその出自しゅつじをイスカンダルによって救済きゅうさいされ約束やくそくの地ちを与あたえられたという神話しんわへと変質へんしつしていった。

サレザー恒星こうせい暦れきにおいて『2199』時代じだいから1000年ねん前まえに建国けんこくされ、103年ねん前まえの時点じてんではガミラス大公たいこう国こくという国号こくごうの下した、複数ふくすうの王侯おうこう貴族きぞくにより統治とうちされていた。そして、その年とし（後のちにデスラー紀元きげん元年がんねんと定さだめられる）から、有力ゆうりょく貴族きぞくの1つであったデスラー家かがガミラス統一とういつに乗のり出だし、デスラー紀元きげん74年ねんにエーリク・ヴァム・デスラー大公たいこうの代だいで火種ひだねを抱かかえつつも一応いちおうの統一とういつが成なし遂とげられる。

しかし、その4年ねん後ごにガミラス星ぼしの寿命じゅみょうがあと100年ねんほどしか残のこっていないことが発覚はっかくし、エーリクやその甥おいであるマティウス、アベルト兄弟きょうだい、および一部いちぶの側近そっきんの間あいだでのみその事実じじつが共有きょうゆうされ、対応たいおう策さくの検討けんとうが進すすめられる。そして、6年ねん後ごと10年ねん後ごにマティウスとエーリクが相次あいついで死去しきょし、内乱ないらん状態じょうたいとなった国家こっかをアベルト・デスラーが再さい統一とういつして国号こくごうを大だいガミラス帝みかど星ぼしと改称かいしょうし、永世えいせい総統そうとうの地位ちいに就つく。デスラーは「宇宙うちゅう恒久こうきゅうの平和へいわを達成たっせいさせるためにはイスカンダル主義しゅぎの拡大かくだいと浸透しんとうが必要ひつよう」であり、「他た星ほしへ侵攻しんこうし武力ぶりょくをもって併合へいごうするのが神かみの意志いしでありガミラス民族みんぞくの使命しめいである」と説とくデスラー・ドクトリンを宣言せんげんし、周辺しゅうへん惑星わくせい国家こっかへの侵攻しんこうを開始かいしする。幾多いくたの星ほし間あいだ国家こっかを武力ぶりょくによって次々つぎつぎと併合へいごうし、他た民族みんぞくで帰順きじゅんを示しめした者ものには同化どうか政策せいさくによって「二に等とうガミラス臣民しんみん」の権利けんりを与あたえ、ガミラスに帰順きじゅんさせていった。その裏うらには、版図はんと拡大かくだいによって移住いじゅう可能かのうな惑星わくせいをできる限かぎり早はやく発見はっけんするという目的もくてきがあった。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 / 宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 星ほし巡めぐる方舟はこぶね

第だい8話わ劇げき中ちゅうにおいて、ガミラス帝国ていこく建国けんこく千せん年ねんおよびデスラー紀元きげん103年ねんを迎むかえている。

大小だいしょうマゼラン銀河ぎんがの統一とういつを成なし遂とげて天あまの川がわ銀河ぎんがへ進出しんしゅつしている。西暦せいれき2191年ねんには太陽系たいようけいへの進撃しんげきを経へて地球ちきゅうと全面ぜんめん戦争せんそうになるが、技術ぎじゅつ力りょくと物量ぶつりょうの差さで戦局せんきょくは優位ゆういに推移すいいし、地球ちきゅうを滅亡めつぼうまであと1年ねんに追おい込こむ。

前述ぜんじゅつの併合へいごうを続つづける一方いっぽうで交戦こうせん中ちゅうの星ほし間あいだ国家こっかもあり、小しょうマゼラン銀河ぎんが外縁がいえん部ぶへ侵入しんにゅうを繰くり返かえしているガトランティスと攻防こうぼうを繰くり広ひろげている（他たの星ほし間あいだ国家こっかとの交戦こうせんについては不明ふめい）。先述せんじゅつした通とおり、貴族きぞく社会しゃかいの復権ふっけんを目論もくろむゼーリックの一いち党とうの暗躍あんやくや、親衛隊しんえいたいの過激かげきな弾圧だんあつ行為こうい、それに反発はんぱつする穏健おんけん派はとの対立たいりつや臣民しんみんの反はん政府せいふ活動かつどうなど、政権せいけんとしては限界げんかいが近ちかづいている。

第だい23話わにおいて、デスラーがイスカンダルとの大だい統合とうごう計画けいかくを実行じっこうに移うつし、帝都ていとバレラスごと腐敗ふはいした現げん体制たいせいを破壊はかいして空間くうかん機動きどう要塞ようさい都市とし「第だい二にバレラス」を新あらたなる帝都ていととし、イスカンダルへの遷都せんとをもくろむ。しかし、ヤマトや雪ゆき、ノラン・オシェットの活動かつどうによってバレラス破壊はかいは防ふせがれ、逆ぎゃくに第だい二にバレラスは波動はどうコアの暴走ぼうそうにより爆発ばくはつ・崩壊ほうかいする。大だい統合とうごうは失敗しっぱいに終おわり、デスラーも公的こうてきには死亡しぼうしたと発表はっぴょうされ、彼かれによる独裁どくさい政権せいけんは終焉しゅうえんを迎むかえる。その後ご、穏健おんけん派はが政権せいけんを握にぎり、ヒスを臨時りんじ首班しゅはんとして再さい出発しゅっぱつする。

なお、『2202』では、地球ちきゅうが移住いじゅう先さき候補こうほの1つであったことや、第だい二にバレラスの一いち件けんはイスカンダルから環境かんきょう再生さいせいシステム「コスモリバースシステム」を強奪ごうだつしようとする軍ぐんの強硬きょうこう派はを粛正しゅくせいする目的もくてきがあったという設定せっていが追加ついかされた。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2202 愛あいの戦士せんしたち

ヤマトの帰還きかんによって復興ふっこうを遂とげつつある地球ちきゅうと和平わへい条約じょうやくを締結ていけつしており、月面げつめんに構かまえた大使館たいしかんには地球ちきゅう大使たいしとしてローレン・バレルを駐在ちゅうざいさせている。また、戦時せんじ中ちゅうにガミラスが開拓かいたくして和平わへい後ごは地球ちきゅう連邦れんぽうの管理かんり下かとなった第だい十じゅう一いち番ばん惑星わくせいでは、地球人ちきゅうじんとガミラス人じんの入植にゅうしょく者しゃが共ともに暮くらしている。

政治せいじは民主みんしゅ体制たいせいへ移行いこうしつつあるが、デスラー政権せいけんの強権きょうけんを失うしなったことで植民しょくみん星ぼしの独立どくりつ運動うんどうが活発かっぱつ化かしており、ガミラス内部ないぶでも旧きゅうデスラー政権せいけんへの復古ふっこ派はや、それ以前いぜんの大だい公国こうこく時代じだいへの復古ふっこを目指めざす勢力せいりょくが跋扈ばっこするなど、混迷こんめいをきわめている。劇げき中ちゅうではそれらの一いち党とうである反乱はんらん軍ぐん「反はんガミラス統治とうち破壊はかい解放かいほう軍ぐん」が武力ぶりょく闘争とうそうを繰くり広ひろげているほか、外伝がいでん小説しょうせつおよび小説しょうせつ版ばん第だい1巻かんでは同軍どうぐんが地球ちきゅうの「反はん地ちガ安保あんぽ連合れんごう委員いいん会かい」という反はん政府せいふ組織そしきに支援しえんされていることが描えがかれている。

このような状態じょうたいにあるため、地球ちきゅう政府せいふと裏うら取引とりひきを行おこない、持もて余あました植民しょくみん星ぼしをコスモリバースの副作用ふくさようで地球ちきゅう上じょうに生しょうじた「時間じかん断層だんそう」の使用しよう権けんを得える見返みかえりとして割譲かつじょうしている。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2205 新あらたなる旅立たびだち

民主みんしゅ政府せいふが本格ほんかく始動しどうしており、レドフ・ヒスが首相しゅしょうに就ついている。『2202』の最終さいしゅう話ばなしから少すこし前まえの時期じきにデスラーからの接触せっしょくを受うけ、ガミラス星ぼしの寿命じゅみょう問題もんだいについての情報じょうほうを共有きょうゆうし、協力きょうりょく関係かんけいを築きずく。

各かく方面ほうめんへ移住いじゅう可能かのう惑星わくせいを探さがす探査たんさ艦隊かんたいが派遣はけんされ、デスラーもその一翼いちよくを担になった。そして2205年ねんにデスラー艦隊かんたいがガルマン星ぼしという移住いじゅう可能かのう惑星わくせいを発見はっけんし、支配しはいしていたボラー連邦れんぽうを武力ぶりょくを以もって放逐ほうちく。移住いじゅう先さきを確保かくほしたことにより、移民いみん計画けいかくが本格ほんかく始動しどうすることになる。しかし、ボラー連邦れんぽうとの軋轢あつれき、国民こくみんの反発はんぱつや護衛ごえい艦かんの不足ふそくにより遅々ちちとして進すすまない移民いみんなど、多おおくの問題もんだい要素ようそを抱かかえている。

その最中さいちゅう、デザリアムと名乗なのる勢力せいりょくがガミラス星ぼしを破壊はかいし、巻まき添ぞえで総そう人口じんこうの7割わりが失うしなわれてしまう。

その他た

2001年ねん6月がつにバンプレストから発売はつばいされた、松本まつもと零れい士しの作品さくひん群ぐんのクロスオーバー作品さくひんであるPlayStation用ようゲーム『松本まつもと零れい士し999 〜Story of Galaxy Express 999〜』では、第だい七なな章しょう「銀河ぎんがの交差点こうさてん」や再演さいえん「魂たましいの旅人たびびと」などに「ネオガミラス」という勢力せいりょくが登場とうじょうする。デスラーが率ひきいているわけではなく機械きかい化か人じんで構成こうせいされており、『銀河ぎんが鉄道てつどう999』の主人公しゅじんこう・星野ほしの鉄郎てつおの母ははの敵てきである機械きかい伯爵はくしゃくと結託けったくしている宇宙うちゅう海賊かいぞくというゲームオリジナル設定せっていとなった。

2012年ねんから2013年ねんにかけてグライドメディアから出版しゅっぱんされた和智わち正喜まさよしの小説しょうせつ『GALAXY EXPRESS 999 ULTIMATE JOURNEY』（上巻じょうかん：2012年ねん12月26日にち発売はつばい、ISBN 9784813021902 / 下巻げかん：2013年ねん8月がつ29日にち発売はつばい、ISBN 9784813021919）も、松本まつもとの関かかわった全ぜん作品さくひんが同おなじ世界せかい観かんとして描えがかれるクロスオーバー作品さくひんの体裁ていさいを取とっており、デスラーによって再興さいこうされた「ネオ・ガミラス」という勢力せいりょくが登場とうじょうする。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『週刊しゅうかん宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト OFFICIAL FACTFILE』デアゴスティーニ・ジャパン、2010 - 2011年ねん
• 『「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 第だい二に章しょう 太陽たいよう圏けんの死闘しとう」劇場げきじょうパンフレット』松竹しょうちく、2012年ねん
• 『「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 第だい三さん章しょう 果はてしなき航海こうかい」劇場げきじょうパンフレット』松竹しょうちく、2012年ねん
• 『「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 第だい五ご章しょう 望郷ぼうきょうの銀河ぎんが間あいだ空間くうかん」劇場げきじょうパンフレット』松竹しょうちく、2013年ねん
• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 公式こうしき設定せってい資料集しりょうしゅう [GARMILLAS]』マッグガーデン、2013年ねん、ISBN 978-4-8000-0193-1
• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199ぴあ』ぴあ、2014年ねん。ISBN 978-4-8356-2392-4
• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 COMPLETE WORKS-全ぜん記録きろく集しゅう-Vol.2』マッグガーデン、2014年ねん。ISBN 978-4800004680

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