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エルニーニョ・南方みなかた振動しんどう

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ラニーニャから転送てんそう
エルニーニョ・ラニーニャ現象げんしょうともな太平洋たいへいようねつ帯域たいいき大気たいき海洋かいよう変動へんどう

エルニーニョ・南方みなかた振動しんどう(エルニーニョ・なんぽうしんどう、英語えいご: El Niño-Southern Oscillation、ENSO、エンソ)とは、大気たいきではインドネシア付近ふきんみなみ太平洋たいへいよう東部とうぶ海面かいめん気圧きあつがシーソーのように連動れんどうして変化へんかし(片方かたがた気圧きあつ平年へいねんよりたかいと、もう片方かたがたひくくなる傾向けいこうにある)、海洋かいようでは赤道せきどう太平洋たいへいよう海面かいめん水温すいおん海流かいりゅうなどが変動へんどうする、各々おのおのそうすうげつからすうじゅうげつ持続じぞく期間きかん地球ちきゅう規模きぼでの自然しぜん現象げんしょう総称そうしょうである。

大気たいき着目ちゃくもくした場合ばあいには「南方なんぽう振動しんどう」、海洋かいよう着目ちゃくもくした場合ばあいには「エルニーニョ現象げんしょう」とぶことができる[1]。エルニーニョ現象げんしょう南方なんぽう振動しんどう当初とうしょ別々べつべつ議論ぎろんされていたが、研究けんきゅうすすむにつれて両者りょうしゃつよ関係かんけいしていることがあきらかになり、「エルニーニョ・南方みなかた振動しんどう(ENSO)」という言葉ことばまれた。ENSOは、大気たいき海洋かいよう密接みっせつ連動れんどうした現象げんしょう大気たいき海洋かいよう相互そうご作用さよう)の代表だいひょうであるとともに、それが世界せかいてき天候てんこう変化へんか波及はきゅうするテレコネクション代表だいひょうでもある。

現在げんざい学術がくじゅつてきには、この一連いちれん変動へんどう現象げんしょうを「エルニーニョ・南方みなかた振動しんどう(ENSO)」とし、そのはばりょうはしにあたるのが、太平洋たいへいよう赤道せきどういき東部とうぶ海水温かいすいおん上昇じょうしょうする「エルニーニョ現象げんしょう」、およびそのせい反対はんたい太平洋たいへいよう赤道せきどういき東部とうぶ海水温かいすいおん低下ていかする「ラニーニャ現象げんしょう」、とするかんがかた一般いっぱんてきである。

概要がいよう

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直近ちょっきんつよいエルニーニョの観測かんそくされた1997ねん12月の海面かいめん温度おんどひがし太平洋たいへいよう赤道せきどう付近ふきん海水温かいすいおん平年へいねんより5°C以上いじょう上昇じょうしょうしているのがわかる。
気象庁きしょうちょう観測かんそく推計すいけいによる、1868ねん以降いこう北緯ほくい4 - 南緯なんい4から西経せいけい90 - 西経せいけい150(NINO.3とほぼおなじ)海域かいいき表面ひょうめん海水温かいすいおん変化へんかあかはエルニーニョ、あおはラニーニャ。
近年きんねん地上ちじょう平均へいきん気温きおん推移すいい。エルニーニョ/ラニーニャとの関連かんれんせいについては、意見いけんかれている。
米国べいこく/フランスTOPEX /ポセイドン衛星えいせい撮影さつえいした海面かいめんたかさの測定そくていもちいて作成さくせいされた画像がぞう。この画像がぞうでは、しろあか領域りょういきは、蓄熱ちくねつ異常いじょうなパターンをしめしている。

エルニーニョ

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エルニーニョ現象げんしょうスペイン: El Niño event)とは、中部ちゅうぶ東部とうぶ太平洋たいへいよう赤道あかみち付近ふきんにおいて海水温かいすいおんが1ねん以上いじょうにわたって上昇じょうしょうする現象げんしょうのことである[2]

「エルニーニョ(El Niño)」というのはもともと、南米なんべいペルーエクアドル国境こっきょう付近ふきん海域かいいき毎年まいとし12月ころ発生はっせいする海水温かいすいおん上昇じょうしょう現象げんしょうしていた[3]地元じもと漁業ぎょぎょうみんあいだでは、この時期じきがちょうどクリスマスころであることから、スペインかみ御子みこイエス・キリスト意味いみする「エルニーニョ(El Niño)」とばれた[3]。この海域かいいきでは通常つうじょう寒流かんりゅうペルー海流かいりゅう影響えいきょう海水温かいすいおんひくいものの、クリスマスの時季じきでは暖流だんりゅう赤道あかみちはんりゅう南下なんか影響えいきょう海水温かいすいおん上昇じょうしょうしている[4]

1950年代ねんだい以降いこうになると、すうねんいち、この海水温かいすいおん上昇じょうしょう現象げんしょうが3がつ以降いこう継続けいぞくし、かつ太平洋たいへいよう広範囲こうはんい影響えいきょうおよぼすことが判明はんめいした[3]。これを「エルニーニョ現象げんしょう(El Niño event)」とよぶ[4]

太平洋たいへいようでは通常つうじょう貿易ぼうえきふう東風こち)がいており、これにより赤道あかみちうえあたためられた海水かいすい太平洋たいへいよう西部せいぶせられるが、わって太平洋たいへいよう東部とうぶにはつめたい海水かいすいがり、これをゆうのぼりりゅうという[5]。エルニーニョが発生はっせいするとこのあたたかい海水かいすいなが貿易ぼうえきふうよわまり、あたたかい海水かいすいひがし太平洋たいへいようもどるようになり、海水温かいすいおんがる[6]

エルニーニョ現象げんしょう発生はっせいしたさいには、ひがし太平洋たいへいよう赤道せきどういき海水温かいすいおん平年へいねんくらべて1 - 2°C前後ぜんご上昇じょうしょうする。とき大幅おおはば上昇じょうしょうしめすこともあり、1997ねん - 1998ねんにかけて発生はっせいした20世紀せいき最大さいだい規模きぼのエルニーニョでは、エルニーニョ監視かんし海域かいいきにおいて最大さいだいで3.6°C上昇じょうしょうした[7]

エルニーニョにともな海水温かいすいおん変化へんかはまずその海域かいいき大気たいき温度おんど影響えいきょうおよぼし、それが気圧きあつ変化へんかとなってあらわ大気たいきながれをえて、天候てんこうえてという具合ぐあいにして世界中せかいじゅう波及はきゅうする。大気たいき海洋かいよう密接みっせつ関連かんれんして発生はっせいする現象げんしょう大気たいき海洋かいよう相互そうご作用さよう[8]、ある地点ちてん気圧きあつ温度おんどなどが遠隔えんかくあいだ協調きょうちょうしながら変化へんかする現象げんしょうテレコネクションという[9]

具体ぐたいてきには海水温かいすいおんの「西にしていひがしだか」が気温きおんの「西にしていひがしだか」、さらには気圧きあつの「西高東低せいこうとうてい」をこすことでウォーカー循環じゅんかんばれる従来じゅうらい赤道せきどう付近ふきん大気たいき循環じゅんかん変化へんかさせてしまう。これがロスビー伝播でんぱ赤道あかみちへん東風こちジェット気流きりゅう亜熱帯あねったいジェット気流きりゅう(Js)のりゅう変化へんかなどによってドミノしきてい緯度いどちゅう緯度いど高緯度こういどへと波及はきゅう特有とくゆう気圧きあつ変動へんどうこす。気圧きあつ変化へんか湿しめいぬいだんさむさまざまな性質せいしつった各地かくち大気たいきながれを変化へんかさせ、通常つうじょうとはことなる大気たいきながれによって異常いじょう気象きしょうこる。

ちゅう緯度いど日本にっぽんにおいてもなつ梅雨つゆ長引ながび冷夏れいかふゆ西高東低せいこうとうてい気圧きあつ配置はいち安定あんていせず暖冬だんとうとなる傾向けいこうがある。

エルニーニョ現象げんしょう過程かてい

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  1. なんらかの原因げんいん波動はどう伝播でんぱ西風せいふうバーストなど)で、太平洋たいへいようながれる赤道せきどう海流かいりゅうよわまる。
  2. 海流かいりゅうよわまったせいでだんすい西太平洋にしたいへいようあつまるスピードがよわまり、西太平洋にしたいへいようだん水域すいいきひろがり中部ちゅうぶ太平洋たいへいようにまでだんすいひろがる。
  3. 海水温かいすいおん上昇じょうしょうにより中部ちゅうぶ太平洋たいへいよう気圧きあつがり、西風せいふうバーストの強化きょうか東進とうしんうながされる。
  4. だんすいひがし太平洋たいへいようにまでひろがり東部とうぶ赤道せきどういき海面かいめん水温すいおん低下ていかし、それに対応たいおうしてひがし太平洋たいへいよう気圧きあつがる。
  5. 西太平洋にしたいへいようかう貿易ぼうえきふうよわまるなどして気圧きあつ変化へんか世界中せかいじゅう波及はきゅうし、異常いじょう気象きしょう発生はっせいさせる。
  6. なんらかの原因げんいん赤道あかみちなみ伝播でんぱだんすい南北なんぼく移動いどうなど)で太平洋たいへいようながれる赤道せきどう海流かいりゅうつよまり、海水温かいすいおん平常へいじょう状態じょうたいもどる。
  7. 平常へいじょう状態じょうたいとなった、気圧きあつ変化へんか世界中せかいじゅう波及はきゅうし、異常いじょう気象きしょうおさまる。

ラニーニャ

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ラニーニャ現象げんしょうスペイン: La Niña)は、エルニーニョ現象げんしょうぎゃくひがし太平洋たいへいよう赤道せきどう付近ふきん海水温かいすいおん低下ていかする現象げんしょう

ラニーニャはスペインで「おんな」の意味いみである[10]。「エルニーニョ(El Niño)」の反対はんたいということで「アンチエルニーニョ(Anti-El Niño)」とばれていたこともあるが「はんキリストしゃ」の意味いみにもとれるため、おとこ反対はんたいで「おんな(La Niña)」とばれるようになった。

ひがし太平洋たいへいよう赤道せきどういき平年へいねんでも、おな赤道せきどういき西太平洋にしたいへいよう大西洋たいせいようなどにくらべて海水温かいすいおんひくい。ラニーニャのときは、ひがし太平洋たいへいよう赤道せきどういきつめたい海水かいすいゆうのぼりつよくなって水温すいおん低下ていかするとともに、サーモクライン(水温すいおんおどそう)のあさ冷水れいすい海域かいいき赤道せきどう沿って西にし拡大かくだいし、東西とうざい温度おんどがさらにおおきくなる。

エルニーニョと同様どうように、世界中せかいじゅう波及はきゅうして異常いじょう気象きしょう原因げんいんとなる。その性質せいしつじょう、エルニーニョせい反対はんたい異常いじょう気象きしょうになる場合ばあいがある。たとえば、エルニーニョで大雨おおあめとなるアマゾンではラニーニャのとき少雨しょううかんばつとなる。これは発生はっせいいきである太平洋たいへいよう赤道せきどういきでは顕著けんちょだが、そのほかの地域ちいきではてはまらない場合ばあいおおい。エルニーニョが終息しゅうそくした反動はんどう発生はっせいするケースもある。

エルニーニョとラニーニャはひょううら関係かんけいはあるものの、いくつかのちがいがある。それは以下いかとおりである。

  • 力学りきがくてきなメカニズムにより、ラニーニャによる海水温かいすいおん低下ていかはエルニーニョによる海水温かいすいおん上昇じょうしょうほどつよくならない。
  • エルニーニョのつぎとしにはラニーニャがあらわれることがおおいのにたいし、ラニーニャは長期ちょうきわたって(2 - 3ねん持続じぞくすることがおおい。

総論そうろん

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エルニーニョ現象げんしょうとラニーニャ現象げんしょうはおたがいにコインのひょううらのような密接みっせつ関係かんけいにあり、はなしてかんがえることはできない現象げんしょうである。この海域かいいき海水温かいすいおん気圧きあつ変動へんどうかんする研究けんきゅうすすむにつれ、エルニーニョやラニーニャは海洋かいよう大気たいき相互そうご作用さようによってこることがあきらかにされた。相互そうご作用さようとは、太平洋たいへいよう赤道せきどう付近ふきん大気たいき海洋かいようにはエルニーニョ・南方みなかた振動しんどう(ENSO)とばれる一種いっしゅ連動れんどうシステムがあるとするかんがかたで、エルニーニョやラニーニャはつね変動へんどうかえしているこのシステムのなかこる現象げんしょうとされる。

エルニーニョ・ラニーニャそれぞれの発生はっせいれいると、近年きんねんはそれぞれやく4ねんごとに発生はっせいし、一度いちど発生はっせいすると1ねんから1ねんはん持続じぞくしている。エルニーニョとラニーニャは交互こうご発生はっせいすることがおおい。ただし間隔かんかくいて発生はっせいしたり、つづけて2以上いじょう発生はっせいしたりすることもある。交互こうご発生はっせいするメカニズムとして、1980年代ねんだい後半こうはん以降いこう遅延ちえん振動しんどう理論りろん(delayed-action oscillator theory)などの仮説かせつがいくつか提案ていあんされ観測かんそくデータ解析かいせきなどによって検証けんしょうおこなわれている。

エルニーニョ・ラニーニャ現象げんしょう世界せかい共通きょうつう定義ていぎはなく、かく気象きしょう機関きかんなどがさだめた複数ふくすう定義ていぎ存在そんざいする。そのなかでも、日本にっぽん気象庁きしょうちょう米国べいこく海洋かいよう大気たいききょく定義ていぎ各国かっこく研究けんきゅうしゃ学術がくじゅつてきひろ使つかわれている。

ちなみにエルニーニョやラニーニャが発生はっせいしていない平常へいじょう状態じょうたいを「なにい」という意味いみのスペイン、ラナーダ(La Nada)と表現ひょうげんすることもある。ただし、これはスペインけんにおいてもほとんど使つかわれておらず、日本にっぽんでもみみにすることはおおくない。

エルニーニョ・ラニーニャは、すう週間しゅうかんからすうげつさき天候てんこう予測よそくする長期ちょうき予報よほうにおいておおきな撹乱かくらん原因げんいんとなる。猛暑もうしょ予想よそうにもかかわらず一転いってんして冷夏れいかとなるといったおおきな予想よそうはずれを原因げんいんであるため、この予測よそく予報よほう精度せいど向上こうじょう不可欠ふかけつであるとされる。

発生はっせい根本こんぽんてき原因げんいん

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海水温かいすいおん気圧きあつ異常いじょうこす根本こんぽんてき原因げんいんめようと研究けんきゅうおこなわれているが、根本こんぽんてき原因げんいんいまだにくわしく解明かいめいされていない。しかし、一部分いちぶぶんについては解明かいめいされてきている。

まずエルニーニョの場合ばあい海水温かいすいおん異常いじょう発生はっせいするすうげつまえひがしから西にしながれる赤道せきどう海流かいりゅうきた赤道せきどう海流かいりゅうみなみ赤道せきどう海流かいりゅう)がよわまったり反転はんてんしたりする現象げんしょう観測かんそくされている。これは、なんらかの原因げんいんによって海流かいりゅう変化へんかきたことによるものとかんがえられている。また反転はんてんのち西太平洋にしたいへいようてい緯度いど地方ちほう(フィリピン付近ふきんなど)で急激きゅうげき西風せいふうつよまる現象げんしょう西風せいふうバースト)が観測かんそくされたことがあるがこれは赤道せきどう海流かいりゅう変化へんかによって海水温かいすいおん変化へんかし、これが大気たいきつたわり気圧きあつ変動へんどうこしていく過程かてい発生はっせいするものとかんがえられている。しかし、赤道あかみち海流かいりゅう西風せいふうバーストはどちらが原因げんいんでどちらが結果けっかであると断定だんていできるものではない。これは両者りょうしゃ海洋かいよう大気たいき相互そうご作用さよう現象げんしょう密接みっせつ関係かんけいしているためであり、解明かいめい非常ひじょう困難こんなんである。

また最近さいきん研究けんきゅうによれば、つき潮汐ちょうせきりょく変化へんか関連かんれんがあるのではないかとの指摘してきがなされている[11]。これはつき潮汐ちょうせきりょく熱塩あつしお循環じゅんかんにも影響えいきょうあたえるためではないかとわれている[12][13][14]。モデルとうにおいてもENSOやそれにともな気象きしょう変化へんかこう精度せいど再現さいげんして原因げんいん究明きゅうめいするうごきがあるが、いずれにしても根本こんぽんてき原因げんいん確定かくていしていないのが現状げんじょうである。

他方たほう地球ちきゅう温暖おんだんとエルニーニョ・ラニーニャの関連かんれんせいについては科学かがくてきにも社会しゃかいてきにも関心かんしんたかい。気候きこうモデルによるIPCC予測よそく気象庁きしょうちょう[15]をはじめとしたかく研究けんきゅう機関きかん予測よそくのいずれにおいても、平均へいきんてき太平洋たいへいよう赤道せきどういき東部とうぶ海水温かいすいおんはわずかに上昇じょうしょうし、エルニーニョのような海水温かいすいおん異常いじょうつよまるという予測よそくおおい。また一般いっぱんてき認識にんしきにおいても、地球ちきゅう温暖おんだんによってエルニーニョがえたりつよまったりするというかんがえがおおい。ただ、気候きこうモデルによる予測よそくでは「エルニーニョがつよまる・えるだろう」という大体だいたいのことはかっても「つよまる・える」と断定だんていできるほど確実かくじつなレベルにはたっしていない。エルニーニョの原因げんいんがはっきりと解明かいめいされていないことや(解像度かいぞうどひくいため)モデルが再現さいげんできない小規模しょうきぼ気象きしょうがまだあるということ、エルニーニョなどの現象げんしょうたいしてモデルの再現さいげんせいがまだよくないことなどが原因げんいんとしてげられている。また研究けんきゅうしゃあいだでも、過去かこすうじゅう年間ねんかん太平洋たいへいよう赤道せきどういき東部とうぶ海水温かいすいおん変化へんか傾向けいこう地球ちきゅう温暖おんだん関係かんけいしているという意見いけん自然しぜん変動へんどうであるという意見いけんかれている[16]結論けつろんとして、いま段階だんかいではモデルの予測よそくもとづいても「エルニーニョがつよまる・える」とは断定だんていできず地球ちきゅう温暖おんだんとの関連かんれんについては「関連かんれんしている可能かのうせいがある」程度ていどにとどまっている。

なお「エルニーニョは地球ちきゅう温暖おんだんによってこる」というかんがえも見受みうけられるが、推測すいそくいきない。

一方いっぽう、「地球ちきゅう温暖おんだんは(人間にんげん活動かつどうではなく)おもにエルニーニョによってこる」という主張しゅちょうあやまりである[17][18]

過去かこのエルニーニョ/ラニーニャ

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あか部分ぶぶんがエルニーニョのきた時期じき(1900ねん - 2022ねん[19][20]

期間きかん El/La 天候てんこう異常いじょうれい
1949ねんなつ - 1950ねんなつ ラニーニャ  
1951ねんはる - 1951/1952ねんふゆ エルニーニョ
1953ねんはる - 1953/1954ねんふゆ
1954ねんはる - 1955/1956ねんふゆ ラニーニャ 日本にっぽん冷夏れいか。ただし、1955ねん猛暑もうしょで、1950年代ねんだいでは高温こうおんなつあきかんあき。1956ねん全国ぜんこくてき(とく東日本ひがしにっぽん北日本きたにっぽん)に冷夏れいかあき北日本きたにっぽんのぞいてかんあき
1957ねんはる - 1958ねんはる エルニーニョ きた東日本ひがしにっぽん中心ちゅうしんとした暖冬だんとう
1962ねんふゆ - 1963ねんはる ラニーニャ 北米ほくべい欧州おうしゅう日本にっぽんふくひがしアジアで大寒だいかんとく日本にっぽんでは記録きろくてき豪雪ごうせつ昭和しょうわ38ねん豪雪ごうせつ))
1963ねんなつ - 1963/1964ねんふゆ エルニーニョ  
1964ねんはる - 1964/1965ねんふゆ ラニーニャ
1965ねんはる - 1965/1966ねんふゆ エルニーニョ
1967ねんあき - 1968ねんはる ラニーニャ
1968ねんあき - 1969/1970ねんふゆ エルニーニョ
1970ねんはる - 1971/1972ねんふゆ ラニーニャ なつ冷夏れいか、1972ねんふゆ暖冬だんとうだった。
1972ねんはる - 1973ねんはる エルニーニョ あきなみあきで、ふゆ前年ぜんねん同様どうよう暖冬だんとうだった。
1973ねんなつ - 1974ねんはる ラニーニャ
1975ねんはる - 1976ねんはる
1976ねんなつ - 1977ねんはる エルニーニョ 日本にっぽんなつだい冷夏れいかだが、ふゆ大寒だいかんふゆ
1977ねん2がつ沖縄おきなわけん観測かんそく
1982ねんはる - 1983ねんなつ 日本にっぽんはるだんはるなつ冷夏れいか(1983ねんの8がつ〈ただし関東かんとう以北いほく除外じょがい〉をのぞく)、あきだんあき(11月のみ)、ふゆなみふゆ
1983ねんあき - 1984ねんはる ラニーニャ 日本にっぽんかんふゆかんはる(このさむさは1984ねんの5がつ上旬じょうじゅんまでつづいた)
1984ねんなつ - 1985ねんあき 12月下旬げじゅんから1がつ中心ちゅうしんとするかんふゆ
1986ねんあき - 1987/1988ねんふゆ エルニーニョ 北日本きたにっぽんのぞ全国ぜんこく暖冬だんとうしょうゆき
1988ねんはる - 1989ねんはる ラニーニャ なつ冷夏れいかふゆだい暖冬だんとう全国ぜんこくてき記録きろくてきしょうゆき
1991ねんはる - 1992ねんなつ エルニーニョ 日本にっぽん暖冬だんとう猛暑もうしょ。ただし、1992ねん暖冬だんとう冷夏れいか
1993ねんなつ - 1993/1994ねんふゆ 日本にっぽんだい冷夏れいか(このとき日本にっぽん稲作いなさくはほとんどの地域ちいき不作ふさくとなった(1993ねんまい騒動そうどう))・暖冬だんとうあるいはなみふゆ
1995ねんなつ - 1996ねんふゆ ラニーニャ 日本にっぽんで1994ねん過去かこ最高さいこう観測かんそく史上しじょう1猛暑もうしょだんあき(奄美あまみ沖縄おきなわのぞく)。1996ねん北海道ほっかいどうのぞかんふゆかんはる
1997ねんはる - 1998ねんはる エルニーニョ 奄美あまみ沖縄おきなわちょう暖冬だんとう東日本ひがしにっぽん西日本にしにほんだい暖冬だんとう北海道ほっかいどうかんふゆ欧州おうしゅう東部とうぶ洪水こうずい北米ほくべい豪雨ごうう東南とうなんアジアで少雨しょううぜん世界せかい高温こうおん
1998ねんなつ - 2000ねんはる ラニーニャ 暖冬だんとう北日本きたにっぽんのみなみふゆ)、1999ねん東日本ひがしにっぽん - 北日本きたにっぽん猛暑もうしょだんあき中国ちゅうごく旱魃かんばつ、インドネシアで大雨おおあめ欧州おうしゅう寒波かんぱ
2002ねんなつ - 2002/2003ねんふゆ エルニーニョ ひがし東南とうなんアジア・欧州おうしゅう大雨おおあめ、インドで低温ていおん、インド・ごう東部とうぶかんばつ、北日本きたにっぽんかんふゆひがし西日本にしにほんひらふゆ南西諸島なんせいしょとう暖冬だんとう
2005ねんあき - 2006ねんはる ラニーニャ パキスタン・インド・モンゴルで少雨しょうう欧州おうしゅうひがしアジアで低温ていおん寒波かんぱ北米ほくべい多雨たう日本にっぽん大寒だいかん(2がつ後半こうはんのぞく)・だい豪雪ごうせつ平成へいせい18ねん豪雪ごうせつ
2006ねんなつ - 2007ねんはる エルニーニョ (5かげつあいだNINO.3の基準きじゅんを0.5°C以上いじょう上回うわまわった)ごうかんばつ、ボリビア・ペルー・ひがしアフリカで洪水こうずい日本にっぽんで1949ねんならだい暖冬だんとう
2007ねんはる - 2008ねんはる ラニーニャ 西日本にしにほん - 北日本きたにっぽん日本海にほんかいがわで8がつ中心ちゅうしん猛暑もうしょだんあき寒波かんぱ北米ほくべいかんばつ、中国ちゅうごく大雪おおゆき欧州おうしゅう寒波かんぱ、2008ねんふゆなみふゆ、2がつのみかんふゆ
2009ねんなつ - 2010ねんはる エルニーニョ アジア全土ぜんど多雨たう西日本にしにほん長期ちょうきてき豪雨ごうう平成へいせい21ねん7がつ中国ちゅうごく九州きゅうしゅう北部ほくぶ豪雨ごうう平成へいせい21ねん台風たいふうだい8ごう平成へいせい21ねん台風たいふうだい9ごう)、なつ南西諸島なんせいしょとう猛暑もうしょほか平年へいねんみか冷夏れいか。9月はきた東日本ひがしにっぽんかんあき欧州おうしゅう北米ほくべい中国ちゅうごく韓国かんこく・インドで記録きろくてきだい寒波かんぱ日本にっぽんでは全国ぜんこくてき平均へいきん気温きおんたか気象庁きしょうちょう暖冬だんとうだったと発表はっぴょうしたが、西日本にしにほん - 北日本きたにっぽん一時いちじてきつよ寒波かんぱ北日本きたにっぽんではかんはるなど寒暖かんだんおおきかった。一方いっぽう冬季とうきオリンピック開催かいさいされたバンクーバーではサクラいていた。
2010ねんなつ - 2011ねんはる ラニーニャ 21世紀せいき日本にっぽん観測かんそく史上しじょう1猛暑もうしょ、9がつ中心ちゅうしんとしただんあき熱中ねっちゅうしょうによる死亡しぼう多数たすう
2011ねんあき - 2012ねんふゆ あき全国ぜんこくてき記録きろくてきだんあきふゆ奄美あまみ沖縄おきなわのぞけば1984ねんのような大寒だいかんふゆ
2014ねんなつ - 2016ねんはる エルニーニョ 2014ねんなつ西日本にしにほん中心ちゅうしん冷夏れいか。8がつ中心ちゅうしんとした集中しゅうちゅう豪雨ごうう発生はっせいした。あき西日本にしにほん - 北日本きたにっぽん平年へいねんみ、および12月 - 翌年よくねん2015ねん)の1がつ上旬じょうじゅんまでを中心ちゅうしんとした寒波かんぱ
スリランカで長期ちょうきてき大雨おおあめ

2015ねんなつ南西諸島なんせいしょとうのぞき6がつのみ冷夏れいか、7がつ後半こうはんから8がつ上旬じょうじゅん記録きろくてき猛暑もうしょだった。しかし、8月(立秋りっしゅう以降いこう)は冷夏れいかだった(全体ぜんたいてきると西日本にしにほん冷夏れいかである)。北海道ほっかいどう、および東日本ひがしにっぽん - 西日本にしにほんで8がつ - 9がつ中心ちゅうしんとした長期ちょうきてき豪雨ごううれい平成へいせい27ねん9がつ関東かんとう東北とうほく豪雨ごううおも栃木とちぎけん茨城いばらきけん宮城みやぎけん)など)、北海道ほっかいどうのぞ北日本きたにっぽん平年へいねんより10日とおか - 14にち以上いじょうおそ初雪はつゆきはつかんむりゆき沖縄おきなわでは12月に長期ちょうきてきなつ観測かんそくした
12月は日本にっぽん国内こくないのみならず、国外こくがいおおくで北半球きたはんきゅう最大さいだい規模きぼだい暖冬だんとうとなった。しかし2016ねん1がつ下旬げじゅんには一転いってんして西日本にしにほん中心ちゅうしんとしただい寒波かんぱ襲来しゅうらい、また鹿児島かごしまけん奄美あまみ大島おおしまでは1901ねん以来いらい115ねんぶりの降雪こうせつ沖縄おきなわけんでは1977ねん2がつ以来いらい39ねんぶりの霙をそれぞれ観測かんそくし、さら北米ほくべいひがしアジア・欧州おうしゅうではだい寒波かんぱ襲来しゅうらいした

2016ねんなつ - 2017ねんはる ラニーニャ 北海道ほっかいどう中心ちゅうしんとした8がつ長期ちょうきてき大雨おおあめ豪雨ごうう
1951ねん気象庁きしょうちょう統計とうけいはじめて以来いらいはじめて東北とうほく地方ちほう太平洋たいへいようがわ台風たいふう上陸じょうりくした(平成へいせい28ねん台風たいふうだい10ごう
また北日本きたにっぽんでは平年へいねんより7にち - 10日とおかはや初雪はつゆきはつかんむりゆき観測かんそくし、関東甲信越かんとうこうしんえつでは2016ねん11月に初雪はつゆきはつかんむりゆき観測かんそくした(関東甲信越かんとうこうしんえつで11月に初雪はつゆきはつかんむりゆき観測かんそくされたのは1962ねん11がつ以来いらい、54ねんぶりとなる)
このほか、2017ねん1がつ中旬ちゅうじゅんと2がつ中旬ちゅうじゅん、3がつ上旬じょうじゅん日本にっぽん国内こくない平成へいせい29ねん大雪おおゆき)のみならず、国外こくがいおおくで10すうねんに1北半球きたはんきゅう最大さいだい規模きぼだい寒波かんぱ襲来しゅうらいした。
2017ねんあき - 2018ねんはる 日本にっぽんでこのふゆ(2017ねん12月 - 2018ねん2がつ)の平均へいきん気温きおんやく1°C程度ていどひくかった。そしてふゆ積雪せきせつ平年へいねんよりかなりおおく(平成へいせい30ねん豪雪ごうせつ)、全国ぜんこく規模きぼかんふゆとなった。
2018ねんあき - 2019ねんなつ エルニーニョ 2018ねん9月4にち近畿きんき地方ちほうにかなり台風たいふう接近せっきんして危険きけん暴風ぼうふうとなった(平成へいせい30ねん台風たいふうだい21ごう)。9月7にち - 9がつ10日とおか10日とおか秋雨前線あきさめぜんせんちかづいて西日本にしにほんでは断続だんぞくてきあめつづいた。ふゆはほぼ全国ぜんこくてき暖冬だんとうで、南西諸島なんせいしょとう記録きろくてき暖冬だんとう西日本にしにほん東日本ひがしにっぽんでも顕著けんちょ暖冬だんとうとなり、西日本にしにほん日本海にほんかいがわ記録きろくてきしょうゆきとなった
2019ねん5がつ - 7がつ北日本きたにっぽん中心ちゅうしん記録きろくてき長期ちょうき高温こうおん長期ちょうき日照ひでり長期ちょうき少雨しょううとなった。7がつ中旬ちゅうじゅんまでは冷夏れいか傾向けいこうだったが、2019ねん8がつ平年へいねんみか平年へいねんよりたかなつだった。6月は南米なんべい大量たいりょうの雹が局地きょくちてきり、欧州おうしゅう長期ちょうきてき異常いじょう高温こうおんになるなど異常いじょう気象きしょう発生はっせいした。
2020ねんなつ - 2021ねんはる ラニーニャ 2020ねん初冬しょとうより日本にっぽん国内こくない中心ちゅうしんに、すうねんに1最大さいだい規模きぼだい寒波かんぱ襲来しゅうらいし(奄美あまみ沖縄おきなわのぞく)、12月14にちから21にちまでの7日間にちかんそう降雪こうせつりょうが200センチ(2メートル)をえた地点ちてんすう地点ちてんと、おも東日本ひがしにっぽん北日本きたにっぽんかく日本海にほんかいがわ、および山陰さんいん地方ちほう九州きゅうしゅう北部ほくぶ長崎ながさき中心ちゅうしん記録きろくてき大雪おおゆき観測かんそくした(れい3ねん大雪おおゆき[21]とくに2021ねん1がつから2がつ中旬ちゅうじゅんにかけて日本にっぽんでは北日本きたにっぽん、および西日本にしにほんかく日本海にほんかいがわ中心ちゅうしんに、2006ねん1がつ - 2がつ当時とうじ上回うわまわ記録きろくてきだい厳冬げんとうとなった(しかし2がつ後半こうはん暖冬だんとう傾向けいこうだった)。
2021ねん1がつ上旬じょうじゅんには日本にっぽんのみならず、中国ちゅうごく韓国かんこくなどのひがしアジアや一部いちぶ北米ほくべい欧州おうしゅうでもすうねんに1最大さいだい規模きぼだい寒波かんぱ襲来しゅうらいし、とくスペイン首都しゅとマドリードでははん世紀せいき(50ねん)ぶりの大雪おおゆきとなった[22]
2021ねんあき - 2022/2023ねんふゆ 2022ねん1がつ上旬じょうじゅんには日本にっぽんれい4ねん大雪おおゆき)のみならず、パキスタンでも記録きろくてき大雪おおゆきとなった。
また、2022ねん12月には北米ほくべいだい寒波かんぱ襲来しゅうらいし、記録きろくてき大雪おおゆきとなった。また、日本にっぽんれい5ねん大雪おおゆき)でも記録きろくてき大雪おおゆき多発たはつしていた。とく東海とうかい地方ちほう四国しこく太平洋たいへいようがわ高知こうちでは10cmをえる記録きろくてき大雪おおゆきであった。
2023ねんはる - 2024ねんはる エルニーニョ[23][24] 九州きゅうしゅう、および東北とうほく北部ほくぶ北海道ほっかいどう中心ちゅうしんとした記録きろくてき大雨おおあめ豪雨ごうう(2023ねん6がつ下旬げじゅん - 7がつ中旬ちゅうじゅん
沖縄おきなわ南西諸島なんせいしょとうのぞ日本にっぽん列島れっとうのほとんどで記録きろくてき長期ちょうきてき猛暑もうしょ(2023ねん7がつ下旬げじゅん - 10がつ中旬ちゅうじゅん
日本にっぽん列島れっとう全域ぜんいき記録きろくてき長期ちょうきてき暖冬だんとう(2023ねん12月 - 2024ねん2がつ)となった一方いっぽう北米ほくべい大陸たいりくと(日本にっぽんのぞく)ユーラシア大陸たいりくにおいてはすうねんに1最大さいだい規模きぼだい寒波かんぱ(2024ねん1がつ - 2がつ)が襲来しゅうらいした。
2024ねんなつ - ラニーニャ

ぶし気象庁きしょうちょう定義ていぎする「北半球きたはんきゅうぶし」による区分くぶんはる:3 - 5月、なつ:6 - 8がつあき:9 - 11月、ふゆ:12 - 2がつ)。
発生はっせい有無うむ基準きじゅん経緯けいい1四方しほう精度せいど1891ねんからの表面ひょうめん海水温かいすいおん(SST)がつ平均へいきん基礎きそデータとし対象たいしょうとなるつき前年ぜんねんまでの30年間ねんかんつき平均へいきん海水温かいすいおんを「基準きじゅん」としてNINO.3(後述こうじゅつ海域かいいきにおいて基準きじゅん対象たいしょうがつの5かげつ移動いどう平均へいきん比較ひかく基準きじゅんを0.5°C以上いじょう上回うわまわった状態じょうたいが6かげつ以上いじょうつづいた場合ばあい「エルニーニョ」、基準きじゅんを0.5°C以上いじょう下回したまわった状態じょうたいが6かげつ以上いじょうつづいた場合ばあい「ラニーニャ」としている(期間きかん太字ふとじのもの)。

定義ていぎたなかった場合ばあいでも海水温かいすいおん上昇じょうしょう低下ていかし、エルニーニョ・ラニーニャのような異常いじょう気象きしょう発生はっせいした事例じれいもいくつかある(文字もじふとさが普通ふつうのもの)。

ふる時代じだいのエルニーニョ

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(オーストラリア国立こくりつ大学だいがくグロウブ博士はかせ、Nature、1998ねん

  • 1396ねん
  • 1685 - 1688ねん
  • 1789 - 1793ねん
  • 1877 - 1879ねん

エルニーニョ/ラニーニャ発生はっせい典型てんけいてき気象きしょう

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エルニーニョおよびラニーニャの発生はっせいには、世界せかい各地かくち通常つうじょうくらべてことなる傾向けいこう気象きしょうられる。ただし、先述せんじゅつとお太平洋たいへいようねつ帯域たいいきではENSOと天候てんこう相関そうかんせいたかが、地域ちいきでは要因よういん影響えいきょうおおきいため一概いちがい下記かきのようになるとはかぎらない。日本にっぽんでは後述こうじゅつインド洋いんどよう全域ぜんいきのぼりあつしダイポールモード現象げんしょう(IOD)とうインド洋いんどよう海水温かいすいおん異常いじょう北極ほっきょく振動しんどう(AO)の影響えいきょうつよけるほか、ヨーロッパではAOや北大西洋きたたいせいよう振動しんどう(NAO)の影響えいきょうつよけるなどするため、天候てんこう傾向けいこうかんがえるうえではこれらを総合そうごうてき判断はんだんする必要ひつようがあるので注意ちゅういしなければならない。これらふくあい要因よういんによって変化へんかする天候てんこう変化へんか予測よそくするため、天候てんこうパターンの解明かいめい気候きこうモデルの改良かいりょうおこなわれている。

なお、下記かきの「世界せかい典型てんけいてき気象きしょう」リストは統計とうけいてき傾向けいこう抽出ちゅうしゅつしたものにぎず、メカニズムが十分じゅうぶん解明かいめいされていないなど、ENSOとの因果いんが関係かんけいがはっきりしないものがふくまれる。

エルニーニョ

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NOAAがまとめたエルニーニョふゆ上段じょうだん)・なつ下段げだん)の天候てんこう特徴とくちょう

エルニーニョによって西太平洋にしたいへいよう赤道せきどういきフィリピンインドネシアミクロネシア付近ふきん)の海水温かいすいおんひくくなると、どう海域かいいきでは対流たいりゅう活動かつどう例年れいねんよりよわくなる。

例年れいねん夏季かきをはさんだ梅雨つゆから秋雨あきさめころまで日本にっぽん晴天せいてんをもたらす太平洋たいへいよう高気圧こうきあつは、おも西太平洋にしたいへいよう赤道せきどういきからの上昇じょうしょう気流きりゅう対流圏たいりゅうけん上層じょうそう経由けいゆ下降かこうしてくるハドレー循環じゅんかんによって勢力せいりょくたもっている。また、太平洋たいへいよう日本にっぽんパターン(PJ)とばれるテレコネクションパターンによって日本にっぽん付近ふきん気圧きあつ高低こうていフィリピン付近ふきん気圧きあつ高低こうていぎゃくになるという連動れんどうせいがある。よって、対流たいりゅう活動かつどう活発かっぱつするとどう地域ちいきのハドレー循環じゅんかんよわまり、おとろえた太平洋たいへいよう高気圧こうきあつ西にしへのしがよわくなる一方いっぽう海水温かいすいおん低下ていかにより西太平洋にしたいへいよう赤道せきどういき気圧きあつたかくなり、日本にっぽん付近ふきんぎゃく気圧きあつひくくなる。したがって、南西なんせいからの熱帯ねったいモンスーン気団きだんあたたかく湿しめった空気くうき)の流入りゅうにゅうオホーツクかい高気圧こうきあつし(冷涼れいりょう北東ほくとう気流きりゅう流入りゅうにゅう)がつよくなり、日本にっぽんでは低温ていおんでくもりやあめおおなつとなる傾向けいこうがある[25][26]

例年れいねん冬季とうきにはシベリア高気圧こうきあつ周期しゅうきてき発達はったつしながら日本にっぽん付近ふきん東進とうしんする温帯おんたいてい気圧きあつ両者りょうしゃ西高東低せいこうとうてい気圧きあつ配置はいちつくり、日本海にほんかいがわゆき太平洋たいへいようがわ乾燥かんそうしたれをもたらす。エルニーニョのときには、太平洋たいへいよう北米ほくべいパターン(PNA)によってアリューシャンてい気圧きあつ勢力せいりょくすため、北極ほっきょく振動しんどうによる寒気さむけ南下なんかいきアリューシャン列島れっとう付近ふきん固定こていされて日本にっぽん付近ふきんでは寒気さむけはいりにくくなる一方いっぽうで、西太平洋にしたいへいようパターン(WP)によって中国ちゅうごく大陸たいりくからミッドウェーとう付近ふきんにかけての北西ほくせい太平洋たいへいようちゅう緯度いど気圧きあつたかくなり、西高東低せいこうとうていよわくなって寒冷かんれい北西ほくせい季節風きせつふうよわまり、日本にっぽんでは全般ぜんぱんあたたかく日本海にほんかいがわれがおお太平洋たいへいようがわくもりやあめゆきおおふゆとなる傾向けいこうがある[25][26]

ラニーニャ

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NOAAがまとめたラニーニャふゆ上段じょうだん)・なつ下段げだん)の天候てんこう特徴とくちょう

ラニーニャによって西太平洋にしたいへいよう赤道せきどういきフィリピンインドネシアミクロネシア付近ふきん)の海水温かいすいおんたかくなると、どう海域かいいきでは対流たいりゅう活動かつどう例年れいねんよりつよくなる。

夏季かきには、フィリピンうみ(フィリピン東方とうほう海域かいいき)で対流たいりゅう活動かつどう活発かっぱつすることで気圧きあつ低下ていかする一方いっぽうひがしりの太平洋たいへいよう日本にっぽんパターン(PJ)によって日本にっぽんひがしにある太平洋たいへいよう高気圧こうきあつ勢力せいりょくつよめ、きたしやすくなるため、北日本きたにっぽんれがおお気温きおんたか傾向けいこうにある一方いっぽう対流たいりゅう活動かつどう活発かっぱつ影響えいきょう直接ちょくせつけて熱帯ねったいモンスーン気団きだんあたたかく湿しめった気流きりゅう)のながみがつよくなり、南西諸島なんせいしょとうあめおお傾向けいこうにある[25][26][28]

冬季とうきには、シベリア高気圧こうきあつつよまる一方いっぽうWPによりアリューシャンてい気圧きあつ例年れいねんより西にしり(日本にっぽん東方とうほう近海きんかい)に発達はったつして西高東低せいこうとうてい気圧きあつ配置はいちつよまり、寒冷かんれい北西ほくせい季節風きせつふうつよまって、西日本にしにほん中心ちゅうしん気温きおんひくくなり、さら降雪こうせつりょうえる傾向けいこうにある[25][26]

エルニーニョ・南方みなかた振動しんどうかん予測よそく

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現在げんざい海上かいじょう観測かんそく衛星えいせい観測かんそくなどのデータをもと研究けんきゅう機関きかん公共こうきょう気象きしょう機関きかん海水温かいすいおん気圧きあつなどの指標しひょう監視かんししている。一部いちぶウェブうえにも公開こうかいされている。

エルニーニョ監視かんし海域かいいき

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世界せかい気象きしょう機関きかんがエルニーニョ監視かんしのために5つの海域かいいき設定せっていし、その海水温かいすいおんトレンドの統計とうけいっている。

  • NINO.4海域かいいき 太平洋たいへいよう西部せいぶ海域かいいき(5°N-5°S, 160°E-150°W)
  • NINO.3海域かいいき 太平洋たいへいよう東部とうぶ海域かいいき(5°N-5°S, 150°W-90°W) - 日本にっぽん気象庁きしょうちょうがエルニーニョ監視かんし海域かいいき指定していしている。基準きじゅん上述じょうじゅつ
  • NINO.1+2海域かいいき ペルーおき(0°-10°S, 90°W-80°W)
  • NINO.WEST海域かいいき インドネシア北部ほくぶ海域かいいき(15°N-0°, 130°E-150°E)

南方なんぽう振動しんどう指数しすう

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SOI(Southern Oscillation Index)。 南太平洋みなみたいへいようじょうタヒチオーストラリア都市としダーウィンとの気圧きあつ指数しすうしたもの。南方なんぽう振動しんどうのレベルをしめとして使つかわれる。エルニーニョ発生はっせいはマイナスをしめ傾向けいこうにある。

その

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  • 赤道あかみち東西とうざいふう指数しすう - 太平洋たいへいよう赤道せきどういき貿易ぼうえきふうウォーカー循環じゅんかんつよさをあらわ指数しすう対流圏たいりゅうけん下層かそう循環じゅんかんつよいときは上層じょうそうよわいという、上下じょうげそう相反あいはん関係かんけいもある。
  • 海洋かいよう貯熱りょう - エルニーニョ・ラニーニャに同期どうきして変化へんかしめす。発生はっせい収束しゅうそく先行せんこうしてあらわれることもあるが、MJOよりは相関そうかんせいひくい。太平洋たいへいようインド洋いんどよう赤道せきどういき0-300 m水温すいおん平年へいねん偏差へんさ経度けいど-時間じかん断面だんめんなどから変化へんか傾向けいこうす。
  • OLR(そと長波ちょうは放射ほうしゃ指数しすう - 対流たいりゅう活動かつどう活発かっぱつしめす。エルニーニョには太平洋たいへいよう赤道せきどういき東部とうぶ活発かっぱつする一方いっぽう西部せいぶ静穏せいおんする。
  • IOBW海域かいいき インド洋いんどようねつ帯域たいいき(20°N-20°S, 40°-100°E)の海面かいめん水温すいおん - NINO.3海域かいいき水温すいおんに1カ月かげつ程度ていどおくれて同様どうよう変化へんかをみせる。エルニーニョの場合ばあいインド洋いんどよう全域ぜんいきのぼりあつしこす場合ばあいがあるので重要じゅうよう監視かんし対象たいしょうとなる。
  • マッデン・ジュリアン振動しんどう(MJO) - エルニーニョやラニーニャの発生はっせいおよび収束しゅうそくおおきく関連かんれんしているとかんがえられている。対流圏たいりゅうけん上層じょうそうにおける速度そくどポテンシャル平年へいねん偏差へんさ経度けいど-時間じかん断面だんめん対流圏たいりゅうけん下層かそうにおける東西とうざい風速ふうそく平年へいねん偏差へんさ経度けいど-時間じかん断面だんめんなどから変化へんか傾向けいこうす。

エルニーニョ・南方みなかた振動しんどう(ENSO)の発見はっけん

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1903ねんにインド気象きしょうきょく長官ちょうかん指名しめいされたイギリスの数理すうり物理ぶつり学者がくしゃギルバート・ウォーカーは、ちょうど整備せいびされはじめた世界せかい各国かっこく長期間ちょうきかん気象きしょうデータと得意とくい統計とうけいがくもちいて、「気象きしょう要素ようそ相互そうごとき空間くうかんてき相関そうかん関係かんけい使つかってインドモンスーンの予兆よちょうさぐる」という研究けんきゅうんだ[29]かれはスタッフを総動員そうどういんして膨大ぼうだいなデータ同士どうし相関そうかん計算けいさんみ、その相関そうかん関係かんけいから1928ねん発表はっぴょうした3つの大気たいき振動しんどうひとつが「南方なんぽう振動しんどう(Southern Oscillation: SO)」だった[29]。ちなみにのこりのふたつは「きた太平洋たいへいよう振動しんどう」と「北大西洋きたたいせいよう振動しんどう」である。一方いっぽうで、1925 - 1926ねんつよいエルニーニョがこったさいに、たまたま研究けんきゅうのためにペルーをおとずれていたアメリカの鳥類ちょうるい学者がくしゃ自然しぜん保護ほご主義しゅぎしゃだったロバート・マーフィー英語えいごばんは、この影響えいきょうひろ調査ちょうさするために南米なんべい気候きこうのための観測かんそくもう設立せつりつして気象きしょう観測かんそくはじめた[30]

当初とうしょ大気たいき南方なんぽう振動しんどう海洋かいようのエルニーニョは、それぞれ大気たいき海洋かいよう独立どくりつした現象げんしょうおもわれていた。ところがこの両者りょうしゃ関連かんれんしていることをあきらかにしたのが、インドネシアのジャカルタにあるオランダひがしインド王立おうりつ磁気じき気象きしょう観測かんそくしょつとめていた気象きしょう学者がくしゃヘンドリク・ベルラーヘスペインばん[31]である[32]どう観測かんそくしょでは南方なんぽう振動しんどうかんする研究けんきゅうおこなっており、ベルラーヘは1926ねん東京とうきょう開催かいさいされただい3かい太平洋たいへいよう学術がくじゅつ会議かいぎ発表はっぴょうされたマーフィーのみなみアメリカ西部せいぶでの気候きこう観測かんそく結果けっかれた。かれはこのふたつの結果けっかわせて、大気たいき現象げんしょう南方なんぽう振動しんどう海洋かいよう現象げんしょうのエルニーニョにたか相関そうかんがあることを発見はっけんし、1957ねんはじめて両者りょうしゃ関連かんれんしていることを発表はっぴょうした [33]。これがENSOの発見はっけんとされている[32]

なお、このメカニズムを解明かいめいしたのはアメリカUCLAの教授きょうじゅだったヤコブ・ビヤクネスである。かれ国際こくさい地球ちきゅう観測かんそくねん(IGY)など観測かんそくされた海洋かいようのデータを解析かいせきし、エルニーニョのペルーおき海面かいめん異常いじょうのぼりあつしは、貿易ぼうえきふうよわまるのにともなってペルーおき海洋かいよう深層しんそうからのつめたい赤道あかみちゆうのぼりまることでこるというメカニズムを発表はっぴょうした。ヤコブ・ビヤクネスは海面かいめん温度おんど東西とうざいかたぶけによる大気たいき東西とうざい循環じゅんかんがウォーカーによってしめされた南方なんぽう振動しんどう主要しゅようなメカニズムであったことから、1969ねんにこのねつ帯域たいいき東西とうざい方向ほうこう大気たいき循環じゅんかんを「ウォーカー循環じゅんかん」とづけた。

類似るいじ現象げんしょう

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エルニーニョもどき

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東京大学とうきょうだいがく山形やまがた俊男としお命名めいめいした現象げんしょうで、太平洋たいへいよう中央ちゅうおう海水温かいすいおんがることにより上昇じょうしょう気流きりゅう発生はっせいすることにより太平洋たいへいよう高気圧こうきあつ勢力せいりょくつよくなる[34][35]2004ねんなつ日本にっぽん発生はっせいした猛暑もうしょ集中しゅうちゅう豪雨ごうう原因げんいんとみられている。

大西洋たいせいようニーニョ

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すうねんいち頻度ひんど発生はっせいする現象げんしょうで、エルニーニョ現象げんしょうほど水温すいおん偏差へんさおおきくない。しかし、周辺しゅうへん地域ちいきみなみアメリカやアフリカの気候きこうへの影響えいきょうおおきく、ねつ帯域たいいき洪水こうずい魃を発生はっせいさせる要因よういんとなっているほか、エルニーニョにも影響えいきょうあたえていることも示唆しさされている。発生はっせいのメカニズムはエルニーニョ現象げんしょう同様どうように、「すうねんいちよわまった貿易ぼうえきふう影響えいきょうで、西側にしがわだんすいひがしへとす」タイプと「赤道せきどう北側きたがわ海洋かいよう表層ひょうそう水温すいおん通常つうじょうよりもあたためられ、あたためられた海水かいすい赤道せきどういき輸送ゆそうされる[36]」があるとかんがえられている。

ダイポールモード現象げんしょう

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インド洋いんどようで、赤道あかみちいき東部とうぶ赤道あかみちいき西部せいぶ海水温かいすいおん気圧きあつなどが相反あいはんして変化へんかする現象げんしょう[37]。ENSOに連動れんどうする場合ばあいもあるが、単独たんどく発生はっせいする場合ばあいもある。アフリカ、モンスーンアジア、オセアニアの天候てんこう影響えいきょうあたえる。

カリフォルニア・ニーニョ/ニーニャ現象げんしょう

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カリフォルニアからバハ・カリフォルニア半島はんとう沿岸えんがん発生はっせいする現象げんしょうで、この海域かいいき海上かいじょうふう地球ちきゅう自転じてん影響えいきょうにより表層ひょうそう海水かいすい沖合おきあいながされ、ながされた海水かいすいおぎなうために下層かそうから冷水れいすいす。つまり、この海域かいいき海上かいじょうふうつよくなると海水温かいすいおん低下ていか海上かいじょうふうよわくなると海水温かいすいおん上昇じょうしょうする。したがって、この海域かいいき表層ひょうそう海水温かいすいおんひくたもたれているが、海上かいじょうふう強弱きょうじゃく長期ちょうきてき変動へんどうにより沿岸えんがんいき海面かいめん水温すいおん経年けいねん変動へんどう偏差へんさしょうじる現象げんしょう海洋かいよう研究けんきゅう開発かいはつ機構きこう研究けんきゅうしゃ(袁潮かすみ山形やまがた俊男としお)によって命名めいめいされた。

従来じゅうらいは、エル・ニーニョ/ラ・ニーニャ現象げんしょうによってこされる現象げんしょうかんがえられていたが、エル・ニーニョ/ラ・ニーニャ現象げんしょうとは独立どくりつした大気たいき海洋かいよう結合けつごう現象げんしょうであることが海洋かいよう研究けんきゅう開発かいはつ機構きこう研究けんきゅうあきらかとなった[38]

影響えいきょう

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米国べいこくコロンビア大学ころんびあだいがく地球ちきゅう研究所けんきゅうじょ報告ほうこくによると3ねんから7ねんごと気温きおん上昇じょうしょう降雨こううりょう減少げんしょうまねくエルニーニョと戦争せんそう周期しゅうきてき増加ぞうか相関そうかんみとめられるとされる[39]報告ほうこくによれば、1950ねんから2004ねんまでのエルニーニョ南方なんぽう振動しんどうについて、175カ国かこくで1年間ねんかんに25にん以上いじょう死者ししゃした234の内紛ないふん半数はんすう以上いじょうが1,000にん以上いじょう戦死せんししゃしたもの)の発生はっせいとの相互そうご関係かんけい調査ちょうさした結果けっか、ENSOの影響えいきょうけたくににおける内乱ないらん発生はっせいするりつはラニーニャ発生はっせい期間きかんやく3%、エルニーニョ発生はっせい期間きかんにはそのばいの6%とばいだったものの、ENSOの影響えいきょうけなかったくにでは、つねに2%のままで、エルニーニョは世界中せかいじゅうの21%の内紛ないふんでその一因いちいんとなった可能かのうせいがあり、エルニーニョの影響えいきょうけた国々くにぐにではその割合わりあいが30%になるとされる[39]

より貧困ひんこんくにほう悪天候あくてんこうによって混乱こんらんおちいりやすく、ゆたかなオーストラリアはENSOに左右さゆうされるものの、これまで内紛ないふんはないが、ペルーの高地こうちやスーダン南部なんぶではエルニーニョが発生はっせいしたとしから内紛ないふん激化げきかし、長期ちょうきへと発展はってんしたとされる[39][40]

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ 小倉おぐら 2016, pp. 284–285.
  2. ^ 植田うえだ 2012, p. 25.
  3. ^ a b c 小倉おぐら 2016, p. 282.
  4. ^ a b 仁科にしな 2014, p. 121.
  5. ^ 境田さかいだ 2008, p. 71.
  6. ^ 仁科にしな 2014, pp. 122–123.
  7. ^ 小倉おぐら 2016, p. 283.
  8. ^ 植田うえだ田中たなか 2007, p. 26.
  9. ^ 小倉おぐら 義光よしみつ、1984、『一般いっぱん気象きしょうがく』、東京とうきょう大学だいがく出版しゅっぱんかい ISBN 4-13-062084-3 pp. 287-294
  10. ^ こうやぶゆかり川辺かわべ正樹まさき中村なかむらしょう山形やまがた俊男としお藤尾ふじおしんさんうみのすべて』ニュートンプレス、2017ねん、95ぺーじISBN 978-4-315-52060-6 
  11. ^ GEOPHYSICAL RESEARCH LETTERS, VOL. 28, NO.1, PAGES 25, 2001[1]
  12. ^ Nature, 2000, 405(6788)775[2]
  13. ^ Science, 2002, 298, no.5596, 1179[3]
  14. ^ Journal of Marine Research, 64, 797, 2006[4]
  15. ^ 地球ちきゅう温暖おんだん予測よそく情報じょうほう だい5かん HTMLばん気象庁きしょうちょう
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  17. ^ Vincent, Emmanuel (2016ねん12月2にち). “Daily Mail claim about 2016 global temperature record is misleading”. Science Feedback. Climate Feedback. 2024ねん10がつ3にち閲覧えつらん
  18. ^ Global warming and the El Niño Southern Oscillation”. Skeptical Science. 2024ねん10がつ3にち閲覧えつらん
  19. ^ Historical El Niño/La Niña episodes (1950–present)”. United States Climate Prediction Center (1 February 2019). 15 March 2019閲覧えつらん
  20. ^ El Niño - Detailed Australian Analysis”. Australian Bureau of Meteorology. 3 April 2016閲覧えつらん
  21. ^ 2020ねん12月 これまでの大雪おおゆきのまとめ そう降雪こうせつりょう200センチえも(tenki.jp) - Yahoo!ニュース 2020ねん12月21にち(2021ねん1がつ3にち閲覧えつらん
  22. ^ スペイン首都しゅと、50ねんぶり大雪おおゆき - 時事通信社じじつうしんしゃ 2021ねん1がつ9にち同日どうじつ閲覧えつらん
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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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