前田まえだ專せん學がく

まえだ せんがく 前田まえだ 專せん學がく
生誕せいたん	(1931-04-01) 1931年ねん4月がつ1日にち（93歳さい） 愛知あいち県けん名古屋なごや市し
出身しゅっしん校こう	東京大学とうきょうだいがく文学部ぶんがくぶ印度いんど哲あきら梵文ぼんぶん学科がっか卒そつ 東京大学とうきょうだいがく（文学ぶんがく博士はかせの学位がくい授与じゅよ大学だいがく）
職業しょくぎょう	東京大学とうきょうだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ 中村なかむら元もと東方とうほう研究所けんきゅうじょ理事りじ長ちょう・東方とうほう学院がくいん長なが
受賞じゅしょう	日本にっぽん印度いんど学がく仏教ぶっきょう学会がっかい賞しょう（1972年ねん） 東方とうほう学術がくじゅつ賞しょう（1981年ねん） 日本学士院にほんがくしいん賞しょう（1989年ねん） 勲くん三さん等とう旭日きょくじつ中ちゅう綬章じゅしょう（2002年ねん） パドマ・シュリー勲章くんしょう（2014年ねん） 仏教ぶっきょう伝道でんどう文化ぶんか賞しょう（2020年ねん）

前田まえだ 專せん學がく（まえだ せんがく、1931年ねん4月がつ1日にち - ）は、日本にっぽんのインド哲学てつがく者もの、仏教ぶっきょう学者がくしゃ、東京大学とうきょうだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ。文学ぶんがく博士はかせ。公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん中村なかむら元もと東方とうほう研究所けんきゅうじょ理事りじ長ちょう・東方とうほう学院がくいん長ちょう。

来歴らいれき・人物じんぶつ

愛知あいち県けん名古屋なごや市しに生うまれる。実兄じっけいは原始げんし仏教ぶっきょう及および上座かみざ仏教ぶっきょう研究けんきゅう者しゃの前田まえだ惠めぐみ學がく、祖母そぼは日本にっぽん画家がかの前田まえだ錦にしき楓かえで。

愛知あいち県立けんりつ瑞みず陵りょう高等こうとう学校がっこうを経へて、1955年ねん東京大学とうきょうだいがく文学部ぶんがくぶ印度いんど哲学てつがく梵文ぼんぶん学科がっか卒そつ。同どう大学院だいがくいん人文じんぶん科学かがく研究けんきゅう科か修士しゅうし課程かてい修了しゅうりょう後ご、フルブライト奨学生しょうがくせいとして米国べいこくペンシルベニア大学だいがく大学院だいがくいん東洋とうよう学がく専攻せんこう博士はかせ課程かていに留学りゅうがく。修了しゅうりょう後ご、同どう大学だいがく助教授じょきょうじゅなどを経へて、1982年ねんに東京大学とうきょうだいがく文学部ぶんがくぶ印度いんど哲学てつがく科か教授きょうじゅ。1991年ねん定年ていねん退官たいかん、名誉めいよ教授きょうじゅ。武蔵野むさしの大学だいがく教授きょうじゅ・副ふく学長がくちょうを歴任れきにん。1973年ねん文学ぶんがく博士はかせ（東京大学とうきょうだいがく）。

インド哲学てつがく仏教ぶっきょう学がく・比較ひかく思想しそう学がく・東洋とうよう思想しそう学がく研究けんきゅうの第一人者だいいちにんしゃだった中村なかむら元はじめの直弟子じきでしで、後継こうけい者しゃの一人ひとり。中村なかむら元はじめの退官たいかん後ごに講座こうざを継ついだ。中村なかむらの没後ぼつごに、インド学がく仏教ぶっきょう学がく・比較ひかく思想しそうおよび東洋とうよう思想しそうの発展はってんを目指めざし創設そうせつした「財団ざいだん法人ほうじん東方とうほう研究けんきゅう会かい・東方とうほう学院がくいん」（現げん・公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん中村なかむら元もと東方とうほう研究所けんきゅうじょ）の理事りじ長ちょう・学院がくいん長ちょう職しょくを引ひき継ついだ。

インド・中国ちゅうごく・韓国かんこく・アメリカ・ヨーロッパなど世界せかいの国々くにぐにの学界がっかいに学際がくさい的てき研究けんきゅう成果せいかを発表はっぴょうしている。なお日本にっぽん最古さいこの学校がっこうである足利あしかが学校がっこうの庠主（しょうしゅ、学長がくちょう）に就つくなど、人文じんぶん教育きょういくの顕彰けんしょうも行おこなっている。

学歴がくれき・職歴しょくれき

• 1955年ねん3月がつ 東京大学とうきょうだいがく文学部ぶんがくぶ印度いんど哲学てつがく梵文ぼんぶん学科がっか卒業そつぎょう
• 1961年ねん6月がつ ペンシルベニア大学だいがく大学院だいがくいん東洋とうよう学がく専攻せんこう博士はかせ課程かてい修了しゅうりょう(Ph.D.取得しゅとく)
• 1964年ねん7月がつ ペンシルベニア大学だいがく大学院だいがくいん助教授じょきょうじゅ
• 1973年ねん4月がつ 東京大学とうきょうだいがく助教授じょきょうじゅ（文学ぶんがく博士はかせ取得しゅとく）
• 1982年ねん4月がつ 東京大学とうきょうだいがく教授きょうじゅ
• 1991年ねん4月がつ 武蔵野女子大学むさしのじょしだいがく教授きょうじゅ
• 1994年ねん4月がつ 武蔵野女子大学むさしのじょしだいがく・同どう短期大学たんきだいがく部ぶ副ふく学長がくちょう
• 1998年ねん4月がつ 武蔵野女子大学むさしのじょしだいがく仏教ぶっきょう文化ぶんか研究所けんきゅうじょ長ちょう
• 1999年ねん4月がつ 武蔵野女子大学むさしのじょしだいがく大学院だいがくいん人間にんげん社会しゃかい・文化ぶんか研究けんきゅう科か長ちょう
• 2003年ねん8月がつ - 2008年ねん8月がつ A member of the Steering Committee (Comité Directeur) of the Fédération Internationale des Sociétés de Philosophie (FISP).
• 他たに現在げんざい:武蔵野むさしの大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅ、日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ連携れんけい会員かいいん、国立こくりつ北京ぺきん中国ちゅうごく社会しゃかい科学かがく院いん名誉めいよ研究けんきゅう員いん、日本にっぽん印度いんど学がく仏教ぶっきょう学会がっかい理事りじ(1991年ねん - 1995年ねん、1998年ねん - 2002年ねん：理事りじ長ちょう)、(財ざい)東京大学とうきょうだいがく仏教ぶっきょう青年せいねん会かい理事りじ、公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん日にち印しるし協会きょうかい理事りじ、(社しゃ)日本にっぽん移動いどう教室きょうしつ協会きょうかい理事りじ、(財ざい)仏教ぶっきょう学術がくじゅつ振興しんこう会かい2010年ねん - 2012年ねん：理事りじ長ちょう、(財ざい)仏教ぶっきょう伝道でんどう協会きょうかい英訳えいやく大蔵経だいぞうきょう編集へんしゅう委員いいん会かい委員いいん長ちょう
• 2012年ねん10月 - NPO法人ほうじん中村なかむら元もと記念きねん館かん（島根しまね県けん松江まつえ市し）館長かんちょう
• 2012年ねん10月 - NPO法人ほうじん中村なかむら元もと記念きねん館かん東洋とうよう思想しそう文化ぶんか研究所けんきゅうじょ長ちょう

名誉めいよ博士はかせ学位がくい

• 2003年ねん12月 名誉めいよ博士はかせ(Mahamaopadhyaya, Sri Sri Sitaramdas Omkarnath Samskrita Siksha Samsad)
• 2009年ねん5月 名誉めいよ文学ぶんがく博士はかせ(Doctor of Literature Degree:Sri Lanka National University of Buddhasravaka Bhikshu, Anuradhapura-Sri Lanaka)

受賞じゅしょう・栄典えいてん

• 1972年ねん8月がつ 第だい14回かい日本にっぽん印度いんど学がく仏教ぶっきょう学会がっかい賞しょう
• 1981年ねん1月がつ 第だい3回かい東方とうほう学術がくじゅつ賞しょう
• 1989年ねん5月 日本学士院にほんがくしいん賞しょう
• 1991年ねん11月 第だい28回かい日本にっぽん翻訳ほんやく文化ぶんか賞しょう（『ジャータカ全集ぜんしゅう』）
• 1992年ねん1月がつ 東京とうきょう海上かいじょう各務かがみ記念きねん財団ざいだん優秀ゆうしゅう図書としょ賞しょう（『インド的てき思考しこう』）
• 2002年ねん4月がつ 勲くん三さん等とう旭日きょくじつ中ちゅう綬章じゅしょう
• 2014年ねん4月がつ インド共和きょうわ国こくパドマ・シュリー勲章くんしょう
• 2020年ねん10月 第だい54回かい仏教ぶっきょう伝道でんどう文化ぶんか賞しょう

主おもな著書ちょしょ

• 『ヴェーダーンタの哲学てつがく－シャンカラを中心ちゅうしんとして』 平楽へいらく寺てら書店しょてん〈サーラ叢書そうしょ〉、1980年ねん　ISBN 4831300241
• 『インド的てき思考しこう』 春秋しゅんじゅう社しゃ、1991年ねん、新版しんぱん2018年ねん　ISBN 4393134222
• 『ブッダを語かたる』 日本にっぽん放送ほうそう出版しゅっぱん協会きょうかい〈NHKライブラリー〉、1996年ねん

  元もと版はんは、NHK教育きょういくテレビ「こころの時代じだい」放送ほうそうテキスト（上うえ・下した）、1992年ねん

  • 増ぞう訂てい版ばん 『ブッダ－その生涯しょうがいと思想しそう』春秋しゅんじゅう社しゃ、2012年ねん　ISBN 439313561X
• 『インド哲学てつがくへのいざない　ヴェーダとウパニシャッド』 日本にっぽん放送ほうそう出版しゅっぱん協会きょうかい〈NHKライブラリー〉、2000年ねん

  元もと版はんは、NHKラジオ「こころをよむ」放送ほうそうテキスト（上うえ・下した）、1998年ねん

  • 増ぞう訂てい版ばん 『インド思想しそう入門にゅうもん　ヴェーダとウパニシャッド』春秋しゅんじゅう社しゃ、2016年ねん　ISBN 4393135911
• 『ラフカディオ・ハーン　源みなもと郷きょうとしてのインド』春秋しゅんじゅう社しゃ、2021年ねん ISBN 4393112792

電子でんし出版しゅっぱん

• 『ブッダのおしえとインドの思想しそう　前田まえだ專せん學がく講演こうえん録ろく』響ひびき流りゅう書房しょぼう、2017年ねん

博士はかせ論文ろんぶん

• 『Shankara's Upadeshasahasri, Critically ed. with Introduction and Indices(Hokuseido Press), A Thousand Teachings(University of Tokyo Press and State University of New York Press)1973など。

主おもな編著へんちょ

• 『インド思想しそう史し』 早島はやしま鏡かがみ正ただしほか、東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい、1982年ねん　ISBN 413-012015-8
• 『東洋とうようにおける人間にんげん観かん インド思想しそうと仏教ぶっきょうを中心ちゅうしんとして』 東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい、1987年ねん　ISBN 4130160125
• 『インド中世ちゅうせい思想しそう研究けんきゅう』 春秋しゅんじゅう社しゃ、1991年ねん　ISBN 4393111761
• 『親鸞しんらん入門にゅうもん その生涯しょうがいと教おしえの深ふかさ』 永田文昌堂ながたぶんしょうどう、2000年ねん　ISBN 4816261540
• 『ブッダに学まなぶさとりの言葉ことば』奈良なら康明やすあき 石上いしがみ善よし應おうほか（分担ぶんたん執筆しっぴつ）、仏教ぶっきょう伝道でんどう協会きょうかい、2018年ねん　ISBN 4892375195

主おもな翻訳ほんやく

• 『ジャータカ全集ぜんしゅう（3） 第だい191話わ－第だい300話わ』 春秋しゅんじゅう社しゃ、1982年ねん　ISBN 4393116232
• シャンカラ 『ウパデーシャ・サーハスリー 真実しんじつの自己じこの探求たんきゅう』 岩波いわなみ文庫ぶんこ、1988年ねん　ISBN 4003326415
• ハリ・プラサード・シャーストリー『こころに響ひびく日本にっぽん　1916～1918: あるヒンドゥー思想家しそうかの訪日ほうにち印象いんしょう記き』響ひびき流りゅう書房しょぼう、2019年ねん（電子でんし書籍しょせき）

参考さんこう資料しりょう

• 『〈我が〉の思想しそう 前田まえだ専せん学がく博士はかせ還暦かんれき記念きねん論集ろんしゅう』 東京大学とうきょうだいがく文学部ぶんがくぶ印度いんど哲学てつがく研究けんきゅう室しつ編へん、春秋しゅんじゅう社しゃ、1991年ねん.ISBN 4393111788
• 『梵音 清水寺きよみずでら仏教ぶっきょう文化ぶんか講座こうざ第だい5回かい講義こうぎ録ろく』 安来やすぎ清水寺きよみずでら（島根しまね県けん安来やすぎ市し）、2009年ねん

関連かんれん項目こうもく

• 中村なかむら元もと東方とうほう研究所けんきゅうじょ
• 東方とうほう学院がくいん

外部がいぶリンク

• CiNii>前田まえだ專せん學がく
• INBUDS>前田まえだ專せん學がく