古こ地震じしん

古こ地震じしん（こじしん）とは、昨日きのうまで過去かこに起おきた全すべての地震じしんのこと。地震じしん史料しりょうとして使用しようする場合ばあい、日本にっぽんでは太陽暦たいようれきが使用しようされ、地震じしん計けいによる観測かんそくが開始かいしされた明治めいじ5年ねん（1872年ねん）頃ごろ以前いぜんの史料しりょうを示しめす場合ばあいが多おおい。なお地震じしん（歴史れきし地震じしん学がく）としての古こ地震じしんは歴史れきし地震じしんを参照さんしょうのこと。

近代きんだい日本にっぽんの古こ地震じしん史料しりょう

1891年ねんの濃こ尾お地震じしんによる震災しんさい被害ひがいにより、1892年ねんに勅みことのり令れい55号ごうにより震災しんさい予防よぼう調査ちょうさ会かいが設置せっちされた。その基礎きそ資料しりょうとして史料しりょう編纂へんさん掛かけ（東京大学とうきょうだいがく史料しりょう編纂へんさん所しょの前身ぜんしん）の田山たやま実みのる（田山たやま花袋かたいの長兄ちょうけい）が古こ地震じしんの調査ちょうさを命めいじられ、10年ねんの歳月さいげつを費ついやして古文書こもんじょなどから地震じしん関連かんれんの史料しりょうを収集しゅうしゅうし、『大だい日本にっぽん地震じしん史料しりょう』上下じょうげ巻まき（1904年ねん）として刊行かんこうした。これにより大森おおもり房吉ふさきちが「大だい地震じしん概要がいよう」を著あらわした。その後ご、田山たやまの業績ぎょうせきをついで、武者むしゃ金吉かねきちがさらに収集しゅうしゅうした史料しりょうをあわせ、約やく6400の古こ地震じしんについての史料しりょうを収おさめた『増ぞう訂てい大だい日本にっぽん地震じしん史料しりょう』1 - 3巻かん（1941 - 1943年ねん）および『日本にっぽん地震じしん史料しりょう』（1951年ねん）を刊行かんこうしたが、以後いご新しん資料しりょうの収集しゅうしゅうは宇佐美うさみ龍夫たつおが再開さいかいするまでの20年ねん近ちかくの間あいだ停滞ていたいした。

現代げんだい日本にっぽんの古こ地震じしん史料しりょう

1981年ねんから1991年ねんにかけて、東京大学とうきょうだいがく地震じしん研究所けんきゅうじょの編纂へんさんにより『新あたらし収おさむ日本にっぽん地震じしん史料しりょう』（1 - 5巻かんおよび2 - 5の別巻べっかんとその分冊ぶんさつ、補遺ほいと補遺ほい別巻べっかん、続ぞく補遺ほいと続ぞく補遺ほい別巻べっかんなど、全ぜん21冊さつ）が東京大学とうきょうだいがく地震じしん研究所けんきゅうじょより刊行かんこうされている。また1998年ねんから2012年ねんにかけて、宇佐美うさみ龍夫たつおらの編集へんしゅうにより『日本にっぽんの歴史れきし地震じしん史料しりょう拾遺しゅうい』（全ぜん8冊さつ）が刊行かんこうされた。『増ぞう訂てい大だい日本にっぽん地震じしん史料しりょう』（全ぜん3冊さつ）や『日本にっぽん地震じしん史料しりょう』（全ぜん1冊さつ）も復刊ふっかんされている。なお、近時きんじこれらの資料しりょうについて研究けんきゅう者しゃらの便宜べんぎを図はかるため電子でんし化かによる公開こうかいが計画けいかくされ、東京大学とうきょうだいがく地震じしん研究所けんきゅうじょ図書としょ室しつ特別とくべつ資料しりょうデータベースにおいて公開こうかいされている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 浅田あさだ敏さとし 編著へんちょ『地震じしん予知よちの方法ほうほう』東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい 1978年ねん ISBN 978-4130610322

関連かんれん項目こうもく

• 歴史れきし地震じしん
• 地震じしん考古学こうこがく

外部がいぶリンク

• 東京大学とうきょうだいがく地震じしん研究所けんきゅうじょ図書としょ室しつ特別とくべつ資料しりょうデータベース - 『増ぞう訂てい大だい日本にっぽん地震じしん史料しりょう』『新あたらし収おさむ日本にっぽん地震じしん史料しりょう』等とうを全文ぜんぶん公開こうかいしている。
• ［古代こだい・中世ちゅうせい］地震じしん・噴火ふんか史料しりょうデータベース（βべーた版ばん）（古代こだい中世ちゅうせい地震じしん史料しりょう研究けんきゅう会かい） - 1607年ねん2月がつ（慶長けいちょう十じゅう二に年ねん一いち月がつ）までの地震じしん・噴火ふんかに関かんする既刊きかん文献ぶんけん史料しりょうの全文ぜんぶん検索けんさくデータベース。
• 小山こやま真人まさと、早川はやかわ由紀夫ゆきお、はじめての史料しりょう地震じしん・火山かざん学がく
• 古こ地震じしん研究けんきゅう会かいとは 京都大学きょうとだいがく