地球ちきゅう以外いがいにおける地震じしん

地震じしんとは震動しんどうにより地表ちひょうが揺ゆれることを表あらわす。地震じしんは地球ちきゅう以外いがいの天体てんたいにおいても確認かくにんされており、本ほん項目こうもくでは地球ちきゅう以外いがいにおける地震じしんについて述のべる。

月つき

「月つき震ふるえ」を参照さんしょう

月つきにおける地震じしんは、英語えいごで Moonquake、日本語にほんごで月つき震ふるえと呼よばれる。アポロ計画けいかくの際さいに宇宙うちゅう飛行ひこう士しが発見はっけんした。震動しんどうは1時じ間あいだ続つづくこともあるが、次第しだいに弱よわくなっていくため、地球ちきゅうよりは比較的ひかくてき弱よわい震動しんどうである。

月つき震ふるえの情報じょうほうは1969年ねんから1972年ねんに運用うんようされたアポロ12号ごうが設置せっちした地震じしん計けいに基もとづく。アポロ12号ごう、14号ごう、15号ごう、16号ごうの際さいに地震じしん計けいが作動さどうし、1977年ねんに地震じしんの観測かんそくを終了しゅうりょうした。

月つき震ふるえは主おもに深ふか発はつ月がつ震ふるえ、浅あさ発はつ月がつ震ふるえ、隕石いんせき衝突しょうとつによる月つき震ふるえ、熱ねつ月がつ震ふるえの4つに分類ぶんるいできる。深ふか発地ほつち震しん、隕石いんせき衝突しょうとつによる月つき震ふるえ、熱ねつ月がつ震ふるえは比較的ひかくてき穏和おんわだが、浅あさ発はつ地震じしんはMbが5.5にも達たっする。1972年ねんから1977年ねんまでの間あいだに浅あさ発はつ地震じしんは28回かい確認かくにんされている。

火星かせい

火星かせいにおける地震じしんは、英語えいごで Marsquake、日本語にほんごで火ひ震ふるえと呼よばれる。最近さいきんの研究けんきゅうでは火星かせいのプレートの構造こうぞうから100万まん年ねんに1度どしか起おきないのではないかと言いわれている。火ひ震ふるえが初はじめて検出けんしゅつされたのは2019年ねん4月がつ6日にちであり、NASAのインサイトのランダーが発見はっけんした。インサイトの目的もくてきの1つとして火ひ震ふるえの観測かんそくもあった。

金星かなぼし

金星かなぼしにおける地震じしんは、英語えいごで Venusquake と呼よばれる。

金星きんぼしの地震じしんは地じすべりが起おこって生しょうじていると思おもわれている。地じすべりが起おこったと思おもわれる画像がぞうが1990年ねん11月にマゼランによって得えられた。1991年ねん6月23日にちには長ながさ24~38kmで、南緯なんい2º、東経とうけい74ºの位置いちに存在そんざいすることが分わかった。なおその地域ちいきはアフロディーテ大陸たいりくであり、断層だんそうがあることが分わかっている。

太陽たいよう

「日ひ震ふるえ学がく」を参照さんしょう

太陽たいようにおける震動しんどうは、英語えいごで Sunquake、日本語にほんごで日ひ震ふるえと呼よばれる。また、日にち震しんを研究けんきゅうする学問がくもんを日ひ震ふるえ学がく（Helioseismology）という。

日にち震しんにより生しょうじた地震じしん波はは光ひかり球だまから時速じそく22000マイル（時速じそく約やく35406km）でかけめぐり、一番いちばん速はやいものでは250000マイル（時速じそく402336km）にもなる。

1996年ねん7月がつ9日にち、日ひ震ふるえの地震じしん波はは太陽たいようフレアのX2.6等級とうきゅうのものから発はっせられることが分わかった。大おおきさはコロナ質量しつりょう放出ほうしゅつに相当そうとうする規模きぼである。科学かがく雑誌ざっし『ネイチャー』によるとリヒタースケールでは地球ちきゅうの地震じしんのM_L11.3に及およぶと言いわれている。日ひ震ふるえはサンフランシスコ地震じしんの約やく4万まん倍ばいものエネルギーを放出ほうしゅつし、伝つたわる距離きょりは地球ちきゅうに類るいを見みない。約やく1兆ちょうトンのTNTや 原子げんし爆ばく弾だんの200万まん倍ばいの大おおきさとも表現ひょうげんできる。現在げんざい、太陽たいようフレアがなぜX線せん等級とうきゅう2.6程度ていどでも莫大ばくだいな地震じしん波はを生しょうじるのかははっきり分わかっていない。

ESAとNASAが開発かいはつしたSOHOはミッションの際さいに日ひ震ふるえを記録きろくしている。

恒星こうせい・中性子星ちゅうせいしせい

「星ほし震しん学がく」を参照さんしょう

恒星こうせいや中性子星ちゅうせいしせいなどにおける震動しんどうは、英語えいごで Starquake、日本語にほんごで星ほし震しんと呼よばれる。また、星ほし震しんを研究けんきゅうする学問がくもんを星ほし震しん学がく（Asteroseismology）という。

現在げんざい記録きろくされている中なかで一番いちばん大おおきいのは2004年ねん12月27日にちに起おきたSGR 1806-20というマグネターの星ほし震しんであり、マグニチュード32にも及およぶ星ほし震しんが起おきた。5万まん光年こうねん離はなれた地球ちきゅうでもガンマ線がんませんが10³⁷kWも確認かくにんされた。もし10光年こうねん以内いないの距離きょりに地球ちきゅうがあった場合ばあい、大量たいりょう絶滅ぜつめつが起おきていたと言いわれている。