傾斜 計
分類
- Schluter の
考案 によるもの。 天秤 型 で、天秤 の支点 近 くにその重心 を置 くと、その天秤 の振動 の周期 がほとんど無限 になり、地盤 の変動 (傾斜 )に鋭敏 に反応 するという性質 を利用 したものである。支点 の近 くに鏡 を設置 し、離 れた所 から望遠鏡 で鏡 に映 じる像 を観測 すると、地盤 の傾斜 に伴 う鏡 の相対 的 な回転 によって、地盤 の傾斜 角 が測定 できる。- Davidson, Darwin
両者 によるもの。 短 い棒 の下端 に錘 をつるし、その棒 の両 端 をそれぞれ長 さ 4.5m および 0.5m の糸 でつるす。地盤 がこの棒 に対 して直角 の方向 に傾斜 すると、吊 り糸 が等 しくないために、棒 はねじられる。したがってそのねじられた角度 を棒 に取 り付 けられた鏡 で読 み取 ると、地面 の傾斜 角 が算出 される。簡単 な方法 でありながら地盤 の傾斜 角 を 1/2000 sec くらいまで測定 できる。水平 振 り子 を利用 するもの。構造 は水平 振 り子 地震 計 と同 じである。水平 振 り子 は特 に地面 の傾斜 には敏感 であるから、 1/1000 sec以下 の傾斜 角 まで測定 できる。多 くの人々 によって考案 され、石本 巳四雄 の傾斜 計 もこの種 であった。ガリッチン地震 計 と同 じ種類 で、ただしすべては水晶 製 で、温度 の変化 による伸縮 の影響 を取 り除 いてあった。水準 器 を利用 したもの。長 い円筒 の中 に水 を入 れ、地中 に水平 に埋 め、地盤 の傾斜 によって円筒 の両 端 の水準 面 の上下 の変化 を測定 し、これによって地面 の傾斜 角 を測定 する。この種 で優秀 なものはマイケルソンのもので、長 さ約 150 m 、直径 15cm の鉄製 の円筒 を地下 深 さ約 2 m に水平 に埋 め、半分 ほど水 を入 れ、両 端 の水面 の変化 を光 の干渉 を利用 して精密 に測定 する。これによれば地盤 の傾斜 を10万 分 の1 sec以下 まで測定 し得 るという。
出典
鹿熊 英昭 :地震 観測 のセンサ精密 工 学会 誌 Vol.71 (2005) No.11 P1330-1334
参考 文献
関連 項目
外部 リンク