大宮おおみや (源氏物語げんじものがたり)

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大宮おおみや（おおみや）は、源氏物語げんじものがたりに登場とうじょうする架空かくうの人物じんぶつ。一院いちいんの女おんな三さんの宮みや（第だい三さん皇女おうじょ）で、桐きり壺つぼ帝みかどの同腹どうふくの姉妹しまい。光源氏ひかるげんじのおばにあたる。左大臣さだいじんの正室せいしつとして降嫁こうかし、頭あたま中将ちゅうじょうと葵あおいの上じょうを産うんだ。三条さんじょう殿どのに住すんだことから、三条さんじょうの大宮おおみやとも呼よばれる。

娘むすめ・葵あおいの上うえの死後しご、忘わすれ形見がたみである夕ゆう霧きりを手元てもとで育そだて、後のちに内大臣ないだいじん（元もとの頭あたま中将ちゅうじょう）の脇腹わきばらの娘むすめである雲居くもいの雁かりも自邸じていに引ひき取とり、二人ふたりを鍾愛しょうあいした。「よろづのものの上手じょうず」（様々さまざまな楽器がっきに長たけている）で、夕ゆう霧きりや雲居くもいの雁かりにも手てほどきをしている。しかし夕ゆう霧きりは元服げんぷく後ご源氏げんじの教育きょういく方針ほうしんで三条さんじょう殿どのを出で、また雲居くもいの雁かりも夕ゆう霧きりとの恋仲こいなかを内大臣ないだいじんに知しられて強引ごういんに引ひき取とられたため、ひどく悲かなしんだ（「少女しょうじょ」）。

玉鬘たまかずらの裳も着ぎにあたっては、光源氏ひかるげんじと内大臣ないだいじんとの仲立なかだちをする（「行幸ぎょうこう」）が、それからまもなく薨去こうきょしたことが語かたられる（「藤袴ふじばかま」）。しかし、後のちに彼女かのじょの法要ほうようが内大臣ないだいじんが夕ゆう霧きりと雲居くもいの雁かりの結婚けっこんを許ゆるすきっかけとなり、夫婦ふうふとなった二人ふたりは三条さんじょう殿どのに再ふたたび移うつり住すんだ（「藤ふじ裏うら葉は」）。