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蜻蛉とんぼ (源氏物語げんじものがたり)

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源氏物語げんじものがたりじゅうよんじょう
かくじょうのあらすじ
 じょう          じょう        
1 きりつぼ 28 野分のわけ
2 帚木 29 行幸ぎょうこう
3 空蝉うつせみ 30 藤袴ふじばかま
4 夕顔ゆうがお 31 真木まきはしら
5 若紫わかむらさき 32 梅枝ばいし
6 末摘花すえつむはな 33 ふじうら
7 紅葉こうよう 34 若菜わかな
8 はなえん 35 柏木かしわぎ
9 あおい 36 横笛よこぶえ
10 けん 37 鈴虫すずむし
11 はなさと 38 ゆうきり
12 須磨すま 39 御法みのり
13 明石あかし 40 まぼろし
14 澪標みおつくし 41 くもかくれ
15 蓬生よもぎう 42 においみや
16 関屋せきや 43 紅梅こうばい
17 絵合えあわせ 44 たけかわ
18 松風まつかぜ 45 はしひめ
19 うすくも 46 椎本しいのもと
20 朝顔あさがお 47 総角あげまき
21 少女しょうじょ 48 早蕨さわらび
22 玉鬘たまかずら 49 宿木やどりぎ
23 初音はつね 50 東屋あずまや
24 胡蝶こちょう 51 浮舟うきふね
25 ぼたる 52 蜻蛉とんぼ
26 常夏とこなつ 53
27 篝火かがりび 54 ゆめ浮橋うきはし

蜻蛉とんぼ」(かげろう)は、『源氏物語げんじものがたりじゅうよんじょうまきめいひとつ。だい52じょうだいさん一部いちぶ宇治うじじゅうじょう」のだい8じょうにあたる。まきめいかおる宇治うじさん姉妹しまいとの因縁いんねんおもんだ和歌わか「ありとにはとられずればまたゆくへもしらずえしかげろふ」にちなむ。

あらすじ

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かおる27さいのころのはなし

浮舟うきふね姿すがたえないので、宇治うじ山荘さんそう大騒おおさわぎとなる。浮舟うきふね内情ないじょう女房にょうぼうは、浮舟うきふね宇治川うじがわげたのではとおもまどう。かけつけた浮舟うきふねはは中将ちゅうじょうきみ真相しんそういておどろかなしむ。世間体せけんていつくろうため、遺骸いがいもないままにそのよるのうちに葬儀そうぎいとなんだ。そのころ石山寺いしやまでら参籠さんろうしていたかおるは、野辺のべおくりののちはじめてこと次第しだいった。

においみやかなしみのあまり、やまいしょうしてこもってしまう。それをみみにしたかおるは、浮舟うきふねのことはにおいみやとのあやまちからだと確信かくしんするが、浮舟うきふね宇治うじ放置ほうちしていたことを後悔こうかいかなしみにれる。宇治うじおとずれたかおるはここで浮舟うきふね入水じゅすいをはじめてり、かなしみにしず中将ちゅうじょうきみおもいやって、浮舟うきふねおとうとたちを庇護ひごする約束やくそくをしてなぐさめた。かおる浮舟うきふねよんじゅうきゅうにち法要ほうよう宇治山うじやまてら盛大せいだいいとなんだ。なかくんからもそなものとどけられ、浮舟うきふね義父ぎふ常陸ひたちかいは、このときはじめてつぎむすめ素性すじょう自分じぶんたちとは比較ひかくにならないものだったと実感じっかんした。このことがきっかけで、常陸ひたちかい浮舟うきふね異母弟いぼていしょうくんかおるしたつかえさせること決断けつだんかおるは、それでむすめくしたおや気持きもちがなぐさめられるのならと、しょうくんかかえた。

なつにおいみや気晴きばらしにあたらしいこいをしはじめる。一方いっぽうかおるはたまたま垣間見かいまみおんな一宮いちのみやはは明石あかし中宮ちゅうぐう)にあこがれるようになる。そのころ、式部しきぶきょうみや光源氏ひかるげんじ宇治うじはちみや兄弟きょうだい)の姫君ひめぎみじょ一宮いちのみや出仕しゅっしし、みやきみばれていた。東宮とうぐうとなるべくそだてられかつてはかおるとの縁談えんだんもあったこの女房にょうぼうに、かおる同情どうじょうしつつも関心かんしんちはじめる。それにつけても、かおるはやはり宇治うじ姫君ひめぎみたちがわすれられず、夕暮ゆうぐれにはかなげにカゲロウをながめながら、大君おおきみなかくん浮舟うきふね追想ついそうした。

外部がいぶリンク

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