黒島くろしま (長崎ながさき県けん佐世保させぼ市し)

黒島くろしま
黒島くろしま港こう
所在地しょざいち	日本にっぽん（長崎ながさき県けん佐世保させぼ市し）
所属しょぞく諸島しょとう	なし（九十九島くじゅうくしまのひとつ）
座標ざひょう	北緯ほくい33度ど8分ふん30.5秒びょう 東経とうけい129度ど32分ふん04.0秒びょう （佐世保させぼ市役所しやくしょ黒島くろしま支所ししょ付近ふきん）
面積めんせき	4.62 km²
最高さいこう標高ひょうこう	134.34 m
黒島くろしま 黒島くろしま (長崎ながさき県けん) 黒島くろしま 黒島くろしま (日本にっぽん)
OpenStreetMap
プロジェクト 地形ちけい

黒島くろしま（くろしま）は、北松浦半島きたまつうらはんとうの南西なんせい沖合おきあいにある島しま。九十九島くじゅうくしまで最大さいだいの島しま。

なお、この項目こうもくでは佐世保させぼ市しの一いち地域ちいきとしての黒島くろしま（くろしま - 旧きゅう北松浦きたまつうら郡ぐん黒島くろしま村むら）についても記述きじゅつする。

地理ちり

概要がいよう

黒島くろしまの空中くうちゅう写真しゃしん。2016年ねん5月がつ4日にち撮影さつえいの10枚まいを合成ごうせい作成さくせい。
国土こくど交通省こうつうしょう 国土こくど地理ちり院いん 地図ちず・空中くうちゅう写真しゃしん閲覧えつらんサービスの空中くうちゅう写真しゃしんを基もとに作成さくせい。

九十九島くじゅうくしまの一ひとつに数かぞえられるが、他たの島しまからはやや西にしの方ほうに離はなれて位置いちしている。なお、九十九島くじゅうくしまの中なかでは面積めんせきが最大さいだいである。

2022年ねん10月がつ1日にち統計とうけいによると島民とうみんは349人にんで、うち約やく80%はカトリック信者しんじゃである。

名前なまえの由来ゆらい

黒島くろしまの島名しまなには、二ふたつの説せつがあるといわれている。

一ひとつは､黒島くろしまを海上かいじょうから見みた際さい、樹木じゅもくが密生みっせいしており黒くろく見みえるために､「黒島くろしま」というのだという説せつ。もう一ひとつは､カトリック教徒きょうとが多おおく住すんでいたため､『クルス島とう』（cruz＝ポルトガル語ごで十字架じゅうじかの意味いみ）といわれ､これがなまって「クロ島とう」になったという説せつである。

歴史れきし上じょうでは、鎌倉かまくら時代ときよに平戸ひらど松浦まつうら氏しの始祖しそである峯みね五郎ごろう披の所領しょりょう中ちゅうに黒島くろしまの地名ちめいが出でてくるが、それは日本にっぽんへのキリスト教きりすときょう伝来でんらいよりもずっと前まえのことなので､黒島くろしまの地名ちめいは海上かいじょうから見みると木々きぎが黒くろ々しているためにそう呼よばれるようになったという説せつが有力ゆうりょくであると考かんがえられている。また本島ほんとうは孤島ことうにもかかわらず島内とうないのいたるところに湧わき水みずがあり、そのことから古ふるくは「水島みずしま」とも呼よばれていた。

地域ちいき

黒島くろしま くろしま
国くに	日本にっぽん
地方ちほう	九州きゅうしゅう地方ちほう
都道府県とどうふけん	長崎ながさき県けん
自治体じちたい	佐世保させぼ市し
旧きゅう自治体じちたい	北松浦きたまつうら郡ぐん黒島くろしま村むら
世帯せたい数すう	196世帯せたい
総そう人口じんこう	349人ひと （[ 令れい和わ2年ねん国勢調査こくせいちょうさ人口じんこう等とう基本きほん集計しゅうけい結果けっか（確かく定値ていち）を基もとに、令れい和わ2年ねん11月1日にち現在げんざい以降いこうの推計すいけい人口じんこうを遡及そきゅう修正しゅうせい。]、2022年ねん10月がつ1日にち）
隣接りんせつ地区ちく	なし
佐世保させぼ市し役所やくしょ黒島くろしま支所ししょ
所在地しょざいち	〒857-3271 長崎ながさき県けん佐世保させぼ市し黒島くろしま町まち3175番地ばんち

町名ちょうめい

1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）、町名ちょうめいが設置せっちされた。

• 黒島くろしま町まち（くろしまちょう） - 黒島くろしま全域ぜんいきを1町まちとする。町名ちょうめい設置せっち以前いぜんの地名ちめいは#近きん現代げんだいの節ふしを参照さんしょう。

町内ちょうないの地区ちく

黒島くろしま港こうより時計とけい回まわりに、本村もとむら（ほんむら）、東堂とうどう平たいら（とうどうびら）、古里ふるさと（ふるさと）、日数にっすう（ひかず）、根ね谷だに（ねや）、名切なきり（なきり）、田代たしろ（たしろ）、蕨わらび（わらべ）の8地区ちくからなる。

歴史れきし

中世ちゅうせい

黒島くろしまは室町むろまち時代ときよ後期こうきから戦国せんごく時代じだい初期しょきにかけて、松浦まつうら氏しが北松浦半島きたまつうらはんとうや周辺しゅうへん島嶼とうしょの統一とういつを進すすめる過程かていでその領地りょうちとなった。その後ご松浦まつうら氏しの家臣かしんである西にし氏しが付近ふきんに出没しゅつぼつしていた海賊かいぞく討伐とうばつの褒美ほうびとして黒島くろしまを与あたえられ、島しまの直接ちょくせつの統治とうちを行おこなうようになった。西にし一族いちぞくはガスパル西にしと息子むすこのトマスなどのようにキリシタンだったので 、戦国せんごく時代じだい後期こうきに一いち度どキリスト教きりすときょうが伝つたわり、古里ふるさと地区ちくにキリシタンが暮くらしていた。

近世きんせい

江戸えど時代じだいになると、黒島くろしまは平戸島ひらどしま（現在げんざいの平戸ひらど市し）に居城きょじょうを置おく平戸ひらど藩はんの領地りょうちとなった。その当時とうじの黒島くろしまは、石高いしたか（米べいの収穫しゅうかく量りょう）は少すくないものの、農業のうぎょう・漁業ぎょぎょうに加くわえ、御影石みかげいしの採石さいせき地ち、軍馬ぐんばの飼育しいく地ち（根ね谷地やつじ区く）として知しられていた。

1803年ねん（享とおる保ほ3年ねん）に牧場ぼくじょうが廃止はいしされ、大だい規模きぼな田畑たはたの開墾かいこんが始はじまり、江戸えど幕府ばくふの禁教きんきょう政策せいさくによる弾圧だんあつから逃のがれた大村おおむら藩はんのキリシタン達たちが移住いじゅうするようになった。1865年ねん（慶応けいおう元年がんねん）に長崎ながさき浦上うらかみのキリシタンが大浦おおうら天主堂てんしゅどうで信仰しんこうを明あきらかにした「信徒しんと発見はっけん」から数すうヵ月かげつ後ごには、早はやくも黒島くろしまの信徒しんと代表だいひょう者しゃが大浦おおうら天主堂てんしゅどうを訪たずね、その後ご明治めいじ時代じだいにカトリックに復帰ふっきした。1902年ねん（明治めいじ35年ねん）には現在げんざいのカトリック黒島くろしま天主堂てんしゅどうが建たてられ、いまも島民とうみんの約やく8割わりがカトリック信者しんじゃといわれる。

近きん現代げんだい

くろしまむら 黒島くろしま村むら
廃止はいし日び	1954年ねん4月がつ1日にち
廃止はいし理由りゆう	編入へんにゅう合併がっぺい 柚木ゆうぎ村むら、黒島くろしま村むら → 佐世保させぼ市し
現在げんざいの自治体じちたい	佐世保させぼ市し
廃止はいし時点じてんのデータ
国くに	日本にっぽん
地方ちほう	九州きゅうしゅう地方ちほう
都道府県とどうふけん	長崎ながさき県けん
郡ぐん	北松浦きたまつうら郡ぐん
総そう人口じんこう	2,158人ひと （角川かどかわ日本にっぽん地名ちめい大だい辞典じてん42 長崎ながさき県けん、1954年ねん）
隣接りんせつ自治体じちたい	なし
黒島くろしま村役場むらやくば
所在地しょざいち	長崎ながさき県けん北松浦きたまつうら郡ぐん黒島くろしま村むら字じ名切なきり3175番地ばんちの3
座標ざひょう	北緯ほくい33度ど8分ふん30.4秒びょう 東経とうけい129度ど32分ふん4.2秒びょう
ウィキプロジェクト

• 1885年ねん（明治めいじ18年ねん） - 平戸ひらど島とうにあった前津吉まえつよし村むら（後ごの北松浦きたまつうら郡ぐん津吉つよし村むら。現げん・平戸ひらど市し）より黒島免くろしまめんを分離ぶんりし、黒島くろしま村むらとなる。
• 1889年ねん（明治めいじ22年ねん）4月がつ1日にち - 町村ちょうそん制せい施行しこうにより、北松浦きたまつうら郡ぐん黒島くろしま村むらが単独たんどく村むら制せいにて発足ほっそく。大字だいじなし。免めんは設置せっちしなかった。
• 1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）4月がつ1日にち - 柚木ゆうぎ村むらと共ともに佐世保させぼ市しに編入へんにゅうし、自治体じちたいとして消滅しょうめつ。旧きゅう黒島くろしま村むらの区域くいきは「佐世保させぼ市し黒島免くろしまめん」となる。
• 1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）4月がつ1日にち - 町名ちょうめい設置せっちを実施じっし。黒島免くろしまめんを廃止はいしし、佐世保させぼ市し黒島くろしま町まちとなる。

小字こあざ

1958年ねんに実施じっしされた町名ちょうめい設置せっちおよび免めん字じ廃止はいし では、黒島くろしま（黒島免くろしまめん）内ないに存在そんざいした小字こあざとして以下いかの名称めいしょうが見みえる。太字ふとじは現在げんざいの黒島くろしまの地区ちく名めいとして採用さいようまたは相当そうとうする小字こあざ名称めいしょう。

• 本ほん免めん、村中むらなか、宮ノ上みやのうえ、渡瀬わたせ、白馬しろうま、計けい瀬せ、赤瀬あかせ、白岳しらたけ、吹之谷だに、吹之谷たに浜辺はまべ、東堂とうどう平たいら、下しも古里ふるさと、中古ちゅうこ里さと、上古じょうこ里さと、古里ふるさと原ばら、東堂とうどう平原へいげん、尻無しなし尾お、唐から干ひ田た、出掛でかけ、白木谷しらきだに、白木しらき、郭公かっこう、郭公かっこう谷だに、井手いで下か、長谷ながたに、日数にっすう谷だに、折おり松まつ、長谷ながたに頭あたま、小しょう名切なきり頭あたま、小しょう名切なきり、鳥瀬とりせ、根ね谷だに、根ね谷原やはら、崎辺さきべ、岳たけ、雨池あまいけ、牧野まきの、根ね谷だに平ひらめ、下名かめい切きり、小平こだいら、東ひがし干ひ山やま、大鹿おおしか岳たけし、小田おだ、名切なきり、磯辺いそべ、宇津木うつきノ元もと、小崎おざき、摺すり鉢はち谷だに、長田ながた、広田ひろた、竹藪たけやぶ、田代たしろ、鶴田つるた代だい、鶴つる田代たしろ原げん、仕つかまつ尽つき、辻つじ、松本まつもと、小しょう田平たひら、牛牧うしまき、川頭かわがしら、仕切じきり牧まき、飛松とびまつ、上うえノ辻つじ、杉山すぎやま、番岳ばんだけ、蕨わらびノ浜はま、蕨わらび、蕨わらびノ原はら、番岳ばんだけ平ひらめ、斟入、佐賀利山さがりやま、悪あく地ち、馬込まごめ、長崎ながさき、串くしノ浜はま、女瀬めぜ、女瀬めぜ鼻はな、伊島いとう、又また龍りゅう、長ちょう衛門えもん谷たに、塩浜しおはま、幸ノ小島こうのこしま

産業さんぎょう

本村もとむら集落しゅうらくより望のぞむ黒島くろしま港こう

漁業ぎょぎょうと農業のうぎょうが中心ちゅうしん。

農業のうぎょうについては、平戸ひらど藩はんの牧場ぼくじょうが廃止はいしされてから本格ほんかく的てきに始はじまり、島内とうないの至いたるところで湧わく水みずを活いかし、島しまの中心ちゅうしんでは水田すいでんが切きり拓ひらかれた。田代たしろ地区ちくの地名ちめいは田圃たんぼに由来ゆらいする。黒島くろしまの土どは赤土あかつちのため、根菜こんさい類るい、イモ、タマネギなどは非常ひじょうに美味おいしく市内しないでも買かい求もとめる人ひとも多おおかったが、高齢こうれい化かのため農業のうぎょう従事じゅうじ者しゃが減へったことと農協のうきょうが集荷しゅうかを廃止はいししたため、黒島くろしまからの出荷しゅっかが極端きょくたんに減へっている。

漁業ぎょぎょうは磯いそ焼やけのため、漁獲ぎょかく高だかも激減げきげんしているが、黒島くろしま近辺きんぺんで取とれるウニやアワビ、イセエビなどは現在げんざいも人気にんきが高たかく、買かい求もとめるのも困難こんなんとなっている。

かつては御影石みかげいしの生産せいさんが盛さかんで石材せきざい店てんも複数ふくすうあったが、現在げんざいは本村もとむら地区ちくに１店てんのみとなった。黒島くろしま天主堂てんしゅどうにも島内とうないで切きり出だされた石いしが使つかわれている。

交通こうつう

船舶せんぱく

黒島くろしまへ渡航とこうする際さいは相浦あいうら港みなと からの船舶せんぱくを利用りようすることになる。相浦あいのうら港こうへのアクセスは次つぎの通とおり。

• バス：西にし肥こえバス（させぼバスも含ふくむ）ともに「相浦あいのうら桟橋さんばし」行いきに乗のり、終点しゅうてん下車げしゃすぐ。佐世保させぼ駅えき前まえから約やく35分ふん。
• 松浦まつうら鉄道てつどう：相浦あいのうら駅えき下車げしゃ（佐世保させぼ駅えきから約やく30分ふん）、駅えきから徒歩とほ約やく5分ふんほどで相浦あいのうら桟橋さんばしへ到着とうちゃく。

２代目だいめフェリーくろしま

黒島くろしま旅客船りょかくせん「フェリーくろしま」

• 運行うんこう区間くかん : 相浦あいのうら港こう - 高島たかしま港こう - 黒島くろしま港こう（白馬はくば港こう）　
• 運賃うんちん・所要しょよう時間じかん
  • 相浦あいのうら港こう - 高島たかしま港こうまで 大人おとな1名めい580円えん／約やく25分ふん
  • 相浦あいのうら港こう - 黒島くろしま港こうまで 大人おとな1名めい730円えん／約やく50分ふん
• 運航うんこうダイヤ
  • 平常へいじょうダイヤ
    • 相浦あいのうら港こう発はつ - 10:00 / 13:00 / 17:00 　
    • 黒島くろしま港こう発はつ - 6:40 / 11:10 / 15:30
  • 増便ぞうびんダイヤ
    • 黒島くろしま港こう発はつ - 6:40 / 9:40 / 13:10 / 15:40
    • 相浦あいのうら港こう発はつ - 8:30 / 11:00 / 14:30 / 17:00
    • かつて、睦むつみ丸まるの運航うんこう終了しゅうりょうに伴ともなう需要じゅよう増ぞうに対応たいおうするため、毎週まいしゅう月曜日げつようびも増便ぞうびんダイヤで運航うんこうしていた。また、一部いちぶの便びんを危険きけん物ぶつ専用せんよう便びん(毎週まいしゅう第だい2月がつ曜日ようびと第だい4月曜日げつようびの相浦あいのうら港こう11:00発はつと黒島くろしま港こう13:10発はつ)とし、車両しゃりょうの乗船じょうせんを不可ふか（旅客りょかくは25人にんまで乗船じょうせん可能かのう）とする措置そちもとられていたが、いずれも現在げんざいは、二に代目だいめフェリーくろしまが就航しゅうこうしたため解除かいじょされている。
    • 車両しゃりょうの乗船じょうせんについては事前じぜんに予約よやくが必要ひつよう（予約よやくの受付うけつけは乗船じょうせんの1ヵ月かげつ前まえより、黒島くろしま旅客船りょかくせんの黒島くろしま事務所じむしょにて行おこなう）。
    • 繁忙はんぼう期きの増便ぞうびんダイヤの実施じっし期間きかんは、大型おおがた連休れんきゅう…4月がつ29日にちから5月がつ8日にちまで、お盆ぼん…8月がつ13日にちから8月がつ16日にちまで、年末年始ねんまつねんし…12月29日にちから翌年よくねん1月がつ5日にち（1月がつ1日にちを除のぞく）まで。
    • 毎年まいとし1月がつ1日にちは運休うんきゅう。また台風たいふうなど悪天候あくてんこうの場合ばあいは欠航けっこうすることもある。

かつて運航うんこうしていた船舶せんぱく

• 「睦むつみ丸まる」 - 船舶せんぱくの老朽ろうきゅう化かのため、2013年ねん（平成へいせい25年ねん）5月がつ31日にち運航うんこう終了しゅうりょう。
  • 基本きほん的てきには貨物かもつ船せんで12名めいまで搭乗とうじょう可能かのうであった。
  • 運航うんこう区間くかん : 相浦あいのうら港こう - 黒島くろしま港こう（高島たかしま港こうは経由けいゆしない）
  • 所要しょよう時間じかん : 約やく60分ふん
  • 運航うんこう本数ほんすう : 1日にち3往復おうふく
  • 運賃うんちん : 大人おとな1名めい700円えん
  • 黒島くろしま旅客船りょかくせんと同おなじく、繁忙はんぼう期きには1往復おうふく増便ぞうびんされ1日にち4往復おうふく運航うんこうとなっていた。黒島くろしま港こう発はつ・相浦あいのうら港こう発はつそれぞれ最終さいしゅう時刻じこくを繰くり下さげて運航うんこうしていた。

島内とうないの交通こうつう

2014年ねん現在げんざい、島内とうないには公共こうきょう交通こうつう機関きかんがない。黒島くろしま港こうから島しまの中心ちゅうしん部ぶにある市役所しやくしょ黒島くろしま支所ししょまでは徒歩とほ約やく20分ふん。

軽けいトラックや軽けいワゴン車しゃ、原付げんつきバイクの保有ほゆう率りつは比較的ひかくてき高たかい。また、交通こうつう信号しんごう機きはない。

移動いどう手段しゅだんとして、テーラーと呼よばれる小型こがた特殊とくしゅ自動車じどうしゃや、セニアカー（シルバーカー）で移動いどうする高齢こうれい者しゃの光景こうけいも見みられる。

漁船ぎょせんなどの小型こがた船舶せんぱくも多おおく、本土ほんどへの移動いどう手段しゅだんとして用もちいられることもある。

施設しせつ

黒島くろしまウエルカムハウス

改修かいしゅう工事こうじ後ごの黒島くろしま天主堂てんしゅどう

信仰しんこう復活ふっかつ記念きねん碑ひ

女瀬めぜ(めぜ)地区ちくにある串くしの浜はま岩いわ脈みゃく

日本にっぽん遺産いさん認定にんていの砲台ほうだい跡あと

カトリック共同きょうどう墓地ぼち

公共こうきょう

• 市民しみん生活せいかつ部ぶ 黒島くろしま支所ししょ
• 市民しみん生活せいかつ部ぶ コミュニティ･協きょう働はたらけ推進すいしん課か 黒島くろしま地区ちくコミュニティセンター
• 地方ちほう独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん佐世保させぼ市し総合医療そうごういりょうセンター 黒島くろしま診療しんりょう所しょ

教育きょういく機関きかん

• 黒島くろしま小中学校しょうちゅうがっこう（義務ぎむ教育きょういく学校がっこう）　2018年ねんに新築しんちくされ、門柱もんちゅうにはＥＸＩＬＥのメンバー、ＴＡＫＡＨＩＲＯが毛筆もうひつで書かいた校こう名めいが刻きざまれている。 住民じゅうみんらが発案はつあん。児童じどう生徒せいとも一人ひとり一いち人にん手紙てがみを書かくなどして依頼いらいした。
• 黒島くろしま保育園ほいくえん（社団しゃだん法人ほうじん経営けいえい）

その他た

• 黒島くろしま郵便ゆうびん局きょく
• ながさき西海にしうみ農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい相浦あいうら支店してん黒島くろしま事業じぎょう所しょ（以前いぜんは黒島くろしま支店してん）
• 市し相浦あいのうら漁業ぎょぎょう協同きょうどう組合くみあい黒島くろしま支所ししょ
• お告つげのマリア修道しゅうどう会かい黒島くろしま修道院しゅうどういん - 1880年ねん設立せつりつ。内部ないぶ見学けんがく不可ふか。
• 黒島くろしまウエルカムハウス - 世界せかい遺産いさん登録とうろくを見据みすえ黒島くろしま港こうに整備せいびされた案内あんない所しょ。物産ぶっさん品ひん販売はんばいやレンタカー（７人にん乗のり電動でんどうカート、電動でんどう原付げんつきバイク、電動でんどうアシスト自転車じてんしゃ）の貸かし出だしを行おこなう。
• 黒島くろしまデイサービスセンター（通所つうしょ介護かいご事業じぎょう所しょ）

名所めいしょ・観光かんこうスポット

• 黒島くろしま天主堂てんしゅどう - 国くにの重要じゅうよう文化財ぶんかざい。1902年ねん（明治めいじ35年ねん）に当時とうじの主任しゅにん司祭しさいマルマン神父しんぷが島しまの信徒しんととともに建造けんぞう。2007年ねん（平成へいせい19年ねん）1月がつに「長崎ながさきと天草あまくさ地方ちほうの潜伏せんぷくキリシタン関連かんれん遺産いさん」の構成こうせい資産しさんの一ひとつとして世界せかい遺産いさん暫定ざんていリストへの追加ついか記載きさいが決定けっていし、2015年ねんにユネスコの現地げんち調査ちょうさを受うけたところ「江戸えど時代じだいを中心ちゅうしんとする禁教きんきょう期きを強調きょうちょうし、潜伏せんぷくキリシタンが切きり拓ひらいた集落しゅうらく景観けいかんを主体しゅたいにするべき」との指摘してきがあり、翌年よくねん「黒島くろしまの集落しゅうらく」における景観けいかん構成こうせい要素ようそという扱あつかいで包括ほうかつされることとなった。詳細しょうさいは下記かき世界せかい遺産いさんの項こうを参照さんしょう。
• 信仰しんこう復活ふっかつ記念きねん碑ひ - 幕末ばくまつの1864年ねん（元治もとはる元年がんねん）に潜伏せんぷくキリシタン島民とうみんの出口いでぐち吉よし太夫たゆう・大吉だいきち親子おやこが大浦おおうら天主堂てんしゅどうへ出向でむき信仰しんこうを告白こくはくし、改あらためてカトリックへの帰依きえを誓ちかったことで、他たの島民とうみんにも波及はきゅうし現在げんざいに至いたることを記念きねんして旧きゅう出口でぐち家か邸ていに設置せっちされた。
• 興きょう禅ぜん寺てら - 1803年ねん（寛政かんせい15年ねん）建立こんりゅうの曹洞宗そうとうしゅうの寺てら。境内けいだいは江戸えど時代じだいに踏絵ふみえを行おこなった番所ばんしょ跡あと。
• 串くしの浜はま岩いわ脈みゃく - 島西しまにし部ぶの海岸かいがんにある総そう延長えんちょう約やく300mに及およぶ長崎ながさき県けん最大さいだいの玄武岩げんぶがん岩いわ脈みゃく（地元じもとでは女瀬めぜ(めぜ)地区ちくという）。県けん指定してい天然記念物てんねんきねんぶつ。
• 根ね谷だにの大だいさざんか - 根ね谷だに(ねや)地区ちく（島しまで一番いちばん温暖おんだんな地区ちく）に樹齢じゅれい250年ねん〜350年ねんと言いわれる大おおきなさざんかがある。さざんかの実みから取とれる油あぶらを使つかっていたと言いわれている。市し指定してい天然記念物てんねんきねんぶつ。
• 砲台ほうだい跡あと - 終戦しゅうせん間際まぎわの1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）に設営せつえいされた洞窟どうくつ陣地じんち。日本にっぽん遺産いさん「鎮守ちんじゅ府ふ　横須賀よこすか・呉ご・佐世保させぼ・舞鶴まいづる 〜日本にっぽん近代きんだい化かの躍動やくどうを体感たいかんできるまち〜」の構成こうせい資産しさんになっている。
• 黒島くろしま小中学校しょうちゅうがっこうの門柱もんちゅう(教育きょういく機関きかん参照さんしょう)

重要じゅうよう文化ぶんか的てき景観けいかん

黒島くろしまはアコウの防風ぼうふう林りんや閃緑岩がんの石垣いしがきなどに見みられる独特どくとくの居住きょじゅう形態けいたいや生業せいぎょうを特色とくしょくとする景観けいかんが「佐世保させぼ市し黒島くろしまの文化ぶんか的てき景観けいかん」の名称めいしょうで重要じゅうよう文化ぶんか的てき景観けいかんとして選定せんていされている。選定せんてい区域くいきは黒島くろしま及および黒島くろしま漁港ぎょこうの全域ぜんいきである。

その他た

• 市役所しやくしょ黒島くろしま支所ししょに職員しょくいんが作成さくせいしたパンフレットがあり、支所ししょを訪たずねた観光かんこう客きゃくの希望きぼうにより配布はいふしている（モノクロ版ばんのみ）。
• 島内とうない観光かんこうの際さい、史跡しせきガイド及およびウォーキングなどはNPO法人ほうじん黒島くろしま観光かんこう協会きょうかいへ事前じぜんに電話でんわで予約よやくを行おこなっていくとよい。
• 島しまの中央ちゅうおうにあるカトリック共同きょうどう墓地ぼち（1880年ねん造営ぞうえい）では、市しによる墓地ぼち、埋葬まいそう等とうに関かんする法律ほうりつの特例とくれい措置そちとして島内とうないに斎場さいじょうがないこともあり土葬どそうが認みとめられている。

世界せかい遺産いさん

世界せかい遺産いさんに推薦すいせんしていた長崎ながさきの教会きょうかい群ぐんとキリスト教きょう関連かんれん遺産いさんが、「日本にっぽんにおけるキリスト教きりすときょうの特殊とくしゅ性せいは２世紀せいき以上いじょうにわたって迫害はくがいに耐たえた点てんにあり、信仰しんこう復活ふっかつ期き（明治めいじ時代じだい以後いご）は除外じょがいすべき」との国際こくさい記念きねん物ぶつ遺跡いせき会議かいぎ (ICOMOS) の勧告かんこくにより一旦いったん推薦すいせんを取とり下さげた。明治めいじ時代じだいに建立こんりゅうされた黒島くろしま天主堂てんしゅどうは、信仰しんこうを守まもり抜ぬいた象徴しょうちょうとしての位置付いちづけのみならず、潜伏せんぷくキリシタンとのつながりを明確めいかくにする必要ひつように迫せまられ、潜伏せんぷくキリシタンが入植にゅうしょくし開拓かいたくした島内とうない集落しゅうらくの景観けいかんを主体しゅたいとする重要じゅうよう文化ぶんか的てき景観けいかんを拠より所どころとすることとし、2018年ねん（平成へいせい30年ねん）6月30日にちに第だい42回かい世界せかい遺産いさん委員いいん会かいにおいて「長崎ながさきと天草あまくさ地方ちほうの潜伏せんぷくキリシタン関連かんれん遺産いさん」として登録とうろくが決定けっていした。

移住いじゅう潜伏せんぷくキリシタンが切きり拓ひらいた集落しゅうらくは、まず牧場ぼくじょう跡あとだった蕨わらび・名切なきり・東堂とうどう平たいらに入植にゅうしょくして開拓かいたくし、順次じゅんじ島しま東部とうぶの根ね谷だに・日数にっすうや南部なんぶの田代たしろへと展開てんかい。移住いじゅう潜伏せんぷくキリシタンは石積いしつみ技術ぎじゅつを持もち込こみ、石垣いしがきや畑はたけ垣かきなどの特徴とくちょうある集落しゅうらく景観けいかんが形成けいせいされた。名切なきり・東堂とうどう平たいら・田代たしろ・古里ふるさと・根ね谷だにでは水田すいでんが見みられ、日数にっすうには溜ため池ちも造つくられた。

世界せかい遺産いさん委員いいん会かいでは集落しゅうらく周辺しゅうへんに残のこる「信仰しんこうの遺構いこう」（旧きゅう墓地ぼちなど）について包括ほうかつ的てきな記録きろくを作成さくせいするよう求もとめられた。黒島くろしまでは 仕切じきり牧まき墓地ぼち のように埋うずもれているものもあり、禁教きんきょう期きの生活せいかつを偲しのばせる物証ぶっしょうとなっている。こうしたことをうけ、島内とうないに八はちカ所かしょあるキリシタン墓地ぼちなどの意義いぎと価値かちを再さい検証けんしょうすることとなった。

潜伏せんぷくキリシタン関連かんれん集落しゅうらく画像がぞう

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  蕨わらび集落しゅうらく
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  名切なきり集落しゅうらく
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  東堂とうどう平ひら集落しゅうらく
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  根ね谷たに集落しゅうらく
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舞台ぶたいとなった作品さくひん

• 裸足はだしの青春せいしゅん - 火野ひの葦平あしへいの「銀ぎん三さん十じゅう枚まい」をもとに全ぜん篇へん黒島くろしまにて撮影さつえいを行おこない製作せいさくされた。

製作せいさく - 田中たなか友幸ともゆき、東宝とうほう / 監督かんとく - 谷口たにぐち千せん吉きち / 主演しゅえん - 宝田たからだ明あきら、青山あおやま京子きょうこ / 配給はいきゅう - 東宝とうほう、1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん）10月16日にち公開こうかい、イーストマンカラー、98分ふん

• てるてる家族かぞく - 黒島くろしま天主堂てんしゅどうと黒島くろしま港こうでロケを行おこなった。石原いしはらさとみ主演しゅえん。
• はみだし刑事けいじ情熱じょうねつ系けい - 御影石みかげいし石せき切ぎり場じょう、黒島くろしま天主堂てんしゅどう、串くしノ浜はま岩いわ脈みゃくでロケを行おこなった。柴田しばた恭兵きょうへい主演しゅえん。
• ナイナイサイズ - 九十九島くじゅうくしまでの隠かくれ名産めいさん探さがしで黒島くろしまへ「黒島くろしまとうふ」「フクレまんじゅう」「海賊かいぞく鍋なべ」を紹介しょうかい。矢部やべ浩之ひろゆき出演しゅつえん。なお、TVだけの企画きかくではなく、予約よやくして行いくと実際じっさいに食たべることができる。
• 十字架じゅうじか（クルス）の島しま - 黒島くろしまの隠かくれキリシタンを題材だいざいにした合唱がっしょう曲きょく。
• 坂道さかみちのアポロン - 佐世保させぼが舞台ぶたいの漫画まんが原作げんさくのアニメ化かにあたり、最終さいしゅう回かいで「島しまの教会きょうかい」として黒島くろしま天主堂てんしゅどうが描えがかれており、放映ほうえい当時とうじ就航しゅうこうしていた睦むつみ丸まるも登場とうじょうするが、主人公しゅじんこうが親友しんゆうを探さがしに地元じもとの人ひとに訪たずねる場面ばめんは高島たかしま港こうになっている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 角川かどかわ日本にっぽん地名ちめい大だい辞典じてん 42 長崎ながさき県けん

関連かんれん項目こうもく

• 黒島くろしま (曖昧あいまいさ回避かいひ)

外部がいぶリンク

• NPO法人ほうじん黒島くろしま観光かんこう協会きょうかい