こ

こ、コは、日本語にほんごの音節おんせつのひとつであり、仮名かめいのひとつである。1モーラを形成けいせいする。五十音ごじゅうおん図ずにおいて第だい2行ぎょう第だい5段だん（か行こうお段だん）に位置いちする。清音せいおんの他ほか、濁音だくおん（ご、ゴ）を持もつ。また、話はなし手てによっては、文節ぶんせつのはじめ以外いがいで、子音しいんが鼻音びおん化かした鼻濁音びだくおんを用もちいる。鼻濁音びだくおんは濁音だくおんと意味いみ上じょうの差異さいはない。

概要がいよう

仮名かめいのひとつ。平仮名ひらがなの「こ」は「己おのれ」の草くさ書体しょたいより、片仮名かたかなの「コ」は同おなじく「己おのれ」の初はつ2画かくからできたもの^[1]。濁点だくてんを付ふすと「ご」「ゴ」とそれぞれ変化へんかする。

奈良なら時代じだいまでは上代じょうだい特殊とくしゅ仮名遣かなづかいで甲乙こうおつ2類るいが存在そんざいし、発音はつおんに区別くべつがあったとされる。

接頭せっとう辞じとして用もちいられる。主おもに俗ぞくない方いかたとして用もちいられ、幼児ようじ語ごとしての側面そくめんも強つよい^[1]。

名詞めいしや動詞どうしの連用形れんようけいにつき、
- することの意い。「あいこ」「慣なれっこ」など。
- 動作どうさを複数ふくすう人じんで行おこなうことを表あらわす。「かわりばんこ」など。
- 複数ふくすう人じんで競きそう意い。「かけっこ」「にらめっこ」など。
小ちいさいものであることを表あらわす。「にゃんこ」など。
名詞めいしにつき、幼児ようじ語ごにし俗ぞくない方いかたとして用もちいる。「あんこ」「すみっこ」など。

コの字じというと、片仮名かたかなのコの字形じけいを指さす。すなわち、直線ちょくせんを2カ所かしょで直角ちょっかくに同どう方向ほうこうに曲まげた形かたちである。
日本にっぽんの鉄道てつどう車両しゃりょうの記号きごう「コ」は、
- 重量じゅうりょう22.5t未満みまんの小型こがたボギぼぎー車しゃに分類ぶんるいされる客車きゃくしゃを表あらわす。国鉄こくてつ客車きゃくしゃの車両しゃりょう形式けいしき#コ級きゅうを参照さんしょう。
- 貨車かしゃのうちコンテナ車しゃを表あらわす。
- 事業じぎょう用よう貨車かしゃのうち衡量車しゃ（のち検けん重じゅう車しゃに改称かいしょう）を表あらわす。
- 貨車かしゃのうち大小だいしょういくつかの大おおきさが存在そんざいする車種しゃしゅにおいて小型こがたの方ほうを表あらわす。国鉄こくてつ貨車かしゃの車両しゃりょう形式けいしき#特殊とくしゅ標記ひょうき符号ふごうを参照さんしょう。
東京とうきょう都と狛江こまえ市しの市し章あきら及および市し旗きは、平仮名ひらがなの「こ」を図案ずあん化かしたものである。

^ ^a ^b 日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてん,日本にっぽん大だい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ),デジタル大辞泉だいじせん, 精選せいせん版ばん. “こ”. コトバンク. 2022年ねん6月がつ15日にち閲覧えつらん。