田た横よこ

徐じょ悲鴻創作そうさく的てき油あぶら画が《田た橫よこ五ご百ひゃく義士ぎし》

田た橫よこ（？—前まえ202年ねん），秦はた末まつ軍事ぐんじ人物じんぶつ，原はら田た齐公おおやけ族ぞく，秦はた末まつ民みん變へん時どき的てき六ろく國こく群雄ぐんゆう之これ一いち。秦はた末すえ狄縣（現げん山東さんとう高こう青あお東南とうなん）人にん。秦はた末まつ戰爭せんそう時じ，一度自立為齊王，後ご兵へい敗はい，逃於海島うみしま（今いま田た橫島よこしま）。漢かん高祖こうそ劉邦りゅうほう逼降，田た横よこ不屈ふくつ，自刎じふん而死，其門もん客きゃく五ご百ひゃく人にん皆みな自盡じじん殉主。

簡介

秦はた末すえ陳ちん勝まさる、吳ご廣ひろ發動はつどう大澤おおさわ之の變へん，天下てんか大亂たいらん，狄縣的てき故ゆえ田た齊ひとし宗室そうしつ中ちゅう的てき田た儋和わ田た榮さかえ、田た橫よこ兄弟きょうだい抗こう秦はた自立じりつ，儋為齊ひとし王おう。

秦はた二に世せい二に年ねん（前ぜん208年ねん）6月がつ，田た儋被秦はた將すすむ章あきら邯所ところ殺ころせ，齊ひとし人じん立だて齊ひとし國末くにすえ代だい國王こくおう田た建けん弟おとうと田た假かり為ため齊ひとし王おう，田た榮さかえ、田た橫よこ兄弟きょうだい改あらため立田たった儋子田た市し為ため王おう，驅逐くちく了りょう田た假かり，田た假かり逃往楚すわえ國こく項こう梁はり軍ぐん中ちゅう。田た榮さかえ要求ようきゅう項こう梁はり交出田いでた假かり，項こう梁はり拒絕きょぜつ，田た榮さかえ於是拒絕きょぜつ派兵はへい援楚，自じ此齊楚すわえ兩りょう軍ぐん交惡。

漢かん元年がんねん（前ぜん206年ねん），項羽こうう大だい封ふう十じゅう八はち諸侯しょこう，將はた齊ひとし國こく副將ふくしょう田た都と封ふう為ため齊ひとし王おう，原はら齊ひとし王おう田た市し改あらため封ふう為ため膠にかわ東ひがし王おう，田た榮さかえ、田た橫よこ兄弟きょうだい卻沒有ゆう任にん何なん封ふう爵。田た榮さかえ不服ふふく，將はた田た都と逐走，並なみ將はた私わたし下か接受せつじゅ項羽こうう封ふう為ため膠にかわ東ひがし王おう的てき堂どう姪めい田た市し殺ころせ死し，田た榮さかえ自立じりつ為ため齊ひとし王おう。

漢かん二に年ねん（前ぜん205年ねん）正月しょうがつ，項羽こうう伐き齊ひとし，田た榮さかえ被ひ殺ころせ，但ただし是ぜ項羽こうう燒しょう毀齐地ち的てき城郭じょうかく，坑あな殺ころせ田た荣的降くだ卒そつ，掳获妇女。於是田た橫よこ聚集数すう万まん人にん反抗はんこう項羽こうう。同時どうじ劉邦りゅうほう趁機暗くら渡わたし陳ひね倉くら，攻おさむ下關しものせき中ちゅう，並なみ偷襲楚すわえ都と彭城，項羽こうう於是從したがえ齊ひとし退すさ兵へい。田た橫よこ趁機收おさむ復ふく失地しっち，三さん月がつ立りつ榮子えいこ田た廣ひろ為ため王おう，自じ為相ためすけ。

漢かん四よん年ねん（前ぜん203年ねん），劉邦りゅうほう派は韓かん信しん領りょう兵へい渡わたし黃河こうが北上ほくじょう，攻おさむ打だ黃河こうが北岸ほくがん數すう個こ親おや項羽こうう封ふう國こく。韓かん信しん跟曹參さん隨ずい劉邦りゅうほう擊げき敗はい魏ぎ、趙ちょう兩國りょうこく，接せっ下か來らい劉邦りゅうほう奪取だっしゅ韓かん信しん的てき兵へい符ふ，命令めいれい趙ちょう王おう張ちょう耳みみ備守趙ちょう地ち，任命にんめい韓かん信しん為ため趙ちょう國こく丞相じょうしょう，下した令れい讓ゆずる韓かん信しん收集しゅうしゅう沒ぼつ有ゆう調ちょう到いた滎陽的てき趙ちょう兵へい繼續けいぞく東ひがし進攻しんこう打だ齊ひとし國こく。劉邦りゅうほう謀はかりごと士し酈食其指ゆび項羽こうう與あずか齊ひとし王おう田た廣ひろ及齊相田あいた橫よこ有ゆう殺ころせ父ちち殺ころせ兄けい之の仇かたき，故こ有ゆう信心しんじん說せつ服ふく齊ひとし國こく與あずか漢かん結盟けつめい。十一月じゅういちがつ，漢かん王おう劉邦りゅうほう派は使者ししゃ酈食其赴齊連れん和わ，終おわり於說服ふく了りょう田た廣こう與田よだ橫よこ，於是田た橫よこ解除かいじょ了りょう戰備せんび，設しつらえ宴えん大事だいじ慶賀けいが。

正當せいとう齊ひとし國くに懈たゆ備之際ぎわ，漢かん將しょう韓かん信しん在ざい得知とくち酈食其成功せいこう說せつ服ふく齊ひとし國こく以後いご，原本げんぽん打算ださん退すさ軍ぐん，但ただし蒯通以劉邦りゅうほう從したがえ未み下した詔みことのり退すさ兵へい為ため由ゆかり，勸すすむ韓かん信しん應おう該繼續けいぞく執行しっこう劉邦りゅうほう已やめ經けい下達かたつ的てき命令めいれい，更さら不可ふか讓ゆずる酈食其獨取と降ぶ齊ひとし之これ功こう。韓かん信認しんにん為ため有理ゆうり，遂とげ引兵東進とうしん，攻おさむ入にゅう齊ひとし國こく。田た橫よこ、田た廣こう得知とくち韓かん信しん仍然攻おさむ齊ひとし後のち認みとめ為ため是ぜ郦食其出賣うり了りょう他た們，遂とげ以烹殺逼命郦食其去劝退韩信，但ただし酈食其拒絕きょぜつ並なみ道どう：「幹みき大事だいじ的てき人じん不ふ拘かかわ小節しょうせつ，成なり大德だいとく的てき人じん不ふ需辭讓ゆずる，老子ろうし不ふ會かい幫你們遊說ゆうぜい的てき！」於是田た橫よこ、田た廣こう便びん立りつ即そく烹殺了りょう酈食其。齊ひとし師し大敗たいはい，韓かん信しん襲かさね破やぶ歷れき下か軍ぐん，陷おちい齊ひとし都城みやこのじょう臨淄。田た廣こう逃亡とうぼう中ちゅう逝世，田た橫よこ自立じりつ為ため王おう，先さき投とう奔魏國こく彭越；原ばら為ため楚すわえ將しょう的てき彭越倒たおせ戈ほこ向むこう漢かん，加速かそく項羽こうう的てき滅亡めつぼう，不ふ久得くどく到いた稱しょう帝みかど後ご的てき劉邦りゅうほう封ふう為ため梁はり王おう。田た橫よこ害がい怕被殺ころせ，與あずか其徒屬ぞく五ご百ひゃく人にん入海いりうみ，居島いじま中ちゅう（即今そっこん田た橫島よこしま）。

劉邦りゅうほう以齊人じん賢者けんじゃ皆みな降くだ，而只留とめ田た橫よこ等とう人じん居きょ於海中ちゅう會かい讓ゆずる釀成じょうせい禍か患，於是派は人じん赦免しゃめん田でん橫よこ並なみ召見之の。田た橫よこ對たい使者ししゃ表示ひょうじ：「臣しん田た橫よこ先さき前ぜん烹殺​​使者ししゃ酈食其，其弟酈商今こん為ため漢かん賢けん將はた，使臣ししん感かん到いた恐懼きょうく，故こ不ふ敢奉詔みことのり覲見。請讓臣しん作為さくい庶民しょみん，在ざい海島うみしま上のぼる過か日子にっし罷やめ。」劉邦りゅうほう得知とくち後ご，寫うつし下か詔書しょうしょ告知こくち衛まもる尉じょう酈商，「齊ひとし王おう田た橫よこ就要來らい了りょう，若わか傷害しょうがい齊ひとし王おう田た橫よこ或ある人馬じんば隨從ずいじゅう，將はた導しるべ致全ぜん家いえ被ひ殺ころせ。」再さい使つかい人じん把わ給きゅう酈商的てき那な份詔書しょ，拿給田きゅうでん橫よこ看み，並なみ警告けいこく：「只ただ要田かなめた橫よこ你們這些人じん來らい覲見，大官たいかん封ふう王おう、小官しょうかん封ふう侯こう；如果不ふ來き，就舉兵へい剿滅そうめつ你們。」田た橫よこ遂とげ與あずか門もん客きゃく到いた洛陽らくよう覲見。

將はた到いた洛陽らくよう的てき時候じこう，使者ししゃ不ふ讓ゆずる田た橫よこ前進ぜんしん，說せつ：「作為さくい臣子しんし，見み天子てんし前ぜん要よう先さき沐洗」，田た橫よこ暗くら地ち裏うら與あずか門もん客きゃく說せつ：「開始かいし時じ我わが與あずか劉邦りゅうほう同樣どうよう稱しょう王おう，如今他た成なり為ため天子てんし，我わが就是亡國ぼうこく之の虜とりこ，得とく北面ほくめん事ごと之の，這已是ぜ奇き恥はじ。況きょう且我烹殺酈食其，還かえ要よう與あずか酈食其之これ弟おとうと酈商共きょう事こと一いち主ぬし，就算酈商懼於天子てんし詔みことのり令れい不ふ敢對我わが動どう手しゅ，我わが就於心こころ無む愧了嗎？陛下へいか要よう我わが動どう身み往見，也只是ぜ想見そうけん我が的てき容貌ようぼう而已；而今陛下へいか就在洛陽らくよう，現在げんざい把わ我が的てき首級しゅきゅう砍下來らい，快かい馬うま奔馳三さん十じゅう里り即そく可か到達とうたつ，那な時候じこう面容めんよう還かえ未み變へん壞，讓ゆずる他た在ざい那な時候じこう看み也是可か以的。」於是自刎じふん，讓ゆずる門もん客きゃく帶たい著ちょ他た的てき頭あたま顱與あずか使者ししゃ乘の快かい馬面うまづら報ほう劉邦りゅうほう。劉邦りゅうほう感歎かんたん，遂とげ以王者おうじゃ禮れい葬そう之の。

田た橫よこ葬禮そうれい完成かんせい後ご，隨行ずいこう的てき兩個りゃんこ門もん客きゃく在田ありた橫よこ墓ぼ旁つくり挖了個こ洞ほら，然しか後こう自刎じふん倒たおせ在ざい洞ほら裡うら，要よう在地ざいち下か追隨ついずい田でん橫よこ。劉邦りゅうほう聞之大だい驚おどろき感嘆かんたん田でん橫よこ門もん客きゃく都と是ぜ賢者けんじゃ，派は使者ししゃ召其餘あまり門もん客きゃく五ご百ひゃく人にん於海島上しまがみ，門もん客きゃく從したがえ使者ししゃ處しょ得どく知田ちた橫よこ的てき死し訊後亦また皆みな自殺じさつ。

評價ひょうか

司馬しば遷在ざい《史記しき·田でん儋列傳でん》中ちゅう曾慨嘆がいたん：“田た橫よこ之の高節こうせつ，賓客ひんきゃく慕義而從橫死おうし，豈あに非ひ至いたり聖きよし，余よ因いん而列焉。不ふ無む善ぜん畫が者しゃ，莫能圖ず，何なに哉？”

山やま函はこ巨きょ谷水たにみず茫茫ぼうぼう，欲よく向むかい洪ひろし濤覓首くび陽ひ。
窮きゅう島とう至いたり今こん多義たぎ骨こつ，漢かん廷未許もと有ゆう降くだ王おう。
斷碑だんぴ臥が地ち苔こけ痕こん重じゅう，古こ廟びょう無人むじん祀まつ典てん荒あら。
識得靈れい旗はた生氣せいき在ざい，暮くれ潮風しおかぜ捲めく早さ潮しお揚あげ。

明代あきよ即そく墨すみ縣けん丞すすむ周しゅう璠作品さくひん七なな律りつ诗
《弔とむらい五ご百ひゃく義士ぎし》

貞元さだもと十じゅう一いち年ねん九きゅう月がつ，韓かん愈いよいよ在ざい《祭まつり田た橫よこ墓ぼ文ぶん》一文いちぶん說せつ：“事こと有ゆう曠百ひゃく世せい而相感かん者しゃ，余よ不ふ自じ知ち其何心しん。非ひ今こん世よ之これ所しょ稀まれ，孰為使し余あまり歔欷きょき而不可ふか禁きん。余よ既すんで博はく觀かん乎天下か，曷有庶幾しょき乎夫子こ之の所為しょい。死者ししゃ不ふ復ふく生せい，嗟余去さ此其從したがえ誰だれ。當とう秦はた氏し之の敗はい亂みだれ，得とく一いち士し而可王おう。何なに五ご百ひゃく人にん之の擾擾，而不能ふのう脫だつ夫子ふうし於劍鋩。抑そもそも所しょ寶たから之の非ひ賢けん，亦また天命てんめい之の有ゆう常つね。昔むかし闕里之の多士たし，孔あな聖きよし亦また云うん其遑遑。苟余よ行ぎょう之の不ふ迷，雖顛沛其何なん傷きず。自じ古こ死者ししゃ非ひ一いち，夫子ふうし至いたり今こん有ゆう耿光。跽陳辭じ而薦酒しゅ，魂たましい髣髴ほうふつ而來享とおる。”

晚ばん唐詩とうし人じん胡えびす曾也在其著作ちょさく《詠史えいし詩し‧田でん橫よこ墓ぼ》當とう中なか讚たたえ曰：「古こ墓はか崔ちぇ巍たかし約やく路みち岐，歌うた傳でん薤らっきょう露つゆ到いた今時いまどき。也知不ふ去さ朝あさ黃き屋や，秖為曾烹酈食其。」

1982年ねん，“田た橫よこ五ご百ひゃく義士ぎし墓ぼ”被ひ青島ちんたお市し政府せいふ定てい為ため定點ていてん保護ほご文物ぶんぶつ，同年どうねん即そく墨すみ市し政府せいふ在ざい墓はか塚づか北側きたがわ修おさむ建けん田た橫よこ碑ひ亭てい，由ゆかり李り視し遠とお撰文せんぶん，名めい書法しょほう家か修德しゅうとく書寫しょしゃ。

《即そく墨すみ縣けん志こころざし》載の，田た橫よこ島上しまがみ有田ありた橫よこ廟びょう，從したがえ祀まつ五ご百ひゃく義士ぎし之の神位しんい，頗得香が火ひ。

文化ぶんか

• 徐じょ悲鴻創作そうさく巨きょ幅はば油あぶら畫が《田た橫よこ五ご百ひゃく義士ぎし》
• 姜きょう树茂小說しょうせつ《漁いざり島とう怒いか潮しお》是ぜ以田橫島よこしま為ため原型げんけい。

影かげ視し形象けいしょう

• 2012年ねん中國ちゅうごく古こ裝そう歷史れきし劇げき《楚すわえ汉传奇き》由ゆかり国文学こくぶんがく飾かざり演えんじ。

參考さんこう資料しりょう

• 《史記しき·田でん儋列傳でん》
• 《漢書かんしょ·魏ぎ豹ひょう田た儋韓王おう信しん傳でん》
• 《即そく墨すみ縣けん志こころざし》載の《田た橫よこ五ご百ひゃく義士ぎし》

延伸えんしん阅读

[在ざい维基数すう据すえ编辑]

《史記しき/卷まき094》，出自しゅつじ司馬しば遷《史記しき》