アントニオ猪木いのき

アントニオ猪木いのき（アントニオいのき、本名ほんみょう：猪木いのき 完かん至いたり〈いのき かんじ〉、1943年ねん〈昭和しょうわ18年ねん〉2月がつ20日はつか - 2022年ねん〈令れい和わ4年ねん〉10月1日にち）は、日本にっぽんの男性だんせいプロレスラー、実業じつぎょう家か、政治せいじ家か。位階いかいは従したがえ四よん位い。

アントニオいのき アントニオ猪木いのき
2012年ねん12月24日にち、阪神はんしん競馬けいば場じょうにて
生誕せいたん	猪木いのき 完かん至いたり (1943-02-20) 1943年ねん2月がつ20日はつか 日本にっぽん 神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し鶴見つるみ区く
死没しぼつ	(2022-10-01) 2022年ねん10月1日にち（79歳さい没ぼつ） 日本にっぽん 東京とうきょう都と港みなと区く
国籍こくせき	日本にっぽん
出身しゅっしん校こう	横浜よこはま市立しりつ寺尾中てらおなか学校がっこう
職業しょくぎょう	プロレスラー 政治せいじ家か 事業じぎょう家か
身長しんちょう	190 cm - 191 cm
体重たいじゅう	102 kg (225 lb) - 110 kg
配偶はいぐう者しゃ	独身どくしん（死別しべつ・離婚りこん歴れき複数ふくすう、後述こうじゅつ）

プロレスラー
プロフィール
リングネーム	アントニオ猪木いのき 猪木いのき 寛ひろし至いたり 猪木いのき 完かん至いたり カンジ・イノキ トーキョー・トム リトル・トーキョー・トム ミスター・カジモト
ニックネーム	燃もえる闘魂とうこん 若わか獅子しし
所属しょぞく	フリー
スポーツ歴れき	陸上りくじょう
トレーナー	力道山りきどうざん 豊ゆたか登とう サニー・マイヤース カール・ゴッチ
デビュー	1960年ねん9月30日にち
引退いんたい	1998年ねん4月がつ4日にち

アントニオ猪木いのき
YouTube
チャンネル	アントニオ猪木いのき「最後さいごの闘魂とうこん」
活動かつどう期間きかん	2020年ねん2月がつ14日にち -
ジャンル	エンターテイメント
登録とうろく者しゃ数すう	約やく23.3万まん人にん
総そう再生さいせい回数かいすう	59,349,308回かい
チャンネル登録とうろく者しゃ数すう・総そう再生さいせい回数かいすうは 000000002023-04-06-00002023年ねん4月がつ6日にち時点じてん。

日本にっぽんの政治せいじ家か アントニオ猪木いのき
前ぜん職しょく	会社かいしゃ役員やくいん
所属しょぞく政党せいとう	（スポすぽーツ平和党つへいわとう→） （日本にっぽん維新いしんの会かい→） （次世代じせだいの党とう→） （日本にっぽんを元気げんきにする会かい→） 無所属むしょぞく（無所属むしょぞくクラブ→国民こくみん民主党みんしゅとう・新緑風会しんりょくふうかい）
称号しょうごう	従したがえ四よん位い 旭日きょくじつ中ちゅう綬章じゅしょう
参議院さんぎいん議員ぎいん
選挙せんきょ区く	比例ひれい区く
当選とうせん回数かいすう	2回かい
在任ざいにん期間きかん	1989年ねん7月がつ23日にち - 1995年ねん7月がつ22日にち 2013年ねん7月がつ29日にち - 2019年ねん7月がつ28日にち

神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し鶴見つるみ区く出身しゅっしん。血液けつえき型がたAB型がた。新しん日本にっぽんプロレス設立せつりつ後ごのキャッチフレーズは「燃もえる闘魂とうこん」。日本にっぽんプロレス所属しょぞく時代じだいのキャッチフレーズは「若わか獅子しし」。愛称あいしょうは「アントン」。複数ふくすうの結婚けっこん歴れきと離婚りこん歴れきがあり（事実じじつ婚こんを含ふくめて4回かい結婚けっこんしている）、二に番目ばんめの妻つまは女優じょゆうの倍ばい賞しょう美津子みつこである。倍ばい賞しょうとの間あいだに娘むすめが一人ひとりいる。1991年ねんにイラクのカルバラーにてイスラム教いすらむきょうに改宗かいしゅうしており、ムスリム名めいは「モハメッド・フセイン・イノキ」。ただし、ワシントン・ポストによると本人ほんにんは仏教徒ぶっきょうととも自認じにんしており、葬儀そうぎも仏式ぶっしきで行おこなわれ、「闘たたかえ覚さとし院いん機き魂たましい寛道ひろみち居士こじ」の戒名かいみょうも与あたえられた。

プロレスラーとしては新しん日本にっぽんプロレスの創業そうぎょうや異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せんで活躍かつやく。スピードあふれる正統せいとう派はスタイルを貫つらぬき、コブラツイストや卍まんじ固かため、延髄えんずい斬ぎりなどを必殺ひっさつ技わざに活躍かつやくした。政治せいじ家かとしては参議院さんぎいん議員ぎいん（2期き）、スポすぽーツ平和党つへいわとう代表だいひょう、次世代じせだいの党とう国民こくみん運動うんどう局長きょくちょう兼けん参議院さんぎいん政策せいさく調査ちょうさ会長かいちょう、日本にっぽんを元気げんきにする会かい最高さいこう顧問こもん、同どう代表だいひょうなどを歴任れきにん。

プロフィール

生おい立たち

神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し鶴見つるみ区く生麦なまむぎ町まち（現在げんざいの鶴見つるみ区く岸谷きしだに）出身しゅっしん。父親ちちおやは猪木いのき佐次郎さじろう、母ははは文子ふみこ（旧姓きゅうせい：相良さがら）。父親ちちおやは猪木いのきが5歳さいの時ときに死去しきょ。前田まえだ日明ひあがりは「猪木いのきさんの弁べんによると父親ちちおやは県けん会議かいぎ員いんか何なにかだったって」と著書ちょしょに書かいている。実家じっかは石炭せきたん問屋とんやを営いとなんでいたが第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ご、世界せかいのエネルギー資源しげんの中心ちゅうしんが石炭せきたんから石油せきゆに変かわっていったこともあり倒産とうさん。

12歳さいで横浜よこはま市立しりつ寺尾中てらおなか学校がっこうに入学にゅうがくするも、生活せいかつは厳いかめしかった。13歳さいの時ときに貧困ひんこんを抜ぬけ出だせるかもしれないという希望きぼうから、母親ははおや、祖父そふ、兄弟きょうだいとともにブラジルへ渡わたり、サンパウロ市し近郊きんこうの農場のうじょうで少年しょうねん時代じだいを過すごす。ブラジル移住いじゅう後こう最初さいしょの1年ねん半はんは、農場のうじょうで早朝そうちょう5時じから夕方ゆうがたの5時じまでコーヒー豆まめの収穫しゅうかくなどを中心ちゅうしんに過酷かこくな労働ろうどうを強しいられた。

幼少ようしょう時代じだいは運動うんどう神経しんけいが鈍にぶく、友達ともだちからは「ドン寛ひろし（鈍感どんかん）」「運うん痴ちの寛ひろしちゃん」などと呼よばれていたが、ブラジル移住いじゅう後ごは陸上りくじょう競技きょうぎ選手せんしゅとして1958年ねん、1959年ねんの全ぜん伯はく（全ぜんブラジル）陸上りくじょう競技きょうぎ選手権せんしゅけん少年しょうねんの部ぶに出場しゅつじょう、砲丸ほうがん（投なげ）、円盤えんばん（投なげ）の二に種目しゅもくに優勝ゆうしょうするなど、身体しんたい能力のうりょくを発揮はっきして活躍かつやくした。その際さい、ブラジル遠征えんせい中ちゅうの力道山りきどうざんの目めに留とまる。

プロレスラーとして

プロレスデビュー

1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）4月がつ11日にち、興行こうぎょうでサンパウロを訪おとずれていた力道山りきどうざんから直接ちょくせつスカウトされて日本にっぽんへ帰国きこくし、日本にっぽんプロレスに入団にゅうだん。力道山りきどうざんから掛かけられた最初さいしょの言葉ことばは、「オイ、裸はだかになれ」であった。上半身じょうはんしんだけ脱ぬがされて背中せなかの筋肉きんにくを見みて合格ごうかくになったという。デビュー後ごは、猪木いのきの素質そしつに目めをつけたサニー・マイヤースからもトレーニングのオファーを受うけた。

ジャイアント馬場ばばのデビューと同日どうじつの1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）9月がつ30日にち、本名ほんみょうの猪木いのき完かん至いたりとして、東京とうきょう都と台東たいとう区くの台東たいとう区く体育館たいいくかんで大木おおき金太郎きんたろうを相手あいてにデビュー（7分ふん6秒びょう、逆ぎゃく腕うで固がためで敗退はいたい）。1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん）11月9日にち、沖縄おきなわ県けん那覇なは市しでの長沢ながさわ秀幸ひでゆきとの試合しあいにおいて、リングネームをアントニオ猪木いのきに改名かいめい。このリングネームは、先輩せんぱいレスラー豊ゆたか登とうにより後述こうじゅつの「死神しにがみ酋長しゅうちょうアントニオ」を経へて命名めいめい。「ブラジル帰がえりの日系にっけいブラジル人じん」であることを強調きょうちょうするためなど諸説しょせつある。なお、本名ほんみょうで活動かつどう中ちゅうに出演しゅつえんしたテレビドラマ『チャンピオン太ふとし』での役名やくめい「死神しにがみ酋長しゅうちょう」を気きに入いった力道山りきどうざんは、その名なを猪木いのきのリングネームにしようとしたという。

南米なんべいでの興行こうぎょうを成功せいこうさせるための布石ふせきとして力道山りきどうざんは当初とうしょ猪木いのきを日系にっけいブラジル人じんとして売うり出だそうとしていた（猪木いのき自身じしんが「横浜よこはま生うまれ」だということを公おおやけにしたのは力道山りきどうざんの没後ぼつごであった）。デビューしてからまもなく、力道山りきどうざんの付つき人びととなったものの、力道山りきどうざんは1963年ねん（昭和しょうわ38年ねん）12月15日にちに死去しきょ。付つき人びととしての期間きかんは3年ねん半はんだった。

アメリカ武者むしゃ修行しゅぎょう

1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん）にアメリカ武者むしゃ修行しゅぎょうに出発しゅっぱつするが当初とうしょは正式せいしきな就労しゅうろうビザが取とれず、本名ほんみょうで活動かつどうすることを避さけていたと後のちに述のべている。この時ときのリングネームは、ロサンゼルスの日本人にっぽんじん街がいであるリトル・トーキョーをもじった「リトル・トーキョー・トム」等ひとし多数たすう。西海岸にしかいがん、中西部ちゅうせいぶ、南部なんぶをサーキットし、2年ねん後ごに帰国きこく。この遠征えんせい中ちゅうには、デューク・ケオムカと組くんでテキサス東部とうぶ版はんのNWA世界せかいタッグ王座おうざ、およびヒロ・マツダと組くんでミッドアメリカ版はんの同どう王座おうざを奪取だっしゅしている（同期どうきの馬場ばばはMSGのトップイベンターには起用きようされたものの、アメリカ修行しゅぎょう中ちゅうのタイトル戴冠たいかんは果はたしていない）。ミッドアメリカ版ばんのNWA世界せかいタッグ王座おうざはエディ・グラハム&サム・スティムボートを破やぶって獲得かくとくしたものであり、東京とうきょうプロレスと国際こくさいプロレスの合同ごうどう興行こうぎょうにおいても、グラハム&ジョニー・バレンタインを相手あいてに防衛ぼうえい戦せんが行おこなわれた。なお、テキサスではジョー・ブランチャードを破やぶりNWAテキサス・ヘビー級きゅう王座おうざを獲得かくとくしたともされるが、これは同おなじく同どう地区ちくで「トーキョー・トム」を名乗なのっていたレイ・ウルバノとの混同こんどうである。

東京とうきょうプロレス

1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん）3月がつ、アメリカ修行しゅぎょうを終おえ、ジャイアント馬場ばばや吉村よしむら道明みちあきらとの合同ごうどう練習れんしゅうに参加さんかするために立たち寄よったハワイにおいて、前年ぜんねん末まつに日本にっぽんプロレスを退社たいしゃし、極秘ごくひ裏うらにハワイ入いりしていた豊ゆたか登とうに「日本にっぽんプロレスに帰かえっても一生いっしょう馬場ばばの上うえには行いけん」と口説くどかれ、日本にっぽんプロレスから離脱りだつ（太平洋たいへいよう上じょうの略奪りゃくだつ）。帰国きこく後ごの4月がつ23日にち、自身じしんをエースとする東京とうきょうプロレスの設立せつりつを豊ゆたか登とうとともに公式こうしき発表はっぴょう。10月12日にちの旗揚はたあげ戦せんでのジョニー・バレンタインとの試合しあいで名声めいせいを得える。

しかし、テレビ放送ほうそうが付つかなかったことや営業えいぎょう力りょくの弱よわさ、豊ゆたか登とうの横領おうりょうなどにより急速きゅうそくに業績ぎょうせきが悪化あっか。「客きゃくが少すくない」という理由りゆうで興業こうぎょうを中止ちゅうししようとしたところ、怒おこった観客かんきゃくにリングに火ひをつけられる「板橋いたばし事件じけん」などが起おき、東京とうきょうプロレスは3ヶ月かげつで破産はさん、最終さいしゅう的てきに当時とうじの自民党じみんとう副ふく総裁そうさい川島かわしま正次まさつぐ郎ろうの仲介ちゅうかいもあり古巣ふるすである日本にっぽんプロレスに戻もどることになる。

日本にっぽんプロレス復帰ふっき

1967年ねん5月がつに日本にっぽんプロレス復帰ふっき後ごは馬場ばばに次つぐ待遇たいぐうを受うけ、1967年ねん10月がつ31日にち、ジャイアント馬場ばばとのタッグチーム「BI砲ほう」としてインターナショナル・タッグ王座おうざを獲得かくとく。1969年ねん5月がつ16日にち、第だい11回かいワールドリーグ戦せんでジャイアント馬場ばばの4連覇れんぱを阻止そしし初はつ優勝ゆうしょう。 1969年ねん7月がつにNET（現げん：テレビ朝日てれびあさひ）が日本にっぽんプロレス中継ちゅうけいを開始かいしした際さい、日本にほんテレビとの取とり決きめで馬場ばばの試合しあいは日本にほんテレビの独占どくせんとされた関係かんけい上じょう、猪木いのきはNETの日本にっぽんプロレス中継ちゅうけいのエースという形かたちになり、1969年ねん12月2日にちにはドリー・ファンク・ジュニアのNWA世界せかいヘビー級きゅう王座おうざに挑戦ちょうせんし 、1971年ねん3月がつ26日にち、UNヘビー級きゅう王座おうざを獲得かくとくした。

馬場ばばとの対戦たいせん要求ようきゅうが容いれられなかった（力道山りきどうざんが日本にっぽんマットを統一とういつして以降いこう、日本人にっぽんじん対決たいけつは当時とうじタブーになっていた）ことや日本にっぽんプロレスの経理けいりが不透明ふとうめいであったことなど、日本にっぽんプロレスとの度重たびかさなる確執かくしつから1971年ねん（昭和しょうわ46年ねん）12月13日にちに除名じょめい・追放ついほう処分しょぶんを受うける（詳くわしくは密告みっこく事件じけんを参照さんしょう）。同年どうねん11月がつ2日にち、女優じょゆうの倍ばい賞しょう美津子みつこと京王けいおうプラザホテルで結婚けっこん披露宴ひろうえんを開ひらく。

新しん日本にっぽんプロレス設立せつりつ

日本にっぽんプロレスを追放ついほうされた後のちの1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）1月がつ26日にちに新しん日本にっぽんプロレスを旗揚はたあげした。当初とうしょはテレビ放送ほうそうもなく苦くるしい経営けいえいであった。また、ジャイアント馬場ばば率ひきいる全日本ぜんにほんプロレスの圧あつ力りょくにより有力ゆうりょくな外国がいこく人じんプロレスラー招聘しょうへいに難航なんこうしたが、元もと国際こくさいプロレスのエースストロング小林こばやしとの大物おおもの日本人にっぽんじん対決たいけつ、日本にっぽんプロレス時代じだいの先輩せんぱいである大木おおき金太郎きんたろうとの遺恨いこん試合しあい、ビル・ロビンソンとの実力じつりょく世界一せかいいち決定けってい戦せんなどで人気にんきを博はくす。タイガー・ジェット・シンやスタン・ハンセン、ハルク・ホーガンなどを外国がいこく人じんエースとして育成いくせいもした。WWWFと提携ていけいして以降いこうは多数たすうの外国がいこく人じんスターを呼よべるようになり、力道山りきどうざん亡なき後あとのプロレス黄金おうごん時代じだいを築きずいた。

異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せん

新しん日本にっぽんプロレスは、「プロレスこそ全すべての格闘技かくとうぎの頂点ちょうてんである」という「ストロングスタイル」を標榜ひょうぼう。その後ごのプロレスに大おおきな影響えいきょうを与あたえる。猪木いのきは自身じしんの最強さいきょうを証明しょうめいするため、パキスタンの英雄えいゆうアクラム・ペールワン、「熊くま殺ごろし」の異名いみょうをとる空手からて家かウィリー・ウィリアムスとの対戦たいせんなど、異種いしゅ格闘技かくとうぎ路線ろせんへの挑戦ちょうせんを続つづけ、後年こうねんの総合そうごう格闘技かくとうぎの礎いしずえを築きずいた。

中なかでもプロボクシング統一とういつ世界せかいヘビー級きゅうチャンピオン、モハメド・アリとの一いち戦せんは世界せかい各国かっこくに中継ちゅうけいされ話題わだいを呼よんだ。日本にっぽんでは、昼間ひるまの生なま中継ちゅうけいと同日どうじつのゴールデンタイム19時じからのNETテレビでの録画ろくが中継ちゅうけいという形かたちで2度ど放送ほうそうされた（詳くわしくはアントニオ猪木いのき対たいモハメド・アリを参照さんしょう）。1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）1月がつにはアフリカの元もとボクシングヘビー級きゅうチャンピオンでウガンダの元もと大統領だいとうりょうであるイディ・アミンとの異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せんの計画けいかくが浮上ふじょうした。アミンは猪木いのき戦せんを承諾しょうだくしたが、その後ごクーデターを受うけサウジアラビアに亡命ぼうめいしたため、結局けっきょく対戦たいせんは実現じつげんしなかった。

猪木いのき監禁かんきん事件じけん

1982年ねん（昭和しょうわ57年ねん）2月がつ27日にち、沖縄おきなわ松林まつばやし流りゅう空手からて東海とうかい支部しぶ長ちょう水谷みずたに征夫いくおとともにフルコンタクト空手からての団体だんたい「寛ひろし水流すいりゅう空手からて（かんすいりゅうからて）」を設立せつりつした。

同年どうねん、漫画まんが原作げんさく者しゃの梶原かじはら一いち騎きにより猪木いのきが監禁かんきんされる事件じけんが起おこった。梶原かじはらは、暴力団ぼうりょくだん関係かんけい者しゃを使つかって猪木いのきを大阪おおさかのリーガロイヤルホテルの一室いっしつに呼よび出だし、銃じゅうを持もっていることなどを仄ほのめかして猪木いのきを脅迫きょうはくしたとされる。後のちに梶原かじはらが著書ちょしょ『わが懺悔ざんげ録ろく』で語かたったところによると、この事件じけんの発端ほったんは、当時とうじタイガーマスクのキャラクター使用しよう料りょうが猪木いのき側がわから梶原かじはらに支払しはらわれなくなっていたことにあるとされている。「猪木いのきが梶原かじはらを避さけていたため全まったく連絡れんらくがつかない状態じょうたいにあった時とき、たまたまホテルで会あったので部屋へやに招まねいてその件けんを問とい質ただしただけで、監禁かんきん恐喝きょうかつは完全かんぜんに冤罪えんざいである」という。ただし、恐喝きょうかつに関かんして梶原かじはらの他ほかに「同席どうせき者しゃ」がいたことは否定ひていされていない。

IWGP立たち上あげと世代せだい交代こうたい

1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）には世界せかい統一とういつタイトルを目指めざしIWGPを立たち上あげる。しかし同年どうねん6月がつ2日にちの第だい1回かいIWGP優勝ゆうしょう戦せんにおいて、当時とうじ新鋭しんえいのハルク・ホーガンからロープ越ごしのアックスボンバーを受うけ、リングサイドに落おちた際さいに頭あたまを打うって脳震盪のうしんとうを起おこし、失神しっしんKO負まけを喫きっした（詳細しょうさいについてはIWGPリーグ戦せんの項こうを参照さんしょう）。

この頃ころ、猪木いのきが自身じしんのビジネス（「アントン・ハイセル」など）に新しん日本にっぽんプロレスの資金しきんを投資とうしし、その多おおくが失敗しっぱいに終おわって新しん日本にっぽんプロレスの経営けいえいを圧迫あっぱくすることになり、これに嫌気いやけがさした所属しょぞくレスラーによる「クーデター」と、その後ごのタイガーマスクや長州ちょうしゅう力りょくの退団たいだん騒動そうどうにつながって行いく。

1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）6月がつにはプロボクシング団体だんたい日本にっぽんIBFと業務ぎょうむ提携ていけい開始かいし。1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）、不倫ふりん騒動そうどうで倍ばい賞しょうと離婚りこん。そしてアントン・ハイセルの負債ふさい、クーデターで最悪さいあくの状況じょうきょうの中なか、マサ斎藤さいとうと観客かんきゃくなしのノーピープルマッチを敢行かんこう。

1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）8月がつ8日にちの藤波ふじなみとのIWGP戦せんは、「猪木いのきが負まければ引退いんたいか?」という憶測おくそくの中なか、IWGP挑戦ちょうせん者しゃ決定けっていリーグ戦せんを何なにとか勝かち抜ぬいてのものであった。猪木いのきは「負まけたら引退いんたいする」と宣言せんげんし、引退いんたい試合しあいの実況じっきょうを約束やくそくしていた古舘ふるたち伊知郎いちろうがテレビ朝日てれびあさひの演出えんしゅつにより急遽きゅうきょこの試合しあいを実況じっきょうするという設定せっていの中なか、試合しあいは60分ふん時間切じかんぎれの引ひき分わけ。これが猪木いのき最後さいごのIWGP挑戦ちょうせんとなった。

引退いんたい

1994年ねん（平成へいせい6年ねん）5月がつ1日にち、福岡ふくおかドームでグレート・ムタと対戦たいせんし、フォふぉール勝るがちを収おさめる。この試合しあいより引退いんたいへの布石ふせきとなる「イノキファイナルカウントダウンシリーズ」が始はじまった（なお「ファイナルカウントダウン」と銘打めいうったが、カウントがダウンせずに「1・2・3」とアップしている）。

1995年ねん（平成へいせい7年ねん）4月がつ、平和へいわのための平壌ぴょんやん国際こくさい体育たいいく・文化ぶんか祝典しゅくてんで猪木いのきは当初とうしょ、前年ぜんねん46歳さいの誕生たんじょう日び数すうか月げつ前まえにWBA・IBF世界せかいヘビー級きゅう王座おうざを獲得かくとくしたジョージ・フォアマンとの対戦たいせんを希望きぼうしたが、フォアマンは「とんでもない。北朝鮮きたちょうせんになど行いかない。俺おれは第だい一いちに愛国あいこく者しゃ、第だい二ににボクサーだ。わが国くにが北朝鮮きたちょうせんと外交がいこう関係かんけいを持もっていない以上いじょう、俺おれがそこに行いくなんてありえない」と拒否きょひ。1974年ねんキンシャサの奇跡きせきで最初さいしょに世界せかい王座おうざに君臨くんりんしていたフォアマンをKOして世界せかい王座おうざ奪取だっしゅし、1976年ねん猪木いのきと対戦たいせんしたアリが来賓らいひんとして参加さんか、猪木いのき自身じしんはシングルマッチ 20分ふん1本ほん勝負しょうぶリック・フレアーに完勝かんしょう。12月30日にち、大阪城おおさかじょうホールにて自主じしゅ興行こうぎょう「INOKI FESTIVAL」を開催かいさい。

1996年ねん（平成へいせい8年ねん）11月3日にちには、以前いぜん自身じしんが平壌ぴょんやんでの対戦たいせんを熱望ねつぼうしたフォアマンが来日らいにちし、東京とうきょうベイNKホールで行おこなわれたWBU世界せかいヘビー級きゅう王座おうざ戦せんで判定はんてい勝がち。猪木いのきは二宮にのみや清純せいじゅんと共ともにTBSテレビの解説かいせつを務つとめた。

1998年ねん（平成へいせい10年ねん）、沖縄おきなわ県けん豊見城とみぐすく村むら（現げん・豊見城とみぐすく市し）内うちの平ひら仲なか信明のぶあきのジムで現役げんえき生活せいかつ最後さいごのキャンプ、3月22日にち愛知あいち県けん体育館たいいくかんで角田つのだ信しん朗ろうと公開こうかいスパー、4月がつ4日にち東京とうきょうドームにおける引退いんたい記念きねんイベント「ファイナルイノキトーナメント」で行おこなわれた引退いんたい試合しあいで、小川おがわ直也なおやらと対戦たいせんし勝がち上あがってきたドン・フライと対戦たいせん、グラウンド・コブラツイストで勝利しょうりし引退いんたいした。引退いんたいの際さいには「この道みちを行いけばどうなるものか」で始はじまる「道みち」の詩しを諳そらんじるスピーチを行おこなった。この「道みち」のセリフは、後のちに盛さかんに春一番はるいちばんらがものまねの対象たいしょうにしている。

引退いんたい後ご

引退いんたい後ごはUFO、PRIDE、INOKI BOM-BA-YEなど、多おおくの団体だんたいやイベントに盛もり上あげ役やくとして登場とうじょうしたり、猪木いのき完かん全ぜんプロデュースによる「ジャングルファイト（MMA/VT）」をブラジルで開催かいさいするなどしている。

2002年ねん（平成へいせい14年ねん）8月がつ28日にちに行おこなわれた「Dynamite!」では、上空じょうくう4,000メートル（夜間やかん規制きせいがあったため発表はっぴょうは3,000メートル）からのスカイダイビングに挑戦ちょうせん。国立こくりつ霞ヶ丘かすみがおか競技きょうぎ場じょう陸上りくじょう競技きょうぎ場じょうへの着地ちゃくちに成功せいこうしたが、その後ご「PRIDE」と絶縁ぜつえん。

2003年ねん（平成へいせい15年ねん）12月31日にちには日本にほんテレビ協賛きょうさんで「イノキボンバイエ」を開催かいさいしたが大だい失敗しっぱいに終おわり、格闘技かくとうぎプロデュースからは退しりぞいた。

2005年ねん（平成へいせい17年ねん）11月14日にちに自身じしんの持もつ新しん日本にっぽんプロレスの株式かぶしき（全ぜん株式かぶしきの51.5%相当そうとう）を株式会社かぶしきがいしゃユークスに売却ばいきゃくし、事実じじつ上新かみしん日本にっぽんプロレスの経営けいえいから身みを引ひいた。以降いこうは自身じしんが提唱ていしょうしたバングラデシュ興行こうぎょうが中止ちゅうしになる等ひとし、同どう団体だんたいへの影響えいきょう力りょくは相当そうとう減少げんしょうする事こととなる。

2006年ねん（平成へいせい18年ねん）4月がつ、アメリカの新興しんこう総合そうごう格闘技かくとうぎ団体だんたいIFLの世界せかい大使たいしに就任しゅうにん。IFL参戦さんせんのため、同年どうねん9月がつに自身じしんが監督かんとくを務つとめる東京とうきょうサーベルズを結成けっせい。同時どうじに、自みずから企画きかくした格闘技かくとうぎイベント「INOKI GENOME 〜格闘技かくとうぎ世界一せかいいち決定けってい戦せん〜」の開催かいさい延期えんきを発表はっぴょうするなど試行錯誤しこうさくごを繰くり返かえした。

2007年ねん（平成へいせい19年ねん）3月がつ、自身じしんが社長しゃちょう（後のちに会長かいちょう）を務つとめる新しん団体だんたい「イノキ・ゲノム・フェデレーション（IGF）」を発足ほっそく、6月がつに両国りょうこく国技こくぎ館かんにて旗揚はたあげ戦せんを行おこなった。娘むすめ婿むこであるサイモン・ケリー猪木いのきも新しん日本にっぽんプロレス社長しゃちょうを辞職じしょく、IGFへ合流ごうりゅうした。

2007年ねん（平成へいせい19年ねん）7月がつ11日にち、親交しんこうのあるTRIPLE-Pと“TRIPLE-P vs. アントニオ猪木いのき”を組くみ、アントニオ猪木いのきの名言めいげん「道みち」を曲きょくにして発売はつばいした。道みちのCDジャケットの裏側うらがわはアントニオ猪木いのきの手書てがきの「道みち」が書かかれている。プロモーションビデオにも出演しゅつえんしDJプレイしたりサンプラーを叩たたいたりする。

2007年ねん（平成へいせい19年ねん）12月がつ20日はつか、有明ありあけコロシアムで行おこなわれた小川おがわ直也なおや対たい安田やすだ忠夫ただお戦せんの試合しあい終了しゅうりょう後ご、レフェリーの制止せいしを無視むしして暴あばれまわる小川おがわを止とめるため乱入らんにゅうし、裸はだか絞しめで小川おがわを失神しっしんさせた。

2010年ねん（平成へいせい22年ねん）2月がつ1日にち、WWEは猪木いのきのWWE殿堂でんどう（WWE ホール・オブ・フェイム）顕彰けんしょうを発表はっぴょうした。WWE殿堂でんどう入いりを果はたした日本人にっぽんじんは猪木いのきが初はじめてである。理由りゆうは、世界せかいのプロレス界かい発展はってんに貢献こうけんしたことを評価ひょうかしての選出せんしゅつであった。インダクター（プレゼンター）はスタン・ハンセン。

猪木いのきのWWE殿堂でんどう表彰ひょうしょうセレモニーは3月がつ27日にち、アリゾナ州しゅうフェニックスにて行おこなわれた。猪木いのきは翌日よくじつにアリゾナ州しゅうグレンデールのユニバーシティ・オブ・フェニックス・スタジアムで開催かいさいされた第だい26回かいレッスルマニアにも登場とうじょうし、観衆かんしゅうからの祝福しゅくふくを受うけた。

2010年ねん（平成へいせい22年ねん）12月、「INOKI BOM-BA-YE」を復活ふっかつさせると共ともに、「Dynamite!! 〜勇気ゆうきのチカラ2010〜」のプロデューサーとして大晦日おおみそか興行こうぎょうに復帰ふっきする。

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）12月31日にち、「元気げんきですか!! 大晦日おおみそか!! 2011」を開催かいさい。

2012年ねん（平成へいせい24年ねん）7月がつ10日とおか、中国ちゅうごく・上海しゃんはいで新しん団体だんたい「上海しゃんはい愛あい武たけ」を旗揚はたあげ。

2012年ねん（平成へいせい24年ねん）11月がつ20日はつか、キューバ友好ゆうこう勲章くんしょうを授与じゅよされる。

2013年ねん2月がつ20日はつか、古希こきを祝いわうパーティーが東京とうきょう都と港みなと区くのホテルオークラ東京とうきょうで催もよおされ、坂口さかぐち征せい二に、小川おがわ直也なおや、藤波ふじなみ辰たつ爾なんじ、藤原ふじわら喜明よしあき、木村きむら健悟けんご、佐山さやま聡さとし、ジョージ高野たかの、前田まえだ日明ひあがり、北沢きたざわ幹みき之これ、蝶ちょう野の正洋まさひろ、棚橋たなはし弘ひろし至いたり、橋本はしもと大地だいち、スタン・ハンセンらかつての愛弟子まなでし・ライバルや、各界かくかいから千葉ちば真一しんいち・谷たに隼人はやと、デヴィ・スカルノ、船越ふなこし英一郎えいいちろう、九重ここのえ親方おやかた、南部なんぶ虎とら弾だん、野村のむら克也かつや&野村のむら沙すな知代ちよ夫妻ふさいなど、660人にんが祝福しゅくふくに駆かけつけた。

2017年ねん5月25日にち、自身じしんがプロデュースする新しんイベント「ISM」の旗揚はたあげを発表はっぴょう。「ISM」の収益しゅうえき金きんについては、自身じしんの師匠ししょうの一人ひとりであるゴッチの墓はかを日本にっぽん国内こくないに建設けんせつするための費用ひようとする。一方いっぽうでIGFに対たいしては、既すでに運営うんえいから手てを引ひいていることと「会社かいしゃを整理せいりする方向ほうこうで考かんがえている」との方針ほうしんを明あかした。これに対たいしIGF側がわは、猪木いのきが役員やくいんは退しりぞいているものの依然いぜん同社どうしゃの大だい株主かぶぬしの一人ひとりであるとして、団体だんたい存続そんぞくを目指めざす方針ほうしんを訴うったえている。同月どうげつにはIGF側がわが猪木いのきの妻つまに対たいする不当ふとう利得りとく返還へんかん請求せいきゅうの訴訟そしょうを起おこすなど、一部いちぶの問題もんだいは法廷ほうていに持もち込こまれていたが、最終さいしゅう的てきに2018年ねん3月がつに猪木いのきとIGFとの間あいだで和解わかいが成立せいりつし、猪木いのきは所有しょゆうするIGFの全ぜん株式かぶしきを第三者だいさんしゃに売却ばいきゃくしてIGFとの関係かんけいを断ことわった。

2017年ねん10月21日にち、両国りょうこく国技こくぎ館かんでの『INOKI ISM.2』において自身じしんの生前せいぜん葬そうを行おこなう。

2019年ねん2月がつ19日にち、『ジャイアント馬場ばば没後ぼつご20年ねん追善ついぜん興行こうぎょう』に来場らいじょうし試合しあい前まえにあいさつ。ジャイアント馬場ばば関連かんれんイベントに登場とうじょうするのは初はつ。リングでの絡がらみを含ふくめれば1979年ねんの「夢ゆめのオールスター戦せん」以来いらいとなった。

2019年ねん4月がつ26日にち、ドラディションの『NEVER ENDING DREAM TOUR in TOKYO』後楽園こうらくえんホールに参加さんかし藤波ふじなみと坂口さかぐちとトークバトルを行おこなった。猪木いのきは登場とうじょうの際さいに握手あくしゅを求もとめた藤波ふじなみに闘魂とうこんビンタをお見舞みまいし観客かんきゃくを沸わかせた。

2022年ねん10月がつ1日にち（土曜日どようび）午前ごぜん7時じ40分ふん、死去しきょ（#闘病とうびょうと死去しきょを参照さんしょう）。

政治せいじ家かとして

政界せいかい進出しんしゅつ、参議院さんぎいん議員ぎいん

「スポすぽーツ平和党つへいわとう」を参照さんしょう

1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）、「スポーツを通つうじて国際こくさい平和へいわ」を合言葉あいことばにスポすぽーツ平和党つへいわとうを結成けっせい。第だい15回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょに比例ひれい区くから99万まん3989票ひょうを集あつめて初はつ当選とうせんし、参議院さんぎいん議員ぎいんとなる（キャッチコピーは「国会こっかいに卍まんじ固かため、消費しょうひ税ぜいに延髄えんずい斬ぎり」）。史上しじょう初はつのレスラー出身しゅっしんの国会こっかい議員ぎいんとなった。

なお、当時とうじ参議院さんぎいん比例ひれい区くは政党せいとう名なの投票とうひょうであったのに対たいし、自身じしんの知名度ちめいどの高たかさから猪木いのきの個人こじん名めいを書かいた無効むこう票ひょうが大量たいりょうに出でた（当時とうじの参議院さんぎいん比例ひれい代表だいひょう選挙せんきょは厳正げんせい拘束こうそく名簿めいぼ式しき）。政治せいじ活動かつどうを続つづけながらもプロレス界かいからは引退いんたいせず、政治せいじとプロレスの「二に足そくのわらじ」を履はいて活動かつどうした。当時とうじは参議院さんぎいんの通称つうしょう使用しようが認みとめられていなかったため、議員ぎいん活動かつどうは本名ほんみょうの「猪木いのき寛ひろし至いたり」名義めいぎで行おこなった。

1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）10月がつ14日にち、福島ふくしま県けん会津若松あいづわかまつ市しの体育館たいいくかんで講演こうえん中ちゅうに暴漢ぼうかんに刃物はもので襲おそわれ、左ひだりの頸部などを負傷ふしょう。会場かいじょうが一時いちじ騒然そうぜんとなる中なか、傷口きずぐちをタオルで押おさえたまま講演こうえんを最後さいごまで行おこない、終了しゅうりょう後ごに東京とうきょうの病院びょういんに入院にゅういんした。この時ときの猪木いのきはマスコミのインタビューで「アトラクションにしては痛やめてーな」とコメントしていた。後日ごじつ、警察けいさつやマスコミなどが猪木いのきに対たいし、何故なぜ、警戒けいかいしなかったのかと尋たずねたところ、猪木いのきは「過去かこに講演こうえん会かいやトークショー、様々さまざまなイベントで、ファンの人ひとが突然とつぜん、壇上だんじょうに上あがって握手あくしゅやサインを求もとめてきたり、プレゼントを差さし出だしてきたり、弟子でし入いりや新しん日本にっぽんプロレスへの入団にゅうだんをお願ねがいしてきた事ことが何なん度どかあり、今回こんかいも近ちかづいてきた男性だんせいが暴漢ぼうかんではなく自分じぶんのファンだと勘違かんちがいして何なにも警戒けいかいしていなかった」と答こたえた。10月25日にち、統一とういつ会派かいはを組くんだ民社党みんしゃとうの配慮はいりょにより質問しつもんに立たった。

湾岸わんがん戦争せんそうで日本人にっぽんじん人質ひとじち解放かいほう

1990年ねん（平成へいせい2年ねん）8月がつ2日にち、当時とうじサッダーム・フセイン政権せいけん下したのイラクが突如とつじょクウェートに侵攻しんこう（湾岸わんがん危機きき）。イラクは日本にっぽんを含ふくむ国際こくさい連合れんごうからの非難ひなんや制裁せいさい措置そちを受うけ、当時とうじクウェートにいた日本人にっぽんじん41人にんなどを事実じじつ上じょうの人質ひとじちとしてイラクに連行れんこう・国外こくがい移動いどう禁止きんし処分しょぶんにする。

政府せいふ間あいだの人質ひとじち解放かいほう交渉こうしょうは難航なんこうしたが、猪木いのきが12月1日にちにイラクで「平和へいわの祭典さいてん」を行おこなうことを発表はっぴょう。外務省がいむしょうはこれに難色なんしょくを示しめしたが、猪木いのきは個人こじんで費用ひようを負担ふたんしてトルコ航空機こうくうきをチャーター、関係かんけい者しゃや人質ひとじち被害ひがい者しゃ41人にんの家族かぞく46人にんと共ともにトルコ経由けいゆでバグダードへ入はいった。このイベントの開催かいさい後ごに、在留ざいりゅう日本人にっぽんじんと全ぜん人質ひとじちが解放かいほうされた。

これを追おい風かぜに、その後ご1992年ねん（平成へいせい4年ねん）7月がつの第だい16回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょでも1議席ぎせきを獲得かくとく（参議院さんぎいん会派かいはで2議席ぎせき目め）した。

落選らくせん

1994年ねん（平成へいせい6年ねん）、公設こうせつ第だい1秘書ひしょ（当時とうじ）であった佐藤さとう久美子くみこ およびスポすぽーツ平和党つへいわとう前ぜん幹事かんじ長ちょうの新しん間あいだ寿ことぶきらが、「政治せいじ資金しきん規正きせい法ほう違反いはん」、「収賄しゅうわい」、「右翼うよく（日本にっぽん皇民党こうみんとう）との癒着ゆちゃく」、「佐川急便さがわきゅうびん会長かいちょうの依頼いらいで東京とうきょう都知事とちじ降板こうばん」、「税金ぜいきん未納みのう」、「女性じょせい問題もんだい」などの問題もんだいを告発こくはつするいわゆる「猪木いのきスキャンダル」をぶち上あげた。

このうちのいくつか（少女しょうじょ買春ばいしゅんなど）は完全かんぜんな捏造ねつぞうであり、特とくに政治せいじ資金しきん規正きせい法ほう違反いはんについては東京とうきょう地検ちけん捜査そうさ中なかに時効じこうとなり、処分しょぶんはまぬがれた。税金ぜいきん未納みのう問題もんだいについては、世田谷せたがや区役所くやくしょおよび国税こくぜいから差さし押おさえ処分しょぶんを受うけた（官報かんぽうに記載きさい）。

これと前後ぜんごして、もう1人ひとりのスポすぽーツ平和党つへいわとう所属しょぞく議員ぎいん江本えもと孟紀たけのりと党とうの運営うんえいを巡めぐって対立たいりつ。特とくに金銭きんせん疑惑ぎわくにまつわる江本えもとの猪木いのきに対たいする不信ふしんにより大おおきな亀裂きれつが生しょうじた。また、釈明しゃくめい記者きしゃ会見かいけんの際さい、激高げっこうした猪木いのきが机つくえを叩はたき記者きしゃを怒鳴どなるなどの高こう圧あつ的てきな態度たいどをとったことも強つよい批判ひはんを浴あびた。

一連いちれんの「猪木いのきスキャンダル」もあり、1995年ねん（平成へいせい7年ねん）の参議院さんぎいん選挙せんきょで落選らくせん。なお、同おなじ参院さんいん選挙せんきょでは高田たかだ延のべ彦が副ふく党首とうしゅを務つとめた「さわやか新党しんとう」も立候補りっこうほしたが、「スポすぽーツ平和党つへいわとう」同様どうように議席ぎせきを獲得かくとく出来できなかった。選挙せんきょ後ご、江本えもとは離党りとうした。

なお、スポすぽーツ平和党つへいわとうは2004年ねん（平成へいせい16年ねん）4月がつを以もって解散かいさんした。

参議院さんぎいん選挙せんきょへの再さい出馬しゅつば、国政こくせい復帰ふっき

2013年ねん6月がつ5日にち、日本にっぽん維新いしんの会かいより、第だい23回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょ比例ひれい代表だいひょうでの出馬しゅつばを表明ひょうめい。日本にっぽん維新いしんの会かい共同きょうどう代表だいひょうの石原いしはら慎太郎しんたろう立たち会あいの下したで開催かいさいした記者きしゃ会見かいけんで『猪木いのきの元気げんきを日本にっぽんのために活いかしたい』と国政こくせい再さい挑戦ちょうせんへの意欲いよくを漲みなぎらせた。

同年どうねん7月がつ21日にちの投開票とうかいひょうにおいて、獲得かくとく票数ひょうすう35万まん6606票ひょう（同どう党内とうない最多さいた得票とくひょう）で当選とうせんし、18年ねんぶりの国政こくせい復帰ふっきを果はたした。

2013年ねん7月がつ29日にちより議員ぎいん氏名しめいとして「アントニオ 猪木いのき」を使用しようすることが、参議院さんぎいんで許可きょかされた。

訪朝ほうちょう

2013年ねん7月がつ25日にちから北朝鮮きたちょうせんの朝鮮ちょうせん戦争せんそう休戦きゅうせん60年ねんの記念きねん行事ぎょうじに出席しゅっせき。平壌ぴょんやんで金永南きんえいなん最高さいこう人民じんみん会議かいぎ常任じょうにん委員いいん長ちょうと会談かいだんした。参議院さんぎいん規則きそくでは議員ぎいんが登院とういんできない場合ばあいには議院ぎいんの許可きょかを得えることとされているが、参議院さんぎいん選挙せんきょの比例ひれい区くで当選とうせんした後のちではあったものの前任ぜんにんの参議院さんぎいん議員ぎいんの任期にんき満了まんりょうが7月がつ28日にちであり未いまだ民間みんかん人じんなので問題もんだいはないと説明せつめいされていた。

その後ご、北朝鮮きたちょうせんのスポーツ強化きょうか委員いいん長ちょうであった張ちょう成沢なりさわの打診だしんを受うけ、10月がつ下旬げじゅんに再度さいど訪朝ほうちょうの意向いこうを示しめした。10月31日にちの参議院さんぎいん議院ぎいん運営うんえい委員いいん会かい理事りじ会かいは「必要ひつよう性せいがない」として渡航とこう不ふ許可きょかを決定けってい。しかし、不ふ許可きょかは不合理ふごうりと反発はんぱつして11月に入はいって実際じっさいに訪朝ほうちょうが実行じっこうされたため、参議院さんぎいん議院ぎいん運営うんえい委員いいん会かい理事りじ会かいは処分しょぶんを含ふくめた対応たいおうを検討けんとう。11月13日にちの参議院さんぎいん本ほん会議かいぎで懲罰ちょうばつ動議どうぎが可決かけつされ懲罰ちょうばつ委員いいん会かいに付託ふたくして処分しょぶんの是非ぜひや内容ないようを審査しんさすることとなった。懲罰ちょうばつ委員いいん会かいからは弁明べんめいの機会きかいが与あたえられていたもののこれを拒否きょひし、11月20日にちの懲罰ちょうばつ委員いいん会かい理事りじ懇談こんだん会かいの協議きょうぎで登院とういん停止ていし30日にちの処分しょぶん内容ないようが決定けっていされ、11月21日にちの懲罰ちょうばつ委員いいん会かいでこれを全会ぜんかい一致いっちで可決かけつ、11月22日にちの参議院さんぎいん本ほん会議かいぎで登院とういん停止ていし30日にちとすることに維新いしんを除のぞく賛成さんせい多数たすうで可決かけつされた。また、維新いしんから党とうとしての処分しょぶんとして、党員とういん資格しかくと党とう国会こっかい議員ぎいん団だん副ふく幹事かんじ長ちょう職しょくのそれぞれ50日間にちかん停止ていしをい渡いわたされた。

さらに猪木いのきを招待しょうたいした張ちょう成沢なりさわが12月8日にちに粛清しゅくせいされ、公職こうしょく追放ついほうされた。そして12月12日にちに死刑しけい判決はんけつを受うけ、即日そくじつ処刑しょけいされた。猪木いのきは張ちょうの処刑しょけいについて聞きかれ、「よく分わからない。北朝鮮きたちょうせんも神経質しんけいしつになっているときなので余計よけいなことを話はなさず、言葉ことばを控ひかえたい」と答こたえた。しかし、訪朝ほうちょう時じに打診だしんした国会こっかい議員ぎいん団だん訪問ほうもんの受うけ入いれは、北朝鮮きたちょうせん側がわから「約束やくそくはまったく変かわらない」と返答へんとうがあったという。猪木いのきは、理事りじ長ちょうを務つとめるNPO法人ほうじん「スポーツ平和へいわ交流こうりゅう協会きょうかい」が平壌ぴょんやんに設立せつりつした事務所じむしょを通つうじた交流こうりゅう活動かつどうについても「変化へんかしない」と述のべた。

2014年ねん1月がつ13日にち - 16日にちにかけ、北朝鮮きたちょうせんを訪問ほうもんした。猪木いのきの訪朝ほうちょうはこれで27回かい目めとなる。

2014年ねん4月がつには同おなじ維新いしんの会かいの松浪まつなみ健太けんた、石関いしぜき貴史たかし、阪口さかぐち直人なおと（衆しゅう）、清水しみず貴之たかゆき（参まいり）の4議員ぎいんとともにゴールデンウィーク中なかの再度さいどの訪朝ほうちょうを計画けいかくした。維新いしんの会かいは党とうとして許可きょかした ものの、政府せいふとして北朝鮮きたちょうせんに対たいして渡航とこう自粛じしゅく勧告かんこくを通達つうたつするなど制裁せいさい発動はつどう中ちゅうであることを理由りゆうに自民党じみんとうからの自粛じしゅく要請ようせいに逢あい、渡航とこうに必要ひつような衆参しゅうさん両院りょういんの許可きょかが得えられる見込みこみがなくなったとして最終さいしゅう的てきに断念だんねんした。同年どうねん6月がつ、第だい186回かい国会こっかいの閉会へいかいを待まって再度さいどの訪朝ほうちょう計画けいかくを発表はっぴょう（国会こっかい会期かいき中ちゅう以外いがいの海外かいがい渡航とこうは議員ぎいんが所属しょぞくする各かく院いんの許可きょかが不要ふようであるため）、これに対たいして菅かん義よし偉えら官房かんぼう長官ちょうかんは7月がつ7日にちの定例ていれい記者きしゃ会見かいけんで、政府せいふが北朝鮮きたちょうせんへの経済けいざい制裁せいさいを一部いちぶ解除かいじょしたことを踏ふまえ「渡航とこうで特段とくだんの措置そちを取とることはない」として反対はんたいしない方針ほうしんを表明ひょうめい、7月がつ9日にち、猪木いのきと上記じょうきの4議員ぎいんにみんなの党とうの山田やまだ太郎たろう参議院さんぎいん議員ぎいんを加くわえた6名めいの議員ぎいん団だんを組織そしきして北朝鮮きたちょうせんへ出発しゅっぱつ、平壌ぴょんやん市し内うちの各かく施設しせつや開城かいじょう市しなどを訪問ほうもんしたほか、朝あさ・日にち友好ゆうこう親善しんぜん協会きょうかい顧問こもんである朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとうの姜きょう錫柱しゃくちゅう書記しょきや労働党ろうどうとう国際こくさい部ぶ副ふく部長ぶちょうを務つとめる朝日あさひ友好ともよし親善しんぜん協会きょうかいの朴ほお根ね光こう会長かいちょうと会談かいだんを行おこない、拉致らち問題もんだい解決かいけつに向むけた取とり組くみや人的じんてき交流こうりゅうを確認かくにんし合あった。

次世代じせだいの党とうへの参加さんかと離党りとう

2014年ねん8月がつ1日にちの日本にっぽん維新いしんの会かい分ぶん党とうに際さいしては石原いしはら慎太郎しんたろう共同きょうどう代表だいひょうを支持しじするグループ「次世代じせだいの党とう」に参加さんか。党とう国民こくみん運動うんどう局長きょくちょうおよび参議院さんぎいん政策せいさく調査ちょうさ会長かいちょうに就任しゅうにんした。しかし、2014年ねん12月12日にちに離党りとう届とどけを提出ていしゅつした。

日本にっぽんを元気げんきにする会かいへの参加さんかと解散かいさん

2015年ねん5月がつ、阪口さかぐち直人なおとと（キルギスにて）

2015年ねん1月がつ8日にちに政党せいとう「日本にっぽんを元気げんきにする会かい」の設立せつりつと同時どうじに参加さんか、同どう党とう最高さいこう顧問こもんに就任しゅうにん。

2015年ねん1月がつ21日にちにノーベル平和へいわ賞しょう受賞じゅしょう者しゃのマララ・ユスフザイとイギリスで面会めんかいし同氏どうしの日本にっぽん訪問ほうもんを要請ようせい、同氏どうしはこれを受諾じゅだくした。2015年ねん9月がつ17日にちの安全あんぜん保障ほしょう関連かんれん法案ほうあんの採決さいけつでは所属しょぞくする日本にっぽんを元気げんきにする会かいが直前ちょくぜんで賛成さんせいに転てんじたため、自みずからも賛成さんせい票ひょうを投とうじたが、数日すうじつ前まえに反対はんたい派は団体だんたいに「慎重しんちょうな審議しんぎを要求ようきゅうしたい」という書簡しょかんを出だしていたために、物議ぶつぎをかもした。

2016年ねん6月がつ2日にち、日本にっぽんを元気げんきにする会かい代表だいひょうの松田まつだ公こう太ふとしの辞任じにんと共ともに、猪木いのきの代表だいひょう就任しゅうにんが報ほうじられた。2016年ねん7月がつ27日にちに会派かいは「日本にっぽんを元気げんきにする会かい・無所属むしょぞく会かい」は解散かいさんし、猪木いのきは会派かいは「無所属むしょぞくクラブ」に異動いどうした。2019年ねん2月がつ25日にちに国民こくみん民主党みんしゅとうの院内いんない会派かいはである「国民こくみん民主党みんしゅとう・新緑風会しんりょくふうかい」に入会にゅうかいした。

政界せいかい引退いんたい

2019年ねん6月がつ5日にち、第だい25回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょに出馬しゅつばせず引退いんたいする意向いこうを表明ひょうめいした。不ふ出馬しゅつばの理由りゆうは高齢こうれいであることや選挙せんきょに向むけた野党やとう間あいだ協定きょうていに対たいする思おもい等とうがあることを述のべた。

闘病とうびょうと死去しきょ

1982年ねん8月がつに糖尿とうにょう病びょうが判明はんめいし、血糖けっとう値ちは通常つうじょうの5倍ばいという検査けんさ結果けっかで体からだがだるく、思おもうように動うごかせなくなっていたという。

2020年ねん2月がつ28日にち、プロレスリング・マスターズの全ぜん試合しあい後ごに『燃もえる闘魂とうこん60周年しゅうねんメモリアルセレモニー』が行おこなわれ挨拶あいさつで「本当ほんとうは去年きょねん2か月げつ半はん入院にゅういんして、もうどうしようかなと思おもっている時ときにこれに出会であい、新あらたな闘魂とうこんに火ひが付つきました」と話はなし、その後ごは待まってましたと長州ちょうしゅうが武藤むとうを羽はね交かい絞しめにしたところに闘魂とうこんビンタをお見舞みまい、続つづいて蝶ちょう野のにも見舞みまい、観客かんきゃくの長州ちょうしゅうコールに武藤むとう、蝶ちょう野のが抑おさえつけお見舞みまいすると前田まえだコールも起おこり「前田まえだもやるのか。変かわったな」と猪木いのきは笑顔えがおでこの日ひ4度目どめの闘魂とうこん注入ちゅうにゅうを見舞みまった。これが猪木いのきの最後さいごのリングとなったが、もう歩あるくのも大変たいへんそうだったと後のちに武藤むとうは語かたっていた。

2020年ねん7月がつ26日にち、自身じしんのツイッターで、難病なんびょうの「心こころアミロイドーシス」という病やまいにおかされていることを告白こくはく。

2021年ねん4月がつ16日にち、ドラディションが後楽園こうらくえんホールで興行こうぎょうを打うち、その場ばで藤波ふじなみが来年らいねんの自身じしんのデビュー50周年しゅうねん記念きねん大会たいかいに、同年どうねん1月がつから腰こしの治療ちりょうでも入院にゅういんしていた猪木いのきを招まねく強つよい意欲いよくを示しめしていた。

2021年ねん11月27日にち放送ほうそうのNHK BSプレミアム『燃もえる闘魂とうこん　ラストスタンド 〜アントニオ猪木いのき 病床びょうしょうからのメッセージ〜』にて、正式せいしきな病名びょうめいは心しんアミロイドーシスではなく「全身ぜんしん性せいトランスサイレチンアミロイドーシス」だと公表こうひょうした。

2022年ねん3月がつ1日にちには50周年しゅうねんを迎むかえる新しん日本にっぽんプロレスが日本武道館にほんぶどうかんで「CSテレ朝てれあさチャンネル Presents 旗揚はたあげ記念きねん日び」を開催かいさい、2月がつ20日はつか札幌さっぽろ大会たいかいではオカダ・カズチカが猪木いのきの新しん日本にっぽん登場とうじょうを熱望ねつぼうしており、オカダはこの日ひ、猪木いのきが作つくった新しん日本にっぽんプロレスへの想おもいを語かたり藤波ふじなみが「今いま、猪木いのきさんの名前なまえが出でましたけど、猪木いのきさんには次回じかい必かならず来きてもらいましょう。猪木いのきさんにエールを贈おくるために、例れいのやつを元気げんきよく行いきましょう！」と「1！2！3！ダー！」で大会たいかいを締しめた。

2022年ねん5月がつ22日にち、自由じゆうに動うごかなくなった体からだで、自身じしんがデザインした青森あおもり県けん十和田とわだ市し蔦つた温泉おんせんに建たてた「アントニオ猪木いのき家かの墓はか」の建立こんりゅう式しきを行おこない、19年ねんに亡なくなった妻つまの納骨のうこつなどを行おこなった。

2022年ねん10月がつ1日にち午前ごぜん7時じ40分ふん、全身ぜんしん性せいトランスサイレチンアミロイドーシスによる心不全しんふぜんのため東京とうきょう都と港みなと区くの自宅じたくで死去しきょした。79歳さい没ぼつ。

猪木いのきは闘病とうびょうと並行へいこうしながらメディアなどへの出演しゅつえんも続つづけ、同年どうねん8月がつ28日にちの日本にほんテレビ『24時じ間あいだテレビ45』に出演しゅつえんし、車椅子くるまいすに乗のりながら両国りょうこく国技こくぎ館かんに姿すがたを現あらわし、かつて日本にほんテレビのプロレス実況じっきょう担当たんとうアナウンサーでもあった徳光とくみつ和夫かずおと質疑しつぎ応答おうとうを行おこなった。これが生前せいぜん最後さいごのテレビへの出演しゅつえんとなった。同月どうげつ26日にちには専属せんぞくマネジメント会社かいしゃとなる「株式会社かぶしきがいしゃ猪木いのき元気げんき工場こうじょう」が設立せつりつされ、同社どうしゃの顧問こもんとなっている。その後ごも、同年どうねん12月がつ1日にちの藤波ふじなみ辰たつ爾なんじの50周年しゅうねん記念きねん大会たいかいなど出演しゅつえん予定よていのスケジュールも入いれていたが、9月がつ後半こうはんに入はいり急速きゅうそくに体調たいちょうが悪化あっかし、一時いちじ危篤きとく状態じょうたいに陥おちいるなど自宅じたくで24時じ間あいだの看護かんご体制たいせいで療養りょうようを続つづけていた。猪木いのきの自宅じたくの近所きんじょに住すんでいた猪木いのきの実弟じっていに当あたる啓介けいすけは、亡なくなる前日ぜんじつの9月がつ30日にち夜よるに猪木いのきの自室じしつに呼よばれて40分ふん程度ていど二に人にんきりで過すごしたという。その後ご10月がつ1日にち早朝そうちょう、啓介けいすけと自宅じたくで看護かんごを続つづけてきたスタッフにより看取みとられ、息いきを引ひき取とった。

訃報ふほうに古巣ふるすの新しん日本にっぽんプロレスをはじめ、関係かんけい者しゃ、海外かいがい機関きかん、各界かくかいの著名ちょめい人じんなどから多おおく寄よせられた。

訃報ふほうを聞きいて弔問ちょうもんに訪おとずれた人物じんぶつには古舘ふるたち伊知郎いちろう、舟橋ふなばし慶一けいいち、坂口さかぐち征せい二に、木戸きど修おさむ、ケンドー・カシン、佐々木ささき北斗ほくと夫妻ふさい、藤田ふじた、小川おがわ、高田たかだ、長州ちょうしゅう、藤波ふじなみは家族かぞくなどがおり、古館ふるだては自身じしんの弔問ちょうもんの様子ようすなどをYouTubeで語かたった。鈴木すずきみのるは翌よく2日にちのワイルドワンプロレスリングの試合しあい後ご、「1、2、3、ダーッ！」をする素振そぶりに観客かんきゃくも応おうじ、鈴木すずきなりに追悼ついとうした。

猪木いのき死去しきょ当日とうじつ、新しん日本にっぽんプロレスはイギリス・ロンドン大会たいかい、藤波ふじなみが試合しあいを行おこなったプロレスリング・ヒートアップ・川崎かわさき市しとどろきアリーナ大会たいかい、女子じょしプロレスのスターダム・武蔵野むさしのの森もり総合そうごうスポーツプラザ大会たいかいでそれぞれ追悼ついとうの10カウントゴングが行おこなわれた。全日本ぜんにほんプロレスは、翌よく2日にちに追悼ついとうセレモニーを行おこないプロレスリング・ノアは7日にちの後楽園こうらくえんホール大会たいかいで追悼ついとう10カウントセレモニーを行おこなった。新しん日本にっぽんプロレスは、猪木いのきの死後しご国内こくない初はつ大会たいかいとなる10日とおかの両国りょうこく国技こくぎ館かん大会たいかいでも10カウントゴングセレモニーを行おこない来年らいねん1月がつ4日にちに東京とうきょうドームで行おこなわれる「WRESTLE KINGDOM 17」を追悼ついとう大会たいかいとし大会たいかいのサブタイトルを「闘魂とうこんよ、永遠えいえんに」とすることを発表はっぴょう、当日とうじつはアントニオ猪木いのきメモリアル6人にんタッグマッチを行おこない6選手せんしゅ共ともに赤あかい闘魂とうこんタオルで入場にゅうじょうし藤波ふじなみは猪木いのきがしていたのと同様どうように深紅しんくのガウンで入場にゅうじょうし試合しあいを行おこない試合しあい後ごは「1、2、3、ダーッ！」を行おこなった。日本にっぽんプロレス殿堂でんどう会かいは、10日とおかの後楽園こうらくえんホール大会たいかいで大会たいかい前まえに藤波ふじなみと長州ちょうしゅうのトークショーでしのび、試合しあい後ごに追悼ついとうセレモニーを行おこなった。西口にしぐちプロレスも25日にちの新宿しんじゅくFACE大会たいかいで追悼ついとうした。ドラディションは、10月22日にちの福岡ふくおか大会たいかい、30日にちの大阪おおさか大会たいかいで10カウントゴング、猪木いのきの音声おんせいを使つかった「1、2、3、ダーッ！」で興行こうぎょうを締しめ、12月1日にちの代々木よよぎ大会たいかいでは藤波ふじなみが猪木いのきと同おなじデザインの深紅しんくのガウンで「炎ほのおのファイター」をテーマ曲きょくに入場にゅうじょうし、試合しあい後ごのセレモニーではこの日ひも10カウントゴングを鳴ならし、「師匠ししょうである猪木いのきさん。本来ほんらいならば、猪木いのきさんもこのリングに立たってくれる約束やくそくでした。それが叶かなわぬこととなりましたが、我々われわれレスラーはこれからも猪木いのきさんの遺志いしを継ついで邁進まいしんしていきます。どうぞ、これからもプロレスを宜よろしくお願ねがいします。」と語かたり「1、2、3、ダーッ！」で大会たいかいを締しめた。ストロングスタイルプロレスでは、11月23日にちの大阪おおさか大会たいかいで佐山さやまが30カウントゴング、12月8日にちの後楽園こうらくえんホール大会たいかいでは30カウントゴングの最後さいごの一打いちだで「炎ほのおのファイター」を流ながし、「天てんまで届とどけ」と追悼ついとうした。11月17日にちの新しん日本にっぽんプロレス50周年しゅうねん記念きねんライブイベント「シンニチイズム ミュージックフェス」でも「炎ほのおのファイター」で追悼ついとう、生前せいぜんの猪木いのきの映像えいぞうと共ともに「1！2！3！ダーッ！」を行おこなった。横浜よこはまDeNAベイスターズは当日とうじつの試合しあい前まえ、炎ほのおのファイター 〜INOKI BOM-BA-YE〜を流ながした。テレビ朝日てれびあさひは当日とうじつ、「サタデーステーション2時じ間あいだSP」の番組ばんぐみ内容ないようを変更へんこうし1時じ間あいだ50分ふん「アントニオ猪木いのきさん死去しきょ『燃もえる闘魂とうこん』を緊急きんきゅう追悼ついとう」を放送ほうそうし、7日にちにはBS朝日あさひで放送ほうそうの「ワールドプロレスリングリターンズ」でも追悼ついとうし、9日にちには「ワールドプロレスリング」で追悼ついとう特集とくしゅうを放送ほうそうし、CSテレ朝てれあさチャンネル2では、14日にちから3日にち連続れんぞくで『ありがとう！ 俺おれたちの“燃もえる闘魂とうこん”ワールドプロレスリング アントニオ猪木いのき追悼ついとうSP』を放送ほうそうし、BS朝日あさひは11月11日にちの金曜きんようよる8時じに『アントニオ猪木いのき 追悼ついとう レジェンドが語かたる“燃もえる闘魂とうこん”完全かんぜん版ばん』を放送ほうそうした。NHKはラジオ第だい一いちで23日にち『闘魂とうこんフォーエバーアントニオ猪木いのきさんをしのんで』と題だいして生放送なまほうそうを行おこない、12月29日にちには2021年ねん11月27日にち放送ほうそうの『燃もえる闘魂とうこん　ラストスタンド 〜アントニオ猪木いのき 病床びょうしょうからのメッセージ〜』に未み公開こうかい映像えいぞうを加くわえて『燃もえる闘魂とうこん ラストスタンド〜アントニオ猪木いのき 最後さいごのメッセージ〜』として放送ほうそうを行おこなった。12月28日にちには、両国りょうこく国技こくぎ館かんにて追悼ついとうイベント「INOKI BOM-BA-YE×巌流島がんりゅうじま in 両国りょうこく（猪木いのき祭まつり）」が開催かいさいされ、その閉会へいかい式しきで小川おがわ直也なおやが継続けいぞく的てきにイベントを行おこなうことを宣言せんげん、締しめの「1、2、3、ダー!!」は藤原ふじわら喜明よしあきが行おこなった。12月31日にち、さいたまスーパーアリーナで開催かいさいされたRIZIN.40で追悼ついとうセレモニーが行おこなわれ試合しあい終了しゅうりょう後ごには締しめの「1、2、3、ダー!!」を高田たかだ延のべ彦が行おこなった。

また猪木いのきの訃報ふほうはロイタろいたー通信つうしんなど、海外かいがいメディアでも速報そくほうなどで報道ほうどうされた。

生前せいぜんに開設かいせつしていた自身じしんのYouTubeチャンネルが死去しきょ当日とうじつ夕方ゆうがたに更新こうしんされ、9月21日にちに撮影さつえいされた『アントニオ猪木いのき「最期さいごの言葉ことば」』と題だいした動画どうがが投稿とうこうされ、ベッドに横よこたわりながらカメラに語かたる猪木いのきの生前せいぜん最後さいごの姿すがたが公開こうかいされた。10月6日にちにも、同日どうじつに撮影さつえいされた約やく12分ふんに及およぶ動画どうがが公開こうかいされた。10月17日にち、通夜つや、告別こくべつ式しきの動画どうがが公開こうかいされた。

猪木いのき最後さいごのサインをもらったのは小川おがわだが、猪木いのきの書かく力ちからが弱よわっていたため約やく1年ねん半はんのリハビリの末すえに書かかれたものである。

藤波ふじなみは「生いきる」という直筆じきひつの詩しを、生前せいぜん二にか月げつ前まえに渡わたされ、受うけ取とる手てが震ふるえたといい、7月がつ30日にちには直筆じきひつのサイン色紙しきしも貰もらっている。

猪木いのき没ぼつ後ごの10月がつ4日にちに新しん日本にっぽんプロレスから「アントニオ猪木いのきが9月1日にち付づけで弊社へいしゃ（新しん日本にっぽんプロレスリング株式会社かぶしきがいしゃ）の終身しゅうしん名誉めいよ会長かいちょうに就任しゅうにんした」ことが発表はっぴょうされた。新しん日本にっぽんプロレスによれば10月がつ10日とおかに開催かいさいする両国りょうこく国技こくぎ館かんでの興行こうぎょうの際さいに猪木いのき終身しゅうしん名誉めいよ会長かいちょうの就任しゅうにんの件けんを発表はっぴょうする予定よていであったという。

猪木いのきの親族しんぞくのうち兄あにや長女ちょうじょが海外かいがいに居住きょじゅうしているため、葬儀そうぎまで猪木いのきの遺体いたいは同月どうげつ2日にちに自宅じたくから都内とないの安置あんち所しょに移うつされて安置あんちされており、弟おとうとの啓介けいすけを喪主もしゅとし近親きんしん者しゃによる家族かぞく葬そうが同月どうげつ14日にちに桐きりヶ谷たに斎場さいじょうで行おこなわれた。戒名かいみょうは「闘魂とうこんの道みち、覚悟かくごを決きめて突つき進すすむ。魂たましいを機きらかす」という意味いみの「闘たたかえ覚さとし院いん機き魂たましい寛道ひろみち居士こじ（とうがくいんきこんかんどうこじ）」、猪木いのきの代名詞だいめいしであった「闘魂とうこん」と本名ほんみょうの「寛ひろし至いたり」、引退いんたい試合しあいで披露ひろうした詩し「道みち」の字じがそれぞれ入いれられた。家族かぞく葬そうとしていたが、13日にちの通夜つやには333人にんが参列さんれつした。翌よく14日にちの告別こくべつ式しきでは358人にんが参列さんれつし、出棺しゅっかんの際さいには田中たなかケロがコールを行おこない『炎ほのおのファイター』が流ながれる中なか、赤あかい闘魂とうこんタオルを首くびに巻まいた坂口さかぐち征せい二に、藤波ふじなみ辰たつ爾なんじ、棚橋たなはし弘ひろし至いたり、オカダ・カズチカ、中ちゅう邑真輔、蝶ちょう野の正洋まさひろ、武藤むとう敬たかし司し、高田たかだ延のべ彦、藤田ふじた和之かずゆき、小川おがわ直也なおや、船木ふなき誠まこと勝しょう、柴田しばた勝頼かつよりらが猪木いのきの棺かんを担かついだ。当初とうしょは6人にんで棺かんを担かつぐ予定よていであったが、猪木いのきの棺かんはかなり重おもさがあったため、坂口さかぐちの音頭おんどで10人にん以上いじょうが担かついだという。その後ご、猪木いのきの遺体いたいは同どう斎場さいじょうで荼毘だびに付ふされた。

遺骨いこつは兄弟きょうだいや娘むすめも納骨のうこつされている神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し鶴見つるみ区くの總持寺そうじじに納骨のうこつされ、青森あおもり県けん十和田とわだ市し蔦つた温泉おんせんの「アントニオ猪木いのき家かの墓はか」にも分骨ぶんこつされる予定よていである。

11月24日にち、四よん十じゅう九きゅう日にち法要ほうようが猪木いのき家かの菩提寺ぼだいじである總持寺そうじじで執とり行おこなわれた。

プロレス大賞たいしょうは栄誉えいよ賞しょうを創設そうせつし、MVPを6度ど、特別とくべつ功労賞こうろうしょうを4度ど受賞じゅしょうした猪木いのきの功績こうせきをたたえ贈おくることとした。

2023年ねん1月がつ16日にち、生前せいぜんのプロレス界かいでの活躍かつやくや国会こっかい議員ぎいんとして国くにや公共こうきょうに対たいする功績こうせきが評価ひょうかされ、日本国にっぽんこく政府せいふから猪木いのきに対たいし死没しぼつ日付ひづけをもって従したがえ四よん位いに叙じょされ、旭日きょくじつ中ちゅう綬章じゅしょうが追贈ついぞうされたことが猪木いのき元気げんき工場こうじょうより発表はっぴょうされた。日本にっぽんのプロレスラーとしては初はじめての叙勲じょくんとなる。叙位じょい・叙勲じょくんの伝達でんたつは偶然ぐうぜんにも、馬場ばばの誕生たんじょう日びであり「1、2、3、ダー!!」にちなむ1月がつ23日にちであった。

2023年ねん2月がつ21日にちに引退いんたい試合しあいをした武藤むとうは、その日ひのために猪木いのきに映像えいぞうなどの依頼いらいをしていた。猪木いのきは「80歳さい最初さいしょの仕事しごとは武藤むとうの仕事しごとか」と生前せいぜんに語かたっていたことを近ちかしい人ひとが言いっていたという。

2023年ねん3月がつ7日にち、猪木いのきの正式せいしきな本葬ほんそうとなる「アントニオ猪木いのきお別わかれ会かい」が両国りょうこく国技こくぎ館かんにおいて執とり行おこなわれ、生前せいぜんの猪木いのきと関かかわりがあった多おおくの関係かんけい者しゃ・ファンら7000人にんが参列さんれつ、古館ふるだてが弔辞ちょうじを読よみ、愛弟子まなでしの藤波ふじなみ辰たつ爾なんじが亡なき師しに永訣えいけつを告つげた。

同年どうねん6月8日にちには日本にっぽん記念きねん日び協会きょうかいより猪木いのきの命日めいにちである10月がつ1日にちを「闘魂とうこんアントニオ猪木いのきの日ひ」として認定にんていされたことが発表はっぴょうされた。記念きねん日びの目的もくてきについて日本にっぽん記念きねん日び協会きょうかいは「『闘魂とうこん』を体現たいげんしたアントニオ猪木いのき氏しを偲しのび、その功績こうせき・人物じんぶつ像ぞう・魅力みりょくなどを後世こうせいに伝つたえ、広ひろめていくことが目的もくてき」とし、10月1日にちを記念きねん日びとした理由りゆうについては猪木いのきの命日めいにちであることと「闘たたかえ（10）魂たましいAntonio I（1）noki」の語呂合ごろあわせによるものとしている。

同年どうねん8月がつ3日にちから15日にちまでの日程にっていで京王けいおう百貨店ひゃっかてん新宿しんじゅく店てん、11月15日にちから26日にちまで阪神百貨店はんしんひゃっかてん梅田うめだ本店ほんてんにおいてアントニオ猪木いのき展てんが開催かいさいされた。

同年どうねん9月がつ12日にち、總持寺そうじじで一いち周忌しゅうき法要ほうようが営いとなまれ、その最後さいごに小川おがわの音頭おんどで「1、2、3、ダァー！」を唱和しょうわした。法要ほうよう後ごには「燃もえる闘魂とうこん　アントニオ猪木いのき之これ像ぞう」除幕じょまく式しきも行おこなわれた。

同年どうねん10月がつ6日にちから、アントニオ猪木いのきに迫せまったドキュメンタリー映画えいが「アントニオ猪木いのきをさがして」が全国ぜんこく公開こうかいされた。

プロレス

主おもな戦績せんせき

• 1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）9月がつ30日にち、デビュー戦せんで大木おおき金太郎きんたろう（金一きんいち＝キム・イル）に逆ぎゃく腕うで固がためで敗退はいたい。
• 1961年ねん（昭和しょうわ36年ねん）5月がつ25日にち、馬場ばば正平しょうへいと初はつ対決たいけつ、羽交はがい締じめで敗退はいたい。以後いご1963年ねん10月がつまで16戦せん全敗ぜんぱい。
• 1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん）3月がつ12日にち、海外かいがい武者むしゃ修行しゅぎょうの初戦しょせんにおいて、ハワイにてプリンス・イヤウケアと対戦たいせん（猪木いのきのセコンドに付ついていた豊ゆたか登とうの乱入らんにゅうで反則はんそく負まけ）。以降いこう、2年ねん後ごの東京とうきょうプロレス旗揚はたあげに伴ともなう帰国きこくまで、ディック・ザ・ブルーザー、フレッド・ブラッシー、ザ・デストロイヤー、ジン・キニスキー、フリッツ・フォン・エリック、カウボーイ・ボブ・エリス、マーク・ルーイン、キラー・カール・コックスなどと対戦たいせん。
• 1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん）
  • 10月12日にち、東京とうきょうプロレスの旗揚はたあげ戦せんにおいてジョニー・バレンタインに勝利しょうり。
  • 11月19日にち、ジョニー・バレンタインを破やぶり、USヘビー級きゅう王座おうざを獲得かくとく。初はつのシングル王座おうざ戴冠たいかんを果はたす。以降いこう、バレンタイン、スタン・スタージャック、エディ・グラハムらを相手あいてに防衛ぼうえい戦せんを行おこなったが、東京とうきょうプロレスの崩壊ほうかいに伴ともない王座おうざは消滅しょうめつ。
• 1967年ねん（昭和しょうわ42年ねん）
  • 5月5日にち、日本にっぽんプロレスへの復帰ふっき戦せんで吉村よしむら道明みちあきと組くみ、マイク・デビアス&ダン・ミラーに勝利しょうり。
  • 5月26日にち、吉村よしむら道明みちあきと組くんでアイク・アーキンス&ワルドー・フォン・エリックを破やぶり、アジアタッグ王座おうざを獲得かくとく。
  • 10月31日にち、ジャイアント馬場ばばと組くみ、ビル・ワット&ターザン・タイラーからインターナショナル・タッグ王座おうざを奪取だっしゅ。以降いこう、馬場ばばとのBI砲ほうで活躍かつやく。
    詳細しょうさいは「BI砲ほう」を参照さんしょう
• 1969年ねん（昭和しょうわ44年ねん）
  • 5月16日にち、クリス・マルコフを破やぶり、ワールドリーグ戦せん初はつ優勝ゆうしょう。
  • 12月2日にち、NWA世界せかいヘビー級きゅう王者おうじゃのドリー・ファンク・ジュニアに挑戦ちょうせん、60分ふん時間切じかんぎれ引ひき分わけ。
• 1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）
  • 7月がつ28日にち、テリー・ファンクと60分ふん3本ほん勝負しょうぶで対戦たいせん、2-1で勝利しょうり。
  • 11月5日にち、星野ほしの勘太郎かんたろうと組くんでニック・ボックウィンクル&ジョニー・クインを破やぶり、NWAタッグ・リーグ戦せんに優勝ゆうしょう。
• 1971年ねん（昭和しょうわ46年ねん）
  • 3月6日にち、ミル・マスカラスと60分ふん3本ほん勝負しょうぶで対戦たいせん、2-1で勝利しょうり。
  • 3月26日にち、ジョン・トロスを破やぶり、UNヘビー級きゅう王座おうざを獲得かくとく。以降いこう、フレッド・ブラッシー、ジャック・ブリスコ、フリッツ・フォン・エリック、ディック・マードックを相手あいてに防衛ぼうえい戦せんを行おこなったが、日本にっぽんプロレスからの除名じょめいに伴ともない同年どうねん12月がつ13日にちにタイトルを返上へんじょう。
  • 12月7日にち、馬場ばばとのBI砲ほうでザ・ファンクスを挑戦ちょうせん者しゃチームにインターナショナル・タッグ王座おうざの防衛ぼうえい戦せんを行おこなうが敗退はいたい、王座おうざ陥落かんらく。これが日本にっぽんプロレスでの最後さいごの試合しあいとなる。
  • 12月13日にち、「会社かいしゃ乗のっ取とり」を理由りゆうに日本にっぽんプロレスから除名じょめいされる。
• 1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）
  • 1月がつ26日にち、京王けいおうプラザホテルで記者きしゃ会見かいけんを開ひらき、新しん日本にっぽんプロレスの設立せつりつを発表はっぴょう。
  • 3月6日にち、新しん日本にっぽんプロレスの旗揚はたあげ戦せんにおいてカール・ゴッチに敗退はいたい。
  • 10月4日にち、カール・ゴッチを破やぶり、世界せかいヘビー級きゅう王座おうざを獲得かくとく。
  • 10月9日にち、レッド・ピンパネールを破やぶり、世界せかいヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
• 1973年ねん（昭和しょうわ48年ねん）
  • 10月13日にち、坂口さかぐち征せい二にと組くみ、ルー・テーズ&カール・ゴッチと90分ふん3本ほん勝負しょうぶで対戦たいせん、2-1で勝利しょうり。
  • 12月10日にち、ジョニー・パワーズを破やぶり、NWF世界せかいヘビー級きゅう王座おうざ獲得かくとく。
• 1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）
  • 3月19日にち、NWF世界せかいヘビー級きゅう選手権せんしゅけん試合しあいでストロング小林こばやしと対戦たいせん、大物おおもの日本人にっぽんじん同士どうしの対決たいけつが話題わだいとなった。29分ふん30秒びょう、ジャーマン・スープレックス・ホールドで勝利しょうり。
  • 3月21日にち、NWFの本拠地ほんきょちオハイオ州しゅうクリーブランドにおいて、アーニー・ラッドを挑戦ちょうせん者しゃにNWF世界せかいヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 4月がつ26日にち、坂口さかぐち征せい二にと初はつ対戦たいせん、30分ふん1本ほん勝負しょうぶで時間切じかんぎれ引ひき分わけ。
  • 5月8日にち、キラー・カール・クラップを破やぶり、新しん日本にっぽんプロレス版ばんワールドリーグ戦せん初はつ優勝ゆうしょう。
  • 6月26日にち、タイガー・ジェット・シンと対戦たいせん、アームブリーカーで右腕うわんを折おりTKO勝がち。
  • 8月がつ16日にち、坂口さかぐち征せい二にと組くみ、クルト・フォン・ヘス&カール・フォン・ショッツから北米ほくべいタッグ王座おうざを奪取だっしゅ。
  • 10月がつ10日とおか、NWF世界せかいヘビー級きゅう選手権せんしゅけん試合しあいで大木おおき金太郎きんたろうと対戦たいせん、13分ふん13秒びょうでバックドロップからフォふぉール勝るがち。デビュー戦せんの敗退はいたいから初はつの、そして唯一ゆいいつの勝利しょうり。
  • 11月13日にち、ザ・シークとランバージャック・デスマッチで対戦たいせん、シークの試合しあい放棄ほうきで勝利しょうり。
• 1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん）
  • 3月27日にち、韓国かんこくのソウルにて大木おおき金太郎きんたろうのインターナショナル・ヘビー級きゅう王座おうざに挑戦ちょうせん、両者りょうしゃリングアウトで大木たいぼくが防衛ぼうえい。
  • 12月11日にち、NWF世界せかいヘビー級きゅう選手権せんしゅけん試合しあいでビル・ロビンソンと対戦たいせん、60分ふん時間切じかんぎれ引ひき分わけ。
• 1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）
  • 2月がつ6日にち、ミュンヘンオリンピック柔道じゅうどう無む差別さべつ級きゅう金きんメダリストのウィレム・ルスカと初はつの異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せん。バックドロップ3連発れんぱつで勝利しょうり。
  • 6月26日にち、プロボクシング世界せかいヘビー級きゅうチャンピオンのモハメド・アリと対戦たいせん、15R引ひき分わけに終おわる（アントニオ猪木いのき対たいモハメド・アリ参照さんしょう）。
  • 9月がつ10日とおか、スーパースター・ビリー・グラハムとシングルマッチで対戦たいせん、卍まんじ固かためで勝利しょうり。
  • 10月7日にち、アンドレ・ザ・ジャイアントと格闘技かくとうぎ世界一せかいいち決定けってい戦せんで対戦たいせん、レフェリーストップで勝利しょうり。
  • 10月がつ10日とおか、韓国かんこくのソウルにてパク・ソンを破やぶり、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 12月2日にち、元もとWWWF世界せかいヘビー級きゅう王者おうじゃのイワン・コロフを破やぶり、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 12月12日にち、パキスタンのカラチにてアクラム・ペールワンと対戦たいせん、ドクターストップで勝利しょうり。
• 1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）
  • 1月がつ7日にち、スタン・ハンセンと初はつ対戦たいせん、反則はんそく勝がち。
  • 8月がつ2日にち、空手からてのWKA世界せかいスーパーヘビー級きゅう王者おうじゃザ・モンスターマン（エベレット・エディ）と異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せんで対戦たいせん、KO勝がち。
  • 10月25日にち、ヘビー級きゅうプロボクサーのチャック・ウェプナーと異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せんで対戦たいせん、逆ぎゃくエビ固かためで勝利しょうり。
  • 12月1日にち、パット・パターソンを破やぶり、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 12月8日にち、グレート・アントニオと対戦たいせん、KO勝がち。
• 1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん）
  • 2月がつ8日にち、上田うえだ馬ば之の助すけと釘くぎ板ばんデスマッチで対戦たいせん、KO勝がち。
  • 5月30日にち、アンドレ・ザ・ジャイアントを破やぶり、MSGシリーズ初はつ優勝ゆうしょう。
  • 7月がつ24日にち、元もとWWWF世界せかいヘビー級きゅう王者おうじゃのペドロ・モラレスを破やぶり、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 11月25日にち、ドイツのシュトゥットガルトにてローラン・ボックと対戦たいせん、判定はんてい負まけ。
  • 12月16日にち、ヒロ・マツダを破やぶり、プレ日本にっぽん選手権せんしゅけん優勝ゆうしょう。
  • 12月18日にち、WWF世界せかいマーシャルアーツ・ヘビー級きゅう王者おうじゃに認定にんていされ、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにてテキサス・レッドを相手あいてに王座おうざを防衛ぼうえい。
• 1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）
  • 1月がつ12日にち、メキシコシティオリンピックレスリング元もとアメリカ代表だいひょうのボブ・ループに反則はんそく勝がち、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 5月がつ10日とおか、元もとNWA世界せかいヘビー級きゅう王者おうじゃのジャック・ブリスコを破やぶり、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 8月がつ26日にち、プロレス夢ゆめのオールスター戦せんでジャイアント馬場ばばと組くみ、アブドーラ・ザ・ブッチャー&タイガー・ジェット・シンと対戦たいせん、シンを逆さかさ押おさえ込こみに仕留しとめて勝利しょうり。
  • 11月1日にち、元もとNWA世界せかいヘビー級きゅう王者おうじゃのダスティ・ローデスに反則はんそく勝がち、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 11月30日にち、ボブ・バックランドに勝利しょうり。日本人にっぽんじん初はつ、WWFヘビー級きゅう王座おうざ獲得かくとく（王座おうざはのちに返上へんじょう）。
  • 12月17日にち、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにてハッサン・アラブを破やぶり、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
• 1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）
  • 2月がつ27日にち、元もと極ごく真ま会館かいかんのウィリー・ウィリアムスと対戦たいせん、ドクターストップの無効むこう試合しあいとなった。
  • 4月がつ13日にち、メキシコシティにてタイガー・ジェット・シンを破やぶり、UWA世界せかいヘビー級きゅう王座おうざを獲得かくとく。
  • 8月がつ9日にち、ニューヨークのシェイ・スタジアムにてラリー・シャープを破やぶり、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 9月25日にち、NWFヘビー級きゅう選手権せんしゅけん試合しあいでスタン・ハンセンと対戦たいせん、逆ぎゃくラリアットでフォふぉール勝るがち。
  • 9月30日にち、ミュンヘンオリンピック重量挙じゅうりょうあげ元もとアメリカ代表だいひょうのケン・パテラを破やぶり、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
  • 12月29日にち、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにてボビー・ダンカンを破やぶり、NWFヘビー級きゅう王座おうざを防衛ぼうえい。
• 1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）
  • 4月がつ23日にち、NWFヘビー級きゅう王座おうざ決定けってい戦せんでスタン・ハンセンに勝利しょうり。同時どうじに、IWGP構想こうそうに基もとづき同どう王座おうざを封印ふういん。
  • 8月がつ6日にち、マスクド・スーパースターと賞金しょうきん3万まんドル&覆面ふくめん剥へぎマッチで対戦たいせん、ジャーマン・スープレックス・ホールドで勝利しょうり。
  • 10月4日にち、ラッシャー木村きむらと初はつ対戦たいせん、反則はんそく負まけ。
• 1982年ねん（昭和しょうわ57年ねん）
  • 1月がつ1日にち、新しん日本にっぽんプロレス初はつの元旦がんたん興行こうぎょうでローラン・ボックと対戦たいせん、反則はんそく勝がち。
  • 1月がつ28日にち、アブドーラ・ザ・ブッチャーとシングルマッチで対戦たいせん、反則はんそく勝がち。
  • 2月がつ11日にち、ワフー・マクダニエルとシングルマッチで対戦たいせん、フォふぉール勝るがち。
  • 4月がつ21日にち、難民なんみん救済きゅうさいチャリティイベントでジェシー・ベンチュラと対戦たいせん、フォふぉール勝るがち。
  • 11月4日にち、国際こくさい軍団ぐんだん（ラッシャー木村きむら、アニマル浜口はまぐち、寺西てらにし勇いさむ）と1対たい3変則へんそくマッチで対戦たいせん、寺西てらにしと浜口はまぐちからフォールを奪うばうも木村きむらにリングアウト負まけ。
• 1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）
  • 1月がつ1日にち、元旦がんたん興行こうぎょうでブラックジャック・マリガンと対戦たいせん、フォふぉール勝るがち。
  • 5月27日にち、第だい1回かいIWGP決勝けっしょうリーグ戦せんで前田まえだ明あきらと唯一ゆいいつのシングル対戦たいせん、フォふぉール勝るがち。
  • 6月2日にち、第だい1回かいIWGP決勝けっしょう戦せんでハルク・ホーガンと対戦たいせん、アックスボンバーによりリング外がいに転落てんらくし頭あたまを打うちKO負まけ。
  • 11月3日にち、維新いしん軍ぐんとの4対たい4綱引つなひきマッチで谷津たにつ嘉章よしあきと対戦たいせん、フォふぉール勝るがち。
• 1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）
  • 1月がつ1日にち、元旦がんたん興行こうぎょうでダスティ・ローデスと対戦たいせん、両者りょうしゃリングアウト。
  • 6月14日にち、第だい2回かいIWGP決勝けっしょう戦せんで前年ぜんねん優勝ゆうしょうしたハルク・ホーガンに挑戦ちょうせん、2度どの延長えんちょう戦せんの末すえ、長州ちょうしゅうの乱入らんにゅうでリングアウト勝がち。
  • 12月28日にち、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにてデビッド・シュルツと対戦たいせん、フォふぉール勝るがち。翌年よくねんに新しん日本にっぽんプロレスとWWFとの提携ていけいが解消かいしょうされたため、これが最後さいごのMSG出場しゅつじょうとなる。
• 1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）
  • 2月がつ6日にち、キングコング・バンディと1万まん5000ドルの賞金しょうきんをかけたボディスラムマッチで対戦たいせん、ボディスラムで投なげられ賞金しょうきんを失うしなうも、試合しあいにはフォふぉール勝るがち。
  • 4月がつ18日にち、ブルーザー・ブロディと初はつ対戦たいせん、両者りょうしゃリングアウト。
  • 12月12日にち、'85IWGPタッグリーグ戦せん決勝けっしょう戦せんで坂口さかぐち征せい二にと組くみ、藤波ふじなみ辰巳たつみ&木村きむら健吾けんごと対戦たいせん、藤波ふじなみのドラゴン・スープレックスで敗退はいたい。
• 1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）
  • 2月がつ6日にち、UWF代表だいひょうの藤原ふじわら喜明よしあきと対戦たいせん、勝利しょうり。
  • 6月17日にち、アンドレ・ザ・ジャイアントから世界せかい初はつのギブアップ勝がちを収おさめる。
• 1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）
  • 3月27日にち、大阪城おおさかじょうホールでの「INOKI闘魂とうこんLIVE Part2」のマサ斎藤さいとう戦せんに海賊かいぞく男おとこが乱入らんにゅう。観客かんきゃくが暴動ぼうどうを起おこす。
  • 10月4日にち、マサ斎藤さいとうと「巌流島がんりゅうじまの戦たたかい」を行おこなう。2時じ間あいだ5分ふん14秒びょうの死闘しとうの末すえ勝利しょうり。
  • 12月27日にち、たけしプロレス軍団ぐんだんの刺客しかく、ビッグバン・ベイダーと対戦たいせんし、2分ふん49秒びょうで敗やぶれる。再三さいさんのカード変更へんこうと猪木いのきの敗北はいぼくに観客かんきゃくが、大阪城おおさかじょうホールに続つづき暴動ぼうどうを起おこす。
• 1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）7月がつ22日にち、長州ちょうしゅう力りょくと対戦たいせん、フォール負まけ。
• 1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）
  • 4月がつ24日にち、「格闘かくとう衛星えいせい闘たたかえ強きょう導しるべ夢ゆめ」と釘くぎ打うち、プロレス初はつの東京とうきょうドーム大会たいかいで柔道じゅうどうミュンヘン五輪ごりん金きんメダリストショータ・チョチョシビリと異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せん。裏うら投なげを食くらい、左肩ひだりかたを脱臼だっきゅうし（異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せん初はつの）敗北はいぼく。
  • 5月25日にち、チョチョシビリと大阪城おおさかじょうホールで再戦さいせんし、ギブアップ勝がち。
• 1990年ねん（平成へいせい2年ねん）2月がつ10日とおか、坂口さかぐち征せい二にと組くみ、蝶ちょう野の正洋まさひろ&橋本はしもと真しん也の挑戦ちょうせんを受うける形かたちで対戦たいせん、蝶ちょう野のからフォふぉール勝るがち。この試合しあいで初はじめて「1、2、3、ダー!」を披露ひろう。
• 1992年ねん（平成へいせい4年ねん）1月がつ4日にち、馳はせ浩ひろしと対戦たいせん、卍まんじ固がためで勝利しょうり。
• 1994年ねん（平成へいせい6年ねん）
  • 1月がつ4日にち、天龍てんりゅう源一郎げんいちろうと対戦たいせん、パワーボムで敗やぶれる。
  • 5月1日にち、福岡ふくおかドームでグレート・ムタと対戦たいせん、フォふぉール勝るがち。この試合しあいより引退いんたいへの布石ふせきとなる「イノキファイナルカウントダウンシリーズ」が始はじまる。
• 1995年ねん（平成へいせい7年ねん）4月がつ29日にち、北朝鮮きたちょうせんの平壌ぴょんやんで行おこなわれた「平和へいわのための平壌ぴょんやん国際こくさい体育たいいく・文化ぶんか祝典しゅくてん」においてリック・フレアーと対戦たいせん、フォふぉール勝るがち。
• 1998年ねん（平成へいせい10年ねん）4月がつ4日にち、「ファイナルイノキトーナメント」を勝かち上あがったドン・フライと引退いんたい試合しあいで対戦たいせん、グラウンド・コブラツイストで勝利しょうり。

通算つうさん成績せいせき

• シングル戦せん - 612勝しょう41敗はい50分ふん
• タッグ戦せん - 1466勝しょう104敗はい130分ふん

獲得かくとくタイトル

NWAビッグタイム・レスリング

• NWA世界せかいタッグ王座おうざ（テキサス東部とうぶ版ばん）：1回かい（第だい33代だい）（w / デューク・ケオムカ）

NWAミッドアメリカ

• NWA世界せかいタッグ王座おうざ（ミッドアメリカ版ばん）：1回かい（第だい53代だい）（w / ヒロ・マツダ）

ナショナル・レスリング・フェデレーション

• NWF世界せかいヘビー級きゅう王座おうざ / NWFヘビー級きゅう王座おうざ：4回かい（第だい13代だい、15代だい、17代だい、18代だい）

ワールド・レスリング・フェデレーション

• WWFヘビー級きゅう王座おうざ : 1回かい (新しん日本にっぽんプロレスは公式こうしきに認みとめているが、管理かんり権けんを持もつWWEは現在げんざい認みとめていない)
• WWF世界せかいマーシャルアーツヘビー級きゅう王座おうざ：2回かい（初代しょだい、3代だい）

ユニバーサル・レスリング・アソシエーション

• UWA世界せかいヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい（第だい4代だい）

東京とうきょうプロレス

• USヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい（ジョニー・バレンタインを破やぶり獲得かくとくしたタイトル）

日本にっぽんプロレス

• UNヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい（第だい6代だい）
• インターナショナル・タッグ王座おうざ：4回かい（第だい9代だい、10代、12代だい、14代だい）（w / ジャイアント馬場ばば）
• アジアタッグ王座おうざ：4回かい（第だい19代だい、23代だい、24代だい、25代だい）（w / 吉村よしむら道明みちあき×3、大木おおき金太郎きんたろう）
• ワールドリーグ戦せん優勝ゆうしょう：1回かい
• NWAタッグ・リーグ戦せん優勝ゆうしょう：2回かい（w / 星野ほしの勘太郎かんたろう、坂口さかぐち征せい二に）

新しん日本にっぽんプロレス

• 世界せかいヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい（第だい2代だい）（カール・ゴッチが所有しょゆうしていたタイトル。前身ぜんしんはオハイオで1960年代ねんだい前半ぜんはんに活動かつどうしていた「AWA」認定にんていの世界せかいヘビー級きゅう王座おうざ）
• IWGPヘビー級きゅう旧きゅう王座おうざ：3回かい（初代しょだい 第だい2代だい、3代だい）
• NWA北米ほくべいタッグ王座おうざ（新しん日本にっぽんプロレス版ばん）：2回かい（第だい3代だい、5代だい）（w / 坂口さかぐち征せい二に）
• ワールドリーグ戦せん（新しん日本にっぽんプロレス版ばん）優勝ゆうしょう：2回かい
• プレ日本にっぽん選手権せんしゅけん優勝ゆうしょう：1回かい
• IWGPリーグ戦せん優勝ゆうしょう：4回かい
• MSGシリーズ優勝ゆうしょう：4回かい
• MSGタッグ・リーグ戦せん優勝ゆうしょう：4回かい（w / ボブ・バックランド、ハルク・ホーガン×2、藤波ふじなみ辰巳たつみ）
• ジャパンカップ争奪そうだつタッグ・リーグ戦せん優勝ゆうしょう：1回かい（w / 藤原ふじわら喜明よしあき）
• ジャパンカップ争奪そうだつイリミネーション・リーグ戦せん優勝ゆうしょう：1回かい（w / 長州ちょうしゅう力りょく&星野ほしの勘太郎かんたろう）

その他た

• WCW殿堂でんどう
• WWE殿堂でんどう
• NJPWグレーテスト・レスラーズ

得意とくい技わざ

フィニッシュ・ホールド（必殺ひっさつ技わざ）

コブラツイスト（アバラ折おり：アブドミナル・ストレッチ）

日本にっぽんプロレス時代じだいに頻繁ひんぱんに使用しようした技わざ。ジャイアント馬場ばばなど他たの使つかい手てが増ふえたことから必殺ひっさつ技わざとしての説得せっとく力りょくが薄うすれ、卍まんじ固かためをフィニッシュとして使つかうようになる。猪木いのきのコブラツイストは他人たにんを滅多めったに褒ほめることの無なかったブルーザー・ブロディも絶賛ぜっさんしていた。

卍まんじ固かため（オクトパス・ホールド）

アントニオ猪木いのきの代名詞だいめいし的てきな技わざ。コブラツイストに代かわる新あたらしい必殺ひっさつ技わざとして使つかい始はじめ、卍まんじ固がためという名前なまえは一般いっぱん公募こうぼにより名なづけられた。別名べつめいアントニオ・スペシャル。

延髄えんずい斬ぎり（闘魂とうこんキック）

運動うんどう中枢ちゅうすうであり、人体じんたいの急所きゅうしょである延髄えんずいをジャンプして蹴ける技わざ。これも猪木いのきの代名詞だいめいし的てきな技わざである。

バックドロップ（岩石がんせき落おとし）

日本にっぽんプロレス時代じだいは抱かかえ上あげ式しきを主おもに使つかっていたが、以後いご「ヘソで投なげる」と表現ひょうげんされるルー・テーズ式しきバックドロップを使用しよう。

ジャーマン・スープレックス・ホールド（原爆げんばく固かため）

日本にっぽんプロレス時代じだいにカール・ゴッチから体得たいとくした技わざ。ストロング小林こばやし戦せんで放はなったときは勢いきおいがつきすぎてブリッジの際さいに足あしが一瞬いっしゅん浮うき上あがり、首くびだけで身体しんたいを支ささえる形かたちになった（この時ときのジャーマンはオールスタープロレスリングで必殺ひっさつ技わざとして収録しゅうろくされている）。

ブロック・バスター・ホールド

ルー・テーズとのNWF世界せかいヘビー級きゅう王座おうざ戦せんでフィニッシュとして使用しようしていた。

主おもに晩年ばんねんに使用しようされた技わざ

グラウンド・コブラツイスト

コブラツイストをかけたまま相手あいてとともにマットに倒たおれ、フォールを取とるか関節かんせつを極きわめてギブアップを奪うばう技わざ。引退いんたい試合しあいのフィニッシュ・ホールドとなった。

スリーパー・ホールド（裸はだか絞しめ）

UWFとの対抗たいこう戦せんで、藤原ふじわら喜明よしあきを締しめ落おとしてから使つかい出だした。猪木いのきが使用しようしていたいわゆる「魔性ましょうのスリーパー」はチョークスリーパーに近ちかいものであった。

一部いちぶでは“チョークスリーパー”と呼よばれているが、プロレスではチョーク攻撃こうげきは禁止きんしされており、これは実況じっきょうアナウンサー辻つじよしなりの誤認ごにんであると、当時とうじの解説かいせつ者しゃマサ斎藤さいとうも語かたっている。

その他たの得意とくい技わざ

アーム・ブリーカー（腕うで折おり）

相手あいての手首てくびを自分じぶんの肩越かたごしにつかみ、二にの腕うでから腕うでの付つけ根ねにかけて自分じぶんの肩かたに強打きょうだする、テコの原理げんりを利用りようした技わざ。1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）6月がつ26日にち大阪おおさか府立ふりつ体育たいいく会館かいかん、NWFヘビー級きゅう選手権せんしゅけん試合しあいで、相手あいてのタイガー・ジェット・シンに多用たようし腕うでを折おった。「なんで逃にげないの?」への答こたえは、「掌てのひらを押おさえ、肘ひじの関節かんせつを外そとに開ひらく方向ほうこうで力ちからを加くわえているから、逃にげようとするともっと痛いたい」。

アントニオ・ドライバー（フロント・ネックチャンスリー・ドロップ）

東京とうきょうプロレス時代じだいにのみフィニッシュとして使用しようしていた投なげ技わざ。

アリキック

モハメド・アリとの異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せんで使用しようしたためアリの名ながつけられた蹴けり技わざ。自みずから仰向あおむけになり相手あいての脚あしの側面そくめんや裏側うらがわを蹴けるこの技わざは、ボクシングとの異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せんにおけるルールの盲点もうてんをついた効果こうか的てきな攻撃こうげきであった（立たったまま、あるいは「スライディングキック」で相手あいての脚あしを蹴けるバージョンもあり）。アリの脚あしは試合しあい後ご、紫色むらさきいろに腫はれあがり、ホテルのエレベーターでがっくりと膝ひざをついた、との挿話そうわあり。以降いこうは相手あいての足あしを狙ねらったローキックは、猪木いのきが繰くり出だすとアリキックと呼よばれるようになる。

リバース・インディアン・デスロック

うつ伏ぶせにした相手あいての交差こうささせた足あしを極きわめる技わざ。自分じぶんの片足かたあしを相手あいての交差こうさした両足りょうあしに入いれながら、そのまま後うしろへ受身うけみを取とりダメージを与あたえる。両手りょうてを叩はたきながら観客かんきゃくを煽あおり、派手はでに後うしろへ倒たおれこむ様ようは、歌舞伎かぶきでいうところの大見得おおみえであり、アントニオ猪木いのきが逆襲ぎゃくしゅうに転てんじる際さいの大おおきな見みせ場ばの一ひとつとなっている。倒たおれこんだ状態じょうたいで相手あいてのアゴを手てで捉とらえブリッジする「鎌かま固かため」に移行いこうすることも多おおい。また、足あしを絡からめた状態じょうたいから「変形へんけい弓矢ゆみや固かため」に移行いこうするパターンもある。

ナックル・パート

勢いきおいよく振ふりかぶった拳こぶしを相手あいての顔面がんめん（主おもに額がく）に叩たたき込こむ技わざ。技わざを出だすときは、片手かたてで相手あいての髪かみの毛けを掴つかみつつ何なん度ども繰くり出だすため、相手あいての額がくが割われることもある。拳骨げんこつはプロレスにおいて反則はんそく技わざだが、アントニオ猪木いのきが激高げっこうした際さいに繰くり出だす定番ていばんの技わざである。拳こぶしを固かため、中指なかゆびのみ突出とっしゅつさせて相手あいての額がくに打うち付つけることもある。別名べつめい「鉄拳てっけん制裁せいさい」、「弓ゆみを引ひくストレート」。弓ゆみを引ひくように思おもい切きり振ふりかぶる様子ようすから、「ナックルアロー」と呼よばれることもある。

ドロップキック

助走じょそう無なしで至近しきん距離きょりから蹴けるのを得意とくいとしていた。全盛期ぜんせいきには3回かい連続れんぞくで使つかうこともあったが、試合しあい中盤ちゅうばんから反撃はんげきの口火くちびを切きる際さいに用もちいることが多おおかった。日本にっぽんプロレス時代じだいは背面はいめんとびが多おおかったが、新しん日本にっぽんプロレス時代じだいではスクリュー式しきを多用たようした。

ニー・ドロップ

通常つうじょうは寝ねている相手あいてに対たいして膝ひざから落おち、ダメージを与あたえる技わざだが、猪木いのきの場合ばあいはトップロープから飛とび降おり、寝ねている相手あいての顔かお、または反対はんたい方向ほうこうを向むいている相手あいての後頭部こうとうぶに膝ひざ蹴けりを繰くり出だす。

浴あびせ蹴けり

「竜巻たつまき蹴けり」とも称しょうされる。骨法こっぽうの技わざの一ひとつとされており、レオン・スピンクス戦前せんぜんの骨法こっぽう特訓とっくんにて習得しゅうとく。マッハ文朱まっはふみあけや前田まえだ日明ひあがりが得意とくいとした縦たて回転かいてんニールキックと混同こんどうされることが多おおいが、軸じく足あしを残のこしてバランスを取とるニールキックとは、両足りょうあしを離はなして宙ちゅうに浮うく点てんが大おおきく異ことなる。のちにシングルマッチでこの技わざを食くらった天龍てんりゅう源一郎げんいちろうが、我流がりゅうのアレンジを加くわえてこの技わざを継承けいしょうしている。

テーマ曲きょく

音楽おんがく・音声おんせい外部がいぶリンク
試聴しちょう
INOKI BOM-BA-YE (FINAL MIX) - PONY CANYON提供ていきょうのYouTubeアートトラック
（原曲げんきょく）Ali Bombaye (Zaire Chant) I - 『アリ/ザ・グレーテスト』挿入そうにゅう曲きょく、マンドリルによる演奏えんそう、Arista/Legacy提供ていきょうのYouTubeアートトラック

「イノキボンバイエ」のフレーズを持もつ入場にゅうじょう曲きょく『炎ほのおのファイター 〜INOKI BOM-BA-YE〜』は、元々もともとモハメド・アリの伝記でんき映画えいが『アリ/ザ・グレーテスト』の挿入そうにゅう曲きょく（マイケル・マッサー作曲さっきょく）であったが、猪木いのきと対戦たいせんしたアリから猪木いのきに贈おくられ、それをアレンジしたものである。猪木いのきの弟子でしで、「猪木いのき最後さいごの闘魂とうこん継承けいしょう者しゃ」と呼よばれる藤田ふじた和之かずゆきは、同どう曲きょくのオーケストレーション・バージョンを入場にゅうじょう曲きょくとする。また高校こうこう野球やきゅうの応援おうえんなどでも使用しようされることが多おおい。

「ボンバイエ」はリンガラ語ごの「Boma ye」（ボマ・イェ）が訛なまったもので、直訳ちょくやくは「彼かれを殺ころせ」だが、「やっちまえ」程度ていどの意味いみで使つかわれる言葉ことばである。アリがコンゴの首都しゅとキンシャサでジョージ・フォアマンと戦たたかった際さいの声援せいえんが由来ゆらいとされる。

1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）にシングルレコード「アントニオ猪木いのきのテーマ 炎えんのファイター/炎ほのおのファイター（パート2）」（演奏えんそう：マンドリル）が発売はつばい（東芝とうしばEMI IER-20307）。同年どうねん、「炎ほのおのファイター〜アントニオ猪木いのきのテーマ」（演奏えんそう、歌うた : アントニオ猪木いのきとザ・ファイターズ）も発売はつばいされた。B面めんには歌詞かし（作詞さくし：なかにし礼あや）をつけた「いつも一緒いっしょに」（歌うた：倍ばい賞しょう美津子みつこ）がカップリングされていた（東芝とうしばEMI TP-10341）。歌詞かしをつけたのはアリ戦後せんごに彼かれから曲きょくのレコードが家いえに送おくられてきた際さいに、倍ばい賞しょうが提案ていあんしたからである。

2002年ねん（平成へいせい14年ねん）、さまざまなバージョンを収録しゅうろくしたアルバム「21世紀せいきヴァージョン 炎えんのファイター 〜INOKI BOM-BA-YE〜」（WBSS-20123）が発売はつばいされた。

2006年ねん（平成へいせい18年ねん）、韓国かんこくのヒップホップ・グループSide-B（サイドビー）が「SB BOMBA YE」としてラップ風ふうにカバー。2007年ねん（平成へいせい19年ねん）にDJ OZMAが同どう曲きょくを「疾風迅雷しっぷうじんらい 〜命いのちBOM-BA-YE〜」として再さいカバーした。

フェイス・ワンダワークスが2015年ねん（平成へいせい27年ねん）に発表はっぴょうした、GIGAエンタメロディで15年間ねんかんで最もっとも多おおくダウンロードされた着信ちゃくしんメロディを集計しゅうけいした「着信ちゃくしんメロディ15年間ねんかんランキング」において、「炎ほのおのファイター 〜INOKI BOM-BA-YE〜」は86位いにランクインした。

2022年ねん（令れい和わ4年ねん）4月がつ29日にちにデビューした日系にっけいブラジル人じんのプロボクサーである但馬たじまミツロが入場にゅうじょう曲きょくに採用さいようしており、試合しあい2日にち前まえに但馬たじまは所属しょぞくする3150ファイトクラブの亀田かめだ興きょう毅あつし会長かいちょう（当時とうじ）とともに猪木いのきの下したを訪おとずれ承諾しょうだくを得えている。

2023年ねん（令れい和わ5年ねん）には、福山ふくやま雅治まさはるが「炎ほのおのファイター～Carry on the fighting sprit～」としてアレンジし、猪木いのきを題材だいざいとしたドキュメンタリー映画えいが『アントニオ猪木いのきをさがして』の主題歌しゅだいかに使用しようされた。

猪木いのきの弟子でしたち

猪木いのきの最初さいしょの弟子でしは、日本にっぽんプロレス時代じだいに付つき人びとを務つとめた藤波ふじなみ辰たつ爾なんじである。現役げんえき時代じだいに最後さいごの付つき人びとを務つとめたのは藤田ふじた和之かずゆきである。猪木いのき最後さいごの愛弟子まなでしは、第だい10代UFC世界せかいライトヘビー級きゅう王者おうじゃであるLYOTOである。

猪木いのきを慕したって来きた者ものの中なかには、その後ご袂たもとを分わかったケースも少すくなくない。前田まえだ日明ひあがり（猪木いのきの関係かんけいする旧きゅうUWFへエースとして参加さんか→崩壊ほうかい）、佐山さやま聡さとし（旧きゅうUWF→シューティング→UFO→決裂けつれつ→和解わかい→IGF参戦さんせん）、高田たかだ延のべ彦（「PRIDE」で共闘きょうとうするも後のちに絶縁ぜつえん）、いわゆる闘魂とうこん三さん銃じゅう士し（武藤むとう敬たかし司し=全日本ぜんにほんプロレスへ移籍いせき、蝶ちょう野の正洋まさひろ=IGF GM→退任たいにん、橋本はしもと真しん也=ZERO ONE設立せつりつ）などである。

寛ひろし水流すいりゅう空手からて

寛ひろし水流すいりゅう空手からて（かんすいりゅうからて）は、1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）12月1日にちに空手からて家か・水谷みずたに征夫いくおとアントニオ猪木いのきが創設そうせつしたフルコンタクト空手からての団体だんたい。その名称めいしょうはアントニオ猪木いのきの本名ほんみょうである猪木いのき寛ひろし至いたりの「寛ひろし」と水谷みずたにの「水みず」を取とって命名めいめいされた。現在げんざいは正式せいしき名称めいしょうを「特定とくてい非ひ営利えいり活動かつどう法人ほうじん 世界せかい寛ひろし水流すいりゅう空手からて道どう（せかいかんすいりゅうからてどう）」として東海とうかい地方ちほうを中心ちゅうしんに活動かつどうしている。

『いつ何なん時じ誰だれの挑戦ちょうせんでも受うける』と表明ひょうめいしたアントニオ猪木いのきに対たいして、安藤あんどう昇のぼるの小説しょうせつ『東海とうかいの殺人さつじん拳けん』のモデルとして知しられる空手からて家か・水谷みずたに征夫いくおが「ルールの無ない命いのちをかけた戦たたかい」を申もうし入いれた。その申もうし出でを猪木いのきは承諾しょうだくし、具体ぐたい的てきな話はなしが進すすめられた。なお、「ルールの無ない命いのちをかけた戦たたかい」とはプロレスと空手からてのいかなる技わざも自由じゆうとし、急所きゅうしょ攻撃こうげきさえ禁止きんししない、勝負しょうぶは生死せいしをもって決けっするというものである。水谷みずたにが鎌かま、サイ、トンファーなど琉球りゅうきゅう古こ武術ぶじゅつの達人たつじんでもあったことから、猪木いのきの素手すでに対たいして鎖鎌くさりがまで戦たたかいを挑いどんだといわれているが、これは誤あやまりである。この試合しあいは両者りょうしゃで一旦いったんは合意ごういされ、当時とうじマスコミに「昭和しょうわの巌流島がんりゅうじま」として取とり上あげられた。猪木いのき有利ゆうりの予想よそうの中なか、新しん間あいだ寿ことぶきは水谷みずたにの実力じつりょくを冷静れいせいな目めで判断はんだんしていた。そして、テレビ放映ほうえいのスポンサーがつかなかったことと、水谷みずたにの貫ぬき手しゅによる目めへの攻撃こうげきや蹴けりによる急所きゅうしょ攻撃こうげきによって猪木いのきに万まん一いちのことがあることを恐おそれた新しん間あいだの必死ひっしの仲裁ちゅうさいにより、直前ちょくぜんで中止ちゅうしされた。交渉こうしょうの過程かていで水谷みずたには猪木いのきに対たいして、プロレス界かいのスターでありながら、一いち空手からて家かの挑戦ちょうせんをリスク覚悟かくごで承諾しょうだくした姿勢しせいに尊敬そんけいの念ねんを抱いだく。また猪木いのきは、自みずからの命いのちをかけて戦たたかいを挑いどんでくる日本人にっぽんじんがいることに驚嘆きょうたんする。戦たたかいを前まえに鋭するどく対立たいりつした二人ふたりであったが、その後ご交流こうりゅうを深ふかめ寛ひろし水流すいりゅう空手からてを創設そうせつした。水谷みずたには1990年ねん（平成へいせい2年ねん）に死去しきょしたが、訃報ふほうを知しった猪木いのきは盟友めいゆうの早はやすぎる死しに涙なみだしたという。

政治せいじ

略歴りゃくれき

• 1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）、「スポーツを通つうじて国際こくさい平和へいわ」の合言葉あいことばで、スポすぽーツ平和党つへいわとうを結成けっせい。同年どうねんに行おこなわれた第だい15回かい参議院さんぎいん選挙せんきょに比例ひれい区くから出馬しゅつばし初はつ当選とうせんし、史上しじょう初はつのレスラー出身しゅっしんの国会こっかい議員ぎいん（＝参議院さんぎいん議員ぎいん）となり、「猪木いのきチャリティーテレホン」（ダイヤルQ2）など様々さまざまな政治せいじ活動かつどうを行おこなった。
  • 日本にっぽんのスポーツ新聞しんぶん『東京とうきょうスポーツ』は "レスラー・猪木いのき" と "参議院さんぎいん議員ぎいん・猪木いのき" で扱あつかいを分わけていた。「猪木いのき」と呼よび捨すての記事きじにした場合ばあいはレスラー・アントニオ猪木いのき、「猪木いのきさん」「猪木いのき氏し」と書かいた場合ばあいは参議院さんぎいん議員ぎいん・猪木いのき寛ひろし至いたりについての記事きじ。
• ソビエト連邦れんぽうから勇いさむ利としアルバチャコフ・オルズベック・ナザロフをはじめとするアマチュアボクシングのトップ選手せんしゅを親交しんこうの深ふかい金平きんぴら正紀まさき率ひきいる協きょう栄さかえボクシングジムに預あづけ「映画えいが『ロッキー4』の世界せかいを現実げんじつ化かさせる」と謳うたい、日本にっぽんでプロデビューする道みちを拓ひらいた。後のちに薬師寺やくしじボクシングジム後援こうえん会かい名誉めいよ会長かいちょうとして薬師寺やくしじ保栄やすえを支援しえんし、同時どうじにソ連それんのアマチュアレスリングのトップ選手せんしゅサルマン・ハシミコフ・ビクトル・ザンギエフなども新しん日本にっぽんプロレスでプロデビューさせた。
  • 東京とうきょうスポーツによれば、猪木いのきが初はじめてソビエト連邦れんぽうの首都しゅとモスクワを訪問ほうもんしてソ連それん高官こうかんと会談かいだんした際さい、KGB（ソ連それん国家こっか保安ほあん委員いいん会かい）の施設しせつを訪おとずれたところ、のちにロシア大統領だいとうりょうとなるウラジーミル・プーチンが「お茶ちゃくみ係がかり」を行おこなっていたという。
• 湾岸わんがん戦争せんそう前夜ぜんやにイラクにおいて行いったイベントにより、人質ひとじち状態じょうたいにあった在留ざいりゅう日本人にっぽんじんと全ぜん人質ひとじちの解放かいほうに貢献こうけん。なお、北朝鮮きたちょうせんでもイベント「平和へいわの祭典さいてん（リック・フレアーと対戦たいせんし勝利しょうりを収おさめている）」を開催かいさいした。翌よく1996年ねん（平成へいせい8年ねん）春はる、自身じしんは落選らくせんし前ぜん議員ぎいんながら崔ちぇ鉄てつ洙を協栄きょうえいジムからプロデビューさせる道みちを拓ひらいた。
• 1992年ねん（平成へいせい4年ねん）7月がつに実施じっしされた第だい16回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょには、比例ひれい代表だいひょう候補こうほとして元もと阪神はんしんタイガースのプロ野球やきゅう解説かいせつ者しゃ江本えもと孟紀たけのりを擁立ようりつ。当選とうせんし参議院さんぎいん会派かいはで2議席ぎせき目めを獲得かくとく。
• 猪木いのきは第だい8代だい自民党じみんとう総裁そうさい・清和せいわ政策せいさく研究けんきゅう会かい初代しょだい会長かいちょうの福田ふくだ赳夫たけおに可愛かわいがられ、福田ふくだの実弟じっていの福田ふくだ宏一こういちが猪木いのきの格闘かくとう家かとしての後援こうえん会かい会長かいちょうを務つとめ、また福田ふくだの愛弟子まなでしで第だい19代だい自民党じみんとう総裁そうさい・清和せいわ会かい第だい4代だい会長かいちょう森もり喜朗よしろうとも親交しんこうが深ふかい。
• 二階堂にかいどう進すすむは日本にっぽんプロレスリングコミッション（新しん日本にっぽんプロレス・国際こくさいプロレス）のコミッショナーも務つとめていた。1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）、新しん国技こくぎ館かん（両国りょうこく国技こくぎ館かん）の新しん日本にっぽんプロレス使用しようを、前年ぜんねんの蔵前くらまえ国技こくぎ館かんでのファンの暴動ぼうどう騒さわぎ（IWGPリーグ戦せん第だい二に回かい大会たいかい決勝けっしょう戦せんの項こうを参照さんしょう）から相撲すもう協会きょうかいが貸かし出だしを渋しぶった際さいには、仲介ちゅうかいの労ろうをとった。
• 1993年ねん（平成へいせい5年ねん）、元もと秘書ひしょによる猪木いのきの金銭きんせんスキャンダルを告発こくはつした本ほん『議員ぎいん秘書ひしょ、捨身しゃしんの告白こくはく』の出版しゅっぱんや、1995年ねん（平成へいせい7年ねん）にスポすぽーツ平和党つへいわとうの幹事かんじ長ちょうであった新しん間あいだ寿ことぶきによる猪木いのきの買春ばいしゅん疑惑ぎわくの告発こくはつの影響えいきょうにより、同年どうねんの参議院さんぎいん選挙せんきょで落選らくせんする。
• 同年どうねん、突如とつじょ江本えもと孟紀たけのり副ふく代表だいひょうと党とうの運営うんえいを巡めぐって対立たいりつする。特とくに党とう運営うんえいに関かかわる金銭きんせん疑惑ぎわくによる猪木いのきへの不信ふしん感かんは2人ふたりの関係かんけいに大おおきな亀裂きれつを生しょうじてしまう。江本えもとは離党りとうし無所属むしょぞくになってしまい、元もと公設こうせつ第だい1秘書ひしょ（借金しゃっきん問題もんだいで一いち度どは解雇かいこされた）だった、猪木いのきの実兄じっけいである猪木いのき快かい守もり（テノール歌手かしゅ・パブロ猪木いのき）が党首とうしゅ（代表だいひょう）に就任しゅうにん。
• その後ごスポすぽーツ平和党つへいわとうは主立おもだった政治せいじ活動かつどうを行おこなわなくなり、2007年ねん（平成へいせい19年ねん）3月がつには公式こうしきサイトを閉鎖へいさ。既すでに政治せいじ団体だんたい解散かいさん届とどけを総務そうむ大臣だいじんに提出ていしゅつしている。
• 2013年ねん（平成へいせい25年ねん）に第だい23回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょで日本にっぽん維新いしんの会かいから比例ひれい代表だいひょうで出馬しゅつばし当選とうせん。国政こくせい復帰ふっきした。翌年よくねんの日本にっぽん維新いしんの会かい分ぶん党とう時じには石原いしはら慎太郎しんたろうグループ（次世代じせだいの党とう）に参加さんかしたが、2015年ねん（平成へいせい27年ねん）に離党りとうし日本にっぽんを元気げんきにする会かいの結党けっとうに参画さんかくした。2016年ねん（平成へいせい28年ねん）の会派かいは「日本にっぽんを元気げんきにする会かい・無所属むしょぞく会かい」解散かいさん後ごは会派かいは「無所属むしょぞくクラブ」に異動いどうした。

イラク在留ざいりゅう邦人ほうじん人質ひとじち解放かいほうまでの真相しんそう

1990年ねん（平成へいせい2年ねん）湾岸わんがん戦争せんそうが危惧きぐされる中なか、イラクのサッダーム・フセイン大統領だいとうりょうは、在留ざいりゅう外国がいこく人じんを国外こくがい出国しゅっこく禁止きんし（事実じじつ上じょうの人質ひとじち）とした。その中なかに多おおくの日本人にっぽんじんが含ふくまれており、安否あんぴが気遣きづかわれていたが、外務省がいむしょう主導しゅどうによる、人質ひとじち解放かいほう交渉こうしょうは遅々ちちとして進すすまなかった。

解決かいけつの糸口いとぐちさえ見みえない外務省がいむしょうの人質ひとじち交渉こうしょうに痺しびれを切きらした猪木いのきは、被害ひがい者しゃ家族かぞく等とうを率ひきいてあえて緊張きんちょう高たかまるイラクでのイベント"スポーツと平和へいわの祭典さいてん"を行おこなうため、バグダードに向むかうということを決断けつだんする。

猪木いのきに対たいして外務省がいむしょうはイラク行いきを止とめるよう説得せっとくするもこれを拒否きょひ。すると今度こんどは人質ひとじち被害ひがい者しゃ家族かぞくに対たいし圧力あつりょくを掛かけ「いつ戦争せんそうが起おこるか分わからないし、日本にっぽん政府せいふとしては責任せきにんを持もてない。そんな所ところに行いくことはまかりならん、もしどうしても猪木いのき議員ぎいんとイラクに行いく場合ばあいは、……それはあなた方かたも含ふくめて命いのちの保証ほしょうが無ないという意味いみです」と猛烈もうれつに反対はんたいした。イラク邦人ほうじん人質ひとじち被害ひがい者しゃ家族かぞく（あやめの会かい）は悩なやんだ末すえに、外務省がいむしょうが動うごかないために、猪木いのきに全すべてを託たくすことにしたのである。

1990年ねん（平成へいせい2年ねん）11月、猪木いのきは日本にっぽんの各かく航空こうくう会社かいしゃにイラクへの出航しゅっこうを要請ようせいしたが、外務省がいむしょうの強つよい圧力あつりょくもあり、他たのいずれの航空こうくう会社かいしゃも拒否きょひしてきたことでイラクへの直行ちょっこう便びんの計画けいかくは暗礁あんしょうに乗のり上あげた。やむなく猪木いのきは、園遊会えんゆうかいの会場かいじょうで当時とうじの駐ちゅう日にちトルコ特命とくめい全権ぜんけん大使たいしに懇願こんがんしたところチャーター機きの費用ひようを猪木いのき個人こじんが負担ふたんすることが条件じょうけんで、トルコ大使たいしの仲介ちゅうかいによりトルコ航空こうくうの協力きょうりょくでバグダード入いりが可能かのうとなった。

1990年ねん（平成へいせい2年ねん）12月1日にち、平和へいわの祭典さいてん関係かんけい者しゃや人質ひとじち被害ひがい者しゃ41家族かぞく46人にんと共ともにトルコ経由けいゆでバグダード入いりを果はたした。この時ときフセイン大統領だいとうりょうは、一いち国会こっかい議員ぎいんでしかない猪木いのきを国賓こくひん級きゅうの扱あつかいで迎むかえたという。

イラクでのスポーツと平和へいわの祭典さいてんは邦人ほうじん人質ひとじちを中心ちゅうしんに人質ひとじち被害ひがい者しゃ家族かぞくとイラク人じん観衆かんしゅうが会場かいじょうを中心ちゅうしんに向むき合あう中なかで始はじまり、12月2日にち、3日にちの両日りょうじつに渡わたり、ロックコンサートと、日本にっぽんの大だい太鼓たいこを初はじめとする伝統でんとう芸能げいのうや空手からてトーナメント、そして最後さいごにプロレスが行おこなわれ無事ぶじ終了しゅうりょうし平和へいわの祭典さいてんは成功せいこうを収おさめる一方いっぽう、イベント開催かいさい中ちゅうに家族かぞくの面談めんだんは許ゆるされたものの解放かいほうまでには至いたらなかった。

焦あせりと落胆らくたんの中なか、帰路きろに着つくべく機き中ちゅうに着ついた時とき、フライト直前ちょくぜんの猪木いのきにイラク政府せいふから「大統領だいとうりょうからお話はなしがあります」と告つげられ急遽きゅうきょ猪木いのきだけ飛行機ひこうきを降おり、この結果けっかまず12月5日にち在留ざいりゅう邦人ほうじんの解放かいほうが決きまり、7日にちには人質ひとじち全員ぜんいんの解放かいほうが決定けっていする。

猪木いのきはかつて新しん日本にっぽんプロレスのパキスタン遠征えんせいにおいて、格闘技かくとうぎの英雄えいゆうアクラム・ペールワンと対戦たいせんし腕うでを折おるなどして勝利しょうりを収おさめると一躍いちやく国民こくみん的てき一大事いちだいじになり、同行どうこうした妻つまの倍ばい賞しょう美津子みつこと共ともに猪木いのきが国王こくおうと並ならんで国民こくみんに挨拶あいさつをする姿すがたが当地とうちのマスメディアで大おおきく紹介しょうかいされた。その後ごパキスタン人じんジャーナリスト、フマユン・A・ムガールの計はからいにより4度どパキスタン遠征えんせいを行おこない、パキスタンでは毎年まいとし12月8日にちは猪木いのきの日ひとして登録とうろくされている。

東京とうきょう都知事とちじ出馬しゅつばと撤退てったい

1991年ねん東京とうきょう都知事とちじ選挙せんきょに、かつてNHKのニュースキャスターだった磯村いそむら尚徳なおのりが出馬しゅつばを表明ひょうめいした後のちに出馬しゅつばを表明ひょうめいしたが、マスコミから「なぜ出馬しゅつばしたのか?」と聞きかれた際さい、猪木いのきは「彼かれ（磯村いそむら）には、かつて『ニュースセンター9時じ』でアリとの試合しあいを茶番ちゃばん扱あつかいされたので」と答こたえた。

その後ごスポンサー佐川急便さがわきゅうびんの佐川さがわ清きよし会長かいちょう、総理そうり大臣だいじん及および自民党じみんとう総裁そうさい経験けいけん者しゃで清和せいわ研けん創始そうし者しゃの福田ふくだ赳夫たけおや、その愛弟子まなでしの森もり喜朗よしろう及および三塚みつづか博ひろしに説得せっとくされ、出馬しゅつばを断念だんねんし磯村いそむらと政策せいさく協定きょうていを結むすんだ。出馬しゅつば断念だんねんに至いたる裏うらには、数すう千せん万まん円えんの現金げんきんが動うごいたとの証言しょうげんがあり、東京とうきょうスポーツの激闘げきとうの永田町ながたちょうにスクープを書かいた菊池きくち久ひさを、名誉めいよ毀損きそんと約やく300万まん円えんの損害そんがい賠償ばいしょうを求もとめて民事みんじ提訴ていそし、マスコミを賑にぎわせたが、判決はんけつは領収りょうしゅう書しょの所在しょざいが不明ふめいとの判断はんだんで金銭きんせん授受じゅじゅを否定ひていして菊池きくち側がわの敗訴はいそとなった。

地裁ちさい判決はんけつには、猪木いのきと新しん間あいだ寿ことぶきも出廷しゅっていしていたが、判決はんけつ後ごには猪木いのきが菊池きくち久ひさに対たいして『もう少すこしうまく話はなし合あいが出来できればねえ』と余裕よゆうの表情ひょうじょうで語かたっていた。

なお、猪木いのきの出馬しゅつば撤回てっかいに触発しょくはつされ内田うちだ裕也ゆうやが出馬しゅつばしている。

参議院さんぎいん落選らくせんまで

1995年ねん（平成へいせい7年ねん）参議院さんぎいん出馬しゅつばするが、1993年ねん（平成へいせい5年ねん）に佐藤さとう久美子くみこ元もと公設こうせつ第だい1秘書ひしょとスポすぽーツ平和党つへいわとう前ぜん幹事かんじ長ちょう新しん間あいだ寿ことぶきに告発こくはつされた「政治せいじ資金しきん規正きせい法ほう違反いはんの問題もんだい」「賄賂わいろの問題もんだい」「右翼うよく（日本にっぽん皇民党こうみんとう）との癒着ゆちゃく問題もんだい」「佐川急便さがわきゅうびん会長かいちょうの依頼いらいで東京とうきょう都知事とちじ降板こうばん問題もんだい」「税金ぜいきん未納みのう問題もんだい」、「女性じょせい問題もんだい」、「拳銃けんじゅう密輸みつゆ及および拳銃けんじゅう所持しょじ疑惑ぎわく」などのスキャンダルが発覚はっかく。政治せいじ資金しきん規正きせい法ほう違反いはんについては時効じこうとなり、処分しょぶんはまぬがれたがこの影響えいきょうにより落選らくせん。

数すう多おおくのスキャンダルに対たいして猪木いのき本人ほんにんは完全かんぜんに否定ひていした。

朝鮮半島ちょうせんはんとう問題もんだいとの関かかわり

師匠ししょうの力道山りきどうざんが故郷こきょうの韓国かんこくを訪問ほうもんしていたことを知しった猪木いのきは、参議院さんぎいん議員ぎいん時代じだいの1994年ねん（平成へいせい6年ねん）9月がつに金きむ容淳ひろあつの招まねきで初はじめて北朝鮮きたちょうせんを訪問ほうもんし、何人なんにんかの要人ようじんと力道山りきどうざんの娘むすめに会あった。その後ご、30回かい以上いじょう北朝鮮きたちょうせんを訪問ほうもんしている。猪木いのきは月刊げっかん誌し「世界せかい」のインタビュー記事きじで「日本にっぽんの政治せいじ家かたちは北朝鮮きたちょうせん問題もんだいに先入観せんにゅうかんを持もっており、拉致らちと制裁せいさい以外いがいに何なにも言いわない。戦前せんぜん・戦後せんごの知識ちしきを持もたないため、相手あいてを理解りかいせず日本にっぽんの基準きじゅんで判断はんだんして主張しゅちょうする。それでは相手あいてと衝突しょうとつするだけで何なにも進すすまない」と批判ひはんしている。拉致らち担当たんとう大臣だいじんが直接ちょくせつ北朝鮮きたちょうせんに行いって対話たいわと交渉こうしょうをすべきで、国力こくりょくの優位ゆういを利用りようして落おち着ついた寛大かんだいな外交がいこうをするべきと主張しゅちょうし、「スポーツ交流こうりゅうを通つうじて世界せかい平和へいわを」を理念りねんに、国家こっか間あいだの話はなし合あいのきっかけになっていきたいと語かたっている。

2013年ねん7月がつに26回かい目めの訪朝ほうちょうをして北朝鮮きたちょうせん政府せいふの要人ようじんと会談かいだんをした猪木いのきは、帰国きこく後ごに日本にっぽん外国がいこく特派とくは員いん協会きょうかいで記者きしゃ会見かいけんを開ひらき、拉致らち被害ひがい者しゃ名簿めいぼの信頼しんらい性せいや拉致らち問題もんだいを国際こくさい社会しゃかいに訴うったえて解決かいけつすることについて疑問ぎもんを抱だいていること、「拉致らちが解決かいけつしたら、我々われわれは幸しあわせになれますかね？」と発言はつげんして独自どくじの見解けんかいを示しめした。ただし、拉致らち問題もんだいの解決かいけつに否定ひてい的てきなわけではなく、SAPIO2015年ねん2月がつ号ごうのインタビューでは「拉致らち問題もんだい担当たんとう大臣だいじんが10人にん以上いじょうも代かわっているようでは、北朝鮮きたちょうせん側がわもまともな交渉こうしょうをすることはできない」「必要ひつようがあるのなら、朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう幹部かんぶと信頼しんらい関係かんけいを築きずいてきた私わたしをいつでも使つかえば良よい。選挙せんきょで拉致らち問題もんだいのパフォーマンスをしている議員ぎいんとは違ちがい、自分じぶんは命いのちがけでやる」とし、2016年ねん9月がつの31回かい目めの訪朝ほうちょう中ちゅうには現地げんちの日本人にっぽんじん女性じょせい3人にんと接触せっしょくし「八はち十じゅう何なん歳さいとお年としを召めされている。そういう方々かたがたの『故郷こきょうに帰かえりたい』という夢ゆめを実現じつげんさせたい。帰国きこくできるように呼よびかけていきたい」とも述のべている。

2016年ねん5月がつに行おこなわれた朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう第だい7次じ大会たいかいにて金きむ正ただし恩おんが党とう委員いいん長ちょうに推戴すいたいされたことを受うけ、祝福しゅくふくの花はなかごを贈おくっている。

2018年ねん9月がつに行おこなわれた北朝鮮きたちょうせん建国けんこく70周年しゅうねん式典しきてんに合あわせ33回かい目めの訪朝ほうちょう。北朝鮮きたちょうせん側がわは2020年ねん東京とうきょうオリンピックについて参加さんかする意向いこうを猪木いのきに伝つたえた（後のちに不参加ふさんかを表明ひょうめい）。また、李り洙墉（リ・スヨン）朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう副ふく委員いいん長ちょう（当時とうじ）とも会見かいけん。拉致らち問題もんだいについて「猪木いのき先生せんせいだから話はなすけど、口外こうがいしないでください」と言いわれたことを明あきらかにしている。

2019年ねんに政界せいかいを引退いんたいしてからも訪朝ほうちょうに意欲いよくを示しめしていたが、2018年ねんの訪朝ほうちょうが最後さいごとなった。

なお、猪木いのきの姿勢しせいは時ときに国会こっかい議員ぎいんからも賛否さんぴ両論りょうろんが飛とび交かうこともある。広島大学ひろしまだいがく客員きゃくいん教授きょうじゅで、朝日新聞あさひしんぶん外交がいこう専門せんもん記者きしゃの牧野まきの愛あい博はくによると、北朝鮮きたちょうせん関係かんけい筋すじの話はなしとして、北朝鮮きたちょうせんが猪木いのきの訪朝ほうちょうを受うけ入いれ続つづけたのは猪木いのきに日にち朝ちょう関係かんけい改善かいぜんの密使みっし役やくを期待きたいしていたわけではなく、日本にっぽんの世論せろん工作こうさくに便利べんりだと考かんがえただけとし、猪木いのきも北朝鮮きたちょうせんもお互たがいに相手あいてを利用りようした、と関係かんけい筋すじはみているという。

事業じぎょう

猪木いのきの旺盛おうせいな野心やしんはリング内ないに収おさまらず、多おおくの事業じぎょうに挑戦ちょうせんしている。ただし成功せいこうを収おさめたものはほとんど無ない。数かず多おおくの事業じぎょうの大半たいはんはブラジルに関係かんけいすることが多おおく、アントン・ハイセルに私財しざいを投なげ打うってまで事業じぎょうを進すすめることに対たいして妻つまの美津子みつこ（当時とうじ）は新しん間あいだ寿ことぶきに「なぜそこまでしてブラジルに拘かかわるのか」と聞きいた程ほどである。下記かきのように、猪木いのきはプロレスだけに止とまらず、様々さまざまな事業じぎょうに手てを広ひろげているが、本人ほんにんは「（事業じぎょう欲よくが旺盛おうせいであった）力道山りきどうざんと祖父そふの影響えいきょうが大おおきい」と述のべている。かつて「さんまのまんま」に出演しゅつえんした際さい、明石家あかしやさんまに対たいして「さんまさん預金よきんいくらあるの?うまい儲もうけ話ばなしがあるけど投資とうししてみない?」と誘さそっていたが、さんまはやんわりと拒否きょひしている。

アントン・トレーディング

「アントン・トレーディング」という貿易ぼうえき会社かいしゃを設立せつりつ。この会社かいしゃは一時いちじ日本にっぽん国内こくないでのタバスコ（マキルヘニー・カンパニー）の販売はんばい権けんを持もっていたことがあるが、別件べっけんで借金しゃっきんを抱かかえたため手放てばなしている。当時とうじはまだタバスコは一般いっぱん的てきではなく、その後ご激辛げきからブームや宅配たくはいピザが広ひろまり需要じゅようが大幅おおはばに伸のびた。また、「タバスコを最初さいしょに日本にっぽんに持もち込こんだのは猪木いのき」と言いわれることもあるが、事実じじつではない（タバスコの項こう参照さんしょう）。また、新しん日本にっぽんプロレスの興行こうぎょうを多数たすう開催かいさいしていた。

アントン・フーズ

スペアリブのレストランチェーン「アントンリブ」を展開てんかいする他ほかに、健康けんこう食品しょくひんなどを販売はんばいしていた。そのほかにも「アントンマテ茶ちゃ」やスナック菓子すなっくがし「アントンナッツ（ひまわりナッツ）」を販売はんばい。ワールドプロレスリングの番組ばんぐみ内ないで古舘ふるたち伊知郎いちろうアナウンサーが宣伝せんでんしたが、販売はんばい実績じっせきは振ふるわなかった。

アントン・ハイセル

ブラジル政府せいふを巻まき込こんだ国際こくさい的てきなプロジェクト「アントン・ハイセル」（1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）に設立せつりつ）は、猪木いのき自身じしんにとって生涯しょうがい最大さいだいの事業じぎょうであった。これは、ブラジル国内こくないで豊富ほうふに収穫しゅうかくできるサトウキビの絞しぼりかす（バガス）の有効ゆうこう活用かつよう法ほうとして考案こうあんされた事業じぎょうで、当時とうじからブラジル政府せいふは、石油せきゆの代かわりにサトウキビから精製せいせいしたアルコールをバイオ燃料ねんりょうとして使用しようする計画けいかくを進すすめており、バイオテクノロジーベンチャービジネスの先駆さきがけであった。このアントン・ハイセルを開始かいしするにあたって、猪木いのきは自民党じみんとうの大物おおもの議員ぎいんに「アントン・ハイセルによって世界中せかいじゅうのエネルギー問題もんだいや食糧しょくりょう問題もんだいが全すべて解決かいけつする」と言いって協力きょうりょくを呼よびかけたが断ことわられ、逆ぎゃくにブラジル情勢じょうせいを危惧きぐし辞やめるよう説得せっとくされるが、猪木いのきはこの事業じぎょうに傾倒けいとうしていった。

この一大いちだいプロジェクトとも言いえる計画けいかくに、解決かいけつしなければならない大おおきな問題もんだいが発生はっせいする。サトウキビからアルコールを絞しぼり出だした後のちにできるアルコール廃液はいえきと絞しぼりかすの弊害へいがい、公害こうがい問題もんだいである。そこで家畜かちくに飼料しりょうとして食たべさせるが、直すぐに下痢げりを起おこしてしまう。また、土中どちゅうにバガスをそのまま廃棄はいきすると、土質どしつを悪化あっかさせるため、その土地とちでは農作物のうさくもつが取とれなくなるなどの弊害へいがいが生しょうじる結果けっかになってしまう。

それでも猪木いのきは世界せかいの食料しょくりょう危機きき問題もんだいに対応たいおうすべく、バガスの再生さいせい飼料しりょうを食たべた家畜かちくの糞くそを有機ゆうき肥料ひりょうとして、農業のうぎょう生産せいさんの向上こうじょうと家畜かちくの増産ぞうさんを目指めざすも、結局けっきょくは日本にっぽんとブラジルの気候きこうの違ちがいから発酵はっこう処理しょりに失敗しっぱいする。さらに追おい討うちをかけるように、ブラジル国内こくないのインフレが原因げんいんで生産せいさんコストはさらに悪化あっかの一途いっとを辿たどる。

これらの原因げんいんにより、経営けいえいは数すう年ねんで破綻はたんする。ある新米しんまい記者きしゃが借金しゃっきんの額がくを聴きいたところ「10億おく円えんくらいまでは自分じぶんでも、いろいろ考かんがえていたんだけどね。その先さきは分わからなくなった」と答こたえ、マスコミ報道ほうどうによればアントン・ハイセルのおよその負債ふさい額がくは数すう十じゅう億おく円えんとも言いわれ、テレビ朝日てれびあさひに放送ほうそう権けんを担保たんぽに12億おく円えんの肩代かたがわり（後のちに、株券かぶけんと引ひき換かえに佐川さがわ清きよし佐川急便さがわきゅうびん会長かいちょうに債権さいけんを移動いどう）してもらうがそれだけでは補おぎなえず、遂ついには新しん日本にっぽんプロレスの収入しゅうにゅうの大半たいはんを補ほてんしてしまう。しかしこれが仇かたきとなり新しん日本にっぽんプロレスでは初代しょだいタイガーマスク（佐山さやま聡さとし）や長州ちょうしゅう力りょくなどスター選手せんしゅをはじめ13名めいもの選手せんしゅが大量たいりょう離脱りだつするなど当時とうじクーデターと言いわれた騒動そうどうが起おき、やがて猪木いのきの社長しゃちょう解任かいにん劇げきに発展はってんする。山本やまもと小しょう鉄てつなどの動議どうぎにより猪木いのき代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょうと坂口さかぐち副ふく社長しゃちょうは解任かいにんされテレビ朝日てれびあさひの社員しゃいんが役員やくいんに就任しゅうにんしたが、両者りょうしゃとも混乱こんらんの終結しゅうけつと共ともに数すうか月げつ後ごに復帰ふっきした。

なお、ブラジルではサトウキビからエタノールを抽出ちゅうしゅつするバイオ燃料ねんりょう事業じぎょうは環境かんきょう対策たいさくや2005年ねん（平成へいせい17年ねん）以降いこうの原油げんゆ価格かかく高騰こうとうなどから、内容ないようが見直みなおされ積極せっきょく的てきに行おこなわれている。

後日ごじつ、猪木いのきはアントン・ハイセルに対たいして「ブラジルの様々さまざまな偉えらい人ひとから騙だまされていた」とコメントしていた。

永久えいきゅう機関きかん

INP技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょ。同社どうしゃは「永久えいきゅう電気でんき」用よう発電はつでん機きを開発かいはつしていたが、途中とちゅうから「高こう効率こうりつモーター」に変化へんかしている。研究けんきゅう開発かいはつには莫大ばくだいな資金しきんを投とうじ、新しん日本にっぽんプロレスの経営けいえいにも悪影響あくえいきょうを及およぼした。

2002年ねんにマスコミ関係かんけい者しゃ（スポーツ新聞しんぶんやプロレス雑誌ざっしの編集へんしゅう者しゃ）を集あつめて永久えいきゅう電気でんきの発表はっぴょう会かいを開ひらいたことがあったが、実験じっけんは失敗しっぱいに終おわった。猪木いのきの弁明べんめいは「ネジを一本いっぽん締じめ忘わすれた」というものであった。

2005年ねんには、エネルギー効率こうりつ97%の新型しんがた発電はつでん機き「闘魂とうこんパワー」を発表はっぴょうしている。

アントニオ猪木いのき酒場さかば

新宿しんじゅく店てん（2017年ねん）

東京とうきょう・池袋いけぶくろに2006年ねん（平成へいせい18年ねん）、居酒屋いざかや「アントニオ猪木いのき酒場さかば」を開店かいてんした。「午後ごご八はち時じのプロレスを見みながら食たべたメニューを再現さいげんする」がうたい文句もんくの居酒屋いざかやで、店内てんないは古ふるきよき昭和しょうわの時代じだいをイメージし、常時じょうじプロレスが放送ほうそうされており、プロレスにあやかった名ながついた料理りょうりがメニューに並ならぶ。なお実際じっさいの店舗てんぽ運営うんえいは、IGFのスポンサーでもあり、焼肉やきにく屋やさかいなどを傘下さんかに収おさめる外食がいしょく産業さんぎょう大手おおてのジー・コミュニケーションが行おこなっており、猪木いのきは経営けいえいには関与かんよしていない。ジー社しゃは同どうブランドのフランチャイズ展開てんかいを進すすめ、沖縄おきなわ・仙台せんだい・千葉ちば・福岡ふくおか・広島ひろしまにも進出しんしゅつしていたこともあるが、いずれも閉店へいてん。2016年ねん（平成へいせい28年ねん）6月がつ時点じてんでは新宿しんじゅく店てん（2008年ねん開店かいてん）のみが営業えいぎょうを続つづけていた。同店どうてんではトークショーや西口にしぐちプロレスの公演こうえんが行おこなわれ、猪木いのき本人ほんにんもときおりイベントで来店らいてんしていた。

2020年ねん7月がつ31日にちをもって閉店へいてんとなった。

水みずプラズマ

金属きんぞくなどあらゆる物質ぶっしつを最大さいだい2万まん度どの高温こうおんで蒸発じょうはつさせてしまう水みずプラズマで世界せかいのごみ問題もんだいを解決かいけつしようとしており、2020年ねん10月がつ31日にち、横浜よこはま市しで公開こうかい実験じっけんを行おこない大だい成功せいこうさせるものの新型しんがたコロナでスタート出来できなかった。

その他たの事業じぎょう

• 「サンダリッパ」や「とうふパン」のプロデュースも手掛てがけた。
• ジャパンフリトレー 闘魂とうこんスナック監修かんしゅう（2010年ねん）
• 1982年ねん頃ころ、インターナショナルスクールを運営うんえいしていた。

結婚けっこん生活せいかつなど

生涯しょうがいで4度どの結婚けっこん歴れきがある。

異性いせいのタイプ

力道山りきどうざんの弟子でしで、猪木いのきと半はん世紀せいき近ちかい親交しんこうがあった琴きん音おと隆裕たかひろは、猪木いのきの女性じょせい関係かんけいについて以下いかのように回想かいそうしている。「グラマラスな女性じょせいが好このみでいつも女おんなの尻しりに敷しかれていた。女好おんなずきだがシャイでもあった」。

最初さいしょの結婚けっこん（事実じじつ婚こん）

渡米とべい時代じだいの1965年ねんにアメリカ人じん女性じょせいのダイアナ・タック（リンダとする説せつもある）と事実じじつ婚こんした（本ほん記事きじでは便宜上べんぎじょう、これを1回かい目めの結婚けっこんとする）。日本にっぽんに呼よび寄よせ娘むすめをもうけるが、2年ねん後ごに破局はきょくして母子ぼしは帰国きこくし、その後ご娘むすめは小児しょうにがんにより8歳さいで死亡しぼう、總持寺そうじじに納骨のうこつされている。

2度目どめの結婚けっこん（倍ばい賞しょう美津子みつこ）

その後ご知人ちじんを通つうじて出会であった倍ばい賞しょう美津子みつこに一目惚ひとめぼれし、後日ごじつ交際こうさいに発展はってん。1971年ねん、倍ばい賞しょうと京王けいおうプラザホテルで1億おく円えんの約やく1500人にんが出席しゅっせきした結婚式けっこんしきを挙あげて当時とうじの話題わだいになった。当初とうしょこの費用ひようは所属しょぞくする日本にっぽんプロレスが出だす約束やくそくだったが、挙式きょしき前後ぜんこうに先述せんじゅつの追放ついほう処分しょぶんを受うけて約束やくそくが白紙はくしになった。1億おく円えんの借金しゃっきんを背負せおうことになったが、倍ばい賞しょうから「あなた一いち人にんぐらい私わたしが食たべさせてあげる」と励はげまされた。翌年よくねんに旗揚はたあげした新しん日本にっぽんプロレスでは美津子みつこの内助ないじょの功こうもあり、団体だんたいの隆盛りゅうせいと共ともにレスラーとしての黄金おうごん期きを迎むかえ、娘むすめにも恵めぐまれた。

しかし徐々じょじょに興業こうぎょうが低迷ていめいして借金しゃっきんがかさむと、現実げんじつ逃避とうひにより女おんな遊あそびをするようになる。さらに猪木いのきの兄あにが事業じぎょうに失敗しっぱいして莫大ばくだいな借金しゃっきんを作つくった後のち、彼かれが無断むだんで倍ばい賞しょうの金かねに手てを出だした。知人ちじんを交まじえて夫婦ふうふは金銭きんせんトラブルについて話はなし合あいの場ばを設もうけたが、倍ばい賞しょうは「もうやめた！（兄あにがお金かねに手てを出だした話はなしは）アントンも知しらないはずないでしょ！」と激怒げきどし、泣なきながらその場ばを出でて行いき、1987年ねんに離婚りこん。

3度目どめの結婚けっこんと4人にん目めの女性じょせいとの出会であい

大阪おおさか空港くうこうでのナンパをきっかけに知しり合あった、22歳さい程ほど離はなれた妻つまと1989年ねんに3度目どめの結婚けっこん。1990年ねんに長男ちょうなんを授さずかるが、早はやい段階だんかいで夫婦ふうふ仲なかがギクシャクし始はじめた。1998年ねんにレスラーを引退いんたいし、一家いっかでアメリカに移住いじゅうした後のち、日本にっぽんとアメリカを行いき来きするようになった。

その後ご本人ほんにんの写真しゃしん集しゅうの企画きかくで知しり合あった、16歳さい年下としした（または14歳さい年下としした）の女性じょせいカメラマンと2005年ねん頃ごろから不倫ふりん関係かんけいになった。2011年ねんに3番目ばんめの妻つまが一時いちじ帰国きこくした際さい、猪木いのきの浮気うわきがバレて翌年よくねんに離婚りこん。日本にっぽんに戻もどった猪木いのきは、上記じょうきの女性じょせいカメラマンと事実じじつ婚こん状態じょうたい（以下いか、4人にん目めの妻つまと表記ひょうき）となり、彼女かのじょは身みの回まわりの世話せわをするようになった。

4度目どめの結婚けっこんとその後ご

しかしこの頃ころから4人にん目めの妻つまは猪木いのきと以前いぜんから親交しんこうの深ふかい人ひとたちを遠とおざけ、興業こうぎょうや取材しゅざいを仕切しきるようになった。結果けっか的てきに猪木いのきから多おおくの人ひとが離はなれ、孤立こりつを招まねく事態じたいとなったが、4人にん目めの妻つまは糖尿とうにょう病びょうを患わずらう猪木いのきの生活せいかつを懸命けんめいに支ささえた。また、4人にん目めの妻つまは猪木いのきの肖像しょうぞう権けん、商標しょうひょう権けん、著作ちょさく権けん管理かんりをするマネジメント会社かいしゃの副ふく社長しゃちょうを務つとめた。

その後ご先述せんじゅつの琴きん音おと隆裕たかひろから入籍にゅうせきを後押あとおしされ、2017年ねんの誕生たんじょう日びに正式せいしきに4度目どめの結婚けっこんをすることになった。しかしその後ご妻つまはすい臓ぞうがんを患わずらい、2019年ねん8月がつに死別しべつしている。妻つまの死しにより、交流こうりゅうが遠とおのいていた人ひとたちと和解わかいに至いたり、再ふたたび親交しんこうが始はじまった。ちなみに倍ばい賞しょうとは離婚りこん後ごも互たがいに「戦友せんゆう」と呼よび合あい、猪木いのきの晩年ばんねんまで絆きずなは続つづいた。2021年ねん頃ころにも倍ばい賞しょうは、入院にゅういん中ちゅうの猪木いのきの見舞みまいに訪おとずれていた。

エピソード

プロレスのエピソード

• 日にちプロ入門にゅうもん当初とうしょ、プロ野球やきゅう選手せんしゅとして社会しゃかい人じん経験けいけんのあるジャイアント馬場ばばは付つき人びとを経験けいけんせずにすぐにアメリカ遠征えんせいに出だされ、デビュー前まえから給料きゅうりょうも出でていたという完全かんぜんに特別とくべつ扱あつかいだったが、17歳さいの猪木いのきは力道山りきどうざんの付つき人びととして傍はたに置おき厳きびしく育そだてられた。例たとえば、力道山りきどうざんにリングシューズを履はかせる際さい、紐ひもの掛かけ違ちがいでも殴なぐられたり蹴飛けとばされたりしたほどであった。しばしば公衆こうしゅうの面前めんぜんで殴なぐられて恥はじをかかされた経験けいけんや日常にちじょう的てきに「あご」「こじき野郎やろう」と罵ののしられた事実じじつも後年こうねんに伝つたわっている。力道山りきどうざんが死去しきょする前日ぜんじつに参加さんかしていた宴席えんせきに呼よび出だされた際さい、元もと横綱よこづな・前田山まえだやま（当時とうじ既すでに引退いんたいして年寄としより・高砂たかさごとなっていた）が猪木いのきの飲のみっぷりを見みて器うつわの大おおきさを評ひょうしたその横よこで力道山りきどうざんが嬉うれしそうな顔かおで頷うなずいた姿すがたを見みて「自分じぶんへの期待きたいが初はじめて分わかった。あの顔かおを思おもい出だすと、それまでの恨うらみがすべて晴はれた」と感かんじたといい、「オレは勝手かってに、あの時ときの師匠ししょうの顔かおは『今後こんごのプロレス界かいを頼たのんだぞ』という遺言ゆいごんというか、メッセージだったと受うけ止とめている」とまで受うけ止とめるようになった。また、力道山りきどうざんの妻つまは「むしろ猪木いのきさんを認みとめていたからスパルタだった」という主旨しゅしの発言はつげんをしており、特別とくべつ扱あつかいされていた馬場ばばを除のぞけば猪木いのきが主おもに力道山りきどうざんの個人こじん的てきな仕事しごとや付つき合あいに出だされていたという。
• 自身じしんが力道山りきどうざんから理不尽りふじんな扱あつかいを受うけていたことから、東京とうきょうプロレスを旗揚はたあげした時ときにはレスラーが目下もっかの人間にんげんをいじめるようなことは絶対ぜったいにさせないと誓ちかった。給料きゅうりょうの少すくなさを人ひとのせいにして新しん間あいだ寿ことぶきをリング上じょうで袋叩ふくろだたきにしてやろうと企くわだてた若手わかて一派いっぱを諌いさめたこともある。
• 過去かこにテレビ番組ばんぐみ「とんねるずのハンマープライス」内ないで素人しろうとと対戦たいせんしたり、力道山りきどうざんメモリアル内ないで滝沢たきざわ秀明ひであきと対戦たいせんしている。なお「ハンマープライス」で猪木いのきとの試合しあい権けんを購入こうにゅうしたのは諸富もろとみ祥さち彦明治大学めいじだいがく文学部ぶんがくぶ教授きょうじゅである（放送ほうそう当時とうじは千葉大学ちばだいがく教育きょういく学部がくぶ助教授じょきょうじゅ、リングネームは「ゾンビー諸富もろどみ」）。
• 「延髄えんずい斬ぎり」は海外かいがいマットでもenzuigiriと呼称こしょうされ、名詞めいしとして定着ていちゃくしている。
• 袂たもとを分わかってからジャイアント馬場ばばを執拗しつように敵視てきしし挑発ちょうはつしてきたが、私生活しせいかつではホテル（キャピトル東急とうきゅうなど）で馬場ばばに会あった際さい、「どーもどーも」と笑顔えがおで握手あくしゅに行いき食事しょくじに勝手かってに同席どうせきした上うえ、会計かいけいを馬場ばばにまかせて去さっていったなどの逸話いつわが残のこされていて、馬場ばばの付つき人びとをしていた大だい仁田にった厚あつしは「猪木いのきさんは馬場ばばさんに挑発ちょうはつを繰くり返かえしていたじゃないですか。でも、馬場ばばさんの前まえに来きたときに、ちゃんと一礼いちれいして『お疲つかれさまです』と言いったのは忘わすれられない」と語かたるなど、公私こうしは別べつにしていた。渕ふち正信まさのぶは、1979年ねんの「プロレス夢ゆめのオールスター戦せん」の控室ひかえしつで、両者りょうしゃがゴルフの話題わだいで談笑だんしょうしていたことを証言しょうげんしている。和田わだ京平きょうへいは、ホテルで偶然ぐうぜん会あったときには馬場ばばに猪木いのきは小走こばしりで近ちかづき挨拶あいさつをしたと言いい「公おおやけでは仲なかは悪わるいことになってたし、馬場ばばさんも相当そうとう、猪木いのきさんに悪口わるぐちを言いわれていたでしょ。だからあまりに和気藹々わきあいあいで驚おどろいた。」と語かたり「我々われわれには分わからない兄弟きょうだいのような信頼しんらい関係かんけいがあったと思おもう。」と続つづけた。プライベートでは「馬場ばばさん」「寛ひろしちゃん」と呼よび合あう仲なかであった。馬場ばばも挑発ちょうはつには乗のらなかったが（そもそも馬場ばばは「猪木いのきをライバルと思おもったことはない」と生涯しょうがい語かたっていた）、新しん日本にっぽんのNWA加盟かめいに対たいして妨害ぼうがい工作こうさくを行おこなうなど、内心ないしんではかなり猪木いのきを意識いしきしていたと考かんがえられる。また、猪木いのきが自みずからのタニマチであった佐川さがわ清きよしを馬場ばばに紹介しょうかいし、佐川さがわ宅たくを二人ふたりで訪おとずれて統一とういつコミッション設立せつりつに向むけた計画けいかくを話はなし合あうなど、利害りがいが一致いっちする場合ばあいは両者りょうしゃは積極せっきょく的てきなビジネス関係かんけいを結むすんでいた。
• 「プロレス夢ゆめのオールスター戦せん」の開催かいさいが危あやぶまれた際さい、東京とうきょうスポーツと二階堂にかいどう進すすむコミッショナーの話はなし合あいにより、次善じぜんの策さくとしてBI砲ほうの復活ふっかつを決定けってい、そして晴はれてオールスター戦せん開催かいさいの正式せいしき発表はっぴょうにこぎつけた。正式せいしき発表はっぴょう後ごの猪木いのきと馬場ばばは衝突しょうとつすることもなく、お互たがいを尊重そんちょうするコメントを連発れんぱつ。猪木いのきに至いたっては「雰囲気ふんいきを掴つかむためにオールスター戦前せんぜんに全日本ぜんにほんプロレスのリングに上あがろうかな」とコメントし、馬場ばばも「次つぎのシリーズからでもどうぞ」と応こたえるなど、和気藹々わきあいあいとしたムードだった。
• 猪木いのきのトレードマークは、「ストロングスタイル」を表あらわす黒くろのショートタイツであったが、日本にっぽんプロレス時代じだいにはオレンジ、黄色おうしょく、赤あか、グリーンのショートタイツを着用ちゃくようしていたこともある。新しん日本にっぽんプロレス時代じだいにも茶色ちゃいろ、1975年ねんにはウイルス性せい関節かんせつ炎えんで休場きゅうじょうしていた後のちの復帰ふっき戦せんで、師しであった力道山りきどうざんと同おなじ黒くろのロングタイツを着用ちゃくようして試合しあいを行おこなったことが1度どだけあり、この時ときのロングタイツはドン荒川あらかわのものを借かりたという説せつがある。
• 猪木いのきのもう一ひとつのトレードマークに「赤あかいタオル」がある。これは現役げんえき時代じだい、リングガウンを着きる際さいに赤あかいタオルを首くびに巻まいていたことによるもの。その名残なごりか、プロレスを引退いんたいした後のちの猪木いのきは首くびに赤あかいマフラー（ストール）を巻まいて行動こうどうすることが多おおく、すっかりおなじみのスタイルになっていた。
• 成田空港なりたくうこうで渡航とこう前後ぜんこうに記者きしゃ会見かいけんを行おこない、今後こんごの自分じぶんの動向どうこうや、プロレス・格闘技かくとうぎ界かいに意見いけんを言いう「成田なりた会見かいけん」が定番ていばんであった。
• 力道山りきどうざんは、角界かくかいと関係かんけい修復しゅうふくを図はかる際さい『猪木いのきを一いち度ど大相撲おおずもうに入門にゅうもんさせ、十じゅう両りょうになったらプロレスに復帰ふっきさせる』という計画けいかくを持もっていた、という説せつがある。実際じっさい1963年ねん頃ごろには、当時とうじ細身ほそみだった猪木いのきの体からだ作づくりを目的もくてきに猪木いのきを高砂たかさご部屋へや（4代だい・元もと横綱よこづな前田山まえだやま）に入門にゅうもんさせる話はなしが進すすみ、力道山りきどうざんの刺殺しさつ事件じけん当日とうじつには力道山りきどうざん・前田まえだ山さん・猪木いのきらが力道山りきどうざんの自宅じたくで打うち合あわせまで行いっているが、力道山りきどうざんの死しにより話はなしが流ながれてしまった。
• ミスター高橋たかはしによると、本当ほんとうに猪木いのきがリング上じょうで失神しっしんしたのは、1986年ねん10月がつ3日にちに後楽園こうらくえんホールで行おこなわれたスティーブ・ウィリアムス戦せんだけであるとのこと。

アゴ

その特徴とくちょう的てきな尖とがったアゴは猪木いのきを猪木いのきたらしめており、コンプレックスでしかなかったそのアゴをやがては武器ぶきにまで昇華しょうかさせた。藤原ふじわら喜明よしあきは「スリーパーをされると尖とがったアゴが肩かたに食くい込こみ非常ひじょうに痛いたかった」と語かたっている。船木ふなき誠まこと勝しょうは道場どうじょうでのスパーリングで目めにアゴを押おし付つけられてギブアップを取とられたと語かたっている。モハメド・アリとの対戦たいせん前まえの記者きしゃ会見かいけんで、アリから「ペリカン野郎やろう」とそのアゴをバカにされるが、猪木いのきは「オレのアゴは尖とがっているからそれだけ強つよい」と、自分じぶんのアゴをアピールした。金的きんてきと並ならび鍛きたえようのない急所きゅうしょである喉元のどもとをガードしている、という意味いみでも武器ぶきであることは、本人ほんにんも認みとめている。

また、アメリカでタッグを組くんだことがあるヒロ・マツダは、「猪木いのきのアゴはジャーマン・スープレックスの際さいに相手あいての背中せなかに引ひっ掛かかって邪魔じゃまになるから、綺麗きれいなジャーマン・スープレックスにはならない」と語かたったことがある。

かつて前妻ぜんさいの倍ばい賞しょう美津子みつこがテレビ朝日てれびあさひ「徹子てつこの部屋へや」に出演しゅつえんした際さいに、猪木いのきの顎あごの深ふかさを図はかろうと、寝ねている間あいだに口くちを開あけて、中指なかゆびと薬指くすりゆびの2本ほんを入いれてみたら全部ぜんぶ入はいってしまった、と語かたっている。

猪木いのき信者しんじゃ

• 力道山りきどうざんも馬場ばばも、その支持しじ者しゃは「ファン」であるが猪木いのきのファンは「猪木いのき信者しんじゃ」である。猪木いのき信者しんじゃの代表だいひょう的てきな人物じんぶつは春一番はるいちばん、桑田くわた佳祐けいすけ、桜井さくらい和寿かずとし、和田わだ竜二りゅうじ、石橋いしばし貴明たかあき、岡野おかの雅行まさゆきなど多数たすうに上のぼる。信者しんじゃは猪木いのきのことを「会長かいちょう」または「先生せんせい」と呼よぶのが特徴とくちょう。森岡もりおか隆三りゅうぞうは、サッカーアジア杯はいで優勝ゆうしょうした際さいに「1! 2! 3! ダァ〜!」を行おこなっていたが、その姿すがたを見みた彼かれの妻つまに「今度こんど猪木いのきのマネをしたら、離婚りこんする」とまで言いわれたという。和田わだはテイエムオペラオーで宝塚たからづか記念きねんを勝かった時ときには「ダァ〜!」（1! 2! 3!は無むし）を、同年どうねんの有馬ありま記念きねんでは「1! 2! 3! ダァ〜!」を行おこなった。桑田くわた佳祐けいすけは著書ちょしょで「プロレスラーで一番いちばんイイ男おとこはアントニオ猪木いのき。プロ野球やきゅうで一番いちばんイイ男おとこは長嶋ながしま茂雄しげお。怪獣かいじゅうならやっぱりゴジラ」といった発言はつげんをしており、サザンオールスターズのライブの際さい、ライブ終了しゅうりょう後ごに「1! 2! 3!ダァ〜!」をやるのがかつてのお約束やくそくであった。また、ダァ〜!ばかりか桑田くわたはライブが佳境かきょうを迎むかえ盛もり上あがると、何なん度どとなくアゴを突つき出だしファイティングポーズを取とっていた。
• 全日本ぜんにほんプロレス中継ちゅうけいの担当たんとうだった倉持くらもち隆夫たかおアナウンサーも、日本にほんテレビ退社たいしゃ後ごに、実じつは猪木いのき信者しんじゃであることをカミングアウトした。
• 竹内たけうち睦あつし泰やすしは『これだけは知しっておきたい 世界せかいの宗教しゅうきょう 知識ちしきと謎なぞ 80』において、「イノキイズム」を「わが国くににおいて、宗教しゅうきょうを超こえ、もっとも信仰しんこうを集あつめている思想しそう」と評価ひょうかしている。

闘魂とうこんビンタ

• 国会こっかい議員ぎいん当時とうじの1990年ねん（平成へいせい2年ねん）5月がつ16日にち、早稲田わせだ予備校よびこうでの講演こうえん（題目だいもく「五ご月がつ病びょうに卍まんじ固かため」）で、予備校よびこう生せいのパンチを腹部ふくぶに受うける余興よきょうを行おこなった。その中なかの予備校よびこう生せい一いち人にんは、実じつは空手からてか何なにかの有段者ゆうだんしゃであり、力ちからを込こめて殴なぐった。この不意打ふいうちに準備じゅんびできなかった猪木いのきは反射はんしゃ的てきに予備校よびこう生せいにビンタを打うってしまった。予備校よびこう生せいは猪木いのきファンであり、ビンタを受うけた直後ちょくごに「ありがとうございました」と一礼いちれいした。この様子ようすは、テレビカメラにより録画ろくがされており、全国ぜんこくに流ながれた。その後ご、縁起えんぎが良よいと東大とうだい受験生じゅけんせいが受験じゅけん前まえに猪木いのきにビンタをお願ねがいし、合格ごうかく者しゃが続出ぞくしゅつした。このことから、縁起えんぎものの『闘魂とうこんビンタ』が生うまれた。その後ごも有名ゆうめいになり、女性じょせいの有名人ゆうめいじんまでもテレビ番組ばんぐみ中ちゅうに闘魂とうこんビンタ（近年きんねんは「闘魂とうこん注入ちゅうにゅう」と表あらわされるケースが多おおい）をねだるまでになっているが、2006年ねん（平成へいせい18年ねん）のテレビ番組ばんぐみで語かたったところによると、最近さいきんは闘魂とうこんビンタをあまりやりたくないとのこと。闘魂とうこんビンタを受うけた谷原たにはら章介しょうすけが「たたく手ての使つかいどころで痛いたさを変かえている。弱よわそうだなと思おもったら変かえるし、いけそうだなと思おもったらだんだん（たたく）手ての面積めんせきが増ふえていく。」と猪木いのきから教おしえてもらったとを明あかし、橋下はしもと徹とおるは闘魂とうこんビンタを受うけた後のちに猪木いのきから「大丈夫だいじょうぶでしたか？」と気遣きづかわれたと話はなした。また、国際線こくさいせんのスチュワーデスから「闘魂とうこん注入ちゅうにゅうビンタしてください」と頼たのまれ、飛行機ひこうきの中なかでしたと猪木いのき自身じしんもインタビューで語かたっていた。一時期いちじき若わかい女性じょせいファンからビンタでは無なくキスして欲ほしいとせがまれ、その後ご他たの女性じょせい達たちも次々つぎつぎと並ならびだて、キスをせがむ現象げんしょうが起おき、それを「闘魂とうこん注入ちゅうにゅうキス」と呼よばれていた。
• なお試合しあい以外いがいで一般人いっぱんじんに初はじめてビンタを見舞みまった相手あいては当時とうじテレビ朝日てれびあさひアナウンサーの佐々木ささき正洋まさひろである。1990年ねん2月がつ10日とおか東京とうきょうドーム大会たいかいにおいて、アントニオ猪木いのき＆坂口さかぐち征せい二にvs橋本はしもと真しん也＆蝶ちょう野の正洋まさひろ戦せんの試合しあい前まえの控室ひかえしつで、『ワールドプロレスリング』のリポーター担当たんとうとして「もし負まけるということがあると、これは『勝負しょうぶは時じの運うん』という言葉ことばで済すまないことになりますが」と質問しつもんした佐々木ささきに対たいして激怒げきどし、「出でる前まえに負まけること考かんがえるバカいるかよ!」と言いった後のちにビンタを見舞みまったのが最初さいしょであると言いわれている。なお、猪木いのきの没後ぼつごのインタビューにて佐々木ささきはこの出来事できごとについて振ふり返かえり、「スターの心得こころえを感性かんせいで知しっている方ほうでした」「僕ぼくの名前なまえが知しられるようになったのは猪木いのきさんのビンタのおかげです」と語かたり、ビンタを受うけた件けんに感謝かんしゃの念ねんを抱だいている。

その他たのエピソード

• 新しん日本にっぽんプロレスの社長しゃちょうを務つとめていたある頃ころまで、藤原ふじわら喜明よしあきに「社長しゃちょうは自閉症じへいしょう」と陰かげで揶揄やゆされるほど寡黙かもくで何なにを考かんがえているか分わからない暗くらい性格せいかくであったが、自己じこ啓発けいはつセミナーに通とおったのをきっかけに明あかるく社交しゃこう的てきになった。
• 猪木いのきは1967年ねんに日本にっぽんプロレスに復帰ふっきした直後ちょくごに、東京とうきょう都と世田谷せたがや区くにあった歌手かしゅの畠山はたけやまみどりの邸宅ていたくを購入こうにゅう、1972年ねんに新しん日本にっぽんプロレスを旗揚はたあげした際さいにはこの世田谷せたがやの猪木いのき邸ていを新しん日本にっぽんプロレスの道場どうじょう兼けん合宿がっしゅく所しょに大だい改造かいぞうした。
• 20年ねんほど前まえ、テレビ番組ばんぐみにて司会しかい者しゃから身長しんちょうを聞きかれ、「昔むかしは189位いあったんですけど、今いまはちょっと縮ちぢんで186位い」と答こたえている。公称こうしょう身長しんちょうは191cm。なお、中学校ちゅうがっこうに入学にゅうがくした時点じてんで身長しんちょうは既すでに180cmあったという。2013年ねん6月がつにインタビューにて、「身長しんちょう、体重たいじゅうは変かわりましたか？」と質問しつもんされ、「縮ちぢみましたね―。（現役げんえき当時とうじは）189cm位いだったんですよ。今いまはどうでしょうか？182がぎりぎりじゃないですかね。骨ほねと骨ほねの間あいだのクッションが全部ぜんぶ縮ちぢんでますからね。膝ひざも全部ぜんぶ……」と答こたえている。
• 1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）にアントニオ猪木いのきと倍ばい賞しょう美津子みつこの娘むすめである猪木いのき寛子ひろこがミュージカル『アニー』のアニー役やくで主演しゅえんを務つとめており、ダブル主役しゅやくの片割かたわれは菅野かんの志こころざし桜さくら里さと。現在げんざい、猪木いのき寛子ひろこは、猪木いのきが運営うんえいしていたインターナショナルスクールの生徒せいとだった新しん日本にっぽんプロレス前ぜん社長しゃちょうのサイモン・ケリー猪木いのきの妻つまであった。
• よく大量たいりょうの氷こおりを入いれた水風呂みずぶろに入はいる。のちに猪木いのき自身じしんが語かたったところによるとこれは「糖尿とうにょう病びょうで血糖けっとう値ちが上あがった際さい、氷こおり風呂ふろに入はいり全身ぜんしんの筋肉きんにくをガチガチと痙攣けいれんさせ血糖けっとうを消費しょうひさせるため」だったらしい。医師いしは「とんでもないことだ」と驚愕きょうがくし、「普通ふつうの人間にんげんは真似まねしてはいけない」と語かたっている。
• 「愛読あいどく書しょは朝日新聞あさひしんぶん」と語かたっている。
• ある日ひ、古舘ふるたち伊知郎いちろうから1万まん円えんを借かりたがそのことを忘わすれてしまった。当時とうじ若手わかてだった古舘ふるたちにとって1万まん円えんは大金たいきんであったが、相手あいては大だいスターであり、なかなか言いうに言いえず困こまっていた。ところがある日ひ、猪木いのきは急きゅうにそのことを思おもい出だし、「いや〜、ごめんごめん」と30倍ばいにして返かえした。プロレス実況じっきょうを辞やめる1987年ねんに猪木いのきから「カール・ゴッチから受うけ継ついだ実力じつりょく世界一せかいいちの世界せかいヘビー級きゅうのベルトを渡わたされた。3カ月かげつ後ごに新しん日本にっぽんのフロントからレプリカと取とり換かえてくれと言いわれたけど、駄々だだをこねて今いまでもある。『なんでも鑑定かんてい団だん』に出だしたら800万まん円えんと言いわれた。」と証言しょうげんしている。

「1、2、3、ダー!」をする猪木いのき（2015年ねん）

• 「1、2、3、ダー!」は商標しょうひょう登録とうろくされている（登録とうろく商標しょうひょうとしての表記ひょうきは「1・2・3・ダァーッ」）。この登録とうろく商標しょうひょうを使つかったラーメンが「1・2・3・ダァーッ麺めん」という名なで発売はつばいされている。ちなみに猪木いのきの「1、2、3、ダー!」が商標しょうひょう登録とうろくされていることは2004年ねん（平成へいせい16年ねん）3月がつ3日にちのフジテレビの『トリビアの泉いずみ』で紹介しょうかいされた。なお、「ボンバイエ」、「猪木いのきイズム」、「闘魂とうこん」も商標しょうひょう登録とうろくされている。
• キューバと、2013年ねんに親善しんぜん大使たいしになったパラオにアントニオ猪木いのきの名前なまえがつけられた「猪木いのきアイランド」と呼よばれる無人島むじんとうを所有しょゆうしている。2島とうともキューバのフィデル・カストロから贈おくられたもの。元もとの島名しまなからイソラ・アミーゴ・デ・イノキ（友人ゆうじん猪木いのき島とう）と改名かいめいされ、猪木いのきは休暇きゅうかの際さいに利用りようしているという。キューバ本島ほんとうからかなり離はなれたカリブ海かりぶかいに浮うかぶその島しまは、まわりを珊瑚礁さんごしょうに囲かこまれた平坦へいたんな島しまで、海面かいめんが上昇じょうしょうすれば海うみに沈しずんでしまいそうな島しまである。島しまの周まわりは白砂はくしゃのビーチで海水かいすいは透すきとおり美うつくしく、背せの低ひくい木き、草くさがはえている中なかにイグアナがいる。
• 1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）発表はっぴょう（1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）度ど）のいわゆる長者ちょうじゃ番付ばんづけでプロスポーツ部門ぶもんで1位い（納税のうぜい額がく8,268万まん円えん）になる。
• 圓えん鍔つば勝三かつぞうが熱心ねっしんなプロレスファンだったことが縁えんで空襲くうしゅうで焼失しょうしつした池上本門寺いけがみほんもんじ（東京とうきょう都と大田おおた区く、力道山りきどうざんの墓所はかしょが在ある寺てらである）の仁王におう像ぞう再建さいけんの際さい、モデルを依頼いらいされ快諾かいだく。数かず十じゅう枚まいの写真しゃしん撮影さつえいを行おこないこれをもとに仁王におう像ぞうが作つくられた。仁王におう像ぞうは近年きんねん修復しゅうふくされ、本殿ほんでんに安置あんちされている。
• ホームレスの人ひとたちに食たべ物ものを配くばるなどしてボランティア活動かつどうも積極せっきょく的てきに行いっている。自身じしんも「俺おれはアメリカにしか家いえがないから日本にっぽんではホテル住ずまいだ。実質じっしつ、日本にっぽんではホームレスだな」と語かたっている。年末ねんまつになると炊たき出だしを自みずから行おこない、9回かい目めとなる2009年ねん（平成へいせい21年ねん）では新宿しんじゅくの都庁とちょう前まえで行おこない2000人にんが集合しゅうごう、猪木いのきのモノマネをするアントニオ小しょう猪木いのきらも参加さんかし手伝てつだっている。
• 好物こうぶつは納豆なっとう。オランダの柔道じゅうどう家かウィレム・ルスカとの異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せんの際さい、「私わたしはチーズを食たべているから強つよい」とするルスカに対たいし「俺おれは納豆なっとうを食たべて強つよくなった」と発言はつげんしたところ、納豆なっとう協会きょうかいから表彰ひょうしょうされた。最低さいていでも100回かい以上いじょうはコネ回まわし（アミノ酸あみのさんやコラーゲンが出でるから）、醤油じょうゆではなくフラックスオイルをかけて食たべるという哲学てつがくがある（『闘魂とうこんレシピ』より）。他たには函館はこだて漁港ぎょこうに水揚みずあげされたイカを好このむ。
• 「最後さいごの晩餐ばんさん」は、ふぐとブラジリアン・コーヒーを用意よういして欲ほしいと言いう（『闘魂とうこんレシピ』より）。
• 39歳さいの時とき、糖尿とうにょう病びょうで血糖けっとう値ちが一時いちじ596にまでなったが、自然しぜん治癒ちゆで血糖けっとう値ち180まで下さげ44日にち後ごにはカムバック戦せんを行おこなった。インスリン注射ちゅうしゃの力ちからで治なおすのは自分じぶんの哲学てつがくに反はんすると言いっていた。その間あいだの主食しゅしょくは主おもにキャベツであった（どんぶり一いち杯はいに盛もったキャベツの千切せんぎりを平たいらげていた）。
• 1970年ねん12月がつ20日はつか（現地げんち時間じかん）、猪木いのきは渡航とこう先さきのブラジルの密林みつりんで蛇へびに噛かまれるというアクシデントに遭あっている。この時期じき、猪木いのきはトレーニングと『アントニオ猪木いのき、ブラジルの秘境ひきょうを行いく』と銘打めいうたれた映画えいが撮影さつえいのために渡航とこうしていた。猪木いのきらはブラジル空軍くうぐんや陸軍りくぐんなどの協力きょうりょく を得えて、ボリビア国境こっきょうに近ちかい密林みつりんに入はいっていたが、猪木いのきは猛毒もうどくを持もつハララカ（ジャララカ）に左足ひだりあしの踝くるぶし付近ふきんを噛かみつかれた。幸さいわいにも、軍隊ぐんたいが血清けっせいを携行けいこうしていたことや、ヘリコプターなどでサンパウロ市内しないの病院びょういんに迅速じんそくに搬送はんそうされたことで、猪木いのきは九死きゅうしに一生いっしょうを得えた。その後ご、驚異きょうい的てきな回復かいふく力りょくで同月どうげつ23日にちには退院たいいんし、同月どうげつ30日にちには日本にっぽんへ帰国きこく。翌よく1971年ねん1月がつ4日にちのシリーズ開幕かいまく戦せんから予定よてい通どおり、出場しゅつじょうしている。
• 2度目どめの参議院さんぎいん議員ぎいんとなった後のちの2015年ねん2月がつ6日にち、参院さんいん決算けっさん委員いいん会かいで質問しつもんに立たった際さい、安倍晋三あべしんぞう首相しゅしょうの「元気げんきぶり」について言及げんきゅうし「私わたしも健康けんこうには気きをつけているが、首相しゅしょうがなぜ『元気げんきなのかなあ』と私わたしなりに分析ぶんせきをしたんです。国会こっかい答弁とうべんで立たったり座すわったりを繰くり返かえすから、首相しゅしょうも鍛きたえられているのではないかなと。私わたしも若わかいころは師匠ししょうの力道山りきどうざんに屈伸くっしん運動うんどうを1000回かい、2000回かいとやらされました」と発言はつげんした。
• 国会こっかいでの質疑しつぎに「元気げんきですか！」と絶叫ぜっきょうしてから入はいる猪木いのきに2014年ねん3月がつに山崎やまざき力つとむ委員いいん長ちょう（当時とうじ）に「元気げんきが出でるだけでなく心臓しんぞうに悪わるい方ほうもいる」と注意ちゅういされた。翌日よくじつは末松すえまつ信介しんすけ外交がいこう防衛ぼうえい委員いいん長ちょう（当時とうじ）に「（東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの）被災ひさい地ちが沈しずんでいたときに『元気げんきですか』との声こえで、みんな元気げんきになった」と力説りきせつし許可きょかを得えた上うえで絶叫ぜっきょうした。
• 政界せいかい引退いんたいに前後ぜんごして「息苦いきぐるしさを感かんじるようになり、階段かいだんの上のぼり下くだりに息切いきぎれするよう」になったため、2019年ねん秋あきに診察しんさつを受うけたところ「100万まん人にんに数すう人にん」の特定とくてい疾患しっかんとされる心こころアミロイドーシスに罹患りかんしていることが判明はんめいしている。 その後ご、2021年ねん11月27日にち放送ほうそうのNHK BSプレミアム『燃もえる闘魂とうこん　ラストスタンド 〜アントニオ猪木いのき 病床びょうしょうからのメッセージ〜』にて、正式せいしきな病名びょうめいは心しんアミロイドーシスではなく「全身ぜんしん性せいトランスサイレチンアミロイドーシス」だと公表こうひょうした。
• 趣味しゅみの一ひとつに将棋しょうぎがあり、1978年ねんには将棋しょうぎ棋士きしの花はな村元むらもと司つかさを通つうじ日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめいからアマ五ご段だんの免状めんじょうを受うけている。元々もともと師匠ししょうの力道山りきどうざんも将棋しょうぎ好すきで知しられており、付つけ人びと時代じだいに覚おぼえたものだという。将棋しょうぎ棋士きしの内藤ないとう國雄くにおとは親交しんこうがあり、猪木いのきが内藤ないとうにボクシングのグローブを贈おくったこともある。

猪木いのき語録ごろく

「q:アントニオ猪木いのき」を参照さんしょう

ポエム

詩し（ポエム）を作つくるのが趣味しゅみで『馬鹿ばかになれ』と題だいした詩集ししゅうも出版しゅっぱんした。

「この道みちを行いけば…」という詩しを自みずからの引退いんたい試合しあいで引退いんたいメッセージとしてファンに贈おくった。これは以後いご新しん日本にっぽんプロレスの道場みちば訓さとしとなった。

• 2002年ねんのMr.Childrenの楽曲がっきょく『one two three』の最後さいごの部分ぶぶんに引退いんたいの際さいのメッセージが音声おんせいそのままで収録しゅうろくされている。これは桜井さくらい和寿かずとしが是非ぜひ引用いんようしたいと、本人ほんにんに許可きょかを得えて実現じつげんしたものだった。
• 猪木いのきの死後しご開催かいさいされた2022年ねんの桑田くわた佳祐けいすけの全国ぜんこくツアー『お互たがい元気げんきに頑張がんばりましょう!!』で「Soulコブラツイスト〜魂たましいの悶絶もんぜつ」が歌うたわれた際さいには、間奏かんそうで引退いんたいの際さいのメッセージを叫さけび、追悼ついとうとリスペクトを捧ささげている。
• 猪木いのきは2021年ねん夏なつに靖国神社やすくにじんじゃで開催かいさいされたみたままつりでぼんぼりに揮毫きごうしており、引退いんたいの際さいのメッセージをそのまましたためている。

書籍しょせき

• 『プロレス百科ひゃっか』アントニオ猪木いのき 監修かんしゅう、菊地きくち勝也かつや 絵え、集英社しゅうえいしゃ〈まんが版ばん入門にゅうもん百科ひゃっか〉、1971年ねん。 
• 猪木いのき寛ひろし至いたり『燃もえよ闘魂とうこん　アントニオ・猪木いのき自伝じでん』東京とうきょうスポーツ新聞しんぶん社しゃ〈Tsupo books〉、1975年ねん。 
• 『格闘技かくとうぎ世界一せかいいち』ベストセラーズ〈ワニの豆本まめほん〉、1978年ねん11月。ISBN 978-4584101780。 
• 『勇気ゆうき　炎ほのおのメッセージ！』スポーツライフ社しゃ(出版しゅっぱん) 批評社ひひょうしゃ(発売はつばい)、1981年ねん3月がつ。 
• 猪木いのき寛ひろし至いたり『新しん 燃もえよ闘魂とうこん　アントニオ猪木いのき自伝じでん』東京とうきょうスポーツ新聞しんぶん社しゃ、1981年ねん7月がつ。ISBN 4-8084-0046-4。 
• 『苦くるしみの中なかから立たちあがれ』シャピオ(出版しゅっぱん) みき書房しょぼう(発売はつばい)、1983年ねん2月がつ。 
• 『男おとこの帝王ていおう学がく　闘魂とうこん革命かくめい』新しん間あいだ寿ことぶき 監修かんしゅう、ワニブックス、1990年ねん6月がつ。ISBN 4-8470-1111-2。 
• 『最後さいごに勝かつ負まけ方かたを知しっておけ　思おもったことを面白おもしろく実現じつげんしてしまう』青春せいしゅん出版しゅっぱん社しゃ〈プレイブックス〉、1990年ねん9月がつ。ISBN 4-413-01531-2。 
• 『闘魂とうこん記き』集英社しゅうえいしゃ、1990年ねん9月がつ。ISBN 4-08-780130-6。 
• 『たったひとりの闘争とうそう』集英社しゅうえいしゃ、1990年ねん12月25日にち。ISBN 4-08-780138-1。
• 『心しんの叫さけび』世界文化社せかいぶんかしゃ、1991年ねん8月がつ。ISBN 4-418-91513-3。 
• 『アントニオ猪木いのき議員ぎいんの闘魂とうこんハイスクール』未来みらい出版しゅっぱん、1992年ねん1月がつ6日にち。ISBN 4-943901-71-9。 - 奥付おくづけ・表紙ひょうしの書名しょめい：『アントニオ猪木いのきの闘魂とうこんハイスクール』。
• 『アントニオ猪木いのきvsターザン山本やまもと　命懸いのちがけの対談たいだん』アントニオ猪木いのき・ターザン山本やまもと 述じゅつ、紙かみのプロレス特別とくべつ編集へんしゅう委員いいん会かい、1994年ねん4月がつ。 
• アントニオ猪木いのき 責任せきにん編集へんしゅう 編へん『闘魂とうこん伝説でんせつの完全かんぜん記録きろく　プロレスラー・アントニオ猪木いのき』 vol.2（1972〜1975）、パラス(出版しゅっぱん) 有朋ありとも堂どう(発売はつばい)、1996年ねん10月がつ。 
• 『猪木いのきイズム』サンクチュアリ出版しゅっぱん(出版しゅっぱん) 星雲せいうん社しゃ(発売はつばい)、1998年ねん4月がつ。ISBN 4-7952-4129-5。 
• 猪木いのき寛ひろし至いたり『猪木いのき寛ひろし至いたり自伝じでん』新潮社しんちょうしゃ、1998年ねん5月がつ。ISBN 4-10-423901-1。 
  • 猪木いのき寛ひろし至いたり『アントニオ猪木いのき自伝じでん』新潮社しんちょうしゃ〈新潮しんちょう文庫ぶんこ〉、2000年ねん3月がつ。ISBN 4-10-129721-5。  - 猪木いのき(1998)の増補ぞうほ版ばん。
• 『不滅ふめつの闘魂とうこん』海鳥うみどり社しゃ、1998年ねん11月。ISBN 4-87415-257-0。 
• 『猪木いのき語録ごろく　闘魂とうこん伝書でんしょ世紀せいき末まつ篇へん』アントニオ猪木いのき 述じゅつ、"Show"大谷おおや泰やすし顕あきら 監修かんしゅう、メディアワークス(出版しゅっぱん) 角川書店かどかわしょてん(発売はつばい)〈オルタブックス〉、2000年ねん10月がつ。ISBN 4-8402-1656-8。 
• 『猪木いのき詩集ししゅう「馬鹿ばかになれ」』角川書店かどかわしょてん、2000年ねん10月がつ。ISBN 4-04-871893-2。 
  • 『猪木いのき詩集ししゅう「馬鹿ばかになれ」』角川書店かどかわしょてん(出版しゅっぱん) 角川かどかわグループパブリッシング(発売はつばい)〈角川かどかわ文庫ぶんこ 16466〉、2010年ねん9月がつ。ISBN 978-4-04-394389-0。  - アントニオ猪木いのき(2000a)の増補ぞうほ版ばん。
• アントニオ猪木いのき 責任せきにん編集へんしゅう 編へん『格闘かくとう魂たましい』角川書店かどかわしょてん〈Kadokawa mook〉、2000年ねん11月。ISBN 4-04-721339-X。 
• 『俺おれの魂たましい』あ・うん、2001年ねん9月がつ。ISBN 4-901318-06-3。 
• 『もう一ひとつの闘たたかい　血糖けっとう値ち596からの糖尿とうにょう病びょう克服こくふく記き』三笠みかさ書房しょぼう、2002年ねん1月がつ。ISBN 4-8379-1939-1。 
• 『非常識ひじょうしき』河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、2002年ねん6月がつ。ISBN 4-309-26564-2。 
• 『闘魂とうこんレシピ』飛鳥新社あすかしんしゃ、2002年ねん12月。ISBN 4-87031-533-5。 
• 『風車かざぐるまの如しく　アントニオ猪木いのきの人生じんせい相談そうだん』集英社しゅうえいしゃ、2003年ねん2月がつ。ISBN 4-08-780372-4。 
• 『あなたの体からだも危あぶない！糖尿とうにょう病びょう1600万まん人にんを救すくう魔法まほうの杖つえ』PHP研究所けんきゅうじょ、2005年ねん9月がつ。ISBN 4-569-64476-7。 
• 『元気げんきがあれば何なにでもできる!』ロングセラーズ〈男おとこのVシリーズ〉、2007年ねん6月がつ。ISBN 978-4-8454-2107-7。 
• 『猪木いのき語録ごろく　元気げんきですか一いち日にち一いち叫さけび』扶桑社ふそうしゃ、2007年ねん12月。ISBN 978-4-594-05542-4。 
• 『「父親ちちおやの背中せなか」の見みせ方かた　猪木いのき式しき教育きょういく論ろん』講談社こうだんしゃ、2008年ねん4月がつ。ISBN 978-4-06-214684-5。 
• 『花はなが咲さこうと咲さくまいと生いきていることが花はななんだ』経済けいざい界かい、2008年ねん10月がつ。ISBN 978-4-7667-8436-7。 
• 『真実しんじつ　伝説でんせつの戦たたかいを軸じくに綴つづる魂たましいのメッセージ』ゴマブックス、2009年ねん5月がつ。ISBN 978-4-7771-1314-9。 
• アントニオ猪木いのき『踏出力しゅつりょく。人間にんげん「アントニオ猪木いのき」から何なにを学まなぶのか』創そう英えい社しゃ、2010年ねん1月がつ1日にち。ISBN 978-4-88142-190-1。  - 共同きょうどう刊行かんこう：三省堂さんせいどう書店しょてん。
• 『元気げんきですか!?ニッポン!! 日本にっぽんを元気げんきにする猪木いのきの言葉ことば』ポプラ社ぽぷらしゃ、2010年ねん5月がつ。ISBN 978-4-591-11541-1。 
• アントニオ猪木いのき『最後さいごに勝かつ負まけ方かたを知しっておけ。 (青春せいしゅん文庫ぶんこ あ 22)』青春せいしゅん出版しゅっぱん社しゃ、2022年ねん6月がつ10日とおか。ISBN 978-4413298063。 

その他た関連かんれん書籍しょせき

• 長潟ながかた謙けん彰あきら 編へん『プロレス大だい百科ひゃっか　PART3』ケイブンシャ、1983年ねん。ISBN 978-4063543865。 
• 加治かじ将一しょういち『アントニオ猪木いのきの謎なぞ』新潮社しんちょうしゃ、2003年ねん9月がつ17日にち。ISBN 978-4104146048。 
• 福留ふくとめ崇たかし広ひろ『昭和しょうわプロレス 禁断きんだんの闘たたかい: 「アントニオ猪木いのき 対たい ストロング小林こばやし」が火ひをつけた日本人にっぽんじん対決たいけつ』河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、2021年ねん10月がつ27日にち。ISBN 978-4309030012。 
• 瑞みず佐さ富郎とみろう『永遠えいえんの闘魂とうこん (アントニオ猪木いのき 最後さいごの日々ひびと激闘げきとう62年ねんの秘史ひし)』standards、2022年ねん12月20日にち。ISBN 978-4866365985。 
• 木村きむら光一こういち『格闘かくとう家か アントニオ猪木いのき ─ファイティングアーツを極きわめた男おとこ』金風きんぷう舎しゃ、2023年ねん10月がつ25日にち。ISBN 978-4910491134。 
• 流ながれ智美ともみ『猪木いのき戦記せんき 第だい０巻かん 立志りっし編へん』ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ、2024年ねん3月がつ5日にち。ISBN 978-4583116617。 
• 藤原ふじわら喜明よしあき、佐山さやま聡さとし 、前田まえだ日明ひあがり『猪木いのきのためなら死しねる! 最もっとも信頼しんらいされた弟子でしが告白こくはくするアントニオ猪木いのきの真実しんじつ』宝島社たからじましゃ、2024年ねん1月がつ26日にち。ISBN 978-4299051042。 

メディア出演しゅつえん

• DREAM競馬けいば - 2008年ねん（平成へいせい20年ねん）の菊花賞きっかしょう、オープニングに登場とうじょう。京都競馬場きょうとけいばじょうで観客かんきゃくと「1・2・3ダー」をした。
• 日刊にっかんスポーツ東海とうかい・関西かんさい版ばん（東海とうかい地方ちほう・北陸ほくりく地方ちほう・近畿きんき地方ちほう・山口やまぐち県けん以外いがいの中国ちゅうごく地方ちほう・四国しこく地方ちほう向むけの新聞しんぶん）コラム・「猪木いのきのコトバ」（水曜日すいようびテレビ面めん）
• 大井おおい競馬けいば場じょう - 2009年ねん（平成へいせい21年ねん）の帝王ていおう賞しょう、プレゼンターゲストとして登場とうじょう。観客かんきゃくや勝利しょうり馬ば・ヴァーミリアン関係かんけい者しゃと「1・2・3ダー」をした。
• 明治めいじ神宮じんぐう野球やきゅう場じょう - 2010年ねん（平成へいせい22年ねん）6月がつ26日にちのヤクルト対たい阪神はんしん戦せんにおいて、「同おなじ場所ばしょで一斉いっせいに乾杯かんぱいした人数にんずう」ギネス記録きろくに挑戦ちょうせんした際さい、乾杯かんぱいの音頭おんどを務つとめる。その結果けっか、ギネス記録きろくを更新こうしん（27,126人にん）。

映画えいが

• がんばれ!ベアーズ大だい旋風せんぷう -日本にっぽん遠征えんせい- - 本人ほんにん役やく（1978年ねん）
• 激突げきとつ!格闘技かくとうぎ 四角しかくいジャングル - ドキュメンタリー映画えいが（1979年ねん）
• 格闘技かくとうぎオリンピック 四角しかくいジャングル - ドキュメンタリー映画えいが（1980年ねん）
• ACACIA

2010年ねん6月がつ12日にち公開こうかい。辻つじ仁成ひとなり監督かんとく、元もとプロレスラー・大だい魔神まじん役やく（主演しゅえん）。俳優はいゆうとして初はつ主演しゅえん作さく。

• 燃もえる闘魂とうこんアントニオ猪木いのき50年ねんの軌跡きせき

2010年ねん11月13日にち公開こうかい。『アントニオ猪木いのきデビュー50周年しゅうねんDVD-BOX』発売はつばい記念きねんとしてDVD収録しゅうろく映像えいぞうを劇場げきじょう用ように特別とくべつ編集へんしゅうし1週間しゅうかん限定げんてい上映じょうえい。

• アントニオ猪木いのきをさがして - ドキュメンタリー映画えいが（2023年ねん10月がつ6日にち公開こうかい）

テレビ

• 水曜すいようスペシャル（テレビ朝日てれびあさひ）
  • 『恐怖きょうふの無人島むじんとうに挑いどむ7人にんの少年しょうねんターザン・隊長たいちょうアントニオ猪木いのきとパラオ島とう大だい探検たんけん』（1981年ねん11月25日にち）
  • 『挑戦ちょうせん!アントニオ猪木いのきと少年しょうねんシルクロード冒険ぼうけん隊たい!!』（1984年ねん9月がつ5日にち）

（後のちにこの番組ばんぐみで放送ほうそうされた映像えいぞうの一部いちぶはスポコン!で繰くり返かえし放送ほうそうされた）

• 関口せきぐち宏ひろしの東京とうきょうフレンドパークII（1996年ねん10月がつ14日にち、TBSテレビ）‐ 堺さかい正章まさあきと来き園えん。
• プラチナチケット（2003年ねん、テレビ東京てれびとうきょう）
• そこまでやるかマン 世界せかい最強さいきょうの勇者ゆうしゃたち（2010年ねん、日本にほんテレビ）
• 志村しむら&鶴つる瓶びんのあぶない交遊こうゆう録ろく（2011年ねん1月がつ2日にち、テレビ朝日てれびあさひ）
  • 北海道ほっかいどうでの仕事しごとで欠席けっせきとなった、ホルスタインモリ夫おっと（モリマン）の代役だいやくとして、アントキの猪木いのき・アントニオ小しょう猪木いのき共々ともども、参加さんかした。
• 火曜かよう曲きょく!（2012年ねん、TBS） - OPで実写じっしゃやアニメ映像えいぞうで登場とうじょう。
• 開運かいうん!なんでも鑑定かんてい団だん(2018年ねん1月がつ9日にち、テレビ東京てれびとうきょう)
• 燃もえる闘魂とうこん　ラストスタンド～アントニオ猪木いのき　病床びょうしょうからのメッセージ～（2022年ねん3月がつ2日にち、NHK総合そうごう）

ドラマ

• チャンピオン太ふとし - 死神しにがみ酋長しゅうちょう役やく、ストライプ・スネイク役やく（1962年ねん、フジテレビ、第だい1話わ、第だい4話わ）
• プロレスの星ほし アステカイザー - 本人ほんにん役やく（1976年ねん、NETテレビ、第だい1話わゲスト出演しゅつえん）
• 佐々木ささき夫妻ふさいの仁義じんぎなき戦たたかい 第だい1話わ（2008年ねん、TBS）
• 月曜げつよう名作めいさく劇場げきじょう 温泉おんせん殺人さつじん事件じけんシリーズ 有馬ありま温泉おんせん殺人さつじん事件じけん - 本人ほんにん役やく（2016年ねん5月がつ30日にち、TBS）

ラジオ

• アントニオ猪木いのき 闘魂とうこんザ・ワールド（ニッポン放送にっぽんほうそう）
• 日曜にちよう夜よるは馬鹿ばかになれ、847ダー!!（2010年ねん4月がつ - 、FMヨコハマ）

アニメ

テレビアニメ『タイガーマスク』では出演しゅつえんはしていないが実在じつざいの人物じんぶつとしてのアニメキャラが登場とうじょうしている、声こえは中曽根なかそね雅夫まさお。

• タイガーマスク二に世せい - （1981年ねん、プロレス指導しどうとしてクレジット）
• スキージャンプ・ペア Road to TORINO 2006 （2006年ねん）

音楽おんがく

• 道みち（2007年ねん7月がつ11日にち、TRIPLE-P vs アントニオ猪木いのき）

CM

• 萬金まんきん薬品やくひん工業こうぎょう 天狗てんぐ十王じゅうおう精きよしドリンク（日本にっぽんプロレス時代じだいにジャイアント馬場ばばと共ともに出演しゅつえん）
• 陶とう陶すえ酒しゅ本舗ほんぽ 陶とう陶すえ酒しゅ（日本にっぽんプロレス時代じだいに出演しゅつえん）
• エースバッグ 企業きぎょうイメージCM
• マキルヘニー・カンパニー タバスコ（初代しょだいタイガーマスクと共演きょうえん）
• 大塚製薬おおつかせいやく ハイネックスV
• 日本にほんハム ジャンボフランク
• OSGコーポレーション 低てい周波しゅうは治療ちりょう器き「リズムタッチ」
• サントリー 缶かんコーヒー「BOSS」
• 久光製薬ひさみつせいやく エアーサロンパスEX
• ロッテ モナ王おう
• ポッカコーポレーション ポッカコーヒー顔がお缶かん （声こえのみの出演しゅつえん）
• 日にち健けん総そう本社ほんしゃ プロポナンゴールド
• 平和へいわ 企業きぎょうイメージCM
• ABCマート 企業きぎょうイメージCM
• 富士通ふじつう パソコンFMVシリーズ （木村きむら拓哉たくやと共演きょうえん、声こえのみの出演しゅつえん）
• マルハン 企業きぎょうイメージCM （和田わだアキ子あきことの共演きょうえんバージョンも存在そんざいした）
• ACジャパン 震災しんさい臨時りんじキャンペーン
• サッポロビール MLBメジャTキャンペーン
• カルビー 堅かたあげポテト（ナレーション）
• サントリー 黒くろ烏龍茶うーろんちゃ（アニメーションでの出演しゅつえん）
• グリー 「GREE探検たんけんドリランド」（2012年ねん）
• ソニー・コンピュータエンタテインメント PlayStation Vita「ツイてるパック篇へん」（過去かこ映像えいぞうを使用しよう、声こえのみ新しん録ろく）
• ダイハツ工業だいはつこうぎょう 初はつ売うりフェアCM「意気込いきごむ店長てんちょう」篇へん
• Cygames グランブルーファンタジー TVCM「グラブってますかー!!!編へん」（2016年ねん）
• 蔦つた温泉おんせん（青森あおもり県けん・猪木いのき死去しきょ後ごもCMを放映ほうえい）

パチンコ、パチスロ

• パチンコ
  • CRアントニオ猪木いのきという名なのパチンコ機き（2004年ねん・平和へいわ）
  • CR燃もえる闘魂とうこん アントニオ猪木いのき（2006年ねん・平和へいわ）
  • CRアントニオ猪木いのきという名なのパチンコ機き 道どう（2010年ねん・平和へいわ）
  • CRアントニオ猪木いのきという名なのパチンコ機き〜やれるのか、本当ほんとうにお前まえ〜（2012年ねん・平和へいわ）
• パチスロ
  • アントニオ猪木いのきという名なのパチスロ機き（2002年ねん・平和へいわ）
  • アントニオ猪木いのき自身じしんがパチスロ機き（2003年ねん・平和へいわ）
  • アントニオ猪木いのきも燃もえるパチスロ機き（2007年ねん・平和へいわ）
  • アントニオ猪木いのきが元気げんきにするパチスロ機き（2010年ねん・オリンピア）
  • アントニオ猪木いのきが伝説でんせつにするパチスロ機き（2013年ねん・オリンピア）
  • 闘魂とうこん継承けいしょうアントニオ猪木いのきという名なのパチスロ機き（2019年ねん・オリンピア）

2006年ねん（平成へいせい18年ねん）秋あきにフィールズが猪木いのきに関かんするパチンコ・パチスロの商品しょうひん化か権けん独占どくせん使用しよう許諾きょだく契約けいやくを結むすんだため、「CR燃もえる闘魂とうこん〜」、「アントニオ猪木いのきも燃もえる〜」の2機種きしゅはフィールズから販売はんばいされている。

猪木いのきのものまねをする人物じんぶつ

• 有田ありた哲あきら平たいら（くりぃむしちゅー）
• アントキの猪木いのき
• アントニオ小しょう猪木いのき
• 石橋いしばし貴明たかあき（とんねるず）
• 井手いでらっきょ
• 伊藤いとう千晃ちあき（元もとAAA）
• キンタロー。
• 桑田くわた佳祐けいすけ（サザンオールスターズ）
• コロッケ
• Gたかし
• 島崎しまざき俊郎としお（ヒップアップ）‐主おもに、オレたちひょうきん族ぞく（フジテレビ系列けいれつ）にて披露ひろうされた。
• 鈴木すずき寿ことぶき永吉えいきち（元もとザ・ハンダース）
• 春一番はるいちばん
• 安田やすだ顕あらわ（TEAM NACS）
• 山本やまもと彩あや（元もとNMB48）
• ゆーとぴあ・ピース
• ジャイアント小しょう馬場ばば - 西口にしぐちプロレスの興行こうぎょうで時々ときどき披露ひろう。猪木いのき芸人げいにんであるアントニオ小しょう猪木いのきの目めの前まえで小しょう猪木いのきよりも上手うまい物真似ものまねを披露ひろうし、小しょう猪木いのきの立場たちばを奪うばうのが定番ていばんとなっている。
• EXILE AKIRA

猪木いのきをモデルとした架空かくうの人物じんぶつ・キャラクター

マンガ・小説しょうせつ

• 国会こっかい議員ぎいん（浦安うらやす鉄筋てっきん家族かぞく）
• グレート巽たつみ（餓かつえ狼おおかみ伝でん）
• 猪狩いかり完かん至いたり（グラップラー刃ば牙きば）
• アイアン木場きば（高校こうこう鉄拳てっけん伝でんタフ）
• アントニオ猪いのしし林りん（愛あいしのボッチャー）
• 金きむ小路しょうじ鉄男てつお（The・かぼちゃワイン）
• グレートニオ猪いのしし地ち（マーダーライセンス牙きば）
• 生野いくの勘助かんすけ（喧嘩けんか商売しょうばい）
• アドニオン諸しょ本ほん（頑丈がんじょう人間にんげんスパルタカス）
• マーベラス・ロッカ（神かみ拳けん李り酔よい竜りゅう）
• マーベラス・虎とら嶋しま（アグネス仮面かめん）
• イノギ漢字かんじ（わ〜お!ケンちゃん）
• アーマンド猪熊いのくま（憂国ゆうこくのラスプーチン）
• アンタノワ猪いのしし金きん（やっぱ!アホーガンよ） - コミックボンボン連載れんさい当初とうしょは「アンターワ猪いのしし金きん」であったが、単行本たんこうぼん化かの際さいに変更へんこうされた。

ゲーム

• ビクトリー武蔵むさし（ファイヤープロレスリングシリーズ）
• グレート花形はながた（サンダープロレスリング列伝れつでん）
• ファイター隼はやぶさ（プロレス）
• イノキング/闘魂とうこん戦士せんしイノキ/闘魂とうこん王者おうじゃイノキ（GREE「探検たんけんドリランド」）
• ダッシャー猪いのしし場じょう（エアガイツ）

特撮とくさつ

• スプレーバンキ（炎ほのお神しん戦隊せんたいゴーオンジャー）

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• ストロングスタイル
• 異種いしゅ格闘技かくとうぎ戦せん
• アントニオ猪木いのき対たいモハメド・アリ
• 猪木いのきアリ状態じょうたい
• INOKI BOM-BA-YE
• IGF

外部がいぶリンク

• アントニオ猪木いのき - WrestlingData.com (英語えいご)
• IGF猪木いのき元気げんき工場こうじょう
• アントニオ猪木いのき オフィシャルブログ - Ameba（2013年ねん6月がつ12日にち - ）
• アントニオ猪木いのき (antonioinoki123) - Facebook
• アントニオ猪木いのき (@Inoki_Kanji) - X（旧きゅうTwitter）
• アントニオ猪木いのき「最後さいごの闘魂とうこん」 - YouTubeチャンネル
• Antonio Inoki - Online World of Wrestling
• Antonio Inoki - WWE.com
• アントニオ猪木いのき OFFICIAL HOME PAGE - ウェイバックマシン（2004年ねん11月14日にちアーカイブ分ぶん）
• Inoki gets Hall of Fame nod - The Sun
• アントニオ猪木いのき - NHK人物じんぶつ録ろく
• タレントデータバンク『アントニオ猪木いのき』 - コトバンク

党とう職しょく
先代せんだい 松田まつだ公こう太ふとし	日本にっぽんを元気げんきにする会かい代表だいひょう 第だい2代だい：2016年ねん	次代じだい 田中たなか匠たくみ身み
先代せんだい 結成けっせい	次世代じせだいの党とう参議院さんぎいん政策せいさく調査ちょうさ会長かいちょう 初代しょだい：2014年ねん	次代じだい 和田わだ政まさし宗むね （政策せいさく調査ちょうさ会長かいちょうに統合とうごう）
先代せんだい 猪木いのき快かい守もり	スポすぽーツ平和党つへいわとう代表だいひょう 第だい2代だい：1989年ねん - 1998年ねん	次代じだい 西銘にしめ一はじめ