梨なし田でん昌孝まさたか

梨なし田でん 昌孝まさたか（梨なし田でん 昌あきら崇たかし）

楽天らくてん監督かんとく時代じだい （2016年ねん5月がつ17日にち こまちスタジアムにて）
基本きほん情報じょうほう
国籍こくせき	日本にっぽん
出身しゅっしん地ち	島根しまね県けん浜田はまだ市し
生年月日せいねんがっぴ	(1953-08-04) 1953年ねん8月がつ4日にち（71歳さい）
身長しんちょう 体重たいじゅう	178 cm 80 kg
選手せんしゅ情報じょうほう
投球とうきゅう・打席だせき	右みぎ投とう右みぎ打だ
ポジション	捕手ほしゅ
プロ入いり	1971年ねん ドラフト2位い
初はつ出場しゅつじょう	1972年ねん7月がつ2日にち
最終さいしゅう出場しゅつじょう	1988年ねん10月がつ19日にち（ダブルヘッダー第だい2試合しあい）
経歴けいれき（括弧かっこ内ないはプロチーム在籍ざいせき年度ねんど）
選手せんしゅ歴れき
島根しまね県立けんりつ浜田はまだ高等こうとう学校がっこう 近鉄きんてつバファローズ（1972 - 1988）
監督かんとく・コーチ歴れき
近鉄きんてつバファローズ 大阪おおさか近鉄きんてつバファローズ（1993 - 2004） 北海道ほっかいどう日本にっぽんハムファイターズ（2008 - 2011） 東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルス（2016 - 2018）
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梨なし田でん 昌孝まさたか（なしだ まさたか、本名ほんみょう：梨なし田でん 昌あきら崇たかし（読よみ同おなじ）、1953年ねん8月がつ4日にち - ）は、島根しまね県けん浜田はまだ市し出身しゅっしんの元もとプロ野球やきゅう選手せんしゅ（捕手ほしゅ）、監督かんとく、野球やきゅう解説かいせつ者しゃ、野球やきゅう評論ひょうろん家か。

1984年ねんより登録とうろく名めいを「昌孝まさたか」としている。2004年ねんシーズンをもって消滅しょうめつした大阪おおさか近鉄きんてつバファローズの最後さいごの監督かんとくであり、選手せんしゅ・監督かんとく両方りょうほうで同どう球団きゅうだんの優勝ゆうしょうを経験けいけんした唯一ゆいいつの人物じんぶつである。北海道ほっかいどう日本にっぽんハムファイターズ、東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルスでも監督かんとくを務つとめた。現在げんざいはNHK(2023年ねんまで)、日刊にっかんスポーツで野球やきゅう評論ひょうろん家かを務つとめる。

愛称あいしょうは「ナッシー」。

経歴けいれき

アマチュア時代じだい

浜田はまだ市立しりつ第だい一いち中学校ちゅうがっこう入学にゅうがく後ご、本格ほんかく的てきに野球やきゅうを始はじめた。身長しんちょう順じゅんに新しん入部にゅうぶ員いんの守備しゅび位置いちが割わり振ふられ、高たかい方ほうから3番目ばんめだった梨なし田でんは強制きょうせい的てきに捕手ほしゅを任まかされたという。また中学ちゅうがく野球やきゅう部ぶの1年ねん先輩せんぱいに三沢みさわ淳あつしがいる。

島根しまね県立けんりつ浜田はまだ高校こうこうに進学しんがくし、1年ねん秋あきから捕手ほしゅとして活躍かつやく。

1970年ねん春季しゅんき中国ちゅうごく大会たいかい県けん予選よせん決勝けっしょうに進すすむが、江津ごうつ工業こうぎょうの三沢みさわ淳あつしに抑おさえられ敗退はいたい。同年どうねん夏なつの島根しまね大会たいかいは準決勝じゅんけっしょうで安来やすぎ高だかに敗やぶれる。

1971年ねんは4番ばん打者だしゃとして春はる夏なつの甲子園こうしえんに出場しゅつじょう。春はるの選抜せんばつは1回戦かいせんで坂出さかいで商しょうに3-4で惜敗せきはい。夏なつの選手権せんしゅけんも、同おなじく1回戦かいせんで池田いけだ高だかに4-5で惜敗せきはい。同年どうねんの高校こうこう日本にっぽん選抜せんばつハワイ遠征えんせいに水谷みずたに啓あきら昭あきら、岡おか義朗よしろうらとともに参加さんかする。当時とうじは実家じっかから近ちかい広島東洋ひろしまとうようカープのファンで、カープからドラフト指名しめい予定よていである旨むねを知しらされていたが、結局けっきょく1971年ねんのドラフト会議かいぎで近鉄きんてつバファローズから2位い指名しめいを受うけて入団にゅうだん。

選手せんしゅ時代じだい

1972年ねんから強肩きょうけんを武器ぶきに一軍いちぐん公式こうしき戦せんデビューを果はたす。

1973年ねんは8月がつから正せい捕手ほしゅとして起用きようされ、52試合しあいに先発せんぱつ。

1974年ねんは開幕かいまくからレギュラーとして115試合しあいに出場しゅつじょうする。

1975年ねんには有田ありた修三しゅうぞうにレギュラーポジションを譲ゆずった。しかし、打席だせきで両りょう腕うでを下さげて体からだをクネクネと動うごかすフォーム『コンニャク打だ法ほう』を開発かいはつし勝負しょうぶ強つよい打撃だげきを発揮はっき。

1977年ねんから2年間ねんかんは有田ありたとの併用へいようが続つづく。

1979年ねんには正せい捕手ほしゅの座ざを奪回だっかい、規定きてい打席だせきに3打席だせき足たりなかったが、球団きゅうだん初はつのパシフィック・リーグ優勝ゆうしょうを経験けいけんした。広島東洋ひろしまとうようカープとの日本にっぽんシリーズは、いわゆる「江夏えなつの21球きゅう」もあって敗退はいたいするが、3試合しあいに先発せんぱつし、第だい6戦せんでは3回かいに大野おおの豊ゆたかから2点てん本塁打ほんるいだを放はなつ（日本にっぽんシリーズは3勝しょう4敗はいで広島ひろしまに敗退はいたい）。

1980年ねんも、リーグ連覇れんぱに貢献こうけん。広島東洋ひろしまとうようカープとの日本にっぽんシリーズでは5試合しあいに先発せんぱつ。第だい1戦せんで3安打あんだと活躍かつやくするが、その後ごは1安打あんだに終おわりチームも日本にっぽんシリーズ敗退はいたい。日本にっぽんシリーズ終了しゅうりょう時点じてんでシーズンの規定きてい打席だせき（403）に14打席だせき不足ふそくしていたが、シリーズ終了しゅうりょう後ごに行おこなわれた消化しょうか試合しあい3試合しあいにすべて1番ばん打者だしゃで出場しゅつじょうして15打席だせきを稼かせぎ、初はつの規定きてい打席だせき（19位い、打率だりつ.292）に達たっした。1979年ねんから1981年ねんまでは3年ねん連続れんぞくベストナイン、ダイヤモンドグラブ賞しょう（現げん・ゴールデングラブ賞しょう）を受賞じゅしょうし、その後ごも長ながきに渡わたり近鉄きんてつの主力しゅりょく捕手ほしゅとして活躍かつやくする。

• 梨なし田でんの現役げんえき時代じだい、阪急はんきゅうブレーブスには『世界せかいの盗塁とうるい王おう』の異名いみょうを取とる福本ふくもと豊ゆたかがいた。福本ふくもとの盗塁とうるいにはどの球団きゅうだんも頭あたまを悩なやませており、当時とうじプロ野球やきゅう界かいで一いち、二にを争あらそう強肩きょうけんだった梨なし田たも例外れいがいではなかった。梨なし田でんは考かんがえに考かんがえ、福本ふくもとが一塁いちるいランナーにいる際さいはあらかじめ右足みぎあしを引ひいて構かまえた。また、投球とうきゅうを捕とってからミットの中なかのボールを右手みぎてで抜ぬき取とり送球そうきゅうするのではなくミットの掌てのひらにボールを当あてて跳はね返がえしそのまま右手みぎてで捕と球たますることによって送球そうきゅうにかかる時間じかんの短縮たんしゅくを図はかったり、コントロールを改善かいぜんするため目めを閉とじて二塁にるいに送球そうきゅうする練習れんしゅうをしたり、福本ふくもとを見みずにベンチからの声こえで盗塁とうるいを察知さっちして送球そうきゅうするといった対策たいさくを重かさねた。この工夫くふうの甲斐かいあって、梨なし田でんは福本ふくもとがいたにもかかわらず5割わりを超こえる盗塁とうるい阻止そし率りつを記録きろくした。
• 西本にしもと幸雄ゆきお監督かんとく時代じだいから、有田ありた修三しゅうぞうとの併用へいようが多おおく見みられた。この2人ふたりは『ありなしコンビ』と呼よばれ、当時とうじは「2人ふたりとも他た球団きゅうだんに行いったらレギュラーは間違まちがいない」と言いわれており、オフシーズンになると近鉄きんてつに「どちらかをトレードしてほしい」との希望きぼうが殺到さっとうしていたという。この状態じょうたいは有田ありたが読売よみうりジャイアンツへ移籍いせきする1985年ねんまで続つづいた。『ありなしコンビ』の成功せいこう以降いこう、複数ふくすう捕手ほしゅの併用へいようが近鉄きんてつの戦術せんじゅつの特徴とくちょうとなり、近鉄きんてつで規定きてい打席だせきに到達とうたつした捕手ほしゅは1985年ねんの梨なし田た以降いこう一いち人にんも現あらわれなかった。
• 近鉄きんてつのリーグ連覇れんぱ時じ（1979年ねんと1980年ねん）の正せい捕手ほしゅだが、当時とうじエースだった鈴木すずき啓示けいじは梨なし田でんに「（気きが優やさしく、投手とうしゅをおだてる）お前まえのミットじゃ燃もえんのや」と語かたり、逆ぎゃくに鬼おに嫁よめタイプである有田ありたを好このみ、大半たいはんの試合しあいで有田ありたとバッテリーを組くんでいた。逆ぎゃくに井本いもと隆たかしは梨なし田たを指名しめいしていた。

• 1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）に、梨なし田たが大阪おおさか府ふ藤井寺ふじいでら市しはさみ山やま遺跡いせき（はざみ山さん遺跡いせき）の遺跡いせき範囲はんい内うちに新居しんきょを建築けんちくしようとした際さい、国内こくないでは数すう例れいしか発見はっけん例れいがなく、かつ日本にっぽん最古さいこ級きゅうのものとなる旧石器時代きゅうせっきじだいの住居じゅうきょ跡あとの遺構いこうが検出けんしゅつされ「はさみ山やま遺跡いせき梨なし田地でんち点てん」（はさみやまいせきなしだちてん）と命名めいめいされた。

1986年ねん以降いこうは、肩かたや打撃だげき面めんの衰おとろえから山下やました和彦かずひこ、古久保こくぼ健二けんじ、光山こうやま英和ひでかずにスタメンを譲ゆずる機会きかいが多おおくなる。

1987年ねんオフに右肩みぎかたの手術しゅじゅつやアキレス腱あきれすけん痛つうから球団きゅうだんに引退いんたいを申もうし出でたが、仰木おうぎ彬あきら監督かんとくに慰留いりゅうされて翌年よくねんも現役げんえきを続行ぞっこうした。

1988年ねんに同どう学年がくねんの吹石ふきいし徳一とくいちと共ともに35歳さいで現役げんえきを引退いんたい。現役げんえき最後さいごの安打あんだは、伝説でんせつとなった『10.19』のダブルヘッダー第だい1試合しあいの9回かい表ひょうで放はなった決勝けっしょう適時てきじ打だである。なお最後さいごの試合しあい出場しゅつじょうは、同日どうじつ第だい2試合しあい、現役げんえき最後さいごにマスクを被こうむった延長えんちょう10回かい裏うらの守備しゅびであった。

引退いんたい後ご、野球やきゅう評論ひょうろん家かへ

1989年ねんにNHKの野球やきゅう評論ひょうろん家かに就任しゅうにんし、近鉄きんてつに復帰ふっきするまで務つとめていた。

• 1989年ねん、ワールドシリーズの取材しゅざいのためオークランド・アスレチックスの本拠地ほんきょちのオークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアムを訪おとずれていた梨なし田でんはロマ・プリータ地震じしんに遭遇そうぐう、急遽きゅうきょ現地げんちの被害ひがい状況じょうきょうのリポーターを務つとめた。
• 1990年ねん、1991年ねんには日曜にちよう夜よるのスポーツニュース「サンデースポーツ」の司会しかいも務つとめた。

近鉄きんてつコーチ・監督かんとく時代じだい

1993年ねんシーズンから一軍いちぐん作戦さくせん兼けんバッテリーコーチとして近鉄きんてつに復帰ふっき。1996年ねんシーズンからは二に軍ぐん監督かんとくを務つとめ、2000年ねんシーズンオフに一軍いちぐん監督かんとくに就任しゅうにん。近鉄きんてつは小林こばやし繁しげる投手とうしゅコーチ、真弓まゆみ明信あきのぶ打撃だげきコーチ（後のちにヘッド兼けん打撃だげきコーチ）と梨なし田でんの3人にんを『近鉄きんてつ男前おとこまえ三さん人にん衆しゅ』として売うり出だし、この3人にんを起用きようした近鉄百貨店きんてつひゃっかてんの広告こうこくが近鉄きんてつ沿線えんせんの駅えきポスターや車内しゃない中なか吊つりに掲かかげられた。モロゾフのホワイトデー・イメージキャラクターになったこともある。

監督かんとく就任しゅうにん1年ねん目めの2000年ねんシーズンは最下位さいかいに終おわったが、2年ねん目めの2001年ねんシーズンにチームを史上しじょう4度目どめ、球団きゅうだん最後さいごのパ・リーグ優勝ゆうしょうに導みちびいた。同どう一いち監督かんとくの下したで前年ぜんねん最下位さいかいから優勝ゆうしょうを果はたしたのは1975年ねんの最下位さいかいから翌年よくねんの1976年ねんに優勝ゆうしょうした長嶋ながしま茂雄しげお率ひきいる読売よみうりジャイアンツ以来いらい。2001年ねんの日本にっぽんシリーズの前まえに、対戦たいせん相手あいてであるヤクルトスワローズの若松わかまつ勉つとむ監督かんとくとともに写真しゃしん撮影さつえいに臨のぞみ、緊張きんちょうの色いろの隠かくせない若松わかまつ監督かんとくとは対照たいしょう的てきにカメラに向むけて笑顔えがおを見みせたものの1勝しょう4敗はいで敗退はいたい。2002年ねんシーズンは2位い、2003年ねんシーズンは3位いとまずまずの成績せいせきを残のこした。

2004年ねんシーズン中ちゅう、同年どうねんシーズン限かぎりで近鉄きんてつがオリックス・ブルーウェーブと合併がっぺいし消滅しょうめつすることが決きまった。梨なし田でんはシーズン最終さいしゅう戦せんの前日ぜんじつに近鉄きんてつの選手せんしゅに向むけて「みんな胸むねを張はってプレーしろ。お前まえたちが付つけている背番号せばんごうは、すべて近鉄きんてつバファローズの永久えいきゅう欠番けつばんだ」という言葉ことばを残のこしている。梨なし田でんは合併がっぺいの際さいに、近鉄きんてつのカラーを残のこすべく配慮はいりょしたオリックス側がわから一軍いちぐんヘッドコーチへの転任てんにんを打診だしんされ、監督かんとくとなった仰木おうぎ彬あきらからも慰留いりゅうされるが「選手せんしゅ・スタッフやファンがばらばらになり、その進路しんろも決きまらないうちに自分じぶん一いち人にんが残のこるのは望のぞましくない」と辞退じたいした。あくまで「近鉄きんてつの梨なし田た」としてユニフォームを脱ぬぐことを望のぞんだため、球団きゅうだん解散かいさん前まえの10月がつ15日にち付づけで退団たいだんした。仰木おうぎからの残留ざんりゅう要請ようせいを断ことわり、結果けっか的てきに関西かんさい球界きゅうかいで根強ねづよい人気にんきを持もつ仰木おうぎの下したにつかなかったことに対たいし一部いちぶから批判ひはん的てきな意見いけんもあったが、当とうの仰木おうぎは梨なし田でんの立場たちばや胸中きょうちゅうに理解りかいを示しめしており、梨なし田た自身じしんも恩師おんしの1人ひとりである仰木おうぎの力ちからにもなりたかったと、仰木おうぎの死後しごに回顧かいこした。

近鉄きんてつで1シーズン以上いじょう務つとめた歴代れきだい監督かんとく16人にんの中なかで、通算つうさん成績せいせきで勝かち越こしているのは三原みはら脩おさむ、西本にしもと幸雄ゆきお、仰木おうぎ彬あきら、そして梨なし田でんの4人にんである。

• 近鉄きんてつのコーチとして復帰ふっきした1993年ねんはかつてのエースである鈴木すずき啓示けいじが監督かんとくに就任しゅうにんした年としでもあったが、自みずからの現役げんえき時代じだいに築きずいたスタイルを貫つらぬこうとする鈴木すずきと各自かくじ独特どくとくのスタイルを持もつ選手せんしゅとの間あいだで悩なやみ続つづけた模様もようが自著じちょ「戦術せんじゅつ眼め」（ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ新書しんしょ） から読よみ取とることができる。同書どうしょにはその一いち例れいとして鈴木すずきが自みずからの経験けいけんから投手とうしゅ陣じんのランニングの際さいにスパイクの着用ちゃくようを義務付ぎむづけたことについて書かかれている。この件けんについて当時とうじコンディショニングコーチを務つとめていた立花たちばな龍司りゅうじが足あしを痛いためる原因げんいんになると反対はんたいし、梨なし田た自身じしんもランニングシューズの機能きのうが発達はったつしトレーニング科学かがくも進歩しんぽしていた中なかでさほど重要じゅうような意味いみを持もたないと考かんがえていたが、同時どうじに組織そしきとは最終さいしゅう的てきにはトップの決断けつだんで動うごくべきものという考かんがえを持もっていた梨なし田でんは何なにとか鈴木すずきの考かんがえを投手とうしゅ陣じんに納得なっとくさせてやらせる方法ほうほうはないかと考かんがえ、ランニングとスパイクを履はかざるを得えない投とう内ない連係れんけい（投手とうしゅと内野ないや手しゅの連係れんけいを確認かくにんする守備しゅび練習れんしゅう）を組くみ合あわせることで調整ちょうせいを図はかったという。
• 2002年ねん8月がつ14日にちのオリックス戦せんで8回かい、内野ないやゴロの判定はんていをめぐって抗議こうぎし、一塁いちるい塁審るいしんの杉本すぎもと大成たいせいへの暴力ぼうりょく行為こういにより、退場たいじょう処分しょぶんを受うけた。1試合しあい出場しゅつじょう停止ていしとなり8月がつ16日にちの西武せいぶ戦せんは一軍いちぐんヘッドコーチの真弓まゆみが監督かんとく代行だいこうを務つとめた。
• 近鉄きんてつの監督かんとく時代じだいは、外国がいこく人じん選手せんしゅに対たいする事前じぜん評価ひょうかが実際じっさいとは正せい反対はんたいの結果けっかになることが多おおかった。例たとえば、監督かんとく就任しゅうにん1年ねん目めに開幕かいまく投手とうしゅに起用きようしたボブ・ウォルコットは3勝しょう4敗はい、防御ぼうぎょ率りつ6点てん台だいで1年ねんで解雇かいこ、2年ねん目めのキャンプで投球とうきゅうを見みて「15勝しょうは期待きたいできる」と高こう評価ひょうかしたウィル・フリントは1勝しょうも出来できずシーズン途中とちゅうで解雇かいこ、更さらにバッティングを見みて「ブーマー・ウェルズに似にている」と絶賛ぜっさんしたフレッディ・ガルシアは打率だりつ1割わり台だい、1本塁打ほんるいだでシーズン半なかばに解雇かいこされ、3年ねん目めは日本にほんハムで本塁打ほんるいだ王おうを獲得かくとくしたナイジェル・ウィルソンを獲得かくとくし「内助ないじょの功こうならぬ、ナイジェルの功こうで頑張がんばってほしい」と発言はつげんしたが、打率だりつ2割わり台だい本塁打ほんるいだ6本ほんの不振ふしんで5月に2軍ぐん落おち、結局けっきょくその後ご復帰ふっきはなく8月がつに解雇かいこされた（但ただし、ウィルソンの獲得かくとくはタフィ・ローズの強つよい推薦すいせんがあったためといわれている）。4年ねん目めには「すごい投手とうしゅが来きた」と評ひょうしたケビン・バーンも平凡へいぼんな成績せいせきしか残のこせなかった。近鉄きんてつ2年ねん目めの優勝ゆうしょうにはショーン・バーグマンやジェレミー・パウエルの活躍かつやくがあったが、彼かれらは球団きゅうだんアドバイザーだったトミー・ラソーダの推薦すいせんで入団にゅうだんしたものである。

• 2004年ねん10月がつに、京都きょうと府ふの伏見ふしみ稲荷いなり大社たいしゃに鳥居とりいを奉納ほうのうしている。千本せんぼん鳥居とりいの一角いっかくに「大阪おおさか近鉄きんてつバファローズ 梨なし田でん昌孝まさたか」と記しるされた鳥居とりいが2023年ねん1月がつ時点じてんでも現存げんそんする。

野球やきゅう評論ひょうろん家か復帰ふっき

2005年ねんからは13年ねんぶりにNHKおよび大阪おおさか日刊にっかんスポーツの野球やきゅう評論ひょうろん家かに復帰ふっき、かんさいニュース1番ばんのスポーツコーナー（金曜日きんようび）にレギュラー出演しゅつえんした他ほか、日本にっぽんプロ野球やきゅう・MLB中継ちゅうけいの解説かいせつを担当たんとう。週刊しゅうかんベースボールにも連載れんさいを持もっていた。他ほかにも、2005年ねん7月がつにアニメ『プレイボール』（関西かんさいテレビ放送ほうそう）で声優せいゆうを務つとめ（タイヤキ屋やのおやじ役やく）、京橋きょうばしグランシャトービルやアーククエストなどの関西かんさいローカルのCMにも出演しゅつえん。2006年ねん6月1日にちには大阪産業大学おおさかさんぎょうだいがくの客員きゃくいん教授きょうじゅにも就任しゅうにんし、実業じつぎょう家かとしても個人こじん芸能げいのう事務所じむしょ「トゥルーマサ」を設立せつりつするなど多方面たほうめんで活躍かつやくしている。

• 2007年ねん、契約けいやく交渉こうしょうで揉もめてオリックスを自由じゆう契約けいやくになったかつて近鉄きんてつ時代じだいの教おしえ子ごの中村なかむら紀洋のりひろから相談そうだんを受うけて、同級生どうきゅうせいで親友しんゆうでもある落合おちあい博満ひろみつに獲得かくとくを打診だしんした。最初さいしょは断ことわられるものの、最終さいしゅう的てきに中村なかむらは中日ちゅうにちに育成いくせい選手せんしゅとして入団にゅうだんした（落合おちあいの項こうも参照さんしょう）。この事ことは中日ちゅうにちが優勝ゆうしょうした2007年ねん・年末ねんまつにNHK-BSで放送ほうそうされた特番とくばんで梨なし田たが落合おちあいとのやりとりなどエピソードを話はなすと、落合おちあいが笑わらいながら「それをばらしちゃうか、お前まえ」と返かえした。

日本にほんハム監督かんとく時代じだい

日本にほんハム監督かんとく時代じだい
(2010年ねん5月がつ13日にち)

2008年ねんシーズンから北海道ほっかいどう日本にっぽんハムファイターズの監督かんとくとして4年ねんぶりに現場げんば復帰ふっき。就任しゅうにん会見かいけんでは「近鉄きんてつが消滅しょうめつして自分じぶんの居場所いばしょがなくなったような気きがしていたが、こうして現場げんばに復帰ふっきできて嬉うれしい。日本にほんハムは強つよいチームだ」と抱負ほうふを語かたった。前年ぜんねん11月がつ25日にちに札幌さっぽろドームで行おこなわれた日本にほんハム・ファンフェスティバルにて、前ぜん監督かんとく・トレイ・ヒルマンから梨なし田でんへの背番号せばんごう「88」の継承けいしょう式しきが行おこなわれた。2007年ねん夏なつ、梨なし田たが日本にほんハムから監督かんとく就任しゅうにんを要請ようせいされた際さい、すぐに真弓まゆみにヘッドコーチを打診だしん。だが、真弓まゆみは親族しんぞくの世話せわをみることを理由りゆうに断ことわった。就任しゅうにん1年ねん目めのシーズンは3位いでリーグ戦せんを終了しゅうりょう。クライマックスシリーズ第だい1ステージをオリックス・バファローズと戦たたかい2連勝れんしょうして第だい2ステージへ駒こまを進すすめたが、埼玉さいたま西武せいぶライオンズに2勝しょう4敗はい（リーグ優勝ゆうしょうチームに与あたえられるアドバンテージを含ふくむ）と負まけ越こし、日本にっぽんシリーズ進出しんしゅつを逃のがした。

就任しゅうにん2年ねん目めの2009年ねんシーズンは、チームを2年ねんぶりのリーグ優勝ゆうしょうに導みちびく。近鉄きんてつ監督かんとく時代じだいも就任しゅうにん2年ねん目めでチームをリーグ優勝ゆうしょうに導みちびいている。リーグ戦せん終了しゅうりょう後ごに行おこなわれたクライマックスシリーズでは福岡ふくおかソフトバンクホークスとの第だい1ステージを制せいした東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルスを札幌さっぽろドームに迎むかえて第だい2ステージを戦たたかい、4勝しょう1敗はい（リーグ優勝ゆうしょうチームに与あたえられるアドバンテージを含ふくむ）と勝かち越こし、日本にっぽんシリーズ出場しゅつじょうを決きめた。現役げんえき時代じだいを含ふくめて4回かい目めの出場しゅつじょうとなった日本にっぽんシリーズでは読売よみうりジャイアンツに2勝しょう4敗はいで敗やぶれ、選手せんしゅ2回かい、監督かんとく2回かいと計けい4回かい全すべて日本にっぽんシリーズ敗退はいたい。

2010年ねん1月がつ、一軍いちぐん投手とうしゅコーチに就任しゅうにんしたばかりの小林こばやし繁しげるが心不全しんふぜんにより急逝きゅうせい。近鉄きんてつ監督かんとく時代じだいの2004年ねんにも、二に軍ぐん打撃だげきコーチだった鈴木すずき貴久たかひさを急性きゅうせい気管支炎きかんしえんで失うしなっている。この年としはほぼ中継なかつぎ経験けいけんしかないブライアン・ウルフをシーズン途中とちゅうに先発せんぱつに転向てんこうさせなければならなかったり、二に軍ぐんで野手やしゅが9人にんしかいなくなる程ほどケガ人じんが続出ぞくしゅつし、一時いちじ借金しゃっきん14の最下位さいかいと低迷ていめいしながら、小谷野こやの栄一えいいちが4番ばんに定着ていちゃくした交流こうりゅう戦せん頃ごろからチーム状態じょうたいが向上こうじょうし、シーズン終盤しゅうばんにはクライマックスシリーズへの出場しゅつじょう権けんをかけた3位い争あらそいを演えんじるところまで浮上ふじょう。最終さいしゅう的てきには貯金ちょきん7でシーズンを終おえ、全ぜん日程にっていを終了しゅうりょうした時点じてんでは3位いだったが、千葉ちばロッテマリーンズが最後さいごの3試合しあいを全勝ぜんしょうすれば3位い浮上ふじょうという状況じょうきょうの中なかで全勝ぜんしょうしたため、最終さいしゅう的てきには4位い、日本にほんハム5年ねんぶりのBクラスでシーズンを終おえた。この年とし4位いになったことで、梨なし田でんは監督かんとくとして全ぜん順位じゅんいを経験けいけんした（全ぜん順位じゅんい経験けいけん監督かんとくには梨なし田でんの他ほかに吉田よしだ義男よしお、野村のむら克也かつや、長嶋ながしま茂雄しげお、王おう貞治さだはる、星野ほしの仙せん一いちがいる）。

2011年ねんは開幕かいまくカードとなった対たい西武せいぶ2連戦れんせん（札幌さっぽろドーム）を連敗れんぱいでスタートしたものの4月がつを10勝しょう5敗はいで乗のり切きるなど好調こうちょうな滑すべり出だしを見みせ、シーズン前半ぜんはんは福岡ふくおかソフトバンクホークスと2強きょうを形成けいせいし首位しゅい争あらそいを演えんじたが、終盤しゅうばんに来きて9月がつを6勝しょう18敗はい1分ふんと負まけ越こすなどチームの調子ちょうしが急降下きゅうこうかし、最終さいしゅう的てきには首位しゅいソフトバンクと17.5ゲーム差さの2位いでシーズンを終おえた。クライマックスシリーズ第だい1ステージは埼玉さいたま西武せいぶライオンズとの対戦たいせんとなったが、シーズン終盤しゅうばんの不振ふしんをそのまま引ひきずった格好かっこうとなり2連敗れんぱいで敗退はいたい。シーズン終盤しゅうばんになって一部いちぶメディアで解任かいにん説せつが流ながれたため、自身じしんの去就きょしゅうについて、シーズン途中とちゅうで異例いれいの9月がつ15日にちに、2011年ねんを最後さいごに監督かんとくを退任たいにんすることを記者きしゃ会見かいけんで表明ひょうめいした。シーズン前まえから「4年ねん目めの2011年ねんで降おりようと決きめていた」と語かたり、解任かいにんではなく辞任じにんであることを強調きょうちょうする会見かいけんとなった。

日本にほんハムでは指揮しきを執とった全すべてのシーズンで勝かち越こしているが、複数ふくすう年ねん指揮しきを執とり全ぜんシーズンで勝かち越こしたのは梨なし田たが球団きゅうだん史上しじょう初はつである。

日本にほんハム監督かんとく退任たいにん後ご

2011年ねん10月がつ16日にち時点じてんで、阪神はんしんタイガースが真弓まゆみ明信あきのぶ監督かんとくの退任たいにんとともに次期じき監督かんとく候補こうほとして梨なし田でんの名なをリストアップしたが、結局けっきょく、球団きゅうだんは一軍いちぐん打撃だげきコーチを務つとめていた和田わだ豊ゆたかの昇格しょうかくを決定けっていし、梨なし田でんの招聘しょうへいは見送みおくられた。 そのため、再ふたたびNHK、日刊にっかんスポーツ新聞しんぶん西日本にしにほん専属せんぞくの野球やきゅう評論ひょうろん家かに戻もどってサンデースポーツに不定期ふていきで出演しゅつえんし、同年どうねんより「ジョージア魂たましい」賞しょうの審査しんさ委員いいんも務つとめた。

2012年ねん10月がつ10日とおかに、野球やきゅう日本にっぽん代表だいひょうの野手やしゅ総合そうごうコーチに就任しゅうにんした事ことが発表はっぴょうされた。11月13日にちに、背番号せばんごうが「99」となった事ことが発表はっぴょうされた。

楽天らくてん監督かんとく時代じだい

2015年ねん10月8日にち、成績せいせき不振ふしんのため辞任じにんした大久保おおくぼ博ひろし元もとの後任こうにんとして、東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルスの一軍いちぐん監督かんとくに就任しゅうにんすることが発表はっぴょうされた。背番号せばんごうは、自身じしんの希望きぼうにより野球やきゅう日本にっぽん代表だいひょうの野手やしゅ総合そうごうコーチと同おなじ「99」。バッテリーコーチには近鉄きんてつの後輩こうはい古久保こくぼ健二けんじを招聘しょうへいした。

2016年ねん5月17日にちのオリックス戦せんで遅延ちえん行為こういにより自身じしん3度目どめの退場たいじょう処分しょぶんを受うけた。9月6日にちの埼玉さいたま西武せいぶライオンズ戦せんに7-4で勝利しょうりし、NPB史上しじょう19人にん目め、監督かんとく勝利しょうり通算つうさん700勝しょうを達成たっせいした。試合しあい後ご、記念きねんプレート贈呈ぞうていセレモニーとファンへの感謝かんしゃの言葉ことばを述のべた。記念きねんのウイニングボールは、試合しあい終了しゅうりょう時じのバッテリー松井まつい裕樹ゆうき-嶋しま基はじめ宏ひろしからサイン入いりでプレゼントされた。この年としは序盤じょばんは一時いちじ首位しゅいに立たち交流こうりゅう戦せんでも勝かち越こすなど好調こうちょうだったものの後半こうはんに失速しっそくし、3年ねんぶりに最下位さいかいを脱出だっしゅつしたものの5位いに終おわった。一方いっぽうで球団きゅうだん創設そうせつから前年ぜんねんの2015年ねんまで年間ねんかん対戦たいせん成績せいせきで一いち度ども勝かち越こしがなかった西武せいぶに初はじめて勝かち越こした。

2017年ねんは外国がいこく人じん選手せんしゅを軸じくにした攻撃こうげき的てきな打線だせんで8月がつ上旬じょうじゅんまで首位しゅいを独走どくそうしたが、後半こうはん戦せんで6連敗れんぱい、10連敗れんぱいと大型おおがた連敗れんぱいで順位じゅんいを落おとすも球団きゅうだん初はつの3位い入いりを果はたした。就任しゅうにん2年ねん目めでAクラス入いりを果はたしたのは梨なし田たが初はつである。CSでは西武せいぶを2勝しょう1敗はいでファーストステージを突破とっぱするも、ファイナルステージではソフトバンクに2勝しょう4敗はいで敗退はいたい。

2018年ねんは日本にほんハム時代じだい同様どうよう、浜田はまだ高校こうこうの後輩こうはいにあたる清水しみず雅治まさはるを一軍いちぐん外野がいや守備しゅび走塁そうるいコーチで招まねいた。5月25日にち、福岡ふくおかソフトバンクホークス戦せんで勝利しょうりし、監督かんとく勝利しょうり通算つうさん800勝しょうを達成たっせいした。しかし、開幕かいまくから低迷ていめいし、6月16日にちの阪神はんしん戦せんの敗戦はいせん後ごに成績せいせき不振ふしん（21勝しょう41敗はい1分ふん、最下位さいかい）を理由りゆうに監督かんとくを辞任じにん。

楽天らくてん監督かんとく辞任じにん後ご

2019年ねんからは4度目どめとなるNHK野球やきゅう解説かいせつ者しゃ(2024年ねんからは本数ほんすう契約けいやくとして主おもに大阪放送おおさかほうそう局きょく)、大阪おおさか日刊にっかんスポーツ野球やきゅう評論ひょうろん家かとして活動かつどうする。

2020年ねん3月25日にちより倦怠けんたい感かんを訴うったえて自宅じたくで静養せいようしていたが同月どうげつ28日にちに発熱はつねつ。更さらに30日にちには呼吸こきゅう困難こんなんを訴うったえ病院びょういんを受診じゅしんしたが、翌よく31日にちに最初さいしょに受診じゅしんした病院びょういんとは別べつの病院びょういんで重度じゅうどの肺炎はいえんと診断しんだんされ、更さらに別べつの病院びょういんに搬送はんそうされ検査けんさを受うけ、翌よく4月がつ1日にちに2019新型しんがたコロナウイルスへの感染かんせんが判明はんめいした。重おも篤あつ度たびが高たかく、集中しゅうちゅう治療ちりょう室しつで人工じんこう呼吸こきゅう器きを装着そうちゃくされての治療ちりょうが続つづいたが、4月がつ17日にちに一般いっぱん病棟びょうとうに移うつされた。5月7日にち、PCR検査けんさで初はじめて2回かい連続れんぞくの陰性いんせい結果けっかが確認かくにんされたことが明あきらかになったが、これまでみられなかった不整脈ふせいみゃくの症状しょうじょうが出でていることから、治療ちりょうのため、入院にゅういん生活せいかつを続つづけることになった。5月20日にちに退院たいいんの許可きょかが下くだり、しばらくの間あいだは自宅じたくで静養せいようして、解説かいせつ者しゃ・評論ひょうろん家か活動かつどう復帰ふっきを目指めざすこととなった。10月4日にちのNHKプロ野球やきゅうで現場げんばでの解説かいせつに復帰ふっきした。

NHK大阪おおさかとの専属せんぞくでの解説かいせつ契約けいやくは2023年ねんで終了しゅうりょうし、以後いごはフリーの本数ほんすう契約けいやく出演しゅつえんとなり、NHKのほか、朝日放送あさひほうそうラジオ製作せいさくのオリックス戦せん（北海道ほっかいどう、宮城みやぎ、東海とうかい、広島ひろしま、福岡ふくおか向むけ裏うら送おくり）やサンテレビGAORAにも出演しゅつえんしている。

人物じんぶつ

温厚おんこうで物腰ものごしが柔やわらかく、ダジャレ好すきな人物じんぶつとして知しられている。しかし、近鉄きんてつの二に軍ぐん監督かんとく時代じだいにノックアウトされてベンチにグラブを叩たたきつけて荒あれていた前川まえかわ勝彦かつひこを諌いさめる目的もくてきで殴なぐり倒たおす、楽天らくてん監督かんとく就任しゅうにん後ごはフェニックスリーグ中なかに負傷ふしょうした怪我けがを放置ほうちしたままシーズンオフを過すごし、キャンプ初日しょにちに再発さいはつ・手術しゅじゅつとなったオコエ瑠偉に激怒げきどし、「野球やきゅうをなめている」「ここ（一軍いちぐん）にいない選手せんしゅの話題わだいが先行せんこうしていたら士気しきにもかかわる（ので関かかわりたくない）」と記者きしゃ陣じんに釘くぎを刺さすなど、厳きびしさや気性きしょうの荒あらさを露あらわにすることもある。

楽天らくてんの監督かんとくに就任しゅうにんした2015年ねん、11月のキャンプで内田うちだ靖人やすひとに梨なし田たが現役げんえき時代じだい行いっていた『コンニャク打だ法ほう』を伝授でんじゅしたエピソードがある。キャンプでの内田うちだの打撃だげきを見みて「癖くせがある」との事ことによっての物ものであった。

縁起えんぎ

過去かこ近鉄きんてつ、日本にほんハム監督かんとく時代じだいのいずれも2年ねん目めに優勝ゆうしょうしており「就任しゅうにん2年ねん目めは優勝ゆうしょうする」という縁起えんぎがある。要因よういんとして就任しゅうにん1年ねん目めは選手せんしゅの特徴とくちょう・スキルなど選手せんしゅたちに何なにが出来できるか把握はあくする事ことに務つとめ、とにかく選手せんしゅをいろんな場面ばめんで試ためし検証けんしょうする選手せんしゅ起用きようをし、どんな戦たたかい方かたが一番いちばん適てきしているか方針ほうしんを決きめると言いう特徴とくちょうがある。しかし、楽天らくてんの2年ねん目めではこの「縁起えんぎ」は実現じつげんしなかった。

詳細しょうさい情報じょうほう

年度ねんど別べつ打撃だげき成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	試ためし 合ごう	打だ 席せき	打だ 数かず	得とく 点てん	安やす 打だ	二に 塁るい 打だ	三さん 塁るい 打だ	本ほん 塁るい 打だ	塁るい 打だ	打だ 点てん	盗ぬすめ 塁るい	盗ぬすめ 塁るい 死し	犠 打だ	犠 飛ひ	四よん 球たま	敬けい 遠とお	死し 球たま	三さん 振ふ	併 殺ころせ 打だ	打だ 率りつ	出で 塁るい 率りつ	長なが 打だ 率りつ	O P S
1972	近鉄きんてつ	9	3	3	0	2	0	0	0	2	0	0	1	0	0	0	0	0	0	0	.667	.667	.667	1.333
1973		60	149	142	12	28	2	0	2	36	5	1	0	2	0	4	0	1	20	3	.197	.224	.254	.478
1974		115	280	247	14	48	10	0	2	64	18	2	4	6	0	22	2	5	41	1	.194	.274	.259	.533
1975		45	86	69	5	11	2	0	2	19	9	0	0	5	4	7	0	1	15	3	.159	.235	.275	.510
1976		48	57	48	7	13	1	1	3	25	10	1	1	3	0	5	0	1	13	1	.271	.352	.521	.873
1977		80	210	190	15	47	5	0	0	52	10	2	2	8	1	8	0	3	29	3	.247	.287	.274	.561
1978		58	141	120	17	32	4	2	7	61	30	3	2	7	3	9	0	2	15	1	.267	.321	.508	.829
1979		114	400	357	39	97	14	0	19	168	57	2	4	12	3	25	0	3	44	6	.272	.322	.471	.793
1980		118	404	360	55	105	26	2	15	180	55	1	0	10	4	27	0	3	58	14	.292	.343	.500	.843
1981		106	411	374	44	102	16	0	17	169	48	5	3	1	4	29	0	3	47	12	.273	.327	.452	.779
1982		91	306	279	31	81	8	0	10	119	35	6	0	3	2	22	0	0	42	8	.290	.340	.427	.766
1983		111	357	313	34	84	14	0	8	122	42	7	1	5	3	35	1	1	37	9	.268	.341	.390	.731
1984		84	273	241	29	60	9	2	7	94	29	4	3	5	1	22	0	4	26	6	.249	.321	.390	.711
1985		118	420	373	41	92	15	3	11	146	51	3	4	10	2	32	0	3	46	14	.247	.310	.391	.701
1986		79	227	199	24	43	8	0	6	69	25	2	0	6	3	17	0	2	27	5	.216	.281	.347	.627
1987		35	71	64	4	15	5	0	2	26	7	1	3	1	2	4	0	0	19	0	.234	.271	.406	.678
1988		52	71	65	4	14	2	0	2	22	8	1	1	0	0	6	0	0	13	2	.215	.282	.338	.620
通算つうさん：17年ねん		1323	3866	3444	375	874	141	10	113	1374	439	41	29	84	32	274	3	32	492	88	.254	.312	.399	.711

年度ねんど別べつ守備しゅび成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	捕手ほしゅ
		試ためし 合ごう	企くわだて 図ず 数かず	許もと 盗ぬすめ 塁るい	盗ぬすめ 塁るい 刺とげ	阻 止とめ 率りつ
1972	近鉄きんてつ	1	1	1	0	.000
1973		60	47	28	19	.404
1974		115	86	52	34	.395
1975		45	20	11	9	.450
1976		45	16	8	8	.500
1977		77	57	35	22	.386
1978		53	30	16	14	.467
1979		108	69	32	37	.536
1980		102	48	25	23	.479
1981		98	80	47	33	.413
1982		67	50	27	23	.460
1983		82	76	47	29	.382
1984		70	56	38	18	.321
1985		114	104	77	27	.260
1986		77	64	44	20	.313
1987		27	13	8	5	.385
1988		25	5	5	0	.000
通算つうさん		1166	822	501	321	.391

• 太字ふとじ年ねんはダイヤモンドグラブ賞しょうの受賞じゅしょう

年度ねんど別べつ監督かんとく成績せいせき

リーグ公式こうしき戦せん

年とし 度ど	球たま 団だん	順じゅん 位くらい	試ためし 合ごう	勝かち 利り	敗はい 戦せん	引 分ぶん	勝かち 率りつ	ゲ ｜ ム 差さ	本ほん 塁るい 打だ	打だ 率りつ	防ぼう 御お 率りつ	年とし 齡よわい
2000年ねん	近鉄きんてつ	6位い	135	58	75	2	.436	20.0	125	.262	4.66	47歳さい
2001年ねん		1位い	140	78	60	2	.565	-	211	.280	4.98	48歳さい
2002年ねん		2位い	139	73	64	2	.533	16.5	177	.258	3.93	49歳さい
2003年ねん		3位い	140	74	64	2	.536	8.5	187	.274	4.30	50歳さい
2004年ねん		5位い	133	61	70	2	.466	17.0	121	.269	4.46	51歳さい
2008年ねん	日本にほんハム	3位い	144	73	69	2	.514	4.0	82	.255	3.54	55歳さい
2009年ねん		1位い	144	82	60	2	.577	-	112	.278	3.65	56歳さい
2010年ねん		4位い	144	74	67	3	.525	3.0	91	.274	3.52	57歳さい
2011年ねん		2位い	144	72	65	7	.526	17.5	86	.251	2.68	58歳さい
2016年ねん	楽天らくてん	5位い	143	62	78	3	.443	25.0	101	.257	4.11	63歳さい
2017年ねん		3位い	143	77	63	3	.550	15.5	135	.254	3.33	64歳さい
2018年ねん		6位い	63	21	41	1	.339	16.5	49	.229	3.98	65歳さい
通算つうさん：12年ねん			1612	805	776	31	.509	Aクラス7回かい、Bクラス5回かい

• 2002年ねん、出場しゅつじょう停止ていし1試合しあい（敗戦はいせん）は通算つうさん成績せいせきに含ふくまない（代理だいり監督かんとくは真弓まゆみ明信あきのぶ）。
• 2004年ねんはプロ野球やきゅうストライキのため2試合しあい中止ちゅうし（代替だいたい試合しあいなし）。
• 2018年ねん、6月16日にちの63試合しあい目めをもって辞任じにん。

ポストシーズン

年度ねんど	チーム	大会たいかい名めい	対戦たいせん相手あいて	勝敗しょうはい
2001年ねん	近鉄きんてつ	日本にっぽんシリーズ	ヤクルトスワローズ （セ・リーグ優勝ゆうしょう）	1勝しょう4敗はい（敗退はいたい）
2008年ねん	日本にほんハム	パ・リーグ クライマックスシリーズ 第だい1ステージ	オリックス・バファローズ （パ・リーグ2位い）	2勝しょう0敗はい（第だい2ステージ進出しんしゅつ）
		同どう 第だい2ステージ	埼玉さいたま西武せいぶライオンズ （パ・リーグ優勝ゆうしょう）	2勝しょう4敗はい（敗退はいたい） (※1)
2009年ねん		パ・リーグ クライマックスシリーズ 第だい2ステージ(※2)	東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルス （パ・リーグ2位い）	4勝しょう1敗はい（日本にっぽんシリーズ進出しんしゅつ） (※2)
		日本にっぽんシリーズ	読売よみうりジャイアンツ （セ・リーグ優勝ゆうしょう）	2勝しょう4敗はい（敗退はいたい）
2011年ねん		パ・リーグ クライマックスシリーズ 第だい1ステージ	埼玉さいたま西武せいぶライオンズ （パ・リーグ3位い）	0勝しょう2敗はい（敗退はいたい）
2017年ねん	楽天らくてん	パ・リーグ クライマックスシリーズ 第だい1ステージ	埼玉さいたま西武せいぶライオンズ （パ・リーグ2位い）	2勝しょう1敗はい（第だい2ステージ進出しんしゅつ）
		パ・リーグ クライマックスシリーズ 第だい2ステージ	福岡ふくおかソフトバンクホークス （パ・リーグ1位い）	2勝しょう4敗はい（敗退はいたい）

• 勝敗しょうはいの太字ふとじは勝利しょうり。
• クライマックスシリーズ第だい1ステージは3試合しあい制せいであり、先さきに2勝しょうしたチームが第だい2ステージ進出しんしゅつ。リーグ2位いチームにはアドバンテージ無なし。
• クライマックスシリーズ第だい2ステージは6試合しあい制せいであり、先さきに4勝しょうしたチームが日本にっぽんシリーズ進出しんしゅつ。リーグ優勝ゆうしょうチームには予あらかじめ1勝しょう分ぶんのアドバンテージが与あたえられている。
• （※1）リーグ優勝ゆうしょうチームの西武せいぶに与あたえられた1勝しょう分ぶんのアドバンテージによる1敗はいを含ふくむ
• （※2） 1勝しょう分ぶんのアドバンテージを含ふくむ

表彰ひょうしょう

• ベストナイン：3回かい （1979年ねん - 1981年ねん）
• ダイヤモンドグラブ賞しょう：4回かい （1979年ねん - 1981年ねん、1983年ねん）
• オールスターゲームMVP：1回かい （1983年ねん 第だい2戦せん）

記録きろく

初はつ記録きろく

• 初はつ出場しゅつじょう：1972年ねん7月がつ2日にち、対たい阪急はんきゅうブレーブス12回戦かいせん（日生にっせい球場きゅうじょう）、5番ばん・中堅ちゅうけん手しゅとして先発せんぱつ出場しゅつじょう（偵察ていさつ要員よういん：小川おがわ亨とおると交代こうたい）
• 初はつ先発せんぱつ出場しゅつじょう：1972年ねん10月がつ16日にち、対たい南海なんかいホークス最終さいしゅう戦せん（大阪おおさかスタヂアム）、8番ばんで先発せんぱつ出場しゅつじょう
• 初はつ安打あんだ：同上どうじょう、4回かい表ひょうに江本えもと孟紀たけのりから
• 初はつ打点だてん：1973年ねん6月がつ19日にち、対たい阪急はんきゅうブレーブス前期ぜんき11回戦かいせん（日生にっせい球場きゅうじょう）、7回かい裏うらに米田よねだ哲也てつやから
• 初はつ本塁打ほんるいだ：1973年ねん8月がつ19日にち、対たい南海なんかいホークス後期こうき5回戦かいせん（大阪おおさかスタヂアム）、4回かい表ひょうに佐藤さとう道郎みちおから
• 初はつ盗塁とうるい：1973年ねん10月がつ2日にち、対たい太平洋たいへいようクラブライオンズ後期こうき9回戦かいせん（日生にっせい球場きゅうじょう）、二に盗とう

節目ふしめの記録きろく

• 1000試合しあい出場しゅつじょう：1984年ねん6月がつ14日にち、対たいロッテオリオンズ15回戦かいせん（石川いしかわ県立けんりつ野球やきゅう場じょう）、8番ばん・捕手ほしゅとして先発せんぱつ出場しゅつじょう ※史上しじょう246人にん目め
• 100本塁打ほんるいだ：1985年ねん7月がつ11日にち、対たい日本にっぽんハムファイターズ13回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、8回かい表ひょうに河野こうの博文ひろぶみから左ひだり越えつソロ ※史上しじょう138人にん目め

その他たの記録きろく

• シーズン盗塁とうるい阻止そし率りつ：.536 （1979年ねん） ※パ・リーグ記録きろく（セ・リーグでは古田ふるた敦あつし也が記録きろくした.644が最高さいこうでNPB記録きろく）
• オールスターゲーム出場しゅつじょう：6回かい （1979年ねん - 1981年ねん、1983年ねん、1985年ねん、1986年ねん）

背番号せばんごう

• 52 （1972年ねん - 1973年ねん）
• 8 （1974年ねん - 1988年ねん）
• 73 （1993年ねん - 2004年ねん）
• 88 （2008年ねん - 2011年ねん）
• 99 （2016年ねん - 2018年ねん）

登録とうろく名めい

• 梨なし田でん 昌あきら崇たかし （なしだ まさたか、1972年ねん - 1983年ねん）
• 梨なし田でん 昌孝まさたか （なしだ まさたか、1984年ねん - ）

著書ちょしょ

• 燃もえろ!キャッチャー・ミット（1982年ねん3月がつ、八はち曜社）
• 梨なし田でん昌孝まさたかの超ちょう野球やきゅう学がく フィールドの指揮しき官かん（2006年ねん6月がつ、ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ、ISBN 4583039034）
• 戦術せんじゅつ眼め（2008年ねん4月がつ、ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ、ISBN 978-4583100838）
• 近鉄きんてつバファローズ猛もう牛うし伝説でんせつの深層しんそう（2014年ねん9月がつ、ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ、ISBN 978-4583107110

参考さんこう文献ぶんけん

• 三好みよし, 孝一こういち、福ぶく佐さ, 美智子みちこ、館たて, 邦くに典てん『はざみ山さん遺跡いせき』 135巻かん、財団ざいだん法人ほうじん 大阪おおさか府ふ文化財ぶんかざいセンター〈財団ざいだん法人ほうじん大阪おおさか府ふ文化財ぶんかざいセンター調査ちょうさ報告ほうこく書しょ〉、2005年ねん9月がつ30日にち。doi:10.24484/sitereports.54912。 NCID BA77337587。https://sitereports.nabunken.go.jp/54912。 

関連かんれん項目こうもく

• 島根しまね県けん出身しゅっしんの人物じんぶつ一覧いちらん
• 大阪おおさか近鉄きんてつバファローズの選手せんしゅ一覧いちらん
• プロ野球やきゅう28会かい
• はさみ山やま遺跡いせき
• 京橋きょうばしグランシャトービル

外部がいぶリンク

• 個人こじん年度ねんど別べつ成績せいせき 梨なし田でん昌孝まさたか - NPB.jp 日本にっぽん野球やきゅう機構きこう
• 梨なし田でん昌孝まさたかのオフィシャルサイト 株式会社かぶしきがいしゃトゥルーマサ