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演武えんぶ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

演武えんぶ(えんぶ)とは、武道ぶどう武術ぶじゅつにおいてまなんだかたち披露ひろうすること。演武えんぶしゃ単独たんどくおこな場合ばあいと、演武えんぶしゃ以外いがい1人ひとりまたは複数ふくすう相手あいてやく)を用意よういしておこな場合ばあいがある。

概要がいよう

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演武えんぶには、その本来ほんらい意味いみである「流儀りゅうぎ内容ないよう修行しゅぎょう成果せいか披露ひろうすることや儀式ぎしき目的もくてきとしておこな演武えんぶ」と、現代げんだいになってまれた「採点さいてん競技きょうぎ目的もくてきとしておこな演武えんぶ」とにけられる。武道ぶどう前者ぜんしゃとして、現代げんだい武道ぶどう後者こうしゃとして、演武えんぶおこなうのが一般いっぱんてきである。

採点さいてん競技きょうぎにおいて、自分じぶんっている技能ぎのう力量りきりょう表現ひょうげんすることは「演技えんぎ」とわれるが、武道ぶどう世界せかいでは一般いっぱんてきには「演武えんぶ」という表現ひょうげんもちいられる[1]たとえば、一人ひとりおこな弓道きゅうどう居合いあいどう二人ふたりかたちえんずるつえどうなぎなた少林寺拳法しょうりんじけんぽう空手からてなどで、演武えんぶという言葉ことば使用しようされている[1]。しかし、スポーツおよび武道ぶどう対人たいじん試合しあい形式けいしき競技きょうぎにおいては「演技えんぎ」あるいは「演武えんぶ」といった表現ひょうげんはほとんどられない[1]例外れいがいてきに、剣道けんどうにのみ対人たいじん試合しあい形式けいしきで「演武えんぶ」という言葉ことばもちいられている大会たいかいがある[1]

厳密げんみつかたちをなぞるのではなく、基本きほんをふまえたうえ即興そっきょうわざひろげる場合ばあいもあり、その形式けいしきかく武術ぶじゅつ流派りゅうはによって様々さまざまである。

演舞えんぶ(えんぶ)と同音どうおんのために混同こんどうされることがあるが、演舞えんぶんでごとく「い」を披露ひろうすることであるため、本来ほんらい演武えんぶことなる意味いみである。ただし一部いちぶ中国ちゅうごく武術ぶじゅつ武術ぶじゅつ太極拳たいきょくけんなど)では、うような動作どうさ披露ひろうする演武えんぶがあることから、「演舞えんぶ」と表記ひょうきしている場合ばあいがある。

目的もくてき

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知識ちしきのない一般人いっぱんじん外国がいこくじんにとって、競技きょうぎせいのない伝統でんとう武術ぶじゅつ演武えんぶエンターテイメント一種いっしゅとしてとらえられている場合ばあいすくなくなく、そこに演武えんぶしゃ観客かんきゃくとのあいだ認識にんしきちがいが存在そんざいしている。一般いっぱん観客かんきゃくからすれば「伝統でんとう武術ぶじゅつ演武えんぶは、我々われわれがよくる、競技きょうぎ動向どうこうたのしむスポーツ観戦かんせんとはちがうものであるから、我々われわれがそこにたのしみを見出みいだすには、殺陣さつじんのようにエンターテイメントとしてとらえるのが適切てきせつであろう」と誤解ごかいしてしまう。演武えんぶは、「観客かんきゃくたのしめる・たのしめない」などは元来がんらい関係かんけいのない概念がいねんである。なお、武術ぶじゅつかたちがあるしゅ芸術げいじゅつとみなされることは歴史れきしてきにも事実じじつであるため、「鑑賞かんしょう」というとらかた適切てきせつであり、本来ほんらい演武えんぶ展覧てんらんかいちか位置付いちづけである。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c d 原資げんしひろしえんじられるたけし : 剣道けんどう」『鳴門教育大学なるときょういくだいがく研究けんきゅう紀要きようだい22かん鳴門教育大学なるときょういくだいがく、2007ねん3がつ、341-349ぺーじdoi:10.24727/00027682 

関連かんれん項目こうもく

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