田植たうえ踊おどり

田植たうえ踊おどり（たうえおどり）は、主おもに宮城みやぎ・岩手いわて両りょう県けんを中心ちゅうしんにした東北とうほく地方ちほうで小正月こしょうがつのころに行おこなわれる予よ祝しゅく芸能げいのう、田遊たあそびが風流ふうりゅう化かしたものとされる。

概要がいよう

田遊たあそびのように模擬もぎ的てきに稲作いなさくの様子ようすを演えんじる儀礼ぎれいとは異ことなり、田植たうえ踊おどりは芸能げいのう性せいが顕著けんちょである。村むらの青年せいねんや少年しょうねん少女しょうじょによって行おこなわれ、弥十郎やじゅうろうなどと称しょうされる音頭取おんどとりとともに早乙女さおとめが花笠はながさを付つけて民家みんかを廻まわり、弥十郎やじゅうろうの口上こうじょうの後のち田植たうえ歌かに合あわせて踊おどるものが多おおい。

神社じんじゃや寺院じいんに奉納ほうのうしてから家々いえいえを巡めぐる例れいもあり、場所ばしょによっては田たの神かみや七福神しちふくじんが登場とうじょうして新年しんねんを寿ことほぐ例れいもあるなど細部さいぶには異同いどうがある。

代表だいひょう的てきな田植たうえ踊おどり

• 宮城みやぎ県けん仙台せんだい市し太白たいはく区く秋保あきう町まちに伝つたわるユネスコ無形むけい文化ぶんか遺産いさんの民俗みんぞく芸能げいのう、秋保あきうの田植たうえ踊おどり。
• 宮城みやぎ県けん仙台せんだい市し青葉あおば区く愛子いとしごに伝つたわる宮城みやぎ県けんの無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざいの民俗みんぞく芸能げいのう、愛子いとしごの田植たうえ踊おどり。
• 宮城みやぎ県けん黒川くろかわ郡ぐん富谷とみや市し富谷とみやに伝つたわる宮城みやぎ県けんの無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざいの民俗みんぞく芸能げいのう、富谷とみや田植たうえ踊おどり。
• 岩手いわて県けん紫波しわ郡ぐん紫波しわ町まち山屋やまやに伝つたわる重要じゅうよう無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざいの民俗みんぞく芸能げいのう、山屋やまやの田植たうえ踊おどり。
• 岩手いわて県けん滝沢たきざわ市し大沢おおさわに伝つたわる同市どうしの無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざいの民俗みんぞく芸能げいのう、大沢おおさわ田植たうえ踊おどり。
• 山形やまがた県けん東根ひがしね市し小田島おだじまに伝つたわる同市どうしの無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざいの民俗みんぞく芸能げいのう、小田おだ島田しまだ植しょく踊おどり。
• 福島ふくしま県けん二本松にほんまつ市し石いし東町あずままち・錦にしき町まち・北きたトロミに伝つたわる重要じゅうよう無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざいの民俗みんぞく芸能げいのう、石井いしいの七福神しちふくじんと田植たうえ踊おどり。
• 福島ふくしま県けん双葉ふたば郡ぐん浪江なみえ町まち津島つしまに伝つたわる福島ふくしま県けんの無形むけい文化財ぶんかざいの民俗みんぞく芸能げいのう、津島つしまの田植たうえ踊おどり。
• 福島ふくしま県けん本宮もとみや市し稲沢いなざわ字じ梅ケ久保うめがくぼに伝つたわる同市どうしの無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざいの民俗みんぞく芸能げいのう、稲沢いなざわ御ご田植たうえ踊おどり。
• 青森あおもり県けん八戸はちのへ地方ちほうに伝つたわる重要じゅうよう無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざいの民俗みんぞく芸能げいのう、八戸はちのへのえんぶり。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『郷土きょうど史し大だい辞典じてん 下か』（朝倉書店あさくらしょてん、2005年ねん）ISBN 4-254-53013-7、1066頁ぺーじ