(Translated by https://www.hiragana.jp/)
国際ガイドライン - Wikipedia コンテンツにスキップ

国際こくさいガイドライン

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
CosTRから転送てんそう

国際こくさいガイドライン(こくさいガイドライン)は、アメリカ心臓しんぞう協会きょうかい (AHA) と国際こくさい蘇生そせい連絡れんらく協議きょうぎかい (ILCOR) が策定さくていした科学かがくてき合意ごうい文章ぶんしょう日本語にほんご通称つうしょうである。こころ停止ていし脳卒中のうそっちゅう患者かんじゃなどにたいする手当てあて方法ほうほうについてしるした文書ぶんしょであるが、厳密げんみつ根拠こんきょ明確めいかくにしたうえ対応たいおうほうしるしたてん過去かこ処置しょちほうとはおおきくことなることが特徴とくちょうである。2024ねん現在げんざいでは、国際こくさいコンセンサス[1]ないしは英語えいごめい、Consensus on Science with Treatment Recommendationsの略称りゃくしょうである"CoSTR"[2]もちいられることおおい。

名称めいしょう

[編集へんしゅう]

国際こくさい蘇生そせい協議きょうぎかいは、すうねんおきにこのガイドラインを更新こうしんしている。よって、国際こくさいガイドライン2005、国際こくさいガイドライン2010などと発表はっぴょうされた年号ねんごう語尾ごびけることがおおい。

2000ねん発表はっぴょう骨子こっし

[編集へんしゅう]

心肺しんぱい蘇生そせいほう標準ひょうじゅんてき方法ほうほうについて、十分じゅうぶん統計とうけい手法しゅほう使つか科学かがくてき根拠こんきょもっ提出ていしゅつされた世界せかいけて発表はっぴょうされた。内容ないよう充実じゅうじつしていたため、国際こくさい蘇生そせい連絡れんらく協議きょうぎかいつうじてまたた世界中せかいじゅうひろがった。市民しみんレベルの自動じどう体外たいがいしきじょほそどう利用りようすすめ、心肺しんぱい蘇生そせい開始かいしまでの手順てじゅん簡略かんりゃくなど、従来じゅうらいのスタンダードにくらべておおくの変更へんこうおこなわれた。

2005ねん発表はっぴょう骨子こっし

[編集へんしゅう]

 2000ねん発表はっぴょう内容ないようしつりょうども従来じゅうらいのデータを凌駕りょうがしていたため、世界中せかいじゅうが2005ねん去就きょしゅう見守みまもなか発表はっぴょうであった。心肺しんぱい蘇生そせいほう胸骨きょうこつ圧迫あっぱくたい人工じんこう呼吸こきゅうほう比率ひりつを15:2から30:2にあらためた。 市民しみん救助きゅうじょしゃにはみゃく確認かくにん不要ふようとなった。これは医療いりょう従事じゅうじしゃでも正確せいかくではなくかつ時間じかんようするためであり、おこな場合ばあいでも10びょう以上いじょうかけてはならないとした。 従来じゅうらいよりも胸骨きょうこつ圧迫あっぱく注目ちゅうもくしたてん要諦ようたいである。

2010ねん改訂かいてい骨子こっし

[編集へんしゅう]

ポイントは胸骨きょうこつ圧迫あっぱく極力きょくりょくはやおこなうこととその中断ちゅうだん最小さいしょうにすることである。また訓練くんれんけた救助きゅうじょしゃ一般いっぱん市民しみんバイスタンダー)をけ、手順てじゅんかりやすくしたこと。一般人いっぱんじんけには心理しんりてき抵抗ていこうのある部分ぶぶんくし、訓練くんれん有無うむかかわらずCPRの実施じっし可能かのうなようにたことである。BLS手順てじゅんおも変更へんこうつぎとおり。

  • 気道きどう確保かくほ不要ふよう訓練くんれんけた救助きゅうじょしゃ人工じんこう呼吸こきゅうをするときは人工じんこう呼吸こきゅう直前ちょくぜんおこなう)
  • 呼吸こきゅう確認かくにんは「て・いて・かんじて」が廃止はいしされた。これは簡略かんりゃくよりもせん呼吸こきゅうこころ停止ていし見逃みのがさないというほうおおきい。
  • 胸骨きょうこつ圧迫あっぱくさい優先ゆうせん。ともかくはやはじめて極力きょくりょく中断ちゅうだんしない。ガイドライン2005までは「気道きどう確保かくほ(A)―人工じんこう呼吸こきゅう(B)―胸骨きょうこつ圧迫あっぱく(C)」だったが、胸骨きょうこつ圧迫あっぱくさきになった。
  • 胸骨きょうこつ圧迫あっぱく位置いちは「むねなか」。「りょう乳首ちくびなか」は削除さくじょされた。衣服いふくうえからでい。
  • 胸骨きょうこつ圧迫あっぱくふかさが「4~5cm程度ていど」から「5cm以上いじょう」に。(小児しょうに乳児にゅうじ場合ばあいむねあつみの1/3)
  • 胸骨きょうこつ圧迫あっぱくのテンポが「100かい/ぶん程度ていど」から「100かい/ぶん以上いじょう」に。
  • CPRを習熟しゅうじゅくしていない市民しみん救助きゅうじょしゃ人工じんこう呼吸こきゅうはやらなくてもい。心理しんりてき抵抗ていこうかんおおきいことと胸骨きょうこつ圧迫あっぱく中断ちゅうだんによるマイナスを考慮こうりょした。訓練くんれんけた救助きゅうじょしゃ場合ばあいでも人工じんこう呼吸こきゅうため胸骨きょうこつ圧迫あっぱく中断ちゅうだん最小さいしょうにすべきとしている。ただし小児しょうに乳児にゅうじ窒息ちっそく場合ばあいいがおおく、おぼれすい場合ばあいわせて人工じんこう呼吸こきゅう優先ゆうせんする。
  • 乳児にゅうじにもAEDが使つかえることになった。

2015ねん改訂かいてい骨子こっし

[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ 国際こくさい蘇生そせい連絡れんらく委員いいんかい(ILCOR)による国際こくさいコンセンサス2017-2018:JRCの方針ほうしん - JRC 日本にっぽん蘇生そせい協議きょうぎかい”. www.jrc-cpr.org (2022ねん9がつ20日はつか). 2024ねん5がつ22にち閲覧えつらん
  2. ^ ILCOR CoSTR”. costr.ilcor.org. 2024ねん5がつ22にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]