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メディックファーストエイド

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

メディックファーストエイド(Medic First Aid)は、米国べいこく一般いっぱん市民しみん応急おうきゅう手当てあて教育きょういくプログラムの開発かいはつ企業きぎょうであり、同社どうしゃ開発かいはつしたシステムの名称めいしょうでもある。

メディックファーストエイドは登録とうろく商標しょうひょうであり、応急おうきゅう手当てあてほうあらわ一般いっぱん名称めいしょうではない。[1]

組織そしき

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80,000めい以上いじょう指導しどういん世界せかい140ヶ国かこく以上いじょうおしえており、年間ねんかん50まんにん以上いじょう受講じゅこうせい普及ふきゅうしている。MFAの国際こくさいサービス・オフィスは米国べいこく日本にっぽんカナダニュージーランド英国えいこくオーストラリアギリシャにあり、それぞれがそれぞれのくに本部ほんぶ機能きのうたしている。

講習こうしゅう方式ほうしきについて

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メディックファーストエイドでは、受講じゅこうしゃストレス出来できかぎおさえるために講習こうしゅう終了しゅうりょう筆記ひっき試験しけん技能ぎのう試験しけんおこなわない。インストラクター(MFAでは「ファシリテーター(Facilitator、『物事ものごと容易よういにするひと』という意味いみ)」と正式せいしきにはんでいる)も適度てきどかたちからいて指導しどうおこなうように訓練くんれんされており、受講じゅこうしゃはリラックスした状態じょうたい講習こうしゅうけることが出来できる。

講習こうしゅうプログラムは専門せんもんてき知識ちしきたない一般いっぱんひとにも習得しゅうとくできるようにつくられており、身近みぢかにあるもので出来できることをおしえ、高度こうどなことや特別とくべつ器具きぐ必要ひつようなことは要求ようきゅうしない。あくまで、プロフェッショナル(救急きゅうきゅう隊員たいいんなど)に患者かんじゃわたしすまでの患者かんじゃ状態じょうたい悪化あっかおさえることが目的もくてきとされている。

それにくわえ、かく受講じゅこうしゃ出来できかぎ実際じっさいからだうごかして、インストラクターの指導しどうのもとで応急おうきゅう手当てあてほうにつけることが出来できるよう、講習こうしゅうしょう人数にんずうおこなわれる。MFAでは1人ひとりのインストラクターにたい最大さいだい12にんまでの受講じゅこうしゃ練習れんしゅうよう人形にんぎょう練習れんしゅうようAEDはそれぞれ最大さいだい1つにつき6にんまでといった具合ぐあいに、それぞれに上限じょうげんもうけている。

講習こうしゅうにおいては、人工じんこう呼吸こきゅうのような人形にんぎょうもちいてでないと訓練くんれんおこなえないものをのぞき、実際じっさいひと一緒いっしょ講習こうしゅうけているひとやインストラクターなど)を患者かんじゃとしてもち訓練くんれんおこなう。当然とうぜん患者かんじゃやくとなり、受講じゅこうしゃ訓練くんれんのために自身じしんからだ提供ていきょうすることもある。(背中せなかこし関連かんれんした病気びょうき過去かこにしたことがある、もしくは現在げんざいわずらっているという場合ばあいは、申請しんせいすれば免除めんじょしてもらえる。)

特筆とくひつすべきてんとして、「救護きゅうごしゃ自身じしん保護ほご」が指導しどう内容ないようつよまれていることがげられる。

講習こうしゅうでは実技じつぎ訓練くんれんさいにはかなら手袋てぶくろ医師いしなどが使つかうようなもの、講習こうしゅう配布はいふされる)を装着そうちゃくするが、これは実際じっさい救護きゅうごおこなさい患者かんじゃ体液たいえきなどで救護きゅうごしゃ患者かんじゃからなんらかの疾患しっかん肝炎かんえんなど)をもらってしまうことをけるためである。

また、ときには自身じしん救護きゅうごおこなわない、もしくは救護きゅうご放棄ほうきげる必要ひつようせいいている。(くわしくは応急おうきゅう処置しょち項目こうもく参照さんしょうされたい)前者ぜんしゃれいでは、かわながされそうになっているひとつけてもそこにはいらないこと、後者こうしゃでは自動車じどうしゃ事故じここして負傷ふしょうしたひと救護きゅうごしているさいに、自動車じどうしゃんできそうになった場合ばあいれいてはまる。

このどちらにもえるのは「災害さいがい防止ぼうし」であり、だれかをたすけようとして自分じぶんたすけをもとめるがわになってしまい、救助きゅうじょ分散ぶんさんさせてしまうことをふせぎ、本来ほんらいすくいたい相手あいて最大限さいだいげんのプロの救助きゅうじょあたえられるようにするものである。

さらにMFAの講習こうしゅうでは、意識いしきがある状態じょうたい患者かんじゃからだ不調ふちょううったえている状況じょうきょうへの対処たいしょ救助きゅうじょ活動かつどうさいおよびそのしょうじたストレス由来ゆらいする、救助きゅうじょしゃこりうる精神せいしんてき身体しんたいてき症状しょうじょう(いわゆるPTSD)の事例じれい紹介しょうかいやそれらへの対処たいしょほうあつかっている。

講習こうしゅう終了しゅうりょう

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メディックファーストエイド受講じゅこう証明しょうめいカード

講習こうしゅう受講じゅこうわると、インストラクターから講習こうしゅう修了しゅうりょう証明しょうめいするカード手渡てわたされる。これにより、受講じゅこうしゃは「プロバイダー応急おうきゅう手当てあて提供ていきょうするひと)」となる。カードはプラスチックせいで、クレジットカードなどのカードと同等どうとうおおきさ・あつさである。また、海外かいがいでもカードの効力こうりょくたもたれるよう、日本語にほんご英語えいご併記へいきされている。

カードの表面ひょうめんには受講じゅこうしたコースの名称めいしょう、ならびに登録とうろく番号ばんごうしるされており、裏面りめんには受講じゅこうしゃ氏名しめい、カードの発行はっこう有効ゆうこう期限きげん、そして、指導しどうおこなったインストラクターの氏名しめい署名しょめい登録とうろく番号ばんごうしるされる。

なお、カードの有効ゆうこう期限きげんはカード発行はっこうからまる2ねんである。カードの期限きげんれるのちもプロバイダーでありたいとのぞ場合ばあいには、ふたた講習こうしゅう受講じゅこうする必要ひつようがある。ただし、自動車じどうしゃ運転うんてん免許めんきょなどのような更新こうしんせいではなく、さい講習こうしゅう手渡てわたされるカードの登録とうろく番号ばんごうは、それまで所有しょゆうしていたカードのものとはちが番号ばんごうになる。

また2かい以降いこう受講じゅこうさいには、最初さいしょ受講じゅこうしたさい配布はいふされたテキストを持参じさんするとよい。これにより、受講じゅこうりょうのうち、テキストだいぶん不要ふようとなるので、金銭きんせんてき負担ふたんかるくなる。(テキストに特別とくべつ改訂かいていがあり、えが必要ひつようとなったさいのぞく)

インストラクターの資格しかく同様どうよう有効ゆうこう期限きげんがあり、インストラクターも同様どうようにインストラクター資格しかく継続けいぞくのために所定しょてい講習こうしゅう受講じゅこうする。この仕組しくみにより、MFAプロバイダー(インストラクター)のしつ一定いっていレベルにたもたれる。

プログラム開発かいはつ

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  • 1977ねん ベーシック(成人せいじんけ)MFA
  • 1985ねん さむさへの露出ろしゅつプログラム
  • 1988ねん 幼児ようじ小児しょうに怪我けが病気びょうき予防よぼうとケアをふくむ「小児しょうにMFA」

に、スポーツMFA、アドヴァンスドMFA、血液けつえき感染かんせんせい病原びょうげんたいプログラム、AED(自動じどう体外たいがいしきじょほそどう)など。

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 受講じゅこう証明しょうめいカードや講習こうしゅうテキストに「メディックファーストエイド」がMEDIC FIRST AID International, Inc.の所有しょゆうする商標しょうひょうであるむねしるされている。

外部がいぶリンク

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