眼鏡めがね

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現代げんだい使用しようされているハーフフレームのメガネ

眼鏡めがね(めがね、メガネ、がんきょう[1])とは、ヒトの)に装着そうちゃくして、レンズにより、屈折くっせつ異常いじょう視力しりょく補正ほせい保護ほごあるいは装身具そうしんぐとして使つか器具きぐコンタクトレンズちがい、角膜かくまくなど眼球がんきゅうには直接ちょくせつれさせずかける。

歴史れきし[編集へんしゅう]

前史ぜんし[編集へんしゅう]

拡大鏡かくだいきょうなどのレンズを使つかってもの拡大かくだいしてることにかんしては、紀元前きげんぜん8世紀せいき古代こだいエジプトヒエログリフに「単純たんじゅんガラスせいレンズ」をあらわ絵文字えもじがある[よう出典しゅってん]文字もじをレンズで拡大かくだいしてることについての具体ぐたいてき記録きろくとしては、紀元きげん1世紀せいきローマ皇帝こうていネロ家庭かてい教師きょうしだったしょうセネカが「文字もじがどんなにちいさくて不明瞭ふめいりょうでも、みずたした球形きゅうけいのガラスやグラスをとおせば、拡大かくだいしてはっきりることができる」といている[2]。ネロ自身じしんエメラルド使用しようしてけん闘士とうしたたかいを観戦かんせんしたとわれている[3]

矯正きょうせいレンズは9世紀せいきアッバース・イブン・フィルナス使つかっていたとわれており[4]かれ非常ひじょう透明とうめいなガラスの製造せいぞう方法ほうほう考案こうあんした。そのようなガラスを半球はんきゅうがたにしてみがき、文字もじ拡大かくだいしてるのにもちいたものをリーディングストーンreading stone)といった[5][6]とつレンズ使つかった拡大鏡かくだいきょうはじめて記録きろくされたのは、1021ねんイブン・アル・ハイサム出版しゅっぱんした『Kitab al-Manazir』(光学こうがくしょen)である。これが12世紀せいきラテン語らてんご翻訳ほんやくされ、それにもとづいて13世紀せいきイタリア眼鏡めがね発明はつめいされることになった[2]

ロバート・グロステスト1235ねんよりまえいたとされる論文ろんぶん De iride("On the Rainbow")には「遠距離えんきょりからちいさな文字もじむ」ために光学こうがくもちいることへの言及げんきゅうがある。1262ねんロジャー・ベーコンもレンズがもの拡大かくだいしてせる特性とくせいがあることを記述きじゅつしている[7]

なおサングラスとしては、12世紀せいきかそれ以前いぜん中国ちゅうごく大陸たいりく裁判官さいばんかん視線しせんかくすためにけむり水晶すいしょうたいらないた使つかったものがある。ただし、レンズにして矯正きょうせいする機能きのうはなかった[8]

眼鏡めがね発明はつめい[編集へんしゅう]

Hugues de Saint-Cherの肖像しょうぞう部分ぶぶん。Tomaso da Modena さく(1352ねん[9]:19
コンラート・フォン・ゼストさくの 'Brillenapostel'(1403ねん

一対いっついのレンズを連結れんけつした構造こうぞうの、眼前がんぜん使つかうタイプの眼鏡めがねえい: pair of eyglasses[10]:p30fn75 / えい: pair of spectacles[9]:4, : occhiali[11]:207)の発明はつめいしゃだれなのかは諸説しょせつあり、精力せいりょくてき研究けんきゅうされてきたが解明かいめいである[9]

発明はつめい時期じきについては、1286ねんころであると推定すいていされている。これは1306ねん2がつ23にち水曜日すいようびあさ[10]:29ドミニコかい修道しゅうどうフラ・ジョルダーノ・ダ・リヴァルトがフィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェーラ教会きょうかいにおいておこなった説教せっきょうで、眼鏡めがねについて「この20ねん以内いない発明はつめいである」「発明はつめいしゃはなしをしたことがある」[10]:34べたという記録きろくからの逆算ぎゃくさんである[10]:29。しかし肝心かんじん発明はつめいしゃ名前なまえ言及げんきゅうされていない。

いっぽう、ジョルダーノとおな修道院しゅうどういん同僚どうりょうであったドミニコかい修道しゅうどうのフラ・アレッサンドロ・デッラ・スピナ(: Alessandro della Spina没年ぼつねん推定すいてい1313ねんごろ[10]:42)にかんして、「スピナは一度いちどたものはなんでも複製ふくせいしてつく技能ぎのうっていた。眼鏡めがねべつだれかの発明はつめいしたものだが、その人物じんぶつはそれを秘密ひみつにした。いっぽうスピナは眼鏡めがね製造せいぞうしてみなあたえた」という記録きろくがある[10]:36。このスピナ本人ほんにん眼鏡めがね発明はつめいしゃであるとするせつピサ大学だいがく医学いがく教授きょうじゅだったフランチェスコ・レディが1678ねん提唱ていしょうした[10]:25が、のちにレディによる捏造ねつぞうである[10]:37として否定ひていされた[10]

フィレンツェのSalvino degli Armati英語えいごばん眼鏡めがね発明はつめいしゃだとするせつが1684ねんからあらわれた[11]。18世紀せいきには異論いろんたが、Salvinoの実在じつざいしんじるものおおく、19世紀せいきになって「Salvinoの墓地ぼち跡地あとち」に碑文ひぶん胸像きょうぞうえられた[11]:195。20世紀せいきになってほんせつ捏造ねつぞうであり、発明はつめいしゃとされる人物じんぶつ実在じつざいしないとして否定ひていされた[11]:192

スピナに眼鏡めがねせたものは、ヘンリーというロジャーベーコンの友人ゆうじんであったというせつたが、これも否定ひていされている[11]:198

マルコポーロの『東方とうほう見聞けんぶんろく』に、中国ちゅうごく老人ろうじん書物しょもつむのにレンズを使用しようすることが一般いっぱんしているとかれていると主張しゅちょうされることがあるが、そのような記述きじゅつ実際じっさいの『東方とうほう見聞けんぶんろく』には存在そんざいしない。

初期しょき眼鏡めがねとつレンズ使つかっており、遠視えんしろう矯正きょうせいできたが、もっぱら老眼ろうがん使つかわれた。近視きんしおうレンズ矯正きょうせいできることを発見はっけんしたのは、ニコラウス・クザーヌス(1401ねん - 1464ねん)とされている[よう出典しゅってん]理論りろんてきとつレンズやおうレンズによる視力しりょく矯正きょうせい説明せつめいしたのはヨハネス・ケプラー光学こうがく天文学てんもんがく論文ろんぶんであり、1604ねんのことである。

ちなみに眼鏡めがねえがかれたのは、1352ねんTomaso da Modena作品さくひん最初さいしょで、枢機卿すうききょう Hugues de Saint-Cherが写字しゃじしつ書物しょもつんでいる姿すがた肖像しょうぞうである[11]:205。また、1403ねんドイツでつくられたバート・ヴィルドゥンゲン教会きょうかい祭壇さいだんかざりに眼鏡めがねえがかれている。中世ちゅうせいヨーロッパにおいて、眼鏡めがね知識ちしき教養きょうよう象徴しょうちょうであり、聖人せいじん肖像しょうぞうには、たとえ眼鏡めがね発明はつめい以前いぜん人物じんぶつであっても、眼鏡めがねがしばしばえがれられた(アウグスティヌスなど)。

東洋とうようへの伝来でんらい[編集へんしゅう]

江戸えど時代じだい眼鏡めがね寛政かんせいじゅうさんねん[よう出典しゅってん]算法さんぽう大全たいぜん指南車しなんしゃ』の挿絵さしえ

あきらではちょうやすしほうしま雑録ざつろく』に「僾逮」としるされ、またべつしょでは「眼鏡めがね」ともかれる[12]げい蘅『とめあおさつ』では『ほうしま雑録ざつろく』を引用いんようして「靉靆」(あいたい)の言及げんきゅうされている[13]アラビア: عوينات‎ (ʿuwaynāt)あるいはペルシア: عینک‎ (eynak)の借用しゃくようといわれる[12][14]

日本にっぽん眼鏡めがねつたえたのは、宣教師せんきょうしフランシスコ・ザビエルで、周防すおうこく守護しゅご大名だいみょう大内おおうち義隆よしたか謁見えっけんしたさい献上けんじょうしたのが最初さいしょといわれている。ただし、これは現存げんそんしておらず、現物げんぶつのこっている日本にっぽん最古さいこ眼鏡めがねは、室町むろまち幕府ばくふだい12だい将軍しょうぐん足利あしかが義晴よしはる所持しょじしていたとつたわるものがある。一説いっせつには、義隆よしたかものより、義晴よしはる所持しょじしていたもののほうふるいともわれる。また徳川とくがわ家康いえやす使用しようしたとつたわる眼鏡めがね久能山くのうざん東照宮とうしょうぐう現存げんそんしている。日本にっぽんでも、眼鏡めがねはやがて国内こくないつくられるようになり、江戸えど時代じだいなかばほどにもなると、江戸えど大坂おおさか大都市だいとしでは、眼鏡めがね販売はんばいするみせるようになった[15]同時どうじ日本にっぽん独自どくじ改良かいりょうほどこされるようになり、なかでもメガネのはなパッドは日本にっぽん独自どくじ発明はつめいであるとされる[16]

その改良かいりょう[編集へんしゅう]

みみにフレームをかける方式ほうしき眼鏡めがね着用ちゃくようした男性だんせい

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく科学かがくしゃベンジャミン・フランクリン近視きんしろうなやまされ、1784ねん眼鏡めがねをいちいち交換こうかんしなくてむように多重たじゅう焦点しょうてんレンズ発明はつめいした[17]1825ねんイギリス天文学てんもんがくしゃジョージ・ビドル・エアリー世界せかいはつ乱視らんしようレンズを製作せいさくした[17]

眼鏡めがねのフレームも進化しんかしてきた。初期しょき眼鏡めがねは、さえるか、現代げんだい鼻梁びりょうはさ鼻眼鏡はなめがねとはことなり鼻翼びよく部分ぶぶんせて使つか形状けいじょうだった。ジロラモ・サヴォナローラが、眼鏡めがねリボンをつけてあたまいてしば帽子ぼうしをかぶればはずれないという提案ていあんをした。現在げんざいのようにつるをみみにかけるかたちのフレームは、1727ねんイギリス眼鏡めがねエドワード・スカーレットが開発かいはつした。そのデザインはすぐにひろまったわけではなく、18世紀せいきから19世紀せいき初期しょきにかけてづけ眼鏡めがねなどもファッションとして使つかわれつづけた。

20世紀せいきはいると、カール・ツァイスMoritz von Rohr(および H. Boegehold と A. Sonnefeld)が Zeiss Punktal という球面きゅうめんレンズを開発かいはつし、そのこれが眼鏡めがねようレンズとしてひろ使つかわれるようになった[18]

構成こうせい[編集へんしゅう]

眼鏡めがね各部かくぶ名称めいしょう

眼鏡めがねは、ほとんどすべてのものにおいて、右目みぎめ左目ひだりめけい2まいのレンズで構成こうせいされている。視力しりょく矯正きょうせい目的もくてき場合ばあいおおくは両目りょうめともに視力しりょく低下ていかをきたしているため、両目りょうめともレンズが必要ひつようとなるためである。また、保護ほごメガネやサングラスなどにおいても、ほぼすべての製品せいひん両目りょうめまもることを目的もくてきとしている。片目かためだけの使用しよう想定そうていしたかた眼鏡めがね存在そんざいするが、視力しりょく矯正きょうせいよりも装飾そうしょく意味合いみあいのおおきいものである。

今日きょう眼鏡めがね以下いかのような部品ぶひんから構成こうせいされる。眼鏡めがね種類しゅるいによっては一部いちぶ部品ぶひんいたものもある。

レンズ
眼鏡めがね機能きのうとしてはたら部分ぶぶんである。レンズ以外いがい眼鏡めがね部品ぶひんは、今日きょうでは装飾そうしょく目的もくてきもあるが、もともとはレンズをまえ固定こていするためにあるものである。
フレームえんわく
レンズを眼前がんぜん固定こていするための構造こうぞう全体ぜんたいしょうしてフレームという。英語えいごわくまたはえんという意味いみである。フチなし眼鏡めがねのレンズ以外いがい部分ぶぶんしてフレームというのは、わくのないものをわくんでいるわけで矛盾むじゅんした語法ごほうである。一部いちぶ文献ぶんけん日本にっぽん商標しょうひょうほうでは、フチなし眼鏡めがねのいわゆるフレームをマウントまたはマウンティングとぶ。フレームは、さらに下記かきのような部品ぶひんけられる。
テンプルうで、ツル、アーム)
テンプルとは英語えいごこめかみという意味いみである。ふるくはそののとおり、こめかみにてて固定こていするものだったが、今日きょうでは蝶番ちょうつがいとイヤーピースをつな棒状ぼうじょう部分ぶぶんしょうしてこうぶ。鼻眼鏡はなめがねには存在そんざいしない。伸縮しんしゅくせいのあるスライドテンプルがあり老眼鏡ろうがんきょうもちいられることもある。
テンプルエンド(バチさき
テンプルの先端せんたん
さきセル(モダン)
テンプルの末端まったん部品ぶひん。プラスチックせいおおく、かつてはセルロイドせいだった。メタルフレームの一部いちぶ先端せんたんまるくし、プラスチックをかぶせないものさきセルレスモダンレスばれる。
ブリッジ(やま
りょうのレンズをつな部品ぶひんである。英語えいご鼻梁びりょう意味いみする。テンプルやブリッジのように眼鏡めがね部品ぶひん名前なまえかお部位ぶい由来ゆらいするものがおおい。ふるくはレンズのことをアイ、すなわちともんだ。ほんあるブリッジはダブルブリッジツーブリッジという。
リム
レンズのまわりをかこえん。リムのないフレームはリムレスえんばれる。
さとし(ち)、ちち[19][20]
リムからひのとばんつながる部分ぶぶん総称そうしょう女性じょせいちち形状けいじょうていることからいう[20]
リムロック
さとしのうち、レンズをけるためのネジのついた部分ぶぶん
ヨロイ(よろい、エンドピース)
さとしのうち、リムロックを外側そとがわからおお部分ぶぶん
ひのとばん蝶番ちょうつがい、ヒンジ)
さとしとテンプルをつな部分ぶぶん。これによって収納しゅうのう便利べんりなように眼鏡めがねりたたむことができる。一部いちぶには軽量けいりょうのためにひのとばんはいした眼鏡めがねもある(ヒンジレス)。
はなパッド
はなたる部分ぶぶんはなてとも。一山ひとやまにははなパッドはない。パッドはおもにプラスチック、シリコン、金属きんぞく(チタン)がある。
クリングス
リムとはなパッドをつな針金はりがねじょう部品ぶひんはこあしとも。一山ひとやまにはクリングスはない。

レンズ[編集へんしゅう]

眼科がんかでの度数どすう検査けんさもちいるものなどをのぞき、通常つうじょう眼鏡めがねにはとつレンズでもおうレンズでもメニスカスレンズがもちいられる。これはレンズの外面がいめん眼球がんきゅうからとおめん)が凸面とつめんに、内面ないめん眼球がんきゅうちかめん)が凹面になっているもので、概念的がいねんてきには外面がいめんよわとつレンズと内面ないめんつよおうレンズをきして目的もくてき度数どすうおうレンズを形成けいせいしたり、外面がいめんつよとつレンズと内面ないめんよわおうレンズをきして目的もくてきとつレンズを形成けいせいしたりするものである。反対はんたいめん度数どすうすためにめんきょくりつ余計よけいつよくしなくてはならず、りょうとつレンズひらとつレンズりょうおうレンズ、ひらおうレンズよりうすさのてんでは不利ふりだが、メスニカスレンズでないと、回旋かいせんする眼球がんきゅうたいしてレンズ周辺しゅうへんとおしてたときの光学こうがく性能せいのう極端きょくたんちてしまう。

製造せいぞう技術ぎじゅつカメラようおなじであるため、ニコンペンタックスコダックローデンシュトックカール・ツァイスなどのカメラメーカーが製造せいぞうしている。ほかにもHOYAオハラなどのガラスメーカー、セイコーなどのガラス加工かこう技術ぎじゅつゆうする時計とけいメーカー、東海光学とうかいこうがくエシロールのような眼鏡めがねようレンズの専業せんぎょうメーカーが供給きょうきゅうしている。

屈折くっせつ作用さようによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

屈折くっせつ異常いじょうによってことなる種類しゅるいのレンズが使つかわれる。

近視きんし[編集へんしゅう]

近視きんし遠方えんぽうからはいった光線こうせん網膜もうまくではなくもっと手前てまえ焦点しょうてんむすんでしまうものであるから、光線こうせんはいまえあらかじおうレンズによって分散ぶんさんさせてしまえば網膜もうまくじょう焦点しょうてんむすぶようになり、近視きんし矯正きょうせいされる。これが近視きんし眼鏡めがね原理げんりである。

近視きんし眼鏡めがねによってものちいさくえるとよくわれるが、近視きんしおおくをめるじくせい近視きんし場合ばあい、これはある意味いみではまさしく、ある意味いみでは間違まちがいである。おうレンズにはからはなれればはなれるほどものちいさくせる効果こうかがある。眼鏡めがねレンズはから多少たしょうなりともはなれた位置いちけられるので、そのひと現在げんざい裸眼らがんでのかたくらべれば、なるほど近視きんし眼鏡めがねをかけるとものちいさくえる。しかし、そのひと正視せいしだったころかたくらべれば、ほぼおなおおきさか、むしろややおおきくえているのである。

じくせい近視きんしではとつレンズである角膜かくまく水晶すいしょうたい正視せいし場合ばあいより網膜もうまくからはなれてしまっている。とつレンズにはからはなれるほどものおおきくせる効果こうかがあるので、じくせい近視きんしもの裸眼らがんもの場合ばあいとつレンズである角膜かくまく水晶すいしょうたい網膜もうまくからはなれてしまっているぶん正視せいしより網膜もうまくものおおきくうつっている。とつレンズが網膜もうまくからはなれると網膜もうまくぞうおおきくなることは、とつレンズの老眼鏡ろうがんきょう通常つうじょう位置いちけた場合ばあいはなしてけた場合ばあいとをくらべれば容易ようい理解りかいされよう。

近視きんし眼鏡めがねによって網膜もうまくぞう縮小しゅくしょうされるといっても、それは現在げんざい裸眼らがんでのかたくらべてのはなしである。近視きんしになるまえかた比較ひかくするならば、裸眼らがん時点じてん正視せいしよりも網膜もうまくぞう拡大かくだいされてしまっていることを考慮こうりょする必要ひつようがある。角膜かくまく頂点ちょうてんからおよそ15mmはなれたところへおうレンズの眼鏡めがねをかけると、正視せいしおなおおきさの網膜もうまくぞうになる。じくせい近視きんしにより網膜もうまくぞう拡大かくだいされる効果こうかおうレンズにより縮小しゅくしょうされる効果こうかがちょうどしあうのである。しかし現実げんじつには眼鏡めがねレンズは角膜かくまく頂点ちょうてんから10mmから12mmまでちかづけるように調整ちょうせいされるので、じくせい近視きんしによって網膜もうまくぞう拡大かくだいされる効果こうか完全かんぜんにはされず、眼鏡めがねをかけても正視せいしだったころより網膜もうまくぞうはやや拡大かくだいされたままである[21]

近視きんし眼鏡めがね矯正きょうせいするさいよわめにすることがある。よわめに矯正きょうせいすることをてい矯正きょうせいという。これにたいして一番いちばんよくえるように矯正きょうせいすることを完全かんぜん矯正きょうせいという。

近視きんしてい矯正きょうせいすることについては、近年きんねん実験じっけん結果けっかから、近視きんしてい矯正きょうせいしていると完全かんぜん矯正きょうせいしているより近視きんし進行しんこうはげしくなるおそれがあるとの批判ひはんもある[22][23][24]日本にっぽん眼科がんかかいの2010年度ねんど調査ちょうさ報告ほうこくしょでは、近視きんし完全かんぜん矯正きょうせいするかてい矯正きょうせいするかについて臨床りんしょう現場げんばでは判断はんだんかれていると報告ほうこくしている[25]

遠視えんし[編集へんしゅう]

遠視えんし遠方えんぽうからはいった光線こうせん調節ちょうせつ状態じょうたい網膜もうまくではなくもっとおく焦点しょうてんむすぶものであるから、光線こうせんはいまえあらかじとつレンズ屈折くっせつさせれば調節ちょうせつ網膜もうまくじょう焦点しょうてんむすぶようになる。これが遠視えんし眼鏡めがね原理げんりである。

しかし、には調節ちょうせつりょくがあるので、遠視えんし程度ていどかる場合ばあいや、年齢ねんれいわか調節ちょうせつりょくつよ場合ばあい眼鏡めがねをかけなくてもつかえないこともおおい。理論りろんじょう遠視えんし眼精疲労がんせいひろうまねきやすいものではあるが、だからといって本人ほんにん眼精疲労がんせいひろううったえているわけでもないのにいたずら遠視えんし眼鏡めがねをかけさせても結果けっかまねかない。本人ほんにん苦痛くつううったえているわけでもない遠視えんしをむやみに矯正きょうせいすると、なるほど調節ちょうせつやすまるかもしれないが、調節ちょうせつやすまったことにられて両目りょうめはなれようとする、つまりひらけさんしようとする。これをはなれないようにする、つまり輻湊ふくそうすることに余分よぶん輻湊ふくそうりょく使つかうことになって苦痛くつう一向いっこうかるくならないのである[26]

遠視えんし眼鏡めがね矯正きょうせいするさい完全かんぜん矯正きょうせいされるのが通例つうれいである。

乱視らんし[編集へんしゅう]

トロイダルレンズ近視きんし遠視えんしまったふくまない乱視らんし場合ばあい円柱えんちゅうレンズとなる)

近視きんし遠視えんししにかかわらず、ほとんどのひと乱視らんしをもっている。近視きんし遠視えんし眼鏡めがね作成さくせいする場合ばあいは、かる乱視らんしでもついでに矯正きょうせいする場合ばあいおお一方いっぽうで、かる乱視らんしならば矯正きょうせいしないほうが眼鏡めがねれやすくてよいとする意見いけんもある。

ろう[編集へんしゅう]

たん焦点しょうてんレンズ[編集へんしゅう]

には元来がんらい近距離きんきょり焦点しょうてんわせる機能きのうがあり、これを調節ちょうせつりょくという。ろうとは、調節ちょうせつりょくよわいとともによわくなり、遠距離えんきょり一般いっぱんに5m以上いじょう)が明視めいし焦点しょうてんってはっきりえる状態じょうたい)できる状態じょうたいのままでは、よりちかくの目的もくてき距離きょり(はっきりたい距離きょり)に焦点しょうてんわせることが困難こんなんとなった状態じょうたいう。補正ほせい遠距離えんきょり用度ようどすう目的もくてき距離きょりものらく長時間ちょうじかん明視めいしできるとつレンズ度数どすうくわえたレンズを使用しようする。よわいによってせまくなった明視めいしいき焦点しょうてんわせ明視めいしすることができる奥行おくゆはば)をとつレンズ度数どすう加入かにゅうによって移動いどうし、よりちかくの目的もくてき距離きょりわせている状態じょうたいにするためろう眼鏡めがねレンズを装用そうようした状態じょうたいで、ちかくの目的もくてき距離きょり明視めいしできるが遠方えんぽう明視めいしできなくなる。

ろう近距離きんきょりようレンズはとつレンズとはかぎらない。ある程度ていど以上いじょう度数どすう近視眼きんしがん場合ばあい遠距離えんきょり用度ようどすうつよおうレンズのため近距離きんきょりようとつレンズ度数どすうくわえてもおうレンズ度数どすうのこり、近距離きんきょりようレンズがおうレンズになることもある。近視きんしでも一般いっぱんに40さい程度ていど年齢ねんれいぎれば調節ちょうせつりょくち、遠距離えんきょり明視めいしできる眼鏡めがねやコンタクトレンズを装用そうようしたままでは、徐々じょじょ近距離きんきょりこまかい小物こものなどの細部さいぶづらくなってくる。ろう屈折くっせつ異常いじょうではなく老化ろうか現象げんしょうのため、ろうにならないひとはいない。

ただし、つぎ理由りゆうにより近視きんし眼鏡めがね矯正きょうせいしているもの老眼ろうがん自覚じかくする時期じき正視せいし遠視えんしものよりおそくなる。近視きんし老眼ろうがんにならないなどとわれることがあるがそれはあやまりで、近視きんしでも老眼ろうがんにはなるが、近視きんし眼鏡めがね矯正きょうせいしていると老眼ろうがんになっても自覚じかくしにくいというのが正確せいかくなところである。コンタクトレンズレーシック矯正きょうせいしている場合ばあいは、正視せいしおな時期じき老眼ろうがん自覚じかくする。

  1. 近視きんし眼鏡めがねはずせば裸眼らがんちかくを明視めいしできる。軽度けいど近視きんしでも老眼ろうがんかるいうちは裸眼らがんになれば読書どくしょできるし、-4Dよりつよ近視きんしならば終生しゅうせい読書どくしょとつレンズをようしない。
  2. 近視きんし眼鏡めがねはずさなくても、近視きんし眼鏡めがねにはかけの調節ちょうせつがあるので老眼ろうがん自覚じかくするのがおそくなる。近視きんし眼球がんきゅうとそれから12mmはなれた近視眼きんしがんきょうとで構成こうせいされた光学こうがくけいは、正視せいし眼球がんきゅうだけの光学こうがくけい遠視えんし眼球がんきゅう遠視えんし眼鏡めがねとで構成こうせいされた光学こうがくけいよりすくない調節ちょうせつちかくにピントをわせることができる[27]ので、そのぶん高齢こうれいになるまでたん焦点しょうてん近視きんし眼鏡めがねをかけたままでちかくを明視めいしすることができる。強度きょうど近視眼きんしがんきょうであるほどかけの調節ちょうせつつよい。
  3. ちゅう程度ていど以上いじょう近視きんし眼鏡めがねよわめにつくるのが通例つうれいなのでそのぶん調節ちょうせつりょくへの負担ふたんかるく、正視せいしひとよりは高齢こうれいになるまで近視きんし眼鏡めがねをかけたままでちかくを明視めいしすることができる。正視せいしのつもりでいるものなかにはかる遠視えんしものおおふくまれるので、そうした遠視えんしものくらべればさらに高齢こうれいになるまで近視きんし眼鏡めがねをかけたままでちかくを明視めいしすることができる。
  4. 強度きょうど近視きんしもの近視きんしよわめに矯正きょうせいした眼鏡めがねをかけていれば、2.と3.の効果こうかあいまって正視せいし遠視えんしものよりかなり高齢こうれいになるまで近視きんし眼鏡めがねをかけたままでませられ、老眼ろうがん自覚じかくしにくい。

-10Dをえるようなさい強度きょうど近視きんし場合ばあい自体じたい老眼ろうがんになっていても、マイナスレンズのかけの調節ちょうせつによりとおよう眼鏡めがねをかけたままちかくを明視めいしできる場合ばあいがあるので、そもそも遠近えんきん両用りょうよう眼鏡めがね必要ひつようであるかかからかんがえる必要ひつようがある[28]

両用りょうようレンズ[編集へんしゅう]

ろうひとひとつの目的もくてき距離きょりのみをたい場合ばあいであれば、適正てきせい調整ちょうせいされたたんいちすうのレンズ(たん焦点しょうてんレンズ)の近距離きんきょりよう眼鏡めがねのみで問題もんだいはない。ただ、眼鏡めがねによって明視めいしいきひろがったわけではないので、複数ふくすう目的もくてき距離きょり書類しょるいとプロジェクター画面がめんとう)をえてたい場合ばあいたん焦点しょうてんレンズだと眼鏡めがねはずしや複数ふくすう眼鏡めがねえが必要ひつようで、実用じつようじょう煩雑はんざつになる。また、ろう程度ていどすすむと、書類しょるいとPC画面がめん距離きょりでさえ自然しぜん作業さぎょう姿勢しせいのままではひとつの近距離きんきょりようたん焦点しょうてんレンズの眼鏡めがね両方りょうほうらくにはっきりることがむずかしくなる。

このような不自由ふじゆう解消かいしょうするため、ひとつのレンズにことなる度数どすう部分ぶぶんつくったレンズが種類しゅるいつくられており、総称そうしょうして両用りょうようレンズとばれる。通常つうじょうはレンズ上部じょうぶ下部かぶよりとお距離きょりようで、レンズ下部かぶ上部じょうぶよりちか距離きょりにピントがうようにつくられている。

両用りょうようレンズにはおおきくけると下記かき累進るいしんレンズと多重たじゅう焦点しょうてんレンズがある。

累進るいしんレンズ[編集へんしゅう]

1まいのレンズじょうで、ことなる目的もくてき距離きょりにあわせたことなる度数どすうった部分ぶぶんつくり、そのあいだ徐々じょじょ度数どすう変化へんかするめん累進るいしんたい)でむすんだレンズの総称そうしょう度数どすう変化へんか下記かき多重たじゅう焦点しょうてんのような段階だんかいてきではなく累進るいしんてき変化へんかするので累進るいしんレンズとばれる。一般いっぱんには「境目さかいめのない両用りょうようレンズ」などとばれることがおおい。

累進るいしんレンズの種類しゅるいはいくつかあり、使用しよう目的もくてきわせて遠近えんきんレンズ、ちゅうきんレンズ、近々ちかぢかレンズとばれること一般いっぱんてきで、かく個人こじんのニーズや使つかかた年齢ねんれいわせて種類しゅるい度数どすう選択せんたくする。またレンズのグレードも一般いっぱんてきなものから上級じょうきゅうグレードまで存在そんざいする。一般いっぱんけではレンズの表側おもてがわ度数どすう変化へんか曲面きょくめんけた外面がいめん累進るいしんおおいが、上級じょうきゅうグレードは累進るいしんレンズの特性とくせいじょう問題もんだい軽減けいげんするため、レンズの裏側うらがわ度数どすう変化へんかさせる曲面きょくめんけた内面ないめん累進るいしん球面きゅうめん累進るいしんおおく、こう加入かにゅう度数どすう場合ばあい上級じょうきゅうグレードの選択せんたくつよ推奨すいしょうされる。

遠近えんきんレンズはとおくをている時間じかんなが使つかかたてきしたレンズで、近距離きんきょりよう通常つうじょう30cm~50cm前後ぜんこう)・中間なかま距離きょりよう通常つうじょう50cm~1m前後ぜんご)の視野しや比較的ひかくてきせまわりに、常用じょうようして屋外おくがい歩行ほこう運転うんてんとうでも使用しようできるよう、レンズ上部じょうぶ遠距離えんきょり用度ようどすう視野しやひろつくられている。

ちゅうきんレンズは室内しつないでのデスクワークや読書どくしょ手作業てさぎょうとう近距離きんきょり作業さぎょう時間じかんなが使つかかたてきしたレンズで、遠距離えんきょりよう視野しやはレンズさい上部じょうぶせま範囲はんい限定げんていされるわり、手元てもとやパソコンとう近距離きんきょりようから中間ちゅうかん距離きょりよう視野しや遠近えんきんレンズよりもひろつくられている。一般いっぱんてきなかきんレンズは、会議かいぎわせなどに必要ひつよう最低限さいていげん遠距離えんきょりよう視野しやはあるが、レンズの上下じょうげなか付近ふきん中間ちゅうかん距離きょりにピントがようつくられているため、屋外おくがいでの使用しようにはてきさない。ただ、装用そうようれればけたままで階段かいだん以外いがいでの屋内おくないでの歩行ほこうもある程度ていど可能かのうである。

近年きんねんちゅうきんレンズに分類ぶんるいされるものなかでも、装用そうようれれば運転うんてんのぞいた屋外おくがい使用しよう可能かのうとされたレンズがあり、いわば遠近えんきんレンズとちゅうきんレンズのなかあいだてき性格せいかくのレンズもある。

近々ちかぢかレンズは近距離きんきょり作業さぎょうおも目的もくてきとしたレンズで、レンズ下部かぶおおきく近距離きんきょり用度ようどすうになっており、レンズ上部じょうぶ中間ちゅうかん距離きょりよう度数どすうになっている。ちゅうきんレンズとちが遠距離えんきょり用度ようどすう部分ぶぶんはない。とく近距離きんきょりよう視野しやちゅうきんレンズよりもさらにひろく、すわった状態じょうたいでの遠距離えんきょりない長時間ちょうじかんのデスクワーク・読書どくしょ手作業てさぎょうとうてきしている。近距離きんきょりようたん焦点しょうてんレンズ、すなわち一般いっぱん老眼鏡ろうがんきょう奥行おくゆ方向ほうこう明視めいしいきせまさを、ある程度ていど改善かいぜんしたものとえる。歩行ほこうにはてきさない。

累進るいしんレンズはその特性とくせいじょう、レンズの中央ちゅうおうでない周辺しゅうへんではぞうゆがみ、ぼやけをともない、明視めいしできる視野しや普通ふつうのレンズにくらべてせまく、また下部かぶ累進るいしんてきかつ段階だんかいてきろうよう度数どすうになっているため、視野しやれてかんじたり、遠近えんきんかんなどがくるいやすい、足下あしもとがぼやけるなどの現象げんしょうもある。加入かにゅう度数どすうつよいほどこの特性とくせいはより顕著けんちょになる。そのため、自然体しぜんたい姿勢しせいでいると、階段かいだん段差だんさのある場所ばしょでははずしやよろめきなどで転倒てんとう転落てんらくなどのおそれや、人通ひとどおりのおお箇所かしょでは歩行ほこうちゅう歩行ほこうしゃとの接触せっしょく衝突しょうとつなどもきやすいなど、特有とくゆうのリスクもあるため、使用しようにはレンズの周辺しゅうへん視線しせんはいらないようにする、視線しせん使つかけを十分じゅうぶんおこなえるようにするなどの注意ちゅうい必要ひつようである。

またとおこんはあごの上下じょうげなどで最適さいてき明視めいしいき調整ちょうせいする必要ひつようがあるため、不自然ふしぜん姿勢しせいになりやすく身体しんたいてき負担ふたん増大ぞうだいする、食事しょくじなどのようにうつむ加減かげん姿勢しせいきんようがほしい場合ばあいなどには視線しせんわないなど、姿勢しせい角度かくどによっては非常ひじょうづらくなるなどの問題もんだいてんもあるので、状況じょうきょうによってはとおようには普通ふつうレンズの眼鏡めがねえる、あるいはきんよう頻度ひんどおおい、またはきんよう時間じかん比較的ひかくてきなが場合ばあい一時いちじてき眼鏡めがねはずすか、より近距離きんきょりとくした累進るいしんレンズやたん焦点しょうてん老眼鏡ろうがんきょうえるなどの必要ひつようがある場合ばあいもある。

さらに自動車じどうしゃなどの運転うんてんには直接ちょくせつ目視もくしときなどに肝心かんじん方向ほうこうがぼやけやすく、そのためあごおおきくく、あるいは眼鏡めがねをやや下向したむきにけてきんよう視線しせんはいらないようにするなどの工夫くふう必要ひつよう場合ばあいもあり、とく夜間やかんはミラーや後退こうたい安全あんぜん確認かくにんづらい場合ばあいもあるので注意ちゅうい必要ひつようであり、このため軽自動車けいじどうしゃ普通ふつう乗用車じょうようしゃなど、普通ふつう免許めんきょ運転うんてん可能かのう範囲はんいのものであればそうおおきな問題もんだいはないが、中型ちゅうがた大型おおがた免許めんきょ適用てきよう範囲はんいである大型おおがたよんりんしゃ運転うんてんや、じゅう牽引けんいんしゃ牽引けんいんして運転うんてんする場合ばあいでは遠近えんきん両用りょうようなどの累進るいしんレンズの使用しようはなるべくけ、普通ふつうレンズの近視きんしようなどに処方しょほうされた眼鏡めがね装用そうようのぞましい。

そうしたことからそれらの特性とくせいへの「れ」が必要ひつようである。とお用度ようどすうくわえられる老眼ろうがんよう度数どすう加入かにゅう度数どすうといい、正視せいし老眼鏡ろうがんきょうでいう適正てきせい度数どすう相当そうとうするが、遠近えんきん両用りょうよう累進るいしんレンズの場合ばあい老眼ろうがん初期しょき症状しょうじょうる40さいだい前半ぜんはんのうちからはじめると、加入かにゅう度数どすうおおむね1.5D以下いか程度ていどとそれほどおおきくない場合ばあいおおいので累進るいしんレンズの特性とくせい比較的ひかくてきれやすいが、ある程度ていど老眼ろうがん進行しんこうする40さいだいわりから50さいだい以降いこうからはじめると、加入かにゅう度数どすうおおむね2.0D以上いじょうおおきくなる場合ばあいおおいので累進るいしんレンズの特性とくせいれにくくなり、むしろ使つかいづらい場合ばあいてくる。レンズを処方しょほうされる場合ばあい生活せいかつ様式ようしきなどを配慮はいりょして慎重しんちょう度数どすうなどをめる、ちゅうちかもしくは近々ちかぢかなどのレンズを場面ばめんおうじて使つかけるなどの必要ひつようてくる場合ばあいもある。また加入かにゅう度数どすうが2.0Dをえる場合ばあい内面ないめん累進るいしんなどの上級じょうきゅうグレードのレンズの選択せんたく推奨すいしょうされ、ちいさめのフレームはけたほうがよい。どうしても累進るいしんレンズの特性とくせいれない場合ばあい累進るいしんレンズの使用しよう断念だんねんし、後述こうじゅつ多重たじゅう焦点しょうてんレンズの使用しようかんがえるか、たん焦点しょうてんとおようきんもちい中距離ちゅうきょりようなどの眼鏡めがねつくり、面倒めんどうではあるがえる方法ほうほう以外いがい選択肢せんたくしはない。もと近視きんし遠視えんし乱視らんしなどの度数どすう相当そうとうつよ場合ばあいや、左右さゆう度数どすうおおむね2.0D以上いじょうある同視どうし場合ばあい同様どうようである。

ただし、もと近視きんし遠視えんしつよいほうがむしろ遠近えんきん両用りょうようレンズにれやすいとする見解けんかいもある。理由りゆうとしては、もと近視きんしつよ場合ばあいにはレンズをとおしたぞうおおきさのちがいやゆがみにれていることがげられる[29]もと遠視えんしつよ場合ばあいには、遠近えんきん両用りょうよう眼鏡めがねによってられる利便りべんせいたかいことがげられる。つまり、遠視えんしよわければとおくは裸眼らがんることにして必要ひつようのみたん焦点しょうてん老眼鏡ろうがんきょうをかけることでも老眼ろうがん対処たいしょできるが、遠視えんしつよひとたん焦点しょうてん眼鏡めがねだけで老眼ろうがん対処たいしょするとしたら2ほん眼鏡めがねあるいてかけえる必要ひつようがある。遠視えんしつよひとたん焦点しょうてんから遠近えんきん両用りょうようレンズにすることである眼鏡めがねを1ほんにできるので遠近えんきん両用りょうようレンズの利点りてんおおきいというわけである[30]

多重たじゅう焦点しょうてんレンズ[編集へんしゅう]

遠距離えんきょりよう補正ほせいレンズ(たいだま)のなかに、小玉こだまばれるより近距離きんきょりよう度数どすうまどつくったレンズ。上下じょうげ半分はんぶんかれているものもある。一般いっぱんには「まどのある両用りょうようレンズ」などとばれることおおい。

このタイプのレンズでは、遠距離えんきょり近距離きんきょりふたつの目的もくてき距離きょりにそれぞれのたびをあわせたじゅう焦点しょうてん(バイフォーカル)がよく使つかわれる。ろう程度ていどすすむと、パソコンや囲碁いご将棋しょうぎなどのとき必要ひつようなかあいだ距離きょりが、遠距離えんきょり用度ようどすう部分ぶぶん近距離きんきょり用度ようどすう部分ぶぶんのどちらからてもはっきりえない状態じょうたいになるため、使用しようするひとのニーズによっては、遠距離えんきょりよう部分ぶぶん近距離きんきょりよう部分ぶぶんあいだ中間ちゅうかん距離きょりよう部分ぶぶんはさんだ三重みえ焦点しょうてんレンズ(トライフォーカル)を選択せんたくする場合ばあいもある。

れれば、常用じょうようして屋外おくがいでの歩行ほこう運転うんてん不可能ふかのうではない。累進るいしん遠近えんきんレンズにくらべて近距離きんきょりよう視野しやひろい、視野しやれ、ゆがみもすくないなどの長所ちょうしょもあるが、とおようからこんよう境目さかいめきゅう遠近えんきんかんなどがくるったり、ぞうおおきさなどがことなってえる場合ばあいもあるので、累進るいしんレンズの場合ばあいほどではないが、ある程度ていどれが必要ひつようである。また近年きんねん外観がいかんじょう理由りゆうから使用しようするひとすくなくなっているが、加入かにゅう度数どすうがかなりつよめの場合ばあい累進るいしんレンズにくらべて使つかいやすいめんもあることから、一部いちぶでは需要じゅようもある。

めん形状けいじょうによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

球面きゅうめんレンズ[編集へんしゅう]

表面ひょうめん裏面りめんとも球体きゅうたい一部いちぶった曲面きょくめん研磨けんまされたレンズを球面きゅうめんレンズという。レンズの性能せいのうからいえば球面きゅうめん最良さいりょうであるとはいえないが、レンズ曲面きょくめん球面きゅうめんとすることで研磨けんま非常ひじょう容易よういになり、それほど精密せいみつでない研磨けんまでもこう精度せいど研摩けんまができる利点りてんがある[31]

たて方向ほうこうよこ方向ほうこうとで度数どすうえて乱視らんし矯正きょうせいふくめたものはめん形状けいじょう球面きゅうめんではなく、正確せいかく光学こうがくうえ分類ぶんるいでは球面きゅうめんレンズではない。しかし、眼鏡めがねレンズでは慣習かんしゅうとして、球面きゅうめんレンズとおなじラインアップじょう製品せいひんであれば「球面きゅうめんレンズ」とんでいる。

球面きゅうめんレンズ[編集へんしゅう]

球面きゅうめんレンズ片面かためんまたは両面りょうめん平面へいめんでも球面きゅうめんでもない曲面きょくめんとしたレンズである。そのため断面だんめんると外周がいしゅううちしゅうとでカーブのきょくりつがなだらかに変化へんかしている。

球面きゅうめんでなくする意図いとにはつぎのようなものがある。

  1. レンズをうすくする。
  2. 度数どすう誤差ごさ低減ていげん。すなわち、球面きゅうめんレンズではレンズの周辺しゅうへん度数どすうつよくなっていたのを、周辺しゅうへんまで一定いってい度数どすうにする。
  3. てん収差しゅうさ低減ていげん球面きゅうめんレンズではレンズの周辺しゅうへんものがぼやけてえていたのを、はっきりさせる。
  4. 歪曲わいきょく収差しゅうさ低減ていげん。レンズ周辺しゅうへんものいがんでえるのを緩和かんわする。
  5. 第三者だいさんしゃからてメガネのレンズによる装用そうようしゃかお輪郭りんかくれを最小限さいしょうげんにする。

遠視えんしようレンズは球面きゅうめん設計せっけいでは十分じゅうぶん光学こうがく性能せいのう実現じつげんむずかしく、おおきな光学こうがくてきゆがみをしょうじるが、球面きゅうめん設計せっけいによって改善かいぜんされる。昭和しょうわ7ねん(1932ねん)の書籍しょせきにも球面きゅうめんレンズへの言及げんきゅうがあるが、当時とうじ球面きゅうめんレンズはもっぱら高度こうど遠視えんしもちいるものとされていた[32]

今日きょうでは近視きんしよう球面きゅうめんレンズも販売はんばいされているが、近視きんしようレンズでは球面きゅうめん設計せっけいでもそこそこ良好りょうこう光学こうがく性能せいのう達成たっせい可能かのうなので、球面きゅうめん設計せっけいにする目的もくてきは1の薄型うすがたおもである。眼鏡めがねもちいられるメスニカスレンズは、外面がいめんとつレンズ、内面ないめんおうレンズにし、ったのちのこった差分さぶん視力しりょく矯正きょうせいするものである。外面がいめん内面ないめんわせているのはうすさのめんでは無駄むだであり、うすくするだけならばひらおうレンズにちか形状けいじょうにすればうすくなるが、球面きゅうめん設計せっけいのままでは光学こうがく性能せいのうおおきく低下ていかしてかたわるくなる問題もんだいてんがあった。そこで球面きゅうめん形状けいじょう採用さいようすることにより、球面きゅうめんレンズと比較ひかくしてゆる外面がいめんカーブでも必要ひつよう光学こうがく性能せいのうたすことができ、うす仕上しあげることができる。

4のてんは、近視きんしようでは球面きゅうめんでも球面きゅうめんでもほとんどがない。眼鏡めがねてんでは近視きんしきゃくにも球面きゅうめんレンズのほうがゆがみがすくないとってすすめることがあるが、そのさいゆがみとは、2や3にある度数どすう誤差ごさてん収差しゅうさといった光学こうがくじょうゆがみをす。また、4と5は相反あいはんする性能せいのうであり、両方りょうほう同時どうじ改善かいぜんすることはできない。歪曲わいきょく補正ほせい重視じゅうしして設計せっけいすると輪郭りんかくれがおおきくなり、輪郭りんかくれをちいさくしようとすると歪曲わいきょくおおきくなる。どちらを重視じゅうししてどちらを犠牲ぎせいにするかをえらべるレンズ銘柄めいがらもある。

歪曲わいきょく収差しゅうされの要素ようそおおきい。光学こうがく技術ぎじゅつしゃは、光学こうがく機器きき設計せっけいたって複数ふくすうの硝材を使つかけて収差しゅうさ補正ほせいした経験けいけんから、人間にんげん眼球がんきゅうにおいても同様どうよう補正ほせいおこなわれているとおもいがちだが、実際じっさいにはなんら補正ほせいされていないというのが結論けつろんである。網膜もうまくうつっているぞう裸眼らがんでももともと歪曲わいきょくしており、外界がいかい直線ちょくせん網膜もうまくには直線ちょくせんとしてうつっていない。それが本人ほんにん直線ちょくせんえるのは、歪曲わいきょくみのぞう中枢ちゅうすうレベルで直線ちょくせんとして学習がくしゅうした結果けっかである。歪曲わいきょく収差しゅうさのある眼鏡めがねをかけると当初とうしょかたゆがみをかんじるが、3にちもすれば順応じゅんのうしまい、むしろその眼鏡めがねはずして裸眼らがんになったときに裸眼らがんでのかたいがんでいるようにかんじるものである[33]

度数どすう誤差ごさちいさく周辺しゅうへんまで度数どすう一定いっていであることも、近視きんしようレンズではクレームにつながることがある。近視きんしよわめに矯正きょうせいされることがおおいので、球面きゅうめんレンズでレンズ周辺しゅうへんたび中心ちゅうしんよりつよいことで結果けっかてきによくえるたびになることがある。そのような状態じょうたいれたひとどう度数どすう球面きゅうめんレンズに変更へんこうすると、球面きゅうめんレンズより周辺しゅうへんかたわるいとかんじることがある。

さらにこまかく分類ぶんるいすればレンズの外面がいめんのみを球面きゅうめんにした外面がいめん球面きゅうめんと、内面ないめん球面きゅうめんにした内面ないめん球面きゅうめん両面りょうめん球面きゅうめんにした両面りょうめん球面きゅうめんとがある。それぞれの性能せいのうは、理論りろんてきにはどれでも大差たいさないが、現実げんじつには製造せいぞう工程こうてい都合つごう外面がいめん球面きゅうめん性能せいのうおとる。

外面がいめん球面きゅうめんは、ある度数どすう範囲はんいおな球面きゅうめん形状けいじょう兼用けんようし、内面ないめん目的もくてき度数どすうわせて球面きゅうめん研磨けんますることでそれぞれの度数どすうのレンズとして仕上しあげられる。用意よういすべき球面きゅうめん形状けいじょうすくなくてむので安価あんか量産りょうさんできる。使用しようするひと度数どすうがたまたま兼用けんようする度数どすう範囲はんい中央ちゅうおうたればよいが、範囲はんい境界きょうかいたれば性能せいのうおとるかもしれない。それにたいして内面ないめんおよび両面りょうめんたま度数どすういち段階だんかいごとにべつ球面きゅうめん形状けいじょう用意よういするので、どの度数どすうでも理想りそうてき球面きゅうめん形状けいじょう使用しようされる。そのわり生産せいさんコストがかさむ。

材質ざいしつによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

おもなレンズの材質ざいしつプラスチックガラスである。また、きわめて高価こうかなため使用しようするひとまれだが、人工じんこう水晶すいしょう人工じんこうサファイア使用しようしたレンズ[ちゅう 1]もある。現在げんざいでは販売はんばいりょうの9わりちかくがプラスチックレンズである。

プラスチックレンズ[編集へんしゅう]

利点りてんとしては、「れにくい」「かるい」「染色せんしょくによってカラーの選択せんたく自由じゆう」がある。欠点けってんとしては、きずきやすい。

通常つうじょうはハードコート(後述こうじゅつ)がなされているものの、ガラスレンズにはおよばない。ただし、たい擦傷すりきずせい向上こうじょうによるガラスレンズみのきずつきにくさをうた製品せいひんもある。また、プラスチックレンズはどう度数どすうのガラスレンズに比較ひかくしてあつい。屈折くっせつりつたかいプラスチックが開発かいはつされうすくなってきているが、同時どうじ屈折くっせつりつたかいガラスも開発かいはつされており、レンズのうすさについては依然いぜんとしてガラスのほう優位ゆういである。また、日常にちじょう生活せいかつではとく問題もんだいにはならないことがおおいが、ガラスレンズに比較ひかくしてねつよわい。

アクリル樹脂じゅしポリカーボネートよう有機ゆうきガラス使用しようされる。光学こうがくめんでは素材そざいそのものの性能せいのうはガラスよりおとるが、設計せっけい製造せいぞう自由じゆうたかいため、ガラスではむずかしいハイカープレンズや累進るいしん焦点しょうてんレンズでは、光学こうがくめんにおいてもプラスチックに優位ゆういせいがある。

ガラスレンズ[編集へんしゅう]

プラスチックにくらべ、光学こうがくてき性能せいのうたかく、きずきにくく、ねつつよい。また、レンズはプラスチックよりうすくすることが可能かのう外観がいかんすぐれる。一方いっぽうで、衝撃しょうげきよわく(ヒビがはいったりれたりすることがある)、うすいにもかかわらずおもい。

プラスチックレンズが主流しゅりゅうになり、ガラスレンズはすくなくなっているが、調理場ちょうりば工場こうじょう焼却しょうきゃく施設しせつなど、化学かがく薬品やくひん油分ゆぶん火気かき使用しようおお場面ばめんでの使用しようでは、ガラスレンズに優位ゆういせいがあり、一部いちぶでは根強ねづよ需要じゅようもある。

こう屈折くっせつレンズ[編集へんしゅう]

通常つうじょう眼鏡めがねレンズより屈折くっせつりつたか材質ざいしつもちいたものをこう屈折くっせつレンズという。ガラス・プラスチックともに商品しょうひんがある。こう屈折くっせつりつプラスチックレンズの素材そざいとしては、三井化学みついかがくのMRシリーズ[34]代表だいひょうされるチオウレタンけい樹脂じゅしひろ採用さいようされている。

  • 利点りてん
    • うすい。
    • 通常つうじょうかるくなる。
    • 屈折くっせつりつたかさによるキラキラした外観がいかんひとによっては高級こうきゅうかんじられる。
  • 欠点けってん
    • 高価こうかである。
    • アッベすうひくいため、レンズ周辺しゅうへん色収差いろしゅうさかんじられる。
    • れやすい場合ばあいや、コーティングががれやすい場合ばあいがある。
    • 比重ひじゅうたかく、体積たいせきわりおもい。この欠点けってん通常つうじょううすくなることによってされるが、じゃくではされないこともある。
    • 屈折くっせつりつたかさによるキラキラした外観がいかんひとによってはしななくかんじられる。

こう屈折くっせつレンズの極端きょくたんれいとしてはサファイアレンズがある。このレンズの利点りてんは、

  • 強度きょうどすぐれ、ガラスよりもきずがつきにくく、れにくい。
  • 屈折くっせつりつは1.77アッベすうともたかい。とくにアッベすうは72ときわめてたかい(通常つうじょうのレンズは32~58)。
  • 強度きょうどたかいため非常ひじょううすくできる。

といったものであり、特性とくせいきわめてすぐれている。ただし1まい100まんえん以上いじょうきわめて高価こうかである。

ローマ皇帝こうていネロは、サファイアサングラス愛用あいようしていた(サファイアの反射はんしゃきょうとするせつもある)。

コーティング・機能きのう[編集へんしゅう]

レンズ表面ひょうめんほどこされるコーティングや素材そざいにより機能きのうたせたレンズも存在そんざいする。カタログとう表記ひょうきされる名称めいしょうはメーカーによってことなる。現代げんだいではコーティングや機能きのうをオプションとすることで標準ひょうじゅん価格かかくおさえる販売はんばい手法しゅほう主流しゅりゅうとなっている。

紫外線しがいせんカットコート
プラスチックはそれ自体じたい紫外線しがいせんとおしにくい性質せいしつゆうするが、よりカットりつたかめるためコーティングがほどこされる。
紫外線しがいせんカットの眼鏡めがねレンズは、バイオレットライト(波長はちょうが360〜400nm)もカットするが、バイオレットライトに近視きんし進行しんこう抑制よくせいする効果こうかがあるとして、メガネによる紫外線しがいせんカットが近視きんし増加ぞうかさせているという報告ほうこくもある[35]。これに対応たいおうしてバイオレットライトを選択せんたくてき透過とうかするレンズも登場とうじょうしている[36]。さらには、紫外線しがいせんそのものに近視きんし抑制よくせい効果こうかがあるとするせつもある[37]
ハードコート
レンズにきずがつくのを防止ぼうしする。ハードコートの技術ぎじゅつ開発かいはつされるまえのプラスチックレンズはきわめてきずつきやすいため販売はんばいりょうびなかったが、ハードコートがほどこされるようになってからは実用じつようじょう問題もんだいないきずつきにくさを販売はんばいりょうでガラスレンズを凌駕りょうがするにいたった。現在げんざいではハードコートのほどこされていないプラスチックレンズは生産せいさんされていない。
よご防止ぼうし
みず皮脂ひしきやすくすることで、よごれにくくりやすくなるばちすいコート、湯気ゆげくもらないぼうくもりコート、ほこりきにくい帯電たいでん防止ぼうしコートなど。ぼうくもりコートは付属ふぞく液体えきたい界面かいめん活性かっせいざい)を定期ていきてきにつけるタイプが主流しゅりゅうだったが、不要ふようなコーティングも登場とうじょうしている。
反射はんしゃ防止ぼうしコート
ひかり反射はんしゃ防止ぼうしする。これがほどこされていないと、装用そうようしゃ自身じしんにとってはレンズ裏面りめん自分じぶんうつってえたり、背後はいごからひかり反射はんしゃしたりする。写真しゃしん撮影さつえいさい、カメラのフラッシュこう反射はんしゃしてけずしろうつり、運転うんてん免許めんきょしょうパスポート個人こじん番号ばんごうカード申請しんせいでは、えやなおしを指示しじされる。
現代げんだいではキズ防止ぼうし紫外線しがいせんカット、ばちすい反射はんしゃ防止ぼうし標準ひょうじゅんコートであるため、より性能せいのうたかめたコーティングをオプションとして設定せっていしているレンズがおおい。
たいねつレンズ
レンズのかくコーティングは、膨張ぼうちょうりつことなるため、ねつくわわるとコートそう境目さかいめからがれやすい。対策たいさくとして、かくコーティングの膨張ぼうちょうりつそろえることでがれをおさえたレンズ。ねつよわいプラスチックレンズのたい熱性ねっせいたかめるものではない。
衝撃しょうげき吸収きゅうしゅう(プライマー)
強度きょうどたかめるコーティング。レンズに衝撃しょうげきがかかったさいれにくくなる。えんなしやナイロールフレームに有用ゆうようである。
へんこう
水面すいめんゆきめんからの表面ひょうめん反射はんしゃこうをカットするへんこういた使用しようする。
ミラー加工かこう
レンズ前面ぜんめんひかり反射はんしゃするコートをほどこす。
カラーレンズ
プラスチックが着色ちゃくしょくしやすいことを利用りようし、素材そざい自体じたい着色ちゃくしょくされたプラスチックレンズ。ファッションようほかまぶしさの軽減けいげん視力しりょく矯正きょうせい機能きのうのあるサングラスとしても利用りようできる。
調しらべこうレンズ
紫外線しがいせんりょう温度おんどにより、透過とうかりつわるレンズ。眼鏡めがねけんサングラスとて利用りよう出来できる。
ブルーライトカット
こうエネルギー可視かし光線こうせん波長はちょうが380〜500nm)を軽減けいげんするレンズ。ガラスではコーティングとなるが、プラスチックでは添加てんかざい薄茶うすちゃしょく着色ちゃくしょくにより、レンズ自体じたいでカットするものがある。カットりつたかいレンズは、視界しかい黄色きいろがかってえるものもある。デジタル機器ききによる睡眠すいみん障害しょうがい眼精疲労がんせいひろう障害しょうがい防止ぼうしうたって販売はんばいされている。日本にっぽん眼科がんかかいは2021ねん4がつ睡眠すいみん障害しょうがい防止ぼうしについては効果こうか期待きたいできる可能かのうせいがあるとしながらも、それ以外いがい効果こうか期待きたいできないとし、さらに小児しょうににブルーライトカット眼鏡めがね装用そうようさせては自然しぜんのままの太陽光たいようこうびる機会きかいうば近視きんし進行しんこうのリスクをたかめるとして、小児しょうに装用そうようたいして慎重しんちょう意見いけん表明ひょうめいした[38]米国べいこく眼科がんか学会がっかいも、ブルーライトがわるいとする科学かがくてき根拠こんきょはなく、ブルーライトカット眼鏡めがね使用しよう推奨すいしょうしないとしている[39]

視力しりょく矯正きょうせい以外いがい[編集へんしゅう]

サングラス、色覚しきかく補正ほせい眼鏡めがね防塵ぼうじん眼鏡めがね3D眼鏡めがね伊達だて眼鏡めがね、PCグラス(ブルーライトカット)などがある。

フレーム[編集へんしゅう]

眼鏡めがねのレンズを眼前がんぜん固定こていするための構造こうぞうフレームまたはわくという。眼鏡めがねフレームの世界せかいさんだい産地さんちイタリア日本にっぽん中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく日本にっぽんでの生産せいさん福井ふくいけん鯖江さばえ福井ふくいであるが、てい価格かかくひん割安わりやす中国ちゅうごくせい代替だいたいされつつある。

まえ固定こていする方法ほうほうによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

フレームのだいいち目的もくてきは、まえ適切てきせつ位置いちにレンズを固定こていすることである。固定こていする方法ほうほうは、以下いかのように様々さまざまなものがこころみられてきた。

鼻眼鏡はなめがねれい人物じんぶつヴァルター・ネルンスト
一山ひとやまれい人物じんぶつジャン・レノ
づけ眼鏡めがね
眼鏡めがねしゅがついていて、それをって使用しようする。最初さいしょ眼鏡めがねはこの形態けいたいだったが、現在げんざいでは日常にちじょうてき使つかわれることはすくない。現在げんざいでは、役所やくしょなどでよう老眼鏡ろうがんきょうとして、また、眼鏡めがねてんなどで試用しよう検査けんさのために使つかわれる。虫眼鏡むしめがねとは、(1)虫眼鏡むしめがねいちまいのレンズからるのにたいして、づけ眼鏡めがねまいのレンズからる(2) 虫眼鏡むしめがねたいものにちかづけて使つかわれるのにたいして、づけ眼鏡めがねちかづけて使つかわれるというちがいがある。
ひもつき眼鏡めがね
ひも眼鏡めがねかおてて安定あんていさせるもの。今日きょうでは視力しりょく矯正きょうせいよう眼鏡めがねよりも保護ほご眼鏡めがね水中すいちゅう眼鏡めがねおお使つかわれる方式ほうしきである。視力しりょく矯正きょうせいようとしても江戸えど時代じだい日本にっぽん使つかわれ、大戦たいせんちゅうにはガスマスクのしたにかける眼鏡めがねとしてドイツの兵士へいし支給しきゅうされた。現代げんだい日本にっぽんでも剣道けんどうめんしたにかける眼鏡めがねとして市販しはんされている。
かた眼鏡めがね
片方かたがた眼窩がんかにレンズをはめむようにして使つかう。過去かこなん流行りゅうこうしたが、現代げんだいでは一般いっぱんてきでない。モノクルとも。落下らっかたいするそなえとしてひもくさりけられることがあった。
鼻眼鏡はなめがね
テンプルがなく、はなばねはさむようなかたち装用そうようする。19世紀せいきまつから20世紀せいき初頭しょとうにかけて流行りゅうこうしたが、現代げんだいでは一般いっぱんてきでない。目立めだたず、審美しんびじょう利点りてんがあるが、かおかたちによってはけるのがほとんど不可能ふかのうである[40]落下らっかたいするそなえとしてひもくさりけられることがあった。レンズの位置いち角度かくどくるいやすく、光学こうがくてきにもこのましくない。フィンチ、パンスネ、はなかけ眼鏡めがねとも。英語えいごの eyeglasses はかつてはこの形式けいしきのものをのみした[41]詳細しょうさい別項べっこう参照さんしょう
一山ひとやま(いちやま)
テンプルはあるがはなてがなくブリッジが直接ちょくせつはなたって眼鏡めがねささえるもの。現代げんだいでは少数しょうすうである。今日きょうでは両者りょうしゃ眼鏡めがね同義語どうぎごとなっているが、英語えいごの spectacles はかつてはこの形式けいしきのものをのみし、鼻眼鏡はなめがねす eyeglasses と区別くべつされた[41]はなてつきのものとちがってはなたかさにわせて調整ちょうせいすることができないので、どういちデザインでブリッジたかさをえたフレームが多数たすう用意よういされたなかから、はなたかさだけでなく出目でめおく具合ぐあいをも考慮こうりょして適切てきせつなブリッジたかさのものをえらばなければただしくかけられない。はなたかさがおなじでも、出目でめであればしたブリッジを選択せんたくすべきではないし、おくであればしたブリッジが必要ひつようになる。一山ひとやまフレームが一般いっぱんてきだった時代じだい眼鏡めがね処方箋しょほうせんには、ブリッジのたかさ、はばふかさの記入きにゅうらんがあった[42]落下らっか防止ぼうしのため、縄手なわて長手ながてちられることがおおい。1912ねんのアメリカン・オプティカル・カンパニーの一山ひとやまフレームには、瞳孔どうこうあいだ距離きょり、ブリッジのはなせっする部分ぶぶんはばおなじくたかさ、そしてレンズにたいしてブリッジがしているかどういち平面へいめんじょうんでいるかの順列じゅんれつわせで180しゅのブリッジが用意よういされていた[43]店頭てんとう一山ひとやまフレームがひとつあるいはすうしか在庫ざいこされていないようでは、そのフレームがたまたま自分じぶんかおっているのは幸運こううん場合ばあいのみである。
つる眼鏡めがね
はなてとテンプルによってささえる形式けいしき英語えいごでは当初とうしょ、eyeglasses に spectacles のテンプルをけたものであることから spectaclettes スペクタクレッツとばれた[44]。1913ねん書籍しょせきでははな斜面しゃめん垂直すいちょくちかかったりはだ敏感びんかんだったりで一山ひとやまをかけられないひとすすめられるフレームとして位置いちづけられていた[44]が、現代げんだいではもっと一般いっぱんてき形式けいしきである。鼻眼鏡はなめがね対比たいひしてはみみかけ眼鏡めがねとも。

素材そざいによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

メタルフレーム
金属きんぞくせいのフレーム。ふるくから存在そんざいし、てつ真鍮しんちゅうもちいられてきた。近代きんだいではステンレス導入どうにゅうれいられるが、強度きょうどたか一方いっぽう可塑かそせいなんがある。また材質ざいしつ性質せいしつから重量じゅうりょうがかさむため、レンズ周囲しゅういほそいワイヤーじょう、テンプルもワイヤーじょうテーパーじょう薄板うすいた極力きょくりょく軽量けいりょう形成けいせいすることが一般いっぱんてきである。金属きんぞくアレルギーものには不適ふてき場合ばあいがある。
金無垢きんむく
メタルフレームのうち、材質ざいしつきむ使つかったものをいう。実際じっさいには純金じゅんきん(24きん)はやわらかすぎるのでてきさず、実用じつようてき硬度こうどられる合金ごうきん18きん14きん合金ごうきん使つかわれる。表記ひょうきは18K、14K。柔軟じゅうなんせいがある、腐食ふしょくしにくい、金属きんぞくアレルギーこしにくい、などの長所ちょうしょがある一方いっぽう貴金属ききんぞくだけあって高価こうかである。
チタンフレーム
チタンつくられたフレーム。加工かこうむずかしいため、てつやステンレスよりも高価こうかであるが、腐食ふしょくこりにくく丈夫じょうぶかるいことから、シニアけフレームにもちいられることがおおくなった。表記ひょうきはTi-PまたはTi-C。なお、-Pはじゅんチタン、-Cはクラットチタン。後者こうしゃはチタンをしんざい(ベースメタル)とし、その周囲しゅういをニッケル合金ごうきんとうおおったもので、ニッケルめっき表面ひょうめん処理しょりを、通常つうじょう合金ごうきん同様どうようおこなうことができる。
フレームカラーの種類しゅるい限定げんていされないことから、多様たようなニーズにわせることができる。また、パッドあしとうのパーツがろうばなれしたさいにも、店頭てんとう修理しゅうりおこなえるので、βべーたチタンはチタン合金ごうきんなかでも通常つうじょう合金ごうきんちかあつかいが可能かのうである。チタンフレームは「タイタニウムフレーム」「チタニウムフレーム」ともしょうされる。
チタンは、素材そざいかるさや丈夫じょうぶさによりすうおおくのスポーツブランドも製造せいぞうしている。
銀縁ぎんぶち
メタルフレームのうち、ぎんつくられたもの。ぎん眼鏡めがねフレームにはてきさないので、商品しょうひんとしてはあまり流通りゅうつうしていない。ぎんいろをした、ぎんでないめっき加工かこうされたフレームをいうこともあるが、眼鏡めがねてん店頭てんとうでは誤解ごかいけるため、この意味いみでは使つかわれず、俗称ぞくしょうである。
形状けいじょう記憶きおく合金ごうきんせいフレーム
メタルフレームのうち、現代げんだいにおけるスポーツフレームにおおもちいられるもので、はげしい運動うんどうでずれにくく、運動うんどうでの衝撃しょうげきがったりれたりすることほとん合金ごうきん素材そざいもちいたもの反面はんめん衝撃しょうげきがらないとはうらかえせばフィッティングのために意図いとてきげようとしてもげられないことでもあるので、レンズの位置いち角度かくどまさしくっておらず頭痛ずつう眼精疲労がんせいひろうこしかねない状態じょうたいでも、フレームをフッティングで修正しゅうせいすることができない。このたねのフレームをえらさいは、かがみまえ色々いろいろくらべて、フッティングするまでもなくはじめからレンズがひとみたいしてただしい位置いち角度かくどているものをえら必要ひつようがある。
軽量けいりょうチタン合金ごうきんせいフレーム
チタンフレームを極限きょくげんまで軽量けいりょうしたもの。フレームのおもさでずりちにくいと宣伝せんでんされているが、その一方いっぽうでフレームがかるすぎるとレンズのおもさにより眼鏡めがね全体ぜんたい重心じゅうしんまえかたよりかえっておもさがになるとする主張しゅちょうもある。わりだねとしてリムからブリッジ部分ぶぶん軽量けいりょう樹脂じゅしせいにしたものもある。
ただし、フレームを極限きょくげんまでほそくしたために、金属きんぞく疲労ひろうこしやすく、通常つうじょうのフレームにくらべて耐久たいきゅうせい寿命じゅみょうおとる。
セルフレーム
ある程度ていどあつみないしふとさをった、合成ごうせい樹脂じゅし成形せいけいされたフレーム。20世紀せいきはいって出現しゅつげんした。かつて初期しょき合成ごうせい樹脂じゅしであるセルロイドつくられたことからこのようにばれるが、実際じっさい材質ざいしつ素材そざい進化しんかによりアセテートほとんどである。安価あんか眼鏡めがね量販りょうはんてんられるフレームはプラスチックせいである。プラスチックはかねがたもちいた射出しゃしゅつ製造せいぞう可能かのう生産せいさんせいく、着用ちゃくようしゃのニーズにおいても軽量けいりょうせいたもちつつ多様たようなデザイン・色彩しきさい対応たいおうできる特長とくちょうがある。一方いっぽう少量しょうりょう品種ひんしゅ生産せいさんこう価格かかくひんは、射出しゃしゅつ成形せいけいでは高価こうかかねがたのコストが回収かいしゅうできずかえってたかくので、アセテートのあつばんからのけずしでつくられる。
かお印象いんしょうおおきくえるファッションせい魅力みりょくだが、心地ごこち調整ちょうせい余地よちすくないのが欠点けってんである。テンプルのさきは、ねつやわらかくして調整ちょうせいできる。しかし、はな部分ぶぶんをこの方法ほうほう調整ちょうせいしようとすればリムまで変形へんけいしてしまう。メタルフレームにはさとし部分ぶぶんげることでレンズをやや下向したむきの光学こうがくてきのぞましいきに調整ちょうせいできるものがすくなからずあるのにたいして、セルフレームは通常つうじょうそのような調整ちょうせいができない。ただし、メタルフレームでもさとし装飾そうしょくのあるものはレンズのきが調整ちょうせいできないし、セルフレームでもはなてをメタルフレーム同様どうようとしたりくちはじめからおおきな隙間すきまのあるデザインとしたりしてそれぞれの部分ぶぶん調整ちょうせい可能かのうとしたものもあるので、あくまでも典型てんけいてきなセルフレームと典型てんけいてきなメタルフレームとをくらべた場合ばあいはなしである。
鼈甲べっこうえん
鼈甲べっこうつくられたフレーム。英語えいごけんではホーンリムえい: horn-rimmed glasses)と呼称こしょうされる。現在げんざいではワシントン条約じょうやくにより輸出入ゆしゅつにゅう禁止きんしされているため、非常ひじょう高価こうかである(象牙ぞうげ印章いんしょう同様どうよう規制きせい施行しこうまえ輸入ゆにゅうされた材料ざいりょうつくった製品せいひんしかない)。化学かがく合成ごうせいつくられた鼈甲べっこうふうのセルフレームをいうこともあるが、眼鏡めがねてん店頭てんとうでこの意味いみ使つかわれないのは「銀縁ぎんぶち」とおなじである。
黒縁くろぶちあかえんなど
メタルフレームやセルフレームにおいてくろあかなどに着色ちゃくしょくされたもの。おもにセルフレームでもちいられる。メタルフレームの黒縁くろぶちでは、とくまる眼鏡めがねではハリー・ポッターのような印象いんしょうになり若干じゃっかん人気にんきがある。
メタルフレームではフレーム素材そざい塗装とそう、セルフレームではかたれ・がた段階だんかいでアセテート原料げんりょう着色ちゃくしょくおこなわれる。
特殊とくしゅ樹脂じゅしせいフレーム
弾力だんりょくせいがあり軽量けいりょう特殊とくしゅ樹脂じゅし使つかわれ、スポーツフレームに多用たようされている。弾力だんりょくせいがあり、しなるのでフィットかんたかい。また、スポーツや遊戯ゆうぎちゅう事故じこでボールなどがたった場合ばあいに、衝撃しょうげき吸収きゅうしゅうもしくはフレームが一定いってい衝撃しょうげき強度きょうどれるようになっており、衝撃しょうげき集中しゅうちゅうしない構造こうぞうになっている。
反面はんめん弾力だんりょくがあるとはうらかえせば調整ちょうせいかないことでもあるので、レンズの位置いち角度かくどまさしくっておらず、頭痛ずつう眼精疲労がんせいひろうこしかねない状態じょうたいでも、フレームをフッティングで修正しゅうせいすることができない。このたねのフレームをえらさいは、かがみまえ色々いろいろくらべて、フッティングするまでもなくはじめからレンズがひとみたいしてただしい位置いち角度かくどているものをえら必要ひつようがある。

リムの有無うむによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

えんしメガネのれいドナルド・ラムズフェルド
サーモントメガネのれいマルコムX
フルリム
金属きんぞくせいアセテート繊維せんいせいえんで、眼鏡めがねレンズのぜんしゅうおおったもの。
えん
レンズの外周がいしゅうおおえんのないもの。リムレスえい: rimless eyeglasses)、フレームレスえい: frameless eyeglasses)、レンズがてんめられていることからツーポイント和製わせい英語えいご)、金属きんぞく部分ぶぶんみっつあることからスリーピースえい: three piece eyeglasses)とも。セイコーによれば、眼鏡めがねのフレームとは絵画かいが額縁がくぶちのようにレンズをかこっていることからである。その語源ごげんからかんがえれば、レンズをかこっていないえん眼鏡めがね金属きんぞく部分ぶぶんをフレームとぶのはあやまりであり、マウンティング mounting とぶべきだとセイコーでは主張しゅちょうしている[45]ふる書籍しょせきにも、えんのある眼鏡めがね金属きんぞく部分ぶぶんをフレーム、えん眼鏡めがね金属きんぞく部分ぶぶんをマウンティング mounting[41] またはクラスプ clasp[46]けているものがある。
レンズに直接ちょくせつねじめをほどこし、強度きょうどのあるフレームをたないことから、破損はそんしたりレンズのガタつきをしょうじたりしやすく、実用じつようじょう利点りてんはない。フレームがないため眼鏡めがね存在そんざい目立めだたず、かおあかるい雰囲気ふんいきあたえ、聡明そうめいそうにえる装飾そうしょくじょう利点りてんがある[47]一見いっけんするとえん視界しかい邪魔じゃまにならないようにおもわれるが、実際じっさいにはレンズを固定こていするネジがえんよりよほど視界しかい中心ちゅうしんちかいところにはいうえにレンズのはしがフレームでおおわれていないためそこにひかり反射はんしゃして視界しかい邪魔じゃまになる。
明治めいじより2000年代ねんだい初期しょきいたるまでなん流行りゅうこうしており、眼鏡めがね強調きょうちょうさせたくないひとこのんで使用しようする。昭和しょうわ3ねん書籍しょせきにも、社交しゃこうかい婦人ふじんあいだにひどく流行りゅうこうして、なかにはのない素通すどおしのえん眼鏡めがねをかけるものもいたとの記述きじゅつえる[47]
現存げんそんする世界せかい最古さいこのふちなしメガネは、1825ねんオーストリア帝国ていこくウイーンのフォークレンダー・アンド・サンしゃつくられた製品せいひんで、左右さゆうのレンズがつながったいちまいのガラスで出来できており、つるだけが金属きんぞく出来できている。
サーモント(sirmon glasses、別称べっしょうブロー・グラス、コンビネーションフレームB)
リムの上部じょうぶナイロン下部かぶ金属きんぞくのフレームで構成こうせいされている。1940年代ねんだい以降いこう普及ふきゅう著名ちょめい装着そうちゃくしゃは、カーネル・サンダースマルコムX日本にっぽんではぞくに「眉毛まゆげめがね」とう通称つうしょうがある。
ナイロール(Nyroll)
ハーフリム、セミ・リムレスとも。レンズのうえ半分はんぶんのみを金属きんぞくやアセテートせいなどのえんおおい、した半分はんぶんはナイロンいと固定こていしたものである。ナイロンいと調整ちょうせい必要ひつようで、ナイロンいと経年けいねん劣化れっかゆるんだりれたりするとレンズがちてしまう欠点けってんがある。眼鏡めがねてんでは半年はんとしごとの確認かくにんなおしをすすめている。1990年代ねんだい後半こうはんより流行りゅうこうし、現在げんざいでもかなりの需要じゅようがある。
ぎゃくナイロール
アンダーリムとも。ナイロールとはぎゃくに、レンズのした半分はんぶんのみを金属きんぞくやアセテートせいなどのわくおおったもの。眉毛まゆげまわりやまつげまわりが強調きょうちょうされる。2000年代ねんだいにやや流行りゅうこうし、現在げんざいでも若干じゃっかん需要じゅようはある。
よこナイロール(サイドナイロール)[よう出典しゅってん]
センターリムとも[よう出典しゅってん]。レンズにたいして、フレームの中央ちゅうおうがわ金属きんぞくやアセテートせいなどのわくおおい、フレームのりょうはしがわをナイロンいとなどで固定こていしたもの。フレーム両端りょうたんがわ固定こてい余裕よゆうまれているため、曲面きょくめんてきなデザインなど、フレームデザインの自由じゆうたかい。最近さいきん[いつ?]出回でまわったばかりのあたらしいカテゴリー。
フルナイロール
レンズのだい部分ぶぶんいと(ナイロール)で固定こていする。
従来じゅうらいのナイロールはレンズの半周はんしゅうちかくにフレームが必要ひつようだが、「フレーム」に3てんせっする以外いがいは、すべてテグスでレンズをかこったものを、考案こうあんしゃがフルナイロールとづけた。
試験しけんわく
検査けんさのときにかり眼鏡めがねてるのに使つかうフレーム。かりわくとも。定形ていけいのレンズを簡単かんたんしできるようになっている。オートレフトラクトメーターおよびフォロプターによってみちびいた度数どすう試験しけんわくによって実際じっさい使用しようちか状態じょうたい体験たいけんし、最終さいしゅうてき度数どすう決定けっていする。眼鏡めがねレンズには近視きんし遠視えんし度数どすう乱視らんし度数どすう乱視らんしじくなどによって非常ひじょうおおくの種類しゅるいがあり、すべてについて試験しけんようのレンズを用意よういするのは不可能ふかのうちかい。そこでかりわくでは近視きんし遠視えんしようレンズ、乱視らんしようレンズ、さらに必要ひつようならば遠近えんきん両用りょうようレンズをかさわせて装着そうちゃくし、乱視らんしようレンズを乱視らんしじくわせて回転かいてんさせることで体験たいけんすべき矯正きょうせい状態じょうたい再現さいげんする。レンズのかたちえんかつ小径しょうけいである。えんでないと乱視らんしようレンズを回転かいてんさせることができないし、小径しょうけいでないとあつみがふくすうまいかさねることが困難こんなんになるためである。

レンズの形状けいじょうによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

一般いっぱんてきまる眼鏡めがねれい
ティアドロップのれい人物じんぶつダグラス・マッカーサー
ラウンド
円形えんけいしたもの。いわゆる「まる眼鏡めがね」。ただしえんでは錯覚さっかくにより、縦長たてなが楕円だえんえるため、若干じゃっかん横長よこながになっているものがおおい。
オーバル
楕円だえん
ボストン
ぎゃく三角形さんかっけい
ウェリントン
ぎゃく台形だいけい
フォックス
つり。「教育きょういくママ」のカリカチュアえがかれるようなかた。1950年代ねんだいアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく女性じょせいようとして流行りゅうこう
日本にっぽんでは、1950年代ねんだい一世いっせい風靡ふうびした男性だんせいコメディアントニーたにがステージや映画えいが着用ちゃくようしていたことでられる。トニーたにがフォックス眼鏡めがね使つかったのも「アメリカかぶれの毒舌どくぜつ芸人げいにん」というカリカチュアてきイメージの強調きょうちょう目的もくてきであった。
スクエア
長方形ちょうほうけい正方形せいほうけい
カニ
天地あまち上下じょうげたかさ)の極端きょくたんあさいもの。
オクタゴン
八角はっかくがた
ティアドロップ
茄子なすびがたとも。tear drop和製わせい英語えいごであり、英語えいごけんではアビエイターえい: aviator sunglasses)といい、1930年代ねんだい開発かいはつされたレイバンのアビエイターがたがその由来ゆらいダグラス・マッカーサー使つかっていたサングラスとして有名ゆうめいである。

著名ちょめいじんにちなむ分類ぶんるい[編集へんしゅう]

ロイド眼鏡ろいどめがねれいハロルド・ロイド
ロイド眼鏡ろいどめがね
セルフレーム、フルリムで、ラウンドタイプのもの[48][49][50]黒縁くろぶちのものがおおい。

テンプルの形状けいじょうによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

縄手なわて眼鏡めがね
はん
一般いっぱんてき形状けいじょう平仮名ひらがなじょうになっている。
縄手なわて
きつる、ケーブルテンプル、スポーツフレーム[ちゅう 2]とも。別名べつめいのとおり、テンプルがみみたぶのまわりをぐるりとまききつくようにつくられたもの。元々もともと眼鏡めがね必要ひつようひと乗馬じょうばちゅう眼鏡めがねとすことがないよう開発かいはつされたものだが、最近さいきん眼鏡めがね常用じょうよう必要ひつようどもがはげしい遊戯ゆうぎ最中さいちゅうとすことがないよう使用しようされる場合ばあいおおい。ちゅう以下いか近視きんしまみえればけなくてもいいが、遠視えんしどもは正常せいじょう視力しりょく発育はついくのために眼鏡めがね常用じょうようすることがおおく、縄手なわてフレームが使用しようされるのが普通ふつうである。眼鏡めがね衝撃しょうげきくわわったときはずれることによりショックを吸収きゅうしゅうできるとするかんがえから、遊戯ゆうぎちゅう事故じこなどのさいはずれないと衝撃しょうげきみみはな直接ちょくせつくわわり怪我けがいやすくなるとして縄手なわてフレームの使用しよう否定ひていてき見解けんかいもある。ボールなどがたった場合ばあいひろ面積めんせき圧力あつりょくくわわることになるが、ぎゃく繩手なわてづるのメガネをけていた場合ばあいせま面積めんせきちから集中しゅうちゅうし、とくちょうがたこついためた場合ばあいこれが視神経ししんけいにまでおよび、最悪さいあく場合ばあい失明しつめいいたおそれがあると報告ほうこくされている。落下らっか防止ぼうしのために一山ひとやまおおもちいられた。はんけとくらべると細身ほそみつくられている。
長手ながて(ストレートテンプル)
落下らっか防止ぼうしのために一山ひとやまおおもちいられた。

フィッティング[編集へんしゅう]

眼鏡めがねフレームを使用しようしゃわせて調整ちょうせいすることを、日本にっぽんでは「フィッティング」という。英語えいごけん眼鏡めがねの「フィッティング(fitting)」といえばフレーム調整ちょうせいよりもかおった眼鏡めがねフレームを選択せんたくすることに主眼しゅがんがあり、日本語にほんごでいうフィッティングはむしろ「アジャストメント(adjustment)」というが、ここでは日本語にほんごでいうフィッティング、つまり英語えいごの「アジャストメント」についてべる。

フィッティングは、つぎみっつの要素ようそたすべくおこなわれる。

  1. 光学こうがくてき要素ようそ
    • 光学こうがくてき要素ようそとは、レンズをただしい位置いちに、適切てきせついただきあいだ距離きょりぜんかたぶけかく固定こていすることである。これをたしていないと、検査けんさ結果けっかのとおりのかたにならなかったり、不要ふようなプリズムにより頭痛ずつう眼精疲労がんせいひろうしょうじたりする。
  2. 力学りきがくてき要素ようそ
    • 力学りきがくてき要素ようそとは、眼鏡めがねがずりちたりがわ頭部とうぶいたくなったりせず、快適かいてきにかけつづけられることである。
  3. 美的びてき要素ようそ
    • 美的びてき要素ようそとは、うつくしく、かお調和ちょうわしていることである。

フィッティングは、さん要素ようそをバランスよくたすことを念頭ねんとういておこなうべきである。いずれかの要素ようそばかりにして、要素ようそ無視むしするようではくない。

眼鏡めがねてんにあるどのフレームをえらんでもフィッティングさえすればさん要素ようそたすことができるわけではない。使用しようしゃかおわないフレームをえらんでは、どうフィッティングをしてもさん要素ようそたすことができない。フレーム選択せんたく段階だんかいからフィッティングがはじまっているともわれ、さきにもべたが、英語えいご眼鏡めがねのフィッティングといえばむしろフレーム選択せんたくのことである。前述ぜんじゅつ鼻眼鏡はなめがねは、すくなくとも流行りゅうこうしていた当時とうじには美的びてきすぐれたものとなされていた[51]が、光学こうがくてきにはレンズがななめになりやすい問題もんだいてんがあり、力学りきがくてきにもかおつきによってはけることが不可能ふかのうで、光学こうがくてき力学りきがくてきにはかならずしもこのましくないことが当時とうじからられていた[51][52]弾力だんりょくある素材そざいつくられたフレームは、なるほど力学りきがくてき要素ようそたしやすいが、光学こうがくてき要素ようそには疑問ぎもんのこる。弾力だんりょくがありげてももともどるとは、ぎゃくにいえば意図いとてきげようとしてもげられないことでもあるので、レンズがただしい位置いちていなくてもフレームをげて修正しゅうせいすることができないからである。

フレームの種類しゅるいによっては、フィッティングに制限せいげんのあるものや、ほとんどフィッティングのできないものもある。そのようなフレームでは、眼鏡めがねデザインではなくフレーム選択せんたくとく重要じゅうようであり、フィッティングするまでもなく、はじめからさん要素ようそたすものをえらばなくてはならない。

眼鏡めがね装飾そうしょくひんとしての側面そくめんとフィッティングとのバランスも問題もんだいになる。たとえば、セルフレームの調整ちょうせいしにくいはなてをきらってこれを交換こうかんすると、かけ心地ごこちやレンズ位置いち適切てきせつさは向上こうじょうしたとしても、フレームの元々もともとことなってしまう。ブランドめい頭文字かしらもじをモチーフにした装飾そうしょくがテンプルの根元ねもとから側面そくめんほどこされているとして、フィッティングのためにテンプルをげると装飾そうしょくいがんでしまう。これらを許容きょようするかかという問題もんだいである。

なお、オーダーメイドやセミオーダーメイドのフレームもあり、オーダーメイドはかお輪郭りんかくのデータを測定そくていして、そのひとにフィットするように納品のうひんされ、セミオーダーメイドはパーツのわせでかお調和ちょうわするように最適さいてきなパーツをわせて納品のうひんされる(そのためのサンプルフレームも展示てんじされている)。いずれにせよ少数しょうすう生産せいさんになるためコストだかになる。また、オーダーメイドフレームの場合ばあい第三者だいさんしゃ譲渡じょうとした場合ばあいかお輪郭りんかくわずにフィットしないこともある。

フレームサイズ[編集へんしゅう]

眼鏡めがねおおきさは「46□18-135」のようなかたち表記ひょうきされることがおおい。この場合ばあい、レンズよこはば46mm、はなはばやまはば)18mm、つるながさ(テンプルをまっすぐばしたながさ)135mmを表記ひょうきしている。この表記ひょうきほうは□マークからボクシング・システムばれる。

このみっつの数字すうじのうちまえしゃわせたものをFPDとぶ。Fはフレーム、PDは pupil distance つまり瞳孔どうこうあいだ距離きょり装用そうようしゃ両目りょうめひとみ間隔かんかくであり、FPDは元々もともと意味いみではそのフレームが対象たいしょうとするPDを意味いみする。つまり、FPD64mmとは、元々もともと意味いみではPD64mmのひとのためのフレームサイズという意味いみであった。

かつてだい世界せかい大戦たいせんまえから終戦しゅうせんしばらくまでは工場こうじょうあらかじ定型ていけい仕上しあげられたレンズで眼鏡めがねつく場合ばあいがあり、その場合ばあいフレームの選択せんたくによってレンズ中心ちゅうしん間隔かんかくひとみ間隔かんかくわせていた[53]

当時とうじ眼鏡めがねレンズは、レンズの中心ちゅうしんがそのまま光学こうがくじょう中心ちゅうしんであることが原則げんそくだったので、光学こうがく中心ちゅうしん間隔かんかく=みぎレンズのはば/2+はなはば+ひだりレンズのはば/2である。当時とうじ現在げんざいみぎレンズとひだりレンズのはばはよほどをてらったフレームでないかぎり同一どういつなので、みぎレンズのはば/2+ひだりレンズのはば/2=レンズはばである。つまり、光学こうがく中心ちゅうしん間隔かんかく=レンズはば+はなはば=FPDとなり、PDとおなじFPDのフレームをえらべば定型ていけいのレンズをフレームにはめるだけで左右さゆう光学こうがく中心ちゅうしん間隔かんかくひとみ間隔かんかく仕組しくみであった。今日きょうでも眼科がんか眼鏡めがねてん検査けんささいかりてる眼鏡めがねおな仕組しくみである。その意味いみで、当時とうじはこの表記ひょうきにはフレームを選択せんたくするじょう重要じゅうよう意味いみがあった。あえてPDとことなるFPDのフレームをえらぶならば、PDのズレにより頭痛ずつう眼精疲労がんせいひろうこさぬように中心ちゅうしん光学こうがく中心ちゅうしんとをずらしたレンズをつく必要ひつようがあった。

今日きょうでは、工場こうじょうおおきくつくられたレンズを、店頭てんとうでフレームにわせてちいさくけずりなおして眼鏡めがねてており、眼鏡めがねとして完成かんせいした時点じてんではレンズの光学こうがく中心ちゅうしん中心ちゅうしんとはことなるのが普通ふつうである。光学こうがく中心ちゅうしんとPDとはレンズのけずかたわせるので、FPDとPDとがっていなくても光学こうがくじょう問題もんだいない。そうすることで多様たようなレンズのかたち実現じつげんでき、また装用そうようしゃのPDにわせて複数ふくすうのFPDのフレームを生産せいさん在庫ざいこする必要ひつようもなくなった。その意味いみで、この表記ひょうきには今日きょうかつてほどの重要じゅうようせいはなく、なかにはこの表記ひょうきのないフレームもある。とはいえ、FPD<PDでは他人たにんから斜視しゃしのようにえて違和感いわかんしょうじる。FPD>PDならばはおかしくないが、極端きょくたんにFPD>>PDではあつおも眼鏡めがねになってしまう。今日きょうでも、FPDがPDとおなじかおおきいフレームを選択せんたくしたほうがく、強度きょうどすうならばFPD<PDにならない範囲はんいでできるだけFPD=PDにちかいものがいとはえる。

フレームサイズがおおきいほうが、レンズをとおしてられる視野しやひろくなるという利点りてんがある。ただし、それは上述じょうじゅつのフィッティングを理想りそうてきおこなうことができた場合ばあいである。現実げんじつには、おおきなフレームの眼鏡めがねはフィッティングがむずかしくなるので、かおとの適合てきごうかんがえずにむやみにおおきなフレームをえらぶと、つぎのような理由りゆうによりレンズ面積めんせきのわりにはレンズをとおしてられる視野しやひろくならないことがある。以下いか、レンズをとおしてられる視野しやたん視野しやという。

  • おおきなフレームで作成さくせいした眼鏡めがね重量じゅうりょうす。レンズがおおきくなるにつれてあつみもすので、フレームのサイズをすこおおきくしただけでも、重量じゅうりょうおおきくす。おも眼鏡めがね無理むりにずりちないようにフィッティングするとみみはないたくなりやすいので、完全かんぜんにはずりちを防止ぼうしできないことがある。眼鏡めがねがずりちると、うえ方向ほうこう視野しやせまくなる。
  • 眼鏡めがねよりちいさなコンタクトレンズのほうが視野しやひろいことからもかるように、おなおおきさのレンズでもちかいところに固定こていされれば視野しやひろくなり、からとおざければ視野しやせまくなる。眼鏡めがねがずりちると、はな斜面しゃめん沿って移動いどうからはなれてしまうので、よこ方向ほうこう視野しやもずりちない場合ばあいよりせまくなる。
  • フレームがおおきいと、顔立かおだちによってはレンズ上部じょうぶまゆたったりレンズ下部かぶほおたったりしてしまい、このことによってもずりちやすくなることがある。この問題もんだいはなパッドをたか調整ちょうせいすることで解決かいけつしたとしても、まゆほおたらないところまでレンズをとおざけていることにならないので、とレンズとの距離きょりはなれてしまい、レンズ面積めんせきわりにはひろ視野しやられない。
  • おおきなフレームでも、はな方向ほうこうにははな邪魔じゃまをしてほとんどレンズをおおきくできないので、理想りそうてきなフィッティングができたとしてもはな方向ほうこう視野しやはほとんどひろくならない。からレンズがはなれてしまえば、ちかづけてフィッティングされたちいさなフレームよりも、はな方向ほうこう視野しやはむしろせまくなる。

眼鏡めがねがずりちてレンズがからはなれてしまうことには、ほかにものような不利益ふりえきがある。

  • 外見がいけんじょうみっともない。
  • 近視きんしようでは意図いとしたより矯正きょうせい効果こうかよわくなり、遠視えんしようではつよくなってしまう。
  • 自分じぶんからのかたゆがみがおおきくなる。
  • 他人たにんからても、レンズをとおしてえるかお輪郭りんかくとレンズをとおさない輪郭りんかくとのズレがおおきくなる。

1833ねんに、イギリスロンドン眼鏡めがねしょうあらわしたほんでは、レンズのおおきさは直径ちょっけいにして、3/4インチから1インチ(トル法とるほう換算かんさんで、19ミリから25.4ミリメートル)もあれば実用じつようじょう十分じゅうぶんであり、フレームが視界しかいはいってになるというれいじゅうちゅうきゅうまでは、眼鏡めがねかお適切てきせつにかかっていないかからはなれすぎているのが原因げんいんであるとしている[54]昭和しょうわ3ねん日本にっぽん眼科がんかあらわしたほんでは、眼鏡めがねレンズがおおきくてもちいさくても結局けっきょくその中心ちゅうしんしか鮮明せんめいえないのだからレンズの大小だいしょう光学こうがくてきには問題もんだいにならないとし、もっぱらかお似合にあうかどうかでレンズのおおきさをめるようにすすめている[55]

また、表記ひょうきにはそう寸法すんぽう提示ていじく、ちょうばんなどがレンズからよこしたデザインやテンプルのげられてからのサイズはからないため、どう表記ひょうきであってもよこはば寸法すんぽうはデザインによってちがうため、実際じっさいこころみ装用そうようしてみたり専門せんもんによる調整ちょうせい必要ひつようである。

眼鏡めがねは、よこはば眉毛まゆげながさにわせ、たてはばはな上部じょうぶにかかる程度ていど丁度ちょうどいサイズだが、あくまで目安めやすとし、店員てんいん相談そうだんをしてわせるのがのぞましい。

装身具そうしんぐとしての眼鏡めがね[編集へんしゅう]

眼鏡めがね装身具そうしんぐとしての側面そくめんっている。視力しりょく改善かいぜんでなく改善かいぜん目的もくてきとして眼鏡めがね使つかわれることはふるくからあり、失明しつめいにより見苦みぐるしくなったかくすためにサングラスを使つかうことは19世紀せいきから一般いっぱんてきであった[56][57]し、適切てきせつ調整ちょうせいされたおおきなレンズの眼鏡めがねにはかお陽気ようきせる効果こうかがある[56]顔面がんめんなかでも目立めだ場所ばしょであるまわりに装着そうちゃくする眼鏡めがね装身具そうしんぐとしての可能かのうせいたかい。

上記じょうきのように眼鏡めがねのフレームには多種たしゅ多様たようなものがあるが、実用じつようひんとしてみればサイズちがいだけで十分じゅうぶんである。こわれやすいえんしなどは実用じつようひんとしての性能せいのうおとっているともいえる。多種たしゅ多様たようなフレームが開発かいはつされてきたのは眼鏡めがねむかしから装身具そうしんぐとしての側面そくめんをもっていたことの証左しょうさである。

レンズの改良かいりょうにおいても外観がいかん改善かいぜんつまりあつみの低減ていげんにはおおきな努力どりょくはらわれてきた。高価こうかこう屈折くっせつレンズも、利点りてん外観がいかんさがおもであり、光学こうがく性能せいのうではむしろおとってさえいる。

視力しりょく問題もんだいがなくてもそう目的もくてき眼鏡めがね装用そうようするものもいる。このような視力しりょく矯正きょうせい作用さようたない眼鏡めがね伊達だて眼鏡めがねという。昭和しょうわ16ねんあらわされたほんにも、伊達だて眼鏡めがねをかけるもの案外あんがいすくなくないものだとの指摘してきられ、伊達だて眼鏡めがねをかけることによって病気びょうきこるわけでもないのでかけてもつかえないとして、伊達だて眼鏡めがねわるいのではないかとの懸念けねん否定ひていしている[58]

とくにまぶしいわけでもないのにサングラスをもちいるのもそう目的もくてきといえる。サングラスをけると眼球がんきゅうはい光量ひかりりょうって瞳孔どうこうひらくが、紫外線しがいせん(UV)カット性能せいのう適切てきせつなレベルでない製品せいひんは、紫外線しがいせん余計よけい眼球がんきゅうび、かえっていためることになるので注意ちゅうい必要ひつようだとされる。また、レンズのちいさなサングラスをかけていると、瞳孔どうこうひらいたところへかおとレンズとの隙間すきまから紫外線しがいせんむのでくないともされる。

このような言説げんせつたいしては、

  • 日本にっぽんでは、サングラスでない普通ふつう眼鏡めがねレンズでも紫外線しがいせんカットが常識じょうしきになっているほどで、紫外線しがいせんカットされていないサングラスはほとんど流通りゅうつうしていない。
  • 紫外線しがいせんカット機能きのうのないレンズでも、太陽光たいようあきら素通すどおしするわけではなく、7わり以上いじょう紫外線しがいせんがレンズで吸収きゅうしゅうされ減衰げんすいする。
  • にちちゅう屋外おくがい屋内おくないなんひゃくばいあかるく、それだけあかるければ、いサングラスによって可視かし光線こうせんの9わり遮断しゃだんされたとしても、依然いぜんとして瞳孔どうこうじさせるに十分じゅうぶん可視かし光線こうせんのこる。
  • かおとレンズとの隙間すきまから紫外線しがいせんはいるならば、おな隙間すきまから可視かし光線こうせんはいって瞳孔どうこうじる。

とする反論はんろんがあり、テレビや雑誌ざっしおおげさに誇張こちょうされてひろまっている言説げんせつであり、理屈りくつとしてはそうでも、現実げんじつにはほとん心配しんぱいする必要ひつようがない[59]

文化ぶんか芸術げいじゅつ眼鏡めがね[編集へんしゅう]

絵画かいが映画えいが漫画まんがなかえがかれる眼鏡めがねえがかれる人物じんぶつ性格せいかくあらわ象徴しょうちょうであることがあるが、そのあらわ性格せいかくは、時代じだい場所ばしょによってことなる。

眼鏡めがねえがかれたもっとふる絵画かいがは、トマッソ・デ・モデナが1352ねんえがいたヒュー・オブ・サン・シェールの肖像しょうぞうである。ヒューの死後しごいち世紀せいきってからえがかれた絵画かいがである(「歴史れきし」を参照さんしょう)。ヒューの生前せいぜんには眼鏡めがね発明はつめいされていないが、尊敬そんけいのしるしとしてえがかれたものである。眼鏡めがね発明はつめいされる以前いぜんぼっした人物じんぶつ肖像しょうぞう当時とうじ存在そんざいしていなかったはずの眼鏡めがねえがれる慣行かんこうはそのかず世紀せいきにわたってつづく。学識がくしきとか識字しきじ能力のうりょくぬし、あるいは当代とうだい実力じつりょくしゃであることのあかしかんがえられていたのであろう[60]眼鏡めがね日本にっぽん国内こくない一般いっぱんしたのは江戸えど時代じだい元禄げんろくとおるごろである[61]日本にっぽん江戸えど時代じだい浮世絵うきよえ黄表紙きびょうしほん挿絵さしええがかれる眼鏡めがねは、知性ちせいよりもむしろ職人しょくにんてきこまかい手仕事てしごと象徴しょうちょうであり、年配ねんぱい職人しょくにん眼鏡めがねをかける姿すがたおおえがかれた[62]

きん現代げんだい創作そうさくふくめた、眼鏡めがねをかけた登場とうじょう人物じんぶつ描写びょうしゃについては「眼鏡めがねキャラクター」を参照さんしょう。また装用そうようしゃを「メガネ」(片仮名かたかな表記ひょうきおおい)と渾名あだなぶこともある。2023ねんには、内閣ないかく総理そうり大臣だいじんである岸田きしだ文雄ふみおに「増税ぞうぜいメガネ」という渾名あだながつけられた[63][64][65]。ジャーナリストの鮫島さめしまひろしは、以前いぜんから眼鏡めがねきとしてられ男前おとこまえともひょうされてきた岸田きしだにとって眼鏡めがねはお洒落しゃれのキーアイテムであり、それを不名誉ふめいよ渾名あだな転化てんかしたことにこの渾名あだな秀逸しゅういつさがあると分析ぶんせきした[66]

かた眼鏡めがねは、今日きょう映画えいが漫画まんがでは悪人あくにん盗人ぬすっと象徴しょうちょうとしてえがかれる。ドイツでは、だいいち世界せかい大戦たいせんどきぐん作戦さくせん本部ほんぶ地図ちずるときにわるものかた眼鏡めがねもちいるという習慣しゅうかんがあった。他国たこくかた眼鏡めがねすたれたのちも、ドイツではだい世界せかい大戦たいせんまでその習慣しゅうかんつづけたものおおたため、ナチス軍人ぐんじんかた眼鏡めがねのイメージとがかさわされたのかもしれない。今日きょうでは悪人あくにん象徴しょうちょうとしてえがかれるかた眼鏡めがねだが、かつては事情じじょうことなった。P・G・ウッドハウスが1930ねんしめした小説しょうせつけの眼鏡めがね装用そうよう基準きじゅんでは、眼鏡めがね種類しゅるいごとにそれをける人物じんぶつ列挙れっきょしており、当時とうじうスペクタルズ、現在げんざいでいう一山ひとやまけるもの筆頭ひっとう善良ぜんりょうなおじさん(good uncle)、鼻眼鏡はなめがねける筆頭ひっとう善良ぜんりょう教師きょうしかた眼鏡めがねける筆頭ひっとう善良ぜんりょう公爵こうしゃくと、おおくの種類しゅるい善良ぜんりょう人物じんぶつ筆頭ひっとうげていた。鼻眼鏡はなめがねかた眼鏡めがねについては悪人あくにんはこれをけないともべている[67]手塚てづか治虫おさむスター・システムさい古参こさんであるはなまる博士はかせおおくの役柄やくがらかた眼鏡めがねをかけているが、もっぱら善人ぜんにんえんじた「スター」である[68]

近年きんねん漫画まんが・アニメでは、ぎゃくナイロール形式けいしき[ちゅう 3]眼鏡めがねが、キャラクターの外観がいかんおおきくえることなく、眼鏡めがねキャラクターとしての個性こせい表現ひょうげんするための漫画まんがてきデフォルメ描写びょうしゃこのんで使つかわれる。キャラクターのひとみ印象いんしょうもの素直すなおつたわるため、ひとみおおきくえがにおいてはこの表現ひょうげんもちいられることがある。また、キャラクターの造形ぞうけいもしくは絵柄えがらによってはフルリムの眼鏡めがねけさせること困難こんなんな(あるいは、けさせると不恰好ぶかっこうとなる)ため、それを回避かいひするためにこの表現ひょうげんもちいることもある。現代げんだいのアニメはまゆ形状けいじょうによって表情ひょうじょう表現ひょうげんすることがおおく、うえ半分はんぶんのないフレームとすることで表情ひょうじょう容易ようい表現ひょうげんできるというメリットもある。一方いっぽう、『りょうみやハルヒシリーズ』に登場とうじょうする長門ながと有希ゆき使用しようしているのは、ぎゃくナイロールでない、普通ふつうのナイロールフレームの眼鏡めがねである。また、漫画まんがイラストにおいて眼鏡めがねのテンプルの描写びょうしゃは、はな同様どうよう[ちゅう 4]往々おうおうにして省略しょうりゃくされる。このため登場とうじょう人物じんぶつ鼻眼鏡はなめがねけているのかテンプルきの通常つうじょう眼鏡めがねなのかは一見いっけんしてからない。

日本にっぽんでは、10月1にちが「メガネの」とされている(1001すなわちいち〇〇いちが、眼鏡めがねのツルとレンズのならびにているため)。徳島とくしまけん鳴門なると葛城かつらぎ神社じんじゃびょう治癒ちゆにご利益りえきがあるとされ、眼鏡めがね供養くようする「めがねづか」が1998ねん建立こんりゅうされている[73]

2019ねん12月3にち#KuToo運動うんどうすすめる女性じょせいグループが、外見がいけん服装ふくそうについて不要ふようなルール強制きょうせいパワーハラスメントにあたると明記めいきするよう緊急きんきゅう要望ようぼうしょした。美容びよう部員ぶいん企業きぎょう受付うけつけ女性じょせいだけにせられているメガネ禁止きんしなどがこれにたる[74][75]

治療ちりょうよう眼鏡めがねとう保険ほけん適用てきよう[編集へんしゅう]

日本にっぽんでは2006ねん4がつより乳幼児にゅうようじ弱視じゃくし先天せんてんせい白内障はくないしょう手術しゅじゅつ治療ちりょうよう眼鏡めがねコンタクトレンズふくむ)にたいして、健康けんこう保険ほけん療養りょうよう支給しきゅう保険ほけん適用てきよう)されるようになった。くわしくは「弱視じゃくし」の項目こうもく参照さんしょうのこと。

検眼けんがん[編集へんしゅう]

眼鏡めがね調製ちょうせいするにたって適切てきせつ度数どすう調しらべるための検査けんさ検眼けんがんという。日本にっぽん国外こくがいでは検眼けんがん国家こっか資格しかくようするくにおおく、それらのくにでは眼科がんか(Ophthalmologist)のほかに、眼鏡めがねやコンタクトレンズの処方しょほうしゅたる診療しんりょう範囲はんいとするオプトメトリスト(Optometrist)のような医療いりょうしょくもうけている。

日本にっぽんでは、眼鏡めがねてん店頭てんとうきゃくがレンズをえらぶのを店員てんいん補助ほじょしているが、これは実質じっしつてきには眼鏡めがね店員てんいんによる検眼けんがんである。2022ねん4がつより職業しょくぎょう能力のうりょく開発かいはつ促進そくしんほう だい47じょうだい1こう規定きていもとづき眼鏡めがね作製さくせい職種しょくしゅもうけられ、眼鏡めがね作製さくせい技能ぎのう(1・2きゅう)という国家こっか資格しかく成立せいりつしたが、技能ぎのうおなじく名称めいしょう独占どくせん資格しかくであり、眼鏡めがね作製さくせい技能ぎのうでないものによる検眼けんがん禁止きんしするものではない。検定けんてい合格ごうかくしゃ眼鏡めがね作製さくせい技能ぎのう名乗なのることができ、合格ごうかくせず名乗なのったもの法律ほうりつばっせられる(職業しょくぎょう能力のうりょく開発かいはつ促進そくしんほう だいじゅうじょう4→だいひゃくじょうはち)。

メガネ小売こうりチェーンの一覧いちらん[編集へんしゅう]

スマートグラスなど眼鏡めがねがたデバイス[編集へんしゅう]

微細びさい加工かこう技術ぎじゅつ発達はったつにより、眼鏡めがねディスプレイやカメラ、マイクなどの機能きのうそなえ、インターネット接続せつぞくすることが可能かのうになっている。こうした眼鏡めがねがたウェアラブル端末たんまつを「スマートグラス」と[76]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 高級こうきゅう腕時計うでどけい風防ふうぼうもちいられるものとおなじ。
  2. ^ 現在げんざいではスポーツフレームとぶのはまれであり、スポーツフレームとばれない傾向けいこうであり、「スポーツフレーム」で調しらべると、一般いっぱんてきはんけの形状けいじょう記憶きおく合金ごうきんまた特殊とくしゅ樹脂じゅしせいフレームのことしめす。
  3. ^ ハーフリム眼鏡めがね一種いっしゅ眼鏡めがねフレームのうえ半分はんぶん構造こうぞう眼鏡めがね[69]名称めいしょう眼鏡めがねフレームのした半分はんぶんく、レンズをナイロンいとめる仕組しくみのナイロールフレームに由来ゆらいする[70]
  4. ^ とく美少女びしょうじょえがくイラストにおいてはな詳細しょうさい描写びょうしゃける傾向けいこうにある[71][72]

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  74. ^ はたらかた改革かいかく死角しかく受付うけつけ女性じょせいメガネ禁止きんし「パワハラ」 企業きぎょうルール規制きせい あす政府せいふ要望ようぼう」『東京とうきょう新聞しんぶん』。2024ねん2がつ18にち閲覧えつらん
  75. ^ Group files petition to ban dress codes in Japan requiring women to wear high heels at work”. The Japan Times (2019ねん6がつ3にち). 2019ねん6がつ6にち閲覧えつらん
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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]