Kongzi Jiayu : 入官 - Chinese Text Project

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Pre-Qin and Han -> Confucianism -> Kongzi Jiayu -> 入いれ官かん

《入いれ官かん》

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入いれ官かん:

子こ張ちょう問とい入いれ官かん於孔子こ。孔子こうし曰：「安やす身み取と譽ほまれ為ため難なん。」子こ張ちょう曰：「為之ためゆき如何いか？」孔子こうし曰：「己おのれ有ゆう善ぜん勿專，教きょう不能ふのう勿怠，已やめ過か勿發，失言しつげん勿椅，不善ふぜん勿遂，行事ぎょうじ勿留。君子くんし入いれ官かん，自じ此六者しゃ，則のり身み安やす譽ほまれ至いたり而政從したがえ矣。且夫忿數者しゃ，官かん獄ごく所由しょゆう生せい也；拒こばめ諫者，慮おもんばか之これ所しょ以塞也；慢易者しゃ，禮れい之の所以ゆえん失しつ也；怠惰たいだ者しゃ，時じ之の所以ゆえん後ご也；奢侈しゃし者しゃ，財ざい之の所以ゆえん不足ふそく也；專せん獨者ひとりもの，事こと之の所以ゆえん不ふ成なり也。君子くんし入いれ官かん，除じょ此六者しゃ，則のり身み安やす譽ほまれ至いたり而政從したがえ矣。故こ君子くんし南面なんめん臨官大域たいいき之の中ちゅう而公治之はるゆき，精せい智さとし而略行ぎょう之の，合ごう是ぜ忠信ちゅうしん，考こう是ぜ大だい倫りん，存そん是ぜ美び惡あく，進しん是ぜ利り而除是ぜ害がい，無む求もとめ其報焉，而民之の情じょう可か得とく也。夫おっと臨之無む抗こう民みん之の惡あく，勝しょう之の無む犯はん民みん之の言げん，量りょう之の無む佼民之の辭やめ，養やしなえ之の無む擾於其時，愛あい之の無む寬ひろし於刑法ほう。若わか此，則のり身み安やす譽ほまれ至いたり而民得とく也。君子くんし以臨官かん，所見しょけん則そく邇，故こ明あかり不可ふか蔽也；所しょ求もとめ於邇，故こ不勞ふろう而得也；所以ゆえん治者ちしゃ約やく，故こ不用ふよう眾而譽ほまれ立りつ；凡法象ぞう在ざい內，故こ法ほう不ふ遠どお而源泉いずみ不ふ竭。是ぜ以天下か積せき而本不ふ寡，短長たんちょう得とく其量，人にん志治しじ而不亂ふらん政せい，德とく貫ぬき乎心，藏ぞう乎志，刑けい乎色，發はつ乎聲。若わか此，而身安やす譽ほまれ至いたり，民みん咸自治じち矣。是ぜ故こ臨官不治ふち則そく亂みだれ，亂らん生せい則そく爭そう之これ者しゃ至いたり，爭そう之の至いたり，又また於亂。明君めいくん必寬祐ゆう以容其民，慈愛じあい優柔ゆうじゅう之の，而民自得じとく矣。行者ぎょうじゃ、政之まさゆき始はじめ也；說せつ者しゃ、情じょう之の導みちびけ也。善政ぜんせい行ぎょう易えき，則のり民みん不ふ怨；言げん調ちょう說せつ和わ，則のり民みん不變ふへん；法ほう在ざい身み，則のり民みん象ぞう之の；明あきら在ざい己おのれ，則のり民みん顯あらわ之の。若わか乃供己おのれ而不節ぶし，則のり財たから利之としゆき生者しょうじゃ微ほろ矣；貪むさぼ以不得え，則のり善政ぜんせい必簡矣；苟以亂らん之の，則のり善言ぜんげん必不聽也；詳しょう以納之の，則のり規ぶんまわし諫日至いたり。言げん之の善ぜん者しゃ，在所ざいしょ日び聞；行ぎょう之の善ぜん者しゃ，在所ざいしょ能のう為ため。故こ君きみ上うえ者しゃ、民みん之の儀ぎ也；有司ゆうし執政しっせい者しゃ，民みん之の表おもて也；邇臣便びん僻へき者しゃ，群ぐん僕ぼく之の倫りん也。故こ儀ぎ不正ふせい，則のり民みん失しつ；表ひょう不ふ端はし，則のり百姓ひゃくしょう亂らん；邇臣便びん僻へき，則のり群臣ぐんしん汙矣。是ぜ以人主ぬし不可ふか不敬ふけい乎三さん倫りん。君子くんし脩おさむ身み反はん道みち，察里言げん而服之の，則のり身み安やす譽ほまれ至いたり，終始しゅうし在ざい焉。故こ夫おっと女子じょし必自擇よ絲いと麻あさ，良工りょうこう必自擇よ完かん材ざい，賢君けんくん必自擇よ左右さゆう。勞ろう於取人じん，佚於治ち事ごと，君子くんし欲よく譽ほまれ，則のり必謹其左右さゆう。為ため上うえ者しゃ、譬たとえ如緣木き焉，務つとむ高だか而畏下か玆甚。六ろく馬ば之の乖離かいり，必於四よん達たち之の交衢；萬民ばんみん之の叛道，必於君くん上じょう之の失政しっせい。上うえ者しゃ尊嚴そんげん而危，民みん者しゃ卑賤而神。愛あい之の則のり存そん，惡あく之の則のり亡ほろび。長ちょう民みん者しゃ必明此之要よう。故こ南面なんめん臨官，貴き而不驕おご，富とみ而能供きょう，有本ありもと而能圖ず末まつ，脩おさむ事ごと而能建けん業ぎょう，久居ひさい而不滯とどこお，情じょう近きん而暢乎遠，察一物而貫乎多，治ち一物而萬物不能亂者，以身本ほん者しゃ也。君子くんし莅のぞき民みん，不可ふか以不知ふち民みん之の性せい而達諸しょ民みん之の情じょう。既知きち其性，又また習其情じょう，然しか後こう民みん乃從命いのち矣。故こ世よ舉則民みん親おや之の，政せい均ひとし則のり民みん無む怨。故こ君子くんし莅のぞき民みん，不ふ臨以高だか，不ふ導しるべ以遠いえん，不ふ責せめ民みん之これ所しょ不為ふため，不ふ強つよし民みん之これ所しょ不能ふのう。以明王おう之の功こう，不ふ因いん其情，則のり民みん嚴げん而不迎むかえ；篤あつ之これ以累年ねん之これ業ぎょう，不ふ因いん其力，則のり民みん引而不ふ從したがえ。若わか責せめ民みん所しょ不為ふため，強つよ民みん所しょ不能ふのう，則のり民みん疾やまし；疾やまし則すなわち僻へき矣。古いにしえ者しゃ聖きよし主しゅ冕而前ぜん旒，所しょ以蔽明也あきや；紘ひろし紞充耳みみ，所以ゆえん揜聰也。水みず至いたり清きよ即そく無む魚さかな，人にん至いたり察則無む徒と。枉而直之なおゆき，使つかい自得じとく之の；優ゆう而柔之の，使つかい自じ求もとめ之の；揆而度ど之の，使つかい自じ索さく之の。民有みんゆう小しょう過か，必求其善，以赦其過；民有みんゆう大罪だいざい，必原其故，以仁輔化。如有死罪しざい，其使之の生なま，則のり善ぜん也。是ぜ以上いじょう下した親おや而不離ふり；道化どうけ流りゅう而不蘊。故こ德とく者しゃ、政之まさゆき始はじめ也。政せい不和ふわ，則のり民みん不ふ從したがえ其教矣；不ふ從したがえ教きょう，則のり民みん不ふ習；不ふ習，則のり不可ふか得とく而使也。君子くんし欲ほっ言ごと之の見み信也しんや，莫善乎先虛きょ其內；欲よく政之まさゆき速そく行ぎょう也，莫善乎以身み先さき之の；欲ほっ民みん之これ速そく服ふく也，莫善乎以道どう御ご之これ。故こ雖服必強，自じ非ひ忠信ちゅうしん，則のり無む可か以取親おや於百姓ひゃくしょう者しゃ矣；內外不相應ふそうおう，則のり無む可か以取信しん於庶民しょみん者しゃ矣。此治民みん之の至いたり道どう矣，入いれ官かん之の大だい統みつる矣。」子こ張ちょう既すんで聞孔子こ斯言，遂とげ退ずさ而記之の。

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