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Kongzi Jiayu : 三恕 - Chinese Text Project
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《三さん恕じょ》

Books referencing 《三さん恕じょ》 Library Resources
1 三さん恕じょ:
孔子こうし曰：「君子くんし有ゆう三さん恕じょ。有ゆう君くん不ふ能事のうじ，有ゆう臣しん而求其使，非ひ恕じょ也；有ゆう親おや不能ふのう孝こう，有子ゆうこ而求其報，非ひ恕じょ也；有ゆう兄けい不能ふのう敬けい，有ゆう弟おとうと而求其順，非ひ恕じょ也。」

2 三さん恕じょ:
孔子こうし曰：「君子くんし有ゆう三思さんし，不可ふか不ふ察也。少しょう而不學がく，長ちょう無能むのう也；老ろう而不教きょう，死し莫之思おもえ也；有ゆう而不施ほどこせ，窮きゅう莫之救すくい也。故こ君子くんし少しょう思おもえ其長則そく務つとむ學がく，老ろう思おもえ其死則そく務つとむ教きょう，有ゆう思おもえ其窮則そく務つとむ施ほどこせ。」

3 三さん恕じょ:
伯はく常つね騫問於孔子こ曰：「騫固周しゅう國之くにゆき賤吏也，不ふ自じ以不肖ふしょう，將はた北面ほくめん以事君子くんし，敢問正道せいどう宜よろし行ぎょう，不ふ容よう於世；隱かくれ道どう宜むべ行くだり，然しか亦また不ふ忍にん；今こん欲よく身み亦また不ふ窮きゅう，道みち亦また不ふ隱かくれ，為之ためゆき有道ありみち乎？」孔子こうし曰：「善哉ぜんざい，子し之の問とえ也！自じ丘おか之の聞，未み有ゆう若わか吾子あご所しょ問とい辯べん且說也。丘おか嘗聞君子くんし之の言道ことみち矣，聽者ちょうしゃ無む察，則道のりみち不入ふにゅう；奇き偉えら不ふ稽，則道のりみち不信ふしん。又また嘗聞君子くんし之の言げん事ごと矣，制せい無む度量どりょう，則のり事ごと不ふ成なり；其政曉あかつき察，則のり民みん不ふ保ほ。又また嘗聞君子くんし之の言げん志こころざし矣，剛つよし折おり不ふ終おわり，徑みち易者えきしゃ則そく數すう傷きず，浩ひろし倨者則そく不ふ親おや，就利者しゃ則そく無む不ふ敝。又また嘗聞養やしなえ世よ之の君子くんし矣，從したがえ輕けい勿為先さき，從したがえ重じゅう勿為後ご，見み像ぞう而勿強きょう，陳ちん道みち而勿怫。此四者しゃ、丘おか之これ所しょ聞也。」

4 三さん恕じょ:
孔子こうし觀かん於魯桓公かんこう之の廟びょう，有ゆう欹器焉。夫子ふうし問とい於守廟びょう者しゃ曰：「此謂何なん器き？」對たい曰：「此蓋為ため宥なだめ坐すわ之これ器き。」孔子こうし曰：「吾われ聞宥坐すわ之これ器き，虛きょ則そく欹，中ちゅう則のり正ただし，滿則みつのり覆くつがえ。明君めいくん以為至いたり誡，故こ常置じょうち之の於坐側がわ。」顧謂弟子でし曰：「試ためし注水ちゅうすい焉。」乃注之の水みず，中ちゅう則のり正ただし，滿則みつのり覆くつがえ。夫子ふうし喟然歎曰：「嗚呼ああ！夫おっと物ぶつ惡あく有ゆう滿まん而不覆くつがえ哉！」子こ路ろ進しん曰：「敢問持じ滿まん有道ありみち乎？」子こ曰：「聰明そうめい叡智えいち，守之もりゆき以愚；功こう被ひ天下てんか，守之もりゆき以讓；勇いさむ力つとむ振ふ世よ，守之もりゆき以怯；富有ふゆう四海しかい，守之もりゆき以謙。此所謂いわゆる損そん之の又また損そん之の之これ道也みちや。」

5 三さん恕じょ:
孔子こうし觀かん於東おひがし流りゅう之の水みず，子し貢みつぎ問とい曰：「君子くんし所見しょけん大水おおみず必觀焉，何なに也？」孔子こうし對たい曰：「以其不ふ息いき，且徧與あずか諸しょ生なま而不為ふため也。夫おっと水すい有ゆう似に乎德，其流也，則のり卑下ひげ倨拘必循其理，此似義ぎ；浩ひろし浩ひろし乎無屈こごめ盡つき之これ期き，此似道どう；流行りゅうこう赴百仞之谿而不懼，此似勇いさみ；至いたり量りょう必平之の，此似法ほう；盛もり而不求もとめ概がい，此似正せい；綽約微ほろ達いたる，此似察；發はつ源げん必東，此似志こころざし；以出以入，萬物就此化絜，此似善ぜん化か也。水みず之の德とく有ゆう若わか此，是ぜ故こ君子くんし見み必觀焉。」

6 三さん恕じょ:
子こ貢みつぎ觀かん於魯廟びょう之の北きた堂どう，出で而問於孔子こ曰：「向こう也，賜たまもの觀かん於太廟びょう之の堂どう，未み既すんで，輟，還かえ瞻北蓋ぶた，皆みな斷だん焉。彼かれ將はた有ゆう說せつ邪よこしま？匠たくみ之の過か也。」孔子こうし曰：「太ふとし廟びょう之の堂どう，官かん致良工こう之の匠たくみ，匠たくみ致良材ざい，盡つき其工巧たくみ，蓋ぶた貴久たかひさ矣，尚なお有ゆう說せつ也。」

7 三さん恕じょ:
孔子こうし曰：「吾われ有ゆう所しょ恥はじ，有ゆう所しょ鄙ひなび，有ゆう所しょ殆。夫おっと幼よう而不能ふのう強きょう學がく，老ろう而無以教，吾われ恥はじ之の；去さ其鄉，事こと君くん而達，卒そつ遇ぐう故人こじん，曾無舊きゅう言げん，吾われ鄙ひな之の；與あずか小人こども處しょ而不能ふのう親おや賢けん，吾われ殆之。」

8 三さん恕じょ:
子こ路ろ見み於孔子こ。孔子こうし曰：「智者ちしゃ若わか何なに？仁者じんしゃ若わか何なに？」子こ路ろ對たい曰：「智者ちしゃ使し人じん知己ちき，仁者じんしゃ使し人じん愛あい己おのれ。」子こ曰：「可か謂いい士し矣。」子こ路ろ出で，子こ貢みつぎ入いれ。問とい亦また如之，子し貢みつぎ對たい曰：「智者ちしゃ知人ちじん，仁者じんしゃ愛人あいじん。」子こ曰：「可か謂いい士し矣。」子こ貢みつぎ出で，顏かお回かい入いれ。問とい亦また如之，對たい曰：「智者ちしゃ自じ知ち，仁者じんしゃ自愛じあい。」子こ曰：「可か謂いい士君子しくんし矣。」

9 三さん恕じょ:
子こ貢みつぎ問とい於孔子こ曰：「子こ從したがえ父ちち命いのち，孝こう乎；臣從しんじゅう君命くんめい，貞さだ乎；奚疑焉？」孔子こうし曰：「鄙ひな哉賜！汝なんじ不ふ識也。昔むかし者しゃ明王みょうおう萬まん乘じょう之の國くに，有ゆう爭そう臣しん七なな人にん，則のり主ぬし無む過か舉；千せん乘じょう之の國くに，有ゆう爭そう臣しん五ご人にん，則のり社稷しゃしょく不ふ危也；百ひゃく乘じょう之の家いえ，有ゆう爭そう臣しん三さん人にん，則のり祿ろく位い不ふ替がえ；父ちち有ゆう爭そう子こ，不ふ陷おちい無禮ぶれい；士し有ゆう爭そう友とも，不ふ行くだり不義ふぎ。故こ子こ從したがえ父ちち命いのち，奚詎為ため孝こう？臣從しんじゅう君命くんめい，奚詎為ため貞さだ？夫おっと能のう審しん其所從したがえ、之これ謂いい孝こう、之これ謂いい貞さだ矣。」

10 三さん恕じょ:
子こ路ろ盛もり服ふく見み於孔子こ。子こ曰：「由ゆかり！是ぜ倨倨者しゃ何なん也？夫おっと江こう始はじめ出で於岷山さん，其源可か以濫觴らんしょう，及其至いたり於江津つ，不ふ舫舟，不ふ避風，則のり不可ふか以涉，非ひ惟おもんみ下か流水りゅうすい多おお邪よこしま？今こん爾なんじ衣服いふく既すんで盛もり，顏色かおいろ充たかし盈みつる，天下てんか且孰肯以非ひ告つげ汝なんじ乎？」子こ路ろ趨而出で，改あらため服ふく而入，蓋ぶた自若じじゃく也。子こ曰：「由ゆかり志こころざし之の！吾われ告つげ汝なんじ！奮於言げん者しゃ華はな，奮於行者ぎょうじゃ伐き。夫おっと色しょく智さとし而有能ゆうのう者しゃ，小人こども也。故こ君子くんし知之ともゆき曰知，言げん之の要よう也；不能ふのう曰不能ふのう，行ぎょう之の至いたり也。言げん要よう則のり智さとし，行ぎょう至いたり則そく仁じん。既すんで仁じん且智，惡あく不足ふそく哉？」

11 三さん恕じょ:
子こ路ろ問とい於孔子こ曰：「有人ゆうじん於此，披褐而懷玉だま，何なに如？」子こ曰：「國くに無道むどう，隱かくれ之の可也かなり；國有こくゆう道どう，則のり袞冕而執玉だま。」

URN: ctp:kongzi-jiayu/san-shu