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フォーミュラ1カー

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

フォーミュラ1カー (Formula One car) は、フォーミュラカー一種いっしゅF1世界せかい選手権せんしゅけん規則きそく沿ったレーシングカーである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

現代げんだいのフォーミュラ1カーが、フォーミュラカー(レースカテゴリようマシン)とおおきくことなるてんとして、参戦さんせんするかくチームが独自どくじにマシンをつくことにある[* 1]生産せいさんせいやコストパフォーマンスが重視じゅうしされる量産りょうさんしゃやこれをベースにするプロトタイプカーレース、共通きょうつうシャーシをもちいるほかのフォーミュラカーレースとはまったことなる「1ひんモノ」ないし、おおくてすうだいしか製作せいさくされない車両しゃりょうである。また材質ざいしつはその素材そざい特性とくせい重量じゅうりょう強度きょうどなど)をだいいち選択せんたくされ、はやくからクロモリこうなど比較的ひかくてき高価こうか材料ざいりょう使つかわれていたが、近年きんねんさらこうコストな素材そざいチタン合金ごうきんカーボンファイバー (C-FRP))が多用たようされ、高価こうか素材そざい使用しよう拍車はくしゃがかかっていた。しかし開発かいはつ製作せいさく高騰こうとうから、安全あんぜんせいのための部材ぶざい[* 2]以外いがいについてはF1レギュレーションにより規制きせい年々ねんねんつよめられている傾向けいこうにある。

車両しゃりょう価格かかく全容ぜんようはつかみにくいが、2024ねんのモナコ・グランプリでレッドブルの車両しゃりょうぜんそんちかかたち大破たいはしたさいには、チームがわが200まんドルから300まんドルといった被害ひがいがく主張しゅちょうしたれいがある[1]

シャーシ[編集へんしゅう]

カーボンファイバーせいモノコックすべてのチームで採用さいようされている。カーボンファイバーは強固きょうこだが柔軟じゅうなんせいけるため、カーボンファイバーのあいだアルミニウムせいハニカムはさんでいる。レギュレーションではシャーシの材料ざいりょうについてはとく言及げんきゅうされていない。しかし、シャーシの各部かくぶについてFIAが強度きょうど確認かくにんする「クラッシュテスト」が毎年まいとし実施じっしされ、これをクリアするにはカーボンファイバーせい以外いがいでは困難こんなんになってきていることが、カーボンファイバーせいのシャーシしか存在そんざいしない一因いちいんとなっている。レギュレーションでは「サバイバルセル」表現ひょうげんされる。

シャーシはかくチームが独自どくじもの製造せいぞうし、カーボンファイバー製品せいひん製造せいぞう必須ひっすオートクレーブはチームが所有しょゆうしていることがほとんどだが外注がいちゅうしているチームもある。

構造こうぞうについては、最初さいしょラダーフレームといった簡素かんそ構造こうぞうにシンプルなデザインのものが多数たすうめていたが、エンジンパワーやマシンの速度そくど向上こうじょうするにつれて、ラダーフレーム → バスタブ構造こうぞう → モノコック構造こうぞうというように、より動的どうてき車体しゃたい剛性ごうせいたか構造こうぞうわっていった。さらに、そらりょく追求ついきゅうされることで形状けいじょう複雑ふくざつなものへと変化へんかしていった。

素材そざいとしては1980年代ねんだいなかばまで、ほとんどアルミニウムが使用しようされてきたが、1980年代ねんだいだい出力しゅつりょくターボエンジンの強大きょうだいなパワーをささえることや、速度そくど上昇じょうしょうによるシャーシの強度きょうどアップがもとめられた結果けっか、カーボンファイバーせい以外いがいのシャーシは駆逐くちくされた。同様どうように、エンジンカバーなどのそらりょくパーツやサスペンションアームなどは軽量けいりょう強度きょうどアップのめんからシャーシとおなじくカーボンファイバーせいのものが多数たすう使用しようされている。

エンジン[編集へんしゅう]

BMW P86(2.4 LV8自然しぜん吸気きゅうきエンジン 2006ねん

2014ねんに1.6 Lシングルターボ / V6最高さいこう回転かいてんすう15,000 rpm規定きていとなり、こまかい規定きてい変更へんこうかえしながらも現在げんざいまでの基本形きほんけいとなっている。

過去かこには自然しぜん吸気きゅうきエンジン搭載とうさいしゃとターボエンジン搭載とうさいしゃこんはしや、V8 - V12エンジンのこんはし、1.5 Lツインターボ / V6最高さいこう出力しゅつりょくが1,500馬力ばりき以上いじょうのものや、2005ねんまで使用しようされていた3 L自然しぜん吸気きゅうき / V10最高さいこう出力しゅつりょくが900馬力ばりき以上いじょう最高さいこう回転かいてんすうが20,000 rpm以上いじょう、などバラエティに時代じだいもあったが、エンジン開発かいはつ競争きょうそうによる開発かいはつ高騰こうとう抑制よくせいするひとし目的もくてきから規制きせい次第しだいきびしくなり、現在げんざいではエンジンの吸気きゅうき系統けいとう排気はいきりょう統一とういつされるとともに、各部かくぶ寸法すんぽう厳密げんみつ規定きていされており、2014ねん開発かいはつ凍結とうけつ2015ねんから2016ねんまで「トークンせい」を採用さいようしエンジンのアップデートがきびしく制限せいげんされた。トークンせい2017ねん廃止はいしされたが、年間ねんかん使用しようすうがよりきびしく制限せいげんされたため頻繁ひんぱんなアップデートはむずかしくなっている。

エンジンコントロールユニット(ECU)は、2008ねんからマクラーレン・エレクトロニック・システムズげん:マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ)が供給きょうきゅうする共通きょうつうECUに統一とういつされている。また2018ねんからは、エンジンにけられる圧力あつりょく温度おんどセンサーも同社どうしゃせいのものに統一とういつされた[2]

シリンダーブロック[編集へんしゅう]

現在げんざい設計せっけいでは、シリンダーブロックシャーシのストレスメンバーとして使用しようするためエンジン単体たんたいでの応力おうりょく以外いがい考慮こうりょされている。(ストレスマウント方式ほうしき

軽量けいりょうのため、エンジンブロックはアルミニウムで製造せいぞうされる場合ばあいおおい。しかし、アルミニウムの強度きょうどひくいことから鉄製てつせいシリンダーライナー(ピストンと接触せっしょくする部分ぶぶん)を挿入そうにゅうすることがおおかった[3]現在げんざいでは、アルミニウム表面ひょうめんにニカジルメッキ(ニッケル/シリコン・カーバイド)をほどこすことでライナーを省略しょうりゃくすることがおお[3]

ピストン・コンロッド[編集へんしゅう]

ピストン軽量けいりょうはかるために鍛造たんぞうアルミニウム合金ごうきん使用しようし、摩擦まさつ低減ていげんするために極端きょくたんにスカートがみじか[4]。ピストン1個いっこたりの重量じゅうりょうは200 gつよである[5]

こう強度きょうど軽量けいりょう性質せいしつベリリウム合金ごうきんが1990年代ねんだい後半こうはんマクラーレンによって使用しようされたとのうわさもあるが[4]現在げんざい使用しよう禁止きんしされている。また、2000年代ねんだいはいってから、メタル・マテリアル・コンポジット(MMC)とばれるふくあい材料ざいりょう使用しようされたが、2006ねん以降いこう使用しよう禁止きんしされている。

乗用車じょうようしゃ通常つうじょう3ほんのリング(オイルリング1ほんとコンプレッションリング2ほん)がピストン側面そくめん装着そうちゃくされているが、摩擦まさつ損失そんしつ低減ていげんのためにこれが2ほん(オイルリングとコンプレッションリングを1ほんずつ)しか装着そうちゃくされていない[4]

コンロッドはチタン合金ごうきん使用しようする[6]断面だんめん形状けいじょうはIがたやHがた一般いっぱんてきではあるが、断面だんめん中空ちゅうくうとした中空なかぞらコンロッドを使用しようするチームもあった[6]。IがたやHがたくらべると強度きょうどたかくなる。

バルブ[編集へんしゅう]

バルブ材質ざいしつはチタンが主流しゅりゅうである[7]じる方法ほうほうとして金属きんぞくばねがながもちいられたが、1990年代ねんだいのエンジンのこう回転かいてん進展しんてんともない、圧縮あっしゅく空気くうきをばねのわりにもちいたニューマチックしき現在げんざい主流しゅりゅうである。このニューマチック方式ほうしきは、1986ねんルノーはじめて採用さいようした。金属きんぞくばねでは、回転かいてんすう上昇じょうしょうするとともにサージングとばれる共振きょうしん現象げんしょう発生はっせいし、回転かいてんすう上昇じょうしょうさまたげになるからである[8]

エンジンの吸気きゅうき効率こうりつ排気はいき効率こうりつたかめるため、最初さいしょに2ほん吸気きゅうき1ほん排気はいき1ほん)だったバルブのかずは、4ほん吸気きゅうき2ほん排気はいき2ほん)が主流しゅりゅうとなった。1990年代ねんだい前半ぜんはん、エンジンのバルブを1気筒きとうあたり5ほん吸気きゅうき3ほん排気はいき2ほん)としたエンジンをヤマハフェラーリ実戦じっせん投入とうにゅうしたが、普及ふきゅうすることはなかった。

F1エンジンの歴史れきし[編集へんしゅう]

クライマックスFWMVエンジン(1.5 L・V8自然しぜん吸気きゅうきエンジン)
  • こちらの出典しゅってん参照さんしょう[9]

最初さいしょにはスーパーチャージャー搭載とうさいしたエンジンがあったが、燃費ねんぴわるさなどから自然しぜん吸気きゅうきエンジンにってわられた。1950年代ねんだい後半こうはんには、コヴェントリー・クライマックスがエンジン供給きょうきゅう開始かいし。FPFエンジン、FWMVエンジンなどがおおくのチームに供給きょうきゅうされた。しかし、1966ねん排気はいきりょうが1.5 Lから3.0 Lに倍増ばいぞうされたのをにF1から撤退てったいしてしまう。

フォード・コスワース・DFVエンジン(3.0 L・V8自然しぜん吸気きゅうきエンジン)

クライマックスがF1から撤退てったいしたのちフォード・コスワース・DFVエンジン1967ねんにデビューした。このとしロータス独占どくせん供給きょうきゅうされていたが、翌年よくねん以降いこうはロータス以外いがいにも市販しはんされ、1970年代ねんだいまで自然しぜん吸気きゅうきエンジン(またはDFVエンジン)の独擅場どくせんじょうとなった。

DFVエンジンのデビューに前後ぜんごして、エンジンのストレスメンバー進行しんこうしていった。ホンダはじめてF1にんだ設計せっけいである。従来じゅうらいでは、こう車軸しゃじく付近ふきんまでびたモノコックにリヤサスペンションをけていたが、それを直接ちょくせつエンジンのシリンダーブロックやギヤボックスにける方法ほうほう考案こうあんされた。そうすることで、余分よぶんなモノコック構造こうぞう削減さくげんすることで軽量けいりょうができるようになった。そのぶん、エンジンのシリンダーブロックに負担ふたんがかかることになったので、シリンダーブロックの強度きょうどがよりもとめられるようになった。

ホンダRA168E(1.5 L V6ターボエンジン、1988年) BMW M12/13(1.5 L 直4ターボエンジン、1982年 - 1988年)
ホンダRA168E(1.5 L V6ターボエンジン、1988ねん
BMW M12/13(1.5 L ちょく4ターボエンジン、1982ねん - 1988ねん

1977ねんルノーがターボエンジンをたずさえて参戦さんせん開始かいしした。参戦さんせん初期しょきはトラブルが多発たはつし、黄色おうしょく車体しゃたいとエンジンブローの様子ようすから「イエローティーポット」と揶揄やゆされたが、1979ねんはつ優勝ゆうしょう獲得かくとくする。これ以降いこう、ターボエンジンの優位ゆういせいづいた陣営じんえいこぞってターボエンジンを開発かいはつする(フェラーリ1981ねんBMW1982ねんポルシェ1983ねんホンダ:1983ねんなど)。1980年代ねんだい後半こうはんにはほとんどのマシンで搭載とうさいされていた。わずか1.5 Lの排気はいきりょうで1,000〜1,500馬力ばりきオーバーの出力しゅつりょくまで発生はっせいさせたが、1988ねんいっぱいでターボエンジンは一度いちど禁止きんしされる。

1989ねん以降いこう自然しぜん吸気きゅうきエンジンのみとなり、排気はいきりょうは3.5 L以下いかであった。シリンダー配置はいちには、シャーシとのマッチングを考慮こうりょしたV8(フォード、ジャッド)、エンジンの出力しゅつりょく優先ゆうせんしたV12(フェラーリ、ランボルギーニ)、双方そうほうなかあいだであるV10(ルノー、ホンダ[* 3])が出現しゅつげんする。1994ねんサンマリノグランプリこったドライバーの死傷ししょう事故じこけてよく1995ねんからは3 Lに縮小しゅくしょうされ、このとしかぎりでV12エンジンはF1から姿すがたした。1998ねんには、前年ぜんねんまでV8エンジンを供給きょうきゅうしていたフォードとハートもV10エンジンの供給きょうきゅうえたため、F1に出走しゅっそうする全車ぜんしゃがV10エンジンを搭載とうさいすることとなった(後述こうじゅつのとおり、最終さいしゅうてきには2000ねんのレギュレーションでエンジン形式けいしきがV10に統一とういつされた)。2006ねんには、最速さいそく速度そくど向上こうじょう、ラップタイムの短縮たんしゅく歯止はどめをかけるため、排気はいきりょうが2.4 L以下いかで8気筒きとう制限せいげんされた。2007ねん以降いこう資金しきん負担ふたん軽減けいげん目的もくてきにエンジン開発かいはつ凍結とうけつされた。 その、2009ねんにはブレーキングのエネルギーを回収かいしゅう蓄積ちくせきし、さい利用りようするKERS導入どうにゅうされ、2014ねんのレギュレーション改定かいていともない、運動うんどうエネルギー回生かいせいくわえて排気はいきガスからねつエネルギーを回生かいせいすることもできるERSに発展はってん前者ぜんしゃMGU-K(MGUはMotor Generator Unitのりゃく、KはKinetic(運動うんどう)のりゃく)、後者こうしゃMGU-H(HはHeat(ねつはいねつエネルギー)のりゃく)としょうされる。これにくわえてバッテリー (Energy Store, ES)、電子でんし制御せいぎょ装置そうち(Control Electronic, CE)、ターボ(Turbo Charger, TC)、排気はいきりょう1.6 LのV6エンジン(Internal Combustion Engine, ICE)のかくコンポーネントで構成こうせいされた「パワーユニット」(Power Unit, PU)が供給きょうきゅうされるようになった[10]。これにより、1988ねん以来いらい途絶とだえていたF1におけるターボエンジンが復活ふっかつした。

エンジンの使用しよう基数きすうかんしてはとく制限せいげんもうけられていなかったことから、トップチームのなかには、予選よせんだけにパフォーマンスや耐久たいきゅうせいまとしぼった「予選よせんようエンジン」を使用しようするチームもあった。しかし、2003ねんのエンジン交換こうかん制限せいげん皮切かわきりにエンジンの使用しようについての制限せいげんもうけられるようになった。まず、2003ねんについてはフリー走行そうこう制限せいげんはなかったが「予選よせん決勝けっしょうどういちエンジンで走行そうこうすること」という規定きてい導入どうにゅうされ、2004ねんにはフリー走行そうこうから決勝けっしょう終了しゅうりょうまでの1レースを1エンジンのみでの運用うんよう2005ねんから2008ねんあいだは、2レースを1だいのエンジンのみで運用うんようする規定きてい導入どうにゅうされた。2009ねんから2013ねんまで、テストをふくめた1年間ねんかん使用しようできるエンジンの台数だいすうがテストをふくめて1チーム20だい規制きせいされ、その内容ないようはドライバー1にんあたりレースように8だいのこり4だいはテストようとしててられた。ただし、レースようのエンジンは2008ねんまでの使用しよう義務ぎむ廃止はいしされており、交換こうかんのタイミングはチームがわにゆだねられている。 しかし、2014ねんのPUの型式けいしきとなってからは、使用しよう制限せいげんはよりきびしくなり、テストは例外れいがいとなったが、シーズンに使つかえるPUにかんしては、2014ねん年間ねんかん5、それ以降いこう年間ねんかん4となった(ただし、2015ねんはそのとし復帰ふっきしたホンダのみシーズン途中とちゅうから特例とくれいで2015ねんかぎり5使用しようすることが許可きょかされた。また、2016ねんは21せんえたため全車ぜんしゃ5となっている)。2018ねん以降いこうはさらにICE、TC、MGU-Hが年間ねんかん3、ES、CE、MGU-Kが年間ねんかん2まで削減さくげんされる[10]。また、1つのPUの最低限さいていげん使用しよう義務ぎむはないものの、ペナルティの回避かいひ目指めざ場合ばあい事実じじつじょう1つのエンジンで複数ふくすうのレースをはしることが事実じじつじょう義務ぎむされた。

当初とうしょ降格こうかくグリッドすうおうじて決勝けっしょうスタート順位じゅんいまる仕組しくみとなっていたが、どういちGPにてフリー走行そうこう予選よせんでそれぞれ交換こうかんした場合ばあい降格こうかくグリッドすう合計ごうけいが100をえるケース[11]発生はっせいしたうえ、グリッドすう膨大ぼうだい数字すうじとなるうえ、PUの交換こうかん申請しんせいしたタイミングで順位じゅんい変動へんどうもあり、決勝けっしょうスタート順位じゅんい混乱こんらんしょうじた[* 4]。 それをけ、2018ねん以降いこうかくコンポーネントが使用しよう制限せいげんえた場合ばあい、1つのコンポーネントは予選よせん順位じゅんいから10グリッド降格こうかく、2つ以降いこうは5グリッドずつ降格こうかくだが、降格こうかくグリッドすうが15をえた場合ばあい予選よせん順位じゅんいかかわらずさい後尾こうびからのスタートになるという規定きてい[12]変更へんこうされた。ところが、2018ねんかんしてはこの規定きてい不備ふび発生はっせいすることとなった。このとし2人ふたり以上いじょうのドライバーがさい後尾こうびスタートの条件じょうけん該当がいとうした場合ばあい該当がいとうしゃがコースインした順番じゅんばんおうじてさい後尾こうびスタートが指示しじされる仕組しくみであったため、さきにコースインできればさい後尾こうび回避かいひできる仕組しくみとなってしまったため、すこしでもまえのグリッドをにするべく、フリー走行そうこう1かい開始かいしすうじゅうふんまえからピットレーン出口でぐちにマシンがならぶという異様いよう光景こうけいふくすうかい発生はっせいした。そのため、2019ねん以降いこうさい後尾こうびスタートが指示しじされても予選よせん結果けっか決定けっていされることになった。[13] 当初とうしょ、MGU-Hについては故障こしょうもっとおお発生はっせいし、多数たすうのドライバーがグリッドペナルティをけるおおきな原因げんいんとなっていたほか構造こうぞう複雑ふくざつぎることで開発かいはつ困難こんなんさやコストが問題もんだいされていたため、2017ねんごろに2020ねんをもって廃止はいしされる計画けいかく[14]てられたが、ときのエンジンメーカーが反対はんたい[15]したため、計画けいかく撤廃てっぱいされ[16]、2024ねんまでは2014ねんのエンジン形式けいしき存続そんぞくされるかたちとなった[17]

エンジン規定きてい変遷へんせん
年度ねんど 自然しぜん吸気きゅうき(NA) きゅう 備考びこう
1950-1951 4.5 L 1.5 L
1952-1953 2.0 L 0.5 L F2規定きていによりあらそわれた
1954-1960 2.5 L 0.75 L
1961-1965 1.5 L -
1966-1985 3.0 L 1.5 L 1972ねんから最大さいだい気筒きとうすうが12となる
1981ねんから4ストロークエンジンのみ
1986 - 1.5 L
1987-1988 3.5 L 1.5 L きゅうあつが87ねん4bar、88ねん2.5barに規制きせい
1989-1994 3.5 L -
1995-2005 3.0 L - 2000ねんからV10統一とういつ
2006-2013 2.4 L - V8のみ
2014-2024(予定よてい - 1.6 L ちょくV6シングルターボのみ

燃料ねんりょう[編集へんしゅう]

燃料ねんりょうガソリン主流しゅりゅうであるが、1950年代ねんだいにはきゅうのノックをふせぐためメタノール使用しようするチームがあった。しかし、メタノールは発熱はつねつりょうちいさく、燃費ねんぴが(1 km/L程度ていどにまで)悪化あっかする欠点けってんっていた[18]。その、1980年代ねんだい後半こうはんにはたいノックせい比重ひじゅうおおきいトルエンに、ノルマルヘプタン混合こんごうしたものが使用しようされたれいもある[19]

出力しゅつりょく向上こうじょう目的もくてきに、かつてF1マシン専用せんようかくチームごとに調合ちょうごうされた燃料ねんりょう使用しようされた。しかし、この燃料ねんりょう悪臭あくしゅうなどをらし、ピットレーンは異様いようにおいや刺激しげきにさらされていたが[* 5]環境かんきょう問題もんだいたかまりをけて、1992ねん途中とちゅうから「特殊とくしゅ燃料ねんりょう」の使用しようきんじられた[* 6]

2007ねんからはバイオエタノールが5 %混合こんごうされるようになり、2022ねんからは混合こんごうりつが10%にupされた(いわゆる「E10燃料ねんりょう」)[20]。2026ねんからはいわゆる「100%カーボンニュートラル燃料ねんりょう」の使用しよう義務付ぎむづけられる(なおバイオ燃料ねんりょう合成ごうせい燃料ねんりょうかはわない)[21]

燃料ねんりょうタンク[編集へんしゅう]

慣性かんせいモーメントの減少げんしょう燃料ねんりょう増減ぞうげんによる挙動きょどう変化へんか減少げんしょうねらい、コクピットとエンジンのあいだ設置せっちされる。最小さいしょう容量ようりょうとくさだめられていないが、2010ねんからレースちゅうでの燃料ねんりょう補給ほきゅう禁止きんしされ、さらに2014ねんから1あいだたりの燃料ねんりょう流量りゅうりょうが100 kg規制きせいされていることから[22]容量ようりょうは100〜150 Lと推測すいそくされる。

かつては、金属きんぞくせいタンクに燃料ねんりょうれていたが、クラッシュなどの衝撃しょうげき破損はそん火災かさいにつながりやすかった。それを防止ぼうしするため、1970ねんからは簡単かんたんにはやぶれない積層せきそうゴムの使用しよう義務付ぎむづけられ[23]現在げんざいではそのまわりを防弾ぼうだんチョッキ素材そざいであるケブラーつつするど破片はへんから保護ほごしている。さらに導入どうにゅう時期じき不明ふめいであるが、タンク1個いっこたりの容量ようりょう上限じょうげんさだめ、タンクが破損はそんしたさい燃料ねんりょうれをおさえることとした[24]。しかし、1978ねんからは燃料ねんりょうタンクをひとつにまとめること(シングルセル)が規定きていされるようになった[25]。2020ねん現在げんざいはケブラー繊維せんいとゴムをんだ「818-D」とばれる構造こうぞうたい使用しよう義務付ぎむづけられており、一説いっせつには「鋼鉄こうてつの5ばい強度きょうどつ」という[26]

1983ねんから1993ねん、および2010ねん以降いこうはレースちゅう給油きゅうゆ禁止きんしされているが、それ以外いがいとしにおいて、レースちゅうにピットインし、さい給油きゅうゆ作業さぎょうおこなうことがみとめられていた。とくに1994ねん以降いこう、レースの戦略せんりゃくてるうえ燃料ねんりょう補給ほきゅうのタイミングや補給ほきゅうりょう重要じゅうようなものとなった。ピットで給油きゅうゆホースと燃料ねんりょうタンクを接続せつぞくすると、毎秒まいびょう12 Lの割合わりあい補給ほきゅうできた[27]。ホースはじゅう構造こうぞうになっており、外側そとがわのチューブから燃料ねんりょう供給きょうきゅうされ、内側うちがわのチューブからタンクない空気くうき排出はいしゅつしていた[27]

もとF1チャンピオンのデイモン・ヒルは「現在げんざいでは燃費ねんぴ向上こうじょう燃料ねんりょうタンク容量ようりょう制限せいげんにより、以前いぜんよりはさい給油きゅうゆ重要じゅうようせいうすれている」とコメントしている[28]

なお燃料ねんりょう供給きょうきゅうけいについても使用しようパーツのワンメイクすすめられており、2022ねんシーズンより燃料ねんりょうプライマーポンプはマニエッティ・マレリこうあつ燃料ねんりょうポンプと配管はいかんボッシュせい統一とういつされる[29]

トランスミッション[編集へんしゅう]

ロータス・T127のギアボックス(2010ねん

(フルオートの)オートマチックトランスミッションだん変速へんそく(CVT)は禁止きんしされている。CVTは1993ねんにウイリアムズがFW15Cにてテストをおこなったことがあるが実戦じっせん投入とうにゅうにはいたらず、のちにレギュレーションで明示めいじてき禁止きんしとなった。

ギアボックス・ギヤボックスの一般いっぱんてきで、基本きほんてきにトランスミッションとはばない。

現代げんだいでは完全かんぜんマニュアルトランスミッションというわけでもなく、パドルシフト操作そうさでクラッチ操作そうさ不要ふようセミオートマチックトランスミッションぜんチームが採用さいようし、変速へんそく駆動くどうりょくけが極限きょくげんまでみじかくなる方向ほうこう開発かいはつすすんでいる。また、レギュレーションで、前進ぜんしん8そく後進こうしん1そくとなっている。

パドルシフト導入どうにゅう以前いぜんは、3ペダル、Hパターンのオーソドックスなマニュアルトランスミッションしゃで、前進ぜんしん5すみやか6そくであった。パドルシフトは、1989ねんフェラーリがF1はつのパドルシフトしゃ640導入どうにゅう一気いっきひろまった。

1970年代ねんだいまで、ギアボックスメーカーとして有名ゆうめいヒューランドからギアボックスを購入こうにゅうし、そのままマシンに搭載とうさいしているチームが多数たすうめていた。1970年代ねんだい後半こうはんのグラウンドエフェクトの開発かいはつにより、マシンはし位置いちするギヤボックスがディフューザーの設計せっけいさまたげてしまうことが判明はんめいした[30]。そのため、ギアボックスの外装がいそう(ケーシング)をチーム独自どくじ開発かいはつし、ギアなどの内部ないぶ部品ぶひん購入こうにゅうするパターンが増加ぞうかした。

ケーシングの材質ざいしつは、アルミニウムやマグネシウム主流しゅりゅうであったが、軽量けいりょう観点かんてんから、カーボンファイバーやチタン採用さいようするチームもある。

配置はいちかんして、よこきとたてきがあるが、1998ねん車体しゃたいはば縮小しゅくしょうがレギュレーションで実施じっしされて以来いらい、もっぱらどのくるまはばせまてき有利ゆうりたて配置はいち採用さいようしている。

2003ねん途中とちゅうから、ホンダがクラッチをかいさずシフトチェンジをするシームレスシフト機構きこう導入どうにゅうした。

2014ねんからのパワーユニット規定きていでは8そくシームレスシフト・基本きほんてきかくPUとセットで使用しようする複雑ふくざつ構造こうぞうなので、以前いぜんチームで開発かいはつしていたザウバーなどはPU供給きょうきゅうがわなどのギアボックス購入こうにゅうたよらざるをない状態じょうたいとなっている。

コックピット[編集へんしゅう]

ドライバーの安全あんぜん確保かくほや、強度きょうどてきそらりょくてき観点かんてんからコックピット開口かいこう過度かどちいさくなることをふせぐために、1972ねんから開口かいこう最低さいてい寸法すんぽうさだめられている[24]。ドライバーがレースよう装備そうび外部がいぶからたすけをずに5びょう以内いないにコックピットから脱出だっしゅつできるように規定きていされている。

衝突しょうとつあたまられてコックピットのえん強打きょうだすることをふせぐため、1995ねんから後方こうほう部分ぶぶんに、1996ねんからは側面そくめん部分ぶぶんにエネルギー吸収きゅうしゅうパッドが装着そうちゃくされている。1994ねんモナコグランプリにおいて、ザウバーカール・ヴェンドリンガーがクラッシュで頭部とうぶ強打きょうだし、一時いちじ意識いしき不明ふめいおちいったことが設置せっちのきっかけである。2018ねん現在げんざい特殊とくしゅ保護ほございがコクピット開口かいこうおよ両足りょうあし部分ぶぶん装着そうちゃくされるが、気温きおんによって性能せいのう変化へんかするため、気温きおん30℃以上いじょうもちい(Confor CF45、青色あおいろ)とそれ以下いかもちい(Confor CF42、桃色ももいろ)の2種類しゅるい保護ほござい使つかけられている[31]

また部品ぶひんとう側面そくめん貫通かんつうしてドライバーをきずつけることを防止ぼうしする目的もくてきで、2007ねんからは側面そくめんザイロンとカーボンの積層せきそう構造こうぞうによるパネルをもうけることが義務付ぎむづけられている[32]。さらに2018ねんからはコックピット保護ほごシステムとして「Halo」の搭載とうさい義務付ぎむづけられる[33]

シート[編集へんしゅう]

加速かそく旋回せんかい減速げんそくに4 G重力じゅうりょくの4ばいものちから程度ていどちからめる必要ひつようがあるため、シートはかくドライバーにわせてつくられる[34]。ドライバーが運転うんてん姿勢しせい状態じょうたいでウレタンフォームによってかたりをする[34]。そして、それをもとにカーボンファイバーなどで製作せいさくされる[34]軽量けいりょうのためシートは極端きょくたんうすくできているので、気温きおんたか場合ばあいにシートうらたい熱性ねっせいのシートをける場合ばあいもある。

また、運転うんてんちゅうにドライバーの姿勢しせいわらないように、6てんしきシートベルト固定こていされる[34]。シートベルト装着そうちゃくにはメカニックの手助てだすけが必要ひつようになるが、脱出だっしゅつには容易よういはずせるようになっている。シートベルトはHANS固定こていにも利用りようされる。

モノコックには2ほんのボルトで固定こていされる。さらに、ドライバーをシートに固定こていしたままマシンからせるように、シート側部そくぶにはストラップがけられている[35]

ステアリングホイール[編集へんしゅう]

ロータス・E20のステアリングホイール(2012年) 様々なボタンやダイヤルがあることが見て取れる。これらは全体を制御するコンピュータに繋がっている。またピットからの無線による指示に対して声で応答する余裕がない場合に信号で応えるためのもの。 ティレル・P34のステアリングホイール(1976 - 1977年)
ロータス・E20のステアリングホイール(2012ねん
様々さまざまなボタンやダイヤルがあることがれる。これらは全体ぜんたい制御せいぎょするコンピュータにつながっている。またピットからの無線むせんによる指示しじたいしてこえ応答おうとうする余裕よゆうがない場合ばあい信号しんごうこたえるためのもの。
ティレル・P34のステアリングホイール(1976 - 1977ねん

1980年代ねんだい後半こうはんまでは、ステアリングは非常ひじょうにシンプルなものであり、ボタンが数個すうこあるだけだった。1990年代ねんだい以降いこうおおくのチームにおいて、コクピットにつけられていた計器けいきやボタンなどがステアリングじょううつされた。これは、ドライバーが操作そうさするさいにステアリングからはなさなくてむためや、視認しにんせい向上こうじょうさせるためであるとわれている[36]。2014ねん以降いこうはマクラーレン・アプライド・テクノロジーズがステアリングホイール搭載とうさいよう液晶えきしょうディスプレイを開発かいはつし、かくチームに供給きょうきゅうしている[37]。これによりドライバーは、ドライブちゅうでもボタン操作そうさによりマシンの様々さまざまなデータを参照さんしょうできるようになった。

ステアリングに機能きのう集中しゅうちゅうしていることから、非常ひじょう高価こうかなもの[* 7]になっているが、機能きのう集中しゅうちゅうしているためにトラブルのさいにはステアリング自体じたい交換こうかんして解決かいけつする場合ばあいもある。

かじかくをそれほどおおきくとる必要ひつようがないのでにぎりは環状かんじょうではなく、大半たいはんのチームでは円形えんけいばん中央ちゅうおう液晶えきしょうディスプレイがある)にゆびあなけられ、にぎりがけられたようなかたちになっている。2023ねんまでは、ウィリアムズのみ液晶えきしょうディスプレイをステアリングじょうではなくコクピットがわけており、ディスプレイ視認しにんのためステアリングはバタフライがたになっていたが[38]、2024ねんよりウィリアムズもディスプレイをステアリングじょううつした。

コックピット開口かいこうせまいため、ステアリングは着脱ちゃくだつ容易よういとなっており、乗降じょうこうにははずされる。

ブレーキ[編集へんしゅう]

通常つうじょうくるまで1つのマスターシリンダーにある2系統けいとうのブレーキで4りん制動せいどうしているのと同様どうようにF1でも2系統けいとうのブレーキが搭載とうさいすることが義務ぎむづけられている[39]。これを利用りようして、前後ぜんご制動せいどうりょく配分はいぶん調節ちょうせつおこなっている。

rightマクラーレン・MP4-22のブレーキ部分ぶぶん2007ねん

最初さいしょドラムブレーキ主流しゅりゅうであったが、ドラムブレーキの構造こうぞうじょうねつがこもりやすいなどの問題もんだいがあり、その鋳鉄ちゅうてつせいディスクブレーキってわられ、1980年代ねんだいまで主流しゅりゅうであった。

現在げんざいはカーボンファイバーと炭素たんそふくあい材料ざいりょうであるC/Cコンポジット(炭素たんそ繊維せんい強化きょうか炭素たんそふくあい材料ざいりょう)という材質ざいしつ使つかわれている。その製法せいほう複雑ふくざつなこともあり、高価こうかである。これは摩擦まさつ係数けいすうおおきく(0.5程度ていど鋳鉄ちゅうてつせいのブレーキの場合ばあい、0.2 - 0.3程度ていど制動せいどう距離きょり短縮たんしゅくすることができ、また鋳鉄ちゅうてつブレーキよりも軽量けいりょうなので、ばね重量じゅうりょう軽減けいげんできるという利点りてんがある。900程度ていどまでえることができるたい熱性ねっせいゆうしている[40]

欠点けってんとしては、高価こうか温度おんど管理かんりむずかしく寿命じゅみょうみじかてんである。カーボンファイバーせいのディスクブレーキの寿命じゅみょうやく400 kmとなっており[41]、1レースごとに交換こうかんする必要ひつようがある。また、1セット(1だいぶん)で60まんえん高価こうかである。温度おんど管理かんりかんしては、作動さどう領域りょういきまで温度おんどげないと本来ほんらい性能せいのう発揮はっきできず、温度おんどがりすぎると急激きゅうげき磨耗まもうし、性能せいのう低下ていかしてしまう[41]ため、ブレーキダクトの設置せっちなどといったセッティングはシビアである。

磨耗まもう鋳鉄ちゅうてつせいブレーキよりもはやいことから、1980年代ねんだい後半こうはんまでコースによっては鋳鉄ちゅうてつせいブレーキと使つかける場合ばあいもあった。しかし、1990年代ねんだい以降いこうでは一時期いちじき例外れいがい[* 8]のぞいて現在げんざいはカーボンブレーキのみが使用しようされている。

ブレーキキャリパーは、軽量けいりょうのためにアルミニウムで製作せいさくされ、制動せいどうのキャリパーのゆがみをなくすために左右さゆう一体いったい成型せいけいされたか剛性ごうせい確保かくほしている[42]

アウトボードとインボード[編集へんしゅう]

ウィリアムズ・FW27のブレーキ部分ぶぶん2005ねん

ブレーキの配置はいちおおきくけてインボード(シャーシがわにブレーキを設置せっちし、車軸しゃじくのない前輪ぜんりんはトルクロッドとばれる部品ぶひんによって車輪しゃりん結合けつごうさせる)とアウトボードの2種類しゅるいけることができる。

当初とうしょはアウトボードタイプが主流しゅりゅうであったものの、一時いちじばね重量じゅうりょう軽減けいげんのためにインボードすすんだ。しかし、インボードタイプはブレーキと車輪しゃりんあいだ存在そんざいするドライブシャフトに負荷ふかがかかりやすく、F1マシンでは、極限きょくげんまで軽量けいりょうされていたために破断はだんしたれいがある。1970ねんイタリアグランプリ発生はっせいしたヨッヘン・リント死亡しぼう事故じこは、このロッドの破損はそん原因げんいんであるといわれている。また、1970年代ねんだい後半こうはんからグラウンドエフェクトというかんがえがひろまり、インボードのディスクが車体しゃたい下部かぶもうけられたディフューザーと干渉かんしょうしてそらりょくてき障害しょうがいとなることから、ふたたびアウトボードされた。

ディスクブレーキのみちおおきいほど放熱ほうねつせいすぐれ、あつみがおおきいほどたい熱性ねっせいすぐれる。現在げんざいは、あつみ:28 mm以下いか直径ちょっけい:278 mm以下いか制限せいげんされている[43]

サスペンション[編集へんしゅう]

前後ぜんごともダブルウィッシュボーンしきサスペンション全車ぜんしゃ採用さいようしている。

クラッシュのサスペンション部品ぶひんなどの飛散ひさんふせぐため、1999ねんからはモノコックとサスペンションやアップライトはテザーとばれるひもじょうのものでむすばれている。以下いかのようにレギュレーションでも装着そうちゃくさだめられている。

10.3.6
In order to help prevent a wheel becoming separated in the event of all suspension members connecting it to the car failing provision must be made to accommodate flexible cables, each with a cross sectional area greater than 110 mm2, the purpose of which is to connect each wheel/upright assembly to the main structure of the car. The cables and their attachments must also be designed in order to help prevent a wheel making contact with the driver's head during an accident.
(ホイールがレースちゅうくるまのサスペンション部分ぶぶんからはずれないように柔軟じゅうなんせいのあるケーブルを、だん面積めんせきが110平方へいほうミリメートル以上いじょうのものをもちいてくるましゅ構造こうぞう部分ぶぶんにホイールとアップライトの双方そうほうをつなぎとめる目的もくてきで、装着そうちゃくしなければならない。そのケーブルおよび付属ふぞくひんは、アクシデントのさいにホイールがドライバーの頭部とうぶ接触せっしょくしないようにデザインされなければならない。) — FIA、Formula One Official Site[44]

2011ねんからは、2009ねんのFIA F2選手権せんしゅけんにおけるヘンリー・サーティース死亡しぼう事故じこ[* 9]2010ねんのF1世界せかい選手権せんしゅけんにおけるクラッシュのタイヤ飛散ひさんによる危険きけんせいたいする懸念けねんから、テザーの本数ほんすうやされる[45]

1990年代ねんだいはいって、そらりょく観点かんてんからフロントノーズをげたほうがよりいということがわかり、かくチームにひろまっていった。しかし、モノコックの下部かぶ接続せつぞくされていたサスペンションのロアアームのがなくなってしまった。そのため、モノコック下端かたんからいたじょう部品ぶひん(キール)をばしてそこにロアアームを接続せつぞくする方法ほうほうをとった。

フロントサスペンションアームの配置はいちから、「ゼロキール(キールレス)」、「シングルキール」、「Vキール」、「ツインキール」などが存在そんざいする。

現在げんざいはゼロキールとばれる、モノコック側面そくめんに(キールなどをかいさず)直接ちょくせつサスペンションアームをける方法ほうほう主流しゅりゅうである。

また、サスペンションアームは、扁平へんぺい形状けいじょうとなっている。アームが気流きりゅうちゅう露出ろしゅつするので、できるだけまわりの空気くうきながれをみださないように細長ほそながいカバーが装着そうちゃくされている。さらに、ステアリングタイロッドをサスペンションアームのカバーないにおさめるマシンもある。

形式けいしき変遷へんせん[編集へんしゅう]

ロータス・18のアウトボードタイプリヤサスペンション

以前いぜんはダンパーを車体しゃたいそと露出ろしゅつして配置はいちするアウトボードタイプだったが、空気くうきりゅうみだ抗力こうりょくやすなど欠点けってんおおいとしてインボードされ、そのにスプリングもコイルスプリングからトーションスプリングにわった。インボードタイプにも、ダンパーを作動さどうさせるロッドの配置はいちから、ロッキングアーム形式けいしき、プッシュロッド形式けいしき、プルロッド形式けいしき大別たいべつされる。

ロッキングアーム形式けいしき1961ねんロータス・21はじめて採用さいようされた[46]。アッパーアームとダンパーを作動さどうさせるアームを共用きょうようした形式けいしきである。これが1970年代ねんだいまで主流しゅりゅうであった。

しかし、グラウンドエフェクトが開発かいはつされた1970年代ねんだい後半こうはんから、ダウンフォースの発生はっせいりょう急激きゅうげき増加ぞうかする。そして、ロッキングアームの欠点けってんである、アッパーアームのゆがみによるサスペンションのはたらきの低下ていか顕著けんちょになってきた。

プッシュロッド形式けいしきのフロントサスペンション。ななめのロッドがモノコックないのダンパーを作動さどうさせる(B・A・R 002

ロッキングアーム形式けいしきわって、サスペンションの作動さどう専用せんようのロッドを使用しようするプッシュロッド形式けいしきとプルロッド形式けいしきあらたに採用さいようされた。ダンパーの連結れんけつされているロッドの配置はいち方法ほうほうから、けられている。現代げんだいのF1マシンでは、床下ゆかしたそらりょく重視じゅうしするためにシャーシがわのロッドの位置いちたかくなるプッシュロッド形式けいしき採用さいようしているマシンがほとんどである。しかし1990ねん以降いこうにおいても、てい重心じゅうしんそらりょくデザインの優先ゆうせんのためにプルロッドを採用さいようするチームも少数しょうすうながら存在そんざいする[* 10]。2010年代ねんだい前半ぜんはんには「フロントはプッシュロッド、リアはプルロッド」という構成こうせいるマシンも一部いちぶられるようになり、2017ねん現在げんざいほとんどのチームに採用さいようされている。

1990年代ねんだいには、左右さゆう車輪しゃりんからびるロッド2ほんで1ほんのダンパーを共有きょうゆうするモノショックばれる形式けいしき採用さいようされたこともあった。これは、コーナリングちゅう車体しゃたいのロールをなくすことによって安定あんていしたダウンフォースを発生はっせいさせる意図いとをもって採用さいようされたものである。しかし、採用さいようするチームはすくなく、普及ふきゅうすることはなかった。

スプリング[編集へんしゅう]

1990年代ねんだいまでコイルばねが主流しゅりゅうであったが、モノコックのスリム内部ないぶスペースの拡大かくだいともない、より小型こがたトーションバースプリング現在げんざい主流しゅりゅうである。

後述こうじゅつするグラウンドエフェクト導入どうにゅうによって、マシンの姿勢しせい変化へんかによるダウンフォース発生はっせいりょう変化へんかきらわれるようになったため、徐々じょじょにスプリングはかたくなり、ストロークりょうもきわめてちいさくなっている。

ダンパー[編集へんしゅう]

部品ぶひん抵抗ていこう利用りようしたフリクションダンパーもごく初期しょき使用しようされていたが、オイルの粘性ねんせい利用りようしたオイルダンパーが主流しゅりゅうである。ダンパーのストロークがちいさいため、すこしのうごきで減衰げんすいりょく発生はっせいするような工夫くふうがなされている。

イナーター[編集へんしゅう]

Jダンパー、イナーシャルダンパーとも俗称ぞくしょうされ、ケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくマルコム・スミス教授きょうじゅが1997ねん発明はつめいした[47]。ちなみに、JダンパーのJはとく意味いみっているわけではない。

ダンパーという名称めいしょうつが、かけじょうのばね上質じょうしつりょう=イナーシャを増加ぞうかさせて、路面ろめんのバンプによるばねじょう姿勢しせい変化へんか抑制よくせいする装置そうちである。ダンパーに外力がいりょくくわわってある方向ほうこうにシャフトが移動いどうすると、そのシャフトにきざまれたみぞ沿って内部ないぶのフライホイールが回転かいてんする。つぎに、ぎゃく方向ほうこうにシャフトがうごこうとすると、その回転かいてんしているおもりがシャフトのうごきをさまたげる。通常つうじょうのダンパーでは、速度そくど比例ひれいしてちから発生はっせいするが、イナーシャルダンパーでは加速度かそくど比例ひれいしてちから発生はっせいするてんおおきなちがいである[47]

2005ねんサンマリノグランプリマクラーレンマクラーレン・MP4-20搭載とうさいしてデビューさせた[47]

アクティブサスペンション[編集へんしゅう]

1980年代ねんだいかくチームで開発かいはつがなされていたが、1994ねん使用しよう禁止きんしされた。

ホイール[編集へんしゅう]

レイズせいマグネシウムホイール
ホイールカバーが装着そうちゃくされた状態じょうたい手前てまえ2れつ

1950年代ねんだいは、ワイヤースポークタイプのホイールが使用しようされていた[48]。しかし、ホイールの軽量けいりょうはばね重量じゅうりょう軽減けいげん、そして運動うんどう性能せいのう向上こうじょうにつながる。そのため、1960年代ねんだい以来いらいマグネシウム合金ごうきん比重ひじゅうがアルミニウムのやく3ぶんの2と軽量けいりょう)がホイールの材料ざいりょうとして使用しようされる。ただし、マグネシウム合金ごうきん耐蝕たいしょくせい反応はんのうせいなんがあるため、マンガンなどをぜてたいねつ耐食性たいしょくせい向上こうじょうさせたり、表面ひょうめんたい熱性ねっせいのある塗料とりょうるなどの方法ほうほうがとられている[49]けはセンターロックしき

1990年代ねんだいまでは鋳造ちゅうぞうマグネシウムホイールがほとんどであったが、BBSホイールワシマイヤーしゃ製造せいぞう)は、鋳造ちゅうぞうくらべて20 %も軽量けいりょうである鍛造たんぞうのマグネシウムホイールをんだ。現在げんざい鍛造たんぞうひん主流しゅりゅうとなっている。

一時期いちじき、カーボンファイバーホイールが開発かいはつされていたが、現在げんざいはコスト削減さくげんなどのてんでレギュレーションではホイールは均等きんとう金属きんぞく材質ざいしつつくられなければならないとさだめられているため[* 11]使用しようすることができなくなっている。

2006ねんにフェラーリが248F1採用さいようしたホイールの外側そとがわ装着そうちゃくするホイールカバーは、車輪しゃりん回転かいてんしてもカバーは回転かいてんせずらんりゅうらす効果こうかがあったいう。そのため、かくチームに徐々じょじょ普及ふきゅうしていった。ホイールのスポーク部分ぶぶんおお単純たんじゅん円形えんけいではなく、タイヤの部分ぶぶんまで拡大かくだいされたホイールカバーもあるが、そらりょくやタイヤ交換こうかん作業さぎょう簡略かんりゃくなどの関係かんけいで2010ねん以降いこうレギュレーションで使用しよう禁止きんしされた。2010ねんシーズンにおいて、すこしでもホイールカバーにちか効果こうかすため、スポーク部分ぶぶんにリングじょうのパーツをけたり、リム部分ぶぶんふとくするなどの工夫くふうがみられる。

2022ねんシーズンからは、タイヤの18インチともなかたちで、全車ぜんしゃがBBSせい鍛造たんぞうホイールを使用しよう(ワンメイク)する[29]

タイヤ[編集へんしゅう]

2009ねんから復活ふっかつしたスリックタイヤブリヂストンせい

F1カーのタイヤの特徴とくちょうは、スリックタイヤふくめたなにタイプかのことなるタイヤセットをピットに用意よういしておき、レースちゅうであっても天候てんこう変化へんか磨耗まもう度合どあいにおうじてタイヤを交換こうかんすることである。雨天うてん好天こうてんではみぞ有無うむちがいが顕著けんちょであり、雨量うりょうおうじてことなるパターンのタイヤを用意よういしており[* 12]、また、路面ろめん温度おんどなどによっても最適さいてきなタイヤはことなる。かくタイヤは基本きほんてきいちりのレース走行そうこう前提ぜんてい設計せっけい製造せいぞうされていることから耐久たいきゅうせいはあまりなく、トレッドめん磨耗まもう粘着ねんちゃくによって急速きゅうそくうしなわれてゆくため[* 13][50]、ほとんどの場合ばあいレース途中とちゅうでのタイヤ交換こうかん前提ぜんていとされている。走行そうこうちゅうのタイヤの発熱はつねつにより内圧ないあつ変化へんかすることをふせぐため、内部ないぶには通常つうじょう空気くうきではなく、水分すいぶんふくまない窒素ちっそ充填じゅうてんすることがおお[32]

レースに使用しようされるタイヤはタイヤメーカーがそれぞれのチームへ独占どくせんてき供給きょうきゅうしており、これらのメーカーによってチームが使用しようするホイールに装着そうちゃくされ、ホイールバランサーによってバランスをととのえたのちもどされる。F1カーは4りんすべてのホイールの脱着だっちゃく同時どうじ迅速じんそくおこなえるように設計せっけいされており、レーシングチームはその作業さぎょう手順てじゅん習熟しゅうじゅくするよう訓練くんれんかさねられる。タイヤは使用しようにチームから回収かいしゅうされ、たとえ使用しようであってもホイールにいち装着そうちゃくされたタイヤは廃棄はいきされる[51]

1960年代ねんだいまでは、トレッドパターンがきざまれたタイヤが使用しようされていたが、1971ねん以降いこう、スリックタイヤが主流しゅりゅうとなった[52]。その、1998 - 2008ねんあいだのみであるが、速度そくど低減ていげん目的もくてきとしてタイヤに4ほん(1998ねん前輪ぜんりんのみ3ほん)のみぞられたグルーブドタイヤ使用しよう義務付ぎむづけられた[* 14][50]

通史つうしてき全体ぜんたいてき傾向けいこうとしては、1960年代ねんだい以前いぜん時代じだいふるくなるほど断面だんめんえんちかく、一般いっぱん車両しゃりょうのタイヤにちかいものとなる。これはタイヤ(ホイール)をきびしく垂直すいちょくてなくてもいことを意味いみし、たとえばサスペンションの設計せっけい自由じゆうあたえていた。1970年代ねんだい以降いこう前述ぜんじゅつのスリックタイヤとともに、ロープロファイル・ワイド進行しんこうし、現代げんだいいたってはかなりのてい偏平へんぺいりつタイヤである。サスペンションにはつねにホイールを垂直すいちょくたもつことがもとめられるようになり、要素ようそ[* 15]ともあいまってサスペンションは極端きょくたんかたくなっている。

タイヤの軽量けいりょう車速しゃそく向上こうじょう直結ちょっけつするため、タイヤメーカーではタイヤ各層かくそう薄型うすがた軽量けいりょう素材そざい開発かいはつ利用りよう追求ついきゅうしている。一般いっぱんしゃようタイヤでは縁石えんせきにぶつけたりげたりしたときにもすぐにはパンクしないようにサイドウォールを強靭きょうじんつくっているが、F1においては、サーキットで縁石えんせきてるおそれがすくないために極限きょくげんまでうすつくられている。また、一般いっぱんタイヤではスチールベルトをもちいるところをカーボンファイバーやグラスファイバーが採用さいようされることがある。

通常つうじょうのタイヤは路面ろめんかわいた状態じょうたいせっして単純たんじゅん摩擦まさつによってグリップりょく発生はっせいさせるが、F1タイヤはそれにくわえてタイヤのトレッドめん路面ろめんせっする部分ぶぶん)のゴム素材そざい特殊とくしゅ高分子こうぶんし素材そざいなどをぜて高温こうおん容易よういはん流動りゅうどうするようにしておき、このねば弾性だんせいによるグリップりょく向上こうじょう利用りようしている。

ハードがわのタイヤを装着そうちゃくしたマシン(うえ)とソフトがわのタイヤを装着そうちゃくしたマシン(した)2007ねんシーズン

2008ねんシーズンからは、タイヤコンパウンドのちがいがはっきりとわかるようにいろ区別くべつがなされている。2008ねんから2010ねんシーズンまでは、レースにんだ2種類しゅるいのタイヤのうちやわらかいほうに白色はくしょくのマーキングがなされていた。2011ねんシーズンからピレリ供給きょうきゅうするタイヤは、サイドウォールのロゴのいろによって区別くべつできるようになっている。[53][54]

タイヤコンパウンドの種類しゅるい(2021ねん以降いこう[54][55]
コンパウンド いろ トレッド コンディション グリップ 寿命じゅみょう
スリック ドライ
ソフト あか 5 3
ミディアム 4 4
ハード しろ 3 5
インターミディエイト みどり みぞ 小雨こさめ N/A N/A
ウエット あお 多雨たう N/A N/A
ソース: [56]

バイアスとラジアル[編集へんしゅう]

バイアスタイヤラジアルタイヤちがいは、カーカス(タイヤ表面ひょうめん〈コンパウンド〉のしたがわにある、タイヤの骨格こっかくとなる部分ぶぶん)の繊維せんい方向ほうこうななめ(バイアス)か直角ちょっかく(ラジアル)かによってけられる。

かつてはバイアスタイヤが主流しゅりゅうであった。1977ねんからF1に参戦さんせんしたミシュランはラジアルタイヤをF1にはじめてんだ。ラジアルタイヤは、その構造こうぞうからタイヤ構造こうぞう強度きょうどたかかった。そのため唐突とうとつにグリップをうしなったりコントロールしにくいなどといわれたが、ターボエンジンによるだい出力しゅつりょくや、グラウンドエフェクトによるくるまだか変化へんかきらかんがえ、変形へんけいちいささによる発熱はつねつすくなさによって、よりやわらかいコンパウンドを採用さいようできるなどのメリットから次第しだい浸透しんとうしていき、1984ねんからグッドイヤーもラジアルタイヤにえた[57]

記録きろく[編集へんしゅう]

2017ねんまでのデータを下記かきしるす。太字ふとじ2018ねん使用しようされるタイヤ会社かいしゃ

順位じゅんい 会社かいしゃ 参戦さんせん期間きかん 参戦さんせんすう 勝利しょうりすう はつ勝利しょうり 最終さいしゅう勝利しょうり 備考びこう
1 アメリカ合衆国の旗 グッドイヤー 1964 - 1998 495 368 1965ねんメキシコGP 1998ねんイタリアGP 1987-1988ねん、1992-1996ねんはワンメイク
2 イタリアの旗 ピレリ 1950 - 1958
1981 - 1986
1989 - 1991
2011 -
336 181 1950ねんイギリスGP 2017ねんアブダビGP 2011ねん以降いこうはワンメイク
3 日本の旗 ブリヂストン 1976 - 1977
1997 - 2010
244 175 1998ねんオーストラリアGP 2010ねんアブダビGP 1976ねんF1世界せかい選手権せんしゅけんイン・ジャパンのみ
1977ねん日本にっぽんGPのみ
1999-2000ねん、2007-2010ねんはワンメイク
4 フランスの旗 ミシュラン 1977 - 1984
2001 - 2006
215 102 1978ねんブラジルGP 2006ねん日本にっぽんGP
5 イギリスの旗 ダンロップ 1956 - 1970
1976 - 1977
175 83 1958ねんモナコGP 1970ねんベルギーGP 1976ねんF1世界せかい選手権せんしゅけんイン・ジャパンのみ
1977ねん日本にっぽんGPのみ
6 アメリカ合衆国の旗 ファイアストン 1950 - 1960
1966 - 1975
121 49 1950ねんインディ500 1972ねんイタリアGP 1950-1960ねんインディ500ふく
7 ドイツの旗 コンチネンタル 1954 - 1958 13 10 1954ねんフランスGP 1958ねんアルゼンチンGP
8 ベルギーの旗 エンゲルベール 1950 - 1958 61 8 1955ねんモナコGP 1958ねんイギリスGP
9 イギリスの旗 エイボン 1981 - 1982 22 0 - -

あしまわ[編集へんしゅう]

フォーミュラ1カーの大半たいはんは4りんであり、前輪ぜんりん操舵そうだこう駆動くどうである。これはレギュレーションで「車輪しゃりんは4つまで」、「よんりん駆動くどう(4WD)の禁止きんし」、「よんりん操舵そうだ(4WS)の禁止きんし」とさだめられているためである。6りんしゃはタイヤの回転かいてん発生はっせいする乱気流らんきりゅうらす、よんりん駆動くどうはウェットコンディションでの走行そうこう安定あんていせい向上こうじょうさせる、よんりん操舵そうだ横滑よこすべりしにくく内輪うちわちいさくできるというメリットがあるが、設計せっけいそらりょくなどのめん前輪ぜんりん操舵そうだこう駆動くどうほう有利ゆうりであるとかんがえられている。

ダウンフォースのかんがえがまれたばかりの1960年代ねんだいまつは、よんりん駆動くどうしゃ複数ふくすうだい参戦さんせんした。ティレル・P34実戦じっせん投入とうにゅうされた唯一ゆいいつの6りんしゃであり、1970年代ねんだい後半こうはんには複数ふくすうのチームが6りんしゃ開発かいはつ着手ちゃくしゅした。ベネトン1993ねん日本にっぽんグランプリよんりん操舵そうだシステムを搭載とうさいしたB193B投入とうにゅうした。

くるまおも[編集へんしゅう]

マシンにはレギュレーションにもとづき最低さいてい重量じゅうりょう車両しゃりょう全体ぜんたい重量じゅうりょう配分はいぶん設定せっていされている(2017ねんはドライバーをふくめて728 kg[58]前後ぜんご配分はいぶん328:387[59]+自由じゆう設置せっちぶん7 kg、左右さゆう配分はいぶん50:50。2018ねんは6 kgぞうの734 kg[33])。しかし実際じっさいはそれよりかるつくられるため、バラスト配置はいちして規定きていたす。マシンはかるいほどバラストを設置せっちするさい自由じゆうたかくなり、レースごと細部さいぶ重量じゅうりょう配分はいぶん調整ちょうせいできるメリットがある。

マシンのそこけられるスキッドブロック(本来ほんらいはダウンフォースを制限せいげんする目的もくてきばん。1994ねん途中とちゅうより装着そうちゃく義務付ぎむづけられた)に重金属じゅうきんぞく使用しようすることでマシンの重心じゅうしんげる手法しゅほういち時期じきひろ使つかわれたが、2015ねんよりスキッドブロックにはチタンとう軽金属けいきんぞく使用しようすることが義務付ぎむづけられたため、この手法しゅほう使つかえなくなった[60]

エアロダイナミクス[編集へんしゅう]

ウイング[編集へんしゅう]

葉巻はまきがたマシン(ロータス・49

1960年代ねんだい以前いぜんは、空気くうき抵抗ていこう低減ていげんもとめられ、マシンは葉巻はまきがた大半たいはんめた。また、ドライビングポジションをかすことや、シャーシのスリムによる前面ぜんめん投影とうえい面積めんせき減少げんしょうはかられた。ウイングといったそらりょくパーツを使用しようしているチームは皆無かいむであった。

1960年代ねんだいはいると、軽量けいりょうによるくるまじゅう減少げんしょうやエンジンのこう出力しゅつりょくによって、駆動くどうであるリヤタイヤが簡単かんたんにホイールスピンをおこしてしまい、動力どうりょく確実かくじつ伝達でんたつすることが困難こんなんになってきた。それをふせぐためには、駆動くどう路面ろめんけるちから必要ひつようとなる。一番いちばん簡単かんたん方法ほうほうは、質量しつりょうやすということである。しかし、同時どうじ慣性かんせいおおきくなってしまい運動うんどうせいちてしまう。そこでかんがえられたのが、そらりょくによる抗力こうりょく成分せいぶん揚力ようりょく成分せいぶんのうち[* 16]ぎゃくきの揚力ようりょく」であるダウンフォースの積極せっきょく利用りようである。

ウイングを搭載とうさいした初期しょきのマシン(マトラ・MS10

1968ねんにフェラーリやロータスがウイングを実戦じっせん投入とうにゅうした。このウイングは、飛行機ひこうきつばさ上下じょうげさかさまにしたような形状けいじょうはたらきをする。それがかくチームに急速きゅうそくひろがっていった。一旦いったんウイングの効果こうかあきらかになると、効率こうりつをよくするため、空気くうきりゅうみだれがすくない、つまりマシンからはなれたどんどんたか位置いち装着そうちゃくされるようになった。また、サスペンションの理論りろんじょう明白めいはくなことだが、ウイングが発生はっせいするダウンフォースにより車体しゃたいしたさえつけるのではなく、いわゆる「ばね」となるサスペンションのホイールにちかがわ直接ちょくせつウイングをけ、直接ちょくせつホイールをさえつけたほうがい。さらに、ダウンフォースによる効果こうかおおきい高速こうそくコーナーではウイングをて、抗力こうりょくらしたいなが直線ちょくせんではウイングをかす、あるいはコーナーにおいて左右さゆう角度かくどえるなどといったこともかんがえられ、そういった方式ほうしき実践じっせんしたチームもおおかった。しかし、強度きょうどなんがあったりでレースちゅう脱落だつらく発生はっせいするなどし、危険きけんとFIAが判断はんだん、1969ねんのシーズンちゅうには規制きせいはいり、1970ねん以降いこう現在げんざいまで「(ばねじょうの)車体しゃたい固定こていしなければならない」「走行そうこうちゅう可変かへんであってはならない」という原則げんそくと、たかさや最大さいだい寸法すんぽう制限せいげんがルールされている。

1970年代ねんだい以後いご、マシンの形状けいじょう葉巻はまきがたからウエッジシェイプがたばれる車体しゃたい全体ぜんたい空気くうきうえげ、ダウンフォースを方向ほうこうわっていき、現代げんだい車体しゃたい前後ぜんこうにウイングが装着そうちゃくされるスタイルにいた。しかし、空気くうきながれの分力ぶんりょくでもってダウンフォースを発生はっせいさせることは、空気くうき抵抗ていこう増加ぞうかにもつながった。そこで、空気くうき抵抗ていこうやさずにおおきなダウンフォースを発生はっせいさせる方法ほうほうとしてグラウンドエフェクト導入どうにゅうされた。

グラウンドエフェクト[編集へんしゅう]

ロータス・791978ねん

ダウンフォースをるため、マシンにはウイングがどんどんつけられていった。しかしウイングはダウンフォースと同時どうじ空気くうき抵抗ていこう発生はっせいさせてしまう。そこでよりおおきなダウンフォースを効率こうりつよく発生はっせいさせるためにシャーシ空気くうきながれが研究けんきゅうされた。

車体しゃたい地面じめんあいだ空気くうきながし、それを車体しゃたい後方こうほうからスムーズにくことでダウンフォースが発生はっせいする地面じめん効果こうか(グラウンドエフェクト)が発見はっけんされた。具体ぐたいてきには、車体しゃたい下面かめんベンチュリかん形状けいじょう整形せいけいさせ、車体しゃたい側面そくめんにサイドスカートを設置せっちして外部がいぶ遮断しゃだんすることによって車体しゃたい下面かめんあつにし、ダウンフォースを発生はっせいさせる。

1978ねんロータス・79本格ほんかくてき使用しようされ、かくチームにもひろまっていった。しかし、サイドスカートが路面ろめんっかかってダウンフォースがきゅうけたり、 ポーパシング(ダウンフォースの増減ぞうげんみじか時間じかんかえされることによる車体しゃたい姿勢しせい変化へんか)が発生はっせいしたりするなどのトラブルもあり、1983ねん以降いこうはフラットボトム規制きせい前輪ぜんりんはしからこうぜんはしまでのシャーシうらたいらであること)が導入どうにゅうされた。さらに1995ねん以降いこうは、ステップドボトム規制きせい導入どうにゅうされた(シャーシうら段差だんさもうけることでさらにシャーシと地面じめん距離きょりおおきくすること)。

1990年代ねんだい以降いこうのエアロダイナミクスの規制きせい[編集へんしゅう]

1990年代ねんだいからは上記じょうき技術ぎじゅつ熟成じゅくせいと、乱気流らんきりゅう削減さくげんによっておおくのダウンフォースを発生はっせいさせる時代じだいになった。また、CFD風洞ふうどうによるシミュレーションにより、マシンの形状けいじょう複雑ふくざつしていくようになった。2000年代ねんだい中盤ちゅうばんにかけて、マシンには小型こがたそらりょくパーツが多数たすうけられるようになり、マシンのそらりょくてき性質せいしつ敏感びんかんになることで、乱気流らんきりゅうない走行そうこうしているマシンの挙動きょどう変化へんかし、前方ぜんぽうのマシンをくことが困難こんなんとなることが問題もんだいとなった。そこで2009ねんには大幅おおはばなレギュレーション改定かいていおこなわれ、そらりょくパーツの一部いちぶ禁止きんしおこなわれた。規制きせいきびしくなるなか以下いか技術ぎじゅつ機構きこう開発かいはつ研究けんきゅうされた。

ディフューザー
ブラウン BGP001ディフューザー2009ねん

マシンはし下部かぶ装着そうちゃくされている、うしがりに傾斜けいしゃしたいたじょう部品ぶひん。これにより車体しゃたい底面ていめん空気くうきき、ダウンフォースをよりおお発生はっせいさせる。2そう構造こうぞうにすることによって開口かいこう拡大かくだいしたマルチディフューザー排気はいききつけて内部ないぶながれる空気くうきりょう増加ぞうかさせたブロウンディフューザーなど、よりおおくのダウンフォースを発生はっせいさせる方法ほうほうためされたがいずれもレギュレーションで禁止きんしされた。

ハイノーズ・コンセプト

前述ぜんじゅつとおり、ウェッジシェイプがたのボディは空気くうきうえげることでダウンフォースを発生はっせいさせるために採用さいようされ普及ふきゅうした。しかしそらりょく研究けんきゅうされるにつれ、車体しゃたい底面ていめん後方こうほうでよりおおくの空気くうき利用りようできるほうがよりおおくのダウンフォースを発生はっせいさせることが可能かのうであり、そのためにはノーズのした空気くうきながすことが有効ゆうこうであることがかった。ティレル・019ベネトン・B191先駆さきがけて採用さいようすると、1990年代ねんだい後半こうはんからほとんどのコンストラクターが採用さいようした。さらにノーズによりひろ空間くうかん確保かくほするために、サスペンションの位置いちげられノーズは薄型うすがたしていった。現在げんざいではクラッシュのドライバーの安全あんぜんせい確保かくほするために、ノーズ先端せんたんたかさは規制きせいされている。

そらりょく操作そうさデバイス

ウイングなどのそらりょくてき付加ふかぶつ一部いちぶ例外れいがいのぞ走行そうこうちゅううごいてはいけないことが規定きていされているが、かくチームはみちさがつづけ、2000年代ねんだい後半こうはんから2010年代ねんだいにかけて、走行そうこうちゅうそらりょくてき特性とくせい変化へんかさせるデバイスが開発かいはつされた。代表だいひょうてきなものには、

  • ドライバーの操作そうさによってリアウィングのダウンフォースを調節ちょうせつするFダクト(マクラーレンが開発かいはつするも、禁止きんしされる)
  • 高速こうそく走行そうこうたか風圧ふうあつによってたわませ、抵抗ていこう低減ていげんするフレキシブルウィング(2008ねんのレギュレーション厳格げんかくともな消滅しょうめつ
  • リアウィングの角度かくど変化へんかさせ空気くうき抵抗ていこうらすドラッグリダクションシステム通称つうしょうDRS,2011ねんよりレギュレーションの範囲はんいないでの使用しようみとめられている)[61]

がある。

車体しゃたい性能せいのう[編集へんしゅう]

最高さいこう速度そくど[編集へんしゅう]

F1カーは、タイヤがしになっていることやウイングなどが発生はっせいする空気くうき抵抗ていこうおお[* 17]くわえ、レースごとにそのコースでの最速さいそくタイムをすようなセッティングにするため、最高さいこう速度そくどをあえてとすことも多々たたある。

レースちゅう記録きろくされた最高さいこう速度そくどなか最速さいそく記録きろくは、372.6 km/hである(2005ねんイタリアグランプリ決勝けっしょう マクラーレン・MP4-20/ファン・パブロ・モントーヤ[62]予選よせんふくめると2016ねんヨーロッパグランプリバルテリ・ボッタス378 km/h記録きろくしている[63]

サーキット以外いがいで、あえて最高さいこう速度そくどねらうなら400 km/hをえることも可能かのうである。2005ねんにはホンダきゅうB・A・R)が、最高さいこう速度そくどきそ大会たいかい(ボンネビル・スピードウェイ)にけた走行そうこうアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくカリフォルニアしゅうモハーヴェ空港くうこうおこない、そこでホンダはB・A・R 007F1レギュレーション適合てきごうしている範囲はんい改造かいぞうし、最高さいこう速度そくど415 km/h記録きろくした[64]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 1970年代ねんだいまでは、チームが設計せっけい製造せいぞうしたシャシーを購入こうにゅうしグランプリに参戦さんせんするケースもおおられたが、1981ねんコンコルド協定きょうてい成立せいりつはそのような行為こうい原則げんそく禁止きんしとされている。2000年代ねんだいにはスクーデリア・トロ・ロッソスーパーアグリF1チームチームから(F1チームがい企業きぎょう迂回うかいして)シャシーと設計せっけい知的ちてき財産ざいさんけん購入こうにゅうすることで参戦さんせんできたが、これも2010ねん以降いこう禁止きんしされることになった。
  2. ^ たとえば、火災かさい防止ぼうしのためのガソリンタンクなど。
  3. ^ ホンダは1991ねんからV12へ移行いこう。ただし1991ねんはV10も並行へいこうして供給きょうきゅうした
  4. ^ 2015ねんから2017ねんまでのあいだだが、決勝けっしょう直前ちょくぜんまでの交換こうかんしたタイミングと数字すうじまるため、6つすべて交換こうかんしてもタイミングやのドライバーのペナルティ状況じょうきょう次第しだいでは、さい後尾こうびではなく予選よせんQ2の順位じゅんいまでがることもあった。その影響えいきょうでペナルティとえに予備よびエンジンのストックをやす事態じたいや、一時期いちじきどういちGPでふくすうかい交換こうかん予備よびエンジンを確保かくほするなど、レギュレーションの不備ふびいたみち多発たはつした。
  5. ^ ピットでの作業さぎょうでは、燃料ねんりょうれるさい、ピットクルーがガスマスクをけて作業さぎょうをするほどであった。
  6. ^ 市販しはんのガソリンにふくまれる化合かごうぶつ以外いがい成分せいぶん使用しようしてはならない。燃料ねんりょう成分せいぶんかんしては調整ちょうせい可能かのうではあるが、以前いぜん特殊とくしゅ燃料ねんりょうくらべれば市販しはんガソリンにかなりちかい。
  7. ^ 一説いっせつには、1個いっこ1,000まんえんするともいわれている。
  8. ^ 1999ねんウィリアムズから参戦さんせんしたアレッサンドロ・ザナルディは、カーボンブレーキに馴染なじめず、シーズン途中とちゅうCART時代じだいしたしんだスチールブレーキに変更へんこうをした。
  9. ^ クラッシュによって車体しゃたいからはなされたしゃのホイールがドライバーの頭部とうぶ直撃ちょくげきした
  10. ^ 2000ねんアロウズ、2001ねんミナルディ、2009ねん以降いこうレッドブルトロ・ロッソ、2011ねんロータス・ルノーGPなど
  11. ^ 12.3 Wheel material
    All wheels must be made from an homogeneous metallic material.
  12. ^ 好天こうてんならみぞのない「ドライタイヤ」が、少雨しょううならば「インターミディエイトタイヤ」がもちいられ、雨量うりょうおおければ「ウェットタイヤ」がもちいられる。
  13. ^ F1カーようのタイヤのトレッドには一般いっぱん自動車じどうしゃようのそれとくらべてカーボンや軟化なんかざいばい以上いじょうおおふくまれており、一般いっぱんしゃの200 kPaたいして140 kPaとひく空気圧くうきあつ高速こうそく走行そうこうすることもあって、トレッドの損耗そんこうはげしくなる。
  14. ^ 1997ねんからブリヂストンとグッドイヤーとのあいだ自社じしゃのタイヤ技術ぎじゅつしめ競争きょうそうがあり、ラップタイムが急速きゅうそくちぢまった。F1を統括とうかつしていたFIAは高速こうそくすぎる走行そうこう危惧きぐしてタイヤのレギュレーションとして1998ねんから前輪ぜんりん3ほん4ほんのグルーブをたせることをめた。1999ねんには前輪ぜんりんこうどもに4ほんのグルーブとした。その車両しゃりょう速度そくど向上こうじょうつづけたので、使用しよう可能かのうタイヤセットすう制限せいげんしたりもした。
  15. ^ '70年代ねんだい以降いこう車体しゃたい地上ちじょうだか極端きょくたんがったことと、ウィングにより車体しゃたいおおきなダウンフォースがかるようになったこと。
  16. ^ 一般いっぱんに、あるたい速度そくど移動いどうちゅうのヴィークルには、空気くうきによって、うしなな上向うわむき、あるいは、うしなな下向したむきへのちから発生はっせいしている。そのななめのちからを、うしきのちからである「抗力こうりょく」と、上向うわむきのちから揚力ようりょく」あるいは下向したむきの「ダウンフォース」に分解ぶんかいして議論ぎろんすることがおおい。
  17. ^ ただし空気くうき抵抗ていこう係数けいすう (Cd) はおおきいが、全面ぜんめん投影とうえい面積めんせき (A) がきわめてちいさいため、Cd * A であらわされる空気くうき抵抗ていこう自動車じどうしゃとしてはちいさい。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]