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朱鳥あすか

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

朱鳥あすか(しゅちょう、すちょう、あかみとり)は、日本にっぽん飛鳥あすか時代ときよ元号げんごうひとつ。しろのち大宝たいほうまえ大化たいか以降いこう3番目ばんめ元号げんごう686ねんす(九州きゅうしゅう年号ねんごうでは、686ねんから695ねんまでの期間きかんす)。この時代じだい天皇てんのう天武天皇てんむてんのう本来ほんらいかたは「あかみとり」であるが、訓読くんよ確認かくにんされる元号げんごう現在げんざいいたるまで後世こうせい存在そんざいしないため、一般いっぱんてきには「しゅちょう」とまれる。この元号げんごうきよしはら(きよみはら)みやごうともさだめられたとされる。

改元かいげん[編集へんしゅう]

元号げんごう制度せいど孝徳天皇こうとくてんのうだいからはじめられ、大化たいかしろの2つの元号げんごうさだめられたが、孝徳天皇こうとくてんのう崩御ほうぎょしてつぎひとし明天めいてんすめらぎだいより断絶だんぜつしていた。天武天皇てんむてんのう15ねん7がつ20日はつかユリウスれき686ねん8がつ14にち)に朱鳥あすかさだめられ、32ねんぶりに再開さいかいされた。理由りゆう明記めいきされていないが、きよしはらみやごうとも天皇てんのう病気びょうき平癒へいゆ祈願きがんした改元かいげんおもわれる。しかし同年どうねん末日まつじつうるう12月30にち(ユリウスれき687ねん2がつ17にち))に天武天皇てんむてんのう崩御ほうぎょすると、翌年よくねん以降いこう、701ねん大宝たいほうまでは、元号げんごうさだめられることはなかった。

典拠てんきょ[編集へんしゅう]

くだりまえ朱鳥あすか而後玄武げんぶひだりあおりゅう而右白虎びゃっこ — 『れいきょくれい
東宮とうぐうあおいりゅう南宮なんぐう朱鳥あすか西宮にしのみや咸池‥北宮きたみや玄武げんぶ — 『史記しきてんかんしょ、『漢書かんしょ天文てんもんこころざし
東方とうほう也‥其獸あおいりゅう南方みなかた也‥其獸朱鳥あすか中央ちゅうおう也‥其獸りゅう西方せいほう金也きんや‥其獸白虎びゃっこ北方ほっぽうみず也‥其獸玄武げんぶ — 『淮南ワイナン天文てんもんくん

朱鳥あすか年間ねんかん出来事できごと[編集へんしゅう]

死去しきょ[編集へんしゅう]

  • 元年がんねん
    • 9月9にち - 天武天皇てんむてんのう
    • 10月3にち - 大津皇子おおつのおうじ山辺やまべ皇女おうじょ

西暦せいれきとの対照たいしょうひょう[編集へんしゅう]

朱鳥あすか 元年がんねん
西暦せいれき 686ねん
干支えと へいいぬ

朱雀すじゃく[編集へんしゅう]

万葉集まんようしゅう」、「日本にっぽん霊異れいい」などには、しゅとり4ねん、6ねん、7ねん、8ねんなどがえる。天武天皇てんむてんのうだい文献ぶんけんには、朱鳥あすか朱雀すじゃくの2つの年号ねんごうえる。

古事ふるごとるいえん」は、

あんずるに、ぞく日本にっぽんに、白鳳はくほう以来いらい朱雀すざく以前いぜんとあれば、朱雀すじゃく白鳳はくほうよりのちなることしるし、けだしょしょ朱雀すざく改元かいげんをば、あるい天武天皇てんむてんのうみずのえさるとし、あるいみずのととりとし、あるいかぶとさるとして区々くくなれど、其天武天皇てんむてんのうあさ改元かいげんなることみなおなじ、熱田あつた縁起えんぎてん中原なかはら瀛真じん天皇てんのう朱雀すざく元年がんねんへいいぬとあるにれば、朱雀すじゃく朱鳥あすかいちめいにして、天武天皇てんむてんのうじゅうねんへいいぬ改元かいげんなるべし、そは改元かいげん種子しゅしとなりししゅとりすなわあかすずめなりしかば、当時とうじしゅとりとも朱雀すざくともどおりはしてうんひしならん、しかるにうえげたるしょどもには、朱鳥あすかごうあか雉にれりとし、朱雀すざくあかすずめまたさんそくあかすずめれりとしてわかちたり、されどあか雉を瑞祥ずいしょうとせしこと、国史こくしおよ延喜えんぎ治部じぶしき祥瑞しょうずいしたえず、すこぶうたぐふべし、されば朱雀すじゃくすなわ朱鳥あすかにて、ふたた改元かいげんありしにはあらざるべし、またあんずるに、日本書紀にほんしょきれば、朱鳥あすかいちねんにておわりたれど、万葉集まんようしゅうにはしゅとりよんねんかのえとらろくねんみずのえたつななねん癸巳きしはちねん甲子きのえねあり、けだかのえとらおのれうしあやまみずのえたつからしあやま癸巳きしみずのえたつあやまり、甲子きのえね癸巳きしあやまにして、霊異れいいしゅとりななねんみずのえたつとあるをせいしとすべし

という。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

日本書紀にほんしょきまき29 天武天皇てんむてんのう
改元かいげん朱鳥あすか元年がんねん。〈朱鳥あすか。此云おもね訶美こけ。〉仍名みや飛鳥あすかきよしはらみや

関連かんれん事項じこう[編集へんしゅう]