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エーグル社 しゃ のウェリントン・ブーツ
ウェリントン・ブーツ (英 えい : Wellington boot )は、ブーツ の一種 いっしゅ 。ゴム製 せい の長靴 ながぐつ 、もしくは革 かわ 製 せい のロングブーツを指 さ す。
日本 にっぽん では雨 あめ 靴 くつ 、ゴム長 ごむなが などと呼 よ ばれる。このうちパンプス 型 かた のものはレインシューズ(和製 わせい 英語 えいご )と呼 よ び区別 くべつ する場合 ばあい もある。日本 にっぽん 以外 いがい でも様々 さまざま な呼 よ び名 な があり、ラバーブーツ(rubber boots)、レインブーツ(rainboots)、ゴムブーツ(gumboots)、wellies、wellingtons、topboots、billy-boots、gumbies、gummies、gavin's、 Alaskan Sneakersなどと呼 よ ばれている。
また、日本 にっぽん では革 かわ 製 せい のブーツを指 さ してウェリントン・ブーツと呼 よ ぶことがある。これは初代 しょだい ウェリントン公爵 こうしゃく が作成 さくせい した元来 がんらい のウェリントン・ブーツを指 さ している。このブーツは胴 どう (シャフト)が長 なが く膝下 ひざもと まであり、ラウンドトゥ、低 ひく めの踵 かかと を持 も つ。素材 そざい はカーフ(子 こ 牛 うし )が多 おお い。
日本 にっぽん ではまた、アメリカ で「ランチ(牧場 ぼくじょう )ウェリントン」「ウエスタン(西部 せいぶ )ウェリントン」と呼 よ ばれている革靴 かわぐつ を指 さ して「ウェリントン・ブーツ」と呼 よ ぶ場合 ばあい もある。「ランチ・ウェリントン」は元来 がんらい のウェリントン・ブーツを元 もと にデザインされた初期 しょき のカウボーイブーツ である。ラウンドトゥで、踵 かかと も低 ひく く、カウボーイブーツほど装飾 そうしょく 的 てき ではない。
一般 いっぱん 的 てき なウェリントン・ブーツは長靴 ながぐつ 、またはレインブーツと呼 よ ばれるゴム製 せい の長靴 ながぐつ である。素材 そざい はゴム かポリ塩化 えんか ビニル である。
日本 にっぽん ではイギリス のハンター(Hunter)社 しゃ 、フランス のエーグル (Aigle)社 しゃ のレインブーツが有名 ゆうめい である。
ウェリントン公爵 こうしゃく と愛馬 あいば コペンハーゲン を描 えが いた肖像 しょうぞう 画 が (トーマス・ローレンス 画 が )。
ウェリントン・ブーツは19世紀 せいき にイギリスで広 ひろ まった。初代 しょだい ウェリントン公爵 こうしゃく アーサー・ウェルズリー は、乗馬 じょうば 時 じ の騎兵 きへい に脛 ずね の負傷 ふしょう が多 おお いことから脛 ずね を覆 おお う乗馬 じょうば 靴 くつ の作成 さくせい を依頼 いらい した。そのブーツは18世紀 せいき から知 し られているヘッセン・ブーツをベースに作成 さくせい されたが、ヘッセン・ブーツの装飾 そうしょく 的 てき な房 ぼう 飾 かざ りを排除 はいじょ し、胴回 どうまわ りをフィットするように改良 かいりょう した。このブーツの作成 さくせい をウェリントン公爵 こうしゃく から依頼 いらい されたのはロンドンのウェストミンスター 、セント・ジェームス通 どお り(St James’s Street)にあった、王族 おうぞく 御用達 ごようたし として名高 なだか い靴 くつ 職人 しょくにん 一家 いっか のホービー家 か (The Hoby Family)であった。ウェリントン公爵 こうしゃく の活躍 かつやく もあり、英国 えいこく 内 ない の紳士 しんし たちはこぞってこのブーツを履 は くようになり、とくにシンプルでダンディなスタイルがブランメル のような英国 えいこく 紳士 しんし たちに愛 あい された。その後 ご に広 ひろ まったズボンの丈 たけ にあわせて、1850年代 ねんだい にはふくらはぎ中 ちゅう ほどまで、1860年代 ねんだい にはくるぶしまでの高 たか さに改良 かいりょう された。
その後 ご 、ウェリントン・ブーツは革 かわ 製 せい からゴム製 せい へと改良 かいりょう される。
1852年 ねん にはゴムで防水 ぼうすい 性 せい のものが作 つく られて一般 いっぱん に広 ひろ まった。1852年 ねん に実業 じつぎょう 家 か ヒラム・ハッチンソン(Hiram Hutchinson)はゴム硫化 りゅうか 法 ほう を発明 はつめい したチャールズ・グッドイヤー (Charles Goodyear)と知 し り合 あ っていた。グッドイヤーはタイヤの作成 さくせい を試 こころ みていたが、ハッチンソンは靴 くつ 作成 さくせい の特許 とっきょ を取得 しゅとく し、1853年 ねん にフランスでゴム製 せい の靴 くつ を作成 さくせい する工場 こうじょう を立 た ち上 あ げた(現在 げんざい のエーグル社 しゃ )。当時 とうじ 、人口 じんこう の大 だい 多数 たすう は農民 のうみん や牧民 ぼくみん であり、彼 かれ らはぬかるんだ場所 ばしょ でも木靴 きぐつ を履 は いて作業 さぎょう を行 おこな っていた。そのためこの新 あたら しいゴムのウェリントン・ブーツは爆発 ばくはつ 的 てき なヒットとなった。
その後 ご 、第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん では英国 えいこく 軍 ぐん はヨーロッパのぬかるんだ塹壕 ざんごう で戦 たたか うことを余儀 よぎ なくされていた。そのためThe North British Rubber Company社 しゃ (現在 げんざい のハンター社 しゃ )は大量 たいりょう のウェリントン・ブーツの作成 さくせい を依頼 いらい された。英国 えいこく 軍 ぐん の要求 ようきゅう にこたえるため、工場 こうじょう を昼夜 ちゅうや 作動 さどう させ、118万 まん 5036足 そく のウェリントン・ブーツを作成 さくせい したといわれる。
また、第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん でもハンター社 しゃ は英国 えいこく 軍 ぐん に大量 たいりょう のウェリントン・ブーツを作成 さくせい し、英国 えいこく 軍 ぐん はぬかるんだオランダ戦線 せんせん でそのブーツと共 とも に活躍 かつやく した。戦後 せんご は配給 はいきゅう されたブーツを作業 さぎょう 用 よう に使用 しよう する者 もの もあり、多 おお くの人 ひと たちにウェリントン・ブーツが知 し られるようになっていた。