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Quan Tang Shi : 卷六百六十六 - Chinese Text Project
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《卷まき六ろく百ひゃく六ろく十じゅう六ろく》

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《比ひ紅べに兒じ詩し》

 羅ら虯 Library Resources
1 比ひ紅べに兒じ詩し:
姓せい字じ看み侵おかせ尺じゃく五ご天てん，芳よし菲占斷だん百ひゃく花はな鮮。

2 比ひ紅べに兒じ詩し:
馬うま嵬好笑わらい當とう時事じじ，虛きょ賺明皇すめらぎ幸こう蜀しょく川がわ。

3 比ひ紅べに兒じ詩し:
金きむ穀こく園えん中ちゅう花正はなまさ繁しげる，墜樓從道つぐみち感かん深ふか恩おん。

4 比ひ紅べに兒じ詩し:
齊ひとし奴やつ卻是來らい東ひがし市し，不為ふため紅べに兒じ死し更さら冤。

5 比ひ紅べに兒じ詩し:
陷おちい卻平陽ひ為ため小しょう憐，周しゅう師し百ひゃく萬まん戰せん長川ながかわ。

6 比ひ紅べに兒じ詩し:
更さら教きょう乞與紅べに兒じ貌，舉國山川やまかわ不ふ值錢。

7 比ひ紅べに兒じ詩し:
一いち曲きょく都と緣えん張ちょう麗華れいか，六ろく宮みや齊唱せいしょう後ご庭にわ花はな。

8 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか教きょう比ひ並なみ紅べに兒じ貌，枉破當年とうねん國こく與あずか家か。

9 比ひ紅べに兒じ詩し:
樂らく營門外がい柳やなぎ如陰，中有ちゅうう佳人かじん畫が閣かく深ふか。

10 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか是ぜ五ご陵りょう公子こうし見み，買かい時じ應おう不ふ啻千金きん。

11 比ひ紅べに兒じ詩し:
青あお絲いと高だか綰たがね石せき榴裙，腸ちょう斷だん當とう筵むしろ酒しゅ半はん醺。

12 比ひ紅べに兒じ詩し:
置おけ向こう漢かん宮みや圖畫ずが裏うら，入にゅう胡えびす應おう不ふ數すう昭あきら君くん。

13 比ひ紅べに兒じ詩し:
斜はす憑欄杆醉態すいたい新しん，斂眸微ほろ盻不勝春かつはる。

14 比ひ紅べに兒じ詩し:
當時とうじ若わか遇ぐう東ひがし昏主，金きむ葉よう蓮花れんげ是ぜ此人。

15 比ひ紅べに兒じ詩し:
匼匝千せん山やま與あずか萬まん山やま，碧あお桃もも花はな下か景けい長閑のどか。

16 比ひ紅べに兒じ詩し:
神仙しんせん得とく似に紅べに兒じ貌，應おう免めん劉りゅう郎ろう憶世間あいだ。

17 比ひ紅べに兒じ詩し:
越山こしやま重疊ちょうじょう越こし溪けい斜はす，西にし子こ休きゅう憐解浣紗。

18 比ひ紅べに兒じ詩し:
得とく似に紅べに兒じ今日きょう貌，肯教將はた去さ與あずか夫おっと差さ。

19 比ひ紅べに兒じ詩し:
詔みことのり下か人間にんげん覓好花はな，月がつ眉まゆ雲くも髻たぶさ選せん人家じんか。

20 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ若わか向こう當時とうじ見み，系けい臂ひじ先さき封ふう第だい一いち紗しゃ。

21 比ひ紅べに兒じ詩し:
鋒ほこさき鏑かぶら縱橫じゅうおう不ふ敢看，淚なみだ垂たれ玉だま箸はし正せい汍瀾。

22 比ひ紅べに兒じ詩し:
應おう緣えん近似きんじ紅べに兒じ貌，始はじめ得とく深ふか宮みや奉たてまつ五官ごかん。

23 比ひ紅べに兒じ詩し:
金きむ縷濃熏百和香わか，臉紅眉まゆ黛まゆずみ入いれ時じ妝。

24 比ひ紅べに兒じ詩し:
當時とうじ便びん向むかい喬たかし家か見み，未み敢將心こころ在ざい窈娘。

25 比ひ紅べに兒じ詩し:
通つう宵よい甲かぶと帳ちょう散ち香こう塵ちり，漢かん帝みかど精神せいしん禮れい百ひゃく神かみ。

26 比ひ紅べに兒じ詩し:
若見わかみ紅べに兒じ醉よい中ちゅう態たい，也應休きゅう憶李夫人ふじん。

27 比ひ紅べに兒じ詩し:
拔得芙蓉ふよう出水しゅっすい新しん，魏ぎ家か公子こうし信しん才人さいじん。

28 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか教きょう瞥見べっけん紅べに兒じ貌，不ふ肯留情じょう付づけ洛らく神しん。

29 比ひ紅べに兒じ詩し:
芳よし姿すがた不ふ合併がっぺい常人じょうじん，雲くも在ざい遙はるか天たかし玉だま在ざい塵ちり。

30 比ひ紅べに兒じ詩し:
因いん事ごと愛あい思おもえ荀奉倩，一生閑坐枉傷神。

31 比ひ紅べに兒じ詩し:
筆ふで底そこ如風思おもえ湧ゆう泉いずみ，賦ふ中休なかやすみ謾說嬋娟せんけん。

32 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ若わか在ざい東家とうげ住じゅう，不ふ得とく登とう牆爾許もと年ねん。

33 比ひ紅べに兒じ詩し:
一抹濃紅傍臉斜，妝成不ふ語かたり獨どく攀よじ花はな。

34 比ひ紅べに兒じ詩し:
當時とうじ若わか是ぜ逢韓壽ことぶき，未み必埋蹤在賈家。

35 比ひ紅べに兒じ詩し:
樹き嫋西風ふう日び半はん沉，地ち無む人跡じんせき轉てん傷心しょうしん。

36 比ひ紅べに兒じ詩し:
阿おもね嬌得似に紅べに兒じ貌，不ふ費ひ長門ながと買かい賦金ふきん。

37 比ひ紅べに兒じ詩し:
五ご雲くも高だか捧ささげ紫むらさき金堂こんどう，花はな下か投とう壺つぼ侍さむらい玉だま皇すめらぎ。

38 比ひ紅べに兒じ詩し:
從したがえ到いた世人せじん都と不ふ識，也應知ち有ゆう杜もり蘭らん香が。

39 比ひ紅べに兒じ詩し:
戲おどけ水源すいげん頭あたま指ゆび舊きゅう蹤，當時とうじ一いち笑也えみや難なん逢。

40 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ若わか為ため回かい桃もも臉，豈あに比ひ連れん催舉五ご烽。

41 比ひ紅べに兒じ詩し:
虢國夫人ふじん照あきら夜よる璣，若わか為ため求もとめ得え與あずか紅べに兒じ。

42 比ひ紅べに兒じ詩し:
醉よい和香わか態たい濃こ春はる睡ねむ，一樹繁花偃繡幃。

43 比ひ紅べに兒じ詩し:
知ち有ゆう持もち盈みつる玉だま葉は冠かんむり，剪雲裁さい月がつ照あきら人じん寒かん。

44 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか使つかい紅べに兒じ風ふう帽ぼう戴，直ちょく使つかい瑤よう池いけ會かい上じょう看み。

45 比ひ紅べに兒じ詩し:
明媚めいび何なん曾讓玉だま環たまき，破瓜はか年ねん幾いく百ひゃく花はな顏がお。

46 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか教きょう貌向南みなみ朝見ちょうけん，定てい卻梅妝似等とう閒あいだ。

47 比ひ紅べに兒じ詩し:
世事せじ悠悠ゆうゆう未み足あし稱たたえ，肯將閒あいだ事ごと更さら爭そう能のう。

48 比ひ紅べに兒じ詩し:
自じ從したがえ命いのち向こう紅べに兒じ去さ，不ふ欲よく留とめ心こころ在ざい裂きれ繒。

49 比ひ紅べに兒じ詩し:
自じ隱かくれ新しん從したがえ夢ゆめ裏うら來らい，嶺雲れいうん微ほろ步ふ下か陽ひ臺だい。

50 比ひ紅べに兒じ詩し:
含情一向いっこう春風しゅんぷう笑わらい，羞殺凡花盡つき不ふ開ひらき。

51 比ひ紅べに兒じ詩し:
舍しゃ卻青娥換玉だま鞍くら，古來こらい公子こうし苦く無む端はし。

52 比ひ紅べに兒じ詩し:
莫言一いち匹ひき追風おいかぜ馬ば，天てん驥牽來らい也不看み。

53 比ひ紅べに兒じ詩し:
檻おり外花とばな低てい瑞みず露つゆ濃こ，夢ゆめ魂たましい驚おどろき覺さとし暈かさ春はる容よう。

54 比ひ紅べに兒じ詩し:
憑君細ほそ看み紅べに兒じ貌，最さい稱しょう嚴げん妝待曉鐘ぎょうしょう。

55 比ひ紅べに兒じ詩し:
薄うす羅ら輕けい剪越溪けい紋もん，鴉からす翅低垂たれ兩りょう鬢びん分ぶん。

56 比ひ紅べに兒じ詩し:
料りょう得とく相しょう如偷見み面めん，不ふ應おう琴きん裏うら挑文君くん。

57 比ひ紅べに兒じ詩し:
南國なんごく東ひがし鄰各一いち時じ，後來こうらい惟おもんみ有ゆう杜もり紅べに兒じ。

58 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか教きょう楚すわえ國こく宮人みやびと見み，羞把腰こし身み並柳なみやなぎ枝えだ。

59 比ひ紅べに兒じ詩し:
照あきら耀金釵簇膩鬟，見み時じ直ちょく向むこう畫が屏へい間あいだ。

60 比ひ紅べに兒じ詩し:
黃き姑しゅうと阿おもね母はは能のう判ばん剖，十斛明珠也是閑。

61 比ひ紅べに兒じ詩し:
輕けい小しょう休きゅう誇ほこ似に燕つばめ身み，生來せいらい占うらない斷だん紫むらさき宮みや春はる。

62 比ひ紅べに兒じ詩し:
漢かん皇すめらぎ若わか遇ぐう紅べに兒じ貌，掌上しょうじょう無む因いん著ちょ別人べつじん。

63 比ひ紅べに兒じ詩し:
鸚鵡おうむ娥如裛露紅べに，鏡かがみ前ぜん眉まゆ樣さま自じ深ふか宮みや。

64 比ひ紅べに兒じ詩し:
稍やや教きょう得とく似に紅べに兒じ貌，不ふ嫁よめ南朝なんちょう沈侍中ちゅう。

65 比ひ紅べに兒じ詩し:
擬なずらえ將しょう心こころ地學ちがく安やす禪ぜん，爭そう奈紅兒じ笑わらい靨えくぼ圓えん。

66 比ひ紅べに兒じ詩し:
何なに物ぶつ把わ來らい堪こらえ比ひ並なみ，野の塘初綻ほころび一いち枝えだ蓮はちす。

67 比ひ紅べに兒じ詩し:
浸ひた草くさ漂花繞にょう檻おり香が，最さい憐穿度ど樂らく營牆。

68 比ひ紅べに兒じ詩し:
殷いん勤つとむ留とめ滯とどこお緣えん何事なにごと，曾照紅べに兒じ一いち面めん妝。

69 比ひ紅べに兒じ詩し:
雕陰舊きゅう俗ぞく騁嬋娟せんけん，有ゆう個こ紅べに兒じ賽さい洛らく川かわ。

70 比ひ紅べに兒じ詩し:
常つね笑わらい世人せじん語ご虛誕きょたん，今朝けさ自じ見み火中かちゅう蓮はちす。

71 比ひ紅べに兒じ詩し:
渡口とぐち諸しょ儂わし樂たのし未み休きゅう，竟陵西にし望もち路ろ悠悠ゆうゆう。

72 比ひ紅べに兒じ詩し:
石いし城有しろあり個こ紅べに兒じ貌，兩りょう槳無因いん迎むかえ莫愁。

73 比ひ紅べに兒じ詩し:
誰だれ向こう深山みやま識大仙だいせん，勸すすむ人じん山上さんじょう引春泉いずみ。

74 比ひ紅べに兒じ詩し:
定てい知ち不ふ及紅兒じ貌，枉卻工夫くふう溉玉田でん。

75 比ひ紅べに兒じ詩し:
傾國けいこく傾城けいせい總そう絕倫ぜつりん，紅べに兒じ花はな下か認みとめ真ま身み。

76 比ひ紅べに兒じ詩し:
十年東北看燕趙，眼め冷ひや何なん曾見一いち人にん。

77 比ひ紅べに兒じ詩し:
今時いまどき自じ是ぜ不ふ諳知，前代ぜんだい由來ゆらい豈あに見み遺のこ。

78 比ひ紅べに兒じ詩し:
一笑陽城人便惑，何なに堪こらえ教きょう見み杜もり紅べに兒じ。

79 比ひ紅べに兒じ詩し:
京口きょうぐち喧喧けんけん百ひゃく萬まん人にん，競きおい傳でん河かわ鼓こ謝しゃ星ぼし津つ。

80 比ひ紅べに兒じ詩し:
柰花似に雪ゆき簪かんざし雲くも髻たぶさ，今日きょう夭容是ぜ後身こうしん。

81 比ひ紅べに兒じ詩し:
青史せいし書しょ時じ未み是ぜ真しん，可能かのう纖手せんしゅ卻強秦しん。

82 比ひ紅べに兒じ詩し:
再三さいさん為ため謝しゃ齊ひとし皇后こうごう，要よう解かい連環れんかん別べつ與あずか人ひと。

83 比ひ紅べに兒じ詩し:
繡帳鴛鴦えんおう對たい刺とげ紋もん，博ひろし山やま微ほろ暖だん麝微曛。

84 比ひ紅べに兒じ詩し:
詩し成なり若わか有ゆう紅べに兒じ貌，悔道當時とうじ月がつ墜雲。

85 比ひ紅べに兒じ詩し:
薄うす粉こな輕けい朱しゅ取次とりつぎ施ほどこせ，大だい都と端正たんせい亦また相あい宜よろし。

86 比ひ紅べに兒じ詩し:
只ただ如花下か紅べに兒じ態たい，不ふ藉城中ちゅう半額はんがく眉まゆ。

87 比ひ紅べに兒じ詩し:
妝成渾欲認みとめ前ぜん朝あさ，金きむ鳳おおとり雙そう釵逐步ふ搖ゆら。

88 比ひ紅べに兒じ詩し:
未必みひつ慕容宮裏みやうら伴とも，舞まい風ふう歌か月がつ勝かち纖腰。

89 比ひ紅べに兒じ詩し:
琥珀こはく釵成恩おん正ただし深ふか，玉たま兒じ妖惑蕩とろけ君きみ心こころ。

90 比ひ紅べに兒じ詩し:
莫教回かい首くび看み妝面，始はじめ覺さとし曾虛擲萬金きん。

91 比ひ紅べに兒じ詩し:
自じ有閑ゆうかん花はな一いち面めん春はる，臉檀眉まゆ黛まゆずみ一いち時じ新しん。

92 比ひ紅べに兒じ詩し:
殷いん勤つとむ為ため報ほう梁はり家か婦ふ，休きゅう把わ啼妝賺後人じん。

93 比ひ紅べに兒じ詩し:
輕けい梳くしけず小しょう髻たぶさ號ごう慵來，巧たくみ中ちゅう君くん心こころ不用ふよう媒なかだち。

94 比ひ紅べに兒じ詩し:
可か得とく紅べに兒じ拋醉眼め，漢かん皇すめらぎ恩澤おんたく一時いちじ回かい。

95 比ひ紅べに兒じ詩し:
千里せんり長江ちょうこう旦暮たんぼ潮しお，吳くれ都と風俗ふうぞく尚なお纖腰。

96 比ひ紅べに兒じ詩し:
周しゅう郎ろう若見わかみ紅べに兒じ貌，料りょう得とく無心むしん念ねん小しょう喬たかし。

97 比ひ紅べに兒じ詩し:
月つき落潛奔暗解かい攜，本心ほんしん誰だれ道どう獨どく單たん棲。

98 比ひ紅べに兒じ詩し:
還かえ緣えん交甫非ひ良りょう偶，不ふ肯終身しゅうしん作さく羿妻。

99 比ひ紅べに兒じ詩し:
漢かん皇すめらぎ曾識許もと飛ひ瓊，寫うつし向こう人間にんげん作畫さくが屏へい。

100 比ひ紅べに兒じ詩し:
昨日きのう紅べに兒じ花はな下見したみ，大だい都と相似そうじ更さら娉婷。

101 比ひ紅べに兒じ詩し:
魏ぎ帝みかど休きゅう誇ほこ薛夜來らい，霧きり綃雲縠稱身み裁さい。

102 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ秀しゅう髮かみ君くん知し否いや，倚檻繁しげる花はな帶たい露ろ開ひらき。

103 比ひ紅べに兒じ詩し:
曉あかつき月がつ雕梁燕つばめ語ご頻しき，見み花はな難なん可か比ひ他人たにん。

104 比ひ紅べに兒じ詩し:
年年ねんねん媚こび景けい歸き何處どこ，長作ながさく紅べに兒じ面めん上じょう春はる。

105 比ひ紅べに兒じ詩し:
逗玉濺盆冬ふゆ殿どの開ひらけ，邀恩先さき賜たまもの夜明よあけ苔こけ。

106 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ若わか是ぜ三さん千せん數すう，多少たしょう芳心ほうしん似に死灰しかい。

107 比ひ紅べに兒じ詩し:
畫が簾すだれ垂たれ地ち紫むらさき金きん床ゆか，暗くら引羊車しゃ駐ちゅう七なな香こう。

108 比ひ紅べに兒じ詩し:
若見わかみ紅べに兒じ此中住じゅう，不勞ふろう鹽しお筱灑宮みや廊ろう。

109 比ひ紅べに兒じ詩し:
蘇そ小空こそら勻一面めん妝，便びん留とめ名字みょうじ在ざい錢塘ぜんども。

110 比ひ紅べに兒じ詩し:
藏ぞう鴉からす門外もんがい諸しょ年少ねんしょう，不ふ識紅兒じ未み是ぜ狂きょう。

111 比ひ紅べに兒じ詩し:
一いち首しゅ長歌ながうた萬まん恨來，惹愁漂泊ひょうはく水難すいなん回かい。

112 比ひ紅べに兒じ詩し:
崔ちぇ徽有底そこ多た頭あたま面めん，費ひ得え微ほろ之これ爾しか許もと才ざい。

113 比ひ紅べに兒じ詩し:
昔年せきねん黃き閣かく識奇章あきら，愛あい說せつ真珠しんじゅ似に窈娘。

114 比ひ紅べに兒じ詩し:
若見わかみ紅べに兒じ深夜しんや態たい，便びん應おう休きゅう說せつ繡衣裳いしょう。

115 比ひ紅べに兒じ詩し:
鳳おおとり折おり鶯うぐいす離はなれ恨轉深ふか，此身難なん負まけ百ひゃく年ねん心しん。

116 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ若わか向こう隋ずい朝見ちょうけん，破鏡はきょう無む因いん更さら重じゅう尋ひろ。

117 比ひ紅べに兒じ詩し:
行くだり綰たがね穠雲立りつ暗くら軒のき，我わが來き猶なお愛あい不ふ成なり冤。

118 比ひ紅べに兒じ詩し:
當時とうじ若見わかみ紅べに兒じ貌，未必みひつ邢相有ゆう此言。

119 比ひ紅べに兒じ詩し:
總そう似に紅べに兒じ媚態びたい新しん，莫論千せん度ど笑わらい爭そう春はる。

120 比ひ紅べに兒じ詩し:
任にん伊い孫まご武たけし心こころ如鐵，不ふ辦軍前まえ殺ころせ此人。

121 比ひ紅べに兒じ詩し:
暖だん塘爭赴蕩舟ふね期き，行ぎょう唱菱歌か著ちょ豔詞。

122 比ひ紅べに兒じ詩し:
為ため問とい東山ひがしやま謝しゃ丞相じょうしょう，可能かのう諸しょ妓ぎ勝しょう紅べに兒じ。

123 比ひ紅べに兒じ詩し:
吳ご興きょう皇后こうごう欲よく辭じ家か，澤さわ國重くにしげ台だい展てん曙あけぼの華はな。

124 比ひ紅べに兒じ詩し:
今日きょう紅べに兒じ貌傾國こく，恐おそれ須真宰おさむ別べつ開花かいか。

125 比ひ紅べに兒じ詩し:
陌上行人こうじん歌か黍きび離はなれ，三さん千せん門もん客きゃく欲ほし何なに之の。

126 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか教きょう粗そ及紅兒じ貌，爭そう取と樓ろう前まえ斬き愛あい姬ひめ。

127 比ひ紅べに兒じ詩し:
休きゅう話ばなし如皋一笑いっしょう時じ，金きむ髇中臆おく錦にしき離はなれ披。

128 比ひ紅べに兒じ詩し:
陋容枉把雕弓射い，射しゃ盡つき春はる禽未展てん眉まゆ。

129 比ひ紅べに兒じ詩し:
長恨ちょうこん西風せいふう送おく早秋そうしゅう，低てい眉まゆ深ふか恨嫁牽牛けんぎゅう。

130 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか同どう人世じんせい長ちょう相對そうたい，爭そう作さく夫妻ふさい得どく到頭とうとう。

131 比ひ紅べに兒じ詩し:
謝しゃ娘むすめ休きゅう漫逞風姿ふうし，未必みひつ娉婷勝しょう柳やなぎ枝えだ。

132 比ひ紅べに兒じ詩し:
聞道きくならく只ただ因いん嘲あざけ落絮，何なに曾得似に杜もり紅べに兒じ。

133 比ひ紅べに兒じ詩し:
總そう傳でん桃葉とうよう渡江とのえ時じ，只ただ為ため王家おうけ一いち首しゅ詩し。

134 比ひ紅べに兒じ詩し:
今日きょう紅べに兒じ自じ堪こらえ賦ふ，不ふ須重唱じゅうしょう舊來きゅうらい詞し。

135 比ひ紅べに兒じ詩し:
巫みこ山やま洛らく浦うら本ほん無情むじょう，總そう為ため佳人かじん便びん得とく名めい。

136 比ひ紅べに兒じ詩し:
今日きょう雕陰有ゆう神しん豔，後來こうらい公子こうし莫相輕けい。

137 比ひ紅べに兒じ詩し:
幾いく拋雲髻たぶさ恨金墉，淚なみだ洗あらい花はな顏がお百ひゃく戰せん中ちゅう。

138 比ひ紅べに兒じ詩し:
應おう有ゆう紅べに兒じ些子貌，卻言皇后こうごう長深ながふけ宮みや。

139 比ひ紅べに兒じ詩し:
倚檻還かえ應おう有ゆう所思しょし，半開はんかい東ひがし閣かく見み嬌姿きょうし。

140 比ひ紅べに兒じ詩し:
可か中ちゅう得とく似に紅べに兒じ貌，若わか遇ぐう韓かん朋とも好こう殺ころせ伊い。

141 比ひ紅べに兒じ詩し:
曉あかつき向こう妝台與あずか畫が眉まゆ，鏡かがみ中ちゅう長ちょう欲ほし助じょ嬌姿きょうし。

142 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか教きょう得とく似に紅べに兒じ貌，走はし馬うま章あきら台だい任にん道どう遲おそ。

143 比ひ紅べに兒じ詩し:
練ねり得とく霜しも華はな助じょ翠みどり鈿，相そう期き朝あさ謁玉皇すめらぎ前まえ。

144 比ひ紅べに兒じ詩し:
依よ稀有けう似に紅べに兒じ貌，方ぽう得とく吹簫引上天じょうてん。

145 比ひ紅べに兒じ詩し:
重じゅう門もん深ふか掩幾枝えだ花はな，未み勝かち紅べに兒じ莫大ばくだい誇ほこ。

146 比ひ紅べに兒じ詩し:
王おう相しょう不能ふのう探さがせ物理ぶつり，可能かのう虛きょ上じょう短たん轅ながえ車しゃ。

147 比ひ紅べに兒じ詩し:
前ぜん代休だいきゅう憐事可か奇き，後來こうらい還かえ出で有ゆう光輝こうき。

148 比ひ紅べに兒じ詩し:
爭そう知ち晝ひる臥が紗しゃ窗まど裏うら，不ふ見神けんしん人じん覆くつがえ玉たま衣ころも。

149 比ひ紅べに兒じ詩し:
化か羽はね嘗聞赴九天きゅうてん，只ただ疑うたぐ塵ちり世よ是ぜ虛傳きょでん。

150 比ひ紅べに兒じ詩し:
自じ從したがえ一見いっけん紅べに兒じ貌，始はじめ信人のぶと間あいだ有ゆう謫仙。

151 比ひ紅べに兒じ詩し:
從道つぐみち長ちょう陵りょう小市こいち東ひがし，巧たくみ將はた花はな貌占春風しゅんぷう。

152 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ若わか是ぜ同時どうじ見み，未必みひつ伊い先入せんにゅう紫むらさき宮みや。

153 比ひ紅べに兒じ詩し:
人間にんげん難なん免めん是ぜ深ふか情じょう，命いのち斷だん紅べに兒じ向こう此生。

154 比ひ紅べに兒じ詩し:
不ふ似に前まえ時じ李り丞相じょうしょう，枉拋才力さいりょく為ため鶯うぐいす鶯うぐいす。

155 比ひ紅べに兒じ詩し:
鳳おおとり舞香まいか飄繡幕まく風ふう，暖だん穿ほじ馳はせ道どう百ひゃく花はな中ちゅう。

156 比ひ紅べに兒じ詩し:
還かえ緣えん有ゆう似に紅べに兒じ貌，始はじめ道どう迎むかい將すすむ入にゅう漢かん宮みや。

157 比ひ紅べに兒じ詩し:
休きゅう道どう將軍しょうぐん出世しゅっせ才ざい，盡つき驅か諸しょ妓ぎ下か歌うた台だい。

158 比ひ紅べに兒じ詩し:
都と緣えん沒ぼつ個こ紅べに兒じ貌，致使輕けい教きょう後ご閣かく開ひらき。

159 比ひ紅べに兒じ詩し:
馮媛須知しゅうち住じゅう漢かん宮みや，將はた身み只ただ是ぜ解かい當とう熊くま。

160 比ひ紅べに兒じ詩し:
不ふ聞有貌傾人じん國こく，爭そう得とく今朝けさ更さら似に紅べに。

161 比ひ紅べに兒じ詩し:
能のう將しょう一笑使人迷，花はな豔何須上大堤おおつつみ。

162 比ひ紅べに兒じ詩し:
疏屬便びん同どう巫みこ峽かい路ろ，洛らく川かわ真ま是ぜ武たけ陵りょう溪けい。

163 比ひ紅べに兒じ詩し:
辭じ輦當時とうじ意い可知かち，寵ちょう深ふか還かえ恐こわ寵ちょう先さき衰おとろえ。

164 比ひ紅べに兒じ詩し:
若わか教きょう得とく似に紅べに兒じ貌，占うらない卻君恩くんおん自じ不ふ疑うたぐ。

165 比ひ紅べに兒じ詩し:
三吳時俗重風光，未見みけん紅べに兒じ一いち面めん妝。

166 比ひ紅べに兒じ詩し:
好こう寫うつし妖嬈與教きょう看み，便びん應おう休きゅう更さら話ばなし真ま娘むすめ。

167 比ひ紅べに兒じ詩し:
波平なみひら楚すわえ澤さわ浸ひた星辰せいしん，臺だい上じょう君王くんのう宴えん早春そうしゅん。

168 比ひ紅べに兒じ詩し:
畢竟ひっきょう章あきら華はな會かい中ちゅう客きゃく，冠かん纓えい虛きょ絕ぜっ為ため何人なんにん。

169 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ不ふ向こう漢かん宮生みやお，便びん使し雙そう成なり謾得名めい。

170 比ひ紅べに兒じ詩し:
疑うたぐ是ぜ麻あさ姑しゅうと惱塵世よ，暫教微ほろ步ふ下層かそう城じょう。

171 比ひ紅べに兒じ詩し:
天てん碧あお輕けい紗しゃ只ただ六ろく銖，宛あて如含露ろ透とおる肌はだ膚はだ。

172 比ひ紅べに兒じ詩し:
便びん教きょう漢かん曲きょく爭そう明媚めいび，應おう沒ぼつ心情しんじょう更さら弄ろう珠たま。

173 比ひ紅べに兒じ詩し:
共きょう嗟含恨向衡陽，方寸ほうすん花はな箋寄沈郎。

174 比ひ紅べに兒じ詩し:
不ふ似に紅べに兒じ些子貌，當時とうじ爭そう得とく少年しょうねん狂きょう。

175 比ひ紅べに兒じ詩し:
淺あさ色しょく桃もも花はな亞あ短たん牆，不ふ因いん風ふう送おく也聞香が。

176 比ひ紅べに兒じ詩し:
凝しこり情じょう盡日じんじつ君くん知し否いや，還かえ似に紅べに兒じ淡あわ薄うす妝。

177 比ひ紅べに兒じ詩し:
火色ひいろ櫻桃おうとう摘得初はつ，仙宮せんきゅう只ただ有ゆう世間せけん無む。

178 比ひ紅べに兒じ詩し:
凝しこり情じょう盡日じんじつ君くん知し否いや，真似まね紅べに兒じ口上こうじょう朱しゅ。

179 比ひ紅べに兒じ詩し:
宿雨しゅくう初はつ晴はれ春日かすが長ちょう，入にゅう簾すだれ花はな氣き靜せい難なん忘。

180 比ひ紅べに兒じ詩し:
凝しこり情じょう盡日じんじつ君くん知し否いや，真似まね紅べに兒じ舞まい袖そで香が。

181 比ひ紅べに兒じ詩し:
初はつ月つき纖纖映碧あお池ち，池波いけなみ不動ふどう獨どく看み時じ。

182 比ひ紅べに兒じ詩し:
凝しこり情じょう盡日じんじつ君くん知し否いや，真似まね紅べに兒じ罷やめ舞まい眉まゆ。

183 比ひ紅べに兒じ詩し:
濃こ豔濃香雪こうせつ壓あつ枝えだ，嫋煙和露わろ曉あかつき風吹ふぶき。

184 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ被ひ掩妝成なり後ご，含笑無人むじん獨立どくりつ時じ。

185 比ひ紅べに兒じ詩し:
樓ろう上じょう嬌歌嫋夜霜しも，近來きんらい休きゅう數すう踏歌とうか娘むすめ。

186 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ謾唱伊い州しゅう遍へん，認みとめ取ど輕けい敲玉韻いん長ちょう。

187 比ひ紅べに兒じ詩し:
金きむ粟あわ妝成扼臂環たまき，舞まい腰こし輕薄けいはく瑞雲ずいうん間あいだ。

188 比ひ紅べに兒じ詩し:
紅べに兒じ生せい在ざい開ひらき元もと末まつ，羞殺新豐しんゆたか謝しゃ阿おもね蠻。

189 比ひ紅べに兒じ詩し:
君きみ看み紅べに兒じ學がく醉よい妝，誇ほこ裁たっ宮みや襭砑裙長。

190 比ひ紅べに兒じ詩し:
誰だれ能のう更さら把わ閒あいだ心力しんりょく，比ひ並なみ當時とうじ武たけ媚こび娘むすめ。

191 比ひ紅べに兒じ詩し:
梔くちなし子こ同心どうしん裛露垂たれ，折おり來らい深ふか恐こわ沒ぼっ人知じんち。

192 比ひ紅べに兒じ詩し:
花はな前ぜん醉客すいきゃく頻しき相あい問とえ，不ふ贈おく紅べに兒じ贈おく阿おもね誰だれ。

193 比ひ紅べに兒じ詩し:
雲間くもま翡翠かわせみ一雙いっそう飛ひ，水上みずかみ鴛鴦えんおう不ふ暫離。

194 比ひ紅べに兒じ詩し:
寫うつし向こう人間にんげん百ひゃく般態，與あずか君きみ題だい作さく比ひ紅べに詩し。

195 比ひ紅べに兒じ詩し:
舊きゅう恨長懷ふところ不ふ語かたり中ちゅう，幾いく回かい偷泣向こう春風しゅんぷう。

196 比ひ紅べに兒じ詩し:
還かえ緣えん不ふ及紅兒じ貌，卻得生せい教きょう入にゅう楚すわえ宮みや。

197 比ひ紅べに兒じ詩し:
一舸春深指鄂君，好こう風ふう從したがえ度ど水すい成なり紋もん。

198 比ひ紅べに兒じ詩し:
越人えつじん若見わかみ紅べに兒じ貌，繡被應おう羞徹夜てつや熏。

199 比ひ紅べに兒じ詩し:
花落はなおち塵ちり中玉なかたま墮泥，香こう魂たましい應おう上じょう窈娘堤つつみ。

200 比ひ紅べに兒じ詩し:
欲よく知とも此恨無窮むきゅう處しょ，長ちょう倩城烏がらす夜よる夜啼よなき。

《句く》

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1 句く:
窗まど前まえ遠とお岫懸生せい碧あお，簾すだれ外がい殘ざん霞かすみ掛かけ熟じゅく紅べに。

URN: ctp:quantangshi/666