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Quan Tang Shi : 卷九十七 - Chinese Text Project
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《卷まき九きゅう十じゅう七なな》

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《陪幸韋嗣立山たてやま莊そう》

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1 陪幸韋嗣... :
臺たい階かい好こう赤松あかまつ，別業べつぎょう對たい青峰せいほう。茆室承うけたまわ三顧さんこ，花はな源げん接せっ九きゅう重じゅう。

2 陪幸韋嗣... :
虹にじ旗はた縈秀木き，鳳輦ほうれん拂はらい疏筇。徑みち直ちょく千せん官かん擁よう，溪けい長ちょう萬まん騎き容よう。

3 陪幸韋嗣... :
水堂みずどう開ひらき禹膳，山やま閣かく獻けんじ堯鐘。皇すめらぎ鑒清居きょ遠とお，天文てんもん睿獎濃こ。

4 陪幸韋嗣... :
岩泉いわいずみ他た夕ゆう夢ゆめ，漁りょう釣つり往年おうねん逢。共榮きょうえい丞相じょうしょう府ふ，偏へん降くだ逸いっ人じん封ふう。

《扈從こしょう出で長安ながやす應おう制せい》

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1 扈從こしょう出で長ちょう... :
漢かん宅たく規模きぼ壯たけし，周しゅう都と景けい命いのち隆たかし。西にし賓まろうど讓ゆずる東ひがし主ぬし，法ほう駕が幸さいわい天たかし中ちゅう。

2 扈從こしょう出で長ちょう... :
太ふとし史し占うらない星ぼし應おう，春はる官かん奏そう日び同どう。旌門起おこり長樂ながら，帳とばり殿どの出で新豐しんゆたか。

3 扈從こしょう出で長ちょう... :
翕習黃き山下やました，紆徐清きよし渭東。金きむ麾張畫が月がつ，珠たま幰戴松風まつかぜ。

4 扈從こしょう出で長ちょう... :
是ぜ節ぶし嚴げん陰かげ始はじめ，寒かん郊散野の蓬よもぎ。薄うす霜しも沾上路ろ，殘雪ざんせつ繞にょう離宮りきゅう。

5 扈從こしょう出で長ちょう... :
賜たまもの帛矜耆老，褰旒問とい小童こわっぱ。複ふく除じょ恩おん載の洽あまね，望もち秩禮新しん崇たかし。

6 扈從こしょう出で長ちょう... :
臣しん忝かたじけな承うけたまわ明あきら召，多た慚獻賦ふ雄ゆう。

《初冬しょとう從したがえ幸こう漢かん故こ青あお門もん應おう制せい》

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1 初冬しょとう從したがえ幸こう... :
漢かん王おう建けん都邑とゆう，渭水對たい青あお門もん。朝市あさいち俱東逝，墳ふん陵りょう共ども北原きたはら。

2 初冬しょとう從したがえ幸こう... :
荒涼こうりょう蕭しょう相しょう闕，蕪かぶら沒ぼつ邵平園えん。全盛ぜんせい今いま何なん在ざい，英雄えいゆう難なん重じゅう論ろん。

3 初冬しょとう從したがえ幸こう... :
故こ基もと仍嶽立りつ，遺のこ堞尚雲くも屯たむろ。當とう極きょく土ど功こう壯たけし，安やす知人ちじん力りょく煩はん。

4 初冬しょとう從したがえ幸こう... :
天てん遊ゆう戒東首くび，懷ふところ昔むかし駐ちゅう龍りゅう軒のき。何なに必金湯ゆ固かた，無む如道德どうとく藩はん。

5 初冬しょとう從したがえ幸こう... :
微ほろ臣しん諒りょう多幸たこう，參まいり乘じょう偶殊恩おん。預あずか此陳古事ふるごと，敢奏興亡こうぼう言ごと。

《昆こん明あきら池いけ侍さむらい宴えん應おう制せい》

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1 昆こん明あきら池いけ侍さむらい... :
武たけ帝みかど伐き昆こん明あきら，穿ほじ池いけ習五兵へい。水みず同どう河かわ漢かん在ざい，館たて有ゆう豫よ章あきら名めい。

2 昆こん明あきら池いけ侍さむらい... :
我わが後光ごこう天德てんとく，垂たれ衣ころも文教ぶんきょう成なり。黷兵非ひ帝みかど念ねん，勞ろう物ぶつ豈あに皇すめらぎ情じょう。

3 昆こん明あきら池いけ侍さむらい... :
春はる仗過鯨くじら沼ぬま，雲くも旗はた出で鳳おおとり城じょう。靈れい魚ぎょ銜寶躍おど，仙女せんにょ廢はい機き迎むかえ。

4 昆こん明あきら池いけ侍さむらい... :
柳やなぎ拂はらい旌門暗くら，蘭らん依よ帳とばり殿どの生せい。還かえ如流水りゅうすい曲きょく，日にち晚ばん棹ざお歌か清きよし。

《白蓮びゃくれん花はな亭てい侍さむらい宴えん應おう制せい》

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1 白蓮びゃくれん花はな亭てい... :
九日ここのか陪天仗，三秋みあき幸こう禁きん林りん。霜しも威い變へん綠樹りょくじゅ，雲くも氣落きおち青あお岑。

2 白蓮びゃくれん花はな亭てい... :
水みず殿どの黃き花合はなあわせ，山やま亭てい絳葉深ふか。朱しゅ旗はた夾小徑しょうけい，寶馬ほうま駐ちゅう清きよし潯。

3 白蓮びゃくれん花はな亭てい... :
苑えん吏收寒かん果はて，饔人膳ぜん野禽やきん。承うけたまわ歡不覺ふかく暝，遙はるか響ひびき素す秋あき砧きぬた。

《仙せん萼がく池亭ちてい侍さむらい宴えん應おう制せい》

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1 仙せん萼がく池亭ちてい... :
步ふ輦尋丹に嶂，行宮あんぐう在ざい翠みどり微ほろ。川長かわたけ看み鳥とり滅ほろび，穀こく轉てん聽猿稀まれ。

2 仙せん萼がく池亭ちてい... :
天てん磴扶階かい迥，雲くも泉いずみ透とおる戶と飛ひ。閑花開ひらき石竹せきちく，幽かそけ葉は吐薔薇ぜんまい。

3 仙せん萼がく池亭ちてい... :
徑みち狹せま難なん留とめ騎き，亭ちん寒さむ欲よく進すすむ衣ころも。白龜しらかめ來らい獻けんじ壽ことぶき，仙せん吹返彤闈。

《奉たてまつ和わ晦日みそか駕が幸こう昆こん明あきら池いけ應おう制せい》

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1 奉たてまつ和わ晦日みそか... :
法ほう駕が乘じょう春はる轉てん，神池かみいけ象ぞう漢かん回かい。雙そう星ほし移うつり舊きゅう石いし，孤月こげつ隱かくれ殘ざん灰はい。

2 奉たてまつ和わ晦日みそか... :
戰せん鷁逢時じ去さ，恩おん魚ぎょ望もち幸來ゆき。山花やまはな緹綺繞にょう，堤つつみ柳やなぎ幔城開ひらき。

3 奉たてまつ和わ晦日みそか... :
思おもえ逸いっ橫よこ汾唱，歡留宴えん鎬杯。微ほろ臣しん雕朽質しつ，羞睹豫よ章あきら材ざい。

《奉たてまつ和かず聖きよし制せい幸こう禮れい部ぶ尚書しょうしょ竇希玠宅》

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1 奉たてまつ和かず聖きよし制せい... :
北きた闕垂旒暇，南宮なんぐう聽履回かい。天てん臨翔鳳おおとり轉てん，恩おん向こう躍おど龍りゅう開ひらく。

2 奉たてまつ和かず聖きよし制せい... :
蘭らん氣き熏仙帳ちょう，榴花引禦杯はい。水みず從したがえ金穴きんけつ吐，雲くも是ぜ玉だま衣ころも來らい。

3 奉たてまつ和かず聖きよし制せい... :
池いけ影かげ搖ゆら歌か席せき，林はやし香かおり散ち舞臺ぶたい。不ふ知行ちぎょう漏も晚ばん，清きよし蹕尚裴徊。

《釣竿つりざお篇へん》

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1 釣竿つりざお篇へん:
朝日あさひ斂紅煙けむり，垂たれ竿ざお向こう綠川みどりかわ。人ひと疑うたぐ天上てんじょう坐すわ，魚さかな似に鏡きょう中ちゅう懸かか。

2 釣竿つりざお篇へん:
避楫時じ驚おどろき透とおる，猜鉤每ごと誤あやま牽。湍危不ふ理り轄，潭靜欲よく留とめ船せん。

3 釣竿つりざお篇へん:
釣つり玉だま君くん徒と尚なお，征せい金きん我わが未み賢けん。為ため看み芳よし餌えさ下か，貪むさぼ得とく會かい無む筌。

《和戶わど部ぶ岑尚書しょ參さん跡あと樞くるる揆》

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1 和戶わど部ぶ岑... :
大君おおきみ制せい六ろく合ごう，良りょう佐さ參さん萬まん機き。大業おおわざ永えい開ひらく泰たい，臣しん道どう日光にっこう輝てる。

2 和戶わど部ぶ岑... :
鹽梅あんばい和わ鼎かなえ食しょく，家いえ聲ごえ眾所歸き。漢かん章あきら題だい楚すわえ劍けん，鄭てい武たけし襲かさね緇衣しえ。

3 和戶わど部ぶ岑... :
理り識當朝あさ遠とお，文ぶん華はな振古しんこ希まれ。風雲ふううん神しん契合けいごう，舟ふね楫かじ道心どうしん微ほろ。

4 和戶わど部ぶ岑... :
廟堂びょうどう喜き容よう與あずか，時じ物ぶつ遞芳菲。禦柳垂たれ仙せん掖わき，公おおやけ槐えんじゅ覆くつがえ禮れい闈。

5 和戶わど部ぶ岑... :
昔むかし陪鵷鷺さぎ後ご，今こん望もち鶤鵬飛ひ。徒と禦清風ふう頌，巴ともえ歌か聊自揮。

《同どう李り舍人とねり冬日ふゆび集しゅう安樂あんらく公主こうしゅ山池やまいけ》

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1 同どう李り舍人とねり... :
嘗聞天女てんにょ貴き，家いえ即そく帝みかど宮みや連れん。亭ちん插宜春はる果はて，山沖やまおき太ふとし液えき泉いずみ。

2 同どう李り舍人とねり... :
橋はし低てい烏がらす鵲かささぎ夜よる，台だい起おこり鳳凰ほうおう年ねん。故事こじ猶なお如此，新しん圖ず更さら可憐かれん。

3 同どう李り舍人とねり... :
紫むらさき岩いわ妝閣透とおる，青あお嶂妓樓ろう懸かか。峰みね奪だつ香爐こうろ巧たくみ，池いけ偷明鏡きょう圓えん。

4 同どう李り舍人とねり... :
梅花ばいか寒かん待まち雪ゆき，桂葉かつらは晚ばん留とめ煙けむり。興きょう盡つき方かた投とう轄，金かね聲ごえ還かえ複ふく傳でん。

《酬むくい蘇そ員外いんがい味あじ道どう夏なつ晚ばん寓ぐう直じき省しょう中ちゅう見み贈おく》

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1 酬むくい蘇そ員外いんがい... :
並なみ命いのち登仙とうせん閣かく，分ふん曹直禮れい闈。大官たいかん供きょう宿やど膳ぜん，侍史じし護まもる朝ちょう衣ころも。

2 酬むくい蘇そ員外いんがい... :
卷まき幔天河かわ入いれ，開ひらき窗まど月がつ露ろ微ほろ。小池こいけ殘暑ざんしょ退すさ，高樹たかぎ早さ涼りょう歸き。

3 酬むくい蘇そ員外いんがい... :
冠かんむり劍けん無な時とき釋しゃく，軒のき車しゃ待まて漏も飛ひ。明朝みんちょう題だい漢かん柱ばしら，三さん署しょ有ゆう光輝こうき。

《和かず韋舍人じん早朝そうちょう》

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1 和かず韋舍人じん... :
閶闔連れん雲くも起おこり，岩いわ廊ろう拂はらい霧きり開ひらき。玉たま珂龍影かげ度ど，珠たま履くつ雁かり行來いきき。

2 和かず韋舍人じん... :
長樂ながら宵よい鐘かね盡つき，明光めいこう曉あかつき奏そう催。一いち經けい推舊德とく，五ご字じ擢英才えいさい。

3 和かず韋舍人じん... :
儼げん若わか神仙しんせん去さ，紛まがえ從したがえ霄漢回かい。千春奉休曆，分ふん禁きん喜き趨陪。

《自じ考こう功こう員外いんがい授給事ごと中ちゅう》

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1 自じ考こう功こう員いん... :
南みなみ省しょう推丹地ち，東ひがし曹拜瑣闈。惠めぐみ移うつり雙そう管かん筆ひつ，恩おん降くだ五ご時じ衣ころも。

2 自じ考こう功こう員いん... :
出入でいり宜むべ真しん選せん，遭逢每ごと濫飛。器うつわ慚公理こうり拙つたな，才さい謝しゃ子こ雲くも微ほろ。

3 自じ考こう功こう員いん... :
案あん牘遺常つね禮れい，朋とも僚隔等とう威い。上臺うわだい行ゆき揖讓，中ちゅう禁きん動どう光輝こうき。

4 自じ考こう功こう員いん... :
旭日きょくじつ千せん門もん起おこり，初春しょしゅん八はち舍しゃ歸き。贈おく蘭らん聞宿昔むかし，談だん樹じゅ隱かくれ芳よし菲。

5 自じ考こう功こう員いん... :
何なに幸こう鹽梅あんばい處しょ，唯ただ憂う對たい問とい機き。省しょう躬知任にん重じゅう，甯止冒おかせ榮さかえ非ひ。

《和かず元もと舍人とねり萬頃臨池玩月戲為新體》

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1 和かず元もと舍人とねり... :
春風しゅんぷう搖ゆら碧あお樹じゅ，秋あき霧きり卷まき丹に台だい。複ふく有ゆう相しょう宜むべ夕ゆう，池いけ清きよし月がつ正ただし開ひらき。

2 和かず元もと舍人とねり... :
玉たま流りゅう含吹動どう，金きむ魄たま度ど雲來うんらい。熠爚光こう如沸，翩翾景けい若わか摧。

3 和かず元もと舍人とねり... :
半はん環たまき投とう積せき草そう，碎璧聚流杯はい。夜よる久平きゅうへい無む煥，天てん晴はれ皎こう未み隤。

4 和かず元もと舍人とねり... :
鏡かがみ將すすむ池いけ作さく匣くしげ，珠たま以岸為ため胎。有美ゆみ司し言げん暇ひま，高こう興おき獨どく悠ゆう哉。

5 和かず元もと舍人とねり... :
揮翰初はつ難なん擬なずらえ，飛ひ名めい豈あに易えき陪。夜光やこう殊こと在ざい握にぎ，了りょう了見りょうけん沉灰。

《酬むくい楊給事ごと兼けん見み贈おく台だい中ちゅう》

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1 酬むくい楊給事ごと... :
子こ雲くも推辨博はく，公理こうり擅詞雄ゆう。始はじめ自じ尚書しょうしょ省しょう，旋聞給きゅう事ごと中ちゅう。

2 酬むくい楊給事ごと... :
言げん從したがえ溫室おんしつ秘ひめ，籍せき向こう瑣闈通どおり。顧我叨郎署しょ，慚無草くさ奏功そうこう。

3 酬むくい楊給事ごと... :
分ぶん曹八舍しゃ斷だん，解かい袂たもと五ご時空じくう。宿やど昔むかし陪餘論ろん，平生ひらお賴よりゆき擊げき蒙こうむ。

4 酬むくい楊給事ごと... :
神仙しんせん應おう東ひがし掖わき，雲霧うんむ限げん南宮なんぐう。忽ゆるがせ枉瓊瑤よう贈おく，長歌ながうた蘭らん渚なぎさ風ふう。

《九真山淨居寺謁無礙上人》

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1 九きゅう真山まやま淨きよし... :
大だい士し生せい天竺てんじく，分身ぶんしん化か日南にちなん。人中ひとなか出で煩惱ぼんのう，山下やました即そく伽藍がらん。

2 九きゅう真山まやま淨きよし... :
小しょう澗香為ため刹，危峰石作いしづくり龕がん。候こう禪ぜん青あお鴿どばと乳ちち，窺講白しろ猿ざる參さん。

3 九きゅう真山まやま淨きよし... :
藤ふじ愛あい雲間くもま壁かべ，花はな憐石下か潭。泉いずみ行こう幽かそけ供きょう好このみ，林はやし掛かけ浴衣ゆかた堪こらえ。

4 九きゅう真山まやま淨きよし... :
弟子でし哀あい無む識，醫い王おう惜未談だん。機き疑うたぐ聞不二に，蒙昧もうまい即そく朝あさ三さん。

5 九きゅう真山まやま淨きよし... :
欲よく究きわむ因緣いんねん理り，聊寬放棄ほうき慚。超然ちょうぜん虎溪こけい夕ゆう，雙そう樹下じゅか虛きょ嵐あらし。

《夜よる遊ゆう》

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1 夜よる遊ゆう:
今夕こんゆう重じゅう門もん啟けい，遊ゆう春はる得とく夜よる芳よし。月つき華はな連れん晝ひる色しょく，燈影とうえい雜ざつ星ほし光こう。

2 夜よる遊ゆう:
南みなみ陌青絲いと騎き，東ひがし鄰紅粉こ妝。管弦かんげん遙はるか辨べん曲きょく，羅ら綺あやぎぬ暗くら聞香ぶんこう。

3 夜よる遊ゆう:
人ひと擁よう行ぎょう歌うた路ろ，車くるま攢鬥舞まい場じょう。經過けいか猶なお未み已やめ，鐘鼓しょうこ出で長ちょう楊。

《登とう瀛州南城なんじょう樓ろう寄よせ遠とお》

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1 登とう瀛州南みなみ... :
層そう城じょう起おこり麗うらら譙，憑覽出で重じゅう霄。茲地多た形勝けいしょう，中天ちゅうてん宛あて寂寥せきりょう。

2 登とう瀛州南みなみ... :
四榮摩鸛鶴，百ひゃく拱厲風ふう飆。北きた際ぎわ燕つばめ王おう館かん，東ひがし連れん秦しん帝みかど橋きょう。

3 登とう瀛州南みなみ... :
晴はれ光こう七なな郡ぐん滿みつる，春色しゅんしょく兩りょう河かわ遙はるか。傲睨非ひ吾われ土ど，躊躇ちゅうちょ適てき遠とお囂。

4 登とう瀛州南みなみ... :
離はなれ居きょ欲よく有ゆう贈おく，春草しゅんそう寄よせ長ちょう謠うたい。

《塞ふさが北きた二に首しゅ》

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1 塞ふさが北きた二に首しゅ:
虜とりこ障さわ天てん驕おご起おこり，秦はた城しろ地ち脈みゃく分ぶん。柏かしわ壇だん飛ひ五ご將しょう，梅うめ吹動三軍さんぐん。

2 塞ふさが北きた二に首しゅ:
鋒ほこさき刃ば奔濤色しょく，旌旗せいき焰火文ぶん。朔風さくふう吹汗漫，飄礫灑轒轀。

3 塞ふさが北きた二に首しゅ:
海氣かいき如秋雨う，邊へん峰ほう似に夏なつ雲くも。二に庭にわ無む歲月さいげつ，百ひゃく戰せん有功ゆうこう勳くん。

4 塞ふさが北きた二に首しゅ:
形影けいえい隨ずい魚ぎょ貫つらぬけ，音おと書しょ在ざい雁かり群ぐん。歸來きらい拜はい天子てんし，凱樂助じょ南みなみ熏。

5 塞ふさが北きた二に首しゅ:
胡えびす騎き犯はん邊あたり埃ほこり，風ふう從したがえ醜みにく上うえ來らい。五ご原げん烽火ほうか急きゅう，六ろく郡ぐん羽はね書しょ催。

6 塞ふさが北きた二に首しゅ:
冰壯飛ひ狐きつね冷ひえ，霜しも濃こ候こう雁かり哀あい。將軍しょうぐん朝あさ授鉞，戰士せんし夜よる銜枚。

7 塞ふさが北きた二に首しゅ:
紫むらさき塞ふさが金きむ河かわ裏うら，蔥山鐵てつ勒隈。蓮花れんげ秋あき劍けん發はつ，桂葉かつらは曉あかつき旗き開ひらき。

8 塞ふさが北きた二に首しゅ:
秘ひ略りゃく三軍さんぐん動どう，妖氛百ひゃく戰せん摧。何なに言げん投とう筆ひつ去さ，終おわり作さく勒銘回かい。

《李り員外いんがい秦しん援宅觀かん妓ぎ》

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1 李り員外いんがい秦しん... :
盈みつる盈みつる粉こな署しょ郎ろう，五日いつか宴えん春光しゅんこう。選せん客きゃく虛むなし前まえ館かん，征せい聲ごえ遍へん後ご堂どう。

2 李り員外いんがい秦しん... :
玉たま釵翠羽わ飾かざり，羅ら袖そで鬱金香うっこんこう。拂はらい黛まゆずみ隨時ずいじ廣ひろ，挑鬟出で意い長ちょう。

3 李り員外いんがい秦しん... :
囀さえず歌うた遙はるか合ごう態たい，度ど舞まい暗くら成行しげゆき。巧たくみ落梅庭にわ裏うら，斜光しゃこう映うつ曉あかつき妝。

《送おく韋商州しゅう弼》

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1 送おく韋商州しゅう... :
會かい府ふ應おう文ぶん昌あきら，商しょう山やま鎮國陽ひ。聞君監かん郡ぐん史し，暫罷尚書しょうしょ郎ろう。

2 送おく韋商州しゅう... :
王事おうじ嗟相失しつ，人情にんじょう貴とうと不ふ忘。累年るいねん同どう畫が省しょう，四海しかい接せっ文ぶん場じょう。

3 送おく韋商州しゅう... :
點てん翰芳春色しゅんしょく，傳つて杯はい明月めいげつ光こう。故こ交從此去，遙はるか憶紫芝しば香が。

《夏なつ日にち梁はり王おう席せき送おく張ちょう岐州》

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1 夏なつ日にち梁はり王おう... :
秦はた雞常下か雍，周しゅう鳳おおとり昔むかし鳴な岐。此地推雄撫なで，惟おもんみ良よ寄よせ在ざい斯。

2 夏なつ日にち梁はり王おう... :
家傳かでん七なな豹ひょう貴き，人にん擅八龍りゅう奇き。高こう傳つたえ生なま光彩こうさい，長ちょう林りん歎別離べつり。

3 夏なつ日にち梁はり王おう... :
天人てんにん開祖かいそ席せき，朝あさ寀候征せい麾。翠みどり帟當郊敞，彤幨向野むくの披。

4 夏なつ日にち梁はり王おう... :
芃芃秋あき麥むぎ盛もり，苒苒夏なつ條じょう垂たれ。奏そう計けい何なん時じ入いれ，臺だい階かい望もち羽わ儀ぎ。

《夏なつ日にち都と門もん送おく司馬しば員外いんがい逸いっ客きゃく孫まご員外いんがい佺北征せい》

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1 夏なつ日にち都と門もん... :
二庭追虜騎，六ろく月がつ動どう周しゅう師し。廟びょう略りゃく天人てんにん授，軍ぐん麾相國持くにもち。

2 夏なつ日にち都と門もん... :
複ふく言げん征せい二に妙みょう，才さい命いのち重おも當時とうじ。畫が省しょう連れん征せい橐，橫よこ門もん共ども別べつ詞し。

3 夏なつ日にち都と門もん... :
雲くも迎むかい出いずる塞ふさが馬うま，風卷かざまき度ど河かわ旗き。計けい日方ひかた夷えびす寇，旋聞杕杜詩し。

《送おく盧の管かん記き仙客せんかく北きた伐き》

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1 送おく盧の管かん記き... :
羽はね檄げき西北せいほく飛ひ，交城日夜にちや圍かこえ。廟堂びょうどう盛もり征せい選せん，戎えびす幕まく生せい光輝こうき。

2 送おく盧の管かん記き... :
雁行がんこう度ど函はこ谷だに，馬首うまくび向むこう金きん微ほろ。湛たたえ湛たたえ山川やまかわ暮くれ，蕭しょう蕭しょう涼氣りょうき稀まれ。

3 送おく盧の管かん記き... :
餞はなむけ途と予よ憫默，赴敵子こ英えい威い。今日きょう楊朱淚なみだ，無む將しょう灑鐵衣ころも。

《移うつり禁きん司し刑けい》

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1 移うつり禁きん司し刑けい:
疇昔參さん鄉きょう賦ふ，中年ちゅうねん忝かたじけな吏途。丹に唇くちびる曾學史し，白首しらくび不ふ成なり儒。

2 移うつり禁きん司し刑けい:
天子てんし開ひらけ昌あきら籙，群生ぐんせい偶大爐ろ。散ち材ざい仍葺廈，弱じゃく羽はね遽摶扶。

3 移うつり禁きん司し刑けい:
寵ちょう邁乘軒のき鶴づる，榮さかえ過食かしょく稻いね鳧けり。何なに功こう游ゆう畫が省しょう，何なに德とく理り黃き樞くるる。

4 移うつり禁きん司し刑けい:
吊つるし影かげ慚非據よりどころ，傾かたぶけ心事しんじ遠とお圖ず。盜ぬすめ泉いずみ寧やすし止とめ渴，惡あく木き匪投軀。

5 移うつり禁きん司し刑けい:
任にん直ちょく翻こぼし多た毀，安やす身み遂とげ少しょう徒と。一朝いっちょう逢糾謬，三省みつよし竟無虞おそれ。

6 移うつり禁きん司し刑けい:
白しろ簡初心こころ屈こごめ，黃き紗しゃ始はじめ望もち孤こ。患平終おわり不ふ怒いか，持もち劾每相しょう驅か。

7 移うつり禁きん司し刑けい:
埋うめ劍けん誰だれ當とう辨わきまえ，偷金以自誣。誘さそえ言げん雖委答こたえ，流りゅう議ぎ亦また真ま符ふ。

8 移うつり禁きん司し刑けい:
首くび夏なつ方かた憂ゆう圄，高こう秋あき獨どく向むこう隅すみ。嚴げん城じょう看み熠耀，圜戶對たい蜘蛛くも。

9 移うつり禁きん司し刑けい:
累るい餉唯妻子さいし，披冤是ぜ友とも于。物情ぶつじょう牽倚伏ふく，人事じんじ限げん榮枯えいこ。

10 移うつり禁きん司し刑けい:
門もん客きゃく心こころ誰だれ在ざい，鄰交跡あと倘無。撫なで襟えり雙そう涕落，危坐日び憂ゆう趨。

11 移うつり禁きん司し刑けい:
聖旨せいし垂たれ明德めいとく，冤囚豈あに濫誅。會かい希まれ恩おん免めん理り，終おわり望もち罪ざい矜愚。

12 移うつり禁きん司し刑けい:
司つかさ寇宜哀あい獄ごく，台だい庭にわ幸こう恤辜。漢かん皇すめらぎ虛きょ詔みことのり上じょう，容よう有ゆう報恩ほうおん珠たま。

《入にゅう鬼門きもん關せき》

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1 入にゅう鬼門きもん關せき:
昔むかし傳でん瘴江路ろ，今いま到いた鬼門きもん關せき。土地とち無人むじん老ろう，流りゅう移うつり幾いく客きゃく還かえ。

2 入にゅう鬼門きもん關せき:
自じ從したがえ別べつ京洛きょうらく，頹鬢與あずか衰おとろえ顏がお。夕ゆう宿やど含沙裏うら，晨行岡おか路ろ間あいだ。

3 入にゅう鬼門きもん關せき:
馬うま危千仞穀，舟ふね險けん萬まん重じゅう灣わん。問とい我わが投とう何なん地ち，西南せいなん盡つき百ひゃく蠻。

《三日獨坐驩州思憶舊游》

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1 三日みっか獨坐どくざ... :
兩りょう京きょう多た節ふし物ぶつ，三日みっか最さい遨遊。麗うらら日び風ふう徐じょ卷まき，香こう塵ちり雨う暫收。

2 三日みっか獨坐どくざ... :
紅べに桃もも初はつ下地したじ，綠みどり柳やなぎ半はん垂たれ溝みぞ。童子どうじ成なり春はる服ふく，宮人みやびと罷やめ射い韝。

3 三日みっか獨坐どくざ... :
禊みそぎ堂どう通どおり漢かん苑えん，解かい席せき繞にょう秦しん樓ろう。束たば皙言談だん妙みょう，張ちょう華はな史し漢かん遒。

4 三日みっか獨坐どくざ... :
無む亭ちん不ふ駐ちゅう馬うま，何なに浦うら不ふ橫よこ舟ぶね。舞まい鑰千門もん度ど，帷とばり屏へい百道ももち流りゅう。

5 三日みっか獨坐どくざ... :
金丸かねまる向こう鳥とり落，芳よし餌えさ接せっ魚ぎょ投とう。濯穢憐清淺あさ，迎むかい祥さち樂らく獻酬けんしゅう。

6 三日みっか獨坐どくざ... :
靈れい芻陳欲よく棄，神かみ藥やく曝應休きゅう。誰だれ念ねん招魂しょうこん節ぶし，翻こぼし為ため禦魅囚しゅう。

7 三日みっか獨坐どくざ... :
朋とも從したがえ天外てんがい盡つき，心しん賞しょう日南にちなん求もとめ。銅どう柱ばしら威い丹に徼，朱しゅ崖がけ鎮火ちんか陬。

8 三日みっか獨坐どくざ... :
炎ほのお蒸ふけ連れん曉あかつき夕ゆう，瘴癘しょうれい滿まん冬ふゆ秋あき。西水にしみず何なん時じ貸かし，南方みなかた詎可留とめ。

9 三日みっか獨坐どくざ... :
無人むじん對たい爐ろ酒しゅ，寧やすし緩なる去さ鄉ごう憂ゆう。

《從したがえ驩州廨宅移住いじゅう山間さんかん水すい亭てい贈おく蘇そ使し君くん》

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1 從したがえ驩州廨... :
遇ぐう坎即乘じょう流りゅう，西南せいなん到いた火ひ洲しゅう。鬼門きもん應おう苦く夜よる，瘴浦不ふ宜むべ秋あき。

2 從したがえ驩州廨... :
歲とし貸かし胸むね穿ほじ老ろう，朝あさ飛ひ鼻はな飲いん頭あたま。死生しせい離はなれ骨肉こつにく，榮辱えいじょく間あいだ朋とも遊ゆう。

3 從したがえ驩州廨... :
棄置一身いっしん在ざい，平生ひらお萬事ばんじ休きゅう。鷹たか鸇遭誤逐，豺虎怯おびえ真ま投とう。

4 從したがえ驩州廨... :
憶昨京きょう華子はなこ，傷きず今こん邊地へんち囚しゅう。願ねがい陪鸚鵡樂，希まれ並なみ鷓鴣留とめ。

5 從したがえ驩州廨... :
日月じつげつ渝鄉思おもえ，煙けむり花はな換かわ客きゃく愁。幸こう逢蘇伯はく玉だま，回かい借か水みず亭ちん幽かそけ。

6 從したがえ驩州廨... :
山やま柏かしわ張ちょう青あお蓋ぶた，江こう蕉卷綠みどり油ゆ。乘じょう閑無火宅かたく，因いん放ひ有ゆう漁舟ぎょしゅう。

7 從したがえ驩州廨... :
適てき越えつ心しん當とう是ぜ，居きょ夷えびす跡あと可か求もとめ。古來こらい堯禪舜しゅん，何なに必罪驩兜。

《赦到不ふ得とく歸き題だい江上こうじょう石せき》

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1 赦到不ふ得とく... :
家いえ住じゅう東京とうきょう裏うら，身み投とう南海なんかい西にし。風ふう煙けむり萬まん里り隔へだた，朝夕ちょうせき幾いく行ぎょう啼。

2 赦到不ふ得とく... :
聖きよし主しゅ謳歌おうか洽あまね，賢けん臣しん法令ほうれい齊ひとし。忽ゆるがせ聞銅柱ばしら使し，走はし馬うま報ほう金きん雞。

3 赦到不ふ得とく... :
棄市沾皇渥，投とう荒あら漏も紫むらさき泥どろ。魂たましい疲つかれ山やま鶴づる路ろ，心醉しんすい跕鳶溪けい。

4 赦到不ふ得とく... :
天てん鑒誅元もと惡あく，宸慈恤遠黎はじむ。五方思寄刃，萬まん姓せい喜き然しか臍ほぞ。

5 赦到不ふ得とく... :
自じ幼よう輸丹懇こん，何なに嘗玷白はく圭けい。承うけたまわ言げん竄遐魅み，雪ゆき枉間深ふか狴。

6 赦到不ふ得とく... :
墳ふん壟無由よし謁，京きょう華はな豈あに重じゅう躋。炎ほのお方かた誰だれ謂いい廣こう，地ち盡つき覺さとし天てん低ひく。

7 赦到不ふ得とく... :
百ひゃく卉雜殊こと怪かい，昆蟲こんちゅう理り賴よりゆき暌。閉藏元もと不ふ蟄，搖ゆら落反生せい荑。

8 赦到不ふ得とく... :
瘧おこり瘴因茲苦，窮きゅう愁益複ふく迷。火ひ雲くも蒸ふけ毒どく霧きり，陽ひ雨う濯陰霓。

9 赦到不ふ得とく... :
周しゅう乘じょう安やす交趾，王おう恭きょう輯畫題がだい。少しょう寬ひろし窮きゅう涸鮒，猶なお湣觸藩はん羝。

10 赦到不ふ得とく... :
配はい宅たく鄰州廨，斑むら苗なえ接せっ野の畦あぜ。山やま空そら聞鬥象ぞう，江こう靜しず見み遊ゆう犀さい。

11 赦到不ふ得とく... :
翰墨かんぼく思おもえ諸しょ季き，裁縫さいほう憶老妻つま。小兒しょうに應おう離はなれ褓，幼女ようじょ未み攀よじ笄。

12 赦到不ふ得とく... :
夢ゆめ蝶ちょう翻こぼし無む定じょう，蓍めどぎ龜かめ詎有倪。誰だれ能のう竟此曲きょく，曲きょく盡つき氣き酸さん嘶。

《答こたえ魑魅すだま代書だいしょ寄よせ家人かじん》

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1 答こたえ魑魅すだま代だい... :
魑魅すだま來らい相あい問とえ，君くん何なん失しつ帝みかど鄉きょう。龍りゅう鍾辭北きた闕，蹭蹬守もり南みなみ荒あら。

2 答こたえ魑魅すだま代だい... :
覽らん鏡きょう憐雙鬢びん，沾衣惜萬まん行ぎょう。抱だき愁那去さ國くに，將はた老ろう更さら垂たれ裳も。

3 答こたえ魑魅すだま代だい... :
影かげ答こたえ餘あまり他た歲とし，恩おん私わたし宦洛陽ひ。三春みはる給きゅう事こと省しょう，五ご載の尚書しょうしょ郎ろう。

4 答こたえ魑魅すだま代だい... :
黃き閣かく遊ゆう鸞署，青あお縑禦史し香が。扈巡行ぎょう太ふとし液えき，陪宴坐すわ明光めいこう。

5 答こたえ魑魅すだま代だい... :
渭北升ます高だか苑えん，河南かなん祓はらい禊みそぎ場じょう。煙けむり花はな恒つね獻けんじ賦ふ，泉石せんせき每ごと稱しょう觴。

6 答こたえ魑魅すだま代だい... :
暇ひま日び從したがえ休きゅう浣，高こう車しゃ映うつ道みち傍はた。迎賓げいひん就丞相しょう，選せん士し謁昭王おう。

7 答こたえ魑魅すだま代だい... :
侍さむらい寵ちょう言ごと猶なお得え，承うけたまわ歡謂不ふ忘。一朝いっちょう貽厚譴，五ご宅たく竟同防ぼう。

8 答こたえ魑魅すだま代だい... :
凶きょう豎曾驅策さく，權けん豪えら豈あに易えき當とう。款顏因いん侍從じじゅう，接せっ武たけ在ざい文章ぶんしょう。

9 答こたえ魑魅すだま代だい... :
且懼威い非ひrP，寧やすし知ち心こころ是ぜ狼おおかみ。身み猶なお納おさめ履くつ誤あやま，情じょう為ため覆くつがえ盆ぼん傷きず。

10 答こたえ魑魅すだま代だい... :
可か歎緣成業せいぎょう，非ひ關せき行こう昧藏。喜き逢今改あらため旦だん，正せい朔ついたち複ふく歸き唐とう。

11 答こたえ魑魅すだま代だい... :
河かわ讖隨龍馬りょうま，天てん書しょ逐鳳凰ほうおう。朝あさ容よう欣舊則そく，宸化美び初はつ綱つな。

12 答こたえ魑魅すだま代だい... :
告つげ善ぜん雕旌建けん，收おさむ冤錦旆張。宰おさむ臣しん更さら獻納けんのう，郡こおり守まもる各かく明あかり揚あげ。

13 答こたえ魑魅すだま代だい... :
禮樂れいがく移うつり三さん統すべ，舟ふね車しゃ會かい八はち方ぽう。雲くも沙すな降くだ白しろ遂とげ，秦はた隴獻燒しょう當とう。

14 答こたえ魑魅すだま代だい... :
三さん赦重天てん造づくり，千せん推極國こく詳しょう。大だい招思複ふく楚すわえ，於役限げん維桑。

15 答こたえ魑魅すだま代だい... :
漲みなぎ海うみ緣えん真ま臘，崇たかし山やま壓あつ古こ棠。雕題飛ひ棟とう宇，儋耳間あいだ衣裳いしょう。

16 答こたえ魑魅すだま代だい... :
伏ふく枕まくら神餘かなまり劣れつ，加餐かさん力りょく未ひつじ強きょう。空そら庭にわ遊ゆう翡翠かわせみ，窮きゅう巷ちまた倚桄榔。

17 答こたえ魑魅すだま代だい... :
緣えん體からだ分ぶん殊こと昔むかし，回かい眸ひとみ宛あて異常いじょう。吉凶きっきょう恒つね委い鄭てい，年ねん壽ことぶき會かい詢唐。

18 答こたえ魑魅すだま代だい... :
家いえ本ほん傳でん清白すずしろ，官かん移うつり重じゅう掛かけ床ゆか。上京じょうきょう無む薄すすき產さん，故里ふるさと絕ぜっ窮きゅう莊そう。

19 答こたえ魑魅すだま代だい... :
碧玉へきぎょく先さき時じ費ひ，蒼あおい頭あたま此自將しょう。興きょう言げん歎家口こう，何處どこ待まち贏糧。

20 答こたえ魑魅すだま代だい... :
計けい吏從都と出で，傳聞でんぶん大だい小康しょうこう。降くだ除じょ沾二に弟おとうと，離はなれ拆已三さん房ぼう。

21 答こたえ魑魅すだま代だい... :
劍けん外がい懸かか銷骨，荊南預あずか斷腸だんちょう。音おと塵ちり黃き耳みみ間あいだ，夢想むそう白眉はくび良りょう。

22 答こたえ魑魅すだま代だい... :
複ふく此單棲鶴，銜雛願ねがい遠とお翔しょう。何なに堪こらえ萬まん里さと外がい，雲海うんかい已やめ溟茫。

23 答こたえ魑魅すだま代だい... :
戚屬甘あま胡えびす越えつ，聲名せいめい任にん秕しいな糠ぬか。由來ゆらい休きゅう憤いきどお命いのち，命いのち也信蒼蒼そうそう。

24 答こたえ魑魅すだま代だい... :
獨坐どくざ尋ひろ周しゅう易えき，清きよし晨詠老ろう莊そう。此中因いん悟道ごどう，無む問とい入にゅう倡狂。

《度ど安海あんかい入にゅう龍りゅう編へん》

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1 度ど安海あんかい入いれ... :
我わが來らい交趾郡ぐん，南みなみ與あずか貫ぬき胸むね連れん。四よん氣分きぶん寒さむ少しょう，三さん光ひかり置おけ日偏ひへん。

2 度ど安海あんかい入いれ... :
尉じょう佗曾馭國，翁おう仲なか久ひさ遊ゆう泉いずみ。邑屋遺のこ甿在，魚さかな鹽しお舊きゅう產さん傳でん。

3 度ど安海あんかい入いれ... :
越人えつじん遙はるか捧ささげ翟，漢かん將しょう下か看み鳶とんび。北斗ほくと崇たかし山やま掛かけ，南風みなみかぜ漲みなぎ海うみ牽。

4 度ど安海あんかい入いれ... :
別離べつり頻しき破やぶ月つき，容よう鬢びん驟催年ねん。昆こん弟おとうと推由命いのち，妻つま孥割付づけ緣えん。

5 度ど安海あんかい入いれ... :
夢ゆめ來らい魂たましい尚なお擾，愁委疾やまし空むなし纏まとい。虛きょ道どう崩くずし城じょう淚なみだ，明あきら心こころ不ふ應おう天てん。

《從したがえ崇たかし山やま向こう越こし常つね》

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1 從したがえ崇たかし山さん向むこう... :
朝ちょう發はつ崇たかし山下やました，暮くれ坐すわ越こし常つね陰かげ。西にし從したがえ杉すぎ穀こく度ど，北上ほくじょう竹ちく溪けい深ふか。

2 從したがえ崇たかし山さん向むこう... :
竹たけ溪けい道明どうみょう水すい，杉谷すぎたに古こ崇たかし岑。差さ池いけ將すすむ不ふ合ごう，繚繞複ふく相しょう尋ひろ。

3 從したがえ崇たかし山さん向むこう... :
桂葉かつらは藏ぞう金きん嶼，藤花ふじはな閉石林りん。天てん窗まど虛きょ的てき的てき，雲くも竇下沉沉。

4 從したがえ崇たかし山さん向むこう... :
造化ぞうか功こう偏へん厚あつ，真ま仙せん跡あと每ごと臨。豈あに徒と探さがせ怪異かいい，聊欲緩なる歸心きしん。

《哭蘇眉まゆ州しゅう崔ちぇ司つかさ業ぎょう二に公おおやけ》

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1 哭蘇眉まゆ州しゅう... :
渙きよし汗あせ天てん中ちゅう發はつ，伶俜海外かいがい旋。長ちょう沙すな遇ぐう太守たいしゅ，問もん舊きゅう幾いく人にん全ぜん。

2 哭蘇眉まゆ州しゅう... :
國寶こくほう亡ほろび雙そう傑すぐる，天才てんさい喪も兩りょう賢けん。大名だいみょう齊ひとし弱じゃく歲とし，高德こうとく並なみ中年ちゅうねん。

3 哭蘇眉まゆ州しゅう... :
禮樂れいがく羊ひつじ叔子よしこ，文章ぶんしょう王おう仲なか宣せん。相あい看み尚なお玄げん鬢びん，相そう次じ入にゅう黃泉よみ。

4 哭蘇眉まゆ州しゅう... :
流ながれ放ひ蠻陬闊，鄉關きょうかん帝みかど裏うら偏へん。親おや朋とも雲霧くもぎり擁よう，生死せいし歲とし時じ傳でん。

5 哭蘇眉まゆ州しゅう... :
崔ちぇ昔むかし揮宸翰しんかん，蘇そ嘗濟巨きょ川かわ。絳衣陪下列れつ，黃き閣かく謬差肩かた。

6 哭蘇眉まゆ州しゅう... :
及此俱冥昧，雲くも誰だれ敘播遷。隼はやぶさ輿こし懷舊かいきゅう轍わだち，鱣館想そう虛きょ筵むしろ。

7 哭蘇眉まゆ州しゅう... :
家いえ愛あい方かた休きゅう杵きね，皇すめらぎ慈更撤縣。銘めい旌西蜀しょく路ろ，騎き吹北邙田。

8 哭蘇眉まゆ州しゅう... :
隴樹應おう秋あき矣，江こう帆かい故こ杳然。罷やめ琴きん明月めいげつ夜よる，留とめ劍けん白雲しらくも天てん。

9 哭蘇眉まゆ州しゅう... :
涕泗湘潭水すい，淒涼衡嶠煙けむり。古來こらい修おさむ短たん分ぶん，神かみ理さとし竟難筌。

《哭道士し劉りゅう無む得とく》

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1 哭道士し劉りゅう... :
聞有玄げん都と客きゃく，成なる仙せん不易ふえき祈いのり。蓬よもぎ萊向清きよ淺あさ，桃もも杏あんず欲よく芳かおる菲。

2 哭道士し劉りゅう... :
縮ちぢみ地ち黃泉よみ出で，升しょう天白てんぱく日にち飛ひ。少しょう微ほろ星夜せいや落，高こう掌てのひら露ろ朝ちょう晞。

3 哭道士し劉りゅう... :
吐甲龍りゅう應おう出で，銜符鳥とり自じ歸き。國人くにびと思おもえ負まけ局きょく，天子てんし惜被衣ころも。

4 哭道士し劉りゅう... :
花月かげつ留とめ丹に洞ほら，琴きん笙しょう閣かく翠みどり微ほろ。嗟來子こ桑くわ扈，爾しか獨どく返かえし於幾おき。

《寒かん食しょく》

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1 寒かん食しょく:
普天ふてん皆みな滅めつ焰，匝地盡つき藏ぞう煙けむり。不知ふち何處どこ火ひ，來らい就客心こころ然しか。

《回かい波は詞し》

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1 回かい波は詞し:
回かい波は爾なんじ時じ佺期，流ながれ向こう嶺みね外がい生せい歸き。

2 回かい波は詞し:
身み名めい已やめ蒙こうむ齒は錄ろく，袍ほう笏しゃく未み複ふく牙きば緋ひ。

《上巳じょうし日び祓はらい禊みそぎ渭濱應おう制せい》

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1 上巳じょうし日び祓はらい... :
寶馬ほうま香車きょうしゃ清きよし渭濱，紅べに桃もも碧あお柳やなぎ禊みそぎ堂どう春はる。

2 上巳じょうし日び祓はらい... :
皇すめらぎ情じょう尚なお憶垂竿ざお佐さ，天てん祚先呈てい捧ささげ劍けん人じん。

《奉たてまつ和幸かずゆき韋嗣立山たてやま莊そう應おう制せい》

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1 奉たてまつ和幸かずゆき韋... :
東山ひがしやま朝日あさひ翠みどり屏へい開ひらき，北きた闕晴空そら彩いろどり仗來。

2 奉たてまつ和幸かずゆき韋... :
喜き遇ぐう天文てんもん七なな曜動，少しょう微ほろ今夜こんや近きん三さん台だい。

《夜宴やえん安樂あんらく公主こうしゅ宅たく》

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1 夜宴やえん安樂あんらく... :
濯龍門外もんがい主家しゅか親おや，鳴な鳳おおとり樓ろう中天ちゅうてん上人しょうにん。

2 夜宴やえん安樂あんらく... :
自じ有金ありかね杯はい迎むかえ甲かぶと夜よる，還かえ將はた綺あやぎぬ席代せきだい陽春ようしゅん。

《苑えん中ちゅう遇ぐう雪ゆき應おう制せい》

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1 苑えん中ちゅう遇ぐう雪せつ... :
北きた闕彤雲くも掩曙霞かすみ，東風こち吹雪ふぶき舞まい仙せん家か。

2 苑えん中ちゅう遇ぐう雪せつ... :
瓊章定てい少しょう千せん人にん和わ，銀ぎん樹じゅ長ちょう芳よし六ろく出花でばな。

《餞はなむけ唐から永昌えいしょう》

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1 餞はなむけ唐から永昌えいしょう:
洛陽らくよう舊きゅう有ゆう神明しんめい宰おさむ，輦轂由來ゆらい天地てんち中ちゅう。

2 餞はなむけ唐から永昌えいしょう:
餘よ邑政成なり何なん足そく貴たか，因よし君くん取と則のり四方しほう同どう。

《獄中ごくちゅう聞駕幸さいわい長安ながやす二に首しゅ》

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1 獄中ごくちゅう聞駕... :
傳聞でんぶん聖旨せいし向こう秦はた京きょう，誰だれ念ねん羈囚滯とどこお洛らく城じょう。

2 獄中ごくちゅう聞駕... :
扈從こしょう由來ゆらい是ぜ方かた朔ついたち，為ため申さる冤氣在ざい長平ながだい。

3 獄中ごくちゅう聞駕... :
無事ぶじ今いま朝來ちょうらい下獄げごく，誰だれ期き十じゅう月がつ是ぜ橫よこ河かわ。

4 獄中ごくちゅう聞駕... :
君きみ看み鷹たか隼はやぶさ俱堪擊げき，為ため報ほう蜘蛛くも收おさむ網羅もうら。

《邙山》

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1 邙山:
北きた邙山上じょう列れつ墳ふん塋，萬古ばんこ千秋せんしゅう對たい洛らく城じょう。

2 邙山:
城じょう中日ちゅうにち夕ゆう歌うた鐘がね起おこり，山上やまかみ唯ゆい聞松柏かしわ聲ごえ。

《句く》

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1 句く:
周しゅう原ばら五ご稼起，雲海うんかい百ひゃく川がわ歸き。願ねがい此零陵りょう燕つばめ，長ちょう隨ずい征せい旆飛。

URN: ctp:quantangshi/97