「オーガズム」のはんあいだ差分さぶん

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== 定義ていぎ ==
== 定義ていぎ ==
臨床りんしょう文脈ぶんみゃくでは、オーガズムは通常つうじょう性行為せいこういあいだこる関係かんけいする筋肉きんにく収縮しゅうしゅく、ならびに心拍しんぱくすう血圧けつあつ呼吸こきゅう速度そくどふかさの変化へんか特徴とくちょうてきなパターンによって厳密げんみつ定義ていぎされる<ref name=M&J/>。とはいえ通常つうじょうは、はげしい快感かいかん特徴とくちょうとする{{かりリンク|ヒトのせい反応はんのう周期しゅうき|en|Human sexual response cycle|label=せい反応はんのう周期しゅうき}}における{{かりリンク|高原こうげん|en|plateau phase}}のピークとして定義ていぎされている<ref name="health.discovery.com"/>。「オーガズム」の定義ていぎにはばらつきがあり、一貫いっかんした分類ぶんるいをどうおこなうかのコンセンサスはられていないとかんがえられている<ref name=levine_orgasm>{{Cite journal|author=Levine, R.J.|year=2004|title=An orgasm is... who defines what an orgasm is?|journal=Sexual and Relationship Therapy|volume=19|pages=101–107 |doi=10.1080/14681990410001641663}}</ref>。学術がくじゅつ臨床りんしょう心理しんりがくレビュー』ではすくなくとも26のオーガズムの定義ていぎがリストアップされている<ref name=mah_&_binik>{{Cite journal|author=Mah K, Binik YM |title=The nature of human orgasm: a critical review of major trends |journal=Clinical Psychology Review |volume=21 |issue=6 |pages=823–56 |year=2001 |month=August |pmid=11497209 |doi=10.1016/S0272-7358(00)00069-6}}</ref>。
臨床りんしょう文脈ぶんみゃくでは、オーガズムは通常つうじょう性行為せいこういあいだこる関係かんけいする筋肉きんにく収縮しゅうしゅく、ならびに心拍しんぱくすう血圧けつあつ呼吸こきゅう速度そくどふかさの変化へんか特徴とくちょうてきなパターンによって厳密げんみつ定義ていぎされる<ref name=M&J/>。とはいえ通常つうじょうは、はげしい快感かいかん特徴とくちょうとする{{かりリンク|ヒトのせい反応はんのう周期しゅうき|en|Human sexual response cycle|label=せい反応はんのう周期しゅうき}}における{{かりリンク|高原こうげん|en|plateau phase}}のピークとして定義ていぎされている<ref name="health.discovery.com"/>。「オーガズム」の定義ていぎにはばらつきがあり、一貫いっかんした分類ぶんるいをどうおこなうかのコンセンサスはられていないとかんがえられている<ref name=levine_orgasm>{{Cite journal|author=Levine, R.J.|year=2004|title=An orgasm is... who defines what an orgasm is?|journal=Sexual and Relationship Therapy|volume=19|pages=101–107 |doi=10.1080/14681990410001641663}}</ref>。学術がくじゅつ臨床りんしょう心理しんりがくレビュー』ではすくなくとも26のオーガズムの定義ていぎがリストアップされている<ref name=mah_&_binik>{{Cite journal|author=Mah K, Binik YM |title=The nature of human orgasm: a critical review of major trends |journal=Clinical Psychology Review |volume=21 |issue=6 |pages=823–56 |year=2001 |month=August |pmid=11497209 |doi=10.1016/S0272-7358(00)00069-6}}</ref>。


[[Gスポット]]のみの刺激しげきによりられる女性じょせいのオーガズムや、すう分間ふんかんやさらには1あいだつづばされた・連続れんぞくてきなオーガズム<!-- りゃく: demonstration of -->といった種類しゅるい性感せいかん厳密げんみつ意味いみで「オーガズム」と分類ぶんるいすべきかについては議論ぎろんがある<ref>{{Cite book| author = Schwartz, Bob | title = The One Hour Orgasm: A New Approach to Achieving Maximum Sexual Pleasure | publisher = Breakthru Publishing | month = May | year = 1992 | isbn = 0942540077}}{{Page needed|date=August 2010}}</ref>。この問題もんだいはオーガズムの臨床りんしょうてき定義ていぎじくとするものであるが、こうしたオーガズムの見方みかたたん生理学せいりがくてきなものである一方いっぽうで、[[心理しんりがく]]てき・[[内分泌ないぶんぴつがく]]てき・[[神経しんけいがく]]てきな「オーガズム」のしょ定義ていぎもある<ref name=levine_orgasm/>。こうしたケースでは、経験けいけんされる感覚かんかく主観しゅかんてきなものであり、オーガズムの特徴とくちょうである随意ずいい収縮しゅうしゅくかならずしも関与かんよする必要ひつようはない。しかしながら、両性りょうせい経験けいけんする感覚かんかくきわめてこころよいものであり、しばしば全身ぜんしん体感たいかんされ、超越ちょうえつてき<!-- transcendental: 「ちいさな」ですね -->ともばれるしんてき状態じょうたいをもたらし、{{かりリンク|血管けっかん充血じゅうけつ|en|vasocongestion}}とそれにむすいた快感かいかんは、収縮しゅうしゅくともな完全かんぜんなオーガズムのそれと比肩ひけんしうるものである。たとえば、現代げんだいにおけるしょ発見はっけん射精しゃせい男性だんせいのオーガズムを区別くべつすることを支持しじするものとなっている<ref name=mah_&_binik/>。この理由りゆうのため、これらを厳密げんみつ意味いみでオーガズムと定義ていぎすべきかをめぐっては両方りょうほう立場たちばからのさまざまな見解けんかいがある。<!-- 段落だんらくあたま重複じゅうふくしているので省略しょうりゃくしていいか? -->
[[Gスポット]]のみの刺激しげきによりられる女性じょせいのオーガズムや、すう分間ふんかんやさらには1あいだつづばされた・連続れんぞくてきなオーガズム<!-- りゃく: demonstration of -->といった種類しゅるい性感せいかん厳密げんみつ意味いみで「オーガズム」と分類ぶんるいすべきかについては議論ぎろんがある<ref>{{Cite book| author = Schwartz, Bob | title = The One Hour Orgasm: A New Approach to Achieving Maximum Sexual Pleasure | publisher = Breakthru Publishing | month = May | year = 1992 | isbn = 0942540077}}{{Page needed|date=August 2010}}</ref>。この問題もんだいはオーガズムの臨床りんしょうてき定義ていぎじくとするものであるが、こうしたオーガズムの見方みかたたん生理学せいりがくてきなものである一方いっぽうで、[[心理しんりがく]]てき・[[内分泌ないぶんぴつがく]]てき・[[神経しんけいがく]]てきな「オーガズム」のしょ定義ていぎもある<ref name=levine_orgasm/>。こうしたケースでは、経験けいけんされる感覚かんかく主観しゅかんてきなものであり、オーガズムの特徴とくちょうである随意ずいい収縮しゅうしゅくかならずしも関与かんよする必要ひつようはない。しかしながら、両性りょうせい経験けいけんする感覚かんかくきわめてこころよいものであり、しばしば全身ぜんしん体感たいかんされ、超越ちょうえつてき<!-- transcendental: 「ちいさな」ですね -->ともばれるしんてき状態じょうたいをもたらし、{{かりリンク|血管けっかん充血じゅうけつ|en|vasocongestion}}とそれにむすいた快感かいかんは、収縮しゅうしゅくともな完全かんぜんなオーガズムのそれと比肩ひけんしうるものである。たとえば、現代げんだいにおけるしょ発見はっけん射精しゃせい男性だんせいのオーガズムを区別くべつすることを支持しじするものとなっている<ref name=mah_&_binik/>。この理由りゆうのため、これらを厳密げんみつ意味いみでオーガズムと定義ていぎすべきかをめぐっては両方りょうほう立場たちばからのさまざまな見解けんかいがある。<!-- 段落だんらくあたま重複じゅうふくしているので省略しょうりゃくしていいか? -->
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女性じょせいのオーガズムをめぐ議論ぎろん複雑ふくざつなものとなっている――[[かげかく]]のオーガズムとちつ(Gスポット)のオーガズムである。
女性じょせいのオーガズムをめぐ議論ぎろん複雑ふくざつなものとなっている――[[かげかく]]のオーガズムとちつ(Gスポット)のオーガズムである。


ちつオーガズムという概念がいねん単独たんどく現象げんしょうとしてはじめて主張しゅちょうしたのは[[ジークムント・フロイト]]であった。1905ねんにフロイトは、クリトリスのオーガズムは純粋じゅんすい青年せいねん<!-- adolescent: 「少女しょうじょほうがいい? -->の現象げんしょうであり、思春期ししゅんきると成熟せいじゅくした女性じょせい適切てきせつ反応はんのうちつオーガズムへと転換てんかんこれはかげかくへの刺激しげきなしでられるオーガズムであるとべた。フロイトはこの基本きほん前提ぜんていなん証拠しょうこしめすことはなかったが、この理論りろん影響えいきょうおおきなものであった。フロイトのせつ男性だんせい陰茎いんけい女性じょせい性的せいてき満足まんぞく中心ちゅうしんえ、おおくの女性じょせいたちはかげかくへの刺激しげきがほとんどもしくはまったくなしでちつでの性交せいこうのみをつうじてオーガズムにたっすることができなかったとき不適切ふてきせつかんおぼえるようになった<ref name="www.goaskalice">{{cite web|title=Difference between clitoral and vaginal orgasm|publisher=Go Ask Alice!|date=23 December 1994 (Last Updated/Reviewed on 28 March 2008)|accessdate=21 April 2010|url=http://www.goaskalice.columbia.edu/0469.html}}</ref>。
ちつオーガズムという概念がいねん単独たんどく現象げんしょうとしてはじめて主張しゅちょうしたのは[[ジークムント・フロイト]]であった。1905ねんにフロイトは、かげかくのオーガズムは純粋じゅんすいおもえはる<!-- adolescent: こうのpubertyとどちらもおもえはる」 -->の現象げんしょうであり、思春期ししゅんき<!-- puberty -->到達とうたつるとすぐにちつオーガズム、すなわちかげかくへの刺激しげきなしでられるオーガズムへと移行いこうしてゆくのが成熟せいじゅくした女性じょせい適切てきせつ反応はんのうであるとべた。フロイトはこの基本きほん前提ぜんていなん証拠しょうこしめすことはなかったが、この理論りろん影響えいきょうおおきなものであった。フロイトのせつ男性だんせい陰茎いんけい女性じょせい性的せいてき満足まんぞく中心ちゅうしんえ、おおくの女性じょせいたちはかげかくへの刺激しげきがほとんどもしくはまったくなしでちつでの性交せいこうのみをつうじてオーガズムにたっすることができなかったとき不適切ふてきせつかんおぼえるようになった<ref name="www.goaskalice">{{cite web|title=Difference between clitoral and vaginal orgasm|publisher=Go Ask Alice!|date=23 December 1994 (Last Updated/Reviewed on 28 March 2008)|accessdate=21 April 2010|url=http://www.goaskalice.columbia.edu/0469.html}}</ref>。


フロイトの見解けんかいとは対照たいしょうてきに、女性じょせいだい部分ぶぶんかげかくへの刺激しげきによって、もしくはなんらかのかたちでのかげかく刺激しげき補助ほじょによってのみオーガズムにたっすることができ、その研究けんきゅう<!-- たんに"research"とありますがおぎないました -->はかげかく刺激しげき女性じょせいがオーガズムにたっするもっと簡単かんたん方法ほうほうであるということを支持しじしている<ref name="O'Connell"/><ref name=womenshealth.about.com/><ref name="www.sexualhealth.com"/><ref name="Frank JE">Frank JE, Mistretta P, Will J. Diagnosis and treatment of female [[せい機能きのう障害しょうがい|sexual dysfunction]]. ''American Family Physician''. (2008);77:635. PMID: 18350761</ref><ref name="Chalker">{{cite book |last=Chalker |first=Rebecca |year=2000 |title=The Clitoral Truth |url=http://www.sevenstories.com/Book/index.cfm?GCOI=58322100427350 |publisher=Seven Seas Press |pages=1 |isbn=1-58322-473-4}}</ref><ref name="Big O">{{cite web|title=Dissatisfied, ladies? Tips to reach the Big O Climax is possible for every woman, and men can help them get there!|publisher=[[MSNBC]]|date=November, 02, 2007|accessdate=April 10, 2011|url=http://today.msnbc.msn.com/id/21597671}}</ref><ref name="Shere Hite">{{cite web|author={{かりリンク|シェア・ハイト|en|Shere Hite|label=Shere Hite}}|title=Shere Hite: On female sexuality in the 21st century |publisher=''[[インデペンデント|The Independent]]''|date=April 30, 2006|accessdate=April 10, 2011|url=http://www.independent.co.uk/news/people/profiles/shere-hite-on-female-sexuality-in-the-21st-century-475981.html}}</ref><ref name="Dinitia Smith">{{cite web|first=Dinitia|last=Smith|title=A Critic Takes On the Logic of Female Orgasm|publisher=''[[ニューヨーク・タイムズ|The New York Times]]''|date=May 17, 2005|accessdate=April 10, 2011|url=http://www.nytimes.com/2005/05/17/science/17orga.html?_r=1}}</ref>。{{かりリンク|ゲイル・サルツ|en|Gail Saltz}}は「女性じょせいはオーガズムにたっするまでに平均へいきんで20分間ふんかん刺激しげき興奮こうふん必要ひつようとする。男性だんせいはこれよりはるかにみじか時間じかんしかかからない。女性じょせい男性だんせいよりも幅広はばひろいものを刺激しげきとしてかんじ、またどのような刺激しげきもっと機能きのうするかを正確せいかく定義ていぎするのも困難こんなんである<!-- 訳語やくごややかたい。いろいろなかんかたがあり、どうすれば(されれば)一番いちばん気持きもいかをなかなか把握はあくできないということです。 -->。性交せいこうだけによってオーガズムにたっすることができるのは女性じょせいのうち20%のみであり、だい多数たすう女性じょせいなんらかの直接的ちょくせつてきかげかくへの刺激しげき必要ひつようとする。」<ref name="Big O"/> これはかげかくに6000以上いじょうもの[[神経しんけい繊維せんい]]があるためである<ref name="Chalker"/>。かげかくは[[蹄鉄ていてつ]]のようなかたちちつかこんでおり<ref name=womenshealth.about.com/>、かげくちびる沿い、肛門こうもんほうへとびる「あし」(かげかくあし)をゆうしている<ref name="WWw.goaskalice">{{cite web|title=Doin' the butt — objects in anus?|publisher=Go Ask Alice!|date=7 October 1994 (Last Updated/Reviewed on 26 March 2010)|accessdate=22 April 2010|url=http://www.goaskalice.columbia.edu/0195.html}}</ref>。{{かりリンク|尿道にょうどう海綿かいめんたい|en|urethral sponge}}<!-- [[海綿かいめんたい]]にリダイレクトされてしまう…{{かりリンク}}の弱点じゃくてんです -->がちつの「天井てんじょう」に沿ってはしっており、ちつかいしてこれを刺激しげきすることが可能かのうであるが、ちつそのものには女性じょせい快感かいかんやオーガズムをこす機構きこう存在そんざいしていないとかんがえられている<ref name=womenshealth.about.com/>。<!-- Negating clitoral legs, : 意味いみれず、出典しゅってんにもないので割愛かつあい -->ちつ挿入そうにゅうされた陰茎いんけいゆび、[[ちょうかたち]]などと接触せっしょくするのはかげかく一部いちぶ尿道にょうどう海綿かいめんたいだけである。「かげかく尖端せんたんと、これもまた非常ひじょう敏感びんかん部分ぶぶんである小陰こかげくちびるとは、性交せいこうちゅうには直接ちょくせつ刺激しげきけない。」<ref name=womenshealth.about.com/> [[エルンスト・グレフェンベルグ|グレフェンベルグ]]・スポット、通称つうしょう[[Gスポット]]は[[恥骨ちこつ]]の背後はいごにあり[[尿道にょうどう]]をちいさな領域りょういきであり、ちつかべの[[解剖かいぼうがくにおける方向ほうこう表現ひょうげん|前部ぜんぶ]](はらがわ)かられることができる。このスポットのおおきさにはかなりの個人こじんがあるようである。こうしたちつ内側うちがわ刺激しげきからられるオーガズムは「ちつの」オーガズムとばれる。
フロイトの見解けんかいとは対照たいしょうてきに、女性じょせいだい部分ぶぶんかげかくへの刺激しげきによって、もしくはなんらかのかたちでのかげかく刺激しげき補助ほじょによってのみオーガズムにたっすることができ、その研究けんきゅう<!-- たんに"research"とありますがおぎないました -->はかげかく刺激しげき女性じょせいがオーガズムにたっするもっと簡単かんたん方法ほうほうであるということを支持しじしている<ref name="O'Connell"/><ref name=womenshealth.about.com/><ref name="www.sexualhealth.com"/><ref name="Frank JE">Frank JE, Mistretta P, Will J. Diagnosis and treatment of female [[せい機能きのう障害しょうがい|sexual dysfunction]]. ''American Family Physician''. (2008);77:635. PMID: 18350761</ref><ref name="Chalker">{{cite book |last=Chalker |first=Rebecca |year=2000 |title=The Clitoral Truth |url=http://www.sevenstories.com/Book/index.cfm?GCOI=58322100427350 |publisher=Seven Seas Press |pages=1 |isbn=1-58322-473-4}}</ref><ref name="Big O">{{cite web|title=Dissatisfied, ladies? Tips to reach the Big O Climax is possible for every woman, and men can help them get there!|publisher=[[MSNBC]]|date=November, 02, 2007|accessdate=April 10, 2011|url=http://today.msnbc.msn.com/id/21597671}}</ref><ref name="Shere Hite">{{cite web|author={{かりリンク|シェア・ハイト|en|Shere Hite|label=Shere Hite}}|title=Shere Hite: On female sexuality in the 21st century |publisher=''[[インデペンデント|The Independent]]''|date=April 30, 2006|accessdate=April 10, 2011|url=http://www.independent.co.uk/news/people/profiles/shere-hite-on-female-sexuality-in-the-21st-century-475981.html}}</ref><ref name="Dinitia Smith">{{cite web|first=Dinitia|last=Smith|title=A Critic Takes On the Logic of Female Orgasm|publisher=''[[ニューヨーク・タイムズ|The New York Times]]''|date=May 17, 2005|accessdate=April 10, 2011|url=http://www.nytimes.com/2005/05/17/science/17orga.html?_r=1}}</ref>。{{かりリンク|ゲイル・サルツ|en|Gail Saltz}}は「女性じょせいはオーガズムにたっするまでに平均へいきんで20分間ふんかん刺激しげき興奮こうふん必要ひつようとする。男性だんせいはこれよりはるかにみじか時間じかんしかかからない。女性じょせい男性だんせいよりも幅広はばひろいものを刺激しげきとしてかんじ、またどのような刺激しげきもっと機能きのうするかを正確せいかく定義ていぎするのも困難こんなんである<!-- 訳語やくごややかたい。いろいろなかんかたがあり、どうすれば(されれば)一番いちばん気持きもいかをなかなか把握はあくできないということです。 -->。性交せいこうだけによってオーガズムにたっすることができるのは女性じょせいのうち20%のみであり、だい多数たすう女性じょせいなんらかの直接的ちょくせつてきかげかくへの刺激しげき必要ひつようとする。」<ref name="Big O"/> これはかげかくに6000以上いじょうもの[[神経しんけい繊維せんい]]があるためである<ref name="Chalker"/>。かげかくは[[蹄鉄ていてつ]]のようなかたちちつかこんでおり<ref name=womenshealth.about.com/>、かげくちびる沿い、肛門こうもんほうへとびる「あし」(かげかくあし)をゆうしている<ref name="WWw.goaskalice">{{cite web|title=Doin' the butt — objects in anus?|publisher=Go Ask Alice!|date=7 October 1994 (Last Updated/Reviewed on 26 March 2010)|accessdate=22 April 2010|url=http://www.goaskalice.columbia.edu/0195.html}}</ref>。{{かりリンク|尿道にょうどう海綿かいめんたい|en|urethral sponge}}<!-- [[海綿かいめんたい]]にリダイレクトされてしまう…{{かりリンク}}の弱点じゃくてんです -->がちつの「天井てんじょう」に沿ってはしっており、ちつかいしてこれを刺激しげきすることが可能かのうであるが、ちつそのものには女性じょせい快感かいかんやオーガズムをこす機構きこう存在そんざいしていないとかんがえられている<ref name=womenshealth.about.com/>。<!-- Negating clitoral legs, : 意味いみれず、出典しゅってんにもないので割愛かつあい -->ちつ挿入そうにゅうされた陰茎いんけいゆび、[[ちょうかたち]]などと接触せっしょくするのはかげかく一部いちぶ尿道にょうどう海綿かいめんたいだけである。「かげかく尖端せんたんと、これもまた非常ひじょう敏感びんかん部分ぶぶんである小陰こかげくちびるとは、性交せいこうちゅうには直接ちょくせつ刺激しげきけない。」<ref name=womenshealth.about.com/> [[エルンスト・グレフェンベルグ|グレフェンベルグ]]・スポット、通称つうしょう[[Gスポット]]は[[恥骨ちこつ]]の背後はいごにあり[[尿道にょうどう]]をちいさな領域りょういきであり、ちつかべの[[解剖かいぼうがくにおける方向ほうこう表現ひょうげん|前部ぜんぶ]](はらがわ)かられることができる。このスポットのおおきさにはかなりの個人こじんがあるようである。こうしたちつ内側うちがわ刺激しげきからられるオーガズムは「ちつの」オーガズムとばれる。


1966ねんに、{{かりリンク|ジョンソン夫妻ふさい|en|Masters and Johnson}}は性的せいてき刺激しげき段階だんかいかんするきわめて重要じゅうよう研究けんきゅう公刊こうかんした<ref name=M&J>{{Cite book|author=Masters, W.H., & Johnson, V.E.|title=Human Sexual Response|year=1970|publisher=Little, Brown and Company|location=Boston}}{{Page needed|date=August 2010}}</ref>。この著作ちょさくでは男女だんじょ双方そうほうあつかわれており、また先行せんこうする[[アルフレッド・キンゼイ]]のもの(1948, 1953ねん)とはことなりオーガズム前後ぜんこうの[[生理学せいりがく]]てき段階だんかい決定けっていしようとこころみている。かげかくちつのオーガズムはおな身体しんたいてき段階だんかいっているとされている。どちらの種類しゅるいのオーガズムもかげかく刺激しげき主要しゅようみなもとになっていると夫妻ふさいろんじた<ref>{{cite web| title=Masters and Johnson | url=http://health.discovery.com/centers/sex/sexpedia/mandj.html | publisher=The Discovery Channel | accessdate=28 May 2006 |archiveurl = http://web.archive.org/web/20060518002107/http://health.discovery.com/centers/sex/sexpedia/mandj.html <!-- Bot retrieved archive --> |archivedate = 18 May 2006}}</ref>。かげかくおおきさにかんする近年きんねんしょ発見はっけんもまた、かげかく組織そしきちつ内部ないぶおおきくひろがっていることをしめしている。この発見はっけんかげかくのオーガズムとちつのオーガズムがべつのものであるとする従来じゅうらい主張しゅちょう無効むこうしうる可能かのうせいがある<ref name="O'Connell"/>。かげかくちつとのつながりは、かげかく女性じょせいのオーガズムの「みなもと」<!-- seat -->であるという見解けんかい補強ほきょうするものである。今日きょうでは、大半たいはん人々ひとびとが「かげかく」という言葉ことばからおもかべるちいさなえる部分ぶぶんよりもはるかにひろかげかく組織そしきひろがっていることがあきらかとなっている。これらの研究けんきゅう中心ちゅうしんてき研究けんきゅうしゃであるオーストラリアの[[泌尿器ひにょうき科学かがく]]しゃヘレン・オコネル<!-- /オ[ーゥ]?コー?ン?ネル/ ->は、ちつによる性交せいこうかげかく内部ないぶ部分ぶぶんへの刺激しげき考慮こうりょすると、この<!-- かげかくちつとの-->からった関係かんけいが<ref name="O'Connell"/>。「ちつかべは、のところ、かげかくなのです。ちつ側壁そくへき表皮ひょうひけてみれば、かげかく球状きゅうじょう部分ぶぶんあらわれます。三角さんかくの、三日月みかづきがた<!-- the the bulbs of the clitoris—triangular, crescental masses of erectile tissue: 球状きゅうじょう三角さんかくさんにち月形つきがた…? よう画像がぞう -->をした勃起ぼっきせい組織そしきです。」とオコネルは説明せつめいする。かげかくかめ頭部とうぶぶんだけなのではなく、「ちいさなおか」だというのである<ref name="O'Connell"/>。女性じょせい一部いちぶ女性じょせいくらべより広範囲こうはんいかげかく組織そしきっている可能かのうせいがあり、それゆえにおおくの女性じょせいかげかく外部がいぶ部分ぶぶんへの直接的ちょくせつてき刺激しげきによってのみオーガズムにたっすることが出来でき一方いっぽうで、性交せいこうつうじたかげかくのより広範こうはん繊維せんいへの刺激しげきだけで充分じゅうぶんにオーガズムをられる女性じょせいもいるのだとかんがえられる<ref name="O'Connell"/>。
1966ねんに、{{かりリンク|ジョンソン夫妻ふさい|en|Masters and Johnson}}は性的せいてき刺激しげき段階だんかいかんするきわめて重要じゅうよう研究けんきゅう公刊こうかんした<ref name=M&J>{{Cite book|author=Masters, W.H., & Johnson, V.E.|title=Human Sexual Response|year=1970|publisher=Little, Brown and Company|location=Boston}}{{Page needed|date=August 2010}}</ref>。この著作ちょさくでは男女だんじょ双方そうほうあつかわれており、また先行せんこうする[[アルフレッド・キンゼイ]]のもの(1948, 1953ねん)とはことなりオーガズム前後ぜんこうの[[生理学せいりがく]]てき段階だんかい決定けっていしようとこころみている。かげかくちつのオーガズムはおな身体しんたいてき段階だんかいっているとされている。どちらの種類しゅるいのオーガズムもかげかく刺激しげき主要しゅようみなもとになっていると夫妻ふさいろんじた<ref>{{cite web| title=Masters and Johnson | url=http://health.discovery.com/centers/sex/sexpedia/mandj.html | publisher=The Discovery Channel | accessdate=28 May 2006 |archiveurl = http://web.archive.org/web/20060518002107/http://health.discovery.com/centers/sex/sexpedia/mandj.html <!-- Bot retrieved archive --> |archivedate = 18 May 2006}}</ref>。かげかくおおきさにかんする近年きんねんしょ発見はっけんもまた、かげかく組織そしきちつ内部ないぶおおきくひろがっていることをしめしている。この発見はっけんかげかくのオーガズムとちつのオーガズムがべつのものであるとする従来じゅうらい主張しゅちょう無効むこうしうる可能かのうせいがある<ref name="O'Connell"/>。かげかくちつとのつながりは、かげかく女性じょせいのオーガズムの「みなもと」<!-- seat -->であるという見解けんかい補強ほきょうするものである。今日きょうでは、大半たいはん人々ひとびとが「かげかく」という言葉ことばからおもかべるちいさなえる部分ぶぶんよりもはるかにひろかげかく組織そしきひろがっていることがあきらかとなっている。これらの研究けんきゅう中心ちゅうしんてき研究けんきゅうしゃであるオーストラリアの[[泌尿器ひにょうき科学かがく]]しゃヘレン・オコネル<!-- /オ[ーゥ]?コー?ン?ネル/ ->は、ちつによる性交せいこうかげかく内部ないぶ部分ぶぶんへの刺激しげき考慮こうりょすると、この<!-- かげかくちつとの-->からった関係かんけいGスポットとされている部分ぶぶん<!-- conjectured G-Spot -->とちつオーガズム体験たいけんたいする生理学せいりがくてき説明せつめいとなると主張しゅちょうしている<ref name="O'Connell"/>。「ちつかべは、のところ、かげかくなのです。ちつ側壁そくへき表皮ひょうひけてみれば、かげかく球状きゅうじょう部分ぶぶんあらわれます。三角さんかくの、三日月みかづきがた<!-- the the bulbs of the clitoris—triangular, crescental masses of erectile tissue: 球状きゅうじょう三角さんかくさんにち月形つきがた…? よう画像がぞう -->をした勃起ぼっきせい組織そしきです。」とオコネルは説明せつめいする。かげかくかめ頭部とうぶぶんだけなのではなく、「ちいさなおか」だというのである<ref name="O'Connell"/>。女性じょせい一部いちぶ女性じょせいくらべより広範囲こうはんいかげかく組織そしきっている可能かのうせいがあり、それゆえにおおくの女性じょせいかげかく外部がいぶ部分ぶぶんへの直接的ちょくせつてき刺激しげきによってのみオーガズムにたっすることが出来でき一方いっぽうで、性交せいこうつうじたかげかくのより広範こうはん繊維せんいへの刺激しげきだけで充分じゅうぶんにオーガズムをられる女性じょせいもいるのだとかんがえられる<ref name="O'Connell"/>。


{{かりリンク|オーガズムしょう|en|Anorgasmia}}はじゅうふん性的せいてき刺激しげきけたのちでもオーガズムにたっするのがつね困難こんなんである状態じょうたいであり、個人こじんてきなやみ<!-- personal distress -->の原因げんいんとなる。これは男性だんせいよりも女性じょせいはるかに一般いっぱんてきられる<ref>{{cite web|url=http://www.mayoclinic.com/health/anorgasmia/DS01051 |title=Mayo Clinic; Womans Health|publisher=Mayoclinic.com |date= |accessdate=2010-11-23}}</ref>。女性じょせいやく15%がオーガズムにたっするのに困難こんなんがあると報告ほうこくしており、またアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく女性じょせいの10%は絶頂ぜっちょうたっしたことがない<!-- 15%のほう母集団ぼしゅうだんは? --> <ref name="Frank JE"/><ref>Giustozzi AA. Sexual dysfunction in women. In: Ferri FF. Ferri's Clinical Advisor 2010. St. Louis, Mo.: Mosby; 2009. [http://www.mdconsult.com/das/book/body/169332872-5/912912390/2088/600.html#4-u1.0-B978-0-323-05609-0..00028-9--s2040_12318.]</ref>。Sexualhealth.comのロバート・バーチ<!-- 信頼しんらいできる情報じょうほうげん? -->は「標本ひょうほん調査ちょうさもとづく統計とうけいがしばしばそうであるように、女性じょせいのオーガズムにかんする数字すうじだれ調査ちょうさされ、だれ報告ほうこくおこなったかによって結果けっかにばらつきがあります。しかしながら、女性じょせいおそらくは15%ほどはいちもオーガズムを経験けいけんしたことがなく、最大さいだいで10%ほどの女性じょせい一人ひとり自慰じいをするときにしかオーガズムにたっすることができないようです。」とべている<ref name="www.sexualhealth.com"/>。{{かりリンク|ドリュー・ピンスキー|en|Drew Pinsky}}はこうべている<!-- よく合衆国がっしゅうこくのテレビに学者がくしゃらしい。とりあえず「ですます」でやくしましたが、どんな口調くちょうひとなのかたしかめて調整ちょうせいしたいところです。 -->――
{{かりリンク|オーガズムしょう|en|Anorgasmia}}はじゅうふん性的せいてき刺激しげきけたのちでもオーガズムにたっするのがつね困難こんなんである状態じょうたいであり、個人こじんてきなやみ<!-- personal distress -->の原因げんいんとなる。これは男性だんせいよりも女性じょせいはるかに一般いっぱんてきられる<ref>{{cite web|url=http://www.mayoclinic.com/health/anorgasmia/DS01051 |title=Mayo Clinic; Womans Health|publisher=Mayoclinic.com |date= |accessdate=2010-11-23}}</ref>。女性じょせいやく15%がオーガズムにたっするのに困難こんなんがあると報告ほうこくしており、またアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく女性じょせいの10%は絶頂ぜっちょうたっしたことがない<!-- 15%のほう母集団ぼしゅうだんは? --> <ref name="Frank JE"/><ref>Giustozzi AA. Sexual dysfunction in women. In: Ferri FF. Ferri's Clinical Advisor 2010. St. Louis, Mo.: Mosby; 2009. [http://www.mdconsult.com/das/book/body/169332872-5/912912390/2088/600.html#4-u1.0-B978-0-323-05609-0..00028-9--s2040_12318.]</ref>。Sexualhealth.comのロバート・バーチ<!-- 信頼しんらいできる情報じょうほうげん? -->は「標本ひょうほん調査ちょうさもとづく統計とうけいがしばしばそうであるように、女性じょせいのオーガズムにかんする数字すうじだれ調査ちょうさされ、だれ報告ほうこくおこなったかによって結果けっかにばらつきがあります。しかしながら、女性じょせいおそらくは15%ほどはいちもオーガズムを経験けいけんしたことがなく、最大さいだいで10%ほどの女性じょせい一人ひとり自慰じいをするときにしかオーガズムにたっすることができないようです。」とべている<ref name="www.sexualhealth.com"/>。{{かりリンク|ドリュー・ピンスキー|en|Drew Pinsky}}はこうべている<!-- よく合衆国がっしゅうこくのテレビに学者がくしゃらしい。とりあえず「ですます」でやくしましたが、どんな口調くちょうひとなのかたしかめて調整ちょうせいしたいところです。 -->――
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{{Quotation|男性だんせい女性じょせいでは「配線はいせん」がちがっていて、さらには女性じょせい同士どうしでもたがいにちがった配線はいせんがされているのです。しばしば女性じょせいたちは、絶頂ぜっちょうのあるしゅ標準ひょうじゅんたっすることができていないために自分じぶん欠陥けっかんがあるかのようにかんじるようです。男性だんせいたちは、女性じょせい絶頂ぜっちょうさせる<!-- イかせる -->ためになに必要ひつようなのかについて概括がいかつてき理解りかいしかしていない<!-- generalize 意訳いやく -->ためにさらに事態じたい悪化あっかさせています。男性だんせいたちはしばしば女性じょせいたちがみなおなじであるとしんじていて、なにかが1人ひとり女性じょせいたいして上手うまったとおもうとその方法ほうほう親密しんみつになったほか女性じょせいすべてに適用てきようしようとし、これがおおきな問題もんだいの1つとなっています。女性じょせいたちの50-60%は性交せいこうつうじてオーガズムにたっしたことがなく、絶頂ぜっちょうするにはかげかく刺激しげき必要ひつようとします。30%は性交せいこうつうじて安定あんていしてオーガズムをることができます。10%は性交せいこうでオーガズムにたっし、さらに連続れんぞくてきなオーガズムもられる場合ばあいがあります。5%はしんふくすうかい(マルチプル)のオーガズムを性交せいこうつうじてのみることができ、この範疇はんちゅうはい女性じょせいはオーラルセックスを心地ここちかんじないのが普通ふつうです<ref name="Big O"/>。}}
{{Quotation|男性だんせい女性じょせいでは「配線はいせん」がちがっていて、さらには女性じょせい同士どうしでもたがいにちがった配線はいせんがされているのです。しばしば女性じょせいたちは、絶頂ぜっちょうのあるしゅ標準ひょうじゅんたっすることができていないために自分じぶん欠陥けっかんがあるかのようにかんじるようです。男性だんせいたちは、女性じょせい絶頂ぜっちょうさせる<!-- イかせる -->ためになに必要ひつようなのかについて概括がいかつてき理解りかいしかしていない<!-- generalize 意訳いやく -->ためにさらに事態じたい悪化あっかさせています。男性だんせいたちはしばしば女性じょせいたちがみなおなじであるとしんじていて、なにかが1人ひとり女性じょせいたいして上手うまったとおもうとその方法ほうほう親密しんみつになったほか女性じょせいすべてに適用てきようしようとし、これがおおきな問題もんだいの1つとなっています。女性じょせいたちの50-60%は性交せいこうつうじてオーガズムにたっしたことがなく、絶頂ぜっちょうするにはかげかく刺激しげき必要ひつようとします。30%は性交せいこうつうじて安定あんていしてオーガズムをることができます。10%は性交せいこうでオーガズムにたっし、さらに連続れんぞくてきなオーガズムもられる場合ばあいがあります。5%はしんふくすうかい(マルチプル)のオーガズムを性交せいこうつうじてのみることができ、この範疇はんちゅうはい女性じょせいはオーラルセックスを心地ここちかんじないのが普通ふつうです<ref name="Big O"/>。}}


女性じょせいのオーガズムは平均へいきんしてやく20びょうほどつづき<ref>{{Cite journal|last=Levin|first=Roy J.|coauthors=Gorm Wagner|title=Orgasm in women in the laboratory—quantitative studies on duration, intensity, latency, and vaginal blood flow|journal=Archives of Sexual Behavior|year=1985|page=439|volume=14|issue=5|doi=10.1007/BF01542004|url=http://www.springerlink.com/content/x7x308040h745x78/|accessdate=10 August 2010}}</ref>、ちつ子宮しきゅう肛門こうもんふく骨盤こつばん領域りょういき筋肉きんにく一連いちれん収縮しゅうしゅくからなると推測すいそくされている。一部いちぶ女性じょせいでは、当人とうにんがオーガズムがはじまったと報告ほうこくした直後ちょくごにこれらの収縮しゅうしゅくはじまり、やく1びょう感覚かんかくで、最初さいしょ徐々じょじょつよく、のちには徐々じょじょよわくなりながら継続けいぞくすることがある。規則きそくてき収縮しゅうしゅくつづいて、不規則ふきそく感覚かんかくすうかい追加ついかてき収縮しゅうしゅくもしくはふるえがこる場合ばあいもある。オーガズムにたっしたと報告ほうこくするが、骨盤こつばん領域りょういき収縮しゅうしゅくまった観察かんさつされない場合ばあいもある<ref>{{Cite journal|last=Bohlen|first=Joseph G.|coauthors=James P. Held, Margaret Olwen Sanderson and Andrew Ahlgren|title=The female orgasm: Pelvic contractions|journal=Archives of Sexual Behavior|year=1982|page=367|volume=11|issue=5|doi=10.1007/BF01541570|url=http://www.springerlink.com/content/u2146228wwp46614/|accessdate=10 August 2010}}</ref>。
女性じょせいのオーガズムは平均へいきんしてやく20びょうほどつづき<ref>{{Cite journal|last=Levin|first=Roy J.|coauthors=Gorm Wagner|title=Orgasm in women in the laboratory—quantitative studies on duration, intensity, latency, and vaginal blood flow|journal=Archives of Sexual Behavior|year=1985|page=439|volume=14|issue=5|doi=10.1007/BF01542004|url=http://www.springerlink.com/content/x7x308040h745x78/|accessdate=10 August 2010}}</ref>、ちつ子宮しきゅう肛門こうもんふく骨盤こつばん領域りょういき筋肉きんにく一連いちれん収縮しゅうしゅくからなると推測すいそくされている。一部いちぶ女性じょせいでは、当人とうにんがオーガズムがはじまったと報告ほうこくした直後ちょくごにこれらの収縮しゅうしゅくはじまり、やく1びょう間隔かんかくで、最初さいしょ徐々じょじょつよく、のちには徐々じょじょよわくなりながら継続けいぞくすることがある。規則きそくてき収縮しゅうしゅくつづいて、不規則ふきそく間隔かんかくすうかい追加ついかてき収縮しゅうしゅくもしくはふるえがこる場合ばあいもある。オーガズムにたっしたと報告ほうこくするが、骨盤こつばん領域りょういき収縮しゅうしゅくまった観察かんさつされない場合ばあいもある<ref>{{Cite journal|last=Bohlen|first=Joseph G.|coauthors=James P. Held, Margaret Olwen Sanderson and Andrew Ahlgren|title=The female orgasm: Pelvic contractions|journal=Archives of Sexual Behavior|year=1982|page=367|volume=11|issue=5|doi=10.1007/BF01541570|url=http://www.springerlink.com/content/u2146228wwp46614/|accessdate=10 August 2010}}</ref>。


=== 肛門こうもん刺激しげき ===
=== 肛門こうもん刺激しげき ===
どちらのせいにおいても、[[アナルセックス]]などでられるように、肛門こうもん周辺しゅうへん神経しんけいまつはしおよび肛門こうもん自体じたいから快感かいかんることができる。男性だんせいは[[前立腺ぜんりつせん]]の刺激しげきのみによってオーガズムをることが可能かのうである<ref name="Www.goaskalice">{{cite web|title= The male hot spot — Massaging the prostate|publisher=Go Ask Alice!|date=27 September 2002 |accessdate=21 April 2010|url=http://www.goaskalice.columbia.edu/2246.html}}</ref>。前立腺ぜんりつせん直腸ちょくちょう隣接りんせつしており<ref>The G Spot: And Other Discoveries About Human Sexuality by Alice Kahn Ladas, Beverly Whipple, and John D. Perry, pg 57.</ref>、女性じょせいのGスポットと関連かんれんしているとかんがえられている[[スキーンせん]]の男性だんせいばんの[[あいどう]]ものである<ref name="www.newscientist.com">{{cite web|first=Nicola|last=Jones|title=Bigger is better when it comes to the G spot|publisher=[[ニュー・サイエンティスト|New Scientist]]|date=July 2002|accessdate=21 April 2010|url=http://www.newscientist.com/article/dn2495-bigger-is-better-when-it-comes-to-the-g-spot.html}}</ref>。ジャック・モーリンは、「肛門こうもんオーガズム」は前立腺ぜんりつせんのオーガズムとしばしば混同こんどうされているが無関係むかんけいのものであると主張しゅちょうしている<ref>{{Cite book| author = Morin, Jack | title = Anal Pleasure and Health | edition = 3d | publisher = Down There Press | year = 1998 | isbn = 0-940208-20-2}}{{Page needed|date=August 2010}}</ref>。かげかくの「あし」がかげくちびる沿って肛門こうもんまでびているため、肛門こうもん刺激しげき一部いちぶ女性じょせいにとっても快感かいかんともなうものでありうる<ref name=WWw.goaskalice/>。
どちらのせいにおいても、[[アナルセックス]]などでられるように、[[肛門こうもん]]周辺しゅうへん神経しんけいまつはしおよび肛門こうもん自体じたいから快感かいかんることができる。男性だんせいは[[前立腺ぜんりつせん]]の刺激しげきのみによってオーガズムをることが可能かのうである<ref name="Www.goaskalice">{{cite web|title= The male hot spot — Massaging the prostate|publisher=Go Ask Alice!|date=27 September 2002 |accessdate=21 April 2010|url=http://www.goaskalice.columbia.edu/2246.html}}</ref>。前立腺ぜんりつせん直腸ちょくちょう隣接りんせつしており<ref>The G Spot: And Other Discoveries About Human Sexuality by Alice Kahn Ladas, Beverly Whipple, and John D. Perry, pg 57.</ref>、女性じょせいのGスポットと関連かんれんしているとかんがえられている[[スキーンせん]]の男性だんせいばんの[[あいどう]]ものである<ref name="www.newscientist.com">{{cite web|first=Nicola|last=Jones|title=Bigger is better when it comes to the G spot|publisher=[[ニュー・サイエンティスト|New Scientist]]|date=July 2002|accessdate=21 April 2010|url=http://www.newscientist.com/article/dn2495-bigger-is-better-when-it-comes-to-the-g-spot.html}}</ref>。ジャック・モーリンは、「肛門こうもんオーガズム」は前立腺ぜんりつせんのオーガズムとしばしば混同こんどうされているが無関係むかんけいのものであると主張しゅちょうしている<ref>{{Cite book| author = Morin, Jack | title = Anal Pleasure and Health | edition = 3d | publisher = Down There Press | year = 1998 | isbn = 0-940208-20-2}}{{Page needed|date=August 2010}}</ref>。かげかくの「あし」がかげくちびる沿って肛門こうもんまでびているため、肛門こうもん刺激しげき一部いちぶ女性じょせいにとっても快感かいかんともなうものでありうる<ref name=WWw.goaskalice/>。


=== 乳房ちぶさ乳首ちくび刺激しげき ===
=== 乳房ちぶさ乳首ちくび刺激しげき ===
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=== マルチプル・オーガズム ===
=== マルチプル・オーガズム ===
女性じょせいや、比較的ひかくてきまれではあるが男性だんせいも<ref name=dunn>{{Cite journal|author=Dunn ME, Trost JE |title=Male multiple orgasms: a descriptive study |journal=Archives of Sexual Behavior |volume=18 |issue=5 |pages=377–87 |year=1989 |month=October |pmid=2818169 |doi=10.1007/BF01541970}}</ref>、{{かりリンク|おう|en|refractory period (sex)}}がないかあっても非常ひじょうみじかく、最初さいしょのオーガズムをむかえたすぐだい2のオーガズムやさらにおおくのオーガズムを経験けいけんする場合ばあいがある。最初さいしょのオーガズムにつづ連続れんぞくした絶頂ぜっちょう刺激しげき蓄積ちくせきしてゆくにつれさらにつよもしくは快感かいかんつよいものになりる。一部いちぶ女性じょせいは、絶頂ぜっちょうたっしたのちではかげかく乳首ちくび非常ひじょう敏感びんかんになるため、さらなる刺激しげき最初さいしょ苦痛くつうともなる。
女性じょせいや、比較的ひかくてきまれではあるが男性だんせいも<ref name=dunn>{{Cite journal|author=Dunn ME, Trost JE |title=Male multiple orgasms: a descriptive study |journal=Archives of Sexual Behavior |volume=18 |issue=5 |pages=377–87 |year=1989 |month=October |pmid=2818169 |doi=10.1007/BF01541970}}</ref>、{{かりリンク|おう|en|refractory period (sex)}}がないかあっても非常ひじょうみじかく、最初さいしょのオーガズムをむかえたすぐだい2のオーガズムやさらにおおくのオーガズムを経験けいけんする場合ばあいがある。最初さいしょのオーガズムにつづ連続れんぞくした絶頂ぜっちょう刺激しげき蓄積ちくせきしてゆくにつれさらにつよれつもしくは快感かいかんつよいものになりる。一部いちぶ女性じょせいは、絶頂ぜっちょうたっしたのちではかげかく乳首ちくび非常ひじょう敏感びんかんになるため、さらなる刺激しげき最初さいしょ苦痛くつうともなる。


連続れんぞくしたふくすうかいのオーガズムを、とく射精しゃせいすることなしに経験けいけんしたと報告ほうこくする男性だんせいたちもいる。射精しゃせいしないオーガズム([[ドライオーガズム]])を経験けいけんした男性だんせいは、{{かりリンク|おう|en|refractory period (sex)}}軽減けいげんされるためしばしばふくすうかいのオーガズムをむかえることができる<ref name = "Janssen"/>。1かい数時間すうじかんをかけて自慰じいつづけ、すうおおくのオーガズムを達成たっせいできる男性だんせいたちもいる<ref name="Janssen">{{Cite book| author=Janssen, D.F. | title=Growing Up Sexually – The Sexual Curriculum |month=October | year=2002 | chapter=Volume II: The Sexual Curriculum: The Manufacture and Performance of Pre-Adult Sexualities. | chapterurl=http://www2.rz.hu-berlin.de/sexology/GESUND/ARCHIV/GUS/CHILDORG.HTM}}</ref>。そうした男性だんせいなかには、最初さいしょからふくすうかいのオーガズムをられていたひとも、訓練くんれんによって習得しゅうとくしたひともいる<ref name=dunn/>。近年きんねんでは、ふくすうかいのオーガズムを達成たっせいするためのさまざまな技法ぎほうしるした書籍しょせき数多かずおお出版しゅっぱんされている。ふくすうかいのオーガズムをられる男性だんせいたち(とそのパートナーたち)の大半たいはんは、射精しゃせいをしないことでオーガズム通常つうじょうよりはるかに精力せいりょくてきでいられると報告ほうこくしている<ref>Havelock Ellis ''Studies in the Psychology of Sex, vol. vi, p. 552, F. A. Davis Co., 1910, [[Amazon Kindle|Kindle Edition]]([[アマゾン・キンドル]]) 2008 ISBN: B0016PEMOS''</ref>。さらに、こうした男性だんせいたちはのぞむならば通常つうじょうよりも強力きょうりょく射精しゃせいともなうオーガズムもることが出来できると報告ほうこくしている。
連続れんぞくしたふくすうかいのオーガズムを、とく射精しゃせいすることなしに経験けいけんしたと報告ほうこくする男性だんせいたちもいる。射精しゃせいしないオーガズム([[ドライオーガズム]])を経験けいけんした男性だんせいは、おう軽減けいげんされるためしばしばふくすうかいのオーガズムをむかえることができる<ref name = "Janssen"/>。1かい数時間すうじかんをかけて自慰じいつづけ、すうおおくのオーガズムを達成たっせいできる男性だんせいたちもいる<ref name="Janssen">{{Cite book| author=Janssen, D.F. | title=Growing Up Sexually – The Sexual Curriculum |month=October | year=2002 | chapter=Volume II: The Sexual Curriculum: The Manufacture and Performance of Pre-Adult Sexualities. | chapterurl=http://www2.rz.hu-berlin.de/sexology/GESUND/ARCHIV/GUS/CHILDORG.HTM}}</ref>。そうした男性だんせいなかには、最初さいしょからふくすうかいのオーガズムをられていたひとも、訓練くんれんによって習得しゅうとくしたひともいる<ref name=dunn/>。近年きんねんでは、ふくすうかいのオーガズムを達成たっせいするためのさまざまな技法ぎほうしるした書籍しょせき数多かずおお出版しゅっぱんされている。ふくすうかいのオーガズムをられる男性だんせいたち(とそのパートナーたち)の大半たいはんは、射精しゃせいをしないことでオーガズム通常つうじょうよりはるかに精力せいりょくてきでいられると報告ほうこくしている<ref>Havelock Ellis ''Studies in the Psychology of Sex, vol. vi, p. 552, F. A. Davis Co., 1910, [[Amazon Kindle|Kindle Edition]]([[アマゾン・キンドル]]) 2008 ISBN: B0016PEMOS''</ref>。さらに、こうした男性だんせいたちはのぞむならば通常つうじょうよりも強力きょうりょく射精しゃせいともなうオーガズムもることが出来できると報告ほうこくしている。


射精しゃせい直前ちょくぜんに[[陰嚢ふぐり]]と肛門こうもんのほぼ中間ちゅうかん位置いちする[[かいかげ]]を圧迫あっぱくすることで射精しゃせい防止ぼうしするのが1つの方法ほうほうである。しかしながらこれは[[精液せいえき]]が[[尿道にょうどう]]をとおって外部がいぶへと射出しゃしゅつされるわりに[[膀胱ぼうこう]]へとながむ{{かりリンク|逆行ぎゃっこうせい射精しゃせい|en|retrograde ejaculation}}をもたらす可能かのうせいがある。また、長期間ちょうきかんわたせまいサドルの自転車じてんしゃつづけた男性だんせい報告ほうこくれい同様どうように、かいかげ神経しんけい血管けっかん圧迫あっぱくすることにより長期ちょうきてき損傷そんしょうこす可能かのうせいもある<ref>{{cite web|url=http://www.cdc.gov/niosh/updates/upd-06-30-04-2.html | title=NIOSH Update:Bicycle Saddles Without Protruding Noses Reduce Pressure Associated With Erectile Dysfunction Measure | accessdate=2 April 2011 |date=30 June 2004 | last=Blosser | first=Fred | quote=In a 2002 NIOSH report, perineal pressure was associated with genital numbness in a group of bicycle-patrol police officers, and with a decrease in the amount of time that the officers had erections during sleep..}}</ref>。なんらかの理由りゆう前立腺ぜんりつせんもしくは膀胱ぼうこう手術しゅじゅつけた男性だんせいもまた逆行ぎゃっこうせい射精しゃせいのためにドライオーガズムを経験けいけんする場合ばあいがある。
射精しゃせい直前ちょくぜんに[[陰嚢ふぐり]]と肛門こうもんのほぼ中間ちゅうかん位置いちする[[かいかげ]]を圧迫あっぱくすることで射精しゃせい防止ぼうしするのが1つの方法ほうほうである。しかしながらこれは[[精液せいえき]]が[[尿道にょうどう]]をとおって外部がいぶへと射出しゃしゅつされるわりに[[膀胱ぼうこう]]へとながむ{{かりリンク|逆行ぎゃっこうせい射精しゃせい|en|retrograde ejaculation}}をもたらす可能かのうせいがある。また、長期間ちょうきかんわたせまいサドルの自転車じてんしゃつづけた男性だんせい報告ほうこくれい同様どうように、かいかげ神経しんけい血管けっかん圧迫あっぱくすることにより長期ちょうきてき損傷そんしょうこす可能かのうせいもある<ref>{{cite web|url=http://www.cdc.gov/niosh/updates/upd-06-30-04-2.html | title=NIOSH Update:Bicycle Saddles Without Protruding Noses Reduce Pressure Associated With Erectile Dysfunction Measure | accessdate=2 April 2011 |date=30 June 2004 | last=Blosser | first=Fred | quote=In a 2002 NIOSH report, perineal pressure was associated with genital numbness in a group of bicycle-patrol police officers, and with a decrease in the amount of time that the officers had erections during sleep..}}</ref>。なんらかの理由りゆう前立腺ぜんりつせんもしくは膀胱ぼうこう手術しゅじゅつけた男性だんせいもまた逆行ぎゃっこうせい射精しゃせいのためにドライオーガズムを経験けいけんする場合ばあいがある。
92ぎょう: 92ぎょう:
思春期ししゅんきよりまえ自慰じいもしくはその性的せいてき活動かつどうはじめた男性だんせいなかには射精しゃせいともなわないふくすうかいのオーガズムをられていたと報告ほうこくするひとおおい。思春期ししゅんき以前いぜん男性だんせいのオーガズムは「通常つうじょうの」女性じょせいのオーガズム体験たいけん質的しつてき類似るいじしたものであることをしめ証拠しょうこがいくつかあり、このことは思春期ししゅんきにおけるホルモンの変化へんか男性だんせいのオーガズムの特質とくしつつよ影響えいきょうおよぼしていることをうかがわせる<ref>{{cite web|url=http://www.themarriagebed.com/pages/sexuality/splay/betterforhim.shtml | title=How to make sex better for him | accessdate=2 November 2006 | last=Byerly | first=Paul & Lori | quote=Boys who discover masturbation before puberty can't ejaculate, but they can have orgasms. They can also have multiple orgasms like women can, but then lose this ability when puberty adds ejaculation to their orgasms. 「思春期ししゅんき以前いぜん自慰じい発見はっけんした少年しょうねんたちは射精しゃせいすることはできないが、オーガズムをることはできる。かれらはまた女性じょせいたちのようにふくすうかいのオーガズムをることもできるが、思春期ししゅんきになりオーガズムに射精しゃせいくわえられるとこの能力のうりょくうしなわれる。」}}</ref>。
思春期ししゅんきよりまえ自慰じいもしくはその性的せいてき活動かつどうはじめた男性だんせいなかには射精しゃせいともなわないふくすうかいのオーガズムをられていたと報告ほうこくするひとおおい。思春期ししゅんき以前いぜん男性だんせいのオーガズムは「通常つうじょうの」女性じょせいのオーガズム体験たいけん質的しつてき類似るいじしたものであることをしめ証拠しょうこがいくつかあり、このことは思春期ししゅんきにおけるホルモンの変化へんか男性だんせいのオーガズムの特質とくしつつよ影響えいきょうおよぼしていることをうかがわせる<ref>{{cite web|url=http://www.themarriagebed.com/pages/sexuality/splay/betterforhim.shtml | title=How to make sex better for him | accessdate=2 November 2006 | last=Byerly | first=Paul & Lori | quote=Boys who discover masturbation before puberty can't ejaculate, but they can have orgasms. They can also have multiple orgasms like women can, but then lose this ability when puberty adds ejaculation to their orgasms. 「思春期ししゅんき以前いぜん自慰じい発見はっけんした少年しょうねんたちは射精しゃせいすることはできないが、オーガズムをることはできる。かれらはまた女性じょせいたちのようにふくすうかいのオーガズムをることもできるが、思春期ししゅんきになりオーガズムに射精しゃせいくわえられるとこの能力のうりょくうしなわれる。」}}</ref>。


多数たすう研究けんきゅうが、[[プロラクチン]]というホルモンが男性だんせい{{かりリンク|おう|en|refractory period (sex)}}原因げんいん推測すいそくされるとしている。このため、{{かりリンク|カベルゴリン|en|cabergoline}}({{訳語やくご疑問ぎもんてん範囲はんい|Cabeser|date=2011ねん5がつ}}やドスティネックスとしてもられる)のようなプロラクチンを抑制よくせいする薬品やくひん実験じっけんてき関心かんしんけられている。カベルゴリンにかんする事例じれい報告ほうこくは、この薬品やくひんおう完全かんぜんのぞくことができ、男性だんせいたちにつづけに射精しゃせいともなふくすうかいのオーガズムを経験けいけんさせられることを示唆しさしている。すくなくとも1つの科学かがくてき研究けんきゅうもこうした主張しゅちょう支持しじしている<ref>{{Cite journal|author=Krüger TH, Haake P, Haverkamp J, ''et al.'' |title=Effects of acute prolactin manipulation on sexual drive and function in males |journal=The Journal of Endocrinology |volume=179 |issue=3 |pages=357–65 |year=2003 |month=December |pmid=14656205 |doi=10.1677/joe.0.1790357}}</ref>。カベルゴリンはホルモンに変化へんかをきたす薬品やくひんであり、すうおおくの副作用ふくさよう可能かのうせいがある。せい機能きのう不全ふぜん治療ちりょうのための使用しようは<!-- どこで? -->まだ承認しょうにんされていない。おう原因げんいんとしてもう1つ、[[オキシトシン]]というホルモンの放出ほうしゅつ増加ぞうかかんがえられる。さらに、オキシトシンの増加ぞうかりょうおうながさにも影響えいきょうしているかもしれないとかんがえられている。
多数たすう研究けんきゅうが、[[プロラクチン]]というホルモンが男性だんせいおう原因げんいん推測すいそくされるとしている。このため、{{かりリンク|カベルゴリン|en|cabergoline}}({{訳語やくご疑問ぎもんてん範囲はんい|Cabeser|date=2011ねん5がつ}}やドスティネックスとしてもられる)のようなプロラクチンを抑制よくせいする薬品やくひん実験じっけんてき関心かんしんけられている。カベルゴリンにかんする事例じれい報告ほうこくは、この薬品やくひんおう完全かんぜんのぞくことができ、男性だんせいたちにつづけに射精しゃせいともなふくすうかいのオーガズムを経験けいけんさせられることを示唆しさしている。すくなくとも1つの科学かがくてき研究けんきゅうもこうした主張しゅちょう支持しじしている<ref>{{Cite journal|author=Krüger TH, Haake P, Haverkamp J, ''et al.'' |title=Effects of acute prolactin manipulation on sexual drive and function in males |journal=The Journal of Endocrinology |volume=179 |issue=3 |pages=357–65 |year=2003 |month=December |pmid=14656205 |doi=10.1677/joe.0.1790357}}</ref>。カベルゴリンはホルモンに変化へんかをきたす薬品やくひんであり、すうおおくの副作用ふくさよう可能かのうせいがある。せい機能きのう不全ふぜん治療ちりょうのための使用しようは<!-- どこで? -->まだ承認しょうにんされていない。おう原因げんいんとしてもう1つ、[[オキシトシン]]というホルモンの放出ほうしゅつ増加ぞうかかんがえられる。さらに、オキシトシンの増加ぞうかりょうおうながさにも影響えいきょうしているかもしれないとかんがえられている。


1995ねんには[[ラトガース大学だいがく]]で科学かがくてき研究けんきゅうおこなわれ、成人せいじん男性だんせいにおける自然しぜんな、完全かんぜん射精しゃせいする、ふくすうかいのオーガズムの実証じっしょう成功せいこうしている。この研究けんきゅうでは、36分間ふんかんに6かい完全かんぜん射精しゃせいするオーガズムが、おうられるものなしにられた<ref>{{Cite journal| first=B. | last=Whipple | coauthors=B. Myers and B. Komisaruk | year=1998 | title=Male Multiple Ejaculatory Orgasms: A Case Study | journal=Journal of Sex Education and Therapy | volume=23 | issue=2 | pages=157–62}}</ref>。思春期ししゅんき進行しんこう成人せいじんへとつづ過程かていなかおう軽減けいげんされ、さらには完全かんぜんになくなってしまう事例じれいもあるようである。のちには、P・ハーケらがプロラクチンの亢進こうしん反応はんのうなしにふくすうかいのオーガズムにたっした男性だんせい観察かんさつしている<ref>{{Cite journal|author=Haake P, Exton MS, Haverkamp J, ''et al.'' |title=Absence of orgasm-induced prolactin secretion in a healthy multi-orgasmic male subject |journal=International Journal of Impotence Research |volume=14 |issue=2 |pages=133–5 |year=2002 |month=April |pmid=11979330 |doi=10.1038/sj.ijir.3900823}}</ref>。
1995ねんには[[ラトガース大学だいがく]]で科学かがくてき研究けんきゅうおこなわれ、成人せいじん男性だんせいにおける自然しぜんな、完全かんぜん射精しゃせいする、ふくすうかいのオーガズムの実証じっしょう成功せいこうしている。この研究けんきゅうでは、36分間ふんかんに6かい完全かんぜん射精しゃせいするオーガズムが、おうられるものなしにられた<ref>{{Cite journal| first=B. | last=Whipple | coauthors=B. Myers and B. Komisaruk | year=1998 | title=Male Multiple Ejaculatory Orgasms: A Case Study | journal=Journal of Sex Education and Therapy | volume=23 | issue=2 | pages=157–62}}</ref>。思春期ししゅんき進行しんこう成人せいじんへとつづ過程かていなかおう軽減けいげんされ、さらには完全かんぜんになくなってしまう事例じれいもあるようである。のちには、P・ハーケらがプロラクチンの亢進こうしん反応はんのうなしにふくすうかいのオーガズムにたっした男性だんせい観察かんさつしている<ref>{{Cite journal|author=Haake P, Exton MS, Haverkamp J, ''et al.'' |title=Absence of orgasm-induced prolactin secretion in a healthy multi-orgasmic male subject |journal=International Journal of Impotence Research |volume=14 |issue=2 |pages=133–5 |year=2002 |month=April |pmid=11979330 |doi=10.1038/sj.ijir.3900823}}</ref>。


== 進化しんかじょう機能きのう ==
== 進化しんかじょう機能きのう ==
性交せいこうさい身体しんたいからちつへと[[精子せいし]]を放出ほうしゅつする男性だんせいのオーガズムは受胎じゅたい([[妊娠にんしん]])をもたらす可能かのうせいがある。[[進化しんか生物せいぶつがく]]しゃたちは、生殖せいしょく過程かていにおける女性じょせいのオーガズムの役割やくわり(もしあるなら)にかんするさまざまな仮定かていおこなっている。1967ねんには[[デズモンド・モリス]]がポピュラーサイエンスの著書ちょしょ『{{かりリンク|はだかのサル|en|The Naked Ape (book)}}』においてはじめて、女性じょせいのオーガズムは男性だんせいパートナーとの肉体にくたいてき親密しんみつさを促進そくしんしつがいのむすきをつよめるために進化しんかしたのではないかと示唆しさした。男性だんせいくら女性じょせいがオーガズムにたっするのが比較的ひかくてきむずかしいことで女性じょせいは、霊長れいちょうるい配偶はいぐうしゃ選択せんたくにおいてられるようなおおきさや攻撃こうげきせいではなく、忍耐にんたいりょく気配きくばり、想像そうぞうりょく知性ちせいといった特質とくしつ男性だんせい選択せんたくするようにみちびかれ、ダーウィンてき進化しんかにおいて有利ゆうりとなるのであろうとモリスは推測すいそくしている。男女だんじょのオーガズムの差異さいみちびかれ、そのような有利ゆうりしょ特質とくしつたねなかつよめられていったのである。もし男性だんせいたちが女性じょせいたちとおなじようにしてオーガズムにより動機付どうきずけられふけるようになっていたならば、利己りこしんだけで充分じゅうぶんであったろうからそうした有利ゆうり特質とくしつ不要ふようとなっていたであろう。
性交せいこうさい身体しんたいからちつへと[[精子せいし]]を放出ほうしゅつする男性だんせいのオーガズムは受胎じゅたい([[妊娠にんしん]])をもたらす可能かのうせいがある。[[進化しんか生物せいぶつがく]]しゃたちは、生殖せいしょく過程かていにおける女性じょせいのオーガズムの役割やくわり(もしあるなら)にかんするさまざまな仮定かていおこなっている。1967ねんには[[デズモンド・モリス]]がポピュラーサイエンスの著書ちょしょ『{{かりリンク|はだかのサル|en|The Naked Ape (book)}}』においてはじめて、女性じょせいのオーガズムは男性だんせいパートナーとの肉体にくたいてき親密しんみつさを促進そくしんつがいのむすきをつよめるために進化しんかしたのではないかと示唆しさした。男性だんせいくら女性じょせいがオーガズムにたっするのが比較的ひかくてきむずかしいことで女性じょせいは、霊長れいちょうるい配偶はいぐうしゃ選択せんたくにおいてられるような身体しんたいおおきさや攻撃こうげきせいではなく、忍耐にんたいりょく気配きくばり、想像そうぞうりょく知性ちせいといった特質とくしつ男性だんせい選択せんたくするようにみちびかれ、ダーウィンてき進化しんかにおいて有利ゆうりとなるのであろうとモリスは推測すいそくしている。男女だんじょのオーガズムの差異さいみちびかれ、そのような有利ゆうりしょ特質とくしつたねなかつよめられていったのである。もし男性だんせいたちが女性じょせいたちとおなじようにしてオーガズムにより動機付どうきずけられふけるようになっていたならば、利己りこしんだけで充分じゅうぶんであったろうからそうした有利ゆうり特質とくしつ不要ふようとなっていたであろう。


モリスはまたオーガズムが、女性じょせい消耗しょうもうさせよこたわったままにさせることによって精液せいえき漏出ろうしゅつしてしまうことをふせぎ、受胎じゅたい容易よういにもしているという可能かのうせい提示ていじしている。「おの仮説かせつ」もしくは「ノックアウト仮説かせつ」ともばれるこの可能かのうせい今日きょうではきわめてうたがわしいとかんがえられている{{よう出典しゅってん|date=2011ねん5がつ}}。
モリスはまたオーガズムが、女性じょせい消耗しょうもうさせよこたわったままにさせることによって精液せいえき漏出ろうしゅつしてしまうことをふせぎ、受胎じゅたい容易よういにもしているという可能かのうせい提示ていじしている。「おの仮説かせつ」もしくは「ノックアウト仮説かせつ」ともばれるこの可能かのうせい今日きょうではきわめてうたがわしいとかんがえられている{{よう出典しゅってん|date=2011ねん5がつ}}。


しょ理論りろん女性じょせいのオーガズムが繁殖はんしょくりょくたかめるのであろうというかんがえにもとづいている。たとえば、ちつのサイズが30%収縮しゅうしゅくすることで陰茎いんけいけるのをたすけ({{かりリンク|恥骨ちこつ尾骨びこつすじ|en|pubococcygeus muscle}}と非常ひじょう類似るいじしているか、おそらくは恥骨ちこつ尾骨びこつすじによりこされて<!-- much like, or parhaps caused by, -->)、男性だんせいへの刺激しげき一層いっそうたかめ、よりはやくより大量たいりょう射精しゃせい確保かくほするのかもしれない。イギリスの生物せいぶつ学者がくしゃベイカーとベリスは女性じょせいのオーガズムが[[食道しょくどう]]が食物しょくもつ嚥下えんかする能力のうりょく上下じょうげぎゃくにしたような「げる」うごきをし、のぞましい精液せいえき保持ほじ受胎じゅたい可能かのうせいたかめるのではないかと示唆しさした<ref>{{Cite journal|doi=10.1006/anbe.1993.1272 |author=Baker, R. R., and Bellis, M. A. |year=1993 |title=Human sperm competition: Ejaculate manipulation by females and a function for the female orgasm |journal=Animal Behavior |volume=46 |issue=5 |pages=887–909}}</ref>。ベイカーらは女性じょせいのオーガズムが{{かりリンク|精子せいし競争きょうそう|en|sperm competition}}において役割やくわりつのではないかと推測すいそくしている。
しょ理論りろん女性じょせいのオーガズムが繁殖はんしょくりょくたかめるのであろうというかんがえにもとづいている。たとえば、ちつのサイズが30%収縮しゅうしゅくすることで陰茎いんけいけるのをたすけ({{かりリンク|恥骨ちこつ尾骨びこつすじ|en|pubococcygeus muscle}}と非常ひじょう類似るいじしているか、おそらくは恥骨ちこつ尾骨びこつすじによりこされて<!-- much like, or parhaps caused by, -->)、男性だんせいへの刺激しげき一層いっそうたかめ、よりはやくより大量たいりょう射精しゃせい確保かくほするのかもしれない。イギリスの生物せいぶつ学者がくしゃベイカーとベリスは女性じょせいのオーガズムが[[食道しょくどう]]が食物しょくもつ嚥下えんかする能力のうりょく上下じょうげぎゃくにしたような「げる」うごきをし、のぞましい精液せいえき保持ほじ受胎じゅたい可能かのうせいたかめるのではないかと示唆しさした<ref>{{Cite journal|doi=10.1006/anbe.1993.1272 |author=Baker, R. R., and Bellis, M. A. |year=1993 |title=Human sperm competition: Ejaculate manipulation by females and a function for the female orgasm |journal=Animal Behavior |volume=46 |issue=5 |pages=887–909}}</ref>。ベイカーらは女性じょせいのオーガズムが{{かりリンク|精子せいし競争きょうそう|en|sperm competition}}において役割やくわりつのではないかと推測すいそくしている。


1994ねん[[ザ・ラーニング・チャンネル]]で放送ほうそうされたせいかんするドキュメンタリー番組ばんぐみ<!-- 微妙びみょうですが、監修かんしゅうがモリスなので一応いちおう情報じょうほうげんになるとしてのこしておきます -->では性交せいこうちゅう女性じょせいちつなかひかりファイバーカメラを挿入そうにゅう撮影さつえいおこなった。彼女かのじょがオーガズムをむかえると、{{かりリンク|骨盤こつばんそこ|en|pelvic floor|label=骨盤こつばんすじぐん}}が収縮しゅうしゅくして[[ポルチオ|子宮しきゅうちつ]]が反復はんぷくてきに{{かりリンク|ちつ円蓋えんがい|en|vaginal fornix}}ないたまった精液せいえきへとひたり、あたかも精子せいしが{{かりリンク|外子そとこ宮口みやぐち|en|external orifice of the uterus}}へと確実かくじつすすむようにし受胎じゅたい可能かのうせいたかめようとするかのようなうごきをせた<ref>{{cite video | people=[[デズモンド・モリス|Desmond Morris]] (host) |date=1994 | title=The Human Animal | medium=TV | publisher=The Learning Channel}}</ref>。{{かりリンク|エリザベス・ロイド|en|Elisabeth Lloyd}}はこのシーンでながされたナレーションがこれを「精子せいしげ」のれいであるとしたことを批判ひはんし、これは{{かりリンク|子宮しきゅうオーガズム|en|uterine orgasm}}での通常つうじょう収縮しゅうしゅくぎず、繁殖はんしょくりょくへのどのような効果こうかしめされてはいないとしている<ref>{{cite web|url=http://mypage.iu.edu/%7Eealloyd/Reviews.html#IHaveSeenVideo |title=Reviews |publisher=Mypage.iu.edu |date= |accessdate=2010-10-15}}</ref>。
1994ねんに[[ザ・ラーニング・チャンネル]]で放送ほうそうされたせいかんするドキュメンタリー番組ばんぐみ<!-- 微妙びみょうですが、監修かんしゅうがモリスなので一応いちおう情報じょうほうげんになるとしてのこしておきます -->では性交せいこうちゅう女性じょせいちつなかひかりファイバーカメラを挿入そうにゅう撮影さつえいおこなった。彼女かのじょがオーガズムをむかえると、{{かりリンク|骨盤こつばんそこ|en|pelvic floor|label=骨盤こつばんすじぐん}}が収縮しゅうしゅくして[[ポルチオ|子宮しきゅうちつ]]が反復はんぷくてきに{{かりリンク|ちつ円蓋えんがい|en|vaginal fornix}}ないたまった精液せいえきへとひたり、あたかも精子せいしが{{かりリンク|外子そとこ宮口みやぐち|en|external orifice of the uterus}}へと確実かくじつすすむようにし受胎じゅたい可能かのうせいたかめようとするかのようなうごきをせた<ref>{{cite video | people=[[デズモンド・モリス|Desmond Morris]] (host) |date=1994 | title=The Human Animal | medium=TV | publisher=The Learning Channel}}</ref>。{{かりリンク|エリザベス・ロイド|en|Elisabeth Lloyd}}はこのシーンでながされたナレーションがこれを「精子せいしげ」のれいであるとしたことを批判ひはんし、これは{{かりリンク|子宮しきゅうオーガズム|en|uterine orgasm}}での通常つうじょう収縮しゅうしゅくぎず、繁殖はんしょくりょくへのどのような効果こうかしめされてはいないとしている<ref>{{cite web|url=http://mypage.iu.edu/%7Eealloyd/Reviews.html#IHaveSeenVideo |title=Reviews |publisher=Mypage.iu.edu |date= |accessdate=2010-10-15}}</ref>。


[[排卵はいらん]]ちゅうには比較的ひかくてきオーガズムにたっしやすい傾向けいこうがあるという観察かんさつは、オーガズムが繁殖はんしょくりょく増強ぞうきょうむすいていることを示唆しさしている<ref>{{Cite news| first=David | last=Adam | url=http://www.guardian.co.uk/life/science/story/0,12996,1501314,00.html | date=8 June 2005 | title=Female orgasm all in the genes | work=The Guardian | accessdate=28 May 2006 | location=London}}</ref>。
[[排卵はいらん]]ちゅうには比較的ひかくてきオーガズムにたっしやすい傾向けいこうがあるという観察かんさつは、オーガズムが繁殖はんしょくりょく増強ぞうきょうむすいていることを示唆しさしている<ref>{{Cite news| first=David | last=Adam | url=http://www.guardian.co.uk/life/science/story/0,12996,1501314,00.html | date=8 June 2005 | title=Female orgasm all in the genes | work=The Guardian | accessdate=28 May 2006 | location=London}}</ref>。
114ぎょう: 114ぎょう:
科学かがくライターの{{かりリンク|ナタリー・アンジェ|en|Natalie Angier}}は、この仮説かせつ女性じょせいのオーガズムの心理しんり社会しゃかいてき価値かち過小かしょう評価ひょうかしていると批判ひはんしている。キャサリン・ブラックリッジは著書ちょしょ『ヴァギナ:女性じょせい文化ぶんか』においてオーガズムと受胎じゅたい成功せいこうとのあいだむすきがある可能かのうせいしめ研究けんきゅう引用いんようしている。ブラックリッジは「女性じょせいのオーガズムは痕跡こんせきてきなもの」とする仮説かせつが、受胎じゅたい成功せいこう結果けっかとしてもたらされつづけている進化しんかてき利点りてん無視むししていると批判ひはんしている{{ようページ番号ばんごう|date=2011ねん5がつ}}。[[人類じんるいがく]]しゃ・[[霊長れいちょうるいがく]]しゃである[[サラ・ブラファー・ハーディ]]もまた女性じょせいのオーガズムが痕跡こんせきてきなものであるとする議論ぎろん批判ひはんし、そのようなかんがかたには[[せい差別さべつ]]の気配けはいがあるといている<ref>{{cite web| url=http://www.arlindo-correia.com/241005.html |author=Christopher Shea| title=Orgasmic science| work=[[ボストン・グローブ|The Boston Globe]]| date=24 April 2005| accessdate=2011-05-22}}</ref>。
科学かがくライターの{{かりリンク|ナタリー・アンジェ|en|Natalie Angier}}は、この仮説かせつ女性じょせいのオーガズムの心理しんり社会しゃかいてき価値かち過小かしょう評価ひょうかしていると批判ひはんしている。キャサリン・ブラックリッジは著書ちょしょ『ヴァギナ:女性じょせい文化ぶんか』においてオーガズムと受胎じゅたい成功せいこうとのあいだむすきがある可能かのうせいしめ研究けんきゅう引用いんようしている。ブラックリッジは「女性じょせいのオーガズムは痕跡こんせきてきなもの」とする仮説かせつが、受胎じゅたい成功せいこう結果けっかとしてもたらされつづけている進化しんかてき利点りてん無視むししていると批判ひはんしている{{ようページ番号ばんごう|date=2011ねん5がつ}}。[[人類じんるいがく]]しゃ・[[霊長れいちょうるいがく]]しゃである[[サラ・ブラファー・ハーディ]]もまた女性じょせいのオーガズムが痕跡こんせきてきなものであるとする議論ぎろん批判ひはんし、そのようなかんがかたには[[せい差別さべつ]]の気配けはいがあるといている<ref>{{cite web| url=http://www.arlindo-correia.com/241005.html |author=Christopher Shea| title=Orgasmic science| work=[[ボストン・グローブ|The Boston Globe]]| date=24 April 2005| accessdate=2011-05-22}}</ref>。


[[進化しんか生物せいぶつがく]]しゃのロビン・ベイカーは『{{かりリンク|精子せいし戦争せんそう|en|Sperm Wars}}』において、オーガズムの発生はっせいとタイミングはすべて、進化しんかてきによりてきした男性だんせい精子せいし保持ほじするための女性じょせい身体しんたい無意識むいしきてき戦略せんりゃく一部いちぶをなすのであるとろんじている。性交せいこうのオーガズムは、精子せいし病原びょうげんたいたいする子宮しきゅう頸部の自然しぜんのフィルタを回避かいひさせるためのボタンとして機能きのうするのである。性交せいこうまえの<!-- an orgasm before -->オーガズムはぎゃくにフィルタを強化きょうかする。
[[進化しんか生物せいぶつがく]]しゃ{{かりリンク|ロビン・ベイカー|en|Dr Robin Baker}}は『{{かりリンク|精子せいし戦争せんそう|en|Sperm Wars}}』において、オーガズムの発生はっせいとタイミングはすべて、進化しんかてきによりてきした男性だんせい精子せいし保持ほじするための女性じょせい身体しんたい無意識むいしきてき戦略せんりゃく一部いちぶをなすのであるとろんじている。性交せいこうのオーガズムは、精子せいし病原びょうげんたいたいする子宮しきゅう頸部の自然しぜんのフィルタを回避かいひさせるためのボタンとして機能きのうするのである。性交せいこうまえの<!-- an orgasm before -->オーガズムはぎゃくにフィルタを強化きょうかする。


=== 個人こじん遺伝いでんてき基礎きそ ===
=== 個人こじん遺伝いでんてき基礎きそ ===


2005ねんおこなわれた{{かりリンク|双生児そうせいじ研究けんきゅう|en|twin study}}は女性じょせいの3にん1人ひとり性交せいこうちゅうにオーガズムにたっしたことがないかほとんどたっすることがなく、つねにオーガズムにたっするのは10にん1人ひとりにしかぎないことをあきらかにした。一般いっぱん心理しんり社会しゃかいてきなものであるとかんがえられている、オーガズムにたっする能力のうりょくのこの個人こじんは、34-45%が遺伝いでんてきなものであるとあきらかになった。4000にん女性じょせい調査ちょうさしたこの研究けんきゅうは[[王立おうりつ協会きょうかい]]の学術がくじゅつ『{{かりリンク|バイオロジー・レターズ|en|Biology letters}}』で公表こうひょうされた<ref>{{Cite news| url=http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4616899.stm | title=Female orgasm is 'down to genes' | publisher=BBC | date=7 June 2005 | accessdate=28 May 2006}}</ref><ref>{{cite press release | publisher=Primary Care Sciences Research Centre, Keele University | date=7 June 2005 | url=http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-06/rs-sir060605.php | title=Genetic influences on variation in female orgasmic function: a twin study by Dr KM Dunn, Dr LF Cherkas and Prof TD Spector | accessdate=28 May 2006}}</ref>。エリザベス・ロイドはこれを女性じょせいのオーガズムが適応てきおうてきなものではないことの証拠しょうことして引用いんようしている<ref>{{cite web|url=http://mypage.iu.edu/%7Eealloyd/Reviews.html#IReadRecentlyThat |title=Reviews |publisher=Mypage.iu.edu |date= |accessdate=2010-10-15}}</ref>。
2005ねんおこなわれた{{かりリンク|双生児そうせいじ研究けんきゅう|en|twin study}}は女性じょせいの3にん1人ひとり性交せいこうちゅうにオーガズムにたっしたことがないかほとんどたっすることがなく、つねにオーガズムにたっするのは10にん1人ひとりにしかぎないことをあきらかにした。一般いっぱん心理しんり社会しゃかいてきなものであるとかんがえられている、オーガズムにたっする能力のうりょくのこの個人こじんは、34-45%が遺伝いでんてきなものであるとあきらかになった。4000にん女性じょせい調査ちょうさしたこの研究けんきゅうは[[王立おうりつ協会きょうかい]]の学術がくじゅつ『{{かりリンク|バイオロジー・レターズ|en|Biology Letters}}』で公表こうひょうされた<ref>{{Cite news| url=http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4616899.stm | title=Female orgasm is 'down to genes' | publisher=BBC | date=7 June 2005 | accessdate=28 May 2006}}</ref><ref>{{cite press release | publisher=Primary Care Sciences Research Centre, Keele University | date=7 June 2005 | url=http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-06/rs-sir060605.php | title=Genetic influences on variation in female orgasmic function: a twin study by Dr KM Dunn, Dr LF Cherkas and Prof TD Spector | accessdate=28 May 2006}}</ref>。エリザベス・ロイドはこれを女性じょせいのオーガズムが[[適応てきおう]]てきなものではないことの証拠しょうことして引用いんようしている<ref>{{cite web|url=http://mypage.iu.edu/%7Eealloyd/Reviews.html#IReadRecentlyThat |title=Reviews |publisher=Mypage.iu.edu |date= |accessdate=2010-10-15}}</ref>。


== 医学いがくてき側面そくめん ==
== 医学いがくてき側面そくめん ==
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[[生殖せいしょく]]以外いがい理由りゆう性交せいこうおこなっているようにおもわれるしゅである[[イルカ]]のせいとオーガズムにかんする研究けんきゅうおこなわれている<ref>National Geographic's ''Dolphins: The wild side'' documentary (1999), [http://www.imdb.com/title/tt0386415/ IMDb].「性交せいこうはカジュアルかつ頻繁ひんぱんおこなわれ、きずなつよ維持いじする社会しゃかいてき道具どうぐとなっている。しかしこうした調和ちょうわうらにはイルカのくら側面そくめんかくれている。つよいオスの集団しゅうだんわかかったりちいさかったりするほかのイルカをいじめるのである。」
[[生殖せいしょく]]以外いがい理由りゆう性交せいこうおこなっているようにおもわれるしゅである[[イルカ]]のせいとオーガズムにかんする研究けんきゅうおこなわれている<ref>National Geographic's ''Dolphins: The wild side'' documentary (1999), [http://www.imdb.com/title/tt0386415/ IMDb].「性交せいこうはカジュアルかつ頻繁ひんぱんおこなわれ、きずなつよ維持いじする社会しゃかいてき道具どうぐとなっている。しかしこうした調和ちょうわうらにはイルカのくら側面そくめんかくれている。つよいオスの集団しゅうだんわかかったりちいさかったりするほかのイルカをいじめるのである。」
[http://www.nationalgeographic.com/tv/press/990202.html National Geographic website]より</ref>。
[http://www.nationalgeographic.com/tv/press/990202.html National Geographic website]より([http://web.archive.org/web/20090221164719/http://www.nationalgeographic.com/tv/press/990202.html アーカイブ])</ref>。


== 文学ぶんがくにおけるオーガズム ==
== 文学ぶんがくにおけるオーガズム ==
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ユーノーはこのかんがえを拒絶きょぜつする。両者りょうしゃは、女性じょせいとして7年間ねんかんき「[[あい]]を男女だんじょ両方りょうほうったもの」[[テイレシアース]]に意見いけんもとめる<ref>''Met''. III, 323 (translated by A. S. Kline, 2000).</ref>。テイレシアースはユーピテルに同意どういしてユーノーのいかりをい、その盲目もうもくとされてしまった。ユーピテルはテイレシアースの痛手いたでやわらげるため予言よげんりょく長寿ちょうじゅあたえた<ref>''Met.'' III, 335.</ref>。『変身へんしん物語ものがたり以前いぜんにも、オウィディウスは『{{かりリンク|あい技法ぎほう|en|Ars Amatoria}}』において2人ふたりどもたすことのできない性交せいこう嫌悪けんおすると宣言せんげんしている<ref>{{pt icon}} ''Jornal de Letras, Artes e Ideias'', Ano XXV/Number 930. May 24 to June 6, 2006.</ref>。
ユーノーはこのかんがえを拒絶きょぜつする。両者りょうしゃは、女性じょせいとして7年間ねんかんき「[[あい]]を男女だんじょ両方りょうほうったもの」[[テイレシアース]]に意見いけんもとめる<ref>''Met''. III, 323 (translated by A. S. Kline, 2000).</ref>。テイレシアースはユーピテルに同意どういしてユーノーのいかりをい、その盲目もうもくとされてしまった。ユーピテルはテイレシアースの痛手いたでやわらげるため予言よげんりょく長寿ちょうじゅあたえた<ref>''Met.'' III, 335.</ref>。『変身へんしん物語ものがたり以前いぜんにも、オウィディウスは『{{かりリンク|あい技法ぎほう|en|Ars Amatoria}}』において2人ふたりどもたすことのできない性交せいこう嫌悪けんおすると宣言せんげんしている<ref>{{pt icon}} ''Jornal de Letras, Artes e Ideias'', Ano XXV/Number 930. May 24 to June 6, 2006.</ref>。


[[ロマン主義しゅぎ]]と{{かりリンク|ホモエロティシズム|en|Homoeroticism}}の時代じだいとなってもオーガズムというテーマはえがかれつづけた。「並外なみはずれた守備しゅび範囲はんい多彩たさいさの翻訳ほんやくしゃ」としょうされた詩人しじん[[パーシー・ビッシュ・シェリー]](1792-1822) <ref>Webb, 1976, p. 2.</ref>は『フランソワ・ラバイヤックとシャルロット・コルデーのしゅくこんおもわれる断片だんぺん』のなかで「いかなるなまもかのようなにはおよばず」というフレーズをしるし、これはオーガズムの[[メタファー|暗喩あんゆ]]であるとかんがえられており<ref name="Lauritsen">"[http://paganpressbooks.com/jpl/HHREV3.HTM Hellenism and Homoeroticism in Shelley and his Circle]", by John Lauritsen (2008). Consulted on December 10, 2009.</ref>、またこのフレーズのまえには「ってくれ、ってくれ、ぼくえる、ぼくえる!」という明白めいはくに[[フェラチオ]]をほのめかしたぎょう<!-- a rhythmic urgency of the previous lines: 「先行せんこうするぎょうのリズムてき緊迫きんぱくりゃく -->がある<ref name="Lauritsen" />。シェリーにとってオーガズムは「並外なみはずれた魅力みりょくひとともにいながら放置ほうちされた状態じょうたいでいることによるほとんど不本意ふほんい結果けっか」であった<!-- "the almost involuntary consequences of a state of abandonment in the society of a person of surpassing attractions." 難解なんかいですが、古代こだいギリシアの同性愛どうせいあい文脈ぶんみゃくで、肛門こうもん性交せいこうなどはおこなわずただったりそばにいたりするだけ、といったことのようです。 --> <ref>Plato, 2001.</ref>。シェリーの生涯しょうがい最後さいごこい相手あいてであった{{かりリンク|エドワード・エラーカー・ウィリアムズ|en|Edward Ellerker Williams}}のことが『セルキオがわ小舟こぶね』で回想かいそうされており、これはおそらく「文学ぶんがくにおけるもっと偉大いだいなオーガズム描写びょうしゃ」であろうとなされている<ref name="Lauritsen" />{{よう検証けんしょう|date=2011ねん5がつ|title=シェリー研究けんきゅうによる出典しゅってん1つだけで「文学ぶんがくにおけるもっと偉大いだいなオーガズム描写びょうしゃ」というのは不安ふあんです。}}。
[[ロマン主義しゅぎ]]と{{かりリンク|ホモエロティシズム|en|Homoeroticism}}の時代じだいとなってもオーガズムというテーマはえがかれつづけた。「並外なみはずれた守備しゅび範囲はんい多彩たさいさの翻訳ほんやくしゃ」としょうされた詩人しじん[[パーシー・ビッシュ・シェリー]](1792-1822) <ref>Webb, 1976, p. 2.</ref>は『フランソワ・ラバイヤックとシャルロット・コルデーのしゅくこんおもわれる断片だんぺん』のなかで「いかなるなまもかのようなにはおよばず」というフレーズをしるし、これはオーガズムの[[メタファー|暗喩あんゆ]]であるとかんがえられており<ref name="Lauritsen">"[http://paganpressbooks.com/jpl/HHREV3.HTM Hellenism and Homoeroticism in Shelley and his Circle]", by John Lauritsen (2008). Consulted on December 10, 2009.</ref>、またこのフレーズのまえには「ってくれ、ってくれ、ぼくえる、ぼくえる!」という明白めいはくに[[フェラチオ]]をほのめかしたぎょう<!-- a rhythmic urgency of the previous lines: 「先行せんこうするぎょうのリズムてき緊迫きんぱくりゃく -->がある<ref name="Lauritsen" />。シェリーにとってオーガズムは「並外なみはずれた魅力みりょくひとともにいながら放置ほうちされた状態じょうたいでいることによるほとんど不本意ふほんい結果けっか」であった<!-- "the almost involuntary consequences of a state of abandonment in the society of a person of surpassing attractions." 難解なんかいですが、古代こだいギリシアの同性愛どうせいあい文脈ぶんみゃくで、肛門こうもん性交せいこうなどはおこなわずただったりそばにいたりするだけ、といったことのようです。 --> <ref>Plato, 2001.</ref>。シェリーの生涯しょうがい最後さいごこい相手あいてであった{{かりリンク|エドワード・エラーカー・ウィリアムズ|en|Edward Ellerker Williams}}のことが『セルキオがわ小舟こぶね<!-- The Boat on the Serchio -->回想かいそうされており、これはおそらく「文学ぶんがくにおけるもっと偉大いだいなオーガズム描写びょうしゃ」であろうとなされている<ref name="Lauritsen" />{{よう検証けんしょう|date=2011ねん5がつ|title=シェリー研究けんきゅうによる出典しゅってん1つだけで「文学ぶんがくにおけるもっと偉大いだいなオーガズム描写びょうしゃ」というのは不安ふあんです。}}。


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| But the clear stream in full enthusiasm
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|熱狂ねっきょうちたんだながれは
|んだながれは熱狂ねっきょうちて
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|Pours itself on the plain....
|Pours itself on the plain....

2011ねん5がつ30にち (月)げつ 14:45時点じてんにおけるはん

オーガズムえい: orgasm)もしくは性的せいてき絶頂ぜっちょうとは、はげしい快感かいかんにより特徴付とくちょうづけられる、ヒトのせい反応はんのう周期しゅうき英語えいごばんにおける 高原こうげん英語えいごばんのピークである[1]古代こだいギリシア: οργασμός (「じゅくする」「ちる」)を語源ごげんとし、オルガスムスどく: Orgasmus)、オルガズモ: Orgasmo)、オルガスムふつ: Orgasme)、アクメふつ: acmé)、オルガスミ: Orgasmi) などともう。

オーガズムは男性だんせい女性じょせいとも経験けいけんするものであり、随意ずいいもしくは自律じりつてき大脳だいのうえんけいにより支配しはいされており、性器せいき肛門こうもんかこ下部かぶ骨盤こつばんすじぐん高速こうそくすじ収縮しゅうしゅくのサイクルをともな[1]。オーガズムにはほかにもしばしば身体しんたい複数ふくすう部分ぶぶんでの筋肉きんにく痙攣けいれん全身ぜんしん多幸たこうかんなどの随意ずいい運動うんどうともない、またしばしばからだうごきや発声はっせいられる。男性だんせいにおいては、オーガズムは一般いっぱんてき射精しゃせいへといたる。

オーガズムは性的せいてき刺激しげきたいする生理学せいりがくてき自律じりつ反応はんのうである。オーガズムのあいだには脳波のうはのパターンにはっきりとした変化へんかあらわれ、このことはオーガズムの反応はんのうにおけるあたりえんけい重要じゅうようせいしめしている[1]。ヒトでは、オーガズムは通常つうじょう男性だんせいでは陰茎いんけいの、女性じょせいではかげかく刺激しげきによりもたらされる[1][2]刺激しげき自身じしんによるもの(オナニー)でもパートナーによるものでもよく、後者こうしゃ挿入そうにゅうともな性交せいこうでもともなわないペッティングやその性行為せいこういでもい。さらには、パートナー同士どうし同時どうじたがいの性器せいき愛撫あいぶしたり、挿入そうにゅうともな性交せいこうおこなったり、そののリズミカルな性器せいき同士どうし接触せっしょくおこなったりすることで同時どうじにオーガズムをむかえる場合ばあいもある。

おうとしてられるオーガズム期間きかんにはしばしばリラックスかんともない、これは神経しんけいホルモンであるオキシトシンプロラクチン放出ほうしゅつによるものとされている[3]男性だんせい女性じょせいのうは(パートナーによりもたらされる)オーガズムのあいだには類似るいじした変化へんかせ、のう活動かつどうのスキャンは大脳皮質だいのうひしつだい部分ぶぶんでの一時いちじてき代謝たいしゃ活動かつどう低下ていかあたりえんけいでの代謝たいしゃ活動かつどう変化へんかもしくは増大ぞうだいしめ[4]

ヴワディスワフ・ポドコヴィンスキー[訳語やくご疑問ぎもんてん]『エクスタシー』(1894)。オーガズムをえがいている。

定義ていぎ

臨床りんしょう文脈ぶんみゃくでは、オーガズムは通常つうじょう性行為せいこういあいだこる関係かんけいする筋肉きんにく収縮しゅうしゅく、ならびに心拍しんぱくすう血圧けつあつ呼吸こきゅう速度そくどふかさの変化へんか特徴とくちょうてきなパターンによって厳密げんみつ定義ていぎされる[5]。とはいえ通常つうじょうは、はげしい快感かいかん特徴とくちょうとするせい反応はんのう周期しゅうき英語えいごばんにおける高原こうげん英語えいごばんのピークとして定義ていぎされている[1]。「オーガズム」の定義ていぎにはばらつきがあり、一貫いっかんした分類ぶんるいをどうおこなうかのコンセンサスはられていないとかんがえられている[6]学術がくじゅつ臨床りんしょう心理しんりがくレビュー』ではすくなくとも26のオーガズムの定義ていぎがリストアップされている[7]

Gスポットのみの刺激しげきによりられる女性じょせいのオーガズムや、すう分間ふんかんやさらには1あいだつづばされた・連続れんぞくてきなオーガズムといった種類しゅるい性感せいかん厳密げんみつ意味いみで「オーガズム」と分類ぶんるいすべきかについては議論ぎろんがある[8]。この問題もんだいはオーガズムの臨床りんしょうてき定義ていぎじくとするものであるが、こうしたオーガズムの見方みかたたん生理学せいりがくてきなものである一方いっぽうで、心理しんりがくてき内分泌ないぶんぴつがくてき神経しんけいがくてきな「オーガズム」のしょ定義ていぎもある[6]。こうしたケースでは、経験けいけんされる感覚かんかく主観しゅかんてきなものであり、オーガズムの特徴とくちょうである随意ずいい収縮しゅうしゅくかならずしも関与かんよする必要ひつようはない。しかしながら、両性りょうせい経験けいけんする感覚かんかくきわめてこころよいものであり、しばしば全身ぜんしん体感たいかんされ、超越ちょうえつてきともばれるしんてき状態じょうたいをもたらし、血管けっかん充血じゅうけつ英語えいごばんとそれにむすいた快感かいかんは、収縮しゅうしゅくともな完全かんぜんなオーガズムのそれと比肩ひけんしうるものである。たとえば、現代げんだいにおけるしょ発見はっけん射精しゃせい男性だんせいのオーガズムを区別くべつすることを支持しじするものとなっている[7]。この理由りゆうのため、これらを厳密げんみつ意味いみでオーガズムと定義ていぎすべきかをめぐっては両方りょうほう立場たちばからのさまざまな見解けんかいがある。

オーガズムへの到達とうたつ

総論そうろん

男性だんせいがオーガズムに到達とうたつするもっと一般いっぱんてき方法ほうほう陰茎いんけい性的せいてき刺激しげき英語えいごばん女性じょせいのそれはかげかく刺激しげきである[1][2][9][10]。こうした刺激しげきはさまざまな行動こうどうによりられる。男性だんせいにおいては、ちつもしくは肛門こうもんアナルセックス)をもちいた性交せいこうオーラルセックスフェラチオ)、もしくはオナニーによって充分じゅうぶん刺激しげきることができる。これは通常つうじょう射精しゃせいともなう。男性だんせい射精しゃせいすることなくオーガズムにたっすること(「ドライオーガズム」としてられる)も、オーガズムにたっすることなく射精しゃせいすることもある。夢精むせいおそオーガズムしょう射精しゃせいなどが後者こうしゃれいである。女性じょせいにおいては、オーガズムはちつによる性交せいこうクンニリングス、オナニー、ペッティング全般ぜんぱんなどをつうじてられ、またバイブレータ性的せいてき電気でんき刺激しげき英語えいごばんなどなどをもちいてもたっしうる。乳首ちくび子宮しきゅう子宮しきゅうオーガズム英語えいごばん)、その性感せいかんたい刺激しげきによってもオーガズムがられるが、これは比較的ひかくてきまれである[11]物理ぶつりてき刺激しげきのほか、ゆめなかでのように心理しんりてき興奮こうふんのみによってもオーガズムにたっすることがある[9]

性的せいてき刺激しげきにおいて重要じゅうようとなるのは女性じょせいにおいてはスキーンせん男性だんせいにおいては前立腺ぜんりつせんばれている内分泌腺ないぶんぴつせんであり、これらはあいどう構造こうぞうである。一般いっぱんてきには、これらの領域りょういきGスポットばれている。


女性じょせいのオーガズム

女性じょせいのオーガズムが、おそらくは人為じんいてきに、2つのことなったものとして分類ぶんるいされることがあるために、 女性じょせいのオーガズムをめぐ議論ぎろん複雑ふくざつなものとなっている――かげかくのオーガズムとちつ(Gスポット)のオーガズムである。

ちつオーガズムという概念がいねん単独たんどく現象げんしょうとしてはじめて主張しゅちょうしたのはジークムント・フロイトであった。1905ねんにフロイトは、かげかくのオーガズムは純粋じゅんすい思春期ししゅんき現象げんしょうであり、思春期ししゅんき到達とうたつするとすぐにちつオーガズム、すなわちかげかくへの刺激しげきなしでられるオーガズムへと移行いこうしてゆくのが成熟せいじゅくした女性じょせい適切てきせつ反応はんのうであるとべた。フロイトはこの基本きほん前提ぜんていなん証拠しょうこしめすことはなかったが、この理論りろん影響えいきょうおおきなものであった。フロイトのせつ男性だんせい陰茎いんけい女性じょせい性的せいてき満足まんぞく中心ちゅうしんえ、おおくの女性じょせいたちはかげかくへの刺激しげきがほとんどもしくはまったくなしでちつでの性交せいこうのみをつうじてオーガズムにたっすることができなかったとき不適切ふてきせつかんおぼえるようになった[12]

フロイトの見解けんかいとは対照たいしょうてきに、女性じょせいだい部分ぶぶんかげかくへの刺激しげきによって、もしくはなんらかのかたちでのかげかく刺激しげき補助ほじょによってのみオーガズムにたっすることができ、その研究けんきゅうかげかく刺激しげき女性じょせいがオーガズムにたっするもっと簡単かんたん方法ほうほうであるということを支持しじしている[2][9][10][13][14][15][16][17]ゲイル・サルツ英語えいごばんは「女性じょせいはオーガズムにたっするまでに平均へいきんで20分間ふんかん刺激しげき興奮こうふん必要ひつようとする。男性だんせいはこれよりはるかにみじか時間じかんしかかからない。女性じょせい男性だんせいよりも幅広はばひろいものを刺激しげきとしてかんじ、またどのような刺激しげきもっと機能きのうするかを正確せいかく定義ていぎするのも困難こんなんである。性交せいこうだけによってオーガズムにたっすることができるのは女性じょせいのうち20%のみであり、だい多数たすう女性じょせいなんらかの直接的ちょくせつてきかげかくへの刺激しげき必要ひつようとする。」[15] これはかげかくに6000以上いじょうもの神経しんけい繊維せんいがあるためである[14]かげかく蹄鉄ていてつのようなかたちちつかこんでおり[9]かげくちびる沿い、肛門こうもんほうへとびる「あし」(かげかくあし)をゆうしている[18]尿道にょうどう海綿かいめんたいちつの「天井てんじょう」に沿ってはしっており、ちつかいしてこれを刺激しげきすることが可能かのうであるが、ちつそのものには女性じょせい快感かいかんやオーガズムをこす機構きこう存在そんざいしていないとかんがえられている[9]ちつ挿入そうにゅうされた陰茎いんけいゆびちょうかたちなどと接触せっしょくするのはかげかく一部いちぶ尿道にょうどう海綿かいめんたいだけである。「かげかく尖端せんたんと、これもまた非常ひじょう敏感びんかん部分ぶぶんである小陰こかげくちびるとは、性交せいこうちゅうには直接ちょくせつ刺激しげきけない。」[9] グレフェンベルグ・スポット、通称つうしょうGスポット恥骨ちこつ背後はいごにあり尿道にょうどうちいさな領域りょういきであり、ちつかべ前部ぜんぶはらがわ)かられることができる。このスポットのおおきさにはかなりの個人こじんがあるようである。こうしたちつ内側うちがわ刺激しげきからられるオーガズムは「ちつの」オーガズムとばれる。

1966ねんに、ジョンソン夫妻ふさい英語えいごばん性的せいてき刺激しげき段階だんかいかんするきわめて重要じゅうよう研究けんきゅう公刊こうかんした[5]。この著作ちょさくでは男女だんじょ双方そうほうあつかわれており、また先行せんこうするアルフレッド・キンゼイのもの(1948, 1953ねん)とはことなりオーガズム前後ぜんこう生理学せいりがくてき段階だんかい決定けっていしようとこころみている。かげかくちつのオーガズムはおな身体しんたいてき段階だんかいっているとされている。どちらの種類しゅるいのオーガズムもかげかく刺激しげき主要しゅようみなもとになっていると夫妻ふさいろんじた[19]かげかくおおきさにかんする近年きんねんしょ発見はっけんもまた、かげかく組織そしきちつ内部ないぶおおきくひろがっていることをしめしている。この発見はっけんかげかくのオーガズムとちつのオーガズムがべつのものであるとする従来じゅうらい主張しゅちょう無効むこうしうる可能かのうせいがある[2]かげかくちつとのつながりは、かげかく女性じょせいのオーガズムの「みなもと」であるという見解けんかい補強ほきょうするものである。今日きょうでは、大半たいはん人々ひとびとが「かげかく」という言葉ことばからおもかべるちいさなえる部分ぶぶんよりもはるかにひろかげかく組織そしきひろがっていることがあきらかとなっている。これらの研究けんきゅう中心ちゅうしんてき研究けんきゅうしゃであるオーストラリアの泌尿器ひにょうき科学かがくものヘレン・オコネルからった関係かんけいがGスポットとされている部分ぶぶんちつオーガズム体験たいけんたいする生理学せいりがくてき説明せつめいとなると主張しゅちょうしている[2]。「ちつかべは、のところ、かげかくなのです。ちつ側壁そくへき表皮ひょうひけてみれば、かげかく球状きゅうじょう部分ぶぶんあらわれます。三角さんかくの、三日月みかづきがたをした勃起ぼっきせい組織そしきです。」とオコネルは説明せつめいする。かげかくかめ頭部とうぶぶんだけなのではなく、「ちいさなおか」だというのである[2]女性じょせい一部いちぶ女性じょせいくらべより広範囲こうはんいかげかく組織そしきっている可能かのうせいがあり、それゆえにおおくの女性じょせいかげかく外部がいぶ部分ぶぶんへの直接的ちょくせつてき刺激しげきによってのみオーガズムにたっすることが出来でき一方いっぽうで、性交せいこうつうじたかげかくのより広範こうはん繊維せんいへの刺激しげきだけで充分じゅうぶんにオーガズムをられる女性じょせいもいるのだとかんがえられる[2]

オーガズムしょうじゅうふん性的せいてき刺激しげきけたのちでもオーガズムにたっするのがつね困難こんなんである状態じょうたいであり、個人こじんてきなやみの原因げんいんとなる。これは男性だんせいよりも女性じょせいはるかに一般いっぱんてきられる[20]女性じょせいやく15%がオーガズムにたっするのに困難こんなんがあると報告ほうこくしており、またアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく女性じょせいの10%は絶頂ぜっちょうたっしたことがない [13][21]。Sexualhealth.comのロバート・バーチは「標本ひょうほん調査ちょうさもとづく統計とうけいがしばしばそうであるように、女性じょせいのオーガズムにかんする数字すうじだれ調査ちょうさされ、だれ報告ほうこくおこなったかによって結果けっかにばらつきがあります。しかしながら、女性じょせいおそらくは15%ほどはいちもオーガズムを経験けいけんしたことがなく、最大さいだいで10%ほどの女性じょせい一人ひとり自慰じいをするときにしかオーガズムにたっすることができないようです。」とべている[10]ドリュー・ピンスキー英語えいごばんはこうべている――

男性だんせい女性じょせいでは「配線はいせん」がちがっていて、さらには女性じょせい同士どうしでもたがいにちがった配線はいせんがされているのです。しばしば女性じょせいたちは、絶頂ぜっちょうのあるしゅ標準ひょうじゅんたっすることができていないために自分じぶん欠陥けっかんがあるかのようにかんじるようです。男性だんせいたちは、女性じょせい絶頂ぜっちょうさせるためになに必要ひつようなのかについて概括がいかつてき理解りかいしかしていないためにさらに事態じたい悪化あっかさせています。男性だんせいたちはしばしば女性じょせいたちがみなおなじであるとしんじていて、なにかが1人ひとり女性じょせいたいして上手うまったとおもうとその方法ほうほう親密しんみつになったほか女性じょせいすべてに適用てきようしようとし、これがおおきな問題もんだいの1つとなっています。女性じょせいたちの50-60%は性交せいこうつうじてオーガズムにたっしたことがなく、絶頂ぜっちょうするにはかげかく刺激しげき必要ひつようとします。30%は性交せいこうつうじて安定あんていしてオーガズムをることができます。10%は性交せいこうでオーガズムにたっし、さらに連続れんぞくてきなオーガズムもられる場合ばあいがあります。5%はしんふくすうかい(マルチプル)のオーガズムを性交せいこうつうじてのみることができ、この範疇はんちゅうはい女性じょせいはオーラルセックスを心地ここちかんじないのが普通ふつうです[15]

女性じょせいのオーガズムは平均へいきんしてやく20びょうほどつづ[22]ちつ子宮しきゅう肛門こうもんふく骨盤こつばん領域りょういき筋肉きんにく一連いちれん収縮しゅうしゅくからなると推測すいそくされている。一部いちぶ女性じょせいでは、当人とうにんがオーガズムがはじまったと報告ほうこくした直後ちょくごにこれらの収縮しゅうしゅくはじまり、やく1びょう間隔かんかくで、最初さいしょ徐々じょじょつよく、のちには徐々じょじょよわくなりながら継続けいぞくすることがある。規則きそくてき収縮しゅうしゅくつづいて、不規則ふきそく間隔かんかくすうかい追加ついかてき収縮しゅうしゅくもしくはふるえがこる場合ばあいもある。オーガズムにたっしたと報告ほうこくするが、骨盤こつばん領域りょういき収縮しゅうしゅくまった観察かんさつされない場合ばあいもある[23]

肛門こうもん刺激しげき

どちらのせいにおいても、アナルセックスなどでられるように、肛門こうもん周辺しゅうへん神経しんけいまつはしおよび肛門こうもん自体じたいから快感かいかんることができる。男性だんせい前立腺ぜんりつせん刺激しげきのみによってオーガズムをることが可能かのうである[24]前立腺ぜんりつせん直腸ちょくちょう隣接りんせつしており[25]女性じょせいのGスポットと関連かんれんしているとかんがえられているスキーンせん男性だんせいばんあいどうものである[26]。ジャック・モーリンは、「肛門こうもんオーガズム」は前立腺ぜんりつせんのオーガズムとしばしば混同こんどうされているが無関係むかんけいのものであると主張しゅちょうしている[27]かげかくの「あし」がかげくちびる沿って肛門こうもんまでびているため、肛門こうもん刺激しげき一部いちぶ女性じょせいにとっても快感かいかんともなうものでありうる[18]

乳房ちぶさ乳首ちくび刺激しげき

一部いちぶ女性じょせいは、性交せいこうぜんおどけあいだ乳房ちぶさ刺激しげきされたり、さらにはただ乳房ちぶさ愛撫あいぶされたりするだけで、おだやかなもしくははげしいオーガズムにたっする。女性じょせい乳房ちぶさ刺激しげきがねとなるが、そのてんでは通常つうじょうの(骨盤こつばん領域りょういきの)オーガズムとおなじであるため、これは「乳房ちぶさオーガズム」(breast orgasm)とばれている [28]女性じょせい大半たいはん乳房ちぶさ刺激しげきによりこの効果こうか体験たいけんすることはない。213めい女性じょせい質問しつもんした研究けんきゅうによると、そのうち29%がすくなくともいち乳房ちぶさのオーガズムを経験けいけんしたことがあった[11]。オーガズムは部分ぶぶんてきには、性的せいてき興奮こうふんさい体内たいない生産せいさんされるオキシトシンというホルモンによりこされるとかんがえられている。男性だんせいもしくは女性じょせい乳首ちくび刺激しげきされて勃起ぼっきするとオキシトシンが発生はっせいすることがしめされている[29]

自然しぜん発生はっせい

オーガズムは、なん直接的ちょくせつてき刺激しげきけることなく自然しぜん発生はっせいてきこることもある。性的せいてきゆめなかでオーガズムがきることも時折ときおりある(夢精むせい参照さんしょう)。

このたねのオーガズムがはじめて報告ほうこくされたのは脊髄せきずい損傷そんしょう(SCI)を人々ひとびとであった。脊髄せきずい損傷そんしょうはあるしゅ感覚かんかく喪失そうしつ自己じこ知覚ちかく変容へんようをもたらすことが非常ひじょうおおいが、性的せいてき興奮こうふん性欲せいよくなどといった性的せいてき感覚かんかくうしなわれるわけではない。ゆえに、一部いちぶ人々ひとびと心的しんてき刺激しげきのみによってオーガズムを発動はつどうさせることができるのである。

性的せいてきではない活動かつどうによって自然しぜん発生はっせいてきなオーガズムがこされることもある。そのような活動かつどう最良さいりょうれいとしては、サイクリングやエクササイズのさい自転車じてんしゃのサドルが性器せいきこすれるときのように骨盤こつばんすじぐんけられているとき意図いとせずに性器せいきかる刺激しげきこす緊張きんちょう解放かいほうげられる。

一部いちぶこううつざい副作用ふくさようとして自然しぜん発生はっせいてき絶頂ぜっちょうこすことがあることも発見はっけんされている[30]患者かんじゃ大半たいはんがその事実じじつらせたがららないため、こううつざい投与とうよけている患者かんじゃのうちどのぐらいのかず自然しぜん発生はっせいてきオーガズムを体験たいけんしているかの正確せいかくなデータはない。

不本意ふほんいなオーガズム

オーガズムは強姦ごうかん性的せいてき暴行ぼうこうさいのような強制きょうせいされた性的せいてき接触せっしょく結果けっかとしてもこる場合ばあいがあり、被害ひがいしゃ非難ひなん内在ないざいによりこされるはじ感情かんじょうにしばしばむす[31][32]けられた性的せいてき接触せっしょく経験けいけんしオーガズムを経験けいけんしたひと割合わりあい非常ひじょうひくいが、羞恥心しゅうちしん困惑こんわくのために過少かしょう報告ほうこくされている可能かのうせいもある。不本意ふほんいなオーガズムは性別せいべつ関係かんけいなくこり[33]

マルチプル・オーガズム

女性じょせいや、比較的ひかくてきまれではあるが男性だんせい[34]おうがないかあっても非常ひじょうみじかく、最初さいしょのオーガズムをむかえたすぐだい2のオーガズムやさらにおおくのオーガズムを経験けいけんする場合ばあいがある。最初さいしょのオーガズムにつづ連続れんぞくした絶頂ぜっちょう刺激しげき蓄積ちくせきしてゆくにつれさらに強烈きょうれつもしくは快感かいかんつよいものになりる。一部いちぶ女性じょせいは、絶頂ぜっちょうたっしたのちではかげかく乳首ちくび非常ひじょう敏感びんかんになるため、さらなる刺激しげき最初さいしょ苦痛くつうともなる。

連続れんぞくしたふくすうかいのオーガズムを、とく射精しゃせいすることなしに経験けいけんしたと報告ほうこくする男性だんせいたちもいる。射精しゃせいしないオーガズム(ドライオーガズム)を経験けいけんした男性だんせいは、おう軽減けいげんされるためしばしばふくすうかいのオーガズムをむかえることができる[35]。1かい数時間すうじかんをかけて自慰じいつづけ、すうおおくのオーガズムを達成たっせいできる男性だんせいたちもいる[35]。そうした男性だんせいなかには、最初さいしょからふくすうかいのオーガズムをられていたひとも、訓練くんれんによって習得しゅうとくしたひともいる[34]近年きんねんでは、ふくすうかいのオーガズムを達成たっせいするためのさまざまな技法ぎほうしるした書籍しょせき数多かずおお出版しゅっぱんされている。ふくすうかいのオーガズムをられる男性だんせいたち(とそのパートナーたち)の大半たいはんは、射精しゃせいをしないことでオーガズム通常つうじょうよりはるかに精力せいりょくてきでいられると報告ほうこくしている[36]。さらに、こうした男性だんせいたちはのぞむならば通常つうじょうよりも強力きょうりょく射精しゃせいともなうオーガズムもることが出来できると報告ほうこくしている。

射精しゃせい直前ちょくぜん陰嚢ふぐり肛門こうもんのほぼ中間ちゅうかん位置いちするかいかげ圧迫あっぱくすることで射精しゃせい防止ぼうしするのが1つの方法ほうほうである。しかしながらこれは精液せいえき尿道にょうどうとおって外部がいぶへと射出しゃしゅつされるわりに膀胱ぼうこうへとなが逆行ぎゃっこうせい射精しゃせいをもたらす可能かのうせいがある。また、長期間ちょうきかんわたせまいサドルの自転車じてんしゃつづけた男性だんせい報告ほうこくれい同様どうように、かいかげ神経しんけい血管けっかん圧迫あっぱくすることにより長期ちょうきてき損傷そんしょうこす可能かのうせいもある[37]なんらかの理由りゆう前立腺ぜんりつせんもしくは膀胱ぼうこう手術しゅじゅつけた男性だんせいもまた逆行ぎゃっこうせい射精しゃせいのためにドライオーガズムを経験けいけんする場合ばあいがある。

ふくすうかいのオーガズムをむかえることのできる女性じょせいたちは、これをるためにリラックスして「解放かいほうする」必要ひつようがあることを報告ほうこくしており、これとたことを男性だんせいおこなうのがもう1つの方法ほうほうである。射精しゃせいともな収縮しゅうしゅくや、先述せんじゅつのような強制きょうせいてき抑制よくせいおこなわりに、射精しゃせいまえ血管けっかん充血じゅうけつ送出そうしゅつ心身しんしん両面りょうめんでコントロールするのである。こうした技法ぎほう成功せいこうすると、連続れんぞくてきもしくはふくすうかいの「全身ぜんしんの」オーガズムをもられる場合ばあいがある[38]前立腺ぜんりつせんせい嚢、輸精かんゆびによるおだやかな刺激しげきにより、はげしい放出ほうしゅつともなうオーガズムが持続じぞくする性的せいてき快感かいかんることのできる男性だんせいもいる。前立腺ぜんりつせん刺激しげきおも目的もくてきとしたせい開発かいはつされている[よう出典しゅってん]

思春期ししゅんきよりまえ自慰じいもしくはその性的せいてき活動かつどうはじめた男性だんせいなかには射精しゃせいともなわないふくすうかいのオーガズムをられていたと報告ほうこくするひとおおい。思春期ししゅんき以前いぜん男性だんせいのオーガズムは「通常つうじょうの」女性じょせいのオーガズム体験たいけん質的しつてき類似るいじしたものであることをしめ証拠しょうこがいくつかあり、このことは思春期ししゅんきにおけるホルモンの変化へんか男性だんせいのオーガズムの特質とくしつつよ影響えいきょうおよぼしていることをうかがわせる[39]

多数たすう研究けんきゅうが、プロラクチンというホルモンが男性だんせいおう原因げんいん推測すいそくされるとしている。このため、カベルゴリン英語えいごばんCabeser[訳語やくご疑問ぎもんてん]やドスティネックスとしてもられる)のようなプロラクチンを抑制よくせいする薬品やくひん実験じっけんてき関心かんしんけられている。カベルゴリンにかんする事例じれい報告ほうこくは、この薬品やくひんおう完全かんぜんのぞくことができ、男性だんせいたちにつづけに射精しゃせいともなふくすうかいのオーガズムを経験けいけんさせられることを示唆しさしている。すくなくとも1つの科学かがくてき研究けんきゅうもこうした主張しゅちょう支持しじしている[40]。カベルゴリンはホルモンに変化へんかをきたす薬品やくひんであり、すうおおくの副作用ふくさよう可能かのうせいがある。せい機能きのう不全ふぜん治療ちりょうのための使用しようはまだ承認しょうにんされていない。おう原因げんいんとしてもう1つ、オキシトシンというホルモンの放出ほうしゅつ増加ぞうかかんがえられる。さらに、オキシトシンの増加ぞうかりょうおうながさにも影響えいきょうしているかもしれないとかんがえられている。

1995ねんにはラトガース大学だいがく科学かがくてき研究けんきゅうおこなわれ、成人せいじん男性だんせいにおける自然しぜんな、完全かんぜん射精しゃせいする、ふくすうかいのオーガズムの実証じっしょう成功せいこうしている。この研究けんきゅうでは、36分間ふんかんに6かい完全かんぜん射精しゃせいするオーガズムが、おうられるものなしにられた[41]思春期ししゅんき進行しんこう成人せいじんへとつづ過程かていなかおう軽減けいげんされ、さらには完全かんぜんになくなってしまう事例じれいもあるようである。のちには、P・ハーケらがプロラクチンの亢進こうしん反応はんのうなしにふくすうかいのオーガズムにたっした男性だんせい観察かんさつしている[42]

進化しんかじょう機能きのう

性交せいこうさい身体しんたいからちつへと精子せいし放出ほうしゅつする男性だんせいのオーガズムは受胎じゅたい妊娠にんしん)をもたらす可能かのうせいがある。進化しんか生物せいぶつがくものたちは、生殖せいしょく過程かていにおける女性じょせいのオーガズムの役割やくわり(もしあるなら)にかんするさまざまな仮定かていおこなっている。1967ねんにはデズモンド・モリスがポピュラーサイエンスの著書ちょしょはだかのサル』においてはじめて、女性じょせいのオーガズムは男性だんせいパートナーとの肉体にくたいてき親密しんみつさを促進そくしんし、つがいのむすきをつよめるために進化しんかしたのではないかと示唆しさした。男性だんせいくら女性じょせいがオーガズムにたっするのが比較的ひかくてきむずかしいことで女性じょせいは、霊長れいちょうるい配偶はいぐうしゃ選択せんたくにおいてられるような身体しんたいおおきさや攻撃こうげきせいではなく、忍耐にんたいりょく気配きくばり、想像そうぞうりょく知性ちせいといった特質とくしつ男性だんせい選択せんたくするようにみちびかれ、ダーウィンてき進化しんかにおいて有利ゆうりとなるのであろうとモリスは推測すいそくしている。男女だんじょのオーガズムの差異さいみちびかれ、そのような有利ゆうりしょ特質とくしつたねなかつよめられていったのである。もし男性だんせいたちが女性じょせいたちとおなじようにしてオーガズムにより動機付どうきずけられふけるようになっていたならば、利己りこしんだけで充分じゅうぶんであったろうからそうした有利ゆうり特質とくしつ不要ふようとなっていたであろう。

モリスはまたオーガズムが、女性じょせい消耗しょうもうさせよこたわったままにさせることによって精液せいえき漏出ろうしゅつしてしまうことをふせぎ、受胎じゅたい容易よういにもしているという可能かのうせい提示ていじしている。「おの仮説かせつ」もしくは「ノックアウト仮説かせつ」ともばれるこの可能かのうせい今日きょうではきわめてうたがわしいとかんがえられている[よう出典しゅってん]

しょ理論りろん女性じょせいのオーガズムが繁殖はんしょくりょくたかめるのであろうというかんがえにもとづいている。たとえば、ちつのサイズが30%収縮しゅうしゅくすることで陰茎いんけいけるのをたすけ(恥骨ちこつ尾骨びこつすじ非常ひじょう類似るいじしているか、おそらくは恥骨ちこつ尾骨びこつすじによりこされて)、男性だんせいへの刺激しげき一層いっそうたかめ、よりはやくより大量たいりょう射精しゃせい確保かくほするのかもしれない。イギリスの生物せいぶつ学者がくしゃベイカーとベリスは女性じょせいのオーガズムが食道しょくどう食物しょくもつ嚥下えんかする能力のうりょく上下じょうげぎゃくにしたような「げる」うごきをし、のぞましい精液せいえき保持ほじ受胎じゅたい可能かのうせいたかめるのではないかと示唆しさした[43]。ベイカーらは女性じょせいのオーガズムが精子せいし競争きょうそう英語えいごばんにおいて役割やくわりつのではないかと推測すいそくしている。

1994ねんザ・ラーニング・チャンネル放送ほうそうされたせいかんするドキュメンタリー番組ばんぐみでは、性交せいこうちゅう女性じょせいちつなかひかりファイバーカメラを挿入そうにゅう撮影さつえいおこなった。彼女かのじょがオーガズムをむかえると、骨盤こつばんすじぐん収縮しゅうしゅくして子宮しきゅうちつ反復はんぷくてきちつ円蓋えんがいうちたまった精液せいえきへとひたり、あたかも精子せいし外子そとこ宮口みやぐちへと確実かくじつすすむようにし受胎じゅたい可能かのうせいたかめようとするかのようなうごきをせた[44]エリザベス・ロイド英語えいごばんはこのシーンでながされたナレーションがこれを「精子せいしげ」のれいであるとしたことを批判ひはんし、これは子宮しきゅうオーガズム英語えいごばんでの通常つうじょう収縮しゅうしゅくぎず、繁殖はんしょくりょくへのどのような効果こうかしめされてはいないとしている[45]

排卵はいらんなかには比較的ひかくてきオーガズムにたっしやすい傾向けいこうがあるという観察かんさつは、オーガズムが繁殖はんしょくりょく増強ぞうきょうむすいていることを示唆しさしている[46]

生物せいぶつ学者がくしゃたち[だれ?]は、オーガズムは単純たんじゅん性交せいこう動機どうきけとなり、生殖せいしょくりつたかめ、それにより進化しんか過程かてい選択せんたくされてきたのであろうと憶測おくそくしている。典型てんけいてきには男性だんせいほう女性じょせいよりはやくオーガズムにたっし、このことは女性じょせいがより頻繁ひんぱん性交せいこうおこなおうとする欲望よくぼううながすのかもしれず、それにより受胎じゅたい可能かのうせいすのである[よう出典しゅってん]

女性じょせい

かげかく陰茎いんけいあいどうである――両者りょうしゃともおな胎児たいじ構造こうぞうから発達はったつするのである。スティーヴン・ジェイ・グールドやその研究けんきゅうしゃたちはかげかく女性じょせいにおける痕跡こんせき器官きかんであり、女性じょせいのオーガズムには進化しんかじょう機能きのうとくゆうしていないと主張しゅちょうしている。エリザベス・ロイド英語えいごばんのようなこの仮説かせつ主唱しゅしょうしゃたちは、ちつでの性交せいこうつうじて女性じょせいがオーガズムにたっするのが比較的ひかくてき困難こんなんであること、オーガズムののちでは受精じゅせいりつ増大ぞうだいすることの証拠しょうことぼしいこと、女性じょせいがオーガズムに到達とうたつできる能力のうりょくとその女性じょせい性交せいこうおこな可能かのうせいとのあいだには統計とうけいてき相関そうかんられないことなどを指摘してきしている[47]

科学かがくライターのナタリー・アンジェ英語えいごばんは、この仮説かせつ女性じょせいのオーガズムの心理しんり社会しゃかいてき価値かち過小かしょう評価ひょうかしていると批判ひはんしている。キャサリン・ブラックリッジは著書ちょしょ『ヴァギナ:女性じょせい文化ぶんか』においてオーガズムと受胎じゅたい成功せいこうとのあいだむすきがある可能かのうせいしめ研究けんきゅう引用いんようしている。ブラックリッジは「女性じょせいのオーガズムは痕跡こんせきてきなもの」とする仮説かせつが、受胎じゅたい成功せいこう結果けっかとしてもたらされつづけている進化しんかてき利点りてん無視むししていると批判ひはんしている[ようページ番号ばんごう]人類じんるいがくもの霊長れいちょうるいがくものであるサラ・ブラファー・ハーディもまた女性じょせいのオーガズムが痕跡こんせきてきなものであるとする議論ぎろん批判ひはんし、そのようなかんがかたにはせい差別さべつ気配けはいがあるといている[48]

進化しんか生物せいぶつがくものロビン・ベイカー英語えいごばんは『精子せいし戦争せんそう英語えいごばん』において、オーガズムの発生はっせいとタイミングはすべて、進化しんかてきによりてきした男性だんせい精子せいし保持ほじするための女性じょせい身体しんたい無意識むいしきてき戦略せんりゃく一部いちぶをなすのであるとろんじている。性交せいこうのオーガズムは、精子せいし病原びょうげんたいたいする子宮しきゅう頸部の自然しぜんのフィルタを回避かいひさせるためのボタンとして機能きのうするのである。性交せいこうまえのオーガズムはぎゃくにフィルタを強化きょうかする。

個人こじん遺伝いでんてき基礎きそ

2005ねんおこなわれた双生児そうせいじ研究けんきゅう英語えいごばん女性じょせいの3にん1人ひとり性交せいこうちゅうにオーガズムにたっしたことがないかほとんどたっすることがなく、つねにオーガズムにたっするのは10にん1人ひとりにしかぎないことをあきらかにした。一般いっぱん心理しんり社会しゃかいてきなものであるとかんがえられている、オーガズムにたっする能力のうりょくのこの個人こじんは、34-45%が遺伝いでんてきなものであるとあきらかになった。4000にん女性じょせい調査ちょうさしたこの研究けんきゅう王立おうりつ協会きょうかい学術がくじゅつバイオロジー・レターズ英語えいごばん』で公表こうひょうされた[49][50]。エリザベス・ロイドはこれを女性じょせいのオーガズムが適応てきおうてきなものではないことの証拠しょうことして引用いんようしている[51]

医学いがくてき側面そくめん

生理せいりてき反応はんのう

段階だんかい周期しゅうき

ジョンソン夫妻ふさいは1960年代ねんだい初頭しょとう女性じょせい382人ふたり男性だんせい312にん観察かんさつもとづきせい反応はんのう周期しゅうき英語えいごばん先駆せんくてき研究けんきゅうおこなった。生殖せいしょくへと血液けつえき急速きゅうそくながむにつれ興奮こうふんこる興奮こうふんはじまり、生殖せいしょく完全かんぜん興奮こうふんした状態じょうたい継続けいぞくする高原こうげんたっし、オーガズム(絶頂ぜっちょう)へといたり、最後さいごには血液けつえき生殖せいしょくからはなれる後退こうたいむかえるという周期しゅうき(サイクル)をしめした[52]

1970年代ねんだいには、ヘレン・シンガー・カプラン英語えいごばんがこの周期しゅうき性欲せいよくくわえ、性欲せいよく性的せいてき興奮こうふん先行せんこうするのであると主張しゅちょうした。カプランは、不安ふあん防衛ぼうえい意思いし疎通そつう失敗しっぱいといった感情かんじょう性欲せいよくさまたげ、したがってオーガズムもさまたげることがあることを指摘してきしている[53]

1980年代ねんだい後半こうはん以降いこう、ローズマリー・バッソンは線形せんけいてき進行しんこう大雑把おおざっぱとらえられていたものにより循環じゅんかんてき代替だいたいあん提案ていあんしている[54]。バッソンのモデルでは性欲せいよく興奮こうふんとオーガズムのみなもととなり、今度こんどぎゃくにオーガズム周期しゅうきほか部分ぶぶんから供給きょうきゅうけるのである。オーガズムは性的せいてき経験けいけん頂点ちょうてんなのではなく周期しゅうきたんなる1つのてんにしかすぎず、人間にんげんはどの段階だんかいにおいても性的せいてき充足じゅうそくおぼるのであるとバッソンはべ、すべての性的せいてき活動かつどう最終さいしゅう目的もくてき地点ちてんとして絶頂ぜっちょうてられてきた焦点しょうてん緩和かんわしている[55]

男性だんせい

男性だんせいはオーガズムのさいには肛門こうもん括約筋かつやくきん前立腺ぜんりつせん、および陰茎いんけいしょ筋肉きんにく急速きゅうそくでリズミカルな収縮しゅうしゅく経験けいけんする。精子せいし精巣せいそうからせいかんのぼ前立腺ぜんりつせんへと輸送ゆそうされ、せいからの分泌ぶんぴつえきとも精液せいえきとしてられる液体えきたいとなる。前立腺ぜんりつせん精液せいえき構成こうせい要素ようその1つとなる分泌ぶんぴつえきつくす。括約筋かつやくきん前立腺ぜんりつせん収縮しゅうしゅくにより、たくわえられた精液せいえき陰茎いんけい尿道にょうどうこうから体外たいがいへとおくされる。この過程かていには3-10びょうかかり、快感かいかんす。

通常つうじょうとしるにつれ、男性だんせい射精しゃせいする精液せいえきりょう減少げんしょうし、オーガズムもまたみじかくなる。このことは一般いっぱんてきには快感かいかんつよさには影響えいきょうせず、ただ持続じぞく時間じかんだけがみじかくなるのである。

射精しゃせいには通常つうじょうおうがあり、そのあいだ男性だんせい再度さいどオーガズムにたっすることはできない。おうつづ時間じかん年齢ねんれいやその個人こじんてき要因よういんにより1ふん未満みまんから数時間すうじかんまでのはばがある。

感覚かんかく

陰茎いんけい刺激しげきけオーガズムに近付ちかづくにつれ男性だんせいは、強烈きょうれつ非常ひじょうこころよい、神経しんけい筋肉きんにく[訳語やくご疑問ぎもんてん]脈動みゃくどうする多幸たこうかんかんじる。これらの脈動みゃくどう肛門こうもん括約筋かつやくきんからはじまりかめあたまへと移動いどうしてゆく。オーガズムの接近せっきんともにこれらは速度そくど強度きょうどしてゆき、最後さいごにはすう秒間びょうかん持続じぞくする快感かいかんの「高原こうげん」、すなわちオーガズムへといたる。

オーガズムのあいだには、通常つうじょう精液せいえき射出しゃしゅつされ、多幸たこうかん徐々じょじょえていったのちすう秒間びょうかん射精しゃせいつづくこともある。「オーガズム」の正確せいかく感覚かんかく男性だんせいによってちがいがあるとかんがえられている[56]

女性じょせい

典型てんけいてき女性じょせいのオーガズムは男性だんせいのものよりもはるかにながつづ[57]。オーガズムに先立さきだち、かげかく勃起ぼっきちつ開口かいこう湿潤しつじゅんきる。皮膚ひふへのりゅう増加ぞうかにより身体しんたいだい部分ぶぶんあかみをびる性的せいてき紅潮こうちょう英語えいごばんていする女性じょせいもいる。女性じょせいがオーガズムに近付ちかづくと、かげかくかめあたま内側うちがわへとうごかげかく包皮ほうひしたへとかくれ、小陰こかげくちびるくろみをびる。オーガズムが間近まぢかせまると、ちつ外側そとがわ1/3がかたばり狭窄きょうさくし、ちつ全体ぜんたいながび、ひろがり、また充血じゅうけつした軟部組織そしきによりせばまる[58] 子宮しきゅうちつ肛門こうもん骨盤こつばん一連いちれんのリズミカルな収縮しゅうしゅくきるとき女性じょせい十全じゅうぜんなオーガズムを体験たいけんする。女性じょせいだい部分ぶぶんはこれらの収縮しゅうしゅく非常ひじょう気持きもかんじる。

近年きんねんオランダのフローニンゲン大学だいがく医療いりょうセンターの研究けんきゅうしゃたちは、オーガズムの感覚かんかくと、骨盤こつばん中心ちゅうしんとし肛門こうもん計測けいそくされる周波数しゅうはすう8-13Hzへるつ発生はっせいする筋肉きんにく収縮しゅうしゅくとの相関そうかん関係かんけいしめした。収縮しゅうしゅくのこの特有とくゆう周波数しゅうはすう存在そんざいにより、これらのしょ筋肉きんにく随意ずいい収縮しゅうしゅく自然しぜん発生はっせいてき随意ずいい収縮しゅうしゅくとを区別くべつすることができ、これは興奮こうふん計量けいりょうするにぎない心拍しんぱくすうなどのようなほか測定そくてい基準きじゅんよりも正確せいかくにオーガズムと相関そうかんしているとかれらはろんじている。「究極きゅうきょくにおいて主観しゅかんてき経験けいけんであるところのオーガズムとつよ相関そうかん客観きゃっかんてきかつ定量ていりょうてき尺度しゃくどとしてははじめてのもの」を見出みいだしたと主張しゅちょうしている。8-13Hzへるつ発生はっせいする収縮しゅうしゅく尺度しゃくどはオーガズムに特有とくゆうなのだという。この測定そくてい基準きじゅんもちいることで休息きゅうそく随意ずいいすじ収縮しゅうしゅく、さらには不首尾ふしゅびわったオーガズムのこころみなどからオーガズムを区別くべつすることが出来できることを発見はっけんしたのである[59]

のう

文化ぶんかてき障壁しょうへき技術ぎじゅつてき困難こんなんのため、オーガズムとのう活動かつどうをリアルタイムで関連付かんれんづける研究けんきゅうはごくわずかしかおこなわれてこなかった。しかしながら、フローニンゲン大学だいがくGert Holstege[訳語やくご疑問ぎもんてん]同僚どうりょうたちがひきいた一連いちれん研究けんきゅうは、のう活動かつどうふくむオーガズムに特有とくゆう生理学せいりがくてき特徴とくちょうおよび男女だんじょあいだでの反応はんのうちがいをあきらかにした。

ある研究けんきゅうでは、パートナーに愛撫あいぶされている最中さいちゅうの12にん健康けんこう女性じょせいポジトロン断層だんそうほう(PET)でスキャンした。休息きゅうそく性的せいてき刺激しげき演技えんぎのオーガズム、実際じっさいのオーガズムのそれぞれの状態じょうたいにおけるのう変化へんか観察かんさつ比較ひかくされた。男性だんせい女性じょせいでは刺激しげきけているさいのう変化へんかちがいがみとめられた。しかしながら、行動こうどう調節ちょうせつ恐怖きょうふ不安ふあんむすいているのう領域りょういき停止ていしするという男女だんじょ共通きょうつう変化へんか観測かんそくされた。こうした変化へんかかんして、Holstegeはロンドン・タイムスでのインタビューで「これは、あらゆる恐怖きょうふ不安ふあん活性かっせいすること、わすれることがオーガズムをるためにもっと重要じゅうようで、必要ひつよう条件じょうけんでさえあるのかもしれないということを意味いみします。」とかたっている[60]

かげかく愛撫あいぶされているうちに、恐怖きょうふ不安ふあん行動こうどう調節ちょうせつ処理しょりするのう部分ぶぶんがリラックスし活動かつどう低下ていかさせはじめる。これはオーガズムの時点じてんもっと顕著けんちょとなり、女性じょせい感情かんじょう中枢ちゅうすう実質じっしつじょう停止ていししほぼ昏睡こんすいちか状態じょうたいされる。Holstegeは欧州おうしゅう人間にんげん生殖せいしょく学会がっかいの2005ねん会合かいごうにおいてこうかたったという――「オーガズムの瞬間しゅんかんには、女性じょせいはいかなる情動じょうどうてき感情かんじょうっていない。」[61]

初期しょきしょ報告ほうこくでは、男性だんせいのオーガズムがつづ時間じかん女性じょせいのものよりはるかにみじかいためPETスキャンにより男性だんせいのオーガズムの影響えいきょう観測かんそくするのは困難こんなんであると示唆しさしていた。しかしながら、Rudie Kortekaas[訳語やくご疑問ぎもんてん]らは「オーガズムの最中さいちゅうでは両性りょうせい共通きょうつうせい顕著けんちょであった……これらの結果けっかから、性的せいてき行為こういにおける男女だんじょあいだのう反応はんのうちがいはおも刺激しげき段階だんかい高原こうげん)に関係かんけいするものであり、絶頂ぜっちょうそのものに関係かんけいするものではないと我々われわれ結論けつろんする。」[4]


健康けんこう

オーガズム、および実際じっさいには性行為せいこうい全体ぜんたいは、すうおおくの重要じゅうよう身体しんたい組織そしき努力どりょく必要ひつようとしうる身体しんたい活動かつどうである。1997ねんに『イギリス医師いしかい雑誌ざっし』に掲載けいさいされた、45-59さい男性だんせい918にん対象たいしょうとした研究けんきゅうによると[62]、10年間ねんかん追跡ついせき調査ちょうさで、しゅうに2以上いじょうのオーガズムをている男性だんせいはそうでない男性だんせいくらすべての死因しいん死亡しぼうりつ半分はんぶんであった。より明確めいかく循環じゅんかん健康けんこう焦点しょうてんわせた2001ねん追跡ついせき調査ちょうさでは、しゅうに3以上いじょう性交せいこうおこな男性だんせい心臓しんぞう発作ほっさおよびのう梗塞こうそくのリスクが50%ひくかった。(一般いっぱんに、相関そうかん関係かんけい因果いんが関係かんけい意味いみしないことに注意ちゅうい。)

機能きのう障害しょうがい

オーガズムをることができないことはオーガズムしょうもしくは射精しゃせい快感かいかんしょう英語えいごばんなどとばれる。男性だんせい勃起ぼっき射精しゃせいをするがオーガズムがられない場合ばあい、その男性だんせい射精しゃせい快感かいかんしょう英語えいごばんであるとされる。

オーガズムがもとめられている場合ばあいオーガズムしょうおもにリラックスできないこと、もしくは「はなつ」ことができないことが原因げんいんであるとされる。これには振舞ふるまいたいするプレッシャーや、パートナーの満足まんぞくからはなして快楽かいらく追求ついきゅうすることへのためらいが密接みっせつ関係かんけいしているようだ。しばしば女性じょせいはパートナーの快楽かいらくのことが気掛きがかりとなるあまり不安ふあんおちいり、これはオーガズムの遅延ちえんたいするあせりとなってあらわれる。この遅延ちえんは、オーガズムによる性的せいてき満足まんぞく到達とうたつできないことへの不満ふまんへとむする。精神せいしん分析ぶんせきヴィルヘルム・ライヒは1927ねん著書ちょしょ『オーガズムの機能きのう』においてはじめてオーガズムを精神せいしん衛生えいせい中核ちゅうかくてき概念がいねんえ、完全かんぜんなオーガズムを障害しょうがいという観点かんてんからノイローゼ定義ていぎした[ようページ番号ばんごう]。オーガズム不全ふぜん心理しんりてき要素ようそるが、また生理学せいりがくてき要素ようそもしばしば関与かんよする。たとえば、オーガズムの遅延ちえんひつじたちすうおおくの薬品やくひんられる一般いっぱんてき副作用ふくさようである[よう出典しゅってん]

とく同時どうじにオーガズムをることやそれと類似るいじしたいとなみにかんして、おおくのせい科学かがくしゃたちは、早漏そうろう問題もんだい[63]相互そうごのオーガズムが性的せいてき関係かんけい目的もくてき性的せいてき満足まんぞくしるしとして過度かど強調きょうちょうされていた20世紀せいき初頭しょとうにおける科学かがくてきアプローチによりうながされたかんがかた密接みっせつ関係かんけいしていると主張しゅちょうしている。

タントラ・セックス

タントラ・セックス英語えいごばん古代こだいインドのせい実践じっせんにおける宗教しゅうきょうてき伝統でんとうである(密教みっきょうのタントラとはべつのものである)。タントラにおいては従来じゅうらいてき欧米おうべいてき)なせいへの文化ぶんかてきアプローチとはことなった価値かちをオーガズムにあたえている。タントラ・セックスの実践じっせんしゃたちの一部いちぶは、オーガズム以前いぜんの、放出ほうしゅつともなわない状態じょうたい長時間ちょうじかんまりつづけることで性交せいこうからオーガズムをのぞこうとする。バグワン・シュリ・ラジニーシのような唱道しょうどうしゃたちは、これによりオーガズムの感覚かんかく意識いしきてき体験たいけん全域ぜんいきへとひろがってゆくのであると主張しゅちょうしている[64][65]

タントラ・セックスやネオ・タントラ・セックスの唱道しょうどうしゃたちは、西洋せいよう文化ぶんか絶頂ぜっちょうかんのオーガズムという目的もくてき焦点しょうてんわせすぎで、せい体験たいけんでのほか時間じかんにおいてふか快楽かいらくあじわうことをさまたげていると主張しゅちょうしており、これをのぞくことによってよりゆたかで、十全じゅうぜんで、強力きょうりょくなつながりをることができるのだといている[66]

人間にんげん以外いがい動物どうぶつ

オスのオーガズムのじょ哺乳類ほにゅうるい大半たいはんでも同様どうようである。一部いちぶ哺乳類ほにゅうるいおよび、哺乳類ほにゅうるい以外いがいでもアメリカワニ[67] などにはかげかくがある。

生殖せいしょく以外いがい理由りゆう性交せいこうおこなっているようにおもわれるしゅであるイルカせいとオーガズムにかんする研究けんきゅうおこなわれている[68]

文学ぶんがくにおけるオーガズム

ユーピテルユーノー』。アンニーバレ・カラッチ

古代こだいより、オーガズムは文学ぶんがくにおいて幅広はばひろ表現ひょうげんされつづけてきた。古典こてん古代こだいでは、ギリシア文学ぶんがくラテン文学ぶんがくもこの主題しゅだいんでいた。オウィディウスの『変身へんしん物語ものがたり』はユーピテルユーノーわした議論ぎろんさいはなしている。ユーピテルいわく――

おとこ快感かいかんはるかに/味気あじけなくつまらない、あなたがたおんなくらべれば。 [69]

ユーノーはこのかんがえを拒絶きょぜつする。両者りょうしゃは、女性じょせいとして7年間ねんかんき「あい男女だんじょ両方りょうほうったものテイレシアース意見いけんもとめる[70]。テイレシアースはユーピテルに同意どういしてユーノーのいかりをい、その盲目もうもくとされてしまった。ユーピテルはテイレシアースの痛手いたでやわらげるため予言よげんりょく長寿ちょうじゅあたえた[71]。『変身へんしん物語ものがたり以前いぜんにも、オウィディウスは『あい技法ぎほう英語えいごばん』において2人ふたりどもたすことのできない性交せいこう嫌悪けんおすると宣言せんげんしている[72]

ロマン主義しゅぎホモエロティシズム英語えいごばん時代じだいとなってもオーガズムというテーマはえがかれつづけた。「並外なみはずれた守備しゅび範囲はんい多彩たさいさの翻訳ほんやくしゃ」としょうされた詩人しじんパーシー・ビッシュ・シェリー(1792-1822) [73]は『フランソワ・ラバイヤックとシャルロット・コルデーのしゅくこんおもわれる断片だんぺん』のなかで「いかなるなまもかのようなにはおよばず」というフレーズをしるし、これはオーガズムの暗喩あんゆであるとかんがえられており[74]、またこのフレーズのまえには「ってくれ、ってくれ、ぼくえる、ぼくえる!」という明白めいはくフェラチオほのめかしたぎょうがある[74]。シェリーにとってオーガズムは「並外なみはずれた魅力みりょくひとともにいながら放置ほうちされた状態じょうたいでいることによるほとんど不本意ふほんい結果けっか」であった [75]。シェリーの生涯しょうがい最後さいごこい相手あいてであったエドワード・エラーカー・ウィリアムズ英語えいごばんのことが『セルキオがわ小舟こぶね』で回想かいそうされており、これはおそらく「文学ぶんがくにおけるもっと偉大いだいなオーガズム描写びょうしゃ」であろうとなされている[74][よう検証けんしょう]

The Serchio, twisting forth セルキオがわがりくねりつつすす
Between the marble barriers which it clove 大理石だいりせきりょうきしをかきけながら
At Ripafratta, leads through the dread chasm リパフラッタにて、おそろしい深淵しんえんつらぬいて
The wave that died the death which lovers love, 恋人こいびとたちがあいするんだなみすすむ、
Living in what it sought; as if this spasm もとめるもののなかきながら――この痙攣けいれん
Had not yet passed, the toppling mountains cling, いまらぬかのように、ぐらつく山々やまやまはしがみつくが、
But the clear stream in full enthusiasm んだながれは熱狂ねっきょうちて
Pours itself on the plain.... 平野へいやへとみずからをむ……

シェリーはこのにおいてもまた「恋人こいびとたちがあいする」としてとオーガズムをむすけている[74]興味深きょうみぶかいことに、フランス文学ぶんがくにおいてはちいさな英語えいごばんふつ: la petite mort)はオーガズムの有名ゆうめい婉曲えんきょく表現ひょうげんとなっている[76]――これはひとがオーガズムのあいだ自身じしんのことも世界せかいのこともわすっていることをあらわしているのである。アルゼンチンの作家さっかホルヘ・ルイス・ボルヘスもまたおな発想はっそうから、「トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス」にけた脚注きゃくちゅうにおいて、トレーンの教会きょうかいなかの1つが観念かんねんてきには「すべてのおとこは、性交せいこう眩暈げんうんのする瞬間しゅんかんには1人ひとりどうなんなのである。シェイクスピアの1ぎょう暗唱あんしょうするものすべてウィリアム・シェイクスピアなのだ。」と主張しゅちょうしているといた[77]。シェイクスピアそのひともこのかんがかたにはしたしかった――「わたしはあなたのしんなかき、あなたのひざうえに、あなたのひとみなかほうむられましょう」「わたし勇敢ゆうかんんでこう、気取きどった花婿はなむこのように」と、『空騒からさわ』のベネディックおよび『リアおう』のリアおうかえかたらせており[78]女性じょせいひざぬというくだりは性的せいてきなオーガズムを含意がんいすると解釈かいしゃくされている[79]

精神せいしん分析ぶんせきがくものジークムント・フロイトは『自我じがとエスドイツばん』(1923)において、オーガズムによる性的せいてき満足まんぞくエロースなま本能ほんのう)を使つかたしタナトス本能ほんのう)へとゆずるのではないか、換言かんげんすればオーガズムによりエロースはその任務にんむえタナトスにってわられるのではないかとしている[80]現代げんだい作家さっかたちは隠喩いんゆなしでオーガズムを表現ひょうげんすることをえらんでいる。たとえばデーヴィッド・ハーバート・ローレンス小説しょうせつチャタレイ夫人ふじん恋人こいびと』(1928)に、カップルの性行為せいこういのあからさまなかたりを見出みいだすことができる――「かれうごきはじめると、彼女かのじょなか突然とつぜんでどうすることもできないオーガズムが目覚めざ奇妙きみょう戦慄せんりつ彼女かのじょ内側うちがわ波紋はもんとなってひろがっていった……」[81]

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  • WEBB, Timothy (1976). The violet in the crucible: Shelley and translation, 1976. Oxford: Clarendon Press.

関連かんれん文献ぶんけん

  • Gabriele Froböse, Rolf Froböse, Michael Gross (Translator): Lust and Love: Is it more than Chemistry? Publisher: Royal Society of Chemistry, ISBN 0-85404-867-7, (2006).
  • Komisaruk, Barry R.; Beyer-Flores, Carlos; Whipple, Beverly. The Science of Orgasm. Baltimore, MD; London: The Johns Hopkins University Press, 2006 (hardcover, ISBN 0-8018-8490-X).
  • 『オルガスムの歴史れきし』 ロベール・ミュッシャンブレ(Muchembled, Robert)ちょ ; 山本やまもと規雄のりおやく. -- 作品社さくひんしゃ, 2006.8 ISBN 4861820960

関連かんれん項目こうもく

外部がいぶリンク

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