回数かいすう乗車じょうしゃ券けん

回数かいすう乗車じょうしゃ券けん（かいすうじょうしゃけん）とは、交通こうつう機関きかんが一定いっていの期間きかん内ないに、一定いっていの区間くかんを複ふく数すう回かい利用りようする旅客りょかくに対たいし、任意にんいの割引わりびき率りつをもって発行はっこうする乗車じょうしゃ券けんや金券きんけんの一種いっしゅ。一般いっぱんには回数かいすう券けん（かいすうけん）と呼よばれる。心理しんり的てきに回数かいすう券けんを購入こうにゅうすると利用りようする回数かいすうが増ふえるという特性とくせいも持もち合あわせているため多おおくのビジネスモデルで採用さいようされている。

なお、交通こうつう機関きかん以外いがいのものについては回数かいすう券けんを参照さんしょう。

日本にっぽんの回数かいすう乗車じょうしゃ券けん

鉄道てつどう

一般いっぱん的てきな普通ふつう回数かいすう券けんは、11枚まい綴つづりのものが普通ふつう運賃うんちんの10倍ばいの値段ねだんで販売はんばいされるが、事業じぎょう者しゃによっては枚数まいすうや発売はつばい額がくが異ことなる場合ばあいがある。普通ふつう回数かいすう券けんのほか、利用りよう日びや利用りよう時間じかん帯たいが限かぎられる代かわりに割引わりびき率りつの高たかい「時差じさ回数かいすう券けん」・「土ど休日きゅうじつ回数かいすう券けん」と呼よばれる回数かいすう券けんなども存在そんざいする。

利用りよう区間くかんが指定していされている回数かいすう券けんと、社しゃ局きょく線せん内ないのどの駅えきからも乗車じょうしゃすることができる区間くかん運賃うんちん額面がくめん式しきの回数かいすう券けんがある（後述こうじゅつ）。

回数かいすう券けんは一定いってい区間くかんを複ふく数すう回かい利用りようする乗客じょうきゃくのために割引わりびきをしている乗車じょうしゃ券けんであるが、複数ふくすう人じんが利用りようしても問題もんだいはなく、複数ふくすう人じんで同どう区間くかんを利用りようする場合ばあいの割引わりびき運賃うんちんとしても利用りようできる。このことから、金券きんけんショップでは普通ふつう運賃うんちんよりも安やすい値段ねだんでバラ売うりにしたものが主力しゅりょく商品しょうひんの一ひとつとして販売はんばいされてきた。また、店舗てんぽだけでなく京阪神けいはんしん圏けんを中心ちゅうしんに自動じどう販売はんばい機きも存在そんざいした。

だが、事業じぎょう者しゃにとっては、特とくに金券きんけんショップで回数かいすう券けんが販売はんばいされることで収益しゅうえき機会きかいが奪うばわれること、回数かいすう券けんの発行はっこうによる用紙ようしや自動じどう改札かいさつの保守ほしゅコストが嵩かさむこと、更さらには回数かいすう券けんの保持ほじ状態じょうたい不良ふりょうが原因げんいんで自動じどう改札かいさつ機きの券けんづまりが多発たはつしたことなどを問題もんだい視しするようになり、またコロナ禍かにより多おおくの事業じぎょう者しゃが収益しゅうえき低下ていかで赤字あかじ決算けっさんを余儀よぎなくされたことで、収益しゅうえき改善かいぜんのために、回数かいすう券けん廃止はいしと引ひき換かえにプレミア付つきの乗車じょうしゃカードを発売はつばいしたり（Osaka Metroなど）、ICカードの複ふく数すう回かい利用りようによる割引わりびきシステムの導入どうにゅうに伴ともない回数かいすう券けんの発売はつばいを終了しゅうりょうする例れいが増加ぞうかしている。例たとえば、東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）では同社どうしゃが提供ていきょうするポイントサービス「JRE POINT」会員かいいんが事前じぜんに登録とうろくしたSuicaで1ヶ月かげつに10回かい以上いじょう同一どういつ運賃うんちんをSFで利用りようした場合ばあい、利用りようした金額きんがくの10%相当そうとうをJRE POINTで還元かんげんするサービスを2021年ねん3月がつ1日にちから開始かいししているが、これも既存きそんの回数かいすう乗車じょうしゃ券けんのサービスを踏襲とうしゅうしたものである。しかし、ICカード乗車じょうしゃ券けんサービス未み導入どうにゅう区間くかんも含ふくめて一斉いっせいに回数かいすう乗車じょうしゃ券けんのサービスを廃止はいししたことに加くわえ、自社じしゃで導入どうにゅうしているICカード以外いがいは割引わりびきシステムの対象たいしょう外がいとなっていること、予あらかじめ会員かいいん登録とうろくを行おこなわないとサービスを受うけられないこと、乗車じょうしゃ回数かいすうのカウント期間きかんが回数かいすう乗車じょうしゃ券けんの有効ゆうこう期間きかんより短みじかいことなどから回数かいすう券けんより不利ふりな部分ぶぶんもみられる。

JR旅客りょかく各社かくしゃにおける回数かいすう乗車じょうしゃ券けん

JRグループにおいては、以下いかのものが発売はつばいされている。なお旅客りょかく営業えいぎょう規則きそくにおいては「普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けん」のみが規定きていされている（本節ほんぶし第だい3項こうまでが該当がいとう）。

東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん） 新しん秋津あきつ駅えき↔府中ふちゅう本町ほんちょう駅えき間あいだ 回数かいすう券けん表紙ひょうし
あくまでも表紙ひょうしであり、乗車じょうしゃ券けんとしての効力こうりょくはない。

6枚まい回数かいすう券けん（JR四国しこく）
左ひだり:みどりの窓口まどぐち（マルス端末たんまつ）にて発行はっこう。
右みぎ:券売けんばい機きにて発行はっこう。
一般いっぱんの回数かいすう券けんでも同様どうよう

普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けん（発行はっこう終了しゅうりょう）

原則げんそくとして営業えいぎょうキロ200km以下いかで（駅長えきちょうの承認しょうにんがある場合ばあいは201km - 300kmも）山陽新幹線さんようしんかんせん新しん下関しものせき駅えき - 博多はかた駅えき間あいだを含ふくまない任意にんいの区間くかんおよび宮島みやじま航路こうろで発行はっこうする。11枚まい綴つづりで同おなじ区間くかんの片道かたみち分ぶんの普通ふつう乗車じょうしゃ券けんの10倍ばいの額がくで発売はつばいする。普通ふつう列車れっしゃの普通ふつう車しゃにのみ有効ゆうこう。ただし、急行きゅうこう料金りょうきんを支払しはらえば、急行きゅうこう列車れっしゃの利用りようは可能かのうであり、これは特急とっきゅう列車れっしゃ・新幹線しんかんせん列車れっしゃについても同様どうようである。JR（国鉄こくてつ）常備じょうび券けん式しき（発行はっこう時日じじつ付づけスタンプを押おす）は、11番目ばんめの券けん片へんのみ案内あんない書がきがある分ぶん大おおきい。最近さいきんは近距離きんきょり用ようの自動じどう券売けんばい機きやマルスでの発行はっこうが一般いっぱん的てきで、それぞれの機器ききで発行はっこうする乗車じょうしゃ券けんと同おなじサイズの券けんが発券はっけんされる（右みぎの画像がぞう参照さんしょう）。JR東日本ひがしにっぽんでは2016年ねん頃ごろから近距離きんきょり用よう券売けんばい機きでの発売はつばいをほぼ取とりやめ、指定してい席せき券売けんばい機きまたはみどりの窓口まどぐちでの発売はつばいに移行いこうしている。有効ゆうこう期間きかんは3ヶ月かげつ。京阪神けいはんしん地区ちくの民みん鉄てつと競合きょうごうしている一部いちぶ区間くかんについては、普通ふつう乗車じょうしゃ券けんの9倍ばいの額がくで11枚まい綴つづりを発売はつばいしている。

なお、JR九州きゅうしゅう完結かんけつとなる区間くかんの普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんは2021年ねん6月30日にち（下関しものせき駅えき発着はっちゃくについては同年どうねん9月30日にち）をもって、JR東日本ひがしにっぽん完結かんけつ、JR東海とうかい完結かんけつ、JR西日本にしにほん完結かんけつ、JR四国しこく完結かんけつとなる区間くかん、及およびJR東日本ひがしにっぽんとJR東海とうかいまたはJR西日本にしにほんにまたがる区間くかん、JR東海とうかいとJR西日本にしにほんにまたがる区間くかん、JR西日本にしにほんとJR四国しこくまたはJR九州きゅうしゅうにまたがる区間くかんの普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんの発売はつばいは2022年ねん9月30日にち（JR西日本にしにほんのICOCA利用りよう可能かのうエリアの駅えき相互そうご間あいだについては2021年ねん9月がつ30日にち）をもって、JR北海道ほっかいどう完結かんけつとなる区間くかん、及およびJR北海道ほっかいどうとJR東日本ひがしにっぽんにまたがる区間くかんの普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんの発売はつばいは2022年ねん11月30日にちをもって終了しゅうりょうした。

身体しんたい障害しょうがい者しゃ・知的ちてき障害しょうがい者しゃ用よう割引わりびき普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けん

普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんと発行はっこう内容ないようは同様どうようであるが、対象たいしょうが身体しんたい障害しょうがいまたは知的ちてき障害しょうがいの第だい1種しゅ障害しょうがい者しゃ並ならびにその介護かいご者しゃであるため、金額きんがくは普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんより5割引わりびきである。社会しゃかい政策せいさく的てきな位置付いちづけや乗車じょうしゃポイントによる還元かんげんなどが困難こんなんである事情じじょうから、普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんの発売はつばいを終了しゅうりょうするJR各社かくしゃでも本ほん回数かいすう券けんについては当面とうめん発売はつばいを継続けいぞくする。

通学つうがく用よう割引わりびき普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けん

通学つうがく用よう回数かいすう券けん（通信つうしん制せい高等こうとう学校がっこう用よう）の例れい。

普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんと発行はっこう内容ないようは同様どうようであるが、対象たいしょうが放送大学ほうそうだいがくおよび通信つうしん制せい学校がっこうへの通学つうがく生せいに発売はつばいされる（要よう証明しょうめい書しょ）。金額きんがくは放送ほうそう大学生だいがくせいについては普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんより2割引わりびき、通信つうしん制せい学校がっこうについては5割引わりびきである。また、有効ゆうこう期限きげんが3カ月かげつから6カ月かげつに延長えんちょうされるのも特徴とくちょうである。社会しゃかい政策せいさく的てきな位置付いちづけや乗車じょうしゃポイントによる還元かんげんなどが困難こんなんである事情じじょうから、普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんの発売はつばいを終了しゅうりょうするJR各社かくしゃでも本ほん回数かいすう券けんについては当面とうめん発売はつばいを継続けいぞくする。

運賃うんちんの計算けいさん方法ほうほう (通学つうがく用ようの場合ばあい)

普通ふつう回数かいすう券けん同様どうよう、大人おとな運賃うんちん(片道かたみち)を10倍ばいした額がくで11枚まい綴つづりである。そこからさらに2割わり引びき（放送大学ほうそうだいがく）又または5割わり引びき（通信つうしん制せい学校がっこう）になる。

私鉄してつなどでも、旅客りょかく営業えいぎょう規則きそく等とうにおいて発売はつばいする旨むねが記載きさいされた事業じぎょう者しゃ（西武鉄道せいぶてつどうなど）は発売はつばいしている。

ミニ回数かいすう券けん（JR九州きゅうしゅう）、6枚まい回数かいすう券けん（JR四国しこく）

それぞれ九州きゅうしゅう内ない、四国しこく内ないのみの普通ふつう回数かいすう券けんで、6枚まいつづりである。発売はつばい額がくは片道かたみち運賃うんちんの6倍ばいから1割引わりびき（10円えん未満みまんの端はし数すう切捨きりすて）。普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんと同様どうように特急とっきゅう券けんを購入こうにゅうした場合ばあい特急とっきゅうに乗車じょうしゃできる。有効ゆうこう期間きかんは1か月げつ（JR九州きゅうしゅう）、3か月げつ（JR四国しこく）。JR九州きゅうしゅうのミニ回数かいすう券けんは2016年ねん1月がつ31日にちをもって発売はつばい終了しゅうりょう。

特別とくべつ企画きかく乗車じょうしゃ券けん（トクトクきっぷ）に含ふくまれる回数かいすう券けん

利用りよう促進そくしんを目的もくてきに「特別とくべつ企画きかく乗車じょうしゃ券けん」（トクトクきっぷ）として発売はつばいされる回数かいすう券けんも存在そんざいする。発売はつばいや利用りようの条件じょうけんは旅客りょかく営業えいぎょう規則きそくの普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんに関かんする条項じょうこうではなく、商品しょうひんごとに個別こべつに定さだめられる。

特急とっきゅう列車れっしゃ利用りようの回数かいすう券けん

「新幹線しんかんせん回数かいすう券けん」など特急とっきゅう券けんと乗車じょうしゃ券けんが一体いったいになった回数かいすう券けんと、特急とっきゅう券けんのみの回数かいすう券けんがある。特急とっきゅう券けんのみの回数かいすう券けんは併用へいようする乗車じょうしゃ券けんが定期ていき券けんなど制限せいげんがつく場合ばあいが多おおいが、つかない場合ばあいもある。前者ぜんしゃは「特急とっきゅう回数かいすう券けん」、後者こうしゃは「回数かいすう特急とっきゅう券けん」又または「特急とっきゅう料金りょうきん回数かいすう券けん」という名称めいしょうが多おおい。

利用りよう日時にちじを制限せいげんした回数かいすう券けん

後述こうじゅつの私鉄してつなどと異ことなり、JRで発売はつばいしていた普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんは使用しよう日時にちじを制限せいげんしていなかったが、JR西日本にしにほんでは昼間ひるま特とく割わりきっぷ（2018年ねん9月がつで廃止はいし）を発売はつばいしていた。

過去かこには以下いかの回数かいすう乗車じょうしゃ券けんも発行はっこうされていた。

グリーン回数かいすう乗車じょうしゃ券けん（発行はっこう終了しゅうりょう）

営業えいぎょうキロ200km以下いかで、全ぜん区間くかん普通ふつう列車れっしゃのグリーン車しゃを利用りようできる任意にんいの区間くかんで発行はっこうした。6枚まい綴つづりで、販売はんばい額がくは発行はっこう区間くかんの片道かたみち分ぶんの普通ふつう乗車じょうしゃ券けんと普通ふつう列車れっしゃグリーン券けんの金額きんがくを合算がっさんし6倍ばいした額がくから、1割わりを差さし引ひいて、100円えん未満みまんの端はし数すうを切きり捨すてた額がくだった。旅客りょかく営業えいぎょう規則きそくで定さだめられた「特別とくべつ車両しゃりょう普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けん」であった。最終さいしゅう的てきにはJR東日本ひがしにっぽん管内かんないで発行はっこうされていたが、2004年ねん10月15日にち付づけで発行はっこうを終了しゅうりょうした。

東京とうきょう山手やまて線せん内ない均一きんいつ回数かいすう券けん（券売けんばい機きにて発行はっこう）

東京とうきょう山手やまて線せん内ない均一きんいつ回数かいすう券けん・東京とうきょう都と区内くない均一きんいつ回数かいすう券けん（発行はっこう終了しゅうりょう）

「東京とうきょう山手やまて線せん内ない均一きんいつ回数かいすう券けん」は、東京とうきょう山手やまて線せん内ない（山手やまて線せんと東海道本線とうかいどうほんせん東京とうきょう - 品川しながわ間あいだ、東北本線とうほくほんせん東京とうきょう - 田端たばた間あいだ、中央ちゅうおう本線ほんせん神田かんだ - 代々木よよぎ間あいだ、総武本線そうぶほんせん御茶ノ水おちゃのみず - 秋葉原あきはばら間あいだ）に限かぎり利用りようできた普通ふつう回数かいすう券けんで、11枚まい綴つづり1600円えんで販売はんばいされていた。また「東京とうきょう都と区内くない均一きんいつ回数かいすう券けん」は有効ゆうこう区間くかんを東京とうきょう都と区内くないに拡大かくだいしたもので、11枚まい綴つづり2900円えんで販売はんばいされていた。どちらも予あらかじめ区間くかんを決きめて購入こうにゅうするものではなく、それぞれのゾーン内ないならどの区間くかんでも有効ゆうこうで、しかも一般いっぱんの普通ふつう回数かいすう券けんより安価あんかな区間くかんが多おおかったが、2000年ねん1月がつ31日にち付づけで発行はっこうを終了しゅうりょうした。なお、この回数かいすう券けんの歴史れきしは古ふるく、1961年ねんにはすでに日本にっぽん交通こうつう公社こうしゃ（現げん・JTBパブリッシング）発行はっこうの時刻じこく表ひょうに記載きさいされていた。

私鉄してつ・公営こうえい交通こうつう・第だい三さんセクターにおける回数かいすう乗車じょうしゃ券けん

私鉄してつなどJRグループ以外いがいの鉄道てつどう事業じぎょう者しゃの中なかでは、普通ふつう回数かいすう券けんとして普通ふつう運賃うんちん10倍ばいの発売はつばい額がくで11枚まいつづりの回数かいすう券けんや、一畑いちはた電車でんしゃのような金券きんけん式しきの回数かいすう券けんを発売はつばいしている。そのほか、利用りようできる日ひや時間じかんを限定げんていして割引わりびき率りつを変更へんこうする回数かいすう券けんがある。たとえば時差じさ回数かいすう券けんは、平日へいじつの10時じから16時じまでと土ど休日きゅうじつの終日しゅうじつ有効ゆうこうで、事業じぎょう者しゃによっては土ど休日きゅうじつは利用りようできない場合ばあいもある。さらに土曜どよう休日きゅうじつ回数かいすう券けん（土曜日どようび・日曜日にちようび・祝日しゅくじつと年末年始ねんまつねんしは終日しゅうじつ利用りようできる。事業じぎょう者しゃによってはお盆ぼんに土曜どよう休日きゅうじつダイヤで運転うんてんされる日ひを含ふくむ）といった、普通ふつう券けん・時差じさ回数かいすう券けんより割引わりびき率りつの高たかい回数かいすう券けんもある。また、弘ひろ南みなみ鉄道てつどうやゆりかもめ（いずれも普通ふつう運賃うんちんの10倍ばいで12枚まい綴つづり）、伊豆急行いずきゅうこうや東ひがし葉は高速こうそく鉄道てつどう（日にち中ちゅう・土ど休日きゅうじつ券けん）（普通ふつう運賃うんちんの10倍ばいで13枚まい綴つづり）などのように、割引わりびき率りつの高たかい事業じぎょう者しゃも存在そんざいする。また、青あおい森もり鉄道てつどうでは、苫米地とまべち・北高岩きたたかいわ両りょう駅えきからJR八戸はちのへ線せん本ほん八戸はちのへ駅えきまで、6枚まい綴つづりで3か月げつ有効ゆうこうの『連絡れんらくミニ回数かいすう券けん』を発売はつばいしているほか、しなの鉄道てつどうでもJRとの連絡れんらく回数かいすう券けん「千曲川ちくまがわ切符きっぷ」を発売はつばいしている。小田急電鉄おだきゅうでんてつでは2020年ねん4月がつから従来じゅうらいの回数かいすう券けんに代かわり、「小田急おだきゅうチケット10」と称しょうした10枚まい綴つづりの企画きかく回数かいすう券けん(130円えん区間くかんで従来じゅうらいは11枚まい・12枚まい・14枚まいで1300円えんを、それぞれ1150円えん、1050円えん、900円えん)を発売はつばいする。割引わりびき率りつは従来じゅうらいの回数かいすう券けんを踏襲とうしゅうしているが有効ゆうこう期限きげんは1ヶ月かげつ短みじかくなった。

また鉄道てつどう事業じぎょう者しゃによっては切符きっぷ型がたではなく磁気じきカードやICカード形式けいしきの回数かいすう券けんを導入どうにゅうしている。利用りようする時ときは直接ちょくせつ自動じどう改札かいさつ機きに投入とうにゅうないし接触せっしょくさせるが、複数ふくすう人じんで同時どうじに使用しようする場合ばあいは自動じどう券売けんばい機きにて紙かみの切符きっぷと引ひき替かえる。これらのカードは「回数かいすうカード」「回数かいすう券けんカード」などと呼よばれる。仙台せんだい市し交通こうつう局きょくや阪急電鉄はんきゅうでんてつ、阪神電気鉄道はんしんでんきてつどうなど、鉄道てつどう事業じぎょう者しゃによっては切符きっぷ型がたの回数かいすう券けんは廃止はいしして回数かいすう券けんをカード形式けいしきに限定げんていし、切符きっぷ型がたの回数かいすう券けんの発行はっこうを廃止はいししたところもある。また、名古屋なごや市し交通こうつう局きょく、愛知あいち高速こうそく交通こうつう、名古屋なごや臨海りんかい高速こうそく鉄道てつどうや遠州鉄道えんしゅうてつどうでは開通かいつう時じから、またはSFシステム導入どうにゅう時じにカードのプレミアムを回数かいすう券けんの代替だいたいと位置いちづけて回数かいすう券けんの発行はっこうを停止ていししたり、最初さいしょから発行はっこうしていない場合ばあいもある。旧きゅう大阪おおさか市し交通こうつう局きょくではそれまで区間くかん毎ごとに発行はっこうしていた回数かいすう券けんを廃止はいしし地下鉄ちかてつ・バス共通きょうつうの「回数かいすうカード」と呼よばれる10%のプレミアムを付つけた減額げんがく式しき乗車じょうしゃカードを発行はっこうしており、大阪おおさかメトロとなった現在げんざいでも利用りよう区間くかんを指定していした回数かいすう券けんは北きた急きゅう連絡れんらく回数かいすう券けんを除のぞいて発行はっこうしていない。その一方いっぽうで、これらの形式けいしきで回数かいすう券けんを導入どうにゅうした事業じぎょう者しゃであっても特定とくていの交通こうつう機関きかんでしか利用りよう出来できない事ことなどから汎用はんよう性せいの高たかい乗車じょうしゃカードへ移行いこうした事業じぎょう者しゃもある。東急とうきゅう世田谷線せたがやせんのみで利用りようできたせたまるや東急とうきゅうトランセの渋谷しぶや・代官山だいかんやま路線ろせんのみで利用りようできたトランセカードはいずれもPASMOへ移行いこうする形かたちで廃止はいしされている。

有効ゆうこう期間きかんは、ほとんどの事業じぎょう者しゃが3か月げつ間あいだ（または発売はつばい日びの翌月よくげつから起算きさんして3か月げつ目めの月つき末日まつじつ、すなわち月がつ初はじめに購入こうにゅうすれば4か月げつ弱じゃく使用しようできる）だが、1990年代ねんだい初はじめまでは関東かんとうを中心ちゅうしんに1か月げつ間あいだや2か月げつ間あいだの事業じぎょう者しゃが多おおかった。新京成電鉄しんけいせいでんてつや江ノ島えのしま電鉄でんてつは最後さいごまで有効ゆうこう期間きかんを2か月げつ間あいだとしていたほか、2020年ねん4月がつからは小田急電鉄おだきゅうでんてつ(小田急おだきゅうチケット10)も2か月げつとしていた。通信つうしん学校がっこう用ようの通学つうがく回数かいすう券けんと和歌山わかやま電鐵でんてつ・北陸鉄道ほくりくてつどう・ひたちなか海浜かいひん鉄道てつどうでは6か月げつにしている。

阪急電鉄はんきゅうでんてつと阪神電気鉄道はんしんでんきてつどうでは、金額きんがくが同一どういつの回数かいすう券けんについては相互そうごで利用りようできる。この相互そうご利用りようは阪急はんきゅう・阪神はんしん経営けいえい統合とうごうに伴ともなうサービスとして打うち出だされた（2019年ねん10月がつ現在げんざいの該当がいとう区間くかんは190円えん、270円えん、280円えん、320円えん、380円えん、400円えん区間くかん）。ただし、違ちがう会社かいしゃの自動じどう改札かいさつ機きに直接ちょくせつ投入とうにゅうすることはできず、乗車じょうしゃする駅えきの自動じどう券売けんばい機きで予あらかじめ引ひき換かえる必要ひつようがある。また、両社りょうしゃとも2018年ねん10月がつより、自動じどう券売けんばい機きで回数かいすうカードを切符きっぷに引ひき換かえた場合ばあい、その切符きっぷは引ひき換かえ当日とうじつのみ有効ゆうこうとすることに制度せいどが変更へんこうされた。

大手おおて私鉄してつでは名古屋鉄道なごやてつどうを皮切かわきりに、京阪電気鉄道けいはんでんきてつどう、西日本鉄道にしにっぽんてつどう、東武鉄道とうぶてつどう、阪神電気鉄道はんしんでんきてつどう、相模鉄道さがみてつどう、東京とうきょう地下鉄ちかてつ（東京とうきょうメトロ）、西武鉄道せいぶてつどう、東急とうきゅう電鉄でんてつ、南海電気鉄道なんかいでんきてつどう、阪急電鉄はんきゅうでんてつ、京王けいおう電鉄でんてつ、近畿日本鉄道きんきにほんてつどう、京成電鉄けいせいでんてつ、京浜急行電鉄けいひんきゅうこうでんてつが普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんの販売はんばいを終了しゅうりょうした。小田急電鉄おだきゅうでんてつでは2020年ねん3月がつ31日にちに普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんの販売はんばいを終了しゅうりょうし、翌日よくじつより10枚まいつづりの企画きかく回数かいすう券けん「小田急おだきゅうチケット10」を発売はつばいしたが、これも2022年ねん7月がつ31日にちで販売はんばいを終了しゅうりょうした。これによって大手おおて私鉄してつの普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんは全廃ぜんぱいとなった。

その他たの私鉄してつ・第だい三さんセクター鉄道てつどうでも順次じゅんじ普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんの販売はんばいを終了しゅうりょうする動うごきが出でており、江ノ島えのしま電鉄でんてつと愛知あいち環状かんじょう鉄道てつどうが2021年ねん12月31日にち、叡山えいざん電鉄でんてつが2022年ねん3月がつ31日にち、新京成電鉄しんけいせいでんてつが同年どうねん8月がつ31日にち、山陽電気鉄道さんようでんきてつどうが2023年ねん3月がつ31日にち、首都圏新都市鉄道しゅとけんしんとしてつどう（つくばエクスプレス）が同年どうねん12月がつ30日にち、舞浜まいはまリゾートライン（ディズニーリゾートライン）が2024年ねん3月がつ15日にち、神戸電鉄こうべでんてつが同年どうねん4月がつ30日にち（予定よてい）、横浜よこはま高速こうそく鉄道てつどうが同年どうねん6月がつ30日にち（予定よてい）に普通ふつう回数かいすう乗車じょうしゃ券けんの販売はんばいを終了しゅうりょうした。

なお一般いっぱん用よう回数かいすう券けんを廃止はいしした会社かいしゃでも、障害しょうがい者しゃ割引わりびきと通信つうしん学校がっこう・放送大学ほうそうだいがく用よう通学つうがく回数かいすう券けんに関かんしては、社会しゃかい福祉ふくし的てきな意味合いみあいやポイント還元かんげんが煩雑はんざつである事ことから当面とうめん発売はつばいを継続けいぞくしている。ただし、西鉄にしてつ・西武せいぶ・南海なんかい・阪急はんきゅう・阪神はんしん・神戸こうべ高速こうそく鉄道てつどう・能勢のせ電鉄でんてつは通学つうがく用よう回数かいすう券けんを含ふくめて廃止はいしされた。

乗のり越こした場合ばあいの精算せいさん方法ほうほう

多おおくの事業じぎょう者しゃでは、普通ふつう乗車じょうしゃ券けんとは違ちがって、回数かいすう券けんは利用りよう区間くかんが指定していされており、その区間くかんにある駅えきであればどの駅えきでも乗降じょうこう車しゃは可能かのうであるが、下車げしゃ駅えきがその区間くかんに含ふくまれない場合ばあいは、同おなじ運賃うんちんであってもその区間くかんの末端まったん駅えき（途中とちゅうから分岐ぶんきする場合ばあいは分岐ぶんき駅えき）から下車げしゃ駅えきまでの普通ふつう運賃うんちんを精算せいさんしなければならない。

例たとえば、JR東海道とうかいどう本線ほんせんの横浜よこはま駅えきから品川しながわ駅えきまでを利用りようしようとして乗車じょうしゃ券けんを購入こうにゅうしたものの、恵比寿えびす駅えきで降おりる場合ばあい、普通ふつう乗車じょうしゃ券けんで利用りようした場合ばあい横浜よこはま - 品川しながわ間あいだの普通ふつう運賃うんちんと横浜よこはま - 恵比寿えびす間あいだの普通ふつう運賃うんちんの差額さがくの100円えんを精算せいさんすればよいが、横浜よこはま - 品川しながわ間あいだの回数かいすう券けんで利用りようした場合ばあい、品川しながわ - 恵比寿えびす間あいだの普通ふつう運賃うんちん160円えんを支払しはらう必要ひつようがある。(参考さんこう：横浜よこはま - 品川しながわ間あいだ290円えん〈普通ふつう運賃うんちん〉+160円えん=450円えん相当そうとう、横浜よこはま - 恵比寿えびす間あいだ390円えん）。もっとも、JRの運賃うんちん制度せいど上じょう、分割ぶんかつ購入こうにゅうのほうが安やすい区間くかんも多々たたあり、そのような事例じれいで回数かいすう券けんを利用りようすれば、実際じっさいに降おりずとも分割ぶんかつした状態じょうたいの運賃うんちんを適用てきようすることが可能かのうである。例たとえば、このケースで下車げしゃ駅えきが新宿しんじゅく駅えきの場合ばあい、品川しながわ駅えき - 新宿しんじゅく駅えき間あいだの運賃うんちん200円えんを精算せいさんすることになるので、通常つうじょう運賃うんちん550円えんのところ490円えん相当そうとうで乗車じょうしゃできる。

ただし、東京とうきょう地下鉄ちかてつ（東京とうきょうメトロ）・都営地下鉄とえいちかてつ・横浜よこはま市営しえい地下鉄ちかてつ・東急とうきゅう電鉄でんてつ等ひとしや関西かんさいの私鉄してつ・地下鉄ちかてつなどでは上記じょうきの利用りよう区間くかん指定してい式しきではなく区間くかん運賃うんちん額面がくめん式しきの回数かいすう券けんを発行はっこうしている。この場合ばあい、購入こうにゅうした駅えきにかかわらずその社しゃ局きょく線せん内ないのどの駅えきからでも利用りよう可能かのうで、乗車じょうしゃした駅えきから額面がくめん以上いじょうの駅えきまで乗車じょうしゃした場合ばあいには、乗車じょうしゃ駅えきから下車げしゃ駅えきまでの運賃うんちんと額面がくめんとの差額さがくを精算せいさんすることになる。ただし、有効ゆうこう線区せんくは発行はっこう元もとの社しゃ局きょく線せんのみで、普通ふつう乗車じょうしゃ券けんの場合ばあいのように他た線区せんくから乗のり入いれた際さいの剰余じょうよ分ぶんを精算せいさん額がくに含ふくませることはできない。

例たとえば、東京とうきょう地下鉄ちかてつの渋谷しぶや駅えきから新橋しんばし駅えきまでを利用りようしようとして乗車じょうしゃ券けんを購入こうにゅうしたものの、西船橋にしふなはし駅えきまで乗のり越こした場合ばあい、普通ふつう乗車じょうしゃ券けんで利用りようした場合ばあいでも、170円えん区間くかんの回数かいすう券けんで利用りようした場合ばあいでも、渋谷しぶや - 新橋しんばし間あいだの普通ふつう運賃うんちんと渋谷しぶや - 西船橋にしふなはし間あいだの普通ふつう運賃うんちんの差額さがくの110円えんを精算せいさんすればよい。なお、この方式ほうしきを採用さいようする事業じぎょう者しゃでは、乗のり越こし額がく精算せいさん時じに回数かいすう券けんを金券きんけんとして使用しようできる場合ばあいがある（例れい：大阪おおさか梅田うめだ駅えきで180円えん区間くかんの乗車じょうしゃ券けんで乗車じょうしゃ→390円えん区間くかんの京都きょうと河原町かわらまち駅えきで降車こうしゃ時じ、差額さがく210円えんを180円えん回数かいすう券けん+現金げんきん30円えんで支払しはらうことができる）。

長野ながの電鉄でんてつのように、窓口まどぐちでは利用りよう区間くかん指定してい式しき・券売けんばい機きでは区間くかん運賃うんちん額面がくめん式しきで発券はっけんしながら、精算せいさん時じにはすべて利用りよう区間くかん指定してい式しきに準じゅんじた扱あつかいを行おこなう社しゃ局きょくもある。

例外れいがいとして、泉北せんぼく高速こうそく鉄道てつどうと南海電気鉄道なんかいでんきてつどうとの直通ちょくつう回数かいすう券けんの場合ばあい、南海なんかい線せん内ないの利用りようは中百舌鳥なかもず駅えき起点きてんでの運賃うんちんで判断はんだんされるため、「難波なんば駅えき - 中百舌鳥なかもず駅えき - 泉北せんぼく線せん内ない」の回数かいすう券けんで、「河内長野かわちながの駅えき - 中百舌鳥なかもず駅えき - 泉北せんぼく線せん内ない」での利用りようも可能かのうであった（連絡れんらく回数かいすう券けんは乗継のりつぎ割引わりびき拡大かくだいにより廃止はいし）。

事業じぎょう者しゃによっては、磁気じき券けん（回数かいすう券けん・定期ていき券けん・磁気じき乗車じょうしゃカード・普通ふつう乗車じょうしゃ券けん）を2枚まい（区間くかんが連続れんぞくしていれば回数かいすう券けん+回数かいすう券けん、定期ていき券けん+定期ていき券けんなども可か。他た、事業じぎょう者しゃにより一部いちぶ条件じょうけんあり）同時どうじに自動じどう改札かいさつ機きに投入とうにゅうすることで、自動的じどうてきに精算せいさん処理しょりがなされる場合ばあいもある。首都しゅと圏けんではパスネットを導入どうにゅうしていた各かく事業じぎょう者しゃが対応たいおうしていた。最近さいきんは磁気じき乗車じょうしゃカードの利用りよう終了しゅうりょうやIC乗車じょうしゃカードの普及ふきゅうで大おおきくは告知こくちしていないが、この制度せいどは現在げんざいも利用りよう可能かのうである。

なお、回数かいすう券けんを使用しようしない方ほうが安価あんかに済すむなどの事情じじょうがある場合ばあい、回数かいすう券けんの利用りようを取とり消けして発はつ駅えきからの運賃うんちんを別途べっと支払しはらうことを認みとめる事業じぎょう者しゃもある。この場合ばあい、回数かいすう券けんは後日ごじつ再さい利用りようできる（回数かいすう券けん使用しよう時じの旅行りょこう中止ちゅうしについても同様どうようの取とり扱あつかいとなる）。

バス

バス事業じぎょう者しゃの場合ばあい、先さきのJRグループ以外いがいの鉄道てつどう事業じぎょう者しゃと同様どうように一定いっていの区間くかんを区切くぎって発行はっこうする場合ばあいと、「金券きんけん式しき回数かいすう券けん」と称しょうして同どう一いち運賃うんちん帯たいに有効ゆうこうな回数かいすう券けんを発行はっこうする場合ばあいがある。なお、バス事業じぎょう者しゃの場合ばあいにおいては区間くかんを区切くぎって発行はっこうする場合ばあいと、金券きんけん式しきの場合ばあいとで有効ゆうこう期限きげんに差異さいがみられることがある。また、金券きんけん式しきの一部いちぶは利用りようできる金額きんがくが発売はつばい額がくを上回うわまわる場合ばあいがあり、乗車じょうしゃ時じに1回かいの乗車じょうしゃで全額ぜんがくを使つかい切きることが道路どうろ運送うんそう法ほうの「運賃うんちんの値引ねびき」に該当がいとうするため、拒否きょひされる場合ばあいがある。これは事業じぎょう者しゃごとに解釈かいしゃくが変かわり、表紙ひょうしなどに「n枚まい以上いじょうの同時どうじ使用しよう禁止きんし」と明示めいじされる場合ばあいを含ふくめ、事前じぜんに確認かくにんが必要ひつようがある。

バス会社かいしゃや地域ちいきで、独自どくじの形態けいたいの割引わりびきが設定せっていされている回数かいすう券けんも見受みうけられる（後述こうじゅつ）が、利用りよう期限きげんが定さだめられていたり、特定とくてい日び・特定とくてい区間くかん・特定とくてい対象たいしょう者しゃしか使用しようできないこともある。また、長野ながの県けんのアルピコ交通こうつう（旧きゅう松本まつもと電鉄でんてつバス・諏訪すわバス・川中島かわなかじまバスの白馬はくば地区ちくの路線ろせんのみ。旧きゅう川中島かわなかじまバスの長野ながの市内しないの路線ろせんについては下記かき参照さんしょう。）では、回数かいすう券けんは券面けんめんの10倍ばいの発売はつばい額がくで13枚まいつづりの金券きんけん式しき回数かいすう券けんのみ発売はつばいしている。

東京とうきょう圏けんにおいて発行はっこうされていたバス共通きょうつうカードは、個々ここの事業じぎょう者しゃが発行はっこうする金券きんけん式しきの回数かいすう券けんと同おなじように扱あつかわれていた。

複数ふくすうの事業じぎょう者しゃで共通きょうつう利用りようできる回数かいすう券けんもあり、例れいとしては

• 京都きょうと市域しいきの「京都きょうと市域しいきバス共通きょうつう回数かいすう券けん」（1976年ねん10月がつから発行はっこうされており、2012年ねん5月がつ現在げんざいでは京都きょうと市し交通こうつう局きょく・京阪けいはんバス・京都きょうとバス・京阪けいはん京都きょうと交通こうつう・阪急はんきゅうバス・西日本にしにほんジェイアールバス・ヤサカバス・京北けいほくふるさとバス・京阪けいはんシティバス各社かくしゃ局きょくバスの京都きょうと市域しいきを含ふくむ区間くかんに乗車じょうしゃできる）
• 徳島とくしま県けん徳島とくしま市し近辺きんぺんをエリアとする徳島とくしまバスでは、徳島とくしま市しをエリアとする徳島とくしま市営しえいバス、鳴門なると市しをエリアとする鳴門なると市し地域ちいきバスに共通きょうつう利用りようできる。
• 長野ながの県けん長野ながの市し近辺きんぺんをエリアとする、川中島かわなかじまバスと長ちょう電でんバスでは、両社りょうしゃ発行はっこうの回数かいすう券けんが交互こうごに利用りようできた。現在げんざいはアルピコ交通こうつう（旧きゅう川中島かわなかじまバス）は全面ぜんめん的てきに、長ちょう電でんバスは長野ながの市し・須坂すざか市し内うちの路線ろせんにおいては全面ぜんめん的てきにバスICカード「KURURU」に移行いこうしており、利用りようは2013年ねん9月30日にちをもって、払はらい戻もどしは2014年ねん3月31日にちをもって終了しゅうりょうしている（長ちょう電でんバスでは、長野ながの市し・須坂すざか市し以外いがいの営業えいぎょうエリアの市町村しちょうそんでは引ひき続つづき回数かいすう券けんが利用りようできる）。
• かって山梨やまなし県けん甲府こうふ市し近辺きんぺんをエリアとする、山梨やまなし交通こうつうと富士急ふじきゅう山梨やまなしバス（現げん：富士急ふじきゅうバス）においては、両者りょうしゃの路線ろせんが平行へいこうして走はしる区間くかんにおいて、山梨やまなし交通こうつう発行はっこうの紙かみの回数かいすう券けんが富士急ふじきゅう山梨やまなしバスでも利用りようできた。2015年ねんに問とい合あわせたところ、現在げんざいはそのような取とり扱あつかいはしていないとの回答かいとうを得えた。
• 2006年ねん3月がつまで、秋田あきた市しを事業じぎょうエリアとする秋田あきた市し交通こうつう局きょくと秋田あきた市しおよび男鹿おが潟上かたがみ南みなみ秋あき地区ちく周辺しゅうへんを事業じぎょうエリアとする秋田あきた中央ちゅうおう交通こうつうの回数かいすう券けんは相互そうごに利用りようできた。
• 長崎ながさき県けんをエリアとする長崎自動車ながさきじどうしゃ・長崎ながさき県けん交通こうつう局きょく・島原しまばら鉄道てつどう・西にし肥こえ自動車じどうしゃ・佐世保させぼ市し交通こうつう局きょくでは、この5社しゃ局きょく（およびそれらの子会社こがいしゃ・委託いたく運行うんこう事業じぎょう者しゃ）で共通きょうつうに使用しようできる回数かいすう乗車じょうしゃ券けんを1987年ねん12月から2004年ねん9月がつまで発行はっこうしていた。長崎ながさきスマートカードを代替だいたいに廃止はいしされたが、同どうカードではこの5社しゃ局きょくに加くわえて長崎ながさき電気でんき軌道きどう・松浦まつうら鉄道てつどうでも共通きょうつう利用りようを実現じつげんしている（なお、長崎ながさきスマートカードも設備せつびの老朽ろうきゅう化かなどを理由りゆうに2020年ねん9月がつ末まつまでにすべての事業じぎょう者しゃで廃止はいしされた）。

2000年代ねんだい以降いこうはICカードを用もちいた回数かいすう券けんも普及ふきゅうしている。PASMOは鉄道てつどうと共通きょうつうして使つかえ、「バス利用りよう特典とくてん」によって、1か月げつのバス利用りよう額がくに応おうじたプレミアを上乗うわのせして、回数かいすう券けんの機能きのうを踏襲とうしゅうしている（相互そうご利用りようできるSuicaも鉄道てつどう利用りようにはプレミアがつかないがバス利用りようの場合ばあいは同おなじ）。なお、ICOCAは「普通ふつう乗車じょうしゃ券けん」扱あつかいであり、バスと相互そうご利用りようできてもプレミアはつかない。なお乗車じょうしゃカード導入どうにゅうにより紙かみ製せいの回数かいすう券けんの販売はんばいを終了しゅうりょうしている事業じぎょう者しゃも遠州鉄道えんしゅうてつどう・京阪けいはん宇治うじバス・福島ふくしま交通こうつう・川中島かわなかじまバス等とう々存在そんざいしている。

バス回数かいすう券けんの種類しゅるい

区間くかん式しき

指定していされた停留所ていりゅうじょ区間くかん、またはその区間くかん内ないで有効ゆうこう。2枚まい - 11枚まいで発売はつばいされる。高速こうそくバスにはこのタイプが多おおい。有効ゆうこう期限きげんがある場合ばあいとない場合ばあいがある。

金額きんがく式しき

ある決きまった運賃うんちん分ぶんの券けんを11枚まい綴つづりなどで販売はんばいする（例たとえば270円えん券けんの11枚まい綴つづりを2700円えんで販売はんばい、等ひとし）。有効ゆうこう期限きげんはない場合ばあいが多おおい。事業じぎょう者しゃにもよるが、券面けんめん額がく10円えんごとに種類しゅるいが分わけられていて種類しゅるいが多おおい場合ばあい、車内しゃないでは購入こうにゅうできず、窓口まどぐちでしか購入こうにゅうできない券けん種しゅもある。昭和しょうわ自動車じどうしゃでは、専用せんようの券売けんばい機きで好すきな額がくの11枚まい綴つづり回数かいすう券けんを買かうことができる。堀川ほりかわバスでは、その路線ろせんで需要じゅようが多おおい区間くかんによって、車内しゃないで販売はんばいする回数かいすう券けんの種類しゅるいを変かえている。

金券きんけん式しき

金きむ数式すうしきともいう。10円えん券けん・20円えん券けん・100円えん券けんなどを1冊さつにまとめて1冊さつ1,000円えん(券面けんめん合計ごうけいは1100円えん)や2,000円えん(券面けんめん合計ごうけいは2200円えん)といった、きりのよい金額きんがくで販売はんばいする場合ばあいと、10円えん・100円えんといった券けんを11枚まいまとめて10枚まい分ぶんの値段ねだんで販売はんばいする場合ばあいがある。使用しよう区間くかんに制限せいげんはないが、使用しよう枚数まいすうに制限せいげんのある事業じぎょう者しゃもある。有効ゆうこう期限きげんはない。異ことなる運賃うんちん区間くかんで使用しようでき、金額きんがく式しきのように種類しゅるいを揃そろえる必要ひつようがないため、このタイプを発売はつばいする事業じぎょう者しゃが多おおい。

バスカード

金券きんけん式しき回数かいすう券けんを磁気じきプリペイドカード形式けいしきにしたもの。導入どうにゅう時じに専用せんようのカードリーダ・ライタが必要ひつようになってくるものの、金券きんけん式しき回数かいすう券けんを複数ふくすう枚まい投入とうにゅうすることによる乗務じょうむ員いんの確認かくにんの負担ふたんが軽減けいげんされる。基本きほん的てきに使つかい切きり形式けいしきで、残額ざんがくがゼロになると使用しよう出来できなくなる。磁気じき情報じょうほうの書かき換かえによるカードの偽造ぎぞうが発生はっせいする恐おそれがあり、後述こうじゅつのICカード形式けいしきに切きり替かえる事業じぎょう者しゃも多おおい。

ICカード

磁気じき式しきバスカードをさらに進化しんかさせて、運賃うんちん箱ばこにタッチするだけで簡単かんたんに利用りようできる。磁気じきカードと違ちがい、チャージすることで再さい利用りようでき、狭せまい挿入そうにゅう口こうにカードを入いれる不便ふべんも解消かいしょうした。しかし、導入どうにゅう経費けいひがかさむため、大手おおて事業じぎょう者しゃや自治体じちたいの補助ほじょが受うけられる事業じぎょう者しゃに限かぎられている。積つみ増ました金額きんがくに応おうじて積つみ増まし時じにプレミアム分ぶんを付与ふよする場合ばあいと、利用りようした金額きんがくに応おうじてポイントを後ごから付与ふよする場合ばあいなどがある。

その他たのバス回数かいすう券けんの種類しゅるい

通学つうがく回数かいすう券けん

バス会社かいしゃが指定していする学校がっこうの生徒せいとで、通学つうがくの際さいに利用りようできる回数かいすう券けん。通信つうしん制せい大学だいがくや放送大学ほうそうだいがくの受講じゅこう生せいも対象たいしょうであるケースもある。青森あおもり市営しえいバスの学生がくせい・生徒せいと専用せんようバスカードもこれにあたる。

バス利用りよう促進そくしん用よう回数かいすう券けん

毎月まいつき1日にちだけ、1日にちと15日にちだけなど特定とくてい日びのみ使用しようできる回数かいすう券けんである。バスの利用りようを促うながすため、一般いっぱんの回数かいすう券けんより割引わりびき率りつが高たかい。例れいとしては静岡しずおか県けんのバス事業じぎょう者しゃがそれぞれ販売はんばいする「ゼロの日ひ回数かいすう券けん」や、長野ながの県けん内うちの主おもなバス会社かいしゃが毎週まいしゅう水曜日すいようびの「バス・電車でんしゃふれあいデー」にあわせてそれぞれ販売はんばいしている回数かいすう券けんの他ほか、栃木とちぎ県けん宇都宮うつのみや市し内うちを発着はっちゃくするバス会社かいしゃや、福島ふくしま県けん内うちの主おもなバス会社かいしゃなどで見みられる(福島ふくしま交通こうつうのNORUCAは、一般いっぱん利用りよう時分じぶんのチャージと、この枠わくで利用りようできる分ぶんのチャージが1枚まいのカード内ないで別枠べつわくで行おこなわれる)。

昼間ひるま回数かいすう券けん

乗車じょうしゃ需要じゅようが落おち込こむ昼間ひるまに限かぎって利用りようできる回数かいすう券けん。「買物かいもの回数かいすう券けん」と呼よばれる場合ばあいもある。通用つうよう時間じかん帯たいは事業じぎょう者しゃによって異ことなるが、概おおむね9時じまたは10時じから16時じの間あいだのみ有効ゆうこう。土曜どよう・休日きゅうじつは終日しゅうじつ利用りようできる事業じぎょう者しゃもある。通用つうよう時間じかん帯たいの判定はんていが、乗車じょうしゃ時刻じこくを基準きじゅんとする会社かいしゃと降車こうしゃ時刻じこくを基準きじゅんとする事業じぎょう者しゃが混在こんざいしており、さらに乗車じょうしゃ時刻じこくが16時じ以前いぜんの場合ばあい、降車こうしゃ時刻じこくが16時じ以降いこうでも使用しようできる事業じぎょう者しゃと、降車こうしゃ時刻じこくが16時じ以降いこうでは（交通こうつう事情じじょうにより定刻ていこくから遅おくれても）使用しようできない事業じぎょう者しゃがあるので、利用りようする際さいは事業じぎょう者しゃに確認かくにんすることが望のぞましい。

往復おうふく回数かいすう券けん

指定していされた区間くかんを往復おうふくする場合ばあい、往復おうふく割引わりびき運賃うんちんで発売はつばいされる。主おもに各かく空港くうこうと最さい寄よせの市内しない地ちを結むすぶリムジンバスや、先述せんじゅつの高速こうそくバスで見受みうけられる。往復おうふく1人にん分ぶん・2枚まいをセットで発売はつばいする場合ばあい・数すう枚まいをセットで発売はつばいする場合ばあいや、有効ゆうこう期限きげんがあるタイプ・ないタイプ等とう、種類しゅるいが色々いろいろある。

定期ていき回数かいすう券けん

定額ていがくの定期ていき乗車じょうしゃ券けんを回数かいすう券けん方式ほうしきにしたもの。定期ていき乗車じょうしゃ券けんとは異ことなり、使用しよう出来できる回数かいすうに上限じょうげんがあり、期限きげん内ないに使つかい切きってしまった場合ばあいは再度さいど購入こうにゅうする必要ひつようがある。かつて存在そんざいしていた京阪けいはん宇治うじ交通こうつうのくずは地区ちくや、現在げんざいでも京阪けいはんバスなどの一部いちぶ事業じぎょう者しゃで設定せってい。京阪けいはん宇治うじ交通こうつうの定期ていき回数かいすう券けんは50枚まい綴つづりで、通常つうじょうの定期ていき券けんよりもやや安やすめに設定せっていされていた。降車こうしゃの際さいに氏名しめいと年齢ねんれいが記名きめいされている表紙ひょうしを乗務じょうむ員いんに見みせ、切きり離はなした副ふく券けんを運賃うんちん箱ばこに投入とうにゅうする方式ほうしきである。海外かいがいの交通こうつう機関きかんの「定期ていき券けん」と称しょうする乗車じょうしゃ券けんは、鉄道てつどう、バスに限かぎらずこのタイプが多おおい。秋田あきた中央ちゅうおう交通こうつうでは、2路線ろせん乗継のりつぎの場合ばあいに発行はっこうできる「乗のり継つぎ回数かいすう券けん」を販売はんばいしている。

船舶せんぱく

旅客船りょかくせん、フェリー等ひとしにおいても、鉄道てつどうやバスと同様どうように回数かいすう券けん式しきの乗船じょうせん券けんを発行はっこうしている。多おおくは割引わりびき付つきである。なお、フェリーにおいては、乗船じょうせん券けん相当そうとうの券けんを「自動車じどうしゃ航こう送おく券けん」と称しょうすることが多おおく、この際さいの回数かいすう券けんは「回数かいすう自動車じどうしゃ航こう送おく券けん」と称しょうする。

航空こうくう会社かいしゃ

日本にっぽんの航空こうくう会社かいしゃの場合ばあい、かつては回数かいすう航空こうくう券けんが、一般いっぱんに発行はっこうされる割引わりびき率りつが高たかい切符きっぷとして知しられていた。また、鉄道てつどう事業じぎょう者しゃのものと異ことなり、記名きめい式しきかつ切きり離はなし無効むこうであった（そのため金券きんけんショップでは会員かいいん制せいとした上うえで、回数かいすう券けんを借かりる形かたちで回数かいすう券けんがバラ売うりされていた）。

航空こうくう会社かいしゃの回数かいすう券けんは、当初とうしょ6回分かいぶんを1冊さつとした回数かいすう券けんが全ぜん区間くかんで発行はっこうされていたが、その後ご4回分かいぶんで1冊さつとされた。

後のちに、予よ約やく変更へんこうは不可ふかながら前日ぜんじつまで購入こうにゅうできる特定とくてい便びん割引わりびきや早期そうき購入こうにゅう割引わりびき等とう、回数かいすう券けん以外いがいにも割引わりびき率りつの高たかい各種かくしゅ運賃うんちんが普及ふきゅうしたことに加くわえ、表紙ひょうし片へんを搭乗とうじょう手続てつづきの際さいに毎回まいかい見みせる作業さぎょうが航空こうくう券けんの全面ぜんめん電子でんし化かの流ながれに対応たいおうできないこともあって徐々じょじょに縮小しゅくしょうされ、2008年度ねんど上半期かみはんきの運賃うんちんから日本航空にほんこうくう（JAL）・全日本空輸ぜんにほんくうゆ（ANA）ともに4回かい回数かいすう券けんを廃止はいししたことで、航空こうくう会社かいしゃの回数かいすう券けんは全廃ぜんぱいされた。

ただ、現在げんざいでは両社りょうしゃともに自社じしゃのクレジットカード会員かいいんに限定げんていして、記名きめい式しき・2券けん片へん・90日間にちかん有効ゆうこう・自社じしゃ便びんへの変更へんこう可かという、回数かいすう券けんに類似るいじした航空こうくう券けんを発売はつばいしている。また、企業きぎょう向むけオンライン予よ約やくシステムの契約けいやく先さきだけが利用りようできる、同様どうようの回数かいすう割引わりびき運賃うんちんも用意よういされている。

払はらい戻もどしに関かんする規定きてい

回数かいすう券けんを払はらい戻もどす場合ばあいには、基本きほん的てきに「発売はつばい額がくから使用しようした枚数まいすう（額面がくめん）分ぶんを差さし引ひいた額がく」が払はらい戻もどされる。例たとえば、1,000円えん区間くかんの11枚まい綴つづり回数かいすう券けん（10,000円えん）を5枚まい残のこった状況じょうきょう（6枚まいを使用しよう）で払はらい戻もどす場合ばあいは、10,000円えんから、6,000円えんを差さし引ひいた4,000円えんが払はらい戻もどし額がくとなる。通常つうじょう、これに手数料てすうりょうを差さし引ひいた額がくが払はらい戻もどされる。クレジットカードで購入こうにゅうした回数かいすう券けんを払はらい戻もどす場合ばあいは、回数かいすう券けんを購入こうにゅうするときに使つかったクレジットカードと、カードお客きゃくさま控びかえが必要ひつようとなり、クレジットカード会社かいしゃを通つうじて払はらい戻もどしが行おこなわれるので、現金げんきんでの払はらい戻もどしは行おこなわれないことに加くわえ、購入こうにゅう箇所かしょでないと払はらい戻もどしの手続てつづきができない。

また、事業じぎょう者しゃ側がわの都合つごう（路線ろせんの運休うんきゅう・廃止はいしや回数かいすう券けんの廃止はいし等ひとし）による場合ばあいや、新規しんき路線ろせん開業かいぎょうなどによる場合ばあいは、使用しようした割合わりあいに応おうじて計算けいさんする。「発売はつばい額がくに、残ざん券けん（残額ざんがく）を発券はっけん枚数まいすう（利用りようできる額面がくめんの総額そうがく）で除じょした数かずを乗じょうじた額がく」が払はらい戻もどされる。手数料てすうりょうは徴収ちょうしゅうしない。上記じょうきの例れいの場合ばあい、10,000円えんに、5/11（0.4545）を乗じょうじた4,545円えんが払はらい戻もどしの基準きじゅん額がくとなる（実際じっさいには10円えん未満みまんの端はし数すうは整理せいりする）。

払はらい戻もどしには表紙ひょうしが必要ひつようとする事業じぎょう者しゃもある。

なお、鉄道てつどうでは、不通ふつう等とうにより5日にち以上いじょう連続れんぞくで列車れっしゃの運行うんこうができない区間くかんを含ふくむ回数かいすう券けんの場合ばあい、上記じょうきに基もとづく払はらい戻もどしのほか、有効ゆうこう期間きかんを延長えんちょうすることもできる。

スペインの回数かいすう乗車じょうしゃ券けん

バルセロナ地下鉄ちかてつには乗車じょうしゃ券けんを10枚まいセットにした回数かいすう券けんT-casualや、複数ふくすう人じんで使用しようできる8枚まいセットの回数かいすう券けんT-familiarなどがある。

外部がいぶリンク

• きっぷに関かんするご案内あんない 回数かいすう乗車じょうしゃ券けん - JR東日本ひがしにっぽん