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山梨やまなし交通こうつう

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出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
曖昧さ回避 同おなじく「山やま交」と略りゃくされる、山形やまがた県けんの「山やま交バス (山形やまがた県けん)」、「ヤマコー」、あるいは「山梨やまなし中央ちゅうおう交通こうつう」とは異ことなります。
画像がぞう提供ていきょう依頼いらい：2024年ねんより導入どうにゅうされたヴァンフォーレ甲府こうふ用ようのチームバスの画像がぞう提供ていきょうをお願ねがいします。（2024年ねん2月がつ）
山梨やまなし交通こうつう株式会社かぶしきがいしゃ
Yamanashi Kotsu Co.,Ltd.
山梨やまなし交通こうつうのバス・タクシーのパノラマ写真しゃしん
種類しゅるい 株式会社かぶしきがいしゃ
略称りゃくしょう 山やま交
本社ほんしゃ所在地しょざいち 日本の旗 日本にっぽん
〒400-0035
山梨やまなし県けん甲府こうふ市し飯田いいだ三さん丁目ちょうめ2番ばん34号ごう
北緯ほくい35度ど40分ふん4秒びょう 東経とうけい138度ど33分ふん29秒びょう / 北緯ほくい35.66778度ど 東経とうけい138.55806度ど / 35.66778; 138.55806座標ざひょう: 北緯ほくい35度ど40分ふん4秒びょう 東経とうけい138度ど33分ふん29秒びょう / 北緯ほくい35.66778度ど 東経とうけい138.55806度ど / 35.66778; 138.55806
設立せつりつ 1945年ねん5月1日にち
業種ぎょうしゅ 陸運りくうん業ぎょう
法人ほうじん番号ばんごう 3090001002199 ウィキデータを編集
事業じぎょう内容ないよう 運輸うんゆ事業じぎょう（路線ろせんバス・高速こうそくバス・観光かんこうバス・タクシー）・公安こうあん委員いいん会かい指定してい自動車じどうしゃ教習きょうしゅう事業じぎょう（山梨やまなし交通こうつう自動車じどうしゃ学校がっこう）・ 観光かんこう関連かんれん事業じぎょう（双葉ふたばサービスエリア下くだり線せん等とう）・旅行りょこう業ぎょう・損害そんがい保険ほけん代理だいり業ぎょう・駐車ちゅうしゃ場じょう・不動産ふどうさん業ぎょう
代表だいひょう者しゃ 雨宮あまみや正英まさひで（代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう）
資本しほん金きん 9600万まん円えん
純じゅん利益りえき 1億おく2,700万まん3,000円えん
（2024年ねん3月がつ期き）[1]
純資産じゅんしさん 29億おく2,588万まん5,000円えん
（2024年ねん3月がつ期き）[1]
総そう資産しさん 145億おく8,437万まん9,000円えん
（2024年ねん3月がつ期き）[1]
従業じゅうぎょう員数いんずう 550人にん（2018年ねん10月がつ1日にち時点じてん）[2]
関係かんけいする人物じんぶつ 小佐野おさの賢治けんじ
外部がいぶリンク https://ykbus.jp/
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山梨やまなし交通こうつう株式会社かぶしきがいしゃ（やまなしこうつう、Yamanashi Kotsu Co.,Ltd. ）は、山梨やまなし県けんの甲府盆地こうふぼんちを中心ちゅうしんとした地域ちいき、いわゆる国中くになか地方ちほうの峡かい中ちゅう・峡かい北きた・峡南きょうなん・峡かい西にし・峡かい東ひがし地域ちいき及および静岡しずおか県けんにおいて路線ろせんバスや観光かんこうバスの運行うんこうを行おこなっている[3]バス事業じぎょう者しゃである。

地域ちいき内ないの路線ろせん以外いがいにも中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どうを経由けいゆして各かく方面ほうめんに向むかう高速こうそくバスや[4]、羽田空港はねだくうこう・成田空港なりたくうこうへの空港くうこう連絡れんらくバスを運行うんこうする[5]。かつては軌道きどう事業じぎょう（電車でんしゃ線せん）を行おこなっていたほか、国中くになか地方ちほう全域ぜんいきに路線ろせんバス網もうを展開てんかいしていたが、電車でんしゃ線せんは1962年ねんに廃止はいしされ[6]、峡かい北きた・峡かい東ひがし・峡南きょうなんの各かく地域ちいきの路線ろせんについては代替だいたいバスや自治体じちたいバスへの移行いこうが進すすめられた[7]。1990年代ねんだい以降いこうは日本にっぽんのバス業界ぎょうかいにおける先駆せんく的てきな施策しさくも打うち出だしている[8]。

歴史れきし

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→馬車ばしゃ鉄道てつどうの詳細しょうさいな歴史れきしについては「山梨やまなし馬車ばしゃ鉄道てつどう」を、電車でんしゃ線せんの詳細しょうさいな歴史れきしについては「山梨やまなし交通こうつう電車でんしゃ線せん」を参照さんしょう

創業そうぎょう期き

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甲府こうふ市し八日ようか町まち甲州こうしゅう街道かいどう（現在げんざいの城東じょうとう通どおり）に敷設ふせつされた山梨やまなし馬車ばしゃ鉄道てつどう（現在げんざいの中央ちゅうおう3丁目ちょうめ）付近ふきん。大正たいしょう7年ねん頃ごろの撮影さつえい。

国中くになか地方ちほうにおける公共こうきょう交通こうつうの創始そうし期きとなるのは、明治めいじ時代じだいの後期こうきに乗合のりあい馬車ばしゃが多数たすう設立せつりつされた頃ころである[9]。

軌道きどう事業じぎょうについては、1897年ねんに設立せつりつされた山梨やまなし馬車ばしゃ鉄道てつどうが1898年ねんに甲府こうふと石和いさわの間あいだで運行うんこうを開始かいししたのが初はつとなる[9]。1899年ねんには鰍沢かじかざわ馬車ばしゃ鉄道てつどうが鰍沢かじかざわと小井川こいかわの間あいだに開業かいぎょうした[9] が、鰍沢かじかざわ馬車ばしゃ鉄道てつどうは1903年ねんに山梨やまなし馬車ばしゃ鉄道てつどうに買収ばいしゅうされ[9]、その後ご山梨やまなし馬車ばしゃ鉄道てつどうで甲府こうふ市内しないの柳やなぎ町まち二に丁目ちょうめと小井川こいかわを結むすぶ路線ろせんを開設かいせつして、既存きそん路線ろせんと接続せつぞくした[9]。しかし、1903年ねんに中央ちゅうおう本線ほんせんが甲府こうふまで延伸えんしんされると、山梨やまなし馬車ばしゃ鉄道てつどうの甲府こうふと石和いさわを結むすぶ路線ろせんが打撃だげきを受うけた[9]。このため、山梨やまなし馬車ばしゃ鉄道てつどうは路線ろせんの縮小しゅくしょうを行おこなった上うえで、1906年ねんに設立せつりつされた山梨やまなし軽便鉄道けいべんてつどうに事業じぎょうを譲渡じょうとした[9]。

山梨やまなし軽便鉄道けいべんてつどうはしばらくは甲府こうふと鰍沢かじかざわを結むすぶ路線ろせんを中心ちゅうしんに営業えいぎょうしていたが、電気でんき運転うんてんへの転換てんかんを目論もくろみ、1920年ねん12月に甲府こうふから石和いさわ・小井川こいかわへの電気でんき軌道きどうの敷設ふせつ申請しんせいを行おこなった[9]。しかし、この計画けいかくへの許可きょかが下おりる前まえに、甲府こうふ電車でんしゃ軌道きどうの計画けいかくが持もち上あがった。甲府こうふ電車でんしゃ軌道きどうはまだ会社かいしゃ設立せつりつこそされていなかったものの、より大おおきい資本しほん力りょくを有ゆうする上うえ、区間くかんも甲府こうふから石和いさわまで、甲府こうふから小笠原おがさわらを経由けいゆして鰍沢かじかざわへ向むかうという内容ないようで、山梨やまなし軽便鉄道けいべんてつどうの計画けいかくと競合きょうごうするものであった[9]。しかも、この時期じきには富士ふじ身延みのぶ鉄道てつどうが身延みのぶから甲府こうふまでの延伸えんしんを計画けいかくしており、山梨やまなし軽便鉄道けいべんてつどうが対抗たいこうできなくなることは明あきらかとみられた[9]。そこで、山梨やまなし県けんと甲府こうふ市しの斡旋あっせんにより[10]、その事業じぎょうを甲府こうふ電気でんき軌道きどうに譲渡じょうとすることにした[11]。

山梨やまなし自動車じどうしゃ運輸うんゆ社屋しゃおく。甲府こうふ市し泉いずみ町まち（現在げんざいの美術館びじゅつかん通どおり沿そい、相生あいおい地区ちく）にあった。大正たいしょう6年ねん頃ごろの撮影さつえい。

一方いっぽう、1913年ねんには大原おおはら村むら（2011年ねん時点じてんの大月おおつき市し猿橋さるはし町まち）において自動車じどうしゃの試運転しうんてんが出願しゅつがんされ[11]、1916年ねんには甲府こうふ市内しないで芸妓げいぎ置屋おきやが送迎そうげいのために貸切かしきり自動車じどうしゃの営業えいぎょうを開始かいししており[11]、同年どうねん12月がつには武川むかわ村むらで不定期ふていき運行うんこうの乗合のりあい自動車じどうしゃが営業えいぎょうを開始かいしした[11]。これが山梨やまなし県けんにおけるバス事業じぎょうの始はじまりとみられており[11]、1917年ねんには山梨やまなし自動車じどうしゃ運輸うんゆがフォード4台だいで甲府こうふ市しから小笠原おがさわらを経由けいゆして倉庫そうこ町まちに至いたる路線ろせんの運行うんこうを開始かいしした[12]。この山梨やまなし自動車じどうしゃ運輸うんゆが、山梨やまなし交通こうつうの直接ちょくせつのルーツとなる会社かいしゃであり[13]、山梨やまなし県内けんないにおける本格ほんかく的てきなバス事業じぎょうの始はじまりでもある[13]。同年どうねんには甲府こうふ自動車じどうしゃ運輸うんゆと山梨やまなし自動車じどうしゃが営業えいぎょうを開始かいしした[3] ほか、山梨やまなし軽便鉄道けいべんてつどうも自動車じどうしゃ営業えいぎょうを開始かいししており[13]、1919年ねんには白州はくしゅう町まちで甲信こうしん自動車じどうしゃ運輸うんゆが[3]、須玉すたま町まちで百ひゃく観音かんのん自動車じどうしゃが営業えいぎょうを開始かいししている[13] など、山梨やまなし県けんにおける自動車じどうしゃ事業じぎょうの展開てんかいは全国ぜんこく的てきにも比較的ひかくてき早はやかった[3]。

甲府こうふ電車でんしゃ軌道きどうは1923年ねんに発足ほっそくし、1925年ねんに山梨やまなし軽便鉄道けいべんてつどうを吸収きゅうしゅう合併がっぺいした[11]。1926年ねん8月がつには甲府こうふ市内しないの柳やなぎ町まちから増穂ますほ村むらの青柳あおやぎにいたる軌道きどう敷設ふせつ許可きょかを得えた上うえで、1928年ねんに着工ちゃっこうした[11]。また、1929年ねんには商号しょうごうを山梨やまなし電気でんき鉄道てつどうと変更へんこうし、青柳あおやぎから鰍沢かじかざわにいたる区間くかんの延長えんちょう申請しんせいを行おこなっている[11]。1930年ねん5月には、甲府こうふ市し貢川くがわと大井おおい村むらを結むすぶ区間くかんにおいて、電車でんしゃによる営業えいぎょうを開始かいしした[11]。その後ごも小刻こきざみに路線ろせんを延長えんちょうし、1932年ねん12月26日にちには甲府こうふと青柳あおやぎの区間くかんが全通ぜんつうしている[11]。一方いっぽう、富士ふじ身延みのぶ鉄道てつどうが1928年ねん3月がつに甲府こうふまで全通ぜんつうした[11] ことに伴ともない、馬車ばしゃ鉄道てつどうは甲府こうふから鰍沢かじかざわまでの路線ろせんが1928年ねん中ちゅうに、甲府こうふから石和いさわまでの路線ろせんも1930年ねんには廃止はいしされている[11]。また、青柳あおやぎ以遠いえんの区間くかんについては何なん度どか資金しきん難なんのために着工ちゃっこうを延期えんきはしたものの、1936年ねんには着工ちゃっこう不能ふのうが確定かくてい的てきとなったため特許とっきょが取とり消けされている[11]。

この時期じきはバス事業じぎょうにおいても開業かいぎょうが相次あいついでおり、1923年ねんには鰍沢かじかざわに鰍沢かじかざわ乗合のりあい自動車じどうしゃが開業かいぎょうしたが、ほどなく山梨やまなし自動車じどうしゃ運輸うんゆに併合へいごうされている。このほか、同年どうねんには勝沼かつぬまにマルエス自動車じどうしゃ商会しょうかい、塩山しおやまには鈴木すずき自動車じどうしゃ商会しょうかいが開業かいぎょうしており[3]、1925年ねんには日下部くさかべ町まちに雨宮あまみや自動車じどうしゃ商会しょうかい、身延みのぶ町まちには身延みのぶ自動車じどうしゃが開業かいぎょう[13]、1926年ねんには甲府こうふ市しの御岳おんたけ開発かいはつ組合くみあいが昇のぼり仙せん峡かい探勝たんしょうバスの運行うんこうを開始かいししている[13]。元号げんごうが昭和しょうわに変かわってからもバス事業じぎょうの創業そうぎょうが続つづき、1929年ねんには白根しらね町まちでクラブ自動車じどうしゃ[3]、下部しもべ町まちには下部温泉しもべおんせん自動車じどうしゃが開業かいぎょうしている[14] ほか、1933年ねんには富士ふじ山麓さんろく電気でんき鉄道てつどう（当時とうじ）の経営けいえい者しゃである堀内ほりうち良平りょうへいが御坂みさか国道こくどうバスを設立せつりつし、御坂みさか峠とうげを越こえて甲府こうふと上吉田かみよしだを結むすぶ路線ろせんを運行うんこう開始かいししている[15] ほか、芝川しばかわ町まちにて運行うんこうを開始かいしした富士川ふじかわ自動車じどうしゃや甲府こうふ市しに設立せつりつされた山梨やまなし公衆こうしゅう自動車じどうしゃなど[3]、7社しゃがこの時期じきまでに開業かいぎょうしている[16]。山梨やまなし電気でんき鉄道てつどうも商号しょうごう変更へんこう前まえの1927年ねんごろから数すう回かいにわたってバス事業じぎょうの申請しんせいを行おこなっているが許可きょかされていない[16]。

自主じしゅ統合とうごうの流ながれ

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山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかい。1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん）頃ごろの撮影さつえい。

こうした小規模しょうきぼなバス事業じぎょう者しゃの乱立らんりつは、競合きょうごうによる疲弊ひへいを招まねくことになった[3]。甲府こうふと勝沼かつぬまを結むすぶ路線ろせんなどでは3社しゃが競合きょうごうし、運賃うんちんのダンピングなどによる乗客じょうきゃくの争奪そうだつ戦せんが激化げきかし、バス事業じぎょう者しゃの経営けいえいを圧迫あっぱくする結果けっかとなった[16]。そのうち、資本しほん力りょくのある事業じぎょう者しゃが小規模しょうきぼ事業じぎょう者しゃを買収ばいしゅうし合併がっぺいする気運きうんが現あらわれ始はじめた[3]。こうした方向ほうこう性せいは、「交通こうつう企業きぎょうの合理ごうり化かと交通こうつう事業じぎょうの統制とうせい」を目的もくてきとして、1931年ねんに公布こうふされ、1933年ねん10月から施行しこうされた自動車じどうしゃ交通こうつう事業じぎょう法ほうの精神せいしんである1路線ろせん1営業えいぎょう主義しゅぎにも叶かなうものであった[16]。

自動車じどうしゃ交通こうつう事業じぎょう法ほうの成立せいりつ以前いぜんに、1927年ねんに山梨やまなし自動車じどうしゃ運輸うんゆは山梨やまなし公衆こうしゅう自動車じどうしゃと御岳おんたけ開発かいはつ組合くみあいと合併がっぺいして山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかいを設立せつりつ、1929年ねんにはマルエス自動車じどうしゃ商会しょうかい・鈴木すずき自動車じどうしゃ商会しょうかい・雨宮あまみや自動車じどうしゃ商会しょうかいが合併がっぺいして東部とうぶ乗合のりあい自動車じどうしゃを設立せつりつした[16]。さらに1931年ねんには東部とうぶ乗合のりあい自動車じどうしゃが山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかいと合併がっぺいした[17] のを端緒たんしょとして、山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかいが国中くになか地方ちほうのバス事業じぎょうをまとめる統合とうごう主体しゅたいとなっていった[18]。峡南きょうなん地域ちいきでも、身延みのぶ自動車じどうしゃが1929年ねんから1931年ねんにかけて、身延みのぶ弘通ぐずうと富士川ふじかわ自動車じどうしゃを合併がっぺいしている[18]。

一方いっぽう、山梨やまなし電気でんき鉄道てつどうは山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかいのバスと競合きょうごうしたため経営けいえい難なんに陥おちいり[18]、1936年ねんには主しゅたる債権さいけん者しゃであった日本興業銀行にほんこうぎょうぎんこうの申請しんせいによって鉄道てつどう省しょうの強制きょうせい管理かんり下かに入はいることになった[18]。1937年ねんには日本興業銀行にほんこうぎょうぎんこうから山梨やまなし電気でんき鉄道てつどうの競売きょうばい申請しんせいが裁判所さいばんしょに申もうし立たてられ、1938年ねん5月に設立せつりつされた峡かい西にし電気でんき鉄道てつどうによって落札らくさつされた[18]。これによって、甲府こうふから青柳あおやぎまでの電車でんしゃの運行うんこうは峡かい西にし電気でんき鉄道てつどうの経営けいえいに移行いこうした[18]。

他方たほう、バス事業じぎょうの統合とうごうも山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかいによって進すすめられ、1933年ねんに輿石こしいし自動車じどうしゃを、1935年ねんには甲府こうふ自動車じどうしゃ運輸うんゆを合併がっぺいした[18]。これにより、山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかいは甲府こうふ市し周辺しゅうへんと峡かい東ひがし地域ちいきの大半たいはんの路線ろせんを運行うんこうする事業じぎょう者しゃとなった[18]。

戦時せんじ統合とうごうへ

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戦時せんじ体制たいせいになり、1939年ねんに陸上りくじょう交通こうつう事業じぎょう調整ちょうせい法ほうが公布こうふされる[19] 前後ぜんごには、バス事業じぎょうの統合とうごうの動うごきはさらに加速かそくし[18]、1938年ねんに八ヶ岳やつがだけ自動車じどうしゃとアサヒ自動車じどうしゃが、1939年ねんには台ケ原だいがはら自動車じどうしゃが山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかいに合併がっぺいすることになり、峡かい北きた地域ちいきのバス事業じぎょうもほぼ山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかいに統合とうごうされることになった[18]。1942年ねんまでにさらに2社しゃが合併がっぺいしている[18]。

一方いっぽう、日にち中ちゅう戦争せんそうが勃発ぼっぱつした1937年ねん以降いこうは燃料ねんりょう事情じじょうが悪化あっかし、燃料ねんりょう統制とうせいが行おこなわれることになった[18]。このため、1939年ねん以降いこうはバスの代用だいよう燃料ねんりょう化かが進すすめられた[18]。これと同どう時期じきに、不要ふよう不急ふきゅう路線ろせんの休止きゅうしも進すすめられ、鉄道てつどうと完全かんぜんに並行へいこうする路線ろせんや観光かんこう路線ろせんなどは相次あいついで休止きゅうしされていった[18]。1944年ねんごろには甲府こうふ市内しないで残のこされた路線ろせんに乗客じょうきゃくが殺到さっとうし[20]、どのバスも超ちょう満員まんいんとなる事態じたいになった[19] ため、近距離きんきょり旅客りょかくの制限せいげんまで行おこなわれたという[19]。

1942年ねんには陸運りくうん統制とうせい令れいに基もとづく鉄道てつどう省しょう通牒つうちょうにより強制きょうせい統合とうごうが進すすめられることとなったが、この時ときに山梨やまなし県けんでは甲府こうふ地方ちほう・岳たけ麓ふもと地方ちほうの2ブロックに分わけられる事こととなった[21]。岳たけ麓ふもと地方ちほうでは富士ふじ山麓さんろく電気でんき鉄道てつどうが統合とうごう主体しゅたいとなった[22] が、甲府こうふ地方ちほうでは山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかい・峡かい西にし電気でんき鉄道てつどう・身延みのぶ自動車じどうしゃの3社しゃが合併がっぺいし、これに小規模しょうきぼ事業じぎょう者しゃである6社しゃが事業じぎょう譲渡じょうとする方法ほうほうをとることになった[19]。これに伴ともない、1943年ねんからは資産しさん評価ひょうかの作業さぎょうが開始かいしされた[19] が、会社かいしゃの規模きぼによる各社かくしゃ間あいだの思惑おもわくの相違そうい[23]、資産しさん評価ひょうか基準きじゅんに対たいする不満ふまん[23]、さらに事業じぎょう形態けいたいの異ことなる自動車じどうしゃ事業じぎょうと軌道きどう事業じぎょうの統合とうごうにおける支障ししょうなどがあった[23] ため、当初とうしょ1944年ねん5月がつに予定よていしていた統合とうごうを延期えんきせざるを得えない状況じょうきょうに陥おちいった[23]。そこで、1944年ねん10月がつには統合とうごうに関かんする一切いっさいを関係かんけい各社かくしゃから山梨やまなし県けんに一任いちにんすると申もうし出でた[23]。山梨やまなし県けんではこれを受うけ入いれ、山梨やまなし開発かいはつ協会きょうかいを存続そんぞく会社かいしゃとして峡かい西にし電気でんき鉄道てつどう・身延みのぶ自動車じどうしゃを吸収きゅうしゅう合併がっぺいし、他社たしゃはこれに現物げんぶつ出資しゅっしするという形態けいたいでの統合とうごうを決定けっていした[23]。このような経過けいかを経へて、1945年ねん2月がつ1日にちに山梨やまなし交通こうつうが発足ほっそくした[21]。ただし、統合とうごう前まえの1944年ねんの時点じてんで既すでに「山梨やまなし交通こうつう」という社名しゃめいが一部いちぶで使用しようされた記録きろくが残のこっている[23]。

戦後せんごの復興ふっこう

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戦後せんご間あいだもない頃ころの甲府こうふ駅前えきまえを走はしる山梨やまなし交通こうつう電車でんしゃ線せん。昭和しょうわ21年ねん頃ごろの撮影さつえい。

統合とうごうして新しん会社かいしゃとなった山梨やまなし交通こうつうは、国中くになか地方ちほうの軌道きどうとバスを独占どくせんする交通こうつう機関きかんとなっており[21]、バス事業じぎょうでは統合とうごうされた事業じぎょう者しゃの1つである身延みのぶ自動車じどうしゃの営業えいぎょうエリアの関係かんけいから静岡しずおか県けんの一部いちぶにも乗のり入いれ[24]、55路線ろせん173台だいを有ゆうする一大いちだいバス事業じぎょう者しゃとなった[21] が、実際じっさいには29路線ろせんが休止きゅうしとなっており[21]、実働じつどう車両しゃりょうも35台だいしかない有様ありさまであった[24]。これに対たいし、電車でんしゃ線せんは1945年ねん7月がつの空襲くうしゅう時じにおいても車両しゃりょうが被災ひさいを免まぬかれていた[25]。

いずれも終戦しゅうせん後ごに復旧ふっきゅう整備せいびが開始かいしされることとなり、バス路線ろせんは1946年ねん10月に甲府こうふから境川さかいがわへの路線ろせんが運行うんこうを再開さいかいしたのを皮切かわきりとして[21]、休止きゅうし路線ろせんの再開さいかいが進すすめられた。1947年ねんには新しん路線ろせんの開設かいせつも行おこなわれ[24]、休止きゅうし路線ろせんの再開さいかいと新しん路線ろせんの開設かいせつが並行へいこうして行おこなわれるようになり[24]、1952年ねんには休止きゅうし路線ろせんの運行うんこう再開さいかいは完了かんりょうした[26]。これに対たいして、電車でんしゃ線せんはバスより早はやい1947年ねんには戦前せんぜんの状態じょうたいに復旧ふっきゅうしている[25]。

1950年ねんからは戦時せんじ中ちゅうに休止きゅうしされていた貸切かしきりバス事業じぎょうを再開さいかい[26]、1952年ねんには身延山みのぶさん開ひらき宗むね700年ねん記念きねん祭さいや山梨やまなし平和へいわ博覧はくらん会かいなどにあわせて新車しんしゃを6台だい導入どうにゅうするなどして輸送ゆそう力りょくを増強ぞうきょうした[26]。

発展はってん

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1954年ねんには富士ふじ山麓さんろく電気でんき鉄道てつどうとの共同きょうどう出資しゅっしにより、貸切かしきりバス専業せんぎょうの山梨やまなし観光かんこう自動車じどうしゃを設立せつりつした[27]。1958年ねんには芝川しばかわ営業えいぎょう所しょの貸切かしきりバス事業じぎょう認可にんかが得えられた[28] ことから、静岡しずおか県けん下かである芝川しばかわ町まち・富士宮ふじのみや市しにも山梨やまなし交通こうつう本体ほんたいの貸切かしきりバスの事業じぎょう区域くいきが拡大かくだいされることとなった[28]。

電車でんしゃ線せんにおいては、1952年ねん3月がつに国鉄こくてつ甲府こうふ駅えき構内こうない借用しゃくよう許可きょかを得えて、甲府こうふ駅えき構内こうないへの乗のり入いれを計画けいかくした[25]。当初とうしょは同年どうねん中ちゅうに乗のり入いれる計画けいかくであった[25] が、国鉄こくてつ側がわの施設しせつの移転いてんや道路どうろ整備せいびの状況じょうきょうなどの問題もんだいがあり、1953年ねん9月に市内しないのルート変更へんこうを行おこなった上うえで甲府こうふ駅えきへ乗のり入いれを開始かいし[25]、甲府こうふ駅前えきまえのバス乗のり場ばも電車でんしゃ線せんの駅えきに集約しゅうやくした[25]。なお、1954年ねんには甲府こうふ市内しないの併用へいよう軌道きどう区間くかんの単線たんせん化かが行おこなわれている[25]。

1950年代ねんだいになるとバス路線ろせんの新設しんせつが多おおくなり、1955年ねんまでには扇状地せんじょうちを遡さかのぼるように積翠寺せきすいじ・芦安あしやす・穂坂ほさか・増富ましとみ・小淵沢こぶちざわ・内船うちぶな・上九一色かみくいしきへと乗のり入いれを開始かいし[21]、1960年ねんまでにはさらに奈良田ならだ・小泉こいずみ・清里きよさと・切差きっさつへと路線ろせん網もうを拡大かくだいした[21]。また、この時期じきは長距離ちょうきょりバス路線ろせんへの進出しんしゅつも目立めだち、1954年ねん7月がつ1日にちから静岡鉄道しずおかてつどうとの相互そうご乗のり入いれによって甲府こうふと静岡しずおかの間あいだを結むすぶ急行きゅうこうバス（静岡しずおか甲府こうふ線せん）の運行うんこうを開始かいしした[21] ほか、1958年ねん12月に国道こくどう20号ごうの新しん笹子ささごトンネルが開通かいつうしたことを契機けいきとして[28]、甲府こうふと大月おおつきを結むすぶ路線ろせんを富士ふじ山麓さんろく電気でんき鉄道てつどう（当時とうじ）との相互そうご乗のり入いれによって運行うんこうを開始かいしした[28]。1959年ねん2月がつからは諏訪すわ自動車じどうしゃ（当時とうじ）との相互そうご乗のり入いれによって甲府こうふと上諏訪かみすわを結むすぶ路線ろせんを[28]、同年どうねん6月がつには千せん曲きょく自動車じどうしゃ（当時とうじ）との相互そうご乗のり入いれにより甲府こうふと小諸こもろを結むすぶ路線ろせんの運行うんこうを開始かいしした[28]。また、新しん笹子ささごトンネルの開通かいつうを前提ぜんていに富士ふじ山麓さんろく電気でんき鉄道てつどう（当時とうじ）および京王帝都電鉄けいおうていとでんてつ（当時とうじ）との3社しゃで申請しんせいしていた新宿しんじゅくと昇のぼり仙せん峡かいを結むすぶ路線ろせんの免許めんきょが下おりた[28] ことから、1959年ねん7月がつ5日にちから日曜にちよう・祝日しゅくじつのみ運行うんこうの季き節ぶし路線ろせんとして運行うんこうを開始かいしした[28] が、これが中央ちゅうおう高速こうそくバス甲府こうふ線せんの原型げんけいともいえる路線ろせんである[29]。

しかし、このバス路線ろせん網もうの拡大かくだいの一方いっぽうで、電車でんしゃ線せんの利用りよう客きゃくが山間さんかん部ぶまで直通ちょくつうするバスに転移てんいし、電車でんしゃ線せんの経営けいえい状じょう況きょうは悪化あっかしていった[30]。その上うえ、1959年ねんには台風たいふう7号ごうによって貢川くがわの車庫しゃこの倒壊とうかいや路盤ろばん流失りゅうしつなどの被害ひがいがあった[6] ほか、復旧ふっきゅう途上とじょうに台風たいふう15号ごうが被害ひがいを与あたえ、復旧ふっきゅう費用ひようが嵩かさんだために電車でんしゃ線せんの経営けいえい状じょう況きょうの悪化あっかに拍車はくしゃをかけることになった[6]。そのような状況じょうきょう下か、「ボロ電でん[注釈ちゅうしゃく 1] を都会とかい的てきな電車でんしゃにしよう」と[31]、当時とうじの山梨やまなし県けんから見みて「都会とかいの電車でんしゃ」であった国鉄こくてつ101系けい電車でんしゃに似にせたオレンジ色しょく1色しょくに車両しゃりょうの色いろを変更へんこうする[31]、といったことも行おこなわれていた。

この頃ころの山梨やまなし交通こうつうでは関連かんれん事業じぎょうにも着手ちゃくしゅしている。観光かんこう業務ぎょうむに重点じゅうてんをおくという方向ほうこう性せいのもと、八ヶ岳やつがたけ山麓さんろくにバンガローや観光かんこうバスセンターの建設けんせつに着手ちゃくしゅした[32] ほか、地下鉄ちかてつ池袋いけぶくろ駅えき構内こうないに観光かんこう案内あんない所しょを開設かいせつした[32]。

1960年代ねんだい

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山やま交騒動そうどう

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電車でんしゃ線せんはバスとの競合きょうごうや自然しぜん災害さいがいなどで不振ふしんであった[32] ものの、バス事業じぎょうについては黒字くろじを計上けいじょうし[32]、1960年代ねんだいに入はいる頃ころには、山梨やまなし交通こうつうは県内けんないでは最大さいだいの企業きぎょうとなっていた[27]。しかし、この時期じきの山梨やまなし交通こうつうの経営けいえい状態じょうたいはかなり悪化あっかしていた[32]。当時とうじの経営けいえい者しゃの放漫ほうまん経営けいえいに問題もんだいがあったといわれており[32]、県けん会議かいぎ員いんや大だい株主かぶぬしの依頼いらいを受うけ[27]、国際こくさい興業こうぎょうの社主しゃしゅであった小佐野おさの賢治けんじが山梨やまなし交通こうつうの再建さいけんにあたることになった[27]。小佐野おさの賢治けんじは山梨やまなし交通こうつうの株式かぶしきを40万まん株かぶ取得しゅとくし[32]、1959年ねん9月に当時とうじの社長しゃちょうの河西かさい俊夫としおと会談かいだんして取締役とりしまりやくとしての参加さんかを申もうし出でた[32]。この時点じてんで、既すでに小佐野おさの賢治けんじは山梨やまなし交通こうつうの個人こじん筆頭ひっとう株主かぶぬしであった[32]。

小佐野おさの賢治けんじは山梨やまなし県けん出身しゅっしんであり、山梨やまなし交通こうつうの経営けいえいに参加さんかする目的もくてきも「郷土きょうどの企業きぎょう発展はってんと観光かんこう振興しんこうに力ちからを貸かしたい」というものであった[27] が、当時とうじの経営けいえい陣じんは東京とうきょうの事業じぎょう家かの進出しんしゅつに危機きき感かんを抱だいた[27]。衆議院しゅうぎいん議員ぎいんでもあった河西かさいは、同おなじく衆議院しゅうぎいん議員ぎいんでもあった堤つつみ康次郎やすじろうに全面ぜんめん的てき支援しえんの約束やくそくを取とり付つけ[33]、社長しゃちょう一族いちぞくが主導しゅどう権けんを握にぎる目的もくてきで株式かぶしきの買占かいしめにかかった[32] ため、事態じたいは「株主かぶぬし総会そうかいまでにどちらがどこまで株式かぶしきを買かい集あつめられるか」[34] という小佐野おさの賢治けんじと河西かさいの株式かぶしき争奪そうだつ戦せんの様相ようそうを呈ていした[27][注釈ちゅうしゃく 2]。さらに、河西かさいは株主かぶぬし総会そうかい直前ちょくぜんに取締役とりしまりやく会かいで静岡しずおか市しに設立せつりつされた駿河するが観光かんこうの買収ばいしゅうを決議けつぎした[36] が、この駿河するが観光かんこうは実態じったいのない会社かいしゃで、河西かさいの持株もちかぶ比率ひりつを高たかめる策略さくりゃくであった[36]。

1960年ねんの株主かぶぬし総会そうかいは、河西かさいが招集しょうしゅうした西武鉄道せいぶてつどうの社員しゃいんが大半たいはんを占しめている状況じょうきょう下かで行おこなわれ[36]、駿河するが観光かんこうの買収ばいしゅうは可決かけつされた[36] が、小佐野おさの賢治けんじはこの議決ぎけつについて執行しっこう停止ていしの仮処分かりしょぶんを申請しんせいし、法廷ほうてい闘争とうそうへ移行いこうする事態じたいとなった[36]。新聞しんぶんでは小佐野おさの賢治けんじと山梨やまなし交通こうつうの双方そうほうから声明せいめい文ぶんが出だされ、多おおくの山梨やまなし県民けんみんに「山やま交騒動そうどう」としてこの状況じょうきょうが知しられることになった[36][注釈ちゅうしゃく 3]。

同年どうねん6月がつの判決はんけつでは小佐野おさの賢治けんじの主張しゅちょうが全面ぜんめん的てきに認みとめられ、9月に行おこなわれた株主かぶぬし総会そうかいで駿河するが観光かんこうの合併がっぺい話ばなしは解消かいしょうされた[36]。この時点じてんで、山梨やまなし交通こうつうの持株もちかぶ比率ひりつは小佐野おさの賢治けんじと堤つつみの両者りょうしゃがほぼ同率どうりつで所有しょゆうしており、両者りょうしゃとも筆頭ひっとう株主かぶぬしとなっていた[36] が、その後ごの話はなし合あいにより堤つつみの持株もちかぶは小佐野おさの賢治けんじに譲ゆずられ、堤つつみは山梨やまなし交通こうつうから全面ぜんめん的てきに手てを引ひいた[36][注釈ちゅうしゃく 4]。これにより、小佐野おさの賢治けんじは山梨やまなし交通こうつうの株式かぶしきを100%取得しゅとくしたことになった[36]。

国際こくさい興業こうぎょう傘下さんかで再建さいけん

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山梨やまなし交通こうつうを掌中しょうちゅうに収おさめた小佐野おさの賢治けんじは、国際こくさい興業こうぎょうから役員やくいんを徐々じょじょに送おくり込こんだ[36]。1961年ねんの株主かぶぬし総会そうかいで副ふく社長しゃちょうに国際こくさい興業こうぎょうの専務せんむだった小佐野おさの栄さかえが就任しゅうにん[36]、続つづいて同年どうねん11月がつには小佐野おさの賢治けんじが会長かいちょうに就任しゅうにんした[36]。さらに、翌よく1962年ねんの株主かぶぬし総会そうかいで旧きゅう経営けいえい陣じんは全すべて退陣たいじんし、社長しゃちょうに小佐野おさの栄さかえが就任しゅうにんした[36]。こうして、山梨やまなし交通こうつうは国際こくさい興業こうぎょうグループとして再さい出発しゅっぱつすることになった。

経営けいえい内容ないようの刷新さっしんを図はかるべく、まず1961年ねんには静岡しずおか資本しほんの甲府こうふ松菱まつびしデパートを買収ばいしゅうした[36]。続つづいて、経営けいえい状じょう況きょうの抜本ばっぽん的てきな改革かいかくとして[38]、再生さいせいの見込みこみが立たたない電車でんしゃ線せんについては廃止はいしすることになり[27]、1961年ねんから沿線えんせん自治体じちたいとの折衝せっしょうを開始かいし[6]、1962年ねん5月には運輸省うんゆしょうと建設省けんせつしょうの許可きょかも得えられた[6] ことから、同年どうねん6月がつ30日にち限かぎりで「ボロ電でん」[注釈ちゅうしゃく 1]として親したしまれてきた電車でんしゃ線せんは廃止はいしされた[6]。1965年ねんには甲府こうふ駅前えきまえの電車でんしゃ線せん乗のり場ば跡地あとちに甲府こうふ松菱まつびしデパートを移転いてんした上うえで、山やま交百貨店ひゃっかてんとしてオープンさせた[38]。

電車でんしゃ線せんの廃止はいし後ごも、路線ろせんバスの拡充かくじゅうは進すすめられた。主おもな路線ろせんだけでも、1963年ねんに芦川あしかわ村むら・古こ市場いちばへ乗のり入いれを開始かいし[38]、1964年ねんには芦安あしやすから夜叉神峠やしゃじんとうげ登山とざん口こうまでの路線ろせんを開設かいせつし[38]、同年どうねんには静岡しずおか県内けんないでも富士川ふじかわ町まちから蒲原かんばら病院びょういん（蒲原かまはら町まち）へ路線ろせん延長えんちょうされた[38]。1965年ねんには鶯宿おうしゅく（芦川あしかわ村むら）へ乗のり入いれ[38]、1966年ねん8月がつ1日にちには西東京にしとうきょうバスとの相互そうご乗のり入いれにより氷川ひかわと塩山しおやまを結むすぶ路線ろせんが運行うんこう開始かいしされ[27]、1967年ねんには夜叉神峠やしゃじんとうげ登山とざん口こうから広河原ひろかわらロッジへ路線ろせん延長えんちょうが行おこなわれている[27]。

貸切かしきりバス事業じぎょうについても、1962年ねんには東京とうきょう都と板橋いたばし区くに東京とうきょう営業えいぎょう所しょを開設かいせつして東京とうきょう進出しんしゅつを果はたし[39]、1965年ねん9月がつには富士吉田ふじよしだにも貸切かしきりバス営業えいぎょう所しょが開設かいせつされ、富士ふじ山麓さんろくでの営業えいぎょう拠点きょてんとなった[39]。甲府こうふの貸切かしきりバス営業えいぎょう拠点きょてんについても、1970年ねんには貢川くがわ・湯村ゆむら・伊勢いせ町まちの各かく営業えいぎょう所しょの貸切かしきりバス事業じぎょうを統合とうごうして甲府こうふ観光かんこう営業えいぎょう所しょを設もうけた[39]。

この頃ころには関連かんれん事業じぎょうについても強化きょうかされ、1961年ねんには甲府こうふ自動車じどうしゃ教習所きょうしゅうじょを買収ばいしゅうして山梨やまなし交通こうつう自動車じどうしゃ教習所きょうしゅうじょとして営業えいぎょうを開始かいし[39]、1962年ねんには湯村ゆむら温泉おんせんの旅館りょかんである昇のぼり仙せん閣かくの経営けいえいにも参加さんかし[39]、清里きよさと高原こうげんにはセンターロッジやバンガローを建設けんせつした[39] ほか、1965年ねんには八ヶ岳やつがだけスケートセンターを開設かいせつした[39]。また、タクシー事業じぎょうにおいても、戦時せんじ統合とうごう中ちゅうのタクシー事業じぎょう者しゃの統合とうごうにより設立せつりつされていた山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃに1962年ねんから経営けいえい参加さんかしている[39]。

バス事業じぎょうを拡大かくだいしてゆくうち、車掌しゃしょうの要員よういん不足ふそくに悩なやまされることになった[40]。また、増収ぞうしゅう努力どりょくは効果こうかを挙あげていた[40] ものの、収支しゅうし面めんでは赤字あかじ基調きちょうとなっていた[40] ことから、人件じんけん費ひ削減さくげんによる合理ごうり化か対策たいさくとしてワンマンバスの導入どうにゅうを行おこなうことになった[40]。1965年ねんから労使ろうし交渉こうしょうなどの準備じゅんびを行おこない[40]、1966年ねん5月から甲府こうふ市内しないの路線ろせんにおいて整理せいり券けん方式ほうしき後払あとばらいによるワンマンバスの運行うんこうを開始かいしした[40]。

1970年代ねんだい

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モータリゼーションの進展しんてん

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1970年代ねんだいに入はいる頃ころから、山梨やまなし県けん下かにおいても自家用車じかようしゃの普及ふきゅう、いわゆるモータリゼーションの進展しんてんが見みられ[41]、路線ろせんバスの乗客じょうきゃく数すうは減少げんしょうし始はじめた[41]。しかし、貸切かしきりバスの需要じゅようはまだ旺盛おうせいであった[42] ことから、効率こうりつ化かを進すすめる一方いっぽうで、伸のびるニーズを捉とらえることが必要ひつようとされた[42]。1972年ねんには東京とうきょう営業えいぎょう所しょを国際こくさい興業こうぎょうに譲渡じょうとして撤退てったいする[7] 一方いっぽうで、山梨やまなし県内けんないではハイデッカーや豪華ごうか車両しゃりょうの投入とうにゅうなどの強化きょうかを図はかっている[43]。

路線ろせんバスのワンマン化かは、1970年代ねんだいの半なかば頃ごろには狭隘きょうあい路線ろせんを除のぞけばほぼ終了しゅうりょうしていた[42] ことから、1978年ねんからは道路どうろに合あわせてバス車両しゃりょうそのものを中型ちゅうがた化か、あるいは小型こがた化かすることでワンマン基準きじゅんに適合てきごうさせる方策ほうさくがとられるようになった[7]。また、出先でさきでの車両しゃりょうの駐ちゅう泊はく[注釈ちゅうしゃく 5] なども順次じゅんじ廃止はいしされ[42]、一部いちぶは現地げんち在住ざいじゅうの乗務じょうむ員いんが始発しはつ便びんと最終さいしゅう便びんを担当たんとうするように変更へんこうした[42] ほか、営業えいぎょう所しょも統廃合とうはいごうが行おこなわれた[42]。また、サービス向上こうじょうのために、停留所ていりゅうじょ以外いがいでも自由じゆうに乗のり降おりが可能かのうな自由じゆう乗降じょうこうバスを1978年ねんから導入どうにゅうを開始かいし[42]、ほどなく甲府こうふ市内しないと幹線かんせん道路どうろ以外いがいはほとんどの区間くかんが自由じゆう乗降じょうこう区間くかんとなった[42]。同年どうねんからは使用しよう時間じかんを限定げんていする代かわりに割引わりびき率りつを高たかく設定せっていした「買物かいもの回数かいすう券けん」も導入どうにゅうされた[42]。

また、不ふ採算さいさん路線ろせんについては休きゅう廃止はいしが進すすめられることとなり、1971年ねん6月がつに内船うちぶなと寄畑よりはたを結むすぶ区間くかんが廃止はいしされたのを皮切かわきりとして[43]、同どう年度内ねんどないに身延みのぶから芝川しばかわまでの区間くかんが廃止はいしとなり[43]、静岡しずおか県内けんないの一般いっぱん路線ろせんは他たの山梨やまなし交通こうつうの路線ろせんと接続せつぞくしない孤立こりつした路線ろせん網もうとなった。1972年度ねんどには塩山しおやま・山梨やまなし市しから栗合くりあい・御坂みさかへの路線ろせんや早川はやかわ橋きょうと下部かぶを結むすぶ区間くかんが[43]、1973年度ねんどには貢川くがわから鶯宿おうしゅく・奈良原ならはらへ向むかう路線ろせんが[43]、1974年度ねんどには湯村ゆむらから増富ましとみへの路線ろせんなどが廃止はいしされた[43]。この時期じきに28路線ろせんが休きゅう廃止はいしとなったが、ほとんどが峡かい北きた・峡南きょうなん地域ちいきの路線ろせんであった[7]。また、長距離ちょうきょりバスも利用りよう者しゃ減少げんしょうのため、1971年ねん9月がつに甲府こうふと上諏訪かみすわを結むすぶ路線ろせんが休止きゅうしされた[44][注釈ちゅうしゃく 6]のをはじめとして、1972年ねん1月がつには甲府こうふと小諸こもろを結むすぶ路線ろせんが[7]、同年どうねん4月がつ6日にちには塩山しおやまと氷川ひかわを結むすぶ路線ろせんが[44]、1978年ねんには甲府こうふと大月おおつきを結むすぶ路線ろせんも廃止はいしされた[7]。また、静岡しずおかと山梨やまなしを結むすぶ路線ろせん（静岡しずおか甲府こうふ線せん）については、1979年ねんに山梨やまなし交通こうつうが撤退てったい[44]、その後ごは静岡鉄道しずおかてつどうの単独たんどく運行うんこうとなった[44][注釈ちゅうしゃく 7]。

その一方いっぽうで、1969年ねんに中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どうが一部いちぶ開通かいつうしたことに伴ともない、昇のぼり仙せん峡かいと新宿しんじゅくを結むすぶ急行きゅうこうバスは大月おおつき以東いとうは中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どう経由けいゆに変更へんこうされた[40]。また、昇のぼり仙せん峡かいグリーンラインの開通かいつうに伴ともない、1972年ねん4月がつには貢川くがわからグリーンラインを経由けいゆして昇のぼり仙せん峡かいへ向むかう路線ろせんが開設かいせつされた[42] ほか、1973年ねんには定期ていき観光かんこうバスの運行うんこうも開始かいしされた[7]。

高速こうそくバスへの参入さんにゅう

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1978年ねんに中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どうが笹子ささごトンネルを抜ぬけて勝沼かつぬままで開通かいつうしたのを機きに、それまで季き節ぶし運行うんこうだった新宿しんじゅくと昇のぼり仙せん峡かいを結むすぶ路線ろせんを定期ていき運行うんこうの高速こうそくバス路線ろせんとして発展はってんさせる形かたちで、1978年ねん4月がつ22日にちから山梨やまなし交通こうつう・富士急行ふじきゅうこう・京王帝都電鉄けいおうていとでんてつ（当時とうじ）の3社しゃ共同きょうどう運行うんこうによる中央ちゅうおう高速こうそくバス甲府こうふ線せんの運行うんこうを開始かいしした[44]。この路線ろせんでは、予よ約やくシステムを3社しゃで統一とういつし、甲府こうふでの予よ約やく業務ぎょうむは山梨やまなし交通こうつうが一括いっかつして行おこなうことになった[44]。当初とうしょ各社かくしゃ3往復おうふくずつの9往復おうふくで運行うんこう開始かいしした[44] 甲府こうふ線せんは、利用りよう者しゃも順調じゅんちょうに増加ぞうかしたことから年とし毎ごとに増便ぞうびんされ[7]、1985年ねんには30往復おうふくにまで成長せいちょうしていた[41]。

中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どうが全通ぜんつうすると、新宿しんじゅくと長野ながの県けんを結むすぶ高速こうそくバスが注目ちゅうもくされ[41]、京王帝都電鉄けいおうていとでんてつ（当時とうじ）と伊那いなバス・信しん南みなみ交通こうつうが新宿しんじゅくと伊那いな・飯田いいだを結むすぶ路線ろせん（中央ちゅうおう高速こうそくバス伊那いな・飯田線いいだせん）の運行うんこうを計画けいかくしていた[41]。当時とうじはまだ長距離ちょうきょり路線ろせんにおけるルールのようなものが確立かくりつしておらず[41]、山梨やまなし交通こうつうでは伊那いな・飯田いいだ線せんへの参入さんにゅうを希望きぼうした[41]。同どう路線ろせんには富士急行ふじきゅうこう・諏訪すわバスも参入さんにゅうを希望きぼうしており[41]、紆余曲折うよきょくせつはあったものの、1984年ねん12月に伊那いな・飯田線いいだせんが開業かいぎょうした際さいに、山梨やまなし交通こうつうでは新宿しんじゅくと駒ヶ根こまがねを結むすぶ系統けいとうの1往復おうふくを担当たんとうすることになった[7]。その後ご1986年ねんには新宿しんじゅくと諏訪すわ地区ちくを結むすぶ路線ろせん（中央ちゅうおう高速こうそくバス諏訪すわ岡谷おかや線せん）の運行うんこうが計画けいかくされた[41] が、この路線ろせんは山梨やまなし県内けんないでも乗降じょうこうを扱あつかうことから、当初とうしょより山梨やまなし交通こうつうも参入さんにゅうすることで計画けいかくされ[41]、1986年ねん11月の暫定ざんてい運行うんこう開始かいし[注釈ちゅうしゃく 8]から1往復おうふくを担当たんとうすることになった[7]。

1989年ねん8月がつには、季き節ぶし運行うんこうで東京とうきょう駅えきから清里きよさとへ直通ちょくつうする高速こうそくバスをジェイアールバス関東かんとうと共同きょうどうで運行うんこうを開始かいし[7]、1990年ねんからは横浜よこはま駅えきから清里きよさとへの高速こうそくバスを京浜急行電鉄けいひんきゅうこうでんてつ（当時とうじ）との共同きょうどうで運行うんこうを開始かいしした[7]。

1980年代ねんだい

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関連かんれん事業じぎょうの再さい編成へんせい

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1980年代ねんだいに入はいると、関連かんれん事業じぎょうの再さい編成へんせいも行おこなわれた。

1980年ねんには甲府こうふ駅前えきまえに立体りったい駐車ちゅうしゃ場じょうを開業かいぎょう[46]、1981年ねんには中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どうの双葉ふたばサービスエリア下くだり線せんにレストラン山やま交をオープンさせた[46]。また、1986年ねんには甲府こうふ駅前えきまえのバスターミナルを新築しんちくした[46] ほか、山やま交百貨店ひゃっかてんも全面ぜんめん的てきに建たて替かえが行おこなわれて1989年ねんにオープンした[46]。その一方いっぽうで、八ヶ岳やつがだけスケートセンターは1981年ねんに営業えいぎょうを休止きゅうししている[46]。

1989年ねんには湯村ゆむら営業えいぎょう所しょを竜王りゅうおうに移転いてんして、跡地あとちにはダイエーとフランチャイズ契約けいやくを結むすんだ上じょうで湯村ゆむらショッピングセンターを1990年ねんに開業かいぎょうした[46] ほか、1993年ねんから1995年ねんにかけては貢川くがわ営業えいぎょう所しょと甲府こうふ観光かんこう営業えいぎょう所しょを敷島しきしま営業えいぎょう所しょに統合とうごうし、跡地あとちには貢川くがわショッピングセンターを開業かいぎょうした[46]。また、1990年ねんには清里きよさと高原たかはら富士屋ふじやホテル（現在げんざいの清里きよさと高原こうげんホテル）を開業かいぎょうした[46]。さらに、1989年ねんには昇のぼり仙せん閣かくを建たて替かえる形かたちで甲府富士屋こうふふじやホテル（現在げんざいの甲府こうふ記念きねん日びホテル）を開業かいぎょうしている。

系列けいれつの貸切かしきりバス専業せんぎょう事業じぎょう者しゃであった山梨やまなし観光かんこう自動車じどうしゃは、1989年ねんに富士急行ふじきゅうこうの保有ほゆうしていた全ぜん株式かぶしきを山梨やまなし交通こうつうが譲受ゆずりうけし、山梨やまなし交通こうつう直系ちょっけいの事業じぎょう者しゃとなった[47]。これにあわせて、富士急行ふじきゅうこうは1985年ねんに平和へいわ観光かんこう自動車じどうしゃ（当時とうじ）を設立せつりつした[48]。

続つづく一般いっぱん路線ろせんバスの縮小しゅくしょう

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一方いっぽう、一般いっぱん路線ろせんバスの縮小しゅくしょう傾向けいこうは続つづいていた。

1982年度ねんどには15系統けいとう[43]、1983年度ねんどに16系統けいとう[43]、1984年度ねんどには25系統けいとうが廃止はいしとなり[43]、富沢とみざわ町まち・南部なんぶ町まち・下部しもべ町まち・三珠みたま町まち・中富なかとみ町まち・大泉おおいずみ村むら・長坂ながさか町まち・鰍沢かじかざわ町まちでは山梨やまなし交通こうつうの路線ろせんがなくなった後のちに、道路どうろ運送うんそう法ほう101条じょうに基もとづいて、自家用じかようバスを使用しようした廃止はいし代替だいたいバス（自治体じちたいバス）の運行うんこうを開始かいしした[46]。

平成へいせいに入はいると、第だい3種しゅ生活せいかつ路線ろせんの国庫こっこ補助ほじょ期限切きげんぎれなどにより、さらに路線ろせんの廃止はいしが進すすめられる事ことになった[49]。1989年ねんには芦川あしかわ村むらへの路線ろせんを廃止はいし[49]、1990年ねんには韮崎にらさきと小笠原おがさわらを結むすぶ路線ろせんが廃止はいしされた[49]。1991年ねんからは自治体じちたいバスへの移行いこうだけではなく、道路どうろ運送うんそう法ほう24条じょうの2を適用てきようした貸切かしきり免許めんきょによる代替だいたいバス運行うんこう（貸切かしきり代替だいたいバス）も行おこなわれるようになり[50]、長坂ながさかと小淵沢こぶちざわを結むすぶ路線ろせんや百ひゃく観音かんのんから日野ひの春はる方面ほうめんへの路線ろせんが[51]、自治体じちたいからの委託いたくによる貸切かしきり代替だいたいバスでの運行うんこうに切きり替かえられた[50]。その後ごも不ふ採算さいさん路線ろせんに対たいする自治体じちたいバスや貸切かしきり代替だいたいバスへの移行いこうは続つづき、1995年ねんには鰍沢かじかざわと身延みのぶの間あいだの路線ろせんがつながらなくなった[50]。さらに、1995年ねん10月がつには牧丘まきおか町まちの路線ろせんが廃止はいしされた際さいに、地元じもとのタクシー会社かいしゃに委託いたくすることになった[50] ため、既すでに運行うんこうされていた塩山しおやま地区ちくの貸切かしきり代替だいたいバスから山梨やまなし交通こうつうが撤退てったいした[50]。1997年ねんには山梨やまなし交通こうつうは山梨やまなし市しから全面ぜんめん撤退てったいした[50]。

こうした路線ろせん縮小しゅくしょうの結果けっか、山梨やまなし交通こうつうの路線ろせんは甲府こうふ市しを中心ちゅうしんに鰍沢かじかざわ・勝沼かつぬま方面ほうめんと、韮崎にらさき・塩山しおやま・身延みのぶ・富士宮ふじのみや近辺きんぺんの路線ろせんだけが残のこる状態じょうたいとなり[50]、400台だい近ちかくあった路線ろせんバス車両しゃりょうも150台だい程度ていどに半減はんげんしてしまった[47]。

1990年代ねんだい

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路線ろせんバスへの新しん機軸きじく導入どうにゅう

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このように、1990年代ねんだい前半ぜんはんまでの山梨やまなし交通こうつうの路線ろせんバスは縮小しゅくしょう均衡きんこう策さくが目立めだっていた[8]。しかし、残存ざんそん路線ろせんについては新あたらしい営業えいぎょう政策せいさくにより積極せっきょく的てきな改善かいぜんを行おこなう方向ほうこう性せいに転換てんかんすることになった[8]。

1998年ねんから導入どうにゅうが開始かいしされたCNGバス

1993年ねん6月がつには山梨やまなし県けんの補助ほじょを得えた上うえで車椅子くるまいすリフト付つきのバス3台だいが導入どうにゅうされた[8] が、これは日本にっぽんの民営みんえいバス事業じぎょう者しゃでは初はじめてとなる車椅子くるまいすリフト付つき路線ろせんバス車両しゃりょうであった[52]。1996年ねんには貸切かしきりバスにおいても車椅子くるまいすリフト付つきの車両しゃりょうが導入どうにゅうされた[8]。また、1998年ねんからは圧縮あっしゅく天然てんねんガスを燃料ねんりょうとして使用しようするCNGバスの導入どうにゅうを開始かいしした[8] が、山梨やまなし県けんが低てい公害こうがい車両しゃりょうへの補助ほじょ制度せいどを確立かくりつした[8] ことにより、CNGバスは徐々じょじょに増加ぞうかしてゆくことになる[53]。また、東京とうきょうガスとタイアップした上うえで整備せいび工場こうじょう内ないにCNG充填じゅうてん所しょを建設けんせつし[54]、運営うんえいは山梨やまなし交通こうつうが受託じゅたくすることになった[53]。

また、1997年ねんからは甲府こうふ市内しないへの通勤つうきん流動りゅうどうに対たいするパークアンドライドの実験じっけんを開始かいしした[55] ほか、甲府こうふ商工しょうこう会議かいぎ所しょが主体しゅたいとなって運行うんこうを開始かいしした無料むりょう循環じゅんかんバス「レトボン」や、高根たかね町まちが主体しゅたいとなって運行うんこうする「清里きよさとピクニックバス」などの運行うんこうを山梨やまなし交通こうつうが受託じゅたくする[53] など、地域ちいきとのタイアップによる施策しさくもみられるようになった。

路線ろせんバスの運賃うんちん面めんでも、甲府こうふ駅えきや韮崎にらさき駅えきから1kmの区間くかんについてワンコイン運賃うんちん（100円えん）を導入どうにゅうした[56] ほか、高齢こうれい者しゃ向むけに一般いっぱん路線ろせんバス全線ぜんせんを利用りよう可能かのうな「ゴールド定期ていき」の発売はつばいを開始かいし[47]、さらに「通学つうがく1年ねん定期ていき」の設定せっていも行おこなわれた[56] ほか、2003年度ねんどからは普通ふつう運賃うんちんが600円えん以上いじょうとなる区間くかんの定期ていき券けんにおいては全すべて600円えんの運賃うんちんとして計算けいさんするという、定期ていき券けんの上限じょうげん運賃うんちんを設定せっていした[55]。また、この年としの夏なつからは小児しょうに運賃うんちんを一律いちりつ50円えんにする施策しさくも行おこなわれた[55]。

営業えいぎょう拠点きょてんとグループ会社かいしゃの再さい編成へんせい

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一方いっぽう、残存ざんそん路線ろせんについてもさらにコストダウンを図はかる必要ひつようがあった[57]。山梨やまなし交通こうつうでは傘下さんかのタクシー事業じぎょう者しゃや貸切かしきりバス事業じぎょう者しゃに着目ちゃくもくした[57]。

まず1995年ねんには身延みのぶ営業えいぎょう所しょの貸切かしきり代替だいたいバスを全すべて山やま交タクシーに移管いかん[58]、1996年ねんには塩山しおやま営業えいぎょう所しょ管内かんないの路線ろせんを山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃへ移管いかんした[57]。さらに1997年ねんには敷島しきしま営業えいぎょう所しょ管内かんないの不ふ採算さいさん路線ろせんを山梨やまなし観光かんこう自動車じどうしゃに[57]、韮崎にらさき営業えいぎょう所しょ管内かんないの一部いちぶ路線ろせんを山やま交タクシーの貸切かしきり代替だいたいバスに移管いかんした[57]。さらに、1999年ねんからは身延みのぶ営業えいぎょう所しょの業務ぎょうむを全すべて山やま交タクシーに移管いかんし[47]、塩山しおやま営業えいぎょう所しょは山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃに管理かんり委託いたく、韮崎にらさき・鰍沢かじかざわ・静岡しずおかの各かく営業えいぎょう所しょを山やま交タクシーに管理かんり委託いたくした[57]。このような流ながれの中なか、2002年ねんに山やま交タクシーは山やま交タウンコーチに社名しゃめいを変更へんこうし[57]、同年どうねんには韮崎にらさき営業えいぎょう所しょと静岡しずおか営業えいぎょう所しょは山やま交タウンコーチに移管いかんされた[59]。

これらの施策しさくにより、山梨やまなし交通こうつうは新しん会社かいしゃを設立せつりつすることなく分社ぶんしゃ化かと同おなじ効果こうかを挙あげた[58]。

貸切かしきりバスについても、1998年ねんには鰍沢かじかざわ・塩山しおやまの両りょう営業えいぎょう所しょの貸切かしきりバス事業じぎょうを廃止はいしした[57] ほか、2000年ねんには富士吉田ふじよしだ営業えいぎょう所しょを廃止はいし[57]、2002年ねん10月がつには敷島しきしま営業えいぎょう所しょの貸切かしきりバス部門ぶもんを山梨やまなし交通こうつう観光かんこうバス[注釈ちゅうしゃく 9]に統合とうごうした[61]。

2000年代ねんだい

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日本にっぽん初はつのバスICカード本格ほんかく導入どうにゅう

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バスICカードのカードリーダー バスICカードのカードリーダー
バスICカードのカードリーダー

山梨やまなし交通こうつうでは1998年ねんより三さん陽電気ようでんき製作所せいさくしょ（当時とうじ、現げん・レシップ）・NTTデータと共同きょうどうでICカード乗車じょうしゃ券けんの計画けいかくを進すすめ、1999年ねんには実車じっしゃ試験しけんも行おこなっていた[62]。この結果けっかを踏ふまえて、2000年ねん2月がつ28日にちから「バスICカード」の運用うんようを開始かいしした[63]。バスにおけるICカード乗車じょうしゃ券けんは、1997年ねんの静岡しずおか県けん豊田とよだ町まちのユーバス、1998年ねんの東急とうきゅうトランセおよびスカイレールサービス、1999年ねんの道北みちきたバスなどで実用じつよう化かされていたが、モノレールであるスカイレールサービスは定期ていき券けん機能きのうのみでバスでの導入どうにゅう例れいは回数かいすう券けん機能きのうのみであった[62]。路線ろせん限定げんていの均一きんいつ運賃うんちんではなく、多た区間くかん制せい運賃うんちんで広域こういきのバス路線ろせん網もうにおいて実用じつよう化かされたのは道北みちきたバスに次ついで2例れいめであり、回数かいすう券けんと定期ていき券けんの一体化いったいかを図はかったのは日本にっぽんでは山梨やまなし交通こうつうが初はじめての事例じれいであった[63]。同年どうねん中ちゅうには広河原ひろかわら線せんを除のぞく山梨やまなし県内けんないの全ぜん路線ろせんで利用りよう可能かのうとなり[64]、2002年ねんにはクレジットカードとも一体化いったいか[64]、さらに2003年ねんには静岡しずおか県内けんないの路線ろせんでも利用りよう可能かのうとなった[65]。また、社員しゃいん証しょうもICカード化かされた[66] ほか、ICカードのシステムと連動れんどうさせて、デジタル式しき運賃うんちん表示ひょうじ器きのデータを位置いち情報じょうほうとして提供ていきょうする方式ほうしきのバスロケーションシステムの運用うんようも開始かいししている[67]。

ICカード導入どうにゅう後ご、それまで減少げんしょう傾向けいこうであった一般いっぱん路線ろせんバスの利用りよう者しゃ数すうが横よこばい傾向けいこうとなり[4]、日本にっぽん全国ぜんこくからバスICカードシステムの視察しさつに訪おとずれる[4] など、日本にっぽんのバス業界ぎょうかいの注目ちゅうもくを集あつめた。ICカードの導入どうにゅうは、社員しゃいんの士気しき向上こうじょうにもつながった[4]。

→「バスICカード (山梨やまなし交通こうつう)」も参照さんしょう

高速こうそくバスの新しん展開てんかい

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一方いっぽう、2000年ねん9月がつ30日にちからは甲府こうふと大阪おおさかを結むすぶ夜行やこう高速こうそくバス「クリスタルライナー」の運行うんこうを開始かいしした[4]。大阪おおさか方面ほうめんへの夜行やこう高速こうそくバス構想こうそう自体じたいはそれ以前いぜんから存在そんざいしており[4]、運行うんこう距離きょりが450km未満みまんであったため途中とちゅう休憩きゅうけいを長ながく確保かくほすることでワンマン運行うんこうが可能かのうであった[68] こと、運賃うんちんも東京とうきょうと大阪おおさかを結むすぶ路線ろせんと比較ひかくすると高たかめながら、JR鉄道てつどう線せんを乗のり継つぐよりも安やすく設定せっていした[69] ことにより、採算さいさんラインを1便びん当あたり17人にんに設定せっていすることが可能かのうとなった[69]。運行うんこうを開始かいしした後のちに停留所ていりゅうじょの追加ついかなども行おこなった結果けっか、1便びん平均へいきん20人にん以上いじょうの利用りよう者しゃ数すうで定着ていちゃくした[5]。また、2001年ねんからは羽田空港はねだくうこうへの空港くうこう連絡れんらくバスを[5]、2002年ねんからは成田空港なりたくうこうへの空港くうこう連絡れんらくバスの運行うんこうも開始かいしした[5] ほか、2003年ねんには甲府こうふと名古屋なごやを結むすぶ高速こうそくバス路線ろせん[70]、2004年ねんからは新宿しんじゅくと身延山みのぶさんを結むすぶ路線ろせんの運行うんこうも開始かいししている[70]。

グリーン経営けいえい認証にんしょう取得しゅとく

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2005年ねんには、山梨やまなし県内けんないのバス事業じぎょう者しゃとしては初はじめて「グリーン経営けいえい認証にんしょう」を取得しゅとくした[70]。当初とうしょは山梨やまなし交通こうつう本体ほんたいだけであったが、同年どうねん中ちゅうには山梨やまなし交通こうつう観光かんこうバス・山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃ・山やま交タウンコーチなどのグループ各社かくしゃも認証にんしょうを取得しゅとくしている[71]。

2010年代ねんだい

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日本にっぽん初はつの水素すいそ燃料ねんりょうバス営業えいぎょう運行うんこう

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2012年ねん4月がつ9日にちから、水素すいそ燃料ねんりょうバスの実証じっしょう運行うんこうを開始かいし[72]。これはディーゼルエンジンを水素すいそ燃料ねんりょうエンジンに改造かいぞうしたバス1台だいを導入どうにゅうし、水素すいそ燃料ねんりょうの使用しようによる二酸化炭素にさんかたんそ削減さくげん効果こうかや事業じぎょう性せい・採算さいさん性せい、他た地域ちいきへの波及はきゅう性せいに対たいする検証けんしょうを行おこなうために実証じっしょう運行うんこうに踏ふみ切きった[72] もので、導入どうにゅうに当あたっては環境省かんきょうしょうの委託いたく事業じぎょうである「チャレンジ25地域ちいきづくり事業じぎょう」を活用かつようしている[72][73][74]。

日本にっぽんにおける水素すいそ燃料ねんりょうバスの公道こうどう走行そうこうは、東京とうきょう都市とし大学だいがくのシャトルバスに続つづく2例れい目めであり、路線ろせんバスとして営業えいぎょう運行うんこうするのは日本にっぽん初はつの事例じれいとなる[72]。燃料ねんりょうとなる水素すいそガスは岩谷産業いわたにさんぎょうが製造せいぞうし「水素すいそステーション」と名付なづけたトラックにより供給きょうきゅうする[73]。

実証じっしょう運行うんこうは2年ねんにわたり行おこなわれ、2012年ねん4月がつから2013年ねん2月がつまでは、甲府こうふ駅えき北口きたぐちから武田たけだ神社じんじゃなどを経由けいゆする合計ごうけい約やく7kmの甲府こうふ市内しない路線ろせん（伊勢いせ町まち営業えいぎょう所しょ管内かんない）を運行うんこうし[73]、2013年ねん3月がつからは甲府こうふ市しと南みなみアルプス市しを結むすぶ約やく20kmの路線ろせんを運行うんこうする[73]。

車両しゃりょうは、京浜急行けいひんきゅうこうバス杉田すぎた営業えいぎょう所しょ（Y4012号車ごうしゃ）から移籍いせきした日野ひの・リエッセ（KK-RX4JFEA[74]）を改造かいぞうしたもの。水素すいそ燃料ねんりょうバスへの改造かいぞうは、東京とうきょう都市とし大学だいがくと同様どうようにフラットフィールドが手掛てがけた[74]。国際こくさい興業こうぎょうカラーをベースに水素すいそ燃料ねんりょうバス専用せんようラッピングが施ほどこされ[74]、社しゃ番ばんは「ヤマコー」の語呂合ごろあわせでC805が与あたえられた。登録とうろく番号ばんごう（ナンバープレート）は「山梨やまなし200か613」。なお、実証じっしょう運行うんこう終了しゅうりょう後ごも車両しゃりょうは敷島しきしま営業えいぎょう所しょに留置りゅうちされていた（2015年ねん9月がつ時点じてん）。

→「水素すいそ自動車じどうしゃ」および「フラットフィールド」も参照さんしょう

一般いっぱん路線ろせんバスにPASMOを導入どうにゅう

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中央ちゅうおう高速こうそくバス甲府こうふ線せんには2008年ねん3月がつ19日にちより交通こうつう系けいICカード「PASMO」を導入どうにゅうしていたが[75]、一般いっぱん路線ろせんバスではバスICカードの運用うんようを継続けいぞくしていた。しかし、2015年ねん2月がつ、山梨やまなし県けんからの補助ほじょ金きんを活用かつようして路線ろせんバスにPASMO・Suicaなどの交通こうつう系けいICカードを2015年度ねんど後半こうはんを目処めどに導入どうにゅうすると一部いちぶ新聞しんぶん報道ほうどうがされ[76]、同年どうねん8月がつ5日にちに山梨やまなし交通こうつうからPASMO導入どうにゅうに関かんしての公式こうしきな発表はっぴょうが行おこなわれた[77]。この時ときの導入どうにゅう対象たいしょうには当時とうじ山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃの管轄かんかつだった塩山しおやま営業えいぎょう所しょも含ふくまれていたが、導入どうにゅうを速すみやかに進すすめることを目的もくてきに[78] 10月1日にちに山梨やまなし交通こうつうに移管いかんされた[79]。そして、11月30日にちを以って山梨やまなし交通こうつうが直轄ちょっかつする路線ろせんではバスICカードの運用うんようを終了しゅうりょうし、12月7日にちよりPASMOの運用うんようが開始かいしされた[80]。この際さい、PASMOと相互そうご利用りよう可能かのうな交通こうつう系けいICカードについても使用しようできるようになった[80]。なお、山やま交タウンコーチが管轄かんかつする路線ろせんでは引ひき続つづきバスICカードを使用しようしていたが、2016年ねん8月がつ20日はつかに山梨やまなし交通こうつうからPASMO導入どうにゅうに関かんしての公式こうしきな発表はっぴょうが行おこなわれ[81]、同年どうねん12月がつ5日にちから山梨やまなし県内けんないで、12月12日にちからは静岡しずおか県内けんないでPASMOの運用うんようが開始かいしされた。

子会社こがいしゃを統合とうごうし一いち社しゃ体制たいせいに

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アメリカの投資とうしファンドであるサーベラス・キャピタルマネジメント社しゃによって親会社おやがいしゃの国際こくさい興業こうぎょうが再生さいせいを受うけていた[82] が、その過程かていで行おこなわれた持もち株かぶ売却ばいきゃくの流ながれの中なかで、国際こくさい興業こうぎょうの持もち株かぶを山梨やまなし交通こうつうの役員やくいんが買かい取とった[82] ため、2014年ねん7月がつ時点じてんで山梨やまなし交通こうつうは国際こくさい興業こうぎょうのグループ会社かいしゃではなくなっている[82]。

業務ぎょうむの効率こうりつ化かや運営うんえい系統けいとうの一元化いちげんか、運転うんてん手しゅ不足ふそく対策たいさくのため、自動車じどうしゃ学校がっこう、トラベル事業じぎょうを順次じゅんじ吸収きゅうしゅう合併がっぺいし、2018年ねん10月がつ1日にちをもって最後さいごまで残のこった子会社こがいしゃの山やま交タウンコーチ（観光かんこうバス、タクシー事業じぎょう）を吸収きゅうしゅう合併がっぺいし[2][83]、統合とうごうが完了かんりょうした。

2020年代ねんだい

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EVバスの営業えいぎょう運行うんこう

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2021年ねん10月がつ20日はつかから、EVバスの営業えいぎょう運行うんこうを開始かいし[84]。車両しゃりょうは中国ちゅうごくの江蘇こうそ常つね隆たかし客車きゃくしゃ（アルファバス）製せいECITY L10で、加賀電子かがでんしの子会社こがいしゃを介かいして導入どうにゅうされたものである[85]。このバスの導入どうにゅうにあたり山梨やまなし県けんと災害さいがい協定きょうていを結むすび、災害さいがい時じには外側そとがわに設置せっちされているACコンセントを介かいして非ひ常用じょうよう電源でんげんとして使用しよう可能かのうである[84]。

企業きぎょう概説がいせつ

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軌道きどう事業じぎょう

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→詳細しょうさいは「山梨やまなし交通こうつう電車でんしゃ線せん」を参照さんしょう

前身ぜんしんとなる山梨やまなし馬車ばしゃ鉄道てつどうが1898年ねんに馬車ばしゃ鉄道てつどうとして運行うんこうを開始かいししたのが端緒たんしょである[9]。その後ご、1930年ねんからは電車でんしゃによる運行うんこうを開始かいしした[11] が、1962年ねん6月がつ30日にち限かぎりで廃止はいしされた[6]。

一般いっぱん路線ろせんバス事業じぎょう

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甲府盆地こうふぼんちを主要しゅようなエリアとしており、2005年ねん時点じてんでは約やく100系統けいとうの路線ろせんを運行うんこうしている[66]。甲府こうふ以外いがいでは、塩山しおやま駅えき、韮崎にらさき駅えき、身延みのぶ駅えき、富士川ふじかわ駅えきなどを起点きてんとする路線ろせんバスがあるが、1980年代ねんだいに整理せいり・縮小しゅくしょうされたうえ2000年代ねんだいまでに山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃ（塩山しおやま）や山やま交タウンコーチ（韮崎にらさき、身延みのぶ、静岡しずおか）といった子会社こがいしゃへ移管いかんしていた。ただ、歴史れきし節ぶしで述のべたように2010年代ねんだい後半こうはんから山梨やまなし交通こうつうの直営ちょくえいに戻もどす動うごきがあり、2018年ねんの山やま交タウンコーチの吸収きゅうしゅう合併がっぺいを以ってすべて山梨やまなし交通こうつうに統合とうごうされた。

路線ろせんや区間くかんについては各かく営業えいぎょう所しょの項目こうもくを参照さんしょう。

市町しちょう村営そんえいバス・コミュニティバス事業じぎょう

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甲斐かい市し、南みなみアルプス市し、韮崎にらさき市し、北きた杜もり市し、中央ちゅうおう市し、市川いちかわ三郷みさと町まち、富士川ふじかわ町まち、身延みのぶ町まちの市町しちょう村営そんえいバス・コミュニティバスの受託じゅたく運行うんこうを行おこなっている。

高速こうそくバス事業じぎょう

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中央ちゅうおう高速こうそくバス甲府こうふ線せん
竜王りゅうおう・甲府こうふ - 名古屋なごや線せん
→「中央ちゅうおう高速こうそくバス」も参照さんしょう

1959年ねんに季き節ぶし運行うんこうの急行きゅうこうバスとして新宿しんじゅく - 甲府こうふ・昇のぼり仙せん峡間きょうかんが開設かいせつされており[28]、その後ご中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どう経由けいゆに変更へんこうしていた[40] が、これを発展はってんさせた形かたちで中央ちゅうおう高速こうそくバス甲府こうふ線せんとして運行うんこうを開始かいしした[44] のが、山梨やまなし交通こうつうの高速こうそくバスの端緒たんしょである。中央ちゅうおう高速こうそくバス以外いがいの路線ろせんについては、2000年ねんに夜行やこう高速こうそくバスとしてクリスタルライナーが開設かいせつされ[86]、その後ごも次々つぎつぎと路線ろせんが開設かいせつされた。

中央ちゅうおう高速こうそくバス甲府こうふ線せん（新宿しんじゅく - 甲府こうふ・湯村ゆむら温泉おんせん・竜王りゅうおう・富士急ふじきゅう上阿原かみあはら車庫しゃこ)

1978年ねん4月がつ22日にちより運行うんこう開始かいし[87]。当初とうしょ9往復おうふくであった[44] が、一時期いちじきは30往復おうふくにまで増便ぞうびんされた[41]。当初とうしょは自社じしゃ便びんを自社じしゃの収入しゅうにゅうとするシステムであったため、ダイヤ改正かいせいがなくても担当たんとう便びんを1年ねんごとにずらす方式ほうしきをとっていた[44]。当初とうしょは石和いさわ経由けいゆ便びんのみであったが、1983年ねん1月がつ19日にちから甲府こうふ南みなみ経由けいゆ便びんも設定せっていされた[41]。2002年ねん6月がつ1日にちからは湯村ゆむら温泉おんせんへ（当初とうしょは3社しゃとも、後のちに京王けいおう・山梨やまなし交通こうつう運行うんこうのみ）[65]、2015年ねん2月がつ10日とおかからは竜王りゅうおうへ（京王けいおう・山梨やまなし交通こうつう運行うんこうのみ）、2015年ねん5月がつ2日にちからは富士急ふじきゅう上阿原かみあはら車庫しゃこ（富士急ふじきゅう運行うんこうのみ）へそれぞれ一部いちぶ便びんを延伸えんしん[88]。京王けいおうバス（運行うんこう開始かいし当初とうしょは京王帝都電鉄けいおうていとでんてつ）・富士急ふじきゅうバス（運行うんこう開始かいし当初とうしょは富士急行ふじきゅうこう）との共同きょうどう運行うんこう[87]。

中央ちゅうおう高速こうそくバス身延線みのぶせん（新宿しんじゅく - 南みなみアルプス・身延みのぶ）

2004年ねん8月がつ6日にちに運行うんこう開始かいし[65]。当初とうしょは山梨やまなし交通こうつうの単独たんどく運行うんこうであった[70] が、同年どうねん11月がつから京王けいおうバス東ひがしとの共同きょうどう運行うんこう路線ろせんとなった[70]。2018年ねん10月がつに京王けいおうバス東ひがし担当たんとう便びんの一部いちぶが、京王けいおうバス東ひがしが撤退てったいした中央ちゅうおう市し・南みなみアルプス市し線せんの補完ほかんとして「中央ちゅうおう市し経由けいゆ身延みのぶ発着はっちゃく」の運行うんこうを開始かいしした。

中央ちゅうおう高速こうそくバス諏訪すわ岡谷おかや線せん（新宿しんじゅく - 上諏訪かみすわ・岡谷おかや）

1987年ねん7月がつ1日にちから運行うんこう開始かいし[89]。京王けいおうバス（運行うんこう開始かいし当初とうしょは京王帝都電鉄けいおうていとでんてつ）・フジエクスプレス（運行うんこう開始かいし当初とうしょは富士急行ふじきゅうこう）・アルピコ交通こうつう（運行うんこう開始かいし当初とうしょは諏訪すわバス）・JRバス関東かんとう（運行うんこう開始かいし当初とうしょは東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう）との共同きょうどう運行うんこう[89]。山梨やまなし県内けんないでは昭和しょうわ～小淵沢こぶちざわ間あいだで乗降じょうこう扱あつかいが行おこなわれる（いずれも東京とうきょう都内とないとの利用りようのみ可能かのう）。

中央ちゅうおう高速こうそくバス伊那いな線せん（新宿しんじゅく - 伊那いな・駒ヶ根こまがね）

1984年ねん12月14日にちより運行うんこう開始かいし[87]。京王けいおうバス（運行うんこう開始かいし当初とうしょは京王帝都電鉄けいおうていとでんてつ）・フジエクスプレス（運行うんこう開始かいし当初とうしょは富士急行ふじきゅうこう）・伊那いなバス・信しん南みなみ交通こうつうとの共同きょうどう運行うんこう[87]。歴史れきし項こうにもある通とおり、山梨やまなし県内けんないでの乗降じょうこうが行おこなわれない路線ろせんである。

甲府こうふ・竜王りゅうおう - 京都きょうと・大阪おおさか線せん[4]「クリスタルライナー」（甲府こうふ - 京都きょうと・大阪おおさか）

甲府こうふ駅えき - 湯村ゆむら温泉おんせん - 敷島しきしま仲町なかまち - 竜王りゅうおう - 韮崎にらさき駅えき - 桐きりの木き - 中央ちゅうおう道どう須玉すたま - 中央ちゅうおう道どう長坂ながさか高根たかね - 中央ちゅうおう道どう八ヶ岳やつがたけ - 中央ちゅうおう道どう小淵沢こぶちさわ - 京都きょうと駅えき八はち条じょう口こう - 名神めいしん大山崎おおやまざき - 名神めいしん高槻たかつき - 名神めいしん茨木いばらぎインター - 梅田うめだ - 湊町みなとまちバスターミナル - 大阪おおさかあべの橋ばし - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（山梨やまなし発はつ夜行やこう便びんのみ停車ていしゃ）

2000年ねん9月がつ30日にちより運行うんこうを開始かいしした[4]、山梨やまなし交通こうつうでは初はつとなる夜行やこう高速こうそくバス。2001年ねん9月がつ20日はつかからは須玉すだまIC経由けいゆに変更へんこう[86]、2004年ねん3月がつ19日にちからは昼ひる行ぎょう便びんも設定せっていされた[65]。近鉄きんてつバスとの共同きょうどう運行うんこう[65]。

竜王りゅうおう・甲府こうふ - 名古屋なごや線せん「名古屋なごやライナー甲府こうふ号ごう」[90]

竜王りゅうおう - 甲府こうふ駅えき - 甲府こうふ昭和しょうわ - 中央ちゅうおう道どう双葉ふたば東ひがし - 中央ちゅうおう道どう韮崎にらさき - 中央ちゅうおう道どう明野あけの - 中央ちゅうおう道どう須玉すたま - 中央ちゅうおう道どう長坂ながさか高根たかね - 中央ちゅうおう道どう八ヶ岳やつがたけ - 中央ちゅうおう道どう小淵沢こぶちさわ - 高森たかもり - 上飯田かみいいだ - 中央ちゅうおう道どう昼ひる神かみ温泉おんせん - 中央ちゅうおう道どう馬篭まごめ - 中津川なかつがわインター - 中央ちゅうおう道どう瑞浪みずなみ天徳てんとく - 中央ちゅうおう道どう桃もも花台かだい - 名古屋なごや駅えき

2003年ねん4月がつ5日にちに甲府こうふ駅えき - 名古屋なごや駅えき（名古屋なごやバスターミナル）間あいだ1日にち2往復おうふくで運行うんこう開始かいし[65]。当初とうしょは山梨やまなし交通こうつうの単独たんどく運行うんこうで[70]、同年どうねん9月がつ1日にちに停車ていしゃ停留所ていりゅうじょが5つ増加ぞうかし[65]、さらに2004年ねん7月がつ17日にちに甲府こうふ昭和しょうわバス停ばすていが新設しんせつされた[65]。その後ご2005年ねんに1往復おうふくが増便ぞうびんされた[70]。JR東海とうかいバスとの共同きょうどう運行うんこう[91]。

竜王りゅうおう・甲府こうふ - 横浜よこはま・羽田空港はねだくうこう線せん

竜王りゅうおう - 甲府こうふ駅えき - 山梨学院大学やまなしがくいんだいがく - 石和いさわ - 一宮いちのみや - 勝沼かつぬま - 羽田空港はねだくうこう

甲斐かい市し・甲府こうふ市し・笛吹ふえふき市し・甲州こうしゅう市しと羽田空港はねだくうこうを結むすぶ空港くうこう連絡れんらくバス路線ろせん。京浜急行けいひんきゅうこうバス（運行うんこう開始かいし当初とうしょは京浜急行電鉄けいひんきゅうこうでんてつ）との共同きょうどう運行うんこうだったが[86]、現在げんざいは単独たんどく運行うんこう（2024年ねん3月がつ1日にちより）。

2001年ねん7月がつ18日にちに中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どう経由けいゆで運行うんこう開始かいし[86]。2004年ねん12月1日にち、羽田空港はねだくうこう第だい2旅客りょかくターミナル開業かいぎょうにより同どうターミナルに停車ていしゃ開始かいし[92]。2006年ねん3月1日にち - 3月31日にちの間あいだ、試験しけん的てきに1往復おうふく増便ぞうびんして3往復おうふくとなる[93]。2009年ねん3月1日にちより1日にち4往復おうふくに増便ぞうびん。それまで早朝そうちょうのみであった甲府こうふ発車はっしゃ便びんが9時じ台だいにまで引ひき下さげられ、夜よる遅おそくのみであった羽田空港はねだくうこう発車はっしゃ便びんについても14時じ台だいの設定せっていが登場とうじょうした[94]。2010年ねん10月21日にち、羽田空港はねだくうこう国際線こくさいせんターミナル本格ほんかく開業かいぎょうに先立さきだちダイヤ改正かいせい、同どうターミナルへの停車ていしゃを開始かいし[95]。2014年ねん7月がつ18日にちより山梨学院大学やまなしがくいんだいがくへの停車ていしゃを開始かいし[96]。横浜よこはま線せんは単独たんどく路線ろせんとして2014年ねん7月がつ19日にちより、土日どにち祝日しゅくじつ学がく休きゅう期きのみ首都しゅと圏けん中央ちゅうおう連絡れんらく自動車じどうしゃ道どう（圏けん央ひさし道どう）経由けいゆで運行うんこう開始かいし[97]。京浜急行けいひんきゅうこうバスとの共同きょうどう運行うんこう[97]。2021年ねん4月がつ16日にち羽田空港はねだくうこう線せんと、横浜よこはま線せんは統合とうごうされ、従来じゅうらいルートの羽田空港はねだくうこう直行ちょっこう2往復おうふくと、横浜よこはま経由けいゆの羽田空港はねだくうこう発着はっちゃくの2往復おうふく。何いずれも毎日まいにち運行うんこうとなった。

2024年ねん2月がつ末まつをもって京浜急行けいひんきゅうこうバスが本ほん路線ろせんの運行うんこうを休止きゅうししたため[98]、以後いごは山梨やまなし交通こうつうの単独たんどく運行うんこう（羽田はた直行なおゆき・横浜よこはま経由けいゆが各かく1往復おうふく）となる。

竜王りゅうおう・甲府こうふ - 成田空港なりたくうこう線せん

竜王りゅうおう - 甲府こうふ駅えき - 山梨学院大学やまなしがくいんだいがく - 石和いさわ - 一宮いちのみや - 勝沼かつぬま - （東京とうきょうディズニーランド） - 成田空港なりたくうこう

甲斐かい市し・甲府こうふ市し・笛吹ふえふき市し・甲州こうしゅう市しと成田空港なりたくうこうを結むすぶ空港くうこう連絡れんらくバス路線ろせん。千葉ちば交通こうつうとの共同きょうどう運行うんこう[65]。

2002年ねん9月19日にちに運行うんこう開始かいし[65]。2003年ねん11月21日にち、1往復おうふく増便ぞうびんし5往復おうふくとなる[99]。2004年ねん11月1日にちより山梨学院大学やまなしがくいんだいがくに停車ていしゃ開始かいし[100]。2005年ねん9月1日にち、1往復おうふく増発ぞうはつし6往復おうふくとなる[101]。2019年ねん11月1日にちより1往復おうふくが東京とうきょうディズニーランド経由けいゆとなる[102]。

新型しんがたコロナウィルス感染かんせん症しょうの流行りゅうこうに伴ともない、2020年ねん4月がつ4日にち以降いこうは運休うんきゅう中ちゅう。

竜王りゅうおう・甲府こうふ - 静岡しずおか線せん

竜王りゅうおう - 甲府こうふ駅えき - 甲府こうふ昭和しょうわ - 西八幡にしはちまん - 上今諏訪かみいますわ - 身延みのぶ（身延みのぶ営業えいぎょう所しょ） - 沓谷くつのや - 三松みまつ - 新しん静岡しずおか - 静岡しずおか駅えき前まえ

2012年ねん7月がつ20日はつかより、9月30日にちまでの期間きかん限定げんてい予定よていで運行うんこう開始かいし[103][注釈ちゅうしゃく 10]したが、10月1日にち以降いこうも通年つうねん運行うんこうとなった。しずてつジャストラインとの共同きょうどう運行うんこう、1日にち2往復おうふく。当初とうしょは甲府こうふ市し、甲斐かい市し、南みなみアルプス市し、静岡しずおか市しにのみ停留所ていりゅうじょを設もうけていた。

2012年ねん（平成へいせい24年ねん）12月1日にちに時刻じこくを変更へんこう[104] し、2013年ねん（平成へいせい25年ねん）2月がつ1日にちには南巨摩みなみこま郡ぐん身延みのぶ町まちに身延みのぶ（梅平うめだいら）停留所ていりゅうじょを追加ついか[105]、2014年ねん（平成へいせい26年ねん）10月がつ1日にちには道みちの駅えきとみざわ停留所ていりゅうじょを追加ついかした[106]。2017年ねん（平成へいせい29年ねん）2月がつ1日にちより土ど・日にち・祝日しゅくじつのみ運行うんこうとなる。

2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）6月がつ29日にちから、中部ちゅうぶ横断おうだん自動車じどうしゃ道どう一部いちぶ開通かいつう区間くかん延長えんちょうにより運行うんこうルートを変更へんこう。道みちの駅えきとみざわ停留所ていりゅうじょを廃止はいしし、身延みのぶ（梅平うめだいら）停留所ていりゅうじょを身延みのぶ（隧道すいどう北口きたぐち）に変更へんこう[107]。

→「しずてつジャストライン鳥坂とりさか営業えいぎょう所しょ § 静岡しずおか甲府こうふ線せん」も参照さんしょう

新型しんがたコロナウィルス感染かんせん症しょうの流行りゅうこうに伴ともない、2020年ねん8月がつ31日にち～2021年ねん8月がつ28日にちは運休うんきゅうした。

2021年ねん（令れい和わ3年ねん）8月がつ29日にち午後ごご発はつ便びん（甲府こうふ・静岡しずおか共どもに）から、中部ちゅうぶ横断おうだん自動車じどうしゃ道どうが全線ぜんせん開通かいつう[108]によりダイヤ・一部いちぶ停留所ていりゅうじょ変更へんこうの上うえ、運行うんこう再開さいかいと発表はっぴょう[109][110]。土ど・日曜にちよう、祝日しゅくじつのみの運行うんこう。身延みのぶ町まちでの乗降じょうこう扱あつかいは山梨やまなし交通こうつう身延みのぶ営業えいぎょう所しょに変更へんこうされた。

中央ちゅうおう高速こうそくバス中央ちゅうおう市し・南みなみアルプス市し線せん「南なんアルプスエコパークライナー」（新宿しんじゅく - 中央ちゅうおう市し・南みなみアルプス市し）

2015年ねん3月がつ14日にちに運行うんこう開始かいし[111]。それまで高速こうそくバス路線ろせんがなかった中央ちゅうおう市しを経由けいゆする運行うんこう経路けいろ[111]。路線ろせん愛称あいしょうは南みなみアルプス市内しないの小学しょうがく5年生ねんせいから募集ぼしゅうしたもので、587点てんの中なかから最優秀さいゆうしゅうに選えらばれたものを採用さいようした[112]。愛称あいしょうには「東京とうきょうの人ひとに南みなみアルプスの自然しぜんを知しってほしい」との思おもいが込こめられている[112]。

当初とうしょは山梨やまなし交通こうつうの単独たんどく運行うんこうであった[111] が、同年どうねん7月がつから京王けいおうバス東ひがしとの共同きょうどう運行うんこう路線ろせんとなった[113]。2018年ねん10月がつに山梨やまなし交通こうつう単独たんどく運行うんこうに再ふたたび戻もどっている。

新型しんがたコロナウィルス感染かんせん症しょうの流行りゅうこうに伴ともない、2020年ねん9月がつ1日にち以降いこうは運休うんきゅう中ちゅう。

かつて運行うんこうしていた高速こうそくバス

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中央ちゅうおう高速こうそくバス茅野ちの線せん（新宿しんじゅく - 中央ちゅうおう道どう茅野ちの）
1986年ねん11月1日にちに運行うんこう開始かいし[45]。諏訪すわ岡谷おかや線せんの運行うんこう開始かいしに伴ともない、1987年ねん7月がつ1日にちで廃止はいし[89]。
東京とうきょう - 清里きよさと・八ヶ岳高原線やつがたけこうげんせん
東京とうきょう - 清里きよさと・八ヶ岳高原線やつがたけこうげんせん
季き節ぶし運行うんこうにより1989年ねん8月がつ1日にちに運行うんこう開始かいし[89]。JRバス関東かんとうとの共同きょうどう運行うんこうで、当初とうしょは清里きよさとまでであったが、1993年ねん5月がつ20日はつかからは八ヶ岳やつがだけ高原こうげんへ延長えんちょうされた[89]。
横浜よこはま - 清里きよさと線せん
季き節ぶし運行うんこうにより1990年ねん7月がつ21日にちに運行うんこう開始かいし[89]。京浜急行電鉄けいひんきゅうこうでんてつ（当時とうじ。現げん：京浜急行けいひんきゅうこうバス）との共同きょうどう運行うんこうであった。運行うんこう末期まっきには甲府こうふ駅えき経由けいゆで運行うんこうされていたが、1999年ねん7月がつ20日にち付づけで廃止はいし[86]。
長野ながの - 甲府こうふ線せん
2006年ねん4月がつ21日にちより運行うんこう開始かいし、2007年ねん10月がつ31日にち限かぎりで運行うんこう休止きゅうし[114]。川中島かわなかじまバス（現げん：アルピコ交通こうつう）と共同きょうどう運行うんこうで1日にち2往復おうふく運行うんこうされていた。
竜王りゅうおう・甲府こうふ - 川越かわごえ・さいたま線せん
2007年ねん11月1日にちより運行うんこう開始かいし、利用りよう者しゃが伸のびず2009年ねん10月がつ31日にちの運行うんこうをもって撤退てったいした[115]。
中央ちゅうおう高速こうそくバス北きた杜もり白州しらす線せん（新宿しんじゅく - 韮崎にらさき・白州はくしゅう）
山梨やまなし交通こうつうの単独たんどく運行うんこう。当初とうしょは毎日まいにち運行うんこうだったが、2012年ねん4月がつ1日にちからは土ど休日きゅうじつのみ運行うんこう[116] となった。2015年ねん2月がつ15日にちをもって運行うんこう終了しゅうりょうした[117]。

タクシー事業じぎょう

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山梨やまなし交通こうつうのタクシー

タクシー事業じぎょうは、山梨やまなし交通こうつうから1970年ねんに山やま交タクシーに譲渡ゆずりわたされ、後のちに山やま交タウンコーチに改称かいしょうした。2017年ねん10月がつに同おなじくタクシー事業じぎょうを営いとなむ山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃを吸収きゅうしゅう[118] してYKタクシーのブランド名めいでタクシー事業じぎょうを展開てんかいして[119] いた。2018年ねん10月がつに山梨やまなし交通こうつうへ復帰ふっきした後のちも「YKタクシー」ブランドで営業えいぎょうしている。

その他た事業じぎょう

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営業えいぎょう所しょ

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山梨やまなし県内けんないに8箇所かしょ、静岡しずおか県内けんないに1箇所かしょの運行うんこう拠点きょてんを有ゆうしている。

現存げんそん営業えいぎょう所しょ

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2019年ねん4月がつ時点じてんでのバス営業えいぎょう所しょは以下いかの通とおりである。

営業えいぎょう所しょ名めい 所在地しょざいち 開設かいせつ日び 事業じぎょう 備考びこう
伊勢いせ町まち 山梨やまなし県けん甲府こうふ市し住吉すみよし1-13-16 1953年ねん[120] 路線ろせん
敷島しきしま 山梨やまなし県けん甲斐かい市し島上条しまかみじょう914 1992年ねん[120] 路線ろせん・高速こうそく 山梨やまなし交通こうつう最大さいだいの営業えいぎょう所しょ[120]。
鰍沢かじかざわ 山梨やまなし県けん南巨摩みなみこま郡ぐん富士川ふじかわ町まち鰍沢かじかざわ1519 1945年ねん[120] 路線ろせん
塩山しおやま 山梨やまなし県けん甲州こうしゅう市し上於曽かみおぞ596 2015年ねん10月がつ1日にち[79] 路線ろせん 1945年ねんに山梨やまなし交通こうつう塩山しおやま営業えいぎょう所しょとして開設かいせつ[120]。
1999年ねんから山梨やまなし観光かんこう自動車じどうしゃに管理かんり委託いたくし[121]、2002年ねんに山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃが継承けいしょう[121]。
2015年ねんに山梨やまなし交通こうつうが全ぜん業務ぎょうむを継承けいしょう[79]。
甲府こうふ 山梨やまなし県けん甲斐かい市し島上条しまかみじょう914 2018年ねん10月がつ1日にち[83] 路線ろせん・貸切かしきり 甲府こうふ周辺しゅうへんの廃止はいし代替だいたいバスを一部いちぶ担当たんとうする[57]。
2018年ねんに山梨やまなし交通こうつうが山やま交タウンコーチを吸収きゅうしゅう合併がっぺいし[2]、山梨やまなし交通こうつうの管理かんりとなる。敷島しきしま営業えいぎょう所内しょないにある[120]。
韮崎にらさき 山梨やまなし県けん韮崎にらさき市し栄さかえ1-4-7 2018年ねん10月がつ1日にち[83] 路線ろせん・タクシー 1955年ねんに山梨やまなし交通こうつう韮崎にらさき営業えいぎょう所しょとして開設かいせつ[121]。
2000年ねんから山やま交タクシーに管理かんり委託いたくし[121]、2002年ねんに山やま交タウンコーチが継承けいしょう[121]。
2018年ねんに山梨やまなし交通こうつうが山やま交タウンコーチを吸収きゅうしゅう合併がっぺいし[2]、山梨やまなし交通こうつうの管理かんりとなる。
身延みのぶ 山梨やまなし県けん南巨摩みなみこま郡ぐん身延みのぶ町まち角打つのうち3131 2018年ねん10月がつ1日にち[83] 路線ろせん・貸切かしきり・タクシー 1964年ねんに山梨やまなし交通こうつう身延みのぶ営業えいぎょう所しょとして開設かいせつ[121]。
1998年ねんから山やま交タクシーに移管いかんし[121]、2002年ねんに山やま交タウンコーチが継承けいしょう[121]。
2018年ねんに山梨やまなし交通こうつうが山やま交タウンコーチを吸収きゅうしゅう合併がっぺいし[2]、山梨やまなし交通こうつうの管理かんりとなる。
静岡しずおか 静岡しずおか県けん富士宮ふじのみや市し源道寺げんどうじ町まち1164 2018年ねん10月がつ1日にち[83] 路線ろせん・貸切かしきり 1962年ねんに山梨やまなし交通こうつう富士宮ふじのみや営業えいぎょう所しょとして開設かいせつ[39]。
2000年ねんから山やま交タクシーに管理かんり委託いたくし[122]、2002年ねんに山やま交タウンコーチが継承けいしょう[121]。
2018年ねんに山梨やまなし交通こうつうが山やま交タウンコーチを吸収きゅうしゅう合併がっぺいし[2]、山梨やまなし交通こうつうの管理かんりとなる。
甲斐かい 山梨やまなし県けん甲斐かい市し島上条しまかみじょう914 2019年ねん4月がつ[123] タクシー 敷島しきしま営業えいぎょう所内しょないにある[124]。
甲斐かい市しから委託いたくを受うけて甲斐かい市民しみんバスの一部いちぶ路線ろせんを担当たんとうする[125]。
旭あさひ日丘ひおか 山梨やまなし県けん山中湖やまなかこ村むら平野ひらの506-296 2018年ねん10月がつ1日にち[83] タクシー 2018年ねんに山梨やまなし交通こうつうが山やま交タウンコーチを吸収きゅうしゅう合併がっぺいし[2]、山梨やまなし交通こうつうの管理かんりとなる。

廃止はいし営業えいぎょう所しょ

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いずれも山梨やまなし交通こうつうの営業えいぎょう所しょ。廃止はいし順じゅんに列記れっきする。

営業えいぎょう所しょ名めい 所在地しょざいち 開設かいせつ日び 廃止はいし日び 事業じぎょう 備考びこう
甲府こうふ 不明ふめい 1970年ねん12月9日にち[126]
東京とうきょう 1962年ねん3月がつ15日にち[127] 1972年ねん5月がつ31日にち[126] 貸切かしきり 国際こくさい興業こうぎょうへ譲渡じょうと[7]。
芝川しばかわ 1955年ねん8月がつ2日にち[128] 1978年ねん7月がつ18日にち[87]
湯村ゆむら 1959年ねん4月がつ1日にち[129] 1989年ねん5月がつ10日とおか[89] 跡地あとちには「山梨やまなし交通こうつう湯村ゆむらショッピングセンター」[注釈ちゅうしゃく 11] を建設けんせつ[46]。
竜王りゅうおう 1989年ねん5月がつ10日とおか[89] 1992年ねん8月がつ10日とおか[89]
貢川くがわ 1955年ねん6月がつ20日はつか[128] 1994年ねん12月23日にち[130] 跡地あとちには商業しょうぎょう施設しせつを建設けんせつ[46][注釈ちゅうしゃく 12]。
甲府こうふ 1970年ねん12月9日にち[126] 1995年ねん12月15日にち[130] 貸切かしきり 敷島しきしま営業えいぎょう所しょに統合とうごう[130]。
富士吉田ふじよしだ 1965年ねん9月がつ1日にち[126] 2000年ねん3月がつ15日にち[86] 貸切かしきり
竜王りゅうおう 山梨やまなし県けん甲斐かい市し富竹新田とみたけしんでん1281-1 2018年ねん10月がつ1日にち[2] 2019年ねん4月がつ[123] タクシー 旧きゅう・山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃ本社ほんしゃ営業えいぎょう所しょ[123]。
2017年ねんに山やま交タウンコーチが山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃを吸収きゅうしゅう合併がっぺいし[118]、名称めいしょうが竜王りゅうおう営業えいぎょう所しょ[123] となる。
2018年ねんに山梨やまなし交通こうつうが山やま交タウンコーチを吸収きゅうしゅう合併がっぺいし[2]、山梨やまなし交通こうつうの管理かんりとなる。
2019年ねん4月がつに敷島しきしま営業えいぎょう所内しょない[124] に移転いてんし、甲斐かい営業えいぎょう所しょとなる[123]。

車両しゃりょう

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本ほん項こうでは、山梨やまなし交通こうつう（かつて存在そんざいした山やま交タウンコーチ・山梨やまなし交通こうつう観光かんこうバス・山梨やまなし貸切かしきり自動車じどうしゃを含ふくむ）の車両しゃりょう概要がいようを記述きじゅつする。また、便宜上べんぎじょう、一般いっぱん路線ろせんバス車両しゃりょうについては「路線ろせん車しゃ」、高速こうそく路線ろせんバス車両しゃりょうについては「高速こうそく車しゃ」、貸切かしきりバス車両しゃりょうについては「貸切かしきり車しゃ」と表記ひょうきする。

車両しゃりょう史し

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創業そうぎょう期きから終戦しゅうせん直後ちょくご

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山梨やまなし交通こうつうの直接ちょくせつのルーツとなる山梨やまなし自動車じどうしゃ運輸うんゆでは、フォード4台だいを使用しようして運行うんこうを開始かいしした[13]。

燃料ねんりょう事情じじょうが悪化あっかした戦時せんじ中ちゅうは、バスの代用だいよう燃料ねんりょう化かが行おこなわれていた[18]。代用だいよう燃料ねんりょうについては木炭もくたんが主体しゅたいで[18]、他たに薪たきぎや石炭せきたんが利用りようされていたとされている[18]。この頃ころには国産こくさん車しゃとしてトヨタの車両しゃりょうが使用しようされていた記録きろくが残のこっている[23]。

戦後せんごの復興ふっこう期きから高度こうど成長せいちょう期き

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戦後せんごの1950年ねん前後ぜんこうには、いすゞBX91型がた・トヨタBL型がた・日産にっさん390型がたなどが使用しようされていた[131]。1952年ねんから再開さいかいされた貸切かしきり車しゃには、大型おおがたボンネットバスである三菱みつびしふそうB23型がたが採用さいようされた[131]。また、この時期じきからリヤエンジンバスの導入どうにゅうが始はじまり、民生みんせいBR32型がたなどが導入どうにゅうされている。1954年ねん以降いこうは、日野ひののセンターアンダフロアエンジンバスであるBK11型がたが路線ろせん車しゃの主力しゅりょくとして導入どうにゅうされた[132]。この頃ころから全長ぜんちょうが10m級きゅうの大型おおがた車しゃの導入どうにゅうも開始かいしされている[131] 一方いっぽう、ボンネットバスの導入どうにゅうは1963年ねん式しきを最後さいごに終了しゅうりょうしている[132]。

1960年代ねんだいには、いすゞBA741型がたが路線ろせん車しゃの主力しゅりょくとなっていた[133]。この時期じき以降いこう、山梨やまなし交通こうつうのいすゞ車しゃは川崎かわさき車体しゃたいで導入どうにゅうされる[133]。また、この時期じきまでは路線ろせん車しゃと貸切かしきり車しゃの車体しゃたいスタイルは共通きょうつうであった[133] が、このあとは別べつの車体しゃたいスタイルとなる。また、特定とくていの路線ろせんのための車両しゃりょうも導入どうにゅうされており、1966年ねんには塩山しおやまと氷川ひかわを結むすぶ路線ろせんの専用せんよう車しゃとして三菱みつびしふそうMR620型がたが[134]、広河原ひろかわら専用せんようにいすゞBA01N型がたが導入どうにゅうされている[134]。この時期じきの貸切かしきり車しゃでは、デラックス観光かんこうバスとしていすゞBU15P型がたなどが導入どうにゅうされていた[133] 一方いっぽうで、小口おぐち貸切かしきり用ようとしていすゞエルフにバス車体しゃたいを架か装そうした貸切かしきり車しゃも導入どうにゅうされた[133]。この時期じきに国際こくさい興業こうぎょうの傘下さんかに入はいったことから、山梨やまなし交通こうつうにおけるいすゞ以外いがいのメーカーの車両しゃりょうは、1960年代ねんだい後半こうはんに貸切かしきり車しゃとして導入どうにゅうされた三菱みつびしふそうB905N型がたを最後さいごに途絶とだえることになる[133]。

ワンマン化かから路線ろせんバス網もう縮小しゅくしょう期きまで

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1966年ねんにワンマンバスが導入どうにゅうされたことに伴ともない、前ぜん中ちゅう扉とびら仕様しよう[注釈ちゅうしゃく 13] の車両しゃりょう導入どうにゅうが開始かいしされた[注釈ちゅうしゃく 14]。当初とうしょは車掌しゃしょうが乗務じょうむするツーマン運行うんこうも考慮こうりょし、方向ほうこう幕まくは中ちゅう扉とびらの上部じょうぶに設置せっちされていた[135]。1978年ねんからはワンマン運行うんこうの拡大かくだいにともない、中型ちゅうがたバスもワンマン化か対応たいおうとなった[136]。大型おおがた路線ろせんバスの導入どうにゅうはこの頃ころから1989年ねんまで途絶とだえる[137]。

この頃ころには中央ちゅうおう高速こうそくバス甲府こうふ線せんの運行うんこうが開始かいしされ、山梨やまなし交通こうつうでは当初とうしょよりいすゞ・CRA580型がたハイデッカーを導入どうにゅうした[138] が、当時とうじの高速こうそくバスではハイデッカーはまだ稀少きしょうな存在そんざいであった[44]。

1980年代ねんだい以降いこうの車両しゃりょう概説がいせつ

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国際こくさい興業こうぎょうグループに入はいってからは、新車しんしゃの導入どうにゅうは基本きほん的てきにいすゞ車くるまに統一とういつされている[36] が、譲ゆずり受うけた車両しゃりょうや受託じゅたく運行うんこう用ようの車両しゃりょうにおいてはこの限かぎりではない。2018年ねん10月がつ1日にち時点じてんで、山梨やまなし交通こうつう全体ぜんたいで232台だいのバスを保有ほゆうしている[2]。

路線ろせん車しゃの仕様しよう

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路線ろせんバスは前まえ中ちゅう扉とびら仕様しよう[注釈ちゅうしゃく 13]・中ちゅう扉とびらは引ひき戸どが基本きほん仕様しようであるが、1989年ねんから1994年ねんまでに導入どうにゅうされた車両しゃりょうでは前後ぜんご扉とびら仕様しよう[注釈ちゅうしゃく 15] で導入どうにゅうを行おこなっていた[139]。冷房れいぼう車しゃは1977年ねん以降いこうの新車しんしゃで導入どうにゅうされた[135]。1980年代ねんだいは大型おおがた車しゃの導入どうにゅうは行おこなわれていなかった[137] が、1989年ねんからは大型おおがた車しゃの導入どうにゅうも再開さいかいされた[140]。細こまかい仕様しようの違ちがいとしては、1981年ねん式しきから前面ぜんめん方向ほうこう幕まくの幅はばが広ひろくなり[136]、1983年ねん式しきからは天地てんち方向ほうこうにも拡大かくだいした大型おおがた方向ほうこう幕まくとなり[136]、1988年ねんからは後部こうぶ方向ほうこう幕まくの装備そうびも開始かいしされた[137][注釈ちゅうしゃく 16]。また、扉とびら脇わきの出入口でいりぐち表示ひょうじについては、1987年ねん式しきまでは電でん照あきら式しきだった[137] ものを1988年ねんからは表示ひょうじ板ばんに変更へんこうした。このほか、身延みのぶ地区ちくの路線ろせん用ようとして日野ひのレインボーRBの導入どうにゅう実績じっせきがある[137]。

2001年ねん以降いこうに新車しんしゃで導入どうにゅうされた路線ろせんバス車両しゃりょうは全すべてノンステップバス（大型おおがた・中型ちゅうがたとも）となっている[141]。また、2007年ねんまでは静岡しずおか営業えいぎょう所しょに導入どうにゅうされる車両しゃりょうを除のぞいて全すべて天然てんねんガスバス(CNGバス)であった[141] が、2008年ねん以降いこうは山梨やまなし県内けんないの営業えいぎょう所しょに於おいてもディーゼルエンジン車しゃを導入どうにゅうしている[141]。その一方いっぽう、1998年ねんまでは新車しんしゃのみの導入どうにゅうであったが、1999年ねんからは中古ちゅうこ車しゃの導入どうにゅうが開始かいしされた[142]。路線ろせんバスでは主おもに親会社おやがいしゃだった国際こくさい興業こうぎょうから移籍いせきしてくることが多おおく、特とくに2007年ねんに国際こくさい興業こうぎょうから転入てんにゅうした大型おおがたノンステップバスは、日本にっぽんで初はじめてのノンステップバス譲渡じょうと事例じれいである[143][注釈ちゅうしゃく 17]。川崎かわさき市しバスなど他た事業じぎょう者しゃからの移籍いせき車しゃも存在そんざいする[52]。

また、コミュニティバス用ようや受託じゅたく運行うんこう用ようの車両しゃりょうとしては、協同きょうどう観光かんこうバスから購入こうにゅうしたクセニッツCITY-III[144] や日産にっさんシビリアンクラシックバス[144]、日野ひの製せいのレトロバス[144] 等ひとしの導入どうにゅう実績じっせきがある。

車椅子くるまいすリフトバス・CNGバス・水素すいそ燃料ねんりょうバスについては後述こうじゅつ。

  • 国際興業から移籍してきた大型ノンステップバス（山梨交通塩山営業所・C756:除籍車）
    国際こくさい興業こうぎょうから移籍いせきしてきた大型おおがたノンステップバス（山梨やまなし交通こうつう塩山しおやま営業えいぎょう所しょ・C756:除籍じょせき車しゃ）
  • 川崎市営バスから移籍したヴァンフォーレ甲府ラッピング車（山梨交通敷島営業所・C729:除籍）
    川崎かわさき市営しえいバスから移籍いせきしたヴァンフォーレ甲府こうふラッピング車しゃ（山梨やまなし交通こうつう敷島しきしま営業えいぎょう所しょ・C729:除籍じょせき）
  • 清里ピクニックバス初代専用車 （山梨交通敷島営業所・1498:除籍）
    清里きよさとピクニックバス初代しょだい専用せんよう車しゃ （山梨やまなし交通こうつう敷島しきしま営業えいぎょう所しょ・1498:除籍じょせき）
  • 清里ピクニックバス2代目専用車（敷島営業所C862）
    清里きよさとピクニックバス2代目だいめ専用せんよう車しゃ（敷島しきしま営業えいぎょう所しょC862）

高速こうそく車しゃ・貸切かしきり車しゃ

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高速こうそく車しゃ・貸切かしきり車しゃにはJRバス関東かんとう・淡路あわじ交通こうつうなどから譲受じょうじゅした車両しゃりょうもあり[145]、特とくにイースタン観光かんこうから譲受じょうじゅした貸切かしきり車しゃは富士重工業ふじじゅうこうぎょう製せい車体しゃたいであった[146]。また、夜行やこう高速こうそくバスの運行うんこう開始かいしにあたっては、近鉄きんてつバスから日野ひの・グランデッカが転入てんにゅうし、新しん路線ろせん開設かいせつ時じのリスク軽減けいげんに役立やくだった[52]。さらに、2008年ねんには国際こくさい興業こうぎょう大阪おおさかより日野ひの・セレガが転入てんにゅうした。

また、1989年ねんまでは山梨やまなし観光かんこう自動車じどうしゃがいすゞ車しゃ以外いがいを導入どうにゅうしていた関係かんけいで、貸切かしきり車しゃに三菱みつびしふそう・エアロミディMMが1台だいだけ残存ざんそんしていた。

2021年ねんより10月がつ下旬げじゅんの紅葉こうようシーズンに日ひの丸まる自動車じどうしゃ興業こうぎょうより「スカイバス東京とうきょう」のオープントップバスを借かり入いれ、甲府こうふ駅えきから昇のぼり仙せん峡かいへの日帰ひがえりツアーが運行うんこうされている[147]。

  • 夜行高速バス「クリスタルライナー」1号車専用車両（山梨交通敷島営業所・C767）
    夜行やこう高速こうそくバス「クリスタルライナー」1号車ごうしゃ専用せんよう車両しゃりょう（山梨やまなし交通こうつう敷島しきしま営業えいぎょう所しょ・C767）
  • 夜行高速バス「クリスタルライナー」（山梨交通敷島営業所・C695:除籍）
    夜行やこう高速こうそくバス「クリスタルライナー」（山梨やまなし交通こうつう敷島しきしま営業えいぎょう所しょ・C695:除籍じょせき）
  • 日の丸自動車興業より借り入れて運行されるオープントップバス「昇仙峡スカイバス」（OP-6)
    日ひの丸まる自動車じどうしゃ興業こうぎょうより借かり入いれて運行うんこうされるオープントップバス「昇のぼり仙せん峡かいスカイバス」（OP-6)

特徴とくちょう的てきな車両しゃりょう

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中型ちゅうがたCNGノンステップバス（山やま交タウンコーチ韮崎にらさき営業えいぎょう所しょ・C732）

山梨やまなし県けんが独自どくじの補助ほじょ金きん制度せいどを導入どうにゅうしていることもあり、特殊とくしゅな車両しゃりょうの導入どうにゅうにおいては、日本にっぽんのバス業界ぎょうかいでも初期しょきの導入どうにゅうとなるケースが見みられる[8]。

車椅子くるまいすリフトつき車両しゃりょう
1993年ねん6月がつに3台だいが導入どうにゅうされたが、これは民営みんえいバス事業じぎょう者しゃでは日本にっぽんで初はつの導入どうにゅう事例じれいであった[8]。その後ご、1994年ねん・1995年ねんにも2台だいずつ追加ついか導入どうにゅうされている[148]。
CNGバス
CNGバスは同おなじ山梨やまなし県内けんないの富士急行ふじきゅうこうに続つづき、1999年ねんから導入どうにゅうを開始かいししている。1999年ねんから2000年ねんにかけて導入どうにゅうされた14台だいは標準ひょうじゅん床ゆか仕様しようで[53]、当時とうじまだ開発かいはつされたばかりであったいすゞ製せいの中型ちゅうがたCNGバスを導入どうにゅうしたが、いすゞ中型ちゅうがたCNGバスの導入どうにゅうは日本にっぽんで初はじめてである[8]。さらに2001年ねん以降いこうはいすゞ製せいの中型ちゅうがたCNGノンステップバスを採用さいようしたが、これもいすゞが開発かいはつした中型ちゅうがたCNGノンステップバスでは最初さいしょの導入どうにゅう事例じれいである[53]。2002年ねんには大型おおがたCNGノンステップバスも導入どうにゅうされ、2006年ねんの時点じてんでは保有ほゆうする路線ろせんバス車両しゃりょうの20%以上いじょうがCNGバスとなっており[53]、1社しゃ単独たんどくでは最大さいだいのCNGバス導入どうにゅう事業じぎょう者しゃであった[注釈ちゅうしゃく 18]。近年きんねんは路線ろせんの移管いかんと同時どうじにCNGバスが移籍いせきするケースも見みられるようになっているが、2013年ねん以降いこうはCNGバスの導入どうにゅうは新しん製せい、移籍いせき車しゃともない。
水素すいそ燃料ねんりょうバス
2012年ねん4月がつ9日にちから実証じっしょう運行うんこうとして導入どうにゅうされた、日本にっぽんで初はじめての営業えいぎょう運行うんこうとなる水素すいそ燃料ねんりょうバスである[72]。車両しゃりょう自体じたいは2000年ねん式しきの日野ひのリエッセを改造かいぞうしたもの[72] で、伊勢いせ町まち営業えいぎょう所しょに配置はいちされた[72]。

車両しゃりょう塗装とそう

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路線ろせん車しゃの塗装とそう

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戦後せんごの塗装とそうデザインは、緑色みどりいろをベースとして、屋根やねと窓まど回まわりに山吹やまぶき色しょくに近ちかい黄色おうしょく、裾すそにはオレンジ色しょくで波形はけいとしたデザインであった[149]。この色いろは1968年ねん頃ごろまで使用しようされた[149]。

1954年ねんにはパールホワイトにローズピンクのラインとグレーの翼つばさ模様もようを入いれたデザインが導入どうにゅうされた[150]。当初とうしょは貸切かしきり車しゃのデザインであった[150] が、路線ろせん車しゃもこのデザインに変更へんこうされた[150]。ただし、塗ぬり替かえはほとんど行おこなわれなかったため、先代せんだいのカラーリングもしばらくは見みることができた[149]。

1988年ねんから採用さいようされた塗装とそうデザインは、クリーム色しょくをベースとして、ブルーのラインを後部こうぶで立たち上あがるようにデザインし、腰板こしいた前方ぜんぽうにはワインレッドを配はいした上うえ、ブドウのステッカーを貼付ちょうふしたものであった[151]。その前まえのカラーリングの車両しゃりょうも1995年ねんまでに塗ぬり替かえが行おこなわれた[151]。

1999年ねんに国際こくさい興業こうぎょうから譲受じょうじゅしたいすゞキュービックLTは薄うすいグリーンが草色くさいろとなっている国際こくさい興業こうぎょうのカラーリングそのままで導入どうにゅうされており[139]、その後ごの1999年ねんに導入どうにゅうしたCNGバスのモデルチェンジを機きに、国際こくさい興業こうぎょうのノンステップバスで採用さいようされた黄き緑色みどりいろの使用しようされているデザインに変更へんこうされた[142]。これは、国際こくさい興業こうぎょうグループで子会社こがいしゃのバスを国際こくさい興業こうぎょうカラーに統一とういつする先駆さきがけとなったものといえる。

  • 1950年代前半までの塗装デザイン（山梨交通敷島営業所・C706）
    1950年代ねんだい前半ぜんはんまでの塗装とそうデザイン（山梨やまなし交通こうつう敷島しきしま営業えいぎょう所しょ・C706）
  • 創立60周年を記念して復元された1950年代後半から1988年までの塗装デザイン（山梨交通敷島営業所・C486）
    創立そうりつ60周年しゅうねんを記念きねんして復元ふくげんされた1950年代ねんだい後半こうはんから1988年ねんまでの塗装とそうデザイン（山梨やまなし交通こうつう敷島しきしま営業えいぎょう所しょ・C486）
  • 1988年から1999年までの標準色（山梨交通敷島営業所・C643）
    1988年ねんから1999年ねんまでの標準ひょうじゅん色しょく（山梨やまなし交通こうつう敷島しきしま営業えいぎょう所しょ・C643）
  • 1999年以降は国際興業と同様のデザイン（山梨交通敷島営業所・C726）
    1999年ねん以降いこうは国際こくさい興業こうぎょうと同様どうようのデザイン（山梨やまなし交通こうつう敷島しきしま営業えいぎょう所しょ・C726）
  • 「奉祝 天皇陛下御即位 令和 改元」ヘッドマーク車（甲府駅北口 武田神社行 2019年5月2日撮影）
    「奉祝ほうしゅく 天皇陛下てんのうへいか御ご即位そくい 令れい和わ 改元かいげん」ヘッドマーク車しゃ（甲府こうふ駅えき北口きたぐち 武田たけだ神社じんじゃ行ぎょう 2019年ねん5月がつ2日にち撮影さつえい）

高速こうそく車しゃ・貸切かしきり車しゃの塗装とそう

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自社発注のスーパークルーザーSHDではフロントガラスの下はブロンズ、バンパーは白 譲受車のスーパークルーザーSHDではフロントガラスの下は白、バンパーは黒
自社じしゃ発注はっちゅうのスーパークルーザーSHDではフロントガラスの下したはブロンズ、バンパーは白しろ
譲受じょうじゅ車しゃのスーパークルーザーSHDではフロントガラスの下したは白しろ、バンパーは黒くろ

高速こうそく車しゃ・貸切かしきり車しゃについては、国際こくさい興業こうぎょうグループ入いりするまでは路線ろせん車しゃと同おなじデザインであった。なお、山梨やまなし観光かんこう自動車じどうしゃはクリームに赤あかと白しろを配はいした独自どくじのデザインが採用さいようされていた[150]。

国際こくさい興業こうぎょうグループ入いりしてからの高速こうそく車しゃ・貸切かしきり車しゃは国際こくさい興業こうぎょう標準ひょうじゅん色しょく（ブルーリボンカラー）であるが、スーパガーラ導入どうにゅう後ごの自社じしゃ発注はっちゅう車両しゃりょうでは、フロントガラス下部かぶから側面そくめんにかけてをブロンズ色しょくとしている[152] 他た、側面そくめんのロゴの書体しょたいも異ことなり、ぶどうのステッカーを貼付ちょうふ[152][注釈ちゅうしゃく 19]、フロントマスクの塗ぬり分わけが国際こくさい興業こうぎょうグループ他社たしゃとが異ことなる。また、国際こくさい興業こうぎょうから転入てんにゅうした車両しゃりょうはそのままのデザインで使用しようされ、さらに一部いちぶの高速こうそくバスには武田たけだ信玄しんげん（風林火山ふうりんかざん）や身延山みのぶさんのシールが貼はられるほか、車体しゃたい後ご部面ぶめんを活用かつようしたラッピング仕様しよう車しゃが増ふえている。


専用せんよう車両しゃりょう

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YBSツアー用よう

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YBS T&Lから委託いたくされる形かたちでツアー用よう車両しゃりょうを保有ほゆうしている。初代しょだい（ガーラ）と2代目だいめ（2代目だいめガーラ）は白地しろじに赤あかのラインが入はいった山やま日びYBSグループのコーポレートカラーをイメージしたものであったが、現在げんざい使用しようされている3代目だいめ（2代目だいめガーラ）は紺地こんじに山やま日びYBSグループのシンボルマークや「YBSツアー」ゴ金色きんいろでが貼はり付づけられており、専もっぱらYBS T&Lのツアーのみに使用しようされている。

  • YBSツアー専用観光バス「わっピィ1号」（山交タウンコーチ甲府営業所・B431）
    YBSツアー専用せんよう観光かんこうバス「わっピィ1号ごう」（山やま交タウンコーチ甲府こうふ営業えいぎょう所しょ・B431）
  • YBSツアー専用観光バス「わっピィ2号」（山交タウンコーチ甲府営業所・B452）。後方は「わっピィ1号」。
    YBSツアー専用せんよう観光かんこうバス「わっピィ2号ごう」（山やま交タウンコーチ甲府こうふ営業えいぎょう所しょ・B452）。後方こうほうは「わっピィ1号ごう」。
  • YBSツアー専用観光バス「わっピィ3号」（甲府営業所・B488）
    YBSツアー専用せんよう観光かんこうバス「わっピィ3号ごう」（甲府こうふ営業えいぎょう所しょ・B488）

ヴァンフォーレ甲府こうふ用よう

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ヴァンフォーレ甲府こうふ用ようとして2023年ねんまで使用しようされていたバスは国際こくさい興業こうぎょう標準ひょうじゅん色しょくに側面そくめんのブドウの部分ぶぶんがヴァンフォーレ甲府こうふのエンブレム、前面ぜんめんフロントガラス下部かぶおよび側面そくめん後方こうほう部ぶにはヴァンフォーレ甲府こうふのロゴが貼付ちょうふされているものとなっていた。2024年ねん2月がつ1日にちに新あたらしいチームバス（2代目だいめガーラ）が公開こうかいされ[153]、外装がいそうは紺こんと黒くろを基調きちょうとしたフルラッピングにヴァンフォーレ甲府こうふのエンブレムと第だい102回かい天皇杯てんのうはいサッカー選手権せんしゅけん大会たいかいで優勝ゆうしょうした星ほしマークが掲かかげられており、内装ないそうもヘッドレストカバーがヴァンフォーレ甲府こうふのカラーとロゴおよび金星きんぼしを装飾そうしょくしたものとなっている。なお、チームバスとして使用しようしない時ときは観光かんこう用ようとして貸出かしだしを行おこなっている。

社しゃ番ばん記号きごう

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山梨やまなし交通こうつうの所属しょぞく車両しゃりょうに付つけられている記号きごうは、「英えい文字もじ1字じ」+「3桁けた以内いないの数字すうじ」で構成こうせいされる[140]。ただし、コミュニティバスやグループ各社かくしゃでは、登録とうろく番号ばんごうがそのまま使用しようされる[140]。先頭せんとうの英えい文字もじについては以下いかの法則ほうそくによる[139]。

  • A…乗合のりあいツーマン車しゃ（現存げんそん車しゃなし）
  • B…貸切かしきり車しゃ
  • C…乗合のりあいワンマン車しゃ

不祥事ふしょうじ

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2021年ねん9月がつ28日にち午前ごぜん7時じ45分ふん頃ごろ、32歳さいの男性だんせい運転うんてん手しゅが、自身じしんが乗務じょうむする路線ろせんバスの車内しゃないに盗ぬすめ撮つまみ目的もくてきでスマートフォンを設置せっちしていたところ、目撃もくげきされた乗客じょうきゃくによって警察けいさつに通報つうほうされ、県けん迷惑めいわく防止ぼうし条例じょうれい違反いはん容疑ようぎで甲府こうふ警察けいさつ署しょに逮捕たいほされた[154][155]。

脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ a b 沿線えんせん住民じゅうみんは電車でんしゃ線せんをこのように呼よんでいた。『山梨やまなし交通こうつう60年ねん史し』 p.48の記述きじゅつでは、山梨やまなし馬車ばしゃ鉄道てつどうも「ガタ馬車ばしゃ」と呼よばれていたことにもふれており、この呼よび方かたは「甲州こうしゅう人じん独特どくとくの親したしみを込こめた表現ひょうげんではないか」と推測すいそくされている。
  2. ^ 小佐野おさの賢治けんじが東京急行電鉄とうきょうきゅうこうでんてつの実質じっしつ的てきな創業そうぎょう者しゃである五島ごしま慶太けいたと親交しんこうがあったことから、東急とうきゅうと西武せいぶの対立たいりつが飛とび火ひした感かんもあった、ともみられている[32]。ただし、堤つつみは山梨やまなし交通こうつうの経営けいえいを引ひき受うけるつもりはなく[35]、友人ゆうじんであった河西かさいから頼たのまれるままに株かぶを買かい集あつめただけであったという[35]。
  3. ^ これは後のちに熊くま王おう徳平とくひらの『虎とらと狼おおかみ』など、小説しょうせつの題材だいざいにもなっている[32]。
  4. ^ これ以後いご、堤つつみと小佐野おさの賢治けんじの関係かんけいは良好りょうこうであったという[37]。
  5. ^ バス路線ろせんの終点しゅうてんで、最終さいしゅう便びんを翌朝よくあさの始発しはつ便びんで戻もどすため、バスをそこに止とめて乗務じょうむ員いんも一泊いっぱくすること。
  6. ^ 1974年ねんに正式せいしきに廃止はいし[44]。
  7. ^ 1990年ねんに静岡しずおか鉄道てつどうも撤退てったいした[44]。
  8. ^ この時ときは伊那いな線せんの運行うんこう系統けいとう新設しんせつ扱あつかいで、運行うんこう区間くかんも中央ちゅうおう道どう茅野ちのまでであった[45]。
  9. ^ 移管いかん前まえの同年どうねん8月がつ1日にちに山梨やまなし観光かんこう自動車じどうしゃから社名しゃめい変更へんこうしている[60]。
  10. ^ この路線ろせんのルーツとなる急行きゅうこう便びんは貢川くがわ営業えいぎょう所しょの担当たんとうで、1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）7月がつ1日にちより静岡鉄道しずおかてつどう（現げん・しずてつジャストライン）との共同きょうどうで運行うんこう開始かいしされた[21]。しかし1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん）、身延線みのぶせんに優等ゆうとう列車れっしゃである準急じゅんきゅう「富士川ふじかわ」が運行うんこうを開始かいしすると、その後ごの静岡しずおかへの延伸えんしん、本数ほんすうの増ぞう回かいによって利便りべん性せいや所要しょよう時間じかんで劣勢れっせいに立たたされ、さらに沿道えんどうの過疎かそ化かやモータリゼーションの発達はったつにより次第しだいに利用りよう客きゃくが減少げんしょうしていった。そして1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん）に山梨やまなし交通こうつうは運行うんこうから撤退てったいした[44]。
  11. ^ 2018年ねん8月がつ26日にちで閉鎖へいさ。
  12. ^ 現在げんざいはコジマNEW甲府こうふ店てんとして営業えいぎょう中ちゅう。
  13. ^ a b 前ぜん扉とびらと中ちゅう扉とびらを配置はいちした仕様しよう。
  14. ^ ただし、当初とうしょは前ぜん乗のり前まえ降おり方式ほうしきであった[40]。乗降じょうこう方式ほうしきが中ちゅう乗のり前まえ降おり方式ほうしきになったのは1982年ねん以降いこうである[42]。
  15. ^ 前ぜん扉とびらと後こう扉とびらを配置はいちした仕様しよう。
  16. ^ 後こう面めんも大型おおがた方向ほうこう幕まくである。
  17. ^ 2012年ねんには大型おおがたと中型ちゅうがたのCNGノンステップバスが移籍いせきしてきた（現在げんざいは全すべて廃車はいしゃになっている）。
  18. ^ 地域ちいき子会社こがいしゃを含ふくめた場合ばあいは富士急行ふじきゅうこうグループが最大さいだい。
  19. ^ クリスタルライナー専用せんよう車しゃのみ甲府こうふ市しの鳥とりであるカワセミのステッカー。

出典しゅってん

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  1. ^ a b c 山梨やまなし交通こうつう株式会社かぶしきがいしゃ 第だい102期き決算けっさん公告こうこく
  2. ^ a b c d e f g h i j “山梨やまなし交通こうつう、子会社こがいしゃと合併がっぺいへ　運転うんてん手不足てぶそくに対処たいしょ”. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん (2018年ねん9月がつ27日にち). 2018年ねん9月がつ30日にち閲覧えつらん。
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  10. ^ 『山梨やまなし交通こうつう60年ねん史し』 pp.13-14
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参考さんこう文献ぶんけん

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ウィキメディア・コモンズには、山梨やまなし交通こうつうに関連かんれんするカテゴリがあります。

社しゃ史し

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  • 山梨やまなし交通こうつう監修かんしゅう『山梨やまなし交通こうつう60年ねん史し 甲府盆地こうふぼんちのくらしとともに』BJエディターズ、2006年ねん。ISBN 4434072714。 

書籍しょせき

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雑誌ざっし記事きじ

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  • 鈴木すずき文彦ふみひこ「中央ちゅうおうハイウェイバスの成長せいちょうと課題かだい」『バス・ジャパン』第だい4号ごう、バス・ジャパン刊行かんこう会かい、1987年ねん4月がつ、24-29頁ぺーじ、ISBN 4795277591。 
  • 鈴木すずき文彦ふみひこ「中央ちゅうおうハイウェイバスの車両しゃりょう」『バス・ジャパン』第だい4号ごう、バス・ジャパン刊行かんこう会かい、1987年ねん4月がつ、30-31頁ぺーじ、ISBN 4795277591。 
  • 鈴木すずき文彦ふみひこ「私わたしの取材しゅざいメモ 車両しゃりょうのカラーと地方ちほう色しょく」『鉄道てつどうジャーナル』第だい501号ごう、鉄道てつどうジャーナル社しゃ、2008年ねん7月がつ、155頁ぺーじ。 
  • 日本にっぽんバス友ともの会かい、鈴木すずき文彦ふみひこ「Bus Corner」『鉄道てつどうジャーナル』第だい549号ごう、鉄道てつどうジャーナル社しゃ、2012年ねん7月がつ、159-161頁ぺーじ。 
  • 鈴木すずき文彦ふみひこ「Bus Corner」『鉄道てつどうジャーナル』第だい575号ごう、鉄道てつどうジャーナル社しゃ、2014年ねん9月がつ、150-153頁ぺーじ。 
  • 「おじゃまします!バス会社かいしゃ潜入せんにゅうレポート Vol.10 山梨やまなし交通こうつう」『バスマガジン』第だい10号ごう、三さん推社・講談社こうだんしゃ、2005年ねん3月がつ、45-61頁ぺーじ、ISBN 4063662233。 
  • 「ハイウェイバス」『小型こがた全国ぜんこく時刻じこく表ひょう』、交通こうつう新聞しんぶん社しゃ、2014年ねん7月がつ、788-804頁ぺーじ。 

外部がいぶリンク

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  • ▲: 鉄道てつどうはPASMO・Suicaのみ利用りよう可能かのう
  • ▽: 決済けっさい済ずみ証明しょうめいで利用りよう（残額ざんがく引去ひきさなし）
  • ＞: 重複じゅうふくの場合ばあいの優先ゆうせん順位じゅんい
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