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アルテミス計画けいかく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
アルテミス計画けいかく
国くに アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
組織そしき アメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局きょく（NASA）とパートナー
目的もくてき 持続じぞく可能かのうな有人ゆうじん月つき探査たんさ
状況じょうきょう 進行しんこう中ちゅう
概要がいよう
費用ひよう 350億おくドル[1]
期間きかん 2017年ねん -[2]
初はつ飛行ひこう アルテミス1号ごう
初はつ有人ゆうじん飛行ひこう アルテミス2号ごう（計画けいかく）
射場いば
宇宙うちゅう機き
有人ゆうじん機き
打うち上あげ機き

アルテミス計画けいかく（アルテミスけいかく、英えい: Artemis program）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく連邦れんぽう政府せいふが出資しゅっしする有人ゆうじん宇宙うちゅう飛行ひこう（月面げつめん着陸ちゃくりく）計画けいかくである。当初とうしょ計画けいかくでは2024年ねんまでに「最初さいしょの女性じょせいを、次つぎの男性だんせいを」月面げつめん（特とくに月つきの南極なんきょく（英語えいご版ばん）付近ふきん）に着陸ちゃくりくさせることを目標もくひょうとしている[5][6][7][8][9]。計画けいかく名めいと計画けいかくの詳細しょうさいは2019年ねん5月に発表はっぴょうされた[7][8][9]。なお、アルテミスはギリシア神話しんわに登場とうじょうする月つきの女神めがみで、アポロ計画けいかくの由来ゆらいとなった太陽たいよう神しんアポロンとは双子ふたごとされる[7][8][9][10]。さらに、使用しようするオリオン宇宙船うちゅうせんの由来ゆらいであるオリオンはかつてアポロンに騙だまされて命いのちを奪うばってしまうと言いう悲かなしい結末けつまつを迎むかえた最愛さいあいの恋人こいびとである。

この計画けいかくは、主おもにアメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局きょく（NASA）とNASAが契約けいやくしている米国べいこくの民間みんかん宇宙うちゅう飛行ひこう会社かいしゃ、そして欧州おうしゅう宇宙うちゅう機関きかん（ESA）、日本にっぽんの宇宙うちゅう航空こうくう研究けんきゅう開発かいはつ機構きこう（JAXA）、カナダ宇宙うちゅう庁ちょう（CSA）、アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽうのムハンマド・ビン・ラシード宇宙うちゅうセンター（MBRSC）[11]などの国際こくさい的てきパートナーによって実施じっしされる[12]。計画けいかく自体じたいはNASAが主導しゅどうしているものの、月面げつめんでの持続じぞく的てきな駐留ちゅうりゅうを確立かくりつし、民間みんかん企業きぎょうが月面げつめん経済けいざいを構築こうちくするための基盤きばんを築きずき、最終さいしゅう的てきには人類じんるいを火星かせいに送おくる（有人ゆうじん火星かせい探査たんさ）という長期ちょうき的てき目標もくひょうに向むけた次つぎのステップとして、国際こくさい的てきなパートナーシップが計画けいかくを前進ぜんしんさせる上じょうで重要じゅうような役割やくわりを果はたすことが期待きたいされている[13]。NASA長官ちょうかんビル・ネルソンは、日本人にっぽんじん宇宙うちゅう飛行ひこう士しも月面げつめん着陸ちゃくりくに参加さんかさせることを表明ひょうめいしている[14]。

2017年ねん12月、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく大統領だいとうりょうドナルド・トランプは月つき探査たんさ計画けいかくを承認しょうにんする宇宙うちゅう政策せいさく指令しれい第だい1号ごうに署名しょめいした。アルテミス計画けいかくは、オリオン宇宙船うちゅうせんと月つき軌道きどうプラットフォームゲートウェイ、そして商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービスを始はじめとする進行しんこう中ちゅうの宇宙うちゅう機きの計画けいかくを利用りようして実施じっしされる予定よていであり、将来しょうらい開発かいはつされる有人ゆうじん着陸ちゃくりく船せんも追加ついかされる予定よていである。オリオンの打うち上あげにはスペース・ローンチ・システム（SLS）が用もちいられ、商用しょうようロケットは他たの様々さまざまな構成こうせい物ぶつを打うち上あげるために使用しようされる見込みこみである[15]。NASAはアルテミス計画けいかくのために16億おくドルの2020年ねん度ど追加ついか予算よさんを要求ようきゅうし[16]、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく議会ぎかいの上院じょういん歳出さいしゅつ委員いいん会かい（英語えいご版ばん）は議会ぎかいの評価ひょうかと承認しょうにんに必要ひつような5年間ねんかんの予算よさんプロファイル[17]をNASAに要求ようきゅうした[18][19]。2021年ねん4月がつ17日にち、NASAは月つき着陸ちゃくりく船せんの開発かいはつ・運用うんように、スペースXを選定せんてい[20][21]。翌よく2022年ねん11月16日にちに第だい1段階だんかいとなるアルテミス1号ごうを打うち上あげた[22]。2023年ねん5月19日にち、NASAはアルテミス5号ごうの月つき着陸ちゃくりく船せんの開発かいはつについてブルーオリジンと契約けいやくしたと発表はっぴょうした。[23]

2024年ねん1月がつ9日にち、NASAは、アルテミス2は2025年ねん9月がつ、アルテミス3は2026年ねん9月がつにそれぞれ実施じっしを遅おくらせると明あきらかにした。新型しんがた宇宙船うちゅうせんの開発かいはつで、改善かいぜんの必要ひつようがある部分ぶぶんが複数ふくすう生しょうじているという[24]。

概要がいよう

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アルテミス計画けいかくは一連いちれんのスペース・ローンチ・システム（SLS）ミッションによって構成こうせいされ、それぞれのミッションは1年ねん以上いじょうの間隔かんかくを空あけて実施じっしされる。NASAは2022年ねん時点じてんで、アルテミス1号ごうからアルテミス4号ごうまでのミッションを計画けいかくしており、アルテミス5号ごう以降いこうの後続こうぞくミッションも提案ていあんされている。

SLSミッション

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2022年ねん11月16日にちに打うち上あげられたアルテミス1号ごうは、SLSとオリオン宇宙船うちゅうせんの無人むじん飛行ひこうになる。このミッションでは、オリオン宇宙船うちゅうせんを月つき周回しゅうかい軌道きどうに投入とうにゅうし、月つきにおよそ6日間にちかん滞在たいざいした後のち、地球ちきゅうに帰還きかんする行程こうていが組くまれている。オリオンの帰還きかんカプセルは、サービスモジュールから分離ぶんりして、大気圏たいきけんに再さい突入とつにゅうし、搭載とうさいされたパラシュートを使つかって地球ちきゅうに帰還きかんするよう設計せっけいされており、同年どうねん12月がつ11日にち午後ごご0時じ40分ふん頃ごろ（日本にっぽん時間じかん12日にち午前ごぜん2時じ40分ふん頃ごろ）に太平洋たいへいようメキシコ沖おきに着水ちゃくすいした[25]。

このミッションは2019年ねんに予定よていされていたが、様々さまざまな問題もんだいから度々どど延期えんきされた。アルテミス1号ごうの打うち上あげは、ケネディ宇宙うちゅうセンターから、日本にっぽん時間じかん2022年ねん8月がつ29日にちの 21:33 予定よていされていたが、エンジンの技術ぎじゅつ的てきな問題もんだいで、打うち上あげが再ふたたび延期えんきされ結局けっきょく同年どうねん11月がつ16日にちに第だい1段階だんかいとなるロケットが打うち上あげられた[22]。

2025年ねん9月に予定よていされているアルテミス2号ごうは、アルテミス計画けいかくでは初はつの有人ゆうじんミッションになる[26]。4人にんのミッションクルーが乗のったオリオン宇宙船うちゅうせんは地球ちきゅうを周回しゅうかいする軌道きどう上じょうで様々さまざまなテストを行おこなってから自由じゆう帰還きかん軌道きどう（英語えいご版ばん）に投入とうにゅうされ、月つきを周回しゅうかいした後のちに地球ちきゅうに帰還きかんする予定よていである[27]。

2026年ねん9月がつ以降いこうに予定よていされているアルテミス3号ごうは、有人ゆうじん月面げつめん着陸ちゃくりくを行おこなうミッションとなる[28]。このミッションに先立さきだって、有人ゆうじん着陸ちゃくりくシステム（スターシップHLS）を軌道きどうに投入とうにゅうする支援しえんミッションが行おこなわれる。この支援しえんミッションの後のち、月面げつめんに降おり立たつ初はつの女性じょせいと有色ゆうしょく人種じんしゅの宇宙うちゅう飛行ひこう士しを含ふくむ4人にんのクルーをのせたオリオン宇宙船うちゅうせんが月つきに送おくられ、HLSとドッキングする。その後ご、2人ふたりのクルーがHLSに移動いどうし、降下こうかして月つきの南極なんきょく付近ふきんに着陸ちゃくりくする。着陸ちゃくりくクルーは6.5日間にちかんを月面げつめん上じょうで過すごし、少すくなくとも2回かいの船ふね外がい活動かつどうを行おこなう予定よていである。その後ご、HLSは月面げつめんから打うち上あげられ、月つきの周回しゅうかい軌道きどうで待機たいきしているオリオン宇宙船うちゅうせんとドッキングし、地球ちきゅうに帰還きかんする予定よていである[29]。

2028年ねんに予定よていされているアルテミス4号ごうは、月つき周回しゅうかい軌道きどう上じょうの月つき軌道きどうプラットフォームゲートウェイに向むかう有人ゆうじんミッションとなる[28]。事前じぜんにゲートウェイを構成こうせいする2つのモジュールが支援しえんミッションによって運はこばれる予定よていである。

支援しえんミッション

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支援しえんミッションでは、スターシップ HLSの軌道きどう投入とうにゅうや月つき軌道きどうに建設けんせつされるゲートウェイのモジュールの運搬うんぱん、月面げつめん基地きちの建設けんせつ資材しざい運搬うんぱんなどが行おこなわれる予定よていである。

支援しえんプログラム

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アルテミス計画けいかくを遂行すいこうするためには、月つきのゲートウェイの建設けんせつ支援しえん、補給ほきゅうミッション、月面げつめんで用もちいられる観測かんそく機器ききやロボットの配備はいびなど、追加ついかで多数たすうのミッションやプログラムが必要ひつようとなる。いくつかの先行せんこうミッションが、商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービスを通つうじて調整ちょうせいされている[30]。

商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービス

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→詳細しょうさいは「商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービス」を参照さんしょう
商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービスで使用しようが決定けっていされた着陸ちゃくりく機きの模型もけい。左ひだりからペレグリン、Nova-C（英語えいご版ばん）、Z-01。

2018年ねん3月がつ、有人ゆうじんミッションの支援しえんのために先立さきだって行おこなわれる、月つきの南極なんきょく域いきでの小型こがたロボットやローバーを送おくることを目的もくてきとした、商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービス（CLPS）プログラムがNASAによって設立せつりつされた。その主おもな目的もくてきは、月つき資源しげん（英語えいご版ばん）の調査ちょうさや現地げんち資源しげん利用りよう（英語えいご版ばん）（ISRU）の実現じつげん可能かのう性せい調査ちょうさ、月つきの科学かがく探査たんさなどである。2018年ねん11月には、NASAは入札にゅうさつ資格しかくを獲得かくとくした9社しゃを発表はっぴょうし、2019年ねん5月がつにはそのうちの3社しゃが着陸ちゃくりく船せんの契約けいやくを獲得かくとくした[31][32]。

入札にゅうさつ資格しかく取得しゅとく日び 企業きぎょう 提案ていあんされたサービス 落札らくさつ
日付ひづけ 落札らくさつ額がく（百ひゃく万まんドル）
2018年ねん11月29日にち アストロボティック・テクノロジー（英語えいご版ばん） ペレグリン 2019年ねん5月がつ31日にち 79.5[33]
ディープ・スペース・システムズ（英語えいご版ばん） ローバー [34]
チャールズ・スターク・ドレイパー研究所けんきゅうじょ アルテミス-７ランダー [34]
ファイアフライ・エアロスペース ブルーゴースト 2021年ねん2月がつ4日にち 93.3[35]
インテュイティブ・マシーンズ Nova-C（英語えいご版ばん） 2019年ねん5月がつ31日にち 77[33]
ロッキード・マーティン McCandless Lunar Lander [34]
Masten Space Systems XL-1 2020年ねん4月がつ8日にち 75.9[34]
Moon Express MX-1、MX-2、MX-5、MX-9

サンプルリターン

[34]
OrbitBeyond Z-01、Z-02 2019年ねん5月がつ31日にち 97[33]
2019年ねん11月18日にち ブルーオリジン ブルー・ムーン（宇宙船うちゅうせん）（英語えいご版ばん） [36]
Ceres Robotics [36]
シエラ・ネヴァダ・コーポレーション [36]
スペースX スターシップ HLS [36]
Tyvak Nano-Satellite Systems [36]

参加さんか企業きぎょう・団体だんたい

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参加さんか企業きぎょう・団体だんたい 拠点きょてん 宇宙船うちゅうせん　
ispace 日本の旗 日本にっぽん 東京とうきょう Hakuto-R
Ispace Europe ルクセンブルクの旗 ルクセンブルク
トヨタ自動車とよたじどうしゃ 日本の旗 日本にっぽん 豊田とよだ市し ルナクルーザー[37]
ArianeGroup フランスの旗 フランス ジロンド県けん スペース・ローンチ・システム
ESAB スウェーデンの旗 スウェーデン スペース・ローンチ・システム
MT Aerospace ドイツの旗 ドイツ アウクスブルク スペース・ローンチ・システム
Schaeffler Aerospace Germany GmbH & Co.

KG

ドイツの旗 ドイツ シュヴァインフルト スペース・ローンチ・システム
マグナ・シュタイア オーストリアの旗 オーストリア グラーツ スペース・ローンチ・システム
エアバス 欧州おうしゅうサービスモジュール（英語えいご版ばん）
Fleet Space オーストラリアの旗 オーストラリア 南みなみオーストラリア州しゅう 7 Sisters
Oz Minerals オーストラリアの旗 オーストラリア アデレード 7 Sisters
アデレード大学だいがく オーストラリアの旗 オーストラリア アデレード 7 Sisters
ニューサウスウェールズ大学だいがく オーストラリアの旗 オーストラリア シドニー 7 Sisters
Unearthed オーストラリアの旗 オーストラリア パース 7 Sisters
MDA カナダの旗 カナダ ブランプトン 月つき軌道きどうプラットフォームゲートウェイのモジュール

アルテミス合意ごうい

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→詳細しょうさいは「アルテミス合意ごうい」を参照さんしょう

2020年ねん5月がつ5日にち、当時とうじのトランプ政権せいけんが月つきでの採掘さいくつについての新あらたな国際こくさい協定きょうていを起草きそうしていると、ロイターによって報ほうじられた。NASA長官ちょうかんであったジェームズ・ブライデンスタイン（英語えいご版ばん）は、同年どうねん5月がつ15日にちに宇宙うちゅう探査たんさや宇宙うちゅう利用りように関かんする基本きほん原則げんそくを定さだめたアルテミス合意ごういを正式せいしきに発表はっぴょうした。同年どうねん10月がつ14日にちに、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく、オーストラリア、カナダ、日本にっぽん、ルクセンブルク、イタリア、イギリス、アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽう（UAE）が署名しょめいし[38]、後のちにウクライナも加くわわった。2021年ねん5月がつには韓国かんこくが加くわわり、署名しょめい国こくは10となった[39]。その後ごも同月どうげつにニュージーランド、6月がつにブラジル、12月にメキシコが署名しょめいした。2022年ねん1月がつにはイスラエルが署名しょめいし、3月にはルーマニアとバーレーンが加くわわっている。

ロケット

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アルテミス計画けいかくでは、様々さまざまなロケットの使用しようが予定よていされている。用途ようとによってロケットは異ことなり、例たとえばオリオン宇宙うちゅう船用せんようのスペース・ローンチ・システム、月つき着陸ちゃくりく用ようのスペースXのスターシップ HLS[40]、月つき軌道きどうプラットフォームゲートウェイのモジュールなどの構成こうせい物ぶつを運はこぶファルコンヘビーなどがある。また、2019年ねん6月がつには欧州おうしゅう宇宙うちゅう機関きかんのロケットアリアン6の使用しようも提案ていあんされている。ゲートウェイのモジュールは2024年ねん11月に、ファルコンヘビーで打うち上あげられることが予定よていされている[41]。またゲートウェイ建設けんせつの支援しえんミッションや補給ほきゅうミッションは28回かいにわたり、複数ふくすうの企業きぎょうによる民間みんかんのロケットによって打うち上あげられる予定よていである[42]。

使用しようロケット
ロケット ミッション 貨物かもつ積載せきさい量りょう 打うち上あげコスト 初はつ打うち上あげ
地球ちきゅう低てい軌道きどう（LEO） 月つき遷移せんい軌道きどう（TLI）
SLS Block 1 クルー輸送ゆそう 95t 27t 22億おくドル[43] 2022年ねん
SLS Block 1B クルー輸送ゆそう
ゲートウェイモジュール貨物かもつ輸送ゆそう 		105t 42t 22億おくドル[43] 開発かいはつ中ちゅう（2027年ねんを予定よてい）
SLS Block 2 クルー輸送ゆそう
貨物かもつ輸送ゆそう 		130t 45t 20億おくドル 開発かいはつ中ちゅう（2033年ねんを予定よてい）
ファルコンヘビー ドラゴン打うち上あげ
ゲートウェイモジュール貨物かもつ輸送ゆそう
VIPER（英語えいご版ばん） 		63.8t 1億おく5000万まんドル[44] 2018年ねん
ヴァルカン 商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービス 27.2t 12.1t 1億おく～2億おくドル 2024年ねん
ファルコン9ブロック5 商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービス 22.8t 6200万まんドル[45] 2018年ねん
エレクトロン キャップストーン打うち上あげ 0.3t 750万まんドル 2017年ねん
ニューグレン 有人ゆうじん着陸ちゃくりくシステム（HLS）輸送ゆそう
商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービス 		45t 開発かいはつ中ちゅう 開発かいはつ中ちゅう（2024年ねんを予定よてい）
スターシップ HLS 有人ゆうじん着陸ちゃくりくシステム（HLS）輸送ゆそう
商業しょうぎょう月面げつめん輸送ゆそうサービス 		100–150t 1号機ごうき28.9億おくドル（開発かいはつ費ひと数すう機きのタンカー込こみ）、2号機ごうき11.5億おくドル（数すう機きのタンカー込こみ）[46]　 開発かいはつ中ちゅう（2026年ねんを予定よてい）
アリアン6 HERACLES（英語えいご版ばん） 21.6t 115万まんユーロ 開発かいはつ中ちゅう（2024年ねんを予定よてい）
H3 HTV-Xによる貨物かもつ輸送ゆそう[47] 16t 5000万まんドル（目標もくひょう） 2023年ねん

宇宙船うちゅうせん

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オリオン

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オリオン宇宙船うちゅうせん
→詳細しょうさいは「オリオン (宇宙船うちゅうせん)」を参照さんしょう

オリオンは、アルテミス計画けいかくで使用しようされる宇宙船うちゅうせんである。ロッキード・マーティン社しゃが設計せっけい開発かいはつしたクルーモジュール（CM）の宇宙うちゅうカプセルと、エアバス・ディフェンス・アンド・スペース社しゃが製造せいぞうした欧州おうしゅうサービスモジュール（英語えいご版ばん）から構成こうせいされる。6人にんのクルーを乗のせることができ、太陽たいよう電池でんちパネルや自動じどうドッキングシステムなどが装備そうびされている。主おもな推進すいしん機構きこうとしてAJ-10エンジンが1基き搭載とうさいされている。オリオンは、打うち上あげ脱出だっしゅつシステムを備そなえたSLSによって打うち上あげられるが、他たのロケットにも対応たいおうできるように設計せっけいされている。

ドラゴンXL

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2020年ねん3月がつ27日にち、スペースX社しゃがNASAとの契約けいやくの下した、ゲートウェイへの物資ぶっし輸送ゆそうのような貨物かもつ輸送ゆそうに特とく化かした、補給ほきゅう宇宙船うちゅうせん「ドラゴンXL」を発表はっぴょうした。NASAによると、サンプル採取さいしゅのための資材しざいや宇宙うちゅう服ふくなどを含ふくむ、宇宙うちゅう飛行ひこう士しがアルテミス計画けいかくで必要ひつようになるであろう物資ぶっしが、このドラゴンXLによって運搬うんぱんされるという。ドラゴンXLは、フロリダ州しゅうのケネディ宇宙うちゅうセンターからスペースXのファルコンヘビーで打うち上あげられる予定よてい。ゲートウェイには6から12か月げつ間あいだ留とまる計画けいかくで、その間あいだは宇宙船うちゅうせん内外ないがいの研究けんきゅう用よう資材しざいを遠隔えんかくで操作そうさできるようになっている。ドラゴンXLは、5000キログラム以上いじょうの貨物かもつを月つき周回しゅうかい軌道きどうまで運搬うんぱんすることができると予想よそうされている。なおこれまでのドラゴン宇宙船うちゅうせんとは異ことなり、ドラゴンXLは再さい利用りようされない[48]。

スターシップHLS

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スペースXのスターシップによる、有人ゆうじん月面げつめん着陸ちゃくりく宇宙船うちゅうせん（Human Landing System）。アルテミス3とアルテミス4での利用りようが発表はっぴょうされている[46][49][50]。

ブルームーン

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ブルーオリジンのニューグレンによって打うち上あげられる有人ゆうじん月面げつめん着陸ちゃくりく宇宙船うちゅうせん（Human Landing System）。アルテミス5での利用りようが発表はっぴょうされている[51]。

ゲートウェイ

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→詳細しょうさいは「月つき軌道きどうプラットフォームゲートウェイ」を参照さんしょう

HERACLES

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→詳細しょうさいは「HERACLES（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

宇宙うちゅう飛行ひこう士し

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2020年ねん12月9日にち、NASAが、アルテミス計画けいかくの初期しょきのミッションクルーに選えらばれる18人にんの宇宙うちゅう飛行ひこう士しを発表はっぴょうした[52][53]。18人にんは全員ぜんいんアメリカ人じんで、9人にんが男性だんせいで9人にんが女性じょせい[53]。

宇宙うちゅう服ふく

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アルテミス計画けいかくでは、「探査たんさ船せん外がい機動きどうユニット（xEMU）」（Exploration Extravehicular Mobility Unit）[54]と、Orion Crew Survival System（OCSS）[55]という2種類しゅるいの宇宙うちゅう服ふくが使用しようされる予定よていである。

xEMUは宇宙うちゅう遊泳ゆうえいや船ふね外がい活動かつどう時じに着用ちゃくようされる宇宙うちゅう服ふくである[54]。この新あたらしい宇宙うちゅう服ふくはアポロ計画けいかくの際さいに使用しようされたものよりも様々さまざまな改善かいぜんが施ほどこされている[54]。この宇宙うちゅう服ふくは、月つきのレゴリスが吸入きゅうにゅうされることを防ふせぎ、月つきの極端きょくたんな気温きおんにも耐たえられるように作つくられている[54]。また、電子でんし機器ききやシステムは小型こがた化かされている。機動きどう性せいの面めんでは、腰こしや膝ひざの曲きょくげについて、より可動かどう性せいが高たかくなった[54]。また、NASAはヘルメット内部ないぶの通信つうしんシステムを一新いっしんさせ、通信つうしんの際さいにはマイクが自動じどうで宇宙うちゅう飛行ひこう士しの声こえを拾ひろうようになった[54]。打うち上あげ時じや、地球ちきゅうに帰還きかんする際さいの大気圏たいきけん再さい突入とつにゅう時じには、OCSSを着用ちゃくようする[55]。

  • 月の船外活動用のxEMU
    月つきの船ふね外がい活動かつどう用ようのxEMU
  • 打ち上げ時と大気圏再突入時に使用されるOCSS
    打うち上あげ時じと大気圏たいきけん再さい突入とつにゅう時じに使用しようされるOCSS

ミッション

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→詳細しょうさいは「アルテミス計画けいかくの一覧いちらん（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

2019年ねん時点じてんでは、すべての有人ゆうじんミッションはケネディ宇宙うちゅうセンター第だい39発射はっしゃ施設しせつからスペース・ローンチ・システムによって打うち上あげられる予定よていである。現在げんざいの計画けいかくでは、いくつかの補助ほじょ的てきなハードウェアは他たのロケットと発射はっしゃ場じょうから打うち上あげられることになっている。

ミッション 徽章きしょう 打うち上あげ日び 乗員じょういん 打うち上あげ機き 月つき着陸ちゃくりく船せん 期間きかん 目標もくひょう 結果けっか
アルテミス1号ごう
Exploration Mission-1 insignia
 2022年ねん11月16日にち[22] — SLS Block 1 — 25日にち 無人むじんの月つき周回しゅうかいミッション 成功せいこう
アルテミス2号ごう 2025年ねん9月がつ[56] 4名めい[57] — ~10日とおか 有人ゆうじんの月つき周回しゅうかいミッション 予定よてい
アルテミス3号ごう（英語えいご版ばん） 2026年ねん9月がつ[58] 未み公表こうひょう スターシップ HLS ~30日にち 有人ゆうじんの月つき着陸ちゃくりくミッション 予定よてい
アルテミス4号ごう（英語えいご版ばん） 2028年ねん9月がつ[58] 未み公表こうひょう SLS Block 1B Crew ~30日にち 有人ゆうじんの月つき着陸ちゃくりくミッション 予定よてい
アルテミス5号ごう（英語えいご版ばん） 2030年ねん3月がつ[58] 未み公表こうひょう ブルームーン (宇宙うちゅう機き)（英語えいご版ばん） 有人ゆうじんの月つき着陸ちゃくりくミッション 予定よてい
アルテミス6号ごう 2031年ねん3月がつ[58] 未み公表こうひょう 未み公表こうひょう ~60日にち 有人ゆうじんの月つき着陸ちゃくりくミッション 予定よてい
アルテミス7号ごう 2032年ねん3月がつ[58] 未み公表こうひょう 未み公表こうひょう ~30日にち 有人ゆうじんの月つき着陸ちゃくりくミッション 予定よてい

提案ていあんされたミッション

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ミッション 打うち上あげ日び 搭乗とうじょう員いん 打うち上あげ機き 期間きかん
アルテミス8号ごう 2032年ねん 未み公表こうひょう SLS Block 1B Crew ~60日にち
アルテミス9号ごう 2033年ねん SLS Block 2 Crew ~60日にち
アルテミス10号ごう 2034年ねん ~180日にち
アルテミス11号ごう 2035年ねん ~365日にち

脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ Berger, Eric (11 February 2020). “NASA puts a price on a 2024 Moon landing—$35 billion” (英語えいご). Ars Technica. 11 February 2020閲覧えつらん。
  2. ^ “NASA: Moon to Mars”. nasa.gov. NASA. 19 May 2019閲覧えつらん。  この記述きじゅつには、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく内うちでパブリックドメインとなっている記述きじゅつを含ふくむ。
  3. ^ Gebhardt, Chris (6 April 2017). “NASA finally sets goals, missions for SLS—eyes multi-step plan to Mars”. https://www.nasaspaceflight.com/2017/04/nasa-goals-missions-sls-eyes-multi-step-mars/ 21 August 2017閲覧えつらん。 
  4. ^ Grush, Loren (18 July 2019). “NASA's daunting to-do list for sending people back to the Moon”. The Verge. 28 August 2019閲覧えつらん。
  5. ^ “NASA: Moon to Mars”. NASA. 2019年ねん5月がつ19日にち閲覧えつらん。
  6. ^ Berger, Eric (20 May 2020). “NASA’s full Artemis plan revealed: 37 launches and a lunar outpost” (英語えいご). Ars Technica. 2020年ねん5月がつ24日にち閲覧えつらん。
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