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フェラーリ・125F1

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
フェラーリ 125F1
カテゴリー F1
コンストラクター フェラーリ
デザイナー ジョアッキーノ・コロンボ
後継こうけい フェラーリ・275F1
主要しゅようしょもと
エンジン フェラーリ Tipo125
主要しゅよう成績せいせき
チーム スクーデリア・フェラーリ
ピーター・ホワイトヘッド
出走しゅっそう時期じき 1948 - 1951
コンストラクターズタイトル (タイトル制定せいていまえ
ドライバーズタイトル 0
初戦しょせん 1948ねんイタリアGP
はつ勝利しょうり 1948ねんチルキット・ガルダ
最終さいしゅうせん 1951ねんスイスGP
優勝ゆうしょう表彰台ひょうしょうだいポールFラップ
0200
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フェラーリ 125F1 (Ferrari 125F1) はスクーデリア・フェラーリ1948ねんから1951ねんまで使用しようしたフォーミュラ1カー。フェラーリはつのF1マシンであり、1950ねん開幕かいまくしたF1世界せかい選手権せんしゅけんにも投入とうにゅうされた。名称めいしょうの「125」はエンジン1気筒きとうあたりの排気はいきりょう125ccをあらわす(125×12気筒きとう=1,500cc)。

開発かいはつ

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だい世界せかい大戦たいせんのち、フェラーリではジョアッキーノ・コロンボ設計せっけいしたVがた12気筒きとう1,500ccエンジン(通称つうしょう:コロンボエンジン)の開発かいはつすすめられ、1947ねんスポーツカー125Sがレースデビューした。同年どうねんにF1規定きてい[1]のグランプリレースがはじまると、フェラーリは1948ねんに2,000ccエンジンしゃ166SCのフォーミュラ仕様しよう参戦さんせんし、いで純正じゅんせいF1マシンの125F1を投入とうにゅうした。

125Sから流用りゅうようした1,500ccエンジンにはルーツしきスーパーチャージャー搭載とうさいされ、230馬力ばりき発生はっせいした。シャーシ鋼管こうかんラダーフレームしきで、ホイールベースみじか設計せっけいされた。スイングアクスルしきのリアサスペンションは挙動きょどう過敏かびんでスピンの原因げんいんとなった[2]。この時期じきには125F1のシャーシに166SCとおなじ2,000ccエンジンを搭載とうさいした125F1/166存在そんざいする[3]

1949ねんにはホイールベースを延長えんちょうし、リアサスペンションをド・ディオンアクスルしきあらためたことで操縦そうじゅうせい改善かいぜんされた。シーズン終盤しゅうばんにはエンジンがDOHC・2ステージスーパーチャージャー仕様しようとなり、出力しゅつりょくは280馬力ばりき向上こうじょうした。1949ねん仕様しようのマシンは125F1/49表記ひょうきされる場合ばあいがある。

しかし、当時とうじ最強さいきょうマシン、アルファロメオ・158との競争きょうそうでは力不足ちからぶそく判断はんだんされ、1950ねんのF1世界せかい選手権せんしゅけんシーズンの途中とちゅうにはアウレリオ・ランプレディ設計せっけい自然しぜん吸気きゅうきしき4,500ccエンジンを搭載とうさいした375F1主力しゅりょくゆずった。125F1とアルファロメオ・158はともにコロンボががけた兄弟きょうだい関係かんけいのマシンだったが、コロンボはこのいちけんでフェラーリをり、古巣ふるすのアルファロメオに復帰ふっきすることになる。

スペック

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数値すうちは1948ねんがた[4]

シャーシ
エンジン
  • 気筒きとうすう角度かくど きゅうVがた12気筒きとう・60
  • ボア・ストローク 55x52.5mm
  • 排気はいきりょう 1,496cc
  • 最高さいこう出力しゅつりょく 230馬力ばりき/7,000回転かいてん
  • どうべん SOHC・1気筒きとうあたり2バルブ
  • キャブレター ウェバー40 DO 3Cキャブレター(シングル)
  • 点火てんか装置そうち 1気筒きとうあたり1プラグ
  • 潤滑じゅんかつシステム ドライサンプ
  • クラッチ シングルプレート
  • 最高さいこう速度そくど 260km/h
タイヤ
  • サイズ 5.50x15(前輪ぜんりん) 7.00x15(こう

成績せいせき

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[3]

1948ねん - 1949ねん

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125F1は1948ねん9がつ5にち地元じもとイタリアGPモンツァ・サーキット)でデビューし、決勝けっしょう最高さいこうは3。その国内こくないレース、チルキット・ガルダでジュゼッペ・ファリーナがF1規定きていレースにおけるフェラーリのはつ勝利しょうりげた。

1949ねんはライバルのアルファロメオとマセラティがレース活動かつどう休止きゅうししたため、国内外こくないがい好成績こうせいせきおさめた。アルファロメオから加入かにゅうしたアルベルト・アスカリは、スイスGPブレムガルテン・サーキット)でフェラーリの国際こくさいグランプリはつ勝利しょうり達成たっせい。インターナショナル・トロフィー(シルバーストーン・サーキット)、2だんスーパーチャージャー仕様しよう投入とうにゅうしたヨーロッパGP(モンツァ)でも優勝ゆうしょうした。チームメイトのルイジ・ヴィロレージザントフォールトGPで優勝ゆうしょうした。

125F1はイギリスの裕福ゆうふくなプライベーターにも販売はんばいされた。ピーター・ホワイトヘッドはワークス不参加ふさんかチェコスロバキアGP優勝ゆうしょうした。トニー・ヴァンダーベル(ヴァンウォール創始そうししゃ)のチームが購入こうにゅうした1だいはボディをブリティッシュ・グリーンにられ、「シンウォール・スペシャル」の出走しゅっそうした。2010ねんバーレーングランプリでは、1992ねんのF1王者おうじゃナイジェル・マンセルがこのマシンにりデモ走行そうこうした[5]

F1(1950ねん - 1951ねん

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フェラーリは1950ねんのF1開幕かいまくせんイギリスGP欠場けつじょうし、だい2せんモナコGPから参戦さんせんした(だい3せんインディアナポリス500不参加ふさんか)。ワークスの125F1はモナコGPからだい5せんベルギーGPまで使用しようされたが、アルファロメオのつよさに対抗たいこうできず21かい(アスカリ)が最高さいこうだった。だい6せんフランスGPはワークスが出走しゅっそうめたが、プライベート参加さんかのホワイトヘッドはアルファロメオぜい殊勲しゅくんの3獲得かくとくした。

1951ねんはホワイトヘッドがワークスで1かい、プライベート参戦さんせんで2かい125F1にった。

  • 1950ねんシーズン
    • だい2せんモナコGP
      • アルベルト・アスカリ - 予選よせん7決勝けっしょう2
      • ルイジ・ヴィロレージ - 予選よせん6決勝けっしょうリタイア
      • レイモン・ソメール - 予選よせん9決勝けっしょう4
    • だい4せんスイスGP
      • アルベルト・アスカリ - 予選よせん5決勝けっしょうリタイア
      • ルイジ・ヴィロレージ - 予選よせん4決勝けっしょうリタイア
      • レイモン・ソメール - 予選よせん13決勝けっしょうリタイア
    • だい5せんベルギーGP
      • ルイジ・ヴィロレージ - 予選よせん4決勝けっしょう6
    • だい6せんフランスGP
      • ピーター・ホワイトヘッド(プライベーター) - 予選よせん19決勝けっしょう3
    • だい7せんイタリアGP
      • ピーター・ホワイトヘッド(プライベーター) - 予選よせん18決勝けっしょう7
  • 1951ねんシーズン
    • だい1せんスイスGP
      • ピーター・ホワイトヘッド(ワークス) - 予選よせん9決勝けっしょうリタイア
    • だい4せんフランスGP
      • ピーター・ホワイトヘッド(プライベーター) - 予選よせん20決勝けっしょうリタイア
    • だい7せんイタリアGP
      • ピーター・ホワイトヘッド(プライベーター) - 予選よせん19決勝けっしょうリタイア

出典しゅってん

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  1. ^ F1ようエンジンの最大さいだい排気はいきりょうきゅうしきならば1,500cc、自然しぜん吸気きゅうきしきならば4,500ccとさだめられた。
  2. ^ Doug, Nye「マシン設計せっけい哲学てつがく はん世紀せいきにわたる迷走めいそう記録きろく」『F1倶楽部くらぶだい6ごう双葉社ふたばしゃ、1994ねん5がつ、49 - 50ぺーじ2010ねん3がつ3にち閲覧えつらん 
  3. ^ a b 磯部いそべみちあつし「フェラーリ:F1レース出場しゅつじょう記録きろく 1947-1997ねん」『スクーデリア・フェラーリ 1947-1997 50ねんぜん記録きろく』、ソニー・マガジンズ、1998ねん1がつ、106ぺーじ2010ねん3がつ3にち閲覧えつらん 
  4. ^ Ferrari.com All Models 125F1
  5. ^ "シンウオール・スペシャル"とマンセル”. ESPN F1 (2010ねん3がつ13にち). 2010ねん4がつ9にち閲覧えつらん