呉ご昌あきら征せい

呉ご 昌あきら征せい（石井いしい 昌あきら征せい）

1952年ねん7月がつ
基本きほん情報じょうほう
国籍こくせき	日本にっぽん
出身しゅっしん地ち	台湾たいわん 台たい南みなみ庁ちょう楠くすのき梓あずさ坑あな支庁しちょう仕つかまつ隆たかし区く（現げん:高こう雄市ゆういち橋はし頭あたま区く）
生年月日せいねんがっぴ	(1916-06-28) 1916年ねん6月28日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(1987-06-07) 1987年ねん6月7日にち（70歳さい没ぼつ）
身長しんちょう 体重たいじゅう	167 cm 64 kg
選手せんしゅ情報じょうほう
投球とうきゅう・打席だせき	左ひだり投とう左ひだり打だ
ポジション	外野がいや手しゅ、投手とうしゅ
プロ入いり	1937年ねん
初はつ出場しゅつじょう	1937年ねん3月がつ28日にち
最終さいしゅう出場しゅつじょう	1957年ねん10月がつ19日にち
経歴けいれき（括弧かっこ内ないはプロチーム在籍ざいせき年度ねんど）
台たい南みなみ州立しゅうりつ嘉よしみ義ぎ農林のうりん学校がっこう 東京とうきょう巨人軍きょじんぐん (1937 - 1943) 阪神はんしん軍ぐん 大阪おおさかタイガース (1944, 1946 - 1949) 毎日まいにちオリオンズ (1950 - 1957)
野球やきゅう殿堂でんどう（日本にっぽん） 殿堂でんどう表彰ひょうしょう者しゃ
選出せんしゅつ年ねん	1995年ねん
選出せんしゅつ方法ほうほう	特別とくべつ表彰ひょうしょう
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呉ご 昌あきら征せい（ご まさゆき/しょうせい、1916年ねん6月28日にち - 1987年ねん6月7日にち）は、台湾たいわんの高こう雄市ゆういち橋はし頭あたま区く（当時とうじは台たい南みなみ庁ちょう楠くすのき梓あずさ坑あな支庁しちょう仕つかまつ隆たかし区く）出身しゅっしんのプロ野球やきゅう選手せんしゅ（外野がいや手しゅ）。

プロ入いりから1942年ねんまでの登録とうろく名めいは本名ほんみょうの呉ご 波なみ（ご は）。その後ご、日本にっぽんに帰化きかし石井いしい 昌あきら征せい（いしい まさゆき）に改名かいめい。登録とうろく名めいは呉ご 昌あきら征せいとした。

1リーグ時代じだいに、巨人きょじんと阪神はんしんの両りょうチームで活躍かつやくした外野がいや手しゅ。俊足しゅんそく・好こう打だ・強肩きょうけんを誇ほこり、そのエネルギッシュな攻守こうしゅから人間にんげん機関きかん車しゃと呼よばれた。戦時せんじ下かの投とう高だか打だ低ひくの時代じだいであった1942年ねん・1943年ねんに2年ねん連続れんぞくで首位しゅい打者だしゃを獲得かくとく。1942年ねんは.286で日本にっぽんプロ野球やきゅう唯一ゆいいつの二に割わり台だいでの首位しゅい打者だしゃ、1943年ねんはリーグただ一人ひとりの三さん割わり打者だしゃとなり、最高さいこう殊勲しゅくん選手せんしゅにも輝かがやいた。のちに阪神はんしんに移うつると、1946年ねんには投手とうしゅも兼かねる二刀流にとうりゅうで戦後せんご初はつのノーヒットノーランを記録きろくするなど二に桁けた勝利しょうり（14勝しょう）も挙あげている。1950年ねんのセ・パ両りょうリーグ分立ぶんりつに伴ともなって毎日まいにちオリオンズに移籍いせきし、1957年ねんにはNPB史上しじょう初はつの20年ねん現役げんえき選手せんしゅとして連盟れんめい特別とくべつ表彰ひょうしょうを受うけて引退いんたい。1995年ねん日本にっぽんの野球やきゅう殿堂でんどうに、2018年ねんには台湾たいわん棒ぼう球だま名人めいじん堂どうに選出せんしゅつされ、王おう貞治さだはるに次つぐ2人ふたり目めの日にち台たい野球やきゅう殿堂でんどう入いりとなった。

経歴けいれき

プロ入いりまで

尋常じんじょう小学校しょうがっこう時代じだいに走はしり高跳たかとびで好こう記録きろくを出だし、織田おだ幹雄みきおから早稲田大学わせだだいがくへ来こないか、と勧誘かんゆうされたとの逸話いつわがある。

嘉よしみ義ぎ農林のうりん学校がっこう（のちの国立くにたち嘉よしみ義ぎ大学だいがく）時代じだいには近藤こんどう兵太郎へいたろう監督かんとくの下した、春はるの甲子園こうしえんに1回かい（1935年ねん）、夏なつの甲子園こうしえんに3回かい（1933年ねん、1935年ねん、1936年ねん）出場しゅつじょう。裸足はだしの選手せんしゅとして知しられたが、平素へいそから裸足はだしでプレーしていたわけではなく、甲子園こうしえん出場しゅつじょうの前まえに全員ぜんいんでスパイクを新調しんちょうしたが、呉ごは足あしに合あわず靴くつずれが生しょうじ、痛いたくて脱ぬぎ捨すてただけだったという。当時とうじは外野がいや手しゅに加くわえて投手とうしゅを兼任けんにんしていたが、1935年ねんの春はるの甲子園こうしえんでは、2回戦かいせんでリリーフに立たつもほかに救援きゅうえん登板とうばんした2投手とうしゅと合あわせて計けい21四球しきゅうを出だす乱調らんちょうで、浦和うらわ中なかに12点てんを与あたえ敗退はいたいした。以降いこう、主戦しゅせん投手とうしゅになることはなく、野手のてに専念せんねんするようになった。1935年ねんの夏なつの甲子園こうしえんでは、準々じゅんじゅん決勝けっしょうで松山まつやま商業しょうぎょうに延長えんちょう戦せんの末すえに敗やぶれたが、この試合しあいで安打あんだを放はなち一塁いちるいに出塁しゅつるいすると三さん球きゅう連続れんぞくで盗塁とうるいを決きめ、僅わずか3球きゅうの間あいだに得点とくてんを挙あげてしまったという。また、酷暑こくしょの夏なつの甲子園こうしえんでプレーしながら、この時ときの新聞しんぶんに「甲子園こうしえんは涼すずしかった」との談話だんわを残のこしている。甲子園こうしえん通算つうさん6試合しあいで、19打数だすう4安打あんだ、打率だりつ.211。

プロ野球やきゅう現役げんえき時代じだい

東京とうきょう巨人軍きょじんぐん監督かんとくの藤本ふじもと定義さだよしと嘉よしみ義ぎ農林のうりんの近藤こんどう兵太郎へいたろうが松山まつやま商業しょうぎょうのOB同士どうしで交流こうりゅうがあったこともあり、1937年ねんに巨人軍きょじんぐんに入団にゅうだん。新人しんじんながら1番ばん・中堅ちゅうけん手しゅのレギュラーとなって春季しゅんきは打率だりつ.289を挙あげて打撃だげき成績せいせき5位いに入はいるとともに、リーグ最多さいたの8三塁打さんるいだを記録きろくする。その後ご打撃だげき不振ふしんに陥おちいり一時いちじ出場しゅつじょう機会きかいが減少げんしょうするが、1940年ねんより打順だじゅんは下位かいながら中堅ちゅうけん手しゅのレギュラーに復活ふっかつする。1942年ねんは主おもに七なな番ばん打者だしゃを務つとめるが、戦時せんじ中ちゅうの物資ぶっし不足ふそくにより品質ひんしつの粗悪そあくな飛とばないボールを使つかっていたため他た選手せんしゅが軒並のきなみ低てい打率だりつに喘あえぐ中なか、呉ごは前年ぜんねんより打率だりつを大幅おおはばに向上こうじょうさせて終盤しゅうばんにはトップバッターに定着ていちゃくし、打率だりつ.286で首位しゅい打者だしゃを獲得かくとくした。なお、打率だりつ2割わり台だいでの首位しゅい打者だしゃ獲得かくとくは日本にっぽんプロ野球やきゅう唯一ゆいいつの記録きろくとなっている。翌よく1943年ねんは呉ご波なみから呉ご昌あきら征せいに改名かいめいすると、シーズン当初とうしょよりトップバッターに入はいって打率だりつ.300を記録きろく。リーグでただ一人ひとりの3割わり打者だしゃとなって、2年ねん連続れんぞくの首位しゅい打者だしゃとともに最高さいこう殊勲しゅくん選手せんしゅのタイトルを獲得かくとくした。また、この年としの5月がつ17日にちから9月がつ18日にちまで当時とうじの新しん記録きろくとなる29連続れんぞく盗塁とうるい成功せいこうを記録きろくしている（1964年ねんに広瀬ひろせ叔功よしゆきが31連続れんぞくで更新こうしん）。なお、この両年りょうねんはリーグ最多さいた得点とくてん（1942年ねん：65、1943年ねん：68）を記録きろくするとともに、2年ねん連続れんぞくで盗塁とうるい数すう2位い（1942年ねん：40、1943年ねん：54）となった。

1943年ねんシーズン終了しゅうりょう後ご、台湾たいわんに帰郷ききょうするため巨人きょじんを退団たいだんするが、一説いっせつでは徴兵ちょうへい逃のがれが目的もくてきだったともされる。しかし、台湾たいわんへ向むかう準備じゅんびで訪おとずれた大阪おおさかで、同地どうちの企業きぎょう・神島化学工業こうのしまかがくこうぎょうに勤務きんむすることとなり、さらに神島かみしま化学かがくの社長しゃちょう・宮原みやはら清きよしが阪神球団はんしんきゅうだん社長しゃちょうの富樫とかし興一こういちに呉ごを紹介しょうかいしたことで、阪神はんしん軍ぐんに移籍いせきすることとなった。この移籍いせきについては、大阪おおさかで偶然ぐうぜん会あった日本にっぽん野球やきゅう連盟れんめい理事りじ長ちょう・鈴木すずき龍二りゅうじの仲介ちゅうかいや、金銭きんせんトレードともされる。1944年ねんは20試合しあいの出場しゅつじょうで19盗塁とうるいを記録きろくし、巨人きょじんの呉ご新しん亨とおると並ならんで盗塁とうるい王おうとなった。この時とき立たった打席だせきの数かずは93で、2021年ねんに千葉ちばロッテマリーンズの和田わだ康かん士朗しろうが更新こうしんするまで最少さいしょう打席だせき数すうの盗塁とうるい王おうであった。

太平洋戦争たいへいようせんそうの激化げきかでプロ野球やきゅうが開催かいさいされなかった1945年ねんは兵役へいえきに就つき、8月がつ15日にちの終戦しゅうせんに伴ともなって除隊じょたいされる。

1946年ねんは投手とうしゅが少すくないチーム事情じじょうから、監督かんとくの藤村ふじむら富美男ふみおの「外野がいやから正確せいかくなバックホームができるのだから、投手とうしゅもできるだろう」との発案はつあんで、呉ごは投手とうしゅとしても登板とうばんするようになる。同年どうねん4月がつ28日にちに行おこなわれた開幕かいまく第だい2戦せん目めの対たい阪急はんきゅう軍ぐん戦たたかえ（西宮にしのみや）で初はつ先発せんぱつ。9回かい1失点しってんでプロ初はつ勝利しょうりを完投かんとうで挙あげる。これ以降いこう、先発せんぱつローテーションに定着ていちゃくした。特とくに同年どうねん6月がつ16日にちには戦後せんご初はつのノーヒットノーランを達成たっせい。この試合しあいでは四死球ししきゅうを5個こ与あたえているが、投球とうきゅう数すうは122球きゅうで試合しあい時間じかんは約やく1時じ間あいだ半はんの快かい投とうだった。最終さいしゅう的てきに、この年としはチームトップの14勝しょう（6敗はい）、リーグ9位いの防御ぼうぎょ率りつ3.02を記録きろくした。更さらに、登板とうばんのない日ひは打者だしゃとして1番ばん・中堅ちゅうけん手しゅで出場しゅつじょう。打者だしゃとしても、打率だりつ.291（リーグ14位い）、25盗塁とうるい（同どう7位い）を記録きろくし、文字通もじどおり投打とうだで大だい活躍かつやくした。しかし、以降いこうのシーズンでは投手とうしゅとして出場しゅつじょうすることはほとんどなく、主おもに1番ばん・中堅ちゅうけん手しゅとして阪神球団はんしんきゅうだんの主力しゅりょく選手せんしゅを務つとめた。なお、この間あいだの1947年ねんには81得点とくてんで三さん度目どめのリーグ最多さいた得点とくてんを記録きろく。1948年ねんには金田かねだ正ただし泰やすしの日本にっぽん記録きろくを更新こうしんする129単打たんだを放はなった（翌年よくねんに千葉ちば茂しげるが更新こうしん）。また、当時とうじ東京とうきょうの築地つきじに熱心ねっしんな阪神はんしんファンがおり、チームメイトとともに呉ごはそのファンの自宅じたくに出入でいりしていたが、1947年ねんオフに呉ごはそのファンの姪めいである和子わこ夫人ふじんと結婚けっこんしている。

1949年ねん末すえの2リーグ分裂ぶんれつ騒動そうどうで若林わかばやし忠志ただしに従したがってパ・リーグの毎日まいにちオリオンズに移籍いせき。1950年ねんは2番ばん・右翼うよく手しゅとしてリーグ4位いの打率だりつ.324を挙あげるとともに、16試合しあい連続れんぞく得点とくてんを記録きろくするなど、毎日まいにちのリーグ優勝ゆうしょうに貢献こうけんした。また同年どうねんの日本にっぽんシリーズ第だい2戦せんではシリーズ第だい一いち号ごう本塁打ほんるいだを放はなっている。1951年ねんも打率だりつ.302（リーグ7位い）と2年ねん連続れんぞく3割わりを記録きろくすると、以降いこう1953年ねんまで1番ばんまたは2番ばん・左翼さよく手しゅとしてレギュラーを務つとめた。1954年ねん以降いこうは山内やまうち和弘かずひろにレギュラーを譲ゆずって控ひかえに回まわり、1957年ねんに現役げんえき引退いんたい。実働じつどう20年ねんで現役げんえき引退いんたいしたが、実働じつどう20年ねんを記録きろくした選手せんしゅは日本にっぽんプロ野球やきゅう史上しじょう初はつであり、連盟れんめい特別とくべつ表彰ひょうしょうを受うけた。巨人きょじん・阪神はんしんという人気にんきチームの両方りょうほうで主力しゅりょく選手せんしゅとして活躍かつやくした稀有けうな存在そんざいであった。巨人きょじん対たい阪神はんしんのOB戦せんでは、「君きみはこっちだ」と川上かわかみ哲治てつじ・青田あおた昇のぼるや藤村ふじむら富美男ふみお・梶岡かじおか忠義ちゅうぎら両りょう軍ぐんからからかわれていた。

引退いんたい後ご

引退いんたい後ごは、台湾たいわんとの間あいだで貿易ぼうえき商しょうを営いとなんだほか、食品しょくひん会社かいしゃの監査かんさ役やく、スポーツクラブの顧問こもんなどを務つとめたが、いずれもあまり長ながく続つづかなかったという。現役げんえき時代じだいから、引退いんたいしたら日本にっぽんに帰化きかすると語かたっていたとされるが、1977年ねんに還暦かんれきを迎むかえたことを期きに帰化きかし、夫人ふじんの旧姓きゅうせいから石井いしい 昌あきら征せい（いしい まさゆき）に改名かいめいした。

1987年ねん6月7日にちに急性きゅうせい心不全しんふぜんにより死去しきょ。70歳さい没ぼつ。1995年ねんに野球やきゅう殿堂でんどう（特別とくべつ表彰ひょうしょう）入いり。

2013年ねんに日本にっぽん在住ざいじゅうの子孫しそんが昌あきら征せいのルーツを辿たどるべく訪台ほうたいしている。2018年ねん1月がつ4日にちには台湾たいわん棒ぼう球だま名人めいじん堂どうに選出せんしゅつされ、王おう貞治さだはるに次つぐ2人ふたり目めの日にち台たい野球やきゅう殿堂でんどう入いりとなった。

選手せんしゅとしての特徴とくちょう

嘉よしみ義ぎ農林のうりん野球やきゅう部ぶ（1935年ねん、前列ぜんれつ右みぎから4人にん目めが呉ご昌あきら征せい）

俊足しゅんそく・強肩きょうけんの外野がいや手しゅとして活躍かつやく。小柄こがらながらエネルギッシュな攻守こうしゅにより人間にんげん機関きかん車しゃと呼よばれた。長打ちょうだ力りょくはなかったが、シュアーなバッティングが持もち味あじで、時折ときおり見みせるセーフティバントも得意とくいとした。外野がいや手しゅとして鉄砲てっぽう肩かたの上うえにコントロールが良よく、二塁にるいからの走者そうしゃを正確せいかくなバックホームで刺さす様子ようすはまるで神業かみわざのようであったという。

人物じんぶつ

昌あきら征せいという名前なまえは、呉ごの恩人おんじんの息子むすこにつけられた名前なまえを「自分じぶんにも（その名なを）分わけてつけさせて下ください」といって変更へんこうしたものである。

太平洋戦争たいへいようせんそう末期まっきの1945年ねんに日本にっぽんプロ野球やきゅうは戦争せんそうの影響えいきょうからシーズンは中断ちゅうだんされ、阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょうのグラウンドは芋いも畑はたけになったが、呉ごはそこで現場げんば監督かんとく（耕作こうさく指導しどう員いん）を務つとめた。呉ごは学生がくせい時代じだいに嘉よしみ義ぎ農林のうりん学校がっこうで学まなんだ経験けいけんを生いかし土壌どじょう改良かいりょうにも取とり組くんだ。

終戦しゅうせんに伴ともなって、呉ごは日本語にほんごしか話はなせないにもかかわらず、日本にっぽん籍せきから中華民国ちゅうかみんこく籍せきとなるが、「戦勝せんしょう国こく」側がわの人間にんげんとなったことから、配給はいきゅうでは優遇ゆうぐうを受うけたこともあったという。なお、呉ごは20歳さいで来日らいにちして以降いこう、一いち度ども祖国そこくの土どを踏ふんだことはなかったとされる。

逸話いつわ

巨人きょじん時代じだいに仲なかの良よかった平山ひらやま菊きく二にの実家じっかに招待しょうたいされた際さいに五右衛門風呂ごえもんぶろに入はいったが、台湾たいわん生うまれの呉ごは入いり方がたがわからず、本来ほんらい足あしで底そこに沈しずめるべき底そこ板ばんを蓋ぶたと勘違かんちがいして出だして入はいってしまう。当然とうぜん、浴槽よくそうの底そこは高温こうおんになっていたため呉ごは熱あつくて驚おどろくが、これが日本にっぽんの風呂ふろと思おもって失礼しつれいに当あたらないようにしばらく我慢がまんしていた。そのうち、呉ごもさすがに我慢がまんできなくなり、高速こうそくな足あしの回転かいてんを活いかして風呂ふろの中なかで猛烈もうれつな勢いきおいで走はしり続つづけ、何なにとか火傷かしょうせずに済すんだという。

詳細しょうさい情報じょうほう

年度ねんど別べつ打撃だげき成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	試ためし 合ごう	打だ 席せき	打だ 数かず	得とく 点てん	安やす 打だ	二に 塁るい 打だ	三さん 塁るい 打だ	本ほん 塁るい 打だ	塁るい 打だ	打だ 点てん	盗ぬすめ 塁るい	盗ぬすめ 塁るい 死し	犠 打だ	犠 飛ひ	四よん 球たま	敬けい 遠とお	死し 球たま	三さん 振ふ	併 殺ころせ 打だ	打だ 率りつ	出で 塁るい 率りつ	長なが 打だ 率りつ	O P S
1937春はる	巨人きょじん	55	255	194	36	56	5	8	0	77	19	18	--	8	--	51	--	2	23	--	.289	.441	.397	.838
1937秋あき		19	59	55	6	18	2	2	0	24	4	4	--	0	--	4	--	0	12	--	.327	.373	.436	.809
1938春はる		32	116	81	17	17	0	2	0	21	7	9	--	5	--	29	--	1	15	--	.210	.423	.259	.683
1938秋あき		5	13	11	1	3	0	0	0	3	0	0	--	0	--	2	--	0	2	--	.273	.385	.273	.657
1939		49	48	43	13	7	2	0	0	9	1	2	--	0	0	5	--	0	14	--	.163	.250	.209	.459
1940		91	316	269	40	53	7	6	2	78	25	13	--	3	2	39	--	3	40	--	.197	.304	.290	.593
1941		85	336	265	43	59	6	5	1	78	30	14	--	11	--	58	--	2	19	--	.223	.366	.294	.660
1942		105	455	370	65	106	11	11	1	142	35	40	7	7	--	77	--	1	35	--	.286	.411	.384	.794
1943		84	386	297	68	89	12	4	2	115	20	54	5	3	--	85	--	1	25	--	.300	.457	.387	.844
1944	阪神はんしん 大阪おおさか	20	93	74	20	22	5	0	0	27	3	19	2	1	--	18	--	0	7	--	.297	.435	.365	.800
1946		101	450	388	78	113	10	7	1	140	32	25	6	7	--	54	--	1	25	--	.291	.379	.361	.740
1947		115	513	445	81	119	15	9	1	155	28	40	9	3	--	64	--	1	29	--	.267	.361	.348	.709
1948		135	606	527	79	146	14	3	0	166	24	35	11	5	--	70	--	3	32	--	.277	.365	.315	.680
1949		82	222	184	31	41	6	1	0	49	10	14	5	5	--	33	--	0	16	--	.223	.341	.266	.607
1950	毎日まいにち	98	407	361	89	117	23	11	7	183	45	29	6	3	--	42	--	1	36	3	.324	.396	.507	.903
1951		104	422	381	59	115	13	4	3	145	25	18	9	2	--	35	--	4	26	0	.302	.367	.381	.747
1952		108	320	267	41	69	13	2	1	89	27	16	6	2	--	50	--	1	20	4	.258	.377	.333	.711
1953		101	296	250	47	68	5	3	0	79	14	8	5	3	--	43	--	0	27	1	.272	.379	.316	.695
1954		89	138	115	16	28	5	2	1	40	10	8	2	0	2	19	--	2	21	0	.243	.355	.348	.703
1955		107	193	167	33	55	2	0	1	60	23	13	5	2	2	21	2	1	19	1	.329	.403	.359	.762
1956		72	94	82	6	13	2	0	0	15	4	1	2	2	0	10	0	0	15	3	.159	.250	.183	.433
1957		43	51	41	11	12	1	1	0	15	3	1	1	1	0	9	0	0	7	0	.293	.420	.366	.786
通算つうさん：20年ねん		1700	5789	4867	880	1326	159	81	21	1710	389	381	81	73	6	818	2	24	465	12	.272	.379	.351	.731

• 各かく年度ねんどの太字ふとじはリーグ最高さいこう
• 阪神はんしん（阪神はんしん軍ぐん）は、1946年ねんに大阪おおさか（大阪おおさかタイガース）に球団きゅうだん名めいを変更へんこう
• 1945年ねんはシーズンそのものが中止ちゅうし

年度ねんど別べつ投手とうしゅ成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	登とう 板いた	先さき 発はつ	完かん 投とう	完かん 封ふう	無む 四よん 球たま	勝かち 利り	敗はい 戦せん	セ 丨 ブ	ホ 丨 ル ド	勝かち 率りつ	打だ 者もの	投とう 球たま 回かい	被ひ 安やす 打だ	被ひ 本ほん 塁るい 打だ	与あずか 四よん 球たま	敬けい 遠とお	与あずか 死し 球たま	奪だつ 三さん 振ふ	暴 投とう	ボ 丨 ク	失しつ 点てん	自じ 責せめ 点てん	防ぼう 御お 率りつ	W H I P
1940	巨人きょじん	1	0	0	0	0	0	0	--	--	----	30	7.0	8	1	2	--	0	3	0	0	9	9	11.57	1.43
1946	大阪おおさか	27	20	16	2	0	14	6	--	--	.700	757	181.1	172	5	65	--	2	63	2	1	71	61	3.03	1.31
1947		1	1	1	0	0	1	0	--	--	1.000	37	9.0	6	0	2	--	1	0	0	0	1	0	0.00	0.89
1948		1	1	0	0	0	0	0	--	--	----	8	0.2	5	0	0	--	0	0	0	0	3	2	27.00	7.50
1949		1	1	0	0	0	0	1	--	--	.000	9	1.0	5	0	1	--	0	0	0	0	5	5	45.00	6.00
通算つうさん：5年ねん		31	23	17	2	0	15	7	--	--	.682	841	199.0	196	6	70	--	3	66	2	1	89	77	3.48	1.34

タイトル

• 首位しゅい打者だしゃ：2回かい（1942年ねん、1943年ねん）※2年ねん連続れんぞくは史上しじょう初はつ
• 盗塁とうるい王おう：1回かい（1944年ねん）
• 最多さいた安打あんだ：1回かい（1943年ねん）※当時とうじ連盟れんめい表彰ひょうしょうなし、1994年ねんより表彰ひょうしょう
• 最多さいた出塁しゅつるい数すう：2回かい（1942年ねん、1943年ねん）

表彰ひょうしょう

高こう雄市ゆういち橋きょう頭あたま区くにある呉くれの功績こうせきを称たたえるパブリックアート

• 最高さいこう殊勲しゅくん選手せんしゅ（MVP）：1回かい（1943年ねん）
• 野球やきゅう殿堂でんどう特別とくべつ表彰ひょうしょう（1995年ねん）
• 台湾たいわん棒ぼう球だま名人めいじん堂どう入いり（終身しゅうしん貢献こうけん賞しょう・競技きょうぎ者しゃ部門ぶもん：2018年ねん）

記録きろく

節目ふしめの記録きろく

• 1000試合しあい出場しゅつじょう：1950年ねん5月がつ1日にち、対たい大映だいえいスターズ戦せん ※史上しじょう2人にん目め(無効むこう試合しあいを含ふくめれば1950年ねん4月がつ30日にち対たい南海なんかいホークス戦せん)
• 1000安打あんだ：1951年ねん6月がつ3日にち、対たい東急とうきゅうフライヤーズ8回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、寺川てらがわ昭二しょうじから左前ひだりまえ安打あんだ ※史上しじょう7人にん目め
• 200盗塁とうるい ※史上しじょう初はつ
• 250盗塁とうるい ※史上しじょう初はつ
• 300盗塁とうるい：1950年ねん5月がつ25日にち、対たい西鉄にしてつクリッパース9回戦かいせん（下関しものせき球場きゅうじょう） ※史上しじょう初はつ
• 350盗塁とうるい：1952年ねん ※史上しじょう初はつ
• 1500試合しあい出場しゅつじょう：1955年ねん ※史上しじょう初はつ

その他たの記録きろく

• ノーヒットノーラン：1946年ねん6月がつ16日にち、対たいセネタース戦たたかえ、阪急はんきゅう西宮にしのみや球場きゅうじょう ※史上しじょう14人にん目め、戦後せんご初はつ、野手のて登録とうろく選手せんしゅ史上しじょう唯一ゆいいつ
• 実働じつどう20年ねん：1937年ねん - 1944年ねん、1946年ねん - 1957年ねん ※史上しじょう初はつ
• 29連続れんぞく盗塁とうるい成功せいこう：1943年ねん5月がつ17日にち - 9月18日にち
• 16試合しあい連続れんぞく得点とくてん：1950年ねん5月がつ15日にち - 6月21日にち
• 日本にっぽん選手権せんしゅけんシリーズ第だい一いち号ごう本塁打ほんるいだ：1950年ねん11月23日にち、対たい松竹しょうちくロビンス戦せん
• オールスターゲーム出場しゅつじょう：2回かい（1951年ねん、1953年ねん）

背番号せばんごう

• 23（1937年ねん - 1943年ねん、1946年ねん - 1956年ねん）
• 53（1957年ねん）

登録とうろく名めい

• 呉ご 波なみ（ご は、1937年ねん - 1942年ねん）
• 呉ご 昌あきら征せい（ご しょうせい、1943年ねん - 1957年ねん）

映画えいが化か

台湾たいわんで2014年ねん2月がつ27日にちから、日本にっぽんでは2015年ねん1月がつ24日にちから公開こうかいされた台湾たいわん公立こうりつ嘉よしみ義ぎ農林のうりん学校がっこう（現げん・国立くにたち嘉よしみ義ぎ大学だいがく）野球やきゅう部ぶの活躍かつやくを描えがいた台湾たいわん映画えいが「KANO 1931海うみの向むこうの甲子園こうしえん」の作中さくちゅうに少年しょうねん時代じだいの呉ごも登場とうじょうし、魏ぎ祈いのり安やすが演えんじた。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『ジャイアンツ栄光えいこうの70年ねん』ベースボールマガジン社しゃ、2004年ねん
• 千葉ちば茂しげる『巨人軍きょじんぐんの男おとこたち』東京とうきょうスポーツ新聞しんぶん社しゃ、1984年ねん
• 『日本にっぽんプロ野球やきゅう 歴代れきだい名めい選手せんしゅ名鑑めいかん』恒文社こうぶんしゃ、1976年ねん
• 『報知ほうちグラフ 別冊べっさつ 巨人軍きょじんぐん栄光えいこうの40年ねん』報知新聞社ほうちしんぶんしゃ、1974年ねん
• 小川おがわ勝まさる『プロ野球やきゅう助すけっ人と三国志さんごくし』毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ、1994年ねん

関連かんれん項目こうもく

• 台湾たいわんの人物じんぶつ一覧いちらん
• 読売よみうりジャイアンツの選手せんしゅ一覧いちらん
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• 千葉ちばロッテマリーンズの選手せんしゅ一覧いちらん
• アジア・オセアニア・アフリカ出身しゅっしんの日本にっぽんプロ野球やきゅう外国がいこく人じん選手せんしゅ一覧いちらん
• ノーヒットノーラン達成たっせい者しゃ一覧いちらん
• 人間にんげん機関きかん車しゃ・呉ご昌あきら征せい - パブー（経営けいえい評論ひょうろん家か・岡本おかもと博志ひろしのルポ小説しょうせつ）
• ザトペック - 人間にんげん機関きかん車しゃの異名いみょうを持もった長距離ちょうきょり選手せんしゅ

外部がいぶリンク

• 個人こじん年度ねんど別べつ成績せいせき 呉ご昌あきら征せい - NPB.jp 日本にっぽん野球やきゅう機構きこう
• 選手せんしゅの各国かっこく通算つうさん成績せいせき Baseball-Reference (Japan)

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• 読売よみうりジャイアンツ及および東京とうきょう巨人軍きょじんぐんの選手せんしゅ

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