法師ほうし

法師ほうし（ほうし或あるいはほっし、のりのし、dharma-bhaanaka）は僧侶そうりょに対たいする呼称こしょうの1つ。

狭義きょうぎ

本来ほんらい、法師ほうしとは仏教ぶっきょう、及および仏教ぶっきょうの教義きょうぎが説とかれている経典きょうてんに詳くわしく、人ひとの師しとなるほどの学識がくしき・経験けいけんを備そなえた僧侶そうりょに対たいする敬称けいしょう。戒律かいりつに詳くわしい僧侶そうりょを律師りっし、禅定ぜんじょう修行しゅぎょうに長たけた者ものを禅師ぜんじと呼称こしょうする事ことと同様どうよう。

『法華経ほけきょう』法師ほうし品ひんでは、釈迦しゃかが薬くすり王おう菩薩ぼさつに法師ほうしのすべき事こととして『法華経ほけきょう』を受持うけもち（暗記あんき）、読誦とくしょう、解説かいせつ、書写しょしゃする事ことを述のべている。

• 文字もじの法師ほうし - 経典きょうてんばかり読誦とくしょうしていて実践じっせん的てきな修行しゅぎょうを行おこなわない僧侶そうりょに対たいする蔑称べっしょう。暗証あんしょうの禅師ぜんじと対たい。

広義こうぎ

日本にっぽんでは僧侶そうりょ全般ぜんぱんに対たいする呼称こしょう、及および、僧侶そうりょ姿すがたの人物じんぶつの呼称こしょう。中世ちゅうせい以前いぜんにおいては、1人前にんまえでありながら自みずからの坊ぼう（僧房そうぼう）を持もたない僧侶そうりょのことを指さした（対義語たいぎごは坊主ぼうず（あるいは坊主ぼうず衆しゅ）。

転てんじて人物じんぶつ一般いっぱんの呼称こしょう。また、それらに似にた物ものに対たいする呼称こしょう。琵琶びわ法師ほうし、一寸法師いっすんぼうし、起おき上あがり小法師こぼし、影法師かげぼうし、つくつくぼうしなど。

外部がいぶリンク

• 「俗ぞく法師ほうし考こう」喜田きた貞吉さだきち　青空あおぞら文庫ぶんこ