この記事 きじ は検証 けんしょう 可能 かのう な参考 さんこう 文献 ぶんけん や出典 しゅってん が全 まった く示 しめ されていないか、不十分 ふじゅうぶん です。 出典 しゅってん を追加 ついか して記事 きじ の信頼 しんらい 性 せい 向上 こうじょう にご協力 きょうりょく ください。(このテンプレートの使 つか い方 かた ) 出典 しゅってん 検索 けんさく ? : "社会 しゃかい 階級 かいきゅう " – ニュース · 書籍 しょせき · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2013年 ねん 1月 がつ )
社会 しゃかい 階級 かいきゅう の風刺 ふうし 画 が
社会 しゃかい 階級 かいきゅう (しゃかいかいきゅう、英 えい : Social class )、階級 かいきゅう 社会 しゃかい (class society) あるいは単 たん に階級 かいきゅう (class) とは、社会 しゃかい 科学 かがく や政治 せいじ 哲学 てつがく における社会 しゃかい 的 てき 成層 せいそう (social stratification) モデルに基 もと づく概念 がいねん であり、
社会 しゃかい 構成 こうせい 員 いん が集団 しゅうだん ごとに互 たが いにピラミッド型 がた の上下 じょうげ 関係 かんけい (ヒエラルキー )による概念 がいねん に分類 ぶんるい されたときの各 かく 社会 しゃかい 集団 しゅうだん のことをさす[1] 。
最 もっと も普及 ふきゅう している階級 かいきゅう 分 わ けは、上流 じょうりゅう 階級 かいきゅう (upper class)、中流 ちゅうりゅう 階級 かいきゅう (middle class)、下流 かりゅう 階級 かいきゅう (lower class) の分類 ぶんるい である[疑問 ぎもん 点 てん – ノート ] 。
Class (クラス)という語句 ごく はラテン語 らてんご の classis に由来 ゆらい し、国勢調査 こくせいちょうさ において兵役 へいえき 義務 ぎむ 決定 けってい のため市民 しみん を資産 しさん でカテゴリ分 わ けする際 さい に用 もち いられた[2] 。
アンシャンレジーム を風刺 ふうし した画 が (第 だい 三 さん 身分 みぶん 者 しゃ が聖職 せいしょく 者 しゃ と貴族 きぞく を背負 せお う)
世界中 せかいじゅう のほとんどの社会 しゃかい では、社会 しゃかい の発展 はってん に伴 ともな う貧富 ひんぷ の差 さ や権力 けんりょく の分化 ぶんか により、歴史 れきし 的 てき に何 なん らかの階級 かいきゅう (階層 かいそう )制度 せいど が存在 そんざい してきた。戦前 せんぜん までの日本 にっぽん においても、法律 ほうりつ によって認 みと められた階級 かいきゅう (階層 かいそう )制度 せいど があったし、現在 げんざい も社会 しゃかい 的 てき な慣習 かんしゅう や、経済 けいざい 的 てき な格差 かくさ などに起因 きいん する階層 かいそう 意識 いしき は存在 そんざい する。
社会 しゃかい 的 てき な階級 かいきゅう のほとんどは、人 ひと の出自 しゅつじ した人種 じんしゅ や門地 もんち 、所属 しょぞく する宗教 しゅうきょう や信奉 しんぽう する思想 しそう など、様々 さまざま な指標 しひょう に基 もと づいて振 ふ り分 わ けられるもので、他者 たしゃ に認 みと められることによって成立 せいりつ する。歴史 れきし 的 てき にみれば、階級 かいきゅう は、生 う まれや家柄 いえがら によって固定 こてい され、一 いち 生涯 しょうがい の間 あいだ には大 おお きく変動 へんどう することが少 すく ないものが多 おお かったが、現代 げんだい の社会 しゃかい では一 いち 代 だい の社会 しゃかい に対 たい する貢献 こうけん や、比較的 ひかくてき 自由 じゆう に行 おこな われるようになった階級 かいきゅう をまたぐ婚姻 こんいん 、改宗 かいしゅう などによって変動 へんどう しうるものである。
また、近代 きんだい 以降 いこう 、資産 しさん による階級 かいきゅう 格差 かくさ は世界 せかい 的 てき な資本 しほん 主義 しゅぎ 経済 けいざい の発展 はってん の中 なか で拡大 かくだい を続 つづ けてきたが、経済 けいざい の発展 はってん は同時 どうじ に、貴族 きぞく のような歴史 れきし 的 てき な階級 かいきゅう であっても資産 しさん の裏付 うらづ けがなくしては優位 ゆうい の階級 かいきゅう としての地位 ちい を保 たも てず、新 あら たに企業 きぎょう 家 か や、高級 こうきゅう 官僚 かんりょう のような新興 しんこう 階級 かいきゅう に交代 こうたい してきた。近代 きんだい の社会 しゃかい では、経済 けいざい 界 かい や官界 かんかい において高位 こうい を得 え るには出自 しゅつじ のみならず高 たか い教育 きょういく を受 う けることが望 のぞ まれるようになり、世襲 せしゅう の財産 ざいさん や地位 ちい それ自体 じたい よりも、高 たか い教育 きょういく を施 ほどこ す資力 しりょく を持 も つという意味 いみ において、資産 しさん 階級 かいきゅう の実質 じっしつ 的 てき 世襲 せしゅう が実現 じつげん しているとの指摘 してき もある(階層 かいそう 再 さい 生産 せいさん 論 ろん )。
社会 しゃかい 階級 かいきゅう による区別 くべつ と差別 さべつ [ 編集 へんしゅう ]
階級 かいきゅう による区別 くべつ ・差別 さべつ は、主 おも に次 つぎ のとおり分 わ けられる。これらは、法律 ほうりつ により定 さだ められている場合 ばあい と、社会 しゃかい に受 う け入 い れられた慣習 かんしゅう として行 おこな われているものに分 わ けることができる。
社会 しゃかい 的 てき な名望 めいぼう (名士 めいし としての扱 あつか い)
社会 しゃかい の中 なか で受 う ける待遇 たいぐう (権利 けんり 、権限 けんげん や、各種 かくしゅ の待遇 たいぐう の差 さ )
社会 しゃかい に対 たい する威信 いしん 、信用 しんよう (投資 とうし 、結婚 けっこん 、就職 しゅうしょく などの局面 きょくめん における優遇 ゆうぐう または差別 さべつ 的 てき 扱 あつか い)
職業 しょくぎょう 上 じょう 得 え られ、職階 しょっかい に基 もと づいて受 う ける階級 かいきゅう 的 てき な扱 あつか いは、本来 ほんらい は職業 しょくぎょう 、職務 しょくむ に基 もと づき、職業 しょくぎょう 、職務 しょくむ の範囲 はんい の中 なか でしか認 みと められないものであるが、実際 じっさい には(1)のような名望 めいぼう を伴 ともな い、さらには(3)のような威信 いしん さえも伴 ともな う階層 かいそう 上 じょう の特典 とくてん となることもある。
世界 せかい 的 てき に見 み て、(2)による区別 くべつ ・差別 さべつ は職階 しょっかい に起因 きいん する待遇 たいぐう ・権限 けんげん 上 じょう の格差 かくさ を除 のぞ いて撤廃 てっぱい される傾向 けいこう があるが、(1)については名誉 めいよ に伴 ともな うものとして歓迎 かんげい されることが多 おお く、また(3)は根強 ねづよ く残 のこ る傾向 けいこう にある。もっとも(1)については、従来 じゅうらい は世襲 せしゅう によって継承 けいしょう されるものであったが、現在 げんざい は世襲 せしゅう されないことがかえって好 この ましいと考 かんが えられることもある。
階級 かいきゅう 闘争 とうそう [ 編集 へんしゅう ]
階級 かいきゅう 闘争 とうそう (かいきゅうとうそう、Class conflict, class warfare, class struggle)とは、生産 せいさん 手段 しゅだん の私有 しゆう が社会 しゃかい の基礎 きそ となっている階級 かいきゅう 社会 しゃかい において、階級 かいきゅう と階級 かいきゅう とのあいだで発生 はっせい する社会 しゃかい 的 てき 格差 かくさ を克服 こくふく するためにおこなわれる闘争 とうそう 。この闘争 とうそう により革命 かくめい が起 お きるとされている。対義語 たいぎご として階級 かいきゅう 協調 きょうちょう が挙 あ げられる。
各国 かっこく の社会 しゃかい 階級 かいきゅう [ 編集 へんしゅう ]
この節 ふし は検証 けんしょう 可能 かのう な参考 さんこう 文献 ぶんけん や出典 しゅってん が全 まった く示 しめ されていないか、不十分 ふじゅうぶん です。 出典 しゅってん を追加 ついか して記事 きじ の信頼 しんらい 性 せい 向上 こうじょう にご協力 きょうりょく ください。(このテンプレートの使 つか い方 かた ) 出典 しゅってん 検索 けんさく ? : "社会 しゃかい 階級 かいきゅう " – ニュース · 書籍 しょせき · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2013年 ねん 1月 がつ )
イギリス は歴史 れきし 的 てき に階級 かいきゅう 社会 しゃかい であるとされる。
地主 じぬし ・貴族 きぞく を中心 ちゅうしん とする上流 じょうりゅう 階級 かいきゅう 、実業 じつぎょう 家 か ・専門 せんもん 職 しょく などの中流 ちゅうりゅう 階級 かいきゅう 、そしていわゆる労働 ろうどう 者 しゃ 階級 かいきゅう に大別 たいべつ されるが、個々 ここ の階級 かいきゅう 内 ない においても上層 じょうそう ・下層 かそう の区別 くべつ が存在 そんざい すると言 い われる。
王室 おうしつ と世襲 せしゅう 貴族 きぞく を頂点 ちょうてん に、爵位 しゃくい に基 もと づく称号 しょうごう と栄典 えいてん 上 じょう の階級 かいきゅう が大 だい 規模 きぼ に存続 そんぞく しているのもイギリスの大 おお きな特徴 とくちょう である。歴史 れきし 的 てき には上流 じょうりゅう 階級 かいきゅう の代表 だいひょう 者 しゃ であった世襲 せしゅう 貴族 きぞく は、特権 とっけん が撤廃 てっぱい されつつあるが、社会 しゃかい の様々 さまざま な分野 ぶんや で活躍 かつやく ・貢献 こうけん した者 もの は一 いち 代 だい 貴族 きぞく や勲爵 くんしゃく 士 し として叙 じょ せられ、社会 しゃかい 的 てき な名誉 めいよ を与 あた えられる。勲爵 くんしゃく 士 し の称号 しょうごう は国外 こくがい では単 たん なるイギリス王室 おうしつ から与 あた えられた勲章 くんしょう に過 す ぎないが、イギリス国内 こくない では「Sir」の称号 しょうごう など、ある程度 ていど の特権 とっけん を受 う ける事 こと ができる。
一方 いっぽう で、イギリスにおける階級 かいきゅう は、世襲 せしゅう 大 だい 貴族 きぞく の階級 かいきゅう 的 てき 権威 けんい が彼 かれ らがもつ広大 こうだい な荘園 しょうえん などの世襲 せしゅう 財産 ざいさん とそれに基 もと づいた生活 せいかつ 習慣 しゅうかん にあったように、文化 ぶんか 、職業 しょくぎょう 、生活 せいかつ スタイル、そして本人 ほんにん と周囲 しゅうい による認識 にんしき によって規定 きてい されるものである。従 したが って、叙勲 じょくん を受 う けたからといって上流 じょうりゅう 階級 かいきゅう の一員 いちいん とみなされないのが普通 ふつう である。さらに現在 げんざい では階級 かいきゅう は必 かなら ずしも経済 けいざい 力 りょく を反映 はんえい してはいない現状 げんじょう があり、特 とく に下層 かそう 上流 じょうりゅう と上層 じょうそう 中流 ちゅうりゅう 、下層 かそう 中流 ちゅうりゅう と上層 じょうそう 労働 ろうどう 者 しゃ において、しばしば経済 けいざい 状態 じょうたい の逆転 ぎゃくてん が見 み られる。
ドイツ は、マイスター 制 せい に示 しめ されるように、職業 しょくぎょう により階層 かいそう と職階 しょっかい が分 わ けられている。
かつて、それらの階層 かいそう 間 あいだ での差別 さべつ は少 すく なく、かえって他 た の階層 かいそう を尊敬 そんけい する風潮 ふうちょう もみられていた。これらの階層 かいそう は、学校 がっこう もカリキュラムも別々 べつべつ であったが、教育 きょういく の共通 きょうつう 化 か が計 はか られるようになると、日本 にっぽん のような学校 がっこう の序列 じょれつ が出来上 できあ がり、これが職業 しょくぎょう 階層 かいそう の差別 さべつ と繋 つな がるような風潮 ふうちょう も出 で て来 き てはいる。
なお、階層 かいそう の直接 ちょくせつ 世襲 せしゅう は無 な いものの、移動 いどう は少 すく なくかなり固定 こてい されている。また、旧 きゅう 東西 とうざい ドイツが統一 とういつ した後 のち 、その経済 けいざい 力 りょく の差 さ により旧 きゅう 東西 とうざい ドイツ国民 こくみん の間 あいだ での新 あら たな階層 かいそう が生 う まれることとなった。更 さら には、単純 たんじゅん 作業 さぎょう 者 しゃ として国外 こくがい の労働 ろうどう 者 しゃ を招 まね き入 い れた結果 けっか 、これが新 あら たな階層 かいそう と化 か している。
インド では、法律 ほうりつ 上 じょう すでに階級 かいきゅう は存在 そんざい しないが、四 よん 大 だい 文明 ぶんめい 当時 とうじ からの、一般 いっぱん にカースト制 せい として知 し られる独自 どくじ の身分 みぶん 制度 せいど が存在 そんざい している。
カーストはバラモン ・クシャトリア ・ヴァイシャ ・シュードラ の四 よん 身分 みぶん に大別 たいべつ されるといわれるが、実際 じっさい には、各 かく 身分 みぶん 内 ない においても世襲 せしゅう 職業 しょくぎょう などに応 おう じて無数 むすう の区分 くぶん が行 おこな われている。さらに、四身 よつみ 分 ぶん に含 ふく まれる事 こと すら許 ゆる されない不可 ふか 触 さわ 民 みん (アンタッチャブル)が存在 そんざい している。これらの身分 みぶん 制度 せいど は宗教 しゅうきょう ・生活 せいかつ と不可分 ふかぶん に結 むす びついており、インド全体 ぜんたい の近代 きんだい 化 か において大 おお きな妨 さまた げと指摘 してき されるところであるが、インド人 じん の間 あいだ に現在 げんざい も強 つよ く根付 ねつ いているが、問題 もんだい 視 し しない人 ひと も多 おお いとされる。
コチェリル・ラーマン・ナラヤナン は、不可 ふか 触 さわ 民 みん 出身 しゅっしん として初 はじ めてインドの大統領 だいとうりょう に選 えら ばれた。
タイ は、爵位 しゃくい 制度 せいど が存在 そんざい する社会 しゃかい である。ラーチャウォン(王族 おうぞく )と呼 よ ばれる人々 ひとびと がこの爵位 しゃくい 制度 せいど によって階級 かいきゅう 分 わ けされており、全部 ぜんぶ で5つ存在 そんざい する。ラーチャウォンと呼 よ ばれる人々 ひとびと には階級 かいきゅう に応 おう じて年金 ねんきん などの特権 とっけん が存在 そんざい する一方 いっぽう で、階級 かいきゅう によっては政治 せいじ 関与 かんよ などに制約 せいやく がかかっている場合 ばあい もある(詳 くわ しくはラーチャウォン を参照 さんしょう )。
一方 いっぽう 、アユタヤ王朝 おうちょう 時代 じだい に作 つく られたクンナーン と呼 よ ばれる官僚 かんりょう にはバンダーサック と呼 よ ばれる階級 かいきゅう が存在 そんざい した。バンダーサックは元々 もともと 貸 が し与 あた えられる耕作 こうさく 面積 めんせき に応 おう じて階級 かいきゅう 分 わ けがなされたが、チャクリー王朝 おうちょう 期 き には徐々 じょじょ に名誉 めいよ 的 てき な階級 かいきゅう に変化 へんか し、その人 ひと がどれだけ有力 ゆうりょく かと言 い うことを示 しめ す階級 かいきゅう となった。これは、立憲 りっけん 革命 かくめい 時 とき に新 あら たなバンダーサックの下賜 かし は廃止 はいし されたが、国王 こくおう に剥奪 はくだつ されない限 かぎ り名乗 なの ることができたため、20世紀 せいき 中期 ちゅうき まで、バンダーサックを有 ゆう する官僚 かんりょう らが活躍 かつやく した。仮 かり にバンダーサックを立憲 りっけん 革命 かくめい 以前 いぜん に下賜 かし された人 ひと が居 い たとして現 げん に生存 せいぞん している場合 ばあい 、そのバンダーサックは公式 こうしき にも使 つか われるため、見方 みかた によっては現存 げんそん の階級 かいきゅう 制度 せいど と見 み なすこともできる。
また警察 けいさつ や軍隊 ぐんたい も階級 かいきゅう (大将 たいしょう 、軍曹 ぐんそう など)を保持 ほじ しており、公式 こうしき な場 ば では必 かなら ずこの階級 かいきゅう が利用 りよう される。これを保持 ほじ している場合 ばあい 、平民 へいみん の敬称 けいしょう であるナーイ 、ナーン などは使 つか われない。これは一度 いちど 保有 ほゆう すると昇級 しょうきゅう や剥奪 はくだつ されない限 かぎ りそのまま使 つか い続 つづ けることができ、退職 たいしょく してもそのまま使 つか い続 つづ ける事 こと ができる。たとえば過去 かこ のタイの総理 そうり 大臣 だいじん であるプレーク・ピブーンソンクラーム は元帥 げんすい から退 しりぞ いた後 のち も元帥 げんすい の階級 かいきゅう を保持 ほじ しており、現在 げんざい でも元帥 げんすい という階級 かいきゅう と共 とも に呼 よ ばれる。
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく [ 編集 へんしゅう ]
社会 しゃかい 学者 がくしゃ Dennis Gilbertによる、米国 べいこく の社会 しゃかい 経済 けいざい 学 がく 的 てき ステータス。左 ひだり から順 じゅん に、上流 じょうりゅう 階級 かいきゅう ・上位 じょうい 中産 ちゅうさん 階級 かいきゅう ・中流 ちゅうりゅう 階級 かいきゅう ・労働 ろうどう 者 しゃ 階級 かいきゅう ・ワーキングプア ・アンダークラス [3]
アメリカ 南部 なんぶ 州 しゅう では、かつては人種 じんしゅ 差別 さべつ が立法 りっぽう されていた。60年代 ねんだい の公民 こうみん 権 けん 運動 うんどう 以来 いらい 、差別 さべつ 法 ほう は廃止 はいし となっていった。一方 いっぽう 、資産 しさん による区別 くべつ は激 はげ しくなる傾向 けいこう にあり、資産 しさん 階級 かいきゅう は犯罪 はんざい 時 じ の対応 たいおう や住宅 じゅうたく 街 がい へ通 つう じる道路 どうろ の補修 ほしゅう といった形 かたち での様々 さまざま な恩恵 おんけい を受 う けることもある。
実情 じつじょう では、資産 しさん 階級 かいきゅう になる早道 はやみち として高 こう 報酬 ほうしゅう の職業 しょくぎょう 、高 たか いポストの職階 しょっかい に就 つ くためには、実績 じっせき 、高 たか い学歴 がくれき や試験 しけん 資格 しかく を得 え る必要 ひつよう がある。その教育 きょういく に金 かね をかけるという意味 いみ で貧民 ひんみん 層 そう (マイノリティーに多 おお い)はその職業 しょくぎょう に就 つ くことは困難 こんなん である。またマイノリティーは、たとえ実績 じっせき や学歴 がくれき を積 つ んでも、ある職階 しょっかい で出世 しゅっせ が閉 と ざされる(ガラスの天井 てんじょう )ことが多 おお い。一方 いっぽう で、ベンチャー企業 きぎょう の立 た ち上 あ げによる資産 しさん 形成 けいせい や、セレブリティ として名士 めいし になる方法 ほうほう もあるが、一部 いちぶ のマイノリティーのベンチャー企業 きぎょう への投資 とうし には、見 み えない形 かたち で制限 せいげん がかけられている場合 ばあい が多 おお い。また名士 めいし になれる可能 かのう 性 せい は、実力 じつりょく も飛 と び抜 ぬ けて必要 ひつよう であり、また他 た の資産 しさん 階級 かいきゅう になる方法 ほうほう と比 くら べ、確 かく 率 りつ が非常 ひじょう に小 ちい さいことにより、新 あら たな形 かたち のマイノリティー差別 さべつ との指摘 してき もある。
オーストラリア は、アメリカと同様 どうよう に、かつては白 はく 豪 つよし 主義 しゅぎ と呼 よ ばれる人種 じんしゅ 差別 さべつ が行 おこな われていたが、この制度 せいど は撤廃 てっぱい された。また、近年 きんねん アジアとの経済 けいざい 的 てき 結 むす びつきが大切 たいせつ であることが認識 にんしき され、人種 じんしゅ による階層 かいそう 差別 さべつ は姿 すがた を消 け しつつある。しかしながら、先住民 せんじゅうみん 族 ぞく であるアボリジニ の問題 もんだい も残 のこ されている。
今日 きょう のイタリア 社会 しゃかい の階級 かいきゅう ヒエラルキーは以下 いか のようになっている[4] 。
ブルジョワジー (労働 ろうどう 人口 じんこう の10%)[4] - 上流 じょうりゅう 階級 かいきゅう の起業 きぎょう 家 か ・管理 かんり 職 しょく ・政治 せいじ 家 か ・自営業 じえいぎょう など
ホワイトカラー 中流 ちゅうりゅう 階級 かいきゅう (17%) [4] - 肉体 にくたい 労働 ろうどう ではない中流 ちゅうりゅう 階級 かいきゅう 労働 ろうどう 者 しゃ など
都市 とし プチブルジョア (14%) [4] - 商店 しょうてん 主 ぬし ・スモールビジネス 起業 きぎょう 家 か ・自営業 じえいぎょう など
農村 のうそん プチブルジョア(10%) [4] - 田舎 いなか で農林 のうりん 業 ぎょう に従事 じゅうじ する、小規模 しょうきぼ 起業 きぎょう 家 か ・不動産 ふどうさん オーナー
都市 とし 労働 ろうどう 者 しゃ 階級 かいきゅう (37%) [4] - 都市 とし で肉体 にくたい 労働 ろうどう に従事 じゅうじ する人々 ひとびと
農村 のうそん 労働 ろうどう 者 しゃ 階級 かいきゅう (9%) [4] - 農業 のうぎょう ・林業 りんぎょう ・漁業 ぎょぎょう などの第 だい 一 いち 次 じ 産業 さんぎょう に従事 じゅうじ する人々 ひとびと
日本 にっぽん では、憲法 けんぽう 第 だい 14条 じょう が法 ほう の下 した の平等 びょうどう を規定 きてい しており、皇族 こうぞく (一部 いちぶ 除 のぞ く)を例外 れいがい として、国民 こくみん の間 あいだ には世襲 せしゅう 的 てき な特権 とっけん 階級 かいきゅう は存在 そんざい しないとされている。
しかしながら、いくつかの要素 ようそ が組 く み合 あ わさることにより社会 しゃかい 的 てき に序列 じょれつ づけることはおこなわれている。
なお、いわゆる階級 かいきゅう とはことなるが、各種 かくしゅ の職位 しょくい ・職階 しょっかい が組織 そしき 内部 ないぶ はもちろん、一般 いっぱん 社会 しゃかい にあっても一定 いってい の権威 けんい を持 も つことがある。たとえば、首長 しゅちょう や議員 ぎいん などの政治 せいじ 家 か 、裁判官 さいばんかん や事務次官 じむじかん ・官僚 かんりょう や学校 がっこう 長 ちょう や税務署 ぜいむしょ 長 ちょう などの公職 こうしょく 者 しゃ 、武道 ぶどう ・華道 かどう や囲碁 いご ・将棋 しょうぎ などの技能 ぎのう 称号 しょうごう 、神社 じんじゃ 内 うち で高位 こうい の職階 しょっかい にある神職 しんしょく 、芸能 げいのう ・スポーツ ・叙勲 じょくん などの各種 かくしゅ の賞 しょう の受賞 じゅしょう 者 しゃ 、医師 いし や弁護士 べんごし や公認 こうにん 会計士 かいけいし などの最 さい 難関 なんかん 国家 こっか 試験 しけん 合格 ごうかく 者 しゃ 、および人間 にんげん 国宝 こくほう などの公的 こうてき な認定 にんてい 制度 せいど を受 う けた者 もの 、さらには著名 ちょめい な研究 けんきゅう 者 しゃ ,大 だい 企業 きぎょう の社長 しゃちょう ,極 きょく 一 いち 握 にぎ りの世界 せかい 的 てき 企業 きぎょう (例 れい :GAFA ,マッキンゼー )の社員 しゃいん が広 ひろ く社会 しゃかい の尊敬 そんけい の対象 たいしょう とされる傾向 けいこう があり、これが一種 いっしゅ の階級 かいきゅう として慣例 かんれい 的 てき に通用 つうよう する場合 ばあい がある。ただし、これは名士 めいし やエリート としての扱 あつか いであり、席順 せきじゅん 、挨拶 あいさつ の順番 じゅんばん 、敬称 けいしょう や組織 そしき 内部 ないぶ での発言 はつげん 力 りょく の序列 じょれつ 程度 ていど で普遍 ふへん 的 てき な区別 くべつ ・差別 さべつ とは繋 つな がらなく、直接的 ちょくせつてき な世襲 せしゅう は行 おこな われない。しかし、家元 いえもと や大学 だいがく といった閉鎖 へいさ された組織 そしき 内 ない においては、称号 しょうごう (または職名 しょくめい )が絶対 ぜったい 的 てき となる場合 ばあい もあり、一部 いちぶ の人間 にんげん は外部 がいぶ に対 たい しても権威 けんい を振 ふ りかざす場合 ばあい も存在 そんざい する(これは本人 ほんにん の人格 じんかく によるものであるが、制度 せいど ・組織 そしき の脆弱 ぜいじゃく 性 せい とも言 い える)。
また、企業 きぎょう などでは、職務 しょくむ の度合 どあ いに応 おう じて責任 せきにん を示 しめ す職階 しょっかい 、役職 やくしょく (課長 かちょう 、部長 ぶちょう 、役員 やくいん など)が、職務 しょくむ 上 じょう の指揮 しき 命令 めいれい の権限 けんげん だけでなく、組織 そしき 内 ない での様々 さまざま な待遇 たいぐう (食堂 しょくどう の別 べつ 、運転 うんてん 手 しゅ や執務 しつむ 用 よう 個室 こしつ の有無 うむ など)の格差 かくさ に及 およ んでいる。こうした職階 しょっかい の制度 せいど は職務 しょくむ に対 たい する責任 せきにん と報酬 ほうしゅう の度合 どあ いをはかるのに必要 ひつよう なものであるが、日本 にっぽん の組織 そしき 内 ない の階級 かいきゅう 制度 せいど はしばしば法的 ほうてき 根拠 こんきょ を欠 か く業務 ぎょうむ 外 がい での待遇 たいぐう 格差 かくさ と指揮 しき 権限 けんげん (いわゆる職権 しょっけん 濫用 らんよう )に及 およ んでおり、商法 しょうほう に違反 いはん した重大 じゅうだい な人権 じんけん 問題 もんだい 行為 こうい であるとも指摘 してき されている(いわゆるパワーハラスメント )。例 たと えば、就業 しゅうぎょう 規則 きそく に上位 じょうい 役職 やくしょく の業務 ぎょうむ 命令 めいれい を遵守 じゅんしゅ するように規定 きてい される一方 いっぽう で、その業務 ぎょうむ 命令 めいれい の範囲 はんい と遵守 じゅんしゅ 違反 いはん に対 たい する懲戒 ちょうかい が明確 めいかく でないケースがあり、遵守 じゅんしゅ 違反 いはん 者 しゃ に対 たい する免職 めんしょく は裁判 さいばん で会社 かいしゃ 側 がわ が勝 か った判決 はんけつ 例 れい が存在 そんざい する。また、人事 じんじ や給料 きゅうりょう の査定 さてい は上位 じょうい 役職 やくしょく の権限 けんげん であり、職位 しょくい によっては関連 かんれん 会社 かいしゃ への発注 はっちゅう 権限 けんげん もあるため、従業 じゅうぎょう 員 いん や関連 かんれん 会社 かいしゃ の従業 じゅうぎょう 員 いん もしくはその家族 かぞく は上位 じょうい 役職 やくしょく 者 しゃ の感情 かんじょう を害 がい さないように業務 ぎょうむ 外 がい でも役職 やくしょく に従 したが わざるを得 え ない場合 ばあい もありえる。こうした日本 にっぽん 企業 きぎょう の特徴 とくちょう は、企業 きぎょう が株主 かぶぬし でなく経営 けいえい 者 しゃ のための経営 けいえい と化 か し外部 がいぶ 監査 かんさ が機能 きのう していないことによる現象 げんしょう とも指摘 してき される。実際 じっさい に、上位 じょうい 役職 やくしょく 者 しゃ とその家族 かぞく が、役職 やくしょく の権限 けんげん を私物 しぶつ 化 か して、裁判 さいばん や社会 しゃかい 問題 もんだい になったこともある。さらに、組織 そしき やその直接的 ちょくせつてき 利害 りがい 関係 かんけい 者 しゃ の外 そと においてみても、個人 こじん の所属 しょぞく 組織 そしき 名 めい や役職 やくしょく 名 めい や収入 しゅうにゅう が、銀行 ぎんこう ローンの上限 じょうげん 、ゴルフクラブ の会員 かいいん 権 けん やクレジットカード の種類 しゅるい に影響 えいきょう を及 およ ぼしたり、その家族 かぞく の結婚 けっこん や就職 しゅうしょく などにまで影響 えいきょう することは珍 めずら しくない。このため、所属 しょぞく 組織 そしき の権威 けんい ・実力 じつりょく ,役職 やくしょく ,収入 しゅうにゅう の肯定 こうてい が、実質 じっしつ 的 てき な社会 しゃかい 階級 かいきゅう と化 か していることもある。もっとも、こうした傾向 けいこう は政治 せいじ 家 か などの「名士 めいし 」とされる人々 ひとびと においてもみられるし、必 かなら ずしも日本 にっぽん の民間 みんかん 企業 きぎょう に限 かぎ った現象 げんしょう ではない。
武家 ぶけ と召使 めしつか い(1845年 ねん 頃 ごろ )
8世紀 せいき に完成 かんせい した律令制 りつりょうせい の下 した では、朝廷 ちょうてい に仕 つか える公民 こうみん については、個々人 ここじん は班 はん 田制 たせい に基 もと づいて国家 こっか から平等 びょうどう に田 た が与 あた えられることとされた一方 いっぽう 、朝廷 ちょうてい に仕 つか えるものや国家 こっか に勲功 くんこう があったものには一 いち 代 だい 限 かぎ りの位階 いかい が与 あた えられることとなり、実質 じっしつ 上 じょう の貴族 きぞく 制度 せいど が維持 いじ された。
貴族 きぞく は、厳密 げんみつ には五 ご 位 い 以上 いじょう の官位 かんい 、即 すなわ ち位階 いかい と官職 かんしょく に叙 じょ せられたものをいう。平安 へいあん 時代 じだい には貴族 きぞく の家格 かかく の固定 こてい 化 か が進 すす み、鎌倉 かまくら 時代 ときよ に至 いた って朝廷 ちょうてい にあって公卿 くぎょう として天皇 てんのう を輔弼 ほひつ した公家 くげ と呼 よ ばれる集団 しゅうだん が形成 けいせい された。一方 いっぽう 、班 はん 田制 たせい の早期 そうき の崩壊 ほうかい によって社会 しゃかい の分化 ぶんか が進 すす み、その中 なか から武芸 ぶげい を家職 かしょく とした武士 ぶし と呼 よ ばれる人々 ひとびと が力 ちから をもつようになった。鎌倉 かまくら 時代 じだい 以降 いこう 、武家 ぶけ と言 い って公家 くげ と並 なら ぶ支配 しはい 階層 かいそう になる集団 しゅうだん である。もっとも、武家 ぶけ の諸 しょ 家系 かけい の間 あいだ で社会 しゃかい 階層 かいそう は一定 いってい していたわけではなく、戦国 せんごく 時代 じだい までの間 あいだ に浮沈 ふちん が見 み られた。
江戸 えど 時代 じだい になると、公家 くげ と武家 ぶけ の間 あいだ の階層 かいそう は最終 さいしゅう 的 てき な形 かたち が定着 ていちゃく する。公家 くげ は摂家 せっけ ・清華 せいか 家 か ・大臣 だいじん 家 か ・羽林 はばやし 家 か ・名家 めいか ・半家 はげ といった家格 かかく があり、またその下 した には地下 ちか と呼 よ ばれる下級 かきゅう の公家 くげ がおりその中 なか でも催官人 じん ・並 なみ 官 かん 人 じん ・下 した 官 かん 人 じん といった家格 かかく があり、同 おな じ血筋 ちすじ における直系 ちょっけい と傍系 ぼうけい の差 さ や代々 だいだい 授 さづ けられた官位 かんい に基 もと づいて階層 かいそう 化 か された。一方 いっぽう 、武家 ぶけ は将軍 しょうぐん を頂点 ちょうてん にその直 ちょく 臣 しん は大名 だいみょう 、旗本 はたもと 、御家人 ごけにん に大別 たいべつ され、また大名 だいみょう 以下 いか の家臣 かしん (陪臣 ばいしん )にも様々 さまざま な家格 かかく が形成 けいせい された。武家 ぶけ は血筋 ちすじ もさることながら、功績 こうせき によって認 みと められた領地 りょうち や勢力 せいりょく 、特別 とくべつ な格式 かくしき など複 ふく 合 あい 的 てき な事由 じゆう が家格 かかく を決定 けってい する要素 ようそ となった。また、武家 ぶけ は家格 かかく の上昇 じょうしょう 、下降 かこう が存在 そんざい した。
また、江戸 えど 時代 じだい には公家 くげ 、武家 ぶけ の他 ほか に農民 のうみん 、町人 ちょうにん が身分 みぶん として認 みと められ、かつそのそれぞれが生業 せいぎょう や資産 しさん 、社会 しゃかい 的 てき な地位 ちい などによって区別 くべつ 化 か されていた。
明治 めいじ 時代 じだい 以降 いこう の身分 みぶん 構造 こうぞう [ 編集 へんしゅう ]
明治 めいじ 時代 じだい (より正確 せいかく には大日本帝国 だいにっぽんていこく 憲法 けんぽう 成立 せいりつ )以降 いこう 、それまでの封建 ほうけん 的 てき 身分 みぶん 社会 しゃかい における階級 かいきゅう は天皇 てんのう の一族 いちぞく である皇族 こうぞく 、公家 くげ 大名 だいみょう などを中心 ちゅうしん とした華族 かぞく 、武士 ぶし 階級 かいきゅう を中心 ちゅうしん とした士族 しぞく 、農民 のうみん 等 とう を中心 ちゅうしん とした平民 へいみん に分 わ けられた。これらの分類 ぶんるい の呼 よ び名 な を族称 ぞくしょう という。四 よっ つの族称 ぞくしょう に分類 ぶんるい された各 かく 階級 かいきゅう の人々 ひとびと は明治 めいじ 新 しん 政府 せいふ の発 はっ した四民 しみん 平等 びょうどう の方針 ほうしん の下 した で基本 きほん 的 てき には天皇 てんのう の前 まえ に平等 びょうどう とされた。
これは近代 きんだい 国家 こっか として世界 せかい に通用 つうよう する日本 にっぽん を建設 けんせつ する上 じょう で不合理 ふごうり な制度 せいど の残 のこ る国 くに というイメージを払拭 ふっしょく する狙 ねら いがあり、また天皇 てんのう を中心 ちゅうしん とした富国強兵 ふこくきょうへい を押 お し進 すす める上 うえ では階級 かいきゅう 間 あいだ の差別 さべつ 等 とう を是正 ぜせい する効果 こうか があった一方 いっぽう 、封建 ほうけん 的 てき 要素 ようそ も色濃 いろこ く残 のこ した。
特 とく に華族 かぞく については、それまでの支配 しはい 階級 かいきゅう として既得 きとく 権 けん を奪 うば うことで世情 せじょう が混乱 こんらん するおそれが考慮 こうりょ されたり、天皇 てんのう を中心 ちゅうしん とした国家 こっか 建設 けんせつ に向 む けて皇室 こうしつ の藩屏 はんぺい を担 にな う存在 そんざい が必要 ひつよう とされたため、それまでの支配 しはい 階級 かいきゅう を特別 とくべつ な身分 みぶん として遇 ぐう したものである。華族 かぞく は、貴族 きぞく 院 いん 議員 ぎいん への選出 せんしゅつ や官僚 かんりょう への登用 とうよう 、学習 がくしゅう 院 いん への修学 しゅうがく などで、様々 さまざま な特権 とっけん を享受 きょうじゅ した。
中間 ちゅうかん 的 てき な階級 かいきゅう である士族 しぞく に関 かん しては、髷 まげ の禁止 きんし や廃刀 はいとう 令 れい や俸禄 の廃止 はいし といった既得 きとく 権 けん を奪 うば う施策 しさく が段階 だんかい 的 てき に実施 じっし され、最終 さいしゅう 的 てき にはほとんど平民 へいみん とかわるところがなくなった。
平民 へいみん は自由 じゆう な身分 みぶん が与 あた えられたことに加 くわ えて、学業 がくぎょう 優秀 ゆうしゅう な者 もの は大学 だいがく へ進学 しんがく して学位 がくい を得 え て官僚 かんりょう に登用 とうよう されたり、軍人 ぐんじん になるなどの手段 しゅだん を通 つう じて立身出世 りっしんしゅっせ する道 みち が開 ひら かれた。また、高額 こうがく 納税 のうぜい 者 しゃ であれば貴族 きぞく 院 いん 議員 ぎいん への選出 せんしゅつ も可能 かのう であった。
士族 しぞく や平民 へいみん で、官僚 かんりょう や軍人 ぐんじん となった者 もの は、位階 いかい 勲等 くんとう をはじめ、官吏 かんり としての地位 ちい 、称号 しょうごう 、特権 とっけん を享受 きょうじゅ し、また軍人 ぐんじん であれば軍功 ぐんこう によって功 こう 級 きゅう を与 あた えられる栄誉 えいよ も受 う けた。また、国家 こっか に対 たい する功績 こうせき が絶大 ぜつだい と認 みと められれば、新 あら たに華族 かぞく として受爵する可能 かのう 性 せい すらもあった。
しかしこの一方 いっぽう で、家柄 いえがら という江戸 えど 時代 じだい 以来 いらい の価値 かち 観 かん は厳然 げんぜん と残 のこ り、明治 めいじ 以降 いこう の社会 しゃかい 構造 こうぞう は身分 みぶん 社会 しゃかい を厳格 げんかく なものから多少 たしょう 緩 ゆる やかなものとしたに過 す ぎないという向 む きもある。さらには江戸 えど 時代 じだい 以前 いぜん の被 ひ 差別 さべつ 民 みん は平民 へいみん に編入 へんにゅう されたものの、彼 かれ らへの差別 さべつ は厳然 げんぜん として残 のこ されていた。