論蔵ろんぞう

論蔵ろんぞう（ろんぞう、巴ともえ: Abhidhamma piṭaka（アビダンマ・ピタカ）、梵: Abhidharma piṭaka（アビダルマ・ピタカ））とは、律蔵りつぞう、経蔵きょうぞうとともに、仏教ぶっきょうの聖典せいてん（仏典ぶってん・三蔵さんぞう）の一部いちぶであり、仏陀ぶっだの教おしえに対たいする解釈かいしゃく・注釈ちゅうしゃく書しょである論ろん（巴ともえ: Abhidhamma（アビダンマ）、梵: Abhidharma（アビダルマ）、阿おもね毘達磨だるま）をまとめたもの。

種類しゅるい

上座かみざ部ぶ仏教ぶっきょう（南みなみ伝でん仏教ぶっきょう）

詳細しょうさいは「論蔵ろんぞう (パーリ)」を参照さんしょう

上座かみざ部ぶ仏教ぶっきょう（南みなみ伝でん仏教ぶっきょう）の聖典せいてんである『パーリ仏典ぶってん』（パーリ三蔵さんぞう）における論蔵ろんぞうには、

• 『法ほう集しゅう論ろん』（Dhammasaṅgaṇī）
• 『分別ふんべつ論ろん』（Vibhaṅga）
• 『界さかい論ろん』（Dhātukathā）
• 『人ひと施設しせつ論ろん』（Puggalapaññatti）
• 『双そう論ろん』（Yamaka）
• 『発はつ趣おもむき論ろん』（Paṭṭhāna）
• 『論ろん事ごと』（Kathāvatthu）

の7書しょが伝つたえられている。

（更さらに後代こうだいになると、蔵ぞう外がいに「アッタカター」という注釈ちゅうしゃく書しょも作成さくせいされるようになった。）

中国ちゅうごく仏教ぶっきょう（北きた伝でん仏教ぶっきょう）

説せつ一切いっさい有ゆう部ぶ

中国ちゅうごく仏教ぶっきょう（北きた伝でん仏教ぶっきょう）には、部ぶ派は仏教ぶっきょうの古典こてん的てきな論ろん書しょ（阿おもね毘達磨だるま）としては、説せつ一切いっさい有ゆう部ぶの

• 『六ろく足そく論ろん』
• 『発はつ智さとし論ろん』

や、その再さい注釈ちゅうしゃくである『婆ばば沙すな論ろん』『倶舎論ろん』等とうが伝つたわり、倶舎宗むね（毘曇宗むね）が形成けいせいされた。

大乗だいじょう仏教ぶっきょう

大乗だいじょう仏教ぶっきょうの論ろん書しょついては「論ろん (仏教ぶっきょう)」を参照さんしょう

関連かんれん項目こうもく

• 仏典ぶってん
• 三蔵さんぞう
• 阿おもね毘達磨だるま
• 論蔵ろんぞう (パーリ)
• 毘曇部ぶ (大正たいしょう蔵ぞう)