Folding@home (フォールディング・アット・ホーム[4] 、FAH、F@hとも呼 よ ばれる)は、タンパク質 たんぱくしつ の動的 どうてき なふるまいをシミュレート することで、科学 かがく 者 しゃ が様々 さまざま な疾患 しっかん に対 たい する新 あたら しい治療 ちりょう 法 ほう を開発 かいはつ できるよう支援 しえん することを目的 もくてき とした分散 ぶんさん コンピューティング プロジェクトである。
これにはタンパク質 たんぱくしつ のフォールディング やタンパク質 たんぱくしつ の動 うご きのプロセスが含 ふく まれており、ボランティア のパソコン上 じょう で実行 じっこう される分子 ぶんし 動力 どうりょく 学 がく シミュレーションに依存 いぞん している。Folding@homeは、2000年 ねん 10月 がつ 1日 にち にビジェイ・パンデ 教授 きょうじゅ の指揮 しき のもと、スタンフォード大学 だいがく で発足 ほっそく した。2019年 ねん 以降 いこう は、セントルイス・ワシントン大学 だいがく 医学部 いがくぶ に拠点 きょてん を置 お き、パンデ教授 きょうじゅ の元 もと 教 おし え子 ご であるグレッグ・ボーマン博士 はかせ が指揮 しき している。
このプロジェクトは、分散 ぶんさん コンピューティングや科学 かがく 研究 けんきゅう を行 おこな うために、グラフィックス処理 しょり 装置 そうち (GPU)、中央 ちゅうおう 処理 しょり 装置 そうち (CPU)、Raspberry Pi のようなARM プロセッサを利用 りよう する。このプロジェクトでは、従来 じゅうらい のコンピューティング手法 しゅほう からパラダイムシフト した統計 とうけい 的 てき シミュレーション 手法 しゅほう を採用 さいよう している。クライアント・サーバモデル のネットワーク・アーキテクチャの一環 いっかん として、ボランティアのマシンはそれぞれシミュレーションの一部 いちぶ (ワークユニット、WU)を受 う け取 と り、計算 けいさん により完成 かんせい させ、プロジェクトのデータベースサーバ に返 かえ し、そこでユニットが全体 ぜんたい のシミュレーションにまとめられる。ボランティアは自分 じぶん の貢献 こうけん 度 ど をウェブサイト「Folding@home」上 じょう で確認 かくにん することができるため、参加 さんか に競争心 きょうそうしん を刺激 しげき し、長期 ちょうき 的 てき な貢献 こうけん を促 うなが している。
Folding@homeは、世界 せかい 最速 さいそく の計算 けいさん 機 き システムの一 ひと つである。COVID-19パンデミック の影響 えいきょう でプロジェクトへの関心 かんしん が高 たか まる中 なか 、2020年 ねん 3月 がつ 下旬 げじゅん には本 ほん プロジェクトの演算 えんざん 能力 のうりょく は約 やく 1.22 E (エクサ)FLOPS (フロップス)[5] [6] 、2020年 ねん 4月 がつ 中旬 ちゅうじゅん には約 やく 2.43 EFLOPSを達成 たっせい し[7] [8] [9] 、世界 せかい 初 はつ のエクサフロップ・コンピューティング・システムとなり、TOP500 の全 ぜん スーパーコンピュータ の合算 がっさん を上回 うわまわ る能力 のうりょく を獲得 かくとく した。 研究 けんきゅう 者 しゃ は、計算 けいさん コスト のかかるタンパク質 たんぱくしつ の折 お りたたみに関 かん する原子 げんし レベルのシミュレーションを、従来 じゅうらい の数 すう 千 せん 倍 ばい の長 なが い時間 じかん に渡 わた って実行 じっこう することが可能 かのう となった。Pande Labは、2000年 ねん 10月 がつ 1日 にち の発足 ほっそく 以来 いらい 、225の科学 かがく 研究 けんきゅう 論文 ろんぶん を発表 はっぴょう してきた[10] 。このプロジェクトのシミュレーション結果 けっか は、実験 じっけん の結果 けっか とよく一致 いっち している。
折 お り畳 たた み前 まえ と折 お り畳 たた み後 ご のタンパク質 たんぱくしつ 。不安定 ふあんてい なランダムコイル 状態 じょうたい で始 はじ まり、本来 ほんらい の状態 じょうたい の立体 りったい 配 はい 座 ざ で終 お わる。
タンパク質 たんぱくしつ は、多 おお くの生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 機能 きのう に不可欠 ふかけつ な構成 こうせい 要素 ようそ であり、生物 せいぶつ 細胞 さいぼう 内 うち の事実 じじつ 上 じょう すべてのプロセスに関与 かんよ している。 タンパク質 たんぱくしつ は多 おお くの場合 ばあい 、酵素 こうそ として機能 きのう し、細胞 さいぼう のシグナル伝達 でんたつ 、分子 ぶんし 輸送 ゆそう 、細胞 さいぼう 周期 しゅうき の制御 せいぎょ などの生化学 せいかがく 反応 はんのう を行 おこな っている。 構造 こうぞう 要素 ようそ として、いくつかのタンパク質 たんぱくしつ は、細胞 さいぼう の骨格 こっかく の一種 いっしゅ である抗体 こうたい として機能 きのう し、他 た のタンパク質 たんぱくしつ は免疫 めんえき システム に関与 かんよ している。 タンパク質 たんぱくしつ がこれらの役割 やくわり を果 は たす前 まえ に、タンパク質 たんぱくしつ は機能 きのう 的 てき な三 さん 次元 じげん 構造 こうぞう に折 お りたたまれなければならない。 このプロセスは、しばしば自然 しぜん 発生 はっせい 的 てき に行 おこな われ、アミノ酸 あみのさん 配列 はいれつ 内 ない の相互 そうご 作用 さよう やアミノ酸 あみのさん とその周囲 しゅうい のアミノ酸 あみのさん との相互 そうご 作用 さよう に依存 いぞん する。 タンパク質 たんぱくしつ の折 お り畳 たた み(フォールディング)は、タンパク質 たんぱくしつ の最 もっと もエネルギー的 てき に有利 ゆうり な構造 こうぞう 、すなわち天然 てんねん 状態 じょうたい (立体 りったい 配 はい 座 ざ )を見 み つけるための探索 たんさく によって推進 すいしん される。 このように、タンパク質 たんぱくしつ のフォールディングを理解 りかい することは、タンパク質 たんぱくしつ が何 なに をしているのか、どのように機能 きのう しているのかを理解 りかい する上 じょう で非常 ひじょう に重要 じゅうよう であり、計算 けいさん 生物 せいぶつ 学 がく の聖 ひじり 杯 はい と考 かんが えられてる。 フォールディングは、混雑 こんざつ した細胞 さいぼう 環境 かんきょう の中 なか で行 おこな われているにもかかわらず、通常 つうじょう はスムーズに行 おこな われている。 しかし、タンパク質 たんぱくしつ の化学 かがく 的 てき 性質 せいしつ やその他 た の要因 よういん により、タンパク質 たんぱくしつ が誤 あやま って折 お り畳 たた まれ (ミスフォールディング と呼 よ ばれる)、誤 あやま った経路 けいろ で折 お りたたまれてしまい、形 かたち が崩 くず れてしまうことがある。 誤 あやま って折 お り畳 たた まれたタンパク質 たんぱくしつ を細胞 さいぼう のメカニズムで破壊 はかい したり、再 さい フォールディングしたりしない限 かぎ り、タンパク質 たんぱくしつ はその後 ご 凝集 ぎょうしゅう し、様々 さまざま な消耗 しょうもう 性 せい 疾患 しっかん を引 ひ き起 お こす可能 かのう 性 せい がある。 これらのプロセスを研究 けんきゅう する実験 じっけん 室 しつ での実験 じっけん は、範囲 はんい や原子 げんし レベルでの詳細 しょうさい が限 かぎ られているため、科学 かがく 者 しゃ たちは、物理 ぶつり 学 がく に基 もと づいた計算 けいさん モデルを使用 しよう して実験 じっけん を補完 ほかん し、タンパク質 たんぱくしつ のフォールディング、ミスフォールディング、凝集 ぎょうしゅう のより完全 かんぜん な全体 ぜんたい 像 ぞう を提供 ていきょう しようとしている。
タンパク質 たんぱくしつ の立体 りったい 配 はい 座 ざ やコンフィギュレーション空間 くうかん (英語 えいご 版 ばん ) (タンパク質 たんぱくしつ が取 と り得 え る形状 けいじょう のセット)の複雑 ふくざつ さと計算 けいさん 能力 のうりょく の限界 げんかい から、全 ぜん 原子 げんし 分子 ぶんし 動力 どうりょく 学 がく シミュレーションでは研究 けんきゅう できるタイムスケールが大幅 おおはば に制限 せいげん されている。 ほとんどのタンパク質 たんぱくしつ は通常 つうじょう ミリ秒 びょう 単位 たんい で折 お りたたまれるのに対 たい して、2010年 ねん 以前 いぜん のシミュレーションではナノ秒 びょう からマイクロ秒 びょう のタイムスケールにしか到達 とうたつ できなかった。 タンパク質 たんぱくしつ のフォールディングのシミュレーションには、汎用 はんよう スーパーコンピュータ が使用 しよう されてきたが、このようなシステムは本質 ほんしつ 的 てき にコストが高 たか く、多 おお くの研究 けんきゅう グループで共有 きょうゆう されているのが一般 いっぱん 的 てき であった。 さらに、動力 どうりょく 学 がく モデルの計算 けいさん は連続 れんぞく 的 てき に行 おこな われるため、従来 じゅうらい の分子 ぶんし シミュレーションをこれらのアーキテクチャに強 つよ スケーリング することは非常 ひじょう に困難 こんなん といえる(問題 もんだい の大 おお きさに対 たい して多数 たすう のプロセッサを適応 てきおう することが難 むずか しくなる)。 さらに、タンパク質 たんぱくしつ の折 お りたたみは確 かく 率 りつ 的 てき なプロセス (すなわちランダム)であり、時間 じかん の経過 けいか とともに統計 とうけい 的 てき に変化 へんか する可能 かのう 性 せい があるため、折 お りたたみプロセスを包括 ほうかつ 的 てき に見 み るために長時間 ちょうじかん のシミュレーションを行 おこな うことは計算 けいさん 的 てき に困難 こんなん であった。
Folding@homeでは、ここで図示 ずし したようなマルコフ状態 じょうたい モデル を使用 しよう して、タンパク質 たんぱくしつ が初期 しょき のランダムにコイル状 じょう に巻 ま かれた状態 じょうたい (左 ひだり )から本来 ほんらい の3次元 じげん 構造 こうぞう (右 みぎ )へと凝縮 ぎょうしゅく する際 さい に起 お こりうる形状 けいじょう やフォールディング経路 けいろ をモデル化 か している。
タンパク質 たんぱくしつ のフォールディングは一 いち 度 ど に起 お こるものではない。 その代 か わりに、タンパク質 たんぱくしつ は、タンパク質 たんぱくしつ のエネルギー地形 ちけい における局所 きょくしょ 的 てき な熱 ねつ 力学 りきがく 的 てき 自由 じゆう エネルギー の最小 さいしょう 値 ち である様々 さまざま な中 なか 間 あいだ 的 てき な構造 こうぞう の状態 じょうたい で待機 たいき している間 あいだ に、 フォールディングに時間 じかん の大 だい 部分 ぶぶん を費 つい やしている(場合 ばあい によっては96%近 ちか く)。 適応 てきおう 的 てき サンプリング(英語 えいご 版 ばん ) として知 し られるプロセスを通 つう じて、これらの立体 りったい 配 はい 座 ざ はFolding@homeによって、一連 いちれん のシミュレーション軌道 きどう の出発 しゅっぱつ 点 てん として使用 しよう される。 シミュレーションがより多 おお くの立体 りったい 配 はい 座 ざ を発見 はっけん すると、それらの立体 りったい 配 はい 座 ざ から軌道 きどう が再開 さいかい され、この周期 しゅうき 的 てき なプロセスからマルコフ状態 じょうたい モデル (MSM)が徐々 じょじょ に作成 さくせい される。 MSMは離散 りさん 時間 じかん (英語 えいご 版 ばん ) マスター方程式 ほうていしき モデルであり、生体 せいたい 分子 ぶんし の構造 こうぞう とエネルギーランドスケープを、異 こと なる構造 こうぞう とその間 あいだ の短 みじか い遷移 せんい の集合 しゅうごう として記述 きじゅつ する。 適応 てきおう サンプリングマルコフ状態 じょうたい モデル法 ほう は、局所 きょくしょ 的 てき なエネルギー最小 さいしょう 値 ち 自体 じたい の内部 ないぶ での計算 けいさん を避 さ けることができるため、シミュレーションの効率 こうりつ を大幅 おおはば に向上 こうじょう させ、短 みじか い独立 どくりつ したシミュレーション軌道 きどう の統計 とうけい 的 てき 集約 しゅうやく を可能 かのう にするため、分散 ぶんさん コンピューティング(GPUGRID を含 ふく む)に適 てき している。 マルコフ状態 じょうたい モデルの構築 こうちく に要 よう する時間 じかん は、並列 へいれつ シミュレーションの実行 じっこう 回数 かいすう 、すなわち利用 りよう 可能 かのう なプロセッサの数 かず に反比例 はんぴれい する。 い換 いか えれば、線形 せんけい 並列 へいれつ 化 か を実現 じつげん し、全体 ぜんたい の直列 ちょくれつ 計算 けいさん 時間 じかん を約 やく 4桁 けた 短縮 たんしゅく することができる。 完成 かんせい したMSMには、タンパク質 たんぱくしつ の相 あい 空間 くうかん (タンパク質 たんぱくしつ がとることのできるすべての立体 りったい 配 はい 座 ざ )とその間 あいだ の遷移 せんい のサンプル状態 じょうたい が数 すう 万 まん 個 こ 含 ふく まれている場合 ばあい がある。 このモデルはフォールディングイベントとフォールディング順序 じゅんじょ (すなわち経路 けいろ )を示 しめ しており、研究 けんきゅう 者 しゃ は後 あと で動力 どうりょく 学 がく 的 てき クラスタリングを使用 しよう して、そうでなければ非常 ひじょう に詳細 しょうさい なモデルの粗 あら 視 し 化 か された表現 ひょうげん を見 み ることができる。 これらのMSMを用 もち いて、タンパク質 たんぱくしつ がどのようにして誤 あやま って折 お りたたまれるかを明 あき らかにし、シミュレーションと実験 じっけん を定量 ていりょう 的 てき に比較 ひかく することができる。
2000年 ねん から2010年 ねん の間 あいだ に、Folding@homeが研究 けんきゅう してきたタンパク質 たんぱくしつ の長 なが さは4倍 ばい に増加 ぞうか し、タンパク質 たんぱくしつ フォールディングシミュレーションのタイムスケールは6桁 けた に増加 ぞうか した。 2002年 ねん には、Folding@homeはマルコフ状態 じょうたい モデルを使用 しよう して数 すう ヶ月 かげつ 間 あいだ で約 やく 100万 まん CPU 日 にち 分 ぶん のシミュレーションを行 おこな い、2011年 ねん にはMSMの並列 へいれつ 化 か を行 おこな い、合計 ごうけい 1000万 まん CPU時間 じかん の計算 けいさん を必要 ひつよう とした。 2010年 ねん 1月 がつ には、Folding@homeはMSMを使用 しよう して、1.52ミリ秒 びょう の間 あいだ に32残 ざん 基 もと のNTL9タンパク質 たんぱくしつ がゆっくりと折 お りたためる動力 どうりょく 学 がく のシミュレーションを行 おこな った。 このモデルは、実験 じっけん 的 てき なフォールディング速度 そくど の予測 よそく と一致 いっち するタイムスケールでありながら、以前 いぜん に達成 たっせい されたものよりも千 せん 倍 ばい も長 なが いものであった。 このモデルは、それぞれが2桁 けた も短 みじか い多数 たすう の個別 こべつ の軌道 きどう から構成 こうせい されており、タンパク質 たんぱくしつ のエネルギー地形 ちけい をこれまでにないレベルで詳細 しょうさい に調 しら べることができた。 2010年 ねん 、Folding@homeの研究 けんきゅう 者 しゃ であるグレッグ・ボーマン(Gregory Bowman)は、オープンソースのMSMBuilderソフトウェアの開発 かいはつ と理論 りろん と実験 じっけん の定量 ていりょう 的 てき な一致 いっち を達成 たっせい したことにより、米国 べいこく 化 か 学会 がっかい からトーマス・クーン (Thomas Kuhn)パラダイムシフト賞 しょう を受賞 じゅしょう した。 彼 かれ の研究 けんきゅう に対 たい して、パンデ(Pande)は、「タンパク質 たんぱくしつ とRNA のフォールディングに関 かん する最先端 さいせんたん の理論 りろん モデルを生 う み出 だ すために、分野 ぶんや を定義 ていぎ し、分野 ぶんや を変 か える計算 けいさん 手法 しゅほう を開発 かいはつ した」として、2012年 ねん にMichael and Kate Bárány Award for Young Investigatorsを、また、「アンサンブル測定 そくてい と単一 たんいつ 分子 ぶんし 測定 そくてい の両方 りょうほう の意味 いみ の再 さい 検討 けんとう を刺激 しげき し、パンデの努力 どりょく はシミュレーション方法 ほうほう 論 ろん への先駆 せんく 的 てき な貢献 こうけん となった」として、2006年 ねん にはIrving Sigal Young Investigator Awardを受賞 じゅしょう している。
生物 せいぶつ 医学 いがく 研究 けんきゅう への応 おう 用例 ようれい [ 編集 へんしゅう ]
タンパク質 たんぱくしつ の誤 あやま った折 お り畳 たた み(ミスフォールディング)は、アルツハイマー病 びょう 、癌 がん (がん)、クロイツフェルト・ヤコブ病 びょう 、嚢胞 のうほう 性 せい 線維 せんい 症 しょう 、ハンチントン病 びょう 、鎌 かま 状 じょう 赤血球 せっけっきゅう 性 せい 貧血 ひんけつ 、およびII型 がた 糖尿 とうにょう 病 びょう を含 ふく む様々 さまざま な疾患 しっかん の原因 げんいん となり得 え る。 HIV やインフルエンザ などのウイルスによる細胞 さいぼう 感染 かんせん には、細胞 さいぼう 膜 まく 上 うえ でのタンパク質 たんぱくしつ のフォールディング現象 げんしょう も関与 かんよ している。 タンパク質 たんぱくしつ のミスフォールディングがよりよく理解 りかい されれば、タンパク質 たんぱくしつ のフォールディングを調節 ちょうせつ する細胞 さいぼう の自然 しぜん な能力 のうりょく を増強 ぞうきょう する治療 ちりょう 法 ほう を開発 かいはつ することができる。 このような治療 ちりょう 法 ほう には、特定 とくてい のタンパク質 たんぱくしつ の産 さん 生 せい を変化 へんか させたり、ミスフォールディングしたタンパク質 たんぱくしつ を破壊 はかい したり、あるいはフォールディングプロセスを補助 ほじょ するために人工 じんこう 分子 ぶんし を使用 しよう することが含 ふく まれる。 計算 けいさん 分子 ぶんし モデリングと実験 じっけん 解析 かいせき の組 く み合 あ わせは、創 そう 薬 やく の迅速 じんそく 化 か やコスト削減 さくげん など、分子 ぶんし 医学 いがく の未来 みらい と合理 ごうり 的 てき な医薬品 いやくひん 設計 せっけい 法 ほう を根本 こんぽん 的 てき に形作 かたちづく る可能 かのう 性 せい を秘 ひ めている。 Folding@homeの最初 さいしょ の5年間 ねんかん の目標 もくひょう は、フォールディングの理解 りかい を前進 ぜんしん させることであったが、現在 げんざい の目標 もくひょう は、ミスフォールディングと関連 かんれん 疾患 しっかん 、特 とく にアルツハイマー病 びょう の理解 りかい である。
Folding@home上 じょう で実行 じっこう されるシミュレーションは、実験 じっけん 室 しつ での実験 じっけん と併用 へいよう されるが、研究 けんきゅう 者 しゃ はこれらのシミュレーションを利用 りよう して、実験 じっけん 室 しつ 環境 かんきょう (in vitro )でのフォールディングが、本来 ほんらい の細胞 さいぼう 環境 かんきょう でのフォールディングとどのように異 こと なるのかを研究 けんきゅう することができる。 これは、実験 じっけん 的 てき に観察 かんさつ することが困難 こんなん なフォールディングやミスフォールディング、そしてそれらと疾患 しっかん との関係 かんけい を研究 けんきゅう する上 じょう で有利 ゆうり である。 例 たと えば、2011年 ねん のFolding@homeでは、リボソーム 出口 いでぐち トンネル内 ない でのタンパク質 たんぱくしつ のフォールディングをシミュレーションし、自然 しぜん の閉 と じ込 こ めや混雑 こんざつ がフォールディングプロセスにどのような影響 えいきょう を与 あた えるかを、科学 かがく 者 しゃ が理解 りかい するのに役立 やくだ てた。 さらに、科学 かがく 者 しゃ は通常 つうじょう 、化学 かがく 的 てき 変性 へんせい 剤 ざい を働 はたら かせ、タンパク質 たんぱくしつ を安定 あんてい なネイティブ状態 じょうたい からアンフォールド(展開 てんかい )させている。 変性 へんせい 剤 ざい がタンパク質 たんぱくしつ の再 さい フォールディングにどのような影響 えいきょう を与 あた えるかは一般 いっぱん 的 てき には知 し られておらず、これらの変性 へんせい 状態 じょうたい に、フォールディングの挙動 きょどう に影響 えいきょう を与 あた える可能 かのう 性 せい のある残余 ざんよ 構造 こうぞう が含 ふく まれるかどうかを実験 じっけん 的 てき に判断 はんだん することは困難 こんなん である。 2010年 ねん にFolding@homeは、GPUを使 つか ってプロテインL (英語 えいご 版 ばん ) の未 み フォールディング状態 じょうたい をシミュレーションし、実験 じっけん 結果 けっか と強 つよ く一致 いっち する崩壊 ほうかい 速度 そくど を推定 すいてい した。
このプロジェクトから得 え られた大 だい 規模 きぼ なデータセットは、要求 ようきゅう に応 おう じて他 た の研究 けんきゅう 者 しゃ が自由 じゆう に利用 りよう できるようになっており、Folding@homeのウェブサイトからアクセスできるものもある。 パンデ研究 けんきゅう 室 しつ は、Blue Gene スーパーコンピュータのような他 ほか の分子 ぶんし 動力 どうりょく 学 がく システムと協力 きょうりょく しており、Folding@homeの主要 しゅよう なソフトウェアを他 た の研究 けんきゅう 者 しゃ と共有 きょうゆう していて、Folding@homeの恩恵 おんけい を受 う けたアルゴリズムが他 た の科学 かがく 分野 ぶんや に役立 やくだ つ可能 かのう 性 せい がある。 2011年 ねん には、Folding@homeのMSMやその他 た の並列 へいれつ 化 か 手法 しゅほう をベースに、大 だい 規模 きぼ なコンピュータクラスタ やスーパーコンピュータ 上 うえ での分子 ぶんし シミュレーションの効率 こうりつ とスケーリングを向上 こうじょう させることを目的 もくてき としたオープンソースのCopernicusソフトウェアをリリースした。 Folding@homeで得 え られたすべての科学 かがく 的 てき 知見 ちけん の要約 ようやく は、発表 はっぴょう 後 ご にFolding@homeのウェブサイトに掲載 けいさい される。
アルツハイマー病 びょう は、脳 のう 内 ない のアミロイドβ べーた タンパク質 たんぱくしつ 断片 だんぺん の凝集 ぎょうしゅう と関連 かんれん している(右 みぎ )。 研究 けんきゅう 者 しゃ たちは、Folding@homeを使 つか って、この病気 びょうき の原因 げんいん をよりよく理解 りかい するために、この凝集 ぎょうしゅう プロセスをシミュレートした。
アルツハイマー病 びょう は、高齢 こうれい 者 しゃ に多 おお く発症 はっしょう し、認知 にんち 症 しょう の半数 はんすう 以上 いじょう を占 し める難治 なんじ 性 せい の神経 しんけい 変性 へんせい 疾患 しっかん である。 正確 せいかく な原因 げんいん は不明 ふめい だが、この病気 びょうき はタンパク質 たんぱくしつ のミスフォールディング疾患 しっかん として同定 どうてい されている。 アルツハイマー病 びょう は、アミロイドβ べーた ペプチド (Aβ べーた と略 りゃく す)が他 た のAβ べーた ペプチドと一緒 いっしょ にミスフォールディングして凝集 ぎょうしゅう することによって引 ひ き起 お こされる有毒 ゆうどく な凝集 ぎょうしゅう 体 たい と関連 かんれん している。 これらのAβ べーた 凝集 ぎょうしゅう 体 たい は、アルツハイマー病 びょう の病理 びょうり 学 がく 的 てき マーカーである老人 ろうじん 斑 まだら (神経 しんけい 突起 とっき 斑 まだら ) )に成長 せいちょう する。 これらの凝集 ぎょうしゅう 体 たい は不 ふ 均一 きんいつ な性質 せいしつ を持 も っているため、X線 せん 結晶 けっしょう 構造 こうぞう 解析 かいせき や核 かく 磁気 じき 共鳴 きょうめい (NMR) などの実験 じっけん 的 てき 手法 しゅほう では、その構造 こうぞう の特徴 とくちょう を明 あき らかにすることが困難 こんなん であった。 また、Aβ べーた 凝集 ぎょうしゅう 体 たい の原子 げんし シミュレーションは、その大 おお きさと複雑 ふくざつ さから、計算 けいさん 量 りょう が非常 ひじょう に多 おお くなる。
Aβ べーた 凝集 ぎょうしゅう を防 ふせ ぐことは、アルツハイマー病 びょう の治療 ちりょう 薬 やく を開発 かいはつ する上 じょう で有望 ゆうぼう な方法 ほうほう であると、NaeemとFaziliは文献 ぶんけん 調査 ちょうさ (英語 えいご 版 ばん ) で述 の べている。 2008年 ねん 、Folding@homeは、数 すう 十 じゅう 秒 びょう 単位 たんい の時間 じかん スケールでAβ べーた 凝集 ぎょうしゅう のダイナミクスを原子 げんし レベルで詳細 しょうさい にシミュレーションした。 これまでの研究 けんきゅう では、約 やく 10マイクロ秒 びょう のシミュレーションしかできなかった。 Folding@homeは、これまでの研究 けんきゅう よりも6桁 けた 長 なが い時間 じかん スケールでAβ べーた のフォールディングをシミュレーションすることができた。 研究 けんきゅう 者 しゃ たちは、この研究 けんきゅう の結果 けっか を利用 りよう して、構造 こうぞう 内 ない の分子 ぶんし 間 あいだ 相互 そうご 作用 さよう の主 おも な原因 げんいん となるβ べーた ヘアピン を特定 とくてい した。 この研究 けんきゅう は、パンデ研究 けんきゅう 室 しつ が将来 しょうらい の凝集 ぎょうしゅう 研究 けんきゅう のために、また凝集 ぎょうしゅう プロセスを安定 あんてい 化 か させる可能 かのう 性 せい のある小 ちい さなペプチドを見 み つけるための更 さら なる研究 けんきゅう のために準備 じゅんび をするのに役立 やくだ った。
2008年 ねん 12月、Folding@homeは、Aβ べーた 凝集 ぎょうしゅう 体 たい の毒性 どくせい を阻害 そがい すると思 おも われるいくつかの小 ちい さな薬物 やくぶつ 候補 こうほ を発見 はっけん した。 2010年 ねん には、タンパク質 たんぱくしつ フォールディング機構 きこう センター(Center for Protein Folding Machinery)との緊密 きんみつ な協力 きょうりょく のもと、これらの薬物 やくぶつ 候補 こうほ の生体 せいたい 組織 そしき での試験 しけん が開始 かいし された。 2011年 ねん 、Folding@homeは、Aβ べーた の凝集 ぎょうしゅう 体 たい 形成 けいせい を安定 あんてい 化 か させると思 おも われるいくつかの変異 へんい のシミュレーションを完成 かんせい させた。 これらの変異 へんい は、病気 びょうき の治療 ちりょう 薬 やく の開発 かいはつ に役立 やくだ つ可能 かのう 性 せい があり、Aβ べーた オリゴマー の核 かく 磁気 じき 共鳴 きょうめい 分光 ぶんこう 法 ほう による実験 じっけん 的 てき 研究 けんきゅう に大 おお きく貢献 こうけん している。 その年 とし の後半 こうはん 、Folding@homeは、様々 さまざま な天然 てんねん 酵素 こうそ がAβ べーた の構造 こうぞう とフォールディングみにどのような影響 えいきょう を与 あた えるかを決定 けってい するために、様々 さまざま なAβ べーた フラグメントのシミュレーションを開始 かいし した。
ハンチントン病 びょう は、タンパク質 たんぱくしつ の折 お り返 かえ しや凝集 ぎょうしゅう を伴 ともな う神経 しんけい 変性 へんせい 性 せい 遺伝 いでん 性 せい 疾患 しっかん である。 ハンチントンタンパク質 たんぱくしつ (英語 えいご 版 ばん ) のN末端 まったん にあるグルタミン アミノ酸 あみのさん の過剰 かじょう な繰 く り返 かえ しが凝集 ぎょうしゅう を引 ひ き起 お こし、その挙動 きょどう は完全 かんぜん には解明 かいめい されていないが、本 ほん 疾患 しっかん に伴 ともな う認知 にんち 機能 きのう の低下 ていか につながると考 かんが えられている。 他 た の凝集 ぎょうしゅう 体 たい と同様 どうよう に、その構造 こうぞう を実験 じっけん 的 てき に決定 けってい することは困難 こんなん である。 科学 かがく 者 しゃ たちは、Folding@homeを用 もち いて、ハンチントンタンパク質 しつ の凝集 ぎょうしゅう 体 たい の構造 こうぞう を研究 けんきゅう し、凝集 ぎょうしゅう 体 たい がどのように形成 けいせい されるかを予測 よそく し、凝集 ぎょうしゅう 体 たい の形成 けいせい を止 と めるための合理 ごうり 的 てき な医薬品 いやくひん 設計 せっけい 法 ほう を支援 しえん している。 ハンチントンタンパク質 しつ のN17フラグメントは、この凝集 ぎょうしゅう を促進 そくしん し、いくつかのメカニズムが提案 ていあん されているが、このプロセスにおける正確 せいかく な役割 やくわり はほとんど不明 ふめい である。 Folding@homeは、このフラグメントと他 た のフラグメントのシミュレーションを行 おこな い、疾患 しっかん における役割 やくわり を明 あき らかにしてきた。2008年 ねん からは、アルツハイマー病 びょう の薬物 やくぶつ 設計 せっけい 法 ほう をハンチントン病 びょう に応用 おうよう している。
既知 きち のがんの半分 はんぶん 以上 いじょう は、細胞 さいぼう 周期 しゅうき を制御 せいぎょ し、DNA が損傷 そんしょう した場合 ばあい に細胞 さいぼう 死 し のシグナルを出 だ す、すべての細胞 さいぼう に存在 そんざい するがん抑制 よくせい タンパク質 たんぱくしつ であるp53 の突然変異 とつぜんへんい が関与 かんよ している。 p53の特定 とくてい の変異 へんい は、これらの機能 きのう を破壊 はかい し、異常 いじょう な細胞 さいぼう の成長 せいちょう を抑制 よくせい せずに継続 けいぞく させ、結果 けっか として腫瘍 しゅよう を発生 はっせい させる。 これらの突然変異 とつぜんへんい の解析 かいせき は、p53関連 かんれん の癌 がん の根本 こんぽん 原因 げんいん を説明 せつめい するのに役立 やくだ つ。 2004年 ねん には、Folding@homeを使用 しよう して、水 みず の全 ぜん 原子 げんし シミュレーション におけるp53のタンパク質 たんぱくしつ 二 に 量 りょう 体 からだ のリフォールディングの最初 さいしょ の分子 ぶんし 動力 どうりょく 学 がく 研究 けんきゅう を行 おこな った。 このシミュレーションの結果 けっか は実験 じっけん 結果 けっか と一致 いっち し、以前 いぜん は得 え られなかった二 に 量 りょう 体 たい のリフォールディングについての洞察 どうさつ が得 え られた。 これは、分散 ぶんさん 型 がた 計算 けいさん 機 き プロジェクトによるがんに関 かん する初 はつ の査読 さどく 付 つ き論文 ろんぶん となった。 翌年 よくねん 、Folding@homeは、特定 とくてい のタンパク質 たんぱくしつ の安定 あんてい 性 せい に重要 じゅうよう なアミノ酸 あみのさん を特定 とくてい する新 あたら しい方法 ほうほう を開発 かいはつ し、p53の変異 へんい の研究 けんきゅう に使用 しよう した。 この方法 ほうほう は、がんを促進 そくしん する突然変異 とつぜんへんい を特定 とくてい することに成功 せいこう し、他 た の方法 ほうほう では実験 じっけん 的 てき に測定 そくてい することができなかった特定 とくてい の突然変異 とつぜんへんい の影響 えいきょう を決定 けってい することができた。
Folding@homeは、高分子 こうぶんし クラウディング した化学 かがく 的 てき ストレスの多 おお い環境 かんきょう 下 か で、他 た のタンパク質 たんぱくしつ のフォールディングを助 たす けることで、細胞 さいぼう の生存 せいぞん に不可欠 ふかけつ な役割 やくわり を果 は たす熱 ねつ ショックタンパク質 しつ であるタンパク質 たんぱくしつ のシャペロン の研究 けんきゅう にも使用 しよう されている。 急速 きゅうそく に成長 せいちょう する癌 がん 細胞 さいぼう は特定 とくてい のシャペロンに依存 いぞん しており、いくつかのシャペロンは化学 かがく 療法 りょうほう の抵抗 ていこう 性 せい に重要 じゅうよう な役割 やくわり を果 は たしている。 これらの特定 とくてい のシャペロンを阻害 そがい することは、効率 こうりつ 的 てき な化学 かがく 療法 りょうほう 薬 くすり の開発 かいはつ や、がんの広 ひろ がりを抑 おさ えるための潜在 せんざい 的 てき な作用 さよう 機 き 序 じょ と考 かんが えられている。 パンデ研究 けんきゅう 室 しつ では、Folding@homeを用 もち いて、タンパク質 たんぱくしつ フォールディング機構 きこう センター(Center for Protein Folding Machinery)と緊密 きんみつ に連携 れんけい し、がん細胞 さいぼう に関与 かんよ するこれらのシャペロンを阻害 そがい する薬剤 やくざい を見 み つけたいと考 かんが えている。 また、研究 けんきゅう 者 しゃ たちは、Folding@homeを使 つか って、Srcキナーゼ (英語 えいご 版 ばん ) という酵素 こうそ や、がんを含 ふく む多 おお くの病気 びょうき に関与 かんよ している可能 かのう 性 せい のある大 おお きなタンパク質 たんぱくしつ であるエングレイルド (英語 えいご 版 ばん ) ホメオドメイン の一部 いちぶ の形 かたち など、がんに関連 かんれん する他 ほか の分子 ぶんし の研究 けんきゅう にも取 と り組 く んでいる。 2011年 ねん 、Folding@homeは、がん細胞 さいぼう 表面 ひょうめん 受容 じゅよう 体 たい に結合 けつごう することで、イメージングスキャン で癌腫 がんしゅ を識別 しきべつ することができる小 ちい さなノッティン タンパク質 たんぱくしつ EETIの動力 どうりょく 学 がく のシミュレーションを開始 かいし した。
インターロイキン2 (IL-2)は、免疫 めんえき 系 けい のT細胞 さいぼう が病原 びょうげん 体 たい や腫瘍 しゅよう を攻撃 こうげき するのを助 たす けるタンパク質 たんぱくしつ である。 しかし、肺 はい 水腫 すいしゅ などの重 じゅう 篤 あつし な副作用 ふくさよう のため、がん治療 ちりょう 薬 やく としての使用 しよう は制限 せいげん されている。 IL-2はT細胞 さいぼう とは異 こと なる形 かたち で肺 はい 細胞 さいぼう に結合 けつごう するため、この結合 けつごう 機構 きこう の違 ちが いを理解 りかい することが研究 けんきゅう の課題 かだい となっている。 2012年 ねん には、Folding@homeは、免疫 めんえき 系 けい の役割 やくわり に300倍 ばい 以上 いじょう の効果 こうか がありながら、副作用 ふくさよう が少 すく ない変異 へんい 型 がた のIL-2の発見 はっけん を支援 しえん した。 実験 じっけん では、この変異 へんい 型 がた のIL-2は、腫瘍 しゅよう の成長 せいちょう を阻害 そがい するという点 てん で、天然 てんねん のIL-2よりも有意 ゆうい に優 すぐ れていた。 製薬 せいやく 会社 かいしゃ はこの変異 へんい 体 たい 分子 ぶんし に関心 かんしん を示 しめ しており、アメリカ国立 こくりつ 衛生 えいせい 研究所 けんきゅうじょ は、治療 ちりょう 薬 やく としての開発 かいはつ を加速 かそく させるために、様々 さまざま な腫瘍 しゅよう モデルを用 もち いて試験 しけん を行 おこな っている。
不完全 ふかんぜん 骨 こつ 形成 けいせい [ 編集 へんしゅう ]
骨 ほね 形成 けいせい 不全 ふぜん 症 しょう は、脆性 ぜいせい 骨 こつ 疾患 しっかん として知 し られており、致死 ちし 的 てき になる可能 かのう 性 せい のある不治 ふち の遺伝 いでん 性 せい 骨 こつ 疾患 しっかん である。 この病気 びょうき の人 ひと は、機能 きのう 的 てき な結合 けつごう 骨 こつ 組織 そしき を作 つく ることができない。 この疾患 しっかん は、様々 さまざま な構造 こうぞう 的 てき 役割 やくわり を果 は たし、哺乳類 ほにゅうるい に最 もっと も多 おお く存在 そんざい するタンパク質 たんぱくしつ であるI型 がた コラーゲン の突然変異 とつぜんへんい が最 もっと も一般 いっぱん 的 てき な原因 げんいん となっている。 この突然変異 とつぜんへんい は、コラーゲンの三重 みえ らせん構造 こうぞう の変形 へんけい を引 ひ き起 お こし、自然 しぜん に破壊 はかい されなければ、骨 ほね 組織 そしき の異常 いじょう や弱体 じゃくたい 化 か を引 ひ き起 お こす。 2005年 ねん 、Folding@homeは、それまでのシミュレーション手法 しゅほう を改良 かいりょう した新 あたら しい量子力学 りょうしりきがく 的 てき 手法 しゅほう をテストした。 研究 けんきゅう 者 しゃ は、Folding@homeをコラーゲンのフォールディングと折 お りたたみのミスフォールディングの研究 けんきゅう に使用 しよう してきたが、アルツハイマー病 びょう やハンチントン病 びょう の研究 けんきゅう と比較 ひかく すると、この研究 けんきゅう はパイロットプロジェクトとしての関心 かんしん が高 たか いようである。
Folding@homeは、インフルエンザ やHIV などの一部 いちぶ のウイルス が認識 にんしき して生体 せいたい 細胞 さいぼう に侵入 しんにゅう するのを防 ふせ ぐ研究 けんきゅう を支援 しえん している。 2011年 ねん 、Folding@homeは、HIVの重要 じゅうよう な構成 こうせい 要素 ようそ である酵素 こうそ RNase H の動力 どうりょく 学 がく のシミュレーションを開始 かいし し、酵素 こうそ を不 ふ 活性 かっせい 化 か する薬 くすり の設計 せっけい を試 こころ みた。 また、Folding@homeは、ウイルス感染 かんせん と幅広 はばひろ い生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 機能 きのう に不可欠 ふかけつ なイベントである膜 まく 融合 ゆうごう (英語 えいご 版 ばん ) の研究 けんきゅう にも利用 りよう されている。 この融合 ゆうごう には、ウイルス融合 ゆうごう タンパク質 たんぱくしつ のコンフォメーション変化 へんか とタンパク質 たんぱくしつ ドッキング(英語 えいご 版 ばん ) が関与 かんよ しているが、融合 ゆうごう の背後 はいご にある正確 せいかく な分子 ぶんし メカニズムはほとんどわかっていない。 融合 ゆうごう 現象 げんしょう は、数 すう 百 ひゃく マイクロ秒 びょう の間 あいだ に50万 まん 個 こ 以上 いじょう の原子 げんし が相互 そうご 作用 さよう することもある。 このような複雑 ふくざつ さから、一般 いっぱん 的 てき なコンピュータシミュレーションでは、数 すう 十 じゅう ナノ秒 びょう の間 あいだ に約 やく 1万 まん 個 こ の原子 げんし が相互 そうご 作用 さよう することになるが、これは数 すう 桁 けた の違 ちが いある。 膜 まく 融合 ゆうごう のメカニズムを予測 よそく するモデルの開発 かいはつ は、抗 こう ウイルス薬 やく を用 もち いてこのプロセスを標的 ひょうてき にする方法 ほうほう を科学 かがく 的 てき に理解 りかい するのに役立 やくだ つだろう。 2006年 ねん には、マルコフ状態 じょうたい モデルとFolding@homeネットワークを応用 おうよう して、融合 ゆうごう の2つの経路 けいろ を発見 はっけん し、その他 た のメカニズムに関 かん する知見 ちけん を得 え た。
2007年 ねん 、パンデ研究 けんきゅう 室 しつ は、小 しょう 胞 として知 し られる小 しょう 細胞 さいぼう の詳細 しょうさい なシミュレーションをFolding@homeで行 おこな った後 のち 、融合 ゆうごう 中 ちゅう の構造 こうぞう 変化 へんか のトポロジー を測定 そくてい する新 あたら しい計算 けいさん 方法 ほうほう を導入 どうにゅう した。 2009年 ねん には、研究 けんきゅう 者 しゃ たちはFolding@homeを使 つか って、ウイルスを宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう にくっつけ、ウイルスの侵入 しんにゅう を助 たす けるタンパク質 たんぱくしつ であるインフルエンザヘマグルチニン (英語 えいご 版 ばん ) の変異 へんい を研究 けんきゅう した。 ヘマグルチニンの変異 へんい は、ヘマグルチニンが宿主 しゅくしゅ の細胞 さいぼう 表面 ひょうめん 受容 じゅよう 体 たい 分子 ぶんし にどの程度 ていど うまく結合 けつごう するかに影響 えいきょう を与 あた え、これによってウイルス株 かぶ が宿主 しゅくしゅ 生物 せいぶつ にどの程度 ていど 感染 かんせん するか が決定 けってい される。 ヘマグルチニンの変異 へんい の影響 えいきょう に関 かん する知識 ちしき は、抗 こう ウイルス薬 やく の開発 かいはつ に役立 やくだ つ。 2012年 ねん 現在 げんざい 、Folding@homeは、バージニア大学 だいがく での実験 じっけん 研究 けんきゅう を補完 ほかん しながら、ヘマグルチニンのフォールディングと相互 そうご 作用 さよう のシミュレーションを続 つづ けている。
2020年 ねん 3月 がつ 、Folding@homeは、治療 ちりょう 法 ほう の発見 はっけん やコロナウイルスのパンデミック についての詳細 しょうさい な研究 けんきゅう を行 おこな っている世界中 せかいじゅう の研究 けんきゅう 者 しゃ を支援 しえん するプログラムを開始 かいし した。 プロジェクトの第 だい 一 いち 段階 だんかい では、SARS-CoV-2ウイルス、および関連 かんれん するSARS-CoVウイルスからの薬剤 やくざい 化 か 可能 かのう なタンパク質 たんぱくしつ 標的 ひょうてき をシミュレートしているが、これらについては、利用 りよう 可能 かのう なデータが大幅 おおはば に増加 ぞうか している。[11] [12] [13]
薬物 やくぶつ は、標的 ひょうてき 分子 ぶんし 上 じょう の特定 とくてい の位置 いち に結合 けつごう し、標的 ひょうてき を無効 むこう にしたり、コンフォメーション変化 へんか を起 お こしたりするなど、所望 しょもう の変化 へんか を引 ひ き起 お こすことで機能 きのう する。 理想 りそう 的 てき には、薬物 やくぶつ は非常 ひじょう に特異 とくい 的 てき に作用 さよう し、他 た の生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 機能 きのう を阻害 そがい することなく標的 ひょうてき にのみ結合 けつごう することが望 のぞ ましい。 しかし、2つの分子 ぶんし がどこ でどのように強固 きょうこ に結合 けつごう するかを正確 せいかく に決定 けってい することは困難 こんなん である。 計算 けいさん 能力 のうりょく に限界 げんかい があるため、現在 げんざい のインシリコ(in silico ) 法 ほう は通常 つうじょう 、正確 せいかく さ と速度 そくど を両立 りょうりつ させなければならない。 例 たと えば、計算 けいさん コストのかかる自由 じゆう エネルギー計算 けいさん の代 か わりに、迅速 じんそく なタンパク質 たんぱくしつ ドッキング(英語 えいご 版 ばん ) を使用 しよう するなどである。 Folding@homeの計算 けいさん 性能 せいのう により、研究 けんきゅう 者 しゃ は両方 りょうほう の方法 ほうほう を使用 しよう し、その効率 こうりつ 性 せい と信頼 しんらい 性 せい を評価 ひょうか することができる。 コンピュータ支援 しえん 創 そう 薬 やく は、創 そう 薬 やく のスピードアップとコスト削減 さくげん につながる可能 かのう 性 せい がある。 2010年 ねん 、Folding@homeは、MSMと自由 じゆう エネルギー計算 けいさん を用 もち いて、X線 せん 結晶 けっしょう 構造 こうぞう 解析 かいせき によって実験 じっけん 的 てき に決定 けってい された結晶 けっしょう 構造 こうぞう から、ヴィリン (英語 えいご 版 ばん ) タンパク質 たんぱくしつ のネイティブ状態 じょうたい を1.8オングストローム(Å)の二乗 にじょう 平均 へいきん 平方根 へいほうこん 誤差 ごさ (RMSD)以内 いない で予測 よそく した。 この精度 せいど は、本質 ほんしつ 的 てき に構造 こうぞう 化 か されていないタンパク質 たんぱくしつ を含 ふく む、将来 しょうらい のタンパク質 たんぱくしつ 構造 こうぞう 予測 よそく 手法 しゅほう に意味 いみ を持 も つ。 科学 かがく 者 しゃ たちは、Folding@homeを利用 りよう して、最後 さいご の手段 しゅだん の薬 くすり (英語 えいご 版 ばん ) であるバンコマイシン や、ペニシリン などの抗生 こうせい 物質 ぶっしつ を分解 ぶんかい するβ べーた -ラクタマーゼ を研究 けんきゅう することで、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい の研究 けんきゅう を行 おこな ってきた。
化学 かがく 活性 かっせい は、タンパク質 たんぱくしつ の活性 かっせい 部位 ぶい に沿 そ って発生 はっせい する。 従来 じゅうらい の薬物 やくぶつ 設計 せっけい 法 ほう では、標的 ひょうてき タンパク質 たんぱくしつ が1つの剛体 ごうたい 構造 こうぞう に存在 そんざい すると仮定 かてい して、この部位 ぶい に強固 きょうこ に結合 けつごう し、その活性 かっせい を阻害 そがい する。 しかし、このアプローチが有効 ゆうこう に働 はたら くのは、全 ぜん タンパク質 たんぱくしつ の約 やく 15%に過 す ぎない。 タンパク質 たんぱくしつ にはアロステリック サイトが存在 そんざい し、低 てい 分子 ぶんし と結合 けつごう することでタンパク質 たんぱくしつ の構造 こうぞう を変化 へんか させ、最終 さいしゅう 的 てき にはタンパク質 たんぱくしつ の活性 かっせい に影響 えいきょう を与 あた える。 これらの部位 ぶい は魅力 みりょく 的 てき な創 そう 薬 やく 標的 ひょうてき であるが、その位置 いち を特定 とくてい するには非常 ひじょう に計算 けいさん コストがかかる 。 2012年 ねん には、Folding@homeとMSMを用 もち いて、β べーた -ラクタマーゼ、インターロイキン-2 、RNase H の3つの医学 いがく 的 てき に関連 かんれん のあるタンパク質 たんぱくしつ のアロステリックサイトを同定 どうてい した。
既知 きち の抗生 こうせい 物質 ぶっしつ の約 やく 半分 はんぶん は、細菌 さいきん のリボソーム の働 はたら きを阻害 そがい するもので、メッセンジャーRNA をタンパク質 たんぱくしつ に翻訳 ほんやく することでタンパク質 たんぱくしつ の生 なま 合成 ごうせい を行 おこな う、大 おお きくて複雑 ふくざつ な生化学 せいかがく 的 てき 機械 きかい である。 マクロライド系 けい 抗生 こうせい 物質 ぶっしつ はリボソーム出口 でぐち トンネルを塞 ふさ ぎ、細菌 さいきん の必須 ひっす タンパク質 たんぱくしつ の合成 ごうせい を妨 さまた げる。 2007年 ねん 、パンデ研究 けんきゅう 室 しつ は、新 あたら しい抗生 こうせい 物質 ぶっしつ の研究 けんきゅう と設計 せっけい のための助成 じょせい 金 きん を受 う けた。 2008年 ねん には、Folding@homeを使 つか って、このトンネルの内部 ないぶ と、特定 とくてい の分子 ぶんし がどのように影響 えいきょう するかを研究 けんきゅう した。 リボソームの完全 かんぜん な構造 こうぞう は2011年 ねん の時点 じてん で決定 けってい されており、Folding@homeでは、リボソームタンパク質 しつ (英語 えいご 版 ばん ) の機能 きのう の多 おお くがほとんど解明 かいめい されていないため、リボソームタンパク質 しつ のシミュレーションも行 おこな っている。
市民 しみん 科学 かがく 者 しゃ による貢献 こうけん [ 編集 へんしゅう ]
他 た の分散 ぶんさん コンピューティングプロジェクトと同様 どうよう に、Folding@homeはオンライン市民 しみん 科学 かがく プロジェクトである。 こうしたプロジェクトでは、専門 せんもん 家 か ではない人々 ひとびと がコンピュータ処理 しょり 能力 のうりょく を提供 ていきょう したり、プロの科学 かがく 者 しゃ が作成 さくせい したデータの分析 ぶんせき を手伝 てつだ ったりする。 参加 さんか 者 しゃ はほとんど、あるいは明 あき らかな報酬 ほうしゅう を受 う け取 と らない。
市民 しみん 科学 かがく 者 しゃ の動機 どうき についての研究 けんきゅう が行 おこな われてきたが、これらの研究 けんきゅう のほとんどは、参加 さんか 者 しゃ が利他 りた 的 てき な理由 りゆう から参加 さんか する動機 どうき を持 も っていることを発見 はっけん している。[14] [15] [16] [17] つまり、科学 かがく 者 しゃ を助 たす けたい、研究 けんきゅう の発展 はってん に貢献 こうけん したいと考 かんが えていることがわかった。 市民 しみん 科学 かがく の参加 さんか 者 しゃ の多 おお くは、研究 けんきゅう のテーマに根底 こんてい にある興味 きょうみ を持 も ち、自分 じぶん の興味 きょうみ のある分野 ぶんや のプロジェクトへと引 ひ き寄 よ せられていく。
Folding@homeもその点 てん では変 か わりはなく、最近 さいきん (2018)、400人 にん 以上 いじょう の参加 さんか 者 しゃ を対象 たいしょう に行 おこな われた調査 ちょうさ では、研究 けんきゅう に貢献 こうけん したいと考 かんが えていること、また、多 おお くの参加 さんか 者 しゃ には、Folding@homeの科学 かがく 者 しゃ が調査 ちょうさ している病気 びょうき に罹患 りかん した友人 ゆうじん や親戚 しんせき がいることが明 あき らかになった。[18]
Folding@homeは、コンピュータハードウェアの愛好 あいこう 家 か (「オーバークロッカー 」と呼 よ ばれることもある)の参加 さんか 者 しゃ を集 あつ めている。 これらのグループは、プロジェクトにかなりの専門 せんもん 知識 ちしき をもたらし、高度 こうど な処理 しょり 能力 のうりょく を持 も つコンピュータを構築 こうちく することができる。[19] 他 た の分散 ぶんさん コンピューティングプロジェクトでは、このようなタイプの参加 さんか 者 しゃ が集 あつ まり、プロジェクトは改造 かいぞう されたコンピュータの性能 せいのう をベンチマークするために使用 しよう されることが多 おお く、この趣味 しゅみ のこのような側面 そくめん は、プロジェクトの競争 きょうそう 的 てき な性質 せいしつ によって対応 たいおう されている。 個人 こじん やチームは、誰 だれ が最 もっと も多 おお くのコンピュータ処理 しょり 装置 そうち (CPU)を処理 しょり できるかを競 きそ うことができる。
このFolding@homeに関 かん する最新 さいしん の研究 けんきゅう では、オンライングループのインタビューと民族 みんぞく 誌 し 的 てき 観察 かんさつ を行 おこな い、ハードウェア愛好 あいこう 家 か のチームが、処理 しょり 出力 しゅつりょく を最大 さいだい 化 か するためのベストプラクティスを共有 きょうゆう しながら一緒 いっしょ に作業 さぎょう することができることが示 しめ された。 このようなチームは、言語 げんご とオンライン文化 ぶんか を共有 きょうゆう し、実践 じっせん コミュニティ になることができる。 このような参加 さんか パターンは、他 た の分散 ぶんさん コンピューティングプロジェクトでも観察 かんさつ されている。[20] [21]
Folding@homeの参加 さんか 者 しゃ のもう一 ひと つの重要 じゅうよう な観察 かんさつ 点 てん は、男性 だんせい が多 おお いことである。[18] これは他 た の分散 ぶんさん 型 がた プロジェクトでも観察 かんさつ されている。 さらに、参加 さんか 者 しゃ の多 おお くはコンピュータやテクノロジーを使 つか った仕事 しごと やキャリアに従事 じゅうじ している。[18] [22] [23]
Folding@homeの参加 さんか 者 しゃ 全員 ぜんいん がハードウェアの愛好 あいこう 家 か というわけではない。 多 おお くの参加 さんか 者 しゃ は、改造 かいぞう されていないマシンでプロジェクトのソフトウェアを実行 じっこう し、競争 きょうそう 的 てき に参加 さんか している。 Folding@homeには10万 まん 人 にん 以上 いじょう の参加 さんか 者 しゃ がいる。 しかし、参加 さんか 者 しゃ のうち、どの程度 ていど の割合 わりあい がハードウェア愛好 あいこう 家 か なのかを把握 はあく することは困難 こんなん である。 しかし、プロジェクト管理 かんり 者 しゃ によれば、処理 しょり 能力 のうりょく の面 めん では愛好 あいこう 家 か コミュニティの貢献 こうけん 度 ど の方 ほう が大 おお きいと語 かた っている。[24]
2004年 ねん 4月 がつ から2012年 ねん 10月 がつ までのFolding@homeと最速 さいそく スパコンの計算 けいさん 能力 のうりょく 。2007年 ねん 6月 がつ から2011年 ねん 6月 がつ までの間 あいだ 、Folding@home(赤 あか )はTOP500 の最速 さいそく スパコン(黒 くろ )を上回 うわまわ っていたが、2011年 ねん 11月には京 きょう に、2012年 ねん 6月 がつ にはBlue Gene/Q に追 お い抜 ぬ かれた。
スーパーコンピュータのFLOPS性能 せいのう は、従来 じゅうらい のLINPACK ベンチマークを実行 じっこう することで評価 ひょうか される。 この短期 たんき 的 てき なテストでは、LINPACKがスーパーコンピュータのハードウェアに効率 こうりつ 的 てき にマップされるため、実 じつ 世界 せかい のタスクでの持続 じぞく 的 てき なパフォーマンスを正確 せいかく に反映 はんえい することは困難 こんなん である。 コンピューティングシステムはアーキテクチャや設計 せっけい が異 こと なるため、直接 ちょくせつ 比較 ひかく することは困難 こんなん である。 これにもかかわらず、FLOPSはスーパーコンピューティングで使用 しよう される主要 しゅよう な速度 そくど 指標 しひょう であることに変 か わりはない。[25] [検証 けんしょう 用 よう の引用 いんよう 文 ぶん が必要 ひつよう ] 対照 たいしょう 的 てき に、Folding@homeは、ワークユニット(作業 さぎょう 単位 たんい )が完了 かんりょう するのにかかる時間 じかん を測定 そくてい することで、実 じつ 経過 けいか 時間 じかん (英語 えいご 版 ばん ) を使用 しよう してFLOPSを決定 けってい する。[26]
2007年 ねん 9月 がつ 16日 にち 、PlayStation 3の参加 さんか もあり、Folding@homeプロジェクトは、ネイティブ 1ペタFLOPS (参考 さんこう : エクサスケール・コンピューティング )を超 こ える持続 じぞく 的 てき な性能 せいのう を正式 せいしき に達成 たっせい し、あらゆる種類 しゅるい の計算 けいさん 機 き システムで初 はじ めての達成 たっせい となった。 当時 とうじ のTop500 で最速 さいそく のスパコンはBlueGene/L で0.280ペタFLOPSであった。 翌年 よくねん の2008年 ねん 5月 がつ 7日 にち にはネイティブ 2ペタFLOPSを超 こ える持続 じぞく 性能 せいのう を達成 たっせい し、2008年 ねん 8月 がつ にはネイティブ 3ペタFLOPS、2008年 ねん 9月 がつ 28日 にち にはネイティブ 4ペタFLOPSのマイルストーンを達成 たっせい した。 2009年 ねん 2月 がつ 18日 にち には、Folding@home がネイティブペタFLOPS 5ペタFLOPSを達成 たっせい し、この5つのレベルを達成 たっせい した最初 さいしょ の計算 けいさん 機 き プロジェクトとなった。 これに対 たい して、2008年 ねん 11月の最速 さいそく スーパーコンピュータはIBM のRoadrunner で1.105ペタFLOPSであった。 2011年 ねん 11月 がつ 10日 とおか のFolding@homeの性能 せいのう は、6ネイティブペタFLOPSを超 こ え、これはx86の8ペタFLOPS近 ちか くに相当 そうとう する。2013年 ねん 5月 がつ 中旬 ちゅうじゅん には、Folding@homeは7ネイティブペタFLOPSを超 こ え、14.87 x86ペタFLOPSに相当 そうとう する。その後 ご 、6月21日 にち には8ネイティブペタFLOPSを達成 たっせい し、同年 どうねん 9月 がつ 9日 にち には9ネイティブペタFLOPSを達成 たっせい 、17.9 x86 ペタFLOPSを達成 たっせい した。2016年 ねん 5月 がつ 11日 にち 、Folding@homeは100 x86 ペタFLOPSの達成 たっせい に向 む けて動 うご き出 だ したと発表 はっぴょう した。[27]
2020年 ねん のコロナウイルスパンデミックによる意識 いしき の高 たか まりと、市民 しみん 科学 かがく 者 しゃ のプロジェクトへの参加 さんか から、さらなる利用 りよう が拡大 かくだい した。 2020年 ねん 3月 がつ 20日 はつか 、Folding@homeはTwitterを通 つう じて、470ネイティブペタFLOPS以上 いじょう で稼働 かどう していることを発表 はっぴょう した(958 x86ペタFLOPSに相当 そうとう )。[28] 同年 どうねん 3月 がつ 25日 にち までに768ペタFLOPS、つまり1.5 x86エクサFLOPSに達 たっ し、初 はつ のエクサFLOPコンピューティングシステムとなった[29] 。
他 た の分散 ぶんさん コンピューティングプロジェクトと同様 どうよう に、Folding@home は、クレジットシステムを通 つう じてプロジェクトへのユーザのコンピューティング貢献 こうけん 度 ど を定量 ていりょう 的 てき に評価 ひょうか する。 ポイントは、プロジェクトがリリースされる前 まえ に、そのプロジェクトからの1つ以上 いじょう のワークユニット(作業 さぎょう 単位 たんい )を公式 こうしき のリファレンスマシン上 じょう でベンチマークすることによって決定 けってい される。 各 かく ユーザは、すべてのワークユニットを完成 かんせい させた場合 ばあい にこれらの基本 きほん ポイントを受 う け取 と ることができるが、秘密 ひみつ のパスキーを登録 とうろく することで、計算 けいさん の難易 なんい 度 ど が高 たか いユニットや科学 かがく 的 てき な優先 ゆうせん 順位 じゅんい が高 たか いユニットを確実 かくじつ かつ迅速 じんそく に完成 かんせい させた場合 ばあい には、ワークユニットの成功 せいこう 率 りつ が80%を超 こ えることや、10個 こ 以上 いじょう の有効 ゆうこう なワークユニットを送信 そうしん するなどの条件 じょうけん [30] 付 つ きでボーナスポイントを追加 ついか で受 う け取 と ることができる。[注釈 ちゅうしゃく 1] また、ユーザは複数 ふくすう のマシン上 じょう のクライアントからの作業 さぎょう に対 たい してもクレジットを受 う け取 と ることができる。 このポイントシステムは、与 あた えられたクレジットと科学 かがく 的 てき 結果 けっか の価値 かち を一致 いっち させる試 こころ みである。
ユーザは自分 じぶん の貢献 こうけん をチームに対 たい して登録 とうろく することができ、メンバー全員 ぜんいん のポイントを合算 がっさん することができる。 ユーザは自分 じぶん のチームを立 た ち上 あ げることも、既存 きそん のチームに参加 さんか することもできる。 場合 ばあい によっては、チームは、インターネットフォーラム のようなコミュニティ主導 しゅどう のヘルプや勧誘 かんゆう の情報 じょうほう 源 げん を持 も つこともある。 ポイントは、プロジェクトのために最 もっと も多 おお くの計算 けいさん をするために、個人 こじん とチームの間 あいだ で友好 ゆうこう 的 てき な競争 きょうそう を促進 そくしん することができ、フォールディングコミュニティに利益 りえき をもたらし、科学 かがく 研究 けんきゅう を加速 かそく させることができる。 個人 こじん とチームの統計 とうけい は、Folding@home のウェブサイトに掲載 けいさい される。
ユーザが新 あたら しいチームを結成 けっせい しなかったり、既存 きそん のチームに参加 さんか しなかったりすると、そのユーザは自動的 じどうてき に「デフォルト」チームのメンバーになる。 この「デフォルト」チームのチーム番号 ばんごう は「0」で、統計 とうけい 情報 じょうほう は、この「デフォルト」チームとして特別 とくべつ に命名 めいめい されたチームのために蓄積 ちくせき される。
ユーザー側 がわ のFolding@homeソフトウェアは、ワークユニット、コア、クライアントという3つの主要 しゅよう なコンポーネントから構成 こうせい されている。
ワークユニット(Work units, 作業 さぎょう 単位 たんい )とは、クライアントに処理 しょり を依頼 いらい するタンパク質 たんぱくしつ データのことである。 作業 さぎょう 単位 たんい は、マルコフモデル (英語 えいご 版 ばん ) における状態 じょうたい 間 あいだ のシミュレーションの断片 だんぺん である。 ワークユニットがダウンロードされ、ボランティアのコンピュータで完全 かんぜん に処理 しょり された後 のち 、それはFolding@homeのサーバーに戻 もど され、ボランティアにクレジットポイントが与 あた えられる。 このサイクルは自動的 じどうてき に繰 く り返 かえ される。 すべてのワークユニットには期限 きげん があり、この期限 きげん を超 こ えた場合 ばあい 、ユーザーはクレジットを取得 しゅとく できず、自動的 じどうてき に別 べつ の参加 さんか 者 しゃ に再 さい 発行 はっこう される。 タンパク質 たんぱくしつ のフォールディングは連続 れんぞく 的 てき に行 おこな われ、多 おお くのワークユニットは前任 ぜんにん 者 しゃ から生成 せいせい されるため、妥当 だとう な期間 きかん が経過 けいか してもワークユニットが返却 へんきゃく されない場合 ばあい は、シミュレーションプロセス全体 ぜんたい が正常 せいじょう に進行 しんこう するようになっている。 これらの期限 きげん の関係 かんけい 上 じょう 、Folding@homeの最小 さいしょう システム要件 ようけん は、Pentium III 450 MHz CPUとStreaming SIMD Extensions(SSE) である。 しかし、高性能 こうせいのう クライアント用 よう のワークユニットは、単一 たんいつ プロセッサクライアント用 よう のワークユニットよりもはるかに短 みじか い期限 きげん が設定 せってい されており、それは科学 かがく 的 てき 利益 りえき の大 だい 部分 ぶぶん がシミュレーションを迅速 じんそく に完了 かんりょう することに依存 いぞん しているためである。
一般 いっぱん 公開 こうかい 前 まえ に、ワークユニットはいくつかの品質 ひんしつ 保証 ほしょう 段階 だんかい を経 へ て、問題 もんだい のあるものが完全 かんぜん に利用 りよう 可能 かのう にならないようにする。 これらのテスト段階 だんかい には、Folding@home全体 ぜんたい での最終 さいしゅう 的 てき な完全 かんぜん リリースの前 まえ に、内部 ないぶ テスト、ベータテスト、および高度 こうど テストが含 ふく まれる。 Folding@homeのワークユニットは、処理 しょり 中 ちゅう にまれにエラーが発生 はっせい する場合 ばあい を除 のぞ き、通常 つうじょう 、一 いち 度 ど だけ処理 しょり される。 もしこれが3人 にん の異 こと なるユーザに発生 はっせい した場合 ばあい 、そのユニットは自動的 じどうてき に配布 はいふ から除去 じょきょ される。 Folding@homeサポートフォーラムは、問題 もんだい のあるハードウェアに起因 きいん する問題 もんだい と不良 ふりょう のワークユニットに起因 きいん する問題 もんだい を区別 くべつ するために使用 しよう することができる。
「FahCores(ファーコア)」と呼 よ ばれ、しばしば「Core(コア)」と略 りゃく される特殊 とくしゅ な分子 ぶんし 動力 どうりょく 学 がく プログラムは、バックグラウンドプロセス としてワークユニット上 じょう で計算 けいさん を実行 じっこう する。 Folding@homeのコアの大 だい 部分 ぶぶん は、手動 しゅどう で最適 さいてき 化 か されたアセンブリ言語 げんご コードとハードウェアの最適 さいてき 化 か からなる、最 もっと も高速 こうそく で最 もっと も一般 いっぱん 的 てき な分子 ぶんし 動力 どうりょく 学 がく ソフトウェアパッケージの一 ひと つであるGROMACS をベースにしている。 GROMACSはオープンソース のソフトウェアで、パンデ研究 けんきゅう 室 しつ とGROMACSの開発 かいはつ 者 しゃ とは協力 きょうりょく 関係 かんけい を持 も っているが、Folding@homeではデータの妥当 だとう 性 せい を確保 かくほ するためにクローズドソース のライセンスを使用 しよう している(すなわちソースコードを公開 こうかい していない)。 あまりアクティブではないコアには、ProtoMol(新 あたら しいアルゴリズムのテストに向 む く)とSHARPENがある。 かつてFolding@homeはAMBER、CPMD、Desmond、TINKERを使用 しよう してきたが、これらのコアは引退 いんたい しており、現役 げんえき ではなくなっている。 これらのコアの中 なか には、周囲 しゅうい の溶媒 ようばい (通常 つうじょう は水 みず )を原子 げんし 単位 たんい でモデル化 か する明示 めいじ 的 てき な溶媒 ようばい 和 わ 計算 けいさん を行 おこな うものもあれば、溶媒 ようばい を数学 すうがく 的 てき 連続 れんぞく 体 たい として扱 あつか う暗黙 あんもく の溶媒 ようばい 和 わ 計算 けいさん を行 おこな うものもある。 コアはクライアントから分離 ぶんり されており、クライアントの更新 こうしん を必要 ひつよう とせずに科学 かがく 的 てき 手法 しゅほう を自動的 じどうてき に更新 こうしん できるようになっている。 コアは定期 ていき 的 てき にアプリケーション・チェックポインティング (英語 えいご 版 ばん ) を作成 さくせい し、中断 ちゅうだん されても起動 きどう 時 じ にその時点 じてん から作業 さぎょう を再開 さいかい できるようにしている。
Fedora 25上 じょう で実行 じっこう するFolding@homeクライアント
Folding@homeの参加 さんか 者 しゃ は、パーソナルコンピュータ にクライアントプログラム をインストールする。 ユーザは、バックグラウンドで他 た のソフトウェアコンポーネントを管理 かんり するクライアントと対話 たいわ する。 ユーザはクライアントを通 つう じて、折 お り畳 たた み処理 しょり を一時 いちじ 停止 ていし したり、イベントログを開 ひら いたり、作業 さぎょう の進捗 しんちょく 状 じょう 況 きょう を確認 かくにん したり、個人 こじん の統計 とうけい 情報 じょうほう を表示 ひょうじ したりすることができる。 コンピュータ・クライアントは、通常 つうじょう のコンピュータの使用 しよう に影響 えいきょう を与 あた えないように、非常 ひじょう に低 ひく い優先 ゆうせん 度 ど でバックグラウンド で継続 けいぞく 的 てき に実行 じっこう され、アイドル処理 しょり 能力 のうりょく を使用 しよう する。 CPUの最大 さいだい 使用 しよう 量 りょう は、クライアントの設定 せってい で調整 ちょうせい できる。 クライアントは、Folding@homeサーバ に接続 せつぞく し、ワークユニットを取得 しゅとく し、クライアントの設定 せってい 、オペレーティングシステム、および基礎 きそ となるハードウェアアーキテクチャに適 てき したコアをダウンロードすることができる。 処理 しょり 後 ご 、ワークユニットは、Folding@homeサーバに戻 もど される。 コンピュータ・クライアントは、ユニプロセッサ・システム やマルチコア・プロセッサ ・システム、グラフィックス・プロセッシング・ユニット に合 あ わせて調整 ちょうせい されている。 各 かく ハードウェアアーキテクチャ (英語 えいご 版 ばん ) の多様 たよう 性 せい と処理 しょり 性能 せいのう により、Folding@homeは、多 おお くの種類 しゅるい のシミュレーションをタイムリーに(数 すう 年 ねん ではなく数 すう 週間 しゅうかん から数ヶ月 すうかげつ で)効率 こうりつ 的 てき に完了 かんりょう させることができ、これは科学 かがく 的 てき 価値 かち の高 たか いものである。 これらのクライアントを組 く み合 あ わせることで、研究 けんきゅう 者 しゃ は、これまで計算 けいさん で取 と り組 く むことが非 ひ 現実 げんじつ 的 てき と考 かんが えられていた生物 せいぶつ 医学 いがく 的 てき な問題 もんだい を研究 けんきゅう することが可能 かのう になる。
プロのソフトウェア開発 かいはつ 者 しゃ は、クライアント側 がわ とサーバー側 がわ の両方 りょうほう で、Folding@homeのコードの大 だい 部分 ぶぶん を担当 たんとう している。 開発 かいはつ チームには、Nvidia 、ATI 、Sony 、Cauldron Developmentのプログラマーが含 ふく まれている。 クライアントは、Folding@homeの公式 こうしき ウェブサイトまたはその商用 しょうよう パートナーからのみダウンロードすることができ、Folding@homeのコンピュータファイルとのみやりとりする。 クライアントは、Folding@homeのデータサーバー(ポート8080、代替 だいたい として80を使用 しよう )にデータをアップロードしたりダウンロードしたりし、通信 つうしん は2048ビットのデジタル署名 しょめい を使用 しよう して検証 けんしょう される。 クライアントのグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI) はオープンソースであるが、クライアントはセキュリティと科学 かがく 的 てき 整合 せいごう 性 せい を理由 りゆう にプロプライエタリなソフトウェア である。
しかし、プロプライエタリなソフトウェアを使用 しよう することのこの合理 ごうり 性 せい は、ライセンスは遡及 そきゅう 的 てき に法的 ほうてき な領域 りょういき で強制 きょうせい 力 りょく を持 も つことができるかもしれないが、実行 じっこう 可能 かのう なバイナリファイル の改変 かいへん (パッチ 適用 てきよう としても知 し られる)を実質 じっしつ 的 てき に防 ふせ ぐことができないため、議論 ぎろん の余地 よち がある。 同様 どうよう に、バイナリのみの配布 はいふ では、インターネット経由 けいゆ でダウンロードされている間 あいだ の中 ちゅう 間 あいだ 者 しゃ 攻撃 こうげき や[31] 、第三者 だいさんしゃ によるバイナリの再 さい 配布 はいふ によって、バイナリ状態 じょうたい のまま(つまりパッチを当 あ てられたまま)[32] 、あるいは変更 へんこう 後 ご のバイナリを逆 ぎゃく コンパイル[33] して再 さい コンパイルすることによって[34] [35] 、実行 じっこう バイナリコードの悪意 あくい のある変更 へんこう を防 ふせ ぐことができない。 このような変更 へんこう は、バイナリファイルとトランスポートチャネルが署名 しょめい されていて、受信 じゅしん 者 しゃ やシステムがデジタル署名 しょめい を検証 けんしょう できる場合 ばあい には可能 かのう であるが、必 かなら ずしもそうとは限 かぎ らない。[36] いずれにしても、Folding@home の場合 ばあい 、クライアント・ソフトウェアによって処理 しょり される入力 にゅうりょく データと出力 しゅつりょく 結果 けっか の両方 りょうほう がデジタル署名 しょめい されているので、作業 さぎょう の完全 かんぜん 性 せい は、クライアント・ソフトウェア自体 じたい の完全 かんぜん 性 せい から独立 どくりつ して検証 けんしょう することができる。
Folding@homeでは、ネットワークのためにCosm ソフトウェアライブラリを使用 しよう している。 Folding@homeは2000年 ねん 10月 がつ 1日 にち に立 た ち上 あ げられ、生体 せいたい 分子 ぶんし システムを対象 たいしょう とした最初 さいしょ の分散 ぶんさん コンピューティングプロジェクトであった。 最初 さいしょ のクライアントはスクリーンセーバー で、コンピュータが使用 しよう されていないときに実行 じっこう された。 2004年 ねん には、パンデ研究 けんきゅう 室 しつ はデビッド・P・アンダーソン (英語 えいご 版 ばん ) と共同 きょうどう で、オープンソースのBOINCフレームワーク上 じょう で補助 ほじょ 的 てき なクライアントをテストした。 このクライアントは2005年 ねん 4月 がつ にクローズドベータ版 ばん としてリリースされたが、この方法 ほうほう は実行 じっこう 不可能 ふかのう となり、2006年 ねん 6月 がつ に棚上 たなあ げされた。
グラフィックス・プロセッシング・ユニット [ 編集 へんしゅう ]
グラフィックス・プロセッシング・ユニット (Graphics Processing Units = GPU)の特殊 とくしゅ なハードウェアは、ビデオゲームなどの3Dグラフィックス・アプリケーションのレンダリングを高速 こうそく 化 か するように設計 せっけい されており、ある種 しゅ の計算 けいさん ではCPUを大幅 おおはば に上回 うわまわ る性能 せいのう を発揮 はっき する。 GPUは、最 もっと も強力 きょうりょく で急速 きゅうそく に成長 せいちょう しているコンピューティングプラットフォームの1つであり、多 おお くの科学 かがく 者 しゃ や研究 けんきゅう 者 しゃ は、グラフィックス・プロセッシング・ユニット上 じょう での汎用 はんよう コンピューティング(GPGPU) を追求 ついきゅう している。 しかし、GPUハードウェアは、グラフィックス以外 いがい のタスクに使用 しよう するのは難 むずか しく、通常 つうじょう 、大幅 おおはば なアルゴリズムの再 さい 構築 こうちく と、基礎 きそ となるアーキテクチャの高度 こうど な理解 りかい を必要 ひつよう とする。 このようなカスタマイズは、ソフトウェア開発 かいはつ リソースが限 かぎ られている研究 けんきゅう 者 しゃ にとってはなおさら困難 こんなん である。
Folding@homeでは、オープンソースのOpenMM ライブラリを使用 しよう している。 このライブラリは、2つのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API) レベルを持 も つブリッジ設計 せっけい パターン を使用 しよう して、分子 ぶんし シミュレーション・ソフトウェアの基礎 きそ となるハードウェア・アーキテクチャにインターフェースする。 OpenMMベースのGPUシミュレーションでは、ハードウェアの最適 さいてき 化 か が追加 ついか されたことで、大幅 おおはば な変更 へんこう は必要 ひつよう とせず、手作業 てさぎょう でチューニングされたGPUコードとほぼ同等 どうとう の性能 せいのう を実現 じつげん し、CPUの実装 じっそう を大幅 おおはば に上回 うわまわ る性能 せいのう を発揮 はっき する。
2010年 ねん 以前 いぜん は、GPGPUコンシューマーグレードのハードウェアの計算 けいさん 信頼 しんらい 性 せい はほとんど知 し られておらず、GPUメモリに内蔵 ないぞう された誤 あやま り検出 けんしゅつ と訂正 ていせい がないことに関 かん する状況 じょうきょう 証拠 しょうこ により、信頼 しんらい 性 せい の懸念 けねん が生 しょう じた。 2010年 ねん 、Folding@home ネットワーク上 じょう の2万 まん 台 だい 以上 いじょう のホストを対象 たいしょう とした大 だい 規模 きぼ なGPU科学 かがく 的 てき 精度 せいど テストでは、テストされたGPUの3分 ぶん の2のメモリサブシステムでソフトエラー (英語 えいご 版 ばん ) が検出 けんしゅつ された。 これらのエラーはボードアーキテクチャと強 つよ く相関 そうかん しているが、ソフトウェア側 がわ のエラー検出 けんしゅつ などのハードウェアの特性 とくせい に注意 ちゅうい を払 はら っている限 かぎ り、信頼 しんらい 性 せい の高 たか いGPUコンピューティングは大 おお いに実現 じつげん 可能 かのう であると結論 けつろん づけている。
Folding@homeの第 だい 一 いち 世代 せだい のGPUクライアント(GPU1)が2006年 ねん 10月 がつ 2日 にち に公開 こうかい され、CPUベースのGROMACSと比較 ひかく して、いくつかの計算 けいさん で20~30倍 ばい の高速 こうそく 化 か を実現 じつげん した。 これは、GPUが分散 ぶんさん コンピューティングや主要 しゅよう な分子 ぶんし 動力 どうりょく 学 がく 計算 けいさん に使用 しよう された初 はじ めての試 こころ みであった。 GPU1は研究 けんきゅう 者 しゃ にGPGPU ソフトウェアの開発 かいはつ に関 かん する重要 じゅうよう な知識 ちしき と経験 けいけん を与 あた えたが、2008年 ねん 4月 がつ 10日 とおか にDirectX の科学 かがく 的 てき な不正確 ふせいかく さに対応 たいおう して、第 だい 2世代 せだい のクライアントであるGPU2に引 ひ き継 つ がれた。 GPU2の導入 どうにゅう 後 ご 、GPU1は6月 がつ 6日 にち に正式 せいしき に引退 いんたい した。 GPU1に比 くら べて、GPU2はより科学 かがく 的 てき な信頼 しんらい 性 せい と生産 せいさん 性 せい が高 たか く、ATI やCUDA 対応 たいおう のNvidia GPU上 じょう で動作 どうさ し、より高度 こうど なアルゴリズム、より大 おお きなタンパク質 たんぱくしつ 、タンパク質 たんぱくしつ シミュレーションのリアルタイム可視 かし 化 か をサポートしていた。 これに続 つづ き、2010年 ねん 5月 がつ 25日 にち には第 だい 3世代 せだい のFolding@homeのGPUクライアント(GPU3)がリリースされた。 GPU3は、GPU2との後方 こうほう 互換 ごかん 性 せい を持 も ちながらも、より安定 あんてい 性 せい 、効率 こうりつ 性 せい 、柔軟 じゅうなん 性 せい に優 すぐ れた科学 かがく 的 てき 能力 のうりょく を持 も ち、OpenCL フレームワークの上 うえ にOpenMMを使用 しよう していた。 これらのGPU3クライアントはオペレーティングシステムLinux とmacOS をネイティブにはサポートしていなかったが、Nvidiaのグラフィックカードを搭載 とうさい したLinuxユーザーはWine ソフトウェアアプリケーションを介 かい してGPU3を実行 じっこう することができた。 GPUは、Folding@homeのFLOPS の中 なか で最 もっと も強力 きょうりょく なプラットフォームであることに変 か わりはない。 2012年 ねん 11月 がつ 現在 げんざい 、GPUクライアントは、プロジェクト全体 ぜんたい のx86 FLOPSスループットの87%を占 し めている。
LinuxでのNvidiaとAMDのグラフィックスカードのネイティブサポートは、CUDAではなくOpenCLを使用 しよう するFahCore 17で導入 どうにゅう された。
PlayStation 3 [ 編集 へんしゅう ]
2007年 ねん 3月 がつ から2012年 ねん 11月 がつ まで、Folding@homeはPlayStation 3 の計算 けいさん 能力 のうりょく を利用 りよう していた。 その開始 かいし 時 じ において、メインのストリーミング Cellプロセッサ(Cell Broadband Engine) は、いくつかの計算 けいさん でPCの20倍 ばい の速度 そくど を実現 じつげん し、Xbox 360 のような他 ほか のシステムにはない処理 しょり 能力 のうりょく を発揮 はっき していた。 PS3 の高速 こうそく 性 せい と効率 こうりつ 性 せい は、アムダールの法則 ほうそく に基 もと づいて最適 さいてき 化 か する価値 かち のある他 ほか の機会 きかい をもたらし、計算 けいさん 効率 こうりつ と全体 ぜんたい 的 てき な精度 せいど の間 あいだ のトレードオフを大 おお きく変 か え、より複雑 ふくざつ な分子 ぶんし モデルをわずかな計算 けいさん コストで使用 しよう できるようにした。 これにより Folding@homeは、他 た の方法 ほうほう では計算 けいさん 上 じょう 不可能 ふかのう であった生物 せいぶつ 医学 いがく 的 てき な計算 けいさん を実行 じっこう できた。
PS3クライアントは、ソニー とパンデ研究 けんきゅう 室 しつ の共同 きょうどう 開発 かいはつ により開発 かいはつ され、2007年 ねん 3月 がつ 23日 にち にスタンドアロンのクライアントとしてリリースされた。 このリリースにより、「Folding@home」は、PS3を利用 りよう した初 はじ めての分散 ぶんさん コンピューティングプロジェクトとなった。 翌年 よくねん 2月 がつ 5日 にち にはプロジェクト参加 さんか 者 しゃ が100万 まん 人 にん を突破 とっぱ [37] 、9月18日 にち には、PS3クライアントが「Life with PlayStation (英語 えいご 版 ばん ) 」のチャネルに登場 とうじょう 、11月6日 にち にはグッドデザイン賞 しょう 金賞 きんしょう を受賞 じゅしょう した[38] [39] 。導入 どうにゅう 当時 とうじ は、計算 けいさん の種類 しゅるい で言 い えば、CPUの柔軟 じゅうなん 性 せい とGPUの高速 こうそく 性 せい の中間 ちゅうかん に位置 いち していた。 ただし、パソコン 上 うえ で動作 どうさ するクライアントとは異 こと なり、「Folding@home」を起動 きどう したPS3では他 た の操作 そうさ を行 おこな うことができなかった。 PS3の統一 とういつ されたコンソール環境 かんきょう は、テクニカルサポート を容易 ようい にし、「Folding@home」をより使 つか いやすく した。 また、PS3にはGPUへのデータストリーミング機能 きのう があり、現在 げんざい のタンパク質 たんぱくしつ の動力 どうりょく 学 がく を原子 げんし レベルでリアルタイムに可視 かし 化 か するために使用 しよう されていた。
ソニーは、2012年 ねん 11月6日 にち 、「Life with PlayStation」で提供 ていきょう しているPS3クライアント「Folding@home」およびその他 た のサービスのサポートを終了 しゅうりょう した。 Folding@home」は、5年 ねん 7ヶ月 かげつ 間 あいだ で1,500万 まん 人 にん 以上 いじょう のユーザーが1億 おく 時間 じかん 以上 いじょう の計算 けいさん 量 りょう を提供 ていきょう し、病気 びょうき の研究 けんきゅう に大 おお きく貢献 こうけん してきた。 パンデ研究 けんきゅう 室 しつ との話 はな し合 あ いの結果 けっか 、ソニーはこのプロジェクトを終了 しゅうりょう することを決定 けってい した。 パンデ氏 し は、PlayStation 3のクライアントを、このプロジェクトにとって「ゲームチェンジャー」だと考 かんが えていた。
マルチコア処理 しょり クライアント [ 編集 へんしゅう ]
Folding@homeは、最新 さいしん のマルチコア・プロセッサ の並列 へいれつ 計算 けいさん 能力 のうりょく を利用 りよう することができ、複数 ふくすう のCPUコアを同時 どうじ に使用 しよう することで、シミュレーション全体 ぜんたい をはるかに早 はや く完了 かんりょう させることができる。 同 おな じ時間 じかん でより長 なが いシミュレーション軌道 きどう を実行 じっこう し、また大 だい 規模 きぼ なシミュレーションを多 おお くの別々 べつべつ のプロセッサに分散 ぶんさん するという従来 じゅうらい の困難 こんなん を軽減 けいげん するために、この方法 ほうほう は科学 かがく 的 てき にも価値 かち のある方法 ほうほう である。 Journal of Molecular Biology (英語 えいご 版 ばん ) 誌 し に掲載 けいさい された2007年 ねん の論文 ろんぶん では、マルチコア処理 しょり に依存 いぞん することで、実験 じっけん 的 てき なフォールディングと一致 いっち したビリン ・タンパク質 たんぱくしつ の一部 いちぶ のフォールディングを、シングルプロセッサクライアントで可能 かのう なものよりも約 やく 10倍 ばい 長 なが くシミュレーションしたと報告 ほうこく された。
2006年 ねん 11月、第 だい 一 いち 世代 せだい の対称 たいしょう 型 がた マルチプロセシング(SMP) クライアントがオープンベータテスト用 よう に公開 こうかい され、これはSMP1と呼 よ ばれた。 このクライアントは、並列 へいれつ 処理 しょり にMessage Passing Interface(MPI) 通信 つうしん プロトコルを使用 しよう していたが、当時 とうじ のGROMACSコアは複数 ふくすう スレッドでの使用 しよう を想定 そうてい していなかった 。 分散 ぶんさん コンピューティングプロジェクトでMPIを使用 しよう した初 はじ めての試 こころ みであった。 クライアントはLinuxやmacOSなどのUnix ベースのOSでは問題 もんだい なく動作 どうさ したものの、Windows では問題 もんだい があった。 2010年 ねん 1月 がつ 24日 にち 、SMPクライアントの第 だい 二 に 世代 せだい であり、SMP1の後継 こうけい となるSMP2がオープンベータとしてリリースされ、複雑 ふくざつ なMPIは、より信頼 しんらい 性 せい の高 たか いスレッド ベースの実装 じっそう に置 お き換 か えられた。
SMP2は、異常 いじょう に大 おお きく、計算 けいさん 集約 しゅうやく 的 てき で、科学 かがく 的 てき 優先 ゆうせん 度 ど が非常 ひじょう に高 たか いタンパク質 たんぱくしつ をシミュレートするように設計 せっけい された、Big Advanced(bigadvまたはBAとも)ワークユニットの特別 とくべつ なカテゴリのトライアルをサポートしていた。 これらのユニットは、もともと最低 さいてい 8個 こ のCPUコアを必要 ひつよう としていたが、2012年 ねん 2月 がつ 7日 にち に16個 こ のCPUコアに引 ひ き上 あ げられた。 標準 ひょうじゅん 的 てき なSMP2ワークユニットよりもハードウェア要件 ようけん が増 ふ えたことに加 くわ えて、ランダム・アクセス・メモリ(RAM) やインターネットの帯域 たいいき 幅 はば などのシステムリソースが必要 ひつよう となった。 その見返 みかえ りとして、これらを実行 じっこう するユーザは、SMP2のボーナスポイントシステム以上 いじょう の20%高 たか い報酬 ほうしゅう が与 あた えられた。 bigadvカテゴリでは、以前 いぜん はスーパーコンピュータのクラスタ を使用 しよう しなければならず、Folding@home上 じょう では他 た のどこでも実行 じっこう できなかったような、特 とく に要求 ようきゅう の厳 きび しいシミュレーションを長時間 ちょうじかん 実行 じっこう することができた。 ところが、bigadvユニットを実行 じっこう できるハードウェアを持 も っている多 おお くのユーザは、後 ご からCPUコアの最小 さいしょう 値 ち が増加 ぞうか した時 とき に、そのハードウェアがbigadvワークユニットには不 ふ 適格 てきかく とみなされ、通常 つうじょう のSMPワークユニットしか実行 じっこう できなくなってしまった。 このことはプログラムに多額 たがく の資金 しきん を投資 とうし した多 おお くのユーザーをいら立 だ たせ、bigadvの目的 もくてき でハードウェアが使用 しよう できなくなってしまった。 その結果 けっか 、パンデは2014年 ねん 1月 がつ にbigadvプログラムを2015年 ねん 1月 がつ 31日 にち に終了 しゅうりょう することを発表 はっぴょう した。
Windows 7 上 うえ で実行 じっこう されたノービスモードのV7クライアントのサンプル画面 がめん 。 V7では、さまざまなコントロールやユーザーの詳細 しょうさい な情報 じょうほう に加 くわ えて、その状態 じょうたい 、計算 けいさん 進捗 しんちょく 状 じょう 況 きょう 、ETA(終了 しゅうりょう までの予測 よそく 時間 じかん )、クレジットポイント、識別 しきべつ 番号 ばんごう 、説明 せつめい などのワークユニットの情報 じょうほう が表示 ひょうじ された。
V7クライアントは、Folding@homeクライアントソフトの第 だい 7世代 せだい となる最新 さいしん 版 ばん で、Windows 、macOS 、Linux OS用 よう の以前 いぜん のクライアントを全面 ぜんめん 的 てき に書 か き換 か え、統一 とういつ 化 か したものである。 2012年 ねん 3月 がつ 22日 にち にリリースされたV7は、以前 いぜん のクライアントと同様 どうよう に、バックグラウンドでFolding@homeを非常 ひじょう に低 ひく い優先 ゆうせん 度 ど で動作 どうさ させることができ、他 た のアプリケーションが必要 ひつよう に応 おう じてCPUリソースを使用 しよう できるようになっている。 それは、インストール、起動 きどう 、操作 そうさ が初心者 しょしんしゃ にとってよりユーザーフレンドリーになるように設計 せっけい されており、以前 いぜん のクライアントよりも研究 けんきゅう 者 しゃ に科学 かがく 的 てき な柔軟 じゅうなん 性 せい を提供 ていきょう している。 V7では、Trac を使用 しよう してバグチケットを管理 かんり し、ユーザが開発 かいはつ プロセスを見 み てフィードバックを提供 ていきょう できるようにしている。
V7は、マルチコアに対応 たいおう した1個 いっこ のCPUスロットと、対応 たいおう GPUごとにGPUスロットを設 もう け、複数 ふくすう のCPUコアを利用 りよう するように設計 せっけい された。
V7は、4つの統合 とうごう された要素 ようそ から構成 こうせい されている。 ユーザは通常 つうじょう 、FAHControlと名付 なづ けられたV7のオープンソースGUIを使用 しよう して操作 そうさ する。 これには、初心者 しょしんしゃ 向 む け、上級 じょうきゅう 者 しゃ 向 む け、およびエキスパート向 む けのユーザ・インタフェースモードがあり、1台 だい のコンピュータから多数 たすう のリモート・フォールディング・クライアントを監視 かんし 、設定 せってい 、および制御 せいぎょ する機能 きのう を備 そな えている。 FAHControlは、各 かく FAHSlot(単 たん にスロットと呼 よ ばれる)を管理 かんり するFAHClientというバックエンドアプリケーションに対 たい して指示 しじ をする。 各 かく スロットは、単独 たんどく でワークユニットのダウンロード、シミュレーション処理 しょり 、その結果 けっか のアップロードを行 おこな うことができる。 かつては別個 べっこ であった、Folding@home V6ユニプロセッサ版 ばん 、SMP版 ばん 、GPUコンピュータクライアントの代 か わりとして機能 きのう する。 そしてPS3のビューアを模 も したFAHViewerは、現在 げんざい 処理 しょり 中 ちゅう のタンパク質 たんぱくしつ のリアルタイム3Dレンダリングを表示 ひょうじ する。
Google Chrome [ 編集 へんしゅう ]
2014年 ねん には、Google Chrome とChromium のWebブラウザ用 よう のクライアントがリリースされ、ユーザがFolding@homeをWebブラウザで実行 じっこう できるようになった。 このクライアントでは、ChromiumベースのWebブラウザに搭載 とうさい されているGoogle Native Client (NaCl)機能 きのう を利用 りよう して、ユーザーのマシン上 じょう のサンドボックス でFolding@homeのコードをネイティブに近 ちか い速度 そくど で実行 じっこう していた。 NaClの段階 だんかい 的 てき な廃止 はいし とFolding@homeでの変更 へんこう により、Webクライアントは2019年 ねん 6月 がつ に恒久 こうきゅう 的 てき にシャットダウンされた。
2015年 ねん 7月 がつ 、Android 4.4 KitKat 以降 いこう を搭載 とうさい した端末 たんまつ を対象 たいしょう としたAndroid 携帯 けいたい 電話 でんわ 向 む けのクライアントがGoogle Play で公開 こうかい された。 その後 ご 、2018年 ねん 2月 がつ 16日 にち 、ソニーと共同 きょうどう で提供 ていきょう していたAndroidクライアントがGoogle Playから削除 さくじょ された。将来 しょうらい 的 てき にはオープンソースの代替 だいたい 版 ばん を提供 ていきょう する計画 けいかく が発表 はっぴょう された。
他 た の分子 ぶんし シミュレータとの比較 ひかく [ 編集 へんしゅう ]
Rosetta@home は、タンパク質 たんぱくしつ の構造 こうぞう 予測 よそく を目的 もくてき とした分散 ぶんさん コンピューティングプロジェクトであり、最 もっと も正確 せいかく な三 さん 次 じ 構造 こうぞう 予測 よそく の一 ひと つである。 Rosettaのソフトウェアから得 え られる立体 りったい 配 はい 座 ざ 状態 じょうたい を利用 りよう して、Folding@homeシミュレーションの出発 しゅっぱつ 点 てん としてマルコフ状態 じょうたい モデルの初期 しょき 化 か に利用 りよう することができる。 逆 ぎゃく に、(Rosettaの)構造 こうぞう 予測 よそく アルゴリズムは、熱 ねつ 力学 りきがく 的 てき モデルと運動 うんどう 論 ろん 的 てき モデル、およびタンパク質 たんぱくしつ フォールディングシミュレーションのサンプリングの側面 そくめん から改善 かいぜん することができる。 Rosettaは最終 さいしゅう 的 てき なフォールディング状態 じょうたい を予測 よそく するだけで、どのようにフォールディングが進行 しんこう するかを予測 よそく するものではないため、Rosetta@homeとFolding@homeは補完 ほかん 的 てき なものであり、全 まった く異 こと なる分子 ぶんし 問題 もんだい に対応 たいおう する。
Anton は分子 ぶんし 動力 どうりょく 学 がく シミュレーションのために構築 こうちく された専用 せんよう のスーパーコンピュータである。 2011年 ねん 10月 がつ の時点 じてん で、AntonとFolding@homeは2つの最 もっと も強力 きょうりょく な分子 ぶんし 動力 どうりょく 学 がく システムであった。 Antonは、2010年 ねん にミリ秒 びょう 領域 りょういき に達 たっ した単一 たんいつ の分子 ぶんし 軌道 きどう のように、非常 ひじょう に計算 けいさん コストのかかる単一 たんいつ の(長 なが い)分子 ぶんし 軌道 きどう を生成 せいせい する能力 のうりょく においてユニークであった。 このような長 なが い軌跡 きせき は、いくつかのタイプの生化学 せいかがく 的 てき 問題 もんだい に特 とく に役立 やくだ つ。 しかし、Antonは解析 かいせき にマルコフ状態 じょうたい モデル(MSM)を使用 しよう していない。 2011年 ねん 、パンデ研究 けんきゅう 室 しつ は、2つの100µs のAntonシミュレーションからMSMを構築 こうちく し、Antonの従来 じゅうらい の解析 かいせき では見 み えなかった代替 だいたい のフォールディング経路 けいろ を発見 はっけん した。 その結果 けっか 、限 かぎ られた数 かず の長 なが い軌道 きどう から構築 こうちく されたMSMと、多 おお くの短 みじか い軌道 きどう から構築 こうちく されたMSMの間 あいだ には、ほとんど違 ちが いがないと結論 けつろん づけた。 2011年 ねん 6月 がつ 、Folding@homeは、Antonと比較 ひかく した手法 しゅほう をより適切 てきせつ に判断 はんだん するために、Antonシミュレーションのサンプリングを追加 ついか した。 ただし、Folding@homeの短 みじか い軌道 きどう が分散 ぶんさん コンピューティングや他 た の並列 へいれつ 化 か 手法 しゅほう に適 てき しているのとは異 こと なり、長 なが い軌道 きどう はタンパク質 たんぱくしつ の位相 いそう 空間 くうかん を十分 じゅうぶん にサンプリングするために適応 てきおう 的 てき サンプリングを必要 ひつよう としない。 このため、Antonのシミュレーション手法 しゅほう とFolding@homeのシミュレーション手法 しゅほう を組 く み合 あ わせることで、この空間 くうかん のより完全 かんぜん なサンプリングが可能 かのう になる可能 かのう 性 せい がある。
2000年 ねん 10月 がつ 1日 にち 、プロジェクトを開始 かいし 。
2007年 ねん 3月 がつ 22日 にち 、PlayStation 3 (PS3)に対応 たいおう [40] 。3日 にち 後 ご には700T(テラ )FLOPS 以上 いじょう の演算 えんざん 能力 のうりょく を獲得 かくとく し、従来 じゅうらい 1年 ねん 以上 いじょう かかっていた複雑 ふくざつ なシミュレーションが数 すう 週間 しゅうかん で完了 かんりょう した[41] 。
2007年 ねん 9月 がつ 16日 にち 、分散 ぶんさん コンピューティング史上 しじょう 初 はつ となる1P(ペタ )FLOPSに到達 とうたつ (1秒間 びょうかん に1000兆 ちょう 回 かい の演算 えんざん 能力 のうりょく )。
2007年 ねん 9月 がつ 24日 にち 、PS3クライアントのみの合計 ごうけい で当時 とうじ のスーパーコンピュータの能力 のうりょく に匹敵 ひってき する1PFLOPSに到達 とうたつ [42] 。
2007年 ねん 11月1日 にち 、世界一 せかいいち 強力 きょうりょく な分散 ぶんさん コンピューティングネットワークとしてギネス世界 せかい 記録 きろく に認定 にんてい [43] [44] 。
2008年 ねん 11月9日 にち 現在 げんざい 、計 けい 4.247PFLOPS、うちGPU の処理 しょり 能力 のうりょく は2.226PFLOPS、PS3による処理 しょり 能力 のうりょく は1.733PFLOPS。
2012年 ねん 3月 がつ 23日 にち 現在 げんざい 、計 けい 5.427PFLOPS。
2012年 ねん 10月 がつ 22日 にち 、PS3クライアントの終了 しゅうりょう を発表 はっぴょう (2012年 ねん 11月6日 にち 終了 しゅうりょう 、延 の べ1500万 まん 人 にん のユーザーが参加 さんか した)[45] 。
2015年 ねん 1月 がつ 13日 にち 、Android 4.4以上 いじょう 搭載 とうさい のスマートフォン/タブレット 向 む けクライアントアプリをリリース。当初 とうしょ はXperia シリーズのみ対応 たいおう 、のち条件 じょうけん を満 み たす他 た 機種 きしゅ にも対応 たいおう 。
2016年 ねん 1月 がつ 6日 にち 現在 げんざい 、計 けい 80.79PFLOPS、うちGPUの処理 しょり 能力 のうりょく は78PFLOPS(96%)。GPUはNVIDIAのFermiが8割 わり を占 し める。
2020年 ねん 2月 がつ 27日 にち 、新型 しんがた コロナウイルス感染 かんせん 症 しょう (COVID-19)に対 たい する取 と り組 く みを発表 はっぴょう [46] 。
2020年 ねん 3月 がつ 25日 にち 、分散 ぶんさん コンピューティング史上 しじょう 初 はつ となる1E(エクサ )FLOPS(1秒間 びょうかん に100京 きょう 回 かい の演算 えんざん 能力 のうりょく )に到達 とうたつ 。
2020年 ねん 4月 がつ 、2.4EFLOPS(毎秒 まいびょう 240京 きょう 回 かい )到達 とうたつ 。これは世界 せかい のTOP500 の合計 ごうけい を上回 うわまわ る能力 のうりょく 。
^ foldingathome.org (2016年 ねん 9月 がつ 27日 にち ). “About Folding@home Partners ”. 2020年 ねん 4月 がつ 4日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Index of /releases/public/release/fahclient/windows-10-32bit/v7.6/ ”. 2020年 ねん 10月 がつ 24日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Folding@Home distributed computing client ”. スタンフォード大学 だいがく . 2010年 ねん 8月 がつ 26日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “疾病 しっぺい 原因 げんいん 究明 きゅうめい に貢献 こうけん するCell Broadband Engine™(Cell/B.E.)技術 ぎじゅつ ”. ソニー (2010年 ねん 8月 がつ 31日 にち ). 2012年 ねん 3月 がつ 15日 にち 時点 じてん のオリジナル よりアーカイブ。2020年 ねん 3月 がつ 27日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 佐藤 さとう 岳 たけし 大 だい (2020年 ねん 3月 がつ 26日 にち ). “新型 しんがた コロナ解析 かいせき で分散 ぶんさん 処理 しょり プロジェクト「Folding@home」が1EFLOPS超 ちょう え ”. PC Watch. 2020年 ねん 4月 がつ 4日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Pande lab. “Client Statistics by OS ”. Archive.is. 2020年 ねん 4月 がつ 12日 にち 時点 じてん のオリジナル よりアーカイブ。2020年 ねん 4月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 中村 なかむら 真司 しんじ (2020年 ねん 4月 がつ 14日 にち ). “Folding@homeがTOP 500の全 ぜん スパコンを超 こ える2.4EFLOPSに到達 とうたつ ”. PC Watch. 2020年 ねん 4月 がつ 14日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Folding@home. “https://twitter.com/foldingathome/status/1249778379634675712 ” (英語 えいご ). Twitter . 2021年 ねん 4月 がつ 10日 とおか 閲覧 えつらん 。
^ “Active CPUs & GPUs by OS ”. Folding@home. 2020年 ねん 4月 がつ 26日 にち 時点 じてん のオリジナル よりアーカイブ。2022年 ねん 1月 がつ 29日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “PAPERS & RESULTS ”. 2020年 ねん 8月 がつ 11日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Help Cure Coronavirus with Your PC's Leftover Processing Power ”. Tom's Hardware (2020年 ねん 3月 がつ 3日 にち ). 2020年 ねん 3月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Folding@home takes up the fight against COVID-19 / 2019-nCoV ”. Folding@home (2020年 ねん 2月 がつ 27日 にち ). 2020年 ねん 3月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Folding@home Turns Its Massive Crowdsourced Computer Network Against COVID-19 ” (2020年 ねん 3月 がつ 16日 にち ). 2020年 ねん 7月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Raddick, M. Jordan; Bracey, Georgia; Gay, Pamela L.; Lintott, Chris J.; Murray, Phil; Schawinski, Kevin; Szalay, Alexander S.; Vandenberg, Jan (December 2010). “Galaxy Zoo: Exploring the Motivations of Citizen Science Volunteers”. Astronomy Education Review 9 (1): 010103. arXiv :0909.2925 . Bibcode : 2010AEdRv...9a0103R . doi :10.3847/AER2009036 .
^ Vickie, Curtis (April 20, 2018). Online citizen science and the widening of academia : distributed engagement with research and knowledge production . Cham, Switzerland. ISBN 9783319776644 . OCLC 1034547418
^ Nov, Oded; Arazy, Ofer; Anderson, David (2011). “Dusting for science: motivation and participation of digital citizen science volunteers” . Proceedings of the 2011 IConference on - IConference '11 . IConference '11 (Seattle, Washington: ACM Press): 68–74. doi :10.1145/1940761.1940771 . ISBN 9781450301213 . http://portal.acm.org/citation.cfm?doid=1940761.1940771 .
^ Curtis, Vickie (December 2015). “Motivation to Participate in an Online Citizen Science Game: A Study of Foldit” . Science Communication 37 (6): 723–746. doi :10.1177/1075547015609322 . ISSN 1075-5470 . http://oro.open.ac.uk/44708/1/V%20Curtis%20Foldit%20Manuscript%20Oct%202015.pdf .
^ a b c Curtis, Vickie (April 27, 2018). “Patterns of Participation and Motivation in Folding@home: The Contribution of Hardware Enthusiasts and Overclockers”. Citizen Science: Theory and Practice 3 (1): 5. doi :10.5334/cstp.109 . ISSN 2057-4991 .
^ Colwell, B. (March 2004). “The Zen of overclocking”. Computer 37 (3): 9–12. doi :10.1109/MC.2004.1273994 . ISSN 0018-9162 .
^ Kloetzer, Laure; Da Costa, Julien; Schneider, Daniel K. (December 31, 2016). “Not so passive: engagement and learning in Volunteer Computing projects”. Human Computation 3 (1). doi :10.15346/hc.v3i1.4 . ISSN 2330-8001 .
^ Darch Peter; Carusi Annamaria (September 13, 2010). “Retaining volunteers in volunteer computing projects”. Philosophical Transactions of the Royal Society A: Mathematical, Physical and Engineering Sciences 368 (1926): 4177–4192. Bibcode : 2010RSPTA.368.4177D . doi :10.1098/rsta.2010.0163 . PMID 20679130 .
^ “2013 Member Study: Findings and Next Steps ”. World Community Grid. 2020年 ねん 7月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Krebs, Viola (January 31, 2010). “Motivations of cybervolunteers in an applied distributed computing environment: MalariaControl.net as an example”. First Monday 15 (2). doi :10.5210/fm.v15i2.2783 .
^ Curtis, Vickie (2015). Online citizen science projects: an exploration of motivation, contribution and participation, PhD Thesis . United Kingdom: The Open University. http://oro.open.ac.uk/42239/1/Vickie%20Curtis%20PhD%20Thesis%20Oct%202014.pdf
^ Mims 2010
^ Pande 2008 : "Wall clock time is in the end the only thing that matters and that's why we benchmark on wall clock (and why in our papers, we emphasize wall clock)."
^ “100 Petaflops nearly reached ”. foldingathome.org (2016年 ねん 5月 がつ 11日 にち ). 2016年 ねん 8月 がつ 9日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Folding@home stats report ” (2020年 ねん 3月 がつ 20日 はつか ). 2020年 ねん 3月 がつ 20日 はつか 時点 じてん のオリジナル よりアーカイブ。2020年 ねん 3月 がつ 20日 はつか 閲覧 えつらん 。
^ Shilov, Anton (2020年 ねん 3月 がつ 25日 にち ). “Folding@Home Reaches Exascale: 1,500,000,000,000,000,000 Operations Per Second for COVID-19 ”. Anandtech . 2020年 ねん 3月 がつ 26日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Points - Folding@home ” (英語 えいご ). Folding@home. 2022年 ねん 8月 がつ 27日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “The Case of the Modified Binaries ”. Leviathan Security . 2020年 ねん 7月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Fixing/Making Holes in ELF Binaries/Programs - Black Hat ”. 2020年 ねん 7月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ probably using tools such as ERESI
^ “x86 - How to disassemble, modify and then reassemble a Linux executable? ”. Stack Overflow . 2020年 ねん 7月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “linux - How do I add functionality to an existing binary executable? ”. Reverse Engineering Stack Exchange . 2020年 ねん 7月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Certificate Bypass: Hiding and Executing Malware from a Digitally Signed Executable ”. BlackHat.com . Deep Instinct (2016年 ねん 8月 がつ ). 2020年 ねん 7月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 『「プレイステーション 3」での「Folding@home™」 プロジェクト参加 さんか 者 しゃ が100万 まん 人 にん を突破 とっぱ 』(プレスリリース)ソニー・コンピュータエンタテインメント、2008年 ねん 2月 がつ 5日 にち 。https://www.sie.com/jp/corporate/release/2008/080205a.html 。2022年 ねん 3月 がつ 2日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 『「プレイステーション 3」向 む け「Folding@home™」プロジェクトへの協力 きょうりょく が 2008年度 ねんど グッドデザイン金賞 きんしょう を受賞 じゅしょう 』(プレスリリース)ソニー・コンピュータエンタテインメント、2008年 ねん 11月6日 にち 。https://www.sie.com/jp/corporate/release/2008/081106d.html 。2022年 ねん 3月 がつ 2日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “GOOD DESIGN AWARD Results 2008 ”. GOOD DESIGN AWARD . 日本 にっぽん デザイン振興 しんこう 会 かい (2008年 ねん 11月6日 にち ). 2022年 ねん 3月 がつ 2日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 僕 ぼく らの知 し らない間 あいだ にPS3が医療 いりょう に貢献 こうけん ――米国 べいこく スタンフォード大学 だいがく の「Folding@home」提供 ていきょう 開始 かいし
^ 「1年 ねん 以上 いじょう かかるはずだった計算 けいさん も数 すう 週間 しゅうかん 」--Folding@homeにPS3ユーザー25万 まん 人 にん 以上 いじょう が登録 とうろく
^ 小堀 こぼり 龍 りゅう 之 の 「ネットはいま 第 だい 2部 ぶ つながる――ゲーム機 き を持 も ち寄 よ る(5)」『朝日新聞 あさひしんぶん 』2009年 ねん 2月 がつ 6日 にち 付 づけ 夕刊 ゆうかん 、第 だい 3版 はん 、第 だい 3面 めん 。
^ Joshua Topolsky (2007年 ねん 10月 がつ 31日 にち ). “Folding@Home recognized by Guinness World Records ”. engadget. 2020年 ねん 4月 がつ 4日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 「プレイステーション 3」がスタンフォード大学 だいがく の「Folding@home™」のギネス世界 せかい 記録 きろく 樹立 じゅりつ に大 おお きく貢献 こうけん ~「Folding@home™」が世界 せかい で最 もっと も強力 きょうりょく な分散 ぶんさん コンピューティングネットワークとして認定 にんてい ~
^ 「Life with PlayStation®」終了 しゅうりょう のお知 し らせ
^ Greg Bowman (2020年 ねん 2月 がつ 27日 にち ). “Folding@home takes up the fight against COVID-19 / 2019-nCoV ”. Folding@home. 2020年 ねん 4月 がつ 4日 にち 閲覧 えつらん 。