出典 しゅってん は列挙 れっきょ するだけでなく、脚注 きゃくちゅう などを用 もち いてどの記述 きじゅつ の情報 じょうほう 源 げん であるかを明記 めいき してください。記事 きじ の信頼 しんらい 性 せい 向上 こうじょう にご協力 きょうりょく をお願 ねが いいたします。(2011年 ねん 8月 がつ )
ウイルス (英語 えいご : virus 〔ヴァイラス〕, ラテン語 らてんご : virus 〔ウィールス〕, 中国 ちゅうごく 語 ご : 病毒 びょうどく )は、他 た 生物 せいぶつ の細胞 さいぼう を利用 りよう して自己 じこ を複製 ふくせい させる、極 ごく 微小 びしょう な感染 かんせん 性 せい の構造 こうぞう 体 たい で、タンパク質 たんぱくしつ の殻 から とその内部 ないぶ に入 はい っている核酸 かくさん からなる。ウイルスは1930年代 ねんだい に電子 でんし 顕微鏡 けんびきょう が用 もち いられるようになったことで観察 かんさつ が可能 かのう になり、その存在 そんざい が知 し られるようになった。
生命 せいめい の最小 さいしょう 単位 たんい である細胞 さいぼう やその生体 せいたい 膜 まく である細胞 さいぼう 膜 まく も持 も たないこと、小 しょう 器官 きかん がないこと、自己 じこ 増殖 ぞうしょく することがないことから、生物 せいぶつ かどうかについて議論 ぎろん がある[4] 。一般 いっぱん 的 てき には「ウイルスは生物 せいぶつ ではない」とされるが、フランス の進化 しんか 生物 せいぶつ 学 がく 者 もの パトリック・フォルテールのように、生物 せいぶつ に含 ふく める見解 けんかい もある。ウイルスが宿主 しゅくしゅ に感染 かんせん した状態 じょうたい (ヴァイロセル、virocell)を本来 ほんらい の姿 すがた と捉 とら えれば生物 せいぶつ のようにふるまっていること、ミミウイルス のように多数 たすう の遺伝子 いでんし を持 も った巨大 きょだい なウイルスもあることなどを理由 りゆう としている[5] 。
ウイルスを生命 せいめい 体 たい と見 み なせば、その数 かず や多様 たよう 性 せい は地球 ちきゅう 上 うえ で最 もっと も多 おお く(見 み なさない場合 ばあい 、個体 こたい 数 すう は微生物 びせいぶつ 、種類 しゅるい は甲虫 かぶとむし 類 るい が最 もっと も多 おお い)、メタゲノム解析 かいせき の実用 じつよう 化 か により様々 さまざま な環境 かんきょう にウイルスが見 み つかっている。宿主 しゅくしゅ に残 のこ ったウイルス由来 ゆらい の遺伝子 いでんし が生物 せいぶつ 進化 しんか に関 かか わったり、地球 ちきゅう の生態 せいたい 系 けい や気候 きこう にも影響 えいきょう を与 あた えたりしている。動物 どうぶつ や植物 しょくぶつ のほかほぼ全 すべ ての生物 せいぶつ に特有 とくゆう のウイルスが存在 そんざい する[7] 。ヒト を含 ふく めた動植物 どうしょくぶつ に感染 かんせん 症 しょう など疾病 しっぺい を引 ひ き起 お こすウイルスは一部 いちぶ であるが[8] 、発見 はっけん ・分析 ぶんせき されていないウイルスが野生 やせい 鳥獣 ちょうじゅう を宿主 しゅくしゅ とするものだけで170万 まん 種 しゅ あり、その半数 はんすう が人 ひと 獣 じゅう 共通 きょうつう 感染 かんせん 症 しょう の病原 びょうげん 体 たい になるリスクがあると推計 すいけい されている[9] 。
ヒト免疫 めんえき 不全 ふぜん ウイルス の模 も 式 しき 図 ず
英語 えいご のウイルス(virus)の語源 ごげん は、ラテン語 らてんご の「virus 」で病毒 びょうどく 因子 いんし という意味 いみ であり、英語 えいご のVirusは古 ふる くは動物 どうぶつ が出 だ す毒液 どくえき も含 ふく めて用 もち いられていた[7] 。
ヨーロッパ の主 おも な言語 げんご での発音 はつおん を以下 いか に列挙 れっきょ する[10] 。
以上 いじょう のような発音 はつおん をもとに、多様 たよう な日本語 にほんご 表記 ひょうき が使用 しよう された。
日本語 にほんご 表記 ひょうき としてはラテン語 らてんご に近 ちか い「ウィールス」や「ウイルス」あるいはドイツ語 ご に近 ちか い「ビールス」や「ヴィールス」があった[7] 。1949年 ねん (昭和 しょうわ 24年 ねん )に日本 にっぽん ウイルス学会 がっかい の前身 ぜんしん となる「ヴィールス談話 だんわ 会 かい 」が発足 ほっそく した後 のち 、1953年 ねん (昭和 しょうわ 28年 ねん )に日本 にっぽん ウイルス学会 がっかい が設立 せつりつ されたのを機 き に、「ウイルス」という表記 ひょうき が採用 さいよう された[7] 。その一方 いっぽう 、日本 にっぽん 医 い 学会 がっかい はドイツ語 ご 発音 はつおん に由来 ゆらい する「ビールス」を用 もち い、1970年代 ねんだい 頃 ごろ は「ビールス」呼称 こしょう が学校 がっこう や一般 いっぱん で使用 しよう されていた。現在 げんざい は宿主 しゅくしゅ に関 かか わらず「ウイルス」が正式 せいしき 名称 めいしょう である[21] [22] 。表記 ひょうき 上 じょう は「イ」が大文字 おおもじ の「ウイルス」と小文字 こもじ の「ウィルス」があるが、メディアでも直音 ちょくおん の大文字 おおもじ で表記 ひょうき されることが一般 いっぱん 的 てき になっている[7] 。
なお、ウイルスの細胞 さいぼう 外 がい 粒子 りゅうし を表 あらわ す「英 えい : virion 」の語 かたり には、「ウイリオン」ではなく「ビリオン 」の読 よ み表記 ひょうき が定着 ていちゃく している。
ウイルスは細胞 さいぼう を構成 こうせい 単位 たんい とせず、自己 じこ 増殖 ぞうしょく はできないが、遺伝子 いでんし を有 ゆう するという、非 ひ 生物 せいぶつ ・生物 せいぶつ 両方 りょうほう の特性 とくせい を持 も っている。自然 しぜん 科学 かがく ・生物 せいぶつ 学 がく 上 うえ 、生物 せいぶつ ・生命 せいめい の定義 ていぎ を厳密 げんみつ に行 おこな うことはできていないため、便宜 べんぎ 的 てき に細胞 さいぼう を構成 こうせい 単位 たんい とし、代謝 たいしゃ し、自己 じこ 増殖 ぞうしょく できるものを生物 せいぶつ と呼 よ んでおり、ウイルスは「非 ひ 細胞 さいぼう 性 せい 生物 せいぶつ 」あるいは「生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 存在 そんざい 」と見 み なされている[23] 。感染 かんせん することで宿主 しゅくしゅ の恒常 こうじょう 性 せい に影響 えいきょう を及 およ ぼし、病原 びょうげん 体 たい としてふるまうことがある。
ウイルスを対象 たいしょう として研究 けんきゅう する分野 ぶんや はウイルス学 がく と呼 よ ばれる。
一般 いっぱん 的 てき な生物 せいぶつ との違 ちが い[ 編集 へんしゅう ]
ウイルスは以下 いか のような点 てん で、一般 いっぱん 的 てき な生物 せいぶつ と大 おお きく異 こと なる。
非 ひ 細胞 さいぼう 性 せい で細胞 さいぼう 質 しつ などは持 も たない。基本 きほん 的 てき にはタンパク質 たんぱくしつ と核酸 かくさん からなる粒子 りゅうし である(→ウイルスの構造 こうぞう )。
大 だい 部分 ぶぶん の生物 せいぶつ は細胞 さいぼう 内部 ないぶ にDNA とRNA の両方 りょうほう の核酸 かくさん が存在 そんざい するが、ウイルス粒子 りゅうし 内 ない には基本 きほん 的 てき にどちらか片方 かたがた だけしかない。
他 た のほとんどの生物 せいぶつ の細胞 さいぼう は2n で指数 しすう 関数 かんすう 的 てき に増殖 ぞうしょく するのに対 たい し、ウイルスは一 いち 段階 だんかい 増殖 ぞうしょく をする。また、ウイルス粒子 りゅうし が見 み かけ上 じょう 消 き えてしまう「暗黒 あんこく 期 き 」が存在 そんざい する。
代謝 たいしゃ 系 けい を持 も たず、自己 じこ 増殖 ぞうしょく できない。他 た 生物 せいぶつ の細胞 さいぼう に寄生 きせい することによってのみ増殖 ぞうしょく できる[24] 。
自分 じぶん 自身 じしん でエネルギーを産 さん 生 せい せず、宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう の作 つく るそれを利用 りよう する[24] 。
なお、4はウイルスだけに見 み られるものではなく、リケッチア やクラミジア 、ファイトプラズマ など一部 いちぶ の細菌 さいきん や真 ま 核 かく 生物 せいぶつ にも同様 どうよう の特徴 とくちょう を示 しめ すものがある。
細胞 さいぼう は生 い きるのに必要 ひつよう なエネルギーを作 つく る製造 せいぞう ラインを持 も っているが、ウイルスはその代謝 たいしゃ を行 おこな っておらず、代謝 たいしゃ を宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう に完全 かんぜん に依存 いぞん し、宿主 しゅくしゅ の中 なか でのみ増殖 ぞうしょく が可能 かのう である。ウイルスに唯一 ゆいいつ できることは他 た の生物 せいぶつ の遺伝子 いでんし の中 なか に彼 かれ らの遺伝子 いでんし を入 い れる事 こと である。厳密 げんみつ には自 みずか らを入 い れる能力 のうりょく も持 も っておらず、細胞 さいぼう が正常 せいじょう な物質 ぶっしつ と判別 はんべつ できず、ウイルスのタンパク質 たんぱくしつ を増産 ぞうさん するのを利用 りよう しているだけである。
これらの性質 せいしつ から、ウイルスを生物 せいぶつ と見 み 做さない言説 げんせつ も多 おお いが、メガウイルス 、ミミウイルス など、細菌 さいきん に非常 ひじょう に近 ちか い構造 こうぞう を持 も つウイルスも存在 そんざい することから、少 すく なくとも一部 いちぶ は遺伝子 いでんし の大 だい 部分 ぶぶん を捨 す て去 さ り、寄生 きせい に特 とく 化 か した生物 せいぶつ の一群 いちぐん 由来 ゆらい であろうことが強 つよ く示唆 しさ されている。一方 いっぽう 、レトロウイルス とトランスポゾン の類似 るいじ 性 せい もまた、少 すく なくとも一部 いちぶ のウイルスは機能 きのう 性 せい 核酸 かくさん が独立 どくりつ ・進化 しんか したものである可能 かのう 性 せい を強 つよ く示唆 しさ している。つまり、ウイルスとして纏 まと められている物 もの は多元的 たげんてき であり、人為 じんい 分類 ぶんるい 群 ぐん である可能 かのう 性 せい が非常 ひじょう に高 たか い。
しかし、その後 ご の研究 けんきゅう で、メガウイルスやミミウイルスなどの巨大 きょだい ウイルスも、遥 はる かに小 ちい さく典型 てんけい 的 てき なウイルスからトランスポゾン を経 へ て、比較的 ひかくてき 最近 さいきん になって進化 しんか ・巨大 きょだい 化 か した説 せつ が強 つよ くなっている。2019年 ねん 、ICTVは、巨大 きょだい ウイルスをウァリドナウィリア のバンフォルドウイルス界 かい 、巨大 きょだい 核質 かくしつ DNAウイルス門 もん 、メガウイルス綱 つな に分類 ぶんるい した。これは天然痘 てんねんとう ウイルス やアフリカ豚 ぶた 熱 ねつ ウイルス に比較的 ひかくてき 近 ちか い。両者 りょうしゃ はポリントンと呼 よ ばれる、原生 げんせい 生物 せいぶつ のDNA内 ない に組 く み込 こ まれているトランスポゾン から進化 しんか した可能 かのう 性 せい が高 たか いとされる。これは、主要 しゅよう カプシドタンパク質 しつ やパッケージングタンパク質 しつ の比較 ひかく から強 つよ く支持 しじ される[25] 。
ウイルスはタンパク質 たんぱくしつ の殻 から の中 なか にある遺伝 いでん 物質 ぶっしつ の違 ちが いから、大 おお きくDNAウイルス とRNAウイルス に分 わ けられる(詳細 しょうさい は「ウイルスの分類 ぶんるい 」を参照 さんしょう )[7] 。
ウイルスの命名 めいめい は国際 こくさい ウイルス分類 ぶんるい 委員 いいん 会 かい (国際 こくさい ウイルス命名 めいめい 委員 いいん 会 かい 、International Committee on Taxonomy of Viruses)が管理 かんり しており、遺伝 いでん 物質 ぶっしつ がDNAウイルスかRNAウイルスか、環状 かんじょう か鎖 くさり 状 じょう か、宿主 しゅくしゅ の種類 しゅるい などをもとに生物 せいぶつ と同様 どうよう に科 か 、属 ぞく 、種 たね を分類 ぶんるい して命名 めいめい している[7] 。
粒子 りゅうし 状 じょう 物質 ぶっしつ の分類 ぶんるい (マイクロメートル)
微生物 びせいぶつ 学 がく の歴史 れきし は、1674年 ねん にオランダ のレーウェンフック が、顕微鏡 けんびきょう 観察 かんさつ によって細菌 さいきん を見出 みいだ したことに始 はじ まり、その後 ご 1860年 ねん にフランスのルイ・パスツール が生物 せいぶつ 学 がく や醸造 じょうぞう 学 がく における細菌 さいきん の意義 いぎ を、1876年 ねん にドイツ のロベルト・コッホ が、医学 いがく における細菌 さいきん の意義 いぎ を明 あき らかにしたことで大 おお きく展開 てんかい した。特 とく にコッホが発見 はっけん し提唱 ていしょう した「感染 かんせん 症 しょう が病原 びょうげん 性 せい 細菌 さいきん によって起 お きる」という考 かんが えが医学 いがく に与 あた えた影響 えいきょう は大 おお きく、それ以降 いこう 、感染 かんせん 症 しょう の原因 げんいん は寄生虫 きせいちゅう を除 のぞ いて、全 すべ て細菌 さいきん によるものだと考 かんが えられていた。
1892年 ねん 、ロシア のドミトリー・イワノフスキー は、タバコモザイク病 もざいくびょう の病原 びょうげん が細菌 さいきん 濾過 ろか 器 き (当時 とうじ は粘土 ねんど を素焼 すや き したもの)を通過 つうか しても感染 かんせん 性 せい を失 うしな わないことを発見 はっけん 。それが細菌 さいきん よりも微小 びしょう な、光学 こうがく 顕微鏡 けんびきょう では観察 かんさつ できない存在 そんざい であることを報告 ほうこく した。しかし、病原 びょうげん 体 たい は細菌 さいきん であるという考 かんが えを捨 す てきれなかった。またこの研究 けんきゅう とは別 べつ に、1898年 ねん にドイツのフリードリヒ・レフラー とパウル・フロッシュ が口蹄疫 こうていえき の病原 びょうげん 体 たい の分離 ぶんり を試 こころ み、これが同様 どうよう の存在 そんざい であることを突 つ き止 と め、「filterable virus(濾過 ろか 性 せい 病原 びょうげん 体 たい )」と呼称 こしょう した。同年 どうねん にオランダのマルティヌス・ベイエリンク はイワノフスキーと同様 どうよう の研究 けんきゅう を行 おこな って、同 おな じように見出 みいだ された未知 みち の性質 せいしつ を持 も つ病原 びょうげん 体 たい を「Contagium vivum fluidum(生命 せいめい を持 も った感染 かんせん 性 せい の液体 えきたい )」と呼 よ んだ。
レフラーは濾過 ろか 性 せい 病原 びょうげん 体 たい を小 ちい さな細菌 さいきん と考 かんが えていたが、ベイエリンクは分子 ぶんし であると考 かんが え、これが細胞 さいぼう に感染 かんせん して増殖 ぞうしょく すると主張 しゅちょう した。彼 かれ の主張 しゅちょう はすぐには受 う け入 い れられなかったが、同様 どうよう の性質 せいしつ をもった病原 びょうげん 体 からだ やファージ が発見 はっけん されていくことで、一般 いっぱん にもウイルスの存在 そんざい が信 しん じられるようになった。その後 ご 、物理 ぶつり 化学 かがく 的 てき な性質 せいしつ が徐々 じょじょ に解明 かいめい され、ウイルスはタンパク質 たんぱくしつ からできていると考 かんが えられた。
1935年 ねん 、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく のウェンデル・スタンリー がタバコモザイクウイルスの結晶 けっしょう 化 か に成功 せいこう し、これによってウイルスは電子 でんし 顕微鏡 けんびきょう によって初 はじ めて可視 かし 化 か されることとなった[26] 。また彼 かれ の発見 はっけん したこの結晶 けっしょう は、感染 かんせん 能 のう を持 も っていることを示 しめ し、化学 かがく 物質 ぶっしつ のように結晶 けっしょう 化 か できる生物 せいぶつ の存在 そんざい は生物 せいぶつ 学 がく ・科学 かがく 界 かい に衝撃 しょうげき を与 あた えた。彼 かれ はこの業績 ぎょうせき により、1946年 ねん にノーベル化学 かがく 賞 しょう を受賞 じゅしょう した[27] 。
スタンリーは、ウイルスが自己 じこ 触媒 しょくばい 能 のう を持 も つ巨大 きょだい なタンパク質 たんぱくしつ であるとしたが、翌年 よくねん に少量 しょうりょう のRNA が含 ふく まれることが示 しめ された。当時 とうじ は遺伝子 いでんし の正体 しょうたい は未 み 解明 かいめい であり、遺伝子 いでんし タンパク質 たんぱくしつ 説 せつ が有力 ゆうりょく とされていた。当時 とうじ は、病原 びょうげん 体 たい は能動 のうどう 的 てき に病気 びょうき を引 ひ き起 お こすと考 かんが えられていたので、分子 ぶんし ロボット(今 いま で言 い うナノマシン )のようなもので、人 ひと が病気 びょうき になるということに科学 かがく 者 しゃ たちは驚 おどろ いた。それでも当時 とうじ はまだ、病原 びょうげん 体 たい であるには細菌 さいきん ほどの複雑 ふくざつ な構造 こうぞう 、少 すく なくとも自己 じこ のタンパク質 たんぱくしつ をコードする遺伝子 いでんし ぐらいは、最低限 さいていげん 持 も っていなくては病原 びょうげん 体 たい になりえない、と思 おも われていた。
1952年 ねん に行 おこな われたハーシーとチェイスの実験 じっけん は、バクテリオファージ においてDNAが遺伝子 いでんし の役割 やくわり を持 も つことを明 あき らかにし[28] 、これを契機 けいき にウイルスの繁殖 はんしょく 、ひいてはウイルスの性質 せいしつ そのものの研究 けんきゅう が進 すす むようになった。同時 どうじ に、この実験 じっけん は生物 せいぶつ の遺伝子 いでんし がDNAであることを示 しめ したものと解 ほぐ せられた。
その後 ご の研究 けんきゅう で、大 おお きさやゲノム 、遺伝子 いでんし の数 かず で一部 いちぶ の細菌 さいきん を上回 うわまわ るウイルスも発見 はっけん されるようになった。750nmというサイズから1992年 ねん に細菌 さいきん と誤認 ごにん された「ブラッドフォード球菌 きゅうきん 」は、電子 でんし 顕微鏡 けんびきょう による解析 かいせき が進 すす められて、2003年 ねん にウイルスだったと確認 かくにん された(ミミウイルス )。2013年 ねん には長径 ちょうけい 1000nmのパンドラウイルス 、翌 よく 2014年 ねん には長径 ちょうけい 1500nmの「ピソウイルス 」が発見 はっけん された[29] (「巨大 きょだい 核質 かくしつ DNAウイルス 」参照 さんしょう )。
ウイルスの基本 きほん 構造 こうぞう (A)エンベロープを持 も たないウイルス、(B)エンベロープを持 も つウイルス、1. カプシド、2. ウイルス核酸 かくさん 、3. カプソマー、4. ヌクレオカプシド、5. ビリオン、6. エンベロープ、7. スパイクタンパク質 たんぱくしつ
ウイルスの基本 きほん 構造 こうぞう は、粒子 りゅうし の中心 ちゅうしん にあるウイルス核酸 かくさん と、それを取 と り囲 かこ むカプシド (英 えい : capsid ) と呼 よ ばれるタンパク質 たんぱくしつ の殻 から から構成 こうせい された粒子 りゅうし である。ウイルス核酸 かくさん とカプシドを併 あわ せたものをヌクレオカプシド (英 えい : nucleocapsid ) と呼 よ ぶ。ウイルスの形状 けいじょう はカプシドの形 かたち によって基本 きほん 的 てき には正 せい 20面体 めんてい 型 がた (立方 りっぽう 対称 たいしょう 型 がた )と螺旋 らせん 対称 たいしょう 型 がた に分 わ けられる[7] 。ウイルスによっては、エンベロープ (英 えい : envelope ) と呼 よ ばれる膜 まく 成分 せいぶん など、ヌクレオカプシド以外 いがい の物質 ぶっしつ を含 ふく むものがある。これらの構成 こうせい 成分 せいぶん を含 ふく めて、そのウイルスにとって必要 ひつよう な構造 こうぞう を全 すべ て備 そな え、宿主 しゅくしゅ に対 たい して感染 かんせん 可能 かのう な「完全 かんぜん なウイルス粒子 りゅうし 」をビリオン と呼 よ ぶ。
ウイルスの大 おお きさ(長径 ちょうけい )は小 ちい さいもので20〜40nm で大 おお きいものも含 ふく め平均 へいきん すると100nmほどである[7] 。最 もっと も大 おお きい天然痘 てんねんとう ウイルスは長径 ちょうけい 300nmで原核 げんかく 生物 せいぶつ で最 もっと も小 ちい さいマイコプラズマ (200〜300nm)よりも大 おお きい[7] 。ウイルスは光学 こうがく 顕微鏡 けんびきょう では観察 かんさつ できず、電子 でんし 顕微鏡 けんびきょう が必要 ひつよう だが、電子 でんし 線 せん を照射 しょうしゃ するため生 い きた細胞 さいぼう 内 ない のウイルスを観察 かんさつ することはできない[7] 。
ウイルス核酸 かくさん は、通常 つうじょう 、DNAかRNAのどちらか一方 いっぽう である。すなわち、他 た の生物 せいぶつ が一 いち 個 こ の細胞 さいぼう 内 ない にDNA(遺伝子 いでんし として)とRNA(mRNA 、rRNA 、tRNA など)の両方 りょうほう の分子 ぶんし を含 ふく むのに対 たい して、ウイルスの一 いち 粒子 りゅうし にはその片方 かたがた しか含 ふく まれない(ただしDNAと共 とも にRNAを一部 いちぶ 含 ふく むB型 がた 肝炎 かんえん ウイルス のような例外 れいがい も稀 まれ に存在 そんざい する)。そのウイルスが持 も つ核酸 かくさん の種類 しゅるい によって、ウイルスはDNAウイルスとRNAウイルスに大別 たいべつ される。さらに、それぞれの核酸 かくさん が一本 いっぽん 鎖 くさり か二 に 本 ほん 鎖 くさり か、一本 いっぽん 鎖 くさり のRNAであればmRNAとしての活性 かっせい を持 も つか持 も たないか(プラス鎖 くさり RNAかマイナス鎖 くさり RNAか)、環状 かんじょう か線 せん 状 じょう か、などによって細 こま かく分類 ぶんるい される。ウイルスのゲノム は他 た の生物 せいぶつ と比 くら べてはるかにサイズが小 ちい さく、またコードしている遺伝子 いでんし の数 かず も極 きわ めて少 すく ない。例 たと えば、ヒトの遺伝子 いでんし が数 すう 万 まん 個 こ あるのに対 たい して、ウイルスでは3〜100個 こ ほどだと言 い われる。
ウイルスは基本 きほん 的 てき にタンパク質 たんぱくしつ と核酸 かくさん からなる粒子 りゅうし であるため、ウイルスの複製 ふくせい (増殖 ぞうしょく )のためには少 すく なくとも
タンパク質 たんぱくしつ の合成 ごうせい
ウイルス核酸 かくさん の複製 ふくせい
1. 2.を行 おこな うために必要 ひつよう な、材料 ざいりょう の調達 ちょうたつ とエネルギーの産 さん 生 せい
が必要 ひつよう である。しかしほとんどのウイルスは、1や3を行 おこな うのに必要 ひつよう な酵素 こうそ の遺伝 いでん 情報 じょうほう を持 も たず、宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう の持 も つタンパク合成 ごうせい 機構 きこう や代謝 たいしゃ 、エネルギーを利用 りよう して、自分 じぶん 自身 じしん の複製 ふくせい を行 おこな う。ウイルス遺伝子 いでんし には自分 じぶん の遺伝子 いでんし (しばしば宿主 しゅくしゅ と大 おお きく異 こと なる)を複製 ふくせい するための酵素 こうそ の他 ほか 、宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう に吸着 きゅうちゃく ・侵入 しんにゅう したり、あるいは宿主 しゅくしゅ の持 も つ免疫 めんえき 機構 きこう から逃 のが れたりするための酵素 こうそ などがコードされている。
ウイルスによっては、カプシドの内側 うちがわ に、核酸 かくさん と一緒 いっしょ にカプシドタンパク質 しつ とは異 こと なるタンパク質 たんぱくしつ を含 ふく むものがある。このタンパク質 たんぱくしつ とウイルス核酸 かくさん を合 あ わせたものを「コア」と呼 よ び、このタンパク質 たんぱくしつ を「コアタンパク質 たんぱくしつ 」と呼 よ ぶ。
カプシド (英 えい : capsid ) は、ウイルス核酸 かくさん を覆 おお っているタンパク質 たんぱくしつ であり、ウイルス粒子 りゅうし が細胞 さいぼう の外 そと にあるときに内部 ないぶ の核酸 かくさん をさまざまな障害 しょうがい から守 まも る「殻 から 」の役割 やくわり をしていると考 かんが えられている。ウイルスが宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう に侵入 しんにゅう した後 のち 、カプシドが壊 こわ れて(脱殻 ぬけがら 、だっかく)内部 ないぶ のウイルス核酸 かくさん が放出 ほうしゅつ され、ウイルスの複製 ふくせい がはじまる。
カプシドは、同 おな じ構造 こうぞう を持 も つ小 ちい さなタンパク質 たんぱくしつ (カプソマー )が多数 たすう 組 く み合 あ わさって構成 こうせい されている。この方式 ほうしき は、ウイルスの限 かぎ られた遺伝 いでん 情報 じょうほう 量 りょう を有効 ゆうこう に活用 かつよう するために役立 やくだ っていると考 かんが えられている。小 ちい さなタンパク質 たんぱくしつ はそれを作 つく るのに必要 ひつよう とする遺伝子 いでんし 配列 はいれつ の長 なが さが短 みじか くてすむため、大 おお きなタンパク質 たんぱくしつ を少数 しょうすう 組 く み合 あ わせて作 つく るよりも、このように小 ちい さいタンパク質 たんぱくしつ を多数 たすう 組 く み合 あ わせる方 ほう が効率 こうりつ がよいと考 かんが えられている。
ヌクレオカプシドの対称 たいしょう 性 せい (左 ひだり ) 正 せい 二 に 十 じゅう 面体 めんてい 様 さま (中 なか ) らせん構造 こうぞう (右 みぎ )構造 こうぞう の複雑 ふくざつ なファージ
ウイルス核酸 かくさん とカプシドを合 あ わせたものをヌクレオカプシド (英 えい : nucleocapsid ) と呼 よ ぶ。エンベロープを持 も たないウイルスではヌクレオカプシドはビリオンと同 おな じものを指 さ す。い換 いか えればヌクレオカプシドは全 すべ てのウイルスに共通 きょうつう に見 み られる最大公約数 さいだいこうやくすう 的 てき な要素 ようそ である。
ヌクレオカプシドの形 かたち はウイルスごとに決 き まっている。基本 きほん 的 てき には正 せい 20面体 めんてい 型 がた (立方 りっぽう 対称 たいしょう 型 がた )と螺旋 らせん 対称 たいしょう 型 がた に分 わ けられる[7] 。ただし、天然痘 てんねんとう の原因 げんいん であるポックスウイルス やバクテリオファージなどでは、ヌクレオカプシドは極 きわ めて複雑 ふくざつ な構造 こうぞう であり、単純 たんじゅん な対称 たいしょう 性 せい は持 も たない。
エンベロープ (英 えい : envelope ) は、単純 たんじゅん ヘルペスウイルス やインフルエンザウイルス 、ヒト免疫 めんえき 不全 ふぜん ウイルス など一部 いちぶ のウイルス粒子 りゅうし に見 み られる膜 まく 状 じょう の構造 こうぞう のこと。これらのウイルス において、エンベロープはウイルス粒子 りゅうし (ビリオン )の最 もっと も外側 そとがわ に位置 いち しており、ウイルス の基本 きほん 構造 こうぞう となるウイルス ゲノムおよびカプシド タンパク質 たんぱくしつ を覆 おお っている。エンベロープの有無 うむ はウイルスの種類 しゅるい によって決 き まっており、分離 ぶんり されたウイルスがどの種類 しゅるい のものであるかを鑑別 かんべつ する際 さい の指標 しひょう の一 ひと つである。
エンベロープは、ウイルスが感染 かんせん した細胞 さいぼう 内 ない で増殖 ぞうしょく し、そこから細胞 さいぼう 外 がい に出 で る際 さい に細胞 さいぼう 膜 まく あるいは核 かく 膜 まく などの生体 せいたい 膜 まく を被 こうむ ったまま出芽 しゅつが することによって獲得 かくとく されるものである。このため、基本 きほん 的 てき には宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう の脂質 ししつ 二 に 重 じゅう 膜 まく に由来 ゆらい するものであるが、この他 ほか にウイルス遺伝子 いでんし にコードされている膜 まく タンパク質 たんぱくしつ の一部 いちぶ を細胞 さいぼう 膜 まく などに発現 はつげん した後 のち で膜 まく と一緒 いっしょ にウイルス粒子 りゅうし に取 と り込 こ み、エンベロープタンパク質 たんぱくしつ としてビリオン表面 ひょうめん に発現 はつげん させている。これらのエンベロープタンパク質 たんぱくしつ には、そのウイルスが宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう に吸着 きゅうちゃく ・侵入 しんにゅう する際 さい に細胞 さいぼう 側 がわ が持 も つレセプター に結合 けつごう したり、免疫 めんえき などの生体 せいたい 防御 ぼうぎょ 機能 きのう を回避 かいひ したりなど、様々 さまざま な機能 きのう を持 も つものが知 し られており、ウイルスの感染 かんせん に重要 じゅうよう な役割 やくわり を果 は たしている。
細胞 さいぼう 膜 まく に由来 ゆらい するエンベロープがあるウイルスでは、エンベロープタンパク質 たんぱくしつ が細胞 さいぼう 側 がわ のレセプターに結合 けつごう した後 のち 、ウイルスのエンベロープと細胞 さいぼう 膜 まく とが膜 まく 融合 ゆうごう を起 お こすことで、エンベロープ内部 ないぶ に包 つつ まれていたウイルスの遺伝子 いでんし やタンパク質 たんぱくしつ を細胞 さいぼう 内 ない に送 おく り込 こ む仕組 しく みのものが多 おお い。
エンベロープはその大 だい 部分 ぶぶん が脂質 ししつ から成 な るためエタノール や有機 ゆうき 溶媒 ようばい 、石 せっ けん などで処理 しょり すると容易 ようい に破壊 はかい することができる。このため一般 いっぱん にエンベロープを持 も つウイルスは、消毒 しょうどく 用 よう アルコール での不 ふ 活 かつ 化 か が、エンベロープを持 も たないウイルスに比 くら べると容易 ようい である。
細胞 さいぼう (左 ひだり )とウイルス(右 みぎ )の増殖 ぞうしょく 様式 ようしき
ウイルスは、それ自身 じしん 単独 たんどく では増殖 ぞうしょく できず、他 た の生物 せいぶつ の細胞 さいぼう 内 ない に感染 かんせん して初 はじ めて増殖 ぞうしょく 可能 かのう となる[24] 。このような性質 せいしつ を偏 へん 性 せい 細胞 さいぼう 内 ない 寄生 きせい 性 せい と呼 よ ぶ。また、一般 いっぱん 的 てき な生物 せいぶつ の細胞 さいぼう が2分裂 ぶんれつ によって 2n で対数 たいすう 的 てき に数 かず を増 ふ やす(対数 たいすう 増殖 ぞうしょく )のに対 たい し、ウイルスは1つの粒子 りゅうし が、感染 かんせん した宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう 内 ない で一気 いっき に数 かず を増 ふ やして放出 ほうしゅつ (一 いち 段階 だんかい 増殖 ぞうしょく )する。また感染 かんせん したウイルスは細胞 さいぼう 内 ない で一 いち 度 ど 分解 ぶんかい されるため、見 み かけ上 じょう ウイルス粒子 りゅうし の存在 そんざい しない期間 きかん (暗黒 あんこく 期 き )がある。
もちろん、ウイルスは細菌 さいきん よりも小 ちい さく、その遺伝 いでん 物質 ぶっしつ であるDNAやRNAはタンパク質 たんぱくしつ の外 そと 殻 から に包 つつ まれている。ウイルスに寄生 きせい された細胞 さいぼう は、通常 つうじょう の生命 せいめい 維持 いじ の機能 きのう を果 は たせなくなり、ウイルス工場 こうじょう となって他 た の細胞 さいぼう を感染 かんせん させ、最終 さいしゅう 的 てき にはウイルス工場 こうじょう となった細胞 さいぼう は破壊 はかい されてしまう[30] 。
ウイルスの増殖 ぞうしょく は以下 いか のようなステップで行 おこな われる。
細胞 さいぼう 表面 ひょうめん への吸着 きゅうちゃく → 細胞 さいぼう 内 ない への侵入 しんにゅう → 脱殻 ぬけがら (だっかく) → 部品 ぶひん の合成 ごうせい → 部品 ぶひん の集合 しゅうごう → 感染 かんせん 細胞 さいぼう からの放出 ほうしゅつ
細胞 さいぼう 表面 ひょうめん への吸着 きゅうちゃく [ 編集 へんしゅう ]
ウイルス感染 かんせん の最初 さいしょ のステップはその細胞 さいぼう 表面 ひょうめん に吸着 きゅうちゃく することである。ウイルスが宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう に接触 せっしょく すると、ウイルスの表面 ひょうめん にあるタンパク質 たんぱくしつ が宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう の表面 ひょうめん に露出 ろしゅつ しているいずれかの分子 ぶんし を標的 ひょうてき にして吸着 きゅうちゃく する。このときの細胞 さいぼう 側 がわ にある標的 ひょうてき 分子 ぶんし をそのウイルスに対 たい するレセプター と呼 よ ぶ。ウイルスが感染 かんせん するかどうかは、そのウイルスに対 たい するレセプターを細胞 さいぼう が持 も っているかどうかに依存 いぞん する。代表 だいひょう 的 てき なウイルスレセプターとしては、インフルエンザウイルス に対 たい する気道 きどう 上皮 じょうひ 細胞 さいぼう のシアル酸 さん 糖 とう 鎖 くさり や、ヒト免疫 めんえき 不全 ふぜん ウイルス に対 たい するヘルパーT細胞 さいぼう 表面 ひょうめん のCD4分子 ぶんし などが知 し られている。
細胞 さいぼう 内 ない への侵入 しんにゅう [ 編集 へんしゅう ]
細胞 さいぼう 表面 ひょうめん に吸着 きゅうちゃく したウイルス粒子 りゅうし は、次 つぎ に実際 じっさい の増殖 ぞうしょく の場 ば になる細胞 さいぼう 内部 ないぶ へ侵入 しんにゅう する。侵入 しんにゅう のメカニズムはウイルスによって様々 さまざま であり、代表 だいひょう 的 てき なものに以下 いか のようなものがある。
エンドサイトーシス による取 と り込 こ み
細胞 さいぼう 自身 じしん が持 も っているエンドサイトーシスの機構 きこう によって、エンドソーム小 しょう 胞として細胞 さいぼう 内 ない に取 と り込 こ まれ、その後 ご でそこから細胞 さいぼう 質 しつ へと抜 ぬ け出 だ すもの。エンベロープを持 も たないウイルスの多 おお くや、インフルエンザウイルスなどに見 み られる。
膜 まく 融合 ゆうごう
吸着 きゅうちゃく したウイルスのエンベロープが細胞 さいぼう の細胞 さいぼう 膜 まく と融合 ゆうごう し、粒子 りゅうし 内部 ないぶ のヌクレオカプシドが細胞 さいぼう 質 しつ 内 ない に送 おく り込 こ まれるもの。多 おお くの、エンベロープを持 も つウイルスに見 み られる。
能動 のうどう 的 てき な遺伝子 いでんし の注入 ちゅうにゅう
Tファージなどのバクテリオファージに見 み られ、吸着 きゅうちゃく したウイルスの粒子 りゅうし から尾 お 部 ぶ の管 かん を通 とお してウイルス核酸 かくさん が細胞 さいぼう 質 しつ に注入 ちゅうにゅう される。注入 ちゅうにゅう とは言 い っても、ウイルス粒子 りゅうし の尾 お 部 ぶ が細菌 さいきん の細胞 さいぼう 壁 かべ を貫通 かんつう した後 のち の遺伝子 いでんし の移動 いどう は、細菌 さいきん 細胞 さいぼう が生 い きていないと起 お こらないため、細菌 さいきん の細胞 さいぼう 自体 じたい の作用 さよう によって吸 す い込 こ まれるのではないかと言 い われている。
細胞 さいぼう 内 ない に侵入 しんにゅう したウイルスは、そこで一旦 いったん カプシドが分解 ぶんかい されて、その内部 ないぶ からウイルス核酸 かくさん が遊離 ゆうり する。この過程 かてい を脱殻 ぬけがら と呼 よ ぶ。脱殻 ぬけがら が起 お こってから粒子 りゅうし が再 さい 構成 こうせい されるまでの期間 きかん は、ビリオン(感染 かんせん 性 せい のある完全 かんぜん なウイルス粒子 りゅうし )がどこにも存在 そんざい しないことになり、この時期 じき を暗黒 あんこく 期 き 、あるいは日食 にっしょく や月食 げっしょく になぞらえてエクリプス 期 き (eclipse period) と呼 よ ぶ。
脱殻 ぬけがら により遊離 ゆうり したウイルス核酸 かくさん は、次代 じだい のウイルス(娘 むすめ ウイルス)の作成 さくせい のために大量 たいりょう に複製 ふくせい されると同時 どうじ に、さらにそこからmRNA を経 へ て、カプソマーなどのウイルス独自 どくじ のタンパク質 たんぱくしつ が大量 たいりょう に合成 ごうせい される。すなわちウイルスの合成 ごうせい は、その部品 ぶひん となる核酸 かくさん とタンパク質 たんぱくしつ を別々 べつべつ に大量 たいりょう 生産 せいさん し、その後 ご で組 く み立 た てるという方式 ほうしき で行 おこな われる。
ウイルス核酸 かくさん は宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう の核酸 かくさん とは性質 せいしつ 的 てき に異 こと なる点 てん が多 おお いために、その複製 ふくせい は宿主 しゅくしゅ の持 も つ酵素 こうそ だけではまかなえないため、それぞれのウイルスが独自 どくじ に持 も つDNAポリメラーゼ 、RNAポリメラーゼ など、転写 てんしゃ ・複製 ふくせい に関 かか わる酵素 こうそ が使 つか われる。また逆 ぎゃく 転写 てんしゃ 酵素 こうそ を持 も つレトロウイルス では、宿主 しゅくしゅ のDNAに自分 じぶん の遺伝子 いでんし を組 く み込 こ むことで、宿主 しゅくしゅ のDNA複製 ふくせい 機構 きこう も利用 りよう する。
タンパク質 たんぱくしつ の合成 ごうせい には、そのタンパク質 たんぱくしつ をコードするmRNAを作成 さくせい するためにウイルス独自 どくじ の酵素 こうそ を必要 ひつよう とする場合 ばあい がある。mRNAからタンパク質 たんぱくしつ への翻訳 ほんやく は、宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう の持 も つ、リボソームなどのタンパク質 たんぱくしつ 合成 ごうせい 系 けい を利用 りよう して行 おこな われる。
部品 ぶひん の集合 しゅうごう とウイルス粒子 りゅうし の放出 ほうしゅつ [ 編集 へんしゅう ]
別々 べつべつ に大量 たいりょう 生産 せいさん されたウイルス核酸 かくさん とタンパク質 たんぱくしつ は細胞 さいぼう 内 ない で集合 しゅうごう する。最終 さいしゅう 的 てき にはカプソマーがウイルス核酸 かくさん を包 つつ み込 こ み、ヌクレオカプシドが形成 けいせい される。この機構 きこう はウイルスによってまちまちであり、まだ研究 けんきゅう の進 すす んでないものも多 おお い。細胞 さいぼう 内 ない で集合 しゅうごう したウイルスは、細胞 さいぼう から出芽 しゅつが したり、あるいは感染 かんせん 細胞 さいぼう が死 し ぬことによって放出 ほうしゅつ されたりする。このときエンベロープを持 も つウイルスの一部 いちぶ は、出芽 しゅつが する際 さい に被 こうむ っていた宿主 しゅくしゅ の細胞 さいぼう 膜 まく の一部 いちぶ をエンベロープとして獲得 かくとく する。
宿主 しゅくしゅ に与 あた える影響 えいきょう [ 編集 へんしゅう ]
ウイルスによる感染 かんせん は、宿主 しゅくしゅ となった生物 せいぶつ に細胞 さいぼう レベルや個体 こたい レベルで様々 さまざま な影響 えいきょう を与 あた える。その多 おお くの場合 ばあい 、ウイルスが病原 びょうげん 体 たい として作用 さよう し、宿主 しゅくしゅ にダメージを与 あた えるが、一部 いちぶ のファージやレトロウイルスなどに見 み られるように、ウイルスが外来 がいらい 遺伝子 いでんし の運 はこ び屋 や として作用 さよう し、宿主 しゅくしゅ の生存 せいぞん に有利 ゆうり に働 はたら く例 れい も知 し られている。
細胞 さいぼう レベルでの影響 えいきょう [ 編集 へんしゅう ]
細胞 さいぼう 変性 へんせい 効果 こうか (円形 えんけい 化 か )培養 ばいよう フラスコ の底 そこ に敷石 しきいし 状 じょう に生育 せいいく している培養 ばいよう 細胞 さいぼう がウイルスの感染 かんせん によって円 まる く変形 へんけい し、やがてフラスコからはがれてプラーク(空隙 くうげき 、写真 しゃしん 中央 ちゅうおう )を形成 けいせい する。
細胞 さいぼう 変性 へんせい 効果 こうか (合 ごう 胞体)敷石 しきいし 状 じょう に生育 せいいく した培養 ばいよう 細胞 さいぼう 同士 どうし がウイルス感染 かんせん によって細胞 さいぼう 膜 まく の融合 ゆうごう を起 お こし、細胞 さいぼう 核 かく が中央 ちゅうおう に凝集 ぎょうしゅう して(写真 しゃしん 中央 ちゅうおう )多核 たかく 巨 きょ 細胞 さいぼう 様 さま の形態 けいたい になる。
ウイルスが感染 かんせん して増殖 ぞうしょく すると、宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう が本来 ほんらい 自分 じぶん 自身 じしん のために産 さん 生 せい ・利用 りよう していたエネルギーや、アミノ酸 あみのさん などの栄養 えいよう 源 げん がウイルスの粒子 りゅうし 複製 ふくせい のために奪 うば われ、いわば「ウイルスに乗 の っ取 と られた」状態 じょうたい になる。
これに対 たい して宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう はタンパク質 たんぱくしつ や遺伝子 いでんし の合成 ごうせい を全体 ぜんたい 的 てき に抑制 よくせい することで抵抗 ていこう しようとし、一方 いっぽう でウイルスは自分 じぶん の複製 ふくせい をより効率 こうりつ 的 てき に行 おこな うために、様々 さまざま なウイルス遺伝子 いでんし 産物 さんぶつ を利用 りよう して、宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう の生理 せいり 機能 きのう を制御 せいぎょ しようとする。またウイルスが自分 じぶん 自身 じしん のタンパク質 たんぱくしつ を一時 いちじ に大量 たいりょう 合成 ごうせい することは細胞 さいぼう にとって生理 せいり 的 てき なストレスになり、また完成 かんせい した粒子 りゅうし を放出 ほうしゅつ するときには宿主 しゅくしゅ の細胞 さいぼう 膜 まく や細胞 さいぼう 壁 かべ を破壊 はかい する場合 ばあい もある。このような原因 げんいん から、ウイルスが感染 かんせん した個 こ 胞では様々 さまざま な生理 せいり 的 てき ・形態 けいたい 的 てき な変化 へんか が現 あらわ れる。
この現象 げんしょう のうち特 とく に形態 けいたい 的 てき な変化 へんか を示 しめ すものを細胞 さいぼう 変性 へんせい 効果 こうか (cytopathic effect, CPE) と呼 よ ぶ。ウイルスによっては、特定 とくてい の宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう に形態 けいたい 的 てき に特徴 とくちょう のある細胞 さいぼう 変性 へんせい 効果 こうか を起 お こすものがあり、これがウイルスを鑑別 かんべつ する上 じょう での重要 じゅうよう な手 て がかりの一 ひと つになっている。代表 だいひょう 的 てき な細胞 さいぼう 変性 へんせい 効果 こうか としては、細胞 さいぼう の円形 えんけい 化 か ・細胞 さいぼう 同士 どうし の融合 ゆうごう による合 ごう 胞体 (synsitium) の形成 けいせい ・封入 ふうにゅう 体 たい の形成 けいせい などが知 し られる。
様々 さまざま な生理 せいり 機能 きのう の変化 へんか によって、ウイルスが感染 かんせん した細胞 さいぼう は最終 さいしゅう 的 てき に以下 いか のいずれかの運命 うんめい を辿 たど る。
ウイルス感染 かんせん による細胞 さいぼう 死 し
ウイルスが細胞 さいぼう 内 ない で大量 たいりょう に増殖 ぞうしょく すると、細胞 さいぼう 本来 ほんらい の生理 せいり 機能 きのう が破綻 はたん したり細胞 さいぼう 膜 まく や細胞 さいぼう 壁 かべ の破壊 はかい が起 お きたりする結果 けっか として、多 おお くの場合 ばあい 、宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう は死 し を迎 むか える。ファージ感染 かんせん による溶菌 ようきん 現象 げんしょう もこれにあたる。多 た 細胞 さいぼう 生物 せいぶつ の細胞 さいぼう では、ウイルス感染 かんせん 時 じ に細胞 さいぼう 周期 しゅうき を停止 ていし させたり、MHCクラスI などの抗原 こうげん 提示 ていじ 分子 ぶんし を介 かい して細胞 さいぼう 傷害 しょうがい 性 せい T細胞 さいぼう を活性 かっせい 化 か したりして、アポトーシス を起 お こすことも知 し られている。感染 かんせん した細胞 さいぼう が自 みずか ら死 し ぬことで周囲 しゅうい の細胞 さいぼう にウイルスが広 ひろ まることを防 ふせ いでいると考 かんが えられている。がん細胞 さいぼう にウイルスを人為 じんい 的 てき に投与 とうよ して感染 かんせん させて破壊 はかい するウイルス療法 りょうほう が実施 じっし ・研究 けんきゅう されている[31] 。
持続 じぞく 感染 かんせん
ウイルスによっては、短期間 たんきかん で大量 たいりょう のウイルスを作 つく って直 ただ ちに宿主 しゅくしゅ を殺 ころ すのではなく、むしろ宿主 しゅくしゅ へのダメージが少 すく なくなるよう少量 しょうりょう のウイルスを長期間 ちょうきかん に亘 わた って持続 じぞく 的 てき に産 さん 生 せい (持続 じぞく 感染 かんせん )するものがある。宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう が増殖 ぞうしょく する速 はや さと、ウイルス複製 ふくせい による細胞 さいぼう 死 し の速 はや さが釣 つ り合 あ うと持続 じぞく 感染 かんせん が成立 せいりつ する。テンペレートファージ による溶原化 か もこれにあたる。持続 じぞく 感染 かんせん の中 なか でも、特 とく にウイルス複製 ふくせい が遅 おそ くて、ほとんど粒子 りゅうし の複製 ふくせい が起 お こっていない状態 じょうたい を潜伏 せんぷく 感染 かんせん と呼 よ ぶ。
細胞 さいぼう の不死 ふし 化 か とがん化 か
多 た 細胞 さいぼう 生物 せいぶつ に感染 かんせん するウイルスの一部 いちぶ には、感染 かんせん した細胞 さいぼう を不死 ふし 化 か したり、がん 化 か したりするものが存在 そんざい する。このようなウイルスを腫瘍 しゅよう ウイルス あるいはがんウイルス と呼 よ ぶ。ウイルスが宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう を不死 ふし 化 か あるいはがん化 か させるメカニズムはまちまちであるが、宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう が感染 かんせん に抵抗 ていこう して起 お こす細胞 さいぼう 周期 しゅうき 停止 ていし やアポトーシスに対抗 たいこう して、細胞 さいぼう 周期 しゅうき を進行 しんこう させたりアポトーシスを抑制 よくせい したりする遺伝子 いでんし 産物 さんぶつ を作 つく る場合 ばあい (DNAがんウイルス)や、細胞 さいぼう の増殖 ぞうしょく を活性 かっせい 化 か する場合 ばあい 、またレトロウイルス では宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう のゲノムにウイルス遺伝子 いでんし を組 く み込 こ む際 さい 、がん抑制 よくせい 遺伝子 いでんし を損傷 そんしょう することで、宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう をがん化 か することも知 し られている。
個体 こたい レベルでの影響 えいきょう [ 編集 へんしゅう ]
ウイルス感染 かんせん は、細胞 さいぼう レベルだけでなく多 た 細胞 さいぼう 生物 せいぶつ の個体 こたい レベルでも、様々 さまざま な病気 びょうき を引 ひ き起 お こす。このような病気 びょうき を総称 そうしょう してウイルス感染 かんせん 症 しょう と呼 よ ぶ。インフルエンザ や天然痘 てんねんとう 、麻疹 ましん 、風疹 ふうしん 、後天 こうてん 性 せい 免疫 めんえき 不全 ふぜん 症候群 しょうこうぐん (AIDS)、新型 しんがた コロナウイルス感染 かんせん 症 しょう などの病気 びょうき がウイルス感染 かんせん 症 しょう に属 ぞく しており、これら感染 かんせん 症 しょう の病原 びょうげん ウイルスはしばしばパンデミック を引 ひ き起 お こして人類 じんるい に多 おお くの犠牲 ぎせい 者 しゃ を出 だ した。
また、動物 どうぶつ ではウイルス感染 かんせん が起 お きると、それに抵抗 ていこう して免疫 めんえき 応答 おうとう が引 ひ き起 お こされる。血液 けつえき 中 なか や粘液 ねんえき 中 なか のウイルス粒子 りゅうし そのものに対 たい しては、ウイルスに対 たい する中和 ちゅうわ 抗体 こうたい が作用 さよう する(液 えき 性 せい 免疫 めんえき )ことで感染 かんせん を防 ふせ ぐ。感染 かんせん した後 のち の細胞 さいぼう 内 ない のウイルスに対 たい しては抗体 こうたい は無効 むこう であるが、細胞 さいぼう 傷害 しょうがい 性 せい T細胞 さいぼう やNK細胞 さいぼう などが感染 かんせん 細胞 さいぼう を殺 ころ す(細胞 さいぼう 性 せい 免疫 めんえき )ことで感染 かんせん の拡大 かくだい を防 ふせ ぐ。免疫 めんえき 応答 おうとう はまた、特定 とくてい のウイルス感染 かんせん に対 たい して人工 じんこう 的 てき に免疫 めんえき を付与 ふよ するワクチン によっても産 さん 生 む され得 え る。AIDSやウイルス性 せい 肝炎 かんえん の原因 げんいん となるものを含 ふく む一部 いちぶ のウイルスは、これらの免疫 めんえき 応答 おうとう を回避 かいひ し、慢性 まんせい 感染 かんせん 症 しょう を引 ひ き起 お こす。
ウイルス感染 かんせん 症 しょう における症状 しょうじょう の中 なか には、ウイルス感染 かんせん 自体 じたい による身体 しんたい の異常 いじょう もあるが、むしろ発熱 はつねつ 、感染 かんせん 細胞 さいぼう のアポトーシスなどによる組織 そしき 傷害 しょうがい のように、上記 じょうき のような免疫 めんえき 応答 おうとう を含 ふく む、対 たい ウイルス性 せい の身体 しんたい の防御 ぼうぎょ 機構 きこう の発現 はつげん 自体 じたい が健康 けんこう な身体 しんたい の生理 せいり 機構 きこう を変化 へんか させ、さらには身体 しんたい 恒常 こうじょう 性 せい に対 たい するダメージともなり、疾患 しっかん の症状 しょうじょう として現 あらわ れるものが多 おお い。
人類 じんるい は生物 せいぶつ 進化 しんか の最 さい 後尾 こうび にあり、他 た の動物 どうぶつ からのホストジャンプにより多数 たすう のウイルスがヒトにとっての病原 びょうげん 体 たい となったと考 かんが えられる。それらのウイルスも、天然 てんねん の宿主 しゅくしゅ では無害 むがい であることが多 おお い。そうなる仕組 しく みは、弱毒 じゃくどく 化 か したウイルスが感染 かんせん した宿主 しゅくしゅ は長期間 ちょうきかん 行動 こうどう し、感染 かんせん の機会 きかい が増 ふ えるため、ウイルスの適応 てきおう 進化 しんか を起 お こす、と考 かんが えられる。すなわち、一般 いっぱん に長 なが い目 め で見 み ればウイルスは弱毒 じゃくどく 化 か する。しかし、短期 たんき 的 てき には強 つよ 毒 どく 化 か する場合 ばあい もあり、長期 ちょうき 的 てき な弱毒 じゃくどく 化 か を理由 りゆう にウイルスを軽視 けいし することはできない。
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中 ちゅう 屋敷 やしき 均 ひとし 『ウイルスは生 い きている』講談社 こうだんしゃ 、2016年 ねん 3月 がつ 16日 にち 。ISBN 4062883597 。
辻野 つじの , 匠 たくみ 「学名 がくめい (ラテン語 らてんご )のカナ表記 ひょうき についての試論 しろん 」『地質 ちしつ ニュース(産業 さんぎょう 技術 ぎじゅつ 総合 そうごう 研究所 けんきゅうじょ 地質 ちしつ 調査 ちょうさ 総合 そうごう センター編 へん )』第 だい 675巻 かん 、実業 じつぎょう 公報 こうほう 社 しゃ 、2010年 ねん 11月、61-70頁 ぺーじ 、ISSN 00094854 “vは常 つね に[w](ワ行頭 ぎょうとう 子音 しいん )になる.[v]ではないので注意 ちゅうい されたい.たとえば,virusはウィールス となる(英語 えいご ではヴァイラス ).”
生物 せいぶつ 以外 いがい