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経口けいこう避妊ひにん薬やく

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曖昧さ回避 「ピル」はこの項目こうもくへ転送てんそうされています。「英えい:pill」が指さす丸まるい小型こがた錠剤じょうざいについては「丸まる剤ざい」をご覧らんください。
ピルの一いち例れい

経口けいこう避妊ひにん薬やく（けいこうひにんやく、英語えいご: combined oral contraceptive pill (COCP)、oral contraceptive (OC)）は、休きゅう薬やく期間きかんを除のぞき常用じょうようすることで避妊ひにん効果こうかの得えられる女性じょせいホルモン剤ざい。口語こうご的てきな呼よび方かたとして、経口けいこう避妊ひにん薬やく（COOP、OC）を指さして避妊ひにん目的もくてきの「ピル」（元もとは丸まる剤ざいの意い）を指さす[1][2]。日本にっぽん国内こくないで使つかわれるOCは、エストロゲン成分せいぶん含有がんゆう量りょうが少すくない低てい用量ようりょうタイプが一般いっぱん的てきであり、排卵はいらん抑制よくせい・精子せいし進入しんにゅう防止ぼうし・着き床ゆか難なん化かなどの作用さようで高たかい避妊ひにん効果こうかがある[3]。服用ふくよう停止ていしから3か月げつ以内いないに通常つうじょうの妊にん孕力に戻もどる[4]。

日本にっぽんではピルと呼よばれる女性じょせいホルモン剤ざいは最もっとも大おおまかに三種さんしゅに分わけている。後述こうじゅつのLEPやCOOP（OC）、これらの中なかで「1錠じょうあたりのエストロゲン配合はいごう量りょう0.05 mg未み満まんのもの」を低てい用量ようりょうピルと呼よぶ[4][5][6]。消しょう退出たいしゅつ血ち（非ひ排卵はいらん時じの月経げっけい）による血ちの量りょうの減少げんしょう、それに伴ともなう貧血ひんけつ軽減けいげん、月経げっけい困難こんなん症しょうを含ふくむ生理せいり痛つうとPMSと月経げっけい前ぜん緊張きんちょう症しょうと月経げっけい前ぜん気分きぶん不快ふかい障害しょうがいの軽減けいげん、ニキビや多毛たもうの改善かいぜん、多た嚢胞のうほう性せい卵巣らんそう症候群しょうこうぐん（PCOS）悪化あっか抑制よくせい、妊にん活かつ向むきの子宮しきゅうの柔やわ化か、子宮しきゅう内ない膜まく癌がんのリスク軽減けいげん、卵巣らんそうがん・子宮しきゅう体たいがんの予防よぼう、子宮しきゅう内ない膜まく症しょうと子宮しきゅう筋腫きんしゅの悪化あっか抑制よくせいと手術しゅじゅつ後ご再発さいはつ予防よぼう、月経げっけい不順ふじゅんの適正てきせい化か効果こうか、服用ふくようで前倒まえだおしや後うしろ倒だおしなど生理せいりをずらすことも出来できる機能きのうを持もっている[7][8]。未み閉経へいけい者しゃでも40歳さい以上いじょうの女性じょせいには加か齢よわいにより心こころ血管けっかん系けいのリスクが上昇じょうしょうする年代ねんだいでもあるため慎重しんちょう投与とうよとし、閉経へいけい[9]以降いこう又または50歳さい以降いこうの女性じょせいへ処方しょほうしないこととなっている[10]。これら二に種しゅに加くわえ、中ちゅう容量ようりょうピルであるEC（緊急きんきゅう避妊ひにん薬やく、Emergency Contraceptive）含ふくめた三種さんしゅともピル[注釈ちゅうしゃく 1]と省略しょうりゃくして呼よぶことがある[5][11][6]。

日本にっぽんで月経げっけい困難こんなん症しょうや子宮しきゅう内ない膜まく症しょう向むけに処方しょほうされる低てい用量ようりょうエストロゲン・プロゲスチン配合はいごう薬やく（LEP（レップ）、月経げっけい困難こんなん症しょう治療ちりょうピル）もCOOP（OC）と同おなじく、低てい用量ようりょうピル又またはピルとも呼よばれるが、LEPは国民こくみん健康けんこう保険ほけん適応てきおう対象たいしょうであり、避妊ひにん目的もくてきではない上記じょうきの疾患しっかんの治療ちりょう目的もくてきとしたものへの呼称こしょうである[8][12][13][14]。なお、日本にっぽんでは保険ほけん適応てきおうであるLEPも、自費じひであるOCと成分せいぶんは同おなじであり、避妊ひにん効果こうか自体じたいは持もっている[8][15]。他たには、膣ちつ内ない射精しゃせい後ごから72時間じかん以内いないに服用ふくようすれば、COOP（OC）を服用ふくようしていた場合ばあいよりは低ひくい避妊ひにん効果こうか・副作用ふくさようも強つよいものの避妊ひにん効果こうかを発揮はっきする、中ちゅう容量ようりょうピル区分くぶんの経口けいこう避妊ひにん薬やくである緊急きんきゅう避妊ひにん薬やく（EC、アフターピル）が存在そんざいする[4]。

日本にっぽんでの経口けいこう避妊ひにん薬やく（ピル）の承認しょうにんは1999年ねんと国連こくれん加盟かめい国こくの中なかで最もっとも遅おそく[16]、北朝鮮きたちょうせんの使用しよう開始かいし1993年ねんより遅おくれるものだった[17]。2022年ねん、東京とうきょう丸まるの内うちで就労しゅうろうする女性じょせいのピルの服用ふくよう率りつは15％で、全国ぜんこく平均へいきん2.9%の約やく5倍ばいとなっている[18]。低てい用量ようりょうピルの使用しよう率りつとジェンダー・ ギャップ指数しすうの関係かんけいを見みると相関そうかん係数けいすうは0.4で、女性じょせいの社会しゃかい進出しんしゅつが進すすんでいる国くにほど低てい用量ようりょうピルの使用しよう率りつが高たかいとの指摘してきされている[19]。

2023年ねん7月がつ、人工じんこう妊娠にんしん中絶ちゅうぜつをめぐり国こくを二分にぶんする議論ぎろんとなり共和党きょうわとうが強つよい州しゅうを中心ちゅうしんに中絶ちゅうぜつを厳きびしく制限せいげんする動うごきが相次あいついでいることから、アメリカのFDAは、ピルを医師いしの処方箋しょほうせんなしに薬局やっきょくなどで販売はんばいすることを承認しょうにんした[20]。

概要がいよう

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経口けいこう避妊ひにん薬やく（以下いか「ピル」）は、1960年代ねんだいにアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくで開発かいはつされ、広ひろく普及ふきゅうした[21]。世界せかいで1億おく人にんの女性じょせいが服用ふくようするとされるが、使用しよう状じょう況きょうは国こくごとに大おおきく異ことなる。アメリカでは1200万まん人にんの女性じょせいが使用しようし[22]、イギリスでは16 - 49歳さいの女性じょせいの3分ぶんの1が内服ないふくしている[23][24]。生理せいり開始かいし日びから、1日にち1錠じょうを決きまった時間じかんに21日間にちかん服用ふくようし、その後ごの7日間にちかん服用ふくようを休やすむ周期しゅうきが基本きほんとなる。したがって、PTPパッケージも殆ほとんどが1シート21錠じょう入いりのもの（使つかいきった後のちの7日間にちかんは服用ふくようしない）か、28錠じょう入いりのもの（7日にち分ぶんには、有効ゆうこう成分せいぶんが全まったく入はいっていないプラセボ[25]）である。

成分せいぶんにエストロゲンとプロゲステロンが含ふくまれ、これにより排卵はいらんを抑制よくせいする。避妊ひにんの機き序じょは、

  1. 排卵はいらんの抑制よくせい
  2. 子宮しきゅう頚けい管かん粘液ねんえきの性状せいじょうの変化へんか（精子せいしの子宮しきゅう内ない侵入しんにゅうを抑制よくせい）
  3. 子宮しきゅう内ない膜まくの変化へんか（受精卵じゅせいらんの着き床ゆか抑制よくせい）

である。正まさしく服用ふくようした場合ばあいの妊娠にんしんの確かく率りつは、パール指数しすう（パールインデックス）はピルで0.3%、避妊ひにん手術しゅじゅつで0.1 - 0.5%、薬剤やくざい添加てんかIUDで0.1 - 0.6%である[26]。飲のみ忘わすれも含ふくめた一般いっぱん的てきな使用しようでは、ピルで8%、避妊ひにん手術しゅじゅつで0.15 - 0.5%、薬剤やくざい添加てんかIUDで0.1 - 0.8%である[27]。

避妊ひにん目的もくてきのOC以外いがいにも、生理せいり周期しゅうきの変更へんこうや月経げっけい困難こんなん症しょうの緩和かんわ、子宮しきゅう内ない膜まく症しょうの治療ちりょうなどに使つかわれるLEPが存在そんざいしている。国際こくさい的てきにも昔むかしは高こう用量ようりょうピル・ホルモン量りょうが低てい用量ようりょうピルの10倍ばい程度ていどの中ちゅう用量ようりょうピルが用もちいられていたが、副作用ふくさようの低減ていげんを目的もくてきとして、低てい用量ようりょうピル・超ちょう低てい用量ようりょうピルが開発かいはつされて主流しゅりゅうとなっている。

日本にっぽんでは、以前いぜんからホルモン治療ちりょう目的もくてきの、高こう用量ようりょうピル・中ちゅう用量ようりょうピルが認可にんかされていたが、1999年ねん（平成へいせい11年ねん）に、避妊ひにんそのものを目的もくてきとした低てい用量ようりょう経口けいこう避妊ひにん薬やく（oral contraceptive (OC)）が認可にんかされ、2008年ねん（平成へいせい20年ねん）に月経げっけい困難こんなん症しょうや子宮しきゅう内ない膜まく症しょうの治療ちりょう薬やくとして、LEPの低てい用量ようりょうピルも認可にんかされた。避妊ひにん用ようとしては、低てい用量ようりょうピルが主流しゅりゅうになっている。

黄体おうたいホルモンのみを含ふくむピルは「ミニピル (en)」と呼よばれ、低てい用量ようりょうピルに含ふくまれる卵胞らんぽうホルモン摂取せっしゅが禁忌きんきである授乳じゅにゅう中ちゅうの産後さんご女性じょせいにのみ処方しょほうされている。肥満ひまん女性じょせいや35歳さい以上いじょう、産後さんご授乳じゅにゅう中ちゅうの避妊ひにんに使つかえるメリットがある一方いっぽう、必かならず連日れんじつ同おなじ時間じかんに内服ないふくをする必要ひつよう性せい、飲のみ始はじめに不正ふせい出血しゅっけつが続つづくことがあるデメリットがある[28]。

OCの服用ふくようのみでは性病せいびょう(STD)は回避かいひ出来できないが、男性だんせいがコンドーム着用ちゃくよう、女性じょせいがOC服用ふくようするデュアルプロテクション（二に重じゅう防御ぼうぎょ法ほう）は、性病せいびょう・妊娠にんしんの両者りょうしゃを回避かいひする手段しゅだんとして国際こくさい的てきに評価ひょうかされている[29][30][31]。

服用ふくよう禁忌きんき対象たいしょう

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一般いっぱんに下記かきの症状しょうじょうがある女性じょせい（以下いか:人ひと）が服用ふくようすることは禁忌きんきとなっており、医療いりょう機関きかんから処方しょほうもされない。

また糖尿とうにょう病びょう患者かんじゃや耐たい糖とう能のう異常いじょうの人ひと、年齢ねんれいが40歳さい以上いじょうの人ひと、心こころ疾患しっかんの患者かんじゃ、乳癌にゅうがんの家族かぞく歴れき又または乳房ちぶさに結節けっせつのある人ひと、血栓けっせん症しょうの家族かぞく歴れき、喫煙きつえん者しゃ、肥満ひまん、心臓しんぞう弁膜べんまく症しょう患者かんじゃ、てんかんの患者かんじゃなどは、慎重しんちょうな投与とうよをすることが求もとめられている。

副作用ふくさよう・禁煙きんえん

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ピルを服用ふくようする女性じょせいが喫煙きつえんをしていると心臓しんぞう・循環じゅんかん器き系けいへの副作用ふくさようが高たかまるため、ピルを服用ふくようする際さいは禁煙きんえんするのが望のぞましい。若年じゃくねん層そうの約やく10%の女性じょせいが喫煙きつえんしているが、喫煙きつえんは卵子らんしの発育はついくや卵巣らんそうからのホルモンの分泌ぶんぴつが不妊症ふにんしょう、流産りゅうざんや早産そうざん、子宮しきゅう外がい妊娠にんしんを招まねきやすく、胎児たいじの発育はついくも悪わるくなる。さらに出産しゅっさん後ごも喫煙きつえんを続つづけた場合ばあい、子供こどもの健康けんこうにまで悪影響あくえいきょうを及およぼす[32]。ピルの主要しゅような副作用ふくさようとして血栓けっせん症しょうが挙あげられるが、喫煙きつえん者しゃが妊娠にんしんした場合ばあいの血栓けっせん症しょう発症はっしょう率りつはピル服用ふくよう者しゃの約やく2倍ばい、産後さんご12週しゅう目めでは約やく10倍ばいで、非ひ喫煙きつえんピル服用ふくよう者しゃより喫煙きつえん者しゃの妊娠にんしんの方ほうがはるかに血栓けっせん症しょうのリスクが高たかい。医学いがく的てき理由りゆうで服用ふくよう禁止きんしと診断しんだんされていなければ閉経へいけいまで飲のみ続つづけても問題もんだいない[33]。医薬品いやくひん医療いりょう機器きき総合そうごう機構きこう(PMDA)は、処方しょほう時じには患者かんじゃに血ち栓塞せんそく栓せん症しょうのリスクについて説明せつめいするとともに、「患者かんじゃ携帯けいたいカード」を渡わたすよう求もとめている[要よう出典しゅってん]。

片かた頭痛ずつう、吐はき気け、嘔吐おうと、イライラ、性欲せいよく減退げんたい、むくみ、膣ちつ炎えんなどがあげられる。また、よくピルの服用ふくようによる体重たいじゅうの増加ぞうかが挙あげられるが、それは誤あやまりである。しかし食欲しょくよくが増ます事ことはある。このほか稀まれな例れいではあるが、血栓けっせん症しょう、長期ちょうき服用ふくようによる発癌はつがん性せいなどの可能かのう性せいが指摘してきされている。子宮しきゅう筋腫きんしゅ、糖尿とうにょう病びょうを悪化あっかさせる可能かのう性せいがあるとも言いわれている[注釈ちゅうしゃく 2]。肝かん斑まだらのきっかけとなることがある[34][35]。

低てい用量ようりょうエストロゲン・プロゲスチン配合はいごう薬やく（LEP）

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低てい用量ようりょうエストロゲン・プロゲスチン配合はいごう薬やく（LEP（LEP製剤せいざい）、Low dose Estrogen Progestin Combination）は、子宮しきゅう内ない膜まく症しょうおよび月経げっけい困難こんなん症しょう向むけに、エストロゲンの容量ようりょうを規定きてい値ち以下いかに収おさめたプロゲスチンとの配合はいごう薬やく。生理せいり周期しゅうきの安定あんてい、生理せいり痛つうの軽減けいげん、経けい血ち量りょうの減少げんしょうなど、月経げっけいに関かんする症状しょうじょうの治療ちりょう目的もくてきで使用しようされる。また、子宮しきゅう内ない膜まく症しょうの予防よぼう・病巣びょうそう進行しんこうの停止ていし、子宮しきゅう体たいがん、卵巣らんそう癌がんのリスク軽減けいげんなども期待きたいできる。

副作用ふくさようでもある抗こうアンドロゲン（抗こう男性だんせいホルモン）作用さようを利用りようしたニキビ治療ちりょう[27]、体毛たいもうが薄うすくなることが報告ほうこくされている[27]。

OCと同おなじくLEPも低てい用量ようりょうピルと呼よばれ、休きゅう薬やく期間きかん7日にちのある21日にちごとに服用ふくようする。なお、飲のみ忘わすれ防止ぼうしの偽薬ぎやくの7日にち分ぶんを含ふくめた休きゅう薬やく期間きかんの無ない28日間にちかんごとに服用ふくようするものもある[36]。

また、よりエストロゲンの容量ようりょうを低ひくくした超ちょう低てい用量ようりょうピル、エストロゲンをほぼ廃はいしたミニピルも開発かいはつされている。超ちょう低てい用量ようりょうピルの場合ばあい、錠じょう中ちゅうで有効ゆうこう成分せいぶんが配合はいごうされた錠じょうの数かずに応おうじてヤーズ、ヤーズフレックスに分わかれている。

日本にっぽんにおいては2008年ねんから国民こくみん健康けんこう保険ほけん適応てきおう対象たいしょうとなっている[4]。また、2020年代ねんだいから上記じょうき症状しょうじょう者しゃに向むけた支援しえん団体だんたいによる、診療しんりょうを経由けいゆした無料むりょう処方しょほうが実施じっしされている。

緊急きんきゅう避妊ひにん薬やく（EC）

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詳細しょうさいは「緊急きんきゅう避妊ひにん薬やく」を参照さんしょう

膣ちつ内ない射精しゃせい前まえに低てい用量ようりょう経口けいこう避妊ひにん薬やく（OC）を常用じょうようしていなくても事後じご早期そうきに服用ふくようすれば避妊ひにん回避かいひ効果こうかを発揮はっきするピルは緊急きんきゅう避妊ひにん薬やく（Emergency Contraceptive:EC）、緊急きんきゅう避妊ひにんピル、アフターピル、モーニングアフターピルと呼よばれている[37]。ただし、OCに比くらべると避妊ひにん効果こうか・費用ひようとも継続けいぞく使用しようには向むいておらず、OC服用ふくようしていた場合ばあいほどは避妊ひにん効果こうかはないため、あくまで緊急きんきゅう的てきな最後さいごの手段しゅだんと捉とらえて、緊急きんきゅう避妊ひにん薬やく服用ふくようする事態じたいを経験けいけん後ごはOCでの避妊ひにん選択せんたくが推奨すいしょうされている[4]。

緊急きんきゅう避妊ひにん薬やくを薬局やっきょくで入手にゅうしゅ可能かのうな国くには86か国こくあるが、日本にっぽんでは処方箋しょほうせんが必要ひつような処方箋しょほうせん医薬品いやくひんであり、診療しんりょう報酬ほうしゅうが適用てきようされない自由じゆう診療しんりょうである。薬局やっきょくでの販売はんばいを解禁かいきんする一般いっぱん用よう医薬品いやくひんにするかに関かんしても、専門せんもん家かや医療いりょう系けい学会がっかいからは「先さきにコンドームの着用ちゃくようすることの常識じょうしき化か」「性病せいびょうはピルでは回避かいひ出来できないことの周知しゅうちなど性教育せいきょういくを充実じゅうじつさせてから解禁かいきんするべき」との意見いけんから、2017年ねん（平成へいせい29年ねん）には議論ぎろんの結果けっか、薬局やっきょくでの販売はんばいが見送みおくられた[38][39]。

しかし、2020年ねん（令れい和わ2年ねん）10月がつに内閣ないかく総理そうり大臣だいじん菅かん義よし偉えらが、処方箋しょほうせん無なしでの販売はんばい解禁かいきんする方針ほうしんを打うち出だした。しかし、アフターピルの薬局やっきょく販売はんばい解禁かいきんを評価ひょうかする声こえと共ともに「女性じょせいは（アフター）ピルの重大じゅうだいさを分わかっているけど、男性だんせい側がわが理解りかいしてないと意味いみがない」との上記じょうきのような意見いけんも懸念けねんも出でている[40][41]。

男性だんせい経口けいこう避妊ひにん薬やく

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2023年ねん2月がつ、ネイチャーではアメリカで「TDI-11861」と呼よばれるピルは「精子せいしを泳およがせる」スイッチになっている可溶性かようせいアデニリルシクラーゼ（sAC）と呼よばれる細胞さいぼう内ないシグナル伝達でんたつタンパク質たんぱくしつを阻害そがいまたはブロックする働はたらきがあり、マウスの実験じっけんで交尾こうびの前まえと最中さいちゅうと後ごを通とおして、精子せいしを動うごかなくすることに成功せいこうしている記事きじを掲載けいさいした[42]。

脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 「ピル」は錠剤じょうざい一般いっぱんを示しめす英語えいごであり、"the pill"と固有名詞こゆうめいしで表現ひょうげんされる場合ばあいは経口けいこう避妊ひにん薬やく（the contraceptive pill）を指さす。
  2. ^ ただし、子宮しきゅう筋腫きんしゅや糖尿とうにょう病びょうへの影響えいきょうが確認かくにんされたのは現在げんざいではほとんど用もちいられない旧来きゅうらいの高こう用量ようりょうピルであり、避妊ひにん用ようの低てい用量ようりょうピルではほぼ無む影響えいきょうとされる。

出典しゅってん

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  1. ^ “排卵はいらんと妊娠にんしんのしくみ”. あすか製薬せいやく株式会社かぶしきがいしゃ. 2022年ねん2月がつ2日にち閲覧えつらん。
  2. ^ “OCによる避妊ひにんのしくみ”. あすか製薬せいやく株式会社かぶしきがいしゃ. 2022年ねん2月がつ2日にち閲覧えつらん。
  3. ^ “経口けいこう避妊ひにん薬やくってどんな薬くすり？：経口けいこう避妊ひにん薬やく（OC/ピル）について｜富士製薬工業ふじせいやくこうぎょう株式会社かぶしきがいしゃ”. 富士製薬工業ふじせいやくこうぎょう株式会社かぶしきがいしゃ. 2022年ねん2月がつ3日にち閲覧えつらん。
  4. ^ a b c d e “Q&A：経口けいこう避妊ひにん薬やく（OC/ピル）について｜富士製薬工業ふじせいやくこうぎょう株式会社かぶしきがいしゃ”. 富士製薬工業ふじせいやくこうぎょう株式会社かぶしきがいしゃ. 2022年ねん2月がつ2日にち閲覧えつらん。
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  9. ^ 無む月経げっけいとなって1年ねんが経過けいかしたときに1年ねん前まえに遡さかのぼって閉経へいけいしたと漸ようやく診断しんだん出来できる。このため、閉経へいけい時期じきをホルモン測定そくていなどで確定かくてい診断しんだんすることは出来できない。
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外部がいぶリンク

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