(Translated by https://www.hiragana.jp/)
ホンダ・RA099 - Wikipedia コンテンツにスキップ

ホンダ・RA099

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ホンダ・RA099
カテゴリー F1
コンストラクター ホンダ/ダラーラ
デザイナー ハーベイ・ポスルスウェイト
ティム・デンシャム
ベンアガザンジェロウ(Fondtech)
先代せんだい ホンダ・RC101B/ティレル026
後継こうけい ホンダ・RA106/ガスコインによるさい設計せっけいでミナルディ2シーター
主要しゅようしょもと
シャシー カーボンモノコック
サスペンション(まえ ダブルウィッシュボーン
サスペンション( ダブルウィッシュボーン
全長ぜんちょう 4,500 mm
全幅ぜんぷく 1,800 mm
ぜんこう 950 mm
トレッド まえ:1,480 mm / :1,400 mm
ホイールベース 3,020 mm
エンジン 無限むげん MF301HD 3,000 cc 72 V10 NA ミッドシップ
トランスミッション ホンダ 6そく セミAT
重量じゅうりょう 605 kg
タイヤ ブリヂストン
主要しゅよう成績せいせき
ドライバー オランダの旗 ヨス・フェルスタッペン
出走しゅっそう時期じき 1998ねん
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
通算つうさん獲得かくとくポイント 0
出走しゅっそう優勝ゆうしょう表彰台ひょうしょうだいポールFラップ
00000
テンプレートを表示ひょうじ

ホンダRA099は、ホンダ・レーシング・ディベロップメント (HRD) が、1998ねん製作せいさくしたフォーミュラ1カー2000ねんからのF1世界せかい選手権せんしゅけん参戦さんせん目指めざして開発かいはつされたテストカーである。HRDのテクニカルディレクターであったハーベイ・ポスルスウェイト中心ちゅうしん設計せっけいされ、ダラーラ製作せいさく担当たんとうした。

1998ねん3がつホンダのコンストラクターとしてのF1復帰ふっき宣言せんげん発表はっぴょうされた。こののちのテストにけて製作せいさくされたマシンがRA099である。B・A・R買収ばいしゅうされたティレルから離脱りだつしたポスルスウェイトやデンシャムらがイギリスに拠点きょてんもうけて、設計せっけいとテストを担当たんとう。1998ねん12月にはつ走行そうこうおこない、1999ねんにかけてテスト走行そうこうかさねた。

シャシーは全体ぜんたいてきふとしで、手堅てがたいデザインにまとめられている。フロントノーズはそれほどたかげられずにコクピット前方ぜんぽうからゆるやかなラインをえがき、フロントウイング上部じょうぶいたる。当時とうじエイドリアン・ニューウェイがデザインしたマクラーレンMP4-13がはじめたてい重心じゅうしんなスタイルを踏襲とうしゅうしている。フロントサスペンションロアアームはモノコックの下端かたん装着そうちゃくされている。

エンジンは無限むげんホンダジョーダンジョーダン・199)に供給きょうきゅうしているのとどうじ、MF301HDエンジンを搭載とうさいした。

カラーリングは、最初さいしょシェイクダウンおこなわれたイタリアのバイラーノのときはホワイト基調きちょうながら赤色あかいろのストライプのはいったものだった[1]本格ほんかくてきなシェイクダウンであるフィオラノときにはボディは白一色はくいっしょくわり、前後ぜんごウイングつばさはしばん、リヤウイングのアッパーウイングのフラップおよびサードエレメントだけにあかいカラーだった。そのの1がつ23 - 25にちヘレステスト以降いこうはマシン全体ぜんたい白色はくしょくになり、ホンダロゴがはいっているというカラーになった。

このヘレステストは1999ねん参戦さんせんするF1チームの合同ごうどうテストに特別とくべつ参加さんかしたものだったが、テストドライブを担当たんとうしたヨス・フェルスタッペンるRA099が3日間にちかんにわたってトップタイムをマークした。のチームからは「規定きてい重量じゅうりょうよりかる状態じょうたいはしっているのでは?」といったこえこえるほどこうタイムを記録きろく実際じっさいにはくるまじゅう規定きてい重量じゅうりょう以上いじょうで、フェルスタッペンはのちに「FIAの検査官けんさかんがわざわざウェイトチェックにた」が問題もんだいなしとなり「もちろん無駄足むだあしさ、お生憎あいにくさまというやつだな」とかたっている[2]。またマシンの挙動きょどうも「アンダーステア気味ぎみなところをのぞけば、ほとんど文句もんくのつけようがないクルマだった」という[2]。その各地かくちでテストをかえしていたが、4がつにポスルスウェイトがテスト走行そうこう現場げんば体調たいちょうくずし、くなってしまう。

この出来事できごとからしばらくして、ホンダはコンストラクターとしての参戦さんせんをあきらめ、2000ねんからB・A・Rにエンジン供給きょうきゅう車体しゃたい開発かいはつ協力きょうりょくをすることを決定けっていした。当時とうじのホンダ社長しゃちょうであった吉野よしの浩行ひろゆきは、「技術ぎじゅつには興味きょうみがあるが、チーム運営うんえいには(興味きょうみは)ない」とのコメントを発表はっぴょうした。

テストで使用しようされたRA099はそのツインリンクもてぎうちのホンダコレクションホールにシャーシナンバー3が展示てんじされており、見学けんがくすることができる。また、実際じっさいにエンジンをかけての走行そうこうテストがおこなわれることもある。シャシーナンバー3でわかるように、ほんマシンはテストように1だいつくった、というものではなく実戦じっせん投入とうにゅう可能かのうとするようなプロジェクトの規模きぼであり、実戦じっせんいにもかかわらず7だい製造せいぞうされた。またモータースポーツジャーナリストの小倉おぐら茂徳しげのりは、RA099をつくるにあたりホンダからダラーラ供与きょうよされたカーボンコンポジット技術ぎじゅつにより、以後いごのダラーラせい量産りょうさんフォーミュラマシンのしつ飛躍ひやくてきがった、とべている[3]

スペック

[編集へんしゅう]

シャーシ

[編集へんしゅう]

エンジン

[編集へんしゅう]
  • エンジンめい 無限むげんMF301HD
  • 気筒きとうすう角度かくど Vがた10気筒きとう・72
  • 排気はいきりょう 3,000cc以下いか
  • 最大さいだい出力しゅつりょく 500kWやく670馬力ばりき以上いじょう
  • スパークプラグ NGK
  • インジェクション エレクトリック・フューエル・インジェクション(ホンダPGM-FI)

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ All Formula One Info - Honda Racing F1 Team ページのしたほうにマシンの写真しゃしんがある。
  2. ^ a b 『GP Car Story Special Edition MUGEN-HONDA』(三栄さんえい、2021ねん10がつ)pp.90 - 91
  3. ^ 2012ねんWEC富士ふじラウンドの場内じょうないFM実況じっきょうによる