ムカースラ

ムーカ（Mūka）あるいはムカースラ（梵: मुकासुर, Mukāsura）は、インド神話しんわに登場とうじょうするアスラ族ぞくの名なである。ダイティヤ族ぞくに属ぞくするアスラであり、ディティの息子むすことも、ウパスンダの息子むすことも言いわれる。

神話しんわ

ムーカは『マハーバーラタ』に登場とうじょうする。パーンダヴァ最大さいだいの英雄えいゆうアルジュナはあらゆる武器ぶきを学まなぶため、ヒマラヤに住すむシヴァ神かみを訪たずね、山中さんちゅうで厳きびしい修業しゅうぎょうを行おこなった。すると聖ひじり仙せんたちはアルジュナを恐おそれて彼かれを止とめるようにシヴァ神しんに訴うったえた。そこでシヴァ神しんは山岳さんがく民みんキラータの姿すがたをして、神かみ妃ひパールヴァティとブータたちを伴ともなってアルジュナのもとに現あらわれた。そのときムーカは野猪やちょの姿すがたに化ばけてアルジュナを殺ころそうとしたが、アルジュナとシヴァ神しんは獲物えものを奪うばい合あうかのようにムーラを攻撃こうげきし、ムーカは双方そうほうの攻撃こうげきを同時どうじに受うけて殺ころされた。その後ご、アルジュナとシヴァ神しんはどちらが先さきにムーカを倒たおしたかで口論こうろんとなり、激はげしく戦たたかった。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『原典げんてん訳やく マハーバーラタ3』上村うえむら勝彦かつひこ訳わけ、ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ、2002年ねん。ISBN 448008603X。 
• 菅沼すがぬま晃あきら編へん 編へん『インド神話しんわ伝説でんせつ辞典じてん』東京とうきょう堂どう出版しゅっぱん、1985年ねん3月がつ。ISBN 978-4-490-10191-1。 

関連かんれん項目こうもく

• ウパスンダ - 父ちち